JP2006138770A - 溶液分析方法及び溶液分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定常状態の電圧−インピーダンスのパターンを用いて化学物質の種類や濃度を予め特徴付けておき、未知の化学物質を含んだ溶液の定常状態のパターンと比較することで、未知の溶液に含まれる化学物質の種類や濃度を分析することができ、短時間で分析を終えることができるとともに、煩雑な前処理等が不要で分析作業の作業性に極めて優れ、また目的の化学物質毎に電極を選択したり調整する必要がなく簡便であり操作性と汎用性に優れる溶液分析方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、化学物質を含んだ溶液を分析する溶液分析方法であって、電極間に微小交流が重畳された直流を印加して前記直流の各電圧におけるインピーダンスを測定し、インピーダンスの実数成分Rp及び/又は虚数成分Xpの定常値を求めることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属等の化学物質を含んだ溶液を分析する溶液分析方法及び溶液分析装置に関するものである。
従来より、溶液中の金属を分析する方法として、(非特許文献1)に記載の比色分析や(非特許文献2)に記載の蛍光分析が知られている。また、(非特許文献3)に記載のサイクリックボルタンメトリーによる分析方法、(非特許文献4)や(特許文献1)に記載のストリッピングボルタンメトリーによる分析方法が知られている。
Emilio Palomares, Ramon Vilar and James R. Durrant, Chem. Commun., 2004, 362 Xianyan Wang, Christopher Drew, Soo-Hyoung Lee, Nano Lett., Vol.2, No.11,2002 Alan M. Bond, Wujian Miao, Thomas D. Smith, Jim Jamis, Anal. Chem. Acta., 396, 203(1999) Kh. Z. Brainina, N. Yu. Stozhko and Zh. V. Shalygina, J. Anal. Chem., 57, 945(2002) 特開2001−91499
しかしながら上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)(非特許文献1)に開示の比色分析や(非特許文献2)に開示の蛍光分析は、分析作業毎に煩雑な有機合成を行わなければならず、操作が煩雑で分析作業の作業性に欠けるという課題を有していた。
(2)(非特許文献3)に開示のサイクリックボルタンメトリーによる分析方法は、電極で酸化還元を受ける化合物(電極活性物質)を含む溶液に電位変化を与えて電極活性物質の性質や電極反応の機構を調べる方法であり、目的の電極活性物質に対する選択性の大きな電極を用いる必要があり、操作性と汎用性に欠けるという課題を有していた。
(3)(非特許文献4)や(特許文献1)に開示のストリッピングボルタンメトリーによる分析方法は、金属等の目的物質をまず電極上に電解還元(又は酸化)によって濃縮し、次に電位を変化させて濃縮された目的物質の溶出に伴う電流を調べる2段階の操作を要する方法であり、電極上に濃縮させるため検出感度は高いが、2段階の操作を要するため煩雑で操作性に欠けるという課題を有していた。
(4)いずれの技術も、電極上に電解還元(又は酸化)によって目的物質を濃縮し、次に電位を変化させて濃縮された目的物質の溶出に伴う電流を調べるので、複数種の目的物質を含む溶液の場合、溶出に伴う電流のパターンが複数現れて複雑になり、定性分析が困難になるという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、定常状態の電圧−インピーダンスのパターンを用いて化学物質の種類や濃度を予め特徴付けておき、未知の化学物質を含んだ溶液の定常状態のパターンと比較することで、未知の溶液に含まれる化学物質の種類や濃度を分析することができ、短時間で分析を終えることができるとともに、煩雑な前処理等が不要で分析作業の作業性に極めて優れ、また目的の化学物質毎に電極を選択したり調整する必要がなく簡便であり操作性と汎用性に優れる溶液分析方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、定常状態の電圧−インピーダンスのパターンを用いて化学物質の種類や濃度を予め特徴付けておき、未知の化学物質を含んだ溶液の定常状態のパターンと比較することで、未知の溶液に含まれる化学物質の種類や濃度を分析することができ、目的の化学物質毎に電極を選択したり調整する必要がなく、操作性と汎用性に優れる溶液分析装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明の溶液分析方法及び溶液分析装置は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の溶液分析方法は、化学物質を含んだ溶液を分析する溶液分析方法であって、電極間に微小交流が重畳された直流を印加して前記直流の各電圧におけるインピーダンスを測定し、前記インピーダンスの実数成分及び/又は虚数成分の定常値を求める構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)化学物質を含んだ溶液と電極の界面では、電荷担体である電極中の電子と溶液中の化学物質とが接し、界面の物性に支配された反応が起こる。本発明者は、このような電極界面反応に対して、電極間に微小交流が重畳された直流を印加して直流の各電圧におけるインピーダンスを測定し、測定されたインピーダンスの実数成分や虚数成分の定常値が化学物質の種類や濃度に特有のものであることを見出した。この結果から、各電圧におけるインピーダンスの定常値を求め、定常状態の電圧−インピーダンスのパターンを用いて化学物質の種類や濃度を予め特徴付けておき、未知の化学物質を含んだ溶液の定常状態のパターンと比較することで、未知の溶液に含まれる化学物質の種類や濃度を分析することができる。
(2)インピーダンスの実数成分や虚数成分が定常値に達するのは、数分乃至は数十分間程度なので、長くても1時間程度の短時間で分析を終えることができるとともに、煩雑な前処理等が不要で分析作業の作業性に極めて優れる。
(3)化学物質に特有なインピーダンスの応答特性から、電子や物質が移動する電極界面反応を解析するので、目的の化学物質毎に電極を選択したり調整する必要がなく、簡便であり操作性と汎用性に優れる。
本発明は、電極の表面に電圧を印加し電極と溶液の界面に起こる電子や物質の移動を利用して、電子や物質が移動する電極界面をブラックボックスとみなし、電極間に微小交流が重畳された直流を印加し、その入力信号と出力信号の位相差(θ)から界面の物性や反応を測定する方法である。
ここで、本発明の測定原理を図面を参照しながら説明する。
図1(a)は電極界面の等価回路を示す図であり、図1(b)は図1(a)の等価回路を複素平面図で示す図である。図1(b)において、X軸はインピーダンスの実数成分を示し、Y軸はインピーダンスの虚数成分を示す。
電極界面反応において電極表面で酸化還元反応が起こらないと仮定した場合、電極と溶液の界面の等価回路は、図1(a)に示すように、界面容量(ZCPE)に溶液抵抗(Rs)が直列に結合した回路に近似することができる。界面容量(ZCPE)は、固体電極を用いる場合、CPE(Constant Phase Element)特性を示す周波数分散型のキャパシタンスとなる。
図1(b)に示すように、複素平面図が直線を描く周波数領域において、電極間に微小交流が重畳された直流を入力信号として印加し、インピーダンスの虚数成分が十分に小さな値となる角周波数ωs、該直線上の角周波数ωpでインピーダンスを測定する。角周波数ωsにおけるインピーダンスの実数成分は溶液抵抗(Rs)を示す。角周波数ωpにおけるインピーダンスの実数成分(Rs+Rp)から溶液抵抗(Rs)を減じて得られるRpを、化学物質認識のパラメータとすることができる。インピーダンスの虚数成分についても同様で、角周波数ωpにおけるインピーダンスの虚数成分から角周波数ωsにおけるインピーダンスの虚数成分を減じたXpを化学物質識別のパラメータとすることができる。
化学物質としては、金属イオン、農薬、17β−エストラジオール,ビスフェノールA,ノニルフェノール,DDT,ダイオキシン類,ビンフロゾリン,DDE,TCDD,PCB等の環境ホルモン、ドーパミン,アドレナリン等の生体関連物質、TMP,SMX等の抗生物質等が用いられる。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の溶液分析方法であって、前記直流の電圧が、前記溶液の酸化還元反応が起こらない範囲にある構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)電極間に印加される直流電圧が、電極界面で還元等された物質の析出や溶液の電気分解等の酸化還元反応が起こらない範囲なので、電極表面の物理的な条件や物性によって支配される化学物質の電極界面での挙動だけを測定することができ、測定誤差を小さくでき測定感度を高めることができる。溶液の電気分解等の酸化還元反応が起こると、電極界面での挙動を撹乱し測定が困難になるからである。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の溶液分析方法であって、前記直流の電圧を−1〜+1V好ましくは−0.7〜+0.7Vの範囲で変動させる構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)直流の電圧を−1〜+1V好ましくは−0.7〜+0.7Vの範囲で変動させるので、電極界面で還元等された物質の析出や溶液の電気分解等の酸化還元反応が起こらないので、電極表面の物理的な条件や物性によって支配される化学物質の電極界面での挙動だけを再現性良く測定することができ、測定誤差を小さくでき測定感度を高めることができる。
ここで、変動させる直流の電圧の範囲が−0.7Vより小さくなる又は+0.7Vより大きくなるにつれ、溶液の電気分解等が起こり易くなり電気二重層が壊れ、化学物質の電極界面での挙動が溶液の電気分解に撹乱され、測定が困難になる傾向がみられる。特に−1Vより小さくなるか+1Vより大きくなると、これらの傾向が著しいためいずれも好ましくない。
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1に記載の溶液分析方法であって、前記微小交流が、振幅0.01〜0.1V、周波数10〜300Hzの正弦波である構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)微小交流が振幅0.01〜0.1V、周波数10〜300Hzの正弦波なので、入力信号と出力信号の位相差(θ)を容易に精度良く求めることができ、電極界面の物性や反応を精度良く測定することができる。
ここで、微小交流の振幅が0.01Vより小さくなるにつれ微小交流がノイズに埋もれ易く測定感度が低下する傾向がみられ、0.1Vより大きくなるにつれベースラインの変動が大きく、これがノイズとなり安定性に欠けるとともに誤差が大きくなる傾向がみられるため、いずれも好ましくない。
微小交流の周波数が10Hzより低くなるにつれ測定時間が長くなり電極界面の動的な状態の測定が困難になる傾向がみられ、300Hzより高くなるにつれ複素平面図に電荷移動過程を示す半円部が現れ、等価回路に電荷移動抵抗と電気二重層容量の並列回路も考慮しなければならなくなり誤差が大きくなる傾向がみられるため、いずれも好ましくない。
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の内いずれか1に記載の溶液分析方法であって、前記化学物質が、金属イオンである構成を有している。
この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られる。
(1)化学物質が金属イオンなので、河川水、湖沼水、地下水、海水、各種の用排水等の汚染度等を分析することができ汎用性に優れる。
本発明の請求項6に記載の溶液分析装置は、検体容器に配設される作用電極と、(a)前記検体容器に配設される参照電極及び補助電極と、又は、(b)前記検体容器に配設される対極と、を備えた溶液分析装置であって、前記参照電極又は前記対極と前記作用電極との間に直流を印加する直流電源と、前記直流に微小交流を重畳する信号発生器と、前記参照電極又は前記対極と前記作用電極との間のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、前記直流電源の電圧を変動させる電圧変動部と、を備えた構成を有している。
請求項1乃至5の内いずれか1に記載の構成を有している。
この構成により、以下のような作用が得られる。
(1)参照電極又は対極と作用電極との間に直流を印加する直流電源と、直流に微小交流を重畳する信号発生器と、参照電極又は対極と作用電極との間のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、直流電源の電圧を変動させる電圧変動部と、を備えているので、化学物質を含んだ溶液を検体溶液に入れ、参照電極等と作用電極との間に微小交流が重畳された直流を印加するとともに直流の電圧を変動させて、各電圧におけるインピーダンスの定常値を測定することができ、定常状態の電圧−インピーダンスのパターンを用いて化学物質の種類や濃度を予め特徴付けておき、未知の化学物質を含んだ溶液の定常状態のパターンと比較することで、未知の溶液に含まれる化学物質の種類や濃度を分析することができる。
(2)化学物質に特有な電圧−インピーダンスのパターンから、電子や物質が移動する電極界面反応を解析するので、目的の化学物質毎に電極を選択したり調整する必要がなく、操作性と汎用性に優れる。
ここで、作用電極としては、金,白金,金−白金等の貴金属製やカーボン電極等が用いられる。なかでも、金は感度が高く好適に用いられる。
参照電極としては、銀−塩化銀電極、カロメル電極、硫酸水銀電極等の電極電位の基準となる電極が用いられる。
補助電極としては、白金製、ステンレス製、銀−塩化銀製、金−白金製等で形成されたものが用いられる。
対極としては、作用電極と対極とが検体容器に配設された2電極式の溶液分析装置において、参照電極と補助電極の役割を兼ねた白金製、銀−塩化銀製、金−白金製等で形成された電極が用いられる。
直流電源としては、ポテンシオスタット等の直流を出力し、電圧変動部を用いて外部から電圧が可変可能な安定化電源が用いられる。直流電源は、電圧が−1〜+1V好ましくは−0.7〜+0.7Vの範囲で一定の方向やランダムに変動できるものが用いられる。溶液の電気分解等を起こさせず、電極表面の物理的な条件や物性によって支配される化学物質の電極界面での挙動だけを測定することができ、測定誤差を小さくできるからである。特に、一定の方向に繰り返し走査できるものが好適に用いられる。操作性に優れるからである。
信号発生器としては、直流電源が出力した直流成分に重畳する微小な正弦波等の交流信号を出力するものが用いられる。特に、振幅0.01〜0.1V、周波数10〜300Hzの正弦波を出力し、直流に重畳させるものが好適である。入力信号と出力信号の位相差(θ)を容易に精度良く求めることができ、電極界面の物性や反応を精度良く測定することができるからである。
なお、後述するインピーダンスメータ,ロックインアンプ等の装置が信号発生器を内蔵している場合には、これらの装置が内蔵する信号発生器を用いることもできる。
インピーダンス測定部は、参照電極又は対極と作用電極間に入力された微小交流が重畳された直流の入力信号と出力信号の位相差(θ)を測定し、この位相差(θ)に基づいてコンピュータ等を用いて電圧変動部が変動させた各電圧におけるインピーダンスの実数成分と虚数成分を求めるものである。例えば、位相差計、インピーダンスメータ、ロックインアンプやロックインボルトメータ等の微小信号測定用の交流電圧計等を用いることができる。これらとコンピュータとを組み合わせることもできる。
以上のように、本発明の溶液分析方法及び溶液分析装置によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、
(1)各電圧におけるインピーダンスの定常値を求め、定常状態の電圧−インピーダンスのパターンを用いて化学物質の種類や濃度を予め特徴付けておき、未知の化学物質を含んだ溶液の定常状態のパターンと比較することで、河川水、湖沼水、地下水、海水、各種の用排水等の溶液に含まれる未知の化学物質の種類や濃度を1度の測定で分析することができ、煩雑な前処理等が不要で分析作業の作業性に極めて優れた溶液分析方法を提供することができる。
(2)長くても1時間程度の短時間で分析を終えることができ分析作業の作業性に極めて優れた溶液分析方法を提供することができる。
(3)化学物質に特有なインピーダンスの応答特性を利用するので、目的の化学物質毎に電極を選択したり調整する必要がなく、簡便であり操作性と汎用性に優れた溶液分析方法を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、
(1)電極表面の物理的な条件や物性によって支配される化学物質の電極界面での挙動だけを再現性良く測定することができ、測定誤差を小さくでき測定感度の高い溶液分析方法を提供することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、
(1)電極表面の物理的な条件や物性によって支配される化学物質の電極界面での挙動だけを再現性良く測定することができ、測定誤差を小さくでき測定感度の高い溶液分析方法を提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1の効果に加え、
(1)入力信号と出力信号の位相差(θ)を容易に精度良く求めることができ、電極界面の物性や反応を精度良く測定することができる再現性に優れた溶液分析方法を提供することができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の内いずれか1の効果に加え、
(1)河川水、湖沼水、地下水、海水、各種の用排水等の汚染度等を分析することができ汎用性に優れた溶液分析方法を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、
(1)定常状態の電圧−インピーダンスのパターンを用いて化学物質の種類や濃度を予め特徴付けておき、未知の化学物質を含んだ溶液の定常状態のパターンと比較することで、未知の溶液に含まれる化学物質の種類や濃度を1度の測定で分析することができ、煩雑な前処理等が不要で分析作業の作業性に極めて優れた溶液分析装置を提供することができる。
(2)化学物質に特有な電圧−インピーダンスのパターンから、電子や物質が移動する電極界面反応を解析するので、目的の化学物質毎に電極を選択したり調整する必要がなく、操作性と汎用性に優れた溶液分析装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図2は本発明の実施の形態1における溶液分析装置の構成図である。
図中、1は実施の形態1における溶液分析装置、2は化学物質を含む溶液を入れるビーカー等の検体容器、3は検体容器2内に入れられた回転子、4は回転子3を回転させ溶液を撹拌するスターラー、5は検体容器2に配設された金,白金製等の作用電極、6は検体容器2に配設された銀−塩化銀製等の参照電極、7は検体容器2に配設された白金等の補助電極、8は作用電極5,参照電極6,補助電極7が接続され参照電極6に対する作用電極5の電位を一定に維持し参照電極6と作用電極5との間に直流を印加するポテンシオスタット等の直流電源、9は直流電源8に接続され作用電極5と補助電極7との間に微小交流を印加し、作用電極5に印加される直流に微小交流を重畳するファンクションジェネレータ等の信号発生器、10は直流電源8と信号発生器9に接続され信号発生器9の入力信号と作用電極5に接続された直流電源8からの微小交流の出力信号の位相差(θ)を測定するロックインアンプ等のインピーダンス測定部、11は直流電源8,信号発生器9,インピーダンス測定部10に接続され直流電源8の電圧を走査する電圧変動部として機能するとともに、インピーダンス測定部10で測定された位相差(θ)に基づいて各電圧におけるインピーダンスの実数成分と虚数成分を求めるインピーダンス測定部としても機能するコンピュータである。
以上のように構成された本発明の実施の形態1における溶液分析装置を用いた溶液分析方法について、以下説明する。
初めに、塩化カリウム水溶液を基準液として検体容器2に入れ、基準液に作用電極5,参照電極6,補助電極7を浸漬する。信号発生器9から振幅0.01〜0.1V,周波数10〜300Hzの微小交流(正弦波)を直流電源8とインピーダンス測定部10に入力し、直流電源8は微小交流が重畳された直流を作用電極5に出力させる。コンピュータ11を電圧変動部として、直流電源8が出力する直流の電圧(E)を−1〜+1V好ましくは−0.7〜+0.7Vの範囲で、任意の大きさ(例えば0.05V)で走査させる。走査された各電圧(E)における作用電極5の出力信号と信号発生器9の入力信号との位相差(θ)をインピーダンス測定部10で測定し、インピーダンス測定部としても機能するコンピュータ11を用いて、位相差(θ)に基づいてインピーダンスの実数成分(Rp)と虚数成分(Xp)を求める。コンピュータ11にE−Rp又はE−Xpを表示させ、各電圧(E)における実数成分(Rp)又は虚数成分(Xp)が定常値に達するまで、直流電源8が出力する直流の電圧(E)を走査する。これを溶液分析装置1の基準液のベースラインとする。
次に、塩化カリウム水溶液で基準液と同じ塩濃度に調製した既知の金属を含む既知の濃度の溶液を、検体容器2内の基準液に、マイクロピペット等を用いて所定量添加し目的の濃度にした後、スターラー4を用いて撹拌する。溶液が均一に混合された後スターラー4を停止し、溶液を静置した状態で前述と同様にして、各電圧(E)における実数成分(Rp)又は虚数成分(Xp)が定常値に達するまで、直流電源8が出力する直流の電圧(E)を走査し、既知の溶液のE−Rp又はE−Xpを表示させる。既知の溶液のE−Rp又はE−Xpのパターンから、先に測定した溶液分析装置1の基準液のベースラインのパターンを差し引きしてΔRp、ΔXpを求めたものが、既知の金属を所定濃度含む溶液のE−ΔRp又はE−ΔXpプロットである。
未知の溶液を分析する場合は、まず、未知の溶液を塩化カリウム水溶液で基準液と同じ塩濃度に調製する。次に、調製した溶液を、検体容器2内の基準液にマイクロピペット等を用いて所定量添加し、スターラー4を用いて撹拌する。溶液が均一に混合された後スターラー4を停止し、溶液を静置した状態で前述と同様にして、各電圧(E)における実数成分(Rp)又は虚数成分(Xp)が定常値に達するまで、直流電源8が出力する直流の電圧(E)を走査し、未知の溶液のE−Rp又はE−Xpを表示させる。未知の溶液のE−Rp又はE−Xpのパターンから、先に測定した溶液分析装置1のベースラインのパターンを差し引きしてΔRp、ΔXpを求めたものが、未知の溶液のE−ΔRp又はE−ΔXpプロットのパターンである。
予め取得した既知の金属イオンを所定濃度含む溶液のE−ΔRp又はE−ΔXpプロットのパターンと、未知の溶液のE−ΔRp又はE−ΔXpプロットのパターンとを比較し、照合するパターンを検索することで、未知の溶液に含まれる金属イオン等の化学物質の種類や濃度を分析することができる。
以上のように、本発明の実施の形態1における溶液分析装置は構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)参照電極6と作用電極5との間に直流を印加する直流電源8と、直流に微小交流を重畳する信号発生器9と、参照電極6と作用電極5との間のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部10と、直流電源8の電圧を変動させる電圧変動部としてのコンピュータ11と、を備えているので、化学物質を含んだ溶液を検体溶液2に入れ、参照電極6と作用電極5との間に微小交流が重畳された直流を印加するとともに直流の電圧を変動させて、各電圧におけるインピーダンスの定常値を測定することができ、定常状態の電圧−インピーダンスのパターンを用いて化学物質の種類や濃度を予め特徴付けておき、未知の化学物質を含んだ溶液の定常状態のパターンと比較することで、未知の溶液に含まれる化学物質の種類や濃度を分析することができる。
(2)化学物質に特有な電圧−インピーダンスのパターンから、電子や物質が移動する電極界面反応を解析するので、目的の化学物質毎に電極を選択したり調整する必要がなく、操作性と汎用性に優れる。
(3)インピーダンス測定部10としてロックインアンプ等の微小信号測定用の交流電圧計を用いることで、直流に重畳された微小交流(正弦波)を雑音に埋もれることなく高感度で検出することができ、検出感度を高めることができる。
なお、実施の形態1では、溶液分析装置1が、作用電極5、参照電極6、補助電極7を備えた3電極式の溶液分析装置の場合について説明したが、参照電極と補助電極の役割を兼ねた対極を用い、作用電極と対極を備えた2電極式の溶液分析装置を用いる場合もある。この場合は、装置構成を単純化することができる。
また、実施の形態1では、インピーダンス測定器10と信号発生器9とを備えた溶液分析装置1について説明したが、インピーダンスメータ,ロックインアンプ等のインピーダンス測定器が信号発生器を内蔵している場合には、ファンクションジェネレータ等の信号発生器9を別途用意することなく、インピーダンスメータ,ロックインアンプ等が内蔵する信号発生器を用いることもできる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
初めに、基準液として10mM塩化カルシウム水溶液を用い、基準液のインピーダンス測定を行い、溶液分析装置の基準液のベースラインを求めた。測定条件は、信号発生器から振幅0.03V,周波数45Hzの微小交流(正弦波)を直流電源とインピーダンス測定部に入力し、直流電源は微小交流が重畳された直流を0.55Vから−0.45Vまで0.05Vの大きさで、E−Rpプロット又はE−Xpプロットのパターンが定常状態になるまで走査した。1電位における印加時間は1.5秒であり、1走査に要する時間は30秒間とした。
図3(a)は以上の条件でインピーダンスを測定した基準液の定常状態におけるE−Rpプロットのパターンであり、図3(b)は同じ条件で測定した基準液の定常状態におけるE−Xpプロットのパターンである。
次に、Cd(NO−4HOを基準液と同じ10mM塩化カルシウム水溶液に溶解した高濃度溶液を、マイクロピペット等を用いて検体溶液内の基準液に添加し、濃度1×10−5Mの溶液を調製した。スターラーを用いて撹拌し溶液が均一に混合された後スターラーを停止し、溶液を静置した状態で、基準液を測定したのと同様にして、溶液の定常状態におけるE−RpプロットのパターンとE−Xpプロットのパターンを求めた。これらのパターンから、図3(a)及び図3(b)に示すベースラインのパターンを差し引きしてE−ΔRp又はE−ΔXpのパターンを求めた。
図4は濃度1×10−5MにおけるCd(NO−4HOのE−ΔRpのパターンであり、図5は濃度1×10−5MにおけるCd(NO−4HOのE−ΔXpのパターンである。なお、図中、実線で示したものは、E−ΔRp又はE−ΔXpの5分毎のパターンであり、白抜きの矢印は定常状態に達するまでの様子を示している。本実施例の場合、定常状態に達するまでの時間は約30〜40分であった。
(実施例2)
実施例1と同様にして、濃度1×10−6MにおけるCd(NO−4HOのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図6は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCd(NO−4HOのE−ΔRpのパターンであり、図7は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCd(NO−4HOのE−ΔXpのパターンである。なお、図では、定常状態に達してからの定常値の上限値、下限値、平均値も示している。
図6及び図7から、金属の種類が同じ(Cd)であっても濃度によってE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンが異なることが明らかになった。
(実施例3)
実施例1と同様にして、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるCdClのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図8は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCdClのE−ΔRpのパターンであり、図9は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCdClのE−ΔXpのパターンである。
図6乃至9を比較して、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、アニオンの種類には関係なく、金属(カチオン)の濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例4)
実施例1と同様にして、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるCo(NO−6HOのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターン、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるCoClのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図10は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCo(NO−6HOのE−ΔRpのパターンであり、図11は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCo(NO−6HOのE−ΔXpのパターンであり、図12は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCoClのE−ΔRpのパターンであり、図13は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCoClのE−ΔXpのパターンである。
図6乃至13を比較して、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、金属がCd,Coの場合、アニオンの種類には関係なく、金属(カチオン)の種類と濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例5)
実施例1と同様にして、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるCu(NO−4HOのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターン、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるCuClのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図14は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCu(NO−4HOのE−ΔRpのパターンであり、図15は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCu(NO−4HOのE−ΔXpのパターンであり、図16は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCuClのE−ΔRpのパターンであり、図17は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCuClのE−ΔXpのパターンである。
本実施例から、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、金属がCuの場合もアニオンの種類には関係なく、金属(カチオン)の種類と濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例6)
実施例1と同様にして、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるMn(NO−4HOのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターン、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるMnCl−4HOのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図18は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるMn(NO−4HOのE−ΔRpのパターンであり、図19は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるMn(NO−4HOのE−ΔXpのパターンであり、図20は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるMnCl−4HOのE−ΔRpのパターンであり、図21は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるMnCl−4HOのE−ΔXpのパターンである。
本実施例から、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、金属がMnの場合もアニオンの種類には関係なく、金属(カチオン)の種類と濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例7)
実施例1と同様にして、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるPb(NOのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターン、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるPbClのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図22は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるPb(NOのE−ΔRpのパターンであり、図23は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるPb(NOのE−ΔXpのパターンであり、図24は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるPbClのE−ΔRpのパターンであり、図25は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるPbClのE−ΔXpのパターンである。
本実施例から、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、金属がPbの場合もアニオンの種類には関係なく、金属(カチオン)の種類と濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例8)
実施例1と同様にして、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるZn(NO−4HOのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターン、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるZnClのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図26は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるZn(NO−4HOのE−ΔRpのパターンであり、図27は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるZn(NO−4HOのE−ΔXpのパターンであり、図28は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるZnClのE−ΔRpのパターンであり、図29は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるZnClのE−ΔXpのパターンである。
本実施例から、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、金属がZnの場合もアニオンの種類には関係なく、金属(カチオン)の種類と濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例9)
実施例1と同様にして、濃度6×10−5M、1×10−4M、2×10−4MにおけるAl(NO−9HOのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターン、濃度6×10−5M、1×10−4M、2×10−4MにおけるAlClのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図30は濃度6×10−5M、1×10−4M、2×10−4MにおけるAl(NO−9HOのE−ΔRpのパターンであり、図31は濃度6×10−5M、1×10−4M、2×10−4MにおけるAl(NO−9HOのE−ΔXpのパターンであり、図32は濃度6×10−5M、1×10−4M、2×10−4MにおけるAlClのE−ΔRpのパターンであり、図33は濃度6×10−5M、1×10−4M、2×10−4MにおけるAlClのE−ΔXpのパターンである。
本実施例から、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、金属がAlの場合もアニオンの種類には関係なく、金属(カチオン)の種類と濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例10)
実施例1と同様にして、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるNi(NO−6HOのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターン、濃度1×10−6Mと1×10−5MにおけるNiClのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図34は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるNi(NO−6HOのE−ΔRpのパターンであり、図35は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるNi(NO−6HOのE−ΔXpのパターンであり、図36は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるNiClのE−ΔRpのパターンであり、図37は濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるNiClのE−ΔXpのパターンである。
本実施例から、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、金属がNiの場合もアニオンの種類には関係なく、金属(カチオン)の種類と濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例11)
実施例1と同様にして、濃度2×10−8M〜1×10−6MにおけるHg(NO−nHOのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターン、濃度1×10−7MにおけるHg(CHCOO)及びHgClのE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図38は濃度2×10−8M〜1×10−6MにおけるHg(NO−nHOのE−ΔRpのパターンであり、図39は濃度2×10−8M〜1×10−6MにおけるHg(NO−nHOのE−ΔXpのパターンであり、図40は濃度1×10−7MにおけるHg(NO−nHO、Hg(CHCOO)及びHgClのE−ΔRpのパターンであり、図41は濃度1×10−7MにおけるHg(NO−nHO、Hg(CHCOO)及びHgClのE−ΔXpのパターンである。
本実施例から、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、金属がHgの場合もアニオンの種類には関係なく、金属(カチオン)の種類と濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。また、Hgの場合、10−8Mの低濃度でも特徴的なパターンを示し、濃度が高くなるにつれその特徴が著しくなることが明らかになった。
(実施例12)
実施例1と同様にして、濃度2×10−7M及び6×10−7MにおけるHg(NO−nHO、Hg(CHCOO)及びHgClの混合溶液のE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図42は濃度2×10−7M及び6×10−7MにおけるHg(NO−nHO、Hg(CHCOO)及びHgClの混合溶液のE−ΔRpのパターンであり、図43は濃度2×10−7M及び6×10−7MにおけるHg(NO−nHO、Hg(CHCOO)及びHgClの混合溶液のE−ΔXpのパターンである。
本実施例から、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、複数種のアニオンの混合溶液の場合も、金属(カチオン)の濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例13)
実施例1と同様にして、濃度1×10−5MにおけるCd2+及びCo2+の混合溶液のE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図44は濃度1×10−5MにおけるCd2+及びCo2+の混合溶液のE−ΔRpのパターンであり、図45は濃度1×10−5MにおけるCd2+及びCo2+の混合溶液のE−ΔXpのパターンである。
図44に示す濃度1×10−5MにおけるCd2+及びCo2+の混合溶液のE−ΔRpのパターンは、図6に示す濃度1×10−5MにおけるCd2+のパターンと図10に示す濃度1×10−5MにおけるCo2+のパターンとを組み合わせたようなパターンになっていることが分かる。具体的には、ΔRpは、−0.2Vと0.1V付近で図6に示すような上に凸のパターンを示し、0.2Vより高くなるにつれ図10に示すように小さくなるパターンである。図45に示すパターンも同様の傾向であることが分かる。
本実施例から、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、CdやCoの複数種の混合溶液の場合も、金属(カチオン)の種類と濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例14)
実施例1と同様にして、濃度1×10−5MにおけるCu2+及びCd2+の混合溶液のE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図46は濃度1×10−5MにおけるCu2+及びCd2+の混合溶液のE−ΔRpのパターンであり、図47は濃度1×10−5MにおけるCu2+及びCd2+の混合溶液のE−ΔXpのパターンである。
図46に示す濃度1×10−5MにおけるCu2+及びCd2+の混合溶液のE−ΔRpのパターンは、図6に示す濃度1×10−5MにおけるCd2+のパターンと図14に示す濃度1×10−5MにおけるCu2+のパターンとを組み合わせたようなパターンになっていることが分かる。具体的には、ΔRpは、図6や図14に示すように−0.2Vと0.1V付近で上に凸のパターンである。図47に示すパターンも同様の傾向がみられていることが分かる。
本実施例から、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、CuやCdの複数種の混合溶液の場合も、金属(カチオン)の種類と濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例15)
実施例1と同様にして、濃度1×10−5MにおけるCu2+及びZn2+の混合溶液のE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図48は濃度1×10−5MにおけるCu2+及びZn2+の混合溶液のE−ΔRpのパターンであり、図49は濃度1×10−5MにおけるCu2+及びZn2+の混合溶液のE−ΔXpのパターンである。
図48に示す濃度1×10−5MにおけるCu2+及びZn2+の混合溶液のE−ΔRpのパターンは、図14に示す濃度1×10−5MにおけるCu2+のパターンと、図26に示す濃度1×10−5MにおけるZn2+のパターンとを組み合わせたようなパターンになっていることが分かる。具体的には、ΔRpは、図26に示すように−0.45V付近で高く、−0.4〜0V付近で低く、図14に示すように0.1V付近で上に凸になり、0.2Vより高くなるにつれ小さくなるパターンである。図49に示すパターンも同様の傾向がみられていることが分かる。
本実施例から、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、CuやZnの複数種の混合溶液の場合も、金属(カチオン)の種類と濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例16)
実施例1と同様にして、濃度1×10−5MにおけるPb2+及びMn2+の混合溶液のE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図50は濃度1×10−5MにおけるPb2+及びMn2+の混合溶液のE−ΔRpのパターンであり、図51は濃度1×10−5MにおけるPb2+及びMn2+の混合溶液のE−ΔXpのパターンである。
図50に示す濃度1×10−5MにおけるPb2+及びMn2+の混合溶液のE−ΔRpのパターンは、図22に示す濃度1×10−5MにおけるPb2+のパターンと、図18に示す濃度1×10−5MにおけるMn2+のパターンとを組み合わせたようなパターンになっていることが分かる。具体的には、ΔRpは、図18に示すように−0.4Vと0V付近で上に凸になり、図50に示すように−0.2V付近で小さくなり、0Vより高くなるにつれ小さくなるパターンである。図51に示すパターンも同様の傾向がみられていることが分かる。
本実施例から、E−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、PbやMnの複数種の混合溶液の場合も、金属(カチオン)の種類と濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになった。
(実施例17)
実施例1と同様にして、濃度2×10−7MにおいてHg2+とCu2+,Co2+,Cd2+,Zn2+,Pb2+,Ni2+の混合溶液のE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図52は濃度2×10−7MにおけるHg2+とZn2+の混合溶液、Hg2+とPb2+の混合溶液、Hg2+とNi2+の混合溶液のE−ΔRpのパターンであり、図53は濃度2×10−7MにおけるHg2+とZn2+の混合溶液、Hg2+とPb2+の混合溶液、Hg2+とNi2+の混合溶液のE−ΔXpのパターンであり、図54は濃度2×10−7MにおけるHg2+とCu2+の混合溶液、Hg2+とCo2+の混合溶液、Hg2+とCd2+の混合溶液のE−ΔRpのパターンであり、図55は濃度2×10−7MにおけるHg2+とCu2+の混合溶液、Hg2+とCo2+の混合溶液、Hg2+とCd2+の混合溶液のE−ΔXpのパターンである。
図52乃至55に示すように、水銀を含む混合溶液のE−ΔRp及びE−ΔXpのパターンは、図38乃至43に示した水銀を含む溶液のパターンとほぼ同様であることが分かった。
本実施例から、水銀を含む混合溶液のE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、水銀以外の他の金属の種類にはほとんど依存せず、水銀の濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになり、水銀を優先的に検出できることが明らかになった。
(実施例18)
実施例1と同様にして、Cd(NO−4HO,Co(NO−6HO,Cu(NO−4HO,Ni(NO−6HO,Pb(NO,Zn(NO−4HOの6種類を各々2×10−7M含む混合溶液、各々6×10−7M含む混合溶液、さらにHg(NO−nHOを含む混合溶液のE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンを求めた。
図56は6種類の金属の混合溶液、6種類の金属に水銀を加えた混合溶液のE−ΔRpのパターンであり、図57は6種類の金属の混合溶液、6種類の金属に水銀を加えた混合溶液のE−ΔRpのパターンである。
図56乃至57に示すように、水銀を含む混合溶液のE−ΔRp及びE−ΔXpのパターンは、図38乃至39に示した水銀を含む溶液のパターンとほぼ同様であることが分かった。
本実施例から、水銀を含む混合溶液のE−ΔRpのパターン及びE−ΔXpのパターンは、多数種の金属を含む混合溶液であっても、水銀以外の他の金属の種類にはほとんど依存せず、水銀の濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになり、水銀を優先的に検出できることが明らかになった。
以上の実施例1〜18から、各電圧(E)におけるインピーダンスの定常値を求めて得られる定常状態の電圧−インピーダンスのパターンは、アニオンの種類には関係なく金属(カチオン)の種類と濃度に依存していることが明らかになった。そのため、電圧−インピーダンスのパターンを用いて化学物質である金属の種類や濃度を予め特徴付けておき、未知の化学物質を含んだ溶液の定常状態のパターンと比較することで、未知の溶液に含まれる化学物質の種類や濃度を分析することができることが明らかになった。また、複数種の金属が含まれる混合溶液であっても、同様に分析できることが明らかになった。また、水銀に対する感度が極めて高く、水銀を含む混合溶液の場合は、水銀の濃度に依存した特徴のあるパターンを示すことが明らかになり、水銀を優先的に検出できることが明らかになった。
なお、本実施例においては、溶液中の金属イオンにおける溶液分析について説明したが、農薬、環境ホルモン、生体関連物質、抗生物質等の他の化学物質においても、同様の分析ができることがわかった。
本発明は、金属等の化学物質を含んだ溶液を分析する溶液分析方法及び溶液分析装置に関し、定常状態の電圧−インピーダンスのパターンを用いて化学物質の種類や濃度を予め特徴付けておき、未知の化学物質を含んだ河川水、湖沼水、地下水、海水、各種の用排水等の溶液の定常状態のパターンと比較することで、未知の溶液に含まれる化学物質の種類や濃度を分析することができ、短時間で分析を終えることができるとともに、煩雑な前処理等が不要で分析作業の作業性に極めて優れ、また目的の化学物質毎に電極を選択したり調整する必要がなく簡便であり操作性と汎用性に優れる溶液分析方法を提供でき、また、未知の溶液に含まれる化学物質の種類や濃度を分析することができ、目的の化学物質毎に電極を選択したり調整する必要がなく、操作性と汎用性に優れる溶液分析装置を提供できる。
(a)電極界面の等価回路を示す図 (b)図1(a)の等価回路を複素平面図で示す図 本発明の実施の形態1における溶液分析装置の構成図 (a)基準液の定常状態におけるE−Rpプロットのパターン (b)基準液の定常状態におけるE−Xpプロットのパターン 濃度1×10−5MにおけるCd(NO−4HOのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−5MにおけるCd(NO−4HOのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCd(NO−4HOのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCd(NO−4HOのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCdClのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCdClのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCo(NO−6HOのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCo(NO−6HOのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCoClのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCoClのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCu(NO−4HOのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCu(NO−4HOのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCuClのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるCuClのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるMn(NO−4HOのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるMn(NO−4HOのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるMnCl−4HOのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるMnCl−4HOのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるPb(NOのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるPb(NOのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるPbClのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるPbClのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるZn(NO−4HOのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるZn(NO−4HOのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるZnClのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるZnClのE−ΔXpのパターン 濃度6×10−5M、1×10−4M、2×10−4MにおけるAl(NO−9HOのE−ΔRpのパターン 濃度6×10−5M、1×10−4M、2×10−4MにおけるAl(NO−9HOのE−ΔXpのパターン 濃度6×10−5M、1×10−4M、2×10−4MにおけるAlClのE−ΔRpのパターン 濃度6×10−5M、1×10−4M、2×10−4MにおけるAlClのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるNi(NO−6HOのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるNi(NO−6HOのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるNiClのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−6M、1×10−5MにおけるNiClのE−ΔXpのパターン 濃度2×10−8M〜1×10−6MにおけるHg(NO−nHOのE−ΔRpのパターン 濃度2×10−8M〜1×10−6MにおけるHg(NO−nHOのE−ΔXpのパターン 濃度1×10−7MにおけるHg(NO−nHO、Hg(CHCOO)及びHgClのE−ΔRpのパターン 濃度1×10−7MにおけるHg(NO−nHO、Hg(CHCOO)及びHgClのE−ΔXpのパターン 濃度2×10−7M及び6×10−7MにおけるHg(NO−nHO、Hg(CHCOO)及びHgClの混合溶液のE−ΔRpのパターン 濃度2×10−7M及び6×10−7MにおけるHg(NO−nHO、Hg(CHCOO)及びHgClの混合溶液のE−ΔXpのパターン 濃度1×10−5MにおけるCd2+及びCo2+の混合溶液のE−ΔRpのパターン 濃度1×10−5MにおけるCd2+及びCo2+の混合溶液のE−ΔXpのパターン 濃度1×10−5MにおけるCu2+及びCd2+の混合溶液のE−ΔRpのパターン 濃度1×10−5MにおけるCu2+及びCd2+の混合溶液のE−ΔXpのパターン 濃度1×10−5MにおけるCu2+及びZn2+の混合溶液のE−ΔRpのパターン 濃度1×10−5MにおけるCu2+及びZn2+の混合溶液のE−ΔXpのパターン 濃度1×10−5MにおけるPb2+及びMn2+の混合溶液のE−ΔRpのパターン 濃度1×10−5MにおけるPb2+及びMn2+の混合溶液のE−ΔXpのパターン 濃度2×10−7MにおけるHg2+とZn2+の混合溶液、Hg2+とPb2+の混合溶液、Hg2+とNi2+の混合溶液のE−ΔRpのパターン 濃度2×10−7MにおけるHg2+とZn2+の混合溶液、Hg2+とPb2+の混合溶液、Hg2+とNi2+の混合溶液のE−ΔXpのパターン 濃度2×10−7MにおけるHg2+とCu2+の混合溶液、Hg2+とCo2+の混合溶液、Hg2+とCd2+の混合溶液のE−ΔRpのパターン 濃度2×10−7MにおけるHg2+とCu2+の混合溶液、Hg2+とCo2+の混合溶液、Hg2+とCd2+の混合溶液のE−ΔXpのパターン 6種類の金属の混合溶液、6種類の金属に水銀を加えた混合溶液のE−ΔRpのパターン 6種類の金属の混合溶液、6種類の金属に水銀を加えた混合溶液のE−ΔRpのパターン
符号の説明
1 溶液分析装置
2 検体容器
3 回転子
4 スターラー
5 作用電極
6 参照電極
7 補助電極
8 直流電源
9 信号発生器
10 インピーダンス測定部
11 コンピュータ

Claims (6)

  1. 化学物質を含んだ溶液を分析する溶液分析方法であって、電極間に微小交流が重畳された直流を印加して前記直流の各電圧におけるインピーダンスを測定し、前記インピーダンスの実数成分及び/又は虚数成分の定常値を求めることを特徴とする溶液分析方法。
  2. 前記直流の電圧が、前記溶液の酸化還元反応が起こらない範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の溶液分析方法。
  3. 前記直流の電圧を、−1〜+1Vの範囲で変動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶液分析方法。
  4. 前記微小交流が、振幅0.01〜0.1V、周波数10〜300Hzの正弦波であることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1に記載の溶液分析方法。
  5. 前記化学物質が、金属イオンであることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1に記載の溶液分析方法。
  6. 検体容器に配設される作用電極と、(a)前記検体容器に配設される参照電極及び補助電極と、又は、(b)前記検体容器に配設される対極と、を備えた溶液分析装置であって、
    前記参照電極又は前記対極と前記作用電極との間に直流を印加する直流電源と、前記直流に微小交流を重畳する信号発生器と、前記参照電極又は前記対極と前記作用電極との間のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、前記直流電源の電圧を変動させる電圧変動部と、を備えていることを特徴とする溶液分析装置。
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