JP2006138246A - コモンレール式燃料噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 燃料噴射時期Tij及び目標噴射圧tgtPijに基づき、加圧ポンプの燃料圧送に起因するコモンレール圧の周期的な変動を考慮したレール圧補正量KPを算出し、算出したレール圧補正量KPにより目標レール圧tgtPrailを補正することで、増圧後の噴射圧を噴射時期の相違によらずに一致させる。
【選択図】 図3
Description
加圧ポンプからの燃料圧送に起因するコモンレール圧の変動幅は燃料噴射量の影響を受け、燃料噴射量が多いほどコモンレールから流出する燃料量が増大してコモンレール圧の変動が大となる。従って、燃料噴射量をレール圧補正量に反映させることで、更に精度よく増圧開始時点におけるコモンレール圧が変化しないように目標レール圧の設定値を補正することができる。
請求項2の発明のコモンレール式燃料噴射装置によれば、請求項1に加えて、燃料噴射時期及び目標噴射圧と共に目標噴射量に基づいてレール圧補正量を算出するため、増圧後の燃料噴射圧を一層確実に一致させることができる。
図1は本実施形態のコモンレール式燃料噴射装置を示す全体構成図である。車両に設置された燃料タンク1はタンク燃料路2を介してフィードポンプ3と接続され、フィードポンプ3はフィルタ4及び電磁式の燃料吸入量調整弁5を備えたフィード燃料路6を介してサプライポンプ7(加圧ポンプ)と接続されている。サプライポンプ7は逆止弁8を備えた一対のサプライ燃料路9を介してコモンレール10と接続されている。図ではフィードポンプ3及びサプライポンプ7を分離して表示しているが、実際のこれらのポンプ3,7は一体化されており、共通の駆動軸11を介して図示しないエンジンにより駆動される。
燃料供給路38の逆止弁39より下流側(燃料溜り33側)の箇所にはオリフィス40を備えた圧力路41の一端が接続され、圧力路41の他端は上記圧力室35の上部と接続されている。従って、燃料供給路38の燃料圧が圧力路41を経て圧力室35内に位置するニードル弁36のピストン部36cの上面にバックプレッシャとして作用する一方、ニードル弁36には燃料溜り33の箇所において上方への燃料圧が作用している。ニードル弁36のピストン部36cの上面に作用する燃料圧とばね37の付勢力との合力は燃料溜り33に作用する燃料圧を上回るため、ニードル弁36は下方に付勢されて先端部36aを噴孔部32に圧接させた閉弁状態に保持されている。
エンジンに駆動されるフィードポンプ3により燃料タンク1内の燃料が汲み上げられ、タンク燃料路2及びフィード燃料路6を経てフィルタ4により鉄粉を除去された後にサプライポンプ7に供給され、サプライポンプ7により更に加圧されてサプライ燃料路9を経てコモンレール10に供給される。ECU91は燃料吸入量調整弁5の開度制御によりサプライポンプ7の燃料吸入量を制限して燃料吐出量を調整し、レール圧センサ92により検出された実コモンレール圧をレール圧の目標値にフィードバック制御する。
コモンレール10の燃料はコモンレール燃料路22により各気筒の燃料噴射弁21に供給され、各燃料噴射弁21のボディ21a内で燃料噴射機構31の燃料供給路38及び燃料溜り33を経て噴孔部32まで導かれる一方、圧力路41を経て圧力室35の上部まで導かれている。そして、噴射制御弁43の閉弁時には、ニードル弁36のピストン部36cの上面にバックプレッシャとして作用する燃料圧により、ニードル弁36は下方に付勢されて閉弁状態に保持されている。
例えば図2に実線で示すように、増圧機構51の増圧制御弁58は噴射制御弁43の開弁に先行する所定時期に開弁される。増圧制御弁58の開弁に伴って下部シリンダ室52b内の燃料がリターン路59を経て燃料タンク1に戻され、増圧ピストン53の大径部53aの下面にバックプレッシャとして作用する燃料圧が急減するため、増圧ピストン53は下方に付勢されて加圧室52cの容積を縮小する。即ち、増圧ピストン53の大径部53aに作用する燃料圧を利用して小径部53b側で加圧室52c内の燃料が加圧されることになり、燃料供給路38の逆止弁39より下流側(加圧室52c、燃料供給路38、燃料溜り33、噴孔部32)に存在する燃料が元々のコモンレール圧に相当する燃料圧から更に増加する。
尚、上記目標噴射量tgtQ、噴射時期Tij、増圧時期Tampは、アクセルセンサにより検出されたアクセル操作量及びクランク角センサからのクランク角信号から算出したエンジン回転速度Neに基づき、それぞれ図示しないマップから算出されたものである。
一方、以上の目標レール圧tgtPrailの設定、及び目標レール圧tgtPrailに基づくコモンレール圧制御と並行して、図示しない制御フローに従って噴射制御弁43及び増圧制御弁58が開閉駆動されて燃料噴射が実施される。具体的には、目標燃料噴射量Q、実コモンレール圧、増圧時期Tampから図示しないマップに基づいて噴射制御弁21の開弁期間である目標噴射期間が設定され、この目標噴射期間と上記噴射時期Tij及び増圧時期Tampとに基づき、噴射制御弁43及び増圧制御弁58が開閉駆動される。
具体的には、コモンレール圧の周期的な変動により増圧後の燃料噴射圧が低めとなる噴射時期Tijでは、予め高めのレール圧補正量KPが設定されて目標レール圧tgtPrailが高めに補正され、この目標レール圧tgtPrailによりコモンレール圧が高めの値に制御される。逆に増圧後の燃料噴射圧が高めとなる噴射時期Tijでは、予め低めのレール圧補正量KPが設定されて目標レール圧tgtPrailが低めに補正され、この目標レール圧tgtPrailによりコモンレール圧が低めの値に制御される。
一方、目標レール圧補正マップでは、噴射時期Tijと共に目標噴射圧tgtPij及び目標噴射量tgtQがレール圧補正量KPの算出処理に適用されている。上記のように燃料噴射時期Tijに応じて増圧後の燃料噴射圧は変化するが、その変動幅は同一燃料噴射時期Tijであっても燃料噴射圧や噴射量の影響を受けて増減するため、それらの影響を排除するために目標噴射圧tgtPij及び目標噴射量tgtQを考慮しているのである。
このように目標噴射圧tgtPij及び目標噴射量tgtQを考慮することでより適切なレール圧補正量KPを算出できるため、増圧後の噴射圧力を一層確実に一致させ、もって、燃料噴射制御の精度を更に向上させることができる。
又、上記実施形態では、レール圧補正量KPの算出処理に噴射時期Tij及び目標噴射圧tgtPijに加えて目標噴射量tgtQも適用しているが、必ずしも目標噴射量tgtQをレール圧補正量KPに反映させる必要はなく、噴射時期Tij及び目標噴射圧tgtPijのみに基づいてレール圧補正量KPを算出してもよい。
10 コモンレール
21 燃料噴射弁
51 増圧機構
91 ECU(目標噴射圧設定手段、目標レール圧設定手段、レール圧制御手段、レー ル圧補正手段)
Claims (2)
- 加圧ポンプにより加圧された燃料をコモンレールに貯留し、該貯留された燃料を燃料噴射弁により機関の筒内に噴射すると共に、上記コモンレールからの燃料を増圧機構により更に加圧して燃料噴射圧を任意に増圧可能なコモンレール式燃料噴射装置において、
上記機関の運転状態に基づいて上記燃料噴射弁から噴射される燃料の目標噴射圧を設定する目標噴射圧設定手段と、
上記目標噴射圧設定手段により設定された目標噴射圧に基づいて上記コモンレールの目標レール圧を設定する目標レール圧設定手段と、
上記目標レール圧設定手段により設定された目標レール圧に基づいて上記コモンレール内の燃料圧を制御するレール圧制御手段と、
上記燃料噴射弁の燃料噴射時期及び上記目標噴射圧に基づき、上記加圧ポンプの燃料圧送に起因する上記コモンレール圧の周期的な変動による噴射圧の増減を補正するためのレール圧補正量を算出し、該レール圧補正量に基づいて上記目標レール圧設定手段により設定された目標レール圧を補正するレール圧補正手段と
を備えたことを特徴とするコモンレール式燃料噴射装置。 - 上記レール圧補正手段は、上記燃料噴射時期及び目標噴射圧に加えて上記機関の運転状態から求めた目標噴射量に基づいて上記レール圧補正量を算出することを特徴とする請求項1記載のコモンレール式燃料噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004327874A JP2006138246A (ja) | 2004-11-11 | 2004-11-11 | コモンレール式燃料噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004327874A JP2006138246A (ja) | 2004-11-11 | 2004-11-11 | コモンレール式燃料噴射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006138246A true JP2006138246A (ja) | 2006-06-01 |
Family
ID=36619232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004327874A Pending JP2006138246A (ja) | 2004-11-11 | 2004-11-11 | コモンレール式燃料噴射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006138246A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012233487A (ja) * | 2006-08-18 | 2012-11-29 | Robert Bosch Gmbh | 蓄圧器圧力目標値を決定するための方法、および、内燃機関の制御装置、および、コンピュータプログラム |
CN111022232A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-04-17 | 南岳电控(衡阳)工业技术股份有限公司 | 一种柴油发动机用共轨燃油喷射系统及其控制方法 |
-
2004
- 2004-11-11 JP JP2004327874A patent/JP2006138246A/ja active Pending
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