JP2006137629A - 水硬性組成物用混和剤 - Google Patents

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隆史 神舘
Daisuke Hamada
大輔 浜田
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Abstract

【課題】 水に均一に溶けることで、良好なコンクリートの分散保持効果を有し、更に安価に製造することのできる水溶性ポリマーを含有する水硬性組成物用混和剤、及び水硬性組成物の提供。
【解決手段】 水酸基を有する重合単位(1)(但し重合単位(2)は除く)と、式
−(AO)n−R
[式中、Rは水素原子、フッ素原子、又は置換基を有しても良い1価の炭化水素基、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、nは数平均値で2〜200の数を示し、n個のAOは同一でも異なっていてもよい。]
で表されるポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(2)を含むポリマーをリン酸化剤によりリン酸化して得られる水溶性ポリマーを含有する水硬性組成物用混和剤、及びその混和剤を含有する水硬性組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、セメントペースト、モルタル、及びコンクリート等の水硬性組成物に対する流動性付与、流動性の保持、及び特にコンクリートの粘性低減化に優れた効果を発現する水硬性組成物用混和剤及びそれを含有する水硬性組成物に関する。
水硬性組成物用混和剤の中で、流動性付与効果の大きい高性能減水剤と呼ばれているものがある。その代表的なものに、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩(ナフタレン系)、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩(メラミン系)、ポリカルボン酸塩(ポリカルボン酸系)等がある。
これらの高性能減水剤はそれぞれ優れた機能もある反面、問題点も有している。例えば、ナフタレン系やメラミン系は硬化特性に優れるものの、流動保持性(スランプロス)に問題点を有している。一方、ポリカルボン酸系は硬化遅延が大きいという問題点を抱えていたが、近年、優れた流動性を発現するポリカルボン酸系の水硬性組成物用混和剤の開発により、低添加量で良好な流動性を得ることが可能となり、硬化遅延の問題が改善されつつある。例えば、不飽和結合を有するポリアルキレングリコールモノエステル系単量体とアクリル酸系及び/又は不飽和ジカルボン酸系単量体との共重合物類等の水溶性ビニル共重合体が挙げられる(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7等参照)が、流動性保持効果がまだ十分満足できるものではなかった。
また、高鎖長のオキシアルキレン基とリン酸基を有する単量体を含むビニル系ポリマーには極めて良好なコンクリートの分散保持性効果があることが明らかになっている(特許文献8)。かかるポリマーの製造法として、リン酸基を有するモノマーと、親水性ポリマー鎖を有するモノマーとを共重合する方法が示されているが、この方法によりポリマーを製造した場合、リン酸基を有するモノマー(特にリン酸モノエステルモノマー)の通常入手可能な市販品中には、1分子内に重合性基を2つ以上含有する不純物が数十重量%混在しているため、重合後水に均一に溶解しない架橋体が生成し十分な性能が出ない問題がある。それ故、リン酸基を有するモノマーの共重合組成を低くするか、連鎖移動剤等を用いて分子量を低く抑えるか、架橋成分を除去したモノマーを使用する等の方法を行っているが、1番目と2番目の方法はポリマーの構造に制限ができ、3番目の方法は、その架橋成分の除去が技術的にかなり困難なため、除去できたとしても非常に高価なモノマーになる可能性が高い。
特開昭58−74552号公報 特開昭62−70250号公報 特開昭62−78137号公報 特開昭62−70252号公報 特開昭62−119147号公報 特開平3−75252号公報 特開昭59−16263号公報 特開平11−79811号公報
本発明の課題は、水に均一に溶けることで、良好なコンクリートの分散保持効果を有し、更に安価に製造することのできる水溶性ポリマーを含有する水硬性組成物用混和剤、及び水硬性組成物を提供することにある。
本発明は、水酸基を有する重合単位(1)(但し重合単位(2)は除く)と、式
−(AO)n−R
[式中、Rは水素原子、フッ素原子、又は置換基を有しても良い1価の炭化水素基、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、nは数平均値で2〜200の数を示し、n個のAOは同一でも異なっていてもよい。]
で表されるポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(2)を含むポリマーをリン酸化剤によりリン酸化して得られる水溶性ポリマーを含有する水硬性組成物用混和剤、及びその混和剤を含有する水硬性組成物を提供する。
本発明の水硬性組成物用混和剤は、安価に製造することができる水溶性ポリマーを含有し、良好なコンクリートの分散保持効果を有する。
[水溶性ポリマー]
本発明において、水酸基を有する重合単位(1)としては、一般式(I)で表される重合単位が挙げられる。
Figure 2006137629
[式中、R1は水素原子、フッ素原子、又は置換基を有していてもよい1価の炭化水素基を示す。R2は置換基を有していてもよい2価の炭化水素基を示す。Xは−O−又は−NH−を示す。]
一般式(I)において、R1は、水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基が更に好ましい。R2は、炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基が好ましく、アルキレン基中にフェニレン基等のアリーレン基を有していてもよい。更に好ましくは炭素数2〜12の直鎖アルキレン基である。Xは、−O−が好ましい。
水酸基を有する重合単位(1)としては、特にヒドロキシエチルメタクリレート及びヒドロキシエチルアクリレートから選ばれる少なくとも1種のモノマー由来の重合単位が好ましい。
本発明において、ポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(2)としては、一般式(II)又は(III)で表される重合単位が挙げられる。
Figure 2006137629
[式中、R3は水素原子、フッ素原子、又は置換基を有していてもよい1価の炭化水素基を示す。R、AO及びnは前記の意味を示す。]
一般式(II)中、R3は水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基が更に好ましい。Rは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基が更に好ましい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等が挙げられ、メチル基が特に好ましい。
尚、R,R1,R2,R3において、炭化水素基の置換基としては、例えばカルボキシ基、アシル基(炭素数1〜8)等が挙げられる。
(AO)nは、ポリオキシエチレン鎖、ポリオキシプロピレン鎖、又はオキシエチレン基とオキシプロピレン基の混合鎖であってもよく、その結合は、ランダム、ブロック、交互のいずれでもよい。好ましくは、ポリオキシエチレン鎖である。nは数平均で2〜200であり、10〜200が好ましく、20〜150が更に好ましい。
水酸基を有する重合単位(1)とポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(2)を含むポリマー(以下前駆体ポリマーという)において、重合単位(1)と(2)との割合は、(1)/(2)(重量比)=10/90〜90/10が好ましく、10/90〜60/40が更に好ましい。
前駆体ポリマーは、水酸基を有する重合単位(1)を誘導するモノマーと、ポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(2)を誘導するモノマーとを共重合することにより得られるが、これらのモノマー以外のモノマーを共重合させても良い。その他モノマーとしては、例えば(i)(メタ)アクリルアミド、(ii)N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等のアルキル(炭素数1〜3)(メタ)アクリルアミド、(iii)N, N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N, N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等のジアルキル(総炭素数2〜8)(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
重合は、ラジカル重合開始剤の存在下、公知の重合法、即ちバルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等により、重合させて製造できるが、溶液重合法が好ましい。
本発明の水溶性ポリマーは、前駆体ポリマーをリン酸化剤でリン酸化することにより得られる水溶性ポリマーである。リン酸化剤としては、オキシ塩化リン、ポリリン酸、オルトリン酸、五酸化リンからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。リン酸化の方法としては、以下の(i)〜(iv)に示す方法が例示される。
(i)オキシ塩化リンで前駆体ポリマーをリン酸化する方法
オキシ塩化リンで前駆体ポリマーをリン酸化する場合は、所定量のオキシ塩化リンを、前駆体ポリマーを溶解する溶媒(好ましくはジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、1,4−ジオキサン等)に溶解し、これらを反応容器に入れる。温度は5℃以下の状態にすることが好ましい。その中に、別途調製した所定量の前駆体ポリマーと、前駆体ポリマー中の水酸基と等モルか少し過剰の第3級アミン(例えばトリエチルアミン、ピリジン等)と溶媒からなる混合溶液を撹拌下に滴下する。滴下終了後、0〜100℃の温度範囲で1〜24時間反応させ、反応後3級アミン塩酸塩を濾別する。次いでポリマーのP−Cl結合を過剰の水又は温水で加水分解し、濾過、乾燥することで、前駆体ポリマー中の水酸基がリン酸化されたポリマーを得ることができる。
オキシ塩化リンの仕込量及び反応温度は、前駆体ポリマー中の水酸基の量及び要求するリン酸化率により適宜選択する必要がある。なお、本反応は高分子反応であるため、通常の低分子化合物のリン酸化とは異なり反応性が低い。従って、高いリン酸化率を望む場合は、オキシ塩化リンを、前駆体ポリマー中の水酸基に対し1.5〜5倍モル程過剰に仕込むのが好ましい。
(ii)ポリリン酸で前駆体ポリマーをリン酸化する方法
ポリリン酸を用いた場合、反応後ピロ体が水酸基に結合している場合があり、該ピロ体の存在は保存安定性に悪い結果を示すため、以下のように行うのが好ましい。
(ii-1) 無溶媒系での反応
前駆体ポリマーに、所定量のポリリン酸を加えて、室温〜150℃で1〜24時間反応させる。これにより、前駆体ポリマー中の水酸基がリン酸化されたポリマーが得られる。また、ポリリン酸(ピロ体)の状態で水酸基に結合している場合もあるため、ポリマーを熱水中で1〜12時間撹拌し、ピロ体の加水分解、及び生成したオルトリン酸の除去を行うことが好ましい。このピロ体の存在はP−NMRで容易に確認することができる。本反応においても、高いリン酸化率を望む場合は、高濃度(110%以上)のポリリン酸を、前駆体ポリマー中の水酸基に対して2〜20倍モルほど過剰に仕込むのが好ましい。
(ii-2) 溶媒系での反応
前駆体ポリマー、溶媒(ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ヘキサン、トルエン等)及びポリリン酸のそれぞれの所定量を均一溶液とし、又は膨張させた後、室温〜溶媒の還流温度で1時間から12時間反応させる。これにより、前駆体ポリマー中の水酸基がリン酸化されたポリマーが得られる。本反応においては、上述の無溶媒系に比べ反応温度が低いため、リン酸エステルの熱分解が起こり難く好ましい方法である。また本方法においてもピロ体の状態でポリマーに結合している場合があるため、ポリマーを熱水中で撹拌し、水酸基と結合しているピロ体の加水分解、及び生成したオルトリン酸の除去を行うことが好ましい。本反応においても、高いリン酸化率を望む場合は、高濃度(110%以上)のポリリン酸を、前駆体ポリマー中の水酸基に対して2〜20倍モルほど過剰に仕込み、また系内をできるだけ無水状態にするのが好ましい。
(iii)オルトリン酸で前駆体ポリマーをリン酸化する方法
(iii-1) 無溶媒系での反応
前駆体ポリマーに50%濃度以上のオルトリン酸の所定量を加えて、150℃以下で1〜24時間反応させる。これにより、前駆体ポリマー中の水酸基がリン酸化されたポリマーが得られる。また、高いリン酸化率を得たい場合は、高濃度(100%)のオルトリン酸を用い、これを前駆体ポリマー中の水酸基に対し2〜20倍モル程過剰に加え反応させるのが好ましい。
(iii-2) 溶媒系での反応
前駆体ポリマー、50%濃度以上のオルトリン酸及び溶媒(ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ヘキサン、トルエン、キシレン等)のそれぞれの所定量を均一溶液とし、又は膨潤させた後、溶媒の還流温度で1〜24時間反応させる。これにより、前駆体ポリマー中の水酸基がリン酸化されたポリマーが得られる。本反応においても、高いリン酸化率を得たい場合は、高濃度(100%)のオルトリン酸を前駆体ポリマー中の水酸基に対し2〜50倍モル過剰に仕込み、また系内をできるだけ無水状態にするのが好ましい。
(iv)五酸化リンで前駆体ポリマーをリン酸化する方法
前駆体ポリマーと水(イオン交換水又はオルトリン酸水溶液)の混合物中に、所定量の五酸化リンを強撹拌下20〜80℃の温度範囲で徐々に加え、30分程度同温度で反応させる。その後100℃以下の温度で1〜24時間反応させることにより、前駆体ポリマー中の水酸基がリン酸化されたポリマーが得られる。本反応においては、高いリン酸化率を得たい場合、前駆体ポリマー中の水酸基に対し五酸化リンを1倍モル以上加えるのが好ましい。
以上のようにして得られるリン酸基含有ポリマーは、水溶性である必要がある。なお、本発明において、「水溶性」とは、30℃のイオン交換水100gに24時間浸漬した場合の溶解度が5g以上であることをいう。
本発明の水溶性ポリマーの分子量は、良好な流動付与性及び流動保持性を得る観点から、後述する測定法による重量平均分子量で、5000〜100万が好ましく、1万〜25万が更に好ましい。
[混和剤及び水硬性組成物]
本発明の混和剤は、上記のようにして得られた本発明の水溶性ポリマーを必須成分として含有する。
本発明の混和剤は、更に公知の添加剤(材)と併用することができる。例えば、AE剤、AE減水剤、流動化剤、遅延剤、早強剤、促進剤、起泡剤、発泡剤、消泡剤、防水剤、防泡剤、珪砂、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフューム等が挙げられる。
本発明の混和剤は、水硬性組成物中の粉体の合計重量に対して0.0001〜5重量%、特に0.001〜2重量%の比率で用いられるのが好ましい。
本発明の混和剤は、水硬性組成物、例えばセメント類を構成成分とするモルタル、コンクリート等に添加するものであり、その内容について限定されるものではない。
本発明の混和剤を水硬性粉体、細骨材、骨材(砂利)等に添加する方法は特に限定されず、コンクリート等の水硬性組成物の製造時に水硬性粉体や細骨材等のコンクリート材料と同時にミキサーに投入しても、コンクリート材料を予め混練した後に、本発明の混和剤を添加しても良い。また、本発明の混和剤は混練水で希釈して用いてもよい。細骨材は、セメント等の水硬性粉体100重量部に対して、100〜500重量部、特に200〜300重量部使用されるのが好ましい。
以下に、合成例、実施例を示す。%は特に記載しなければ、重量%である。尚、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量の測定条件は以下の通りである。
<GPCの測定条件>
カラム;G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー株式会社製)
溶離液;0.2規定リン酸緩衝液:アセトニトリル=9:1(容量比)
(リン酸緩衝液は、KH2PO4,Na2HPO4を溶かし0.2規定としpH=7に調整したものを用いた。)
流速;1ml/min
カラム温度;40℃
サンプル;5mg/ml
検出;RI
換算分子量;ポリエチレングリコール
合成例1
冷却管、攪拌装置、滴下ロートを付けた300mlセパラブルフラスコにポリエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート(ポリエチレングリコールのEO平均付加モル数90)20g(4.9mmol)、ヒドロキシエチルメタクリレート20.0g(154mmol)、2−メルカプトエタノール0.62g(7.9mmol)、水110gを仕込んだ。攪拌しながら、窒素置換を行った後78℃に昇温した。約10分後13.8%過硫酸アンモニウム水溶液11.6gを一気に加え6時間重合を行った。放冷後、減圧下で水を除去した。
得られた固体を別の300mlセパラブルフラスコに移し、ジメトキシエタン100mlを加え均一にした後、ポリリン酸103.38gを加え室温で12時間撹拌した。水100mlを加え、更に1時間撹拌した。水500mlを加え、セルロースチューブ(分画分子量12000〜14000)に詰め、外液を約5Lとし約12時間おきに交換しながら透析を3日間行った。その後、内容物を取り出し凍結乾燥を行い43.0gの無色の固体を得た(以下リン酸化ポリマー1という)。
リン酸化ポリマー1の重量平均分子量はGPC(ポリエチレングリコール換算)より23.0万であった。
合成例2
冷却管、攪拌装置、滴下ロートを付けた300mlセパラブルフラスコにポリエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート(ポリエチレングリコールのEO平均付加モル数90)15g(3.7mmol)、ヒドロキシエチルメタクリレート5.0g(38.4mmol)、ジメトキシエタン55gを仕込んだ。攪拌しながら、窒素置換を行った後68℃に昇温した。約10分後2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)13.8%ジメトキシエタン溶液5.8gを一気に加え6時間重合を行った。放冷後、ポリリン酸15.58gを加え室温で12時間撹拌を行った。水100mlを加え50℃で3時間加熱撹拌を行った。放冷後、水500mlを加え、セルロースチューブ(分画分子量12000〜14000)に詰め、外液を約5Lとし約12時間おきに交換しながら透析を3日間行った。その後、内容物を取り出し凍結乾燥を行い無色の粉末22.5gを得た(以下リン酸化ポリマー2という)。
リン酸化ポリマー2の重量平均分子量はGPC(ポリエチレングリコール換算)より5.1万であった。
合成例3
冷却管、攪拌装置、滴下ロートを付けた300mlセパラブルフラスコにポリエチレングリコールモノメチルエーテルアリレート(ポリエチレングリコールのEO平均付加モル数30)120g(85.8mmol)を仕込み、窒素置換を行った。110℃に昇温した後、攪拌を開始し、約10分後35%過酸化水素水溶液10.4gとヒドロキシエチルメタクリレート23.2g(20.0mmol)の滴下を開始し3時間かけて滴下した。1時間加熱後、35%過酸化水素水溶液10.4gを1時間かけて滴下した。1時間加熱後、放冷しポリリン酸65.75gを加え室温で12時間撹拌を行った。水20mlを加え80℃で2時間加熱撹拌を行った。放冷後、水500mlを加え、セルロースチューブ(分画分子量12000〜14000)に詰め、外液を約10Lとし約12時間おきに交換しながら透析を3日間行った。その後、内容物を取り出し凍結乾燥を行い無色の粉末116.3gを得た(以下リン酸化ポリマー3という)。
リン酸化ポリマー3の重量平均分子量はGPC(ポリエチレングリコール換算)より1.8万であった。
比較合成例1
冷却管、攪拌装置、滴下ロートを付けた300mlセパラブルフラスコにポリエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート(ポリエチレングリコールのEO平均付加モル数90)15g(3.7mmol)、2−ホスホエチルメタクリレート(ユニケミカル製ホスマーM)5.0g(23.8mmol)、ジメトキシエタン55gを仕込んだ。攪拌しながら、窒素置換を行った後68℃に昇温した。約10分後2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)13.8%ジメトキシエタン溶液5.8gを一気に加えた。約20分後に、内容物全体が流動性を失った。得られた固体は水に不溶であった。
比較合成例2
冷却管、攪拌装置、滴下ロートを付けた300mlセパラブルフラスコにポリエチレングリコールモノメチルエーテルアリレート(ポリエチレングリコールのEO平均付加モル数30)120g(85.8mmol)を仕込み、窒素置換を行った。110℃に昇温した後、攪拌を開始し、約10分後35%過酸化水素水溶液10.4gと2−ホスホエチルメタクリレート(ユニケミカル製ホスマーM)5.0g(23.8mmol)の混合物を5.13g/hの速度で滴下した。約30分後に、内容物全体が流動性を失った。得られた固体は水に不溶であった。
実施例
水道水:320g、普通ポルトランドセメント:800g、君津産丘砂:1500g、混和剤(合成例1〜3で得られたリン酸化ポリマー1〜3又は表1に示す比較のポリマー):5.2gを、モルタルミキサーを使用して、混練(63rpm、120秒)し、モルタルを調製した。その際、モルタルフローがタッピング操作をしない条件で220mm±10mmになるように混和剤の量を調節した。混合直後(F0)とモルタル練り始めから30分後(F30)のモルタルフロー値を測定し、初期フロー値(F0)に対する百分率〔(F30/F0)×100〕で分散保持率(%)を算出した。得られた分散保持率から、分散保持性を以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
○:分散保持率が80%以上
△:分散保持率が70%以上80%未満
×:分散保持率が70%未満
Figure 2006137629

Claims (5)

  1. 水酸基を有する重合単位(1)(但し重合単位(2)は除く)と、式 −(AO)n−R
    [式中、Rは水素原子、フッ素原子、又は置換基を有しても良い1価の炭化水素基、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、nは数平均値で2〜200の数を示し、n個のAOは同一でも異なっていてもよい。]
    で表されるポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(2)を含むポリマーをリン酸化剤によりリン酸化して得られる水溶性ポリマーを含有する水硬性組成物用混和剤。
  2. 水酸基を有する重合単位(1)が、一般式(I)で表される重合単位である請求項1記載の水硬性組成物用混和剤。
    Figure 2006137629
    [式中、R1は水素原子、フッ素原子、又は置換基を有していてもよい1価の炭化水素基を示す。R2は置換基を有していてもよい2価の炭化水素基を示す。Xは−O−又は−NH−を示す。]
  3. ポリオキシアルキレン鎖を有する重合単位(2)が、一般式(II)又は(III)で表される重合単位である請求項1又は2記載の水硬性組成物用混和剤。
    Figure 2006137629
    [式中、R3は水素原子、フッ素原子、又は置換基を有していてもよい1価の炭化水素基を示す。R、AO及びnは請求項1記載の意味を示す。]
  4. 水酸基を有する重合単位(1)が、ヒドロキシエチルメタクリレート及びヒドロキシエチルアクリレートから選ばれる少なくとも1種のモノマー由来の重合単位である請求項1〜3いずれかに記載の水硬性組成物用混和剤。
  5. 請求項1〜4いずれかに記載の混和剤を含有する水硬性組成物。
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