JP2006135993A - 線形補正器及び非線形歪補償方法 - Google Patents

線形補正器及び非線形歪補償方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ADCなどの信号処理システムの入力及び出力を比較することなく、このシステムの出力のみを用いて出力の歪を直接的に低減又は除去する。
【解決手段】 信号処理システムからの信号を1次信号経路(フィルタ102)、2次フィルタ乗算回路(フィルタ104、106、乗算器120)、3次フィルタ乗算回路(フィルタ108−112、乗算器122)に供給する。フィルタ乗算回路は、1次信号経路に対して遅延を有する。1次信号経路及びフィルタ乗算回路の出力を加算器124に直接供給する。この加算器から歪の低減した出力を発生する。
【選択図】図2

Description

本発明は、一般に線形エラー補正に関し、特に、フィルタ積(複数のフィルタ出力を一緒に乗算した結果)を用いて、アナログ・デジタル変換器(ADC)の如き信号処理システムが発生した歪を低減又は除去する線形補正器に関する。なお、本願では、用語「補償」及び「補正」を同様な意味に用いる。
ADCが生じた歪を低減することにより、スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ(SFDR:spurious-free dynamic range:スプリアスのないダイナミック・レンジ)を広げるので、このことは、ADCを用いてデータを取り込むスペクトラム・アナライザの如きシステムや、その他の電子測定機器にとって有用である。
最近の高速ADC設計では、深いクロック・パイプラインを用いて、一連の正確なステップにより、アナログ入力をサンプル・デジタル値に高精度に変換する。ADCの設計者は、アナログ処理回路内の非線形性の明らかな原因を取り除くのに多大な努力を払っている。しかし、エラーの総ての原因を取り除くことは一般的には困難である。例えば、SPICEモデリングなどの計算されたモデリングによりADCが規格に合っていることがわかるまで、設計者は、回路のほとんどの問題をなくそうとする。非線形デバイスのダイナミック・レンジを減らす技術や、その周囲でのフィードバックを用いることにより、線形性を改善できる。しかし、いくつかの回路トポロジ(接続形態)には、完全には除去できない固有の歪メカニズムがある。
パイプライン処理にも、内部デジタル及びアナログ回路動作により、内部アナログ信号の処理を変更することがある。多くのかかる場合において、入力信号自体の線形機能、又はそれからの誘導による入力信号の自己変調によって、残留非線形歪が生じる。この結果、除去するのが困難ないくらかの低レベル歪が生じる。内部電源歪により、変調(モジュレーション)が生じる。この場合、電源供給線に電圧変調を起こす回路経路の数はかなり多い。これらの影響のシミュレーションは、デバイスのモデリングを面倒にすると共に、コンピュータによるシミュレーションが遅くなる。まず、電源変調への影響が略線形に追加されるので、これらを線形有限インパルス応答(FIR)フィルタとしてモデル化できる。
アナログ信号処理における1個以上の点において変調が生じるが、これは、乗算に対応する。パイプライン化されたADCにおいて、一般的には、変換段の間の高利得アナログ増幅器にて変調が生じる。この状況において、高調波及び相互変調歪は、一般的には、2次及び3次歪の項により特徴付けるが、非常に小さな高次の歪も生じる。
従来の解決方法は、ボルテラ(Volterra)フィルタに基づいていた。ADCのインパルス応答は、多くのクロック周期、例えば、64クロック周期にわたる。ボルテラ・フィルタを用いる補正システムは、同様な期間を必要とする。3次歪ボルテラ・システムにおいては、フィルタは(N3/6)個のオーダのタップを有する。これは、応答期間が64クロック周期の補正システムにとって、約5万オーダのタップとなる。かかる非常に多くのタップを有するフィルタ・システムを実際にシステムに導入するには、非常の複雑であり、高価である。
提案されている他の解決方法は、ラウド・スピーカの歪補正用であり、ボルテラ・フィルタをある観点から近似するフィルタ構造を用いる。図1は、この解決方法を示すブロック図であり、1次補正と3次補正を行う。1次補正は、フィルタ12(h1)により行われる。3次補正を行うには、フィルタ14の出力とフィルタ16の出力とを乗算器18により掛け算し、この乗算器18の出力をフィルタ20によりろ波し(フィルタ処理し)、フィルタ22の出力を乗算器24によりフィルタ24の出力と掛け算し、最後に乗算器24の出力をフィルタ26によりろ波する。加算器28が1次補償の出力と3次補償の出力と加算することにより、線形キュービック(立体)補償を行える。図1に示すシステムの3次補償は、次式により実現する。
Figure 2006135993
この式は、一般的な3次非線形フィルタ構造として記載されている。ここでは、乗算器18の後にフィルタ20を用い、乗算器24の後にフィルタ26を用いている。線形キュービック補償が得られると、補償すべきシステムの未知の出力からこの線形キュービック補償を減算器29により減算する。(減算器29のブロック内には「+」の符号があるが、一方の入力端子に「−」の符号があることに留意されたい。)この減算では、補正器が、システムの入力であるオリジナル信号にアクセスする必要があるが、オリジナル信号がデジタルでないと利用できない。これは、ボルテラ・フィルタの有用なサブケースであるが、良好な線形周波数応答のシステムにとっては適切でないという欠点がある。乗算器の後段のフィルタは、オリジナル成分と、前段の乗算器の非線形の影響により生じた偽(エリアシング)成分とを区別できない。乗算器の後の追加的なろ波動作により、周波数に依存した信号経路の振幅及び位相応答をいくらか補正できるが、ナイキスト帯域のほとんどを用いるアプリケーションに適用した場合、エリアシングによって、フィルタは、オリジナル成分及び偽成分の間の位相及び振幅応答の違いを補正できない。
線形補償システムにおける残りの問題は、校正に関する。これらシステムは、出力に対して非線形であるフィルタ係数の問題を解決する必要がある。さらに多くの係数を解く必要があると、システムに適用できる校正技法に一層多くの補償が必要となる。
特開2000−253486号公報 特開2005−295556号公報
そこで、これら従来の解決方法を改善した線形補正器及び非線形歪補償方法が望まれている。
本発明の線形補正器(100)は、1次信号を供給する1次信号経路(102)と;この1次信号経路に対して遅延を有する補償信号を発生するn次フィルタ乗算回路(104/106/120、108/110/112/122)(nは1よりも大きい整数)と;1次信号経路に接続されると共に、n次フィルタ乗算回路に直接接続された加算器(124)とを具え;n次フィルタ乗算回路の遅延により、補償信号が1次信号内の歪を低減することを特徴とする。なお、括弧内の参照符号は、単に実施例との関係を示すものであり、本発明を限定するものではない。
また、本発明の線形補償回路(100)は、加算器(124)に接続された1次信号経路(102)と;加算器に直接接続された出力を有する第1乗算器(120)に並列接続された2個のフィルタ(104、106)を含む2次フィルタ乗算回路(104、106、120)と;加算器に直接接続された出力を有する第2乗算器(122)に並列接続された3個のフィルタ(108、110、112)を含む3次フィルタ乗算回路(108、110、112、122)とを具えている。
さらに、本発明は、非線形歪を補償する方法であって;歪のある信号を受け;この信号を所定遅延の信号経路(102)に通過させて、遅延信号(102の出力)を発生し;この遅延信号に対して遅延した信号のフィルタ積(120、122、148、166の出力)を求め;これらフィルタ積及び遅延信号の単純加算を計算(124)して、フィルタ積により生じた歪成分が遅延信号内に含まれる歪を低減することを特徴とする。
よって、本発明は、フィルタ積(複数のフィルタ出力を一緒に乗算した結果)を用いるADC線形補正器である。本発明によるADC線形補正器の実施例は、汎用ボルテラ・フィルタ・システムよりも一層少ない数のフィルタ・タップを用いて実現できる。
よって、ADC内の等化的な歪発生フィルタの係数を求めることにより歪メカニズムをモデル化できるならば、ADCの出力をデジタル処理ネットワークに通過させ、このネットワークが略同じ方法で信号に歪を与え、このネットワークによる歪をADCの出力から減算することにより、ADCの歪を低減又は除去できる。ADCの総ての歪を完全に除去することは不可能であるが、この方法により、ADCのスプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ(SFDR)を改善できる。例えば、ADCの特性に依存するが、SFDRが80dBのADCを15dBも改善できる。この改善により従来のトポロジからいくつかのフィルタをなくせるので、比較的平坦な線形周波数応答のシステムに用いる設計を簡略化できる。この簡略化は、補正システムにおけるフィルタの長さとトレード・オフであるので、同じ量の処理では、性能を改善できる。この改善は、ADCを用いるスペクトラム・アナライザ、オシロスコープなどの測定機器に関連した高精度測定アプリケーションに大きな効果がある。
本発明の線形補正器は、高次の歪を有する1次信号を通過させる1次信号経路と、この1次信号経路に関連した時間だけ遅延した補償信号を発生するn次フィルタ乗算回路(nは1より大きい整数)と、1次信号経路に接続されると共にn次フィルタ乗算回路に直接接続された加算器を具え、補償信号が1次信号における対応歪項を小さくする。なお、フィルタ乗算回路とは、フィルタ積を求めるために、複数のフィルタと、これらフィルタの出力を一緒に掛け算してこれら出力の積を求める乗算器とから構成される。
本発明は、補償方法も提供する。この補償方法によれば、フィルタ積を発生し、このフィルタ積を相対的な遅延をもって1次信号経路の信号に単に加算して、ADCのオリジナル出力内の歪成分を低減するか、除去する。
上述の如く、従来提案されていた解決方法は、ボルテラ・フィルタに基づいていた。しかし、ボルテラ・フィルタは、非常に大きく、ADCと関連させて実現することが困難なので、一層扱いやすく、残留した主要な歪を低減できるフィルタ設計に有用な解決方法が望まれていた。出発点としてボルテラ・フィルタを考察する。一般化した非線形フィルタ・システムは、次式(式1)のように数学的に表現できる。なお、Nは、フィルタのインパルス応答長であり、kは、フィルタの次数である。
Figure 2006135993
例えば、n=3ならば、k=1における線形FIRフィルタ項、k=2における2次歪フィルタ項、k=3における3次フィルタ項、DC(直流)値(h0)の和が得られる。よって、n=3において、ボルテラ・フィルタは、次式(式2)のように表現できる。
Figure 2006135993
ボルテラ・フィルタ係数は、出力yが線形なので、1組のhは、理論的に一連のデータとなる。積の項のいくつかは、入力サンプルの同じ組の順列となるので、各次数k用のhの組におけるフィルタ・タップの数に対応する個別の数値は、正確には次式(式3)となる。
Figure 2006135993
残念なことに、パイプライン化したADC(パイプラインADC)のインパルス応答は、非常に大きいので、Nが大きく、k=3におけるタップの数が非常に大きくなる。例えば、N=64でパイプラインADCシステムのインパルス応答が64クロック周期ならば、必要なタップの数は約44000である。他の次数のフィルタでも、必要に応じて追加のタップが必要となる。
本発明のADC線形補正器の実施例では、ボルテラ・フィルタ・システムのサブセットを使用できる。このボルテラ・フィルタ・システムのサブセットは、次式(式4)で特徴付けることができる。なお、システム次数nは、1<=k<=nにおける1組のプロダクト次数kである。
Figure 2006135993
タップの数及び値は未知であるが、歪モデルがこの形式であると仮定する。補正モデルは、次数を除いて同じ形式であり、フィルタ長は、特定のADCアーキテクチャによる実験に基づき、事前に選択されている。次に、校正は、フィルタ・タップを見つけることも含む。フィルタ・タップは、一般的に、各フィルタ毎に異なる点に留意されたい。システム次数がn=3で、h0(DC)項を無視すると、次式(式5)が得られる。フィルタを用いて実現した各線形畳み込みによるNタップ・フィルタの積が、この構成の実施例の特徴となる。
Figure 2006135993
図2は、式5を実現する本発明による線形補正器100の実施例を示す。ADCの如き信号処理システムの出力は、線形補正器100の入力として供給される。式5に示すように線形畳み込みの各々は、フィルタ102〜112を用いて実現する。これらフィルタは、FIRフィルタにより実現できる。1次項は、フィルタ102(1次信号経路)に対応する。別の実施例においては、フィルタ102を、他のフィルタの長さの約半分に等しい固定遅延に置換することにより、1次項を実現する。さらに他の実施例において、フィルタ102を固定遅延及びフィルタの組合せと置換して1次項を実現しているので、固定遅延とフィルタ長の半分との和が、他の次数のフィルタの長さの約半分である。フィルタ104及びフィルタ106の出力を乗算器120により乗算して2次フィルタ積を発生することにより、2次項を実現している。なお、フィルタ積とは、複数のフィルタ出力を一緒に乗算した結果である。また、フィルタ乗算回路とは、フィルタ積を求める回路であり、ここでは、フィルタ104及び106と、乗算器120とで構成される。3次項を実現するには、乗算器122を用いて、フィルタ108、フィルタ110及びフィルタ112の出力を乗算して、3次フィルタ積を発生している。これらフィルタ108、110、112及び乗算器122もフィルタ乗算回路を構成する。加算器124を用いて、フィルタ102の出力を乗算器120及び乗算器122の出力と加算して、これらフィルタ積の単純和を出力として発生する。ここで用いた項の単純和は、乗算器及び加算器124の間で追加的なろ波を行うことなく、乗算値を加算する動作となっている。乗算器を加算器に直接接続することにより、この単純和が得られる。ここで用いたように、直接接続する(又は直接接続される)項は、経路内にフィルタや他の処理要素がなく、経路上の信号データのサンプル値を変化させないレジスタや他の要素が経路内にあることを意味する。加算器の出力が補償信号であり、ADCなどの信号処理システムにより生じた非線形性を低減する。本発明の実施例は、従来の解決方法で用いていた乗算器の後段のフィルタを除去した点に留意されたい。これは、図1に示す従来技術と比較して、追加のタップを有するフィルタが必要になるかもしれないが、このフィルタは、周波数の関数でADC内の変数に追従する動作を良好に行える。例えば、図1の従来技術が半クロック周期遅延の全パス出力フィルタ20(いわゆるsin(x)/x又はsin(x)フィルタ)を用いると、この半クロック遅延を乗算の前にフィルタに組み込むことができる。乗算器の前段のみにフィルタを用いることにより、フィルタ積システム(フィルタ乗算回路)用に、オリジナル成分及びエリアシング成分の間で補正フィルタ応答を確実に区別できる。
いくつかの実施例において異なる長さのフィルタを用いることにより補償量を減らしてもよいが、長いフィルタを用いることにより、変数の数を増加して校正期間中の問題を解決して、校正アルゴリズムを緩やかにできる。ハードウェアを実現するために、長いフィルタには、フィルタ信号遅延と一致させるために追加的な遅延も必要である。しかし、補正器100の実施例において、フィルタの長さの総てが等しいので、追加的な遅延が不要である。
図3は、2次歪の補正を除いて、1次及び3次歪を補償するように設計した線形補正器100の実施例を示す。いくつかのアプリケーションにおいて、2次補正を必要とする程、2次歪が重要ではない。図3に示すように、乗算器122により、フィルタ108、フィルタ110及びフィルタ112の出力を掛け算して、3次フィルタ積を発生することにより、3次補償を行う。3次フィルタ積及び1次フィルタ積の単純和により、1次及び3次歪を低減したが除去した補償済信号が得られる。
図4は、本発明による1次、2次、3次及び4次の歪用の補償を含み、フィルタ乗算回路に基づく線形補正器のブロック図である。この図4に示すように、4次補償を含んだ補正器100の実施例を実現できる。システム次数n=4として式4の一般形式を用い、h0(DC)項を無視すると、次式(式6)が得られる。
Figure 2006135993
図4に示すように、乗算器148を用いて、フィルタ140、フィルタ142、フィルタ144、フィルタ146の出力を一緒に掛け算して、4次項のフィルタ積を求める。これらフィルタ140、142、144、146及び乗算器148もフィルタ乗算回路を構成する。さらに、乗算器148及び加算器124の間に如何なるフィルタも介在させることなく、加算器124は、このフィルタ積を他の次数の補償と直接加算する。上述の例から明らかなように、本明細書で開示したようにフィルタ積の単純和を用いて、任意の次数用に式5及び式6と同様な形式に式4を解くことは、当業者に可能であろう。
図5は、2個の3次歪を補償するように設計したフィルタ積のシステムを示す。2個の3次フィルタ積を用いることにより、各積の次数(product order)kは、単一の自己変調メカニズムを単に補償するので、2個の3次歪を補償できる。よって、乗算器166を用いて、フィルタ160、フィルタ162、フィルタ164の出力を掛け算することにより、第2の3次フィルタ積を得る。加算器124を用いて、この第2の3次フィルタ積を、乗算器122からの第1の3次フィルタ積に加算する。
一般的なボルテラ形式の提案されている分析の有効性と、対応するフィルタ積の構成との根拠は、この方法において、単一の自己変調メカニズムが各積の次数kに対して存在し、任意のランダムなボルテラ・フィルタ・システムを分析できそうにないという前提に基づいている。
線形補正器100の種々の実施例は、FPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)などの専用ハードウェアを用いるか、又は、汎用プロセッサで動作するソフトウェアを用いることにより実現できる。現在では、FPGA又はASICは、実時間で補正するのに有用であり、一方、汎用プロセッサ上で動作するソフトウェアは、取り込み後の補正に有用である。将来的には、実時間補正に対しても、汎用プロセッサ上で動作するソフトウェアが利用できるようになるであろう。
いくつかの実施例において、線形補正器100を用いてADCからの信号出力を補償したが、別の実施例においては、線形補正器100の構成は、同じパッケージ内に集積してもよいし、補償済みADCを形成するために、ADCと同じチップ上に集積してもよい。補償済みADC190を図6に示す。このADC190は、アナログ信号をデジタル信号に変換する種々の回路を含んだADCモジュール192を具えている。ADCモジュール192のデジタル出力を線形補正器100に入力する。なお、この線形補正器100は、図2〜図5を参照して上述のように実現できる。線形補正器の出力は、高調波及び相互変調歪が低減されている。この組合せ構成は、補正されたADCを提供する。
上述の線形補正器を適切に最適化するために、この線形補正器を校正して、フィルタの各々のフィルタ係数を適切に決める必要がある。汎用ボルテラ・フィルタと異なり、図2〜4に示す補正器のフィルタ積出力は、その係数に関連して線形ではないので、フィルタ係数の計算は、一般の場合の非線形最適化の課題となる。
本発明の要旨を逸脱することなく、本発明の上述の実施例において種々の変形変更を可能なことが当業者には理解できよう。本発明の要旨は、特許請求の範囲に記載されている。
ラウド・スピーカを補償する従来の線形補正器の構成を示すブロック図である。 本発明により1次、2次及び3次の歪を補償するフィルタ積ベースの線形補正器のブロック図である。 本発明により1次及び3次の歪を補償するフィルタ積ベースの線形補正器のブロック図である。 本発明により1次、2次、3次及び4次の歪を補償するフィルタ積ベースの線形補正器のブロック図である。 本発明により1次、2次及び3次の歪を補償するフィルタ積ベースの線形補正器のブロック図である。 本発明により補償されたADCのブロック図である。
符号の説明
12、14、16、20、22、26 フィルタ
18、24 乗算器
28 加算器
29 減算器
100 線形補正器
102、104、106、108、110、112、140、142、144、146、160、162、164 フィルタ
120、122、148、166 乗算器
124 加算器
190 補償済みADC
192 ADCモジュール

Claims (3)

  1. 1次信号を供給する1次信号経路と、
    該1次信号経路に対して遅延を有する補償信号を発生するn次フィルタ乗算回路(nは1よりも大きい整数)と、
    上記1次信号経路に接続されると共に、上記n次フィルタ乗算回路に直接接続された加算器とを具え、
    上記遅延により、上記補償信号が上記1次信号内の歪を低減することを特徴とする線形補正器。
  2. 加算器に接続された1次信号経路と、
    上記加算器に直接接続された出力を有する第1乗算器に並列接続された2個のフィルタを含む2次フィルタ乗算回路と、
    上記加算器に直接接続された出力を有する第2乗算器に並列接続された3個のフィルタを含む3次フィルタ乗算回路と
    を具えた線形補正器。
  3. 非線形歪を補償する方法であって、
    歪のある信号を受け、
    上記信号を所定遅延の信号経路に通過させて、遅延信号を発生し、
    上記遅延信号に対して遅延した上記信号のフィルタ積を求め、
    上記フィルタ積及び上記遅延信号の単純加算を計算して、上記フィルタ積により生じた歪成分が上記遅延信号内に含まれる歪を低減すること
    を特徴とする非線形歪補償方法。
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