JP2006135801A - 投射型画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 入力映像信号の平均輝度の変化量が小さい場合には、光量の変化速度をゆっくりさせて、画面上の明暗の変化を目立たせないようにする。
【解決手段】 入力映像信号の平均輝度を算出し、得られた平均輝度が高いときは光変調素子に入射する光の光量を増大し、低いときは減少させて、黒浮きを防ぎコントラストを高くする。さらに、平均輝度の変化量が小さいときは低速で、大きいときは高速でそれぞれ光量変化を制御し、画面の明暗を目立たなくする。
【選択図】 図1
【解決手段】 入力映像信号の平均輝度を算出し、得られた平均輝度が高いときは光変調素子に入射する光の光量を増大し、低いときは減少させて、黒浮きを防ぎコントラストを高くする。さらに、平均輝度の変化量が小さいときは低速で、大きいときは高速でそれぞれ光量変化を制御し、画面の明暗を目立たなくする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、照射ランプの光量を入力映像信号の輝度に応じて制御することによりコントラストの向上を図る投射型画像表示装置にかかり、特に平均輝度の変化量に応じて光量変化速度を制御し画面の明暗の変化を目立たせないようにした投射型画像表示装置に関するものである。
光変調素子として液晶表示素子等を使用した投射型の画像表示装置では、照射ランプの光量を制御する光量制御手段を設け、入力映像の輝度レベルが高くなれば増大させ、低くなれば低減させるように光量を制御して、黒浮きを無くしてコントラストを上げるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
その光量制御手段としては、照射ランプの発光強度を直接制御するものや、シャッタ板(光学系では位相差板、偏光板等)をモータにより駆動して透過光量を制御するもの等がある(例えば、特許文献2参照)。
このような光量制御では、入力映像の輝度に応じて常に光量を変化させると画面がちらつくので、ある変化量を超える輝度変化があった場合に、光量を変化させるようにしている。このとき、光量制御を高速に実現できる場合には、1垂直期間内で光量を変化させることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−031846号公報
特開2000−347137号公報
しかしながら、入力映像信号の輝度の変化量が小さい場合、ある輝度変化量に達した時に光量が突然変化すると、画面上では突然に明るさが変化してしまい、不自然さが生じるという問題があった。
本発明の目的は、入力映像信号の平均輝度の変化量が小さい場合には、光量の変化速度をゆっくりさせて、画面上の明暗の変化を目立たせないようにした投射型画像表示装置を提供することである。
請求項1にかかる発明は、入力映像信号の平均輝度を算出する平均輝度算出手段と、該平均輝度算出手段により得られた平均輝度に応じて光変調素子に入射する光の光量を制御する光量制御手段を有する投射型画像表示装置であって、前記光量制御手段は、前記平均輝度算出手段で得られた平均輝度の変化量が小さいときは低速で、大きいときは高速でそれぞれ光量変化を制御することを特徴とするようにしたことを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の投射型画像表示装置において、前記光量制御手段は、前記平均輝度の変化量が小さいときの光量変化制御の途中に前記平均輝度の変化量が大きくなったときは、低速の光量変化制御から高速の光量変化制御に切り替えることを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、請求項1又は2に記載の投射型画像表示装置において、前記光量制御手段は、前記平均輝度算出手段で得られた平均輝度が予め設定した複数のレベルの1つ以上のレベル分変化したときだけ動作することを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の投射型画像表示装置において、前記光量制御手段は、前記平均輝度の変化量を先の複数フレームに亘って先読みし、該先読みの結果で得られた変化量が現在の制御の元になっている変化量より大きいとき、事前に当該大きい変化量に応じた高速の光量変化制御に移行するようにしたことを特徴とする。
請求項1にかかる発明によれば、平均輝度が低くなれば光量を少なくし高くなれば多くするよう制御することで黒浮きを防止してコントラストを高くすることができる。また、平均輝度の変化量が小さいときは低速で光量変化が制御されるので、画面上の明暗の変化が目立たなくなり、平均輝度の変化量が大きいときは映像そのものが大きく変化しており高速で光量変化させてもちらつきが問題となることはない。
請求項2にかかる発明によれば、光量変化制御途中に大きな平均輝度変化があった場合でも、それに対応した光量変化制御に切り替えられ、映像の動きに適応した制御が可能となる。
請求項3にかかる発明によれば、平均輝度が予め設定した複数のレベルの1つ以上のレベル分変化したときだけ制御が行われるので、常時制御が行われる場合と比較して、画面のちらつきを低減できる。
請求項4にかかる発明によれば、先読みした平均輝度の変化量が大きいときは、事前に当該大きい変化量に応じた高速の光量変化制御に移行するので、映像の動きに適応した制御が可能となる。
[実施例1]
図1は本発明の実施例1の光変調素子として液晶表示素子を使用した投射型画像表示装置の要部のブロック図である。なお、液晶表示素子を使用した投射光学系の全体については、例えば、前記した特許文献1,2等で周知であるので、ここでは説明を省略する。
図1は本発明の実施例1の光変調素子として液晶表示素子を使用した投射型画像表示装置の要部のブロック図である。なお、液晶表示素子を使用した投射光学系の全体については、例えば、前記した特許文献1,2等で周知であるので、ここでは説明を省略する。
入力するアナログの映像信号(RGBの3原色信号)はADコンバータ1によりデジタル信号に変換され、映像処理回路2に取り込まれて、ビデオRAM3にフレーム単位で記憶される。この映像処理回路2では、スケーリング(拡大/縮小)処理、キーストーン(台形歪補正)処理等の通常の画像処理を行い、図示しない液晶駆動回路に出力する。
また、この映像処理回路2では、ビデオRAM3に映像データを記憶する際あるいは記憶した後に、当該映像データのフレーム単位の平均輝度を算出する。この平均輝度算出では、例えば画素毎のRGB輝度レベルを1フレームに亘って合計することにより行う。これら映像信号処理回路2およびビデオRAM3が平均輝度算出手段を構成する。
そして、算出した平均輝度に基づいてCPU4によりシャッター駆動回路5を制御し、ステッピングモータ、サーボモータ等のように位置制御が可能なシャッタ駆動モータ6を駆動して、調光用シャッタ板7を制御し、光源から液晶表示素子に入力する光の光量を調整する。これらCPU4、シャッタ駆動回路5、シャッタ駆動モータ6、調光用シャッタ板7が光量制御手段を構成する。光量の制御形態は、上記算出した平均輝度が高い場合は光量を多くし、逆に平均輝度が低い場合は光量を少なくするが、その光量の変化速度は平均輝度の変化量に応じて制御する。
図2は所定のコントラストを確保するための、1フレーム内の平均輝度と当該平均輝度時に要求される光量の関係を示す図である。通常の比較的明るい映像では、平均輝度はほぼ中間レベルLa以上の場合が多く、この領域では良好なコントラストが得られる。したがって、平均輝度が中間レベルLaから最大輝度Lmaxまでの間では、光量は最大値のA%から変化させない。しかし、平均輝度が中間レベルLaよりも低下したときには光量が大きいと黒浮きが生じてコントラストが低下するので、その平均輝度の低下量に応じて光量を減少させるよう制御して、低輝度領域でのコントラストを向上させる。平均輝度が最低値Lminになったときは、光量を最低値のB%に絞る。光量の最大値A%に対する最低値B%は、1/2から1/3が好ましい。
図3は調光用シャッタ板7による光量制御の説明図である。調光用シャッタ板7の板面が照明光の光軸に対して平行な場合(図3(a))は、その調光用シャッタ板7を通過する光量は最大となり、直角な場合(図3(b))は最小となる。その調光用シャッタ板7は板面が完全な遮光面であれば、図3(c)のaの特性に示すように光軸に対して90度に回転させることにより透過する光量はほぼゼロとなるが、板面に複数の小穴を形成しておくことにより、その回転角度が90度に近づくと図3(c)のbの特性に示すように小穴を通過する光量が増大するので、図3(c)のcの特性に示すように、90度に回転させてもある光量が得られる。このような手法によって、調光用シャッタ板7を0〜90度の範囲で回転制御させることにより、図2で説明した光量の最大値A(%)(調光用シャッタ板7の回転角度0度)と最低値B(%)(調光用シャッタ板7の回転角度90度)を設定できる。なお、調光用シャッタ板7に位相差板を使用した場合は、最低値B(%)を実現する回転角度は45度となる。
図4は平均輝度の変化量に応じた光量変化速度の制御特性を示す図である。ここでは、映像信号の平均輝度を、最小値Lminから最大値Lmaxの間を等ピッチの複数のレベル(しきい値)L2,L3,・・・に分けて、隣接レベル間を1ステップとしその1ステップを単位として離散的に扱う。特性曲線の傾斜が光量変化速度を表す。以下では、現在のフレームの平均輝度が直前のフレームの平均輝度から変化してその後の制御完了までは1ステップ以上変化しない場合を仮定して説明する。
まず、隣接フレーム間での平均輝度の変化量が1ステップ以上2ステップ未満(例えばLmin→L2)と小さい場合は、動きの少ない映像であり、このような場合には調光用シャッタ板7を速く回転させると光量の変化がちらつきとなって見える場合があるので、シャッタ駆動モータ6をゆっくりと駆動して調光用シャッタ板7をゆっくり回転させ、光量をゆっくり増大させる。具体的例では、上記のようにLmin→L2と変化したときは、光量を映像信号の8V(垂直同期)期間から16V期間にわたる時間をかけて、図2に示す最低のB%からN1%に増大させる。この変化に要する時間は、長ければ長いほどちらつきを感じさせないため好ましい。図4では調光用シャッタ板7の動作完了までの時間T1を16V(約260ms)と長くした。なお、以上はL2→Lminと変化したときも同じである。
一方、隣接フレーム間での平均輝度が大きく変化する場合、例えばLmin→Lmaxと変化するような場合には映像そのものが大きく変化しており、調光用シャッタ板7を高速で回転させても、ちらつきが見えることは少ない。この場合、調光用シャッタ板7の動きが遅い場合は輝度変化が顕著になるので、調光用シャッタ板7の動きは速いほど好ましい。上記のように平均輝度がLmin→Lmaxと変化したときは、光量を高速で変化させて、図2に示す最低のB%からA%に増大させる。このとき、当初は低速で変化させ途中から高速に変化させれば、光量変化がなめらかに行われるようになる。
ただ、このLmin→Lmaxと変化するように平均輝度の変化量が極めて大きい場合は、調光用シャッタ板7を駆動する駆動モータ6が、要求される速度に追従できない場合があるので、このような場合は、多少時間をかけても良い。例えば、最小のLminから最大のLmaxに一気に変化した場合の動作変化完了までの時間T2は、200ms〜300msをかけても良い。
なお、以上の説明は、現在のフレームの平均輝度が直前のフレームの平均輝度から変化してその後の制御完了までは1ステップ以上変化しない場合についての説明であったが、光量を変化させている途中で平均輝度がさらに1ステップ以上変化したときは、それまでの光量変化制御を中止して、新たな平均輝度による変化量に応じた光量変化速度で制御する。
[実施例2]
図3は本発明の実施例2の投射型画像表示装置の要部のブロック図である。ここでは、ビデオRAMとして6個のビデオRAM3A〜3Fを備えるよう構成した。他は図1と同じである。ビデオRAM3A〜3Fには映像信号の連続する6フレーム分の映像データを順次記憶できるので、入力した映像データを6V期間だけ遅らせて出力させることができる。したがって、6フレーム先までの平均輝度を先読みしてその情報から調光用シャッタ板7の光量を制御することができる。
図3は本発明の実施例2の投射型画像表示装置の要部のブロック図である。ここでは、ビデオRAMとして6個のビデオRAM3A〜3Fを備えるよう構成した。他は図1と同じである。ビデオRAM3A〜3Fには映像信号の連続する6フレーム分の映像データを順次記憶できるので、入力した映像データを6V期間だけ遅らせて出力させることができる。したがって、6フレーム先までの平均輝度を先読みしてその情報から調光用シャッタ板7の光量を制御することができる。
例えば、現在出力されるフレームの映像とその直前のフレームの映像との間での平均輝度の変化が1ステップであったとすると、それ以降の5フレームの間で平均輝度が1ステップ以上変化していない場合には、調光用シャッタ板7の回転動作を12V期間以上をかけてゆっくり行うような速度で回転させることにより、ちらつきの発生を極力防止することができる。しかし、以降の5フレームの間で平均輝度が1ステップ以上大きく変化しているような場合には、その平均輝度の変化量に応じて事前に調光用シャッタ板7を速く動作させる。これにより、映像の動きにより適応して調光用シャッタ板の動作速度を制御することができる。
[実施例3]
なお、以上の実施例1,2では平均輝度の算出を1フレーム単位で行っていたが、2以上の複数フレームにわたる平均輝度を算出し、光量制御を複数フレーム単位で行うようにしても良い。
なお、以上の実施例1,2では平均輝度の算出を1フレーム単位で行っていたが、2以上の複数フレームにわたる平均輝度を算出し、光量制御を複数フレーム単位で行うようにしても良い。
1:ADコンバータ
2:映像処理回路
3、3A〜3F:ビデオRAM
4:CPU
5:シャッタ駆動回路
6:シャッタ駆動モータ
7:調光用シャッタ板
2:映像処理回路
3、3A〜3F:ビデオRAM
4:CPU
5:シャッタ駆動回路
6:シャッタ駆動モータ
7:調光用シャッタ板
Claims (4)
- 入力映像信号の平均輝度を算出する平均輝度算出手段と、該平均輝度算出手段により得られた平均輝度に応じて光変調素子に入射する光の光量を制御する光量制御手段を有する投射型画像表示装置であって、
前記光量制御手段は、前記平均輝度算出手段で得られた平均輝度の変化量が小さいときは低速で、大きいときは高速でそれぞれ光量変化を制御することを特徴とする投射型画像表示装置。 - 請求項1に記載の投射型画像表示装置において、
前記光量制御手段は、前記平均輝度の変化量が小さいときの光量変化制御の途中に前記平均輝度の変化量が大きくなったときは、低速の光量変化制御から高速の光量変化制御に切り替えることを特徴とする投射型画像表示装置。 - 請求項1又は2に記載の投射型画像表示装置において、
前記光量制御手段は、前記平均輝度算出手段で得られた平均輝度が予め設定した複数のレベルの1つ以上のレベル分変化したときだけ動作することを特徴とする投射型画像表示装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の投射型画像表示装置において、
前記光量制御手段は、前記平均輝度の変化量を先の複数フレームに亘って先読みし、該先読みの結果で得られた変化量が現在の制御の元になっている変化量より大きいとき、事前に当該大きい変化量に応じた高速の光量変化制御に移行するようにしたことを特徴とする投射型画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004324185A JP2006135801A (ja) | 2004-11-08 | 2004-11-08 | 投射型画像表示装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004324185A JP2006135801A (ja) | 2004-11-08 | 2004-11-08 | 投射型画像表示装置 |
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JP2006135801A true JP2006135801A (ja) | 2006-05-25 |
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Family Applications (1)
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JP2004324185A Withdrawn JP2006135801A (ja) | 2004-11-08 | 2004-11-08 | 投射型画像表示装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008070403A (ja) * | 2006-09-12 | 2008-03-27 | Sanyo Electric Co Ltd | 投射型映像表示装置 |
JP2008530620A (ja) * | 2005-02-16 | 2008-08-07 | シム2・マルチメディア・ソシエタ・ペル・アチオニ | スクリーンに表示される画像の視覚認知を改善する方法及び/又は装置 |
-
2004
- 2004-11-08 JP JP2004324185A patent/JP2006135801A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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