JP2006135559A - 携帯電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯電子機器の小型性・軽量性を損なうことなく、放熱性を向上するとともに、充電する際の充電回路の放熱性を向上する。
【解決手段】コネクタカバー2に熱伝導性の高いシート30を貼り付け、または一体成型する。この熱伝導シート30は携帯電子機器内部まで繋がっており高温を発生する電気部品6に直接接触させるか、近い場所に設置する。電気部品6が発する熱は熱伝導シート32を通してコネクタカバー2の表面から携帯電子機器本体1外部の空気に放熱される。また、充電時には、電源コード4のプラグ41に熱伝導シート31を接触させることにより電源コードからも放熱する。
【選択図】図2

Description

本発明は、携帯電子機器に関し、特に、内部回路の発熱を効率良く外部に放熱する携帯電子機器に関する。
携帯電子機器の高機能化に伴い、電力消費が大きくなり、放熱対策が必要となっているが、放熱手段にも、小型化、軽量化が望まれる。
そのため、特許文献1に開示された携帯電子機器では、マグネシウム合金を射出成形した筐体に、発熱を伴う部品(送信電力増幅器)に直接接触させるとともに、筐体の背面は冷却フィントとなっている。
特許文献2に開示された電子機器の放熱構造では、携帯用パソコンの低部内面上に筐体の剛性を高めるためのリブが形成されており、リブには発熱部品が接着された放熱板が接着され熱伝導的に接触している。筐体内部とリブ表面はアルミニウムや銅などの熱伝導薄膜で被覆され、熱は筐体全体に拡散される。
特許文献3に開示された携帯電話機では、本体の熱源部からの熱は熱交換部を介して開閉カバー上の放熱板から外界へ放熱される。上記熱交換部の先端は、開閉カバーの回転軸内部に設けた熱交換軸(熱量導体又はヒートパイプ)として形成されている。
特許文献4に開示された電子機器の放熱装置では、特に携帯型パーソナルコンピュータの部品の追加、取り替えのために設けた蓋の外表面を放熱フィン状とし、内表面にシリコーンゴムを貼り付け、発熱部品をシリコーンゴムに密着させて放熱する。
特許文献5に開示された小型無線装置では、装置本体に接続されたアンテナと同軸ケーブルによりパワートランジスタなどの熱を放熱する。ここに、同軸ケーブルの外側絶縁被覆を除去し金属シールド層を露出させてもよい。具体的には、装置本体に内蔵されるパワートランジスタなどの発熱体がAlなどの熱伝導体に固着され、熱伝導版の凹所に液体又は固体の熱伝導物質を充填し、アンテナが嵌入される。アンテナの一旦は凹所の穴を介して同軸ケーブルに接続される。
特開2000−253115(図2、段落0016) 特開平11−95871(図2、段落0012) 特開平5−37422(図2、段落0013) 特開平8−111479(図2、段落0012) 特開平4−344716(図5、段落0017)
しかしながら、特許文献1〜4では、携帯電子機器の使用時に筐体温度が上がり使用者が不快感を覚える。場合によっては使用者が低温やけどにいたる可能性がある。この理由は、携帯電子機器において動画再生等の高機能化が進んだことにより
発熱量が増えたことと、小型化が進み放熱できるスペースが減少したことによる。
また、特許文献5では、同軸ケーブルを装置外部に出す必要があるが、小型の携帯電話などでは、同軸ケーブルは外部に出ておらず、アンテナは短く、アンテナを放熱体としても放熱性が低い。
更に、携帯電子機器を動作させるための内蔵電池を充電する際に携帯電子機器内部の充電回路が高温となり、使用者が不快感を覚える。場合によっては使用者が低温やけどにいたる。また、携帯電子機器内部の電子回路が高温により異常動作を起こす可能性がある。この理由は携帯電子機器が高機能化して消費電力が増えたため、大容量の電池が必要となり従来と比較して発熱が多くなったことと携帯電子機器の小型化が進み放熱できるスペースが減少したことによる。
また、携帯電話はますます小型化・軽量化が進んおり、専用の放熱装置を新たに設けると、装置の外形が大きくなり、重量も増え、原価が上昇するというデメリットがあるだけでなく、放熱装置を着脱するのでは、取り付け、取り外しに余分な手間が必要であるとともに、取り付けを忘れる可能性がある。
本発明の目的は、携帯電子機器の発熱により、それを携帯する者の不快感や低温やけどを防止する携帯電子機器を提供することにある。
本発明の他の目的は、携帯電子機器の小型性・軽量性を損なうことなく、放熱性を向上する携帯電子機器を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、携帯電子機器を充電する際の充電回路の放熱性を向上する携帯電子機器を提供することにある。
前述の課題を解決するため本発明の携帯電子機器は次のような特徴的な構成を採用している。
(1)携帯電子機器の充電用コネクタ部を覆うコネクタカバーの表面に第1の熱伝導部材が形成され、この第1の熱伝導部材が前記携帯電子機器内部の発熱部と熱伝導的に接続されている携帯電子機器。
(2)前記第1の熱伝導部材と熱伝導的に接続され、前記発熱部と接触又は近接配置されている第2の熱伝導部材を有する上記(1)の携帯電子機器。
(3)前記コネクタカバーは、前記携帯電子機器筐体に一端が固定され、前記一端を中心にして回転可能に構成されている上記(1)又は(2)の携帯電子機器。
(4)プラグ付き電源コードが前記携帯電子機器に設けられ、前記プラグを前記充電用コネクタに接続し、前記プラグ表面と前記コネクタカバーの内側表面とが接触されるように構成されている上記(1)乃至(3)のいずれかの携帯電子機器。
(5)前記コネクタカバーの内側表面を前記プラグ表面に押圧する付勢手段を有する上記(1)乃至(4)のいずれかの携帯電子機器。
(6)前記第1又は第2の熱伝導部材は、アルミニウム、銅又はシリコーンを含む上記(1)乃至(5)のいずれかの携帯電子機器。
(7)前記発熱部と前記第2の熱伝導部材間はグリースを介して密着されている上記(1)乃至(6)のいずれかの携帯電子機器。
(8)前記第1と第2の熱伝導部材は、ヒートパイプで接続されている上記(1)乃至(7)のいずれかの携帯電子機器。
(9)前記第1と第2の熱伝導部材は、シート材である上記(1)乃至(8)のいずれかの携帯電子機器。
本発明によれば、携帯電子機器の発熱により、それを携帯する者の不快感や低温やけどを防止することができる。また、本発明によれば、携帯電子機器の小型性・軽量性を損なうことなく、放熱性を向上することができ、コネクタカバーにより放熱するため、新たに専用の放熱装置を追加する方法に比べ原価上昇を低く押えることができる。さらに、使用者に放熱装置を着脱するような余分な手間をかけさせない。
また、本発明によれば、携帯電子機器を充電する際、電源コードのプラグにもコネクタカバーを接触させて放熱するので、充電回路の放熱性も向上することができる。
図1は、本発明の一実施例による携帯電子機器の外観図である。
携帯電子機器本体1の側面部にコネクタカバー2が設けられている。コネクタカバー2の内側には、図示しない外部接続用コネクタが設けられている。コネクタカバー2表面には熱伝導シート30が貼り付けられており、熱伝導シート30から携帯電子機器本体1内部の熱を外部に放熱する。熱伝導シート30には、高熱伝導率材料、例えば、アルミニウム、銅、シリコーン樹脂などを利用する。例えば、熱伝導シート30はコネクタカバー2の全面に貼り付けるか、一体成形する。また、コネクタカバー2の外側表面をフィン形状とし、放熱性を高める。
図2は、充電時の携帯電子機器の外観図である。
コネクタカバー2は開かれ、図示しない内部の外部接続コネクタに、電源コード4のプラグ41が接続されている。コネクタカバー2の裏面の熱伝導シート31とプラグ41は可能な限り広い面積で接触させる。なお、接触を確実にするため、ばねなどにより、コネクタカバー2をプラグ41側に付勢してもよい。熱伝導シート31に接触するプラグ41の側面表面には熱伝導率が高い材料を使用する。熱伝導シート31には、高熱伝導率材料、例えば、アルミニウム、銅、シリコーン樹脂などを利用する。電源コード4を通して携帯電子機器本体1に給電し、携帯電子機器本体1内部の電池を充電するが、コネクタカバー2の一部が電源コード4のプラグ41に接触し、携帯電子機器本体1内部の熱を電源コード4に伝えることにより、携帯電子機器本体の温度を下げる。また、コネクタカバー2を開くことにより、より広い面積の熱伝導シートが外部空気に触れ、対流による放熱効果が高まる。
図3はコネクタカバー2の一例の上面図である。
コネクタカバー2の表面には熱伝導シート30が貼りつけられ、裏面には熱伝導シート31が貼りつけられている。なお熱伝導シート30と熱伝導シート31は一体であってもよい。また、熱伝導シート32の形状は、携帯電子機器の内部の発熱部品の外形に合わせ、発熱部品の熱を熱伝導性接続部33を介して熱伝導性シート30に導く。熱伝導性接続部33の幅は可能な限り広くして、熱伝導を高める。熱伝導シート32、熱伝導接続部33には、高熱伝導率材料、例えば、アルミニウム、銅、シリコーン樹脂などを利用する。
図4は、図3に示したコネクタカバーの斜視図である。
熱伝導性接続部33は、コネクタカバー2の図示しない回転軸部と携帯電子機器本体1の筐体側面の隙間を通してコネクタカバー2表面の熱伝導シート30に接続される。これにより、携帯電子機器本体1内部の発熱体の熱はコネクタカバー2表面まで伝えられ、対流により、携帯電子機器の外部に運び去られる。
図5は、他のコネクタカバーの他の例上面図である。
コネクタカバー2を閉じた状態で外気に触れる表面のみに熱伝導シート30が貼り付けられている。このコネクタカバーでは、図示しない外部接続コネクタに充電時に接続されるプラグ41側面からの放熱は期待できないが、より低いコストでコネクタカバーを製造することができる。なお、コネクタカバー2の材料をアルミニウムや銅などの高熱伝導材料とすれば、プラグ41側面からの放熱は可能である。
図6は、携帯電子機器本体1の内部外観図である。
プリント配線基板5上にパワーアンプや充電回路などの発熱部品6が配置され、熱伝導シート32はこの発熱部品6に接触させるか、近い場所に設置する。熱伝導率の高いグリスを発熱部品6と熱伝導シート32の間に塗ると熱伝導を高めることができる。また、発熱部品6と熱伝導シート32は可能な限り隙間なく、均一に貼り合わせるか、又は、可能な限り近づけて設置する。
本発明は、以上説明した実施形態に限らず、コネクタカバー自体がアルミニウム製、銅製などの高熱伝導体であれば、熱伝導シート30、31は省略することができる。また、熱伝導シート30、31、32、熱伝導接続部33の材料は必ずしも同一である必要はない。熱伝導接続部33は、ヒートパイプであってもよい。
なお、携帯電子機器としては、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、ノート型パーソナルコンピュータ(特に小型、軽量化を志向した製品)、携帯用音楽プレーヤー、携帯用ストレージ(データ保存装置)、デジタルカメラ、ビデオカメラなどが考えられる。
以上のように、本発明による携帯電子機器は、コネクタカバーに熱伝導性の高いシートを貼り付け、または一体成型する。この熱伝導シートは携帯電子機器内部まで繋がっており高温を発生する電気部品に直接接触させるか、近い場所に設置する。電気部品が発する熱はこの熱伝導シートを通してコネクタカバーの表面から携帯電子機器外部の空気に放熱される。また、携帯電子機器のコネクタに接続された電源コードのプラグに熱伝導シートを接触させることにより、充電時には電源コードからも放熱する。
以上、本発明の好適実施例の構成および動作を詳述した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではない。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であること、当業者には容易に理解できよう。
本発明の一実施例による携帯電子機器の外観図である。 本発明の実施例における充電時の携帯電子機器の外観図である。 本発明の実施例におけるコネクタカバーの一例の上面図である。 本発明の実施例におけるコネクタカバーの一例の斜視図である。 本発明の実施例におけるコネクタカバーの他の例の上面図である。 携帯電子機器の内部外観図である。
符号の説明
1 携帯電子機器本体
2 コネクタカバー
30、31、32 熱伝導シート
33 熱伝導接続部
4 電源コード
41 プラグ
5 プリント配線基板
6 発熱部品

Claims (9)

  1. 携帯電子機器の充電用コネクタ部を覆うコネクタカバーの表面に第1の熱伝導部材が形成され、この第1の熱伝導部材が前記携帯電子機器内部の発熱部と熱伝導的に接続されていることを特徴とする携帯電子機器。
  2. 前記第1の熱伝導部材と熱伝導的に接続され、前記発熱部と接触又は近接配置されている第2の熱伝導部材を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。
  3. 前記コネクタカバーは、前記携帯電子機器筐体に一端が固定され、前記一端を中心にして回転可能に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯電子機器。
  4. プラグ付き電源コードが前記携帯電子機器に設けられ、前記プラグを前記充電用コネクタに接続し、前記プラグ表面と前記コネクタカバーの内側表面とが接触されるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の携帯電子機器。
  5. 前記コネクタカバーの内側表面を前記プラグ表面に押圧する付勢手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の携帯電子機器。
  6. 前記第1又は第2の熱伝導部材は、アルミニウム、銅又はシリコーンを含むことを特徴とする請求項1乃至5に記載の携帯電子機器。
  7. 前記発熱部と前記第2の熱伝導部材間はグリースを介して密着されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の携帯電子機器。
  8. 前記第1と第2の熱伝導部材は、ヒートパイプで接続されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の携帯電子機器。
  9. 前記第1と第2の熱伝導部材は、シート材であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の携帯電子機器。
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