JP2006134642A - 電界電子放出素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 炭素膜をエミッタとして用いたより微小な電界電子放出素子を提供する。
【解決手段】 基板4上にカソード電極5、絶縁層6およびゲート電極7を形成し、炭素膜8を全面に形成し、レジスト膜24を形成し、マスク25を用いてレジスト膜24を所定のパターンに露光、現像し、現像後のレジスト膜24をマスクとして炭素膜8をエッチングし、レジスト膜24を除去して電界電子放出素子を製造している。
【選択図】 図2
【解決手段】 基板4上にカソード電極5、絶縁層6およびゲート電極7を形成し、炭素膜8を全面に形成し、レジスト膜24を形成し、マスク25を用いてレジスト膜24を所定のパターンに露光、現像し、現像後のレジスト膜24をマスクとして炭素膜8をエッチングし、レジスト膜24を除去して電界電子放出素子を製造している。
【選択図】 図2
Description
本発明は、FED(Field Emission Display)ようなFPD(Flat Panel Display)や照明光源などの電子ビーム源として好適な電界電子放出素子の製造方法に関する。
FEDは、真空中で電界をかけることでカソードパネルから電子を放出させ、アノードパネルに塗布した蛍光体に衝突させて発光させるものであり、消費電力が小さく、高精細な表示が可能なFPDとして注目されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−320497号公報
このようなFEDに用いられる電界電子放出素子では、電子を放出する電子放出部(エミッタ)を備えており、このエミッタには、半導体製造プロセスを用いたスピントタイプ、高温CVDを用いたカーボンナノチューブなどがあるが、スピントタイプのエミッタは、放電および劣化による素子の破壊などの寿命の問題があり、カーボンナノチューブのエミッタは、高温プロセスが必要であるといった課題がある。
そこで、炭素膜を用いたエミッタが望まれるが、かかる炭素膜のエミッタでは、数百μm単位の素子の形成は可能であるが、より微小単位、例えば、300μm程度以下の電界電子放出素子のパターニングは困難である。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、炭素膜をエミッタとして用いたより微小な電界電子放出素子を提供することを目的とする。
本発明は、電子放出部を有する電界電子放出素子の製造方法であって、基板上に電極を形成する工程と、電極を形成した基板上に、炭素膜を形成する工程と、炭素膜を形成した基板上に、レジスト膜を形成する工程と、マスクを用いて前記レジスト膜を所定のパターンに露光、現像する工程と、現像後のレジスト膜をマスクとして前記炭素膜をエッチングする工程と、前記レジスト膜を除去する工程とを含むものである。
ここで、炭素膜の材料としては、ダイヤモンドライクカーボン、アモルファスダイヤモンド、結晶性ダイヤモンド、グラファィト、フラーレン等を挙げることができる。
本発明によると、フォトリソグラフィー技術を用いて電子放出部となる炭素膜の微小なパターニングを行うことが可能となり、従来よりも微小な電界電子放出素子を得ることが可能となる。
本発明の一実施態様においては、基板上に形成される電極が、カソード電極およびゲート電極である。
また、本発明の好ましい実施態様においては、前記炭素膜を形成する工程では、陰極アーク蒸着法を用いて前記炭素膜を形成するものである。
この実施態様によると、陰極アーク蒸着法、いわゆる、カソーディックアーク蒸着法(真空アーク蒸着法)を用いて電子放出部を形成するので、比較的低温で電子放出部を形成することができる。
本発明によれば、フォトリソグラフィー技術を用いて電子放出部となる炭素膜の微小なパターニングを行うことが可能となり、従来よりも微小な電界電子放出素子を得ることが可能となる。
以下、図面によって本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る製造方法によって製造された電界電子放出素子を備えるFEDの概略断面図であり、図2(a)〜(g)は、本発明に係る電界電子放出素子の製造工程を示す概略断面図であり、図3は、本発明に係る電界電子放出素子の斜視図である。
この実施の形態のFED1は、図1に示されるように、カソード基板を構成する本発明に係る電界電子放出素子2と、この電界電子放出素子2に対向するアノード基板3と、これらを真空状態で収納支持する図示しない枠体とを備えている。
カソード基板を構成する電界電子放出素子2は、例えば、ガラスからなる絶縁性の基板4と、この基板4上に形成された、例えば、Al、Cu、Cr、Niなどからなるカソード電極5と、基板4およびカソード電極5上に形成されたSiO2などからなる絶縁層6と、この絶縁層6上に形成されたゲート電極7と、基板4上の所要の領域に形成された電子放出部(エミッタ)としての炭素膜8とを備えている。この炭素膜8は、例えば、ダイヤモンドライクカーボン、アモルファスダイヤモンド、結晶性ダイヤモンド、グラファィト、フラーレン等の炭素系材料からなる。
アノード基板3は、図1に示されるように、基板9と、この基板9上に所定のパターンで形成された蛍光体層10と、その上に形成されたアノード電極11とを備えている。
かかるFEDにおいては、カソード電極5には、相対的な負電圧が印加され、ゲート電極7には、相対的な正電圧が印加され、アノード電極11には、ゲート電極7よりも更に高い正電圧が印加される。これによって、エミッタとしての炭素膜8から電子が放出されてアノード電極11に引き付けられ、蛍光体層10に衝突して発光し、所望の画像を表示する。
次に、本発明に係る電界電子放出素子2の製造方法を、図2に基づいて、説明する。
先ず、図2(a)に示すように、絶縁性の基板4上に、帯状のカソード電極5、このカソード電極5に交差するように絶縁層6およびゲート電極7を形成する。
これらは、蒸着法、スパッタ法などの一般的真空成膜技術、フォトリソグラフィ技術を用いて形成される。
次に、この実施の形態では、図2(b)に示すように、炭素膜8を、全面に成膜する。
この実施の形態では、図4に示される成膜装置13を用いて炭素膜8を成膜する。
この成膜装置13は、陰極アーク放電によって陰極材料を衝撃して基板に成膜する、いわゆるカソーディックアーク成膜装置(真空アーク蒸着装置)である。この成膜装置13は、垂直型の真空チャンバ14を備えており、この真空チャン14内には、カソードアークプラズマを生成するためのアノード15およびカソード16が設けられている。
中央部に貫通孔19を有するカソード16の外周には、絶縁リング17を介してイニシエータリング18が設けられており、貫通孔19を介して真空チャンバ14内には、雰囲気制御ガスが供給される。
カソード17は、蒸着物質であるターゲットで構成されており、このターゲットとしては、例えば、グラファイトターゲットが用いられる。
カソード16とアノード15との間には、アーク放電用電源20によって電圧が印加される一方、カソード16とイニシエータリング18との間には、DCパルス電源21からパルス電圧が印加される。
真空チャンバ14内の上方には、カソード16に対向するように、上述の基板4が配置されている。この基板4は、基板ホルダ22に保持されている。
この実施の形態の成膜装置13では、図示しない真空排気装置によって、例えば、10−7torrまで真空引きすることができる。
この成膜装置13では、カソード16とアノード15との間に高電圧を印加するとともに、カソード16とイニシエータリング18との間にパルス電圧を印加して矢符Aで示されるようにアーク放電を発生させる。このアーク放電の発生により、陰極材料(ターゲット材料)が蒸発するとともに、イオン化され、ターゲット表面付近にプラズマ23が生成される。このプラズマ23中のイオンを、上方の基板4に導いて堆積させて炭素膜8を成膜するものである。この炭素膜8の膜厚としては、好ましくは数nmから数μmの範囲であり、より好ましくは数nmから数百nmの範囲である。
このようにして図2(b)に示すように、炭素膜8を全面に形成した後、図2(c)に示すように、炭素膜8が形成された基板4の全面に、フォトレジスト膜24を形成し、図2(d)に示すように、マスク25を用いてフォトレジスト膜24を所定のパターンに露光し、図2(e)に示すように、現像する。
次に、図2(f)に示すように、フォトレジスト膜24をマスクとして、炭素膜8をエッチングし、図2(g)に示すように、フォトレジスト膜24を除去して所定のパターンの炭素膜8からなる電子放出部(エミッタ)が形成される。
このように、フォトリソグラフィー技術を用いて電子放出部としての炭素膜8を形成するので、炭素膜8の微小なパターニングを行うことが可能となり、従来よりも微小単位の電界電子放出素子を得ることが可能となる。
しかも、カソーディックアーク法を用いて比較的低温で蒸着を行うことができる。
上述の実施の形態では、カソーディックアーク法を用いてエミッタを形成したけれども、カソーディックアーク法に限らず、プラズマCVD法やスパッタ法などの他の方法を用いてもよい。
1 FED 2 電界電子放出素子
4 基板 5 カソード電極
6 絶縁層 7 ゲート電極
8 炭素膜(電子放出部)
4 基板 5 カソード電極
6 絶縁層 7 ゲート電極
8 炭素膜(電子放出部)
Claims (3)
- 電子放出部を有する電界電子放出素子の製造方法であって、
基板上に電極を形成する工程と、
電極を形成した基板上に、炭素膜を形成する工程と、
炭素膜を形成した基板上に、レジスト膜を形成する工程と、
マスクを用いて前記レジスト膜を所定のパターンに露光、現像する工程と、
現像後のレジスト膜をマスクとして前記炭素膜をエッチングする工程と、
前記レジスト膜を除去する工程と、
を含むことを特徴とする電界電子放出素子の製造方法。 - 前記電極が、カソード電極およびゲート電極である請求項1記載の電界電子放出素子の製造方法。
- 前記炭素膜を形成する工程では、陰極アーク蒸着法を用いて前記炭素膜を形成する請求項1または2記載の電界電子放出素子の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2004320510A JP2006134642A (ja) | 2004-11-04 | 2004-11-04 | 電界電子放出素子の製造方法 |
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