JP3935476B2 - 電子放出素子の製造方法および画像表示装置の製造方法 - Google Patents
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Description
ステップ1は、基板上に第1導電膜と第2導電膜を作成するステップである(図2(a))。このステップ1は、例えば、以下の工程1〜工程5によって形成することができる。なお、以下で説明する例においては、第1導電膜が電極2とカーボン層5とを含み、第2導電膜が電極3とカーボン層5とを含む場合を説明する。
先ず予め、その表面を十分に洗浄した基板1上に導電性膜31(電極2及び電極3となるべき部材)を積層する(図3(a))。
次いで、図3(b)に示すように導電性膜31上にカーボン層5を堆積する。
フォトリソグラフィー法により、導電性膜31を電極2と電極3とに分離するため、フォトレジストマスク32のパターンを導電性膜31上に形成する(図3(c))。
次いで、エッチング処理を行い導電性膜31を電極2と電極3とに分離する(図3(d))。導電性膜31及びカーボン層5のエッチング工程においては、エッチング面が平滑であることが望ましい。そのため、用いる材料に応じて、エッチング方法を選択すれば良い。ドライエッチングでもウエットエッチングでも構わない。
マスク32を除去することにより、図3(e)に示す、第1導電膜(2、5)と第2導電膜(3、5)とが基板1表面上に間隔を置いて配置した構造体を形成することができる。
ステップ2は、ダイポール層11を、ステップ1で形成した第1導電膜(2、5)及びまたは第2導電膜(3、5)上に形成するステップである(図2(b))。このステップは、いわゆる表面処理工程の一種と見なすこともできる。特に、ここでは、上記工程1〜工程5で形成したカーボン層5の表面にダイポール層11を形成する例を説明する。
前記ステップ1により第1導電膜および第2導電膜をその表面に形成した基板1を、熱処理炉33内に配置する。そして、熱処理炉33内にガス34を導入しながら、基板1の加熱を行う(図3(f))。
ステップ3は、ステップ2で形成されたダイポール層11のうち、不要な部分のダイポール層を除去するステップである(図2(c)。このステップは、例えば、不要な領域のダイポール層に、選択的にエネルギーが付与することで、不要な領域のダイポール層を取り除く。より具体的には、例えば、以下の工程7によって行うことができる。
ステップ2で形成した構造体(図2(b))に対して、大気中で、マスク35を位置合わせして、紫外光36をマスク35の開口を通して不要なダイポール層11に照射して、水素終端構造を変質させることで、不要なダイポール層11を消滅させる。(図3(G))。
本実施例では、図6に示したダイポール層11を有するカーボン層5を有する電子放出素子を作製した。以下、本実施例で作成した電子放出素子の製造工程を順に説明する。
先ず、基板1に石英ガラスを用い、十分な洗浄を行った後、スパッタ法によりカソード導電性膜31として厚さ100nmのTiNを成膜した(図3(a))。
スパッタ法により、導電性膜31上にカーボン層5を膜厚4nm堆積した。ターゲットとしては、グラファイトを用い、アルゴン雰囲気中で成膜を行った。本カーボン層5は、抵抗率が1×1011Ω・cmであった。(図3(b))。
レジストマスク33をフォトリソグラフィー法を用いて膜厚1μmで作製した。(図3(c))wは5μmとした。
次に、カーボン層5とTiN膜31とを連続してドライエッチングした。尚、TiN膜31を完全にエッチングするために石英ガラス基板1も多少エッチングされる条件を選択した(図3(d))。
次に、レジストマスク33を剥離液を用いて除去した。(図3(e))。
さらに、工程1〜5により作製した第1導電膜2、第2導電膜3、カーボン膜5が配置された基板1を、熱処理炉33の中で、下記に示す条件により、メタンと水素の混合ガス雰囲気で熱処理した。図3(f)
熱処理温度:630℃
加熱方式:ランプ加熱
処理時間:60分
混合ガス比:メタン/水素=15/6
熱処理時圧力:6KPa
この工程により、カーボン層5表面に、ダイポール層11を形成した。この状態でのカーボン層5の表面は、非常に平坦であった。上記の手法と同様の手法にてSi基板上にカーボン層5およびダイポール層11を形成したところ、rms=0.2nmであった。従って、カーボン膜およびダイポール層11の積層体自体のrmsは、0.2nmである。
金属マスク35を、高圧水銀灯を紫外線光源とする装置に設置し、若干の空間をおいて対向して位置合わせした状態で、紫外光36を10分間連続して照射した。図3(g)
これにより、本実施例の電子放出素子を完成させた。また、工程7を行わない電子放出素子を比較例1として同様に作製した。
本実施例では、実施例1の工程2、3、6、7を変更した以外は実施例1と同様にして電子放出素子を作成した。以下に本実施例の製造工程を順に説明する。尚、実施例1と同様の工程については説明を省略する。
ついでECRプラズマCVD法によりDLC膜を3nm程度堆積した。成長条件を以下に示す。
ガス:CH4
マイクロ波パワー:400W
基板バイアス:−90V
ガス圧:25mmPa
基板温度:室温
カーボン層5は、抵抗率が1×109Ω・cmであった。
レジストマスク33をフォトリソグラフィー法を用いて膜厚0.6μmで作製した。wは3μmとした。
熱処理炉33の中で、下記に示す条件により、水素ガスで熱処理した。
熱処理温度:630℃
加熱方式:ランプ加熱
処理時間:120分
ガス:水素
熱処理時圧力:200Pa
この工程により、カーボン層5表面に、ダイポール層11を形成した。この状態でのカーボン層5の表面は、実施例1よりは、若干平坦度が異なっていた。上記の手法と同様の手法にてSi基板上にカーボン層5およびダイポール層11を形成したところ、rms=0.4nmであった。従って、カーボン膜およびダイポール層11の積層体自体のrmsは、0.4nmである。
金属マスク35を、超高圧水銀灯を光源とするプロキシミティーの半導体露光装置に設置し、アライメントした状態で、紫外光36を2分間露光した。
本実施例では、実施例1の工程7を図8に示す装置を用いて行った以外は実施例1と同様にして電子放出素子を作成した。以下に本実施例の製造工程を順に説明する。尚、実施例1と同様の工程については説明を省略する。
工程1〜6によって作成した第1導電膜2、第2導電膜3、カーボン膜5およびダイポール層11が配置された基板1を、電子線照射装置91内に配置した。そして、ゲート電極側の表面にのみ電子線92が照射されるように電磁レンズ93を用いて走査した。
本実施例では基本的に実施例1と同様の作成方法で作成した電子放出素子44を、行方向に1000個配置し、列方向に1000個配置することで、マトリクス状に配置した電子源を形成した(図6参照)。そしてこの電子源を用い、図7に示す画像表示装置を作製した。
2 カソード電極
3 ゲート電極
4 アノード電極
5 カーボン層
6 駆動電源
7 アノード電源
8 導電性粒子
9 集合体
10 母材
11 ダイポール層
12 炭素
13 水素
23 引き出し電極
24 真空障壁
25 電子
31 導電性膜
32 マスク
33 熱処理炉
34 ガス
35 マスク
36 紫外線
41 電子源基板
42 X方向配線
43 Y方向配線
44 電子放出素子
51 リアプレート
52 支持枠
53 ガラス基板
54 蛍光膜
55 メタルバック
56 フェースプレート
57 外囲器
58 高圧端子
61 絶縁層
Claims (6)
- 電子放出素子の製造方法であって、
アモルファスカーボンを主体とし且つ水素によって終端されたカーボン層を各々が備えると共に互いに離れて設けられた、カソード電極とゲート電極とを、その表面上に具備する基板を用意する工程と、
前記工程の後に、酸素を含む雰囲気中で、前記ゲート電極の表面に設けられた前記カーボン層に向けて紫外線を照射することにより、前記カソード電極の表面に設けられた前記カーボン層を終端する水素は残し、前記ゲート電極の表面に設けられた前記カーボン層を終端する水素を取り除く工程と、を含むことを特徴とする電子放出素子の製造方法。 - 前記アモルファスカーボンを主体とし且つ水素によって終端されたカーボン層は、アモルファスカーボンを主体とするカーボン層を前記カソード電極と前記ゲート電極の各々の上に設けた後に、炭化水素ガスと水素ガスとを含む雰囲気中で、前記基板を加熱処理することで、前記カーボン層に水素による終端処理を行うことによって形成されることを特徴とする請求項1に記載の電子放出素子の製造方法。
- 電子放出素子の製造方法であって、
電極が配置された基板を用意する第1工程と、
前記電極上にアモルファスカーボンを主体とするカーボン層を設けた後に、炭化水素ガスと水素ガスとを含む雰囲気中で前記基板を加熱処理することで、少なくとも前記カーボン層に水素による終端処理を行う第2工程と、
前記第2工程の後に、酸素を含む雰囲気中で、前記電極が配置されていない前記基板表面に紫外線を照射することで、前記電極の表面に設けられた前記カーボン層を終端する水素は残し、前記基板表面のうち前記電極が配置されていない部分を終端する水素を取り除く第3工程と、
を含むことを特徴とする電子放出素子の製造方法。 - 前記カーボン層は、1×10 8 〜1×10 14 Ω・cmの抵抗率を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子放出素子の製造方法。
- 前記炭化水素が、アセチレン、エチレン、メタンのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子放出素子の製造方法。
- 複数の電子放出素子と、該複数の電子放出素子から放出された電子により発光する発光体とを具備する画像表示装置の製造方法であって、
前記複数の電子放出素子の各々が、請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法により製造されることを特徴とする画像表示装置の製造方法。
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