JP2006132847A - 熱交換器およびこれを備えた空気調和機の室外ユニット - Google Patents

熱交換器およびこれを備えた空気調和機の室外ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】板状フィンの霜を滞ることなく除去して、氷結を防止しつつ、熱交換効率の低下しない空気調和機の室外ユニットにおける熱交換器の提供を目的とする。
【解決手段】板状フィン8の最下部に設けられた第1伝熱管9aの下端から板状フィン8の最下端までの長さL1は、その他の伝熱管同士のピッチL3の1/2より短くなるように第1伝熱管9aを配置する。これにより、伝熱管9の熱が熱伝導により板状フィン8の下端側に伝わり、夫々の温度差が小さくなり、過不足のない除霜運転を行なうことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和機の室外ユニットに内装される熱交換器に関するものである。
図6は従来の空気調和機の冷媒回路図、図7は従来の室外ユニットの内部構造を示す図、図8は従来の室外ユニットの横断面図、図9は従来の室外熱交換器の斜視図、図10は従来の室外ユニットのキャビネットの底板付近の断面図、図11はキャビネットの底板に氷が推積した状態を示す図、図12は凍結防止用ヒータを設けた従来の室外ユニットのキャビネットの底板付近の断面図を示す。
図6に示すように、空気調和機の室外ユニット1には、室外熱交換器2、圧縮機3、室外送風機4、膨張装置5、四方弁6を備えており、室外熱交換器2、圧縮機3、膨張装置5、四方弁6が冷媒管7を介して接続される。室内ユニット10は、室内熱交換器11、室内送風機12を備えている。これらによって冷凍サイクルが構成される。
室外ユニット1では、図7、図8に示すように、キャビネット1aに、室外熱交換器2、圧縮機3、室外送風機4、膨張装置5、四方弁6が内装される。室外熱交換器2は、室外送風機4に面して配置され、空気の流れ方向において室外送風機4よりも上流側に位置する。
室外熱交換器2は、図9に示すように、平面視L形に曲げられ、所定の間隔で並んだ複数の板状フィン8と、板状フィン8を貫通する複数の伝熱管9とを備える。室外熱交換器2は、図10に示すように、キャビネット1aの底板13に隙間をあけて立設される。長方形の各板状フィン8は、互いに略平行に配列される。
各伝熱管9は、水平な状態で上下方向に所定の間隔で配列され、板状フィン8と略直交して板状フィン8を貫通する。上下の伝熱管9は、一端あるいは他端において連結され、1本の管となって、冷媒管7に接続される。なお、底板13には、室外熱交換器2の下方においてドレン口14が形成されている。そして、室外熱交換器2の下方の底板13は少し凹んでおり、これが排水用の流路となる。
上記の空気調和機において、図6に示すように、暖房運転時には、冷媒は破線の矢印方向に流れる。圧縮機3から吐出された高温、高圧のガスが、四方弁6を通過した後、室内熱交換器11で凝縮される。冷媒が液化して、室内を暖房し、室内熱交換器11から流出した液冷媒は、室外ユニット1の膨張装置5に流入し、減圧されて低温の2相状態となり、室外熱交換器2へ流入する。冷媒は、室外熱交換器2を通過すると、外気から熱を吸収して蒸発する。気化した冷媒は、四方弁6を通過した後、再び圧縮機3へ流入する。暖房運転中、このサイクルを繰り返す。
外気温が低いときは、室外熱交換器2を流れる冷媒の温度が摂氏0度以下となり、室外熱交換器2の板状フィン8の表面に空気中の水分が着霜していく。すると、板状フィン8の間を通過する風量が減少して、暖房能力が急激に低下する。着霜量が増えると、四方弁6の流れ方向を切り替えて除霜を行なう。
以下に、除霜運転の動作を示す。冷媒の流れは、実線の矢印で示すように、冷房運転と同じであるが、室外送風機4および室内送風機12は停止している。圧縮機3から吐出された高温、高圧のガスが、四方弁6を通過した後、室外熱交換器2で凝縮される。冷媒が液化して、室外熱交換器2を加熱する。板状フィン8に付着した霜がこの熱で融解する。融解した水は、板状フィン8の表面に沿って流れ落ち、底板13に落下した後、ドレン口14を通って排水される。
室外熱交換器2から流出した液冷媒は、膨張装置5に流入し、減圧されて低温の2相状態となって、室内ユニット10の室内熱交換器11へ流入する。冷媒は、室内熱交換器11自体から熱を吸収して蒸発し、気化した冷媒は室外ユニット1の四方弁6を通過した後、再び圧縮機3へ流入する。
上記の除霜サイクルによって、暖房運転中に室外熱交換器2に着霜した霜を除霜することができる。室外熱交換器2での熱交換効率が回復すると、再び暖房運転を行い、十分な暖房を行なうことができる。
ところで、上記の空気調和機の室外ユニット1では、寒冷地において、外気温が氷点下の状態が続くと、図11に示すように、除霜された水が氷結して、氷16が底板13に堆積した状態となる。これにより、熱交換器の暖房能力が低下したり、最悪の場合、室外送風機4に氷16が接触して、異常音が発生するおそれがある。室外熱交換器2の下部に残った氷16が融解、氷結を繰り返すと、伝熱管9が破損するということがある。
そこで、一般的には、除霜運転を過不足無く行なうために、図6に示すように、室外熱交換器2と膨張装置5との間にサーミスタ15を設ける。サーミスタ15は、冷房(除霜)運転時の室外熱交換器2の冷媒出口位置に配された伝熱管9の温度を計測する。これにより、除霜運転は、サーミスタ15の計測温度が十分に上昇するまで行われるので、室外熱交換器2下部の霜を溶かすことが可能となる。しかし、除霜運転時において、室外熱交換器2の出口位置の伝熱管9と板状フィン8の下端部とでは、温度に差がある。そのため、サーミスタ15で伝熱管9の温度を計測するだけでは、板状フィン8の下端部の霜の溶かし残しを防止できない。
また、板状フィン8の下端部の温度を直接サーミスタ15で計測しながら除霜運転をする方法も考えられるが、構造や制御が複雑になる上、製品コストがアップする等の問題がある。
また、図12に示すように、底板13に、凍結防止用ヒータ17を設け、室外熱交換器2の下部に除霜した水が氷結するのを防止する。しかし、ヒータ17への電力供給が余分に必要であり、ランニングコストがアップする。また、配線や漏電対策が必要となり、構造が複雑となる。
このようなヒータを設けずに氷結を防ぐようにした熱交換器が、特許文献1に開示されている。板状フィンの下端部を斜めにカットして、外方に突出する突出部を形成する。突出部が底板の立上がり縁に当接する。板状フィンの表面を流れ落ちる水は、突出部から立上がり縁を経て、底板に流れ、板状フィンの下部に溜まらない。
また、特許文献2には、室外熱交換器の板状フィンの下端側の幅が上端側の幅より小さくするようにしており、除霜にともなって生じ、板状フィンの表面を流下する除霜水は板状フィンの下端側に滞留するが、下端側に滞留する除霜水の量は少なくなる。このため下側熱交換管群の熱交換管中の冷媒の熱は除霜水によって奪われ難くなり、冷媒の温度低下が少なくなって室外熱交換器の除霜時間を短縮でき、暖房を早くに再開できることで快適な空気調和が行なえる。
実開平3−57326号公報 特開平5−172350号公報
ところで、特許文献1では、先の尖った突出部が外側に突出し、立上がり縁に当接している。そのため、熱交換器の製造時や組み立て時に、突出部の先端が折れたり曲がったりして、損傷を受けやすい。また、熱交換器を室外ユニットに設置後も、振動や衝撃によって、立上がり縁に当接した突出部の先端に外力がかかり、変形するおそれがある。
このように、突出部が損傷すると、立上がり縁と突出部とは離れ、水が流れ落ちにくくなり、板状フィンの下部に氷結が生じやすくなる。また、突出部の先端から落下した水は、板状フィンから外側に向かって流れる。そのため、水は、底板上を広がってドレン口から排出されず、溜まってしまう。これによっても、氷結が生じる。
また、特許文献2では、熱交換器下部の板状フィンの幅を小さくすることで、除霜によって生じる除霜水の熱交換器下部での滞留量を少なくしている。しかし、これでは板状フィンの表面積が小さくなるため、熱交換器の熱交換効率が大きく損なわれ、除霜を伴わない基本性能、例えば冷房、暖房性能の低下を招いてしまう。つまり、特許文献2の熱交換器の構造は除霜水の熱交換器下部での滞留量を少なくするため、熱交換器の熱交換効率を犠牲にしているといえる。
本発明は、上記に鑑み、板状フィンを滞ることなく除霜して、氷結を防止しつつ、良好な熱交換効率を確保し得る空気調和機の室外ユニットにおける熱交換器の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、空気が流通するように所定の間隔で立設された複数の板状フィンと、前記板状フィンに貫通し上下方向に配列された複数の伝熱管とを備え、前記板状フィンの上端側に比べ下端側の前記伝熱管を密に配置することを特徴とする。
例えば、板状フィンの最下部に設けられた伝熱管の下端から前記板状フィンの最下端までの長さが、他の伝熱管同士のピッチより短くする。この伝熱管の下端から前記板状フィンの最下端までの長さは、他の伝熱管同士が等間隔に配置されている場合、他の伝熱管同士のピッチの1/2以下であることが好ましい。
上記構成においては、伝熱管を板状フィンの下端側に密集して配置することができるので、伝熱管の熱を有効に利用でき、伝熱管の温度と板状フィンの下端部との温度差を小さくすることができる。したがって、外気温が氷点下となっても、板状フィン下端の除霜を確実に行なえる。また、伝熱管の配置を変えるだけなので、板状フィンの面積が変わらず、熱交換器の効率は維持することができる。
また、最下部に設けられた第1伝熱管と前記第1伝熱管の上方に配された第2伝熱管とのピッチが、他の伝熱管同士のピッチより短くし、かつ、第1伝熱管の下端から前記板状フィンの最下端までの長さが、他の伝熱管同士のピッチより短くすることもできる。ここで、第2伝熱管は、第1伝熱管の1つ上に配置された伝熱管とする。
上記構成においては、最下部の第1伝熱管の熱だけでなく、第2伝熱管の熱も板状フィンの下端まで伝導し、熱交換器下端の除霜を確実に行なうことができる。このとき、第1伝熱管の下端から前記板状フィンの最下端までの長さは、他の伝熱管同士が等間隔に配置されている場合、他の伝熱管同士のピッチの1/2以下であることが好ましい。
また、伝熱管が空気の流れ方向に沿って複数列並べられている場合、板状フィンの下端側では、伝熱管は碁盤目状に配列され、板状フィンの上端側では、伝熱管は上下方向にずれた千鳥足状に配置される。あるいは、伝熱管が空気の流れ方向に沿って複数列並べられている場合、伝熱管同士のピッチは、少なくとも隣合う伝熱管によって異なるように配置される。
ここで、碁盤目状とは、空気の流れ方向に沿って複数列に配置された各伝熱管を、同じ高さになるように配列された状態であって、千鳥足状とは、上下方向にずれて配置された状態を示す。
これにより、板状フィンの上端側では、流れてきた空気に各列の伝熱管が触れ、熱交換性能は損なわれない。そして、板状フィンの下端側では、各伝熱管は密になっているので、板状フィンの下端まで十分に熱が伝わり除霜能力が高まる。
本発明によると、熱交換器の板状フィンの下端側において、伝熱管同士の間隔あるいは伝熱管と板状フィンの下端部との間隔を短くすることにより、板状フィンの下端側では伝熱管が密になるので、伝熱管からの熱が板状フィンの下端まで伝わり、伝熱管の温度と板状フィンの下端との温度差を小さくすることができる。したがって、板状フィンの下端の霜を残すことなく溶かすことができ、除霜性能の向上を図れる。
また、凍結防止用のヒータが不要となるので、機器自体のコストアップがなく、ヒータの電力消費もなくなることから、省エネ運転が可能である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る熱交換器の下端側を示す図である。
ここで、室外熱交換器2は、図9、図10に示すものと同様に、平面視L形に曲げられ、所定の間隔で並んだ複数の板状フィン8と、板状フィン8を貫通する複数の伝熱管9とを備える。室外熱交換器2は、キャビネット1の底板13に隙間をあけて立設される。長方形の各板状フィン8は、互いに略平行に配列される。
各伝熱管9は、水平な状態で上下方向に所定の間隔で配列され、板状フィン8と略直交して板状フィン8を貫通する。上下の伝熱管9は、一端あるいは他端において連結され、1本の管となって、上下部の出入り口で冷媒管7に夫々接続される。伝熱管9の下側出入口は、暖房運転時の冷媒入口(冷房・除霜運転時の冷媒出口)となり、伝熱管9の上側出入口は、暖房運転時の冷媒出口(冷房・除霜運転時の冷媒入口)となる。
そして、本実施形態では、伝熱管9は、板状フィン8の上端側において伝熱管同士の間隔が広く、板状フィン8の下端側において伝熱管同士の間隔が狭く配置される。すなわち、伝熱管9は、板状フィン8下端側に向うにつれて伝熱管同士が密集するように配置される。
ここで、説明の便宜上、最下部に設けられた伝熱管9を第1伝熱管9aとし、この第1伝熱管9aの1つ上に配置された伝熱管9を第2伝熱管9bとする。また、第1伝熱管9aの下端から板状フィン8の下端部までの長さL1を第1ピッチ、第1伝熱管9aの上端から第1伝熱管9aの上方に配置された第2伝熱管9bの下端までの長さL2を第2ピッチ、第1伝熱管9aおよび第2伝熱管9b以外の伝熱管9同士のピッチL3を第3ピッチとする。また、図1中の白抜きの矢印は、空気の流れ方向を示す。
第1ピッチL1は、第3ピッチL3より短くなるように第1伝熱管9aが配置される。好ましくは、第1ピッチL1は、第3ピッチL3の1/2以下となるように第1伝熱管9aが配置される。また、第2ピッチL2は、第3ピッチL3と同じ長さになるように第2配管9bが配置される。本実施形態において、伝熱管9同士は均等間隔に配列され、各ピッチL1,L2,L3の関係は、L1<L2=L3となる。なお、空気調和機の構成および上記以外の室外熱交換器2の構成は、図7〜10に示した従来のものと同じである。
空気調和機の暖房運転を行なうとき、外気温が低いと、室外熱交換器2を流れる冷媒の温度が摂氏0度以下となり、室外熱交換器2の板状フィン8の表面に空気中の水分が着霜する。各板状フィン8の間を通過する風量が減少し、暖房能力が急激に低下するので、着霜量が増える。
そこで、暖房運転とは、逆サイクルの除霜運転が行われる。除霜運転は、従来と同様に、室外送風機4および室内送風機12を停止して、四方弁6の流れ方向を切り替える。
これにより、図6の実線の矢印で示したように、圧縮機3から吐出された高温、高圧のガスが、四方弁6を通過した後、室外熱交換器2によって凝縮して液化する。室外熱交換器2を流出した液冷媒は、膨張装置5に流入し、減圧されて低温の2相状態となって、室内ユニット10の室内熱交換器11へ流入する。室内熱交換器11自体から熱を吸収して冷媒は蒸発し、気化した冷媒は室外ユニット1の四方弁6を通過した後、再び圧縮機3へ流入するサイクルを繰り返す。
除霜運転中は、室外熱交換器2が加熱され、板状フィン8に付着した霜が融解する。融解した水は、板状フィン8表面を流れ落ちる。板状フィン8の下端から底板13に落下した後、ドレン口14を通って排水される。このとき、板状フィン8の下端に付着した霜は、第1伝熱管9aの熱によって板状フィン8の下端部まで温められて融解される。除霜運転は、室外熱交換器2出口側に設けられたサーミスタ15によって第1伝熱管9の温度を計測し、その計測温度が十分に上昇し、高温となったことを条件として終了する。
しかし、第1伝熱管9aの温度と板状フィン8の下端側の温度とには差がある。そのため、上記の除霜運転のように、第1伝熱管9aの温度を計測するだけでは、板状フィン8の下端側に付着した霜を全て融解するのは難しい。特に、極低温条件では、第1伝熱管9aの温度と板状フィン8の下端側の温度とには大きな差がある。そのため、室外熱交換器2出口の第1伝熱管9の温度を計測する除霜運転では、板状フィン8下端側の温度の推定が困難である。
図2に熱交換器のプレートフィンの局所熱伝達分布図(日刊工業新聞社発行「コンパクト熱交換器」1992年8月28日初版、33頁図4−2より引用)を示す。この図2中の板状フィン8の幅Dは、第2ピッチL2の2倍の長さとされ、第1ピッチL1は、第2ピッチの1/2の長さとする。また、白抜きの矢印は、空気の流れ方向を示し、Reはレイノルズ数(図2ではRe=648)を示す。なお、他の数値は、無次元フィン温度を示しており、(その部位の板状フィン温度−入口空気温度)÷(板状フィン根元温度−入口空気温度)によって算出される。この入口空気温度とは、板状フィン8の空気の流れ方向上流側の側縁での温度である。
例えば、入口空気温度は−20℃(スウェーデンの冬季の気温を想定した場合)、第1伝熱管9aに接する板状フィン8の幅方向中心での温度を5℃とすると、板状フィン8の下端の幅方向中心の無次元フィン温度(図2中に示すA点)は、約0.81であるから、先の設定温度値から計算すると、板状フィン8の下端の幅方向中心のA点の温度は0.25℃となる。この温度は、除霜が可能である温度といえる。
以上のことから、第1ピッチL1の距離が第2ピッチL2の1/2以下であれば、極低温条件下であっても伝熱管9の温度と板状フィン8の温度との差は大きくならず、板状フィン8の温度が0℃以上となり確実な除霜ができる。そこで、第1伝熱管9aの下端と板状フィン8の下端部との距離、すなわち、第1ピッチL1を第2ピッチL2の1/2以下とすることで、伝熱管9と板状フィン8の下端側との温度差を小さくして過不足のない除霜を行なうことができる。
[第2実施形態]
図3は第2実施形態に係る熱交換器の下端側を示す図である。図3に示すように、第1実施形態と同様に最下部に配置された第1伝熱管9aの下端と板状フィン8の下端部との距離、すなわち、第1ピッチL1を短くする。最下部の第1伝熱管9aとその1つ上の第2伝熱管9bとの間隔、すなわち、第2ピッチL2を、その他の伝熱管9同士のピッチである第3ピッチL3より短くする。好ましくは、第1ピッチL1は、第3ピッチL3の1/2以下となるように第1伝熱管9aが配置される。なお、空気調和機の構成および上記以外の室外熱交換器2の構成は、第1実施形態と同じである。
上記構成においては、第1ピッチL1および第2ピッチL2を短くすることで、第2伝熱管9bも板状フィン8の下端側に寄せて配置することができる。そのため、第1伝熱管9aの熱だけでなく、第2伝熱管9bの熱もが板状フィン8の下端側に伝わり、第1実施形態の室外熱交換器2と比べて除霜効果が向上する。したがって、第2実施形態では、伝熱管9の温度と板状フィン8の下端側温度の差が小さくなり、過不足のない除霜運転を行なうことができる。
ところで、室外熱交換器2全体の高さが規定値に決められている場合には、第3ピッチL3を長くするか、または、配列する伝熱管9の数を増やすことで規定する高さまで配置する。
[第3実施形態]
図4は第3実施形態に係る熱交換器の下端側を示す図である。本実施形態の室外熱交換器2は、図4に示すように、伝熱管9が空気の流れ方向に沿って2列に配置され、各伝熱管9が板状フィン8を貫通している。このように伝熱管9が空気の流れ方向に沿って複数列に配置されている場合、列数が3列から4列程度までは、千鳥足状の配列が熱交換性能の点において好適である。また、板状フィン8は、伝熱管9の列と同数とされるが、1枚の板としてもよい。
ここで、説明の便宜上、風の流れ方向上流側の板状フィン8を第1板状フィン8aとし、風の流れ方向下流側の板状フィン8を第2板状フィン8bとする。また、図4中の白抜きの矢印は、空気の流れ方向を示し、AL1は第1板状フィン8aの第1ピッチ、AL2は第1板状フィン8aの第2ピッチ、AL3は第1板状フィン8aの第3ピッチ、BL1は第2板状フィン8bの第1ピッチ、BL2は第2板状フィン8aの第2ピッチ、BL3は第2板状フィン8bの第3ピッチを示す。
本実施形態では、複数列に配置された各板状フィン8a,8bの第1ピッチAL1,BL1を短くしつつ、各板状フィン8a,8bの下端側以外では、伝熱管9を千鳥足状に配列する。すなわち、各板状フィン8a,8bの下端側に設けられた各第1伝熱管9aと第2伝熱管9bとを碁盤目状、つまり、空気の流れ方向に沿って複数列に配置された各第1伝熱管9aと第2伝熱管9bとが夫々同じ高さ(AL1=BL1、AL2=BL2)になるように配列され、第2伝熱管9bより上方に配置されたその他の伝熱管9同士は千鳥足状に配列する。
このとき、各第1ピッチAL1,BL1は、各第2ピッチAL2,BL2の1/2以下に設定される。また、本実施形態において、その他の伝熱管9同士は均等間隔に配列され、各ピッチAL1,AL2,AL3、および、BL1,BL2,BL3の関係は、AL1<AL2=AL3、BL1<BL2=BL3となる。なお、空気調和機の構成および上記以外の室外熱交換器2の構成は、図7〜10に示した従来のものと同じである。
上記構成により、第1実施形態および第2実施形態と同様に、伝熱管9の温度と板状フィン8の下端側温度の差が小さくなり、この室外熱交換器2においても、過不足のない除霜運転を行なうことができる。また、第2伝熱管9bより上方に配置された各列の伝熱管9を千鳥足状に配置することで、各列の伝熱管9の間を通って空気が流れ、各伝熱管9に満遍なく空気が当たる。これにより、各伝熱管9において、熱交換性能が向上する。
また、第1ピッチの長さが統一されているので、板状フィン8の下端部の位置を揃えることができる。これにより、例えば、板状フィン8の下端部の位置が異なる場合に起こる霜を融解した水が、室外熱交換器2の底板に一番近い板状フィン8に偏って氷が付着することを防止することができる。
[第4実施形態]
図5は第4実施形態に係る熱交換器の下端側を示す図である。本実施形態の室外熱交換器2では、空気の流れ方向に複数列配置された夫々の列の伝熱管9同士の間隔、すなわち、各列の第3ピッチを異なる長さにする。これにより、隣合う列の伝熱管9の相対位置は、徐々にずれていく。
詳しくは、図5に示すように、伝熱管9が空気の流れ方向に沿って2列に配置され、各伝熱管9が板状フィン8を貫通している。また、2列に配置された各板状フィン8a,8bにおいて、同列に配列された伝熱管9同士の間隔は等間隔とし、異列に配列された伝熱管9同士のピッチは異なる。すなわち、第1板状フィンの第2ピッチAL2と第2板状フィンの第2ピッチBL2との長さが異なる。これにより、板状フィン8a,8bの上端側に向うにつれて、隣合う伝熱管9の位置がずれて千鳥足状になる。
このとき、好ましくは、第1板状フィン8aに設けられた伝熱管9同士の間隔が長くなるように配置する。例えば、板状フィン8の下端側に付着する氷は、図11に示すように、空気の流れ方向下流側よりも上流側では高い位置まで付着する。そのため、霜が付着した位置に合わせて第1伝熱管9aおよび第2伝熱管9bを配設する必要がある。そのため、第1板状フィン8aの第2ピッチAL2を第2板状フィン8bの第2ピッチBL2より長くする。これにより、熱交換性能を維持しつつ、霜の付着状態に合わせて伝熱管9を配置することができる。
また、各板状フィン8a,8bの第1ピッチAL1,BL1の長さは同じとする。これにより、板状フィン8の上端側では、伝熱管9が千鳥足状に配列され、下端側では、碁盤目状に配列された室外熱交換器2を実現することができる。
上記構成により、第1実施形態、第2実施形態および第3実施形態と同様に、伝熱管9の温度と板状フィン8の下端側温度の差が小さくなり、この室外熱交換器2においても、過不足のない除霜運転を行なうことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で修正、変更を加えることができるのは勿論である。例えば、本実施形態では、室外熱交換器を平面視L形に曲がった形状として説明しているが、伝熱管が1箇所あるいは複数箇所で変曲されて、全体的に湾曲した形状としてもよい。
また、伝熱管が貫通する板状フィンを伝熱管の形状に合わせて配列する。この場合も、最下位の伝熱管の下端と板状フィンの下端部との距離は、他の伝熱管同士のピッチより1/2以下に設定する。これにより、上記と同様に、伝熱管の温度と板状フィンの下端側温度の差が小さくなり、室外熱交換器において過不足のない除霜を行なえる。
また、各実施形態の熱交換器を空気調和機以外の除霜運転が行われる冷凍システム、例えば冷蔵庫、冷凍庫に適用してもよい。さらに、板状フィンの下端側の除霜機能を高めるために、例えば、板状フィンの下端側の伝熱管の配列を正面から見てZ字形状や下端側だけ複数列に配列してもよい。すなわち、板状フィンの下端側に伝熱管が密に配置されていればどのような形状でもよい。
本発明の第1実施形態に係る熱交換器の下端側を示す図 伝熱管の局所熱伝達率分布図 第2実施形態に係る熱交換器の下端側を示す図 第3実施形態に係る熱交換器の下端側を示す図 第4実施形態に係る熱交換器の下端側を示す図 従来の空気調和機の冷媒回路図 従来の室外ユニットの内部構造を示す図 従来の室外ユニットの横断面図 従来の室外熱交換器の斜視図 従来の室外ユニットのキャビネットの底板付近の断面図 キャビネットの底板に氷が推積した状態を示す図 従来のヒータを設けた室外ユニットのキャビネットの底板付近の断面図
符号の説明
1 室外ユニット
2 室外熱交換器
3 圧縮機
4 室外送風機
5 膨張装置
6 四方弁
7 冷媒管
8 板状フィン
9 伝熱管
9a 第1伝熱管
9b 第2伝熱管
10 室内ユニット
11 室内熱交換器
12 室内送風機
13 底板
14 ドレン口
15 サーミスタ
16 氷
17 凍結防止用ヒータ
L1 第1ピッチ
L2 第2ピッチ
L3 第3ピッチ

Claims (8)

  1. 空気が流通するように所定の間隔で立設された複数の板状フィンと、前記板状フィンを貫通し上下方向に配列された複数の伝熱管とを備え、前記板状フィンの上端側に比べ下端側の前記伝熱管を密に配置することを特徴とする熱交換器。
  2. 空気が流通するように所定の間隔で立設された複数の板状フィンと、前記板状フィンを貫通し上下方向に配列された複数の伝熱管とを備え、最下部に設けられた第1伝熱管の下端から前記板状フィンの最下端までの長さが、他の伝熱管同士のピッチより短いことを特徴とする熱交換器。
  3. 空気が流通するように所定の間隔で立設された複数の板状フィンと、前記板状フィンを貫通し上下方向に配列された複数の伝熱管とを備え、最下部に設けられた第1伝熱管と前記第1伝熱管の上方に配された第2伝熱管とのピッチが、他の伝熱管同士のピッチより短いことを特徴とする熱交換器。
  4. 第1伝熱管の下端から板状フィンの最下端までの長さが、他の伝熱管同士のピッチより短いことを特徴とする請求項3に記載の熱交換器。
  5. 他の伝熱管同士が等間隔に配置され、第1伝熱管の下端から板状フィンの最下端までの長さが、前記他の伝熱管同士のピッチの1/2以下であることを特徴とする請求項2または4に記載の熱交換器。
  6. 伝熱管が空気の流れ方向に沿って複数列並べられ、前記板状フィンの下端側では、伝熱管は碁盤目状に配列され、前記板状フィンの上端側では、前記伝熱管は上下方向にずれた千鳥足状に配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱交換器。
  7. 板状フィンが空気の流れ方向に沿って複数列並べられ、各列の伝熱管同士のピッチは、隣合う列では、異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱交換器。
  8. キャビネットに、送風機およびこれに面した請求項1〜7のいずれかに記載の熱交換器が内装されたことを特徴とする空気調和機の室外ユニット。
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