JP2006132432A - 液体ポンプ - Google Patents

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泰行 西
Tsutomu Takebe
力 竹部
Yoichi Tamaoki
陽一 玉置
Akihiro Ando
昭宏 安藤
Arata Funasaka
新 舩坂
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
    • F04D29/18Rotors
    • F04D29/22Rotors specially for centrifugal pumps
    • F04D29/2238Special flow patterns
    • F04D29/225Channel wheels, e.g. one blade or one flow channel

Abstract

【課題】 異物を含んだ液体を搬送する液体ポンプにおいて、異物通過性の向上とポンプ効率の向上とを両立させる。
【解決手段】 ポンプは、羽根車11と、羽根車11の周囲を囲むポンプケーシング12とを備えている。羽根車11の外周側とポンプケーシング12の側壁12aとの間には、渦巻き状の流路50が形成されている。ボリュートの巻き終わり部52から所定の範囲において、流路50の断面積は上流側から下流側に向かって小さくなっている。羽根車11の羽根出口径をD2、ポンプケーシング12のボリュート基礎円の直径をD3とすると、隙間係数ρ=(D3−D2)/D2×100は15〜37に設定されている。
【選択図】 図14

Description

本発明は、夾雑物等の異物を含んだ汚水等の搬送に好適な液体ポンプに関するものである。
従来より、夾雑物等の異物を含んだ汚水等の搬送に好適な液体ポンプとして、種々のポンプが用いられている。液体ポンプは、主要構成要素として、羽根車とポンプケーシングとを備えている。異物を含んだ液体に適した羽根車として、例えばボルテックスタイプ、ノンクロッグタイプ、スクリュータイプ等の羽根車が知られている。また、内部に螺旋状の流路が形成された羽根車も知られている(例えば特許文献1参照)。
そして、上記のような羽根車を備えた液体ポンプの場合、通常、ボリュート状のポンプケーシングが用いられる。この種のポンプケーシングは渦巻き状に形成され、ケーシング内の排出流路の断面積が出口側に向かって徐々に大きくなっている。また、ボリュートの巻き始め部分の付近には、ケーシング内に突出する突出部が設けられている。この突出部は、羽根車から吐出された液体がケーシング内を再循環しないように、ボリュートの巻き終わり部分と巻き始め部分とを仕切っている。
特公昭28−5840号公報
ところが、ボリュート状のポンプケーシングを備えたポンプでは、異物が混入した液体を吐出する場合、とりわけ低流量域にあっては、異物が羽根車内やポンプケーシング内で詰まりやすく、流路が閉塞しやすいという問題があった。しかし、このように異物が詰まると、過電流や騒音や振動を招く要因となる。ここで、羽根車とポンプケーシングとの間の隙間を小さくすれば、異物を詰まりにくくすることは可能である。しかしながら、上記隙間を小さくし過ぎると、振動や騒音が発生しやすくなる。
また、一般に、液体ポンプは、その用途等に応じて複数の容量のものがシリーズ化され、使い分けられる。しかしながら、ボリュート状のポンプケーシングは設計又は製作に多くの手間や費用を要するため、複数の仕様のポンプにおいて同一仕様のポンプケーシングを共用することが望ましい。ところが、部品点数削減の観点だけからポンプケーシングの共通化を試みると、異物の詰まりやポンプ効率の低下が問題となるため、異物通過性の向上とポンプ効率の向上との両立を図ることは極めて難しい。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、異物通過性の向上とポンプ効率の向上とを両立させた液体ポンプを提供することにある。また、本発明の他の目的は、異物通過性及びポンプ効率を大幅に低下させることなく、仕様の異なる複数の液体ポンプに対してポンプケーシングの共通化を図り、部品点数を削減することである。
本発明に係る液体ポンプは、液体を外周側に吐出する羽根車と、前記羽根車の周囲を囲む内周壁を有し、前記内周壁の内側にボリュート状の排出流路が形成されたポンプケーシングと、を備えた液体ポンプであって、前記排出流路は、ボリュートの巻き終わり部から所定の範囲において、流路断面積が上流側から下流側に向かって一定又は小さくなる部位を有するように形成され、前記羽根車の羽根出口径をD2、前記ポンプケーシングのボリュート基礎円の直径をD3としたときに、隙間係数ρ=(D3−D2)/D2×100が15〜37に設定されているものである。なお、前記隙間係数ρは15〜25に設定されていることが好ましい。
上記液体ポンプによれば、ポンプケーシング内における液体の再循環を抑制し、異物の詰まりを抑制することができる。また、吐出圧を高めることができ、ポンプ効率の低下が抑制される。
前記羽根車は、回転軸方向の一端側に吸込口が形成され且つ他端側の側方に吐出口が形成され、内部に前記吸込口と前記吐出口とをつなぐ螺旋状流路が形成された略円筒状の羽根車からなり、前記羽根車の外周面上には、前記吸込口と前記吐出口との間で周方向に延びると共に外方に突出するフランジ部が形成され、前記フランジ部よりも前記吐出口側の外周面の一部は窪んでおり、前記吐出口と連通し且つ周方向に延びる半径流形の羽根部を形成していることが好ましい。
上記羽根車は、吸込口側と吐出口側とがフランジ部によって仕切られており、いわゆるクローズ型の羽根車であるので、夾雑物等の絡みつきや羽根車内での閉塞は起こりにくい。また、吸込口から吐出口に至る流路は螺旋状に形成されているので、異物等は螺旋状流路に沿って円滑に流れ、羽根車内で閉塞しにくくなる。しかも、羽根車の外周面上に形成された半径流形の羽根部によって液体を吐出するので、吐出圧力が高くなり、ポンプ効率を向上させることができる。このように、閉塞しにくく且つポンプ効率の向上に寄与するような羽根車を前記ポンプケーシングと組み合わせることによって、異物通過性及びポンプ効率の向上を共に図ることができる。
前記液体ポンプは、他の液体ポンプとポンプケーシングが共通化される一方、羽根車の形状又は寸法が異なっていてもよい。
このことにより、種類の異なるポンプ同士において、ポンプケーシングの共通化を図ることができる。
以上のように、本発明によれば、異物通過性の向上とポンプ効率の向上とを両立させることができる。また、異物通過性及びポンプ効率の向上を図りながら、仕様の異なる複数の液体ポンプに対してポンプケーシングを共通化することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、実施形態に係る液体ポンプは、汚水処理用のターボ式水中ポンプ10である。このポンプ10は、羽根車11と、羽根車11を覆うポンプケーシング12と、羽根車11を回転させる密閉型の水中モータ13とを備えている。
水中モータ13は、ステータ14及びロータ15からなるモータ16と、モータ16を覆うモータケーシング17とを備えている。ロータ15の中心部分には、上下方向に延びる駆動軸18が設けられている。この駆動軸18は、軸受19,20によって回転自在に支持されている。駆動軸18の下端部は羽根車11に連結されており、水中モータ13の回転駆動力が羽根車11に伝達されるようになっている。
ポンプケーシング12は、羽根車11を覆うとともに、羽根車11から吐出される汚水をポンプ外へ排出する流路50を形成している。ポンプケーシング12の内部には、断面視で半円状に湾曲した側壁12aにより外周側を囲まれたポンプ室26が形成されている。このポンプ室26内には、羽根車11の吐出部28(図2参照)が収容されている。そして、図1、図12及び図13に示すように、羽根車11がポンプケーシング12内に配置された状態で、ポンプ室26の一部が前記流路50を構成している。
また、図1に示すように、ポンプケーシング12の下部には、下方に突出した吸込部21が形成されている。この吸込部21には、下方に向かって開口した吸込口22が形成されている。吸込口22は、羽根車11の吸込口29に連通している。一方、ポンプケーシング12の側部には、側方に突出した吐出部23が形成されている。この吐出部23には、側方に向かって開口した吐出口24が形成されている。この吐出口24は流路50の出口になっており、羽根車11から吐出された汚水は吐出口24からポンプ外へ排出されることになる。
図2に示すように、羽根車11には、軸方向の下側から上側に向かって順に、吸込部27と吐出部28とが設けられている。これらの吸込部27及び吐出部28は、いずれも略円筒形状に形成されており、吐出部28は吸込部27よりも大径に構成されている。そして、吐出部28と吸込部27との間には、全周にわたってフランジ部40が形成されている。図1に示すように、フランジ部40は、羽根車11の吐出部28と吸込部27とを上下に仕切っている。すなわち、この羽根車11は、吸込部27と吐出部28とがフランジ部40で仕切られたクローズタイプの羽根車である。
図3に示すように、吸込部27の下端には、下方に向かって開口した吸込口29が設けられている。図2に示すように、吐出部28の上側には、上端壁30が形成されている。上端壁30の中心部には、駆動軸18の先端を挿入するための挿入穴32が形成されており、この挿入穴32の周囲には駆動軸18を取り付けるための取付部31が形成されている。
図2に示すように、上端壁30の上面の一部(ここでは、上端壁30の半分であり、羽根車11の重量が大きい側)には、下方に窪んだ窪み33が形成されている。この窪み33により、羽根車11の全体の重量バランスが均一化され、回転の安定性が向上している。ただし、上端壁30の窪み33の大きさや形状は、何ら限定されるものではない。また、窪み33は必ずしも必要ではなく、上端壁30の形状は特に限定されるものではない。例えば、上端壁30の上面は面一であってもよい。
一方、図6、図9及び図11に示すように、羽根車11の吐出部28には、側方に向かって開口する吐出口34が形成されている。図8〜図11に示すように、羽根車11の内部には、吸込部27の吸込口29から吐出口34に至る螺旋状の1次流路35(螺旋状流路)が区画形成されている。すなわち、図11に示すように、吐出口34は、螺旋状の1次流路35の延長方向に向かって開口している。なお、本明細書では、この1次流路35を区画している区画壁を1次羽根36と称する。
図3及び図5〜図11に示すように、吐出部28の外周面上の一部には、当該外周面に沿って延びるように内側に窪んだ2次流路37が形成されている。図11に示すように、この2次流路37は、吐出口34において、羽根車11内に形成された1次流路35の下流側と連続している。そして、2次流路37は、羽根車11の半周以上の長さにわたって吐出部28を周回している。2次流路37の下流端は、吐出口34の近傍にまで延びている。なお、2次流路37の長さは、半周以上且つ1周未満が好ましいが、特に限定されるものではない。
すなわち、2次流路37は、非螺旋状の流路であり、その流路中心は羽根車11の軸線と直交する直交面上に位置している。この2次流路37を区画している区画壁を2次羽根38と称すると、2次羽根38はいわゆる半径流形の羽根であり、この2次羽根38によって汚水は外周側(径方向外側)に吐出される。
さらに、図11に示すように、2次羽根38の羽根出口角θ2は、1次羽根36の羽根出口角θ1よりも小さく設定されている。ここで、羽根出口角は、羽根の出口側の先端と円周接線とのなす角で定義される。そして、この羽根車11では、1次羽根36の出口側の先端(下流端)36Aが2次羽根38の上流端と連続しており、1次羽根36の出口端と2次羽根38の入口端との境界部分が曲線で連続的につながっている。すなわち、1次羽根36と2次羽根38とが滑らかに連続するように形成されている。
なお、通常、羽根の設計の際には、羽根の曲線を表す所定の関数を用いることが多い。本実施形態では、1次羽根36と2次羽根38とは、異なる関数によって設計されている。
図12に示すように、ポンプケーシング12は、羽根車11の周囲を囲むように形成されており、ポンプケーシング12の側壁12aと羽根車11との隙間は、ボリュートの巻き始め部51側よりも巻き終わり部52側の方が大きくなるように形成されている。そして、側壁12aと羽根車11の外周との間に形成された環状の空間が、羽根車11の外周側に吐出された汚水をポンプケーシング12の吐出口24を通じてポンプ外へ吐出するための流路50を構成している。すなわち、流路50は、羽根車11を中心としてボリュートと呼ばれる渦巻き状に形成されている。
また、ポンプケーシング12のボリュートの巻き終わり部52(ポンプケーシング12の吐出口24側)付近には、舌部と呼ばれる突出部12bが形成されている。この突出部12bは、ボリュートの巻き終わり部52側と巻き始め部51側とを区別するように設けられている。これにより、羽根車11の周囲を再循環する汚水の量、すなわち、羽根車11から吐出された汚水がボリュートの巻き終わり部52側から巻き始め部51側に流れる量が低減される。なお、突出部12bには丸み(アール)が形成されていることが好ましい。
ここで、ボリュートの巻き終わりとは、ポンプケーシング12内の流路50の方向が円周方向から径方向に変化する位置であり、巻き始めとは、突出部12bを挟んで巻き終わり位置とは反対側の位置である。すなわち、通常、ボリュートの巻き始め位置は、ポンプケーシング12と羽根車11の外周との隙間、言い換えると流路50の幅が最小になっている部分である。
ポンプケーシング12では、ボリュートの巻き終わり部52から所定範囲において、流路50の幅は上流側から下流側に向かって徐々に小さくなっている。つまり、流路50の断面積は、上述の範囲において、上流側から下流側に向かって徐々に小さくなっている。
このような構成により、ボリュートの巻き始め部51側から巻き終わり部52側に向かって流路50が徐々に大きくなっていく従来の構造(図中に示す二点鎖線部分)に比べて、ボリュートの巻き終わり部52付近での汚水の流れを速くすることができ、流路50内を流れる汚水をよりスムーズに吐出口24側へ流すことができる。また、ボリュートの巻き終わり部52付近における汚水の圧力上昇を抑えて、巻き始め部51との圧力差を小さくすることができる。
このポンプ10では、汚水は、以下のようにして吐出される。すなわち、水中ポンプ13によって羽根車11が回転し、この回転によって、羽根車11の1次羽根36が下側の吸込口29から汚水を上方へ向かって吸い込む。そして、吸い込まれた汚水は、羽根車11内の螺旋状の1次流路35を通過し、吐出口34及び2次羽根38によって外周側に吐出される。その際、羽根車11は所定回転数で回転しているため、羽根車11の全周から汚水が吐出されることになる。吐出された汚水は、羽根車11を覆うポンプケーシング12によって受け止められ、流路50を流通した後、吐出口24からポンプ外へ排出される。
本実施形態に係るポンプ10では、図14に示すように、羽根車11の羽根出口径をD2、ポンプケーシング12のボリュート基礎円の直径をD3としたときに、隙間係数ρ=(D3−D2)/D2×100の値は15〜37に設定されている。
図15は、寸法の異なる複数のポンプ10に関して、隙間係数ρと異物の通過率Kとの関係を示したグラフである。図示の直線は、実験で得られた計測点の近似直線である。
上記実験では、水を貯留した水槽内に前記ポンプ10を設置するとともに、当該水槽内に異物を投入し、当該異物がポンプ10から吐出されるか否か(異物がポンプ10を通過するか否か)を測定することとした。なお、ポンプ10は最高効率点で運転することとした。異物には、面積が280mm×420mmの小型タオル、面積が340mm×830mmの大型タオル、市販のLサイズのパンティストッキング、市販のレギュラーサイズの生理用品等を用いた。上記実験では、寸法の異なる複数のポンプ10について、各異物を数回にわたって投入することとした。
通過率Kは以下の式で定義した。
Figure 2006132432
ここで、Nは異物の投入回数、βは異物の通りやすさを指標する係数である。係数βは、異物がポンプ10を通過した場合(再起動を伴うことなく通過した場合)は「1」とし、異物がいったんは詰まったもののポンプ10を1回だけ再起動することによって通過した場合は「2/3」とし、ポンプ10を2回再起動することによって通過した場合は「1/3」とし、再起動を2回行っても通過しなかった場合は「0」とした。
隙間係数ρが小さすぎると、振動や騒音が発生しやすくなる。一方、図15に示すように、隙間係数ρが37以内であれば、通過率Kを実用上好ましいとされる0.65以上の値に保つことができる。そこで、本実施形態では、ポンプ10の隙間係数ρを15以上且つ37以下の値に設定することとした。なお、隙間係数ρの値を25以内に設定すると、通過率Kを実用上特に好ましいとされる0.85以上の値に保つことが可能となる。
ところで、ポンプ10の設計及び製作にあたっては、金型の製作費の低廉化等のため、仕様の異なる複数のポンプ間において部品の共通化が望まれる。特に、ボリュート状のポンプケーシング12は設計に多くの手間と費用を要するため、ポンプケーシング12を共通化することにより、一連のポンプセット(仕様の異なる複数のポンプ)を安価に製作することが可能となる。
一方、ポンプケーシング12を共通化した場合、複数のポンプ10同士で羽根車11の寸法が異なると、それらポンプ10の隙間係数ρも異なってくる。しかしながら、上述したように、隙間係数ρを所定範囲に保つことにより、異物の通過性を一定レベルに維持することができる。そこで、本実施形態では、いずれのポンプ10においても隙間係数ρが15〜37、より好ましくは15〜25となるように留意しながら、ポンプケーシング12を共通化することとした。
具体的には、形状及び寸法等が同一のポンプケーシング12を利用するとともに、形状又は寸法等が異なる複数の羽根車11を利用することによって、複数のポンプをシリーズ化することとした。本ポンプセットは、少なくとも第1及び第2のポンプを含んでおり、第1ポンプのポンプケーシング12と第2ポンプのポンプケーシング12とは形状及び寸法等が同一であり、第1ポンプの羽根車11と第2ポンプの羽根車11とは形状又は寸法等が異なっており、第1ポンプ及び第2ポンプのいずれにおいても隙間係数ρが15〜37に設定されているものである。
例えば、ボリュート基礎円の直径D3が224mmのポンプケーシング12を用いて、1.5kW−50Hz用のポンプとして羽根車11の羽根出口径D2が190mmの第1ポンプを、1.5kW−60Hz用のポンプとして羽根車11の羽根出口径D2が168mmの第2ポンプを、それぞれ設計又は製作するようにしてもよい。この場合、第1ポンプの隙間係数ρは約18、第2ポンプの隙間係数ρは約33となり、いずれのポンプにおいても良好な異物通過性及びポンプ効率を得ることができる。
なお、ポンプセットの設計に際しては、羽根車11の最も小さいポンプについて隙間係数ρを37以下とし、羽根車11の最も大きいポンプについて隙間係数ρを15以上とすればよい。
本実施形態によれば、羽根車11の吸込口29から吸い込んだ汚水を1次羽根36及び2次羽根38の両方で搬送することにより、吐出圧力を高めることができ、ポンプ効率を向上させることができる。また、吸込口29から吐出口34に至る1次流路35は滑らかな螺旋状に形成されているので、流路内のよどみ域が少なく、汚水は1次流路35内を円滑に流れる。そのため、汚水に含まれる夾雑物等の異物は、羽根車11の内部で詰まりにくい。したがって、異物の通過性を良好に保つことができ、通過性の向上とポンプ効率の向上との両立を図ることができる。
また、本実施形態によれば、ポンプケーシング12のボリュートの巻き終わり部52から所定の範囲において、流路50の幅が上流側から下流側に向かって徐々に小さくなっている。そのため、巻き終わり部52側から巻き始め部51側への汚水の再循環流量を低減することができ、ポンプ内を流れる異物が突出部12bに詰まりにくくなる。特に、異物の詰まりやすい低流量域において、異物の通過性を大幅に向上することができる。
しかも、ボリュートの巻き終わり部52から所定範囲の流路50の断面積だけを上流側よりも小さくすることにより、ボリュートの巻き始め部51から流路50の断面積を一定にする場合に比べて、吐出圧を高めることができ、ポンプ効率の低下を抑制することができる。
なお、流路50の断面積が小さくなり始める点を、ボリュートの巻き終わり部52から巻き始め部51側に向かって周方向に30度〜120度の範囲(図12に示す範囲α)内に設定した場合には、より効果的である。
このように、異物通過性及びポンプ効率の向上に寄与する羽根車11と、同じく異物通過性及びポンプ効率の向上に寄与するポンプケーシング12とを組み合わせることによって、異物通過性及びポンプ効率を高度に両立させることができる。さらに、隙間係数ρを前述の所定範囲に設定することによって、異物通過性及びポンプ効率の両方をバランス良く向上させることができる。
また、複数のポンプにおいてポンプケーシング12を共通化することとしたので、ポンプセット全体の低コスト化を図ることができる。さらに、ポンプケーシング12の共通化の設計に際して、いずれのポンプにおいても隙間係数ρの値が前記所定範囲に入るようにしたので、異物通過性及びポンプ効率の良好な複数のポンプからなるポンプセットを実現することができる。すなわち、ポンプセットの全体として、異物通過性の向上とポンプ効率の向上との両立を図ることができる。
なお、上記羽根車11の形状は、上記実施形態のものに限定されるわけではない。1次流路35又は2次流路37の流路断面形状は、上記実施形態のものに限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、2次羽根38の流路断面は略半円状に形成されていたが、当該流路断面は略半楕円状に形成されていてもよく、略コ字状に形成されていてもよい。
上記実施形態は、汚水を軸方向と直交する方向に吐出するいわゆる半径流形の羽根車であった。しかし、羽根車は半径流形の羽根車に限らず、例えば、汚水を斜め上方向に吐出するいわゆる斜流形(混流形ともいう)の羽根車であってもよい。
上記実施形態では、2次流路37は略円周状に形成されていた。しかし、2次流路37を螺旋状に形成することも可能である。2次流路37は、1次流路35と異なる関数で表現される螺旋状の流路であってもよく、2次羽根38は1周以上の長さにわたって周回していてもよい。
また、ポンプケーシング12の形状も、上記実施形態のものに限定される訳ではない。前記実施形態では、ボリュートの巻き終わり部52から所定範囲において、ポンプケーシング12内の流路50の断面積が上流側から下流側に向かって徐々に小さくなっていた。しかし、図13に示すように、ボリュートの巻き終わり部52から所定角度まで、流路50の断面積が略一定になるようにしてもよい。この場合、前記所定角度を、ボリュートの巻き終わり部52から巻き始め部51側に向かって周方向に30度〜120度の範囲(図13に示す範囲β)内で設定することが好ましい。
また、前記実施形態では、ポンプケーシング12内の流路50の断面積が、上流側から下流側に向かって徐々に小さくなっていたが、流路50の断面積がいったん小さくなった後に、途中で一定になるようにしてもよい。
前記実施形態では、螺旋状の流路35を区画形成する1次羽根36と外周面上に形成された2次羽根38とからなる羽根車11を用いていたが、羽根車11の形状は特に限定されず、他のタイプの羽根車を用いることも可能である。
さらに、前記実施形態では、羽根車11は吸込口29が鉛直下向きに開口するような姿勢で設置されていたが、羽根車11の設置姿勢は何ら限定されない。例えば、吸込口29が横方向を向くように、羽根車11を横置き設置することも可能である。前述の説明における上下方向は説明の便宜上の方向であり、実際の設置方向を限定するものではない。
以上説明したように、本発明は、液体ポンプについて有用である。
汚水処理用ポンプの断面図である。 羽根車を上方から見た斜視図である。 羽根車を下方から見た斜視図である。 羽根車の平面図である。 図4のD1方向矢視図である。 図4のD2方向矢視図である。 図4のD3方向矢視図である。 図5のVIII−VIII線断面図である。 図6のIX−IX線断面図である。 図7のX−X線断面図である。 図5のXI−XI線断面図である。 図1のXII−XII線断面図である。 他の実施形態に係る図12相当図である。 隙間係数を説明するための羽根車及びポンプケーシングの模式図である。 隙間係数と通過率との関係を表すグラフである。
符号の説明
10 汚水処理用ポンプ(液体ポンプ)
11 羽根車
12 ポンプケーシング
12a 側壁(内周壁)
12b 突出部
29 吸込口
34 吐出口
35 1次流路(螺旋状流路)
36 1次羽根
37 2次流路
38 2次羽根(羽根部)
40 フランジ部
50 流路(排出流路)
51 巻き始め部
52 巻き終わり部

Claims (4)

  1. 液体を外周側に吐出する羽根車と、
    前記羽根車の周囲を囲む内周壁を有し、前記内周壁の内側にボリュート状の排出流路が形成されたポンプケーシングと、
    を備えた液体ポンプであって、
    前記排出流路は、ボリュートの巻き終わり部から所定の範囲において、流路断面積が上流側から下流側に向かって一定又は小さくなる部位を有するように形成され、
    前記羽根車の羽根出口径をD2、前記ポンプケーシングのボリュート基礎円の直径をD3としたときに、隙間係数ρ=(D3−D2)/D2×100が15〜37に設定されている、液体ポンプ。
  2. 前記隙間係数ρが15〜25に設定されている、請求項1に記載の液体ポンプ。
  3. 前記羽根車は、回転軸方向の一端側に吸込口が形成され且つ他端側の側方に吐出口が形成され、内部に前記吸込口と前記吐出口とをつなぐ螺旋状流路が形成された略円筒状の羽根車からなり、
    前記羽根車の外周面上には、前記吸込口と前記吐出口との間で周方向に延びると共に外方に突出するフランジ部が形成され、
    前記フランジ部よりも前記吐出口側の外周面の一部は窪んでおり、前記吐出口と連通し且つ周方向に延びる半径流形の羽根部を形成している、請求項1又は2に記載の液体ポンプ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の液体ポンプであって、
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の他の液体ポンプとポンプケーシングが共通化される一方、羽根車の形状又は寸法が異なっている液体ポンプ。
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