JP2006132276A - 複合pc橋梁の鋼部材先行送出し架設工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 鋼・コンクリート複合PC橋の押出し架設工法であって、押出し架設工程によるコンクリート部材のひび割れを完全に無にする架設工法を提供すること
【解決手段】 本発明に係る複合PC橋梁の架設工法は、波形鋼板ウェブのみを橋脚へ向かって送出す波形鋼板先行送出し架設工程を具備している。従って、応力が発生する送出し時において、コンクリート部材が形成されていないため、コンクリート部材にひび割れが発生する虞がない。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼・コンクリート複合PC(プレストレストコンクリート)橋の鋼部材先行送出し架設工法に関する。
従来については、図8に示す如く製作ヤード16で鋼部材、コンクリート部材である下床版33、53および上床版34、54を一体に組み主桁35、55を製作していた。従って、主桁35、55は製作ヤード内の短い距離分だけ製作され、その製作された主桁35、55の長さだけ、徐々に橋脚4へ向かって押し出されていた(例えば特許文献1)。
図7に示すのは、製作ヤード16において製作された主桁55が押し出されている状態の下方斜視図である。鋼部材がコンクリート部材によって覆われて一体となっているので、主桁55の重量は非常に重くなる。
そのため、従来の押出し架設工程において主桁55にかかる応力が発生する。一般的にコンクリートは圧縮応力には強いが、その反対の引っ張り応力には非常に弱い特徴を有している。従って、主桁55に引っ張り応力が付与された場合、コンクリート部材にひび割れが発生し主桁55の強度を低下させる虞があった。そこで、従来は主桁55にかかる前記引っ張り応力を制御し可及的にコンクリート部材のひび割れを抑制していた。
図12には引っ張り応力を制御するために、常設される補強PC鋼材としての完成系ケーブル37、58、および架設時のみに設置される架設時補強PC鋼材としての架設系ケーブル38、59が鎖線によって示されている。同図(A)に示す如く、支点横桁32、52は橋脚4によって支えられている。ところが、支点横桁間は支えがないため、垂れ下がろうとする応力が生じる。即ち、支点横桁間の橋軸方向の中央の下床版33a、53aにおいて、橋軸方向への引っ張り応力が生じる。そこで、完成系ケーブル37、58はその引っ張り応力を打ち消すように設置されている。
続いて、同図(B)は(A)からさらに主桁35、55が黒矢印の方向(図面左方向)へ向かって押し出された状態を示す。このとき、支点横桁間の橋軸方向の中央の下床版33a、53aが橋脚4に支えられているので、支点横桁32、52が垂れ下がろうとする応力が生じる。ここで、完成系ケーブル37、58は下床版33a、53aを持ち上げて下床版33a、53aに橋軸方向の圧縮応力を与えるように配設されている。即ち、逆に言うと完成系ケーブル37、58は支点横桁32、52を下げる応力を与える。従って、前記支点横桁32、52が垂れ下がろうとする応力を助長するように作用する虞がある。その結果、橋脚4に支えられている支点横桁間の橋軸方向の中央部の上床版34a、54aにおいて、橋軸方向への引っ張り応力が生じる虞がある。そこで、架設系ケーブル38、59は、支点横桁32、52を白矢印の方向へ持ち上げて上床版34a、54aにおける引っ張り応力を打ち消すように設置されている。
しかしながら、前述したように従来の押出し架設工程において応力を制御してコンクリート部材のひび割れを抑制しても、鋼部材およびコンクリート部材を一体に形成した後に主桁35、55を押し出して移動させるので、ひび割れの虞があった。
特開2004−019126号公報
そこで本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、押出し架設工程によるコンクリート部材のひび割れを完全に無にする架設工法を提供することである。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、鋼部材とコンクリート部材とから構成される複合PC橋梁の架設工法であって、前記鋼部材のみを橋爪から橋脚へと送出す鋼部材先行送出し架設工程を具備したことを特徴とする複合PC橋梁の架設工法である。
本発明の第1の態様によれば、前記鋼部材のみを橋爪から橋脚へと水平方向に送出す鋼部材先行送出し架設工程を具備している。従って、応力が発生する送出し時において、コンクリート部材が形成されていないため、コンクリート部材のひび割れを考慮する必要がない。さらに、コンクリート部材のひび割れを考慮しなくても良いため、架設時の応力を制御するため従来用いていた補強PC鋼材である架設系ケーブルを配設する必要がない。
また、前記鋼部材のみを送出すので、従来の架設工法と比較して送出す部材の総重量が軽い。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記複合PC橋梁は、橋軸方向に延びた複数の波形鋼板ウェブと、前記波形鋼板ウェブの上方に形成されるコンクリート部材の上床版と、前記波形鋼板ウェブの下方に形成され、前記上床版と対向するコンクリート部材の下床版と、前記波形鋼板ウェブを下から支える橋脚および橋台とによって構成され、前記鋼部材先行送出し架設工程は、前記波形鋼板ウェブのみを橋爪から前記橋脚へ向かって送出す波形鋼板先行送出し架設工程を具備したことを特徴とする複合PC橋梁の架設工法である。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記鋼部材先行送出し架設工程は、前記波形鋼板ウェブのみを橋爪から前記橋脚へ向かって水平方向に送出す波形鋼板先行送出し架設工程を具備している。従って、波形鋼板ウェブのみを送出すので、従来の架設工法と比較して送出す部材の総重量が軽い。
本発明の第3の態様は、第2の態様において、前記波形鋼板ウェブは下端にフランジ部を有し、前記波形鋼板先行送出し架設工程は、前記橋脚の上部に設けられたローラまたはスライド装置上を前記フランジが移動することによって前記波形鋼板ウェブを送出すことを特徴とする複合PC橋梁の架設工法である。
本発明の第3の態様によれば、第2の態様と同様の作用効果に加え、前記波形鋼板ウェブは下端にフランジ部を有し、前記波形鋼板先行送出し架設工程は、前記橋脚の上部に設けられたローラまたはスライド装置上を前記フランジ部が移動することによって前記波形鋼板ウェブを送出すことができる。従って、送出す部材の総重量が軽く、ローラまたはスライド装置上を移動させることができるので、送出し装置を小規模にすることが可能となる。さらに、それに伴ってコストを削減することができる。
本発明の第4の態様は、第2または第3の態様において、前記波形鋼板先行送出し架設工程は、前記波形鋼板ウェブのみを送出した後に、該波形鋼板ウェブのみを前記橋脚および橋台に配設することを特徴とする複合PC橋梁の架設工法である。
本発明の第4の態様によれば、第2または第3の態様と同様の作用効果に加え、前記波形鋼板ウェブのみを鉛直方向へ移動させて前記橋脚および橋台に配設する。従って、前記橋脚および橋台に配設されるまでの間、コンクリート部材が形成されていないため、コンクリート部材のひび割れを考慮する必要がない。即ち、コンクリート部材が形成された後に該コンクリート部材を伴って前記波形鋼板ウェブを移動させる必要がないため、前記移動によるコンクリート部材のひび割れを考慮しなくてよい。
本発明の第5の態様は、第2〜第4の態様において、前記複合PC橋梁の架設工法は、前記波形鋼板先行送出し架設工程の後に、前記橋脚の上部に対向する前記複数の波形鋼板ウェブ間の隙間にコンクリートを打設して支点横桁を製作する支点横桁工程を具備したことを特徴とする複合PC橋梁の架設工法である。
本発明の第5の態様によれば、第2〜第4の態様と同様の作用効果に加え、前記架設工法は、前記波形鋼板先行送出し架設工程の後に、前記橋脚の上部に対向する前記複数の波形鋼板ウェブ間の隙間にコンクリートを打設して支点横桁を製作する支点横桁工程を具備している。従って、橋軸方向に延びた複数の波形鋼板ウェブ間の前記橋脚の上部に対向する隙間がコンクリート部材で満たされるので、橋軸に対して横方向の剛性を増すことができる。
また、先行架設した前記波形鋼板ウェブを架設部材としてコンクリート部材の施工に利用することができる。即ち、波形鋼材ウェブの内側にコンクリートを打設するので、波形鋼板ウェブ側には型枠を用いる必要がない。従って、工程を短縮することができる。
本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記支点横桁工程の後に、前記下床版および前記波形鋼板ウェブの応力を制御する第1の補強PC鋼材を配設すると共に、前記下床版を設ける下床版工程を具備したことを特徴とする複合PC橋梁の架設工法である。
本発明の第6の態様によれば、第5の態様と同様の作用効果に加え、前記支点横桁工程の後に、前記下床版および前記波形鋼板ウェブの応力を制御する第1の補強PC鋼材を配設する。従って、このとき配設される第1の補強PC鋼材は、該下床版および波形鋼板ウェブの応力を制御する量だけでよい。即ち、従来の架設工法では、鋼部材とコンクリート部材とを一体形成して主桁の断面を完成させた後に、主桁を押し出していたので、主桁全体の応力を制御すべく多量の補強PC鋼材を必要とした。ところが本発明では、該下床版および波形鋼板ウェブの応力のみを制御すべく少量の補強PC鋼材だけでよいので施工性が良く経済的である。
また、前記下床版工程は、前記下床版および前記波形鋼板ウェブを作業足場として、前記第1の補強PC鋼材の配設等の作業をすることができる。従って、橋軸方向において主桁全体で作業をすることができるので、作業の輻輳がなく施工性が良い。
本発明の第7の態様は、第6の態様において、前記下床版工程は、前記波形鋼板ウェブの前記フランジ部にプレキャスト版を係止し、該プレキャスト版上にコンクリートを打設して前記下床版を形成することを特徴とする複合PC橋梁の架設工法である。
本発明の第7の態様によれば、第6の態様と同様の作用効果に加え、前記下床版工程は、前記波形鋼板ウェブの前記フランジ部に鋼板状のプレキャスト版を係止し、該プレキャスト版上にコンクリートを打設して前記下床版を形成することができる。従って、型枠を使用する必要がないので、工程を短縮することができる。
また、従来の架設工法のように、波形鋼板の下端のフランジ部の下側に下床版を形成することがなく、前記波形鋼板と下床版接合部のコンクリートが逆打ちとならない。従って、コンクリート部材の製作工程において、比重の最も小さい水が上面に上昇する、所謂、ブリーディングや気泡による施工不良の虞がない。即ち、コンクリート部材にひび割れおよび接合不良の虞がない。
本発明の第8の態様は、第6または第7の態様において、前記下床版工程の後に、前記上床版の応力を制御する第2の補強PC鋼材を配設すると共に、前記上床版を設ける上床版工程を具備したことを特徴とする複合PC橋梁の架設工法である。
本発明の第8の態様によれば、第6または第7の態様と同様の作用効果に加え、前記下床版工程の後に、前記上床版の応力を制御する第2の補強PC鋼材を配設する。従って、このとき配設される第2の補強PC鋼材は、該上床版の応力を制御する量だけでよい。即ち、従来の架設工法では、鋼部材とコンクリート部材とを一体形成して主桁の断面を完成させた後に主桁を押し出していたので、全体の応力を制御すべく多量の補強PC鋼材を必要とした。ところが本発明では、該上床版の応力のみを制御すべく少量の補強PC鋼材だけでよいので施工性が良く経済的である。
また、前記下床版工程の後に、前記上床版を設ける上床版工程を具備しているので、前記下床版を作業足場として作業をすることができる。従って、作業の輻輳がなく前記上床版を製作、および前記第2の補強PC鋼材の配設等の作業をすることができるので、施工性が良い。
本発明の第9の態様は、鋼部材とコンクリート部材とから構成される複合PC橋梁であって、前記鋼部材のみを橋爪から橋脚へと送出す鋼部材先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法によって製作された複合PC橋梁の主桁において、完成時における応力に対する補強のために常時使用する補強PC鋼材のみを配設する部材が構成されていることを特徴とした複合PC橋梁である。
本発明の第9の態様によれば、前記鋼部材のみを橋爪から橋脚へと送出す鋼部材先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法によって製作された複合PC橋梁の主桁において、完成時における応力に対する補強のために常時使用する補強PC鋼材のみを配設する部材が構成されている。言い換えると、鋼部材先行送出し架設工法は、架設時のみに使用する補強PC鋼材を必要としない。従って、架設時における応力に対する補強のため架設時のみに使用する補強PC鋼材を配設する部材が構成されていない。即ち、架設時における応力に対する補強のため架設時のみに使用する補強PC鋼材を配設する部材がない複合PC橋梁は、前記鋼部材のみを前記橋脚へ向かって送出す鋼部材先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法によって製作された複合PC橋梁であることが言える。
本発明の第10の態様は、橋軸方向に延びた複数の波形鋼板ウェブと、前記波形鋼板ウェブの上方に形成されるコンクリート部材の上床版と、前記波形鋼板ウェブの下方に形成され、前記上床版と対向するコンクリート部材の下床版と、前記波形鋼板ウェブを下から支える橋脚および橋台とによって構成される複合PC橋梁であって、前記波形鋼板ウェブのみを橋爪から前記橋脚へ向かって送出す波形鋼板先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法によって製作された複合PC橋梁の主桁内において、完成時における応力に対する補強のために常時使用する補強PC鋼材のみを配設する部材が構成されていることを特徴とした複合PC橋梁である。
本発明の第10の態様によれば、前記波形鋼板ウェブのみを橋爪から前記橋脚へ向かって送出す波形鋼板先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法によって製作された複合PC橋梁の主桁内において、完成時における応力に対する補強のために常時使用する補強PC鋼材のみを配設する部材が構成されている。言い換えると、波形鋼板先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法は、架設時のみに使用する補強PC鋼材を必要としない。従って、架設時における応力に対する補強のため架設時のみに使用する補強PC鋼材を配設する部材が構成されていない。即ち、架設時における応力に対する補強のため架設時のみに使用する補強PC鋼材を配設する部材がない複合PC橋梁は、前記波形鋼板ウェブのみを前記橋脚へ向かって送出す波形鋼板先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法によって製作された複合PC橋梁であることが言える。
本発明について説明する前に、先ず前記した従来の架設工法について、詳しく説明する。
図7に示すのは、従来の架設工法を示す下方斜視図である。
図7に示す如く、主桁55の先端に手延べ桁2が設けられ、主桁55は橋脚4の上に設置された作業用桁3の上を押し出されて移動する。従来の架設工法においては、波形鋼板ウェブ51、支点横桁32、52(図8、12参照)、下床版53、上床版54、完成系ケーブル37、58(図8、12参照)、および架設系ケーブル38、59(図8、12参照)とが一体となって押し出されていた。そのため、鋼部材である波形鋼板ウェブ51がコンクリート部材である下床版53および上床版54と一体となっているので、主桁55の重量は非常に重かった。その結果、押出し工程において、コンクリート部材にひび割れが生じる虞があった。
図8に示すのは、従来の架設工法の工程ステップ図である。
図8に示すS21〜23は、製作ヤード16にて製作した主桁35、55を先方(図面右方向)に押し出している様子である。従来の架設工法では、労務者15(図6(B))によって波形鋼板ウェブ51、下床版33、53、上床版34、54、支点横桁32、52、完成系ケーブル37、58、および架設系ケーブル38、59とを一体にして主桁35、55を製作した後、製作した主桁35、55の長さだけ先方に押出し、製作ヤード16の空いたスペースで、さらなる主桁35、55を製作していた。即ち、製作ヤード16にて、主桁35、55の製作と押出し作業を繰り返していた。そのため、労務者15が製作ヤード16に密集するので、作業の輻輳によって施工性が悪かった(図6(B)参照)。
図9に示すのは、図8における従来の架設工法1の部分断面図である。
図9(A)、(B)、および(C)は、図8に示すP−P’、Q−Q’、R−R’
における従来の架設工法1(PC箱桁橋構造)の断面図である。図9(A)は支点横桁32の断面図で全体がコンクリート構造となっており、中心に作業用の通路として開口部36が設けられている。
同図(B)は支点横桁32から僅かに橋脚4側に位置する主桁35の断面図である。コンクリート側面部材31、下床版33、および上床版34に囲まれた主桁35内に完成系ケーブル37および架設系ケーブル38が配設されている。
同図(C)は橋脚間の中央よりの主桁35の断面図である。下床版33の厚み以外は同図(B)と同じである。同図(C)は同図(B)より橋脚間の中央よりに位置し、下床版33の厚みが同図(B)と比較して薄くして軽量化を図ることにより下方への応力を低減している。
図10に示すのは、図8における従来の架設工法2の部分断面図である。
図10(A)、(B)、および(C)は、図8に示すP−P’、Q−Q’、R−R’
における従来の架設工法2(PC波形鋼板ウェブ橋構造)の断面図である。図10(A)は支点横桁52の断面図で、鋼部材である波形鋼板ウェブ51の下端にフランジ部56が設けられ、フランジ部56の下側には複数の継手56aが形成されて、コンクリート部材との接合強度を強めている。また、支点横桁52の中心には、従来の架設工法1(PC箱桁橋構造)と同様に作業用の通路として開口部57が設けられている。
同図(B)は支点横桁52から僅かに橋脚4側に位置する主桁55の断面図である。波形鋼板ウェブ51、下床版53、および上床版54に囲まれた主桁55内に完成系ケーブル58および架設系ケーブル59が配設されている。
同図(C)は橋脚間の中央よりの主桁55の断面図である。下床版53の厚み以外は同図(B)と同じである。同図(C)は同図(B)より橋脚間の中央よりに位置し、下床版53の厚みが同図(B)と比較して薄くして軽量化を図ることにより下方への応力を低減している。
ここで、図9および図10に示す従来の架設工法1および従来の架設工法2は、構造においては相違しているが、いずれも製作ヤード16で主桁35、55を製作して押出す工法である。
図11に示すのは、従来の架設工法の押出し方法の一例であって、各橋脚4の上の作業用桁3に設けられた複合ジャッキ80のステップ図である。
図11(A)に示す如く、まず、水平ジャッキ81の作動により、主桁35、55がスライドジャッキ82と共に水平架台84上を矢印の方向である前方(図面右方向)へ移動して例えば490mm押し出される。
次に、同図(B)に示す如く、鉛直ジャッキ83で主桁35、55を例えば20mm上方へ持ち上げる。
さらに、同図(C)に示す如く、スライドジャッキ82を水平ジャッキ81にて後方(図面左方向)に490mm移動させる。
そして、同図(D)に示す如く、鉛直ジャッキ83の油圧を下げて主桁35、55をスライドジャッキ82で支持させる。以上の(A)〜(D)を繰り返すことで主桁35、55を前方である橋脚の方向へと押し出すことができる。
このように従来の架設工法の押出し方法では、押し出す主桁35、55の総重量が重いため、大規模な装置が必要であった。
図12に示すのは、従来の架設工法における架設時の補強PC鋼材を示す斜視図である。
図12には引っ張り応力を制御するために、常設される補強PC鋼材としての完成系ケーブル37、58、および架設時のみに設置される架設時補強PC鋼材としての架設系ケーブル38、59が鎖線によって示されている。符号37aおよび58aに示すのは、完成系ケーブル配設部材であり、符号38aおよび59aに示すのは、架設系ケーブル配設部材である。同図(A)に示す如く、支点横桁32、52は橋脚4によって支えられている。ところが、支点横桁間は支えがないため、垂れ下がろうとする応力が生じる。即ち、支点横桁間の橋軸方向の中央の下床版33a、53aにおいて、橋軸方向への引っ張り応力が生じる。そこで、完成系ケーブル37、58はその引っ張り応力を打ち消すように設置されている。
続いて、同図(B)は(A)からさらに主桁35、55が黒矢印の方向(図中左方向)へと押し出された状態を示す。このとき、支点横桁間の橋軸方向の中央の下床版33a、53aが橋脚4に支えられているので、支点横桁32、52が垂れ下がろうとする応力が生じる。ここで、完成系ケーブル37、58は下床版33a、53aを持ち上げて下床版33a、53aに橋軸方向の圧縮応力を与えるように配設されている。即ち、逆に言うと完成系ケーブル37、58は支点横桁32、52を下げる応力を与える。従って、前記支点横桁32、52が垂れ下がろうとする応力を助長するように作用する虞がある。その結果、橋脚4に支えられている支点横桁間の橋軸方向の中央部の上床版34a、54aにおいて、橋軸方向への引っ張り応力が生じる。そこで、架設系ケーブル38、59は、白矢印の方向へ支点横桁32、52を持ち上げる応力を発生すべく配設される。即ち、架設系ケーブル38、59は、橋脚4に支えられている支点横桁間の橋軸方向の中央部の上床版34a、54aに発生する橋軸方向への引っ張り応力を打ち消すように設置されている。しかしながら、主桁35、55の押出し工程において、コンクリート部材のひび割れを低減することができても予期せぬ応力により、ひび割れを無にすることは不可能であった。
さらに、従来の架設工法においては、主桁35、55を押し出した後に全ての作業用桁3を一斉に取り外して、ジャッキにより橋脚4に鉛直方向に降ろして配設していた。そのため、僅かでも余分な応力が主桁35、55に発生するとコンクリート部材にひび割れが生じる虞があった。架設系ケーブル38、59は押出し架設工程が完了し、主桁35、55が橋脚4に配設された後に撤去される。
尚、図12では従来の架設工法1によるPC箱桁橋構造(図9)を示しているが、従来の架設工法2によるPC波形鋼板ウェブ橋構造(図10)においても、架設系ケーブル38、59の必要性については同様である。
続いて、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、本発明に係る波形鋼板先行送出し架設工程を示す下方斜視図である。
図1に示す如く、2本の平行な波形鋼板ウェブ1の先端に手延べ桁2が設けられ、波形鋼板ウェブ1は橋脚4の上に設置された作業用桁3の上を送出されて移動する。なお、条件によっては手延べ桁2の省略も可能である。
本実施の形態における複合PC橋梁の架設工法は、波形鋼板先行送出し架設工法であり、波形鋼板ウェブ1のみを橋脚4へ向かって送出す波形鋼板先行送出し架設工程を具備している。従って、コンクリート部材を備えていない波形鋼板ウェブ1のみが、送出されている状態が図1に示されている。
図2に示すのは、本発明に係る波形鋼板先行送出し架設工法の工程ステップ図である。
本発明の複合PC橋梁の架設工法としての波形鋼板先行送出し架設工法は、鋼部材である橋軸方向に延びた2本の波形鋼板ウェブ1と、波形鋼板ウェブ1の上方に形成されるコンクリート部材の上床版7と、波形鋼板ウェブ1の下方に形成され、上床版7と対向するコンクリート部材の下床版6と、波形鋼板ウェブ1を下から支える橋脚4および橋台(4)とから構成される複合PC橋梁の架設工法であって、波形鋼板ウェブ1のみを橋爪から橋脚4へ水平方向に向かって送出す鋼部材先行送出し架設工程としての波形鋼板先行送出し架設工程を具備している。
ステップS11に示すのは、鋼部材先行送出し架設工程としての波形鋼板先行送出し架設工程であり、図1に示したように先端に手延べ桁2を設けた波形鋼板ウェブ1が橋脚4の上を送出されて移動する。従って、コンクリート部材を備えていないため、コンクリートのひび割れを考慮する必要がない。即ち、図12に示す従来の架設工法で用いた架設系ケーブル38、59を必要としない。
ステップS12に示すのは、ステップS11と同じく波形鋼板先行送出し架設工程であり、波形鋼板ウェブ1がステップS11よりさらに送出されて、手延べ桁2を取り外して架設が完了し、作業用桁3が取り外されて、波形鋼板ウェブ1がジャッキによって橋脚4および橋台(4)へ鉛直方向に降ろされ配設された状態である。従って、橋脚4および橋台(4)に配設されるまでの間、コンクリート部材が形成されていないため、コンクリート部材のひび割れを考慮する必要がない。即ち、コンクリート部材が形成された後に該コンクリート部材を伴って波形鋼板ウェブ1を移動させる必要がないため、移動によるコンクリート部材のひび割れを考慮しなくてよい。
ステップS13に示すのは、橋脚4の上部に対向する2本の波形鋼板ウェブ間の隙間にコンクリートを打設して支点横桁5を製作する支点横桁工程である。即ち、2本の波形鋼板ウェブ間にコンクリートが打設されるので、橋軸に対して横方向の剛性を増すことができる。
ステップS14に示すのは、下床版工程であり、波形鋼板ウェブ1の下端に設けられたフランジ部9(図3参照)に鋼部材であるプレキャスト版10を係止させ、その上にコンクリートを打設してプレキャスト版10と一体に下床版6が形成される。従って、従来のように型枠を使用する必要がないので、工程を短縮することができる。
また、このとき、下床版6および波形鋼板ウェブ1の応力を制御する第1の補強PC鋼材12aを配設するが、第1の補強PC鋼材12aは、該下床版6および波形鋼板ウェブ1の応力を制御する量だけでよい。即ち、従来の架設工法では、鋼部材とコンクリート部材とを一体形成して主桁35、55の断面を完成させた後に、主桁35、55を押し出していたので、全体の応力を制御すべく多量の補強PC鋼材(37、38、58、59)を必要とした。ところが本発明では、該下床版6および波形鋼板ウェブ1の応力を制御すべく少量の補強PC鋼材だけでよく施工性が良い。
またさらに、プレキャスト版10、あるいは下床版6を作業足場として、第1の補強PC鋼材12aの配設等の作業をすることができる。従って、作業の輻輳がなく施工性が良い。
尚、ここで言う「下床版6および波形鋼板ウェブ1の応力」とは、橋脚間の下床版6aおよび波形鋼板ウェブ1が下に垂れ下がろうとすることにより、橋脚間の下床版6aにおいて、橋軸方向へ発生する引っ張り応力を言う。
ステップS15に示すのは、上床版工程であり、既に形成された下床版6を作業足場として上床版7を製作して、主桁8を形成することができる。このとき、上床版7は下床版6と同様にプレキャスト版10を使用して製作すると型枠を使用する必要がないので、工程を短縮することができるのはもちろんである。
また、このとき、上床版7の応力を制御する第2の補強PC鋼材12bを配設するが、第2の補強PC鋼材12bは、該上床版7の応力を制御する量だけでよい。前述した第1の補強PC鋼材12aと同様に従来と比較して少量の補強PC鋼材だけでよいので施工性が良い。即ち、本発明の形態の完成系ケーブル12は、第1の補強PC鋼材12aおよび第2の補強PC鋼材12bから構成され、少量の第1の補強PC鋼材12aおよび第2の補強PC鋼材12bを工程毎に分けて配設するので、施工性が良い。
尚、ここで言う「上床版7の応力」とは、橋脚間の上床版7aが下に垂れ下がろうとすることにより、橋脚間の下床版6aにおいて、橋軸方向へ発生する引っ張り応力を言う。
このように、本発明の架設工法では、労務者15が製作ヤード16(図6(B)参照)に密集することなく、主桁内の全ての下床版上で作業することができるので作業の輻輳がない(図6(A)参照)。従って、施工性が良いので、品質を向上させることが可能となる。
図3に示すのは、図2における部分断面図である。図3(A)〜(D)に示す断面図は、図2におけるW−W’、X−X’、Y−Y’、Z−Z’とそれぞれ対応している。
図3(A)は支点横桁5の断面図であり、波形鋼板ウェブ間はコンクリートが打設され、中心に作業用の通路としての開口部11が設けられている。
同図(B)は支点横桁5から僅かに橋脚側に位置する主桁8の断面図である。波形鋼板ウェブ1の下端にフランジ部9が形成され、プレキャスト版10がフランジ部9に係止されている。さらに、プレキャスト版10の上にコンクリートが打設されて下床版6が形成されている。
同図(C)は橋脚間の中央よりいずれかの橋脚側に偏倚した主桁8の断面図である。下床版6の厚み以外は同図(B)と同じである。同図(C)は同図(B)より橋脚間の中央よりに位置し、下床版6の厚みが同図(B)と比較して薄くして軽量化を図ることにより下方への応力を低減している。
同図(D)は橋脚間の中央に位置する主桁8の断面図である。同図(C)より軽量化を図るため、プレキャスト版10および下床版6を設けていないのが示されている。ここで設計上、強度を増すために同図(D)を同図(C)と同じ断面に構成することも可能なのは勿論である。
また、本発明の実施形態は、図10に示す従来の架設工法のPC波形鋼板ウェブ橋構造のように、波形鋼板ウェブ51の下端のフランジ部56の下側に下床版53を形成することがなく、波形鋼板ウェブ1と下床版接合部のコンクリートが逆打ちとならない。従って、コンクリート部材の製作工程において、比重の最も小さい水が上面に上昇する、所謂、ブリーディングや気泡による施工不良の虞がない。即ち、コンクリート部材にひび割れおよび接合不良の虞がない。
図4に示すのは、本発明の鋼部材先行送出し架設工程、または波形鋼板先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法によって完成した橋梁の断面斜視図である。切断位置は、図3(B)において主桁方向の中心線V−V’である。本発明の鋼部材先行送出し架設工程、または波形鋼板先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法によって完成した橋梁において、使用した補強PC鋼材は完成系ケーブル12のみである。即ち、全ての工程(S11〜S15)において、架設系ケーブルを使用しないので、架設系ケーブル配設部材(図12に示す符号39a、59a)を必要としない。従って、主桁内に補強PC鋼材を配設する部材は完成系ケーブル配設部材12cのみである。逆に言えば、主桁内において、架設系ケーブル配設部材が設けられてなく、完成系ケーブル配設部材12cのみ設けられている橋梁は、本発明の鋼部材先行送出し架設工程、または波形鋼板先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法によって施工されたと言える。
続いて、本発明の実施形態の送出し手段について以下に説明する。
従来の架設工法では、押出し工程で既に鋼部材とコンクリート部材とが一体となっていた。従って、自重による大きな応力が発生し、コンクリート部材にひび割れが発生する虞があった。そのため、架設系ケーブル38、59により主桁35、55を補強するとともに、図11に示すような面で主桁35、55を支えながら押出す方法が採用されていた。
そこで、本発明の波形鋼板先行送出し架設工法の波形鋼板先行送出し架設工程によると、コンクリート部材が無いため、ローラによって主桁を送出すことができる。
図5に示すのは、本発明の波形鋼板先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法の送出し手段を示す平面図である。同図(A)は、図2のステップS11の波形鋼板先行送出し架設工程における断面図であり、橋脚4の上に設けられた作業用桁3にローラ14がローラ軸14aを中心に回動するように配設されている。このとき、波形鋼板ウェブ1の下端に設けられたフランジ部9がローラ14上を移動することによって波形鋼板ウェブ1を送出すことができる。同図(B)は、同図(A)の側面図を示す。本発明の複合PC橋梁の架設工法の波形鋼板先行送出し架設工程によると、コンクリート部材が無いため送出す部材の総重量が軽い。これは、従来の架設工法において押し出す部材の総重量の1/10程度となる。その上、ローラ14上を移動させることができるので、送出し装置を小規模にすることが可能となる。その結果、それに伴ってコストを削減することができる。
尚、本実施形態では送出し手段としてローラ14を示したが、従来において用いられた形態の複合ジャッキ80等のスライド装置を用いて送出した場合であっても、送出す部材の総重量が軽いため、送出し装置を小規模にすることが可能なのは勿論である。
また、ローラ14が配設された作業用桁3の取り外し時期については、図2のステップS11に示す波形鋼板ウェブ1の架設が完了した時であって、コンクリート部材を製作する前に作業用桁3を取り外し、ジャッキで波形鋼板ウェブ1を橋脚4および橋台(4)上に鉛直方向に降ろす。
続いて一例として、図13に示す本発明に係る波形鋼板先行送出し架設工法(PC波形鋼板ウェブ橋構造)の工程表、図14に示す従来の架設工法1(PC箱桁橋構造)の工程表、および図15に示す従来の架設工法2(PC波形鋼板ウェブ橋構造)の工程表を比較しながら、本発明に係る波形鋼板先行送出し架設工法の優位性について説明する。図13〜15は縦軸が工程名を示し、横軸が月数(時期)を示す。
先ず、図14および図15について説明する。従来の架設工法1、および従来の架設工法2は構造が異なるが、製作ヤード16で主桁35、55を製作してから押し出す点で同じである。ここで、主桁製作工および押出し架設工が、少なくとも4月強費やし、同じ時期に重なっているのが示されている。即ち、図6(B)に示すように製作ヤード16で作業が輻輳する虞がある。従って、作業効率が低下する虞がある。
それに対して、図13の本発明に係る波形鋼板先行送出し架設工法においては、波形鋼板ウェブ1のみを架設し、その後にコンクリート部材である支点横桁5、下床版6、および上床版7を製作する。即ち、鋼部材とコンクリート部材を別々に施工することができる。図13に示すように、波形鋼板先行送出し架設工は2月と短期間である。これは、鋼部材のみの送出し作業であって、コンクリート部材の施工を同時に行う必要がないためである。その後にコンクリート部材の製作として支点横桁工、下床版工、および上床版工を施工する。図13には、支点横桁工、下床版工、および上床版工のそれぞれが同じ時期に重なっていないのが示されている。即ち、鋼部材とコンクリート部材とを別々に施工することができるので、作業が輻輳する虞がない。また、従来の架設工法と異なり、製作ヤード16のみはなく、図6(A)に示すように下床版上での作業も可能なため、作業が輻輳する虞がない。その結果、品質を向上することが可能である。
尚、その他の工程については、従来の架設工法1および2と、本発明に係る波形鋼板先行送出し架設工法との間に殆ど相違がないため、説明を省略する。
さらに、本発明に係る波形鋼板先行送出し架設工法においては、施工性が良いため、図13に示す如く、橋梁の完成までの期間を短縮することができる。それに伴って人件費等のコストを低減することができるのは勿論である。
また、橋爪から鋼部材である波形鋼板ウェブ1を送出す波形鋼板先行送出し架設工法により、桁下空間の制約が少ないため、河川橋梁であっても渇水期施工を考慮する必要がない。またさらに、都市内高架橋等で桁下空間の制約がある場合でも本発明の波形鋼板先行送出し架設工法は有効である。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明に係る波形鋼板先行送出し架設工程を示す下方斜視図 本発明に係る波形鋼板先行送出し架設工法の工程ステップ図 図2における部分断面図 本発明の波形鋼板先行送出し架設工法によって完成した橋梁の断面斜視図 本発明の波形鋼板先行送出し架設工法の送出し手段を示す平面図 本発明の波形鋼板先行送出し架設工法および従来架設工法の施工性を示す平面図 従来の架設工法を示す下方斜視図 従来の架設工法の工程ステップ図 図8における従来工法1の部分断面図 図8における従来工法2の部分断面図 従来の架設工法の押出し方法を示すステップ図 従来の架設工法における架設時の補強PC鋼材を示す斜視図 本発明の波形鋼板先行送出し架設工法の工程表 従来の架設工法1の工程表 従来の架設工法2の工程表
符号の説明
1 波形鋼板ウェブ、2 手延べ桁、3 作業用桁、4 橋脚、5 支点横桁、
6 下床版、7 上床版、8 主桁、9 フランジ部、10 プレキャスト版、
11 開口部、12 完成系ケーブル、12a 第1の補強PC鋼材、
12b 第2の補強PC鋼材、12c 完成系ケーブル配設部材、
13a 架設系ケーブル配設部材、14 ローラ、14a ローラ軸、15 労務者、
16 製作ヤード、31 コンクリート側面部材、32 支点横桁、33 下床版、
34 上床版、35 主桁、36 開口部、37 完成系ケーブル、
37a 完成系ケーブル配設部材、38 架設系ケーブル、
38a 架設系ケーブル配設部材、51 波形鋼板ウェブ、52 支点横桁、
53 下床版、54 上床版、55 主桁、56 フランジ部、57 開口部、
58 完成系ケーブル、58a 完成系ケーブル配設部材、59 架設系ケーブル、
59a 架設系ケーブル配設部材、80 複合ジャッキ、81 水平ジャッキ、
82 スライドジャッキ、83 鉛直ジャッキ、84 水平架台

Claims (10)

  1. 鋼部材とコンクリート部材とから構成される複合PC橋梁の架設工法であって、
    前記鋼部材のみを橋爪から橋脚へと送出す鋼部材先行送出し架設工程を具備したことを特徴とする複合PC橋梁の架設工法。
  2. 請求項1において、前記複合PC橋梁は、
    橋軸方向に延びた複数の波形鋼板ウェブと、
    前記波形鋼板ウェブの上方に形成されるコンクリート部材の上床版と、
    前記波形鋼板ウェブの下方に形成され、前記上床版と対向するコンクリート部材の下床版と、
    前記波形鋼板ウェブを下から支える橋脚および橋台とによって構成され、
    前記鋼部材先行送出し架設工程は、
    前記波形鋼板ウェブのみを橋爪から前記橋脚へ向かって送出す波形鋼板先行送出し架設工程を具備したことを特徴とする複合PC橋梁の架設工法。
  3. 請求項2において、前記波形鋼板ウェブは下端にフランジ部を有し、
    前記波形鋼板先行送出し架設工程は、前記橋脚の上部に設けられたローラまたはスライド装置上を前記フランジが移動することによって前記波形鋼板ウェブを送出すことを特徴とする複合PC橋梁の架設工法。
  4. 請求項2または3において、前記波形鋼板先行送出し架設工程は、前記波形鋼板ウェブのみを送出した後に、該波形鋼板ウェブのみを前記橋脚および橋台に配設することを特徴とする複合PC橋梁の架設工法。
  5. 請求項2乃至4において、前記複合PC橋梁の架設工法は、前記波形鋼板先行送出し架設工程の後に、前記橋脚の上部に対向する前記複数の波形鋼板ウェブ間の隙間にコンクリートを打設して支点横桁を製作する支点横桁工程を具備したことを特徴とする複合PC橋梁の架設工法。
  6. 請求項5において、前記支点横桁工程の後に、前記下床版および前記波形鋼板ウェブの応力を制御する第1の補強PC鋼材を配設すると共に、前記下床版を設ける下床版工程を具備したことを特徴とする複合PC橋梁の架設工法。
  7. 請求項6において、前記下床版工程は、前記波形鋼板ウェブの前記フランジ部にプレキャスト版を係止し、該プレキャスト版上にコンクリートを打設して前記下床版を形成することを特徴とする複合PC橋梁の架設工法。
  8. 請求項6または7において、前記下床版工程の後に、前記上床版の応力を制御する第2の補強PC鋼材を配設すると共に、前記上床版を設ける上床版工程を具備したことを特徴とする複合PC橋梁の架設工法。
  9. 鋼部材とコンクリート部材とから構成される複合PC橋梁であって、
    前記鋼部材のみを橋爪から橋脚へと送出す鋼部材先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法によって製作された複合PC橋梁の主桁において、
    完成時における応力に対する補強のために常時使用する補強PC鋼材のみを配設する部材が構成されていることを特徴とした複合PC橋梁。
  10. 橋軸方向に延びた複数の波形鋼板ウェブと、
    前記波形鋼板ウェブの上方に形成されるコンクリート部材の上床版と、
    前記波形鋼板ウェブの下方に形成され、前記上床版と対向するコンクリート部材の下床版と、
    前記波形鋼板ウェブを下から支える橋脚および橋台とによって構成される複合PC橋梁であって、
    前記波形鋼板ウェブのみを橋爪から前記橋脚へ向かって送出す波形鋼板先行送出し架設工程を具備した複合PC橋梁の架設工法によって製作された複合PC橋梁の主桁内において、
    完成時における応力に対する補強のために常時使用する補強PC鋼材のみを配設する部材が構成されていることを特徴とした複合PC橋梁。
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