JP2006131879A - 含フッ素共重合体とその製造方法およびそれを含むレジスト組成物 - Google Patents

含フッ素共重合体とその製造方法およびそれを含むレジスト組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】官能基濃度が高く幅広い波長領域において高い透明性を有するレジスト組成物。
【解決手段】式(1)の単量体を有する共重合体を含む組成物。
Figure 2006131879

Yは、H、F、水酸基を、RはH、メチル基、F、トリフルオロメチル基を、Xは、H、Fを示し、かつXの1個以上はFを示す。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な含フッ素共重合体とその製造方法、および該含フッ素共重合体を含むレジスト組成物に関する。
非フッ素系のアダマンタン骨格を有する(メタ)アクリレートの重合体は、フォトリソグラフィーを応用したエッチング加工において、基板層を保護する耐エッチング性薄膜材料として有用である。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」とはアクリレートとメタクリレートとを総称する用語として使用する。
一方、波長200nm以下の露光光に対す透明性を向上させるために、フッ素系高分子材料が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この考え方を応用して、アダマンタン骨格にフッ素原子を導入した、ペルフルオロアダマンチル(メタ)アクリレートの重合体、ヒドロキシペルフルオロアダマンチル(メタ)アクリレートの重合体が、波長157nmのフッ素エキシマレーザー用のレジスト材料として提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら特許文献2に記載された、ヒドロキシペルフルオロアダマンチル(メタ)アクリレートの重合体は、その原料の入手が困難であり、水酸基以外のアダマンタン骨格すべてがフッ素化されているために、基材との密着性などに課題がある。また、特許文献2に記載されたペルフルオロアダマンチル(メタ)アクリレートの重合体は、入手の困難さとともに、上記ヒドロキシ体よりもさらに密着性などに課題を有している。
国際公開第02/064648号パンフレット 特開2004−182796号公報
本発明が解決しようとする課題は、官能基の濃度が高く充分な官能基の特性を得ることができ、幅広い波長領域において高い透明性を有し、さらに入手が容易な含フッ素ポリマーおよびその製造方法を提供することである。さらには、該含フッ素ポリマーを用いて、化学増幅型レジストとして特にKrF、ArFエキシマレーザー等の遠紫外線やFエキシマレーザー等の真空紫外線に対する透明性、ドライエッチング性に優れ、さらに感度、解像度、溶解速度、平坦性、耐熱性などに優れたレジストパターンを与えるレジスト組成物を提供することである。
前述の課題を解決するために、本第1の発明は、下記式(1)で表されるアクリル系単量体が重合してなるモノマー単位と、下記式(2)で表されるアクリル系単量体が重合してなるモノマー単位と、を有する含フッ素共重合体(A1)を提供する。
Figure 2006131879
ただし、式(1)中のYは、それぞれ独立に水素原子、フッ素原子または水酸基を表し、Rは水素原子、メチル基、フッ素原子、またはトリフルオロメチル基を表す。式(1)中のXは、それぞれ独立に水素原子またはフッ素原子を表す。
CH=CRC(O)OR・・・(2)
ただし、式(2)中Rは水素原子、フッ素原子、炭素数3以下のアルキル基、または炭素数3以下のフルオロアルキル基を表し、Rは炭素数20以下の1価有機基を表す。
また、本第2の発明は、下記式(3)で表されるアクリル系単量体が重合してなるモノマー単位に由来する単位と、上記式(2)で表されるアクリル系単量体が重合してなるモノマー単位に由来する単位と、を有する含フッ素共重合体(A2)を提供する。
Figure 2006131879
ただし、式(3)中のYは、水素原子、フッ素原子または水酸基を表し、Rは水素原子、メチル基、フッ素原子、またはトリフルオロメチル基を表す。式(3)中のXは、それぞれ独立に水素原子またはフッ素原子を表し、かつXの1個以上はフッ素原子である。
本第3の発明は、上記式(1)で表されるアクリル系単量体または上記式(3)で表されるアクリル系単量体と、上記式(2)で表されるアクリル系単量体と、をラジカル共重合させることを特徴とする含フッ素共重合体の製造方法を提供する。
本第4の発明は、含フッ素共重合体(A1)または含フッ素共重合体(A2)、光照射を受けて酸を発生する酸発生化合物(B)、および有機溶媒(C)を含むことを特徴とするレジスト組成物を提供する。
本発明によれば、側鎖にフッ素化アダマンタン骨格を有する含フッ素共重合体を容易に製造できる。本発明で得られる含フッ素共重合体は高い化学安定性や耐熱性を備えている。しかも、アダマンタン骨格に水素原子が存在するため、またはアダマンタン骨格に水酸基を2個以上有するため、基材との密着性に優れる。さらに、本発明で得られる含フッ素共重合体は、幅広い波長領域において高い透明性を有するものである。本発明のレジスト組成物は化学増幅型レジストとして用いることができ、特にKrF、ArFエキシマレーザー等の遠紫外線やFエキシマレーザー等の真空紫外線に対する透明性、ドライエッチング性に優れ、さらに感度、解像度、平坦性、耐熱性等に優れたレジストパターンを容易に形成できる。
また本発明で得られる含フッ素共重合体は、側鎖にフッ素化アダマンタン骨格を有するため撥水性が高い。したがって該含フッ素共重合体は、液浸媒体に水を用いた液浸リソグラフィー用レジスト材料の原料としても好適である。
本第1の発明は、下記式(1)で表されるアクリル系単量体(以下、アクリル系単量体(1)という。)が重合してなるモノマー単位と下記式(2)で表されるアクリル系単量体(以下、アクリル系単量体(2)という。)が重合してなるモノマー単位とを有する含フッ素共重合体(A1)を与える。
Figure 2006131879
ただし、式(1)中のYは、それぞれ独立に水素原子、フッ素原子または水酸基を表し、Rは水素原子、メチル基、フッ素原子、またはトリフルオロメチル基を表す。式(1)中のXは、それぞれ独立に水素原子またはフッ素原子を表す。
CH=CRC(O)OR・・・(2)
ただし、式(2)中Rは水素原子、フッ素原子、炭素数3以下のアルキル基、または炭素数3以下のフルオロアルキル基を表し、Rは炭素数20以下の1価有機基を表す。
また、本第2の発明は、下記式(3)で表されるアクリル系単量体(以下、アクリル系単量体(3)という。)が重合してなるモノマー単位と、アクリル系単量体(2)が重合してなるモノマー単位と、を有する含フッ素共重合体(A2)を提供する。
Figure 2006131879
ただし、式(3)中のYは水素原子、フッ素原子または水酸基を表し、Rは水素原子、メチル基、フッ素原子、またはトリフルオロメチル基を表す。式(3)中のXは、それぞれ独立に水素原子またはフッ素原子を表し、かつXの1個以上はフッ素原子である。
以下、アクリル系単量体(1)およびアクリル系単量体(3)について詳しく説明した後、含フッ素共重合体(A1)および含フッ素共重合体(A2)の共通成分であるアクリル系単量体(2)について詳しく説明する。
アクリル系単量体(1)において、Yはフッ素原子または水酸基であることが好ましい。特に、Yの2つが水酸基であり、残りの一つがフッ素原子であるか、Yのすべてが水酸基であることが好ましい。また、Xは6個以上がフッ素原子であることが好ましく、8個以上がフッ素原子であることがさらに好ましい。特にすべてフッ素原子であることが好ましい。アクリル系単量体(1)としては、Yが水酸基またはフッ素原子であり、Xがすべてフッ素原子であることが好ましい。特に、Yの2つが水酸基であり、残りの一つがフッ素原子であるか、Yのすべてが水酸基であり、Xがすべてフッ素原子であることが好ましい。アクリル系単量体(1)の具体例としては下記の化合物が挙げられる。
Figure 2006131879
アクリル系単量体(1)は、アダマンタン骨格の2位に水素原子を有するため、ペルフルオロアダマンタン骨格に比べ極性を有することから、後述のレジスト材料としたときに、基材との密着性向上に効果がある。Yの2つ以上が水酸基であればさらに、上述の密着性が向上する。
また本発明で得られる含フッ素共重合体を用いたレジスト材料は高感度であり、微細パターン形成に有用である。
また本発明で得られる含フッ素共重合体は、側鎖にフッ素化アダマンタン骨格を有するため撥水性が高い。したがって該含フッ素共重合体は、液浸媒体に水を用いた液浸リソグラフィー用レジスト材料の原料としても好適である。
アクリル系単量体(1)は、(モノまたはポリ)ヒドロキシアダマンタンを出発物質として合成することができる。下式(10B)で表される1,3−ジヒドロキシアダマンタンを出発物質として、Yの2つがフッ素原子、一つが水酸基であるアクリル系単量体(1B)を例にとって合成方法を説明する。
1,3−ジヒドロキシアダマンタンを下式(11)で表される酸フロリドとエステル化反応させることにより、下式(12B)で表される化合物が得られる。ここでRはエーテル性酸素原子を含んでいてもよいペルフルオロアルキル基を表す。式(12B)で表わされる化合物を液相フッ素化することにより下式(13B)で表されるフッ素化されたアダマンタン誘導体を得ることができる。Xはフッ素原子または水素原子を表し、液相フッ素化条件を変えることにより、Xのフッ素化率を変えることができる。ここで、アダマンタン骨格の水素原子をすべてフッ素原子に置換するためには、厳しいフッ素化条件を選択せねばならず、通常、式(13B)で表されるような、アダマンタン骨格の2位に水素原子が一つ残った化合物が高収率で得られる。式(13B)で表されるフッ素化されたアダマンタン誘導体を加水分解または加アルコール分解反応を行うことにより、式(14B)で表されるジヒドロキシ化合物とし、該ジヒドロキシ化合物と下式(15)で表される酸クロリドとを反応させることにより下式(1B)で表される、アクリル系単量体を得ることができる。該ジヒドロキシ化合物と式(15)であらわされる酸クロリドとの反応条件により、2つの水酸基が両方とも、CH=CRC(O)O−に置換されたジアクリル単量体を得ることもできる。また、モノ、ジの混合物が得られた場合は、蒸留などの方法により分離精製すればよい。
1,3−ジヒドロキシアダマンタンの代わりに、1−ヒドロキシアダマンタン、1,3,5−トリヒドロキシアダマンタン、1,3,5,7−テトラヒドロキシアダマンタンを用いることにより、それぞれYがすべてフッ素原子であるアクリル系単量体(1A)、Yの2つが水酸基であり、1つがフッ素原子であるアクリル系単量体(1C)、Yがすべて水酸基であるアクリル系単量体(1D)を得ることができる。
Figure 2006131879
Figure 2006131879
アクリル系単量体(3)において、Yはフッ素原子または水酸基であることが好ましい。水酸基が2つ以上あるため、後述のレジスト材料としたときに、基材との密着性が向上する。また、Xは6個以上がフッ素原子であることが好ましく、9個以上がフッ素原子であることがさらに好ましい。特にすべてフッ素原子であることが好ましい。アクリル系単量体(3)としては、Yが水酸基またはフッ素原子であり、Xがすべてフッ素原子であることが好ましい。アクリル系単量体(3)の具体例としては下記の化合物が挙げられる。
Figure 2006131879
アクリル系単量体(3)は、アクリル系単量体(1)と同様の方法を用いて、液相フッ素化条件を厳しくすることで得ることができる。
アクリル系単量体(2)において、Rは特に入手が容易であることから、水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であることが好ましい。また、Rにおける炭素数20以下の1価有機基としては、アリール基やシクロアルキル基で置換されていてもよいアルキル基、フルオロアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシメチル基、環状エーテル基、環状エステル基等が挙げられる。ここにおけるシクロアルキル基は、シクロヘキシル基などの単環シクロアルキル基のみでなく、アダマンチル基などの有橋ポリシクロアルキル基、ビシクロヘキシル基などの連結ポリシクロアルキル基などの多環シクロアルキル基などが挙げられる。また、上記アルコキシメチル基などにおけるアルコキシ基のアルキル基部分は上記のようなシクロアルキル基であってもよい。また、上記アルキル基は炭素原子間にエーテル性酸素原子を有していてもよい(ただし、アルコキシメチル基はその1種)。さらに、上記アリール基やシクロアルキル基にはアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基などの置換基が存在していてもよい。
が上記のような環状構造を持たない場合は、特に炭素数6以下のアルキル基または炭素数6以下のフルオロアルキル基であることが好ましい。アクリル系単量体(2)としては特に、Rが水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であり、かつRが炭素数6以下のアルキル基または炭素数6以下のフルオロアルキル基であることが好ましい。
が炭素数6以下のアルキル基または炭素数6以下のフルオロアルキル基であるアクリル系単量体(2)の具体例としては以下の化合物が挙げられる。
CH=CH−COCH(CH
CH=CH−COCH(CF)(CH)、
CH=CH−COCH(CF
CH=CH−COC(CH
CH=CH−COC(CF)(CH
CH=CH−COC(CF(CH)、
CH=CH−COC(CF
CH=CH−COCH
CH=CF−COCH(CH
CH=CF−COCH(CF)(CH)、
CH=CF−COCH(CF
CH=CF−COC(CH
CH=CF−COC(CF)(CH
CH=CF−COC(CF(CH)、
CH=CF−COC(CF
CH=CF−COCH
CH=C(CH)−COCH(CH
CH=C(CH)−COCH(CF)(CH)、
CH=C(CH)−COCH(CF
CH=C(CH)−COC(CH
CH=C(CH)−COC(CF)(CH
CH=C(CH)−COC(CF(CH)、
CH=C(CH)−COC(CF
CH=C(CH)−COCH
CH=C(CF)−COCH(CH
CH=C(CF)−COCH(CF)(CH)、
CH=C(CF)−COCH(CF
CH=C(CF)−COC(CH
CH=C(CF)−COC(CF)(CH
CH=C(CF)−COC(CF(CH)、
CH=C(CF)−COC(CF
CH=C(CF)−COCH
CH=C(CH)−COCHCH(CH)CHCHCHCH
CH=C(CH)−COCH(CH(CH))H。
がシクロアルキル基である場合は、特にシクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、テトラヒドロジシクロペンタジエニル基などが好ましい。これらのシクロアルキル基は炭素数が6以下のアルキル基、炭素数8以下のアルコキシアルキル基、水酸基などの置換基を有していてもよい。アルキル基などの置換基はα位に結合していることが好ましい。
がこれらシクロアルキル基であるアクリル系単量体(2)の具体例としては以下の化合物が挙げられる。
Figure 2006131879
Figure 2006131879
他の有機基であるRとしては、たとえばシクロアルキルメチル基、環状エステル残基(環状エステルの環を構成する炭素原子から水素原子を1個取り除いた遊離基)などがあり、Rがこれらの基であるアクリル系単量体(2)の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 2006131879
アクリル系単量体(2)はCH=CRC(O)OHとROHをエステル化で結合することにより得られる。従って、容易にさまざまな構造のアクリル系単量体(2)を合成可能である。
本第1の発明において、含フッ素共重合体(A1)中におけるアクリル系単量体(1)が重合してなるモノマー単位の割合は、5モル%〜95モル%が好ましく、10モル%〜95モル%がより好ましい。同様に本第2の発明において、含フッ素共重合体(A2)中におけるアクリル系単量体(3)が重合してなるモノマー単位の割合は、5モル%〜95モル%が好ましく、10モル%〜95モル%がより好ましい。
一方、含フッ素共重合体(A1)および(A2)において、アクリル系単量体(2)が重合してなるモノマー単位中の基は修飾されていてもよい。また、含フッ素共重合体(A1)および(A2)中において、アクリル系単量体(2)が重合してなるモノマー単位としては、RまたはRのどちらか一方または両方が異なる複数種類のモノマー単位が存在してもよい。
本第1、第2の発明において、含フッ素共重合体(A1)または(A2)中におけるアクリル系単量体(2)が重合してなるモノマー単位の割合は、5モル%〜95モル%が好ましく、10モル%〜80モル%がより好ましく、特に15モル%〜60モル%が好ましい。
本第1の発明の含フッ素共重合体(A1)は、アクリル単量体(1)が重合してなるモノマー単位およびアクリル系単量体(2)が重合してなるモノマー単位を必須成分として含む。本第2の発明の含フッ素共重合体(A2)も、アクリル単量体(3)が重合してなるモノマー単位およびアクリル系単量体(2)が重合してなるモノマー単位を必須成分として含む。また、アクリル単量体(1)が重合してなるモノマー単位、アクリル系単量体(2)が重合してなるモノマー単位およびアクリル単量体(3)が重合してなるモノマー単位すべてを含んでいてもよい。
さらに、含フッ素共重合体(A1)、(A2)ともに、その特性を損なわない範囲で、上記のアクリル系単量体以外のラジカル重合性モノマー(以下、他のモノマーという。)が重合してなるモノマー単位を含んでもよい。この場合、他のモノマー単位の割合は50モル%以下が好ましく、特に15モル%以下が好ましい。
例示しうる他のモノマーとして、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のα−オレフィン類;テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等の含フッ素オレフィン類;ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)などの含フッ素環状モノマー類;ペルフルオロ(ブテニルビニルエーテル)などの環化重合しうるペルフルオロジエン類;1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−4−ヒドロキシ−4−トリフルオロメチル−1,6−ヘプタジエンや1,1,2−トリフルオロ−4−[3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−トリフルオロメチルプロピル]−1,6−ヘプタジエンなどの環化重合しうるハイドロフルオロジエン類;酢酸ビニル、安息香酸ビニル、アダマンチル酸ビニル等のビニルエステル類;エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル類;シクロヘキセン、ノルボルネン、ノルボルナジエン等の環状オレフィン類;無水マレイン酸、塩化ビニルなどが挙げられる。
本発明の含フッ素共重合体(A1)および含フッ素共重合体(A2)は、アクリル系単量体(1)またはアクリル系単量体(3)を重合開始源の下でアクリル系単量体(2)とラジカル共重合させることにより得られる。重合開始源としては、重合反応をラジカル的に進行させるものであればなんら限定されないが、例えばラジカル発生剤、光、電離放射線などが挙げられる。特にラジカル発生剤が好ましく、過酸化物、アゾ化合物、過硫酸塩などが例示され、分子内にフッ素原子を含有するラジカル発生剤がより好ましい。ラジカル発生剤の具体例としては、アゾイソビスブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ジtert−ブチルペルオキシジカーボネート、tert−ブチルペルオキシピバレート、ペルフルオロブチリルペルオキシド、ペルフルオロベンゾイルペルオキシドなどが好ましい。
ラジカル重合の方法もまた特に限定されるものではなく、モノマーをそのまま重合に供するいわゆるバルク重合、モノマーを溶解するフッ化炭化水素、塩化炭化水素、フッ化塩化炭化水素、アルコール、炭化水素、その他の有機溶剤中で行う溶液重合、水性媒体中で適当な有機溶剤存在下あるいは非存在下に行う懸濁重合、水性媒体に乳化剤を添加して行う乳化重合などが例示される。溶液重合の場合、モノマーや開始剤などを溶解する溶剤であれば、溶剤の種類は問わず、目的とする含フッ素共重合体の分子量や重合温度等を考慮して選択すればよい。
重合の際に溶媒とする有機溶剤は1種類とは限らず、複数種類の有機溶剤による混合溶媒としてもよい。具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、tert−ブチルアルコール等の炭化水素系アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の炭化水素系ケトン類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等の炭化水素系エーテル類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の環状脂肪族炭化水素系エーテル類、アセトニトリル等のニトリル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の炭化水素系エステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等の塩化炭化水素類、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(R−113)、1,1,1−トリクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(R−113a)、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(R−141b)、3,3−ジクロロ−1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(R−225ca)、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(R−225cb)等のフッ化塩化炭化水素類、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサンなどのフッ化炭化水素類、メチル−2,2,3,3−テトラフルオロエチルエーテル等のフッ化炭化水素系エーテル類、2,2,2−トリフルオロエタノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノール等のフッ化炭化水素系アルコール類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
重合を行う温度や圧力も特に限定されるものではないが、モノマーの沸点、所用加熱源、重合熱の除去などの諸因子を考慮して適宜設定することが望ましい。例えば、0℃〜200℃の間で好適な温度の設定を行うことができ、室温〜100℃程度ならば実用的にも好適な温度設定を行うことができる。また重合圧力としては減圧下でも加圧下でも良く、実用的には1kPa〜10MPa程度、さらには10kPa〜1MPa程度でも好適な重合を実施できる。
本発明の含フッ素共重合体(A1)または(A2)のアダマンタン骨格に結合した水酸基は、重合後に他の官能基に変換されても構わない。こうすることにより、溶解性などの性能を調整することができる。
本第4の発明は、含フッ素共重合体(A1)または含フッ素共重合体(A2)(以下、これらを総称して含フッ素共重合体ともいう。)、光照射を受けて酸を発生する酸発生化合物(B)、および有機溶媒(C)を含むことを特徴とするレジスト組成物をも提供する。
本発明における光照射を受けて酸を発生する酸発生化合物は、光照射、より具体的には活性光線の照射により分解して酸を発生する化合物である。この活性光線の照射により発生する酸によって、含フッ素共重合体中に存在するアクリル系単量体(2)が重合してなるモノマー単位の、エステル結合の一部または全てが分解されカルボン酸基となる。その結果レジスト膜の露光部がアルカリ性現像液に易溶性となり、アルカリ性現像液によってポジ型のレジストパターンが形成される。
本発明のレジスト組成物に用いる酸発生化合物としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、または、紫外線、KrFエキシマレーザー光やArFエキシマレーザー光のような遠紫外線、Fエキシマレーザー光のような真空紫外線、電子線、X線、分子線、イオンビーム等の活性光線により酸を発生するマイクロフォトレジストに用いられる酸発生剤等に使用される酸発生化合物が挙げられる。
本発明においては、微細なレジストパターンを形成させるため、波長が250nm以下、より好ましくは波長が200nm以下の活性光線の照射により酸を発生する酸発生化合物であることが好ましい。
本発明において、活性光線は放射線を包含する広い概念で用いられる。
酸発生化合物として、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物等を挙げることができる。これらの酸発生化合物の例としては、下記のものを挙げることができる。
オニウム塩としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。好ましいオニウム塩の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムノナネート、トリフェニルスルホニウムペルフルオロオクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホニウム、1−(ナフチルアセトメチル)チオラニウムトリフレート、シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフレート、ジシクロヘキシル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフレート、ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムトシレート、ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムドデシルベンゼンスルホネート、ジメチル(4−ヒドロキシナフチル)スルホニウムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、(4−ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート等を挙げられる。
ハロゲン含有化合物としては、例えば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含有複素環式化合物等を挙げることができる。具体例としては、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、メトキシフェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、ナフチル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等の(トリクロロメチル)−s−トリアジン誘導体や、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタン等を挙げられる。
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらの化合物のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。具体例としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等を挙げることができる。スルホン酸化合物としては、例えば、アルキルスルホン酸エステル、アルキルスルホン酸イミド、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネート等を挙げることができる。具体例としては、ベンゾイントシレート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフレート等を挙げることができる。
また、ジアゾジスルホン類、ジアゾケトスルホン類、イミノスルホネート類およびジスルホン類等も上記酸発生化合物として好適に挙げられる。
更に、酸発生化合物として、活性光線の照射により酸を発生する基を、ポリマーの主鎖もしくは側鎖に有する高分子化合物も好適に挙げられる。
該高分子化合物としては、例えば、活性光線の照射により酸を発生する基として、2−オキソシクロヘキシル基を有する脂肪族アルキルスルホニウム基またはN−ヒドロキシスクシンイミドスルホネート基等を有する高分子化合物が好適に挙げられる。
これらの酸発生化合物は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。また、適当な増感剤と組み合わせて用いてもよい。
本発明のレジスト組成物において、有機溶媒は含フッ素共重合体および酸発生化合物を充分に溶解するものであり、かつその溶液を回転塗布、流し塗布、ロール塗布等の方法で塗布して均一な塗布膜を形成可能な有機溶媒であれば、特に限定されない。
このような有機溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン等のケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸2−エトキシエチル、酢酸イソアミル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノまたはジアルキルエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
有機溶媒は、上記例示したものを単独で使用してもよく、または2種以上組み合わせて使用してもよい。
有機溶媒に含まれる水分はレジスト組成物の各成分の溶解性や、被加工基板への塗布性、保存安定性等に影響するため、該水分量は少ない方が好ましい。
本発明のレジスト組成物における各成分の割合は、通常含フッ素共重合体の100質量部に対し酸発生化合物0.1〜20質量部および有機溶媒50〜2000質量部が適当である。好ましくは、含フッ素共重合体の100質量部に対し酸発生化合物0.1〜10質量部および有機溶媒100〜1000質量部である。
酸発生化合物の使用量を0.1質量部以上とすることで、充分な感度および現像性を与えることができ、また10質量部以下とすることで、放射線に対する透明性が充分に保たれ、より正確なレジストパターンを得ることができる。
本発明のレジスト組成物にはパターンコントラスト向上のための酸開裂性添加剤、塗布性の改善のために界面活性剤、酸発生パターンの調整のために含窒素塩基性化合物、基材との密着性を向上させるために接着助剤、組成物の保存性を高めるために保存安定剤等を目的に応じ適宜配合できる。また本発明のレジスト組成物は、各成分を均一に混合した後0.1〜2μmのフィルターによってろ過して用いることが好ましい。
本発明のレジスト組成物をシリコーンウエハなどの基板上に塗布乾燥することによりレジスト膜が形成される。塗布方法には回転塗布、流し塗布、ロール塗布等が採用される。形成されたレジスト膜上にパターンが描かれたマスクを介して活性光線照射が行われ、その後現像処理がなされパターンが形成される。
照射される活性光線としては、波長436nmのg線、波長365nmのi線等の紫外線、波長248nmのKrFエキシマレーザー光、波長193nmのArFエキシマレーザー光等の遠紫外線、波長157nmのFエキシマレーザー光等の真空紫外線が挙げられる。本発明のレジスト組成物は、波長250nm以下の紫外線、特に波長200nm以下の遠紫外線(ArFエキシマレーザー光)または真空紫外線(Fエキシマレーザー光)が光源として使用される用途に有用なレジスト組成物である。加えて、水、その他フッ素原子を含有する有機化合物等の屈折率の大きさを利用して解像度の向上を図る、いわゆる液浸技術を用いた露光に対しても利用可能なレジスト組成物である。本発明のレジスト組成物は、より微細なパターン形成を行うことができるFエキシマレーザー光を光源とした用途、ArFエキシマレーザー光を光源とする場合は液浸技術を用いた露光と組み合わせた用途に特に好ましい。
現像処理液としては、各種アルカリ水溶液が適用される。アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルアミン等が例示可能である。
次に、本発明の実施例について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお下記例に用いられた略称は以下のとおりである。
THF:テトラヒドロフラン、PSt:ポリスチレン、IPP:ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、R−113:トリクロロトリフルオロエタン、R−225:ジクロロペンタフルオロプロパン、PTFE:ポリテトラフルオロエチレン。
(合成例1−1)
1,3,5−アダマンタントリオールのペルフルオロイソ酪酸によるエステル化
1,3,5−アダマンタントリオール(5.15g)をジメチルアセトアミド(55mL)に溶解させ、オートクレーブに仕込み、ペルフルオロイソブチロイルフルオリド(86g)を4回にわけてフィードし、25℃で64時間反応させた。窒素ガスでパージしてから、反応混合物を重曹水で中和し、R−225で抽出し、有機層を濃縮して放置し、析出した結晶をろ過して回収した(14.9g)。またろ液より結晶(2.3g)を回収した。収率は80%であった。得られた結晶をあわせ、R−225/ヘキサン(2/1体積比)から再結晶して50%の回収率で1,3,5−トリ(ペルフルオロイソブチロイルオキシ)アダマンタンの無色結晶を得た。
H−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):2.21(6H),2.59〜2.75(7H)。
13C−NMR(100.53MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):28.9,37.8,43.0,84.4,86.7,88.9,118.7,156.1。
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl,基準:CFCl)δ(ppm):−74.7(18F),−180.7(3F)。
IR(KBr):1772,1785cm−1
(合成例1−2)
1,3,5−トリ(ペルフルオロイソブチロイルオキシ)アダマンタンのフッ素化
500mLのニッケル製オートクレーブに、R−113(312g)を加えた後に撹拌して25℃に保った。オートクレーブガス出口には、20℃に保持した冷却器、フッ化ナトリウムペレット充填層、および−10℃に保持した冷却器を直列に設置した。また−10℃に保持した冷却器からは凝集した液をオートクレーブに戻すための液体返送ラインを設置した。オートクレーブに窒素ガスを25℃で1時間吹き込んだ後、窒素ガスで20%に希釈したフッ素ガス(以下、20%希釈フッ素ガスと記す。)を25℃で流速5.47L/hで1時間吹き込んだ。つぎに20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、合成例1−1で得た1,3,5−トリ(ペルフルオロイソブチロイルオキシ)アダマンタンの結晶(5g)をR−113(100g)に溶解した溶液を2.8時間かけて注入した。
つぎに、20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込み、かつ反応器圧力を0.15MPa(ゲージ圧)に保ちながら、ベンゼン濃度が0.01g/mLであるR−113溶液を25℃から40℃にまで昇温しながら9mL注入し、オートクレーブのベンゼン溶液注入口を閉め、0.3時間撹拌を続けた。
つぎに反応器内圧力を0.15MPa(ゲージ圧)に、反応器内温度を40℃に保ちながら、前記ベンゼン溶液を6mL注入し、オートクレーブのベンゼン溶液注入口を閉め、0.3時間撹拌を続けた。さらに同様の操作を3回繰り返した。ベンゼンの注入総量は0.33g、R−113の注入総量は33mLであった。
さらに20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら1時間撹拌を続けた。つぎに、反応器内圧力を大気圧にして、窒素ガスを1時間吹き込んだ。生成物をH−NMRおよび19F−NMRで分析した結果、1,3,5−トリ(ペルフルオロイソブチロイルオキシ)アダマンタンのフッ素化体が主生成物として生成していた。ガスクロマトグラフ(GC)分析により、完全フッ素化体であるペルフルオロ(1,3,5−トリ(イソブチロイルオキシ)アダマンタン)の選択率は4%、2−ヒドロペルフルオロ(1,3,5−トリ(イソブチロイルオキシ)アダマンタン)の選択率は80%、その他1,3,5−トリ(ペルフルオロイソブチロイルオキシ)フルオロアダマンタンの選択率は15%であった。生成物のNMRスペクトルを以下に示す。
ペルフルオロ(1,3,5−トリ(イソブチロイルオキシ)アダマンタン)のスペクトルデータ
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl,基準:CFCl)δ(ppm):−74.7,−106.1〜−121.1,−178.7,−180.1,−217.8〜221.7。
2−ヒドロ−ペルフルオロ(1,3,5−トリ(イソブチロイルオキシ)アダマンタン)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):7.72〜7.92。
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl,基準:CFCl)δ(ppm):−74.7,−106.1〜−121.1,−178.7,−180.1,−218.3,−219.1,219.7。
(合成例1−3)
フッ素化された1,3,5−トリ(イソブチロイルオキシ)アダマンタンの分解反応
合成例1−2で得た生成物を濃縮し、水酸化ナトリウム(5g)のエタノール溶液(70mL)に加え、R−225で析出した固体を溶かし、5時間加熱還流した。25℃で19時間撹拌した後、さらに7時間加熱還流した。放冷後、反応液を濃縮し、オレンジ色の固液混合物を得た。3Mの塩酸で中和し、R−225で洗浄した後、水層を濃縮し、水を完全に除去してからエタノールで抽出し、抽出液を濃縮して固体(0.8g)を得た。該固体を分析した結果、ペルフルオロ(1,3,5−トリヒドロキシアダマンタン)、および2−ヒドロ−ペルフルオロ(1,3,5−トリヒドロキシアダマンタン)の生成が認められた。生成物のNMRを以下に示す。
ペルフルオロ(1,3,5−トリヒドロキシアダマンタン)のスペクトルデータ
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDOD,基準:CFCl)δ(ppm):−117.2〜−124.4(m),−220.6〜−222.2(m)。
2−ヒドロ−ペルフルオロ(1,3,5−トリヒドロキシアダマンタン)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz,溶媒:CDOD,基準:CDOD)δ(ppm):3.7。
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDOD,基準:CFCl)δ(ppm):−117.2〜−124.4(m),−220.5(m),−221.5(m),−223.4(m)。
(合成例2)
フルオロ(1,3,5−トリヒドロキシアダマンタン)のアクリロイル化
合成例1−3で得られた生成物(0.26g)をジエチルエーテル(5mL)中で撹拌して、氷水で冷却してからトリエチルアミン(0.34g)とアクリロイルクロリド(0.089g)を加えた。つぎに、25℃で一晩撹拌して、固体をろ過した後に、ろ液を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーで分離し、生成物(0.06g)を得た。生成物を分析した結果、下式(1C−1)、(1C−2)に示した1−アクリロイルオキシ−3,5−ジヒドロキシ(ペルフルオロアダマンタン)(以下、モノマー1C−1という)および2−ヒドロ−1−アクリロイルオキシ−3,5−ジヒドロキシ(ペルフルオロアダマンタン)(以下、モノマー1C−2という)の生成が認められた。生成物のNMRスペクトルを以下に示す。
1−アクリロイルオキシ−3,5−ジヒドロキシ(ペルフルオロアダマンタン)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):6.08(dm,J=10.5Hz),6.21(dd,J=10.5,16.9Hz),6.51(dm,J=16.9Hz)。
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl,基準:CFCl)δ(ppm):−115.3〜−122.5(m),−221〜−222(m)。
2−ヒドロ−1−アクリロイルオキシ−3,5−ジヒドロキシ(ペルフルオロアダマンタン)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):6.08(dm,J=10.5Hz),6.21(dd,J=10.5,16.9Hz),6.34(dm,J=48Hz),6.51(dm,J=16.9Hz)。
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl,基準:CFCl)δ(ppm):−112.7〜−125.7(m),−221.7(m)−222.5(m)。
Figure 2006131879
(実施例1)
合成例2で得られたモノマー1C−1とモノマー1C−2の混合物、tert−ブチルメタクリレートおよび酢酸エチルをガラス製耐圧反応器に仕込み、次いで、重合開始剤としてIPPを添加する。系内を凍結脱気、封管し、恒温振とう槽内でラジカル重合させる。重合後、反応溶液を大過剰のヘキサン中に滴下し、ポリマーを再沈させ、真空乾燥をすることにより、非結晶性の共重合を得ることができる(以下、共重合体A−1という。)。
(実施例2)
実施例1において、tert−ブチルメタクリレートの代わりに、2−メチル−2−メタクリロキシアダマンタンを用いること以外は、実施例1と同様の操作を行うことにより、非結晶性の共重合を得ることができる(以下、共重合体A−2という。)。
(比較例1)
実施例1において、モノマー1C−1とモノマー1C−2の混合物の代わりに、3−ヒドロキシ−1−メタクリロキシアダマンタンを、tert−ブチルメタクリレートの代わりに、2−メチル−2−メタクリロキシアダマンタンを用いること以外は、実施例1と同様の操作を行うことにより、非結晶性の共重合を得ることができる(以下、共重合体A−3という。)。
(実施例3)
実施例1で得られた共重合体A−1、実施例2で得られた共重合体A−2、比較例1で得られた共重合体A−3それぞれ10重量部に酸発生剤としてトリフェニルスルホフォニウムトリフレートを0.5重量部加え、2−ヘプタノン100重量部に溶解させた後、孔径0.2μmのPTFE製フィルターを用いてろ過し、レジスト組成物を作成する(以下、組成物1A、組成物2A、組成物3Aという。)。この溶液をCaF基板に回転塗布し、塗布後90℃で90秒間加熱処理して、膜厚0.2μmのレジスト膜を形成する(以下、レジスト膜1A、レジスト膜2A、レジスト膜3Aという)。分光計器製極紫外分光測定装置に上記のレジスト膜を形成した基板を設置し、193nmにおける透過率を測定すると、レジスト膜1Aおよびレジスト膜2Aはレジスト膜3Aに比べて高い光透過性を示す。
(合成例3)
1−アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシ(フルオロアダマンタン)の製造例
Figure 2006131879
(合成例3−1)
1,3−アダマンタンジオール2.01g(11.9mmol)、フッ化ナトリウム1.51g(35.9mmol)を50mLナス型フラスコに入れ、R−225を加え、懸濁状態のまま撹拌した。撹拌しながらCOCF(CF)COFの11.23g(33.8mmol)を、室温で滴下した。滴下終了後、70℃まで昇温しながら撹拌し、内温を60〜65℃に保ちながら12時間撹拌を続けた。R−225を加えて希釈した後、ろ紙でフッ化ナトリウムを除去し、得られた溶液をエバポレーターで濃縮することにより、R−225と過剰のCOCF(CF)COFを除去した。この濃縮液を重曹水とR−225で2回分液処理をし、得られた有機層を2回水洗した後に硫酸マグネシウムを加え、一晩静置した。硫酸マグネシウムを濾過し、エバポレーターおよび真空ポンプで濃縮することにより、無色溶液8.28gを得た。GC、NMRによる分析の結果、化合物(4D−1)が選択率95.4%、収率83.4%で得られていることを確認した。
H−NMR(300.4MHz、溶媒CDCl3、基準:TMS)δ(ppm):1.65(s,2H),2.09〜2.26(m,8H),2.51(s,4H)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−78.9〜−79.4(2F),−81.1(6F),−81.8(6F),−86.0〜−86.5(2F),−129.2(4F),−130.9(2F)。
(合成例3−2)
500mLのニッケル製オートクレーブに、R−113(312g)を加えた後に撹拌して25℃に保った。オートクレーブガス出口には、20℃に保持した冷却器、フッ化ナトリウムペレット充填層、および−10℃に保持した冷却器を直列に設置した。また−10℃に保持した冷却器からは凝集した液をオートクレーブに戻すための液体返送ラインを設置した。オートクレーブに窒素ガスを室温で1時間吹き込んだ後、窒素ガスで20vol%に希釈したフッ素ガス(以下、20%希釈フッ素ガスと記す。)を室温で流速10.6L/hで30分吹き込んだ後、オートクレーブ内圧力を0.15MPa(ゲージ圧)まで昇圧してから更に30分吹き込んだ。つぎに反応器内圧力を0.15MPa(ゲージ圧)に保ったまま、20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、合成例3−1で得た化合物4D−1(4.7g)をR−113(94.3g)に溶解した溶液を2.6時間かけて注入した。
つぎに、20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながらオートクレーブ内圧力を0.15MPa(ゲージ圧)に保持し、ベンゼン濃度が0.01g/mLであるR−113溶液を25℃から40℃にまで昇温しながら9mL注入し、オートクレーブのベンゼン溶液注入口を閉め、0.3時間撹拌を続けた。
つぎに反応器内圧力を0.15MPa(ゲージ圧)に、反応器内温度を40℃に保ちながら、前記ベンゼン溶液を6mL注入し、オートクレーブのベンゼン溶液注入口を閉め、0.3時間撹拌を続けた。さらに同様の操作を3回繰り返した。ベンゼンの注入総量は0.34g、R−113の注入総量は33mLであった。
さらに20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら1時間撹拌を続けた。つぎに、反応器内圧力を常圧にして、窒素ガスを1時間吹き込んだ。生成物をGC−MS、H−NMR、19F−NMRで分析した結果、化合物(5DF−1)が収率55%で含まれていることを確認した。また、化合物(5DH−1)が収率27%で含まれていた。その他は、アダマンタン骨格のうち、2つ以上のフッ素原子を水素原子に置き換えた構造を有する化合物が残りの主成分であった。
化合物(5DF−1)のスペクトルデータ
19F−NMR(282.7MHz、溶媒CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−79.3〜−80.4(2F)、−81.8〜−82.4(12F)、−87.2〜−88.2(2F)、−109.2〜−121.4(12F)、−130.1(4F)、−129.7〜−131.9(2F)、−219.1〜−220.7(2F)。
化合物(5DH−1)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz、溶媒CDCl、基準:TMS)δ(ppm):7.81(d,JHF=43.6Hz、1H)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−79.3〜−80.4(2F)、−81.8〜−82.4(12F)、−87.2〜−88.2(2F)、−109.2〜−121.4(10F)、−130.1(4F)、−129.7〜−131.9(2F)、−218.5〜−221.3(3F)。
(合成例3−3)
合成例3−2で得たフッ素化生成物溶液(11.8g)を100mLの丸底フラスコに仕込み、水酸化ナトリウムのメタノール溶液(濃度15質量%、24g)を滴下した。撹拌を続けながら加熱し、11時間還流させた後に放冷した。希釈塩酸水溶液を液性が中性になるまでゆっくりと滴下した後、tert−ブチルメチルエーテルを加えて3回抽出を行った。得られた有機層をエバポレーターにより濃縮し、引き続き真空ポンプによって充分乾固することにより、淡黄色粉末(3.8g)を回収した。19F−NMRにより分析した結果、化合物(6DF−1)、化合物(6DH−1)およびCOCF(CF)COONa塩が含まれていることを確認した。
化合物(6DF−1)のスペクトルデータ
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDOD,基準:CFCl)δ(ppm):−117.6〜−124.4,−221.5〜−224.5。
化合物(6DH−1)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):4.95(dm,JHF=47.8Hz,1H)。
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDOD,基準:CFCl)δ(ppm):−118.1〜−123.9(10F),−221.6(1F),−222.5(1F),−223.5(dm,J=48Hz,1F)。
(合成例3−4)
上記合成例(3−1)および合成例(3−2)をスケールアップして、フッ素化生成物を400g得た。次いで、その400gを500mLの3つ口フラスコに入れ窒素雰囲気下氷冷した。その後メタノールの60mLを滴下した。滴下終了後室温にて24時間撹拌した。GCにより原料の存在が確認されたので更にメタノールの20mLを添加して室温にて12時間撹拌した。その後GCにて原料の消失したのを確認した。反応系にフッ化ナトリウムの30gを加えてろ過し、ろ液をエバポレーターで濃縮した。ろ液にトルエンの300mLを加えトルエン共沸させ145gの白色固体を得た。得られた白色個体をトルエンとヘキサンの混合溶媒で再結晶した結果、137gの白色固体を得た。分析の結果、71%の1,3−ペルフルオロアダマンタンジオール(6DF−1)と29%の2−ヒドロ−1,3−ペルフルオロアダマンタンジオール(6DH−1)を含んでいることがわかった。
(合成例3−5)
合成例3−3で得た白色固体(3.9g)を100mLの丸底フラスコに仕込み、tert−ブチルメチルエーテル(TBME)(30mL)およびトリエチルアミン(2.03g)を加えた。このフラスコを氷浴につけ、撹拌しながら、アクリル酸クロライド(1.63g)をゆっくり滴下した。滴下と同時にフラスコ内には白色沈殿が生成した。アクリル酸クロライドを全量滴下した後、氷浴を外し、25℃で19時間撹拌した。この反応液を一部取り、濃縮した後NMR分析を行い、化合物(7DF−1)、化合物(7DH−1)、化合物(8DF−2)、化合物(8DH−2)および未反応の化合物(2DF−1)が主成分であることを確認した。これらの化合物のNMRスペクトルを以下に記す。
化合物(7DF−1)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):6.09〜6.73(m)。
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl,基準:CFCl)δ(ppm):−112.4〜127.1(m),−218.7〜−222.3(m)。
化合物(7DH−1)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):6.14(dd,J=10.5,1.3Hz),6.2(m),6.64(dd,J=16.9,1.5Hz),8.02(dt,J=42,6.6Hz)。
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl,基準:CFCl)δ(ppm):−113.5〜121.8(m),−219.6(m),−221.1(m),−221.5(m)。
化合物(8DF−2)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):6.07〜6.73(m)。
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl,基準:CFCl)δ(ppm):−112.4〜127.1(m),−218.7〜−222.3(m)。
化合物(8DH−2)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):6.09(dd,J=10.5,1.3Hz),6.2(m),6.58(dd,J=16.9,1.3Hz),8.02(dt,J=42,6.6Hz)。
19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl,基準:CFCl)δ(ppm):−113.5〜121.8(m),−219.6(m),−221.1(m),−221.5(m)。
(合成例3−6)
合成例(3−4)で得られた白色固体50gを500mLの丸底フラスコに入れ、そこにTBMEの150mLを加え溶解させた。反応系を氷浴により冷却した後トリエチルアミンの36gを加えた。更にメタクリロイルクロライドの37gを氷冷下で滴下し、滴下終了後1時間撹拌した。1時間後氷浴を外し、オイルバスで加熱して還流下24時間撹拌した。反応液をろ過し析出した塩を除去した。次いで、ろ液を飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで有機層を脱水後、エバポレーターで濃縮した。濃縮溶液をシリカゲルカラムにより精製し9.8gの液体生成物を得た(以下、モノマー混合物Bという)。分析の結果、73%の3−ヒドロキシ−1−ペルフルオロアダマンタンメタクリレート(8DF−2)と27%の2−ヒドロ−3−ヒドロキシ−1−ペルフルオロアダマンチルメタクリレート(8DH−2)を含んでいることがわかった。
(合成例4−1)
Figure 2006131879
合成例3−1において、1,3−アダマンタンジオールの代わりに1−ヒドロキシアダマンタンを用い、合成例3−1、3−2と同様に反応を行ない、フッ素化生成物溶液を8.4g得た。さらに得られたフッ素化生成物溶液(8.4g)を50ccナス型フラスコに仕込み、水浴中で撹拌しながら、水酸化ナトリウムのエタノール溶液(濃度10質量%)を滴下した。撹拌を続けながらゆっくりと70℃まで昇温し、3時間後に撹拌を止めた。希釈塩酸水溶液を液性が酸性になるまでゆっくりと滴下した後、TBMEを加えて2回抽出を行った。得られた有機層をエバポレーターにより濃縮し、引き続き真空ポンプによって十分乾固することにより、淡黄色粉末(7.3g)を回収した。GC、GC−MS、19F−NMRにより分析した結果、化合物(9MF)、(9MH)およびCOCF(CF)COONa塩がモル比1.7:1.0:3.0で生成していることを確認した。
化合物(9MF)のスペクトルデータ
19F−NMR(376.2MHz、溶媒CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−121.5(12F),−222.8(3F)。
化合物(9MH)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz、溶媒CDCl、基準:TMS)δ(ppm):5.24(d,JHF=48.1Hz、1H)。
19F−NMR(376.2MHz、溶媒CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−119.2〜−125.2(10F),−213.5(1F),−222.4(1F),−223.5(1F),−224.8(1F)。
(合成例4−2)
合成例3−1において、1,3−アダマンタンジオールの代わりに1−ヒドロキシアダマンタンを用い、合成例3−1、3−2と同様に反応を行ない、フッ素化生成物溶液を400g得た。さらに得られたフッ素化生成物400gを500mLの3つ口フラスコに入れ窒素雰囲気下氷冷した。その後メタノールの60mLを滴下した。滴下終了後室温にて24時間撹拌した。GCにより原料の存在が確認されたので更にメタノールの20mLを添加して室温にて12時間撹拌した。その後GCにて原料の消失したのを確認した。反応系にフッ化ナトリウムの30gを加えてろ過し、ろ液をエバポレーターで濃縮した。ろ液にトルエンの300mLを加えトルエン共沸させ145gの白色固体を得た。得られた白色個体をトルエンとヘキサンの混合溶媒で再結晶した結果、137gの白色1−ヒドロキシペルフルオロアダマンタンの生成を得た。GCにより本生成物は5%の1−ヒドロキシ−2−ヒドロ−ペルフルオロアダマンタンを含んでいることがわかった。
(合成例4−3)
Figure 2006131879
合成例4−1で得たペルフルオロアダマンタノールを含む粉末サンプル(1.1g)を50ccナス型フラスコに仕込み、ジエチルエーテル2.5gを加え、塩基としてトリエチルアミン(0.2g)を加えた。このフラスコを氷浴につけ、撹拌しながら、アクリル酸クロライド(0.16g)をゆっくり滴下した。滴下と同時にフラスコ内には白色沈殿が生成した。アクリル酸クロライドを全量滴下した後、氷浴を外し、室温で終夜撹拌した。この反応液をイオン交換水で洗浄することで、生成した白色沈殿を除去し、有機層を分離した。GC、GC−MS、19F−NMRにより分析した結果、アクリレート化合物(10MF)、(10MH)および未反応の化合物(9MF)が主成分であることを確認した。GC分析から求めた化合物(9MF)の反応率56%、化合物(9NH)の反応率97%、化合物(10MF)、(10MF)併せての選択率は93%であった。
得られた有機層を重曹水で2回再洗浄することにより、化合物(10MF)を除去し、化合物(10MH)のみが回収できることを確認した。
化合物(10MF)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz、溶媒CDCl、基準:TMS)δ(ppm):6.08(dd,JHF=1.5,10.2Hz、1H),6.25(dd,JHF=10.2,16.5Hz、1H),6.57(dd,JHF=1.5,16.5Hz、1H)。
19F−NMR(376.2MHz、溶媒CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−114.7(6F),−121.2(6F),−221.6(3F)。
化合物(10MH)のスペクトルデータ
H−NMR(300.4MHz、溶媒CDCl、基準:TMS)δ(ppm):6.16(dd,JHF=1.5,10.5Hz、1H),6.24(dd,JHF=10.5,16.2Hz、1H),6.64(dd,JHF=1.5,16.2Hz、1H),6.77(dq,JHF=45.4,6.3Hz、1H)。
19F−NMR(376.2MHz、溶媒CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−113.4〜−124.8(10F),−212.5(1F),−222.2(2F),−222.9(1F)。
(合成例4−4)
合成例4−2で得られた1−ヒドロキシ−ペルフルオロアダマンタンオールの50gを500mLの丸底フラスコに入れ、そこにTBMEの200mLを加え溶解させた。反応系を氷浴により冷却した後トリエチルアミンの14gを加えた。更にメタクリロイルクロライドの15gを氷冷下で滴下し、滴下終了後1時間撹拌した。1時間後氷浴を外し、室温で3時間撹拌した。反応液をろ過し析出した塩を除去し、次いで、ろ液を飽和食塩水で洗浄した。硫酸マグネシウムで有機層を脱水後、エバポレーターで濃縮した。濃縮溶液をシリカゲルカラムにより精製し32.5gの1−メタクリロイルオキシペルフルオロアダマンタンを得た(以下、モノマー混合物Cという)。本生成物はGCにより5%の2−ヒドロ−1−メタクリロイルオキシペルフルオロアダマンタンを含んでいることがわかった。
(合成例5)
合成例3−1において、1,3−アダマンタンジオールの代わりに1−ヒドロキシアダマンタンを用い、合成例3−1、3−2と同様に反応を行ない、フッ素化生成物溶液を5g得た。ただし、フッ素ガスを用いたフッ素化反応においては、2位の水素が完全にフッ素原子に置換されるまで行なった。次いで、合成例4−4と同様に反応を行ない、3.5gの1−メタクリロイルオキシペルフルオロアダマンタンを得た(以下、モノマーDという)。
(実施例4)
合成例(3−6)で得られたモノマー混合物Bの1.5g、2−エチル−2−アダマンチルアクリレートの3.0g、およびシクロペンタノンの12.5gを内容積30mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)の1.8gを添加した。系内を凍結脱気した後、封管し、恒温振とう槽内(70℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、90℃で24時間真空乾燥を実施した。その結果、主鎖に含フッ素環構造を有する非結晶性ポリマー2.1gを得た(以下、重合体4Bと記す)。
THFを溶媒として用いてGPCにより測定したPSt換算分子量は、数平均分子量(Mn)3200、重量平均分子量(Mw)6200であり、Mw/Mn=1.9であった。室温で白色粉末状のポリマーであった。19F−NMRおよびH−NMR測定により計算されたポリマー組成は、3−ヒドロキシ−1−ペルフルオロアダマンタンメタクリレートおよび2−ヒドロ−3−ヒドロキシ−1−ペルフルオロアダマンチルメタクリレート(モノマー混合物A)からなる繰り返し単位/2−エチル−2−アダマンチルメタクリレートからなる繰り返し単位=10/90モル%であった。得られたポリマーはTHF、シクロペンタノンには可溶であった。
(実施例5)
合成例(3−6)で得られたモノマー混合物Bの0.6g、2−エチル−2−アダマンチルアクリレートの1.0g、3−ヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレートの0.22g、およびメチルエチルケトンの3.4gを内容積30mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてIPPの0.62gを添加した。系内を凍結脱気した後、封管し、恒温振とう槽内(40℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、90℃で24時間真空乾燥を実施した。その結果、側鎖に含フッ素環構造を有する非結晶性ポリマー1.1gを得た(以下、重合体5Bと記す)。THFを溶媒として用いてGPCにより測定したPSt換算分子量は、数平均分子量(Mn)5200、重量平均分子量(Mw)12000であり、Mw/Mn=2.3であった。室温で白色粉末状のポリマーであった。19F−NMRおよびH−NMR測定により計算されたポリマー組成は、3−ヒドロキシ−1−ペルフルオロアダマンタンメタクリレートおよび2−ヒドロ−3−ヒドロキシ−1−ペルフルオロアダマンチルメタクリレート(モノマー混合物B)からなる繰り返し単位/2−エチル−2−アダマンチルメタクリレートからなる繰り返し単位/3−ヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレートからなる繰り返し単位=20/65/15モル%であった。得られたポリマーはTHF、メチルエチルケトン、シクロペンタノンには可溶であった。
(実施例6)
合成例4−4で得られたモノマー混合物Cの1.2g、2−エチル−2−アダマンチルメタクリレートの1.5g、γ−ブチルラクトンメタクリレートの0.6g、およびメチルエチルケトンの13.2gを内容積30mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてIPPの0.8gを添加した。系内を凍結脱気した後、封管し、恒温振とう槽内(40℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、90℃で24時間真空乾燥を実施した。その結果、主鎖に含フッ素環構造を有する非結晶性ポリマー1.6gを得た(以下、重合体6Cと記す)。
THFを溶媒として用いてGPCにより測定したPSt換算分子量は、数平均分子量(Mn)2900、重量平均分子量(Mw)5000であり、Mw/Mn=1.7であった。室温で白色粉末状のポリマーであった。19F−NMRおよびH−NMR測定により計算されたポリマー組成は、1−ペルフルオロアダマンチルメタクリレート(モノマー混合物C)からなる繰り返し単位/2−エチル−2−アダマンチルメタクリレートからなる繰り返し単位/γ−ブチルラクトンメタクリレートからなる繰り返し単位=15/65/20モル%であった。得られたポリマーはTHF、シクロペンタノンには可溶であった。
(実施例7)
合成例4−4で得られたモノマー混合物Cの1.41g、2−エチル−2−アダマンチルアクリレートの2.5g、γ−ブチルラクトンメタクリレートの0.24gおよびメチルエチルケトンの11.6gを内容積30mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてIPPのR−225溶液(濃度50質量%)の1.7gを添加した。系内を凍結脱気した後、封管し、恒温振とう槽内(40℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をメタノール中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、90℃で24時間真空乾燥を実施した。その結果、主鎖に含フッ素環構造を有する非結晶性ポリマー2.7gを得た(以下、重合体7Cと記す)。
THFを溶媒として用いてGPCにより測定したPSt換算分子量は、数平均分子量(Mn)2600、重量平均分子量(Mw)4500であり、Mw/Mn=1.7であった。室温で白色粉末状のポリマーであった。19F−NMRおよびH−NMR測定により計算されたポリマー組成は、1−ペルフルオロアダマンチルメタクリレートおよび2−ヒドロ−1−ペルフルオロアダマンチルメタクリレート(モノマー混合物C)からなる繰り返し単位/2−エチル−2−アダマンチルメタクリレートからなる繰り返し単位/γ−ブチルラクトンメタクリレート=65/12/23モル%であった。得られたポリマーはTHF、シクロペンタノンには可溶であった。
(比較例2)
2−エチル−2−アダマンチルメタクリレートの2g、γ−ブチロラクトンメタクリレートの1.03g、3−ヒドロキシ1−アダマンチルメタクリレートの4.40g、およびメチルエチルケトンの1051gを内容積50mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてIPPの0.74gを添加した。系内を凍結脱気した後、封管し、恒温振とう槽内(40℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、80℃で24時間真空乾燥を実施した。その結果、非結晶性ポリマー4.1gを得た(以下、重合体1Xと記す)。
THFを溶媒として用いてGPCにより測定したPSt換算分子量は、数平均分子量(Mn)5700、重量平均分子量(Mw)15000であり、Mw/Mn=2.6であった。室温で白色粉末状のポリマーであった。得られたポリマーはアセトン、THF、酢酸エチル、メタノールには可溶であった。
(比較例3)
3−ヒドロキシ−1−アダマンタンメタクリレートの0.36g、2−エチル−2−アダマンチルアクリレートの1.5g、エタノールの1.7g、およびシクロペンタノンの2.6gを内容積30mLのガラス製耐圧反応器に仕込んだ。次に、重合開始剤としてAIBNの0.5gを添加した。系内を凍結脱気した後、封管し、恒温振とう槽内(70℃)で18時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン中に滴下して、ポリマーを再沈させた後、90℃で24時間真空乾燥を実施した。その結果、主鎖に含フッ素環構造を有する非結晶性ポリマー2.1gを得た(以下、重合体2Xと記す)。
THFを溶媒として用いてGPCにより測定したPSt換算分子量は、数平均分子量(Mn)3400、重量平均分子量(Mw)7500であり、Mw/Mn=2.2であった。室温で白色粉末状のポリマーであった。H−NMR測定により計算されたポリマー組成は、2−ヒドロキシ−1−アダマンタンメタクリレートからなる繰り返し単位/2−エチル−2−アダマンチルメタクリレートからなる繰り返し単位=20/80モル%であった。得られたポリマーはTHF、シクロペンタノンには可溶であった。
(比較例4)
実施例7において、モノマー混合物Cのかわりに、合成例5で得られたモノマーDを用い、実施例7と同様に反応を行ない、非結晶性ポリマー2.0gを得た(以下、重合体4Dと記す)。THFを溶媒として用いてGPCにより測定したPSt換算分子量は、数平均分子量(Mn)2800、重量平均分子量(Mw)4900であり、Mw/Mn=1.75であった。室温で白色粉末状のポリマーであった。19F−NMRおよびH−NMR測定により計算されたポリマー組成は、1−ペルフルオロアダマンチルメタクリレート(モノマーD)からなる繰り返し単位/2−エチル−2−アダマンチルメタクリレートからなる繰り返し単位/γ−ブチルラクトンメタクリレート=63/13/24モル%であった。得られたポリマーはTHF、シクロペンタノンには可溶であった。
(実施例8〜11)(比較例5〜6)
実施例4〜実施例7、比較例2、比較例3で合成した重合体4B、5B、6C、7C、1X、2Xのそれぞれ0.5gをPGMEA(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)の4.5gに溶解させ、孔径0.2μmのPTFE製フィルターを用いてろ過した。
シリコン基板あるいは合成石英基板上に、上記の樹脂溶液を回転塗布し、塗布後90℃で90秒加熱処理して、膜厚0.21μmの樹脂薄膜を形成した。このようにして得られた樹脂薄膜を用いて、水に対する静的接触角を測定した。また、透過率測定装置により吸光係数を測定した。上記の物性値を表1に記す。
Figure 2006131879
(実施例12〜15)(比較例7〜8)
実施例4〜実施例7、比較例2、比較例3で合成した重合体4B、5B、6C、7C、1X、2Xのそれぞれ1gとトリフェニルスルホニウムトリフレートの0.05gとをPGMEA(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)の9gに溶解させ、孔径0.2μmのPTFE製フィルターを用いてろ過し、レジスト組成物4BR、5BR、6CR、7CR、1XR、2XRを製造した。
シリコン基板上に、上記のレジスト組成物を回転塗布し、塗布後100℃で90秒加熱処理して、膜厚0.21μmのレジスト膜を形成した。このようにして得られたレジスト膜のリソグラフィー特性(ディスクリネーション曲線)を評価した。
ArF露光システムは、VUVES−4500(リソテック・ジャパン社製)を用い、現像評価システムは、RDA−800(リソテック・ジャパン社製)を用いた。結果を図1および表2に示す。すなわち図1は、実施例の現像評価である溶解曲線を示したグラフである。評価は上記システムにより得られる「tanΘ」(溶解曲線から計算される溶解曲線の傾きであり、溶解コントラストを表す。)および「Eth(単位:mJ/cm)」(露光感度を表す。)を用いて行った。
Figure 2006131879
(実施例16)(比較例8)
実施例7および比較例4で合成した重合体7C、4Dのそれぞれ1gとトリフェニルスルホニウムトリフレートの0.05gとをPGMEA(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)の9gに溶解させ、孔径0.2μmのPTFE製フィルターを用いてろ過し、レジスト組成物7CR、4DRを製造した。
有機反射防止膜(BARC)で処理したシリコン基板上に、7CRおよび4DRを回転塗布し、塗布後110℃で60秒加熱処理して、膜厚150nmのレジスト膜を形成した(以下、ウエハ1Xおよびウエハ1Yと記す。)。
上記ウエハ1Xおよびウエハ1Yを、波長193nmのレーザー光を用いた二光束干渉露光装置にて90nmL/Sの露光試験を行ない、そのパターン形状をSEM画像にて比較した。二光干渉露光試験(193nm)によるパターン形状の結果を表3に示す。なお、露光後の処理条件は、以下の通りである。露光後加熱:110℃、60秒。現像:NMD−3(23℃)、60秒。
Figure 2006131879
本発明の含フッ素共重合体は、フォトレジストとしての用途の他に例えばイオン交換樹脂、イオン交換膜、燃料電池、各種電池材料、光ファイバー、電子用部材、透明フィルム材、濃ビ用フィルム、接着剤、繊維材、耐候性塗料などに利用可能であり、特に微細パターンの形成が可能な、ArFエキシマレーザー光またはFエキシマレーザー光を光源とする用途に有用である。
実施例の現像評価である溶解曲線を示したグラフ

Claims (4)

  1. 下記式(1)で表されるアクリル系単量体が重合してなるモノマー単位と、下記式(2)で表されるアクリル系単量体が重合してなるモノマー単位と、を有する含フッ素共重合体(A1)。
    Figure 2006131879
    (ただし、式(1)中のYは、それぞれ独立に水素原子、フッ素原子または水酸基を表し、Rは水素原子、メチル基、フッ素原子、またはトリフルオロメチル基を表す。式(1)中のXは、それぞれ独立に水素原子またはフッ素原子を表す。)
    CH=CRC(O)OR・・・(2)
    (ただし、式(2)中Rは水素原子、フッ素原子、炭素数3以下のアルキル基、または炭素数3以下のフルオロアルキル基を表し、Rは炭素数20以下の1価有機基を表す。)
  2. 下記式(3)で表されるアクリル系単量体が重合してなるモノマー単位と、下記式(2)で表されるアクリル系単量体が重合してなるモノマー単位と、を有する含フッ素共重合体(A2)。
    Figure 2006131879
    (ただし、式(3)中のYは水素原子、フッ素原子または水酸基を表し、Rは水素原子、メチル基、フッ素原子、またはトリフルオロメチル基を表す。式(3)中のXは、それぞれ独立に水素原子またはフッ素原子を表し、かつXの1個以上はフッ素原子である。)
    CH=CRC(O)OR・・・(2)
    (ただし、式(2)中Rは水素原子、フッ素原子、炭素数3以下のアルキル基、または炭素数3以下のフルオロアルキル基を表し、Rは炭素数20以下の1価有機基を表す。)
  3. 下記式(1)で表されるアクリル系単量体または下記式(3)で表されるアクリル系単量体と、下記式(2)で表されるアクリル系単量体と、をラジカル共重合させることを特徴とする含フッ素共重合体の製造方法。
    Figure 2006131879
    Figure 2006131879
    (ただし、式(1)、式(3)中のYは、それぞれ独立に水素原子、フッ素原子または水酸基を表し、Rは水素原子、メチル基、フッ素原子、またはトリフルオロメチル基を表す。式(1)、式(3)中のXは、それぞれ独立に水素原子またはフッ素原子を表す。ただし、式(3)中のXの1個以上はフッ素原子である。)
    CH=CRC(O)OR・・・(2)
    (ただし、式(2)中Rは水素原子、フッ素原子、炭素数3以下のアルキル基、または炭素数3以下のフルオロアルキル基を表し、Rは炭素数20以下の1価有機基を表す。)
  4. 請求項1に記載の含フッ素共重合体(A1)または請求項2に記載の含フッ素共重合体(A2)、光照射を受けて酸を発生する酸発生化合物(B)、および有機溶媒(C)を含むことを特徴とするレジスト組成物。
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