JP2006129902A - 抗菌防カビ性に優れた箸およびしゃもじ - Google Patents
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Abstract
【課題】割り箸の代替として繰り返し使用可能な衛生性、耐久性、および使用感に優れた箸、並びに衛生性を改善したしゃもじを提供する。
【解決手段】酸化亜鉛を混合した熱可塑性樹脂組成物を成形してなる、抗菌防カビ性に優れた箸およびしゃもじ。箸の場合は表面に滑り止めの凹部をもつものが好適な対照となる。酸化亜鉛とともにジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールの1種または2種を樹脂中に混合することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン、ABS樹脂、アクリル樹脂、結晶性ポリスチレン樹脂などが使用できる。
【選択図】図1
【解決手段】酸化亜鉛を混合した熱可塑性樹脂組成物を成形してなる、抗菌防カビ性に優れた箸およびしゃもじ。箸の場合は表面に滑り止めの凹部をもつものが好適な対照となる。酸化亜鉛とともにジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールの1種または2種を樹脂中に混合することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン、ABS樹脂、アクリル樹脂、結晶性ポリスチレン樹脂などが使用できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、熱可塑性樹脂を素材に用いた「箸」および「しゃもじ」であって、樹脂自体に抗菌防カビ性をもたせ、樹脂製の箸では従来困難であった「食材および手が滑りにくい形状」と「抗菌防カビ性の持続」の両立を可能にした箸、並びに樹脂製のしゃもじでは従来困難であった「飯粒が付きにくい形状」と「抗菌防カビ性の持続」の両立を可能にしたしゃもじに関するものである。
我が国では外食産業を中心に「割り箸」が広く使用されており、その木材使用量は膨大な量に昇っている。特に、中国料理系、和食系の飲食店、ラーメン店などでは、割り箸は欠かせない存在になっている。しかし近年、森林資源の枯渇化が懸念され、森林伐採量の削減が国際的にも強く求められるようになってきた。使い捨てにされる割り箸については、繰り返し使用可能な箸に切り替えることにより、地球環境の保護に適応していくことが望まれる。
割り箸が普及していることの背景には、無垢の木材を使用した割り箸に特有の性質が、外食産業での便利さの要求に合致していることが挙げられる。すなわち、飲食店などで客に料理を提供する際に使用する「箸」には、以下のような性質が要求される。
[1] 衛生的であること。
[2] 食材、特に麺類が滑りにくいこと。
[3] 手になじみやすいこと。
割り箸の場合、[1]は使い捨てとすることで満たされ、[2][3]は木材繊維によって形成される特有の表面凹凸によって満たされている。
[1] 衛生的であること。
[2] 食材、特に麺類が滑りにくいこと。
[3] 手になじみやすいこと。
割り箸の場合、[1]は使い捨てとすることで満たされ、[2][3]は木材繊維によって形成される特有の表面凹凸によって満たされている。
ここで、森林資源保護の要請に応えるためには、[1]の衛生を確保する手段として「使い捨て」にしていることをやめ、木製の箸を繰り返し洗浄して使用するようにすれば良いように思われる。しかしながら、飲食店の営業において、木製の箸を洗浄して使用することには事実上限界がある。その理由は以下のとおりである。
まず、割り箸のように木材繊維が露出している箸の場合、滑りにくい点には優れるものの、耐久性に問題がある。つまり、営業現場における繰り返しの使用にとても耐えられない。
まず、割り箸のように木材繊維が露出している箸の場合、滑りにくい点には優れるものの、耐久性に問題がある。つまり、営業現場における繰り返しの使用にとても耐えられない。
次に、漆や樹脂塗料で表面処理した木製の箸の場合、強度的には繰り返しの使用に対応できるものを製造可能と考えられる。滑りにくさについても、割り箸には叶わないが、漆や塗膜の表面性状を凹凸にすることなどで実用上問題ないレベルまで改善することが可能である。また、繰り返しの使用を前提にすると、衛生の確保が重要になるが、漆や塗料に抗菌剤を配合する技術も既に開発されている(特許文献1〜3)。ところが、このような漆や塗料で表面処理した木製の箸は、食器洗浄機に十分対応できないという欠点を有する。食器洗浄機では特殊な洗剤を使って80℃に近い熱湯を噴射することにより洗浄されるが、漆や、人体に無害の成分からなる塗膜は、そのような噴流に曝すと劣化しやすい。使い捨ての割り箸を使用している多くの営業現場において、箸の洗浄を手洗いで丁寧に行う行程を取り入れることは通常、困難である。したがって、漆や塗料で表面処理した箸は、外食産業においては事実上、割り箸の代替とはならず、森林資源の保護に繋がらない。
一方、洗浄の容易さや耐久性を考慮すれば、樹脂を素材とした箸が、割り箸の代替として有望ではないかと考えられる。事実、学校や企業の給食施設などでは樹脂製の箸を採用しているところもある。しかし、樹脂製の箸は、前記[2][3]の点に劣るという本質的な欠点を持っている。すなわち、食材や手とのなじみが悪く、特に麺類に関しては非常に滑りやすくい。このため、営利目的の飲食店などではサービス低下に繋がるため、樹脂製の箸を割り箸の代替として容易に採用するわけにはいかない。
食材や手と滑りにくくするには、樹脂の表面に滑り止めの凹凸を付ければ済むようにも思われる。しかしながら、食材、特に麺類との滑りを十分克服するには、相当に目の細かい表面凹凸を付けなければならない。そうすると今度は、洗浄性が低下し、衛生面での要請(前記[1])に叶うことができなくなってしまう。細かい凹部に入り込んだ食材粕は、食器洗浄機を用いた場合に噴流の当たり具合によっては十分に除去しきれない。手洗いでも凹部に雑菌が残りやすくなる。抗菌性の漆や塗料を表面に塗れば、一時的には衛生が保たれると考えられる。しかし、営業現場で過酷な繰り返しの使用に供すれば比較的短期間で漆や塗膜が摩耗し、抗菌力のない樹脂の基材が露出してしまう。また、前述のように漆や塗膜は食器洗浄機に十分対応できない。つまり、樹脂製の箸において前記[1]〜[3]の要件をクリアすることは非常に難しい。このことは、現に外食産業において樹脂製の箸が十分普及していないことからも肯定されるところである。
他方、樹脂中に抗菌材を混ぜ込んで抗菌性を呈するようにした樹脂成形品も開発されている(例えば特許文献4〜6)。しかし、箸は、菌類の餌となる食材に直接接触するものであり、滑り止めの細かい凹部を付与した場合に衛生を十分に確保するには、かなり高い抗菌性と、更には防カビ性が要求される。加えて、一般の抗菌性樹脂に広く採用されている銀やゼオライトなどは、優れた抗菌性は認められているものの、人体に摂取されると有害であるとされることから、箸への使用は避けるべきである。このようなことから、食材粕に対して十分な抗菌防カビ性を呈する樹脂組成物を用いた「箸」を作ることは容易ではなく、現時点において、いまだにそのような樹脂製の箸は出現していない。
また、「しゃもじ」については、最近では樹脂製のものが一般家庭を中心にかなり普及するに至っている。特に、飯粒との接触面積を低減する凹凸を表面に設けて、飯粒の剥離性を改善したものが人気商品となっている。ところが、これについても優れた抗菌防カビ性を付与したものは実用化されていない。凹凸を形成したしゃもじでは洗浄不足を招きやすく、しばらく使っていると凹部が黒ずんでくる場合がある。これは主として黒カビによるものと考えられ、衛生上および見栄えの点で好ましくない。したがって、しゃもじについても前記の箸と同様、銀やゼオライトなどを使用せずに、十分な抗菌防カビ性を呈する樹脂組成物を用いたものが強く望まれている。
前述のように、世界的に森林資源の保護が叫ばれている現状において、我が国では外食産業での繰り返しの使用が可能な箸を広く普及させ、使い捨ての割り箸の使用量をできるだけ削減することが急務となっている。しかし、衛生および使いやすさの両面において、営業現場での過酷な繰り返しの使用に耐え得る箸を創り出すことは容易ではなく、現在でも割り箸の代替になるような満足できる特性を有する箸は実用化されていない。一方、しゃもじにおいても、飯粒の剥離性を改善した凹凸表面を有するものが普及するにつれ、清潔さを保ちやすいものが一層強く望まれるようになってきた。
本発明は、このような現状に鑑み、優れた抗菌防カビ性を有し、かつ外食産業において繰り返し使用可能な実用的な「箸」を開発し提供することを目的とする。また、飯粒の剥離性に優れた便利なしゃもじにおいて、優れた抗菌防カビ性を付与したものを提供することを目的とする。
発明者らは種々検討の結果、酸化亜鉛を混合した樹脂製の箸、しゃもじにおいて、上記の目的に叶うものが得られることを見出した。特に、箸においては、そのような樹脂を採用することによって初めて、麺類が滑りにくいような形状を実現できることが判った。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
すなわち上記目的は、酸化亜鉛を混合した熱可塑性樹脂組成物を成形してなる抗菌防カビ性に優れた箸、あるいはしゃもじにおいて達成される。このうち箸の場合は、表面に滑り止めの凹凸を形成したものが提供される。特に、互いに交差する2方向の線状凸部を複数有し、前記線状凸部に囲まれた領域に凹部を有する凹凸を形成したものが好適な対象となる。酸化亜鉛は他の抗菌性物質とともに樹脂中に混合することが一層効果的である。例えば、酸化亜鉛を、ジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールの1種または2種とともに混合した熱可塑性樹脂組成物を用いると好適である。酸化亜鉛の混合量は、熱可塑性樹脂100質量部に対し0.001〜0.05質量部とすることができる。熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン、ABS樹脂、アクリル樹脂、結晶性ポリスチレン樹脂が挙げられる。
また、箸においては特に、樹脂中に木屑を分散させた箸が提供される。これは、木製の箸に似た触感を有し、また高級感を醸し出すものである。
他方、しゃもじにおいては、飯粒との接触面積を低減するための凹凸を有するものが好適な対象となる。
他方、しゃもじにおいては、飯粒との接触面積を低減するための凹凸を有するものが好適な対象となる。
本発明によれば、優れた抗菌防カビ性を有する樹脂製の箸が提供された。この抗菌防カビ性の助けを借りることによって、従来、洗浄性を低下させるとして実現できなかった細かい凹凸を箸の表面に設けることが可能になった。つまり、樹脂製の箸において、「衛生的であること」と、食材が「滑りにくいこと」を同時に達成することができた。また、耐熱温度が100℃を超える樹脂を採用すれば業務用の食器洗浄機を用いて洗浄することが十分可能である。この箸は漆や塗膜によって抗菌防カビ性を保つ構造ではないので、使用中の摩耗や、食器洗浄機での洗浄によって抗菌防カビ性が劣化することがない。塗膜が無いので、半透明の樹脂を採用すると、需用者の間でいわゆる「スケルトン」と呼ばれている種々の色調を有する透き通った箸が製造でき、これまでにない意匠性に優れた箸の提供が可能になる。したがって本発明の箸は、外食産業において割り箸の代替としての利用が期待でき、地球環境の保全に寄与するものである。
また、一般家庭においても、本発明の樹脂製の箸を使用すれば、木製の箸では実現できなかった綺麗な外観を楽しむことができる。職場などに置いておく弁当用の箸などでは、通常、入念な洗浄が行いにくいことから、衛生面においても抗菌防カビ性に優れた本発明の箸の利用価値は高い。さらに、衛生面での配慮が特に重要視される病院においても、入院患者用の箸として好適に使用できる。
一方、本発明のしゃもじは、その優れた抗菌防カビ性によって、飯粒の付きにくい凹凸を有するタイプのものにおいても、洗浄性の低下による黒ずみの発生を防止する効果を発揮する。したがって、飲食店、給食施設、病院、旅館や、一般家庭において、飯粒が付きにくい便利さと、清潔さとを、一挙に実現するものである。
本発明の箸およびしゃもじは、樹脂自体に酸化亜鉛を練り込んだ樹脂組成物を素材として使用する。従来から、抗菌防カビ性を有する物質は種々のものが知られており、酸化亜鉛もその1つである。酸化亜鉛はベビーパウダーなどとして人体に直接使用される物質でもあり、銀系の抗菌剤などと比べ、比較的穏やかな作用を呈することが推察される。このため、酸化亜鉛を樹脂中に混ぜて使用した場合、菌類の餌となる食材粕が直接付着するするような「箸」の表面において、果たして十分に強力な抗菌防カビ性が発揮されるのかどうか、一般には予測することが難しい。
発明者らは詳細な検討の結果、酸化亜鉛を混ぜ込んだ熱可塑性樹脂組成物において、食材粕に対する顕著な抗菌防カビ性が発揮されることを確認した。そして、酸化亜鉛の混合量としては、熱可塑性樹脂組成物100質量部に対し、概ね0.01〜0.050質量部の範囲で良好な結果が得られることを突き止めた。実際には0.005〜0.025質量部の範囲とすることが好ましい。
使用する酸化亜鉛としては、熱可塑性樹脂中への分散性を考慮して、平均粒径10μm以下の粉末状のものを用意することが望ましい。例えば平均粒径0.01〜10μm程度の市販の酸化亜鉛粉末が使用できる。これを成形前の段階で熱可塑性樹脂中に添加するのである。粉末のまま添加してもよいし、予め酸化亜鉛を分散させた液を作っておき、これを添加してもよい。着色用の顔料や染料とともに添加してもよい。酸化亜鉛を樹脂中に均一に混合するには、顔料などを混合する場合と同様の一般的な手法が採用できる。すなわち、タンブラー、ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ロールなどを使用して酸化亜鉛が分散した熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
また、酸化亜鉛とともに他の抗菌性あるいは防カビ性物質の1種または2種以上を一緒に添加しても構わない。そのような物質としては、例えば、N'−(3,4ジクロロフェニル)−N,N−ジメチルウレア、3−ヨード−2プロピニルブチルカーバメイト、ジヨードメチル−p−トリルスルフォン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−メチルチオ−4−ターシャリーブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−S−チアジン、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、テトラクロロイソフタロニトリル、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、N−ジクロロフルオロメチルチオ−N',N'−ジメチル−N−p−トリルスルファミド、α[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−エタノール、N,N−ジメチル−N'−フェニル−(フルオロジクロロメチルチオ)−スルファミド、ジンク−2−ピリジルチオ−1−オキサイド、カッパー−2−ピリジルチオ−1−オキサイドなどが挙げられる。
なかでも、酸化亜鉛を、ジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールの1種または2種とともに混合した場合、食材粕に対する極めて高い抗菌防カビ性が認められた。この場合、酸化亜鉛の添加量は前述の範囲とし、ジヨードメチル−p−トリルスルホンと、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールの合計量は、熱可塑性樹脂100質量部に対し、0.1〜1.0質量部好ましくは0.2〜0.5質量部とすればよい。酸化亜鉛をこれらの物質とともに添加する場合、予めこれらを十分に混合して均質な複合体としておき、その複合体の粉末を熱可塑性樹脂中に添加することが望ましい。あるいは、その複合体を分散させた液を作り、これを添加してもよい。酸化亜鉛と前記抗菌性物質を予め少量の樹脂に均質に練り込むことにより複合体を構成しても構わない。複合体を樹脂中に均一に混合するには、顔料などを混合する場合と同様の一般的な手法(前述)が採用できる。
本発明の箸またはしゃもじの基体となる樹脂としては、種々の熱可塑性樹脂が使用できる。ただし、箸やしゃもじに必要な強度(硬さ)と、食器洗浄機の使用に耐え得る耐熱性(100℃超え)が要求される。具体的には、ポリプロピレン、ABS樹脂、アクリル樹脂、結晶性ポリスチレン樹脂などが好適に使用できる。
ポリプロピレンは硬さがやや低いので、飲食店での業務用の箸としてはあまり適さないが、透明性があり、いわゆる「スケルトン」の意匠性が得られるので、弁当箱に付属させる小型の箸や幼児用の箸としては利用価値が高い。
ABS樹脂には種々バリエーションがあるが、比較的硬さが高く、耐熱温度が100℃を超えるものは本発明の箸やしゃもじに使用できる。
アクリル樹脂は「スケルトン」の意匠性が得られ、硬さも高いので本発明の箸およびしゃもじに適している。ただし、耐熱性の高いものを選定する必要がある。
結晶性ポリスチレン樹脂は透明性がないので「スケルトン」の意匠性は得られないが、硬く、疵が付きにくく、かつ耐熱温度も200℃以上と高いので、特に業務用の箸、しゃもじに好適である。この樹脂は例えば出光石油化学株式会社製のシンジオタクチックポリスチレン(商品名「ザレック」)が使用できる。
ポリプロピレンは硬さがやや低いので、飲食店での業務用の箸としてはあまり適さないが、透明性があり、いわゆる「スケルトン」の意匠性が得られるので、弁当箱に付属させる小型の箸や幼児用の箸としては利用価値が高い。
ABS樹脂には種々バリエーションがあるが、比較的硬さが高く、耐熱温度が100℃を超えるものは本発明の箸やしゃもじに使用できる。
アクリル樹脂は「スケルトン」の意匠性が得られ、硬さも高いので本発明の箸およびしゃもじに適している。ただし、耐熱性の高いものを選定する必要がある。
結晶性ポリスチレン樹脂は透明性がないので「スケルトン」の意匠性は得られないが、硬く、疵が付きにくく、かつ耐熱温度も200℃以上と高いので、特に業務用の箸、しゃもじに好適である。この樹脂は例えば出光石油化学株式会社製のシンジオタクチックポリスチレン(商品名「ザレック」)が使用できる。
樹脂中には前述のように顔料や染料を混ぜることができるが、さらに、意匠性等を向上させるために、木屑を混ぜることもできる。木の種類は特に問わないが、木製箸の素材として使用される広葉樹系や、香りが日本人好みであるとされる檜などが好適である。木屑の形状やサイズは、樹脂中に分散可能である限り、特に制限はない。例えば10〜500μm程度の微細な木屑を顔料代わりに混合しても良いし、1mm近い大きさの片状木屑を分散させてもよい。また、それらをブレンドすることもできる。木屑を均一に分散させるには、予め木屑を少量の樹脂中に強攪拌して均一に分散させておき、その木屑混合樹脂の粉末を、箸の基材である熱可塑性樹脂に添加する方法が有効である。なお、木屑のもたらす意匠性を十分享受するには、基材樹脂として透明性を有するものを使用することが効果的である。
以上のようにして得られた熱可塑性樹脂組成物は、射出成形などの一般的な手法で箸、しゃもじに成形すればよい。その際、箸には、表面に滑り止め効果の高い凹凸を形成する。発明者らは種々検討の結果、箸の表面に溝状の凹部を形成したものや、互いに交差する2方向の線状凸部を形成したものにおいて、特に優れた滑り止め効果が得られることを知見した。
図1には、表面に凹凸を形成した箸の外観(側面図)を例示した。図2には、溝状の凹部を形成した箸の断面形状(図1のA−A'位置に相当する断面)を拡大して模式的に例示した。
図1(a)は、図2(a)に類似する断面を有する箸であり、滑り止めの凹凸として、各側面に1本ずつ計4本の溝状凹部1を長手方向に形成したものである。この種の溝状凹部1の場合、持ち手部2では溝幅を約0.5〜1.5mmとすることで手とのなじみが良好で滑りにくくなる。また、食材把握部3では溝幅を約0.2〜1mmとすることで、麺類に対する滑り止め効果が良好となる。麺類に対する滑り止め効果が良好であれば、他の多くの食材に対しても良好な滑り止め効果を呈すると考えてよい。
図1(a)は、図2(a)に類似する断面を有する箸であり、滑り止めの凹凸として、各側面に1本ずつ計4本の溝状凹部1を長手方向に形成したものである。この種の溝状凹部1の場合、持ち手部2では溝幅を約0.5〜1.5mmとすることで手とのなじみが良好で滑りにくくなる。また、食材把握部3では溝幅を約0.2〜1mmとすることで、麺類に対する滑り止め効果が良好となる。麺類に対する滑り止め効果が良好であれば、他の多くの食材に対しても良好な滑り止め効果を呈すると考えてよい。
図1(b)は、図2(b)に類似する断面を有する箸であり、持ち手部2には、各側面に2本ずつ計4本の溝状凹部1を長手方向に形成してある。食材把握部3には異なる2方向(ここでは長手方向に対し約45°および約−45°方向)にそれぞれ複数の螺旋状の溝を形成してあり、両方向の溝は互いに交差している(ここでは交差角約90°)。このような交差凹部4を形成すると、種々の食材に対して非常に良好な滑り止め効果が得られる。この場合、溝幅は0.1〜1.5mm程度とすることが好ましく、同方向の溝の間隔(縁同士の距離)は溝幅の5倍以下程度とすればよい。2方向の溝の交差角は45〜135°程度とすればよい。
図1(c)は、図2(c)に類似する断面を有する箸であり、持ち手部2には滑り止めの凹凸は設けていないが、比較的尖った「角」を持つ四角形の断面とすることで、手に対する滑り止め効果を高めている。食材把握部3には、互いに交差する2方向の線状凸部5を複数有し、その線状凸部5に囲まれた領域に凹部を有する、細かい凹凸を設けてある。同方向の線状凸部5の間隔は0.1〜2mm程度とすればよく、0.3〜1.5mm程度がより好ましい。凹部の深さは線状凸部の間隔の0.1〜1倍程度とすればよい。2方向の線状凸部5の交差角は45〜135°程度とすればよい。このタイプの凹凸形状は外観的にはヤスリの目と似ており、特に麺類に対して極めて優れた滑り止め効果を発揮する。
図1(d)は、図2(d)に類似する断面を有する箸であり、持ち手部2には滑り止めの凹凸は設けていないが、食材把握部3に近づくほど細くなるようにテーパーを設けることで、手に対する滑り止め効果を高めている。食材把握部3には、円形凸部6を多数設けてある。
本発明において滑り止めの凹部は、少なくとも食材把握部3の一部または全部の領域に形成する。具体的には、食材把握部側の先端からの距離が5〜80mmの範囲内に形成することが好ましい。
しゃもじについては、飯粒の剥離性を改善するための凹凸を有する形状のしゃもじとすることが望ましい。この凹凸形状は種々のものが開発されており、その公知形状を利用すると効果的である。
アクリル樹脂(耐熱温度104℃)を用いて、図1(a)〜(d)に類似した形状(以下それぞれ「形状a」〜「形状d」という)の箸を作製した。
形状aは、持ち手部の溝幅が約1mm、食材把握部の溝幅が先端に近い箇所で約0.5mmである。
形状bは、持ち手部では溝幅が約0.8mm、食材把握部では溝幅が約0.5mm、同方向の溝間距離(縁同士の間隔)が約1.5mm、両方向の溝の交差角は約90°である。
形状cは、持ち手部には凹凸を設けていないが、比較的尖った「角」を持つ四角形の断面を有している。食材把握部には線状凸部と、線状凸部に囲まれた凹部からなる、外観がヤスリの目に似た凹凸を有している。同方向の線状凸部の間隔は約1mm、凹部の深さは約0.5mm、2方向の線状凸部の交差角は約72°である。
形状dは、持ち手部には凹凸を設けていないが、テーパーを付けてある。食材把握部には多数の円形凸部が設けてある。円形凸部の径は約1〜2mmの範囲であり、円形凸部の高さは約0.5mmである。
各形状について、抗菌防カビ剤を混合した本発明例の箸と、混合しない対照例の箸を以下のようにして製造した。
形状aは、持ち手部の溝幅が約1mm、食材把握部の溝幅が先端に近い箇所で約0.5mmである。
形状bは、持ち手部では溝幅が約0.8mm、食材把握部では溝幅が約0.5mm、同方向の溝間距離(縁同士の間隔)が約1.5mm、両方向の溝の交差角は約90°である。
形状cは、持ち手部には凹凸を設けていないが、比較的尖った「角」を持つ四角形の断面を有している。食材把握部には線状凸部と、線状凸部に囲まれた凹部からなる、外観がヤスリの目に似た凹凸を有している。同方向の線状凸部の間隔は約1mm、凹部の深さは約0.5mm、2方向の線状凸部の交差角は約72°である。
形状dは、持ち手部には凹凸を設けていないが、テーパーを付けてある。食材把握部には多数の円形凸部が設けてある。円形凸部の径は約1〜2mmの範囲であり、円形凸部の高さは約0.5mmである。
各形状について、抗菌防カビ剤を混合した本発明例の箸と、混合しない対照例の箸を以下のようにして製造した。
抗菌防カビ剤は、酸化亜鉛(平均粒径約1μm)と、ジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールを混合して均一に混ぜ合わせた複合体粉末を使用した。この抗菌防カビ剤中の酸化亜鉛の含有量は約3質量%である。ジヨードメチル−p−トリルスルホンと、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールは、ほぼ等量(質量%)ずつ含まれている。これを発明例に使用する樹脂100質量部に対し、0.5質量部添加した。このとき、樹脂組成物中における酸化亜鉛の含有量は、樹脂100質量部に対し0.015質量部となる。抗菌防カビ剤を樹脂中へ混合する際には、タンブラーを用いて十分に均一化した。
抗菌防カビ剤を混合した樹脂組成物(発明例用)、および混合していない樹脂組成物(対照例用)について、順次同じ金型を用いて射出成形して、形状a、bcおよびdの箸を多数製造した。
また比較のため、上記の樹脂組成物(対照例用)を用いて、表面凹凸のない形状の箸を射出成形にて製造した(比較例イ)。さらに、市販の木製の漆塗り箸(比較例ロ)、および木製の樹脂塗料塗り箸(比較例ハ)を多数用意した。
また比較のため、上記の樹脂組成物(対照例用)を用いて、表面凹凸のない形状の箸を射出成形にて製造した(比較例イ)。さらに、市販の木製の漆塗り箸(比較例ロ)、および木製の樹脂塗料塗り箸(比較例ハ)を多数用意した。
各箸を、岐阜県高山市にあるラーメン店で2週間、客の飲食に使用した。それぞれ、使用頻度がほぼ均等になるように配慮した。ただし、表面凹凸のない樹脂製箸(比較例イ)は、麺の把握が困難であり、サービス低下となることから、初日で使用を中止した。各箸は、客が使用後、食器と同様に業務用食器洗浄機(ホシザキ製)にて洗浄した。
2週間使用した箸について、劣化の程度を目視で観察し、食器洗浄機に対する耐久性を評価した。その結果、発明例および対照例の樹脂製箸には外観上の劣化は認められず、十分な耐久性を有していた(○評価)。これに対し、比較例ロの漆、および比較例ハの樹脂塗膜は、特に持ち手部側の先端肩部において剥離が見られた(×評価)。一部のものでは食材把握部側にも剥離が生じていた。
結果を表1に示した。
結果を表1に示した。
また、箸の使用感について、客から直接コメントをもらった。これを基に、各箸の使用感を以下のように評価した。
〔手に対する触感〕
◎:滑りにくく、快適に使用できる。
○:実用上特に不都合はない。
×:滑りやすく、使いにくい。
〔麺の把握性〕
◎+:非常に滑りにくい。
◎:滑りにくい。
○:実用上十分である。
△:滑りやすく、使いにくい。
×:麺が滑り落ちやすく、把握が難しい。
結果を表1に示した。本発明例のものは手に対する触感および麺の把握性とも良好であった。特に形状dのヤスリの目に似た外観を呈する凹凸は、極めて優れた食材把握性を有すると言える。
〔手に対する触感〕
◎:滑りにくく、快適に使用できる。
○:実用上特に不都合はない。
×:滑りやすく、使いにくい。
〔麺の把握性〕
◎+:非常に滑りにくい。
◎:滑りにくい。
○:実用上十分である。
△:滑りやすく、使いにくい。
×:麺が滑り落ちやすく、把握が難しい。
結果を表1に示した。本発明例のものは手に対する触感および麺の把握性とも良好であった。特に形状dのヤスリの目に似た外観を呈する凹凸は、極めて優れた食材把握性を有すると言える。
次に、2週間使用後の本発明例および対照例の箸(食器洗浄機で洗浄済み)について、以下のようにしてJIS Z2911に準じたカビ抵抗性試験を行った。
食材把握部の先端から40mmまでの部分を切り取り、これを試料とした。試料を試験用寒天平板培地上に置き、試料および寒天培地表面に混合胞子懸濁液0.1mLを均等に噴霧し、蓋をして、29℃、相対湿度95%の雰囲気下に4週間保持した。
食材把握部の先端から40mmまでの部分を切り取り、これを試料とした。試料を試験用寒天平板培地上に置き、試料および寒天培地表面に混合胞子懸濁液0.1mLを均等に噴霧し、蓋をして、29℃、相対湿度95%の雰囲気下に4週間保持した。
4週間保持後の状況を目視観察した結果、本発明例では試料周辺の培地上にカビの発生が認められたが、試料の表面には全くカビの発生は認められなかった(○評価)。また、試料近傍約1mmの培地上でもカビの発生が抑制されていた。
一方、抗菌防カビ剤を混合していない対照例のものでは、溝状凹部に所々カビの発生が認められた(×評価)。これは、食器洗浄機で除去しきれなかった食材粕にカビが発生したともの考えられる。
一方、抗菌防カビ剤を混合していない対照例のものでは、溝状凹部に所々カビの発生が認められた(×評価)。これは、食器洗浄機で除去しきれなかった食材粕にカビが発生したともの考えられる。
飯粒の剥離性を改善した凹凸を有する市販のポリプロピレン樹脂製しゃもじ(株式会社曙産業製、商品名;ごはんがつかないしゃもじ)を対照例とし、これと同じ樹脂に抗菌防カビ剤を混合して製造した同形状のしゃもじを本発明例として、カビ抵抗性を比較した。
本発明例のしゃもじは、対照例の市販品しゃもじの製造元事業所において、対照例と同じ金型を使って製造した。添加した抗菌剤は酸化亜鉛含有複合体を粉末にした実施例1と同じものである。樹脂100質量部に対する抗菌剤の混合量も実施例1と同様とした。
本発明例のしゃもじは、対照例の市販品しゃもじの製造元事業所において、対照例と同じ金型を使って製造した。添加した抗菌剤は酸化亜鉛含有複合体を粉末にした実施例1と同じものである。樹脂100質量部に対する抗菌剤の混合量も実施例1と同様とした。
これらのしゃもじを岐阜県高山市にある飲食店(中国料理店)で1日間、営業使用した。本発明例と対照例とで使用頻度に差が生じないように配慮した。1日間使用後、ここでは試験のため洗浄は行わずに、ステンレス製ボールに水道水1Lを入れ、この水中にしゃもじを12時間浸漬するにとどめた。しゃもじ1個ごとに別々のステンレス製ボールを用いた。浸漬後、しゃもじ表面の凹凸形成部分には触れないようにして、日陰に6時間吊して乾燥させた。その後、表面に凹凸が形成されている部分から20mm×20mmの試料を切り出した。これらの試料について、実施例1と同じ方法でJIS Z2911に準じたカビ抵抗性試験(4週間保持)を実施した。
4週間保持後の状況を目視観察した結果、本発明例では試料周辺の培地上にカビの発生が認められたが、試料の表面には全くカビの発生は認められなかった。一方、抗菌防カビ剤を混合していない対照例のものでは、所々カビの発生が認められた。
実施例1で用いた本発明例用および対照例用の樹脂組成物を用いて、JIS Z2801の抗菌性試験を実施した。試料は、上記樹脂組成物を用いて別途作製した板状試料(5mm×50mm×50mm)を使った。菌の種類はJIS Z2801に規定の黄色ぶどう球菌および大腸菌である。試料表面上での菌の培養は、35℃、相対湿度95%、24時間保持の条件で行った。n数は3である。
結果を表2に示す。
結果を表2に示す。
表2から判るように、本発明例の樹脂では優れた抗菌性が認められた。これに対し、対照例の樹脂では、一般的な樹脂成形品と同等レベルの生菌数が確認された。
1 溝状凹部
2 持ち手部
3 食材把握部
4 交差凹部
5 線状凸部
6 円形凸部
2 持ち手部
3 食材把握部
4 交差凹部
5 線状凸部
6 円形凸部
Claims (11)
- 酸化亜鉛を混合した熱可塑性樹脂組成物を成形してなる箸であって、表面に滑り止めの凹凸をもつ抗菌防カビ性に優れた箸。
- 酸化亜鉛を、ジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールの1種または2種とともに混合した熱可塑性樹脂組成物を成形してなる箸であって、表面に滑り止めの凹凸をもつ抗菌防カビ性に優れた箸。
- 滑り止めの凹凸は、互いに交差する2方向の線状凸部を複数有し、前記線状凸部に囲まれた領域に凹部を有するものである、請求項1または2に記載の抗菌防カビ性に優れた箸。
- 熱可塑性樹脂100質量部に対し酸化亜鉛0.001〜0.05質量部を混合した請求項1〜3に記載の抗菌防カビ性に優れた箸。
- 熱可塑性樹脂が、ポリプロピレン、ABS樹脂、アクリル樹脂、結晶性ポリスチレン樹脂のいずれかである請求項1〜4に記載の抗菌防カビ性に優れた箸。
- 樹脂中に木屑を分散させた請求項1〜5に記載の抗菌防カビ性に優れた箸。
- 酸化亜鉛を混合した熱可塑性樹脂組成物を成形してなる抗菌防カビ性に優れたしゃもじ。
- 酸化亜鉛を、ジヨードメチル−p−トリルスルホンおよび2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾールの1種または2種とともに混合した熱可塑性樹脂組成物を成形してなる抗菌防カビ性に優れたしゃもじ。
- 熱可塑性樹脂100質量部に対し酸化亜鉛0.001〜0.05質量部を混合した請求項8または9に記載の抗菌防カビ性に優れたしゃもじ。
- 熱可塑性樹脂が、ポリプロピレン、ABS樹脂、アクリル樹脂、結晶性ポリスチレン樹脂のいずれかである請求項7〜9に記載の抗菌防カビ性に優れたしゃもじ。
- 飯粒との接触面積を低減する凹凸を有する請求項7〜10に記載の抗菌防カビ性に優れたしゃもじ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004318882A JP2006129902A (ja) | 2004-11-02 | 2004-11-02 | 抗菌防カビ性に優れた箸およびしゃもじ |
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WO2019190068A1 (ko) * | 2018-03-30 | 2019-10-03 | 롯데첨단소재(주) | 열가소성 수지 조성물 및 이로부터 제조된 성형품 |
US11661505B2 (en) | 2018-12-21 | 2023-05-30 | Lotte Chemical Corporation | Thermoplastic resin composition and molded article produced therefrom |
-
2004
- 2004-11-02 JP JP2004318882A patent/JP2006129902A/ja active Pending
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