JP2006129105A - 視覚処理装置、視覚処理方法、視覚処理プログラムおよび半導体装置 - Google Patents

視覚処理装置、視覚処理方法、視覚処理プログラムおよび半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 空間処理に基づく画質の劣化を抑制し、かつ、装置における回路規模の削減あるいは処理負荷を低減することを課題とする。
【解決手段】 視覚処理装置1061は、入力信号ISを階調処理する視覚処理装置であって、抽出部1065と空間処理実行部1066と視覚処理部1063とを備えている。抽出部1065は、外部のメモリ1000に保持された縮小画像から対象画像領域の対象データと、対象画像領域の周辺画像領域の周辺画像データとを抽出する。空間処理実行部1066は、対象画像領域の階調変換特性として、空間処理信号US3を出力する。視覚処理部1063は、空間処理信号US3に基づいて、入力信号ISにおける対象画像領域の階調処理を行う。
【選択図】 図29

Description

本発明は、視覚処理装置、特に、画像信号の階調処理を行う視覚処理装置に関する。また、別の本発明は、視覚処理方法、視覚処理プログラムおよび半導体装置に関する。
原画像の画像信号の視覚処理として、空間処理と階調処理とが知られている。
空間処理とは、処理対象となる対象画素の周辺の画素を用い、対象画素の処理を行うことである。また、空間処理された画像信号を用いて、原画像のコントラスト強調、ダイナミックレンジ(DR)圧縮など行う技術が知られている。コントラスト強調では、原画像とボケ信号との差分(画像の鮮鋭成分)を原画像に加え、画像の鮮鋭化が行われる。DR圧縮では、原画像からボケ信号の一部が減算され、ダイナミックレンジの圧縮が行われる。
階調処理とは、対象画素の周辺の画素とは無関係に、対象画素毎にルックアップテーブル(LUT)などを用いて画素値の変換を行う処理であり、ガンマ補正と呼ばれることもある。例えば、コントラスト強調する場合、原画像での出現頻度の高い階調レベルの階調を強調するLUTを用いて画素値の変換が行われる。LUTを用いた階調処理として、原画像全体に1つのLUTを決定して用いる階調処理(ヒストグラム均等化法)と、原画像を複数に分割した画像領域のそれぞれについてLUTを決定して用いる階調処理(局所的ヒストグラム均等化法)とが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図42〜図45を用いて、原画像を複数に分割した画像領域のそれぞれについてLUTを決定して用いる階調処理について説明する。
図42に、原画像を複数に分割した画像領域のそれぞれについてLUTを決定して用いる視覚処理装置300を示す。視覚処理装置300は、入力信号ISとして入力される原画像を複数の画像領域Sm(1≦m≦n:nは原画像の分割数)に分割する画像分割部301と、それぞれの画像領域Smに対して階調変換曲線Cmを導出する階調変換曲線導出部310と、階調変換曲線Cmをロードしそれぞれの画像領域Smに対して階調処理した出力信号OSを出力する階調処理部304とを備えている。階調変換曲線導出部310は、それぞれの画像領域Sm内の明度ヒストグラムHmを作成するヒストグラム作成部302と、作成された明度ヒストグラムHmからそれぞれの画像領域Smに対する階調変換曲線Cmを作成する階調曲線作成部303とから構成される。
図43〜図45を用いて、各部の動作について説明を加える。画像分割部301は、入力信号ISとして入力される原画像を複数(n個)の画像領域に分割する(図43(a)参照。)。ヒストグラム作成部302は、それぞれの画像領域Smの明度ヒストグラムHmを作成する(図44参照。)。それぞれの明度ヒストグラムHmは、画像領域Sm内の全画素の明度値の分布状態を示している。すなわち、図44(a)〜(d)に示す明度ヒストグラムHmにおいて、横軸は入力信号ISの明度レベルを、縦軸は画素数を示している。階調曲線作成部303は、明度ヒストグラムHmの「画素数」を明度の順に累積し、この累積曲線を階調変換曲線Cmとする(図45参照。)。図45に示す階調変換曲線Cmにおいて、横軸は入力信号ISにおける画像領域Smの画素の明度値を、縦軸は出力信号OSにおける画像領域Smの画素の明度値を示している。階調処理部304は、階調変換曲線Cmをロードし階調変換曲線Cmに基づいて、入力信号ISにおける画像領域Smの画素の明度値を変換する。こうすることにより、各ブロックにおいて出現頻度の高い階
調の傾きを立てることとなり、ブロックごとのコントラスト感が向上するものである。
ヒストグラム作成部302では、画像領域Sm内の画素の明度ヒストグラムHmから階調変換曲線Cmを作成する。画像領域Smに適用する階調変換曲線Cmをより適切に作成するには、画像の暗部(シャドー)から明部(ハイライト)までを満遍なく有していることが必要であり、より多くの画素を参照する必要がある。このため、それぞれの画像領域Smをあまり小さくすることができない、すなわち原画像の分割数nをあまり大きくすることができない。分割数nとしては、画像内容によって異なるが、経験的に、4〜16の分割数が用いられている。
それぞれの画像領域Smをあまり小さくすることができないため、階調処理後の出力信号OSにおいては、次の問題が発生することがある。すなわち、それぞれの画像領域Smごとに1つの階調変換曲線Cmを用いて階調処理するため、それぞれの画像領域Smの境界のつなぎ目が不自然に目立ったり、画像領域Sm内で疑似輪郭が発生する場合がある。また、分割数がせいぜい4〜16では画像領域Smが大きいため、画像領域間で極端に異なる画像が存在する場合、画像領域間の濃淡変化が大きく、擬似輪郭の発生を防止することが難しい。例えば、図43(b)、図43(c)のように、画像(例えば、画像中の物体など)と画像領域Smとの位置関係で極端に濃淡が変化する。
この疑似輪郭の発生は、階調処理のみならず、空間処理された信号を用いて行われる視覚処理においても問題となっている。
具体的には、対象画素の周辺の画素を用いてボケ信号を導出する際に、周辺の画素が対象画素と大きく濃度の異なる画素を含むと、ボケ信号は、濃度の異なる画素の影響を受ける。すなわち、画像において物体のエッジ近傍の画素を空間処理する場合、本来エッジでない画素がエッジの濃度の影響を受ける。このため、空間処理により、擬似輪郭の発生など、視覚処理後の画質の劣化が発生する。
このような空間処理に基づく画質の劣化を抑制するため、画像の内容に適応した空間しょりを行う技術が知られている。例えば、ボケ度合いの異なる複数のボケ信号を作成し、それぞれのボケ信号を合成、あるいは切り替えることにより適切なボケ信号を出力する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。この技術では、空間処理のフィルタサイズを変更し、濃度の異なる画素の影響を抑制することを目的としている。
特開2000−57335号公報(第3頁,第13図〜第16図) 特開平10−75395号公報
一方、この技術では、複数のボケ信号を作成し、それぞれのボケ信号を合成、あるいは切り替えることとなるため、装置における回路規模あるいは処理負荷が大きくなる。
そこで、本発明では、視覚処理において、空間処理に基づく画質の劣化を抑制し、かつ、装置における回路規模の削減あるいは処理負荷を低減することを課題とする。
請求項1に記載の視覚処理装置は、入力された画像信号を階調処理する視覚処理装置であって、抽出手段と、階調変換特性導出手段と、階調処理手段とを備えている。抽出手段は、画像信号の縮小画像を装置外部から取得し、階調処理の対象となる対象画像領域の対
象画像データと、対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、縮小画像から抽出する。階調変換特性導出手段は、対象画像データと周辺画像データとを用いて、対象画像領域の階調変換特性を導出する。階調処理手段は、導出された階調変換特性に基づいて、対象画像領域の画像信号の階調処理を行う。
対象画像領域とは、例えば、画像信号に含まれる画素や、画像信号を所定の単位に分割した画像ブロックその他の複数の画素から構成される領域などである。周辺画像領域とは、例えば、対象画像領域の周辺に位置する画素や、画像信号を所定の単位に分割した画像ブロックその他の複数の画素から構成される領域である。なお、周辺画像領域は、対象画像領域の周辺に位置すればよく、対象画像領域を取り囲む領域である必要はない。対象画像データとは、対象画像領域のそれぞれに関連づけられるデータであり、縮小画像から取得される画素値あるいはその画素値を空間処理したデータなどである。周辺画像データとは、周辺画像領域のそれぞれに関連づけられるデータであり、縮小画像から取得される画素値あるいはその画素値を空間処理したデータなどである。階調変換特性とは、対象画像データと周辺画像データとを用いて導出されるデータであり、例えば、対象画像データを周辺画像データを用いて空間処理(単純平均・加重平均)したデータ、あるいは、対象画像データと周辺画像データとの階調特性(ヒストグラム)を示すデータである。すなわち、階調変換特性は、対象画像データと周辺画像データとを用いて求められた対象画像データの空間特性を示している。なお、以上の文言の定義は、以下、本欄における他の発明においても同様である。
本発明では、原画像の縮小画像を用いる。このため、階調変換特性導出手段における階調変換特性導出の処理の処理負荷を軽減することが可能となる。すなわち、縮小画像を用いることにより、階調変換特性導出の際に処理対象となる画素数を削減することや、原画像におけるより広い範囲の空間処理を少ない処理量で行うことなどが可能となる。また、例えば、階調変換特性導出の際に用いられる対象画像データと周辺画像データとを記憶するためのメモリなどの容量を削減することや、対象画像データと周辺画像データとを作成するための回路を削減することが可能となる。よって、本発明により、空間処理に基づく画質の劣化を抑制し、かつ、装置における回路規模の削減あるいは処理負荷を低減することが可能となる。
請求項2に記載の視覚処理装置は、請求項1に記載の視覚処理装置であって、縮小画像は、階調処理を実行する前に、予め装置外部に保持されている画像である。
ここで、装置外部に予め保持されている縮小画像とは、例えば、デジタルスチルカメラなどにおいて作成されるサムネイルファイルなどである。
請求項3に記載の視覚処理装置は、入力された圧縮画像信号を復号化して階調処理する視覚処理装置であって、抽出手段と、階調変換特性導出手段と、階調処理手段とを備えている。抽出手段は、階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像データと、対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、圧縮画像信号から抽出した低周波成分信号より生成する。階調変換特性導出手段は、対象画像データと周辺画像データとを用いて、対象画像領域の階調変換特性を導出する。階調処理手段は、導出された階調変換特性に基づいて、対象画像領域の画像信号の階調処理を行う。
ここで、低周波成分信号とは、例えば、圧縮画像信号のDC成分を示す信号などである(以下、この欄において同じ)。
本発明では、圧縮画像信号から抽出した低周波成分信号により、対象画像データと周辺画像データとを生成する。このため、階調変換特性導出手段における階調変換特性導出の
処理の処理負荷を軽減することが可能となる。すなわち、低周波成分信号を用いることにより、階調変換特性導出の際に処理対象となる画素数を削減することや、原画像におけるより広い範囲の空間処理を少ない処理量で行うことが可能となる。また、例えば、階調変換特性導出の際に用いられる対象画像データと周辺画像データとを記憶するためのメモリなどの容量を削減することや、対象画像データと周辺画像データとを作成するための回路を削減することが可能となる。よって、本発明により、空間処理に基づく画質の劣化を抑制し、かつ、装置における回路規模の削減あるいは処理負荷を低減することが可能となる。
請求項4に記載の視覚処理装置は、請求項1または3に記載の視覚処理装置であって、階調変換特性導出手段は、特徴パラメータ導出手段と、階調変換特性決定手段とを有している。特徴パラメータ導出手段は、対象画像データおよび周辺画像データを用いて対象画像領域の特徴を示すパラメータである特徴パラメータを導出する。階調変換特性決定手段は、特徴パラメータ導出手段で導出された対象画像領域の特徴パラメータに基づいて階調変換特性を決定する。
特徴パラメータとは、例えば、対象画像データおよび周辺画像データなどの平均値(単純平均値、加重平均値など)や、代表値(最大値、最小値、中央値など)や、ヒストグラムなどである。ここで、ヒストグラムとは、例えば、対象画像データおよび周辺画像データの階調特性の分布である。なお、以上の文言の定義は、以下、この欄における他の発明においても同様である。
本発明では、対象画像データだけでなく、周辺画像データを用いて特徴パラメータを導出する。このため、対象画像領域の階調処理に空間処理的効果を加えることが可能となり、さらに視覚的効果を向上させる階調処理を実現することが可能となる。より具体的な効果として、階調処理による疑似輪郭の発生を抑制することが可能となる。また、対象画像領域の境界が不自然に目立つことが防止可能となる。
請求項5に記載の視覚処理装置は、請求項4に記載の視覚処理装置であって、特徴パラメータは、ヒストグラムであることを特徴とする。
階調変換特性決定手段は、例えば、ヒストグラムの値を累積した累積曲線を階調変換特性として決定する、あるいはヒストグラムに応じた階調変換特性を選択する。
請求項6に記載の視覚処理装置は、請求項4に記載の視覚処理装置であって、階調変換特性決定手段は、特徴パラメータを用いて予めテーブル化された階調変換特性を選択することを特徴とする。
ここで、階調変換特性は、テーブル化されたデータであり、テーブルには、対象画像データに対する階調処理後の対象画像データの特性が格納されている。
階調変換特性決定手段は、特徴パラメータの値のそれぞれに対応するテーブルを選択する。
本発明では、テーブル化された階調変換特性を用いて階調処理を行う。このため、階調処理を高速化することが可能となる。また、複数のテーブルから1つのテーブルを選択して階調処理を行うため、適切な階調処理を行うことが可能となる。
請求項7に記載の視覚処理装置は、請求項6に記載の視覚処理装置であって、予めテーブル化された階調変換特性は、変更可能なことを特徴とする。
本発明では、階調変換特性を変更することにより、ハードウェア構成を変更せずに階調処理の特性を様々に変更することが可能となる。
請求項8に記載の視覚処理装置は、請求項7に記載の視覚処理装置であって、階調変換特性の変更は、階調変換特性の少なくとも一部を補正することによって実現されることを特徴とする。
本発明では、階調変換特性の少なくとも一部を補正することにより階調変換特性の変更を行う。このため、階調変換特性のための記憶容量を削減しつつ、様々な階調処理を実現することが可能となる。
請求項9に記載の視覚処理装置は、請求項4に記載の視覚処理装置であって、階調変換特性決定手段は、特徴パラメータを用いて予め決定された演算により階調変換特性を生成することを特徴とする。
ここで、階調変換特性は、対象画像データに対する階調処理後の対象画像データを与える。また、階調変換特性を生成する演算は、特徴パラメータを用いて予め決定されている。より詳しくは、例えば、特徴パラメータの値のそれぞれに対応する演算が選択される、あるいは特徴パラメータの値に応じて演算が生成される。
本発明では、階調変換特性を予め記憶しておく必要が無く、階調変換特性を記憶するための記憶容量を削減することが可能となる。
請求項10に記載の視覚処理装置は、請求項9に記載の視覚処理装置であって、予め決定された演算は、変更可能なことを特徴とする。
本発明では、演算を変更することにより、階調処理の特性を様々に変更することが可能となる。
請求項11に記載の視覚処理装置は、請求項10に記載の視覚処理装置であって、演算の変更は、演算の少なくとも一部を補正することによって実現されることを特徴とする。
本発明では、演算の少なくとも一部を補正することにより階調変換特性が変更される。このため、演算を記憶するための記憶容量が同じであっても、さらに多様な階調処理を実現することが可能となる。
請求項12に記載の視覚処理装置は、請求項4に記載の視覚処理装置であって、階調変換特性は、複数の階調変換特性を内挿または外挿して得られるものであることを特徴とする。
ここで、階調変換特性とは、例えば、対象画像データに対する階調処理後の対象画像データの特性である。階調変換特性は、例えば、テーブル形式、あるいは演算形式で与えられている。
本発明の視覚処理装置では、複数の階調変換特性を内挿あるいは外挿することにより得られる新たな階調変換特性を用いて、階調処理を行うことが可能となる。このため、階調変換特性を記憶するための記憶容量を削減しても、より多様な階調処理を実現することが可能となる。
請求項13に記載の視覚処理方法は、入力された画像信号を階調処理する視覚処理方法であって、抽出ステップと、階調変換特性導出ステップと、階調処理ステップとを備えている。抽出ステップは、画像信号の縮小画像を外部から取得し、階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像データと、対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、縮小画像から抽出する。階調変換特性導出ステップは、対象画像データと周辺画像データとを用いて、対象画像領域の階調変換特性を導出する。階調処理ステップは、導出された階調変換特性に基づいて、対象画像領域の画像信号の階調処理を行う。
本発明では、原画像の縮小画像を用いる。このため、階調変換特性導出ステップにおける階調変換特性導出の処理の処理負荷を軽減することが可能となる。すなわち、縮小画像を用いることにより、階調変換特性導出の際に処理対象となる画素数を削減することや、原画像におけるより広い範囲の空間処理を少ない処理量で行うことなどが可能となる。また、例えば、階調変換特性導出の際に用いられる対象画像データと周辺画像データとを記憶するためのメモリなどの容量を削減することや、対象画像データと周辺画像データとを作成するための回路を削減することが可能となる。よって、本発明により、空間処理に基づく画質の劣化を抑制し、かつ、装置における回路規模の削減あるいは処理負荷を低減することが可能となる。
請求項14に記載の視覚処理装置は、入力された圧縮画像信号を復号化して階調処理する視覚処理方法であって、抽出ステップと、階調変換特性導出ステップと、階調処理ステップとを備えている。抽出ステップは、階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像データと、対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、圧縮画像信号から抽出した低周波成分信号より生成する。階調変換特性導出ステップは、対象画像データと周辺画像データとを用いて、対象画像領域の階調変換特性を導出する。階調処理ステップは、導出された階調変換特性に基づいて、対象画像領域の画像信号の階調処理を行う。
本発明では、圧縮画像信号から抽出した低周波成分信号により、対象画像データと周辺画像データとを生成する。このため、階調変換特性導出ステップにおける階調変換特性導出の処理の処理負荷を軽減することが可能となる。すなわち、低周波成分信号を用いることにより、階調変換特性導出の際に処理対象となる画素数を削減することや、原画像におけるより広い範囲の空間処理を少ない処理量で行うことが可能となる。また、例えば、階調変換特性導出の際に用いられる対象画像データと周辺画像データとを記憶するためのメモリなどの容量を削減することや、対象画像データと周辺画像データとを作成するための回路を削減することが可能となる。よって、本発明により、空間処理に基づく画質の劣化を抑制し、かつ、装置における回路規模の削減あるいは処理負荷を低減することが可能となる。
請求項15に記載の視覚処理方法は、請求項13または14に記載の視覚処理方法であって、階調変換特性導出ステップは、特徴パラメータ導出ステップと、階調変換特性決定ステップとを有している。特徴パラメータ導出ステップは、対象画像データおよび周辺画像データを用いて対象画像領域の特徴を示すパラメータである特徴パラメータを導出する。階調変換特性決定ステップは、特徴パラメータ導出ステップで導出された対象画像領域の特徴パラメータに基づいて階調変換特性を決定する。
本発明では、対象画像データだけでなく、周辺画像データを用いて特徴パラメータを導出する。このため、対象画像領域の階調処理に空間処理的効果を加えることが可能となり、さらに視覚的効果を向上させる階調処理を実現することが可能となる。より具体的な効果として、階調処理による疑似輪郭の発生を抑制することが可能となる。また、対象画像領域の境界が不自然に目立つことが防止可能となる。
請求項16に記載の視覚処理プログラムは、コンピュータを用いて、入力された画像信号を階調処理する視覚処理方法を行うための視覚処理プログラムである。視覚処理方法は、抽出ステップと、階調変換特性導出ステップと、階調処理ステップとを備えている。抽出ステップは、画像信号の縮小画像を外部から取得し、階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像データと、対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、縮小画像から抽出する。階調変換特性導出ステップは、対象画像データと周辺画像データとを用いて、対象画像領域の階調変換特性を導出する。階調処理ステップは、導出された階調変換特性に基づいて、対象画像領域の画像信号の階調処理を行う。
本発明では、原画像の縮小画像を用いる。このため、階調変換特性導出ステップにおける階調変換特性導出の処理の処理負荷を軽減することが可能となる。すなわち、縮小画像を用いることにより、階調変換特性導出の際に処理対象となる画素数を削減することや、原画像におけるより広い範囲の空間処理を少ない処理量で行うことなどが可能となる。また、例えば、階調変換特性導出の際に用いられる対象画像データと周辺画像データとを記憶するためのメモリなどの容量を削減することや、対象画像データと周辺画像データとを作成するための処理負荷を削減することが可能となる。よって、本発明により、空間処理に基づく画質の劣化を抑制し、かつ、処理負荷を低減することが可能となる。
請求項17に記載の視覚処理プログラムは、コンピュータを用いて、入力された圧縮画像信号を復号化して階調処理する視覚処理方法を行うための視覚処理プログラムである。視覚処理方法は、抽出ステップと、階調変換特性導出ステップと、階調処理ステップとを備えている。抽出ステップは、階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像領域データと、対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、圧縮画像信号から抽出した低周波成分信号より生成する。階調変換特性導出ステップは、対象画像データと周辺画像データとを用いて、対象画像領域の階調変換特性を導出する。階調処理ステップは、導出された階調変換特性に基づいて、対象画像領域の画像信号の階調処理を行う。
本発明では、圧縮画像信号から抽出した低周波成分信号により、対象画像データと周辺画像データとを生成する。このため、階調変換特性導出ステップにおける階調変換特性導出の処理の処理負荷を軽減することが可能となる。すなわち、低周波成分信号を用いることにより、階調変換特性導出の際に処理対象となる画素数を削減することや、原画像におけるより広い範囲の空間処理を少ない処理量で行うことが可能となる。また、例えば、階調変換特性導出の際に用いられる対象画像データと周辺画像データとを記憶するためのメモリなどの容量を削減することや、対象画像データと周辺画像データとを作成するための処理負荷を削減することが可能となる。よって、本発明により、空間処理に基づく画質の劣化を抑制し、かつ、処理負荷を低減することが可能となる。
請求項18に記載の視覚処理プログラムは、請求項16または17に記載の視覚処理プログラムであって、階調変換特性導出ステップは、特徴パラメータ導出ステップと、階調変換特性決定ステップとを有している。特徴パラメータ導出ステップは、対象画像データおよび周辺画像データを用いて対象画像領域の特徴を示すパラメータである特徴パラメータを導出する。階調変換特性決定ステップは、特徴パラメータ導出ステップで導出された対象画像領域の特徴パラメータに基づいて階調変換特性を決定する。
本発明では、対象画像データだけでなく、周辺画像データを用いて特徴パラメータを導出する。このため、対象画像領域の階調処理に空間処理的効果を加えることが可能となり、さらに視覚的効果を向上させる階調処理を実現することが可能となる。より具体的な効果として、階調処理による疑似輪郭の発生を抑制することが可能となる。また、対象画像領域の境界が不自然に目立つことが防止可能となる。
請求項19に記載の半導体装置は、入力された画像信号を階調処理する半導体装置であって、抽出部と、階調変換特性導出部と、階調処理部とを備えている。抽出部は、画像信号の縮小画像を装置外部から取得し、階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像領域データと、対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、縮小画像から抽出する。階調変換特性導出部は、対象画像データと周辺画像データとを用いて、対象画像領域の階調変換特性を導出する。階調処理部は、導出された階調変換特性に基づいて、対象画像領域の画像信号の階調処理を行う。
本発明では、原画像の縮小画像を用いる。このため、階調変換特性導出部における階調変換特性導出の処理の処理負荷を軽減することが可能となる。すなわち、縮小画像を用いることにより、階調変換特性導出の際に処理対象となる画素数を削減することや、原画像におけるより広い範囲の空間処理を少ない処理量で行うことなどが可能となる。また、例えば、階調変換特性導出の際に用いられる対象画像データと周辺画像データとを記憶するためのメモリなどの容量を削減することや、対象画像データと周辺画像データとを作成するための回路を削減することが可能となる。よって、本発明により、空間処理に基づく画質の劣化を抑制し、かつ、装置における回路規模の削減あるいは処理負荷を低減することが可能となる。
請求項20に記載の半導体装置は、入力された圧縮画像信号を復号化して階調処理する半導体装置であって、抽出部と、階調変換特性導出部と、階調処理部とを備えている。抽出部は、階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像領域データと、対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、圧縮画像信号から抽出した低周波成分信号より生成する。階調変換特性導出部は、対象画像データと周辺画像データとを用いて、対象画像領域の階調変換特性を導出する。階調処理部は、導出された階調変換特性に基づいて、対象画像領域の画像信号の階調処理を行う。
本発明では、圧縮画像信号から抽出した低周波成分信号により、対象画像データと周辺画像データとを生成する。このため、階調変換特性導出部における階調変換特性導出の処理の処理負荷を軽減することが可能となる。すなわち、低周波成分信号を用いることにより、階調変換特性導出の際に処理対象となる画素数を削減することや、原画像におけるより広い範囲の空間処理を少ない処理量で行うことが可能となる。また、例えば、階調変換特性導出の際に用いられる対象画像データと周辺画像データとを記憶するためのメモリなどの容量を削減することや、対象画像データと周辺画像データとを作成するための回路を削減することが可能となる。よって、本発明により、空間処理に基づく画質の劣化を抑制し、かつ、装置における回路規模の削減あるいは処理負荷を低減することが可能となる。
請求項21に記載の半導体装置は、請求項19または21に記載の半導体装置であって、階調変換特性導出部は、特徴パラメータ導出部と、階調変換特性決定部とを有している。特徴パラメータ導出部は、対象画像データおよび周辺画像データを用いて対象画像領域の特徴を示すパラメータである特徴パラメータを導出する。階調変換特性決定部は、特徴パラメータ導出部で導出された対象画像領域の特徴パラメータに基づいて階調変換特性を決定する。
本発明では、対象画像データだけでなく、周辺画像データを用いて特徴パラメータを導出する。このため、対象画像領域の階調処理に空間処理的効果を加えることが可能となり、さらに視覚的効果を向上させる階調処理を実現することが可能となる。より具体的な効果として、階調処理による疑似輪郭の発生を抑制することが可能となる。また、対象画像領域の境界が不自然に目立つことが防止可能となる。
本発明により、視覚処理において、空間処理に基づく画質の劣化を抑制し、かつ、装置における回路規模の削減あるいは処理負荷を低減することが可能となる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての視覚処理装置1について図1〜図5を用いて説明する。視覚処理装置1は、例えば、コンピュータ、テレビ、デジタルカメラ、携帯電話、PDAなど、画像を取り扱う機器に内蔵、あるいは接続されて、画像の階調処理を行う装置である。視覚処理装置1は、従来に比して細かく分割された画像領域のそれぞれについて階調処理を行う点を特徴として有している。
〈構成〉
図1に、視覚処理装置1の構造を説明するブロック図を示す。視覚処理装置1は、入力信号ISとして入力される原画像を複数の画像領域Pm(1≦m≦n:nは原画像の分割数)に分割する画像分割部2と、それぞれの画像領域Pmに対して階調変換曲線Cmを導出する階調変換曲線導出部10と、階調変換曲線Cmをロードしそれぞれの画像領域Pmに対して階調処理した出力信号OSを出力する階調処理部5とを備えている。階調変換曲線導出部10は、それぞれの画像領域Pmと画像領域Pm周辺の画像領域とから構成される広域画像領域Emの画素の明度ヒストグラムHmを作成するヒストグラム作成部3と、作成された明度ヒストグラムHmからそれぞれの画像領域Pmに対する階調変換曲線Cmを作成する階調曲線作成部4とから構成される。
〈作用〉
図2〜図4を用いて、各部の動作について説明を加える。画像分割部2は、入力信号ISとして入力される原画像を複数(n個)の画像領域Pmに分割する(図2参照。)。ここで、原画像の分割数は、図42に示す従来の視覚処理装置300の分割数(例えば、4〜16分割)よりも多く、例えば、横方向に80分割し縦方向に60分割する4800分割などである。
ヒストグラム作成部3は、それぞれの画像領域Pmに対して広域画像領域Emの明度ヒストグラムHmを作成する。ここで、広域画像領域Emとは、それぞれの画像領域Pmを含む複数の画像領域の集合であり、例えば、画像領域Pmを中心とする縦方向5ブロック、横方向5ブロックの25個の画像領域の集合である。なお、画像領域Pmの位置によっては、画像領域Pmの周辺に縦方向5ブロック、横方向5ブロックの広域画像領域Emを取ることができない場合がある。例えば、原画像の周辺に位置する画像領域Plに対して、画像領域Plの周辺に縦方向5ブロック、横方向5ブロックの広域画像領域Elを取ることができない。この場合には、画像領域Plを中心とする縦方向5ブロック横方向5ブロックの領域と原画像とが重なる領域が広域画像領域Elとして採用される。ヒストグラム作成部3が作成する明度ヒストグラムHmは広域画像領域Em内の全画素の明度値の分布状態を示している。すなわち、図3(a)〜(c)に示す明度ヒストグラムHmにおいて、横軸は入力信号ISの明度レベルを、縦軸は画素数を示している。
階調曲線作成部4は、広域画像領域Emの明度ヒストグラムHmの「画素数」を明度の順に累積し、この累積曲線を画像領域Pmの階調変換曲線Cmとする(図4参照。)。図4に示す階調変換曲線Cmにおいて、横軸は入力信号ISにおける画像領域Pmの画素の明度値を、縦軸は出力信号OSにおける画像領域Pmの画素の明度値を示している。階調処理部5は、階調変換曲線Cmをロードし階調変換曲線Cmに基づいて、入力信号ISにおける画像領域Pmの画素の明度値を変換する。
〈視覚処理方法および視覚処理プログラム〉
図5に、視覚処理装置1における視覚処理方法を説明するフローチャートを示す。図5に示す視覚処理方法は、視覚処理装置1においてハードウェアにより実現され、入力信号IS(図1参照)の階調処理を行う方法である。図5に示す視覚処理方法では、入力信号ISは、画像単位で処理される(ステップS10〜S16)。入力信号ISとして入力される原画像は、複数の画像領域Pm(1≦m≦n:nは原画像の分割数)に分割され(ステップS11)、画像領域Pm毎に階調処理される(ステップS12〜S15)。
それぞれの画像領域Pmと画像領域Pm周辺の画像領域とから構成される広域画像領域Emの画素の明度ヒストグラムHmが作成される(ステップS12)。さらに、明度ヒストグラムHmに基づいて、それぞれの画像領域Pmに対する階調変換曲線Cmが作成される(ステップS13)。ここで、明度ヒストグラムHmおよび階調変換曲線Cmについては、説明を省略する(上記〈作用〉の欄参照。)。作成された階調変換曲線Cmを用いて、画像領域Pmの画素について階調処理が行われる(ステップS14)。さらに、全ての画像領域Pmについての処理が終了したか否かを判定し(ステップS15)、処理が終了したと判定されるまで、ステップS12〜S15の処理を原画像の分割数回繰り返す。以上により、画像単位の処理が終了する(ステップS16)。
なお、図5に示す視覚処理方法のそれぞれのステップは、コンピュータなどにより、視覚処理プログラムとして実現されるものであっても良い。
〈効果〉
(1)
階調変換曲線Cmは、それぞれの画像領域Pmに対して作成される。このため、原画像全体に対して同一の階調変換を行う場合に比して、適切な階調処理を行うことが可能となる。
(2)
それぞれの画像領域Pmに対して作成される階調変換曲線Cmは、広域画像領域Emの明度ヒストグラムHmに基づいて作成される。このため、画像領域Pm毎の大きさは小さくとも十分な明度値のサンプリングが可能となる。また、この結果、小さな画像領域Pmに対しても、適切な階調変換曲線Cmを作成することが可能となる。
(3)
隣接する画像領域に対する広域画像領域は、重なりを有している。このため、隣接する画像領域に対する階調変換曲線は、お互いに似通った傾向を示すことが多い。このため、画像領域毎の階調処理に空間処理的効果を加えることが可能となり隣接する画像領域の境界のつなぎ目が不自然に目立つことが防止可能となる。
(4)
それぞれの画像領域Pmの大きさは、従来に比して小さい。このため、画像領域Pm内での疑似輪郭の発生を抑えることが可能となる。
〈変形例〉
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
(1)
上記実施形態では、原画像の分割数の一例として、4800分割としたが、本発明の効果は、この場合に限定されるものではなく、他の分割数でも同様の効果を得ることが可能
である。なお、階調処理の処理量と視覚的効果とは分割数についてトレードオフの関係にある。すなわち、分割数を増やすと階調処理の処理量は増加するがより良好な視覚的効果(例えば、疑似輪郭の抑制など)を得ることが可能となる。
(2)
上記実施形態では、広域画像領域を構成する画像領域の個数の一例として、25個としたが、本発明の効果は、この場合に限定されるものではなく、他の個数でも同様の効果を得ることが可能である。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態としての視覚処理装置11について図6〜図18を用いて説明する。視覚処理装置11は、例えば、コンピュータ、テレビ、デジタルカメラ、携帯電話、PDAなど、画像を取り扱う機器に内蔵、あるいは接続されて、画像の階調処理を行う装置である。視覚処理装置11は、あらかじめLUTとして記憶した複数の階調変換曲線を切り換えて用いる点を特徴として有している。
〈構成〉
図6に、視覚処理装置11の構造を説明するブロック図を示す。視覚処理装置11は、画像分割部12と、選択信号導出部13と、階調処理部20とを備えている。画像分割部12は、入力信号ISを入力とし、入力信号ISとして入力される原画像を複数に分割した画像領域Pm(1≦m≦n:nは原画像の分割数)を出力とする。選択信号導出部13は、それぞれの画像領域Pmの階調処理に適用される階調変換曲線Cmを選択するための選択信号Smを出力する。階調処理部20は、階調処理実行部14と、階調補正部15とを備えている。階調処理実行部14は、複数の階調変換曲線候補G1〜Gp(pは候補数)を2次元LUTとして備えており、入力信号ISと選択信号Smとを入力とし、それぞれの画像領域Pm内の画素について階調処理した階調処理信号CSを出力とする。階調補正部15は、階調処理信号CSを入力とし、階調処理信号CSの階調を補正した出力信号OSを出力とする。
(階調変換曲線候補について)
図7を用いて、階調変換曲線候補G1〜Gpについて説明する。階調変換曲線候補G1〜Gpは、入力信号ISの画素の明度値と階調処理信号CSの画素の明度値との関係を与える曲線である。図7において、横軸は入力信号ISにおける画素の明度値を、縦軸は階調処理信号CSにおける画素の明度値を示している。階調変換曲線候補G1〜Gpは、添え字について単調減少する関係にあり、全ての入力信号ISの画素の明度値に対して、G1≧G2≧・・・≧Gpの関係を満たしている。例えば、階調変換曲線候補G1〜Gpがそれぞれ入力信号ISの画素の明度値を変数とする「べき関数」であり、Gm=x^(δm)と表される場合(1≦m≦p、xは変数、δmは定数)、δ1≦δ2≦・・・≦δpの関係を満たしている。ここで、入力信号ISの明度値は、値[0.0〜1.0]の範囲であるとする。
なお、以上の階調変換曲線候補G1〜Gpの関係は、添え字の大きい階調変換曲線候補について、入力信号ISが小さい場合、若しくは、添え字の小さい階調変換曲線候補について、入力信号ISが大きい場合、において、成立していなくてもよい。このような場合は、ほとんど無く、画質への影響が小さいためである。
階調処理実行部14は、階調変換曲線候補G1〜Gpを2次元LUTとして備えている。すなわち、2次元LUTは、入力信号ISの画素の明度値と階調変換曲線候補G1〜Gpを選択する選択信号Smとに対して、階調処理信号CSの画素の明度値を与えるルックアップテーブル(LUT)である。図8に、この2次元LUTの一例を示す。図8に示す
2次元LUT41は、64行64列のマトリクスであり、それぞれの階調変換曲線候補G1〜G64を行方向(横方向)に並べたものとなっている。マトリクスの列方向(縦方向)には、例えば10ビットで表される入力信号ISの画素値の上位6ビットの値、すなわち64段階に分けられた入力信号ISの値に対する階調処理信号CSの画素値が並んでいる。階調処理信号CSの画素値は、階調変換曲線候補G1〜Gpが「べき関数」である場合、例えば、値[0.0〜1.0]の範囲の値を有する。
〈作用〉
各部の動作について説明を加える。画像分割部12は、図1の画像分割部2とほぼ同様に動作し、入力信号ISとして入力される原画像を複数(n個)の画像領域Pmに分割する(図2参照)。ここで、原画像の分割数は、図42に示す従来の視覚処理装置300の分割数(例えば、4〜16分割)よりも多く、例えば、横方向に80分割し縦方向に60分割する4800分割などである。
選択信号導出部13は、それぞれの画像領域Pmに対して適用される階調変換曲線Cmを階調変換曲線候補G1〜Gpの中から選択する。具体的には、選択信号導出部13は、画像領域Pmの広域画像領域Emの平均明度値を計算し、計算された平均明度値に応じて階調変換曲線候補G1〜Gpのいずれかの選択を行う。すなわち、階調変換曲線候補G1〜Gpは、広域画像領域Emの平均明度値に関連づけられており、平均明度値が大きくなるほど、添え字の大きい階調変換曲線候補G1〜Gpが選択される。
ここで、広域画像領域Emとは、[第1実施形態]において図2を用いて説明したのと同様である。すなわち、広域画像領域Emは、それぞれの画像領域Pmを含む複数の画像領域の集合であり、例えば、画像領域Pmを中心とする縦方向5ブロック、横方向5ブロックの25個の画像領域の集合である。なお、画像領域Pmの位置によっては、画像領域Pmの周辺に縦方向5ブロック、横方向5ブロックの広域画像領域Emを取ることができない場合がある。例えば、原画像の周辺に位置する画像領域Plに対して、画像領域Plの周辺に縦方向5ブロック、横方向5ブロックの広域画像領域Elを取ることができない。この場合には、画像領域Plを中心とする縦方向5ブロック横方向5ブロックの領域と原画像とが重なる領域が広域画像領域Elとして採用される。
選択信号導出部13の選択結果は、階調変換曲線候補G1〜Gpのいずれかを示す選択信号Smとして出力される。より具体的には、選択信号Smは、階調変換曲線候補G1〜Gpの添え字(1〜p)の値として出力される。
階調処理実行部14は、入力信号ISが含む画像領域Pmの画素の明度値と選択信号Smとを入力とし、例えば、図8に示す2次元LUT41を用いて、階調処理信号CSの明度値を出力する。
階調補正部15は、階調処理信号CSが含む画像領域Pmの画素の明度値を画素の位置と画像領域Pmおよび画像領域Pmの周辺の画像領域に対して選択された階調変換曲線とに基づいて補正する。例えば、画像領域Pmが含む画素に適用された階調変換曲線Cmと画像領域Pmの周辺の画像領域に対して選択された階調変換曲線とを画素位置の内分比で補正し、補正後の画素の明度値を求める。
図9を用いて、階調補正部15の動作についてさらに詳しく説明する。図9は、画像領域Po,Pp,Pq,Pr(o,p,q,rは分割数n(図2参照。)以下の正整数)の階調変換曲線Co,Cp,Cq,Crが階調変換曲線候補Gs,Gt,Gu,Gv(s,t,u,vは階調変換曲線の候補数p以下の正整数)と選択されたことを示している。
ここで、階調補正の対象となる画像領域Poの画素x(明度値[x]とする)の位置を、画像領域Poの中心と画像領域Ppの中心とを[i:1−i]に内分し、かつ、画像領域Poの中心と画像領域Pqの中心とを[j:1−j]に内分する位置であるとする。この場合、階調補正後の画素xの明度値[x’]は、[x’]={(1−j)・(1−i)・[Gs]+(1−j)・(i)・[Gt]+(j)・(1−i)・[Gu]+(j)・(i)・[Gv]}・{[x]/[Gs]}と求められる。なお、[Gs],[Gt],[Gu],[Gv]は、明度値[x]に対して、階調変換曲線候補Gs,Gt,Gu,Gvを適用した場合の明度値であるとする。
〈視覚処理方法および視覚処理プログラム〉
図10に、視覚処理装置11における視覚処理方法を説明するフローチャートを示す。図10に示す視覚処理方法は、視覚処理装置11においてハードウェアにより実現され、入力信号IS(図6参照)の階調処理を行う方法である。図10に示す視覚処理方法では、入力信号ISは、画像単位で処理される(ステップS20〜S26)。入力信号ISとして入力される原画像は、複数の画像領域Pm(1≦m≦n:nは原画像の分割数)に分割され(ステップS21)、画像領域Pm毎に階調処理される(ステップS22〜S24)。
画像領域Pm毎の処理では、それぞれの画像領域Pmに対して適用される階調変換曲線Cmが階調変換曲線候補G1〜Gpの中から選択される(ステップS22)。具体的には、画像領域Pmの広域画像領域Emの平均明度値を計算し、計算された平均明度値に応じて階調変換曲線候補G1〜Gpのいずれかの選択が行われる。階調変換曲線候補G1〜Gpは、広域画像領域Emの平均明度値に関連づけられており、平均明度値が大きくなるほど、添え字の大きい階調変換曲線候補G1〜Gpが選択される。ここで、広域画像領域Emについては、説明を省略する(上記〈作用〉の欄参照。)。
入力信号ISが含む画像領域Pmの画素の明度値と階調変換曲線候補G1〜GpのうちステップS22で選択された階調変換曲線候補を示す選択信号Smとに対して、例えば、図8に示す2次元LUT41を用いて、階調処理信号CSの明度値が出力される(ステップS23)。さらに、全ての画像領域Pmについての処理が終了したか否かを判定し(ステップS24)、処理が終了したと判定されるまで、ステップS22〜S24の処理を原画像の分割数回繰り返す。以上により、画像領域単位の処理が終了する。
階調処理信号CSが含む画像領域Pmの画素の明度値は、画素の位置と画像領域Pmおよび画像領域Pmの周辺の画像領域に対して選択された階調変換曲線とに基づいて補正される(ステップS25)。例えば、画像領域Pmが含む画素に適用された階調変換曲線Cmと画像領域Pmの周辺の画像領域に対して選択された階調変換曲線とを画素位置の内分比で補正し、補正後の画素の明度値が求められる。補正の詳細な内容については、説明を省略する(上記〈作用〉の欄、図9参照。)。
以上により、画像単位の処理が終了する(ステップS26)。
なお、図10に示す視覚処理方法のそれぞれのステップは、コンピュータなどにより、視覚処理プログラムとして実現されるものであっても良い。
〈効果〉
本発明により、上記[第1実施形態]の〈効果〉とほぼ同様の効果を得ることが可能である。以下、第2実施形態特有の効果を記載する。
(1)
それぞれの画像領域Pmに対して選択される階調変換曲線Cmは、広域画像領域Emの平均明度値に基づいて作成される。このため、画像領域Pmの大きさは小さくとも十分な明度値のサンプリングが可能となる。また、この結果、小さな画像領域Pmに対しても、適切な階調変換曲線Cmを選択して適用することが可能となる。
(2)
階調処理実行部14は、あらかじめ作成された2次元LUTを有している。このため、階調処理に要する処理負荷、より具体的には、階調変換曲線Cmの作成に要する処理負荷を削減することが可能となる。この結果、画像領域Pmの階調処理に要する処理を高速化することが可能となる。
(3)
階調処理実行部14は、2次元LUTを用いて階調処理を実行する。2次元LUTは、視覚処理装置11が備えるハードディスクあるいはROMなどの記憶装置から読み出されて階調処理に用いられる。読み出す2次元LUTの内容を変更することにより、ハードウェアの構成を変更せずに様々な階調処理を実現することが可能となる。すなわち、原画像の特性により適した階調処理を実現することが可能となる。
(4)
階調補正部15は、1つの階調変換曲線Cmを用いて階調処理された画像領域Pmの画素の階調を補正する。このため、より適切に階調処理された出力信号OSを得ることができる。例えば、疑似輪郭の発生を抑制することが可能となる。また、出力信号OSにおいては、それぞれの画像領域Pmの境界のつなぎ目が不自然に目立つことがさらに防止可能となる。
〈変形例〉
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
(1)
上記実施形態では、原画像の分割数の一例として、4800分割としたが、本発明の効果は、この場合に限定されるものではなく、他の分割数でも同様の効果を得ることが可能である。なお、階調処理の処理量と視覚的効果とは分割数についてトレードオフの関係にある。すなわち、分割数を増やすと階調処理の処理量は増加するがより良好な視覚的効果(例えば、疑似輪郭の抑制された画像など)を得ることが可能となる。
(2)
上記実施形態では、広域画像領域を構成する画像領域の個数の一例として、25個としたが、本発明の効果は、この場合に限定されるものではなく、他の個数でも同様の効果を得ることが可能である。
(3)
上記実施形態では、64行64列のマトリクスからなる2次元LUT41を2次元LUTの一例とした。ここで、本発明の効果は、このサイズの2次元LUTに限定されるものではない。例えば、さらに多くの階調変換曲線候補を行方向に並べたマトリクスであっても良い。また、入力信号ISの画素値をさらに細かいステップに区切った値に対する階調処理信号CSの画素値をマトリクスの列方向に並べたもので有っても良い。具体的には、例えば10ビットで表される入力信号ISのそれぞれの画素値に対して、階調処理信号CSの画素値を並べたもので有っても良い。
2次元LUTのサイズが大きくなれば、より適切な階調処理を行うことが可能となり、小さくなれば、2次元LUTを記憶するメモリの削減などが可能となる。
(4)
上記実施形態では、マトリクスの列方向には、例えば10ビットで表される入力信号ISの画素値の上位6ビットの値、すなわち64段階に分けられた入力信号ISの値に対する階調処理信号CSの画素値が並んでいる、と説明した。ここで、階調処理信号CSは、階調処理実行部14により、入力信号ISの画素値の下位4ビットの値で線形補間されたマトリクスの成分として出力されるものであっても良い。すなわち、マトリクスの列方向には、例えば10ビットで表される入力信号ISの画素値の上位6ビットの値に対するマトリクスの成分が並んでおり、入力信号ISの画素値の上位6ビットの値に対するマトリクスの成分と、入力信号ISの画素値の上位6ビットの値に[1]を加えた値に対するマトリクスの成分(例えば、図8では、1行下の成分)とを入力信号ISの画素値の下位4ビットの値を用いて線形補間し、階調処理信号CSとして出力する。
これにより、2次元LUT41(図8参照)のサイズが小さくとも、より適切な階調処理を行うことが可能となる。
(5)
上記実施形態では、広域画像領域Emの平均明度値に基づいて、画像領域Pmに適用する階調変換曲線Cmを選択すると説明した。ここで、階調変換曲線Cmの選択方法は、この方法に限られない。例えば、広域画像領域Emの最大明度値、あるいは最小明度値に基づいて、画像領域Pmに適用する階調変換曲線Cmを選択してもよい。なお、階調変換曲線Cmの選択に際して、選択信号Smの値[Sm]は、広域画像領域Emの平均明度値、最大明度値、あるいは最小明度値そのものであってもよい。この場合、選択信号Smの取りうる値を64段階に分けたそれぞれの値に対して、階調変換曲線候補G1〜G64が関連付けられていることとなる。
また例えば、次のようにして画像領域Pmに適用する階調変換曲線Cmを選択してもよい。すなわち、それぞれの画像領域Pmについて平均明度値を求め、それぞれの平均明度値からそれぞれの画像領域Pmについての仮の選択信号Sm’を求める。ここで、仮の選択信号Sm’は、階調変換曲線候補G1〜Gpの添え字の番号を値としている。さらに、広域画像領域Emが含むそれぞれの画像領域について、仮の選択信号Sm’の値を平均し、画像領域Pmの選択信号Smの値[Sm]を求め、階調変換曲線候補G1〜Gpのうち値[Sm]に最も近い整数を添え字とする候補を階調変換曲線Cmとして選択する。
(6)
上記実施形態では、広域画像領域Emの平均明度値に基づいて、画像領域Pmに適用する階調変換曲線Cmを選択すると説明した。ここで、広域画像領域Emの単純平均でなく、加重平均(重み付き平均)に基づいて、画像領域Pmに適用する階調変換曲線Cmを選択してもよい。例えば、図11に示すように、広域画像領域Emを構成するそれぞれの画像領域の平均明度値を求め、画像領域Pmの平均明度値と大きく異なる平均明度値を持つ画像領域Ps1,Ps2,・・・については、重み付けを軽くして、あるいは除外して、広域画像領域Emの平均明度値を求める。
これにより、広域画像領域Emが明度的に特異的な領域を含む場合(例えば、広域画像領域Emが2つの明度値の異なる物体の境界を含む場合)であっても、画像領域Pmに適用される階調変換曲線Cmの選択に対して、その特異的な領域の明度値が与える影響が少なくなり、さらに適切な階調処理が行われることとなる。
(7)
上記実施形態において、階調補正部15の存在は任意としても良い。すなわち、階調処理信号CSを出力とした場合であっても、従来の視覚処理装置300(図42参照)に比して、[第1実施形態]の〈効果〉に記載したのと同様の効果、および[第2実施形態]の〈効果〉(1)および(2)に記載したのと同様の効果を得ることが可能である。
(8)
上記実施形態では、階調変換曲線候補G1〜Gpは、添え字について単調減少する関係にあり、全ての入力信号ISの画素の明度値に対して、G1≧G2≧・・・≧Gpの関係を満たしていると説明した。ここで、2次元LUTが備える階調変換曲線候補G1〜Gpは、入力信号ISの画素の明度値の一部に対して、G1≧G2≧・・・≧Gpの関係を満たしていなくてもよい。すなわち、階調変換曲線候補G1〜Gpのいずれかが、互いに交差する関係にあってもよい。
例えば、暗い夜景の中にある小さい明かりの部分など(夜景の中にあるネオン部分など)、入力信号ISの値は大きいが、広域画像領域Emの平均明度値は小さい場合、階調処理された画像信号の値が画質に与える影響は小さい。このような場合には、2次元LUTが備える階調変換曲線候補G1〜Gpは、入力信号ISの画素の明度値の一部に対して、G1≧G2≧・・・≧Gpの関係を満たしていなくてもよい。すなわち、階調処理後の値が画質に与える影響が小さい部分では、2次元LUTが格納する値は、任意であってよい。
なお、2次元LUTが格納する値が任意である場合にも、同じ値の入力信号ISと選択信号Smとに対して格納されている値は、入力信号ISと選択信号Smとの値に対して、単調増加、あるいは単調減少する関係を維持していることが望ましい。
また、上記実施形態では、2次元LUTが備える階調変換曲線候補G1〜Gpは、「べき関数」であると説明した。ここで、階調変換曲線候補G1〜Gpは、厳密に「べき関数」として定式化されるもので無くともよい。また、S字、逆S字などといった形状を有する関数であってもよい。
(9)
視覚処理装置11では、2次元LUTが格納する値であるプロファイルデータを作成するプロファイルデータ作成部をさらに備えていても良い。具体的には、プロファイルデータ作成部は、視覚処理装置1(図1参照)における画像分割部2と階調変換曲線導出部10とから構成されており、作成された複数の階調変換曲線の集合をプロファイルデータとして2次元LUTに格納する。
また、2次元LUTに格納される階調変換曲線のそれぞれは、空間処理された入力信号ISに関連づけられていてもかまわない。この場合、視覚処理装置11では、画像分割部12と選択信号導出部13とを、入力信号ISを空間処理する空間処理部に置き換えても良い。
(10)
上記実施形態において、入力信号ISの画素の明度値は、値[0.0〜1.0]の範囲の値でなくてもよい。入力信号ISが他の範囲の値として入力される場合には、その範囲の値を値[0.0〜1.0]に正規化して用いてもよい。また、正規化は行わず、上記した処理において取り扱う値を適宜変更してもよい。
(11)
階調変換曲線候補G1〜Gpのそれぞれは、通常のダイナミックレンジよりも広いダイナミックレンジを有する入力信号ISを階調処理し、通常のダイナミックレンジの階調処理信号CSを出力する階調変換曲線であってもよい。
近年、S/Nの良いCCDを光量を絞って使用する、電子シャッタを長短2回開く、あるいは低感度・高感度の画素を持つセンサを使用する、などの方法により、通常のダイナミックレンジよりも1〜3桁広いダイナミックレンジを扱うことができる機器の開発が進んでいる。
これに伴って、入力信号ISが通常のダイナミックレンジ(例えば、値[0.0〜1.0]の範囲の信号)よりも広いダイナミックレンジを有する場合にも、適切に階調処理することが求められている。
ここで、図12に示すように、値[0.0〜1.0]を超える範囲の入力信号ISに対しても、値[0.0〜1.0]の階調処理信号CSを出力するような階調変換曲線を用いる。
これにより、広いダイナミックレンジを有する入力信号ISに対しても、適切な階調処理を行い、通常のダイナミックレンジの階調処理信号CSを出力することが可能となる。
また、上記実施形態では、「階調処理信号CSの画素値は、階調変換曲線候補G1〜Gpが「べき関数」である場合、例えば、値[0.0〜1.0]の範囲の値を有する。」と記載した。ここで、階調処理信号CSの画素値は、この範囲に限られない。例えば、値[0.0〜1.0]の入力信号ISに対して、階調変換曲線候補G1〜Gpは、ダイナミックレンジ圧縮を行うものであってもよい。
(12)
上記実施形態では、「階調処理実行部14は、階調変換曲線候補G1〜Gpを2次元LUTとして有している。」と説明した。ここで、階調処理実行部14は、階調変換曲線候補G1〜Gpを特定するための曲線パラメータと選択信号Smとの関係を格納する1次元LUTを有するものであってもよい。
《構成》
図13に、階調処理実行部14の変形例としての階調処理実行部44の構造を説明するブロック図を示す。階調処理実行部44は、入力信号ISと選択信号Smとを入力とし、階調処理された入力信号ISである階調処理信号CSを出力とする。階調処理実行部44は、曲線パラメータ出力部45と演算部48とを備えている。
曲線パラメータ出力部45は、第1LUT46と第2LUT47から構成される。第1LUT46および第2LUT47は、選択信号Smを入力とし、選択信号Smが指定する階調変換曲線候補Gmの曲線パラメータP1およびP2をそれぞれ出力する。
演算部48は、曲線パラメータP1およびP2と、入力信号ISとを入力とし、階調処理信号CSを出力とする。
《1次元LUTについて》
第1LUT46および第2LUT47は、それぞれ選択信号Smに対する曲線パラメータP1およびP2の値を格納する1次元LUTである。第1LUT46および第2LUT47について詳しく説明する前に、曲線パラメータP1およびP2の内容について説明する。
図14を用いて、曲線パラメータP1およびP2と、階調変換曲線候補G1〜Gpとの関係について説明する。図14は、階調変換曲線候補G1〜Gpを示している。ここで、階調変換曲線候補G1〜Gpは、添え字について単調減少する関係にあり、全ての入力信号ISの画素の明度値に対して、G1≧G2≧・・・≧Gpの関係を満たしている。なお、以上の階調変換曲線候補G1〜Gpの関係は、添え字の大きい階調変換曲線候補について、入力信号ISが小さい場合、若しくは、添え字の小さい階調変換曲線候補について、入力信号ISが大きい場合、などにおいて成立していなくてもよい。
曲線パラメータP1およびP2は、入力信号ISの所定の値に対する階調処理信号CSの値として出力される。すなわち、選択信号Smにより階調変換曲線候補Gmが指定された場合、曲線パラメータP1の値は、入力信号ISの所定の値[X1]に対する階調変換曲線候補Gmの値[R1m]として出力され、曲線パラメータP2の値は、入力信号ISの所定の値[X2]に対する階調変換曲線候補Gmの値[R2m]として出力される。ここで、値[X2]は、値[X1]よりも大きい値である。
次に、第1LUT46および第2LUT47について説明する。
第1LUT46および第2LUT47は、それぞれ選択信号Smに対する曲線パラメータP1およびP2の値を格納している。より具体的には、例えば、6ビットの信号として与えられるそれぞれの選択信号Smに対して、曲線パラメータP1およびP2の値がそれぞれ6ビットで与えられる。ここで、選択信号Smや曲線パラメータP1およびP2にたいして確保されるビット数はこれに限られない。
図15を用いて、曲線パラメータP1およびP2と、選択信号Smとの関係について説明する。図15は、選択信号Smに対する曲線パラメータP1およびP2の値の変化を示している。第1LUT46および第2LUT47には、それぞれの選択信号Smに対する曲線パラメータP1およびP2の値が格納されている。例えば、選択信号Smに対する曲線パラメータP1の値として、値[R1m]が格納されており、曲線パラメータP2の値として、値[R2m]が格納されている。
以上の第1LUT46および第2LUT47により、入力された選択信号Smに対して、曲線パラメータP1およびP2が出力される。
《演算部48について》
演算部48は、取得した曲線パラメータP1およびP2(値[R1m]および値[R2m])に基づいて、入力信号ISに対する階調処理信号CSを導出する。具体的な手順を以下記載する。ここで、入力信号ISの値は、値[0.0〜1.0]の範囲で与えられるものとする。また、階調変換曲線候補G1〜Gpは、値[0.0〜1.0]の範囲で与えられる入力信号ISを、値[0.0〜1.0]の範囲に階調変換するものとする。なお、本発明は、入力信号ISをこの範囲に限定しない場合にも適用可能である。
まず、演算部48は、入力信号ISの値と、所定の値[X1],[X2]との比較を行う。
入力信号ISの値(値[X]とする)が[0.0]以上[X1]未満である場合、図14における原点と座標([X1],[R1m])とを結ぶ直線上において、値[X]に対する階調処理信号CSの値(値[Y]とする)が求められる。より具体的には、値[Y]は、次式[Y]=([X]/[X1])*[R1m]、により求められる。
入力信号ISの値が[X1]以上[X2]未満である場合、図14における座標([X1],[R1m])と座標([X2],[R2m])とを結ぶ直線上において、値[X]に対する値[Y]が求められる。より具体的には、値[Y]は、次式[Y]=[R1m]+{([R2m]−[R1m])/([X2]−[X1])}*([X]−[X1])、により求められる。
入力信号ISの値が[X2]以上[1.0]以下である場合、図14における座標([X2],[R2m])と座標([1.0],[1.0])とを結ぶ直線上において、値[X]に対する値[Y]が求められる。より具体的には、値[Y]は、次式[Y]=[R2m]+{([1.0]−[R2m])/([1.0]−[X2])}*([X]−[X2])、により求められる。
以上の演算により、演算部48は、入力信号ISに対する階調処理信号CSを導出する。
《階調処理方法・プログラム》
上述の処理は、階調処理プログラムとして、コンピュータなどにより実行されるものであってもよい。階調処理プログラムは、以下記載する階調処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
階調処理方法は、入力信号ISと選択信号Smとを取得し、階調処理信号CSを出力する方法であって、入力信号ISを1次元LUTを用いて階調処理する点に特徴を有している。
まず、選択信号Smが取得されると、第1LUT46および第2LUT47から曲線パラメータP1およびP2が出力される。第1LUT46、第2LUT47、曲線パラメータP1およびP2については、詳細な説明を省略する。
さらに、曲線パラメータP1およびP2に基づいて、入力信号ISの階調処理が行われる。階調処理の詳しい内容は、演算部48についての説明のなかで記載したため省略する。
以上の階調処理方法により、入力信号ISに対する階調処理信号CSが導出される。
《効果》
階調処理実行部14の変形例としての階調処理実行部44では、2次元LUTではなく、2つの1次元LUTを備えている。このため、ルックアップテーブルを記憶するための記憶容量を削減することが可能となる。
《変形例》
(1)
上記変形例では、「曲線パラメータP1およびP2の値は、入力信号ISの所定の値に対する階調変換曲線候補Gmの値である。」、と説明した。ここで、曲線パラメータP1およびP2は、階調変換曲線候補Gmの他の曲線パラメータであってもよい。以下、具体的に説明を加える。
(1−1)
曲線パラメータは、階調変換曲線候補Gmの傾きであってもよい。図14を用いて具体的に説明する。選択信号Smにより階調変換曲線候補Gmが指定された場合、曲線パラメータP1の値は、入力信号ISの所定の範囲[0.0〜X1]における階調変換曲線候補
Gmの傾きの値[K1m]であり、曲線パラメータP2の値は、入力信号ISの所定の範囲[X1〜X2]における階調変換曲線候補Gmの傾きの値[K2m]である。
図16を用いて、曲線パラメータP1およびP2と、選択信号Smとの関係について説明する。図16は、選択信号Smに対する曲線パラメータP1およびP2の値の変化を示している。第1LUT46および第2LUT47には、それぞれの選択信号Smに対する曲線パラメータP1およびP2の値が格納されている。例えば、選択信号Smに対する曲線パラメータP1の値として、値[K1m]が格納されており、曲線パラメータP2の値として、値[K2m]が格納されている。
以上の第1LUT46および第2LUT47により、入力された選択信号Smに対して、曲線パラメータP1およびP2が出力される。
演算部48では、取得した曲線パラメータP1およびP2に基づいて、入力信号ISに対する階調処理信号CSを導出する。具体的な手順を以下記載する。
まず、演算部48は、入力信号ISの値と、所定の値[X1],[X2]との比較を行う。
入力信号ISの値(値[X]とする)が[0.0]以上[X1]未満である場合、図14における原点と座標([X1],[K1m]*[X1](以下、[Y1]と記載する))とを結ぶ直線上において、値[X]に対する階調処理信号CSの値(値[Y]とする)が求められる。より具体的には、値[Y]は、次式[Y]=[K1m]*[X]、により求められる。
入力信号ISの値が[X1]以上[X2]未満である場合、図14における座標([X1],[Y1])と座標([X2],[K1m]*[X1]+[K2m]*([X2]−[X1])(以下、[Y2]と記載する))とを結ぶ直線上において、値[X]に対する値[Y]が求められる。より具体的には、値[Y]は、次式[Y]=[Y1]+[K2m]*([X]−[X1])、により求められる。
入力信号ISの値が[X2]以上[1.0]以下である場合、図14における座標([X2],[Y2])と座標(1.0,1.0)とを結ぶ直線上において、値[X]に対する値[Y]が求められる。より具体的には、値[Y]は、次式[Y]=[Y2]+{([1.0]−[Y2])/([1.0]−[X2])}*([X]−[X2])、により求められる。
以上の演算により、演算部48は、入力信号ISに対する階調処理信号CSを導出する。
(1−2)
曲線パラメータは、階調変換曲線候補Gm上の座標であってもよい。図17を用いて具体的に説明する。選択信号Smにより階調変換曲線候補Gmが指定された場合、曲線パラメータP1の値は、階調変換曲線候補Gm上の座標の一方の成分の値[Mm]であり、曲線パラメータP2の値は、階調変換曲線候補Gm上の座標の他方の成分の値[Nm]である。さらに、階調変換曲線候補G1〜Gpは、全て座標(X1,Y1)を通過する曲線である。
図18を用いて、曲線パラメータP1およびP2と、選択信号Smとの関係について説明する。図18は、選択信号Smに対する曲線パラメータP1およびP2の値の変化を示
している。第1LUT46および第2LUT47には、それぞれの選択信号Smに対する曲線パラメータP1およびP2の値が格納されている。例えば、選択信号Smに対する曲線パラメータP1の値として、値[Mm]が格納されており、曲線パラメータP2の値として、値[Nm]が格納されている。
以上の第1LUT46および第2LUT47により、入力された選択信号Smに対して、曲線パラメータP1およびP2が出力される。
演算部48では、図14を用いて説明した変形例と同様の処理により、入力信号ISから階調処理信号CSが導出される。詳しい説明は、省略する。
(1−3)
以上の変形例は、一例であり、曲線パラメータP1およびP2は、階調変換曲線候補Gmのさらに他の曲線パラメータであってもよい。
また、曲線パラメータの個数も上記に限られない。さらに少なくてもよいし、さらに多くてもよい。
演算部48についての説明では、階調変換曲線候補G1〜Gpが直線の線分から構成される曲線である場合についての演算について記載した。ここで、階調変換曲線候補G1〜Gp上の座標が曲線パラメータとして与えられる場合には、与えられた座標を通過する滑らかな曲線が作成され(カーブフィッティング)、作成された曲線を用いて、階調変換処理が行われるものであってもよい。
(2)
上記変形例では、「曲線パラメータ出力部45は、第1LUT46と第2LUT47から構成される。」と説明した。ここで、曲線パラメータ出力部45は、選択信号Smの値に対する曲線パラメータP1およびP2の値を格納するLUTを備えないものであってもよい。
この場合、曲線パラメータ出力部45は、曲線パラメータP1およびP2の値を演算する。より具体的には、曲線パラメータ出力部45は、図15、図16、図18などに示される曲線パラメータP1およびP2のグラフを表すパラメータを記憶している。曲線パラメータ出力部45は、記憶されたパラメータから曲線パラメータP1およびP2のグラフを特定する。さらに、曲線パラメータP1およびP2のグラフを用いて、選択信号Smに対する曲線パラメータP1およびP2の値を出力する。
ここで、曲線パラメータP1およびP2のグラフを特定するためのパラメータとは、グラフ上の座標、グラフの傾き、曲率などである。例えば、曲線パラメータ出力部45は、図15に示す曲線パラメータP1およびP2のグラフ上のそれぞれ2点の座標を記憶しており、この2点の座標を結ぶ直線を、曲線パラメータP1およびP2のグラフとして用いる。
ここで、パラメータから曲線パラメータP1およびP2のグラフを特定する際には、直線近似だけでなく、折れ線近似、曲線近似などを用いてもよい。
これにより、LUTを記憶するためのメモリを用いずに曲線パラメータを出力することが可能となる。すなわち、装置が備えるメモリの容量をさらに削減することが可能となる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態としての視覚処理装置21について図19〜図21を用いて説明する。視覚処理装置21は、例えば、コンピュータ、テレビ、デジタルカメラ、携帯電話、PDAなど、画像を取り扱う機器に内蔵、あるいは接続されて、画像の階調処理を行う装置である。視覚処理装置21は、あらかじめLUTとして記憶した複数の階調変換曲線を階調処理の対象となる画素ごとに切り換えて用いる点を特徴として有している。
〈構成〉
図19に、視覚処理装置21の構造を説明するブロック図を示す。視覚処理装置21は、画像分割部22と、選択信号導出部23と、階調処理部30とを備えている。画像分割部22は、入力信号ISを入力とし、入力信号ISとして入力される原画像を複数に分割した画像領域Pm(1≦m≦n:nは原画像の分割数)を出力とする。選択信号導出部23は、それぞれの画像領域Pmに対して階調変換曲線Cmを選択するための選択信号Smを出力する。階調処理部30は、選択信号補正部24と、階調処理実行部25とを備えている。選択信号補正部24は、選択信号Smを入力とし、それぞれの画像領域Pm毎の選択信号Smを補正した信号である画素毎の選択信号SSを出力する。階調処理実行部25は、複数の階調変換曲線候補G1〜Gp(pは候補数)を2次元LUTとして備えており、入力信号ISと画素毎の選択信号SSとを入力とし、それぞれの画素について階調処理した出力信号OSを出力とする。
(階調変換曲線候補について)
階調変換曲線候補G1〜Gpについては、[第2実施形態]において図7を用いて説明したのとほぼ同様であるため、ここでは説明を省略する。但し、本実施形態においては、階調変換曲線候補G1〜Gpは、入力信号ISの画素の明度値と出力信号OSの画素の明度値との関係を与える曲線である。
階調処理実行部25は、階調変換曲線候補G1〜Gpを2次元LUTとして備えている。すなわち、2次元LUTは、入力信号ISの画素の明度値と階調変換曲線候補G1〜Gpを選択する選択信号SSとに対して、出力信号OSの画素の明度値を与えるルックアップテーブル(LUT)である。具体例は、[第2実施形態]において図8を用いて説明したのとほぼ同様であるため、ここでは説明を省略する。但し、本実施形態においては、マトリクスの列方向には、例えば10ビットで表される入力信号ISの画素値の上位6ビットの値に対する出力信号OSの画素値が並んでいる。
〈作用〉
各部の動作について説明を加える。画像分割部22は、図1の画像分割部2とほぼ同様に動作し、入力信号ISとして入力される原画像を複数(n個)の画像領域Pmに分割する(図2参照)。ここで、原画像の分割数は、図42に示す従来の視覚処理装置300の分割数(例えば、4〜16分割)よりも多く、例えば、横方向に80分割し縦方向に60分割する4800分割などである。
選択信号導出部23は、それぞれの画像領域Pmに対して階調変換曲線Cmを階調変換曲線候補G1〜Gpの中から選択する。具体的には、選択信号導出部23は、画像領域Pmの広域画像領域Emの平均明度値を計算し、計算された平均明度値に応じて階調変換曲線候補G1〜Gpのいずれかの選択を行う。すなわち、階調変換曲線候補G1〜Gpは、広域画像領域Emの平均明度値に関連づけられており、平均明度値が大きくなるほど、添え字の大きい階調変換曲線候補G1〜Gpが選択される。
ここで、広域画像領域Emとは、[第1実施形態]において図2を用いて説明したのと同様である。すなわち、広域画像領域Emは、それぞれの画像領域Pmを含む複数の画像
領域の集合であり、例えば、画像領域Pmを中心とする縦方向5ブロック、横方向5ブロックの25個の画像領域の集合である。なお、画像領域Pmの位置によっては、画像領域Pmの周辺に縦方向5ブロック、横方向5ブロックの広域画像領域Emを取ることができない場合がある。例えば、原画像の周辺に位置する画像領域Plに対して、画像領域Plの周辺に縦方向5ブロック、横方向5ブロックの広域画像領域Elを取ることができない。この場合には、画像領域Plを中心とする縦方向5ブロック横方向5ブロックの領域と原画像とが重なる領域が広域画像領域Elとして採用される。
選択信号導出部23の選択結果は、階調変換曲線候補G1〜Gpのいずれかを示す選択信号Smとして出力される。より具体的には、選択信号Smは、階調変換曲線候補G1〜Gpの添え字(1〜p)の値として出力される。
選択信号補正部24は、それぞれの画像領域Pmに対して出力されたそれぞれの選択信号Smを用いた補正により、入力信号ISを構成する画素毎に階調変換曲線を選択するための画素毎の選択信号SSを出力する。例えば、画像領域Pmに含まれる画素に対する選択信号SSは、画像領域Pmおよび画像領域Pmの周辺の画像領域に対して出力された選択信号の値を画素位置の内分比で補正して求められる。
図20を用いて、選択信号補正部24の動作についてさらに詳しく説明する。図20は、画像領域Po,Pp,Pq,Pr(o,p,q,rは分割数n(図2参照。)以下の正整数)に対して選択信号So,Sp,Sq,Srが出力された状態を示している。
ここで、階調補正の対象となる画素xの位置を、画像領域Poの中心と画像領域Ppの中心とを[i:1−i]に内分し、かつ、画像領域Poの中心と画像領域Pqの中心とを[j:1−j]に内分する位置であるとする。この場合、画素xに対する選択信号SSの値[SS]は、[SS]={(1−j)・(1−i)・[So]+(1−j)・(i)・[Sp]+(j)・(1−i)・[Sq]+(j)・(i)・[Sr]}と求められる。なお、[So],[Sp],[Sq],[Sr]は、選択信号So,Sp,Sq,Srの値であるとする。
階調処理実行部25は、入力信号ISが含む画素の明度値と選択信号SSとを入力とし、例えば図8に示す2次元LUT41を用いて、出力信号OSの明度値を出力する。
なお、選択信号SSの値[SS]が、2次元LUT41の備える階調変換曲線候補G1〜Gpの添え字(1〜p)と等しい値にならない場合、値[SS]に最も近い整数を添え字とする階調変換曲線候補G1〜Gpが入力信号ISの階調処理に用いられる。
〈視覚処理方法および視覚処理プログラム〉
図21に、視覚処理装置21における視覚処理方法を説明するフローチャートを示す。図21に示す視覚処理方法は、視覚処理装置21においてハードウェアにより実現され、入力信号IS(図19参照)の階調処理を行う方法である。図21に示す視覚処理方法では、入力信号ISは、画像単位で処理される(ステップS30〜S37)。入力信号ISとして入力される原画像は、複数の画像領域Pm(1≦m≦n:nは原画像の分割数)に分割され(ステップS31)、画像領域Pm毎に階調変換曲線Cmが選択され(ステップS32〜S33)、画像領域Pm毎に階調変換曲線Cmを選択するための選択信号Smに基づいて、原画像の画素毎に階調変換曲線が選択され、画素単位での階調処理が行われる(ステップS34〜S36)。
それぞれのステップについて具体的に説明を加える。
それぞれの画像領域Pmに対して階調変換曲線Cmが階調変換曲線候補G1〜Gpの中から選択される(ステップS32)。具体的には、画像領域Pmの広域画像領域Emの平均明度値を計算し、計算された平均明度値に応じて階調変換曲線候補G1〜Gpのいずれかの選択が行われる。階調変換曲線候補G1〜Gpは、広域画像領域Emの平均明度値に関連づけられており、平均明度値が大きくなるほど、添え字の大きい階調変換曲線候補G1〜Gpが選択される。ここで、広域画像領域Emについては、説明を省略する(上記〈作用〉の欄参照。)。選択結果は、階調変換曲線候補G1〜Gpのいずれかを示す選択信号Smとして出力される。より具体的には、選択信号Smは、階調変換曲線候補G1〜Gpの添え字(1〜p)の値として出力される。さらに、全ての画像領域Pmについての処理が終了したか否かを判定し(ステップS33)、処理が終了したと判定されるまで、ステップS32〜S33の処理を原画像の分割数回繰り返す。以上により、画像領域単位の処理が終了する。
それぞれの画像領域Pmに対して出力されたそれぞれの選択信号Smを用いた補正により、入力信号ISを構成する画素毎に階調変換曲線を選択するための画素毎の選択信号SSが出力される(ステップS34)。例えば、画像領域Pmに含まれる画素に対する選択信号SSは、画像領域Pmおよび画像領域Pmの周辺の画像領域に対して出力された選択信号の値を画素位置の内分比で補正して求められる。補正の詳細な内容については、説明を省略する(上記〈作用〉の欄、図20参照。)。
入力信号ISが含む画素の明度値と選択信号SSとを入力とし、例えば図8に示す2次元LUT41を用いて、出力信号OSの明度値が出力される(ステップS35)。さらに、全ての画素についての処理が終了したか否かを判定し(ステップS36)、処理が終了したと判定されるまで、ステップS34〜S36の処理を画素数回繰り返す。以上により、画像単位の処理が終了する。
なお、図21に示す視覚処理方法のそれぞれのステップは、コンピュータなどにより、視覚処理プログラムとして実現されるものであっても良い。
〈効果〉
本発明により、上記[第1実施形態]および[第2実施形態]の〈効果〉とほぼ同様の効果を得ることが可能である。以下、第3実施形態特有の効果を記載する。
(1)
それぞれの画像領域Pmに対して選択される階調変換曲線Cmは、広域画像領域Emの平均明度値に基づいて作成される。このため、画像領域Pmの大きさは小さくとも十分な明度値のサンプリングが可能となる。また、この結果、小さな画像領域Pmに対しても、適切な階調変換曲線Cmが選択される。
(2)
選択信号補正部24は、画像領域単位で出力される選択信号Smに基づいた補正により、画素毎の選択信号SSを出力する。入力信号ISを構成する原画像の画素は、画素毎の選択信号SSが指定する階調変換曲線候補G1〜Gpを用いて、階調処理される。このため、より適切に階調処理された出力信号OSを得ることができる。例えば、疑似輪郭の発生を抑制することが可能となる。また、出力信号OSにおいては、それぞれの画像領域Pmの境界のつなぎ目が不自然に目立つことがさらに防止可能となる。
(3)
階調処理実行部25は、あらかじめ作成された2次元LUTを有している。このため、階調処理に要する処理負荷を削減すること、より具体的には、階調変換曲線Cmの作成に
要する処理負荷を削減することが可能となる。この結果、階調処理を高速化することが可能となる。
(4)
階調処理実行部25は、2次元LUTを用いて階調処理を実行する。ここで、2次元LUTの内容は、視覚処理装置21が備えるハードディスクあるいはROMなどの記憶装置から読み出されて階調処理に用いられる。読み出す2次元LUTの内容を変更することにより、ハードウェアの構成を変更せずに様々な階調処理を実現することが可能となる。すなわち、原画像の特性により適した階調処理を実現することが可能となる。
〈変形例〉
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上記[第2実施形態]〈変形例〉とほぼ同様の変形を第3実施形態に適用することが可能である。特に、[第2実施形態]〈変形例〉の(10)〜(12)では、選択信号Smを選択信号SSと、階調処理信号CSを出力信号OSと読み替えることにより、同様に適用可能である。
以下、第3実施形態特有の変形例を記載する。
(1)
上記実施形態では、64行64列のマトリクスからなる2次元LUT41を2次元LUTの一例とした。ここで、本発明の効果は、このサイズの2次元LUTに限定されるものではない。例えば、さらに多くの階調変換曲線候補を行方向に並べたマトリクスであっても良い。また、入力信号ISの画素値をさらに細かいステップに区切った値に対する出力信号OSの画素値をマトリクスの列方向に並べたもので有っても良い。具体的には、例えば10ビットで表される入力信号ISのそれぞれの画素値に対して、出力信号OSの画素値を並べたもので有っても良い。
2次元LUTのサイズが大きくなれば、より適切な階調処理を行うことが可能となり、小さくなれば、2次元LUTを記憶するメモリの削減などが可能となる。
(2)
上記実施形態では、選択信号SSの値[SS]が、2次元LUT41(図8参照)の備える階調変換曲線候補G1〜Gpの添え字(1〜p)と等しい値にならない場合、値[SS]に最も近い整数を添え字とする階調変換曲線候補G1〜Gpが入力信号ISの階調処理に用いられる、と説明した。ここで、選択信号SSの値[SS]が、2次元LUT41の備える階調変換曲線候補G1〜Gpの添え字(1〜p)と等しい値にならない場合、選択信号SSの値[SS]を超えない最大の整数(k)を添え字とする階調変換曲線候補Gk(1≦k≦p−1)と、[SS]を超える最小の整数(k+1)を添え字とする階調変換曲線候補Gk+1との双方を用いて階調処理した入力信号ISの画素値を、選択信号SSの値[SS]の小数点以下の値を用いて加重平均(内分)し、出力信号OSを出力してもよい。
(3)
上記実施形態では、マトリクスの列方向には、例えば10ビットで表される入力信号ISの画素値の上位6ビットの値に対する出力信号OSの画素値が並んでいる、と説明した。ここで、出力信号OSは、階調処理実行部25により、入力信号ISの画素値の下位4ビットの値で線形補間されたマトリクスの成分として出力されるものであっても良い。すなわち、マトリクスの列方向には、例えば10ビットで表される入力信号ISの画素値の上位6ビットの値に対するマトリクスの成分が並んでおり、入力信号ISの画素値の上位
6ビットの値に対するマトリクスの成分と、入力信号ISの画素値の上位6ビットの値に[1]を加えた値に対するマトリクスの成分(例えば、図8では、1行下の成分)とを入力信号ISの画素値の下位4ビットの値を用いて線形補間し、出力信号OSとして出力する。
これにより、2次元LUT41(図8参照)のサイズが小さくとも、より適切な階調処理を行うことが可能となる。
(4)
上記実施形態では、広域画像領域Emの平均明度値に基づいて、画像領域Pmに対する選択信号Smを出力すると説明した。ここで、選択信号Smの出力方法は、この方法に限られない。例えば、広域画像領域Emの最大明度値、あるいは最小明度値に基づいて、画像領域Pmに対する選択信号Smを出力してもよい。なお、選択信号Smの値[Sm]は、広域画像領域Emの平均明度値、最大明度値、あるいは最小明度値そのものであってもよい。
また例えば、次のようにして画像領域Pmに対する選択信号Smを出力してもよい。すなわち、それぞれの画像領域Pmについて平均明度値を求め、それぞれの平均明度値からそれぞれの画像領域Pmについての仮の選択信号Sm’を求める。ここで、仮の選択信号Sm’は、階調変換曲線候補G1〜Gpの添え字の番号を値としている。さらに、広域画像領域Emが含むそれぞれの画像領域について、仮の選択信号Sm’の値を平均し、画像領域Pmの選択信号Smとする。
(5)
上記実施形態では、広域画像領域Emの平均明度値に基づいて、画像領域Pmに対する選択信号Smを出力すると説明した。ここで、広域画像領域Emの単純平均でなく、加重平均(重み付き平均)に基づいて、画像領域Pmに対する選択信号Smを出力しても良い。詳細は、上記[第2実施形態]で図11を用いて説明したのと同様であり、広域画像領域Emを構成するそれぞれの画像領域の平均明度値を求め、画像領域Pmの平均明度値と大きく異なる平均明度値を持つ画像領域Ps1,Ps2,・・・については、重み付けを軽くして広域画像領域Emの平均明度値を求める。
これにより、広域画像領域Emが明度的に特異的な領域を含む場合(例えば、広域画像領域Emが2つの明度値の異なる物体の境界を含む場合)であっても、選択信号Smの出力に対して、その特異的な領域の明度値が与える影響が少なくなり、さらに適切な選択信号Smの出力が行われることとなる。
(6)
視覚処理装置21では、2次元LUTが格納する値であるプロファイルデータを作成するプロファイルデータ作成部をさらに備えていても良い。具体的には、プロファイルデータ作成部は、視覚処理装置1(図1参照)における画像分割部2と階調変換曲線導出部10とから構成されており、作成された複数の階調変換曲線の集合をプロファイルデータとして2次元LUTに格納する。
また、2次元LUTに格納される階調変換曲線のそれぞれは、空間処理された入力信号ISに関連づけられていてもかまわない。この場合、視覚処理装置21では、画像分割部22と選択信号導出部23と選択信号補正部24とを、入力信号ISを空間処理する空間処理部に置き換えても良い。
[第4実施形態]
図22〜図25を用いて本発明の第4実施形態としての視覚処理装置61について説明する。
図22に示す視覚処理装置61は、画像信号の空間処理、階調処理など視覚処理を行う装置である。視覚処理装置61は、例えば、コンピュータ、テレビ、デジタルカメラ、携帯電話、PDA、プリンタ、スキャナなどの画像を取り扱う機器において、画像信号の色処理を行う装置とともに画像処理装置を構成する。
視覚処理装置61は、画像信号と、画像信号に対して空間処理(ボケフィルタ処理)を施したボケ信号とを用いた視覚処理を行う装置であり、空間処理において特徴を有している。
従来、対象画素の周辺の画素を用いてボケ信号を導出する際に、周辺の画素が対象画素と大きく濃度の異なる画素を含むと、ボケ信号は、濃度の異なる画素の影響を受ける。すなわち、画像において物体のエッジ近傍の画素を空間処理する場合、本来エッジでない画素がエッジの濃度の影響を受けることとなる。このため、この空間処理により、例えば、擬似輪郭の発生などが引き起こされることとなる。
そこで、空間処理を画像の内容に適応させて行うことが求められる。これに対して、例えば、特開平10−75395号公報は、ボケ度合いの異なる複数のボケ信号を作成し、それぞれのボケ信号を合成、あるいは切り替えることにより適切なボケ信号を出力する。これにより、空間処理のフィルタサイズを変更し、濃度の異なる画素の影響を抑制することを目的とする。
一方、上記公報では、複数のボケ信号を作成し、それぞれのボケ信号を合成、あるいは切り替えることとなるため、装置における回路規模、あるいは処理負荷が大きくなる。
そこで、本発明の第4実施形態としての視覚処理装置61では、適切なボケ信号を出力することを目的とし、かつ、装置における回路規模、あるいは処理負荷を削減することを目的とする。
〈視覚処理装置61〉
図22に、画像信号(入力信号IS)に視覚処理を行い視覚処理画像(出力信号OS)を出力する視覚処理装置61の基本構成を示す。視覚処理装置61は、入力信号ISとして取得した原画像の画素ごとの明度値に空間処理を実行しアンシャープ信号USを出力する空間処理部62と、同じ画素についての入力信号ISとアンシャープ信号USとを用いて、原画像の視覚処理を行い、出力信号OSを出力する視覚処理部63とを備えている。
〈空間処理部62〉
図23を用いて、空間処理部62の空間処理について説明する。空間処理部62は、空間処理の対象となる対象画素65と、対象画素65の周辺領域の画素(以下、周辺画素66という)との画素値を入力信号ISから取得する。
周辺画素66は、対象画素65の周辺領域に位置する画素であり、対象画素65を中心として広がる縦9画素、横9画素の周辺領域に含まれる画素である。なお、周辺領域の大きさは、この場合に限定されず、より小さくてもよいし、より大きくてもよい。また、周辺画素66は、対象画素65からの距離に応じて近いものから第1周辺画素67、第2周辺画素68と分けられている。図23では、第1周辺画素67は、対象画素65を中心とする縦5画素、横5画素の領域に含まれる画素であるとする。さらに第2周辺画素68は、第1周辺画素67の周辺に位置する画素であるとする。
空間処理部62は、対象画素65に対してフィルタ演算を行う。フィルタ演算では、対象画素65と周辺画素66との画素値とが、対象画素65と周辺画素66との画素値の差および距離に基づく重みを用いて、加重平均される。加重平均は、次式F=(Σ[Wij]*[Aij])/(Σ[Wij])に基づいて計算される。ここで、[Wij]は、対象画素65および周辺画素66において、i行j列目に位置する画素の重み係数であり、[Aij]は、対象画素65および周辺画素66において、i行j列目に位置する画素の画素値である。また、「Σ」は、対象画素65および周辺画素66のそれぞれの画素についての合計の計算を行うことを意味している。
図24を用いて、重み係数[Wij]について説明する。重み係数[Wij]は、対象画素65と周辺画素66との画素値の差および距離に基づいて定められる値である。より具体的には、画素値の差の絶対値が大きいほど小さい値の重み係数が与えられる。また、距離が大きいほど小さい重み係数が与えられる。
例えば、対象画素65に対しては、重み係数[Wij]は、値[1]である。
第1周辺画素67のうち、対象画素65の画素値との差の絶対値が所定の閾値よりも小さい画素値を有する画素に対しては、重み係数[Wij]は、値[1]である。第1周辺画素67のうち、差の絶対値が所定の閾値よりも大きい画素値を有する画素に対しては、重み係数[Wij]は、値[1/2]である。すなわち、第1周辺画素67に含まれる画素であっても、画素値に応じて与えられる重み係数が異なっている。
第2周辺画素68のうち、対象画素65の画素値との差の絶対値が所定の閾値よりも小さい画素値を有する画素に対しては、重み係数[Wij]は、値[1/2]である。第2周辺画素68のうち、差の絶対値が所定の閾値よりも大きい画素値を有する画素に対しては、重み係数[Wij]は、値[1/4]である。すなわち、第2周辺画素68に含まれる画素であっても、画素値に応じて与えられる重み係数が異なっている。また、対象画素65からの距離が第1周辺画素67よりも大きい第2周辺画素68では、より小さい重み係数が与えられている。
ここで、所定の閾値とは、値[0.0〜1.0]の範囲の値をとる対象画素65の画素値に対して、値[20/256〜60/256]などといった大きさの値である。
以上により計算された加重平均が、アンシャープ信号USとして出力される。
〈視覚処理部63〉
視覚処理部63では、同一の画素についての入力信号ISとアンシャープ信号USとの値を用いて、視覚処理を行う。ここで行われる視覚処理は、入力信号ISのコントラスト強調、あるいはダイナミックレンジ圧縮などといった処理である。コントラスト強調では、入力信号ISとアンシャープ信号USとの差、あるいは比を強調する関数を用いて強調した信号を入力信号ISに加え、画像の鮮鋭化が行われる。ダイナミックレンジ圧縮では、入力信号ISからアンシャープ信号USが減算される。
視覚処理部63における処理は、入力信号ISとアンシャープ信号USとを入力として出力信号OSを出力する2次元LUTを用いて行われても良い。
〈視覚処理方法・プログラム〉
上述の処理は、視覚処理プログラムとして、コンピュータなどにより実行されるものであってもよい。視覚処理プログラムは、以下記載する視覚処理方法をコンピュータに実行
させるためのプログラムである。
視覚処理方法は、入力信号ISとして取得した原画像の画素ごとの明度値に空間処理を実行しアンシャープ信号USを出力する空間処理ステップと、同じ画素についての入力信号ISとアンシャープ信号USとを用いて、原画像の視覚処理を行い、出力信号OSを出力する視覚処理ステップとを備えている。
空間処理ステップでは、入力信号ISの画素毎に、空間処理部62の説明において記載した加重平均を行い、アンシャープ信号USを出力する。詳細については、上述したため省略する。
視覚処理ステップでは、同じ画素についての入力信号ISとアンシャープ信号USとを用いて、視覚処理部63の説明において記載した視覚処理を行い出力信号OSを出力する。詳細については、上述したため省略する。
〈効果〉
図25(a)〜(b)を用いて、視覚処理装置61による視覚処理の効果を説明する。図25(a)と図25(b)とは、従来のフィルタによる処理を示している。図25(b)は、本発明のフィルタによる処理を示している。
図25(a)は、周辺画素66が濃度の異なる物体71を含む様子を示している。対象画素65の空間処理では、所定のフィルタ係数を持つ平滑化フィルタが用いられる。このため、本来物体71の一部でない対象画素65が物体71の濃度の影響を受けることとなる。
図25(b)は、本発明の空間処理の様子を示している。本発明の空間処理では、周辺画素66が物体71を含む部分66a、物体71を含まない第1周辺画素67、物体71を含まない第2周辺画素68、対象画素65、のそれぞれに対して、異なる重み係数を用いて空間処理が行われる。このため、空間処理された対象画素65が極端に濃度の異なる画素から受ける影響を抑えることが可能となり、より適切な空間処理が可能となる。
また、視覚処理装置61では、特開平10−75395号公報のように複数のボケ信号を作成する必要が無い。このため、装置における回路規模、あるいは処理負荷を削減することが可能となる。
さらに、視覚処理装置61では、実質的に、空間フィルタのフィルタサイズ、およびフィルタが参照する画像の形状を画像内容に応じて適応的に変更することが可能である。このため、画像内容に適した空間処理を行うことが可能となる。
〈変形例〉
(1)
上記した周辺画素66、第1周辺画素67、第2周辺画素などの大きさは、一例であり、他の大きさであってもよい。
上記した重み係数は、一例であり、他のものであっても良い。例えば、画素値の差の絶対値が所定の閾値を超える場合に、重み係数を値[0]として与えてもよい。これにより、空間処理された対象画素65が極端に濃度の異なる画素から受ける影響を無くすことが可能となる。このことは、コントラスト強調を目的とした応用では、元々ある程度コントラストの大きい部分におけるコントラストを過剰に強調しないという効果がある。
また、重み係数は、次に示すような関数の値として与えられるものであってもよい。
(1−a)
画素値の差の絶対値を変数とする関数により重み係数の値を与えてもよい。関数は、例えば、画素値の差の絶対値が小さいときは重み係数が大きく(1に近く)、画素値の差の絶対値が大きいときは重み係数が小さく(0に近く)なるような、画素値の差の絶対値に対して単調減少する関数である。
(1−b)
対象画素65からの距離を変数とする関数により重み係数の値をあたえてもよい。関数は、例えば、対象画素65からの距離が近いときには重み係数が大きく(1に近く)、対象画素65からの距離が遠いときには重み係数が小さく(0に近く)なるような、対象画素65からの距離に対して単調減少する関数である。
上記(1−a)、(1−b)では、重み係数がより連続的に与えられることとなる。このため、閾値を用いた場合に比して、より適切な重み係数を与えることが可能となり、過剰なコントラスト強調を抑制し、擬似輪郭の発生などを抑制し、より視覚的効果の高い処理を行うことが可能となる。
(2)
上記したそれぞれの画素についての処理は、複数の画素を含むブロックを単位として行われても良い。具体的には、まず、空間処理の対象となる対象ブロックの平均画素値と、対象ブロックの周辺の周辺ブロックの平均画素値とが計算される。さらに、それぞれの平均画素値が上記と同様の重み係数を用いて加重平均される。これにより、対象ブロックの平均画素値がさらに空間処理されることとなる。
このような場合には、空間処理部62を選択信号導出部13(図6参照)あるいは選択信号導出部23(図19参照)として用いることも可能である。この場合、[第2実施形態]〈変形例〉(6)、あるいは[第3実施形態]〈変形例〉(5)に記載したのと同様である。
これに関し、図26〜図28を用いて説明を加える。
《構成》
図26は、図22〜図25を用いて説明した処理を複数の画素を含むブロック単位で行う視覚処理装置961の構成を示すブロック図である。
視覚処理装置961は、入力信号ISとして入力される画像を複数の画像ブロックに分割する画像分割部964と、分割された画像ブロック毎の空間処理を行う空間処理部962と、入力信号ISと空間処理部962の出力である空間処理信号US2とを用いて視覚処理を行う視覚処理部963とから構成されている。
画像分割部964は、入力信号ISとして入力される画像を複数の画像ブロックに分割する。さらに、分割された画像ブロック毎の特徴パラメータを含む処理信号US1を導出する。特徴パラメータとは、例えば、分割された画像ブロック毎の画像の特徴を表すパラメータであり、例えば、平均値(単純平均、加重平均など)や代表値(最大値、最小値、中央値など)である。
空間処理部962は、画像ブロック毎の特徴パラメータを含む処理信号US1を取得し、空間処理を行う。
図27を用いて、空間処理部962の空間処理について説明する。図27は、複数画素を含む画像ブロックに分割された入力信号ISを示している。ここで、それぞれの画像ブロックは、縦3画素・横3画素の9画素を含む領域に分割されている。なお、この分割方法は、一例であり、このような分割方法に限定されるわけではない。また、視覚処理効果を十分に発揮するためには、かなり広い領域を対象として空間処理信号US2を生成することが好ましい。
空間処理部962は、空間処理の対象となる対象画像ブロック965と、対象画像ブロック965の周辺に位置する周辺領域966に含まれるそれぞれの周辺画像ブロックとの特徴パラメータを処理信号US1から取得する。
周辺領域966は、対象画像ブロック965の周辺に位置する領域であり、対象画像ブロック965を中心として広がる縦5ブロック、横5ブロックの領域である。なお、周辺領域966の大きさは、この場合に限定されず、より小さくてもよいし、より大きくてもよい。また、周辺領域966は、対象画像ブロック965からの距離に応じて近いものから第1周辺領域967、第2周辺領域968と分けられている。
図27では、第1周辺領域967は、対象画像ブロック965を中心とする縦3ブロック、横3ブロックの領域であるとする。さらに第2周辺領域968は、第1周辺領域967の周辺に位置する領域であるとする。
空間処理部962は、対象画像ブロック965の特徴パラメータに対してフィルタ演算を行う。
フィルタ演算では、対象画像ブロック965と周辺領域966の周辺画像ブロックとの特徴パラメータの値が加重平均される。ここで加重平均の重みは、対象画像ブロック965と周辺画像ブロックとの距離および特徴パラメータの値の差に基づいて定められている。
より具体的には、加重平均は、次式F=(Σ[Wij]*[Aij])/(Σ[Wij])に基づいて計算される。
ここで、[Wij]は、対象画像ブロック965および周辺領域966において、i行j列目に位置する画像ブロックに対する重み係数であり、[Aij]は、対象画像ブロック965および周辺領域966において、i行j列目に位置する画像ブロックの特徴パラメータの値である。また、「Σ」は、対象画像ブロック965および周辺領域966のそれぞれの画像ブロックについての合計の計算を行うことを意味している。
図28を用いて、重み係数[Wij]について説明する。
重み係数[Wij]は、対象画像ブロック965と周辺領域966の周辺画像ブロックとの距離および特徴パラメータの値の差に基づいて定められる値である。より具体的には、特徴パラメータの値の差の絶対値が大きいほど小さい値の重み係数が与えられる。また、距離が大きいほど小さい重み係数が与えられる。
例えば、対象画像ブロック965に対しては、重み係数[Wij]は、値[1]である。
第1周辺領域967のうち、対象画像ブロック965の特徴パラメータの値との差の絶
対値が所定の閾値よりも小さい特徴パラメータの値を有する周辺画像ブロックに対しては、重み係数[Wij]は、値[1]である。第1周辺領域967のうち、差の絶対値が所定の閾値よりも大きい特徴パラメータの値を有する周辺画像ブロックに対しては、重み係数[Wij]は、値[1/2]である。すなわち、第1周辺領域967に含まれる周辺画像ブロックであっても、特徴パラメータの値に応じて与えられる重み係数が異なっている。
第2周辺領域968のうち、対象画像ブロック965の特徴パラメータの値との差の絶対値が所定の閾値よりも小さい特徴パラメータの値を有する周辺画像ブロックに対しては、重み係数[Wij]は、値[1/2]である。第2周辺領域968のうち、差の絶対値が所定の閾値よりも大きい特徴パラメータの値を有する周辺画像ブロックに対しては、重み係数[Wij]は、値[1/4]である。すなわち、第2周辺領域968に含まれる周辺画像ブロックであっても、特徴パラメータの値に応じて与えられる重み係数が異なっている。また、対象画像ブロック965からの距離が第1周辺領域967よりも大きい第2周辺領域968では、より小さい重み係数が与えられている。
ここで、所定の閾値とは、値[0.0〜1.0]の範囲の値をとる対象画像ブロック965の特徴パラメータの値に対して、値[20/256〜60/256]などといった大きさの値である。
以上により計算された加重平均が、空間処理信号US2として出力される。
視覚処理部963では、視覚処理部63(図22参照)と同様の視覚処理が行われる。ただし、視覚処理部63との相違点は、アンシャープ信号USの代わりに、視覚処理の対象となる対象画素を含む対象画像ブロックの空間処理信号US2が用いられる点である。
また、視覚処理部963における処理は、対象画素を含む対象画像ブロック単位で一括して処理されてもよいが、入力信号ISから取得される画素の順序で空間処理信号US2を切り換えて処理されてもよい。
以上の処理が、入力信号ISに含まれる全ての画素について行われる。
《効果》
空間処理部962の処理では、画像ブロックを単位とした処理が行われる。このため、空間処理部962の処理量を削減でき、より高速の視覚処理が実現可能となる。また、ハードウェア規模を小さくすることが可能となる。
《変形例》
上記では、正方のブロック単位で処理を行うと記載した。ここで、ブロックの形状は、任意としてもよい。
また、上記した重み係数、閾値なども適宜変更可能である。
ここで、重み係数の一部の値は、値[0]であってもよい。この場合には、周辺領域966の形状を任意の形状とすることと同じこととなる。
また、空間処理部962では、対象画像ブロック965と周辺領域966との特徴パラメータを用いて空間処理を行うと説明したが、空間処理は、周辺領域966のみの特徴パラメータを用いて行うものであってもよい。すなわち、空間処理の加重平均の重みにおいて、対象画像ブロック965の重みを値[0]としてもよい。
(3)
視覚処理部63における処理は、上記したものに限られない。例えば、視覚処理部63は、入力信号ISの値A、アンシャープ信号USの値B、ダイナミックレンジ圧縮関数F4、強調関数F5を用いて、次式C=F4(A)*F5(A/B)により演算される値Cを出力信号OSの値として出力するものであってもかまわない。ここで、ダイナミックレンジ圧縮関数F4は、上に凸のべき関数などの単調増加関数であり、例えば、F4(x)=x^γ(0<γ<1)と表される。強調関数F5は、べき関数であり、例えば、F5(x)=x^α(0<α≦1)と表される。
視覚処理部63においてこのような処理が行われる場合、本発明の空間処理部62により出力された適切なアンシャープ信号USが用いられれば、入力信号ISのダイナミックレンジを圧縮しつつ、局所的なコントラストを強調することが可能となる。
一方、アンシャープ信号USが適切でなく、ボケが少なすぎる場合には、エッジ強調的ではあるがコントラストの強調が適切に行えない。また、ボケが多すぎる場合には、コントラストの強調は行えるが、ダイナミックレンジの圧縮が適切に行えない。
(4)
本実施形態または本実施形態の〈変形例〉(2)における空間処理は、以下の(4−a)〜(4−c)のいずれかにより行われてもよい。以下の(4−a)〜(4−c)は、空間処理で扱う画素の数を削減し、空間処理を行う回路規模を削減する、あるいは空間処理の処理負荷を低減するものである。
(4−a)
図29を用いて説明する視覚処理装置1061は、外部で作成された縮小画像を利用して空間処理を行う点に特徴を有している。
《構成・作用》
図29に、視覚処理装置1061のブロック図を示す。視覚処理装置1061は、例えば、デジタルスチルカメラなどに搭載され、あるいはデジタルスチルカメラなどと接続されるコンピュータなどに搭載され、撮影された画像(以下、原画像という)の視覚処理を行う装置である。視覚処理装置1061は、主に半導体部品により構成される。
視覚処理装置1061は、空間処理部1062(抽出手段・階調変換特性導出手段)と視覚処理部1063(階調処理手段)とから主に構成される。
空間処理部1062は、視覚処理装置1061の外部においてメモリ1000などに保持されている縮小画像の縮小画像信号US10を取得する。ここで、縮小画像とは、原画像を縮小した画像であり、例えば、デジタルスチルカメラなどで撮影した画像を確認するプレビュー用の画像(サムネイル画像)などである。メモリ1000に保持されている縮小画像は、表示用信号としてデジタルスチルカメラの表示部(図示せず)などに出力され、表示される。
空間処理部1062は、抽出部1065(抽出手段)と空間処理実行部1066(階調変換特性導出手段)とを含んでいる。抽出部1065は、縮小画像信号US10の明度信号US11(対象画像データ・周辺画像データ)を抽出し、空間処理実行部1066に出力する。空間処理実行部1066は、明度信号US11に対して、図22を用いて説明した空間処理部62と同様の空間処理を実行する。すなわち、空間処理実行部1066は、明度信号US11のそれぞれの画素値に対して、周辺画素の画素値との差を計算し、計算
された差が所定の閾値を超える場合と超えない場合とで重みを変えた重み付き平均(階調変換特性)を計算する。計算結果は、空間処理信号US3として視覚処理部1063に出力される。
視覚処理部1063は、入力信号ISと空間処理信号US3とを取得し、出力信号OSを出力する。ここで、入力信号ISは、原画像の明度を表す信号である。なお、入力信号ISは、原画像の信号であってもよい。この場合、視覚処理部1063において入力信号ISから原画像の明度を表す信号が抽出される。視覚処理部1063の処理は、空間処理された信号に基づいて行われる処理であれば特に限定されるものではないが、図22の視覚処理部63や図26の視覚処理部963と同様の処理を行う。
より具体的には、視覚処理部1063は、図6に示す階調処理実行部14と同様に、入力信号ISの値および空間処理信号US3の値に対する出力信号OSの値を格納する2次元LUT(図8参照)を備えており、入力信号ISと空間処理信号USとを取得し、出力信号OSを出力する。
視覚処理部1063では、入力信号ISと、それに対応する空間処理信号USとが同期的に処理される。例えば、空間処理実行部1066から出力された空間処理信号US3は、図示しないメモリなどに格納されている。視覚処理部1063は、入力信号ISのうち処理対象となる画素の画素値(対象画像領域の画像信号)を順次取得するとともに、処理対象となる画素に対応する空間処理信号US3(階調変換特性)をメモリから読み出す。さらに、視覚処理部1063は、それぞれの値に関連付けられている出力信号OSの値を、2次元LUTを参照して出力する。なお、2次元LUTは、視覚処理部1063が実行する視覚処理に応じて変更可能なものであってもよい。
ここで、図30を用いて、入力信号ISと同期的に処理される空間処理信号US3について説明を加える。
まず、縮小画像は、例えば、原画像をダウンサンプリングして(あるいは、フィルタリングした後にダウンサンプリングして)得られている。すなわち、原画像の複数画素からなる画像領域と、縮小画像の画素とが関連づけられている(例えば、原画像の画像領域A1と縮小画像の画素a1とが関連付けられている)。これは、言い換えれば、原画像の画素のそれぞれが縮小画像の画素と多対一の関係で関連づけられていることと同じである。さらに、空間処理信号US3は、縮小画像を空間処理することによって得られており、縮小画像と同じ数の画素を含んでいる。よって、原画像の画素のそれぞれは、空間処理信号US3の画素と関連づけられていることとなる。
視覚処理部1063では、原画像の画素値(入力信号IS)を取得すると、原画像の画素毎の位置に関連づけられた位置の空間処理信号US3の画素値を同期的に取得する。この関連づけは、縮小画像の縮小率に応じて予め定められたアドレスマップなどにより規定されていてもよく、例えば、視覚処理部1063は、入力信号ISの画素位置に応じて空間処理信号US3を格納するメモリのアドレスを参照し空間処理信号US3の画素値を取得する。
なお、原画像の画素毎の位置との関連づけにより、空間処理信号US3を格納しているメモリから画素値を取得する際に、同一アドレスから複数回読み出すことで、原画像と空間処理信号US3との解像度(画素数)を同じにしたが、空間処理信号US3を補間演算(内分)し、補間画素を生成することで原画像と解像度を同じにしてもよい。
なお、視覚処理部1063の処理は、これに限らない。例えば、入力信号ISが順次入
力されると、入力された画素の原画像内での位置を判断し、その位置に対応する縮小画像の画素を選択してもよい。具体的には、視覚処理部1063は、入力された画素の原画像内での垂直方向位置および水平方向位置を判断し、入力された画素の原画像内での相対位置を判断する。さらに、縮小画像内で、その相対位置に位置する画素を判断し、その画素を空間処理した結果としての空間処理信号US3を取得する。ここで、入力された画素の原画像内での相対位置にちょうど位置する画素が無い場合には、空間処理信号US3内でその相対位置周辺に位置する画素を平均(単純平均・加重平均)し、縮小画像の画素値としてもよい。
《視覚処理方法》
上記した視覚処理装置1061における視覚処理方法を図31に示す。
まず、縮小画像信号US10が取得される(ステップS1001)。
次に、縮小画像信号US10から、明度信号US11が抽出される(ステップS1002)。具体的には、所定のフォーマットで明度、色度を格納している縮小画像信号USを解析し、明度に当たるデータを抽出する。抽出された明度信号US11は、メモリなどに格納される。
次に、明度信号US11が空間処理され、空間処理信号US3として出力される(ステップS1003)。具体的な処理は、上述したため省略するが、空間処理の処理対象となる画素とその周辺に位置する周辺画素とがメモリより読み出され、処理される。出力された空間処理信号US3は、メモリなどに格納される。
入力信号ISが順次入力されると、それに対応する空間処理信号US3がメモリから読み出される(ステップS1004)。ステップS1004の処理は、入力信号ISの入力が完了するまで(原画像がすべて入力されるまで)行われる。
なお、この視覚処理方法は、プログラムにより実行されるものであってもよい。
《効果》
視覚処理装置1061は、図24や図26を用いて説明した視覚処理装置の効果に加えて、さらに以下の効果を奏する。
視覚処理装置1061は、予め視覚処理装置1061の外部で作成された縮小画像を用いて空間処理を行う。このため、空間処理において処理する画素数を大幅に削減することが可能となる。この結果、空間処理のみならず視覚処理全体の処理の高速化を達成することが可能となる。また、空間処理に必要な回路規模の削減(具体的には、空間処理の際に信号を記憶するメモリなどの容量の削減)などが可能となる。
《変形例》
〈1〉
視覚処理部1063の処理は、上記実施形態で説明した処理に限定されない。
視覚処理部1063の行う処理は、入力信号ISと空間処理信号US3とのそれぞれの値からマトリクス演算などすることにより出力信号OSを求めてもよい。ここで行われる演算は、例えば、入力信号ISのコントラスト強調、あるいはダイナミックレンジ圧縮などといった処理であってもよい。コントラスト強調では、入力信号ISと空間処理信号US3との差、あるいは比を強調する関数を用いて強調した信号を入力信号ISに加え、画像の鮮鋭化が行われる。ダイナミックレンジ圧縮では、入力信号ISから空間処理信号U
S3が減算される。なお、このマトリクス演算に用いられる係数マトリクスは、変更可能なものであってもよい。この変更により、視覚処理部1063は、多様な視覚処理を実現することが可能となる。
〈2〉
空間処理部1062の処理は、上記実施形態で説明した処理に限定されない。
空間処理実行部1066は、図1を用いて説明した階調変換曲線導出部10と同様の処理を行うものであってもよい。この場合、変形例としての空間処理実行部1066’は、図32に示すように、ヒストグラム作成部1070と階調曲線作成部1071を備えるものであってもよい。
ヒストグラム作成部1070は、図1のヒストグラム作成部3とほぼ同様の処理を行う。ただし、ヒストグラム作成部1070は、明度信号11の画素毎に周辺画素の画素値を参照してヒストグラム(特徴パラメータ)を作成する。なお、ヒストグラム作成部1070は、明度信号11を画像領域に分割し、図1のヒストグラム作成部3と同様の処理を行ってもよい。
階調曲線作成部1071は、階調曲線作成部4とほぼ同様の処理を行い、空間処理信号US3を出力する。ここで、空間処理信号US3は、例えば、縮小画像のそれぞれの画素に対する階調変換曲線を表している。
視覚処理部1063は、入力信号ISに対応する空間処理信号US3をメモリなどから読み出し、視覚処理を行う。より具体的には、入力信号ISが入力されると、その画素毎に関連付けられた縮小画像の画素が判断される。さらに、判断された縮小画像の画素に対する階調曲線が判断される。これにより、入力信号ISに対する空間処理信号US3が読み出される。
〈3〉
空間処理部1062は、前処理として縮小画像信号US10をさらに縮小変換する処理を含んでいてもよい。この場合、空間処理実行部1066の空間処理の処理負荷をさらに削減することが可能となる。
(4−b)
図33を用いて説明する視覚処理装置1161は、圧縮画像信号IGを取得し、圧縮画像信号IG中に含まれるサムネイル画像を利用して空間処理を行う点に特徴を有している。
《構成・作用》
図33に、視覚処理装置1161のブロック図を示す。視覚処理装置1161は、例えば、デジタルスチルカメラなどに搭載され、あるいはデジタルスチルカメラなどと接続されるコンピュータなどに搭載されており、撮影された画像(以下、原画像という)の視覚処理を行う装置である。視覚処理装置1161は、主に半導体部品により構成される。
視覚処理装置1161は、図29を用いて説明した視覚処理装置1061に比して、サムネイル画像抽出部1175をさらに備える点において特徴を有している。すなわち、視覚処理装置1161は、サムネイル画像抽出部1175と空間処理部1162(抽出手段・階調変換特性導出手段)と視覚処理部1163(階調処理手段)とから主に構成されている。空間処理部1162と視覚処理部1163との機能は、図29を用いて説明した視覚処理装置1061の空間処理部1062と視覚処理部1063との機能とそれぞれほぼ
同様である。このため、以下ではサムネイル画像抽出部1175の機能について主に説明する。
サムネイル画像抽出部1175は、圧縮画像信号IGを取得し、原画像の画像信号である入力信号ISと、サムネイル画像信号US20とを分離する。
ここで、圧縮画像信号IGは、少なくとも原画像の圧縮データ、原画像の縮小画像の圧縮データを含んでいる。圧縮画像信号IGについて、図34を用いて詳しく説明する。
図34に示す圧縮画像信号IGは、DCF規格(Design rule for Camera File system)に準拠したデータ構造を有している。DCF基本ファイルとしての圧縮画像信号IGは、APP1(application marker segment 1)(Exif情報)、DCF基本サムネイル(JPEG圧縮データ)、およびDCF基本主画像(JPEG圧縮データ)から主に構成されており、これらの情報をJPEG圧縮データの先頭を示すSOI(Start of Image)からJPEG圧縮データの終端を示すEOI(End of Image)までに格納している。
APP1(Exif情報)は、圧縮画像信号IGのヘッダ情報であり、画素数、圧縮モード、撮影日時、機種名、絞り値、色空間など、撮影時のカメラ情報を記述している。
DCF基本サムネイルは、DCF基本主画像のサムネイルファイルであり、Exif圧縮サムネイル規定に従った構造を有している。すなわち、SOIからEOIまでにJPEG圧縮データを格納している。ここで、画像サンプリングの組み合わせは、YCbCr4:2:2であり、サムネイルファイルの画素数は、横160画素、縦120画素である。
DCF基本主画像は、撮影された原画像のJPEG圧縮データである。JPEG圧縮データの構造は、Exifの規定に従った構造を有している。すなわち、SOIからEOIまでにJPEG圧縮データを格納している。
このような圧縮画像信号IGを取得したサムネイル画像抽出部1175は、圧縮画像信号IGを解析し、DCF基本サムネイルとDCF基本主画像を抽出する。さらに、サムネイル画像抽出部1175は、DCF基本サムネイルが格納するJPEG圧縮データをデコードし、サムネイルファイル信号US20を出力する。またさらに、サムネイル画像抽出部1175は、DCF基本主画像が格納するJPEG圧縮データをデコードし、原画像の画像信号のうち明度をあらわす信号である入力信号ISを出力する。なお、入力信号ISは、原画像の画像信号であってもよい。この場合、視覚処理部1163において入力信号ISから原画像の明度を表す信号が抽出される。
空間処理部1162は、図29に示す空間処理部1062と同様の処理を行う。ここで、空間処理部1162は、縮小画像信号US10に変えてサムネイルファイル信号US20を取得する点において空間処理部1062と相違するが、具体的な処理は同様であるため説明は省略する。空間処理部1162は、空間処理後のサムネイルファイル信号US20を空間処理信号US4として出力する。
視覚処理部1163は、図29に示す視覚処理部1063と同様の処理を行う。詳しい処理は、上述したため省略するが、視覚処理部1163では、視覚処理部1063が入力信号ISと空間処理信号US3とに対して行った処理と同様の処理を、入力信号ISと空間処理信号US4とに対して行う。なお、視覚処理部1163では、原画像の画素毎の位置との関連づけにより、空間処理信号US4を格納しているメモリから画素値を取得する
際に、同一アドレスから複数回読み出すことで、原画像と空間処理信号US4との解像度(画素数)を同じにしてもよいが、空間処理信号US4を補間演算(内分)し、補間画素を生成することで原画像と解像度を同じにしてもよい。
《効果》
視覚処理装置1161は、図24や図26を用いて説明した視覚処理装置の効果に加えて、さらに以下の効果を奏する。
視覚処理装置1161は、圧縮画像信号IGから取得されるサムネイルファイルを用いて空間処理を行う。サムネイルファイルは、原画像に比して画像サイズの小さいファイルである。このため、空間処理において処理する画素数を大幅に削減することが可能となる。この結果、空間処理のみならず視覚処理全体の処理の高速化を達成することが可能となる。また、空間処理に必要な回路規模の削減(具体的には、空間処理の際に信号を記憶するメモリなどの容量の削減)などが可能となる。
《変形例》
本実施形態では、上記(4−a)の《変形例》と同様の変形を行うことが可能である。ここでは、本実施形態に特有の変形例について記載する。
〈1〉
空間処理部1162は、前処理としてサムネイルファイル信号US20をさらに縮小変換する処理を含んでいてもよい。この場合、空間処理の処理負荷をさらに削減することが可能となる。
〈2〉
サムネイル画像抽出部1175は、JPEG圧縮データをデコードする。JPEG圧縮データをデコードするための詳しい構成は、図36を用いて後述する。ここで、図36に示すDC成分抽出部1203では、デコードしたデータをブロック展開部1210により元の画像における画素の順序に展開している。しかし、デコードしたブロック領域毎のデータを展開する前に、視覚処理してもよい。すなわち、入力信号ISとして、ブロック領域毎のデータが出力され、視覚処理部1163でブロック領域毎に視覚処理されてもよい。このような処理は、空間処理部1162および視覚処理部1163においてブロック領域毎に階調変換曲線を特定して視覚処理する場合(例えば、(4−a)《変形例》〈2〉で説明した処理を用いる場合)に特に有効であり、処理負荷の削減に効果的である。
(4−c)
図35を用いて説明する視覚処理装置1261は、圧縮画像信号IGを取得し、圧縮画像信号IG中に含まれる低周波成分を利用して空間処理を行う点に特徴を有している。
《構成・作用》
図35に、視覚処理装置1261のブロック図を示す。視覚処理装置1261は、例えば、デジタルスチルカメラなどに搭載され、あるいはデジタルスチルカメラなどと接続されるコンピュータなどに搭載されており、撮影された画像(以下、原画像という)の視覚処理を行う装置である。視覚処理装置1261は、主に半導体部品により構成される。
視覚処理装置1261は、図29を用いて説明した視覚処理装置1061に比して、DC成分抽出部1203をさらに備える点において特徴を有している。すなわち、視覚処理装置1261は、DC成分抽出部1203(抽出手段)と空間処理部1262(階調変換特性導出手段)と視覚処理部1263(階調処理手段)とから主に構成されている。空間処理部1262と視覚処理部1263との機能は、図29を用いて説明した視覚処理装置
1061の空間処理部1062と視覚処理部1063との機能とそれぞれほぼ同様である。このため、以下ではDC成分抽出部1203の機能について主に説明する。
DC成分抽出部1203は、圧縮画像信号IGを取得し、原画像の画像信号である入力信号ISと、原画像の低周波成分であるDC成分信号US30とを分離する。
ここで、圧縮画像信号IGは、原画像の画像信号を直交変換と量子化とを含む方法により符号化した信号である。本実施形態では、圧縮画像信号IGは、例えば、JPEG圧縮データであるとするが、本発明がこの場合に限定されるものではない。
DC成分抽出部1203は、圧縮画像信号IGを取得し、JPEG圧縮データをデコードして入力信号ISを出力するとともに、低周波成分をDC成分信号US30として出力する。
図36に、DC成分抽出部1203の詳しい構造を示す。
ハフマン復号部1204は、入力された圧縮画像信号IGを復号化する。具体的には、圧縮画像信号IGにおいて、ハフマン符号化により符号化されているAC成分とDC成分とを復号化する。差分符号化復号部1205は、DC成分の差分値を順次DC成分用のハフマン符号化表に従って復号処理し、量子化されたDC成分を出力する。さらに、逆量子化変換部1206は、差分符号化復号部1205の出力である量子化されたDC成分を逆量子化し、所定ブロック領域のDC成分信号US30を出力する。このDC成分信号US30は、逆DCT変換に用いられるとともに、空間処理部1262(図35参照)に出力される。
一方、ハフマン復号部1204において復号化されたAC成分は、Zero伸張部1207により、量子化されたAC成分として出力される。逆量子化変換部1208は、この出力に対してAC成分用の量子化テーブルを乗じ、所定ブロック領域のAC成分信号を出力する。
逆DCT変換部1209は、DC成分信号US30と、AC成分信号とを用いて、所定ブロック領域内の画素値を復号する。ブロック展開部1210は、ブロック領域内の各画素を元の画素位置に再配置する。再配置された信号は、入力信号ISとして視覚処理部1263に出力される。
空間処理部1262は、図29に示す空間処理部1062と同様の処理を行う。ここで、空間処理部1262は、縮小画像信号US10に変えてDC成分信号US30を取得する点において空間処理部1062と相違するが、具体的な処理はほぼ同様であるため説明は省略する。空間処理部1262は、空間処理後のDC成分信号US30を空間処理信号US5として出力する。
視覚処理部1263は、図29に示す視覚処理部1063とほぼ同様の処理を行う。詳しい処理は、上述したため省略するが、視覚処理部1263では、視覚処理部1063が入力信号ISと空間処理信号US3とに対して行った処理と同様の処理を、入力信号ISと空間処理信号US5とに対して行う。なお、空間処理信号US5は、入力信号ISを縦8画素・横8画素のブロック領域(MCU:Minimum Coded Unit)に分割した時のそれぞれのブロック領域のDC成分を空間処理した信号である。このため、視覚処理部1263は、順次入力される入力信号ISの画素毎の明度値に対して、その画素を含むブロック領域のDC成分を空間処理した値を空間処理信号US5から取得し、視覚処理を行う。なお、ここでは、入力信号ISは、原画像の画像信号であるとして説明を
行ったため、視覚処理部1263では、入力信号ISから原画像の明度を表す信号を抽出する必要がある。一方、この機能は、DC成分抽出部1203側に設けられていてもよい。
なお、視覚処理部1263では、原画像の画素毎の位置との関連づけにより、空間処理信号US5を格納しているメモリから画素値を取得する際に、同一アドレスから複数回読み出すことで、原画像と空間処理信号US5との解像度(画素数)を同じにしてもよいが、空間処理信号US5を補間演算(内分)し、補間画素を生成することで原画像と解像度を同じにしてもよい。
《効果》
視覚処理装置1161は、図24や図26を用いて説明した視覚処理装置の効果に加えて、さらに以下の効果を奏する。
視覚処理装置1261は、圧縮画像信号IGから取得される原画像の低周波成分であるDC成分信号US30を用いて空間処理を行う。DC成分信号US30は、原画像をブロック領域に分割したそれぞれのブロック毎に取得される値である。このため、空間処理において処理する画素数を大幅に削減することが可能となる。この結果、空間処理のみならず視覚処理全体の処理の高速化を達成することが可能となる。また、空間処理に必要な回路規模の削減(具体的には、空間処理の際に信号を記憶するメモリなどの容量の削減)などが可能となる。また、同じLSI内に圧縮画像信号IGの復号部と視覚処理部1263を持たせることで、回路規模の小さい視覚処理装置1261を構築できる。
《変形例》
本実施形態では、上記(4−a)の《変形例》と同様の変形を行うことが可能である。ここでは、本実施形態に特有の変形例について記載する。
〈1〉
空間処理部1262は、前処理としてDC成分信号US30をさらに縮小変換(例えば、間引き処理など)する処理を含んでいてもよい。この場合、空間処理の処理負荷をさらに削減することが可能となる。
〈2〉
上記実施形態では、圧縮画像信号IGがJPEG圧縮されている場合を例に説明したが、圧縮画像信号IGは、その他の圧縮形式で圧縮されていてもよい。
例えば、JPEG2000で圧縮されていてもよい。この場合、図37に示すように低周波成分を再帰的に分割していくオクターブ分割方式が採用されており、LL成分は画像のDC成分を表している。このDC成分を空間処理部1262の入力として利用することも可能である。
〈3〉
図36に示すDC成分抽出部1203では、デコードしたデータをブロック展開部1210により元の画像における画素の順序に展開している。しかし、デコードしたブロック領域毎のデータを展開する前に、視覚処理してもよい。すなわち、入力信号ISとして、ブロック領域毎のデータが出力され、視覚処理部1263でブロック領域毎に視覚処理されてもよい。このような処理は、空間処理部1262および視覚処理部1263においてブロック領域毎に階調変換曲線を特定して視覚処理する場合(例えば、(4−a)《変形例》〈2〉で説明した処理を用いる場合)に特に有効であり、処理負荷の削減に効果的である。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態として、上記第1〜第4実施形態で説明した視覚処理装置、視覚処理方法、視覚処理プログラムの応用例と、それを用いたシステムとについて説明する。
視覚処理装置は、例えば、コンピュータ、テレビ、デジタルカメラ、携帯電話、PDAなど、画像を取り扱う機器に内蔵、あるいは接続されて、画像の階調処理を行う装置であり、LSIなどの集積回路として実現される。
より詳しくは、上記実施形態の各機能ブロックは、個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
図1、図6、図19、図22、図26、図29、図33、図35の各ブロックの処理は、例えば、視覚処理装置が備える中央演算装置(CPU)により行われる。また、それぞれの処理を行うためのプログラムは、ハードディスク、ROMなどの記憶装置に格納されており、ROMにおいて、あるいはRAMに読み出されて実行される。また、図6、図19、図22、図26、図29、図33、図35の階調処理実行部14,25や視覚処理部1063,1163,1263において参照される2次元LUTは、ハードディスク、ROMなどの記憶装置に格納されており、必要に応じて参照される。さらに、2次元LUTは、視覚処理装置に直接的に接続される、あるいはネットワークを介して間接的に接続される2次元LUTの提供装置から提供されるものであってもよい。また、図13の階調処理実行部44において参照される1次元LUTについても同様である。
また、視覚処理装置は、動画像を取り扱う機器に内蔵、あるいは接続されて、フレーム毎(フィールド毎)の画像の階調処理を行う装置であってもよい。
また、それぞれの視覚処理装置では、上記第1〜第4実施形態で説明した視覚処理方法が実行される。
視覚処理プログラムは、コンピュータ、テレビ、デジタルカメラ、携帯電話、PDAなど、画像を取り扱う機器に内蔵、あるいは接続される装置において、ハードディスク、ROMなどの記憶装置に記憶され、画像の階調処理を実行するプログラムであり、例えば、CD−ROMなどの記録媒体を介して、あるいはネットワークを介して提供される。
上記実施形態では、それぞれの画素の明度値について処理を行うと説明した。ここで、本発明は、入力信号ISの色空間に依存するものではない。すなわち、上記実施形態における処理は、入力信号ISがYCbCr色空間、YUV色空間、Lab色空間、Luv色空間、YIQ色空間、XYZ色空間、YPbPr色空間、RGB色空間などで表されている場合に、それぞれの色空間の輝度、明度に対して、同様に適用可能である。
また入力信号ISがRGB色空間で表されている場合に、上記実施形態における処理は、RGBそれぞれの成分に対して独立に行われるものであってもよい。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態として、上記で説明した視覚処理装置、視覚処理方法、視覚処理プログラムの応用例とそれを用いたシステムを図38〜図41を用いて説明する。
図38は、コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムex100の全体構成を示すブロック図である。通信サービスの提供エリアを所望の大きさに分割し、各セル内にそれぞれ固定無線局である基地局ex107〜ex110が設置されている。
このコンテンツ供給システムex100は、例えば、インターネットex101にインターネットサービスプロバイダex102および電話網ex104、および基地局ex107〜ex110を介して、コンピュータex111、PDA(personal digital assistant)ex112、カメラex113、携帯電話ex114、カメラ付きの携帯電話ex115などの各機器が接続される。
しかし、コンテンツ供給システムex100は図38のような組合せに限定されず、いずれかを組み合わせて接続するようにしてもよい。また、固定無線局である基地局ex107〜ex110を介さずに、各機器が電話網ex104に直接接続されてもよい。
カメラex113はデジタルビデオカメラ等の動画撮影が可能な機器である。また、携帯電話は、PDC(Personal Digital Communications)方式、CDMA(Code Division
Multiple Access)方式、W−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)方式、若しくはGSM(Global System for Mobile Communications)方式の携帯電話機、またはPHS(Personal Handyphone System)等であり、いずれでも構わない。
また、ストリーミングサーバex103は、カメラex113から基地局ex109、電話網ex104を通じて接続されており、カメラex113を用いてユーザが送信する符号化処理されたデータに基づいたライブ配信等が可能になる。撮影したデータの符号化処理はカメラex113で行っても、データの送信処理をするサーバ等で行ってもよい。また、カメラex116で撮影した動画データはコンピュータex111を介してストリーミングサーバex103に送信されてもよい。カメラex116はデジタルカメラ等の静止画、動画が撮影可能な機器である。この場合、動画データの符号化はカメラex116で行ってもコンピュータex111で行ってもどちらでもよい。また、符号化処理はコンピュータex111やカメラex116が有するLSIex117において処理することになる。なお、画像符号化・復号化用のソフトウェアをコンピュータex111等で読み取り可能な記録媒体である何らかの蓄積メディア(CD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスクなど)に組み込んでもよい。さらに、カメラ付きの携帯電話ex115で動画データを送信してもよい。このときの動画データは携帯電話ex115が有するLSIで符号化処理されたデータである。
このコンテンツ供給システムex100では、ユーザがカメラex113、カメラex116等で撮影しているコンテンツ(例えば、音楽ライブを撮影した映像等)を符号化処理してストリーミングサーバex103に送信する一方で、ストリーミングサーバex103は要求のあったクライアントに対して上記コンテンツデータをストリーム配信する。クライアントとしては、符号化処理されたデータを復号化することが可能な、コンピュータex111、PDAex112、カメラex113、携帯電話ex114等がある。このようにすることでコンテンツ供給システムex100は、符号化されたデータをクライ
アントにおいて受信して再生することができ、さらにクライアントにおいてリアルタイムで受信して復号化し、再生することにより、個人放送をも実現可能になるシステムである。
コンテンツの表示に際して、上記実施形態で説明した視覚処理装置、視覚処理方法、視覚処理プログラムを用いても良い。例えば、コンピュータex111、PDAex112、カメラex113、携帯電話ex114等は、上記実施形態で示した視覚処理装置を備え、視覚処理方法、視覚処理プログラムを実現するものであっても良い。
また、ストリーミングサーバex103は、視覚処理装置に対して、インターネットex101を介してプロファイルデータを提供するものであっても良い。さらに、ストリーミングサーバex103は、複数台存在し、それぞれ異なるプロファイルデータを提供するものであっても良い。さらに、ストリーミングサーバex103は、プロファイルの作成を行うものであっても良い。このように、インターネットex101を介して、視覚処理装置がプロファイルデータを取得できる場合、視覚処理装置は、あらかじめ視覚処理に用いるプロファイルデータを記憶しておく必要が無く、視覚処理装置の記憶容量を削減することも可能となる。また、インターネットex101介して接続される複数のサーバからプロファイルデータを取得できるため、異なる視覚処理を実現することが可能となる。
一例として携帯電話について説明する。
図39は、上記実施形態の視覚処理装置を備えた携帯電話ex115を示す図である。携帯電話ex115は、基地局ex110との間で電波を送受信するためのアンテナex201、CCDカメラ等の映像、静止画を撮ることが可能なカメラ部ex203、カメラ部ex203で撮影した映像、アンテナex201で受信した映像等が復号化されたデータを表示する液晶ディスプレイ等の表示部ex202、操作キーex204群から構成される本体部、音声出力をするためのスピーカ等の音声出力部ex208、音声入力をするためのマイク等の音声入力部ex205、撮影した動画もしくは静止画のデータ、受信したメールのデータ、動画のデータもしくは静止画のデータ等、符号化されたデータまたは復号化されたデータを保存するための記録メディアex207、携帯電話ex115に記録メディアex207を装着可能とするためのスロット部ex206を有している。記録メディアex207はSDカード等のプラスチックケース内に電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)の一種であるフラッシュメモリ素子を格納したものである。
さらに、携帯電話ex115について図40を用いて説明する。携帯電話ex115は表示部ex202および操作キーex204を備えた本体部の各部を統括的に制御するようになされた主制御部ex311に対して、電源回路部ex310、操作入力制御部ex304、画像符号化部ex312、カメラインターフェース部ex303、LCD(Liquid Crystal Display)制御部ex302、画像復号化部ex309、多重分離部ex308、記録再生部ex307、変復調回路部ex306および音声処理部ex305が同期バスex313を介して互いに接続されている。
電源回路部ex310は、ユーザの操作により終話および電源キーがオン状態にされると、バッテリパックから各部に対して電力を供給することによりカメラ付ディジタル携帯電話ex115を動作可能な状態に起動する。
携帯電話ex115は、CPU、ROMおよびRAM等でなる主制御部ex311の制御に基づいて、音声通話モード時に音声入力部ex205で集音した音声信号を音声処理部ex305によってディジタル音声データに変換し、これを変復調回路部ex306で
スペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して送信する。また携帯電話ex115は、音声通話モード時にアンテナex201で受信した受信信号を増幅して周波数変換処理およびアナログディジタル変換処理を施し、変復調回路部ex306でスペクトラム逆拡散処理し、音声処理部ex305によってアナログ音声信号に変換した後、これを音声出力部ex208を介して出力する。
さらに、データ通信モード時に電子メールを送信する場合、本体部の操作キーex204の操作によって入力された電子メールのテキストデータは操作入力制御部ex304を介して主制御部ex311に送出される。主制御部ex311は、テキストデータを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して基地局ex110へ送信する。
データ通信モード時に画像データを送信する場合、カメラ部ex203で撮像された画像データをカメラインターフェース部ex303を介して画像符号化部ex312に供給する。また、画像データを送信しない場合には、カメラ部ex203で撮像した画像データをカメラインターフェース部ex303およびLCD制御部ex302を介して表示部ex202に直接表示することも可能である。
画像符号化部ex312は、カメラ部ex203から供給された画像データを圧縮符号化することにより符号化画像データに変換し、これを多重分離部ex308に送出する。また、このとき同時に携帯電話ex115は、カメラ部ex203で撮像中に音声入力部ex205で集音した音声を音声処理部ex305を介してディジタルの音声データとして多重分離部ex308に送出する。
多重分離部ex308は、画像符号化部ex312から供給された符号化画像データと音声処理部ex305から供給された音声データとを所定の方式で多重化し、その結果得られる多重化データを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して送信する。
データ通信モード時にホームページ等にリンクされた動画像ファイルのデータを受信する場合、アンテナex201を介して基地局ex110から受信した受信信号を変復調回路部ex306でスペクトラム逆拡散処理し、その結果得られる多重化データを多重分離部ex308に送出する。
また、アンテナex201を介して受信された多重化データを復号化するには、多重分離部ex308は、多重化データを分離することにより画像データの符号化ビットストリームと音声データの符号化ビットストリームとに分け、同期バスex313を介して当該符号化画像データを画像復号化部ex309に供給すると共に当該音声データを音声処理部ex305に供給する。
次に、画像復号化部ex309は、画像データの符号化ビットストリームを復号することにより再生動画像データを生成し、これをLCD制御部ex302を介して表示部ex202に供給し、これにより、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まれる動画データが表示される。このとき同時に音声処理部ex305は、音声データをアナログ音声信号に変換した後、これを音声出力部ex208に供給し、これにより、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まる音声データが再生される。
以上の構成において、画像復号化部ex309は、上記実施形態の視覚処理装置を備えていても良い。
なお、上記システムの例に限られず、最近は衛星、地上波によるディジタル放送が話題となっており、図41に示すようにディジタル放送用システムにも上記実施形態で説明した視覚処理装置、視覚処理方法、視覚処理プログラムを組み込むことができる。具体的には、放送局ex409では映像情報の符号化ビットストリームが電波を介して通信または放送衛星ex410に伝送される。これを受けた放送衛星ex410は、放送用の電波を発信し、この電波を衛星放送受信設備をもつ家庭のアンテナex406で受信し、テレビ(受信機)ex401またはセットトップボックス(STB)ex407などの装置により符号化ビットストリームを復号化してこれを再生する。ここで、テレビ(受信機)ex401またはセットトップボックス(STB)ex407などの装置が上記実施形態で説明した視覚処理装置を備えていてもよい。また、上記実施形態の視覚処理方法を用いるものであってもよい。さらに、視覚処理プログラムを備えていてもよい。また、記録媒体であるCDやDVD等の蓄積メディアex402に記録した符号化ビットストリームを読み取り、復号化する再生装置ex403にも上記実施形態で説明した視覚処理装置、視覚処理方法、視覚処理プログラムを実装することが可能である。この場合、再生された映像信号はモニタex404に表示される。また、ケーブルテレビ用のケーブルex405または衛星/地上波放送のアンテナex406に接続されたセットトップボックスex407内に上記実施形態で説明した視覚処理装置、視覚処理方法、視覚処理プログラムを実装し、これをテレビのモニタex408で再生する構成も考えられる。このときセットトップボックスではなく、テレビ内に上記実施形態で説明した視覚処理装置を組み込んでも良い。また、アンテナex411を有する車ex412で衛星ex410からまたは基地局ex107等から信号を受信し、車ex412が有するカーナビゲーションex413等の表示装置に動画を再生することも可能である。
更に、画像信号を符号化し、記録媒体に記録することもできる。具体例としては、DVDディスクex421に画像信号を記録するDVDレコーダや、ハードディスクに記録するディスクレコーダなどのレコーダex420がある。更にSDカードex422に記録することもできる。レコーダex420が上記実施形態の復号化装置を備えていれば、DVDディスクex421やSDカードex422に記録した画像信号を補間して再生し、モニタex408に表示することができる。
なお、カーナビゲーションex413の構成は例えば図40に示す構成のうち、カメラ部ex203とカメラインターフェース部ex303、画像符号化部ex312を除いた構成が考えられ、同様なことがコンピュータex111やテレビ(受信機)ex401等でも考えられる。
また、上記携帯電話ex114等の端末は、符号化器・復号化器を両方持つ送受信型の端末の他に、符号化器のみの送信端末、復号化器のみの受信端末の3通りの実装形式が考えられる。
このように、上記実施形態で説明した視覚処理装置、視覚処理方法、視覚処理プログラムを上述したいずれの機器・システムに用いることは可能であり、上記実施形態で説明した効果を得ることができる。
本発明にかかる視覚処理装置は、空間処理に基づく画質の劣化を抑制し、かつ、装置における回路規模の削減あるいは処理負荷を低減することを可能とし、視覚処理装置などの用途にも適用可能である。
視覚処理装置1の構造を説明するブロック図(第1実施形態) 画像領域Pmについて説明する説明図(第1実施形態) 明度ヒストグラムHmについて説明する説明図(第1実施形態) 階調変換曲線Cmについて説明する説明図(第1実施形態) 視覚処理方法について説明するフローチャート(第1実施形態) 視覚処理装置11の構造を説明するブロック図(第2実施形態) 階調変換曲線候補G1〜Gpについて説明する説明図(第2実施形態) 2次元LUT41について説明する説明図(第2実施形態) 階調補正部15の動作について説明する説明図(第2実施形態) 視覚処理方法について説明するフローチャート(第2実施形態) 階調変換曲線Cmの選択の変形例について説明する説明図(第2実施形態) 変形例としての階調処理について説明する説明図(第2実施形態) 階調処理実行部44の構造を説明するブロック図(第2実施形態) 曲線パラメータP1およびP2と、階調変換曲線候補G1〜Gpとの関係について説明する説明図(第2実施形態) 曲線パラメータP1およびP2と、選択信号Smとの関係について説明する説明図(第2実施形態) 曲線パラメータP1およびP2と、選択信号Smとの関係について説明する説明図(第2実施形態) 曲線パラメータP1およびP2と、階調変換曲線候補G1〜Gpとの関係について説明する説明図(第2実施形態) 曲線パラメータP1およびP2と、選択信号Smとの関係について説明する説明図(第2実施形態) 視覚処理装置21の構造を説明するブロック図(第3実施形態) 選択信号補正部24の動作について説明する説明図(第3実施形態) 視覚処理方法について説明するフローチャート(第3実施形態) 視覚処理装置61の構造を説明するブロック図(第4実施形態) 空間処理部62の空間処理について説明する説明図(第4実施形態) 重み係数[Wij]について説明する表(第4実施形態) 視覚処理装置61による視覚処理の効果を説明する説明図(第4実施形態) 視覚処理装置961の構造を説明するブロック図(第4実施形態) 空間処理部962の空間処理について説明する説明図(第4実施形態) 重み係数[Wij]について説明する表(第4実施形態) 視覚処理装置1061の構造を説明するブロック図(第4実施形態) 原画像と縮小画像との関係について説明する説明図(第4実施形態) 視覚処理方法について説明するフローチャート(第4実施形態) 空間処理実行部1066’の構造を説明するブロック図(第4実施形態) 視覚処理装置1161の構造を説明するブロック図(第4実施形態) 圧縮画像信号IGの構造について説明するデータ構造図(第4実施形態) 視覚処理装置1261の構造を説明するブロック図(第4実施形態) DC成分抽出部1203の構造を説明するブロック図(第4実施形態) オクターブ分割方式におけるDC成分について説明する説明図(第4実施形態) コンテンツ供給システムの全体構成について説明するブロック図(第6実施形態) 本発明の視覚処理装置を搭載する携帯電話の例(第6実施形態) 携帯電話の構成について説明するブロック図(第6実施形態) ディジタル放送用システムの例(第6実施形態) 視覚処理装置300の構造を説明するブロック図(背景技術) 画像領域Smについて説明する説明図(背景技術) 明度ヒストグラムHmについて説明する説明図(背景技術) 階調変換曲線Cmについて説明する説明図(背景技術)
符号の説明
1,11,21,61 視覚処理装置
2,12,22 画像分割部
3 ヒストグラム作成部
4 階調曲線作成部
5,20,30 階調処理部
10 階調変換曲線導出部
13,23 選択信号導出部
14,25 階調処理実行部
15 階調補正部
24 選択信号補正部
1061,1161,1261 視覚処理装置
1062,1162,1262 空間処理部
1063,1163,1263 視覚処理部
1065 抽出部
1066 空間処理実行部
1175 サムネイル画像抽出部
1203 DC成分抽出部
IS 入力信号
OS 出力信号
Pm 画像領域
Em 広域画像領域
Hm 明度ヒストグラム
Cm 階調変換曲線
Sm 選択信号
SS 画素毎の選択信号
CS 階調処理信号
US3,US4,US5 空間処理信号
US10 縮小画像信号
US11 明度信号
US20 サムネイル画像信号
US30 DC成分信号
IG 圧縮画像信号

Claims (21)

  1. 入力された画像信号を階調処理する視覚処理装置であって、
    前記画像信号の縮小画像を装置外部から取得し、前記階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像データと、前記対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、前記縮小画像から抽出する抽出手段と、
    前記対象画像データと前記周辺画像データとを用いて、前記対象画像領域の前記階調変換特性を導出する階調変換特性導出手段と、
    導出された前記階調変換特性に基づいて、前記対象画像領域の画像信号の階調処理を行う階調処理手段と、
    を備える視覚処理装置。
  2. 前記縮小画像は、前記階調処理を実行する前に、予め装置外部に保持されている画像である、
    請求項1に記載の視覚処理装置。
  3. 入力された圧縮画像信号を復号化して階調処理する視覚処理装置であって、
    前記階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像データと、前記対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、前記圧縮画像信号から抽出した低周波成分信号より生成する抽出手段と、
    前記対象画像データと前記周辺画像データとを用いて、前記対象画像領域の前記階調変換特性を導出する階調変換特性導出手段と、
    導出された前記階調変換特性に基づいて、前記対象画像領域の画像信号の階調処理を行う階調処理手段と、
    を備える視覚処理装置。
  4. 前記階調変換特性導出手段は、前記対象画像データおよび前記周辺画像データを用いて前記対象画像領域の特徴を示すパラメータである特徴パラメータを導出する特徴パラメータ導出手段と、前記特徴パラメータ導出手段で導出された前記対象画像領域の前記特徴パラメータに基づいて前記階調変換特性を決定する階調変換特性決定手段とを有している、請求項1または3に記載の視覚処理装置。
  5. 前記特徴パラメータは、ヒストグラムであることを特徴とする、
    請求項4に記載の視覚処理装置。
  6. 前記階調変換特性決定手段は、前記特徴パラメータを用いて予めテーブル化された前記階調変換特性を選択することを特徴とする、
    請求項4に記載の視覚処理装置。
  7. 予めテーブル化された前記階調変換特性は、変更可能なことを特徴とする、
    請求項6に記載の視覚処理装置。
  8. 前記階調変換特性の変更は、前記階調変換特性の少なくとも一部を補正することによって実現されることを特徴とする、
    請求項7に記載の視覚処理装置。
  9. 前記階調変換特性決定手段は、前記特徴パラメータを用いて予め決定された演算により前記階調変換特性を生成することを特徴とする、
    請求項4に記載の視覚処理装置。
  10. 予め決定された前記演算は、変更可能なことを特徴とする、
    請求項9に記載の視覚処理装置。
  11. 前記演算の変更は、前記演算の少なくとも一部を補正することによって実現されることを特徴とする、
    請求項10に記載の視覚処理装置。
  12. 前記階調変換特性は、複数の前記階調変換特性を内挿または外挿して得られるものであることを特徴とする、
    請求項4記載の視覚処理装置。
  13. 入力された画像信号を階調処理する視覚処理方法であって、
    前記画像信号の縮小画像を外部から取得し、前記階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像データと、対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、前記縮小画像から抽出する抽出ステップと、
    前記対象画像データと前記周辺画像データとを用いて、前記対象画像領域の前記階調変換特性を導出する階調変換特性導出ステップと、
    導出された前記階調変換特性に基づいて、前記対象画像領域の画像信号の階調処理を行う階調処理ステップと、
    を備える視覚処理方法。
  14. 入力された圧縮画像信号を復号化して階調処理する視覚処理方法であって、
    前記階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像データと、前記対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、前記圧縮画像信号から抽出した低周波成分信号より生成する抽出ステップと、
    前記対象画像データと前記周辺画像データとを用いて、前記対象画像領域の前記階調変換特性を導出する階調変換特性導出ステップと、
    導出された前記階調変換特性に基づいて、前記対象画像領域の画像信号の階調処理を行う階調処理ステップと、
    を備える視覚処理方法。
  15. 前記階調変換特性導出ステップは、前記対象画像データおよび前記周辺画像データを用いて前記対象画像領域の特徴を示すパラメータである特徴パラメータを導出する特徴パラメータ導出ステップと、前記特徴パラメータ導出ステップで導出された前記対象画像領域の前記特徴パラメータに基づいて前記階調変換特性を決定する階調変換特性決定ステップとを有している、
    請求項13または14に記載の視覚処理方法。
  16. コンピュータを用いて、入力された画像信号を階調処理する視覚処理方法を行うための視覚処理プログラムであって、
    前記視覚処理方法は、
    前記画像信号の縮小画像を外部から取得し、前記階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像データと、前記対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、前記縮小画像から抽出する抽出ステップと、
    前記対象画像データと前記周辺画像データとを用いて、前記対象画像領域の前記階調変換特性を導出する階調変換特性導出ステップと、
    導出された前記階調変換特性に基づいて、前記対象画像領域の画像信号の階調処理を行う階調処理ステップと、
    を備える視覚処理方法である、
    視覚処理プログラム。
  17. コンピュータを用いて、入力された圧縮画像信号を復号化して階調処理する視覚処理方法を行うための視覚処理プログラムであって、
    前記視覚処理方法は、
    前記階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像領域データと、前記対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、前記圧縮画像信号から抽出した低周波成分信号より生成する抽出ステップと、
    前記対象画像データと前記周辺画像データとを用いて、前記対象画像領域の前記階調変換特性を導出する階調変換特性導出ステップと、
    導出された前記階調変換特性に基づいて、前記対象画像領域の画像信号の階調処理を行う階調処理ステップと、
    を備える視覚処理方法である、
    視覚処理プログラム。
  18. 前記階調変換特性導出ステップは、前記対象画像データおよび前記周辺画像データを用いて前記対象画像領域の特徴を示すパラメータである特徴パラメータを導出する特徴パラメータ導出ステップと、前記特徴パラメータ導出ステップで導出された前記対象画像領域の前記特徴パラメータに基づいて前記階調変換特性を決定する階調変換特性決定ステップとを有している、
    請求項16または17に記載の視覚処理プログラム。
  19. 入力された画像信号を階調処理する半導体装置であって、
    前記画像信号の縮小画像を装置外部から取得し、前記階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像領域データと、前記対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、前記縮小画像から抽出する抽出部と、
    前記対象画像データと周辺画像データとを用いて、前記対象画像領域の前記階調変換特性を導出する階調変換特性導出部と、
    導出された前記階調変換特性に基づいて、前記対象画像領域の画像信号の階調処理を行う階調処理部と、
    を備える半導体装置。
  20. 入力された圧縮画像信号を復号化して階調処理する半導体装置であって、
    前記階調処理の対象となる対象画像領域の対象画像領域データと、前記対象画像領域の周辺に位置する周辺画像領域の周辺画像データとを、前記圧縮画像信号から抽出した低周波成分信号より生成する抽出部と、
    前記対象画像データと前記周辺画像データとを用いて、前記対象画像領域の前記階調変換特性を導出する階調変換特性導出部と、
    導出された前記階調変換特性に基づいて、前記対象画像領域の画像信号の階調処理を行う階調処理部と、
    を備える半導体装置。
  21. 前記階調変換特性導出部は、前記対象画像データおよび前記周辺画像データを用いて前記対象画像領域の特徴を示すパラメータである特徴パラメータを導出する特徴パラメータ導出部と、前記特徴パラメータ導出部で導出された前記対象画像領域の前記特徴パラメータに基づいて前記階調変換特性を決定する階調変換特性決定部とを有している、
    請求項19または21に記載の半導体装置。
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