JP2006127840A - 電池用セパレータ及びそれを備えた非水電解質電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリフッ化ビニリデン及び/又はフッ化ビニリデン含有共重合体を含む不燃性の電池用セパレータ、並びに、該セパレータを用いた安全性の高い非水電解質電池を提供する。
【解決手段】ポリフッ化ビニリデン及びフッ化ビニリデン含有共重合体からなる群から選択される少なくとも1種のポリマーとホウ素含有不燃性付与物質とを含有することを特徴とする電池用セパレータ、並びに、該電池用セパレータと、正極と、負極と、非水電解液とを備えた非水電解質電池である。前記不燃性付与物質としては、ボラジン化合物が好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、電池用セパレータ及びそれを備えた非水電解質電池に関し、特にフッ化ビニリデン系ポリマーからなる不燃性の電池用セパレータ及び該セパレータを備えた安全性の高い非水電解質電池に関するものである。
昨今、高電圧、高エネルギー密度を有する電源として、リチウム電池やリチウムイオン2次電池等の非水電解液電池が、広く用いられるようになってきており、例えば、カメラ、電子ウォッチや各種メモリーバックアップ用電源、ノート型パソコンや携帯電話等の駆動電源、電気自動車や燃料電池自動車の主電源若しくは補助電源として用いられている。そして、現在、これら非水電解液電池の正極と負極との間において、正負極間の短絡を防止するために設けられるセパレータには、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンを多孔質化したフィルムが用いられているが、該セパレータには、電池の充放電中にイオンを通過させるための多数の穴が設けられており、通常の使用環境下ではイオンの通過を阻害することはない。しかしながら、ポリオレフィン系の薄層フィルムには電解液を保持する能力が無いため、該薄層フィルムをセパレータとして用いた電池には、液漏れの危険性がある。
これに対して、近年、液漏れの心配の無い電池として、固体電解質やゲル電解質を用いた電池が提案されている。該電池は、液漏れの心配がないことに加え、フィルム化が可能で電子機器への組み込み性が良く、スペースの有効利用が可能であるため、近年、特に研究が盛んである。但し、上記固体電解質は、イオン伝導度が低く、電池への実用化が難しいため、現在、ゲル電解質を用いた電池が集中的に研究されている。かかるゲル電解質としては、特開2002−8723号公報(特許文献1)や特開2002−216848号公報(特許文献2)に記載のような、モノマーとしてフッ化ビニリデンを用いたポリマーに非水電解液を含浸・膨潤させたゲル電解質等が知られている。そして、これらゲル電解質は、電池の電解質としての機能と共に、正極と負極の接触を防止するためのセパレータとしての機能も有している。
ところで、上記ゲル電解質を用いた電池には、前述した非水電解液電池と同様に、負極材料としてリチウム金属やリチウム合金が使用され、該負極が水及びアルコール等の活性プロトンを有する化合物と激しく反応するため、ゲル電解質に使用される有機溶媒は、エステル化合物及びエーテル化合物等の非プロトン性有機溶媒に限られている。
しかしながら、上記非プロトン性有機溶媒は、負極活物質のリチウムとの反応性が低いものの、例えば、電池の短絡時等に大電流が急激に流れ、電池が異常に発熱した際に、気化・分解してガスを発生したり、発生したガス及び熱により電池の破裂・発火を引き起こしたり、短絡時に生じる火花が引火する等の危険性が高い。また、短絡等によって電池が異常に発熱した際には、上記フッ化ビニリデン系のポリマーが連鎖分解して、ポリマー自体に引火する危険性もある。
特開2002−8723号公報 特開2002−216848号公報
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、ポリフッ化ビニリデン及び/又はフッ化ビニリデン含有共重合体を含む不燃性の電池用セパレータを提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる不燃性の電池用セパレータを用いた安全性の高い非水電解質電池を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、ポリフッ化ビニリデン及び/又はフッ化ビニリデン含有共重合体からなる電池用セパレータに、ホウ素を含む不燃性付与物質を含ませることで、電池用セパレータを不燃性にすることができ、該不燃性の電池用セパレータを非水電解質電池に用いることで、該電池の安全性を大幅に改善できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の電池用セパレータは、ポリフッ化ビニリデン及びフッ化ビニリデン含有共重合体からなる群から選択される少なくとも1種のポリマーと、ホウ素含有不燃性付与物質とを含有することを特徴とする。
本発明の電池用セパレータの好適例においては、前記ホウ素含有不燃性付与物質がボラジン化合物である。
本発明の電池用セパレータにおいては、前記ホウ素含有不燃性付与物質が25℃で固体であることが好ましい。
本発明の電池用セパレータにおいて、前記ポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデンが好ましい。
また、本発明の非水電解質電池は、上記電池用セパレータと、正極と、負極と、非水電解液とを備えることを特徴とする。
本発明の非水電解質電池においては、前記電池用セパレータ中に前記非水電解液が保持されゲル状電解質を形成していることが好ましい。この場合、電池からの液漏れを防止できることに加え、電池のフィルム化が可能で、電子機器への組み込み性を向上させて電子機器内のスペースを有効に利用することができる。
本発明によれば、ポリフッ化ビニリデン及び/又はフッ化ビニリデン含有共重合体とホウ素含有不燃性付与物質とを含む、不燃性の電池用セパレータを提供することができる。また、該セパレータを備えた、安全性の高い非水電解質電池を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の電池用セパレータは、ポリフッ化ビニリデン及びフッ化ビニリデン含有共重合体からなる群から選択される少なくとも1種のポリマーと、ホウ素含有不燃性付与物質とを含有することを特徴とする。本発明の電池用セパレータは、ホウ素含有不燃性付与物質を含むため、不燃性であり、該セパレータを電池に適用することで、該電池が短絡等により異常に発熱した際に、セパレータ自体が燃焼することがなく、電池の熱暴走を確実に防止することができる。
本発明の電池用セパレータを構成するポリマーは、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及び/又はフッ化ビニリデン含有共重合体であり、これらポリマーは1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。上記フッ化ビニリデン含有共重合体は、フッ化ビニリデンと他のモノマーとの共重合体であり、フッ化ビニリデンと共重合されるモノマーとしては、ヘキサフルオロプロピレン、マレイン酸、マレイン酸エステル、無水マレイン酸、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フルオロエチレン、エチレン、プロピレン、トリフルオロプロピレン等が挙げられ、これらの中でも、ヘキサフルオロプロピレンが好ましい。なお、本発明の電池用セパレータに用いるポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデン及びフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体が好ましく、ポリフッ化ビニリデンが更に好ましい。
本発明の電池用セパレータに用いる不燃性付与物質は、ホウ素を含むことを要し、25℃(室温)で固体であることが好ましい。また、上記不燃性付与物質として、具体的には、ボラジン化合物が好ましく、これらホウ素含有化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これら分子中にホウ素を含む化合物は、セパレータが燃焼する際にホウ酸を発生して熱伝導性の極めて悪いイントメッセント層を形成し、該イントメッセント層が熱を遮断し、燃焼性成分の放出を抑制して、セパレータを不燃性にする。
本発明の電池用セパレータ中の上記不燃性付与物質の含有率は、3〜20質量%の範囲が好ましく、5〜15質量%の範囲が更に好ましい。不燃性付与物質の含有率が3質量%未満では、セパレータの燃焼の危険性を低減する効果が小さく、20質量%を超えると、セパレータの機械的強度が低下する。
上記ホウ素含有不燃性付与物質としては、ホウ素と窒素とが交互に入った環状ボラザン化合物が挙げられ、該環状ボラザン化合物の中でも、下記式(I):
(BR1NR1)n ・・・ (I)
[式中、R1は、それぞれ独立して水素、一価の置換基又はハロゲン元素を表し、nは、3〜6の整数である]で表される単環式の環状ボラザン化合物が好ましい。また、入手容易性の観点から、単環式の環状ボラザン化合物の中でも、nが3であるボラジン化合物(即ち、シクロトリボラザン及びその誘導体)が特に好ましい。ホウ素に加え、窒素を含む不燃性付与物質を電池用セパレータに含ませることで、万が一の燃焼時に誘導される窒素ガスの作用によって、セパレータの不燃性を更に向上させることができる。
式(I)のR1は、水素、一価の置換基又はハロゲン元素である限り特に制限はなく、各R1は、同一でも、異なってもよい。ここで、一価の置換基としては、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル基、カルボキシル基、アシル基、アリール基、置換又は非置換アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基等が挙げられる。一方、ハロゲン元素としては、フッ素、塩素、臭素等が好適に挙げられる。上記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等や、二重結合を含むアリルオキシ基等や、メトキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基等のアルコキシ置換アルコキシ基等が挙げられ、上記アリールオキシ基としては、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、メトキシフェノキシ基等が挙げられ、上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられ、上記アリール基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられ、上記置換又は非置換アミノ基としては、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アジリジル基、ピロリジル基等が挙げられ、上記アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基等が挙げられ、上記アリールチオ基としては、フェニルチオ基等が挙げられる。これら一価の置換基中の水素元素は、ハロゲン元素で置換されていてもよく、該ハロゲン元素としては、フッ素、塩素、臭素等が挙げられる。
本発明の電池用セパレータは、例えば、上記ポリマー及びホウ素含有不燃性付与物質に、可塑剤及び揮発性有機溶媒を加え、均一に混合して混合溶液を得、該混合溶液をガラス板等の上にキャストした後、加熱乾燥して揮発性有機溶媒を揮発させて、フィルム状とし、次いで、可塑剤を抽出溶媒で抽出することで製造できる。ここで、上記可塑剤としては、ジブチルフタレート(DBP)等が挙げられ、上記揮発性有機溶媒としては、アセトン等が挙げられ、また、上記抽出溶媒としては、使用したポリマー及びホウ素含有不燃性付与物質の溶解力が低く且つ使用した可塑剤の溶解力に優れた溶媒を適宜選択して使用する。こうして得られるフィルム状のセパレータは、可塑剤の抽出によって微多孔が形成されており、後述する非水電解液の保持性に優れる。
本発明の非水電解質電池は、上述の電池用セパレータと、正極と、負極と、非水電解液とを備え、その他、必要に応じて非水電解質電池の技術分野で通常使用されている他の部材を備える。
本発明の非水電解質電池の正極活物質は1次電池と2次電池で一部異なり、例えば、1次電池の場合、正極活物質としては、フッ化黒鉛[(CFx)n]、MnO2(電気化学合成であっても化学合成であってもよい)、V25、MoO3、Ag2CrO4、CuO、CuS、FeS2、SO2、SOCl2、TiS2等が好適に挙げられ、これらの中でも、高容量で安全性が高く、更には放電電位が高く電解液の濡れ性に優れる点で、MnO2、フッ化黒鉛が好ましい。これら正極活物質は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
一方、2次電池の場合、正極活物質としては、V25、V613、MnO2、MnO3等の金属酸化物、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiFeO2及びLiFePO4等のリチウム含有複合酸化物、TiS2、MoS2等の金属硫化物、ポリアニリン等の導電性ポリマー等が好適に挙げられる。上記リチウム含有複合酸化物は、Fe、Mn、Co及びNiからなる群から選択される2種又は3種の遷移金属を含む複合酸化物であってもよく、この場合、該複合酸化物は、LiFexCoyNi(1-x-y)2(式中、0≦x<1、0≦y<1、0<x+y≦1)、あるいはLiMnxFey2-x-y等で表される。これらの中でも、高容量で安全性が高く、更には電解液の濡れ性に優れる点で、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24が特に好適である。これら正極活物質は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の非水電解質電池の負極活物質は1次電池と2次電池で一部異なり、例えば、1次電池の場合、負極活物質としては、リチウム金属自体の他、リチウム合金等が挙げられる。リチウムと合金をつくる金属としては、Sn、Si、Pb、Al、Au、Pt、In、Zn、Cd、Ag、Mg等が挙げられる。これらの中でも、埋蔵量の多さ、毒性の観点からAl、Zn、Mgが好ましい。これら負極活物質は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
一方、2次電池の場合、負極活物質としては、リチウム金属自体、リチウムとAl、In、Sn、Si、Pb又はZn等との合金、リチウムをドープした黒鉛等の炭素材料等が好適に挙げられ、これらの中でも安全性がより高く、電解液の濡れ性に優れる点で、黒鉛等の炭素材料が好ましく、黒鉛が特に好ましい。ここで、黒鉛としては、天然黒鉛、人造黒鉛、メソフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB)等、広くは易黒鉛化カーボンや難黒鉛化カーボンが挙げられる。これら負極活物質は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記正極及び負極には、必要に応じて導電剤、結着剤を混合することができ、導電剤としてはアセチレンブラック等が挙げられ、結着剤としてはポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられる。これらの添加剤は、従来と同様の配合割合で用いることができる。
また、上記正極及び負極の形状としては、特に制限はなく、電極として公知の形状の中から適宜選択することができる。例えば、シート状、円柱形状、板状形状、スパイラル形状等が挙げられる。
本発明の非水電解質電池に用いる非水電解液は、非プロトン性有機溶媒及び支持塩を主成分とする。ここで、非プロトン性有機溶媒として、具体的には、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジフェニルカーボネート、エチルメチルカーボネート(EMC)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ビニレンカーボネート(VC)等の炭酸エステル類、1,2-ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル(DEE)、フェニルメチルエーテル等のエーテル類、γ-ブチロラクトン(GBL)、γ-バレロラクトン、メチルフォルメート(MF)等のカルボン酸エステル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホン類が挙げられる。これら非プロトン性有機溶媒は、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、上記支持塩としては、リチウムイオンのイオン源となる支持塩が好ましい。該支持塩としては、特に制限はないが、例えば、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiCF3SO3、LiAsF6、LiC49SO3、Li(CF3SO2)2N及びLi(C25SO2)2N等のリチウム塩が好適に挙げられる。これらの中でも、不燃性に優れる点で、LiPF6が更に好ましい。これら支持塩は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、上記非水電解液中の支持塩の濃度としては、0.2〜1.5mol/L(M)が好ましく、0.5〜1mol/L更に好ましい。支持塩の濃度が0.2mol/L未満では、電解液の導電性を充分に確保することができず、電池の放電特性及び充電特性に支障をきたすことがあり、1.5mol/Lを超えると、電解液の粘度が上昇し、リチウムイオンの移動度を充分に確保できないため、前述と同様に電解液の導電性を充分に確保できず、電池の放電特性及び充電特性に支障をきたすことがある。
本発明の非水電解質電池において、上記セパレータに対する非水電解液の使用量を調整したり、非水電解液に使用する非プロトン性有機溶媒の種類を選択して、セパレータ中に非水電解液を保持させ、セパレータと非水電解液とからゲル状電解質を形成することで、電池からの液漏れを防止することができる。また、この場合、電池のフィルム化が可能で、電子機器への組み込み性を大幅に改善でき、電子機器内のスペースを有効に利用することもできる。
以上に説明した本発明の非水電解質電池の形態としては、特に制限はなく、コインタイプ、ボタンタイプ、ペーパータイプ、角型又はスパイラル構造の円筒型電池等、種々の公知の形態が好適に挙げられる。ボタンタイプの場合は、シート状の正極及び負極を作製し、該正極及び負極でセパレータを挟み、非水電解液を含浸する等して、非水電解質電池を作製することができる。また、スパイラル構造の場合は、例えば、シート状の正極を作製して集電体を挟み、これに、シート状の負極を重ね合わせて巻き上げる等して、非水電解質電池を作製することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<電池用セパレータの作製>
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)45g、2,4,6-トリフェニルボラジン5g、ジブチルフタレート(DBP)50mL及びN-メチルピロリドン50mLを混合して均一溶液を得、得られた混合溶液をガラス板上にキャストした後、加熱乾燥によってN-メチルピロリドンを揮発させてフィルム状とし、次いで、エチルメチルカーボネート(抽出溶媒)でジブチルフタレートを抽出し、乾燥して、電池用セパレータを製造した。また、得られたセパレータの安全性及び限界酸素指数を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
(1)安全性
UL(アンダーライティングラボラトリー)規格のUL94HB法をアレンジした方法で、大気環境下において着火した炎の燃焼挙動からセパレータの安全性を評価した。その際、着火性、燃焼性、炭化物の生成、二次着火時の現象についても観察した。具体的には、UL試験基準に基づき、上記セパレータから127mm×12.7mmの試験片を作製して行った。ここで、試験炎が試験片に着火しない場合(燃焼長:0mm)を「不燃性」、着火した炎が25mmラインまで到達せず且つ落下物にも着火が認められない場合を「難燃性」、着火した炎が25〜100mmラインで消火し且つ落下物にも着火が認められない場合を「自己消火性」、着火した炎が100mmラインを超えた場合を「燃焼性」と評価した。
(2)限界酸素指数
JIS K 7201に準じて、セパレータの限界酸素指数を測定した。限界酸素指数が大きい程、セパレータが燃焼し難いことを示す。具体的には、上記セパレータから127mm×12.7mmの試験片を作製し、該試験片を試験片支持具に垂直に、燃焼円筒(内径75mm、高さ450mm、直径4mmのガラス粒を底部から100±5mmの厚さに均等に満たし金属製の網をその上に置いたもの)の上端部から100mm以上の距離に位置するように取り付け、次に、燃焼円筒に酸素(JIS K 1101又はこれと同等以上のもの)及び窒素(JIS K 1107の2級又はこれと同等以上のもの)を流し、試験片を所定の酸素濃度下で点火し(熱源はJIS K 2240の1種1号)、燃焼状態を調べた。但し、燃焼円筒内の総流量は11.4L/minである。この試験を3回行い、その平均値を表1に示す。なお、酸素指数とは、材料が燃焼を持続するのに必要な容量パーセントで表される最低酸素濃度の値をいい、本願では、試験片が3分以上継続して燃焼するか、着炎後の燃焼長さが50mm以上燃えるのに必要な最低の酸素流量とそのときの窒素流量から、下記の式:
限界酸素指数=(酸素流量)/[(酸素流量)+(窒素流量)]×100(体積%)
に従って限界酸素指数を算出した。
(実施例2〜3及び比較例1〜2)
2,4,6-トリフェニルボラジン、ヘキサクロロボラジンを表1に示す配合量で使用し、実施例1と同様にして電池用セパレータを製造した。また、得られたセパレータの安全性及び限界酸素指数を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
Figure 2006127840
表1から明らかなように、比較例のセパレータは、燃焼性で且つ限界酸素指数が低いのに対し、実施例のセパレータは、不燃性で且つ限界酸素指数が非常に高かった。

Claims (6)

  1. ポリフッ化ビニリデン及びフッ化ビニリデン含有共重合体からなる群から選択される少なくとも1種のポリマーと、ホウ素含有不燃性付与物質とを含有することを特徴とする電池用セパレータ。
  2. 前記ホウ素含有不燃性付与物質がボラジン化合物であることを特徴とする請求項1に記載の電池用セパレータ。
  3. 前記ホウ素含有不燃性付与物質が25℃で固体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電池用セパレータ。
  4. 前記ポリマーがポリフッ化ビニリデンであることを特徴とする請求項1に記載の電池用セパレータ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電池用セパレータと、正極と、負極と、非水電解液とを備えた非水電解質電池。
  6. 前記電池用セパレータ中に前記非水電解液が保持されゲル状電解質を形成していることを特徴とする請求項5に記載の非水電解質電池。
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