以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
請求項1に記載の入出力装置は、単位時間あたり所定の数のフレームで画像を表示する表示素子(例えば、図1の表示セルCW)と個々の表示素子に対応して設けられている受光素子(例えば、図1の受光セルCR)とが画面に配置されている入出力装置であって、単位時間あたりのフレームの数に応じた、単位時間あたりの回数で点滅するように、表示素子の発光を制御する発光制御手段(例えば、図1の点灯制御部52)と、表示素子が発光している1つの発光期間において、全ての受光素子のそれぞれに入射した光量を取得するとともに、表示素子が消灯している1つの消灯期間において、全ての受光素子のそれぞれに入射した光量を取得するように、受光素子による受光を制御する受光制御手段(例えば、図1の受光制御部31)とを含むことを特徴とする。
発光制御手段は、バックライト(例えば、図1のバックライト光源2)の点灯を制御することにより、表示素子の発光を制御するようにすることができる。
発光制御手段は、画面に対して線順次に動作する表示素子の動作の順序に応じて配置されている複数のバックライト(例えば、図31のバックライト光源101−1乃至101−6)を順に点灯させるように、バックライトの点灯を制御することにより、表示素子の発光を制御するようにすることができる。
入出力装置は、表示素子が発光している発光期間においてのみ、表示素子の表示を更新するように、表示素子による表示を制御する表示制御手段(例えば、図1の表示制御部51)をさらに設けることができる。
請求項7に記載の入出力方法は、単位時間あたり所定の数のフレームで画像を表示する表示素子(例えば、図1の表示セルCW)と個々の表示素子に対応して設けられている受光素子(例えば、図1の受光セルCR)とが画面に配置されている入出力装置の入出力方法であって、単位時間あたりのフレームの数に応じた、単位時間あたりの回数で点滅するように、表示素子の発光を制御する発光制御ステップ(例えば、図14のステップS14およびステップS18の処理)と、表示素子が発光している1つの発光期間において、全ての受光素子のそれぞれに入射した光量を取得するとともに、表示素子が消灯している1つの消灯期間において、全ての受光素子のそれぞれに入射した光量を取得するように、受光素子による受光を制御する受光制御ステップ(例えば、図14のステップS16およびステップS21の処理)とを含むことを特徴とする。
請求項9に記載のプログラムは、単位時間あたり所定の数のフレームで画像を表示する表示素子(例えば、図1の表示セルCW)と個々の表示素子に対応して設けられている受光素子(例えば、図1の受光セルCR)とが画面に配置されている入出力装置のコンピュータに、入出力処理を行わせるプログラムであって、単位時間あたりのフレームの数に応じた、単位時間あたりの回数で点滅するように、表示素子の発光を制御する発光制御ステップ(例えば、図14のステップS14およびステップS18の処理)と、表示素子が発光している1つの発光期間において、全ての受光素子のそれぞれに入射した光量を取得するとともに、表示素子が消灯している1つの消灯期間において、全ての受光素子のそれぞれに入射した光量を取得するように、受光素子による受光を制御する受光制御ステップ(例えば、図14のステップS16およびステップS21の処理)とを含むことを特徴とする。
このプログラムは記録媒体(例えば、図1の磁気ディスク61)に記録することができる。
図1は、本発明に係る画像表示装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
画像表示装置は、表示部1と、バックライト光源2と、表示信号生成部21と、表示信号保持制御部22と、表示信号ドライバ23と、表示側スキャナ24と、受光制御部31と、受光側スキャナ32と、受光信号レシーバ33と、受光信号保持部34と、位置検出部35とを備える。
表示部1は、複数の各画素11が全面に渡ってマトリクス状に配置された、例えば、有機または無機のEL(Electroluminescence)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)、FED(Field Emission Display)、またはPDP(Plasma Display Panel)などからなり、後述するように線順次動作をしながら所定の図形や文字などの画像を表示する。また、表示部1の各画素11は、1つの表示素子を含む表示セルCWおよび1つの受光素子を含む受光セルCRを有する表示受光セルCWRから構成され、後述するように画素ごとに表示動作と共に受光動作も可能となっている。
バックライト光源2は、例えば、LED(Light-Emitting Diode)または有機若しくは無機のEL素子からなり、発光する。バックライト光源2から照射された光は、表示部1に入射し、表示部1を透過することにより画像を形成する。
なお、表示部1が有機または無機のELディスプレイなどの自発光素子からなる場合、バックライト光源2および後述する点灯制御部52は不要である。また、バックライト光源2は、点灯および消灯の反応速度が速く、点灯および消灯のタイミングを制御できる光源であれば足り、LEDまたはEL素子に限らず、冷陰極管などであってもよい。
表示信号生成部21は、図示しないCPU(Central Processing Unit)などにより生成され、CPUから供給されたデータに基づいて、例えば、1画面ごと(1フレームごと)に、画面(フレーム)を表示するための表示信号を生成する。表示信号生成部21は、生成した表示信号を表示信号保持制御部22に供給する。
表示信号保持制御部22は、表示信号生成部21から供給された表示信号を1画面ごと(1フレームごと)に、例えばSRAM(Static Random Access Memory)などから構成されるフレームメモリに格納して保持する。表示信号保持制御部22は、各表示セルCWを駆動する表示側スキャナ24および表示信号ドライバ23の動作を制御する。具体的には、表示信号保持制御部22は、表示側スキャナ24に、表示のタイミングを指示する表示タイミング制御信号41を供給すると共に、表示信号ドライバ23に、フレームメモリに保持されている表示信号に基づいて、1水平ライン分の表示信号を供給することにより、各表示セルCWを駆動する表示側スキャナ24および表示信号ドライバ23の動作を制御する。
また、表示信号保持制御部22は、フレームのタイミングを示す垂直同期信号43を受光制御部31に供給することにより、表示部1全体の受光動作を制御する受光制御部31の動作タイミングを制御する。また、表示信号保持制御部22は、バックライト光源2が点灯されたか否かを示す信号を受光制御部31に供給することにより、表示部1全体の受光動作を制御する受光制御部31の動作タイミングを制御する。または、表示信号保持制御部22は、表示部1の全体の表示用選択信号(後述)の走査が終了したか否かを示す信号を受光制御部31に供給することにより、表示部1全体の受光動作を制御する受光制御部31の動作タイミングを制御する。
さらに、表示信号保持制御部22は、バックライト光源2に点灯タイミング制御信号42を供給することにより、バックライト光源2の発光のタイミングを制御する。
表示信号ドライバ23は、表示信号保持制御部22から出力される1水平ライン分の表示信号に応じて駆動対象の表示セルCWに表示データを供給する。具体的には、表示信号ドライバ23は、表示部1の各画素11に接続されたデータ供給線を介して、表示側スキャナ24により選択された画素11に表示データに対応する電圧を供給する。
表示側スキャナ24は、表示信号保持制御部22から出力される表示タイミング制御信号41に応じて駆動対象の表示セルCWを選択する。具体的には、表示側スキャナ24は、表示部1の各画素11に接続された表示用ゲート線を介して表示用選択信号を供給し、後述する表示素子選択スイッチを制御する。つまり、表示側スキャナ24から、所定の画素の表示素子選択スイッチがオン状態となる電圧の表示用選択信号が印加されると、その画素において、表示信号ドライバ23から供給された電圧に対応した表示動作がなされる。
このように、表示側スキャナ24および表示信号ドライバ23が連動して線順次動作することにより、任意の表示データに対応する画像が表示部1に表示される。
受光制御部31は、表示信号保持制御部22から供給された垂直同期信号43を基に、受光側スキャナ32に受光タイミング制御信号44を供給する。また、受光制御部31は、表示信号保持制御部22から供給された、バックライト光源2が点灯されたか否かを示す信号を基に、受光側スキャナ32に受光タイミング制御信号44を供給する。または、受光制御部31は、表示信号保持制御部22から供給された、表示部1の全体の表示用選択信号の走査が終了したか否かを示す信号を基に、受光側スキャナ32に受光タイミング制御信号44を供給する。
受光側スキャナ32は、受光制御部31から出力される受光タイミング制御信号44に応じて駆動対象の受光セルCRを選択する。受光側スキャナ32は、表示部1の各画素11に接続されている受光用ゲート線を介して、各画素11に受光用選択信号を供給し、各画素11の受光素子選択スイッチを制御する。すなわち、表示側スキャナ24の動作と同様に、受光側スキャナ32から、受光素子選択スイッチがオン状態となる電圧の受光用選択信号が所定の画素11に印加されると、その画素11から、その画素11によって検出した光量に対応する受光信号が受光信号レシーバ33に出力される。
これにより、受光セルCRが受光し、検出した光量を示す受光信号を取得することができるようになる。
また、この受光側スキャナ32からは、受光信号レシーバ33および受光信号保持部34へ受光ブロック制御信号45が出力され、これにより、受光側スキャナ32は、受光信号レシーバ33および受光信号保持部34を制御する。
なお、本実施の形態の画像表示装置においては、前述の表示用ゲート線および受光用ゲート線は各表示受光セルCWRに対して別個に接続され、表示側スキャナ24および受光側スキャナ32はそれぞれ、独立して動作する。
受光信号レシーバ33は、受光側スキャナ32から出力される受光ブロック制御信号45に応じて、各受光セルCRから出力された1水平ライン分の受光信号を取得する。この受光信号レシーバ33において取得された1水平ライン分の受光信号は、受光信号保持部34へ出力される。
受光信号保持部34は、受光側スキャナ32から出力される受光ブロック制御信号45に応じて、受光信号レシーバ33から出力される受光信号を1画面ごと(1フレームの表示ごと)の受光信号に再構成し、例えばSRAMなどから構成されるフレームメモリに格納して保持する。受光信号保持部34において格納された受光信号のデータは、位置検出部35へ出力される。
なお、この受光信号保持部34はメモリ以外の記憶素子から構成されていてもよく、例えば受光信号のデータをアナログデータとして保持しておくことも可能である。
位置検出部35は、受光信号保持部34から出力される受光信号のデータに基づいて信号処理を行い、受光セルCRにおいて検出されたものが存在する位置を特定する。これにより、接触あるいは近接するものの位置を特定することが可能となる。
なお、上記のように受光信号保持部34が受光信号のデータをアナログデータとして格納している場合は、位置検出部35においてアナログ/デジタル変換(以下、A/D変換という。)を行ってから信号処理が実行される。
さらに、表示信号保持制御部22には、表示制御部51および点灯制御部52が設けられている。表示制御部51は、表示側スキャナ24および表示信号ドライバ23を制御することにより、表示部1の各表示セルCWの駆動を制御する。点灯制御部52は、点灯タイミング制御信号42を生成し、バックライト光源2の点灯および消灯を制御する。
インターフェース53を介して、必要に応じて接続されるドライブ54は、装着された磁気ディスク61、光ディスク62、光磁気ディスク63、または半導体メモリ64に記録されているプログラムを読み出して、読み出したプログラムを表示信号保持制御部22および受光制御部31に供給する。表示信号保持制御部22および受光制御部31は、記録媒体の一例である磁気ディスク61、光ディスク62、光磁気ディスク63、または半導体メモリ64に記録されているプログラムであって、磁気ディスク61、光ディスク62、光磁気ディスク63、または半導体メモリ64から読み出されたプログラムを実行する。
図2は、図1における表示部1の構成の一例を表す図である。なお、この表示部1は、水平ライン方向にm個、垂直ライン方向にn個、合計で(m×n)個からなる画素11がマトリクス状に配置された構成になっているものとする。ここで、例えばPC(Personal Computer)などにおいて一般的なディスプレイ規格であるXGA(eXtended Graphics Array)規格の表示部の場合、m=1024×3(RGB),n=768の合計2359296個からなる画素がマトリクス状に配置されていることになる。
図2に示したように、この表示部1は、合計で(m×n)個からなる画素11および各画素に含まれる前述の表示受光セルCWR11乃至CWRmnと、その画素11の数に応じて接続された、m本のデータ供給線DW(DW1乃至DWm)およびデータ読出線DR(DR1乃至DRm)、ならびにn本の表示用ゲート線GW(GW1乃至GWn)および受光用ゲート線GR(GR1乃至GRn)とを備える。
データ供給線DW、データ読出線DR、表示用ゲート線GWおよび受光用ゲート線GRはそれぞれ、前述の表示信号ドライバ23、受光信号レシーバ33、表示側スキャナ24および受光側スキャナ32に接続され、表示信号、表示用選択信号および受光用選択信号が各表示受光セルCWRへ供給され、受光信号が各表示受光セルCWRから出力される。また、図2に示したように、各表示受光セルCWRに対してそれぞれ1本ずつのデータ供給線DW、データ読出線DR、表示用ゲート線GWおよび受光用ゲート線GRが接続されている。さらに、例えば1垂直ラインの表示受光セルCWR11,CWR12,…,CWR1nに対しては1本ずつのデータ供給線DW1およびデータ読出線DR1が共通に接続され、例えば1水平ラインの表示受光セルCWR11,CWR21,…,CWRm1に対しては1本ずつの表示用ゲート線GWおよび受光用ゲート線GRが共通に接続されている。なお、図2中の矢印Xは、後述するように表示用ゲート線GWおよび受光用ゲート線GRのスキャン(走査)方向を示している。
図3は、図2における表示受光セルCWRの回路構成を表す図である。
この表示受光セルCWRは、1つの表示セルCWと1つの受光セルCRとを備える。表示用ゲート線GWおよびデータ供給線DWは、この表示セルCWに接続され、受光用ゲート線GRおよびデータ読出線DRは、この受光セルCRに接続されている。つまり、表示受光セルCWRは、通常の表示セルのみを備える1画素分のセルと比べて、受光用の分だけゲート線およびデータ線を1本ずつ増加させた構成となっている。
また、表示セルCWには、1つの表示素子CLと、表示用ゲート線GWから供給される表示用選択信号に応じてデータ供給線DWとこの表示素子CLの一端との間を選択的に導通させる表示素子選択スイッチSW1が設けられている。表示素子選択スイッチSW1の一端は、データ供給線DWに接続され、表示素子選択スイッチSW1の他の一端は、表示素子CLの一端に接続されている。表示素子CLの他端は接地されている。
また、受光セルCRには、1つの受光素子PDと、受光素子選択スイッチSW2が設けられている。受光素子PDは、フォトダイオードからなり、受光した光の強さに応じた電荷を生成する。
受光素子選択スイッチSW2の一端は、データ読出線DRの一端に接続され、受光素子選択スイッチSW2の他の一端は、受光素子PDの一端に接続されている。受光素子選択スイッチSW2は、受光用ゲート線GRから供給される受光用選択信号に応じてこの受光素子PDの一端とデータ読出線DRとの間を選択的に導通させる。受光素子PDの他端は接地されるか、または正バイアス点(図示せず)に接続されている。
受光素子選択スイッチSW2によって、受光素子PDの一端とデータ読出線DRとの間が非導通の状態になっている場合、受光素子PDに光が入射されているとき、受光素子PDは、受光した光の強さに応じた電荷を生成し、生成した電荷を蓄積する。受光素子選択スイッチSW2によって、受光素子PDの一端とデータ読出線DRとの間が導通されると、受光素子PDに蓄積された電荷が、電流として受光素子PDからデータ読出線DRに出力される。
なお、この表示受光セルCWRの回路構成は、上記のようにゲート線が表示用と受光用とで別個に接続されているので、表示動作と受光動作とを独立して動作させることが可能である。
ここで、具体的に表示動作時および受光動作時における各構成要素の動作を説明する。まず表示動作時には、上記のように表示用ゲート線GWから供給される表示用選択信号に応じて表示素子選択スイッチSW1がオン状態となり、表示信号に応じた輝度の光であって、バックライト光源2からの光を透過させるように、データ供給線DWからI1の経路にて表示素子CLが充電され、表示動作を行うようになっている。一方、受光動作時には、上記のように受光用ゲート線GRから供給される受光用選択信号に応じて受光素子選択スイッチSW2がオン状態となり、受光素子PDにおいて受光した光量に応じた電流がI2の経路にてデータ読出線DRへ供給され、受光動作(読み出し動作)を行うようになっている。なお、表示動作および受光動作のいずれの動作も行っていない時には、表示素子選択スイッチSW1および受光素子選択スイッチSW2のいずれのスイッチもオフ状態となっており、データ供給線DWおよびデータ読出線DRはそれぞれ、表示素子CLおよび受光素子PDとは切断されるようになっている。
次に、以上のような構成の画像表示装置において接触あるいは近接するものを検出する動作を説明する。ここで、ものには、使用者の身体(の一部)および物が含まれる。
図4乃至図9は、接触または近接するものを検出する動作を説明する図である。図4、図5、図7、および図8の上側は、表示部1とこれに接触または近接するものの例を示す図であり、図4、図5、図7、および図8の下側は、ものが表示部1に接触または近接する場合の受光信号の例を示す図である。図4、図5、図7、および図8において、横方向は、水平ライン方向または垂直ライン方向である。
図4で示されるように、バックライト光源2が発光している場合、バックライト光源2において発光された光が表示部1を介して、例えば、表示部1上の位置を指し示している使用者の指71に照射される。表示部1に接触または近接するものの一例である使用者の指71に照射された光の反射光は、表示部1に入射する。表示部1の受光セルCRは、使用者の指71で反射された反射光を受光すると共に、外部から入射した外光を受光して、受光した光量を示す受光信号を出力する。
すなわち、バックライト光源2が発光している場合、表示部1の受光セルCRは、画像表示装置が発光して、使用者の指71で反射された反射光と、外光とをあわせた光量を示す受光信号を出力する。
一方、バックライト光源2が消灯している場合、図5で示されるように、画像表示装置から光が照射されないので、表示部1の受光セルCRは、外部から入射した外光だけを受光して、受光した光量を示す受光信号を出力する。
図6で示されるように、受光セルCR毎に、バックライト光源2が発光している場合の受光信号から、バックライト光源2が消灯している場合の受光信号を引き算することにより、使用者の指71で反射された反射光の光量を示す受光信号を得ることができる。例えば、位置検出部35は、受光セルCR毎に、バックライト光源2が発光している場合の受光信号から、バックライト光源2が消灯している場合の受光信号を引き算し、このようにして得られた、使用者の指71で反射された反射光の光量を示す受光信号から、使用者の指71の位置を検出する。
図7乃至図8は、図4乃至図6で示される場合に比較して外光がより強くなった場合の接触または近接するものを検出する動作を説明する図である。
図7で示されるように、バックライト光源2が発光している場合、バックライト光源2から発光された光が表示部1を介して、例えば、表示部1上の位置を指し示している使用者の指71に照射される。使用者の指71に照射された光の反射光は、表示部1に入射する。表示部1の受光セルCRは、使用者の指71で反射された反射光を受光すると共に、外部から入射したより強い外光を受光して、受光した光量を示す受光信号を出力する。
バックライト光源2が発光している場合、表示部1の受光セルCRは、画像表示装置が発光して、使用者の指71で反射された反射光と、より強い外光とをあわせた光量を示す受光信号を出力する。
この場合、図7で示される外光に対応する受光信号のレベルは、図4で示される外光に対応する受光信号のレベルより高くなっている。
一方、バックライト光源2が消灯している場合、図8で示されるように、画像表示装置から光が照射されないので、表示部1の受光セルCRは、外部から入射したより強い外光だけを受光して、受光した光量を示す受光信号を出力する。
この場合、図8で示される外光に対応する受光信号のレベルは、図5で示される外光に対応する受光信号のレベルより高くなっている。
しかしながら、図8で示される外光に対応する受光信号のレベルは、図7で示される外光に対応する受光信号のレベルに等しいので、図9で示されるように、受光セルCR毎に、図7のバックライト光源2が発光している場合の受光信号から、図8のバックライト光源2が消灯している場合の受光信号を引き算することにより、使用者の指71で反射された反射光の光量を示す受光信号を得ることができる。
図7のバックライト光源2が発光している場合の受光信号から、図8のバックライト光源2が消灯している場合の受光信号を引き算することにより得られた受光信号は、図6で示される受光信号に等しい。
このように、外光の強さに左右されずに、より正確に、表示部1へのものの接触若しくは近接、または、表示部1に接触若しくは近接するものの位置を検出することができる。また、表示部1への複数のものの接触または近接を同時に検出することができ、表示部1に接触または近接する複数のものの複数の位置のそれぞれを同時に検出することができる。
図10は、表示部1へのものの接触または近接を検出しない場合の表示用選択信号の走査を説明する図である。図10の縦方向は、表示部1において表示用選択信号が走査される、垂直ライン方向を示す。図10の横方向は、時間を示す。
表示部1は、1つのフレームを表示する期間であるフレーム期間毎に、フレーム(の画像)を表示する。例えば、1秒間に60フレームを表示する場合、1つのフレーム期間は、1/60秒である。
フレーム期間が開始すると、表示側スキャナ24は、表示部1の上から順に表示用選択信号を画素11に供給することにより、画素11の表示セルCWの表示を変更させる。すなわち、フレーム期間の開始時刻において、表示側スキャナ24は、表示用ゲート線GW1を介して画素11の表示セルCWに表示用選択信号を供給し、これに続いて順に、表示用ゲート線GW2乃至表示用ゲート線GWnを介して画素11の表示セルCWに表示用選択信号を供給する。
表示用選択信号が供給された画素11の表示セルCWは、表示信号に応じた輝度の光であって、バックライト光源2からの光を透過させる。従って、表示用ゲート線GW1乃至表示用ゲート線GWnを介してそれぞれの画素11の表示セルCWに表示用選択信号が供給されると、表示部1は、1つフレームの画像を表示することになる。
この動作がフレーム期間毎に繰り返され、1つのフレーム期間毎に、1フレーム目の画像、2フレーム目の画像、3フレーム目の画像乃至nフレーム目の画像が表示部1に順に表示されることになる。
表示部1へのものの接触または近接を検出しない場合には、バックライト光源2は、継続して発光する。
次に、表示部1へのものの接触または近接を検出する場合について説明する。
まず、図11乃至図24を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。
表示部1へのものの接触または近接を検出する場合、フレーム期間毎に、バックライト光源2を点灯させて、受光し、そして、バックライト光源2を消灯させて、受光するようにすることができる。バックライト光源2を点灯させる期間、およびバックライト光源2を消灯させる期間は、それぞれ、フレーム期間の1/2とすることができる。
なお、表示部1の輝度を一定とするためには、バックライト光源2を点灯させる期間、およびバックライト光源2を消灯させる期間を、それぞれ、フレーム期間の1/2とした場合のバックライト光源2の輝度は、バックライト光源2の点灯を継続する場合のバックライト光源2の輝度に比較して、2倍とする必要がある。
図11乃至図13は、表示部1へのものの接触または近接を検出する場合の表示用選択信号の走査を説明する図である。図11乃至図13の縦方向は、表示部1において表示用選択信号が走査される、垂直ライン方向を示す。図11乃至図13の横方向は、時間を示す。
表示部1へのものの接触または近接を検出する場合、表示信号保持制御部22の点灯制御部52は、バックライト光源2を点滅させる。例えば、表示信号保持制御部22の点灯制御部52は、フレーム期間毎に、フレーム期間の開始時刻からフレーム期間の1/2の期間が経過する時刻まで、バックライト光源2を点灯させ、フレーム期間の1/2の期間が経過する時刻からフレーム期間の終了時刻まで、バックライト光源2を消灯させる。
図11乃至図13において、濃く網掛けされている部分は、バックライト光源2が点灯している期間を示し、薄く網掛けされている部分は、バックライト光源2が消灯している期間を示す。
なお、図15乃至図17、図19乃至図22、図25、図26、および図28においても、同様に、濃く網掛けされている部分は、バックライト光源2が点灯している期間を示し、薄く網掛けされている部分は、バックライト光源2が消灯している期間を示す。
フレーム期間が開始すると、表示側スキャナ24は、フレーム期間の1/4の期間で、表示部1の全ての画素11の表示セルCWの表示を変更させる。例えば、フレーム期間が、1/60秒である場合、表示側スキャナ24は、1/240秒の期間において、表示部1の上から順に表示用選択信号を画素11に供給することにより、表示部1の全ての画素11の表示セルCWの表示を変更させる。
図11乃至図13において、右下がりの実線は、表示部1の水平ライン方向に1列に配置されている画素において、表示用選択信号が供給されるタイミングを示す。以下、表示部1の水平ライン方向に1列に配置されている画素を単にラインとも称する。
なお、図15乃至図17、図19乃至図22、図25、図26、図28、および図32においても、右下がりの実線は、各ラインにおいて、表示用選択信号が供給されるタイミングを示す。
また、フレーム期間が開始すると、受光側スキャナ32は、表示部1の上から順に受光用選択信号を画素11に供給することにより、画素11の受光セルCRに、検出した光量を示す受光信号を出力させる。すなわち、フレーム期間の開始時刻において、受光側スキャナ32は、受光用ゲート線GR1を介して画素11の受光セルCRに受光用選択信号を供給し、これに続いて順に、受光用ゲート線GR2乃至受光用ゲート線GRnを介して画素11の受光セルCRに受光用選択信号を供給する。
受光用選択信号が供給された画素11の受光セルCRは、受光した光量、すなわち検出した光量を示す受光信号を出力させる。従って、受光用ゲート線GR1乃至受光用ゲート線GRnを介してそれぞれの画素11の受光セルCRに受光用選択信号が供給されると、表示部1は、表示部1全体で受光した、表示部1に接触若しくは近接するもので反射された反射光と、外光とをあわせた光量を示す受光信号を出力することになる。
より詳細には、フレーム期間が開始すると、受光側スキャナ32は、画素11への受光用選択信号の供給を開始し、フレーム期間の1/4の期間で、表示部1の全ての画素11に受光用選択信号を供給することにより、表示部1の全ての画素11の受光セルCRに、検出した光量を示す受光信号を出力させる。例えば、フレーム期間が、1/60秒である場合、受光側スキャナ32は、1/240秒の期間において、表示部1の全ての画素11に受光用選択信号を供給することにより、表示部1の全ての画素11の受光セルCRに、検出した光量を示す受光信号を出力させる。
受光セルCRが受光信号を出力すると、受光セルCRの受光素子PDにおいて保持されている電荷の全てが無くなる。すなわち、フレーム期間の開始時刻からフレーム期間の1/4の期間までの、表示部1の全ての画素11の受光セルCRからの受光信号の出力によって、表示部1のそれぞれの画素11の受光セルCRがリセットされる。
以下、受光セルCRのリセットを目的とする受光用選択信号をリセット信号とも称する。図11乃至図13において、点線は、各ラインにおいて、リセット信号が供給されるタイミングを示す。なお、図15乃至図17、図19乃至図22、図25、図26、図28、および図32においても、点線は、各ラインにおいて、リセット信号が供給されるタイミングを示す。
そして、フレーム期間の開始時刻からフレーム期間の1/4の期間(1/240秒)が経過した時刻において、受光側スキャナ32は、画素11への受光用選択信号の供給を開始し、フレーム期間の1/4の期間で、表示部1の全ての画素11に受光用選択信号を供給する。受光側スキャナ32は、フレーム期間の1/2の期間が経過する時刻までに、表示部1の全ての画素11の受光セルCRに、検出した光量を示す受光信号を出力させる。
フレーム期間の開始時刻からフレーム期間の1/2の期間が経過する時刻まで、バックライト光源2が点灯しているので、バックライト光源2が点灯している期間において、表示部1のそれぞれの画素11の受光セルCRにより検出された光量を示す受光信号が出力される。
すなわち、バックライト光源2が点灯したフレーム期間の開始において、リセットされ、バックライト光源2が点灯している期間において、表示部1の全ての画素11の受光セルCRが、受光信号を出力するので、バックライト光源2が発光して、表示部1に接触または近接するもので反射された反射光と、外光とをあわせた光量を示す受光信号が出力されることになる。
以下、ものの接触または近接の検出を目的とする受光信号を出力させる受光用選択信号を読み出し信号とも称する。図11乃至図13において、1点鎖線は、各ラインにおいて、読み出し信号が供給されるタイミングを示す。なお、図15乃至図17、図19乃至図22、図25、図26、図28、および図32においても、1点鎖線は、各ラインにおいて、読み出し信号が供給されるタイミングを示す。
フレーム期間の開始時刻からフレーム期間の1/2の期間(1/120秒)が経過した時刻において、受光側スキャナ32は、画素11へのリセット信号の供給を開始し、フレーム期間の1/4の期間で、表示部1の全ての画素11にリセット信号を供給することにより、表示部1の全ての画素11の受光セルCRに、検出した光量を示す受光信号を出力させて、表示部1の全ての画素11の受光セルCRをリセットさせる。
そして、フレーム期間の開始時刻からフレーム期間の3/4の期間(3/240秒)が経過した時刻において、受光側スキャナ32は、画素11への読み出し信号の供給を開始し、フレーム期間の1/4の期間で、表示部1の全ての画素11に読み出し信号を供給する。受光側スキャナ32は、フレーム期間の終了時刻までに、表示部1の全ての画素11の受光セルCRに、検出した光量を示す受光信号を出力させる。
フレーム期間の1/2の期間が経過する時刻からフレーム期間の終了時刻まで、バックライト光源2が消灯しているので、バックライト光源2が消灯している期間において、表示部1のそれぞれの画素11の受光セルCRにより検出された光量を示す受光信号が出力される。
すなわち、バックライト光源2が消灯したフレーム期間の1/2の期間が経過する時刻において、リセットされ、バックライト光源2が消灯している期間において、表示部1の全ての画素11の受光セルCRが、受光信号を出力するので、外光の光量を示す受光信号が出力されることになる。
図12に示されるように、リセットおよび受光信号の出力は、線順次に行われるので、バックライト光源2が点灯している期間において、受光セルCRの受光による電荷を蓄積する時間である蓄積時間(露光時間)は、1つのラインを構成する受光セルCR(1つの水平ラインに配置されている受光セルCR)において、等しく、また、それぞれのラインにおいて、等しい。
すなわち、バックライト光源2が点灯している期間において、リセット信号を受け取ってから、読み出し信号を受け取るまでの期間t1は、表示部1の全ての画素11の受光セルCRにおいて、等しい。換言すれば、バックライト光源2が点灯している期間において、リセットされてから、ものの接触または近接の検出を目的とする受光信号を出力するまでの期間t1は、表示部1の全ての画素11の受光セルCRにおいて、等しい。
また、リセットおよび受光信号の出力は、線順次に行われるので、バックライト光源2が消灯している期間において、受光セルCRの受光による電荷を蓄積する時間である蓄積時間は、1つのラインを構成する受光セルCR(1つの水平ラインに配置されている受光セルCR)において、等しく、また、それぞれのラインにおいて、等しい。
すなわち、バックライト光源2が消灯している期間において、リセット信号を受け取ってから、読み出し信号を受け取るまでの期間t2は、表示部1の全ての画素11の受光セルCRにおいて、等しい。換言すれば、バックライト光源2が消灯している期間において、リセットされてから、ものの接触または近接の検出を目的とする受光信号を出力するまでの期間t2は、表示部1の全ての画素11の受光セルCRにおいて、等しい。
図13は、バックライト光源2を点灯させる期間、およびバックライト光源2を消灯させる期間を、それぞれ、フレーム期間の1/2とし、フレーム期間の開始時刻において、表示を更新した場合における、表示時間を説明する図である。
バックライト光源2を消灯させた場合には、バックライト光源2からの光が画素11の表示セルCWを透過しないので、使用者は表示部1によって表示された画像を認識することができない。
一方、バックライト光源2を点灯させた場合には、バックライト光源2からの光が画素11の表示セルCWを透過して画像を形成するので、使用者は表示部1によって表示された画像を認識することができる。
フレーム期間において最初に表示が更新される表示部1の上側のラインの画素11は、フレームの開始時刻からバックライト光源2を消灯させるまでの期間t11において、1フレーム目の画像を表示させるように、バックライト光源2からの光を透過させる。
1/240秒の期間において、表示部1の全体の表示を更新させる場合、フレームの開始から1/960秒(1/240秒の1/4)の期間が経過したとき表示が更新される表示部1の上側から1/4の位置に配置されるラインの画素11は、フレームの開始から1/960秒の期間が経過した時刻とバックライト光源2を消灯させる時刻との間の期間t12、および次にバックライト光源2を点灯させる時刻と次のフレームの画像を表示するために表示が更新される時刻との間の期間t22において、1フレーム目の画像を表示させるように、バックライト光源2からの光を透過させる。
1/240秒の期間において、表示部1の全体の表示を更新させる場合、フレームの開始から1/480秒(1/240秒の1/2)の期間が経過したとき表示が更新される表示部1の上側から1/2の位置に配置されるラインの画素11は、フレームの開始から1/480秒の期間が経過した時刻とバックライト光源2を消灯させる時刻との間の期間t13、および次にバックライト光源2を点灯させる時刻と次のフレームの画像を表示するために表示が更新される時刻との間の期間t23において、1フレーム目の画像を表示させるように、バックライト光源2からの光を透過させる。
1/240秒の期間において、表示部1の全体の表示を更新させる場合、フレームの開始から1/320秒(1/240秒の3/4)の期間が経過したとき表示が更新される表示部1の上側から3/4の位置に配置されるラインの画素11は、フレームの開始から1/320秒の期間が経過した時刻とバックライト光源2を消灯させる時刻との間の期間t14、および次にバックライト光源2を点灯させる時刻と次のフレームの画像を表示するために表示が更新される時刻との間の期間t24において、1フレーム目の画像を表示させるように、バックライト光源2からの光を透過させる。
1/240秒の期間において、表示部1の全体の表示を更新させる場合、最後に表示が更新される表示部1の下側に配置されるラインの画素11は、フレームの開始から1/240秒の期間が経過した時刻とバックライト光源2を消灯させる時刻との間の期間t15、および次にバックライト光源2を点灯させる時刻と次のフレームの画像を表示するために表示が更新される時刻との間の期間t25において、1フレーム目の画像を表示させるように、バックライト光源2からの光を透過させる。
期間t12と期間t22とを加算した期間、期間t13と期間t23とを加算した期間、期間t14と期間t24とを加算した期間、および期間t15と期間t25とを加算した期間は、それぞれ、期間t11に等しい。
従って、1フレーム目の画像は、表示部1上の位置にかかわらず、同じ長さの期間、表示されることになる。
同様に、フレーム期間において最初に表示が更新される表示部1の上側のラインの画素11は、フレームの開始時刻からバックライト光源2を消灯させるまでの期間t31において、2フレーム目の画像を表示させるように、バックライト光源2からの光を透過させる。
1/240秒の期間において、表示部1の全体の表示を更新させる場合、フレームの開始から1/960秒の期間が経過したとき表示が更新される表示部1の上側から1/4の位置に配置されるラインの画素11は、フレームの開始から1/960秒の期間が経過した時刻とバックライト光源2を消灯させる時刻との間の期間t32、および次にバックライト光源2を点灯させる時刻と次のフレームの画像を表示するために表示が更新される時刻との間の期間t42において、2フレーム目の画像を表示させるように、バックライト光源2からの光を透過させる。
1/240秒の期間において、表示部1の全体の表示を更新させる場合、フレームの開始から1/480秒の期間が経過したとき表示が更新される表示部1の上側から1/2の位置に配置されるラインの画素11は、フレームの開始から1/480秒の期間が経過した時刻とバックライト光源2を消灯させる時刻との間の期間t33、および次にバックライト光源2を点灯させる時刻と次のフレームの画像を表示するために表示が更新される時刻との間の期間t43において、2フレーム目の画像を表示させるように、バックライト光源2からの光を透過させる。
1/240秒の期間において、表示部1の全体の表示を更新させる場合、フレームの開始から1/320秒の期間が経過したとき表示が更新される表示部1の上側から3/4の位置に配置されるラインの画素11は、フレームの開始から1/320秒の期間が経過した時刻とバックライト光源2を消灯させる時刻との間の期間t34、および次にバックライト光源2を点灯させる時刻と次のフレームの画像を表示するために表示が更新される時刻との間の期間t44において、2フレーム目の画像を表示させるように、バックライト光源2からの光を透過させる。
1/240秒の期間において、表示部1の全体の表示を更新させる場合、最後に表示が更新される表示部1の下側に配置されるラインの画素11は、フレームの開始から1/240秒の期間が経過した時刻とバックライト光源2を消灯させる時刻との間の期間t35、および次にバックライト光源2を点灯させる時刻と次のフレームの画像を表示するために表示が更新される時刻との間の期間t45において、2フレーム目の画像を表示させるように、バックライト光源2からの光を透過させる。
期間t32と期間t42とを加算した期間、期間t33と期間t43とを加算した期間、期間t34と期間t44とを加算した期間、および期間t35と期間t45とを加算した期間は、それぞれ、期間t31に等しい。
従って、2フレーム目の画像は、表示部1上の位置にかかわらず、同じ長さの期間、表示されることになる。
このように、各フレーム目の画像は、表示部1上の位置にかかわらず、同じ長さの期間、表示される。
なお、フレーム期間毎に、フレーム期間の開始時刻からフレーム期間の1/2の期間が経過する時刻まで、バックライト光源2を消灯させ、フレーム期間の1/2の期間が経過する時刻からフレーム期間の終了時刻まで、バックライト光源2を点灯させるようにしてもよい。このようにした場合、表示部1によって表示される画像の残像をより低減することができる。
次に、図14のフローチャートを参照して、表示信号保持制御部22および受光制御部31による、走査の制御の処理を説明する。ステップS11において、表示信号保持制御部22は、表示信号生成部21から供給された表示信号を基に、フレームの開始時刻であるか否かを判定し、フレームの開始時刻でないと判定された場合、フレームの開始時刻になるまでステップS11の判定の処理を繰り返す。
ステップS11において、フレームの開始時刻であると判定された場合、ステップS12に進み、表示信号保持制御部22の表示制御部51は、表示側スキャナ24に、表示部1への、表示用選択信号の走査を開始させる。
ステップS13において、表示信号保持制御部22の点灯制御部52は、バックライト光源2を発光させる。
ステップS14において、受光制御部31は、表示信号保持制御部22から供給された垂直同期信号43を基に、受光側スキャナ32に、表示部1への、受光セルCRのリセットを目的とする受光用選択信号であるリセット信号の走査を開始させる。
ステップS15において、受光制御部31は、現在時刻からフレーム期間の1/2までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったか否かを判定する。例えば、フレーム期間が1/60秒であり、受光用選択信号の走査に要する時間が1/240秒である場合、フレーム期間の1/2は1/120秒なので、ステップS15において、受光制御部31は、現在時刻からフレーム期間の1/2までの時間が1/240秒である、フレームの開始時刻から1/240秒経過した時刻になったか否かを判定する。この場合、バックライト光源2が点灯している期間において、リセット信号を受け取ってから、読み出し信号を受け取るまでの期間t1は、1/240秒となる。
例えば、フレーム期間が1/60秒であり、受光用選択信号の走査に要する時間が1/240秒である場合、バックライト光源2が点灯している期間において、リセット信号を受け取ってから、読み出し信号を受け取るまでの期間t1を、1/480秒とするとき、ステップS15において、受光制御部31は、現在時刻からフレーム期間の1/2までの時間が1/160秒(1/240+1/480)である、フレームの開始時刻から1/480秒経過した時刻になったか否かを判定する。
ステップS15において、現在時刻からフレーム期間の1/2までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になっていないと判定された場合、現在時刻からフレーム期間の1/2までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になるまで、ステップS15の判定の処理が繰り返される。
ステップS15において、現在時刻からフレーム期間の1/2までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったと判定された場合、ステップS16に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、ものの接触または近接の検出を目的とする受光信号を出力させる受光用選択信号である読み出し信号の走査を開始させる。
このように、現在時刻からフレーム期間の1/2までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になると、読み出し信号の走査が開始されるので、バックライト光源2が点灯している期間中に、表示部1の全体に対する、読み出し信号の走査が完了する。
ステップS17において、点灯制御部52は、フレーム期間の1/2が経過したか否かを判定し、フレーム期間の1/2が経過していないと判定された場合、フレーム期間の1/2が経過するまで、ステップS17の判定の処理を繰り返す。例えば、フレーム期間が1/60秒である場合、ステップS17において、点灯制御部52は、フレームの開始時刻から1/120秒経過したか否かを判定する。
ステップS17において、フレーム期間の1/2が経過したと判定された場合、ステップS18に進み、点灯制御部52は、バックライト光源2を消灯させる。
ステップS19において、受光制御部31は、表示信号保持制御部22から供給された、バックライト光源2が点灯されたか否かを示す信号を基に、受光側スキャナ32に、表示部1への、受光セルCRのリセットを目的とする受光用選択信号であるリセット信号の走査を開始させる。
ステップS20において、受光制御部31は、現在時刻からフレームの終了時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったか否かを判定する。例えば、フレーム期間が1/60秒であり、受光用選択信号の走査に要する時間が1/240秒である場合、ステップS20において、受光制御部31は、現在時刻からフレームの終了時刻までの時間が1/240秒である、フレームの開始時刻から1/80秒経過した時刻になったか否かを判定する。この場合、バックライト光源2が消灯している期間において、リセット信号を受け取ってから、読み出し信号を受け取るまでの期間t2は、1/240秒となる。
例えば、フレーム期間が1/60秒であり、受光用選択信号の走査に要する時間が1/240秒である場合、バックライト光源2が消灯している期間において、リセット信号を受け取ってから、読み出し信号を受け取るまでの期間t2を、1/480秒とするとき、ステップS20において、受光制御部31は、現在時刻からフレームの終了時刻までの時間が1/160秒(1/240+1/480)である、フレームの開始時刻から5/480秒(1/120+1/480)経過した時刻になったか否かを判定する。
ステップS20において、現在時刻からフレームの終了時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になっていないと判定された場合、現在時刻からフレームの終了時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になるまで、ステップS20の判定の処理が繰り返される。
ステップS20において、現在時刻からフレームの終了時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったと判定された場合、ステップS21に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、ものの接触または近接の検出を目的とする受光信号を出力させる受光用選択信号である読み出し信号の走査を開始させ、手続きは、ステップS11に戻り、上述した処理を繰り返す。
このように、現在時刻からフレームの終了時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になると、読み出し信号の走査が開始されるので、バックライト光源2が消灯している期間中に、表示部1の全体に対する、読み出し信号の走査が完了する。
以上のように、バックライト光源2が点灯(発光)している期間に受光した光量を示す受光信号から、バックライト光源2が消灯している期間に受光した光量を示す受光信号を引き算することにより得られた受光信号から、外光の強さに左右されずに、より正確に、表示部1へのものの接触若しくは近接、または、表示部1に接触若しくは近接するものの位置を検出することができる。
図15は、受光セルCRの受光による電荷を蓄積する時間である蓄積時間をより長くした場合の、リセット信号および受光信号を説明する図である。
リセットおよび受光信号の出力は、バックライト光源2が点灯している期間、またはバックライト光源2が消灯している期間のいずれか一方の期間のうちに、表示部1の全ての画素11の受光セルCRについて終了する必要がある。
従って、図15で示されるように、受光セルCRの受光による電荷を蓄積する時間である蓄積時間をより長くした場合、受光用選択信号の走査に要する時間をより短くする必要がある。例えば、フレーム期間を1/60秒とした場合、受光セルCRの受光による電荷を蓄積する時間(図15中のt1またはt2)を3/480秒としたとき、受光用選択信号の走査に要する時間は、1/480秒とする必要がある。
逆に、受光用選択信号の走査に要する時間をより短くできれば、受光セルCRの受光による電荷を蓄積する時間である蓄積時間をより長くすることができる。例えば、受光用選択信号の走査に要する時間をより短くできれば、感度の低い受光セルCRを使用することができる。同じ感度の受光セルCRを使用する場合、蓄積時間をより長くすると、受光信号のS/N比を高くすることができる(ノイズを減らすことができる)。
図16は、受光用選択信号の走査に要する時間をより長くした場合の、受光セルCRのリセットおよび受光信号の出力を説明する図である。
上述のように、リセットおよび受光信号の出力は、バックライト光源2が点灯している期間、またはバックライト光源2が消灯している期間のいずれか一方の期間のうちに、表示部1の全ての画素11の受光セルCRについて終了する必要がある。
従って、図16で示されるように、受光用選択信号の走査に要する時間をより長くすると、受光セルCRの受光による電荷を蓄積する時間である蓄積時間をより短くする必要がある。例えば、フレーム期間を1/60秒とした場合、受光用選択信号の走査に要する時間は、3/480秒としたとき、受光セルCRの受光による電荷を蓄積する時間(図16中のt1またはt2)は、1/480秒とする必要がある。
逆に、受光セルCRの受光による電荷を蓄積する時間である蓄積時間をより短くできれば、受光用選択信号の走査に要する時間をより長くすることができる。例えば、感度の高い受光セルCRを使用することができれば、受光用選択信号の走査に要する時間をより長くすることができる。
以上において、バックライト光源2が点灯している期間と、バックライト光源2が消灯している期間とを同じ長さとする場合について説明したが、バックライト光源2が点灯している期間を、バックライト光源2が消灯している期間に比較してより短くするようにしてもよい。
図17は、バックライト光源2が点灯している期間を、フレーム期間の33%とした場合の、表示用選択信号の走査を説明する図である。図17の縦方向は、表示部1において表示用選択信号が走査される、垂直ライン方向を示す。図17の横方向は、時間を示す。
表示信号保持制御部22の点灯制御部52は、フレーム期間毎に、フレーム期間の開始時刻からフレーム期間の33%の期間が経過する時刻まで、バックライト光源2を点灯させ、フレーム期間の33%の期間が経過する時刻からフレーム期間の終了時刻まで、バックライト光源2を消灯させる。
なお、表示部1の輝度を一定とするためには、バックライト光源2を点灯させる期間を、フレーム期間の33%とした場合のバックライト光源2の輝度は、バックライト光源2の点灯を継続する場合のバックライト光源2の輝度に比較して、1/0.33倍、すなわち約3倍とする必要がある。
受光セルCRの受光による電荷を蓄積する時間である蓄積時間(露光時間)を短くしても、バックライト光源2の輝度を上げることで、表示部1に近接したものから反射する光の量が増えることになので、バックライト光源2が発光している期間において、より高いレベルの受光信号を取得することができるようになる。
バックライト光源2が消灯している期間がより長くなるので、バックライト光源2が消灯している期間における、受光セルCRの蓄積時間(露光時間)をより長くすることができる。
フレーム期間が開始すると、表示側スキャナ24は、フレーム期間の1/4の期間で、表示部1の全ての画素11の表示セルCWの表示を変更させる。
フレーム期間が開始すると、受光側スキャナ32は、画素11へのリセット信号の供給を開始し、フレーム期間の1/4の期間(フレーム期間の25%の期間)で、表示部1の全ての画素11にリセット信号を供給することにより、表示部1の全ての画素11の受光セルCRをリセットさせる。
フレーム期間の開始時刻からフレーム期間の7%(33%−25%)の期間が経過した時刻において、受光側スキャナ32は、画素11への読み出し信号の供給を開始し、フレーム期間の33%の期間で、表示部1の全ての画素11に読み出し信号を供給する。
この場合、バックライト光源2が点灯している期間において、リセット信号を受け取ってから、読み出し信号を受け取るまでの期間(バックライト光源2を点灯している期間における、受光セルCRの受光による電荷を蓄積する時間である蓄積時間)t101は、フレーム期間の長さの7%の長さの期間となる。
フレーム期間の開始時刻からフレーム期間の33%の期間が経過した時刻において、受光側スキャナ32は、画素11へのリセット信号の供給を開始し、フレーム期間の1/4の期間で、表示部1の全ての画素11にリセット信号を供給することにより、表示部1の全ての画素11の受光セルCRをリセットさせる。
フレーム期間の開始時刻からフレーム期間の75%(100%−25%)の期間が経過した時刻において、受光側スキャナ32は、画素11への読み出し信号の供給を開始し、フレーム期間の終了時刻までに、表示部1の全ての画素11に読み出し信号を供給する。
この場合、バックライト光源2が消灯している期間において、リセット信号を受け取ってから、読み出し信号を受け取るまでの期間(バックライト光源2を消灯している期間における、受光セルCRの受光による電荷を蓄積する時間である蓄積時間)t102は、フレーム期間の長さの42%(75%−33%)の長さの期間となる。
バックライト光源2が点灯(発光)している期間に受光した光量を示す受光信号に蓄積時間の長さに応じた重みを乗じた値から、バックライト光源2が消灯している期間に受光した光量を示す受光信号に蓄積時間の長さに応じた重みを乗じた値を引き算することにより得られた受光信号から、外光の強さに左右されずに、より正確に、表示部1へのものの接触若しくは近接、または、表示部1に接触若しくは近接するものの位置を検出することができる。例えば、バックライト光源2が点灯している期間を、フレーム期間の33%とした場合、バックライト光源2が点灯(発光)している期間に受光した光量を示す受光信号に1/7(1%/7%)を乗じた値から、バックライト光源2が消灯している期間に受光した光量を示す受光信号に1/42(1%/42%)を乗じた値を乗じた値を引き算することにより得られた受光信号から、表示部1へのものの接触若しくは近接、または、表示部1に接触若しくは近接するものの位置を検出することができる。
なお、バックライト光源2が点灯している期間は、フレーム期間の33%に限らず、任意の長さの期間とすることができる。
リセット信号および読み出し信号の走査に要する時間をs(秒)とした場合、バックライト光源2が点灯している期間b(秒)は、s(秒)を超える期間とする必要がある。バックライト光源2が点灯している期間において、リセット信号を受け取ってから、読み出し信号を受け取るまでの期間t101は、最長でb−sとなる。また、フレーム期間をf(秒)とすると、バックライト光源2が消灯している期間において、リセット信号を受け取ってから、読み出し信号を受け取るまでの期間t102は、最長でf−s−bとなる。
期間t101がb−sであり、期間t102がf−s−bである場合、バックライト光源2が点灯している期間に受光した光量を示す受光信号をDaとし、バックライト光源2が消灯している期間に受光した光量を示す受光信号をDbとすると、Da/(b−s)−Db/(f−s−b)によって、表示部1へのものの接触若しくは近接、または、表示部1に接触若しくは近接するものの位置を検出するための信号の値を算出することができる。
次に、図18のフローチャートを参照して、走査の制御の他の処理を説明する。ステップS31乃至ステップS34の処理のそれぞれは、図14のステップS11乃至ステップS14の処理のそれぞれと同様なのでその説明は省略する。
ステップS35において、受光制御部31は、現在時刻からフレーム期間の33%を経過する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったか否かを判定する。ステップS35において、現在時刻からフレーム期間の33%を経過する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になっていないと判定された場合、現在時刻からフレーム期間の33%を経過する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になるまで、ステップS35の判定の処理が繰り返される。
ステップS35において、現在時刻からフレーム期間の33%を経過する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったと判定された場合、ステップS36に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、ものの接触または近接の検出を目的とする受光信号を出力させる受光用選択信号である読み出し信号の走査を開始させる。
このように、現在時刻からフレーム期間の33%を経過する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になると、読み出し信号の走査が開始されるので、バックライト光源2が点灯している期間中に、表示部1の全体に対する、読み出し信号の走査が完了する。
ステップS37において、点灯制御部52は、フレーム期間の33%が経過したか否かを判定し、フレーム期間の33%が経過していないと判定された場合、フレーム期間の33%が経過するまで、判定の処理を繰り返す。
ステップS37において、フレーム期間の33%が経過したと判定された場合、ステップS38に進み、点灯制御部52は、バックライト光源2を消灯させる。
ステップS39乃至ステップS41の処理のそれぞれは、図14のステップS19乃至ステップS21の処理のそれぞれと同様なので、その説明は省略する。
図18のフローチャートを参照して説明した処理によって検出された受光信号を基に、より正確に、表示部1へのものの接触若しくは近接、または、表示部1に接触若しくは近接するものの位置を検出することができる。すなわち、バックライト光源2が点灯(発光)している期間に受光した光量を示す受光信号に蓄積時間に応じた重みを乗じた値から、バックライト光源2が消灯している期間に受光した光量を示す受光信号に蓄積時間に応じた重みを乗じた値を引き算することにより得られた受光信号から、外光の強さに左右されずに、より正確に、表示部1へのものの接触若しくは近接、または、表示部1に接触若しくは近接するものの位置を検出することができる。
なお、バックライト光源2が点灯している期間を、バックライト光源2が消灯している期間に比較してより長くするようにしてもよい。
次に、バックライト光源2の点滅のタイミングを、フレームの開始時刻とは無関係として、フレームの期間と同じ周期で、バックライト光源2を点滅させた場合について説明する。
図19乃至図22は、バックライト光源2の点滅、並びに受光用選択信号および表示用選択信号の走査を説明する図である。図19乃至図22の縦方向は、表示部1において表示用選択信号が走査される、垂直ライン方向を示す。図19乃至図22の横方向は、時間を示す。
図19乃至図22において、バックライト光源2の点滅のタイミングと、リセット信号および読み出し信号が供給されるタイミングとの関係は、図11に示す場合と同様である。
図19は、リセット信号の走査と読み出し信号の走査との間に、表示用選択信号を走査する例を示す図である。図19に示す例において、バックライト光源2が点灯している期間において、リセット信号の走査が開始されてから、読み出し信号の走査が開始されるまでの間に、表示制御部51は、表示側スキャナ24に、表示用選択信号の走査を開始させる。
図20は、リセット信号の走査の開始と読み出し信号の走査の開始との間に、表示用選択信号の走査を開始する場合の、表示時間を説明する図である。
図20において、太い実線で囲まれた領域は、1フレーム目の画像が表示される期間を示し、太い点線で囲まれた領域は、2フレーム目の画像が表示される期間を示す。表示部1上の位置にかかわらず、1フレーム目の画像が表示される期間の長さは、一定であり、2フレーム目の画像が表示される期間の長さは、一定である。また、1フレーム目の画像が表示される期間の長さは、2フレーム目の画像が表示される期間の長さに等しい。
図21は、読み出し信号の走査の開始とリセット信号の走査の開始との間に、表示用選択信号の走査を開始する例を示す図である。図21に示す例において、読み出し信号の走査が開始されてから、リセット信号の走査が開始されるまでの間に、表示制御部51は、表示側スキャナ24に、表示用選択信号の走査を開始させる。この場合、表示用選択信号の走査の途中で、点灯していたバックライト光源2が消灯する。
図22は、読み出し信号の走査の開始とリセット信号の走査の開始との間に、表示用選択信号の走査を開始する場合の、表示時間を説明する図である。
図22において、太い実線で囲まれた領域は、1フレーム目の画像が表示される期間を示し、太い点線で囲まれた領域は、2フレーム目の画像が表示される期間を示す。表示部1上の位置にかかわらず、1フレーム目の画像が表示される期間の長さは、一定であり、2フレーム目の画像が表示される期間の長さは、一定である。また、1フレーム目の画像が表示される期間の長さは、2フレーム目の画像が表示される期間の長さに等しい。
このように、フレームの期間と同じ周期で、バックライト光源2を点滅させれば、バックライト光源2の点滅のタイミングを、フレームの開始時刻とは無関係としても、各フレームの画像の全体は、それぞれ等しい表示時間で表示される。
バックライト光源2が消えている期間において、表示用選択信号を走査させるようにした場合には、表示部1によって表示される画像の残像をより低減することができる。
図23は、バックライト光源2の点滅のタイミングを、フレームの開始時刻とは無関係とする場合の、バックライト光源2の発光の制御の処理を説明するフローチャートである。ステップS51において、表示信号保持制御部22の点灯制御部52は、フレームの期間の1/2と同じ長さの時間が経過したか否かを判定し、フレームの期間の1/2と同じ長さの時間が経過していないと判定された場合、フレームの期間の1/2と同じ長さの時間が経過するまでステップS51の判定の処理を繰り返す。
ステップS51において、フレームの期間の1/2と同じ長さの時間が経過したと判定された場合、ステップS52に進み、点灯制御部52は、自分の状態を基に、バックライト光源2が発光しているか否かを判定する。ステップS52において、バックライト光源2が発光していないと判定された場合、ステップS53に進み、点灯制御部52は、消灯しているバックライト光源2を点灯(発光)させ、ステップS51に戻り、上述した処理を繰り返す。
ステップS52において、バックライト光源2が発光していると判定された場合、ステップS54に進み、点灯制御部52は、発光しているバックライト光源2を消灯させ、ステップS51に戻り、上述した処理を繰り返す。
このように、フレームの開始時刻とは無関係に、フレームの期間と同じ周期で、バックライト光源2を点滅させることができ、各フレームの画像の全体は、それぞれ等しい表示時間で表示される。
次に、図24のフローチャートを参照して、フレームの開始時刻とは無関係に、フレームの期間と同じ周期で、バックライト光源2を点滅させる場合の、走査の制御の処理を説明する。
ステップS71において、受光制御部31は、表示信号保持制御部22からの信号を基に、バックライト光源2が点灯されたか否かを判定し、バックライト光源2が点灯されていないと判定された場合、バックライト光源2が点灯されるまでステップS71の判定の処理を繰り返す。
ステップS71において、バックライト光源2が点灯されたと判定された場合、ステップS72に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、受光セルCRのリセットを目的とする受光用選択信号であるリセット信号の走査を開始させる。
ステップS73において、受光制御部31は、現在時刻からバックライト光源2が消灯する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったか否かを判定する。ステップS73において、現在時刻からバックライト光源2が消灯する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になっていないと判定された場合、現在時刻からバックライト光源2が消灯する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になるまで、ステップS73の判定の処理が繰り返される。
例えば、フレーム期間が1/60秒であり、受光用選択信号の走査に要する時間が1/240秒である場合、バックライト光源2が点灯している期間は1/120秒なので、ステップS73において、受光制御部31は、バックライト光源2が消灯する時刻までの時間が1/240秒である、バックライト光源2が点灯してから1/240秒経過した時刻になったか否かを判定する。
ステップS73において、現在時刻からバックライト光源2が消灯する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったと判定された場合、ステップS74に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、ものの接触または近接の検出を目的とする受光信号を出力させる受光用選択信号である読み出し信号の走査を開始させる。
このように、現在時刻からバックライト光源2が消灯する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になると、読み出し信号の走査が開始されるので、バックライト光源2が点灯している期間中に、表示部1の全体に対する、読み出し信号の走査が完了する。
ステップS75において、受光制御部31は、表示信号保持制御部22からの信号を基に、バックライト光源2が消灯されたか否かを判定し、バックライト光源2が消灯されていないと判定された場合、バックライト光源2が消灯されるまで、ステップS75の判定の処理を繰り返す。
ステップS75において、バックライト光源2が消灯されたと判定された場合、ステップS76に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、受光セルCRのリセットを目的とする受光用選択信号であるリセット信号の走査を開始させる。
ステップS77において、受光制御部31は、現在時刻からバックライト光源2が点灯する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったか否かを判定する。
例えば、フレーム期間が1/60秒であり、受光用選択信号の走査に要する時間が1/240秒である場合、バックライト光源2が点灯している期間は1/120秒なので、ステップS77において、受光制御部31は、バックライト光源2が点灯する時刻までの時間が1/240秒である、バックライト光源2が消灯してから1/240秒経過した時刻になったか否かを判定する。
ステップS77において、現在時刻からバックライト光源2が点灯する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になっていないと判定された場合、現在時刻からバックライト光源2が点灯する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になるまで、ステップS77の判定の処理が繰り返される。
ステップS77において、現在時刻からバックライト光源2が点灯する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったと判定された場合、ステップS78に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、ものの接触または近接の検出を目的とする受光信号を出力させる受光用選択信号である読み出し信号の走査を開始させ、手続きは、ステップS71に戻り、上述した処理を繰り返す。
このように、現在時刻からバックライト光源2が点灯する時刻までの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になると、読み出し信号の走査が開始されるので、バックライト光源2が消灯している期間中に、表示部1の全体に対する、読み出し信号の走査が完了する。
以上のように、バックライト光源2が点灯(発光)している期間に受光した光量を示す受光信号から、バックライト光源2が消灯している期間に受光した光量を示す受光信号を引き算することにより得られた受光信号から、外光の強さに左右されずに、より正確に、表示部1へのものの接触若しくは近接、または、表示部1に接触若しくは近接するものの位置を検出することができる。
次に、図25乃至図27を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態においては、表示用選択信号の走査に要する時間が、本発明の第1の実施の形態の場合と異なる。
図25および図26は、フレーム期間と同じ長さの期間で、表示部1の全ての画素11の表示セルCWの表示を変更させる場合の表示用選択信号の走査を説明する図である。図25および図26の縦方向は、表示部1において表示用選択信号が走査される、垂直ライン方向を示す。図25および図26の横方向は、時間を示す。
図25および図26で示される例において、リセット信号および読み出し信号は、フレーム期間の1/4の期間で、走査される。すなわち、リセット信号および読み出し信号は、フレーム期間の1/4の期間で、表示部1の全ての画素11にライン順に供給される。
また、図25および図26で示される例において、バックライト光源2は、フレーム期間と同じ長さの周期で点滅する。この場合、バックライト光源2が点灯している期間は、フレーム期間の1/2の長さの期間であり、バックライト光源2が消灯している期間は、フレーム期間の1/2の長さの期間である。
図25で示される例において、表示用選択信号は、フレーム期間と同じ長さの期間で走査される。図25で示される例において、表示用選択信号の走査は、バックライト光源2が点灯したとき、開始される。すなわち、フレーム期間全体において、表示用選択信号が走査され、フレーム期間の周期とバックライト光源2の点滅の周期とが同期している。
例えば、フレーム期間が1/60秒である場合、表示用選択信号は、1/60秒の期間で走査され、リセット信号および読み出し信号は、1/240秒の期間で走査される。
図26で示されるように、図19乃至図22を参照して説明した場合と同様に、表示用選択信号の走査は、バックライト光源2の点滅周期とは無関係に、開始することができる。図26で示される例において、表示用選択信号は、フレーム期間と同じ長さの期間で走査されるが、表示用選択信号の走査の開始のタイミングは、バックライト光源2の点滅のタイミングとは無関係に、任意に設定することができる。
表示用選択信号を、フレーム期間と同じ長さの期間で走査し、表示用選択信号の走査の開始のタイミングを、バックライト光源2の点滅のタイミングと無関係とした場合、表示制御部51、表示信号ドライバ23、および表示側スキャナ24を、画像を単に表示する表示装置のものを用いることができる。
図27は、表示用選択信号がフレーム期間と同じ長さの期間で走査され、フレーム期間の周期とバックライト光源2の点滅の周期とが同期している場合の、走査の制御の処理を説明するフローチャートである。
ステップS101において、表示信号保持制御部22は、表示部1の全体の表示用選択信号の走査が終了したか否かを判定し、表示部1の全体の表示用選択信号の走査が終了していないと判定された場合、表示部1の全体の表示用選択信号の走査が終了するまでステップS101の判定の処理を繰り返す。
ステップS101において、表示部1の全体の表示用選択信号の走査が終了したと判定された場合、ステップS102に進み、表示信号保持制御部22の点灯制御部52は、バックライト光源2を発光させる。
ステップS103において、受光制御部31は、表示信号保持制御部22から供給された、表示部1の全体の表示用選択信号の走査が終了したか否かを示す信号を基に、受光側スキャナ32に、表示部1への、受光セルCRのリセットを目的とする受光用選択信号であるリセット信号の走査を開始させる。
ステップS104において、受光制御部31は、現在時刻から表示部1の1/2の表示用選択信号の走査が終了するまでの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったか否かを判定する。ステップS104において、現在時刻から表示部1の1/2の表示用選択信号の走査が終了するまでの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になっていないと判定された場合、現在時刻から表示部1の1/2の表示用選択信号の走査が終了するまでの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になるまで、ステップS104の判定の処理が繰り返される。
ステップS104において、現在時刻から表示部1の1/2の表示用選択信号の走査が終了するまでの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったと判定された場合、ステップS105に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、ものの接触または近接の検出を目的とする受光信号を出力させる受光用選択信号である読み出し信号の走査を開始させる。
ステップS106において、表示信号保持制御部22は、表示部1の1/2の表示用選択信号の走査が終了したか否かを判定し、表示部1の1/2の表示用選択信号の走査が終了していないと判定された場合、表示部1の1/2の表示用選択信号の走査が終了するまで、ステップS106の判定の処理を繰り返す。
ステップS106において、表示部1の1/2の表示用選択信号の走査が終了したと判定された場合、ステップS107に進み、点灯制御部52は、バックライト光源2を消灯させる。
ステップS108において、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、受光セルCRのリセットを目的とする受光用選択信号であるリセット信号の走査を開始させる。
ステップS109において、受光制御部31は、現在時刻から表示部1の全体の表示用選択信号の走査が終了するまでの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったか否かを判定する。ステップS109において、現在時刻から表示部1の全体の表示用選択信号の走査が終了するまでの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になっていないと判定された場合、現在時刻から表示部1の全体の表示用選択信号の走査が終了するまでの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になるまで、ステップS109の判定の処理が繰り返される。
ステップS109において、現在時刻から表示部1の全体の表示用選択信号の走査が終了するまでの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である所定の時刻になったと判定された場合、ステップS110に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、ものの接触または近接の検出を目的とする受光信号を出力させる受光用選択信号である読み出し信号の走査を開始させ、手続きは、ステップS101に戻り、上述した処理を繰り返す。
このように、バックライト光源2は、表示部1の全体の表示用選択信号の走査が終了すると、点灯し、表示部1の1/2の表示用選択信号の走査が終了すると、消灯し、表示用選択信号の走査に同期して、点滅する。
また、現在時刻から表示部1の1/2の表示用選択信号の走査が終了するまでの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である時刻になると、読み出し信号の走査が開始されるので、バックライト光源2が点灯している期間中に、表示部1の全体に対する、読み出し信号の走査が完了する。さらに、現在時刻から表示部1の全体の表示用選択信号の走査が終了するまでの時間が、受光用選択信号の走査に要する時間以上である時刻になると、読み出し信号の走査が開始されるので、バックライト光源2が消灯している期間中に、表示部1の全体に対する、読み出し信号の走査が完了する。
以上のように、バックライト光源2が点灯(発光)している期間に受光した光量を示す受光信号から、バックライト光源2が消灯している期間に受光した光量を示す受光信号を引き算することにより得られた受光信号から、外光の強さに左右されずに、より正確に、表示部1へのものの接触若しくは近接、または、表示部1に接触若しくは近接するものの位置を検出することができる。
表示用選択信号がフレーム期間と同じ長さの期間で走査され、表示用選択信号の走査が、バックライト光源2の点滅周期とは無関係に、開始する場合の処理は、図23および図24のフローチャートを参照して説明した処理と同様なので、その説明は省略する。
次に、バックライト光源2の点滅周期をフレーム期間の2倍とした場合の、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図28は、バックライト光源2の点滅周期をフレーム期間の2倍とした場合の、表示用選択信号の走査および受光用選択信号の走査を説明する図である。図28の縦方向は、表示部1において表示用選択信号が走査される、垂直ライン方向を示す。図28の横方向は、時間を示す。
図28で示される例において、表示用選択信号、リセット信号、および読み出し信号は、フレーム期間の1/2の期間で、走査される。すなわち、表示用選択信号、リセット信号、および読み出し信号は、フレーム期間の1/2の期間で、表示部1の全ての画素11にライン順に供給される。
また、図28で示される例において、バックライト光源2は、フレーム期間の2倍の周期で点滅する。この場合、バックライト光源2が点灯している期間は、フレーム期間と同じ長さの期間であり、バックライト光源2が消灯している期間は、フレーム期間と同じ長さの期間である。
1フレーム目のフレーム期間の開始時刻において、1フレーム目の画像を表示させるための表示用選択信号の走査が開始される。表示用選択信号の走査は、1フレーム目のフレーム期間の1/2が経過した時点で終了する。1フレーム目のフレーム期間の1/2が経過した時点において、点灯していたバックライト光源2が消灯され、リセット信号の走査が開始される。
1フレーム目のフレーム期間の終了時刻(2フレーム目のフレーム期間の開始時刻)において、読み出し信号の走査が開始される。2フレーム目のフレーム期間の1/2が経過した時点において、読み出し信号の走査が終了する。また、2フレーム目のフレーム期間の1/2が経過した時点において、消灯していたバックライト光源2が点灯される。
2フレーム目のフレーム期間の1/2が経過した時点において、2フレーム目の画像を表示させるための表示用選択信号の走査が開始されると共に、リセット信号の走査が開始される。
3フレーム目のフレーム期間の開始時刻(2フレーム目のフレーム期間の終了時刻)において、3フレーム目の画像を表示させるための表示用選択信号の走査が開始されると共に、読み出し信号の走査が開始される。
3フレーム目のフレーム期間の1/2が経過した時点において、表示用選択信号の走査および読み出し信号の走査が終了し、点灯していたバックライト光源2が消灯され、リセット信号の走査が開始される。
3フレーム目のフレーム期間の終了時刻(4フレーム目のフレーム期間の開始時刻)において、読み出し信号の走査が開始される。4フレーム目のフレーム期間の1/2が経過した時点において、読み出し信号の走査が終了する。また、4フレーム目のフレーム期間の1/2が経過した時点において、消灯していたバックライト光源2が点灯される。
以上のように、奇数番目のフレームの開始時刻から奇数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過した時点まで、バックライト光源2が点灯され、奇数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過した時点から次の偶数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過した時点まで、バックライト光源2が消灯され、偶数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過した時点から偶数番目のフレームの終了時刻まで、バックライト光源2が点灯される。
奇数番目のフレームの開始時刻において、表示用選択信号の走査が開始され、読み出し信号の走査が開始される。奇数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過した時点において、リセット信号の走査が開始される。次の偶数番目のフレームの開始時刻において、読み出し信号の走査が開始される。次の偶数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過した時点において、表示用選択信号の走査が開始され、リセット信号の走査が開始される。
言い換えれば、バックライト光源2は、フレーム期間の2倍の周期で点滅し、バックライト光源2の点灯が開始する時刻において、表示用選択信号の走査が開始され、バックライト光源2が点灯している期間の1/2が経過した時刻において、表示用選択信号が走査を開始される。また、バックライト光源2が点灯した時刻(点灯を開始した時刻)(点灯している期間の始め)または消灯した時刻(消灯している期間の始め)において、リセット信号の走査が開始される。バックライト光源2の点灯している期間の1/2が経過した時刻またはバックライト光源2の消灯している期間の1/2が経過した時刻において、読み出し信号の走査が開始される。
このようにすることで、1つのフレームの画像を表示させる場合、表示部1の各ラインの表示時間は同じ長さになる。
また、本発明の第3の実施の形態においては、走査に要する時間をより長くすることができる。例えば、フレーム期間を1/60秒とした場合、表示用選択信号の走査、並びにリセット信号および読み出し信号の走査に要する時間は、1/120秒とすることができる。この場合、バックライト光源2が点灯(発光)している期間に受光した光量を示す受光信号と、バックライト光源2が消灯している期間に受光した光量を示す受光信号との取得に、1/30秒の時間を要する。
次に、図29のフローチャートを参照して、本発明の第3の実施の形態における、走査の制御の処理を説明する。ステップS131において、表示信号保持制御部22は、表示信号生成部21から供給された表示信号を基に、奇数番目のフレームの開始時刻であるか否かを判定し、奇数番目のフレームの開始時刻でないと判定された場合、奇数番目のフレームの開始時刻になるまでステップS131の判定の処理を繰り返す。
ステップS131において、奇数番目のフレームの開始時刻であると判定された場合、ステップS132に進み、表示信号保持制御部22の表示制御部51は、表示側スキャナ24に、表示部1への、表示用選択信号の走査を開始させる。ステップS133において、受光制御部31は、表示信号保持制御部22からの信号を基に、受光側スキャナ32に、表示部1への、ものの接触または近接の検出を目的とする受光信号を出力させる受光用選択信号である読み出し信号の走査を開始させる。
ステップS134において、点灯制御部52は、奇数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過したか否かを判定し、奇数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過していないと判定された場合、奇数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過するまで、ステップS134の判定の処理を繰り返す。
ステップS134において、奇数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過したと判定された場合、ステップS135に進み、点灯制御部52は、バックライト光源2を消灯させる。ステップS136において、受光制御部31は、表示信号保持制御部22からの信号を基に、受光側スキャナ32に、表示部1への、受光セルCRのリセットを目的とする受光用選択信号であるリセット信号の走査を開始させる。
ステップS137において、表示信号保持制御部22は、表示信号生成部21から供給された表示信号を基に、次の偶数番目のフレームの開始時刻であるか否かを判定し、偶数番目のフレームの開始時刻でないと判定された場合、偶数番目のフレームの開始時刻になるまでステップS137の判定の処理を繰り返す。
ステップS137において、偶数番目のフレームの開始時刻であると判定された場合、ステップS138に進み、受光制御部31は、表示信号保持制御部22からの信号を基に、受光側スキャナ32に、読み出し信号の走査を開始させる。
ステップS139において、点灯制御部52は、偶数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過したか否かを判定し、偶数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過していないと判定された場合、偶数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過するまで、ステップS139の判定の処理を繰り返す。
ステップS139において、偶数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過したと判定された場合、ステップS140に進み、点灯制御部52は、バックライト光源2を発光させる。ステップS141において、表示制御部51は、表示側スキャナ24に、表示部1への、表示用選択信号の走査を開始させる。
ステップS142において、受光制御部31は、表示信号保持制御部22からの信号を基に、受光側スキャナ32に、リセット信号の走査を開始させ、ステップS142に戻り、上述した処理を繰り返す。
このように、奇数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過した時点において、バックライト光源2が消灯され、リセット信号の走査が開始され、次の偶数番目のフレームの開始時刻において、読み出し信号の走査が開始されるので、バックライト光源2が消灯している期間中に、表示部1の全体に対する、読み出し信号の走査が完了し、偶数番目のフレームのフレーム期間の1/2が経過した時点において、バックライト光源2が点灯され、リセット信号の走査が開始され、奇数番目のフレームの開始時刻において、読み出し信号の走査が開始されるので、バックライト光源2が点灯している期間中に、表示部1の全体に対する、読み出し信号の走査が完了する。このようにして得られた受光信号から、外光の強さに左右されずに、より正確に、表示部1へのものの接触若しくは近接、または、表示部1に接触若しくは近接するものの位置を検出することができる。
図30は、1秒間に60フレームを表示する場合の、以上で説明した第1の実施の形態乃至第3の実施の形態の差異を説明する図である。図30において、特に単位を示していない数値の単位は、秒である。
比較のために、表示部1へのものの接触または近接を検出しない場合、表示用選択信号の周期は、1/60秒であり、バックライト光源2の点滅周波数は、0Hz(図30において、DC(direct current)で示す)であることが図30において示されている。
まず、第1の実施の形態において、1秒間に60フレームを表示する場合について説明する。この場合、表示用選択信号の周期は、例えば、1/240秒であり、1/120秒以下とすることができる。リセット信号および読み出し信号の周期は、例えば、1/240秒であり、1/120秒以下とすることができる。また、バックライト光源2の点滅周波数は、60Hzである。
バックライト光源2が点灯している期間の受光信号と、バックライト光源2が消灯している期間の受光信号とから表示部1へのものの接触または近接が検出されるので、検出の周期は、1/60秒である。
また、この場合、バックライト光源2の点滅と、表示部1の表示の更新との同期は不要であるが、バックライト光源2の点滅と、読み出し信号との同期は必要とされる。
次に、第2の実施の形態において、1秒間に60フレームを表示する場合について説明する。この場合、表示用選択信号の周期は、1/60秒である。リセット信号および読み出し信号の周期は、例えば、1/240秒であり、1/120秒以下とすることができる。また、バックライト光源2の点滅周波数は、60Hzである。検出の周期は、1/60秒である。
また、第2の実施の形態の場合、バックライト光源2の点滅と、表示部1の表示の更新との同期は不要であるが、バックライト光源2の点滅と、読み出し信号との同期は必要とされる。
さらに、第3の実施の形態において、1秒間に60フレームを表示する場合について説明する。この場合、表示用選択信号の周期は、例えば、1/120秒であり、1/60秒以下とすることができる。リセット信号および読み出し信号の周期は、例えば、1/120秒であり、1/60秒以下とすることができる。また、バックライト光源2の点滅周波数は、30Hzである。検出の周期は、1/30秒である。
また、第3の実施の形態の場合、バックライト光源2の点滅と、読み出し信号との同期が必要とされ、これに加えて、バックライト光源2の点滅と、表示部1の表示の更新との同期が必要とされる。
次に、図31乃至図33を参照して本発明の第4の実施の形態について説明する。本発明の第4の実施の形態においては、表示が更新される場合に、表示部1が、それぞれ、より近い時刻に表示が更新される画素からなる複数の領域に分割され、その分割された表示部1の領域毎にバックライト光源2から光が照射される。
図31は、1つの表示部1に対して設けられた6つのバックライト光源を示す図である。図31で示される例において、1つの表示部1に対応してバックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6が設けられ、バックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6は、それぞれ独立に発光し、それぞれ、表示部1全体の1/6の面積の領域であって、基本的に重複しない領域を照射する。バックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6は、それぞれ、LED、有機若しくは無機のEL素子、または冷陰極管などからなる。
例えば、表示部1の垂直ライン方向に表示用選択信号が走査される場合、バックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6のそれぞれは、表示部1の上端を基準として、水平ラインによって分割される、表示部1全体の1/6の面積の6つの領域のそれぞれを照射する。具体的には、バックライト光源101−1は、表示部1の最も上の領域を照射するように発光し、バックライト光源101−2は、表示部1の上から2番目の領域を照射するように発光する。同様に、バックライト光源101−3は、表示部1の上から3番目の領域を照射するように発光し、バックライト光源101−4は、表示部1の上から4番目の領域を照射するように発光する。また、バックライト光源101−5は、表示部1の上から5番目の領域を照射するように発光し、バックライト光源101−6は、表示部1の最も下の領域を照射するように発光する。
表示用選択信号が走査されると、バックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6は、表示用選択信号の走査に同期して、順に発光するように、点滅する。
なお、6つのバックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6を設ける例を説明したが、バックライト光源の数は、6に限らず、任意の数とすることができる。また、1つのバックライト光源の発光領域を分割するようにしてもよい。
図32は、表示部1の領域毎にバックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6から光を照射する場合の、表示用選択信号、リセット信号、および読み出し信号の走査を説明する図である。図32の縦方向は、表示部1において表示用選択信号が走査される、垂直ライン方向を示す。図32における、表示部1の最も上側のライン(水平ライン方向に並ぶ1列の画素からなるライン)(図32中の1番目のライン)には、表示用選択信号の走査において、最初に表示用選択信号が供給され、表示部1の最も下側のライン(図32中の最下段のライン)には、表示用選択信号の走査において、最後に表示用選択信号が供給される。また、図32の横方向は、時間を示す。
フレーム期間が開始した時刻において、表示用選択信号の走査が開始される。表示用選択信号が、バックライト光源101−1によって光が照射される領域全体に供給された場合、すなわち、バックライト光源101−1によって光が照射される領域の表示が更新された場合、消灯していたバックライト光源101−1は発光し、表示が更新された表示部1の領域に光が照射される。表示用選択信号が、バックライト光源101−2によって光が照射される領域全体に供給された場合、すなわち、バックライト光源101−2によって光が照射される領域の表示が更新された場合、消灯していたバックライト光源101−2は発光し、表示が更新された表示部1の領域に光が照射される。
同様に、表示用選択信号が、バックライト光源101−3乃至バックライト光源101−6のそれぞれによって光が照射される領域全体に供給された場合、消灯していたバックライト光源101−3乃至バックライト光源101−6のそれぞれは発光し、表示が更新された表示部1の領域に光が照射される。
このように、表示部1への表示用選択信号の走査に同期して、バックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6のそれぞれが順に発光することになる。
バックライト光源101−1が発光した場合、リセット信号の走査が開始される。表示部1全体へのリセット信号の走査に要する時間は、表示部1全体への表示用選択信号の走査に要する時間に等しい。従って、バックライト光源101−2が発光した場合、バックライト光源101−2によって光が照射される表示部1の領域へのリセット信号の走査が開始される。同様に、バックライト光源101−3乃至バックライト光源101−6のそれぞれが発光した場合、バックライト光源101−3乃至バックライト光源101−6のそれぞれによって光が照射される表示部1の領域へのリセット信号の走査が開始される。
リセット信号の走査が開始してから、期間t201が経過した時刻において、読み出し信号の走査が開始される。表示部1全体への読み出し信号の走査に要する時間は、表示部1全体へのリセット信号または表示用選択信号の走査に要する時間に等しい。
読み出し信号が、バックライト光源101−1によって光が照射されている領域全体に供給された場合、発光していたバックライト光源101−1は消灯する。読み出し信号、バックライト光源101−2によって光が照射されている領域全体に供給された場合、発光していたバックライト光源101−2は消灯する。
同様に、読み出し信号が、バックライト光源101−3乃至バックライト光源101−6のそれぞれによって光が照射されている領域全体に供給された場合、発光していたバックライト光源101−3乃至バックライト光源101−6のそれぞれは消灯する。
このように、表示部1への読み出し信号の走査に同期して、バックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6のそれぞれが順に消灯することになる。
バックライト光源101−1が消灯した場合、リセット信号の走査が開始される。表示部1全体へのリセット信号の走査に要する時間は、表示部1全体への読み出し信号の走査に要する時間に等しいので、バックライト光源101−2乃至バックライト光源101−6のそれぞれが消灯した場合、バックライト光源101−2乃至バックライト光源101−6のそれぞれによって光が照射される表示部1の領域へのリセット信号の走査が開始されることになる。
リセット信号の走査が開始してから、期間t202が経過した時刻(例えば、フレーム期間が終了する時刻)において、読み出し信号の走査が開始される。
以上のように、表示部1が、それぞれ、より近い時刻に表示が更新される画素からなる複数の領域に分割され、その分割された表示部1の領域毎にバックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6のそれぞれから光が照射され、領域へのバックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6のそれぞれからの光の照射に同期して領域にリセット信号および読み出し信号が走査される。
このようにすることで、リセット信号の走査を開始してから、読み出し信号の走査を開始するまでの期間をより長くすることができるようになる。
例えば、表示部1全体への表示用選択信号、リセット信号、または読み出し信号の走査に要する時間がフレーム期間と同じ1/60秒である場合、6つに分割された表示部1の1つの領域の走査に要する時間が1/360秒であるので、期間t201および期間t202は、それぞれ、(フレーム期間−(フレームの開始時刻からリセット信号の走査を開始するまでの時間)−(最初の読み出し信号の走査を開始してから2回目のリセット信号の走査を開始するまでの時刻))/2、すなわち、(1/60−1/360−1/360)/2=1/180秒とすることができる。
次に、図33のフローチャートを参照して、表示部1の、より近い時刻に表示が更新される画素からなる複数の領域毎にバックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6のそれぞれから光が照射される場合の、走査の制御の処理を説明する。
ステップS151において、表示信号保持制御部22は、表示信号生成部21から供給された表示信号を基に、フレームの開始時刻であるか否かを判定し、フレームの開始時刻でないと判定された場合、フレームの開始時刻になるまでステップS151の判定の処理を繰り返す。
ステップS151において、フレームの開始時刻であると判定された場合、ステップS152に進み、表示信号保持制御部22の表示制御部51は、表示側スキャナ24に、表示部1への、表示用選択信号の走査を開始させる。ステップS153において、表示信号保持制御部22の点灯制御部52は、表示用選択信号の走査に同期させてバックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6のそれぞれを順に発光させる。
ステップS154において、受光制御部31は、表示信号保持制御部22からの信号を基に、最初のバックライト光源であるバックライト光源101−1が点灯されたか否かを判定し、最初のバックライト光源であるバックライト光源101−1が点灯されていないと判定された場合、ステップS154に戻り、最初のバックライト光源であるバックライト光源101−1が点灯されるまで、判定の処理を繰り返す。
ステップS154において、最初のバックライト光源であるバックライト光源101−1が点灯されたと判定された場合、ステップS155に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、受光セルCRのリセットを目的とする受光用選択信号であるリセット信号の走査を開始させる。
ステップS156において、受光制御部31は、現在時刻がフレーム期間の1/2を経過する前である所定の時刻になったか否かを判定し、現在時刻がフレーム期間の1/2を経過する前である所定の時刻になっていないと判定された場合、ステップS156に戻り、判定の処理を繰り返す。
ステップS156において、現在時刻がフレーム期間の1/2を経過する前である所定の時刻になったと判定された場合、ステップS157に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、ものの接触または近接の検出を目的とする受光信号を出力させる受光用選択信号である読み出し信号の走査を開始させる。
ステップS158において、表示信号保持制御部22の点灯制御部52は、受光制御部31からの信号を基に、読み出し信号の走査に同期させてバックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6のそれぞれを順に消灯させる。
ステップS159において、受光制御部31は、表示信号保持制御部22からの信号を基に、最初のバックライト光源であるバックライト光源101−1が消灯されたか否かを判定し、最初のバックライト光源であるバックライト光源101−1が消灯されていないと判定された場合、ステップS159に戻り、最初のバックライト光源であるバックライト光源101−1が消灯されるまで、判定の処理を繰り返す。
ステップS159において、最初のバックライト光源であるバックライト光源101−1が消灯されたと判定された場合、ステップS160に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、リセット信号の走査を開始させる。
ステップS161において、受光制御部31は、現在時刻がフレームの終了時刻の前である所定の時刻になったか否かを判定し、現在時刻がフレームの終了時刻の前である所定の時刻になっていないと判定された場合、ステップS161に戻り、判定の処理を繰り返す。
ステップS161において、現在時刻がフレームの終了時刻の前である所定の時刻になったと判定された場合、ステップS162に進み、受光制御部31は、受光側スキャナ32に、表示部1への、受光用選択信号である読み出し信号の走査を開始させ、ステップS151に戻り、上述した処理を繰り返す。
以上のように、表示部1の分割された領域毎にバックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6のそれぞれから光が順に照射され、領域へのバックライト光源101−1乃至バックライト光源101−6のそれぞれからの光の照射に同期して領域にリセット信号および読み出し信号が走査される。このようにすることで、表示用選択信号、リセット信号、または読み出し信号の走査に要する時間を短くしなくても、フレーム期間に対する、リセット信号の走査を開始してから、読み出し信号の走査を開始するまでの期間をより長くすることができるようになる。
従って、受光セルCRの感度が低い場合であっても、表示用選択信号、リセット信号、または読み出し信号の走査に要する時間を短くすることなく、より確実に、利便性を確保しつつ簡易な構造で、画質を劣化させることなくものの位置などをより確実に検出できるようになる。
このように、本発明によれば、外光の影響を除去して、ものの近接若しくは接触、または近接若しくは接触したものの位置を検出できる。本発明によれば、外部にタッチパネルなどの位置検出用の部品を取り付ける必要がなくなり、部品点数を減らすことができる。また、表示される画像が位置検出するための層を介さないので(使用者が位置検出するための層を介して画像を見ることがないので)、使用者によって認識される画像の劣化を防止することができる。
さらに、消灯している期間において、表示している画像を更新させるようにした場合には、表示される画像から認識される残像をより低減することができる。
以上のように、本発明によれば、表示の書き換えの周期を短くすることなく、また、表示用選択信号、リセット信号、または読み出し信号の走査に要する時間を短くすることなく、受光セルCRの蓄積時間(露光時間)をより長くして、発光している期間の受光信号と消灯している期間の受光信号とを交互に読み出すことができる。
この受光信号によって、利便性を確保しつつ簡易な構造で、画質を劣化させることなく、ものの近接若しくは接触、または近接若しくは接触したものの位置をより確実に検出できることができるようになる。
このように、画像を表示する表示素子と個々の表示素子に対応して設けられている受光素子とを画面に配置するようにした場合には、画像を表示すると共にものの位置を検出することができる。また、単位時間あたりのフレームの数に応じた、単位時間あたりの回数で点滅するように、表示素子の発光を制御し、表示素子が発光している1つの発光期間において、全ての受光素子のそれぞれに入射した光量を取得するとともに、表示素子が消灯している1つの消灯期間において、全ての受光素子のそれぞれに入射した光量を取得するように、受光素子による受光を制御するようにした場合には、利便性を確保しつつ簡易な構造で、画質を劣化させることなく、ものの近接若しくは接触、または近接若しくは接触したものの位置をより確実に検出できることができる。
なお、以上の説明において、それぞれの判定の処理は、表示信号保持制御部22または受光制御部31のいずれか一方によって実行されると説明したが、表示信号保持制御部22によって実行され、判定の結果が受光制御部31に通知されるようにしてもよい。
また、バックライト光源2が発光している場合の受光信号から、バックライト光源2が消灯している場合の受光信号を引き算すると説明したが、表示している画像の明暗を考慮し、表示している画像の明暗に応じて受光信号を重み付けした上で、引き算するようにしてもよい。
更に、位置検出部35にてバックライト光源2が発光している場合の受光信号から、バックライト光源2が消灯している場合の受光信号を引き算すると説明したが、画素11の内部にコンデンサなどの受光信号を保持する機構とスイッチなどの信号切替を行う機構を設けて画素11内部で引き算を行い、演算後の信号を受光信号レシーバ33で受け取る様にしてもよい。
また、以上の説明において、それぞれの画素11内には表示セルCWと受光セルCRとを1対づつ設けると説明したが、表示セルCW一つに対して受光セルCRを複数、あるいは複数の表示セルCWに対して一つの受光セルCR、という様に1対1でない構造(1対多または多対1の構造)とするようにしても良い。
なお、受光素子PDは、フォトダイオードに限らず、光の強さを検出できれば足り、フォトトランジスタ、またはCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサなどであってもよく、また、受光セルCRの全体は、CCD(Charge Coupled Device)などから構成されるようにしてもよい。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、図1に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク61(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク62(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク63(MD(Mini-Disc)(商標)を含む)、若しくは半導体メモリ64などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM(図示せず)や、ハードディスクなどで構成される。
なお、上述した一連の処理を実行させるプログラムは、必要に応じてルータ、モデムなどのインターフェースを介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を介してコンピュータにインストールされるようにしてもよい。
また、本明細書において、記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
1 表示部, 2 バックライト光源, 11 画素, 22 表示信号保持制御部, 24 表示側スキャナ, 31 受光制御部, 32 受光側スキャナ, 51 表示制御部, 52 点灯制御部, 61 磁気ディスク, 62 光ディスク, 63 光磁気ディスク, 64 半導体メモリ, 101−1乃至101−6 バックライト光源, CWR 表示受光セル, CW 表示セル, CR 受光セル