JP2006126640A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 木目の細かい定電流制御を行なうことにより、画像流れやかぶり現象を確実に生じないようにする。
【解決手段】 本発明に係る画像形成装置10は、 周面に静電潜像が形成される感光体ドラム20と、この感光体ドラム20の周面に当接して感光体ドラム20を帯電させる帯電ローラ30と、この帯電ローラ30へ交流電圧に直流電圧を重畳させた所定の電圧を印加する電源34とを備え、画像形成時の動作環境を検知する絶対湿度センサ94と、この絶対湿度センサ94により検知される絶対湿度を入力し、この入力された絶対湿度に基づいて、電源34より帯電ローラ30に所定の重畳電圧を印加して感光体ドラム20を帯電処理する際の帯電条件を制御する制御部とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真プロセスを利用した複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置に関するものであり、特に、当該装置の心臓部である像担持体に対する接触帯電方式の改良に関するものである。
従来、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下感光体ドラムという)を帯電処理する手段としてコロナ帯電器が採用された、電子写真プロセスを利用する画像形成装置が知られている。コロナ帯電器は、感光体ドラムに非接触で対向配置され、当該コロナ帯電器で発生させた放電コロナを感光体ドラムの周面に照射することで、感光体ドラムの周面を所定電位に帯電させるものである。
これに対し、近年、コロナ帯電器よりもオゾン発生率が小さく、かつ、省電力を達成することができる接触帯電装置が実用化されている。この接触帯電装置は、電圧を印加した帯電部材を感光体ドラムに直接当接させて感光体ドラムの周面を所定の電位に帯電させるものである。
そして、かかる接触帯電装置が用いられた画像形成装置は、主な構成要素として、前記感光体ドラムの周囲に接触帯電装置としての帯電ローラと、露光装置と、現像装置と、転写ローラと、クリーニングユニットとが配されることによって形成されている。
感光体ドラムは、ドラム基体の周面上に光導電層が積層されてなる。また、帯電ローラには、所定の電源から供給される電力によって所定のバイアス(電圧)が印加されるが、このバイアスとしては、従来から直流電圧印加のみならず交流電圧に直流電圧を重畳して電圧印加する、いわゆる重畳印加方式が提案されている。重畳印加方式においては、交流成分が帯電による感光体ドラムの周面電位の凹凸を均一化し、しかも直流成分が周面電位を所定の電圧に収束させるため、周面電位の均一性を容易に確保することができるため、近年コロナ帯電器に変えて帯電ローラが採用されるようになってきている。
このような画像形成装置において感光体ドラムは、画像形成時に駆動回転され、これに従動回転される帯電ローラにより帯電処理される。そして、帯電された感光体ドラム上に露光装置から予め入力されている画像情報を備えたレーザー光が照射され、これによって感光体ドラムの周面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置から供給されるトナーによりトナー像として現像される。
そして、感光体ドラム上のトナー像は転写ローラにより用紙に転写される。トナー像の転写された用紙は定着装置に搬送されて定着処理が施されたのち外部に排出される。また、用紙への転写後に感光体ドラム上に残留しているトナーはクリーニングユニットに設けられたブレードによって除去される。周面がクリーニングされて清浄化された感光体ドラムは、つぎの画像形成動作に供される。
ところで、このような従来の画像形成装置では、画像形成回数が増えるに従って、感光体ドラムの周面がクリーニングユニットのブレード等によって削られるため、感光体ドラム周面の光導電層の厚みが減少する。
因みに、感光体ドラムに供給される帯電用の電流量が多くなると、感光体ドラム周面の光導電層の削れ量も増えること、帯電ローラへ直流電圧に交流電圧を重畳したバイアス(電圧)を印加する場合、直流電圧のみのバイアスを印加する場合に比べて、一般的に感光体ドラム周面の光導電層の削れ量が大きいこと、および交流電流量の増加に伴って感光体ドラム周面の光導電層の削れ量が加速度的に増加すること等が知られている。
そこで、帯電ローラへ直流電圧に交流電圧を重畳したバイアスを印加する帯電方式では、無難な一定の値の交流電圧および直流電圧が帯電ローラに印加されるようになされている。しかしながら、これでは感光体ドラム周面の光導電層の厚みが減少するに伴って表面電位が少しずつ異なっていくことにより、黒原稿と白原稿との表面電位差が狭くなって、現像時に十分な現像コントラストが得にくくなる。そこで、高濃度画像部の再現性を基準に電位を決めると、白画像部の電位に対して十分な逆コントラストが得られず、現像剤が薄く現像されて、かぶり画像となる問題があった。また、逆に低濃度画像部の再現性を基準に電位を決めていると、画像全体が濃度不足な画像になるという問題点が存在した。
また、上記した帯電ローラへ印加するバイアスの定電圧または定電流制御では、感光体ドラム周面の光導電層の厚みの変化に伴う帯電特性の変化により、過剰な放電になったりあるいは交流放電が不十分になって帯電が不均一になり、適正な画像濃度や良好な画質を安定して得ることができなかった。
このような問題を回避するために、従来、予め対象となる感光体ドラムについて電流値と光導電層の膜厚との関係を調べておくことにより、非画像形成時に接触帯電装置に定電圧を印加し、そのときの電流値を検知することで、その検知電流値から感光体ドラムの光導電層の膜厚を算出し、その算出結果に応じた最適な補正印加電圧を接触帯電装置に印加することが行なわれていた。かかる方法によれば感光体ドラムの光導電層の膜厚が減少しても、非画像部定電圧印加時の検知電流量の変化量に応じて画像部印加電圧値に電圧補正を加えるため、常に最適の帯電処理を行なうことができる。
しかしながら、帯電ローラおよび感光体ドラムのそれぞれの特性は温度や湿度等の環境条件によって変化することにより、全体的な帯電特性も変化する。このため、季節や使用状況、使用環境等によっても得られる表面電位は異なるので、形成される画像にかぶりが生じたり、適正な帯電条件から外れることにより適正濃度で、かつ高品位な画質が得られなくなる問題があった。特に、帯電条件の適正条件からの外れ方が過剰放電側の場合には、感光体ドラム周面の光導電層の削れがより促進されることにより、良好な画像が得られなくなると共に、感光体ドラムの寿命も大幅に短くなる。
このように、均一な帯電を得ることのできる最低限の交流電流量(あるいは交流電圧)は、温度や湿度等の環境条件によって変化することにより、常に適正な帯電条件で画像形成を行うことは困難であった。
このような問題を解決するものとして、特許文献1に記載されているような画像形成装置が開示されている。すなわち、特許文献1に記載の画像形成装置は、画像形成時の動作環境を検知する動作環境検知手段と、該動作環境検知手段により検知される動作環境情報を入力し、入力される前記動作環境情報に基づいて、電源より接触帯電手段(帯電ローラ)に所定の電圧を印加して像担持体(感光体ドラム)を帯電処理する際の帯電条件を制御する制御手段とを備えてなるものである(段落番号〔0018〕)。
かかる構成の画像形成装置によれば、制御手段に入力された動作環境検知手段からの検出信号である動作環境情報に基づいて帯電条件が動作環境に応じて適正になるように当該制御手段が制御することにより、環境変化や感光体の光導電層の膜厚変化に影響されることなく、かつ感光体の光導電層の削れを減らして、長期にわたって均一で安定した表面電位と高品位な画像形成を維持することができる(段落番号〔0027〕)と記載されている。
特開平10−221931号公報
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置にあっては、画像形成時の動作環境を検知する動作環境検知手段により検知された動作環境情報に基づいて帯電ローラに所定の電圧(電流)を印加(導通)すれば、画像形成装置の設置環境や使用状況によって変化する帯電ローラの抵抗により当該帯電ローラに最適な印加電圧が設定されることになるものの、実際には、帯電ローラに供給する交流電流(交流電圧)として低温低湿環境下における帯電ムラによるかぶり現象(白画像部の電位に対して十分な逆コントラストが得られず、現像剤が薄く現像されて現像画像が見苦しくなる現象)を防止し得るだけの値を設定した場合、その設定電流値は、高温高湿環境下ではかぶり現象の面から見るとやや過剰となる。そして、高温高湿環境下において帯電ローラに過剰な電圧が印加されると、オゾン(O)やノックス(NO)等の好ましくないイオン放電生成物が発生するという不都合が生じる。
特に、感光体ドラムがその周面にアモルファスシリコン(真空蒸着処理等により形成された薄いシリコン層)を積層したものである場合、高温高湿環境下においては、イオン放電生成物が感光体ドラムの周面に付着し、さらにこのイオン放電生成物が大気中の水分を取り込んで複合生成物が形成され、これによって感光体ドラム周面の表面抵抗が低下する。そして、感光体ドラム周面の電気抵抗が低下すると周面に形成された静電潜像のエッジ部が感光体ドラム周面の移動方向に広がった、いわゆる電位の横流れ現象が発生し、その結果用紙に転写されたトナー像が横方向に流れたような画像流れが生じてしまうという不都合が起る。
因みに、特許文献1に記載のものは、環境温度を15℃未満、15℃以上35℃未満および35℃以上の3領域に区分すると共に、環境湿度(相対湿度)を50%未満と50%以上とに区分し、各区分における定電流制御の定電流設定値が設定されている。具体的には、湿度が50%未満のときの温度が15℃未満、15℃以上35℃未満および35℃以上の定電流設定値は、1.3mA、1.2mAおよび1.1mAと設定されると共に、湿度が50%以上のときの温度が5℃未満、15℃以上35℃未満および35℃以上の定電流設定値は、1.1mA、1.0mAおよび0.9mAと設定されている(段落番号〔0041〕)。
しかしながら、本発明者は、制御要素としての定電流値に対して直線的で、かつ、大まかな区分の設定を行なったのでは、アモルファスシリコンが周面に積層された感光体ドラム特有の高温における画像流れ現象と、常温常湿〜低温低湿におけるかぶり現象との双方を解消することが困難であるという解決課題の存在することを見出した。
本発明は、かかる状況においてなされたものであり、さらに木目の細かい定電流制御を行なうことにより、画像流れやかぶり現象を確実に生じないようにすることができる画像形成装置を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、周面に静電潜像が形成される像担持体と、該像担持体の周面に当接して前記像担持体を帯電させる接触帯電手段と、該接触帯電手段へ交流電圧に直流電圧を重畳させた所定の電圧を印加する電源とを備え、画像形成時の動作環境を検知する動作環境検知手段と、該動作環境検知手段により検知される動作環境情報に基づいた前記接触帯電手段による前記像担持体に対する帯電処理を制御する制御手段とを有する画像形成装置において、前記制御手段は、前記電源から前記接触帯電手段へ供給される制御目標としての交流定電流値を、前記動作環境情報に基づいて多段階で変化させる定電流制御を行なうものであることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、画像形成時の動作環境を検知する動作環境検知手段によって検知された動作環境情報が制御手段に入力されることにより、当該制御手段は、像担持体の周面に当接して前記像担持体を帯電する接触帯電手段に向けて動作環境情報に基づいた電源からの電流を供給するため、像担持体は、その電流によって帯電された接触帯電手段を介して帯電される。
そして、制御手段は、前記電源から前記接触帯電手段へ供給される制御目標としての交流定電流値を動作環境情報に基づいて多段階で変化させるように構成されているため、従来の少ない設定点数で電流値を変化させるものに比較し、設定される交流定電流値の変化の区分が多段階で行なわれている分だけ精密な制御が実現し、像担持体による転写処理における画像流れおよびかぶり現象が有効に抑えられる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、 前記動作環境情報は、絶対湿度値であることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、動作環境情報が絶対湿度のみであるため、動作環境情報として従来のように温度および相対湿度を採用する場合に比較し、制御要素が少ない分制御が簡素化されると共に、絶対湿度は、画像流れやかぶり現象に影響を与える根源的な要因である絶対的な水分量を示すものであり、1つの制御要素でありながらより精度の高い制御が実現する。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記制御目標としての交流定電流値が絶対湿度値に応じて所定の傾きで変化することを特徴とするものである。
かかる構成によれば、絶対湿度値に応じて変化する制御目標としての交流定電流値の所定の傾きを実情に応じて適正に設定することにより、転写処理における画像流れやかぶり現象が有効に抑えられる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記交流定電流値の傾きは、絶対湿度値の上昇に応じて減少されるものであって、所定の絶対湿度値に対応した変曲点を境にして変化度合いが小さい第1の傾きと、変化度合いが大きい第2の傾きとを備えるものであること特徴とするものである。
かかる構成によれば、交流定電流値が湿度の上昇に応じて減少されるため、交流定電流値が一定の場合には湿度の上昇に応じて生じやすくなる画像流れ現象が各湿度環境で抑えられる。また、交流定電流値の傾きは、絶対湿度値の上昇に応じて減少されるものであって、所定の絶対湿度値に対応した変曲点を境にして変化度合いが小さい第1の傾きと、変化度合いが大きい第2の傾きとを備えているため、当該変曲点を境にして一方側と他方側とで絶対湿度に対する交流定電流値の変化率に応じたより木目の細かい制御が実現し、絶対湿度が変曲点未満のときにかぶり現象が抑えられると共に、絶対湿度が変曲点を越えた状態で画像流れ現象が抑えられる。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記像担持体は、アモルファスシリコンドラムであることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、アモルファスシリコンは、硬質な摩耗し難い超寿命の物質であり、かかるアモルファスシリコンが用いられた像担持体は、周面に静電潜像を形成させる部品として優れている。
請求項1記載の発明によれば、制御手段は、前記電源から前記接触帯電手段へ供給される交流定電流値を動作環境情報に基づいて多段階で変化させるように構成されているため、従来の少ない設定点数で交流定電流値を変化させるものに比較し、設定される交流定電流値の変化の区分が多段階で行なわれている分だけ精密な制御が実現し、像担持体による転写処理における画像流れおよびかぶり現象を有効に抑えることができる。
請求項2記載の発明によれば、動作環境情報が絶対湿度のみであるため、動作環境情報として従来のように温度および相対湿度を採用する場合に比較し、制御要素が少ない分制御が簡素化されると共に、絶対湿度は、画像流れやかぶり現象に影響を与える根源的な要因である絶対的な水分量を示すものであり、1つの制御要素でありながらより精度の高い制御が実現することができる。
請求項3記載の発明によれば、絶対湿度値に応じて変化する制御目標としての交流定電流値の所定の傾きを実情に応じて適正に設定することにより、転写処理における画像流れやかぶり現象を有効に抑えることができる。
請求項4記載の発明によれば、交流定電流値の傾きは、絶対湿度値の上昇に応じて減少されるものであって、所定の絶対湿度値に対応した変曲点を境にして変化度合いが小さい第1の傾きと、変化度合いが大きい第2の傾きとを備えているため、当該変曲点を境にして一方側と他方側とで絶対湿度に対する交流定電流値の変化率に応じたより木目の細かい制御が実現し、画像流れおよびかぶり現象の双方を有効に抑えることができる。
請求項5記載の発明によれば、アモルファスシリコンは、硬質な摩耗し難い超寿命の物質であり、かかるアモルファスシリコンが用いられた像担持体は、周面に静電潜像を形成させる部品として優れたものになる。
図1は、本発明に係る画像形成装置の要部の一実施形態を示す側面視の説明図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置10は、電子写真プロセスを利用したレーザービームプリンターであり、像担持体の帯電手段としてローラタイプの接触帯電装置を用いている。
かかる画像形成装置10は、周面に静電潜像が形成される回転ドラム型の感光体ドラム(像担持体)20と、周面がこの感光体ドラム20の周面に当接して電荷を感光体ドラム20に付与する帯電ローラ(接触帯電手段)30と、この帯電ローラ30との当接によって所定の電荷に帯電した感光体ドラム20の周面に画像情報が付与されたレーザービームを照射する露光装置40と、前記感光体ドラム20の周面に現像剤であるトナーを供給し露光装置40により前記周面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像装置50と、トナー像の形成された感光体ドラム20の周面とで用紙Pを挟持して用紙Pにトナー像を転写する転写ローラ60と、転写処理後の感光体ドラム20の周面に残留しているトナーを取り除くクリーニングユニット70と、クリーニングユニット70の図1における左方位置に設けられた定着装置80とを備えて構成されている。
前記感光体ドラム20は、アルミニウム合金製の円筒状を呈したドラム基体21と、このドラム基体21の周面に積層された負帯電用の無機感光体である光導電層としてのアモルファスシリコン層22とからなっている。かかる感光体ドラム20は、本実施形態においては、直径が略30mmに設定されており、所定のドラムモータの駆動により周速度が略175mm/secで筒心回りに図1における時計方向に駆動回転されるようになっている。
前記帯電ローラ30は、軸心位置に同心で設けられた芯金31と、この芯金31の外周に形成されたゴム層を介して同心で設けられた導電層32と、この導電層32の外周面に同心で形成されたゴム層からなる抵抗層33とを備えて構成されている。
かかる帯電ローラ30は、感光体ドラム20の軸心と平行に配された芯金31の両端部が図略の軸受け部材に回転自在に支持されている。芯金31は、所定の押圧力で感光体ドラム20の周面へ向けて押圧され、これによって帯電ローラ30が感光体ドラム20の回転駆動に伴い従動回転するようになっている。芯金31には電源34からの電力が供給されるようになっている。前記電源34は、帯電ローラ30に所定のバイアス電圧(本実施の形態では、直流電圧に交流電圧を重畳したもの)を印加するものであり、これによって感光体ドラム20のアモルファスシリコン層22は所定の電位の極性(負の電荷)に帯電されるようになっている。
前記露光装置40は、帯電ローラ30によって所定の電荷に帯電されたアモルファスシリコン層22の表面にレーザービームを照射することによって当該アモルファスシリコン層22に静電潜像を形成させるものである。レーザービームには所定の画像情報が付与されている。したがって、レーザービームが照射されたアモルファスシリコン層22の表面には、所定の静電潜像が形成されることになる。
前記現像装置50は、本実施形態においては1成分現像装置が採用されており、内部にトナーが装填される箱形の筐体51と、この筐体51に内装された現像ローラ52とを備えた基本構成を有している。前記現像ローラ52は、軸心が感光体ドラム20の筒心と平行に配され、周面側が図略の現像モータの駆動によって図1における反時計方向に駆動回転されるようになっている。前記現像ローラ52は、円柱状のマグネットローラ53と、このマグネットローラ53の周面に同心かつ摺接状態で外嵌された非磁性体からなる現像スリーブ54とを備えて構成されている。マグネットローラ53は、回転しないように所定のフレームに固定されているのに対し、現像スリーブ54は、マグネットローラ53回りに反時計方向に回転するようになされている。現像スリーブ54には所定の電源55から所定の現像バイアス電圧が印加されるようになっている。
前記転写ローラ60は、所定の搬送ローラ61間に張設された搬送ベルト62を介して感光体ドラム20の表面に圧接され、これによって搬送ベルト62の周回で従動しながら搬送されてくる用紙Pに対して感光体ドラム20周面のトナー像を転写させるための接触転写手段であり、電源63から所定の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。
前記クリーニングユニット70は、用紙Pに対してトナー画像の転写処理が行なわれた後に感光体ドラム20のアモルファスシリコン層22の表面に残留しているトナーを取り除いて清浄化するものであり、箱形の筐体71に刃先をアモルファスシリコン層22の表面に当接させたブレード72が装着されることによって構成されている。そして、感光体ドラム20の回転によってアモルファスシリコン層22の表面から除去された残留トナーは、筐体71に設けられた感光体ドラム20の周面と対向する開口を介して当該筐体71内に導入され、筐体71内に貯留されるようになっている。
前記定着装置80は、感光体ドラム20および転写ローラ60によって転写処理が施された用紙P上のトナー画像に対し定着処理を施すものであり、内部に通電発熱体を備えた定着ローラ81と、この定着ローラ81の下方位置で周面同士が互いに当接するように対向配置された加圧ローラ82とを備えて構成されている。そして、転写処理後の用紙Pがこれら定着ローラ81と加圧ローラ82との間を通過させられる間に定着ローラ81からの熱を得て用紙P上のトナーが加熱溶融され、これによって用紙P上のトナー像が定着処理されるようになっている。
このように構成された画像形成装置10によれば、感光体ドラム20が図1における時計方向に向けて駆動回転されることにより、抵抗層33の周面がこの感光体ドラム20のアモルファスシリコン層22に押圧当接している帯電ローラ30が感光体ドラム20の回転に従動して反時計方向に回転する。このとき、帯電ローラ30の抵抗層33には、電源34からの直流電圧に交流電圧を重畳したバイアス電圧が印加されているため、この電圧によって感光体ドラム20周面が負極性に帯電される。
ついで、帯電処理された感光体ドラム20のアモルファスシリコン層22の表面に露光装置40から画像情報を保持したレーザービームLが照射され、これによってアモルファスシリコン層22の表面には画像情報に応じて画像部の電荷を除去した状態の静電潜像が形成される。
引き続きこの感光体ドラム20周面に現像装置50から現像ローラ52の回転によりトナーTが供給され、電源55から現像スリーブ54に直流電圧に交流電圧を重畳したバイアス電圧が印加されることにより静電潜像と同極性の負に帯電されたトナーTが現像スリーブ54からアモルファスシリコン層22の表面に供給され、これによってアモルファスシリコン層22に形成された静電潜像は、いわゆる反転現像法によりトナー画像として現像される。
そして、感光体ドラム20周面のトナー画像が転写ローラ60と感光体ドラム20との間の搬送ベルト62を介した転写ニップ部に到達するタイミングに合わせて図略の用紙貯留部から搬送されてきた用紙Pが搬送ベルト62の周回によってこの転写ニップ部に送り込まれ、電源63から転写バイアス電圧(直流電圧)が印加された転写ローラ60によって用紙Pの裏側に正極性の電荷が付与されることにより感光体ドラム20周面のトナー画像が用紙Pに転写される。
トナー画像が転写された用紙Pは搬送ベルト62の周回によって定着装置80へ向けて搬送され、定着ローラ81と加圧ローラ82との間を通過する間に定着ローラ81からの熱を得てトナー画像が用紙P上に永久固着画像として定着処理される。定着処理の完了した用紙Pは、画像形成装置10外へ排出される。
一方、トナー画像を用紙Pへ転写した後の感光体ドラム20の周面に残留している残留トナーは、感光体ドラム20の回転によってクリーニングユニット70のブレード72により掻き取られて除去されて清浄化され、図略の除電器により除電されて初期化された後につぎの画像形成処理に供される。
そして、本発明においては、感光体ドラム20、帯電ローラ30、露光装置40および現像装置50による画像形成処理の動作環境の絶対湿度を検知する絶対湿度センサ(動作環境検知手段)94が設けられ、この絶対湿度センサ94による検知結果(動作環境情報)に基づいて帯電ローラ30に供給される電流(交流電流)を多段階で制御する多段階定電流制御が実行されるようになっている。なお、本実施形態においては、絶対湿度センサ94は、クリーニングユニット70より上方位置であって、かつ、感光体ドラム20と帯電ローラ30との当接位置より若干前方位置に設けられ、これによって帯電ローラ30の感光体ドラム20に対する帯電処理における動作環境の絶対湿度が的確に検知されるようになされている。
前記絶対湿度センサ94としては、吸湿性物質である例えば塩化リチウム(LiCl)の薄層の電気抵抗が絶対湿度によって変化する性質を利用した電気抵抗式湿度計などを採用することができる。
そして、本実施形態においては、図2に示すような多段階の定電流制御が適用されている。図2は、横軸に絶対湿度(g/m)が設定されていると共に、縦軸に交流定電流制御のための制御目標電流値(AC定電流制御値)(mA)が設定されたグラフである。このグラフに示すように、制御目標電流値は、絶対湿度センサ94の検出値に応じて多段階に設定され、絶対湿度値が上昇するに従って所定の割合で低下するようになされている。
具体的には、表1に示すように、制御目標電流値は、絶対湿度が0以上で2.5g/m未満のときは1.44mAに、絶対湿度が2.5g/m以上で7.5g/m未満のときは1.40mAに、絶対湿度が7.5g/m以上で12.5g/m未満のときは1.37mAに、絶対湿度が12.5g/m以上で17.5g/m未満のときは1.33mAに、絶対湿度が17.5g/m以上で22.5g/m未満のときは1.24mAに、絶対湿度が22.5g/m以上で27.5g/m未満のときは1.15mAに、絶対湿度が27.5g/m以上で32.5g/m未満のときは1.05mAに、絶対湿度が32.5g/m以上のときは0.96mAにそれぞれ設定されている。
Figure 2006126640
そして、本実施形態においては、図2のグラフで明らかなように、絶対湿度が12.5〜17.5g/mを境としてそれより大きいときの制御目標電流値の変化の段差がそれより小さいときの段差より大きくなるように設定されている。
このような設定において、制御目標電流値の変化の段差が小さい範囲の制御目標電流値をA1とし、これに対応する絶対湿度の各区分における中央位置の値をz(図2のグラフ中に黒丸で表示)としたとき、両者の間には、
A1=−0.0073z+1.44・・・(1)
という相関式に示す関係が成立している一方、
制御目標電流値の変化の段差が大きい範囲の制御目標電流値をA2とし、これに対応する絶対湿度の各区分における中央位置の値をz(図2のグラフ中に黒丸で表示)としたとき、両者の間には、
A2=−0.0191z+1.62・・・(2)
という相関式に示す関係が成立している。因みに、(1)式における比例常数「−0.0073」が本発明に係る第1の傾きであり、(2)式における比例常数「−0.0191」が本発明に係る第1の傾きである。
そして、(1)式と(2)式との交点位置に変曲点Q(本実施形態においては、この変曲点Qの座標は、Q(15.3、1.33)となる)が設定されており、絶対湿度zがこの変曲点Qより小さいときは制御目標電流値A1の段差はそれぞれ略0.04になっている一方、絶対湿度zが変曲点Qより大きいときは、制御目標電流値A2の段差が0.09になっている。
そして、制御目標電流値A1,A2が絶対湿度zの増加に従って漸減されるように設定されているのは、以下のような理由による。すなわち、感光体ドラム20等の動作環境において絶対湿度zが大きくなると、当該環境中の水分が多くなることによってこの水分がアモルファスシリコン層22上のトナー像に作用して当該トナー像を過剰に湿潤状態にすることにより、かかるトナー像が用紙Pに転写されたとき、転写トナー像が用紙Pの搬送方向に流れる、いわゆる画像流れ現象が生じ易くなるためである。かかる画像流れ現象を抑えるために、絶対湿度zに逆比例させて制御目標電流値A1,A2が設定されるようになされているのである。
つぎに、制御目標電流値A1,A2について所定の絶対湿度z(本実施形態においてはz=15.3)位置に変曲点Qが設定され、この変曲点Qを境にしてそれより小さい場合の制御目標電流値A1の多段階の段差がそれより大きい場合の制御目標電流値A2の多段階の段差より小さく設定されている理由は、以下のとおりである。
すなわち、絶対湿度zが低いときは、通常、低温かつ低湿の場合が多く、かかる低温・低湿のときには、トナーの流動性が低下されていることから、トナーの感光体ドラム20周面への乗りが悪いばかりか、感光体ドラム20周面から用紙Pへの転写の乗りも悪いことに起因してトナーが薄くしか現像されない、いわゆるかぶり現象が生じ易いため、絶対湿度zの上昇に応じて制御目標電流値A1における段差をあまり大きくすると、絶対湿度zの増加によってかぶり現象が顕著に現出し、これによって用紙Pへの正常な転写処理を施し得なくなるからである。これを回避するために、前記(1)式の勾配を小さくしてかぶり現象排除に対して若干の余裕を持った制御目標電流値A1が多段階で設定されるようになされている。
これに対し絶対湿度zが高いときは、通常、高温・高湿の場合が多いことから、動作環境中における多量の水分に起因してかぶり現象は生じないが、絶対湿度zの上昇に応じて画像流れ現象が顕著に現れる傾向にあることから、かかる画像流れ現象を抑えるために制御目標電流値A2における段差を大きくしているのである。
そして、制御目標電流値A1,A2における段差の境目となる変曲点Qをどの位置に設定するかについては、多数の効果確認試験を鋭意実施することにより、経験的に見出している。すなわち、図2のグラフに示した変曲点Q(15.3、1.33)は、所定の画像形成装置10について試験を実施した結果得られた一例を示すものであり、画像形成装置10の機種や動作条件が変わればそれに応じて最適の変曲点Qを逐一見出すことが好ましい。
図3は、帯電ローラ30に対する定電流制御の一実施形態を示すブロック図である。画像形成装置10内の適所には、図3に示すようなマイクロコンピュータからなる制御部(制御手段)90が設けられ、この制御部90による制御によって動作環境の絶対湿度zに応じた帯電ローラ30に対する定電流制御が実行されるようになっている。
前記制御部90は、中央演算処理装置(central processing unit)であるCPU91と、このCPU91に付設された読み書き自在の記憶装置であるRAM(random access memory)92と、読み取り専用の記憶装置であるROM(read only memory)93とを備えている。RAM92には、制御の途中で発生したテンポラリーデータを一時的に記憶するものであり、用済後に直ちに消去される。
前記CPU91には、定電流目標値判別部911と、制御信号出力部912とが設けられている。定電流目標値判別部911は、絶対湿度センサ94が検知した動作環境の絶対湿度に対応して予め段階的に設定されている制御目標の定電流値を判別し、この判別結果に基づく指令信号を制御信号出力部912へ向けて出力するものである。
かかる定電流目標値判別部911の判別処理のために、ROM93には段差テーブル931が記憶されている。この段差テーブル931には、先の表1に示した内容と同様の絶対湿度の各範囲(区分)の上限値と下限値とが記憶されていると共に、各範囲に対応した制御目標電流値が記憶されている。そして、絶対湿度センサ94からの検知信号が定電流目標値判別部911に入力される都度、定電流目標値判別部911は、段差テーブル931を参照し、絶対湿度センサ94によって検知された絶対湿度がいずれの区分に該当するものであるのかを判別し、その判別結果(指令信号としての制御目標電流値)を制御信号出力部912へ向けて出力するようになっている。
前記制御信号出力部912は、定電流目標値判別部911からの指令信号に基づき絶対湿度センサ94が検知した絶対湿度に制御信号を電源34に向けて出力するものであり、これによって電源34は、帯電ローラ30へ向けてその制御目標電流値の電流を帯電ローラ30へ供給するため、帯電ローラ30は、その定電流が供給されることによって所定の電荷量で帯電され、この帯電は、帯電ローラ30と当接している感光体ドラム20のアモルファスシリコン層22へ逆電荷の帯電として伝達される。
具体的には、絶対湿度センサ94が検知した絶対湿度が例えば10.0g/mであったなら、段差テーブル931から制御目標電流値として1.37mA(表1参照)がピックアップされ、電源34からこの値の電流が帯電ローラ30に供給されることになる。
以上詳述したように、本発明に係る画像形成装置10は、 周面に静電潜像が形成される感光体ドラム20と、この感光体ドラム20の周面に当接して感光体ドラム20を帯電させる帯電ローラ30と、この帯電ローラ30へ交流電圧に直流電圧を重畳させた所定の電圧を印加する電源34とを備え、画像形成時の動作環境を検知する絶対湿度センサ94と、この絶対湿度センサ94により検知される絶対湿度を入力し、この入力された絶対湿度に基づいて、電源34より帯電ローラ30に所定の重畳電圧を印加して感光体ドラム20を帯電処理する際の帯電条件を制御する制御部90とを有するものである。
したがって、画像形成時の動作環境を検知する絶対湿度センサ94によって検知された絶対湿度が制御部90に入力されることにより、当該制御部90は、感光体ドラム20の周面に当接して感光体ドラム20を帯電する帯電ローラ30に向けて絶対湿度に基づいた電源34からの電流を供給し、これによって感光体ドラム20は、その電流によって帯電された帯電ローラ30を介して帯電されることになる。
そして、制御部90は、電源34から帯電ローラ30へ供給される電流値を絶対湿度に基づいて多段階で変化させるように構成されているため、従来の少ない設定点数で電流値を変化させるものに比較し、設定される電流値の変化の区分が多段階で行なわれている分だけ精密な制御が実現し、感光体ドラム20による転写処理における画像流れおよびかぶり現象を有効に抑えることができる。
また、動作環境情報として絶対湿度値が採用されているため、従来のように温度および相対湿度を採用する場合に比較し、制御要素が少ない分制御が簡素化されると共に、絶対湿度は、画像流れやかぶり現象に影響を与える根源的な要因である絶対的な水分量を示すものであり、1つの制御要素でありながらより精度の高い制御を実現することができる。
また、制御目標電流値は、絶対湿度の上昇に応じて減少されるため、電流値が一定の場合には湿度の上昇に応じて生じやすくなる画像流れ現象を各湿度環境で有効に抑えることができる。また、制御目標電流値は、所定の絶対湿度値に対応した変曲点Qを有しているため、当該変曲点Qを境にして一方側と他方側とで絶対湿度に対する電流値の変化率に応じたより木目の細かい制御が実現し、これによって互いに反するかぶり現象と画像流れ現象の双方について防止することができる。
さらに、感光体ドラム20として周面にアモルファスシリコン層22が積層されてなるものを採用しているため、アモルファスシリコンは、硬質な摩耗し難い超寿命の物質であり、かかるアモルファスシリコンが用いられた感光体ドラム20は、周面に静電潜像を形成させる像担持体として優れたものになる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
(1)上記の実施形態においては、絶対湿度センサ94によって絶対湿度を検知するようになされているが、こうする代わりに温度センサおよび相対湿度センサを設け、これらの検知結果から絶対湿度を算出するようにしてもよい。絶対湿度は、その温度における1mの乾き空気中の水蒸気量(飽和水蒸気量に相対湿度の値(50%の場合は0.5)を乗じて得られる値)を算出することにより得られるが、飽和水蒸気量の計算が極めて煩雑であることから、相対湿度から絶対湿度を得るための湿度図表を利用するのが一般的である。この湿度図表としては、例えば丸善株式会社発行(平成11年2月25日)の化学工学便覧の第785頁に掲載されたものが知られている。そして、この図表から読み取った値でテーブルを作成し、当該テーブルをROM93に記憶させておくことによって温度センサおよび相対湿度センサが検知した値からテーブルを参照して絶対湿度を得ることができる。
また、ある程度の実用的な温度範囲および相対湿度の範囲については、前記テーブルから読み取ったデータに基づいて補間法により導き出した以下の近似式を用いて相対湿度から絶対湿度を算出することができる。
Z=(273×exp(0.0549x+0.0315y−0.605))/(0.772×(273+x))
なお、Zは絶対湿度(g/m)、xは温度(℃)、yは相対湿度(%)である。この式においては、温度が10〜35℃、相対湿度が20〜60%の範囲で相対湿度を精度よく絶対湿度に換算することができる。この範囲以外については、同様の近似式をつくればよい。
(2)上記の実施形態においては、絶対湿度を所定の範囲で複数に区分し、各区分に対して多段階で制御目標の電流値が設定され(表1)、各設定値をテーブル化した段差テーブル931をROM93に記憶させているが、こうする代わりにROM93に上記の(1)式および(2)式と変曲点Qの値とを記憶させておき、逐一これらの式から電流値を算出させるようにしてもよい。このようにすれば多段階の階数の数が無限大になったのと同等であるため、僅かな絶対湿度の変動に対しても定電流制御のための設定電流値がそれに応じて変更され、より木目の細かい定電流制御が実現する。
感光体ドラム20に対する本発明に係る帯電制御の効果を確認するために、種々の動作環境において実際に画像形成装置10に画像形成処理を行なわせ、得られた転写処理済の用紙Pの転写画像を視認することによってその良否を判定する以下の効果確認試験を実施した。
この試験においては、感光体ドラム20として周面にアモルファスシリコン層22が形成された直径が30mmのものを使用し、周速175mm/secで運転した。また、帯電ローラ30として周面にエピクロルヒドリンゴムが積層された直径が12mmのものを使用した。かかる帯電ローラ30に所定の値の直流電圧と、周波数10kHzで400Vの交流電圧との重畳電圧を印加することにより帯電ローラ30を介して感光体ドラム20に帯電処理を施した。
試験を実施したときの動作環境として、
・環境1:温度10℃、相対湿度20%(絶対湿度 2.5g/m
・環境2:温度23℃、相対湿度50%(絶対湿度 9.6g/m
・環境3:温度36℃、相対湿度80%(絶対湿度35.6g/m
の3種類を設定した。環境1は、低温・低湿環境であり、環境2は、中温・中湿環境であり、環境3は、高温・高湿環境である。
そして、各環境における帯電ローラ30に供給された電流(定電圧制御のための設定電流値(制御値))は、それぞれの絶対湿度値に基づき制御部90の制御によってROM93の段差テーブル931(前記表1参照)から以下のとおりに設定された。
・環境1:1.40mA
・環境2:1.37mA
・環境3:0.96mA
一方、比較例(比較例1および比較例2)として前記と同一の動作環境下において、絶対湿度を基準とせずに温度および相対湿度を基準とし、特許文献1の手法に準じて定電流制御の電流値(制御値)を設定した。
比較例1の試験条件は以下の表2に示すとおりである。
Figure 2006126640
また、比較例2の試験条件は以下の表3に示すとおりである。
Figure 2006126640
そして、実施例および比較例1,2のそれぞれについて、得られた転写済の用紙Pの転写状況を視認で判定し、その評価を行なった。判定結果は、表4に示す通りである。
Figure 2006126640
なお、表2および表3中の「〜35℃」の欄を「〜50%」と「50%〜」とに区分しているが、実際は同一の動作環境(環境2)であり、特許文献1との比較の便のためにこのように表記した。試験条件としては、同一の動作環境(環境2)において制御値(設定電流値)を変えている。
表4から判るとおり、感光体ドラム20へのトナーの乗りが悪くてかぶり現象が生じ易い低温・低湿環境である環境1においては、帯電ローラ30へ供給する電流を大きくしなければならなず、制御値(電流値)が1.4mAと大きい値が採用された実施例および比較例1では、かぶり現象は全く見られず画像状態は良好(○)であるのに対し、比較例2の場合は、低温・低湿環境であるにも拘らず制御値が1.2mAと低いためかぶり現象が発生し、これによって画像状態は不良(×)であった。
これに対し、画像流れが生じ易い高温・高湿環境である環境3においては、制御値(電流値)を抑えなければならないにも拘らず、大きすぎる電流値である1.1mAが供給された比較例1では画像流れ現象が発生し、画像状態は不良(×)であったのに対し、制御値が1.1mAより低い実施例および比較例2については画像流れ現象は生じず、画像状態は良好(○)であった。
これらのことから、従来のように、かぶり現象の解消に焦点を合わせて動作環境に応じて制御値を設定した場合(比較例1)には、高温・高湿環境になった場合に画像流れ現象が生じ易くなり、逆に、画像流れ現象に焦点を合わせて動作環境に応じて制御値を設定した場合(比較例2)には、低温・低湿環境になった場合にかぶり現象が生じ易くなるという二律背反の不都合が生じるのに対し、変曲点Qを境にして絶対湿度に対する制御値(電流値)の変化率を、かぶり現象および画像流れ現象が生じないように変化させている本発明においては、どのような動作環境であってもかぶり現象および画像流れ現象の双方の発生が確実に抑えられることを確認することができた。
本発明に係る画像形成装置の要部の一実施形態を示す側面視の説明図である。 横軸に絶対湿度(g/m)が設定されていると共に、縦軸に定電流制御のための制御目標電流値(mA)が設定されたグラフである。 帯電ローラ30に対する定電流制御の一実施形態を示すブロック図である。
符号の説明
10 画像形成装置 20 感光体ドラム
21 ドラム基体 22 アモルファスシリコン層
30 帯電ローラ 31 芯金
32 導電層 33 抵抗層
34 電源 40 露光装置
50 現像装置 51 筐体
52 現像ローラ 53 マグネットローラ
54 現像スリーブ 55 電源
60 転写ローラ(接触帯電手段)
61 搬送ローラ 62 搬送ベルト
70 クリーニングユニット 71 筐体
72 ブレード 80 定着装置
81 定着ローラ 82 加圧ローラ
90 制御部(制御手段)
91 CPU 911 定電流目標値判別部
912 制御信号出力部 92 RAM
93 ROM 931 段差テーブル
94 絶対湿度センサ P 用紙

Claims (5)

  1. 周面に静電潜像が形成される像担持体と、該像担持体の周面に当接して前記像担持体を帯電させる接触帯電手段と、該接触帯電手段へ交流電圧に直流電圧を重畳させた所定の電圧を印加する電源とを備え、画像形成時の動作環境を検知する動作環境検知手段と、該動作環境検知手段により検知される動作環境情報に基づいた前記接触帯電手段による前記像担持体に対する帯電処理を制御する制御手段とを有する画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記電源から前記接触帯電手段へ供給される制御目標としての交流定電流値を、前記動作環境情報に基づいて多段階で変化させる定電流制御を行なうものであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記動作環境情報は、絶対湿度値であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記制御目標としての交流定電流値が絶対湿度値に応じて所定の傾きで変化することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記交流定電流値の傾きは、絶対湿度値の上昇に応じて減少されるものであって、所定の絶対湿度値に対応した変曲点を境にして変化度合いが小さい第1の傾きと、変化度合いが大きい第2の傾きとを備えるものであること特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記像担持体は、アモルファスシリコンドラムであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
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