JP2006124845A - ポリエステル繊維の製造方法 - Google Patents

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昌俊 笠島
Takashi Hayashi
剛史 林
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Abstract

【課題】高配向ポリトリメチレンテレフタレート未延伸糸をパッケージの巻き締まりなどがなく安定して製糸ができ、かつ、長期間高温暴露されても仮撚加工が可能で、しかもソフトでストレッチバック性の良好なポリエステル繊維を製造する方法を提供する。
【解決手段】固有粘度[IV]が0.70〜1.50のポリトリメチレンテレフタレートを溶融紡糸し延伸することなく巻き取るポリエステル繊維の製造方法において、該溶融紡糸した糸条に交絡処理を施し、加熱引取ローラーにて紡糸速度2800〜3800m/分で引き取るに際し、該加熱引取ローラーとして、90〜120℃の温度に加熱された直径が糸導入部の直径よりも糸出口部の直径が3〜5%漸次大きくなるテーパーローラーを用い、かつ、該加熱引取ローラーで引き取った後に非加熱ローラーを介して巻き取ることを特徴とするポリエステル繊維の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリエステル繊維の製造方法に関する。さらに詳しくは、糸切れ、毛羽などが非常に少なく、長期間高温暴露されても仮撚加工が可能なポリトリメチレンテレフタレートの高配向未延伸糸を得るためのポリエステル繊維の製造方法に関する。
ポリトリメチレンテレフタレート繊維は、ヤング率が低く、伸長弾性回復率が優れ、化学的にも安定していることから、衣料や産業資材に用いるべく着目されてきた。なかでも、ポリトリメチレンテレフタレート繊維を仮撚加工することで、ソフトな風合いと高ストレッチバック性が得られることから、スポーツ衣料分野などへの利用が見込まれている。仮撚加工用原糸としては、ポリトリメチレンテレフタレートを延伸する手前の速度で紡糸して得られる高配向未延伸糸を延伸仮撚するのが一般的である。
高配向ポリトリメチレンテレフタレート未延伸糸の先行技術として、紡糸速度2000m/分以上で得られる、複屈折率が0.035以上の延伸のための高配向未延伸糸が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、高配向ポリトリメチレンテレフタレート未延伸糸は、従来のポリエチレンテレフタレートの高配向未延伸糸と大きく異なり、巻き取り途中や巻き取り後に繊維の収縮が生じるという特性がある。また、パッケージを長期間保管すると、巻形状の変形やパッケージ端面に起因する糸質の変化(端面周期)が生じるという問題がある。
また、上記問題を解決すべく、紡糸速度2500〜3500m/分で70〜180℃の加熱ローラーで引き取られる高配向未延伸糸が提案されている(例えば、特許文献2参照)しかしながら、この技術では、高配向未延伸糸を加熱することにより加熱ローラー上にて糸揺れが激しくなり、安定に製糸できないといった欠点がある。
また、巻き取る直前のローラーを加熱ローラーとする技術も提案されているが(例えば、特許文献2参照)、糸揺れを抑制できないばかりか、熱処理後の高配向未延伸糸の非晶部分の分子運動を凍結させないまま巻き取るため、巻取パッケージが巻き締まりを生じ巻取機から取り出せなくなるといった問題があった。
特開昭58−104216号公報(第1頁) 特開2003−227031号公報(第2頁)
本発明の課題は、上述の問題を解決し、高配向ポリトリメチレンテレフタレート未延伸糸をパッケージの巻き締まりなどがなく、安定して製糸ができ、かつ、長期間高温暴露されても仮撚加工が可能で、しかもソフトでストレッチバック性の良好なポリエステル繊維を製造する方法を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明は下記の構成を採用するものである。すなわち、
固有粘度[IV]が0.70〜1.50のポリトリメチレンテレフタレートを溶融紡糸し延伸することなく巻き取るポリエステル繊維の製造方法において、該溶融紡糸した糸条に交絡処理を施し、加熱引取ローラーにて紡糸速度2800〜3800m/分で引き取るに際し、該加熱引取ローラーとして、90〜120℃の温度に加熱された直径が糸導入部の直径よりも糸出口部の直径が3〜5%漸次大きくなるテーパーローラーを用い、かつ、該加熱引取ローラーで引き取った後に非加熱ローラーを介して巻き取ることを特徴とするポリエステル繊維の製造方法である。
本発明によれば、高配向ポリトリメチレンテレフタレート未延伸糸をパッケージの巻き締まりなどがなく、製糸性が良好で、かつ、長期間高温暴露されても物性の経時変化が少なく、仮撚加工が可能で、しかもソフトでストレッチバック性の良好なポリエステル繊維を製造する方法を提供することができる。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のポリトリメチレンテレフタレート(以下PTTと略す)としては、繰り返し単位の80モル%以上がトリメチレンテレフタレートからなるPTTであり、1,3−プロパンジオール成分とテレフタル酸成分からなるものであるが、その特性を損なわない範囲でエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、シクロヘキサンジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールスルホン、ビスフェノールAのEO付加物、ビスフェノールスルホンのEO付加物、1,4−ブタンジオール、ε−カプロラクトン、イソフタル酸、無水フタル酸、フタル酸、コハク酸、アジピン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、セバシン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−ナトリウムスルホテレフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホテレフタル酸、5−リチウムスルホイソフタル酸、3,5−ジ(カルボ−β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、3,5−ジ(カルボ−β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンスルホン酸カリウム、3,5−ジ(カルボ−β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンスルホン酸リチウム、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル、5−カリウムスルホイソフタル酸ジメチル、5−リチウムスルホイソフタル酸ジメチルなどが共重合されても良い。
また、艶消し剤として、二酸化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗酸化剤として、ヒンダードフェノール誘導体、着色顔料などを必要に応じて添加することができる。
本発明のPTTの固有粘度[IV]は、0.70〜1.50であるものであり、好ましくは、1.10〜1.50である。固有粘度[IV]が0.70未満では、高配向未延伸糸から得られる仮撚加工糸の強度が低くなり、この仮撚加工糸を用いた布帛の機械的特性が低下し、強度を要求される用途などへの使用が制約される。また、固有粘度が1.50を越えると、高配向未延伸糸を仮撚加工に供した際に、仮撚張力が高くなりすぎることによる糸切れが多発し、仮撚加工糸を安定して製造することが難しくなる。
次に、本発明のポリエステル繊維の製造方法について記述する。
本発明のポリエステル繊維は繰り返し単位の80モル%以上がトリメチレンテレフタレートで構成され、固有粘度[IV]が0.70〜1.50のPTTを溶融紡糸して、紡糸速度2800〜3800m/分で引き取るものであり、好ましくは、2900〜3500m/分である。紡糸速度とは、加熱引取ローラーの周速度であり、紡糸速度が2800m/分未満では、未延伸糸の配向度が低くなるとともに、加熱引取ローラーによる熱処理中に糸切れが生じ易くなり、本発明の高配向未延伸糸を工業的に安定して製造することが難しくなる。紡糸速度が3800m/分を越えると、未延伸糸の配向度が高くなるために、仮撚加工速度が800m/分以上の高速仮撚に対応できにくなり、仮撚加工工程での生産性、およびコストにおいて不利となる。
なお、本発明では、高配向PTT未延伸糸を加熱引取ローラーで引き取る前に交絡処理を施すことが重要である。高配向未延伸糸にダメージを与えることのないエア流量で交絡処理を施し、糸条に軽度の絡みを与えることにより、加熱引取ローラーでの糸条の走行安定性、すなわち、糸揺れを大幅に抑制することができる。高配向未延伸糸にダメージを与えないために、糸条との接触がない非接触タイプの交絡付与装置を用いることがより好ましい。また、交絡度(CF値)としては、1〜5個/mとすることが好ましい。
本発明で用いる加熱引取ローラーの形状は、直径が糸導入部の直径よりも糸出口部の直径が3〜5%漸次大きくなるテーパーローラーとするものである。高配向PTT未延伸糸を加熱引取ローラーで加熱する場合、高配向未延伸糸の構造変化が起こり、それに伴う高配向未延伸糸の伸長が起こる。その結果、加熱引取ローラーでの糸揺れを生じ、ひいては糸切れを生じてしまい高配向未延伸糸を連続的に巻き取ることが困難になる。糸揺れを抑制するために、ローラーの直径が糸導入部より糸出口部の方が漸次大きくなる、すなわち、周速を漸次速めてローラー上での高配向未延伸糸の張力を維持するためにテーパーローラーとするものである。
加熱引取ローラーの糸出口部の直径と糸導入部の直径の比率(以降、テーパー率と称す)が3%未満の場合、糸導入部から糸出口部へ向かって勾配が緩やかとなるため、高配向未延伸糸の張力を維持することができず、糸揺れが大きくなる。また、加熱引取ローラーのテーパー率が5%を越えると、加熱引取ローラー上での高配向未延伸糸の延伸が顕著となり、糸長手方向での繊度斑が大きくなったり、加熱引取ローラー上での延伸による糸切れが増加する。また、加熱引取ローラーに複数の糸条を巻回する場合、各糸条間での糸質のバラツキが生ずる。テーパー率のより好ましい範囲は3〜4%である。
本発明で用いる加熱引取ローラーの温度は、90〜120℃とするものである。加熱引取ローラーの温度が90℃未満の場合、熱処理温度としては不十分であり、巻上がったパッケージの経時変化が顕著となり安定に仮撚加工を施すことが難しくなる。加熱引取ローラーの温度が120℃を越えると、今度は熱処理温度として過多であり、単糸同士の融着を引き起こしたり、糸揺れを十分抑制することができなくなる。加熱引取ローラー温度のより好ましい範囲は、90〜110℃である。
本発明で用いる加熱引取ローラーの表面粗さ(Ry)は、0.2〜0.8μmの鏡面とすることが好ましい。高配向PTT未延伸糸を加熱引取ローラーで熱処理を施す際、前述したとおり、糸揺れが生ずるため、糸揺れ抑制のため、加熱引取ローラー表面は鏡面とすることが好ましい。より好ましい加熱引取ローラーの表面粗さ(Ry)の範囲は、0.3〜0.5μmである。
また、加熱引取ローラーの表面コーティング材としては、高配向PTT未延伸糸に付着した油剤による汚れを効果的に除去することを考慮し、耐アルカリの特性を持つ硬質クロムメッキなどが好ましい。
本発明では、加熱引取ローラーにて高配向PTT未延伸糸を引き取ったのち、実質的に延伸することなく、非加熱ローラーを介して巻き取るものである。加熱引取ローラーで熱処理された高配向未延伸糸は熱エネルギーによって非晶部分が熱緩和し、その影響により糸の長手方向の繊度斑や、パッケージの巻き締まりが生ずる。そのため、加熱引取ローラーから巻取機の間に非加熱ローラーを設け、該非加熱ローラーを介して巻き取ることにより、高配向PTT未延伸糸を冷却し、非晶部の分子運動を凍結させることが可能となり、繊度斑や、パッケージの巻き締まりなどを回避することができるのである。非加熱ローラーとは、強制的に加熱されておらず、ローラーの表面温度が20〜50℃の範囲内のものをいう。
本発明で用いる非加熱ローラーは、糸条との接糸角が180度程度となる片掛けのローラーでも、糸条を5〜8回周回させたネルソンタイプのローラーであっても構わない。高配向PTT未延伸糸の冷却を促進するために、ネルソンタイプのローラーを用いることがより好ましい。
また、非加熱ローラーと巻取機との間でさらに高配向PTT未延伸糸の冷却を促進するために、交絡処理を施すことがより好ましい。交絡度(CF値)としては巻き取られたパッケージの糸落ちを抑制し良好な解舒性を得るという観点から、5〜25個/mとすることが好ましい。より好ましくは、10〜25個/mである。
本発明において製造される高配向PTT未延伸糸の断面形状は特に限定されるものではなく、丸型、三角、T字、Y字、L字、W字、八葉型、偏平、ドッグボーン型等の多角形型、多葉型、中空型や不定形なものであってもよい。
本発明の高配向PTT未延伸糸は仮撚加工後、織編物として布帛を形成してもよく、また、高配向PTT未延伸糸を延伸して織編物として使用してもかまわない。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これら実施例のみに本発明の範囲が限定されるものではない。なお、実施例中の各特性値は次の方法により求めた。
A.固有粘度[IV]
オルソクロロフェノール(以下OCPと略す)10ml中に試料ポリマーを0.8g溶かし、25℃にてオストワルド粘度計を用いて相対粘度[ηr]を次式により算出した値(IV)である。
相対粘度[ηr]=η/η=(t×q)/(t×q
固有粘度[IV]=0.0242ηr+0.2634
但し、η:ポリマー溶液の粘度、η:OCPの粘度、t:溶液の落下時間(秒)、q:溶液の密度(g/cm)、t:OCPの落下時間(秒)、q:OCPの密度(g/cm)。
B.交絡度(CF値)
ロッシールド社(Rothschild社、スイス)製のエンタングルメントテスター(Entanglement Tester Type R2060)を用い以下のように行った。糸条に針を刺したままで初張力9.8cNを掛けて一定速度5m/minで走行させ、交絡点で張力が規定値(トリップレベル)の15cNまで達する長さを30回測定し、30回分を平均した長さに基づいて糸条1m当たりの交絡数を求めたものをCF値(個/m)とした。
C.表面粗さ(Ry)
(株)ミツトヨ社製の表面粗さ測定機(SURFTEST SV−400)を用いて測定し、JIS B 0601記載の方法で定義した。
D.製糸性
合計500kgのポリマーを実施例記載の方法で得た際の糸切れ回数で示した。◎、○が本発明の目標レベルである。
◎ : 糸切れ1回以下
○ : 糸切れ2〜5回
× : 糸切れ5回以上
E.毛羽
得られた糸をフライカウンターで500m/minの速度で解舒し、20分間計測し、1万m当たりの毛羽の数を測定し判定した。◎、○が本発明の目標レベルである。
◎ : なし
○ : 2個以下
× : 3個以上
F.仮撚加工性
10kgパッケージとして得られた糸を糸速度800m/minで延伸仮撚加工を施した際の糸切れ回数で示した。◎、○が本発明の目標レベルである。
◎ : 糸切れ0回
○ : 糸切れ2回以下
× : 糸切れ3回以上
実施例1〜6、比較例1〜4
図1に示すような装置を用い、固有粘度[IV]が1.40のポリトリメチレンテレフタレートを260℃で溶融し、丸型の紡糸口金1から吐出後、チムニー糸条冷却装置3にて吐出糸条2を冷却し、油剤付与装置4にて油剤付与を行った後に、非接触タイプの交絡付与装置5(圧空圧力:0.1MPa)で交絡処理を施し、表1に示した紡糸速度、温度にてテーパー率3.5%の加熱引取ローラー6〔表面粗さ(Ry):0.4μm〕にて引き取り、加熱引取ローラー6と同周速の非加熱ローラー7を介し、交絡付与装置8にて交絡処理を施してから、100dtex−36フィラメント(fil)の高配向PTT未延伸糸として巻取機9にて巻き取った。表1に製糸性、毛羽、仮撚加工性評価結果を示す。
実施例7〜9、比較例5、6
固有粘度[IV]が1.40のポリトリメチレンテレフタレートを260℃で溶融し、丸型の紡糸口金から吐出後、吐出糸条を冷却し、油剤付与装置にて油剤付与を行った後に、非接触タイプの交絡付与装置(圧空圧力:0.1MPa)で交絡処理を施し、表1に示したテーパー率の紡糸速度3300m/分、105℃の加熱引取ローラー(表面粗さ(Ry):0.4μm)にて引き取り、加熱引取ローラーと同周速の非加熱ローラーを介し、交絡付与装置にて交絡処理を施してから、100dtex−36フィラメント(fil)の高配向PTT未延伸糸として巻き取った。表1に製糸性、毛羽、仮撚加工性評価結果を示す。
実施例10、11
固有粘度[IV]が1.40のポリトリメチレンテレフタレートを260℃で溶融し、丸型の紡糸口金から吐出後、吐出糸条を冷却し、油剤付与装置にて油剤付与を行った後に、非接触タイプの交絡付与装置(圧空圧力:0.1MPa)で交絡処理を施し、表1に示した表面粗さ(Ry)のテーパー率3.5%、紡糸速度3300m/分、105℃の加熱引取ローラーにて引き取り、加熱引取ローラーと同周速の非加熱ローラーを介し、交絡付与装置にて交絡処理を施してから、100dtex−36フィラメント(fil)の高配向PTT未延伸糸として巻き取った。表1に製糸性、毛羽、仮撚加工性評価結果を示す。
比較例7
固有粘度[IV]が1.40のポリトリメチレンテレフタレートを260℃で溶融し、丸型の紡糸口金から吐出後、吐出糸条を冷却し、油剤付与装置にて油剤付与を行った後に、テーパー率3.5%、紡糸速度3300m/分、105℃の加熱引取ローラー(表面粗さ(Ry):0.4μm)にて引き取り、加熱引取ローラーと同周速の非加熱ローラーを介し、交絡付与装置にて交絡処理を施してから、100dtex−36フィラメント(fil)の高配向PTT未延伸糸として巻き取った。表1に製糸性、毛羽、仮撚加工性評価結果を示す。
Figure 2006124845
実施例1〜11は、製糸性、毛羽、仮撚加工性ともに良好であった。
これに対し、比較例1は紡糸速度が低く、製糸性、毛羽とも悪い結果となった。比較例2は紡糸速度が速く、仮撚加工性が悪い結果となった。比較例3は加熱引取ローラー温度が低く、仮撚加工性が悪い結果となった。比較例4は加熱引取ローラー温度が高く、毛羽の発生が多かった。比較例5は加熱引取ローラーのテーパー率が小さく、製糸性、毛羽とも悪い結果となった。比較例6は加熱引取ローラーのテーパー率が高く、製糸性、毛羽とも悪い結果となった。比較例7は加熱引取ローラーで引き取る前に交絡処理を施しておらず、製糸性、毛羽ともに悪い結果となった。
本発明の製造方法の実施例を示す工程概略図である。
符号の説明
1:紡糸口金
2:糸条
3:チムニー糸条冷却装置
4:油剤付与装置
5,8:交絡付与装置
6:加熱引取ローラー
7:非加熱ローラー
9:巻取機

Claims (1)

  1. 固有粘度[IV]が0.70〜1.50のポリトリメチレンテレフタレートを溶融紡糸し延伸することなく巻き取るポリエステル繊維の製造方法において、該溶融紡糸した糸条に交絡処理を施し、加熱引取ローラーにて紡糸速度2800〜3800m/分で引き取るに際し、該加熱引取ローラーとして、90〜120℃の温度に加熱された直径が糸導入部の直径よりも糸出口部の直径が3〜5%漸次大きくなるテーパーローラーを用い、かつ、該加熱引取ローラーで引き取った後に非加熱ローラーを介して巻き取ることを特徴とするポリエステル繊維の製造方法。
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