JP2006124435A - マレイミド系共重合体樹脂フィルム - Google Patents

マレイミド系共重合体樹脂フィルム Download PDF

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Katsunori Toyoshima
克典 豊嶋
Takahiko Sawada
貴彦 澤田
Hiroyuki Hiraike
宏至 平池
Kazunari Yagi
一成 八木
Isao Higuchi
勲夫 樋口
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Abstract

【課題】 高い物理特性と光学特性とを両立し、かつ、延伸等の二次加工を行っても透明性を維持することが可能なマレイミド系共重合体樹脂フィルム、光学フィルム、偏光子保護フィルム、位相差板、偏光板を提供する。
【解決手段】 マレイミド系共重合体樹脂からなるマトリックス中に、ゴム状重合体が分散しているマレイミド系共重合体樹脂フィルムであって、前記ゴム状重合体の表面に前記マレイミド系共重合体樹脂と相溶する高分子鎖が結合しているマレイミド系共重合体樹脂フィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高い物理特性と光学特性とを両立し、かつ、延伸等の二次加工を行っても透明性を維持することが可能なマレイミド系共重合体樹脂フィルム、光学フィルム、偏光子保護フィルム、位相差板、偏光板に関する。
透明性の材料としては、これまでガラスが用いられてきたが、生産性、軽量化、コスト等の点から樹脂フィルムからなる光学フィルムが用いられるようになってきている。
このような光学フィルムの用途は極めて広範であるが、近年ではとりわけ、卓上電子計算機、電子時計、ワープロ、自動車、機械類の計器類等の液晶表示装置の偏光板に用いる偏光子保護フィルムや位相差板としての応用が期待されている。
偏光板は、通常、延伸配向したポリビニルアルコール樹脂にヨウ素又は二色性染料を吸着させた偏光子と、偏光子の両面に接着された偏光子保護フィルムとからなる。偏光子保護フィルムとして用いる光学フィルムには、光透過性等の光学特性に優れること、収縮性の大きい偏光子の収縮を防止できるだけの力学的強度を有すること、製造工程においてかけられる高温に耐えうる耐熱性を有すること等が求められている。
このような、偏光子保護フィルムとしては、トリアセチルセルロースからなる光学フィルムが用いられていた。しかし、トリアセチルセルロースからなる光学フィルムは、高い光学特性を有するものの、耐熱性、耐湿性が不充分であり、高温又は高湿雰囲気下で長時間使用すると偏光度の著しい低下、偏光子と保護フィルムとの剥離、トリアセチルセルロースの加水分解による透明性の低下等が起こり、偏光板の性能を低下させるという問題があった。
また、液晶表示装置には、液晶物質を通過する際の光の歪みを補償することを目的として位相差板が用いられている。このような位相差板としては、ポリカーボネート樹脂やポリスルホン樹脂のように透明性、耐熱性に優れる樹脂からなるものが用いられていた。
これに対して、マレイミド系共重合体樹脂フィルムを光学フィルムとして用いることが注目されている。マレイミド系共重合体樹脂フィルムは、応力に対する複屈折の発現が小さいといった特徴や高透明性等の優れた光学特性に加え、優れた耐熱性を示す。しかしながら、マレイミド系共重合体樹脂フィルムは、非常に脆く、薄膜化が困難であるという問題があった。また、押出成形法により製造しようとしても、引き取り速度が速くなるとフィルムが破断してしまうため、生産性にも問題があった。更に、液晶表示装置の製造においては液晶セルに偏光板を貼り合わせる工程が行われるが、貼り合わせの際に気泡や異物を巻き込んだり、偏光板自体に欠陥があったりすることは不可避である。そこで、液晶セルに偏光板を貼り合わせる工程後に検査を行い、欠陥がある場合には偏光板を剥がして高価な液晶セルを再利用する、リワークと呼ばれる工程が行われている。このような再利用を可能にするためには、剥離時に偏光板を容易に剥離できることが必要であるが、脆いマレイミド系共重合体樹脂フィルムからなる偏光子保護フィルムや位相差板を用いた偏光板では、剥離時にマレイミド系共重合体樹脂フィルムが破断してしまったりしてリワーク性に劣るという問題もあった。
これに対して特許文献1には、マレイミド成分がポリマ−全体の30〜98モル%、他の特定の構成成分がポリマ−全体の70〜2モル%であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量が1×10以上5×10以下であるマレイミド系共重合体0.5〜99.5重量部と、波長589nmにおける屈折率差が0.01以内であるエラストマ−99.5〜0
.5重量部とからなる樹脂組成物が開示されている。これは、マレイミド系共重合体樹脂に、これと屈折率差の極めて小さいエラストマーを配合することにより、高い光学性能を維持したまま、マレイミド系共重合体樹脂フィルムの問題点であった脆さを改善しようとするものである。しかしながら、このような屈折率差が0.01以内である材料は、選択の幅が極めて狭く、実現可能な組み合わせはごく例外的なものに限られているのが現状である。また、配合したエラストマーがフィルム表面にブリードアウトすることがあるという問題もあった。更に、このような方法では、脆さが改善された透明なフィルムを得ることができるものの、延伸等の二次加工によって、マレイミド系とエラストマー界面でボイドが形成され、透明性が低下する等の問題があった。
また、特許文献2には、マレイミド成分が樹脂全体の30〜98モル%、他の特定の構成成分が樹脂全体の70〜2モル%であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量が1×10以上5×10以下である樹脂5〜99重量%と、変性エラストマ−95〜1重量%とからなる樹脂組成物が開示されている。この樹脂組成物は、特許文献1に開示された樹脂組成物を更に改良して、マレイミド系共重合体樹脂に配合するエラストマーをカルボン酸等により変性することにより、樹脂組成物に低温衝撃性、耐油性、成形性、耐候性等の特性を付与するものである。
しかしながら、このような樹脂組成物を用いることによって、脆さの問題が改善された透明なフィルムを得ることは可能となるが、延伸等の二次加工を行った際に、マレイミド系共重合体樹脂と変性エラストマーとの界面にボイドが発生するという問題については依然として改善されていなかった。また、このような樹脂組成物は、任意の形状に成形した際に、添加したエラストマーに一定方向の配向が生じ、機械物性、光学物性に異方性が生じる等の問題があった。
特開平5−140379号公報 特開平5−117484号公報
本発明は、上記現状に鑑み、高い物理特性と光学特性とを両立し、かつ、延伸等の二次加工を行っても透明性を維持することが可能なマレイミド系共重合体樹脂フィルム、光学フィルム、偏光子保護フィルム、位相差板、偏光板を提供することを目的とする。
本発明は、マレイミド系共重合体樹脂からなるマトリックス中に、ゴム状重合体が分散しているマレイミド系共重合体樹脂フィルムであって、上記ゴム状重合体の表面に前記マレイミド系共重合体樹脂と相溶する高分子鎖が結合しているマレイミド系共重合体樹脂フィルムである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、マレイミド系共重合体樹脂からなるマトリックス中に、ゴム状重合体を分散させる場合に、ゴム状重合体の表面にマレイミド系共重合体樹脂と相溶する高分子鎖が結合することにより、高い光学特性を維持したまま脆さ等の機械特性を改善することができ、かつ、延伸等の二次加工を行っても透明性を維持し、機械物性や光学物性に異方性が生じるのを防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本明細書において、マレイミド系共重合体樹脂とは、少なくとも、下記一般式(1)で表される成分(以下、マレイミド成分ともいう)と、他の成分とを含有する共重合体を意味する。
Figure 2006124435
式(1)中、Rは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、フェニル基、アルキル置換フェニル基又はハロゲン置換フェニル基を示す。
上記マレイミド系共重合体樹脂は、上記マレイミド成分を構成するための重合性モノマーと、上記マレイミド成分以外の成分を構成するための重合性モノマーとを、従来公知の方法により共重合することにより製造することができる。
上記マレイミド成分を構成するための重合性モノマーとしては特に限定されず、例えば、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−n−プロピルマレイミド、N−i−プロピルマレイミド、N−n−ブチルマレイミド、N−i−ブチルマレイミド、N−s−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−n−ペンチルマレイミド、N−n−ヘキシルマレイミド、N−n−ヘプチルマレイミド、N−n−オクチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−ステアリルマレイミド、N−シクロプロピルマレイミド、N−シクロブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(2−メチルフェニル)マレイミド、N−(2−エチルフェニル)マレイミド、N−(2−イソプロピルフェニル)マレイミド、N−(3−メチルフェニル)マレイミド、N−(3−エチルフェニル)マレイミド、N−(4−メチルフェニル)マレイミド、N−(4−エチルフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジメチルフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジエチルフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)マレイミド、N−(2,4,6−トリメチルフェニル)マレイミド、N−カルボキシフェニルマレイミド、N−(2−クロロフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジクロロフェニル)マレイミド、N−(2−ブロモフェニル)マレイミド、N−(パーブロモフェニル)マレイミド、N−(2,4−ジメチルフェニル)マレイミド、パラトリルマレイミド等のN−置換マレイミド類が挙げられる。なかでも、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド又はN−シクロヘキシルマレイミドが好適である。これらの重合性モノマーは単独で用いられてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記マレイミド成分以外の成分を構成するための重合性モノマーとしては特に限定されず、例えば、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセン、1−メチル−1−ヘプテン、1−イソオクテン、2−メチル−1−オクテン、2−エチル−1−ペンテン、2−メチル−2−ブテン、2−メチル−2−ペンテン、2−メチル−2−ヘキセン等のオレフィン類が挙げられる。例えば、上記マレイミド成分以外の成分を構成するための重合性モノマーとしてイソブテンを用いた場合には、得られるマレイミド系共重合体樹脂は、マレイミド成分とイソブテン成分とを有するものとなる。これらの重合性モノマーは単独で用いられてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記マレイミド系共重合体樹脂における、上記マレイミド成分の含有量の好ましい下限は30モル%、好ましい上限は70モル%である。30モル%未満であると、得られるマレイミド系共重合体樹脂フィルムが充分な耐熱性や透明性を発揮できないことがあり、70モル%を超えると、成形加工性が低下する。より好ましい下限は40モル%、より好ましい上限は60モル%である。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、上記マレイミド系共重合体樹脂からなるマトリックス中に、ゴム状重合体が分散しており、上記ゴム状重合体の表面に上記マレイミド系共重合体樹脂と相溶する高分子鎖が結合している。
この結果、マレイミド系共重合体樹脂とゴム状重合体との親和性が著しく向上し、マレイミド系共重合体とゴム状重合体との界面強度が高くなることから、高い物理特性と光学特性とを両立したマレイミド系共重合体樹脂フィルムが得ることができる。また、延伸を行った場合にもボイドが発生することがなく、透明性を維持し、機械物性や光学物性に異方性が生じるのを防止することができる。更に、このような高分子鎖が結合したゴム状重合体は、マレイミド系共重合体樹脂マトリックス中でも凝集しにくいことから、50%が分散径400nm以下となるように微分散することが可能となる。
上記ゴム状重合体としては特に限定されず、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン等のジエン系ゴム状重合体、これらジエン系ゴム状重合体の水素添加物、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン(エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等)共重合体等のエチレン・α−オレフィン系共重合体、ポリn−ブチルアクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート系共重合体、ポリオルガノシロキサン系重合体等からなる粒子が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ゴム状重合体の表面に結合している高分子鎖としては、マレイミド系共重合体樹脂と相溶するものであれば、特に限定されないが、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体、アルキル(メタ)アクリレート系単量体のうち少なくとも1種類以上の単量体を重合して得られる高分子鎖が好ましい。
上記芳香族ビニル系単量体としては特に限定されず、例えば、スチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレン、フルオロスチレン、p−t−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジン等が挙げられる。なかでも、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記シアン化ビニル系単量体としては特に限定されず、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル等が挙げられ、特にアクリロニトリルが好ましい。
また、上記アルキル(メタ)アクリレート系単量体としては特に限定されず、例えば、メチルメタクリレ−ト、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ−ト等のアルキルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレ−ト、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレートが挙げられ、特にメチルメタクリレートが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ゴム状重合体において、上記高分子鎖としては、上記芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体及びアルキル(メタ)アクリレート系単量体以外に、例えばマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド系単量体、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸(無水物)単量体等の単量体を添加して得られる重合体を用いてもよい。
また、上記マレイミド系共重合体樹脂がイソブテン成分を含有するものである場合には、上記高分子鎖としてアクリロニトリル−スチレン共重合体成分を含有するものを用いるこ
とが好ましい。アクリロニトリル−スチレン共重合体成分は、上記マレイミド−イソブテン共重合体樹脂との親和性に極めて優れることから、上記マレイミド−イソブテン共重合体樹脂と上記高分子鎖とが確実に相溶する。従って、イソブテン成分を含有するマレイミド系共重合体樹脂と、アクリロニトリル−スチレン共重合体成分を有する高分子鎖とを用いれば、極めて高い光学特性と物理特性とを両立した光学フィルムが得られる。
上記高分子鎖として、アクリロニトリル−スチレン共重合体成分を有するものを用いる場合、アクリロニトリル成分とスチレン成分との比は、15:85〜40:60であることが好ましい。上記範囲外であると、相溶性が悪くなり、機械強度の優れるフィルムが得られないことがある。
上記ゴム状重合体と上記高分子鎖との結合方法としては、特に限定されず、例えば、グラフト重合により結合する方法、上記ゴム状重合体と上記高分子鎖とを直接反応させて結合する方法、架橋剤を用いて反応させることにより結合する方法等が挙げられる。
上記ゴム状重合体と上記高分子鎖とがグラフト重合によって結合している場合、上記ゴム状重合体と上記高分子鎖とからなるグラフト重合体のグラフト率の好ましい下限は20%である。20%未満であると、マレイミド系共重合体樹脂との相溶性が低くなり、ゴム状重合体を添加しても、フィルムの機械的強度が向上しないことがある。なお、グラフト率の好ましい上限は特に定めるものではないが、実用的には200%である。
なお、上記グラフト率の測定方法としては特に限定されず、例えば、試料ペレット10gをアセトン300mL中に24時間放置した後、12000rpmの速度で遠心分離を行ってアセトン可溶部と不溶部とを分離して、アセトン不溶部を40℃の真空乾燥機中で24時間乾燥した後、精秤を行い、下記式(2)からグラフト率を測定することができる。
Figure 2006124435
上記ゴム状重合体は、上記マレイミド系共重合体樹脂との屈折率の差の好ましい上限は0.05である。本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、マレイミド系共重合体とゴム状重合体との界面強度が高いことから、屈折率の差が0.05以下であれば、高い光学特性を維持したまま脆さ等の物理特性を改善することができる。0.05を超えると、得られるマレイミド系共重合体樹脂フィルムの透明性が低下することがある。より好ましい上限は0.02である。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムにおいて、マレイミド系共重合体樹脂からなるマトリックス中に分散しているゴム状重合体の50%以上は、分散径が400nm以下であることが好ましい。上記ゴム状重合体の50%以上を分散径400nm以下とすることにより、マレイミド系共重合体樹脂と、上記ゴム状重合体との間に屈折率の差がある場合であっても、フィルムの透明性を確保することができる。上記ゴム状重合体の50%以上の分散径が400nmを超えると、急激に透明性が低下することがある。60%以上が分散径400nm以下で分散していることがより好ましく、70%以上が分散径400nm以下で分散していることが更に好ましい。なお、ゴム状重合体の分散径は、マレイミド系共重合体樹脂フィルムの断面を電子顕微鏡を用いて撮影し、顕微鏡写真に基づき、ゴム状重合体の長径を測定することにより求めることができる。また、所定の断面積における全ゴム状重合体の分散径を測定することにより、分散径400nm以下のゴム状重合体の
割合を求めることができる。
上記マレイミド系共重合体樹脂からなるマトリックス中に分散しているゴム状重合体の平均分散径の好ましい上限は700nmである。700nmを超えると、急激に透明性が低下することがある。
マレイミド系共重合体樹脂からなるマトリックス中に分散しているゴム状重合体のアスペクト比の好ましい上限は2である。アスペクト比が2を超えると、任意の形状に成形した場合に、機械物性や光学物性に異方性が生じることがある。なお、上記ゴム状重合体のアスペクト比とは、上記ゴム状重合体の平均長径を平均短径で除算して求めた値である。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムにおいて、上記ゴム状重合体の含有量の好ましい下限はマレイミド系共重合体樹脂100重量部に対して5重量部、好ましい上限は40重量部である。5重量部未満であると、得られるマレイミド系共重合体樹脂フィルムの充分な物理特性の改善効果が得られないことがあり、40重量部を超えると、光学特性が劣ることがある。より好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は30重量部である。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、更に、熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。上記熱可塑性樹脂を含有することにより、上記マレイミド系共重合体樹脂と上記ゴム状重合体との親和性が更に向上し、得られるマレイミド系共重合体樹脂フィルムの光学特性が向上する。
上記熱可塑性樹脂としては特に限定されないが、マレイミド系共重合体樹脂との相溶性に優れることからオレフィン系樹脂、高分子可塑剤が好適である。また、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体、アルキル(メタ)アクリレート系単量体のうち少なくとも1種類以上の単量体を重合して得られる重合体を用いてもよい。
上記熱可塑性樹脂の数平均分子量の好ましい下限は300、好ましい上限は1万である。300未満であると、ブリードアウト等の問題が生ずることがあり、1万を超えると、相溶性向上効果が得られないことがある。より好ましい下限は500、より好ましい上限は5000であり、更に好ましい下限は600、更に好ましい上限は2000である。
上記熱可塑性樹脂は、上記マレイミド系共重合体樹脂との屈折率差が0.2以下であることが好ましい。0.2を超えると、得られる本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムの透明性が劣ることがある。より好ましくは0.1以下である。
上記熱可塑性樹脂を溶融混練法にてマレイミド系共重合体樹脂と混合する場合には、上記熱可塑性樹脂としては、熱重量分析において空気雰囲気下での2重量%分解温度が230℃以上であることが好ましい。より好ましくは250℃以上、更に好ましくは270℃以上である。
このような性質を有する熱可塑性樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、トーネックス社製「エスコレッツ」、ヤスハラケミカル社製「クリアロン」、荒川化学社製「アルコン」、「パインクリスタル」、大日本インキ化学社製「ポリサイザー」、クラレ社製「クラレポリオール」等が挙げられる。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、本発明の目的を阻害しない範囲で必要に応じて、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,6,ジメチルフェノール、2,2−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、トリス(ジ−ノニルフェニルホスファイト)等の酸化防止剤;p
−t−ブチルフェニルサリシレート、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2−(2’−ジヒドロキシ−4’−m−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤;パラフィンフェノス、硬化油等の滑剤;ステアロアジトプロピルジメチル−β−ヒドロキシエチルアンモニウムトレート等の帯電防止剤等を含有してもよい。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、一軸又は二軸延伸して配向性を付与することにより、液晶物質を通過する際の光の歪みを補償する位相差板としても好適に用いることができる。本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムからなる位相差板もまた、第1の本発明の1つである。更に、本発明の位相差板を偏光子の少なくとも片面に直接積層してなる偏光板もまた、本発明の1つである。
上記延伸を行う場合の温度としては特に限定されないが、上記マレイミド系共重合体樹脂のガラス転移温度〜上記マレイミド系共重合体樹脂のガラス転移温度+20℃であることが好ましい。この範囲外であると、低温側ではフィルムが破断してしまったり、高温側では所望の位相差値が得られなかったりすることがある。より好ましくは上記マレイミド系共重合体樹脂のガラス転移温度+1℃〜上記マレイミド系共重合体樹脂のガラス転移温度+10℃である。
上記延伸を行う場合の延伸倍率としては特に限定されないが、フィルムの溶融押出の方向に延伸する場合には、好ましい下限は1.05倍、好ましい上限は5.0倍である。1.05倍未満であると、変形量が少なすぎて充分なレターデーションが得られないことがあり、5.0倍を超えると、フィルムが破断してしまうことがある。より好ましい下限は1.1倍、より好ましい上限は2.5倍である。また、フィルムの溶融押出の方向とは垂直の方向に延伸する場合には、好ましい下限は1.2倍、好ましい上限は3.0倍であり、より好ましい下限は1.5倍、より好ましい上限は2.5倍である。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、レターデーション値の好ましい下限が80nm、好ましい上限が1200nmである。
80nm未満であると、位相差板として使用した際に、充分に光の歪みを補償することが出来ないことがあり、1200nmを超えると、位相差を面内で均一にすることが非常に難しくなる。なお、上記レターデーション値は、フィルムの位相差補償性能を表すものである。上記レターデーション値は、フィルムの屈折率の異方性(複屈折)をΔn、フィルムの膜厚をdとしたときに、Δn×dで表される。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、ヘイズ値の好ましい上限が2%である。2%を超えると、偏光子保護フィルム等の用途に用いた場合に、光洩れ等の原因となることがある。より好ましい上限は1%である。更に好ましい上限は0.5%である。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、平行光線透過率の好ましい下限が87%である。87%未満であると、偏光子保護フィルム等の用途には用いることが困難となる。より好ましい下限は89%である。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、JIS K 7127に準拠して測定された引張弾性率の好ましい下限が900MPa以上である。900MPa未満であると、偏光子保護フィルムとして用いた場合に、偏光子の収縮を抑えることができないことがある。より好ましい下限は1000MPa以上である。なお、引張弾性率は高い方が好ましく、特に上限はない。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、JIS K 7127に準じて測定した
引張破壊伸びの好ましい下限は、MD、TDの両方向共に2%、好ましい上限がMD、TDの両方向共40%である。2%未満であると、破断しやすくなることから、偏光子保護フィルムとして用いた場合に、偏光板のリワーク性が劣ることがあり、40%を超えると、耐久試験、特に耐熱劣化試験を行うと偏光板の寸法変化が大きくなり、光学性能の変化や液晶セルからの剥離が発生しやすくなることがある。より好ましい下限は3%、より好ましい上限は35%であり、更に好ましい下限は4%である。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、光弾性係数が2.0×10−11Pa−1以下であることが好ましい。本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムを偏光子保護フィルムとして用いた場合、偏光子の収縮応力、貼り合わせ時の歪みによる応力、ディスプレイへの組み込み時の歪みによる応力等、種々の外力がかかる。とりわけ、高温高湿環境下においては、偏光子の収縮応力は大きい。光弾性係数とは、下記式(3)により算出されるものであり、外力に対する複屈折の変化を表す値である。
光弾性係数(c) = 複屈折(Δn)/応力(σ) (3)
即ち、光弾性係数が小さいほど、外力による複屈折率の変化量が小さいものになる。光弾性係数が2.0×10−11Pa−1を超えると、外力による変形により光学性能が大きく変化するため、光学フィルムの用途には用いることが困難となる。より好ましくは1.0×10−11Pa−1以下である。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムの平均膜厚としては特に限定されないが、好ましい上限が100μmである。より好ましい上限は70μm、更に好ましい上限は50μmである。平均膜厚の上限が50μmで、上述の光学性能及び物理特性を満たすものであると、コストも大幅に削減することができ、極めて価値が高い。
上記平均膜厚の下限についても特に限定されないが、光学フィルムや偏光子保護フィルム等として用いることを考えれば、好ましい下限は20μm、より好ましい下限は25μmである。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムを製造する方法としては特に限定されず、例えば、従来公知の乳化重合、塊状重合、懸濁重合又は溶液重合を用いて、ゴム状重合体に芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体、アルキル(メタ)アクリレート系単量体等の単量体をグラフト重合し、塩析、脱水及び乾燥を行う方法によって、グラフト重合体を製造した後、マレイミド系共重合体樹脂及び必要に応じて添加する各成分を添加して、溶融混練し、押出成形する等の方法により製造することができる。なお、重合に用いられる重合開始剤、分子量調節剤、乳化剤、分散剤、溶媒等としては、通常の重合法で用いられているものを使用することができる。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、上述のように高い光学性能を維持したまま、脆さ等の物理特性が大幅に改善されているため、光学フィルムとして好適に用いることができる。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムからなる光学フィルムもまた、本発明の1つである。
本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムは、また、偏光子保護フィルムとして好適に用いることができる。本発明のマレイミド系共重合体樹脂フィルムからなる偏光子保護フィルムもまた、本発明の1つである。
本発明の偏光子保護フィルムは、用いる液晶ディスプレイの用途にあわせて、各種の表面処理を行ってもよい。上記表面処理としては特に限定されず、例えば、クリアハードコート処理、AG(映り込み防止)処理、AR(反射防止)処理等が挙げられる。
本発明の偏光子保護フィルムは、光学性能を損なわない範囲で、偏光子との貼り合わせ性を向上させる目的で、表面の水による接触角が40〜50度程度になるようにコロナ放電
処理等を施してもよい。
本発明によれば、高い物理特性と光学特性とを両立し、かつ、延伸等の二次加工を行っても透明性を維持することが可能なマレイミド系共重合体樹脂フィルム、光学フィルム、偏光子保護フィルム、位相差板、偏光板を提供することができる。
本発明を更に詳しく説明するために以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1〜5)
[グラフト重合体の製造]
(グラフト重合体A−1)
乳化重合法に基づき、ポリブタジエンラテックス60重量部(固形分換算)に、単量体であるスチレン30重量部とアクリロニトリル10重量部とをグラフト重合した後、塩析、脱水及び乾燥を行うことにより、グラフト率40%のグラフト重合体(A−1)を得た。
(グラフト重合体A−2)
乳化重合法に基づき、ポリブタジエンラテックス75重量部(固形分換算)に、単量体であるスチレン18.7重量部とアクリロニトリル6.3重量部とをグラフト重合した後、塩析、脱水及び乾燥を行うことにより、グラフト率28%のグラフト重合体(A−2)を得た。
(グラフト重合体A−3)
乳化重合法に基づき、ポリブタジエンラテックス50重量部(固形分換算)に、単量体であるスチレン37.5重量部とアクリロニトリル12.5重量部とをグラフト重合した後、塩析、脱水及び乾燥を行うことにより、グラフト率10%のグラフト重合体(A−3)を得た。
(グラフト重合体A−4)
乳化重合法に基づき、スチレン−ブタジエンラテックス60重量部(固形分換算)に、アクリロニトリル10重量部とスチレン30重量部とをグラフト重合した後、塩析、脱水、乾燥することにより、グラフト率32%のグラフト重合体(A−4)を得た。
(グラフト重合体A−5)
乳化重合法に基づき、ポリブタジエンラテックス58重量部(固形分換算)に、単量体であるスチレン37.5重量部とアクリロニトリル4.5重量部とをグラフト重合した後、塩析、脱水、乾燥することにより、グラフト率10%のグラフト重合体(A−5)を得た。
[マレイミド系共重合体樹脂フィルムの製造]
マレイミド系共重合体樹脂(東ソー社製、OPP:マレイミド成分含有量50モル%、イソブテン成分含有量50モル%、屈折率1.535)とグラフト重合体A−1〜5を所定の重量比で2軸溶融押出機に供給して286℃で溶融混合しペレタイズし、110℃で3時間予備乾燥してマレイミド系共重合体樹脂組成物を調製した。なお、樹脂の組成については、表1に示した。
得られたマレイミド系共重合体樹脂組成物を押出成形することにより、マレイミド系共重合体樹脂からなるマトリックス中にゴム状重合体が分散している平均膜厚40μmのマレイミド系共重合体樹脂フィルムを得た。
(実施例6)
マレイミド系共重合体樹脂(東ソー社製、OPP:マレイミド成分含有量50モル%、イソブテン成分含有量50モル%、屈折率1.535)と、グラフト重合体A−1と、ポリサイザー(大日本インキ化学工業社製、A55:ポリエステル系高分子可塑剤)とを所定の重量比で2軸溶融押出機に供給して286℃で溶融混合しペレタイズし、110℃で3時間予備乾燥してマレイミド系共重合体樹脂組成物を調製した。
得られたマレイミド系共重合体樹脂組成物を押出成形することにより、マレイミド系共重合体樹脂からなるマトリックス中にゴム状重合体が分散している平均膜厚40μmのマレイミド系共重合体樹脂フィルムを得た。
(比較例1)
マレイミド系共重合体樹脂(東ソー社製、OPP:マレイミド成分含有量50モル%、イソブテン成分含有量50モル%、屈折率1.535)と、スチレン−イソブテン−スチレン共重合体(カネカ社製、SIBSTER:スチレン含有量30重量%、イソブテン含有量70重量%、屈折率1.535)とを90:10の重量比で2軸溶融押出機に供給して286℃で溶融混合しペレタイズし、110℃で3時間予備乾燥してマレイミド系共重合体樹脂組成物を調製した。
得られたマレイミド系共重合体樹脂組成物を押出成形することにより平均膜厚40μmのマレイミド系共重合体樹脂フィルムを得た。
実施例1〜6及び比較例1で作製したマレイミド系共重合体樹脂フィルムについて、以下の方法により評価を行った。結果を表1に示した。
(1)ゴム状重合体の分散状態の評価
マレイミド系共重合体樹脂フィルムを四酸化ルテニウム等により染色した後、ミクロトームを用いて押出成形時の流れ方向(MD)と幅方向(TD)に約0.05μmの厚さにスライスして、それぞれの断面を透過型電子顕微鏡(日本電子社製、JEM−1200EX
II)を用いて観察し、写真撮影を行った。この写真をもとに、80μm×100μmの断面積におけるゴム状重合体の平均分散径及びアスペクト比を測定した。また、分散径が400nm以下の粒子の比率を算出した。
(2)引張破壊伸度の測定
JIS K 7127に準じて、TENSILON(オリエンテック社製)を用いて、下記の条件にて、MD及びTD方向の引張破断伸度を測定した。
チャック間距離 150mm
フィルム幅 20mm
引張速度 20mm/分
(3)ヘイズ値の測定
ヘイズメーター(東京電色社製、TC−HIIIDKP)を用い、JIS K 7105に
準じて測定を行った。
(4)延伸後のヘイズ値の測定
マレイミド系共重合体樹脂フィルムを、延伸温度170℃で100%延伸した後、ヘイズメーター(東京電色社製、TC−HIIIDKP)を用い、JIS K 7105に準じて
測定を行った。
(5)延伸後レターデーション値の測定
マレイミド系共重合体樹脂フィルムを、延伸温度170℃で100%延伸した後、自動複
屈折計(王子計測機器社製、KOBRA−21ADH)を用いて、波長590nmの光で、フィルムの法線方向のレターデーションを測定した。
Figure 2006124435
本発明によれば、上記現状に鑑み、高い物理特性と光学特性とを両立したマレイミド系共重合体樹脂フィルム、光学フィルム、偏光子保護フィルム、位相差板、偏光板を提供することができる。

Claims (15)

  1. マレイミド系共重合体樹脂からなるマトリックス中に、ゴム状重合体が分散しているマレイミド系共重合体樹脂フィルムであって、
    前記ゴム状重合体には、前記マレイミド系共重合体樹脂と相溶する高分子鎖が結合していることを特徴とするマレイミド系共重合体樹脂フィルム。
  2. マレイミド系共重合体樹脂はイソブテン成分を有し、かつ、ゴム状重合体に結合している高分子鎖はアクリロニトリル−スチレン共重合体成分を有することを特徴とする請求項1記載のマレイミド系共重合体樹脂フィルム。
  3. 高分子鎖中のアクリロニトリル成分とスチレン成分との比が、15:85〜40:60であることを特徴とする請求項2記載のマレイミド系共重合体フィルム。
  4. マレイミド系共重合体樹脂と相溶する高分子鎖は、グラフト重合によってゴム状重合体に結合していることを特徴とする請求項1、2又は3記載のマレイミド系共重合体樹脂フィルム。
  5. ゴム状重合体と、マレイミド系共重合体樹脂と相溶する高分子鎖とからなるグラフト重合体のグラフト率が20%以上であることを特徴とする請求項4記載のマレイミド系共重合体樹脂フィルム。
  6. マレイミド系共重合体樹脂とゴム状重合体との屈折率の差は0.05以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のマレイミド系共重合体樹脂フィルム。
  7. ゴム状重合体の50%以上は、分散径が400nm以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のマレイミド系共重合体樹脂フィルム。
  8. ゴム状重合体のアスペクト比は2以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載のマレイミド系共重合体樹脂フィルム。
  9. レターデーション値が80〜1200nmであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載のマレイミド系共重合体樹脂フィルム。
  10. ヘイズが2.0以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載のマレイミド系共重合体樹脂フィルム。
  11. JIS K 7127に準拠した方法で測定された引張破断伸びが、MD、TDの両方向共に2%以上あることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載のマレイミド系共重合体樹脂フィルム
  12. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載のマレイミド系共重合体樹脂フィルムを用いてなることを特徴とする光学フィルム。
  13. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載のマレイミド系共重合体樹脂フィルムを用いてなることを特徴とする偏光子保護フィルム。
  14. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載のマレイミド系共重合体樹脂フィルムを用いてなることを特徴とする位相差板。
  15. 偏光子と、前記偏光子の少なくとも片面に直接積層された請求項14記載の位相差板とからなることを特徴とする偏光板。
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