JP2006124255A - 防弾ガラス - Google Patents

防弾ガラス Download PDF

Info

Publication number
JP2006124255A
JP2006124255A JP2004317090A JP2004317090A JP2006124255A JP 2006124255 A JP2006124255 A JP 2006124255A JP 2004317090 A JP2004317090 A JP 2004317090A JP 2004317090 A JP2004317090 A JP 2004317090A JP 2006124255 A JP2006124255 A JP 2006124255A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
plate
bulletproof
resin
plates
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004317090A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Ihara
明男 伊原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUJIWARA KOGYO KK
Original Assignee
FUJIWARA KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FUJIWARA KOGYO KK filed Critical FUJIWARA KOGYO KK
Priority to JP2004317090A priority Critical patent/JP2006124255A/ja
Publication of JP2006124255A publication Critical patent/JP2006124255A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B17/00Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
    • B32B17/06Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
    • B32B17/10Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
    • B32B17/10005Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
    • B32B17/10009Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the number, the constitution or treatment of glass sheets
    • B32B17/10128Treatment of at least one glass sheet
    • B32B17/10137Chemical strengthening
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B17/00Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
    • B32B17/06Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
    • B32B17/10Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
    • B32B17/10005Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
    • B32B17/10009Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the number, the constitution or treatment of glass sheets
    • B32B17/10064Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the number, the constitution or treatment of glass sheets comprising at least two glass sheets, only one of which being an outer layer
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2369/00Polycarbonates

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】光透過率の低下を抑えることができると共に、変形や部材の分離といった温度上昇による不具合の発生を抑制して良好な防弾性能を維持することができる防弾ガラスを提供する。
【解決手段】防弾ガラス1は、ガラス板積層体2と樹脂板積層体3とを接着膜4によって接合して構成される。ガラス板積層体2は、3枚の化学強化ガラス板5〜7を重ね合わせて対向する表面どうしを樹脂膜8,9によって接合してなる。樹脂板積層体3は、5枚のポリカーボネート板10〜14を重ね合わせて対向する表面どうしを樹脂膜15〜18によって接合してなる。この防弾ガラス1において、接着膜4の線膨張率を、ポリカーボネート板10〜14の線膨張率と化学強化ガラス板5〜7の線膨張率との間の値に選ぶ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両、船舶、建築物などの窓ガラスとして使用される防弾ガラスに関する。
銃器を用いた犯罪を防止するために、自家用車、バス、タクシー、鉄道車両などの車両の窓ガラスや船舶の窓ガラス、さらには住宅、店舗、公共施設などの建築物の窓ガラスとして、防弾ガラスが使用される場合がある。窓ガラスとして使用される防弾ガラスとしては、複数枚のガラス板を重ね合わせて結合し、結合されたガラス板の一方側の表面に透光性を有する樹脂板を結合した構造の防弾ガラスが使用されている。
このような構造の防弾ガラスでは、窓ガラスとして使用した際に例えば直射日光によって加熱されると、ガラス板及び樹脂板が共に膨張する。このとき、ガラスと樹脂とでは熱膨張率が異なるので、温度上昇が大きくなると膨張量の差が大きくなり、そのため樹脂板の変形や、ガラス板と樹脂板との分離といった不具合が生じる場合がある。
このような不都合の発生を抑えることができる防弾ガラスの一例が、特許文献1に記載されている。この文献に記載されている防弾ガラスは、図3に示すように、3枚のガラス板41,42,43と1枚のポリカーボネートプレート46とを含んで構成される。
3枚のガラス板41〜43は、ガラス板間に介在される中間フィルム44,45を用いて結合され、ポリカーボネートプレート46は、ガラス板43におけるガラス板42の結合面とは反対側表面に接着層47を用いて結合される。また、ポリカーボネートプレート46には、ガラス板43の結合面とは反対側表面に軟質弾性ポリウレタンシート48が接着フィルム49を用いて結合されている。さらに、ガラス板41には、ガラス板42の結合面に熱放射反射フィルム50が結合されている。
上記構成の防弾ガラスは、窓ガラスとして使用する際には、ガラス板41が屋外に向くように設置される。この状態で防弾ガラスに例えば直射日光が照射した場合、ガラス板41側から入射する熱放射の大半が熱放射反射フィルム50によって反射されるので、防弾ガラスが加熱されることが抑制され、温度上昇が小さくなる。そして、温度上昇が小さくなると、ガラス板43及びポリカーボネートプレート46の膨張量の差も小さくなるので、ポリカーボネートプレート46の変形や、ガラス板43とポリカーボネートプレート46との分離といった不具合の発生を抑制することができる。
特開平7−149548号公報
特許文献1に記載されている防弾ガラスでは、温度上昇を抑制するために、熱放射反射フィルム50が使用されている。この熱放射反射フィルム50は、薄い銀のフィルムを含む多層フィルムであり、例えばガラス−ZnO(35nm)−Ag(10nm)−ZnO(35nm)の構成を有している。そして、金属膜は、一般的にガラス板や透光性を有する樹脂板に比べて光透過率が低い。そのため、熱放射反射フィルム50を使用した防弾ガラスは光透過率が低くなり、したがって該防弾ガラスには窓ガラスとして使用した際に視界が悪くなるという問題がある。
また、熱放射反射フィルム50の厚みを薄くすれば、光透過率の低下は抑えられるけれども、この場合は熱放射反射性能が低下してしまう。熱放射反射性能が低下すると、変形や部材の分離といった温度上昇による不具合が生じ、防弾性能が低下してしまうことになる。
本発明の目的は、光透過率の低下を抑えることができると共に、変形や部材の分離といった温度上昇による不具合の発生を抑制して良好な防弾性能を維持することができる防弾ガラスを提供することにある。
本発明は、複数枚の透光性を有する樹脂板を積層して対向する表面どうしを樹脂膜によって接合してなる樹脂板積層体の一方表面に、複数枚のガラス板を積層して対向する表面どうしを樹脂膜によって接合してなるガラス板積層体を、接着膜によって接合して構成され、前記接着膜の線膨張率は、前記樹脂板の線膨張率と前記ガラス板の線膨張率との間の値に選ばれることを特徴とする防弾ガラスである。
また本発明は、複数枚の樹脂板を積層して対向する表面どうしを樹脂膜によって接合してなる樹脂板積層体の一方表面に、1枚のガラス板を接着膜によって接合して構成され、前記接着膜の線膨張率は、前記樹脂板の線膨張率と前記ガラス板の線膨張率との間の値に選ばれることを特徴とする防弾ガラスである。
また本発明は、上記防弾ガラスにおいて、前記ガラス板は、化学強化ガラス板であることを特徴としている。
また本発明は、5枚のポリカーボネート板を積層して対向する表面どうしをウレタン膜によって接合してなる樹脂板積層体の一方表面に、3枚の化学強化ガラス板を積層して対向する表面どうしをポリビニルブチラール膜によって接合してなるガラス板積層体を、接着膜によって接合して構成され、前記接着膜の線膨張率は、前記ポリカーボネート板の線膨張率と前記化学強化ガラス板の線膨張率との間の値に選ばれることを特徴とする防弾ガラスである。
本発明の防弾ガラスは、ガラス板積層体が外側、即ち銃弾が衝突する側に位置し、樹脂板積層体が内側に位置するように配置して使用される。銃弾が防弾ガラスに衝突すると、ガラス板積層体が破壊されることによって銃弾の衝撃力が吸収されて銃弾が停止し、銃弾が防弾ガラスを貫通するのが阻止される。樹脂板積層体は、銃弾がガラス板積層体に衝突した際の衝撃力を吸収すると共に、破壊されたガラス板の破片が内側に向かって飛び散るのを防止する。また、銃弾がガラス板積層体を貫通したときには、樹脂板積層体が銃弾に直接接触して衝撃力を吸収することによって、銃弾が防弾ガラスを貫通するのが阻止される。
本発明の防弾ガラスでは、例えば直射日光が照射されて防弾ガラスが加熱されると、樹脂板及びガラス板の温度が上昇してそれぞれが熱膨張すると共に、樹脂板積層体とガラス板積層体とを接合する接着膜の温度も上昇して熱膨張する。このとき、接着膜の線膨張率は、樹脂板の線膨張率とガラス板の線膨張率との間の値に選ばれている。そのため、接着膜の膨張量は、樹脂板の膨張量とガラス板の膨張量との間の値になる。したがって、防弾ガラスが加熱されると、樹脂板及びガラス板がそれぞれ熱膨張するが、接着膜も樹脂板及びガラス板に追従して熱膨張するので、樹脂板とガラス板との熱膨張量の差が吸収される。
このように、防弾ガラスが加熱されて温度が上昇したときは、樹脂板及びガラス板の熱膨張に追従して接着膜も熱膨張するので、樹脂板積層体とガラス板積層体とが分離したり、防弾ガラスが変形したりすることが抑制される。その結果、良好な防弾性能を維持することが可能となる。また、ガラス板と樹脂板とを組み合わせて防弾ガラスを構成したので、ガラス板だけを積層して構成した場合に比べて、軽量化を図ることができる。
さらに本発明では、従来の防弾ガラスのように金属膜を含む熱放射反射フィルムを使用しないので、光透過率の低下が抑えられる。これによって、防弾ガラスを窓ガラスに使用した際に良好な視界を実現することが可能となる。また本発明では、従来の防弾ガラスにおける熱放射反射フィルムを使用しないので、熱放射反射フィルムを設けるための工程が不要となり、製造コストの低減が可能となる。
また、樹脂板積層体と1枚のガラス板とを接着膜によって接合して構成された防弾ガラスにおいても、上述したのと同様に、加熱されて温度が上昇したときは、樹脂板及びガラス板の熱膨張に追従して接着膜も熱膨張する。したがって、樹脂板積層体とガラス板とが剥離したり、防弾ガラスが変形したりすることが抑制される。
また、化学強化ガラス板は、強化ガラス板と比較して、歪みが少なく、光透過率も高い。したがって、ガラス板として化学強化ガラス板を使用することによって、視界の良好な防弾ガラスを実現することができる。
また、ガラス板として高透過ガラス板を使用することによって、視界の良好な防弾ガラスを実現することができる。さらに、ポリカーボネート板は、アクリル板などの他の樹脂板に比べて、軟質性及び対衝撃性が高い。したがって、樹脂板としてポリカーボネート板を使用することによって、防弾性能に優れた防弾ガラスを実現することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態である防弾ガラス1の構成を示す断面図である。
防弾ガラス1は、ガラス板積層体2と樹脂板積層体3とを積層して形成されている。ガラス板積層体2と樹脂板積層体3とは、接着膜4によって接合されている。ガラス板積層体2は、ガラス板として3枚の化学強化ガラス板5,6,7を積層して形成されている。具体的には、化学強化ガラス板5,6が樹脂膜8で、化学強化ガラス板6,7が樹脂膜9でそれぞれ接合されている。また、樹脂板積層体3は、5枚の透光性を有する樹脂板であるポリカーボネート板10,11,12,13,14を積層して形成されている。具体的には、ポリカーボネート板10,11が樹脂膜15で、ポリカーボネート板11,12が樹脂膜16で、ポリカーボネート板12,13が樹脂膜17で、ポリカーボネート板13,14が樹脂膜18で、それぞれ接合されている。
化学強化ガラス板5〜7は、イオン交換法、表面結晶化法又は表面グレース法のいずれかの化学的強化によって、ガラス表面に大きな圧縮応力が入れられたものである。そのため、化学強化ガラス板5〜7は、非強化ガラス板と比較して強度が高められ、容易に割れないものとなっている。この化学強化ガラス板5〜7は、その線膨張率が0.85×10−5−1であり、光透過率が91〜95%のものである。化学強化ガラス板5〜7は、良好な防弾性能を発揮させるために、厚み2〜15mmのものを使用するのが好ましい。
化学強化ガラス板5〜7を接合する樹脂膜8,9としては、PVB(ポリビニルブチラール)膜、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)膜、デュミラン膜、ウレタン膜などを使用することができる。これらの膜の中で、PVB膜は屈折率、光透過率、接着力が他の膜よりも優れているので、PVB膜を使用するのが好ましい。また、良好な防弾性能を発揮させるために、厚み0.3〜1.0mmのものを使用するのが好ましい。
ポリカーボネート板10〜14は、その線膨張率が6〜7×10−5−1であり、光透過率が85〜91%のものである。ポリカーボネート板10〜14は、良好な防弾性能を発揮させるために、厚み1〜15mmのものを使用するのが好ましい。なお、ポリカーボネート板に代えてアクリル板を使用することもできるが、アクリル板は割れるのに対し、ポリカーボネート板は割れないという点を考慮すると、ポリカーボネート板を使用するのが好ましい。
また、ポリカーボネート板10〜14を接合する樹脂膜15〜18としては、ウレタン膜、EN膜、EVA膜、デュラミン膜などを使用することができるが、ウレタン膜を使用するのが好ましい。また、良好な防弾性能を発揮させるために、厚み0.3〜2.0mmのものを使用するのが好ましい。また、上記厚みのウレタン膜を複数枚積層してもよい。
ガラス板積層体2と樹脂板積層体3とを接合する接着膜4は、樹脂膜であり、三菱樹脂株式会社製の商品名クリアフィットを使用することが好ましい。この接着膜4の線膨張率は、化学強化ガラス板5〜7の線膨張率とポリカーボネート板10〜14の線膨張率との間の値、即ち0.85×10−5−1から6〜7×10−5−1の間の値である。また、接着膜4は、厚み0.3〜2.0mmのものを用いるのが好ましい。また、上記厚みの接着膜4を複数枚積層してもよい。
次に、防弾ガラス1の製造方法を説明する。防弾ガラス1は、ロール式圧着法によって製造することができる。
まず、化学強化ガラス板5〜7の間に樹脂膜(PVB膜)8,9を挟みこんで積層する。この積層状態のものを、110〜170°Cの予備加熱炉を通過させた後、一対のニップロール(プレスロール)間を通過させて仮圧着する。一対のニップロール間の線圧は、0.14〜0.40MPaに設定するのが好ましい。その後、仮圧着された積層体をオートクレーブ内に収容し、圧力0.3〜1.5MPa、温度110〜170°Cで加圧処理して本接着する。これによって、ガラス板積層体2が形成される。
続いて、ガラス板積層体2の化学強化ガラス板7の外側表面に、接着膜4を使用してポリカーボネート板10を圧着する。その後、ポリカーボネート板10〜14の間に、樹脂膜(ウレタン膜)15〜18を挟み込んで積層する。この積層状態のものを、110〜150°Cの予備加熱炉を通過させた後、一対のニップロール(プレスロール)間を通過させて仮圧着する。一対のニップロール間の線圧は、0.14〜0.40MPaに設定するのが好ましい。その後、仮圧着された積層体をオートクレーブ内に収容し、圧力0.3〜1.5MPa、温度60〜150°Cで加圧処理して本接着する。これによって、樹脂板積層体3が形成されると共に、ガラス板積層体2と樹脂板積層体3とが接合されて、防弾ガラス1が完成する。
このようにして製造された防弾ガラス1は、車両、船舶、建築物などの窓ガラスとして使用される。そして、防弾ガラス1を設置する際には、ガラス板積層体2が外側、即ち銃弾が衝突する側(屋外や室外など)に位置し、樹脂板積層体3が内側(屋内や室内など)に位置するように設置される。
銃弾が防弾ガラス1に衝突すると、ガラス板積層体2が破壊されることによって銃弾の衝撃力が吸収されて銃弾が停止し、銃弾が防弾ガラス1を貫通することが阻止される。銃弾の衝撃力は、化学強化ガラス板5〜7が破壊されること及び樹脂膜8,9が有する粘弾性などによって吸収される。樹脂板積層体3は、銃弾がガラス板積層体2に衝突した際の衝撃力を吸収すると共に、破壊された化学強化ガラス板5〜7の破片が内側に向かって飛び散るのを防止する。また、銃弾がガラス板積層体2を貫通したときには、樹脂板積層体3が銃弾に直接接触して衝撃力を吸収することによって、銃弾が防弾ガラス1を貫通するのを阻止する。
この防弾ガラス1では、例えば直射日光が照射されて防弾ガラス1が加熱されると、化学強化ガラス板5〜7及びポリカーボネート板10〜14の温度が上昇してそれぞれが熱膨張すると共に、ガラス板積層体2と樹脂板積層体3とを接合する接着膜4の温度も上昇して熱膨張する。
ここで、接着膜4の線膨張率は、化学強化ガラス板7の線膨張率とポリカーボネート板10の線膨張率との間の値に選ばれている。即ち、接着膜4の線膨張率が化学強化ガラス板7の線膨張率より高いため、接着膜4の長さよりも化学強化ガラス板7の長さが長くなるように膨張することがない。一方、接着膜4の線膨張率がポリカーボネート板10の線膨張率より低いため、ポリカーボネート板10の長さよりも接着膜4の長さが長くなるように膨張することがない。したがって、防弾ガラス1が加熱されると、化学強化ガラス板7及びポリカーボネート板10がそれぞれ熱膨張するが、接着膜4も化学強化ガラス板7及びポリカーボネート板10に追従して熱膨張するので、化学強化ガラス板7とポリカーボネート板10との熱膨張量の差が吸収される。
このように防弾ガラス1が加熱されて温度が上昇したときは、化学強化ガラス板7及びポリカーボネート板10の熱膨張に追従して接着膜4も熱膨張するので、ガラス板積層体2と樹脂板積層体3とが分離したり、防弾ガラス1が変形したりすることが抑制される。その結果、良好な防弾性能を維持することが可能となる。また、化学強化ガラス板5〜7とポリカーボネート板10〜14とを組み合わせて防弾ガラス1を構成したので、ガラス板だけを積層して構成した場合に比べて、軽量化を図ることができる。
また、防弾ガラス1では、従来の防弾ガラスのように金属膜を含む熱放射反射フィルムを使用しないので、光透過率の低下が抑えられる。これによって、防弾ガラス1を窓ガラスに使用した際に良好な視界を実現することが可能となる。さらに防弾ガラス1では、上記熱放射反射フィルムを使用しないので、熱放射反射フィルムを設けるための工程が不要となり、製造コストの低減が可能となる。
また、防弾ガラス1では、非強化ガラス板と比較して対衝撃性が高く、歪みが少なく、光透過率の高い化学強化ガラス板5〜7を使用しているので、優れた防弾性能を有する視界の良好な防弾ガラスを実現することができる。また、アクリル板などの他の樹脂板に比べて軟質性及び対衝撃性が高いポリカーボネート板を使用したので、防弾性能に優れた防弾ガラスを実現することができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、化学強化ガラス板7とポリカーボネート板10との熱膨張量の差を接着膜4によって吸収することができるので、例えば直射日光が照射されて防弾ガラス1の温度が上昇したときでも、ガラス板積層体2と樹脂板積層体3とが分離したり、防弾ガラス1が変形したりすることが抑制される。これによって、良好な防弾性能を維持することが可能となる。
(2)上記実施形態では、化学強化ガラス板5〜7とポリカーボネート板10〜14とを組み合わせて防弾ガラス1を構成したので、ガラス板だけを積層して構成した場合に比べて、軽量化を図ることができる。
(3)上記実施形態では、従来の防弾ガラスのように金属膜を含む熱放射反射フィルムを使用しないので、光透過率の低下が抑えられる。したがって、防弾ガラス1を窓ガラスに使用した際に良好な視界を実現することができる。さらに、上記熱放射反射フィルムを使用しないので、熱放射反射フィルムを設けるための工程が不要となり、製造コストの低減が可能となる。
(4)上記実施形態では、強化ガラス板と比較して、歪が少なく、光透過率の高い化学強化ガラス板5〜7を使用しているので、視界の良好な防弾ガラスを実現することができる。
(5)上記実施形態では、他の材料からなる樹脂板に比べて軟質性及び対衝撃性が高いポリカーボネート板10〜14を使用したので、防弾性能に優れた防弾ガラスを実現することができる。また、対衝撃性を高めるために化学強化ガラス板の厚みを厚くしたり枚数を増やしたりする必要がなく、防弾ガラス1の重量及び厚みを抑えることができる。さらに、ポリカーボネート板10〜14は安価に入手することができるので、防弾ガラス1を安価に製造することができる。
(6)上記実施形態では、防弾効果だけでなく、防音効果及び防犯効果も得ることができる。
上記の防弾ガラス1は、減圧式圧着法によって製造することもできる。まず、化学強化ガラス板5〜7の間に樹脂膜8,9を挟みこんで積層する。この積層状態のものを真空袋又はチャンバー内に収容し、温度110〜170°Cで減圧して真空状態(1.3332×10−1Pa以上が好ましい。)として仮圧着する。その後、仮圧着された積層体をオートクレーブ内に収容し、圧力0.3〜1.5MPa、温度110〜170°Cで加圧処理して本接着する。これによって、ガラス板積層体2が形成される。
続いて、ガラス板積層体2の化学強化ガラス板7の外側表面に、接着膜4を使用してポリカーボネート板10を圧着する。その後、ポリカーボネート板10〜14の間に、樹脂膜15〜18を挟み込んで積層する。この積層状態のものを真空袋又はチャンバー内に収容し、温度110〜150°Cで減圧して真空状態(1.3332×10−1Pa以上が好ましい)にして仮圧着する。その後、仮圧着された積層体をオートクレーブ内に収容し、圧力0.3〜1.5MPa、温度60〜150°Cで加圧処理して本接着する。これによって、樹脂板積層体3が形成されると共に、ガラス板積層体2と樹脂板積層体3とが接合されて、防弾ガラス1が完成する。
また上記の防弾ガラス1は、以下の製造方法によっても製造することができる。まず、上述したロール式圧着法又は減圧式圧着法によって、ガラス板積層体2を形成する。続いて、ポリカーボネート板10〜14の間に、樹脂膜15〜18を挟み込んで積層する。この積層状態のものを、ホットプレスによって温度100〜150°C、圧力5〜50kg/cmの条件下で加熱加圧して圧着する。これによって、樹脂板積層体3が形成される。その後、ガラス板積層体2と樹脂板積層体3とを接着膜4を使用して圧着させると、防弾ガラス1が完成する。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の第2実施形態である防弾ガラス21の構成を示す断面図である。防弾ガラス21は、上述した第1実施形態である防弾ガラス1に構成が類似しているので、同様の構成には同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
防弾ガラス21は、1枚の化学強化ガラス板7と樹脂板積層体22とを積層して形成されている。化学強化ガラス板7と樹脂板積層体22とは、接着膜4によって接合されている。樹脂板積層体22は、2枚のポリカーボネート板10,11を積層して形成されている。ポリカーボネート板10,11は、樹脂膜15で接合されている。
防弾ガラス21を構成している各部材の特性などは、第1実施形態と同じである。したがって、第2実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、防弾ガラス21は、第1実施形態の製造方法と同様の手順で製造することができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・化学強化ガラス板に代えて、高透過ガラス板を使用して防弾ガラスを構成してもよい。高透過ガラス板を使用した場合は、視界が明るい防弾ガラスを実現することができる。
・化学強化ガラス板に代えて、強化ガラス板やフロートガラス板を使用して防弾ガラスを構成してもよい。強化ガラス板やフロートガラス板を使用した防弾ガラスは、化学強化ガラス板を使用したものに比べて防弾性能が劣るけれども、設置場所や要求される防弾性能などに応じて、適宜使用することができる。
・表面を腐食させたいわゆるすりガラスを化学強化した化学強化ガラスや、型板ガラスを化学強化した化学強化ガラス板を使用して不透明な防弾ガラスを形成してもよい。このような不透明な防弾ガラスは、ある程度の光を内側に取り込みたいが、外側から内側を視認されたくないような場所に設置する際に好適である。
本発明の防弾ガラスは、自家用車、バス、タクシー、鉄道車両などの車両の窓ガラスや船舶の窓ガラス、さらに住宅、店舗、公共施設などの建築物の窓ガラスとして好適に実施することができる。また、防弾ガラスは防弾効果だけでなく防音効果や防犯効果も有するので、本発明の防弾ガラスは、防音ガラスや防犯ガラスとして使用することもできる。
本発明の第1実施形態である防弾ガラス1の構成を示す断面図。 本発明の第2実施形態である防弾ガラス21の構成を示す断面図。 従来の防弾ガラスの構成を示す断面図。
符号の説明
1,21…防弾ガラス、2…ガラス板積層体、3,22…樹脂板積層体、4…接着膜、5,6,7…化学強化ガラス板、8,9…樹脂膜(PVB膜)、10,11,12,13,14…ポリカーボネート板、15,16,17,18…樹脂膜(ウレタン膜)。

Claims (4)

  1. 複数枚の透光性を有する樹脂板を積層して対向する表面どうしを樹脂膜によって接合してなる樹脂板積層体の一方表面に、複数枚のガラス板を積層して対向する表面どうしを樹脂膜によって接合してなるガラス板積層体を、接着膜によって接合して構成され、
    前記接着膜の線膨張率は、前記樹脂板の線膨張率と前記ガラス板の線膨張率との間の値に選ばれることを特徴とする防弾ガラス。
  2. 複数枚の樹脂板を積層して対向する表面どうしを樹脂膜によって接合してなる樹脂板積層体の一方表面に、1枚のガラス板を接着膜によって接合して構成され、
    前記接着膜の線膨張率は、前記樹脂板の線膨張率と前記ガラス板の線膨張率との間の値に選ばれることを特徴とする防弾ガラス。
  3. 請求項1又は2に記載の防弾ガラスにおいて、
    前記ガラス板は、化学強化ガラス板であることを特徴とする防弾ガラス。
  4. 5枚のポリカーボネート板を積層して対向する表面どうしをウレタン膜によって接合してなる樹脂板積層体の一方表面に、3枚の化学強化ガラス板を積層して対向する表面どうしをポリビニルブチラール膜によって接合してなるガラス板積層体を、接着膜によって接合して構成され、
    前記接着膜の線膨張率は、前記ポリカーボネート板の線膨張率と前記化学強化ガラス板の線膨張率との間の値に選ばれることを特徴とする防弾ガラス。
JP2004317090A 2004-10-29 2004-10-29 防弾ガラス Pending JP2006124255A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004317090A JP2006124255A (ja) 2004-10-29 2004-10-29 防弾ガラス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004317090A JP2006124255A (ja) 2004-10-29 2004-10-29 防弾ガラス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006124255A true JP2006124255A (ja) 2006-05-18

Family

ID=36719339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004317090A Pending JP2006124255A (ja) 2004-10-29 2004-10-29 防弾ガラス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006124255A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100826846B1 (ko) 2007-07-24 2008-05-02 주식회사 이 월드 적층 접합방식 박판 강화유리 제조방법 및 그러한 방법에 의한 접합로
JP2009007243A (ja) * 2007-06-01 2009-01-15 Nippon Electric Glass Co Ltd 合わせガラス、窓材、及び窓付き壁面構造体
JP2009120475A (ja) * 2007-10-24 2009-06-04 Nippon Electric Glass Co Ltd 合わせガラス及び合わせガラス部材
JP2015531700A (ja) * 2012-08-03 2015-11-05 コーニング インコーポレイテッド 多層透明軽量安全グレージング
JP2016216358A (ja) * 2010-10-15 2016-12-22 コーニング インコーポレイテッド 化学強化ガラス積層板
CN106396429A (zh) * 2016-11-03 2017-02-15 中车青岛四方机车车辆股份有限公司 玻璃结构及具有其的列车
CN114348175A (zh) * 2022-01-28 2022-04-15 江苏铁锚玻璃股份有限公司 具备rcs隐身及防弹功能的船用窗

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62263044A (ja) * 1986-05-09 1987-11-16 コ−ニング グラス ワ−クス 積層セラミツク体
JPH07507383A (ja) * 1992-02-28 1995-08-10 アールマービジョン・プラスティクス・アンド・グラス 防弾透明パネル並びにその製造方法およびプレス機
JP2000516906A (ja) * 1997-06-18 2000-12-19 サン―ゴバン・ヴイトラージユ 特に自動車用の固定式または可動式の側面装甲窓ガラス

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62263044A (ja) * 1986-05-09 1987-11-16 コ−ニング グラス ワ−クス 積層セラミツク体
JPH07507383A (ja) * 1992-02-28 1995-08-10 アールマービジョン・プラスティクス・アンド・グラス 防弾透明パネル並びにその製造方法およびプレス機
JP2000516906A (ja) * 1997-06-18 2000-12-19 サン―ゴバン・ヴイトラージユ 特に自動車用の固定式または可動式の側面装甲窓ガラス

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009007243A (ja) * 2007-06-01 2009-01-15 Nippon Electric Glass Co Ltd 合わせガラス、窓材、及び窓付き壁面構造体
KR100826846B1 (ko) 2007-07-24 2008-05-02 주식회사 이 월드 적층 접합방식 박판 강화유리 제조방법 및 그러한 방법에 의한 접합로
WO2009014352A2 (en) * 2007-07-24 2009-01-29 E-World Co., Ltd. Manufacturing method of thin glass by stack-adhesion type and manufacture apparatus thereof
WO2009014352A3 (en) * 2007-07-24 2009-03-19 World Co Ltd E Manufacturing method of thin glass by stack-adhesion type and manufacture apparatus thereof
JP2009120475A (ja) * 2007-10-24 2009-06-04 Nippon Electric Glass Co Ltd 合わせガラス及び合わせガラス部材
JP2016216358A (ja) * 2010-10-15 2016-12-22 コーニング インコーポレイテッド 化学強化ガラス積層板
JP2015531700A (ja) * 2012-08-03 2015-11-05 コーニング インコーポレイテッド 多層透明軽量安全グレージング
CN106396429A (zh) * 2016-11-03 2017-02-15 中车青岛四方机车车辆股份有限公司 玻璃结构及具有其的列车
CN114348175A (zh) * 2022-01-28 2022-04-15 江苏铁锚玻璃股份有限公司 具备rcs隐身及防弹功能的船用窗
CN114348175B (zh) * 2022-01-28 2023-12-08 江苏铁锚玻璃股份有限公司 具备rcs隐身及防弹功能的船用窗

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8357451B2 (en) Laminated glass, and method for producing same
WO2015019925A1 (ja) 複層ガラス
US5645940A (en) Shatter-resistant glass having polyester layers
DE502009000204D1 (de) Sprengwirkungshemmender Scheibenaufbau
KR20180110684A (ko) 화학적으로 강화된 유리 적층체
RU2006135008A (ru) Остекление
WO2017213191A1 (ja) 調光積層体および複層ガラス
MXPA04011161A (es) Estructuras laminadas con resistencia al impacto superior y proceso para fabricar las mismas.
CN107000387B (zh) 厚聚合物材料片材和薄玻璃片材的层压板
JP2006124255A (ja) 防弾ガラス
US20080063819A1 (en) Insulated bullet resistant glass
US20230415457A1 (en) Glass laminates containing low expansion glass
JP4950416B2 (ja) 積層ガラス及びその製造方法
RU2011106516A (ru) Изолирующее многослойное остекление
JPS593053A (ja) 積層ガラス
JP5224116B2 (ja) 合わせガラス及び合わせガラス部材
JP2008156150A (ja) 防災性能の高い樹脂合せガラス
JP2002012457A (ja) 積層体
JPH03506056A (ja) 防弾ガラス
US11976902B2 (en) Ballistic block for a bullet resistant glazing
US20220242098A1 (en) Hybrid flex armoured composites
CN102115311A (zh) 一种环保夹层防晒隔热玻璃
EP4103403B1 (en) Multi-layered windowpane and method for producing such windowpane
KR200421323Y1 (ko) 방탄유리 접합필름
JP2024516143A (ja) ラミネート真空断熱グレージング組立体を製造するための新規なラミネーション法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100427

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100907