JP2006123502A - 積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム上に特定機能層を有する積層体において、特定機能層がpH6未満のものであっても、特定機能層の機能が十分に発揮されなかったり、プラスチックフィルムの特定機能層を有する面とは反対側の面がベタついてしまうことのない積層体を提供する。
【解決手段】 炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム1の両面に、pHが6以上8以下のブロック層2を有し、片面若しくは両面のブロック層2上に、pHが6未満の特定機能層3を有するように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム1の両面に、pHが6以上8以下のブロック層2を有し、片面若しくは両面のブロック層2上に、pHが6未満の特定機能層3を有するように構成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルムを用いてなる積層体に関する。
プラスチックフィルムは紙に比べて耐水性や強度に優れていることから、プラスチックフィルムを基材とし、これに特定機能層を設けた積層体は数多く開発されている。例えば、プラスチックフィルム上に感光性を有する層を設けた感光性フィルムや、プラスチックフィルム上にインク受容性を有する層を設けたインクジェット記録用フィルムなどである。
このようなプラスチックフィルムを基材とした積層体において、プラスチックフィルムの利点である耐水性や強度を生かしつつ、紙のような風合いが求められる場合がある。このような場合、プラスチックフィルム中に、炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウムなどの白色顔料を含有させ、プラスチックフィルムを紙のような風合いとする手段が採用されている。
そして、プラスチックフィルム中に含有させる白色顔料としては、プラスチックフィルムの単位重量あたりの発熱量を抑えることができ、燃焼ガス中の有毒ガスを吸収できるという観点から、炭酸カルシウムが多く使用されており、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム上に特定機能層を設けた積層体としても種々のものが提案されている(特許文献1参照)。
しかし、これら炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルムを用いた積層体において、特定機能層の機能が十分に発揮されなかったり、プラスチックフィルムの特定機能層を有する面とは反対側の面がベタついてしまう場合があった。また、プラスチックフィルムと特定機能層との間の接着性が低下したり、さらには特定機能層の表面が荒れてしまう場合があった。
本発明者らは上記問題について鋭意研究した結果、特定機能層のpHが6未満の酸性である場合、特にpHが4未満である場合にプラスチックフィルムの特定機能層を有する面とは反対側の面がベタついてしまうことを見出した。また、特定機能層がアルカリにより加水分解反応、脱水反応等の化学反応を起こす場合や、溶解又は膨潤を起こす場合に、プラスチックフィルムと特定機能層との間の接着性が低下したり、さらには特定機能層の表面が荒れてしまうことを見出した。
本発明者らはさらに研究した結果、炭酸カルシウムを含有するプラスチックフィルムは、特定機能層を塗布する際の塗布液や、塗工後に保管する際の水分の影響により、炭酸カルシウム成分が溶け出してアルカリが遊離し、表面がアルカリ性になることを見出した。
そして、この表面がアルカリ性のプラスチックフィルムと、酸性の特定機能層が接した場合に特定機能層内の成分がプラスチックフィルム側にブリードすることを見出した。また、この表面がアルカリ性のプラスチックフィルムと、アルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こす特定機能層が接した場合に、プラスチックフィルムの表面に存在する遊離のアルカリによりプラスチックフィルムと特定機能層との界面において加水分解反応、脱水反応等の化学反応或いは特定機能層の溶解又は膨潤が生じることをも見出した。そして、上記問題を解決するに至った。
即ち、本発明の積層体は、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルムの両面に、pHが6以上8以下のブロック層を有し、片面若しくは両面のブロック層上に、pHが6未満の特定機能層を有してなることを特徴とするものである。
また、本発明の積層体は、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム上に、pHが6未満の特定機能層を、pHが6以上8以下のブロック層で挟み込むようにして有してなることを特徴とするものである。
さらに、本発明の積層体は、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルムの両面に、遊離のアルカリを含まないブロック層を有し、片面若しくは両面のブロック層上に、アルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こす特定機能層を有してなることを特徴とするものである。
また、本発明の積層体は、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム上に、アルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こす特定機能層を、遊離のアルカリを含まないブロック層で挟み込むようにして有してなることを特徴とするものである。
なお、本発明でいう「層のpH」とは、測定対象となる層に純水を滴下し、30秒後に測定したpHのことをいう。例えば、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.49に記載の方法に準じて測定することができる。
本発明の積層体は、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム上に、ブロック層を介して特定機能層を形成しており、さらに、積層体をシート状にして複数枚数を重ねたり、ロール状にして保管した際でも、特定機能層と炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルムとの間にpHが6以上8以下のブロック層が位置することとなり、特定機能層と炭酸カルシウムを含有するプラスチックフィルムとが接することがないため、特定機能層がpH6未満のものであっても、特定機能層内の成分がプラスチックフィルム側にブリードすることを防止することができる。このように、本発明の積層体は、特定機能層内の成分がブリードすることを防止できることから、特定機能層の機能が低下することがなく、また、ブリード成分によって、プラスチックフィルムの特定機能層を有する面とは反対側の面がベタついてしまい取り扱い性が低下したり、当該反対側の面上に別の特定機能層を形成する際に接着しないなどの支障が生じたりすることがない。
また、本発明の積層体は、特定機能層と炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルムとの間に遊離のアルカリを含まないブロック層が位置することとなり、特定機能層と炭酸カルシウムを含有するプラスチックフィルムとが接することがないため、特定機能層がアルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こすものであっても、特定機能層が化学反応を起こすことを防止でき、或いは特定機能層が溶解又は膨潤を起こすことを防止できる。このように、本発明の積層体は、特定機能層が化学反応或いは溶解又は膨潤を起こすことを防止できることから、特定機能層の機能が低下することがなく、プラスチックフィルムと特定機能層との間の接着性が低下したり、さらには特定機能層の表面が荒れてしまうことがない。さらには、このような特定機能層と炭酸カルシウムを含有するプラスチックフィルムとが接することがないため、プラスチックフィルム自体の物性の変化が生じたりすることもない。
本発明の積層体は、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルムの両面に、pHが6以上8以下のブロック層を有し、片面若しくは両面のブロック層上に、pHが6未満の特定機能層を有してなることを特徴とするものである。または、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルムの両面に、遊離のアルカリを含まないブロック層を有し、片面若しくは両面のブロック層上に、アルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こす特定機能層を有してなることを特徴とするものである。
或いは本発明の積層体は、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム上に、pHが6未満の特定機能層を、pHが6以上8以下のブロック層で挟み込むようにして有してなることを特徴とするものである。または、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム上に、アルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こす特定機能層を、遊離のアルカリを含まないブロック層で挟み込むようにして有してなることを特徴とするものである。以下、各構成要素の実施の形態を説明する。
図1および図2に本発明の積層体4の実施の形態の断面図を示す。図1および図2において、符号1は炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム、2はブロック層、3は特定機能層、4は積層体を示す。図1は、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム1の両面にブロック層2を有し、片面若しくは両面のブロック層2上に特定機能層3を有してなる構成を示す。図2は、炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム1上に、特定機能層3をブロック層2で挟み込むようにして有してなる構成を示す。
炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム(以下、単に「プラスチックフィルム」という場合もある)は、積層体の支持体となるものであり、主として、樹脂と炭酸カルシウムとから構成される。
このプラスチックフィルムは、白色顔料である炭酸カルシウムを含有していることから、プラスチックフィルムの利点である耐水性や強度を持ちながら、紙のような風合いを持つものであり、さらに、プラスチックフィルムの単位重量あたりの発熱量を抑えることができ、燃焼ガス中の有毒ガスを吸収できるものである。しかし、その一方で、作業時に表面が削られたり、あるいは、プラスチックフィルム上に直接設けられる層の塗布液や、塗工後に保管する際の水分の影響により、炭酸カルシウム成分が溶け出してアルカリが遊離し、プラスチックフィルム表面がアルカリ性となってしまうものである。
なお、プラスチックフィルムに炭酸カルシウムを含有させる際に、炭酸カルシウムの分散性を向上させる目的でアルカリ性の分散安定剤を添加することもあり、保管する際の水分の影響により分散安定剤が溶け出してアルカリが遊離し、プラスチックフィルム表面がアルカリ性となってしまうこともある。
このようなプラスチックフィルムとしては従来公知のものを使用することができ、例えば、市販品として、フランスのアルジョベックス社の商品名「Polyart−II」や、王子油化合成紙社の商品名「ユポ」があげられる。
ブロック層は、プラスチックフィルムの両面に設けられるか、あるいは、プラスチックフィルム上に設けられる特定機能層を挟み込むようにして設けられる。このようなブロック層は、表面がアルカリ性となったプラスチックフィルムと、酸性の特定機能層とが接するのを防止し、特定機能層内の成分がプラスチックフィルム側にブリードするのを防止する役割を有するものである。または、表面がアルカリ性となったプラスチックフィルムと、アルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こす特定機能層とが接するのを防止する役割を有するものである。
ブロック層の構成は、pHが6未満の特定機能層に用いる場合には、pHが6以上8以下となるものであれば特に制限されることはない。
また、アルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こす特定機能層に用いる場合には、遊離のアルカリを含まないものであれば特に制限されることはない。ここで、「遊離のアルカリ」とは、ブレンステッド−ローリーの定義又はルイスの定義にあてはまるアルカリをいい、例えば水酸化物イオン(OH−)、酢酸イオン(CH3COO―)、塩化物イオン(Cl−)などがあげられる。さらに、遊離のアルカリだけでなく、遊離の酸をも含まないものであれば、プラスチックフィルムとブロック層との界面での化学反応等をも防止できる点で、より好ましい。
2つのブロック層は、互いに異なる構成であってもよい。ただし、特定機能層やプラスチックフィルムの成分がブロック層を透過できないことが要求される。
ブロック層を構成する材料としては、上記要件を満たし、特定機能層の機能を損なうものでなければ、有機系、無機系を問わず種々の材料を使用することができる。
無機系の材料としてはシリカなどがあげられ、有機系の材料としては、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロース樹脂などがあげられる。
ブロック層の厚みは、ブロック層を構成する材料により異なるため一概には言えない。例えば、無機系の材料であれば1μm以下でも使用することができ、有機系の材料の場合、1μm以上が好ましく、2〜5μmがより好ましい。
また、ブロック層は後述する特定機能層が有する特定機能を兼備するものであってもよい。
特定機能層はpHが6未満の酸性のものである。このような特定機能層は、表面がアルカリ性のプラスチックフィルムと接すると、特定機能層内の成分がプラスチックフィルム側にブリードしてしまう。この問題は、特定機能層のpHが4未満である場合に特に顕著である。
または、特定機能層はアルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こすものである。このような特定機能層は、表面がアルカリ性のプラスチックフィルムと接すると、プラスチックフィルムの表面に存在する遊離のアルカリにより、プラスチックフィルムと特定機能層との界面において加水分解反応、脱水反応等の化学反応を起こし、或いは特定機能層の溶解又は膨潤を起こしてしまう。なお、ここでいう「化学反応」としては、加水分解反応、脱水反応、中和反応などがあげられる。
本発明における特定機能層は、両面にブロック層を設けたプラスチックフィルムのブロック層上に設けられるか、プラスチックフィルム上に、ブロック層に挟み込まれるようにして設けられている。このように、本発明の積層体における特定機能層は、プラスチックフィルムと接しないように構成されていることから、特定機能層内の成分がプラスチックフィルム側にブリードすることが防止でき、特定機能層の機能が低下することがなく、また、ブリード成分により、プラスチックフィルムの特定機能層を有する面とは反対側の面がベタついて取り扱い性が低下したり、当該反対側の面上に別の特定機能層を形成する際に接着しないなどの支障が生じたりすることがない。または、特定機能層の表面にアルカリが遊離せず、特定機能層が化学反応或いは溶解又は膨潤を起こすことがないため、特定機能層の機能が低下することがなく、プラスチックフィルムと特定機能層との間の接着性が低下したり、さらには特定機能層の表面が荒れてしまうなどの支障が生じたりすることもない。
特定機能層としては、特に制限されることなく、導電層、感光層、紫外線吸収層、赤外線吸収層、遮光層、剥離層、筆記層、インク受容層、トナー易接着層、粘着層、ハードコート層、光拡散層、光反射層、ゼラチン層、コラーゲン層などがあげられる。
特定機能層を構成する材料は、発現させようとする機能に応じて、従来公知の材料を使用することができる。
このような特定機能層は、例えば、感光層であれば、露光・現像前の反応を防止するため、また、インク受容層であれば、インクの発色性を良好にするためといったように、pHが6未満であることが好適とされる場合がある。また、特定機能層に特定機能を発現させるためなどに添加する添加剤の影響により、pHが6未満となる場合がある。このような場合にpHが6以上8以下のブロック層が存在することで、特定機能層内の成分がブリードすることを防止できる。
また、このような特定機能層は、アルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こすものである。このような場合に、遊離のアルカリを含まないブロック層が存在することで、特定機能層がアルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こすことを防止できる。この特定機能層を構成する材料は、上述した各反応に応じてそれぞれ異なるが、例えば、アルカリにより加水分解反応を起こす特定機能層を構成する材料としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアミドイミドなどがあげられる。
アルカリにより脱水反応を起こす特定機能層を構成する材料としては、フェノール樹脂などがあげられる。
アルカリにより中和反応を起こす特定機能層を構成する材料としては、ポリ(メタ)アクリル酸共重合体などがあげられる。
また、アルカリにより溶解又は膨潤を起こす特定機能層を構成する材料としては、アルミニウム、銀等の金属、ポリエチレンワックスなどがあげられる。
特定機能層中における上述のようなアルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こす材料の含有割合は、当該特定機能層の全固形分中において0.1重量%以上の場合に、好適には1重量%以上の場合に特に本願発明の効果が顕著に発揮される。
特定機能層を形成する方法としては、特定機能層の構成成分を適当な溶媒に溶解又は分散させて塗布液を調製し、当該塗布液をロールコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、エアナイフコーティング法などの公知の方法により支持体上に塗布・乾燥させる方法、特定機能層の構成成分を支持体上に蒸着させる方法などがあげられる。
本発明の積層体は、例えば、帯電防止フィルム等の導電層を有する積層体、ジアゾ感光性フィルム等の感光層を有する積層体、マスキングフィルム等の剥離層を有する積層体、PPCフィルム等のトナー易接着層を有する積層体、光反射フィルム等の光反射層を有する積層体、光拡散フィルム等の光拡散層を有する積層体、タッチパネルや化粧板等の表面部材として使用されるハードコートフィルム等のハードコート層を有する積層体、トレーシングフィルム等の筆記層を有する積層体、インクジェット記録用フィルム等のインク受容層を有する積層体、印刷用フィルム等のインク定着層を有する積層体、粘着フィルム等の粘着層を有する積層体、透過型スクリーンや反射型スクリーン等の光拡散層を有する積層体、人工皮膚等のゼラチン層を有する積層体等に適用できる。
以下、実施例により本発明を更に説明する。なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準とする。
[実施例1]
厚み110μmの炭酸カルシウム含有プラスチックフィルム(ユポFPG110:王子油化合成紙社)の両面に、下記の組成からなるブロック層塗布液aを、乾燥後の厚みがそれぞれ2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成した。ブロック層に純水を1滴落とし、30秒後にpHを測定したところ、いずれもpH7であった。なお、炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムに純水を1滴落とし、薬さじで数回擦った後にpHを測定したところ、pHは10であった。
厚み110μmの炭酸カルシウム含有プラスチックフィルム(ユポFPG110:王子油化合成紙社)の両面に、下記の組成からなるブロック層塗布液aを、乾燥後の厚みがそれぞれ2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成した。ブロック層に純水を1滴落とし、30秒後にpHを測定したところ、いずれもpH7であった。なお、炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムに純水を1滴落とし、薬さじで数回擦った後にpHを測定したところ、pHは10であった。
次いで、ブロック層上に、下記の組成からなるインク受容層塗布液pを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、実施例1の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。インク受容層に純水を1滴落とし、30秒後にpHを測定したところ、pH3であった。
<ブロック層塗布液a>
・ポリエステル樹脂 15部
(エリーテルUE3300:ユニチカ社)
・イソシアネート系架橋剤(固形分75%) 5部
(タケネートD110N:三井武田ケミカル社)
・酢酸エチル 80部
・ポリエステル樹脂 15部
(エリーテルUE3300:ユニチカ社)
・イソシアネート系架橋剤(固形分75%) 5部
(タケネートD110N:三井武田ケミカル社)
・酢酸エチル 80部
<インク受容層塗布液p>
・ポリビニルアルコール 10部
(ゴーセノールAH-17:日本合成化学工業社)
・不定形顔料 10部
(サイリシア740:富士シリシア化学工業社)
・カチオン性添加剤 8部
(HP−146A:センカ株式会社)
・酢酸 1部
・純水 221部
・ポリビニルアルコール 10部
(ゴーセノールAH-17:日本合成化学工業社)
・不定形顔料 10部
(サイリシア740:富士シリシア化学工業社)
・カチオン性添加剤 8部
(HP−146A:センカ株式会社)
・酢酸 1部
・純水 221部
[実施例2]
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例1と同様のブロック層塗布液aを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成した。
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例1と同様のブロック層塗布液aを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成した。
次いで、ブロック層上に、実施例1と同様のインク受容層塗布液pを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成した。
次いで、インク受容層上に、下記組成のブロック層塗布液bを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥して、インク受容性を有するブロック層を形成し、実施例2の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。インク受容性を有するブロック層に純水を1滴落とし、30秒後にpHを測定したところ、pH7であった。
<ブロック層塗布液b>
・ポリビニルアルコール 10部
(ゴーセノールAH-17:日本合成化学工業社)
・純水 90部
・ポリビニルアルコール 10部
(ゴーセノールAH-17:日本合成化学工業社)
・純水 90部
[比較例1]
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例1と同様のインク受容層塗布液pを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、比較例1の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例1と同様のインク受容層塗布液pを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、比較例1の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
[比較例2]
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例1と同様のブロック層塗布液aを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成し、次いで、ブロック層上に、実施例1と同様のインク受容層塗布液pを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、比較例2の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例1と同様のブロック層塗布液aを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成し、次いで、ブロック層上に、実施例1と同様のインク受容層塗布液pを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、比較例2の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
[比較例3]
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例1と同様のインク受容層塗布液pを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、次いで、プラスチックフィルムのインク受容層を設けた面とは反対側の面上に、実施例1と同様のブロック層塗布液aを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成し、比較例3の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例1と同様のインク受容層塗布液pを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、次いで、プラスチックフィルムのインク受容層を設けた面とは反対側の面上に、実施例1と同様のブロック層塗布液aを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成し、比較例3の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
[比較例4]
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例1と同様のインク受容層塗布液pを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、次いで、インク受容層上に、実施例2と同様のブロック層塗布液bを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容性を有するブロック層を形成し、比較例4の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例1と同様のインク受容層塗布液pを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、次いで、インク受容層上に、実施例2と同様のブロック層塗布液bを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容性を有するブロック層を形成し、比較例4の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
実施例1、2および比較例1〜4のインクジェット記録用フィルムをそれぞれ3枚準備し、3枚重ね合わせ、30℃、80%RHで72時間放置した。その後、上から2枚目のサンプルを取り出し、以下の項目について評価を行った。結果を表1に示す。
(1)ベタつき
積層体の特定機能層を有する面とは反対側の面を触診して評価した。その結果、ベタついていなかったものを「○」、ベタついていたものを「×」とした。
積層体の特定機能層を有する面とは反対側の面を触診して評価した。その結果、ベタついていなかったものを「○」、ベタついていたものを「×」とした。
(2)接着性
積層体の特定機能層を有する面とは反対側の面に、粘着剤(オリバインBPS5160:東洋インキ製造社)を溶剤で希釈した塗布液をバーコーティング法で塗布、乾燥し、厚み20μmの粘着層を形成した。粘着層上にセロハン粘着テープを貼りつけ、引き剥がした際に、粘着層が剥離しなかったものを「○」、粘着層が剥離してしまったものを「×」とした。
積層体の特定機能層を有する面とは反対側の面に、粘着剤(オリバインBPS5160:東洋インキ製造社)を溶剤で希釈した塗布液をバーコーティング法で塗布、乾燥し、厚み20μmの粘着層を形成した。粘着層上にセロハン粘着テープを貼りつけ、引き剥がした際に、粘着層が剥離しなかったものを「○」、粘着層が剥離してしまったものを「×」とした。
(3)印字性
インクジェットプリンタ(PM−700C:セイコーエプソン社)を用いて積層体に記録を行った。その結果、滲みがなく良好に印字できたものを「○」、滲んでしまったものを「×」とした。
インクジェットプリンタ(PM−700C:セイコーエプソン社)を用いて積層体に記録を行った。その結果、滲みがなく良好に印字できたものを「○」、滲んでしまったものを「×」とした。
以上のように、実施例1、2の積層体は、ブロック層により、プラスチックフィルムとpHが6未満の特定機能層とが接するのを防止していることから、プラスチックフィルム側に特定機能層の成分がブリードすることがなく、ベタつき、接着性、印字性の何れの評価も良好であった。
一方、比較例1の積層体は、ブロック層を有さず、プラスチックフィルムとpHが6未満の特定機能層とが接してしまうものであることから、プラスチックフィルム側に特定機能層の成分がブリードしてしまい、ベタつき、接着性、印字性の何れの評価も良好なものではなかった。
比較例2の積層体は、ブロック層を有するものであるが、重ね合わせた際に、プラスチックフィルムとpHが6未満の特定機能層とが接してしまうものであることから、プラスチックフィルム側に特定機能層の成分がブリードしてしまい、ベタつき、接着性、印字性の何れの評価も良好なものではなかった。
比較例3、4の積層体は、ブロック層を有するものであるが、プラスチックフィルム上に直接pHが6未満の特定機能層を設けているものであることから、プラスチックフィルム側に特定機能層の成分がブリードしてしまい、印字性の評価が良好なものではなかった。なお、ブリードした成分はプラスチックフィルムと特定機能層との界面で止まるため、積層体の特定機能層を有する面とは反対側の面がベタついてしまうことはなかった。
[実施例3]
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの両面に、下記の組成からなるブロック層塗布液cを、乾燥後の厚みがそれぞれ2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成した。次いで、ブロック層上に、下記の組成からなるインク受容層塗布液qを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、実施例3の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの両面に、下記の組成からなるブロック層塗布液cを、乾燥後の厚みがそれぞれ2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成した。次いで、ブロック層上に、下記の組成からなるインク受容層塗布液qを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、実施例3の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
<ブロック層塗布液c>
・ポリオレフィン樹脂(固形分16%) 50部
(ユニストールP-801:三井化学社)
・メチルエチルケトン 30部
・ポリオレフィン樹脂(固形分16%) 50部
(ユニストールP-801:三井化学社)
・メチルエチルケトン 30部
<インク受容層塗布液q>
・カチオン性アクリル樹脂(固形分27%) 18部
(ビニフラン2647:日信化学社)
・ポリビニルアルコール 5部
(ゴーセノールAH-17:日本合成化学工業社)
・純水 77部
・カチオン性アクリル樹脂(固形分27%) 18部
(ビニフラン2647:日信化学社)
・ポリビニルアルコール 5部
(ゴーセノールAH-17:日本合成化学工業社)
・純水 77部
[実施例4]
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例3と同様のブロック層塗布液cを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成し、ブロック層上に、下記の組成からなるインク受容層塗布液rを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成した。
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例3と同様のブロック層塗布液cを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成し、ブロック層上に、下記の組成からなるインク受容層塗布液rを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成した。
次いで、インク受容層上に、実施例2と同様のブロック層塗布液bを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥して、インク受容性を有するブロック層を形成し、実施例4の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
<インク受容層塗布液r>
・カチオン性ウレタン樹脂(固形分30%) 50部
(アデカボンタイターHUX-670:旭電化社)
・純水 100部
・カチオン性ウレタン樹脂(固形分30%) 50部
(アデカボンタイターHUX-670:旭電化社)
・純水 100部
[比較例5]
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例3と同様のインク受容層塗布液qを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、次いで、プラスチックフィルムのインク受容層を設けた面とは反対側の面上に、実施例3と同様のブロック層塗布液cを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成し、比較例5の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例3と同様のインク受容層塗布液qを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、次いで、プラスチックフィルムのインク受容層を設けた面とは反対側の面上に、実施例3と同様のブロック層塗布液cを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成し、比較例5の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
[比較例6]
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例4と同様のインク受容層塗布液rを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、次いで、インク受容層上に、実施例2と同様のブロック層塗布液bを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容性を有するブロック層を形成し、比較例6の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例4と同様のインク受容層塗布液rを、乾燥後の厚みが10μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容層を形成し、次いで、インク受容層上に、実施例2と同様のブロック層塗布液bを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してインク受容性を有するブロック層を形成し、比較例6の積層体(インクジェット記録用フィルム)を得た。
実施例3、4及び比較例5、6のインクジェット記録用フィルムをそれぞれ3枚準備し、3枚重ね合わせ、60℃、95%RHで48時間放置した。その後、上から2枚目のサンプルを取り出し、以下の項目について評価を行った。結果を表2に示す。
(1)接着性
積層体の特定機能層を設けた側の最表面上にセロハン粘着テープを貼りつけ、引き剥がした際に、特定機能層が剥離しなかったものを「○」、特定機能層が剥離してしまったものを「×」とした。
積層体の特定機能層を設けた側の最表面上にセロハン粘着テープを貼りつけ、引き剥がした際に、特定機能層が剥離しなかったものを「○」、特定機能層が剥離してしまったものを「×」とした。
(2)印字性
インクジェットプリンタ(PM−700C:セイコーエプソン社)を用いて積層体に記録を行った。その結果、滲みがなく良好に印字できたものを「○」、滲んでしまったものを「×」とした。
インクジェットプリンタ(PM−700C:セイコーエプソン社)を用いて積層体に記録を行った。その結果、滲みがなく良好に印字できたものを「○」、滲んでしまったものを「×」とした。
(3)外観
積層体を目視にて観察し、表面が荒れていないものを「○」、表面が荒れているものを「×」とした。
積層体を目視にて観察し、表面が荒れていないものを「○」、表面が荒れているものを「×」とした。
以上のように、実施例3、4の積層体は、遊離のアルカリを含まないブロック層により、プラスチックフィルムと、アルカリにより加水分解反応を起こすアクリル樹脂、ウレタン樹脂を含む特定機能層とが接するのを防止していることから、接着性、印字性、外観の何れの評価も良好であった。
一方、比較例5、6の積層体は、遊離のアルカリを含まないブロック層を有するものであるが、プラスチックフィルムと、アルカリにより加水分解反応を起こすアクリル樹脂、ウレタン樹脂を含む特定機能層とが接してしまうものであることから、プラスチックフィルムの表面に存在する遊離のアルカリによりプラスチックフィルムと特定機能層との界面において加水分解反応を起こしたため、接着性、印字性の何れの評価も良好なものではなかった。また、放置中に炭酸カルシウム成分が溶け出し、インク受容層表面において再結晶化したため表面が荒れ、外観も良好なものではなかった。
[実施例5]
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの両面に、下記の組成からなるブロック層塗布液dを、乾燥後の厚みがそれぞれ2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成した。次いで、ブロック層上に60nmのアルミ蒸着層(光反射層)を形成し、実施例5の積層体(光反射フィルム)を得た。
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの両面に、下記の組成からなるブロック層塗布液dを、乾燥後の厚みがそれぞれ2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成した。次いで、ブロック層上に60nmのアルミ蒸着層(光反射層)を形成し、実施例5の積層体(光反射フィルム)を得た。
<ブロック層塗布液d>
・塩素化ポリプロピレン樹脂(固形分18%) 50部
(ユニストールQ-228:三井化学社)
・メチルエチルケトン 40部
・塩素化ポリプロピレン樹脂(固形分18%) 50部
(ユニストールQ-228:三井化学社)
・メチルエチルケトン 40部
[実施例6]
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例5と同様のブロック層塗布液dを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成し、ブロック層上に60nmのアルミ蒸着層(光反射層)を形成した。
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、実施例5と同様のブロック層塗布液dを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥してブロック層を形成し、ブロック層上に60nmのアルミ蒸着層(光反射層)を形成した。
次いで、アルミ蒸着層(光反射層)上に、実施例5と同様のブロック層塗布液dを、乾燥後の厚みが2μmとなるようにバーコーティング法により塗布、乾燥して、ブロック層を形成し、実施例4の積層体(光反射フィルム)を得た。
[比較例7]
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、60nmのアルミ蒸着層(光反射層)を形成して比較例7の積層体(光反射フィルム)を得た。
実施例1と同様の炭酸カルシウム含有プラスチックフィルムの片面に、60nmのアルミ蒸着層(光反射層)を形成して比較例7の積層体(光反射フィルム)を得た。
実施例5、6及び比較例7の光反射フィルムをそれぞれ3枚準備し、3枚重ね合わせ、60℃、95%RHで72時間放置した。その後、上から2枚目のサンプルを取り出し、以下の項目について評価を行った。結果を表3に示す。
(1)接着性
積層体の特定機能層を設けた側の最表面上にセロハン粘着テープを貼りつけ、引き剥がした際に、特定機能層が剥離しなかったものを「○」、特定機能層が剥離してしまったものを「×」とした。
積層体の特定機能層を設けた側の最表面上にセロハン粘着テープを貼りつけ、引き剥がした際に、特定機能層が剥離しなかったものを「○」、特定機能層が剥離してしまったものを「×」とした。
(2)表面光沢性
積層体をJIS K5600−4−7:1999に基づいて光沢計(SM4/UGV−5K:スガ試験機社)を用いて72時間放置する前と後による鏡面光沢度(%)を測定した。鏡面光沢度は、60°の幾何条件でCIE標準光源Cを用いた。なお、測定は特定機能層を有する面を光の入射面とした。
積層体をJIS K5600−4−7:1999に基づいて光沢計(SM4/UGV−5K:スガ試験機社)を用いて72時間放置する前と後による鏡面光沢度(%)を測定した。鏡面光沢度は、60°の幾何条件でCIE標準光源Cを用いた。なお、測定は特定機能層を有する面を光の入射面とした。
(3)反射性
積層体を分光光度計(UV−31101PC:島津製作所社)を用いて、550nmの波長における表面反射率(%)を測定した。測定は72時間放置する前と後それぞれについて行なった。
積層体を分光光度計(UV−31101PC:島津製作所社)を用いて、550nmの波長における表面反射率(%)を測定した。測定は72時間放置する前と後それぞれについて行なった。
以上のように、実施例5、6の積層体は、遊離のアルカリを含まないブロック層により、プラスチックフィルムと、アルカリにより溶解を起こす特定機能層とが接するのを防止していることから、接着性の評価が良好であった。また、表面光沢性、反射性についても72時間放置する前と後とを比較して変化がほとんどなく、良好な結果が得られた。
一方、比較例7の積層体は、遊離のアルカリを含まないブロック層を有さず、プラスチックフィルムと、アルカリにより溶解を起こす特定機能層とが接してしまうものであることから、プラスチックフィルムの表面に存在する遊離のアルカリにより特定機能層を溶解させたため、接着性の評価が良好なものではなかった。また、表面光沢性、反射性についても72時間放置する前と後とを比較して変化が大きく、良好な結果が得られなかった。
1・・・・炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム
2・・・・ブロック層
3・・・・特定機能層
4・・・・積層体
2・・・・ブロック層
3・・・・特定機能層
4・・・・積層体
Claims (4)
- 炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルムの両面に、pHが6以上8以下のブロック層を有し、片面若しくは両面のブロック層上に、pHが6未満の特定機能層を有してなることを特徴とする積層体。
- 炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム上に、pHが6未満の特定機能層を、pHが6以上8以下のブロック層で挟み込むようにして有してなることを特徴とする積層体。
- 炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルムの両面に、遊離のアルカリを含まないブロック層を有し、片面若しくは両面のブロック層上に、アルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こす特定機能層を有してなることを特徴とする積層体。
- 炭酸カルシウムを含有してなるプラスチックフィルム上に、アルカリにより化学反応或いは溶解又は膨潤を起こす特定機能層を、遊離のアルカリを含まないブロック層で挟み込むようにして有してなることを特徴とする積層体。
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Citations (5)
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---|---|---|---|---|
JPS62149437A (ja) * | 1985-12-25 | 1987-07-03 | 住友ベークライト株式会社 | 耐熱性多層フイルム |
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-
2005
- 2005-03-25 JP JP2005087946A patent/JP2006123502A/ja active Pending
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