JP2006121975A - 植物体の栽培方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体において良好に吸収されて、前記植物体の収量増加、食味の向上、病害虫の抑制に効果を発揮することを見出して成された植物体の栽培方法を提供すること。
【解決手段】 ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の生育過程において、前記植物体に500倍以上に希釈した黒酢を付与する植物体の栽培方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の生育過程において、黒酢を付与することを特徴とする植物体の栽培方法に関するものである。
従来、酢には植物体の活力を高めて病気・害虫への抵抗力を強めたり、肥料・農薬の効果を向上させるなど多種多様な作用があると言われており、出願人は、特に黒酢が稲の生長の促進、米の収量増加、いもち病予防効果を発揮することを見出し、特許文献1に開示の稲の栽培方法を提案して成果をあげている。
特開2000−224928号公報
本発明は、上記酢の作用をウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体に応用したもので、特に500倍以上に希釈した黒酢が、ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体において良好に吸収されて、前記植物体の収量増加、食味の向上、病害虫の抑制に効果を発揮することを見出して成された植物体の栽培方法を提供することを目的としている。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の生育過程において、前記植物体に500倍以上に希釈した黒酢を付与することを特徴とする植物体の栽培方法に係るものである。
また、バラ科若しくはアブラナ科の植物体の生育過程において、前記植物体に500倍以上に希釈した黒酢を付与することを特徴とする植物体の栽培方法に係るものである。
また、前記植物体の葉面に希釈した黒酢を散布することを特徴とする請求項1,2いずれか1項に記載の植物体の栽培方法に係るものである。
また、前記植物体の栽培土に希釈した黒酢を灌注することを特徴とする請求項1,2いずれか1項に記載の植物体の栽培方法に係るものである。
また、前記黒酢として、玄米黒酢を採用したことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の植物体の栽培方法に係るものである。
また、前記黒酢として、玄麦黒酢を採用したことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の植物体の栽培方法に係るものである。
また、前記黒酢に農薬を混入したことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の植物体の栽培方法に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、黒酢を500倍以上に希釈することで、酢酸に対する感受性の強い果実,花卉若しくは葉茎を有するウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体に付与した場合に、前記果実や葉茎に酸焼けを生じさせることなく良好に吸収し得る濃度とすることができ、よって、酢酸に対する感受性の強い前記果実,花卉若しくは葉茎を有するウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体に対しても、黒酢に含まれる酢酸による収量増大効果,黒酢に含まれるアミノ酸による食味向上効果,及び前記酢酸と前記アミノ酸の相互作用による病害虫の抑制効果を付与することができる等、実用性、生産性に優れた植物体の栽培方法となる。
また、請求項2に記載の発明においては、500倍以上に希釈した黒酢が特に、バラ科若しくはアブラナ科の果実,花卉若しくは葉茎における収量増大効果を発揮できる生産性に優れた植物体の栽培方法となる。
また、請求項3に記載の発明においては、500倍以上に希釈した黒酢がウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の果実,花卉若しくは葉茎から良好に吸収されるとともに、広範囲への黒酢の散布も良好に行えることになり、より一層実用性、作業性に優れた植物体の栽培方法となる。
また、請求項4に記載の発明においては、500倍以上に希釈した黒酢がウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の根から集中的に良好に吸収されることになり、より一層実用性、作業性に優れた植物体の栽培方法となる。
また、請求項5に記載の発明においては、玄米に含まれるアミノ酸が大変豊富で、ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の果実若しくは葉茎の食味が一層向上する優れた植物体の栽培方法となる。
また、請求項6に記載の発明においては、玄米同様、アミノ酸が大変豊富で、ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の果実若しくは葉茎の食味が一層向上する優れた植物体の栽培方法となる。
また、請求項7に記載の発明においては、黒酢の糖分による展着剤的効果で、前記植物の果実,花卉若しくは葉茎への農薬の付着が向上するとともに、黒酢の浸透圧により農薬の浸透効果が向上するので、より少ない量の農薬で十分な効果を得ることが可能な、より一層実用性、安全性及び経済性に優れた植物体の栽培方法となる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
黒酢を500倍以上に希釈して、ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の生育過程に付与すると、黒酢に含まれる酢酸とアミノ酸により、前記植物体の収量及び食味が向上し、病害虫の発生が抑制される。
前記ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の生育過程においては、原液のまま若しくは500倍希釈よりも高い濃度の黒酢を付与すると、前記植物体の果実,花卉若しくは葉茎が黒酢に含まれる酢酸の刺激に対して感受性を示し、前記植物体の果実,花卉若しくは葉茎に酸焼けを引き起こし、植物体にとって種々の効用を有する黒酢を前記植物体の果実,花卉若しくは葉茎に良好に吸収させることができない場合がある。
この点本願発明は、前記ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の生育過程において、黒酢を500倍以上に希釈したものを付与するので、これら植物体の果実,花卉若しくは葉茎が黒酢に含まれる酢酸の刺激を受けて果実や葉茎に酸焼が生じることがなくなり、黒酢を前記植物体の果実,花卉若しくは葉茎に良好に吸収させることができ、黒酢に含まれるアミノ酸により植物体内の食味が向上するとともに、前記植物体の収量が増大する場合がある。
即ち、ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体においては、500倍以上に希釈した黒酢が良好に吸収されて、黒酢の主成分である酢酸が前記植物体内でクエン酸となり、このクエン酸が前記植物体の生長や植物体の活動に必要なエネルギー代謝を担うTCA回路の働きをスムーズにするので、このようにTCA回路のエネルギー代謝が促進された前記植物体は、根から吸収した硝酸やアンモニアを効率よくアミノ酸に合成して植物体の収量が増大する。また、植物体内の窒素が過多となると植物体が軟弱になる場合があるが、TCA回路の働きがスムーズになると、根から取り込んだ窒素が効率的にアミノ酸に変化して植物体が丈夫になる。
更に、黒酢に含まれるアミノ酸により前記植物体内の旨みが増して食味が向上する。
しかも、前記酢酸と前記アミノ酸は病害虫の発生を抑制したり、殺菌効果を有するので、害虫や菌の増殖を抑制して前記植物体は丈夫で病気にかかりにくい。
よって、ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の生育過程において、500倍以上に希釈した黒酢を付与することで、酢酸とアミノ酸により、果実,花卉若しくは葉茎の食味が向上するばかりでなく丈夫で病気にかかりにくく、更に収量の増大が認められる場合がある。
また、例えば、バラ科若しくはアブラナ科の植物体の生育過程において、前記植物体に500倍以上に希釈した黒酢を付与する構成とした場合、黒酢が特に、バラ科若しくはアブラナ科の果実,花卉若しくは葉茎における収量増大効果を発揮する。
また、例えば、前記植物体の葉面に希釈した黒酢を散布する構成とした場合、黒酢がウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の果実,花卉若しくは葉茎から良好に吸収されるとともに、広範囲への黒酢の散布も良好に行える。
また、例えば、前記植物体の栽培土に希釈した黒酢を灌注する構成とした場合、黒酢がウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の根から集中的に良好に吸収される。
また、例えば、前記黒酢として、玄米黒酢を採用した構成とした場合、玄米に含まれるアミノ酸が大変豊富で、ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の食味が一層向上する。
また、例えば、前記黒酢として、玄麦黒酢を採用した構成とした場合、玄米同様、アミノ酸が大変豊富で、ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の食味が一層向上する。
また、例えば、前記黒酢に農薬を混入した構成とした場合、黒酢の糖分による展着剤的効果で果実,花卉若しくは葉茎における農薬の付着が向上するとともに、黒酢の浸透圧により農薬の浸透効果が向上する。
本発明の具体的な実施例1について説明する。
実施例1は、ウリ科の植物体であるキュウリの生育過程に、黒酢(原液)を1000倍,500倍及び250倍に希釈した溶液を夫々付与して、前記夫々の希釈倍率の黒酢がキュウリに対してどのような効果を発揮するかを示すものである(試験期間;平成15年5月上旬〜同年8月上旬)。
具体的には、約30Lの培養度(コンテナガーデンの土,芳樹園)を入れたプランターに、きゅうり(品種名;夏すずみ)を2株づつ植えつけ、元肥としてプランター毎に緩効性肥料マグアンプKを90g与え、定植後、1本たてを維持するために整枝や剪定を適宜行った。
栽培期間中、玄米黒酢(石山味噌醤油株式会社製)を水で1000倍,500倍及び250倍に希釈した溶液を噴霧器で週1回葉面散布し、これを夫々1000倍処理区500倍処理区及び250倍処理区とした。尚、対照区として水を同様に葉面散布した。各処理区は10株づつ用意した。
尚、前記散布液には展着剤(グラミンS)を1L毎に1滴添加した。
実施例1においてキュウリは、定植後の1ヶ月の間順調に生育し、各処理区間に大きな差異は認められなかったが、1000倍処理区でやや草丈が高く、また、葉数も多くなることが確認された。6月中旬に全処理区でアオムシが発生し、一部の葉やシュートの先端部が被害を受けた。また、7月中旬よりうどんこ病により葉の枯死が多く認められた。
表1は実施例1の各処理区におけるキュウリの生長,病虫による被害,収量及び果実の食味について調査したものである。
Figure 2006121975
上記表1によれば、罹病葉数は、各処理区において11〜16枚であり、1000倍処理区で低かった。果実の収穫は6月上旬から約2ヶ月に渡り行われ、最終的な一株当たりの収穫果実数は、対照区の11本に対して1000倍,500倍及び250倍処理区では9〜10本となり、対照区が多い結果となった。正常果の割合は、対照区の38%に対して1000倍,500倍及び250倍処理区で35〜42%となった。特に、1000倍処理区で正常果が多かった。食味に対するアンケート調査の結果、「美味しい」と答えた人数は、対照区と250倍処理区よりも500倍及び1000倍処理区の方が多かった。
以上のことから、キュウリに黒酢(原液)を1000倍,500倍及び250倍に希釈した溶液を夫々付与した場合、1000倍処理区で病虫被害の低減が確認され、また、500倍以上に希釈した黒酢を付与した場合において、食味の良好なキュウリを生産し得るといえる。また、黒酢としては、本実施例の玄米黒酢以外に玄麦黒酢を用いても良く、その場合も玄米黒酢と同様の効果を得られることを確認している。
尚、ウリ科の植物体として、本実施例のキュウリ以外に、メロンにおいても、育苗期に1週間に1回、玄米黒酢の1500倍液を土壌灌注すると、メロンの根から黒酢が集中的に吸収されて、黒酢に含まれるアミノ酸が土壌中の有用微生物の繁殖を助けて根の生長を促進する働きがあるので、根が土壌養分をたくさん吸収して植物体の生長が旺盛になるとともに、黒酢を1000倍に希釈した溶液を葉の状態があまり良くないときに葉面散布した場合、葉の状態が良好になることを確認している。
また、定植後から5月中・下旬の開花期を迎えるまでの作業として整枝作業があるが、わき芽を摘んだ後から玄米黒酢の1000倍液を散布することで傷口の殺菌になることを確認している。この際、整枝作業がだいたい2回転ほどするので、2回の散布となる。
また、開花前に玄米黒酢500倍液を散布すると、樹勢を保ちながら生殖生長にうまく転換させることができることを確認している。即ち、この開花前に玄米黒酢500倍液を三日おきに二回散布すると、今までよりも濃い濃度の玄米黒酢がメロンの樹にストレスを与えることから、このようにストレスを感じたメロンの樹においては、子孫を残すために果実をつけて種子をつくろうとする反射反応が促進されるとともに、玄米黒酢のアミノ酸の栄養効果により、このメロンの樹は、樹勢を保ちながら生殖生長にうまく転換させることができることも確認している。
また、開花期の後は、50日から55日で収穫期を迎えるが、この間は、玄米黒酢の1000〜1500倍液を10日おきに散布することで、玄米黒酢に含まれるアミノ酸の栄養効果が得られる。この際、1回おきにアブラムシ,コナジラミ、べと病,うどんこ病,つる病及び斑点病に対する殺虫剤,殺菌剤等の農薬を混合する。玄米黒酢の酢酸成分は葉からの吸収性が良く、混合散布は前記農薬の効きが良好になるとともに、玄米黒酢に含まれる若干の糖分による展着剤的効果により、前記農薬成分の付着が良好になり、玄米黒酢を使用しない場合と比較して病害の発生が少なくなり、病害は蔓延しないことを確認している。
以上のことから、500倍以上に希釈した黒酢を付与した場合において、メロンの病虫被害の低減,樹勢を保ちながらの成長の促進に効果を発揮するといえる。
本発明の具体的な実施例2について説明する。
実施例2は、バラ科の植物体であるミニバラの生育過程に、黒酢(原液)を1000倍,500倍及び250倍に希釈した溶液を夫々付与して、前記夫々の希釈倍率の黒酢がミニバラに対してどのような効果を発揮するかを示すものである(試験期間;平成15年5月上旬〜同年9月上旬)。
具体的には、約15Lの培養度(コンテナガーデンの土,芳樹園)を入れたプランターに、ミニバラ(品種名;ミネットハッピー)を2ポットづつ植えつけ、元肥としてプランター毎に緩効性肥料マグアンプKを40g与え、定植後、新しい側枝を発生させるために切り戻した。
栽培期間中、玄米黒酢(石山味噌醤油株式会社製)を水で1000倍,500倍及び250倍に希釈した溶液を噴霧器で週1回葉面散布し、これを夫々1000倍処理区500倍処理区及び250倍処理区とした。尚、対照区として水を同様に葉面散布した。各処理区は10株づつ用意した。
実施例2においてミニバラは、定植約1ヶ月後、各処理区間では新しい蕾ができて開花し始めた。
実施例2の各処理区における開花数,開花期間について調査した結果、累積開花数では、1000倍処理区が平均で48.9個,500倍処理区が38.4個,対照区が30.8個であり、対照区よりも黒酢処理区の方が高い値を示した。また、開花数の経時変化をみると、対照区に比べて黒酢処理区は花の数が多く、開花時間が長かった。
以上のことから、ミニバラに黒酢(原液)を1000倍,500倍及び250倍に希釈した溶液を夫々付与した場合、対照区に比べて黒酢処理区は花の数が多く、開花時間が長く、花の数が多いことが認められた。特に、1000倍処理区において開花時間及び開花数が増大するといえる。また、黒酢としては、本実施例の玄米黒酢以外に玄麦黒酢を用いても良く、その場合も玄米黒酢と同様の効果を得られることを確認している。
尚、バラ科の植物体として、本実施例のミニバラ以外に、イチゴにおいても黒酢(原液)を水で500倍に希釈した溶液を冬場の生長期に月1回土壌灌注することで、根が活性化することを確認している。また、出荷の時期に当たる2月から5月には、1週間に1回のペースで水で500倍に希釈した溶液を土壌灌注することで、身が引き締まることを確認している。即ち、収穫期になると根から吸収する養分や水分が直接果実に反映してくる割合が高いため、土壌灌注の回数を増やすことにより比較的軟らかい品種のイチゴの実の引き締まりを向上できる。以上のことから、500倍以上に希釈した黒酢を付与した場合において、イチゴの病虫被害の低減,イチゴの実の引き締めに効果を発揮するといえる。
尚、土壌灌注の際、イチゴの状態に合わせて玄米黒酢に液肥や各種資材を組み合わせることが好ましい。例えば、イチゴの実の肥大が思わしくない場合は、肥大促進のため液肥と万田酵素を混合し、同時に軟らかくなりすぎないように玄米黒酢とケイ酸とを加える。
また、実のしまりが足りないようであれば、玄米黒酢やケイ酸の水溶液を灌注する。散布量はイチゴの状態を見ながら加減している。
本発明の具体的な実施例3について説明する。
実施例3は、アブラナ科の植物体である小松菜の生育過程に、黒酢(原液)を1000倍,500倍及び250倍に希釈した溶液を夫々付与して、前記夫々の希釈倍率の黒酢が小松菜に対してどのような効果を発揮するかを示すものである(試験期間;平成15年11月上旬〜平成16年2月下旬)。
具体的には、約30Lの培養度(コンテナガーデンの土,芳樹園)を入れたプランターに小松菜の種を種まきし、元肥としてプランター毎に緩効性肥料マグアンプKを40g与え、発芽10日後、プランターあたり20株を残すように間引きを行った。
栽培期間中、玄米黒酢(石山味噌醤油株式会社製)を水で1000倍,500倍及び250倍に希釈した溶液をじょうろで週1回施与し、これを夫々1000倍処理区500倍処理区及び250倍処理区とした。尚、対照区として水を同様に葉面散布した。各処理区は10株で4反復を行った。
実施例3において小松菜は、生育期間中病気がほとんどなかったが、アオムシによる葉の被害が観察された。
表2は実施例3の各処理区における小松菜の生長,収量及び果実の食味(アスコルビン酸含量,糖度),SPDA値について調査したものである。
また、表3は実施例3の各処理区における小松菜の病虫被害率について調査したものである。
Figure 2006121975
Figure 2006121975
上記表2によれば、草丈は21〜25cmであり、500倍と1000倍処理区が高かった。また、株の重量は対照区と250倍処理区よりも500倍及び1000倍処理区の方が重かった。アスコルビン酸含量では250倍処理区が低下し、糖度では250倍及び1000倍処理区でやや低かった。SPDA値ではいずれの処理区でも同じような値を示し、差異が認められなかった。
また、上記表3によれば、病虫被害率は、発育の初期に玄米黒酢を希釈した各処理区より対照区の方が高かったが、収穫時に250倍処理区及び500倍処理区が対照区と同様となり、1000倍処理区の方が低かった。
以上のことから、小松菜に黒酢(原液)を1000倍,500倍及び250倍に希釈した溶液を夫々付与した場合、特に、1000倍処理区で病虫被害の低減に有効であり、また、1000倍処理区及び500倍処理区で収量増加に有効であるといえる。また、黒酢としては、本実施例の玄米黒酢以外に玄麦黒酢を用いても良く、その場合も玄米黒酢と同様の効果を得られることを確認している。
尚、本発明は、実施例1〜3に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。

Claims (7)

  1. ウリ科,バラ科若しくはアブラナ科の植物体の生育過程において、前記植物体に500倍以上に希釈した黒酢を付与することを特徴とする植物体の栽培方法。
  2. バラ科若しくはアブラナ科の植物体の生育過程において、前記植物体に500倍以上に希釈した黒酢を付与することを特徴とする植物体の栽培方法。
  3. 前記植物体の葉面に希釈した黒酢を散布することを特徴とする請求項1,2いずれか1項に記載の植物体の栽培方法。
  4. 前記植物体の栽培土に希釈した黒酢を灌注することを特徴とする請求項1,2いずれか1項に記載の植物体の栽培方法。
  5. 前記黒酢として、玄米黒酢を採用したことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の植物体の栽培方法。
  6. 前記黒酢として、玄麦黒酢を採用したことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の植物体の栽培方法。
  7. 前記黒酢に農薬を混入したことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の植物体の栽培方法。
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