JP2006119857A - 加工方法および加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ワーク載置面の平面度が領域毎に異なる場合であっても、加工精度および加工能率を向上させることができる加工方法および加工装置を提供する。
【解決手段】 ワーク載置手段のワーク載置面である領域S1〜S5および隙間部の領域G1〜G4に対して、領域S1を基準とする領域S2〜S5の相対的な高さ(段差)kiと隙間部におけるワークの撓み量gjを予め求めてNC装置39に記憶させておき、切り込み終了時におけるドリル15先端のワーク載置面に対する高さが総ての加工箇所で同じになるようにドリル15の送り量yを制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ワークと工具とを相対移動した後、工具によりワークを加工する加工方法及び加工装置に係り、特にプリント基板等の薄板の穴明けに用いて好適な加工方法および加工装置に関する。
図3は従来のプリント基板穴明機の斜視図、図4は図3のプリント基板穴明機のスピンドル近傍を断面して示す正面図、図5は図3のプリント基板穴明機のテーブルの平面図である。
図3に示すように、プリント基板穴明機100のテーブル1は、ガイド2に支持され、モータ3および図示を省略するボールねじにより、ベッド4上をX軸方向に移動自在である。ベッド4には、クロスレール5がテーブル1を跨ぐようにして固定されている。クロスレール5の前面にはガイド6が設けられ、このガイド6にクロススライド7が支持されている。クロススライド7はモータ8およびボールねじ9によりガイド6に沿ってY軸方向に移動自在である。クロススライド7の前面にはガイド10が設けられ、このガイド10にベース11が支持されている。ベース11はモータ12およびボールねじ13によってZ軸方向に移動自在である。ベース11にはスピンドル14が固定されている。スピンドル14の先端にはドリル15が回転自在に保持されている。
図4に示すように、スピンドル14の先端部に嵌合するプレッシャフット20はZ軸方向移動自在に支持され、図示を省略するエアシリンダにより図の下方に付勢されている。
プリント基板21aは複数枚が下板21b上に重ねられ、2本の基準ピン22…により一体に固定された状態でテーブル1の表面1aに載置されている。以下、プリント基板21aと下板21bをまとめてプリント基板21という。
図5に示すように、テーブル1の表面側には2つの方形の切り欠き30,31が設けられており、切り欠き30にはV字形の溝32を備えるガイドブロック33とクランププレート34とが配置され、切り欠き31には位置決めプレート35とクランププレート36とが配置されている。ガイドブロック33、位置決めプレート35およびクランププレート34,36は焼入れされた鋼材で形成されている。
図4に示すように、ガイドブロック33とクランププレート34は上面がテーブル1の表面1aと同一面になるようにしてテーブル1に固定されている。同様に、位置決めプレート35とクランププレート36は上面がテーブル1の表面1aと同一面になるようにしてテーブル1に固定されている。クランププレート34、36は、テーブル1の底部に配置されたリニアベアリング37aと軌道37bとからなる直線案内装置37に支持され、図示を省略する駆動手段によりY軸方向に移動自在である。なお、第1および第2の基準ピン22a、22bの直径は同一である。プリント基板穴明機100の各部は、NC装置39により制御される。
次に、上記従来のプリント基板穴明機の加工手順を説明する。
先ず、図5に実線で示すように、クランププレート34、36を図の右方に移動させ、ガイドブロック33とクランププレート34および位置決めプレート35とクランププレート36との間に基準ピン22a、22bの直径よりも広い隙間を形成する。
次に、プリント基板21をテーブル1上に載置した後、クランププレート34、36を図の左方に移動させ、第1の基準ピン22aを溝32に、第2の基準ピン22bを位置決めプレート35の右側面35aに当接させる。すると、プリント基板21は、2本の基準ピン22a、22bの中心を結ぶ線O−OがX軸と平行になってY軸方向に位置決めされると共に、溝32によりX軸方向に位置決めされる。
この状態でテーブル1をX軸方向に、クロススライド7をY軸方向に移動させ、ドリル15をプリント基板21の加工部に位置決めする。そして、ベース11をZ軸方向に移動させ、プレッシャフット20によりプリント基板21を押えながらドリル15をプリント基板21に切り込ませ、プリント基板21に穴を明ける。
なお、図4に示すように、加工時において、ある加工箇所から次の加工箇所にドリル15を水平方向に移動させる時のドリル先端の表面1aからの高さはmであり、この位置を切り込み原点という。以下、切り込み原点から加工端までの距離を送り量yといい、切り込み原点をZ方向の座標0、下側(テーブル側)が正、上側が負であるとする。また、ベース11が待機位置にあるときのドリル先端の位置を移動原点という。また、複数枚の積層されたプリント基板21a、即ち穴明け対象となる被加工深さをn、下板21bを含めたプリント基板21、即ちテーブル1に載置された被加工物の高さをtとする。
さらに詳しく説明する。例えば厚さがtのプリント基板21に深さnの穴を加工する場合、最初の穴を加工すると、ドリル15先端を切り込み原点まで戻し、水平方向に移動させて次の加工箇所に位置決めし、ドリル15先端を切り込み原点から送り量y(y=m−t+n)だけ移動させて穴を加工することを繰り返す。通常、切り込み原点はプリント基板21表面から2mm、また、プレッシャフット20下端のプリント基板21表面からの高さは1mm程度に設定される。
ところで、クランププレート34、36を移動させると、クランププレート34、36とテーブル1との間に隙間aが形成される。この隙間上に加工部があると、プリント基板21はプレッシャフット20の押え力あるいは切削力により撓み、隙間内に沈み込む。このため、ドリル15を所定の深さまで移動させても、当該個所の穴の深さが隙間のない部分で加工された穴の深さよりも浅くなったり、プリント基板21が傾くことによりドリル15が折れたり、加工した穴の軸線が斜めになることがあるので、下板21bとして板厚の厚いものを採用していた。
しかし、1回使用した下板21bは廃棄しなければならないため、板厚が厚い下板21bを採用するとランニングコストが高くなり、製造原価が高くなる。
そこで、クランププレート34(または36)を2個で構成し、一方のクランププレートで基準ピン22a(または22b)を付勢すると共に、他方のクランププレートを付勢する側とテーブル1との間に配置して、隙間の長さを1/2とすることにより加工精度を向上させると共に、ランニングコストを低減させている(特許文献1)。
また、Xテーブルの上面位置を測定すると共に、各加工位置についてXテーブル上に載置されたプリント基板の上面位置を測定することにより各加工位置におけるプリント基板の板厚を算出し、その算出値に対し、予め設定された所望の比率を乗算して得た値を加工深さとして加工する数値制御基板加工方法および加工装置が開示されている(特許文献2)。この技術に依れば、プリント基板の板厚変化に影響されることなく、板厚方向の所望部分までの加工精度を向上させることができた。
特開2003−1594号公報 特開平3−3009号公報
通常、テーブル1の表面1aの形状あるいは高さが変化することはない。これに対してガイドブロック33、位置決めプレート35およびクランププレート34、36は使用されることにより基準ピン22a、22bとの当接面が徐々に変形する。ガイドブロック33または位置決めプレート35の変形が進むと基準位置が主としてY方向にずれるため、加工精度が低下する。そこで、ガイドブロック33または位置決めプレート35の変形が許容限度に達した場合は、新しいものと交換する。また、保守点検を目的としてクランププレート34、36を取り外す場合がある。以下、テーブル1に対して着脱自在に固定されているガイドブロック33、位置決めプレート35、クランププレート34、36をまとめて「固定部材(又は位置決め用各部材)」という。
固定部材の平面度を優れたものとしても、固定部材を交換あるいは再セットする際にそれぞれの表面をテーブル1の表面と同一面になるように位置決めすることは困難であり、通常、固定部材の表面はテーブル1の表面に対してプリント基板の板厚方向に±0.1mm程度ずれる。この場合、総ての送り量yを例えば0.2mm大きくすれば、未完通穴の発生を予防することができる。
しかし、例えば直径が0.1mmのドリルの場合、増加させる送り量がドリル径の2倍に相当するため、ドリル寿命が大幅に短くなるだけでなくドリル折れが発生する場合がある。また、小径のドリルは一般に刃長が短いため、プリント基板の重ね枚数を減らさなければならない場合があり、加工能率が低下した。
そして、上記特許文献1,2のいずれにも上記課題を解決するための手段に関しては何も開示されていない。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、ワーク載置面の平面度が領域毎に異なる場合であっても、加工精度および加工能率を向上させることができる加工方法および加工装置を提供するにある。
請求項1に係る本発明は、ワーク(21)を載置し得る載置手段(1)と工具(15)とを、該工具の切り込み方向(Z)に直交する方向(X,Y)に相対移動した後、前記工具(15)をワーク(21)に切り込ませて、前記ワークの複数箇所に前記工具により加工を施す加工方法において、
前記工具(15)によるワークの加工位置を認定する加工位置認定工程(S10,S20,S50)と、
前記載置手段のワーク載置面の形状に基づき予め記憶した数値(ki,gj)により、ワーク加工位置の工具送り量(y)を演算して、前記加工位置認定工程にて認定されたワーク加工位置に対応した前記工具送り量にて、前記ワークの複数箇所を加工する加工工程(S60,S30,S40)と、を備え、
前記ワーク載置面の形状に拘らず、ワークの複数箇所を実質的に同じ切り込み深さ(n)にて加工することを特徴とする加工方法にある。
請求項2に係る本発明は、前記ワーク載置面を複数の領域(S1〜S5)(G1〜G4)に分割し、前記領域毎に予め記憶した数値に基づき、前記工具送り量を演算してなる、
請求項1記載の加工方法にある。
請求項3に係る本発明は、前記載置手段は、テーブル(1)と、該テーブルに前記ワークを位置決めする位置決め用の各部材(33,34)(35,36)と、該位置決め用の部材を可動するための隙間部(a)と、を有し、
前記テーブル、前記位置決め用の各部材及び前記隙間部を前記領域として、前記テーブル(1)及び前記位置決め用の各部材(33〜36)のワーク載置面の相対的高さ(ki)と、前記隙間部(a)上における前記ワークの撓み量(gj)とを予め記憶して、前記工具送り量を演算してなる、
請求項2記載の加工方法にある。
請求項4に係る本発明は、ワーク(21)を載置し得る載置手段(1)と、前記ワークを切り込み加工する工具(15)と、前記載置手段と前記工具とを、該工具の切り込み方向に直交する方向(XY)に相対移動する移動手段(3,8,9)と、を備え、前記ワークの複数箇所を前記工具(15)により加工してなる加工装置(100)において、
前記載置手段(1,33〜36)のワーク載置面の形状に基づき予め設定される数値(kj,gj)を記憶する記憶手段(39b)と、
前記移動手段の移動量を検出することに基づき前記工具によるワークの加工位置を認定する加工位置認定手段(39a)と、
前記加工位置認定手段にて認定された加工位置に対応する前記記憶手段の数値に基づき、前記工具の送り量を演算する演算手段(39c)と、を備え、
前記各加工位置に対応する前記送り量(y)にて前記ワークを加工することにより、前記ワーク載置面の形状に拘らず、ワークの複数箇所を実質的に同じ切り込み深さ(n)に制御することを特徴とする加工装置にある。
請求項5に係る本発明は、前記載置手段は、テーブル(1)と、該テーブルに前記ワークを位置決めする位置決め用の各部材(33,34)(35,36)と、該位置決め用の部材を可動するための隙間部(a)と、を有し、
前記記憶手段(39b)により記載される前記数値は、前記テーブル(1)及び前記位置決め用の各部材(33〜36)のワーク載置面の相対的高さ(gi)と、前記隙間部(a)上における前記ワークの撓み量(gi)と、である、
請求項4記載の加工装置にある。
請求項6に係る本発明は、前記演算手段(39c)は、前記加工位置が前記テーブル(1)上、前記位置決め用の各部材(33〜36)上及び前記隙間部(a)上の各領域と、これら領域の境界線上とで区分してそれぞれ演算してなる、
請求項5記載の加工装置にある。
なお、上記カッコ内の符号は図面と対照するためのものであるが、これにより請求項の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1及び4に係る本発明によると、工具の送り量を、切り込み終了時における工具先端のワーク載置面に対する高さが常に同じになるように制御するので、ワーク載置面に隙間部が存在したり、ワーク載置面の平面度が劣る場合であっても、未貫通穴は発生しない。また、送り量を最小限のものにすることができるので、ドリル折れを予防できると共に工具の寿命を長くすることができる。
請求項2に係る本発明によると、ワーク載置面を複数の領域に分割して、該領域毎に数値を記憶するので、記憶容量は少なくて足り、速くかつ正確に演算することが可能となり、加工能率が低下することを防止できる。
請求項3及び5に係る本発明によると、テーブル、位置決め用各部材及び隙間部を前記領域とするので、ガイドブロック、位置決めプレート、クランクプレート等の位置決め用各部材を交換しても、ワーク載置面の相対高さを予め記憶しており、また隙間部により下板を含むワークが撓んでも、ワークの撓み量を予め記憶しており、ワークを実質的に同じ切り込み深さにより加工することができ、ワークの未貫通を阻止できると共に、下板に薄いものを用いることが可能となる。
請求項6に係る本発明によると、各領域と領域の境界線上とを区分して演算するので、正確な工具送り量を演算することができる。
図1は、本発明に係るテーブルの領域区分を示す図であり、図5と同じものまたは同一機能のものは同一の符号を付して説明を省略する。なお、本発明は、図3におけるNC装置39の機能を除き、他の構成は同じであるため、全体構成に関する説明を省略する。
図1において、領域S1はテーブル1の表面1a、領域S2はガイドブロック33の表面、領域S3はクランププレート34の表面、領域S4は位置決めプレート35の表面、領域S5はクランププレート36の表面である。
また、領域G1は領域S2と領域S3および領域S1に接する隙間部、領域G2は領域S3および領域S1に接する隙間部、領域G3は領域S4と領域S5および領域S1に接する隙間部、領域G4は領域S5と領域S1に接する隙間部である。
後述するように、領域S1〜S5において括弧内に記載されているki(ただし、i=1〜5)は領域S1に対する各領域の高さすなわち段差の値である。ここで、段差kiの符号は、領域S1よりも高い(テーブル表面1aから遠い)場合がマイナス、低い場合がプラスであり、k1=0である。
また、領域G1〜G4において括弧内に記載されているgj(ただし、j=1〜4)は領域S1〜S5が同一面である時に、各領域(G1〜G4)の中心部を加工した時のワークの撓み量(符号はプラス)であり、予めワーク毎にテストを行うことにより値を定めることができる。
なお、領域S1を基準とするのは、工場から出荷される際、領域S1は平坦度を優れたものとされており通常の使用においては変化しないことおよび面積が広いことによるものである。また、領域S2において溝32を無視しているが、基準ピン22a、22bの周辺には加工部が配置されないので、実用上問題になることはない。
そして、前記NC装置である制御部には、テーブル1の位置及びベース11の位置を検出することによりワークに対するドリル15の位置、すなわち穴明け加工位置がどこにあるか、具体的には加工位置が各領域S1〜S5、G1〜G4のどの領域内か又はそれらの境界線上かを認定する加工位置認定手段39aと、予め測定されている前記各領域の段差k1〜k5及び撓み量gj等の数値を記憶しておく記憶手段39bと、前記加工位置認定手段39aにて認定された各加工位置に対応する上記記憶手段39bの数値に基づき、ドリル(工具)15の送り量yを演算する演算手段39cと、が内蔵されている。なお、段差kiと撓み量gjは予め測定され、NC装置39の記憶部に記憶されている。また、領域S1〜S5の境界線の座標は、例えばテーブル1の左下を原点とするXY座標系を設定すると直ちに定まる。また、領域G1〜G4の境界線の座標も加工時(すなわち基準ピン22a、22bを固定している場合)には一義的に定まる。
次に、領域S1における送り量yがq(ただし、q=m−t+n)である場合の各領域における送り量yの決定手順を説明する。
図2は、本発明における送り量yの決定手順を示すフローチャートである。
図示を省略する加工開始ボタンがオンされると、NC装置39は指示された加工箇所の中心座標がいずれかの領域の境界線上であるかをどうかを調べ、境界線上でない場合は手順S20の処理を行い、境界線上である場合は手順S50の処理を行う(手順S10)。
手順S20では指示された加工箇所の中心座標が領域S1〜S5内であるかどうかを調べ、領域S1〜S5のいずれかに属する場合はy=q+kiとし(手順S30)、その他の場合、すなわち指示された加工箇所の中心座標が領域G1〜G4のいずれかに属する場合は隣接するkiの値の中で最も大きい(テーブル表面1aに対し最も低い)kiであるkimaxを採用してy=q+gj+kimaxとする(手順S40)。すなわち、例えば、k1=0、k4=0.1、k5=−0.1である場合、加工箇所の中心座標が領域G3内であれば最も大きい値であるk4を採用し、加工箇所の中心座標が領域G4内であればk5よりも大きい値であるk1を採用する。
これにより、加工箇所がテーブル又は固定部材上の領域S1〜S5にある場合、該テーブル又は固定部材表面の段差kiに基づき送り量y(=q+ki)が決定される。例えば、加工箇所が領域S5がある場合、該領域S5にあっては、テーブル表面1aに対して段差k5=−0.1、すなわち表面1aに対して0.1[mm]高い位置にあり、従ってドリル送り量y=q−0.1となり、テーブル1上の領域S1に対して、[−0.1]高い位置で切り込みが停止される。また、加工箇所が隙間部上の領域G1〜G4にある場合、ワークの撓み量gjと、該隙間部に隣接するテーブル又は固定部材の段差kiを考慮して送り量y(=q+gi+kimax)が決定される。この際、隣接する固定部材等の段差kiは、ワークの撓み等により低い方の影響が大きくかつ積層されたプリント基板21aの最下段のものまで確実に穴明けする必要があるので、最大のもの(最も低いもの)kimaxが採用される。例えば、領域G3にあっては、該領域G3内の撓み量g3と、隣接する固定部材等の内で最も低い段差k4=0.1[mm]が採用され、送り量y=q+g3+0.1となり、切り込み送り量は、テーブル表面(q)に対して、撓み量g3と段差0.1[mm]分が大きくなる。
手順S50では、隣接する領域の一方が隙間部であるかどうかを確認し、一方が隙間部の場合は手順S30の処理を行い、隣接する領域のいずれもが隙間部でない場合はkiの値の小さい方のkiであるkiminを採用して、y=q+kiminとする(手順S60)。すなわち、例えば、上記の場合と同様に、k1=0、k4=0.1、k5=−0.1である場合、加工箇所の中心座標が図1における境界線AB上の場合は段差k1を、境界線BC上の場合は段差k1を、境界線CD上の場合は段差k1を、境界線DE上の場合は段差k5を、それぞれ採用する。なお、点Bは領域S1、S4およびG3に接するが、隙間部を無視して手順S60により送り量yを定める。点C、D等についても同様である。
これにより、加工箇所が各領域S1〜S5,G1〜G5の境界線上にある場合、ワークは段差の高い方(段差kiの小さい方)に載ってその影響が大きいので、境界線に接する領域の最も小さい段差kiminを採用する。この際、境界線に接する一方が隙間部上領域G1〜G4である場合、該領域G1〜G4の段差は最も低いことになるので、無視される。例えば、加工箇所が境界線AB上の場合、領域S1の段差が領域S4に対して高いので、領域S1の段差k1=0が採用され、送り量y=qとなる。また、加工箇所が境界線BC上の場合、隙間上領域G3の段差は大きい(低い)とみなされるので、領域S1の段差ki=0が採用され、送り量y=qとなる。
以上の手順により、切り込み終了時におけるドリル先端のワーク載置面に対する高さは総ての加工箇所で同じ値になる。
なお、上記の実施形態では、切り込み原点を固定して送り量yの値を変えるようにしたが、送り量yを固定値にして移動原点に対する切り込み原点の位置を変えるようにしてもよい。なお、この場合もワークに対する切り込み量としては同じになるので、工具送り量と表記する。
また、上記ではワーク載置面を構成する部材毎に領域を定めたが、例えば、ワーク載置領域を1mm間隔で碁盤目状に細分し、いずれかの面(例えば、同一高さが最も多い面)を基準にして高さを決定するようにしてもよい。このようにすると、例えば、領域S2〜S5が領域S1に対して傾いている場合でも、加工精度を向上させることができる。
また、本発明は、プリント基板穴明機以外の他の加工装置にも適用することができる。
本発明に係るテーブルの領域区分を示す図である。 本発明におけるドリル送り量yの決定手順を示すフローチャートである。 本発明を適用し得るプリント基板穴明機を示す斜視図である。 そのドリル及びテーブル部分を示す拡大断面図である。 そのテーブル部分を示す平面図である。
符号の説明
1 載置手段(テーブル)
15 工具(ドリル)
21 ワーク(プリント基板)
33 位置決め用部材(ガイドブロック)
34 位置決め用部材(クランクプレート)
35 位置決め用部材(位置決めプレート)
36 位置決め用部材(クランクプレート)
39 制御部(NC装置)
39a 加工位置認定手段
39b 記憶手段
39c 演算手段
a 隙間部
n 切り込み深さ
S1〜S5 領域
G1〜G4 領域
ki 段差
gj 撓み量
y 送り量

Claims (6)

  1. ワークを載置し得る載置手段と工具とを、該工具の切り込み方向に直交する方向に相対移動した後、前記工具をワークに切り込ませて、前記ワークの複数箇所に前記工具により加工を施す加工方法において、
    前記工具によるワークの加工位置を認定する加工位置認定工程と、
    前記載置手段のワーク載置面の形状に基づき予め記憶した数値により、ワーク加工位置の工具送り量を演算して、前記加工位置認定工程にて認定されたワーク加工位置に対応した前記工具送り量にて、前記ワークの複数箇所を加工する加工工程と、を備え、
    前記ワーク載置面の形状に拘らず、ワークの複数箇所を実質的に同じ切り込み深さにて加工することを特徴とする加工方法。
  2. 前記ワーク載置面を複数の領域に分割し、前記領域毎に予め記憶した数値に基づき、前記工具送り量を演算してなる、
    請求項1記載の加工方法。
  3. 前記載置手段は、テーブルと、該テーブルに前記ワークを位置決めする位置決め用の各部材と、該位置決め用の部材を可動するための隙間部と、を有し、
    前記テーブル、前記位置決め用の各部材及び前記隙間部を前記領域として、前記テーブル及び前記位置決め用の各部材のワーク載置面の相対的高さと、前記隙間部上における前記ワークの撓み量とを予め記憶して、前記工具送り量を演算してなる、
    請求項2記載の加工方法。
  4. ワークを載置し得る載置手段と、前記ワークを切り込み加工する工具と、前記載置手段と前記工具とを、該工具の切り込み方向に直交する方向に相対移動する移動手段と、を備え、前記ワークの複数箇所を前記工具により加工してなる加工装置において、
    前記載置手段のワーク載置面の形状に基づき予め設定される数値を記憶する記憶手段と、
    前記移動手段の移動量を検出することに基づき前記工具によるワークの加工位置を認定する加工位置認定手段と、
    前記加工位置認定手段にて認定された加工位置に対応する前記記憶手段の数値に基づき、前記工具の送り量を演算する演算手段と、を備え、
    前記各加工位置に対応する前記送り量にて前記ワークを加工することにより、前記ワーク載置面の形状に拘らず、ワークの複数箇所を実質的に同じ切り込み深さに制御することを特徴とする加工装置。
  5. 前記載置手段は、テーブルと、該テーブルに前記ワークを位置決めする位置決め用の各部材と、該位置決め用の部材を可動するための隙間部と、を有し、
    前記記憶手段により記載される前記数値は、前記テーブル及び前記位置決め用の各部材のワーク載置面の相対的高さと、前記隙間部上における前記ワークの撓み量と、である、
    請求項4記載の加工装置。
  6. 前記演算手段は、前記加工位置が前記テーブル上、前記位置決め用の各部材上及び前記隙間部上の各領域と、これら領域の境界線上とで区分してそれぞれ演算してなる、
    請求項5記載の加工装置。
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