JP2006119685A - 基幹システムと連携した調達意思決定支援システム - Google Patents
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Abstract
【課題】調達業務において、調達部品、調達先、意思決定目的による指向性をもつ情報を提供することで、迅速かつ適切な意思決定を支援すること。
【解決手段】基幹システムのデータベース3に登録された過去の取引実績に基づく情報だけでなく、定性的な情報を評価値及び電子メールや写真等のエビデンスデータも取得し、それら情報を意思決定の目的ごとに設定した集計方法によって集計し、また過去の取引実績を基に見るべき情報の重要性を自動判定することで、意思決定者の利用方法に応じた適切な情報表示画面を提供する。また、調達先のトラブル対応の良さ等、定性的な情報を基につけた評価値を、予め設定された基準11に基づき、再評価の必要な評価値については再評価を促す。
【選択図】図1
【解決手段】基幹システムのデータベース3に登録された過去の取引実績に基づく情報だけでなく、定性的な情報を評価値及び電子メールや写真等のエビデンスデータも取得し、それら情報を意思決定の目的ごとに設定した集計方法によって集計し、また過去の取引実績を基に見るべき情報の重要性を自動判定することで、意思決定者の利用方法に応じた適切な情報表示画面を提供する。また、調達先のトラブル対応の良さ等、定性的な情報を基につけた評価値を、予め設定された基準11に基づき、再評価の必要な評価値については再評価を促す。
【選択図】図1
Description
本発明は、基幹情報、及び定性情報の評価値を取得し、それら情報を意思決定の目的に応じた最適な表示を行う調達業務意思決定支援システムに関する。
従来、取引先を評価するシステムとして、特許文献1に記載のような技術が提案されている。この従来技術においては、各種サーバから、各取引先からの購買に係る電子商取引の過程で記録された電子商取引データ、各取引先からの購買に係る従来型商取引の過程で記録された従来型取引データ、各取引先による購買元への業績貢献を示す貢献度データ、各取引先の与信を示す与信データを受信する評価対象データを受信し、受信した各種データについて判定した評価ポイントを、評価対象データ毎に、取引者及び期間により区分して集計する。
企業の調達・購買業務においては、品質、納期、価格など様々な側面を考慮して、適切な調達先を選定し、また調達先との取引方針を決定していく必要がある。しかも、それらの意思決定を迅速に行う必要がある。
従来の調達意思決定に関わるシステムは、基幹システムから得られる情報を、総合評価指標に変換した集計値もしくはあらゆる情報を網羅した形で提供しており、調達先、調達部品、意思決定目的による評価指標の選別・重点化を行っていない。また、従来のシステムでは基幹システムから得られた情報のみを集計的、網羅的な形で情報を提供しているため、定性的な情報を含めた多面評価や、調達部品、調達先の多様化に応じたきめ細かな情報利用ができないという問題がある。
部品等の調達先の評価を表示する調達先評価者端末と接続され、部品等の調達先の評価をする調達意思決定支援システムであって、評価指標の集計単位の情報を含む集計条件及び前記調達先に関する評価指標の値を格納する表示用データファイルと、前記評価指標の重要度を判断するための重要度判定条件と評価指標とを対応付けて、調達先評価の目的別に格納する目的別評価指標テーブルと、前記表示用データファイルから前記格納した評価指標を前記格納した集計条件に基づいて集計し、集計された評価指標が前記目的別評価指標テーブルに格納された重要度判定条件を満たすか否かに基づいて前記調達先評価者端末に表示する評価指標の表示順を決定する集計部とを備えることを特徴とする調達意思決定支援システム。
今日の調達品、調達先の多様化と、それに伴う調達先との取引方針の多様化という背景から、膨大な情報量を扱うようになった調達業務において、調達部品、調達先、意思決定目的による指向性をもつ情報を提供することで、迅速かつ適切な意思決定を支援することが可能となる。
以下、図面を参照し、本発明に係る好適な実施形態を説明する。
図1は、本実施例のシステム全体の構成例である。1は、調達意思決定システム、2は、基幹システム、3は、基幹システム内データベース、4は、定性データ1次評価者端末、5は、定性データ2次評価者端末、6は、部品マスタ、7は、調達先マスタ、8は、定量評価指標算出元ファイル、9は、1次評価結果ファイル、10は、定性データ評価値チェックプログラム、11は、評価値チェック基準テーブル、12は、定性評価指標算出元データベース、13は、エビデンスデータベース、14は、表示用データ集計プログラム、15は、目的別評価指標情報テーブル、16は、表示用データファイル、17は、評価用画面生成プログラム、18は、調達先評価者端末である。
図1は、本実施例のシステム全体の構成例である。1は、調達意思決定システム、2は、基幹システム、3は、基幹システム内データベース、4は、定性データ1次評価者端末、5は、定性データ2次評価者端末、6は、部品マスタ、7は、調達先マスタ、8は、定量評価指標算出元ファイル、9は、1次評価結果ファイル、10は、定性データ評価値チェックプログラム、11は、評価値チェック基準テーブル、12は、定性評価指標算出元データベース、13は、エビデンスデータベース、14は、表示用データ集計プログラム、15は、目的別評価指標情報テーブル、16は、表示用データファイル、17は、評価用画面生成プログラム、18は、調達先評価者端末である。
調達意思決定支援システム1は、社内ネットワークを介して、基幹システム内データベース3、定性データ1次評価者端末4、定性データ2次評価者端末5、部品マスタ6、調達先マスタ7、調達先評価者端末18に接続している。ネットワークは社内ネットワークでなくてもよく、基幹システム内データベース3、定性データ1次評価者端末4、定性データ2次評価者端末5、部品マスタ6、調達先マスタ7、調達先評価者端末18と通信可能に接続していれば良い。例えば基幹システム内データベース3が社内になければインターネット等の通信回線等を介して通信可能としても良い。定性データ1次評価者端末4または定性データ2次評価者端末5が調達先評価者端末18であっても良い。
部品マスタ6は、企業において使用する部品データを格納するように構成されている。ここでいう部品データとは、部品名、部品仕様、価格、所属部品分類などのことである。また、この部品マスタは、企業内で利用する部品マスタとは区別して、本実施例に適した形で加工して、本システムの中に組み入れていてもよい。
調達先マスタ7は、調達業務において取引をおこなう取引先データを格納するように構成されている。ここでいう調達先データとは、調達先名、調達先の業種、従業員数、住所、年商など、調達先などの調達先に関する基本的な情報のことである。また、この調達先マスタは、企業内で利用する調達先マスタとは区別して、本実施例に適した形で加工して、本システムの中に組み入れていてもよい。
図2は、図1の構成図の概略図であり、本実施例の全体的な流れを示す図である。定性データ評価値の生成部201は、調達先と発注元との取引履歴の裏付けとなる有体物/無体物である電子メールや写真等のエビデンスを含めた定性データ及びそれらを評価した値の登録保持、評価精度を上げるための異常値検出、異常値データの内容の確認・評価値の修正を促す機能であり、この機能により、定性データの評価値の妥当性を高めることが可能となる。この評価値は、意思決定における情報の完備性を高めることができ、適切かつ多角的な意思決定に寄与する。定性データ評価値と定量データの集計部202は、基幹システムからの定量データと定性データ評価値生成部201からの定性データ評価値を取得し、意思決定の目的に応じた適切な指標の算出、評価の信頼性を高めるための集計単位判定、実績情報のフィードバックによる優先的に表示すべき指標と注意を要する指標の判定を行う機能であり、この機能により、意志決定者の目的に応じた情報の選別及び重点化が行われ、最適な情報提供が可能となる。集計結果の表示部203は、表示指標の並び替え、情報の詳細内容の確認、参考情報の参照を行う機能であり、この機能により、意思決定に必要な情報を効率的に参照することができ、また必要に応じて詳細な情報を得ることができる。
<1.定性データの評価値生成部>
以下、定性データの評価値生成部201、定性データ評価値と定量データの集計部202、集計結果の表示部203の詳細について、順に説明する。
まず、定性データ評価値チェックプログラムを含む定性データの評価値生成部201について説明する。
以下、定性データの評価値生成部201、定性データ評価値と定量データの集計部202、集計結果の表示部203の詳細について、順に説明する。
まず、定性データ評価値チェックプログラムを含む定性データの評価値生成部201について説明する。
図3は、定性データ評価値チェックプログラムを計算機が実行することにより実現される定性データ評価値チェック処理10のフローチャートの例である。以下、本フローチャートに基づいて、定性データ評価値チェック処理について説明し、適宜他の図を用いて関連するデータベース等のデータ構成の説明を加える。
調達意思決定支援システム1は、最初に1次評価データまたは2次評価データを、1次評価結果ファイル9から取り出し、1次評価データか2次評価データか判定する(ステップ25)。
図4は、1次評価結果ファイル9のデータ構造の例を示す図である。1次評価結果ファイルは、1次評価者端末4、及び2次評価者端末5から入力される、調達先のトラブル対応等に関する電子メール文章や画像などの定性データと、その評価値(点数)を格納している。ここではトラブルがあった場合の調達先のトラブル対応に関する1次評価の例を示している。ここにはトラブルを一意に識別できるトラブル番号、基幹データと対応している発注番号、トラブル発生日、納期トラブル、トラブルの種類(品質トラブルや納期トラブル等)を示すトラブル種別、トラブルに対応するために費やした(自社の)コスト、調達先のトラブル対応の良さ(これが1次評価者の評価した値である)、担当者のコメント、トラブル時もしくは対応時に発生したエビデンス情報、2次評価が完了しているか否かを示す2次評価フラグ(ここではまだ完了していないものを0としている)などを格納する。定性データ評価値チェックプログラム10のリクエストに応じて、格納しているデータが取り出される。ここでいう定性データとは、調達先のトラブル対応の良さなどを測るための電子メール文章や、品質不良の重大度を判定する画像などの調達業務において発生した数値化できない情報のことを指す。またエビデンスデータは、定性データそのものでもよいし、評価を行うに際して最も重視した定性データとしてもよい。
図3のフローチャートに戻って説明を続ける。2次評価が既に終了している2次評価データについては、無条件に評価データを定性評価指標算出元データベース12に格納(ステップ28)し、エビデンスデータをエビデンスデータベース13に格納する。定性評価指標算出元データベース12及びエビデンスデータベース13のデータ構成については図10、図11を用いて後述する。
2次評価が終了していない1次評価データに関しては、評価するデータに関して同調達先、同部品、及び同調達先同部品(これを各々母集団とする)の各々における評価値の平均及び分散を算出する統計値算出処理(ステップ26)と、評価値チェック基準テーブル11に格納している判定基準を参照して、各母集団に対しての1次評価データの統計的な乖離度をチェックする乖離度チェック処理(ステップ27)を実行し、定性データの評価値の統計的な妥当性を判定する。ステップ26の統計値算出処理とステップ27の乖離度チェック処理については、それぞれ図5、図8を用いて後述する。
妥当と判定された(2次評価の必要ない)1次評価データについては、1次評価データを定性評価指標算出元データベース12に格納し、エビデンスデータをエビデンスデータベース13に格納する。妥当でないと判定された1次評価データに関しては、2次評価者端末5へ、再評価を促すための電子メール、及び1次評価データを表示させることにより再評価を求める旨の通知をする。このプログラムにより、日々発生する膨大な数の評価結果に対して、再評価を効率化させる仕組みが実現可能となる。複数の1次評価者に対して、一人の2次評価者を対応させることで、定性情報に関する評価基準のばらつきを緩和することが可能となる。
図5は、図3に示す定性データ評価値チェック処理10のフローチャート中にある、ステップ26の統計値算出処理を示すフローチャートの例である。評価値チェック基準テーブル11の集計期間情報、集計単位情報を取り出し、その集計期間に該当し、かつトラブル種別などの情報種別が一致するデータを、定性評価指標算出元データベース12から、評価情報を取り出す(ステップ21)。このデータから母集団を3つ設定し、各々について、平均値、標準偏差、母集団数を算出する。3つの母集団とは、1次評価データの調達先と一致する調達先を有するデータからなる集合、1次評価結果の部品分類名など集計単位と一致する集計単位を有するデータからなる集合、1次評価結果の調達先及び部品分類両方と一致する1次評価データの調達先及び部品分類を有するデータからなる集合である。これらの結果を各々、統計テーブル1、2、3に格納する(ステップ22、23、24)。
図6は、評価値チェック基準テーブル11のデータ構造の例を示す図である。評価値チェック基準テーブル11は、2次評価者端末5から入力される、定性データ評価値のチェック基準となるデータを格納している。定性データ評価値チェックの基準となるデータとは、集計単位、集計期間などの母集団を定義する情報、標準偏差を単位としたはずれ値とみなす設定乖離度、母数が満たすべき必要サンプル数などである。ここでは、1次評価対象となる部品と部品中分類が同一となるものの中で、過去24ヶ月のデータを母集団として設定しており、1次評価値が、母集団の平均値から母集団の標準偏差の2倍以上の離れている場合、もしくは母集団の数が100以下の場合を異常値とみなし、2次評価対象とする設定になっている。このデータは図3に示す定性データ評価値チェックプログラムで使用する。
図7は、図5に示す統計値算出プログラムの出力となる、3つの統計テーブルのデータ構造の例を示す図である。これは図8に示す乖離度チェックプログラムの入力となる。統計テーブル1には、1次評価データと調達先が一致するデータ集合の平均値、標準偏差、母集団サンプル数を格納し、統計テーブル2には、1次評価データと集計単位名が一致するデータ集合の平均値、標準偏差、母集団サンプル数を格納し、統計テーブル3には、1次評価結果データと調達先と集計単位名両方が一致するデータ集合の平均値、標準偏差、母集団サンプル数を格納する。
図8は、図3に示す定性データ評価値チェック処理のフローチャート中にある、ステップ27の乖離度チェック処理を示すフローチャートを示す図である。1次評価データと、母集団の統計値を格納している統計テーブル1,2,3に格納されているデータを取り出し、1次評価結果の評価値が母集団の平均値からどれくらい離れているかを母集団の標準偏差を単位として算出する処理を、統計テーブル1,2,3に対して各々行う(ステップ36、37、38)。この中で1つでも、乖離度チェック基準テーブルに設定している標準偏差外に1次評価データの評価値がある(母集団の平均値から設定した標準偏差以上はなれている)場合、もしくは母集団が評価値チェック基準テーブルの設定されている必要サンプル数に満たない場合は、1次評価が終了したことを示すフラグを設定した後(ステップ40)、2次評価者端末5へ、再評価を促すための電子メール及び1次評価データを提供して再評価すべき旨を通知し、再評価を促す(ステップ41)。そうでない場合(2次評価が必要ないと判定された場合)は、1次評価データを定性評価指標算出元データベース12に格納し、エビデンスデータをエビデンスデータベース13に格納する(ステップ39)。
図9は、2次評価者画面の表示例を示す図である。2次評価者端末5は、定性データ評価値チェックプログラム10から、1次評価データを受け取り、図9に示す画面で、2次評価者が1次評価値の再評価を行う。この画面には、図4に示す1次評価データや、母集団の統計分布図に1次評価データの値がプロットされたグラフやエビデンスデータなどが表示される。
図10は、定性評価指標算出元データベース12のデータ構造の例を示す図である。定性評価指標算出元データベース12は、定性データ評価値チェック処理10の実行プログラムより、定性データの評価データを受け取り、定性評価指標算出元データとして格納する。定性評価指標算出元データベースには、トラブル番号、トラブル発生日、トラブル種別、トラブル対応コスト、トラブル対応の良さ等の定性情報の評価点数をユーザからの入力等により取得したデータ、基幹データにある調達先や調達部品対応づけるための発注番号など、エビデンスデータベース内のエビデンスとの対応づけのためのエビデンス番号が格納されている。このデータは、表示用データ集計プログラム14のリクエストに応じて取り出される。
図11は、エビデンスデータベース13のデータ構造の例を示す図である。エビデンスデータベース13は、定性データ評価値チェックプログラム10より、エビデンスデータを受け取り格納する。エビデンスデータベース13には、例えば調達先のトラブル対応等に関する担当者コメント、画像データ、音声データ、動画データ、電子メールの文章等の基幹システム等から自動的に取得できない定性的なデータと、そのトラブル等を唯一に特定できるエビデンス番号(これは定性評価指標算出元データベースの評価値と対応している)が格納されている。
<2.定性データ評価値と定量データの集計部>
続いて、表示用データ集計プログラム14を含む定性データ評価値と定量データの集計部202について説明する。
図12は、実績情報から評価指標の算出、集計、表示フラグの設定、表示順序の設定を行う、表示用データ集計プログラム14を示すフローチャートの例である。以下、図12に沿って表示用データ集計処理14について説明し、適宜他の図を用いて関連するデータベースのデータ構成等について説明する。
続いて、表示用データ集計プログラム14を含む定性データ評価値と定量データの集計部202について説明する。
図12は、実績情報から評価指標の算出、集計、表示フラグの設定、表示順序の設定を行う、表示用データ集計プログラム14を示すフローチャートの例である。以下、図12に沿って表示用データ集計処理14について説明し、適宜他の図を用いて関連するデータベースのデータ構成等について説明する。
まず定量評価指標算出元ファイル8、定性評価指標算出元データベース8からそれぞれ定量評価指標算出元データ、定性評価指標算出元データを取り出し、部品マスタ6から部品分類情報を取得し、目的別評価指標テーブル15から目的別評価指標情報を取得し、調達先評価者端末18から、集計の目的、期間、単位に関する情報を含み評価指標算出に用いられる集計条件を取得する(ステップ42)。定量評価指標算出元ファイル8、集計条件、目的別評価指標テーブル15のデータ構成については、それぞれ図17、図18、図19を用いて後述する。
次に集計プログラムを呼び出し、発注番号などを主キーとしている定量評価指標算出元データと定性評価指標算出元データを、調達先別部品別の単位でマージし、更に評価指標を算出する処理を行い、更に先に調達先評価者端末18から取得した集計条件及びその表示用データ集計プログラムの結果である集計結果情報を、表示用データファイル16に格納する(ステップ43(図13を用いて後述))。
次にサンプル数と評価指標値から、必要サンプル数に満たない値の表示単位を、部品分類情報に基づき必要サンプル数を満足する上位集計単位まで全て表示するように設定し、また色を変える等その表示方法を変更する処理を行う上位集計/アラームフラグ設定プログラムを呼び出し(ステップ44)、表示方法に関するフラグの設定を行う。
次に目的別評価指標情報の重要度判定条件と定量評価指標算出元データベースと定性評価指標算出元データベースとに格納される等している実績情報の比較から評価指標の表示順序を設定する、重要評価指標判定プログラムを呼び出し(ステップ45)、評価指標の表示順序を設定する処理を行う。この表示用データ集計プログラムにより、意思決定目的、対象となる部品及び調達先に対応した、適切な集計単位の選定、注意喚起、表示指標の優先度判定が自動的に行われるため、意志決定者は信頼性、優先性をもった適切に選択された情報を基に意思決定を行うことが可能となる。
図13は、図12に示す表示データ集計処理における、ステップ43の集計処理を示すフローチャートの例である。ここでは、調達先評価者端末から入力された集計期間及び集計単位に応じて、該当する定量評価指標算出元データ(基幹情報を格納する定量評価指標算出元ファイルから読み出す)と定性評価指標算出元データ(エビデンスに関する情報であり、定性評価指標算出元データベースから読み出す)をそれぞれ取り出す(ステップ46)。ここで部品マスタより部品の分類構造を参照し、調達先評価者端末18から入力される集計単位に該当する部品集計単位、及びその下位集計単位でのデータのみを抽出している(ステップ47)(ステップ48)。次に取得した定量評価指標算出元データと定性評価指標算出元データを発注番号などで統合する処理を行う(ステップ49)。ここで統合とは、単に同じ発注番号をもつ等対応するデータを一明細とする処理のことである。そして調達先評価者端末から入力された、意思決定目的情報と、目的別評価指標テーブルの指標情報を照らし合わせ、該当する目的別評価指標テーブル内にある指標のみを抽出する(ステップ50、51)。
評価指標算出プログラムを呼び出し、先に調達先評価者端末18から入力された集計条件内の集計単位、集計期間を基に、ステップ49で統合した定量評価指標算出元データと定性評価指標算出元データから、例えば品質トラブル回数から品質トラブル率を求めるなどの評価指標を算出する処理を行う(ステップ52(図14を用いて後述))。求めた評価指標を集計けった情報として表示用データファイルに格納する(ステップ53)。
図14は、図13のステップ52に示す評価指標算出処理における各指標の算出の仕方の一例を示したものである。例えば平均納期遅延日数を算出するため納入日(定量評価指標算出元データの「回答納期」)から要求納期(同「発注納期」)の差をとる演算を行い、納期トラブルコスト率を算出するために、仕入金額や品質トラブル対応コスト、納期トラブル対応コストの合計のうち納期トラブル対応コストの割合を求める演算を行うなどの、各評価指標の算出を行う。納期トラブルか品質トラブルか等トラブルの種別は定性評価指標算出元データベースのトラブル種別により判断される。納期遵守率のように各発注単体では算出できない指標については、先に調達先評価者端末18から入力された集計条件に合わせて複数の発注について集計をする。
図15は、図12に示す表示データ集計処理における、上位集計/アラームフラグ設定処理示すフローチャートを示す図である。まず表示する指標の名称とその値を表示用データファイル16から取得し(ステップ32)、目的別評価指標テーブルに基づいて通常の指標か信頼性指標かを判断し、通常の指標か信頼性指標かに応じて、表示用データファイル16の右列に設定するフラグ種別の設定を行う(ステップ33)。信頼性評価指標として設定した評価指標に関しては、これが目的別評価指標テーブルにて設定している閾値を下回る場合は、必要サンプル数を満たしていないため、1つ上の集計単位での評価指標表示を行うフラグを設定する(ステップ35)。
一般的に、集計的な情報ではなく、例えば調達先別部品別の情報などのきめ細かいデータを基に意思決定を行う際、そのサンプル数は少なくなりデータの信頼性が低下する傾向にあるが、本プログラムは、必要なサンプル数を満たす最小限の集計単位を判別することで、一定の信頼性を保った上でのきめ細く多様な意思決定を支援することができる。また、信頼性評価指標でない通常の評価指標に関しては、目的別評価指標テーブルにて設定している閾値を下回るか否かを判定し、下回る値についての注意を促すために数値の表示方法を変更するためのフラグを設定する(ステップ34)。この設定により、意志決定者は、例えば細かい数値参照せず、注意喚起が出ているデータと出ていないデータの区別のみから定性的な判断も行うことが可能となり、効率的かつ判断の失敗が少ない意思決定が行える。
図16は、図12に示す表示データ集計プログラムにおける、重要評価指標判定プログラムのフローチャートを示す図である。これは目的別評価指標テーブルにある評価指標のツリー構造を参照し、どの枝をどの順番で表示すべきかを、定量評価指標算出元ファイルや定性評価指標元ファイルの実績情報を基に重要度を判定し、表示順序を設定するプログラムである。まず調達先評価者端末18より入力される意思決定目的情報から、該当する目的別評価指標テーブルを参照し、ルート(第一評価指標)として設定されている評価指標を抽出し(ステップ64)、これらの指標を重要評価指標データの第一行目にデータ項目として設定し(ステップ65)、設定された指標に関して、集計プログラムで調達先評価者端末から入力された集計条件の集計単位で表示用データファイル16の指標を集計(和又は平均値の算出)する(ステップ66)。
次にこれらの指標を、判定優先度に応じて順次、重要度判定条件192と表示用データファイル16の集計結果情報を比較していく。この条件は図19に示す各指標の数値水準である。その結果、条件を満たさなかったもの、満たしたものの順番で、各々判定優先度昇順に表示順序を設定する(ステップ67)。これにより最新の調達実績を反映させることで、日々変化する(部品ごと、調達先ごとの)重要視すべき指標を判定することができる。
図17は、定量評価指標算出元ファイル8のデータ構造の例を示す図である。このファイルには、基幹システム等において発生した発注番号、発注日、調達先名、部品名、調達数量、価格、発注納期、回答納期、検収日、検査合格数などの各種取引の明細データから、意思決定に必要なデータをコピーした基幹情報のデータが格納されている。このデータは表示用データ集計プログラム14のリクエストに応じて取り出される。
図18は、集計条件のデータ構造の例を示す図である。調達先評価者端末18から入力された、意思決定目的情報、意思決定対象となる部品分類である集計単位、集計期間を格納している。ここでの例は、電子部品を対象に、過去24ヶ月のデータを用いて、調達先管理を行うということが、意志決定者により指定されている場合である。
図19は、目的別評価指標テーブル15のデータ構造の例を示す図である。ここには調達先評価者端末18から入力される、調達先選定や調達先管理等の利用目的別に設定した、表示する評価指標、評価指標が満たすべき数値基準などの評価指標の閾値(重要度判定条件)、評価指標の重要度、ツリー構造等の各評価指標の関連性を示すための指標の親子関連情報、各評価指標の信頼性を保障するための最小サンプル数を規定する評価指標が格納されている。このデータの設定方法、及び詳細については図20の説明と同時に行う。
図20は、図19に示す目的別評価指標テーブル作成のための登録画面の表示例を示す図である。ここでは意思決定の目的情報を登録し、意思決定目的情報ごとに、表示する評価指標の情報及びその階層構造を定義し、さらにその各評価指標に、望ましい水準となる閾値と、その数値の信頼性を測る評価指標を登録する。ここでは、調達先選定、調達先管理という2つの目的を定義し、各々にテーブルを作成している。各テーブルには、最も重要となる(従って初期画面に最初に表示する)第一評価指標及び各第一評価指標に関連する指標となる第二評価指標が定義されている。
また、各指標には2つの属性情報が定義されている。1つはその値が満たすべき数値水準であり、例えば調達先選定における発注納期遵守率に関しては、短納期発注率のうち8割以上を満たすことを水準として設定しているが、これは例えば短納期発注率が50%である部品であれば、調達先はその8割である40%については発注納期を遵守していることを調達先が満たすべき水準として設定している。もう1つは、その指標の信頼性を計るための指標である。例えば不良率という指標であれば不良は部品ごとに起こりうるために調達数量をその指標とし、納期遅延日数であれば発注単位に納期遅延は起こることから、発注件数がその指標となる。
またこれらの信頼性を測るための指標にも各々数値水準が設定されており、これは、その数値水準を満たさない場合において、評価指標のサンプル数が少ないと見なすものである。一般的に、財務的な指標や業務プロセスに関する指標を階層構造化し、自社に関する経営の可視化や目標管理に利用する方法やシステムは存在するが、本画面にて作成するテーブルは、他社(調達先)に関する情報の可視化や目標管理に応用でき、これを自社の経営意思決定支援システムなどと連携させて利用することも可能である。
図21は、表示用データファイル16のデータ構造の例を示す図である。このファイルは、表示用データ集計プログラム14から、集計結果情報、集計情報を受け取り、格納している。ここには価格、調達数量といった定量評価指標算出元ファイルからのデータや、品質トラブル対応の良さなどの定性評価指標算出元データベースからのデータ、上位集計やアラーム表示が必要か否かを示すフラグ、エビデンスデータベース13のエビデンスとの対応番号(エビデンスID)が、調達先別に、かつ全部品集計単位別で格納されている。これは評価画面生成プログラム17の入力となる。
図22は、図16に示す重要評価指標判定プログラムの出力となる、重要評価指標データのデータ構造の例を示す図である。ここで重要評価指標データとは、目的別評価指標テーブルにて、親評価指標となっている評価指標の指標名とその表示順序である。ここでは、価格低減率に1、納期トラブル対応コストに3、品質トラブル対応コストに2と数値が格納されているが、これは意思決定者の初期画面において、価格低減率、品質トラブル対応コスト、納期トラブル対応コストの順で表示することを示す。
<3.評価画面の表示部>
最後に、評価画面生成プログラム17を含む評価画面の表示部203について説明する。
最後に、評価画面生成プログラム17を含む評価画面の表示部203について説明する。
図23は、調達先評価者画面における、指標展開プログラム、分類展開プログラム、分類・指標展開プログラムによる画面遷移を概念的に示す図である。これらのプログラムをサブプログラムとして有する評価画面生成プログラム17は、表示用データファイル16より、集計結果情報、集計情条件、重要評価指標データを取得し、エビデンスデータベース13よりエビデンスデータを取得し、部品マスタより部品データを取得し、調達先マスタより調達先データを取得し、調達先評価者端末18から入力される画面操作データに応じて、調達先評価者端末18に、画面情報を提供する。
以下具体的な画面遷移について説明する。まずログイン画面(54)から、ユーザのID、パスワードによる認証(55)を行った後、ユーザが意思決定目的、集計期間の範囲、集計部品分類を入力する集計条件入力画面(56)に遷移する。目的入力画面に必要な入力(目的、集計期間、集計単位)をした後、その情報に基づき初期画面生成処理(57)を行い、初期画面を生成する(58)。
その後は意志決定者の画面操作に従って、柔軟な画面生成・表示を行う。具体的には、部品名や調達先名を指定し、部品プロフィール画面や調達先プロフィール画面への遷移(59、60)、部品分類名を指定することでの分類展開処理(62)、指標名を指定することでの指標展開処理(63)、各評価数値を指定すると、分類指標展開処理(61)を行う。
また、表示項目の指標展開後、その表示を元に戻す指標収納プログラムが、一度指標展開した列(を指定するボタン等)が選択された場合、展開した子指標に関する列の削除を行う(91)。さらに表示項目の分類展開後、その表示を元に戻す分類収納プログラムが、調達先評価者画面において画面操作にて、一度部品分類展開した行(を指定するボタン等)が選択された場合に、選択した子分類に関する行の削除を行う(92)。
集計条件入力画面、部品プロフィール画面については図33、図34を用いて後述する。調達先プロフィール画面60では調達先の売上高や従業員数などの基本データを表示する。
図24は、調達先評価者画面において初期画面の生成方法を示すフローチャートの例である。表示用データファイルより集計結果データ、(目的情報、集計単位情報、集計期間情報を保持する)集計条件情報、(表示する指標名、及びその表示順序を保持する)重要評価指標データを取り出し(ステップ68、69)、目的別評価指標テーブルでルートとなっている評価指標を図16に示す重要度評価指標データに格納された順序に従い、表示用データを並べ替える(ステップ70)。次に集計単位選定プログラム(ステップ71)、アラーム表示プログラム(ステップ72)を呼び出し、各数値の表示方法に関する処理を行い、調達先評価者端末に初期画面を表示する。集計単位選定プログラム及びアラーム表示プログラムについては、それぞれ図28、図29を用いて後述する。
図25は、調達先評価者画面において、選択した指標に関連する指標及びその値を表示する、指標展開プログラムを示すフローチャートの例である。目的別評価指標テーブルを参照し、選択した指標の子となる指標を取得し、各指標の評価指標を取得し表示する処理である。以下具体的にフローチャートの各ブロックでの処理を説明する。まず調達先評価者端末18が、調達先評価者から、展開するデータの評価指標のマウス等の入力手段による入力を受付け調達意思決定支援システム1に展開するデータの評価指標を識別する情報を送信し、調達意思決定支援システム1は、これを受信し、当該受信した識別情報に対応する評価指標コードを取得する(ステップ73)。また調達先評価者端末に表示されている全ての部品分類の情報を取得する(ステップ74)。次にステップ74で取得した部品分類別に、全ての指標に関して集計を行う(ステップ75)。ここでの集計は部品分類別に評価指標を算出することであり、必要に応じて合計または平均を算出する。次に目的別評価指標情報テーブル15を参照し、ステップ73で取得した展開する指標コードの子コードとなっている指標コードを取得し(ステップ76)、ステップ75で集計したデータからステップ76で取得した子指標コードをもつデータのみ抽出する(ステップ77)。最後に集計単位選定プログラム(ステップ78(図28を用いて後述))、アラーム表示プログラム(ステップ79(図29を用いて後述))を呼び出し、各数値の表示方法に関する処理を行った後、新たに表示するステップ76で取得した指標コード名と、ステップ77で集計を行った指標数値を、最初に展開指定した指標の右列に全て表示する(ステップ88)。
図26は、調達先評価者画面において、選択した分類の子分類に関する指標及びその値を表示する、分類展開プログラムを示すフローチャートの例である。これは選択した集計単位の下位集計単位となる集計単位を取得し、各集計単位の評価指標を取得し表示する処理である。以下具体的にフローチャートの各ブロックでの処理を説明する。まず調達先評価者端末18は調達先評価者から、調達先名、分類の支持を受付け、調達意思決定支援システム1は調達先評価者端末18から調達先名等調達先を識別する情報及び分類コード等分類を識別する情報を受信し、受信した情報から、展開するデータの調達先名、分類コードを取得する(ステップ81)。次に部品マスタを参照し、展開する分類コードの子コードとなっている分類コードを取得し(ステップ82)、現在表示されている指標の情報を取得する(ステップ83)。そしてステップ82で取得した分類コードを持ち、かつステップ83で取得した指標をもつ情報を表示用データファイル16から抽出し(ステップ84)、そのデータを分類コード別に集計を行う(ステップ85)。最後に集計単位選定プログラム(ステップ86)、アラーム表示プログラム(ステップ87)を呼び出し、各数値の表示方法に関する処理を行った後、新たに表示する分類コード名と、それに対応したステップ85で集計を行った分類コード別の数値を表示する(ステップ88)。
図27は、調達先評価者画面において、分類・指標展開プログラムを示すフローチャートの例である。図25、図26に示す処理を順に行う(ステップ89、90)。
図28は、上位集計フラグを取得し、サンプル数に応じた集計単位を表示する画面の生成を行う、集計単位選定プログラムのフローチャートの例である。まず表示するデータの評価指標名称、集計単位、値を取得する(ステップ93)。次に表示用データデータの上位集計フラグが立っているデータに関して、フォントの色を変えるなどの表示方法の変更を行い(ステップ94)、さらにその上位分類での評価指標の表示を併せて行う(ステップ95)。これにより、サンプル数の少ない評価指標に関して、より多くのサンプル数からの参考値が得られる。
図29は、アラーム判定フラグを取得し、注意を要する値に対して表示方法を変えた画面の生成を行う、アラーム表示プログラムのフローチャートの例である。まず、画面遷移により新たに表示する指標の名称や、集計単位を調達先評価者端末18の画面操作情報から取得し、該当する指標、集計単位の値を表示用データファイル16から取得する(ステップ96)。次に表示用データのアラーム判定フラグが立っているデータに関して、フォントの色を変えるなどの表示方法を変更する(ステップ97)。これにより要する評価指標へのユーザの注意が促されて、効率よく意思決定が行える。
図30は、調達先評価者画面における、指標展開プログラム、分類展開プログラム、分類・指標展開プログラムによる画面変化の一例を概念的に示す図である。図30(a)は初期画面の例、図30(b)は評価指標名の横にあるボタンを押し展開指定することで関連する指標を展開している例であり、品質トラブル対応コスト率を指定することで、目的別評価指標テーブル15に格納している指標の親子関係に従い、関連している品質面に関する指標が表示される。図30(c)は部品分類名の横にあるボタンを押し展開指定することで、展開指定した分類の下位集計単位での評価指標を展開表示する例であり、部品小分類欄を指定することで、部品大分類である電子部品について、その中に含まれる部品小分類に関する指標が全て表示される。図30(d)は評価指標値を押し展開指定することで、展開指定した値の指標展開、分類展開を同時に行っている例であり、「B社電子部品」の「品質トラブル対応コスト率」の値を指定することで、B社電子部品に所属するセンサ、モータ、LED等の部品小分類に関して、(目的別評価指標テーブル15の指標構造に基づき)品質トラブル対応コストと関連している不良率、品質トラブル対応の良さ、調達数量が表示される。この各種展開プログラムにより、部品分類階層構造、指標階層構造に基づいた、効率的な部品の比較や調達先の比較が可能となる。
図31は、調達先評価者画面において、図28に示す上位集計プログラムによって得られた画面表示の一例を示す図である。例えば発注件数が少ない部品に関しての評価指標は、併せてその上位集計単位である部品小分類での評価指標も表示する。この場合は納期に関する情報のため、発注件数をサンプル数としているが、例えば品質面に関する評価指標であれば、調達数量をサンプル数とするなど、指標に応じた評価指標が設定されている。ここでは部品小分類センサの中でもB社のEEA-01dという部品については、発注件数が35件と少ないため、併せてセンサ全体での指標を表示している。
図32は、調達先評価者画面において、図29に示すアラーム表示プログラムによって得られた画面表示の一例を示す図である。設定した閾値を下回った評価指標の表示方法を、そうでない評価指標の表示方法と区別して表示する。ここでは、B社電子部品の中で、仕入金額に対する品質トラブル対応コストの割合が5%以上の数値や、不良率が3%以上の数値、定性データの評価値の1つである品質トラブル時の調達先の対応の良さが2.3以下の数値について、表示方法を変えることで注意を喚起する表示方法としている。
図33は、調達先評価者画面において、調達先を管理する際に部品分類単位を選択する画面の一例を示す図である。本画面は図23の画面56の集計条件入力画面のうち、部品分類単位を選択する画面である。ここには部品分類の構造をツリー形式で表示しており、意志決定者はこの画面から容易に指定する部品分類を指定することができる。
図34は、調達先評価者画面において、調達品の仕様を確認する画面の一例を示す図である。調達先選定の際、部品名をクリックすることで、部品マスタからの情報を基に、図34のような部品プロフィール画面59が表示される。これにより評価指標のみからでは把握できない、部品仕様などが確認できる。
以上のとおり、本実施例によれば、基幹システムのデータベースに登録された過去の取引実績に基づく情報だけでなく、定性的な情報の評価値及びエビデンスデータも取り出し、それら情報を意思決定の目的ごとに設定した集計方法によって集計し、また過去の取引実績を基に見るべき情報の重要性を判定することで、意思決定者の利用方法に応じた情報表示画面を提供する。また、調達先のトラブル対応の良さ等、定性的な情報を基につけた評価値を、予め設定された基準に基づき、再評価の必要な評価値については再評価を促すことでその評価値の信頼性を高めることができる。
これらの特徴を有する調達意思決定支援システムにより、多様化する調達部品、調達先と関わる企業の調達業務において、適切な意思決定を行うことを支援することができる。
今日の調達品、調達先の多様化と、それに伴う調達先との取引方針の多様化という背景から、膨大な情報量を扱うようになった調達業務において、調達部品、調達先、意思決定目的による指向性をもつ情報を提供することで、迅速かつ適切な意思決定を支援することが可能となる。
1 調達意思決定支援システム、2 基幹システム、3 基幹システム内データベース、4 定性データ1次評価者端末、5 定性データ2次評価者端末、6 部品マスタ、7 調達先マスタ、8 定量評価指標算出元ファイル、9 1次評価結果ファイル、10定性データ評価値チェックプログラム、11評価値チェック基準テーブル、12定性評価指標算出元データベース、13エビデンスデータベース、14表示用データ集計プログラム、15目的別評価指標情報テーブル、16表示用データファイル、17評価用画面生成プログラム、18調達先評価者端末
Claims (17)
- 部品等の調達先の評価を表示する調達先評価者端末と接続され、前記調達先の評価をする調達意思決定支援システムにおいて実行される調達意思決定支援方法であって、
前記調達先評価者端末から評価指標の集計単位の情報を含む集計条件を入力し、
前記調達先に関する評価指標の値を表示用データファイルに格納し、
前記評価指標の重要度を判断するための重要度判定条件と前記評価指標とを対応付けて、当該調達先評価の目的別に格納する目的別評価指標テーブルに格納し、
前記表示用データファイルから前記格納した評価指標を読み出し、
読み出した評価指標を前記入力された集計条件に基づいて集計し、
前記集計された評価指標が前記目的別評価指標テーブルに格納された重要度判定条件を満たすか否かに基づいて前記調達先評価者端末に表示するための評価指標の表示順を決定することを特徴とする調達意思決定支援方法。 - 請求項1記載の調達意思決定支援方法であって、
前記表示用データファイルは、前記目的別評価指標テーブルに格納された評価指標のうち、予め前記調達先評価者端末から入力された調達先評価の目的の情報に対応する評価指標を格納したものであることを特徴とする調達意思決定支援方法。 - 請求項2記載の調達意思決定支援方法であって、
予め前記調達先との取引履歴の裏付けであるエビデンスに対する評価の情報と当該エビデンスの生じた取引を識別する発注識別情報とを対応付けて定性評価指標算出元データベースに格納し、
前記調達先の取引実績の情報と前記発注識別情報とを対応付けて定量評価指標算出元ファイルに格納し、
前記評価情報及び前記取引実績情報を前記発注番号をキーとして関係付け、
当該関係付けられた評価情報及び取引実績情報に基づいて算出した評価指標を前記表示用データファイルに格納することを特徴とする調達意思決定支援方法。 - 請求項3記載の調達意思決定支援方法であって、
予め評価指標別に表示順序の優先度を定める判定優先度を格納し、
格納した判定優先度及び前記重要度判定条件に基づいて前記表示順を決定することを特徴とする調達意思決定支援方法。 - 部品等の調達先の評価をする調達意思決定支援システムにおいて実行される調達意思決定支援方法であって、
前記調達先との取引履歴の裏付けであるエビデンスの情報と当該エビデンスに対する一次評価とを対応付けて一次評価ファイルに格納し、
格納した一次評価の統計的な妥当性を判定し、
その判定により妥当でないと判定された一次評価について二次評価情報の入力を受付け、
受付けた二次評価情報と当該二次評価情報の対象となったエビデンスの情報と当該エビデンスの生じた取引を識別する発注番号と対応付けて定性評価指標算出元データベースに格納し、
取引実績の情報と前記発注番号とを対応付けて格納する定量評価指標算出元ファイルから前記発注番号をキーとして前記取引実績情報を読み出し、
前記定性評価指標算出元データベースから前記二次評価情報を読み出し、
前記読み出した取引実績情報及び前記二次評価情報の組であって前記発注番号によって対応するものに基づいて、調達先を評価する基礎となる評価指標を算出し、
算出した評価指標が予め目的別評価指標テーブルに格納された重要度判定条件を満たすか否かによって調達先評価者端末に表示する評価指標の表示順序を決定することを特徴とする調達意思決定支援方法。 - 請求項5記載の調達意思決定支援方法であって、
前記統計的妥当性の判定において、
評価指標の集計単位を格納する評価値チェック基準テーブルから集計単位を読み出し、
読み出した集計単位で過去の一次評価の平均値及び標準偏差を算出し、
算出した平均値及び標準偏差に基づいて前記統計的妥当性を判定することを特徴とする調達意思決定支援方法。 - 請求項6記載の調達意思決定支援方法であって、
前記評価指標の算出においては、統計処理に必要とされるサンプル数を前記目的別評価指標テーブルに格納し、
前記定性評価指標算出元テーブルに格納したデータのサンプル数が前記必要サンプル数に満たないサンプル数の場合は、前記集計単位を包含する集計単位において前記評価指標を算出することを特徴とする調達意思決定支援方法。 - 部品等の調達先の評価を表示する調達先評価者端末と接続され、部品等の調達先の評価をする調達意思決定支援システムであって、
評価指標の集計単位の情報を含む集計条件及び前記調達先に関する評価指標の値を格納する表示用データファイルと、
前記評価指標の重要度を判断するための重要度判定条件と前記評価指標とを対応付けて、当該調達先評価の目的別に格納する目的別評価指標テーブルと、
前記表示用データファイルから前記格納した評価指標を前記格納した集計条件に基づいて集計し、集計された評価指標が前記目的別評価指標テーブルに格納された重要度判定条件を満たすか否かに基づいて前記調達先評価者端末に表示する評価指標の表示順を決定する集計部とを備えることを特徴とする調達意思決定支援システム。 - 請求項8記載の調達意思決定支援システムであって、
前記表示用データファイルは、前記目的別評価指標テーブルに格納された評価指標のうち、予め前記調達先評価者端末から入力された調達先評価の目的の情報に対応する評価指標を格納することを特徴とする調達意思決定支援システム。 - 請求項9記載の調達意思決定支援システムであって、
予め前記調達先との取引履歴の裏付けであるエビデンスに対する評価の情報と当該エビデンスの生じた取引を識別する発注識別情報とを対応付けて格納する定性評価指標算出元データベースと、
前記調達先の取引実績の情報と前記発注識別情報とを対応付けて格納する定量評価指標算出元ファイルとを更に備え、
前記表示用データファイルは、前記発注番号をキーとして関係付けられた評価情報及び取引実績情報に基づいて算出された評価指標を格納することを特徴とする調達意思決定支援システム。 - 請求項10記載の調達意思決定支援システムであって、
前記目的別評価指標テーブルは、評価指標別に表示順序の優先度を定める判定優先度を格納し、
前記集計部は、格納した判定優先度及び前記重要度判定条件に基づいて前記表示順を決定することを特徴とする調達意思決定支援システム。 - 部品等の調達先の評価をする調達意思決定支援システムであって、
前記調達先との取引履歴の裏付けであるエビデンスの情報と当該エビデンスに対する一次評価情報とを対応付けて格納する一次評価ファイルと、
格納した一次評価の統計的な妥当性を判定し、その判定により妥当でないと判定された一次評価について二次評価情報の入力を受付ける評価値生成部と、
受付けた二次評価情報と当該二次評価情報の対象となったエビデンスの情報と当該エビデンスの生じた取引を識別する発注番号とを対応付けて格納する定性評価指標算出元データベースと、
前記調達先との取引実績の情報と前記発注番号とを対応付けて格納する定量評価指標算出元ファイルと、
前記発注番号をキーとして関係付けられた、前記定量評価指標算出元ファイルに格納された取引実績情報と前記定性評価指標算出元データベースに格納された前記二次評価情報に基づいて、調達先を評価する基礎となる評価指標を算出する集計部とを備えることを特徴とする調達意思決定支援システム。 - 請求項12記載の調達意思決定支援システムは、
前記算出された評価指標についての重要度を判断する条件である重要度判断条件を格納する目的別評価指標テーブルを更に備え、
前記集計部は、
前記算出した評価指標が前記目的別評価指標テーブルに格納された重要度判定条件を満たすか否かによって調達先評価者端末に表示する評価指標の表示順序を決定することを特徴とする調達意思決定支援システム。 - 請求項13記載の調達意思決定支援システムは、
前記評価指標を集計する単位を格納する評価値チェック基準テーブルを更に備え、
前記評価値生成部は、
前記評価値チェック基準テーブルから読み出した集計単位で過去の一次評価の平均値及び標準偏差を算出し、算出した平均値からの乖離度を前記標準偏差に基づいて算出し、前記統計的妥当性を判定することを特徴とする調達意思決定支援システム。 - 請求項14記載の調達意思決定支援システムであって、
前記目的別評価指標テーブルは、前記統計的妥当性の判定に必要とされるサンプルの数を格納し、
前記集計部は、前記定性評価指標算出元テーブルに格納したデータのうち、所定の集計単位の条件を満たすサンプルの数が前記統計的妥当性の判定に必要なサンプルの数に満たない場合は、前記集計単位を包含する他の集計単位において前記評価指標を算出することを特徴とする調達意思決定支援システム。 - 請求項8記載の調達意思決定支援システムは、
前記集計された評価指標の情報を前記調達先評価者端末に表示するための情報を生成する表示部を備え、
前記表示部は、前記調達先の評価の目的、集計期間、集計単位である部品分類の入力を促す集計条件入力画面の情報を生成し、
前記集計部は、当該入力項目の入力を確認すると、当該入力項目を前記表示用データファイルに格納することを特徴とする調達意思決定支援システム。 - 請求項9の調達意思決定支援システムにおいて、
前記表示部は、前記集計をする単位である集計単位の入力を促す画面の情報を生成し、
前記集計部は、前記集計単位の入力を受けると、入力された集計単位に基づき前記表示用データファイルに格納された評価指標を集計することを特徴とする調達意思決定支援システム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004303649A JP2006119685A (ja) | 2004-10-19 | 2004-10-19 | 基幹システムと連携した調達意思決定支援システム |
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JP2004303649A JP2006119685A (ja) | 2004-10-19 | 2004-10-19 | 基幹システムと連携した調達意思決定支援システム |
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JP2004303649A Withdrawn JP2006119685A (ja) | 2004-10-19 | 2004-10-19 | 基幹システムと連携した調達意思決定支援システム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009265735A (ja) * | 2008-04-22 | 2009-11-12 | Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd | 社外業者自動発注システム |
JP2011150557A (ja) * | 2010-01-22 | 2011-08-04 | Hitachi Ltd | フォーキャスト管理システム、その制御方法及びそのプログラム |
JP2021068435A (ja) * | 2019-10-17 | 2021-04-30 | 株式会社日立製作所 | サプライヤー評価装置及びサプライヤー評価方法 |
-
2004
- 2004-10-19 JP JP2004303649A patent/JP2006119685A/ja not_active Withdrawn
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