JP2006119451A - 導電性ローラおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】像担持体などとの固着、トナー汚れを防止し、経済性に優れる導電性弾性体ローラおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】ローラの外周面に改質処理を施した導電性ローラにおいて、ローラ外周面のスラスト方向で異なる処理レベルで改質された表面を具備していることを特徴とする導電性ローラ、並びに、紫外線照射処理及び電子線照射処理から選ばれた改質処理法で、ローラの外周面のスラスト方向において照射照度及び照射時間のうち少なくとも1つを変えてローラ外周面を改質することを特徴とする導電性ローラの製造方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、ゴムローラの外周面を処理する方法に関し、より具体的には、複写機、レーザビームプリンター、LEDプリンターなどの電子写真や電子写真製版システムなどにおいて使用される導電性ローラの外周面の改質に関する。
従来、複写機、レーザビームプリンター、LEDプリンターなどの電子写真装置や電子写真製版システムの装置内では、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ等の用途に、それぞれその用途に適する形態の弾性体ローラが使用されている。これら電子写真装置内で利用される弾性体ローラは、図3に示すように、弾性体ローラ本体31と、その中心に芯金32とを持ち、円筒形状ローラ本体部の筒孔を貫通した芯金32の一部が両端に突出した形態とされている。ローラ本体部の両端に突出した芯金部にそれそれ荷重Fを掛け像担持体に密着させている。
弾性体ローラ本体31は、例えば、帯電ローラのように像担持体などに対して、ローラ表面を密着して圧接させるため、ゴム、エラストマー等のソリッド、発泡体で構成された弾性体などにより像担持体との圧接時の密着性の確保を図っている。そしてこれらの弾性体ローラは成形材料を円筒形状に成形加硫後に芯金を圧入して、その後弾性体ローラ本体の外径及び端部寸法を研磨、突切り加工にて仕上げて寸法出しを行うか、または金型に成形材料を注入して加熱硬化させて金型形状により弾性体ローラ本体の外径及び端部寸法を出していた。
加えて、帯電ローラ、転写ローラ等では、バイアス電圧を印加して、圧接させる像担持体(感光体)を帯電させて、使用するために、弾性体には導電性が付与され、導電性の弾性体ローラとされている。
また、画像形成プロセスに対して、近年、ますます画像形成速度の高速化と、画像自体の高精細化が進められている。高速で、高画質の画像を得るためには、例えば、導電性発泡体ローラで構成した転写ローラが高速で回転する際に、感光体とか転写ベルトなどの像担持体と転写材(紙)とを安定して接触させたために、転写ローラは低硬度にしてかつ転写ローラへの荷重を増やし転写ローラの変形を大きくして像担持体との密着幅(ニップ幅)を増やす方法がとられている。
また、転写ローラには、トナーの静電気力による転写材(紙)表面への引き寄せを良好に行うために、適正な電圧を印加するが、非通紙時において、像担持体(感光体)への過度の電流や電流リークなどによる印加電圧のブレークダウンを防止する目的で、転写ローラの抵抗値は、1×106〜1×1012Ω・cmの半導電領域に選択されている。また、高速化、高精細化に伴い、転写ローラから転写材(紙)に対して、短時間に電荷を移動する必要があり、つまり、電流が増すにつれ、画質の均一性を支配する電流密度の均一性は、ローラの抵抗率分布の影響を受け易くなるため、例えば、転写ローラを構成する発泡体において抵抗率分布の均一性が優れるNBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)やヒドリンゴムなどの極性ゴムを用いて導電性を付与することが多くなった。
一方、密着幅(ニップ幅)を増やすために像担持体などに対しての転写ローラへの圧接力の増加に伴い、転写ローラは像担持体との固着、像担持体への染み出し防止が特性として益々求められている。
像担持体との固着を防止、像担持体への染み出し防止、などの目的で弾性体ローラ本体31の外周表面に表面処理を施しゴム表面の粘着性を低下させる方法が従来から知られている。
従来の弾性体ローラの表面処理方法としては弾性体表面に感放射線性を有するものを含浸させ、次いで紫外線または電子線を照射し表面処理層を形成している。また弾性体ローラの製造では紫外線、電子線などをローラ表面に一様に照射するために紫外線、電子線光源に対してローラを回転していた(例えば、特許文献1参照。)。
またローラを回転させながら照射して導電性弾性体の表面に紫外線が全面に均一に照射され、更に表面に加熱処理を行うことが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2002-082514号公報(第2-3頁) 特開2002-139896号公報(第5頁)
しかしながら、例えば帯電ローラ、転写ローラなどの弾性体ローラでは芯金の撓みによる変形量違いの防止、端部浮き防止、紙の搬送性の安定化などで外径形状はクラウン、ストレート形状など目的に応じ選択され、像担持体(感光体)との圧接時に形成されるニップ幅は必ずしも一定になってない。
更に研磨などの加工応力に対する逃げ方が端部と中央では異なるため弾性体ローラの両端面はハネ上がりが起き易くニップ幅が一定にならない場合がある。この様に一定のニップ幅にならない種々の変動要因により、圧接時に部分的に異なる圧力分布が生じる。
つまり圧接時に部分的な異なる圧力分布が生じる場合には、弾性体ローラの外周面に紫外線、電子線などを均一に照射し、均一に改質した表面を持った従来の弾性体ローラは圧接時の圧力が高い部分に感光体との固着、トナー汚れが発生し易いなどと問題があった。また圧接時の圧力が高い部分はニップ幅が広がり、均一な抵抗分布になっている弾性体ローラが圧接により圧力が高い部分に他の部分より電流が増え画像むらになることがあった。
本発明は上述した課題を解決するもので、本発明の目的は、像担持体などとの固着、トナー汚れを防止し、経済性に優れる導電性弾性体ローラおよびその製造方法を提供することにある。
前記目的は以下の手段によって達成される。
ローラの外周面に改質処理を施した導電性ローラにおいて、ローラ外周面のスラスト方向で異なる処理レベルで改質された表面を具備していることを特徴とする導電性ローラ。
紫外線照射処理及び電子線照射処理から選ばれた改質処理法で、ローラの外周面のスラスト方向において照射照度及び照射時間のうち少なくとも1つを変えてローラ外周面を改質することを特徴とする導電性ローラの製造方法。
回転体と対向、圧接してニップを形成する導電性弾性ローラにおいて、前記回転体の外径近傍の外径を有し、かつ加熱した金属ローラに、対向、圧接して使用される近傍荷重を相対的に前記導電性弾性ローラにかけた状態で、前記導電性弾ローラを回転してローラ外周面の熱処理をすることを特徴とする導電性ローラの製造方法。
かかる本発明の方法で製造される弾性ローラ、例えば、導電性弾性体ローラ、導電性発泡体ローラは、長期放置において像担持体などとの固着を防止し、また電子写真装置で使用される帯電ローラ、転写ローラに使用しても耐久性のある画像の濃度むらのないものとできる利点がある。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
導電性弾性体ローラの形状は、電子写真装置や電子写真製版システムなどの画像形成装置に用いられるローラタイプで、また外径形状は弾性体ローラ本体31の外径がローラ本体の中央部から端部まで同径であるストレート形状またはローラ本体31の中央部の外径を端部の外径より大きしたクラウン、テーパ形状になっているものあるいはローラ本体31の中央部の外径を端部の外径より小さくした逆クラウン形状になっているものに適用される。
導電性弾性体ローラは、導電性の芯金(円柱状の導電性基材)上に、直接あるいは他の層を介して間接的に、導電性弾性体層が形成される。
また導電性基材についても、本発明による特段の制限は無く、画像形成装置に用いられるものであれば本発明において使用できる。その導電性としては、体積抵抗値が104Ω・cm以下程度であれば良い。例えばステンレス、鉄、または防錆のため表面をニッケルやニッケル・クロム鍍金等を施した鉄等の金属、あるいは導電性が付与された樹脂を導電性基材として用いることができる。
導電性弾性体の導電性は、体積抵抗値が1×104〜1×1012Ω・cmであることが好ましい。
導電性弾性体に使用されるポリマー原料としてはNBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン−共重合体)、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、SBR(スチレンブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、シリコンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム等のゴムがある。またこれらゴムを混合物としても用いることができ、特に限定されるものでない。
また、前記ポリマ−原料に必要に応じて添加される導電性物質としては、導電粒子では導電性カーボンブラック、TiO2、SnO2・ZnOなどの金属酸化物、SnO2とSb25の固溶体、ZnOとAl23の固溶体などの複酸化物、Cu、Agなどの金属粉などが挙げられ、導電粒子以外ではイオン導電性物質としてLiBF4、NaSCNなどの金属塩、第4級アンモニウム塩などの界面活性剤が挙げられる。
NBR、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム等(混合物も含む)は材料ポリマー自身に起因した導電性発現機構のため、導電性粒子を分散することによって抵抗値を調整する材料に比べ局所的な抵抗値むらが少ない。
しかし、NBR、エピクロルヒドリンゴム等の極性の強いポリマーは接着性が強いため感光体等の被帯電体との長期接触放置において粘着または固着してしまう懸念があるので導電性弾性体ローラの外周面に表面処理を行い表面を改質している。
また導電性弾性体はソリッド、発泡体に関わらず適用でき、発泡剤を用いて発泡体にするには発泡剤としては有機発泡剤例えばA.D.C.A(アゾジカルボンアミド)系、D.P.T(ジニトロソペンタメチレンテトラアミン)系、T.S.H(p−トルエンスルホニルヒドラジド)系、O.B.S.H(オキシビスベンゼンスルフェニルヒドラジド)系などを添加すれば良い。無機発泡剤としては例えば重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニュウムなどが挙げられる。
また、表面処理前の導電性弾性体ローラを製造するのには例えば上述したポリマー、導電性物質、発泡剤などを必要に応じて含有したゴム混練り材料を押出し機で円筒状に成形し、円筒状の成形体をUHF(Ultra High Frequency マイクロ波加硫)、熱風炉、加硫缶など公知の加熱法で加硫または加硫発泡する。その後加硫または加硫発泡した円筒状の成形体を芯金に圧入接着する。
更に圧入接着した成形体ローラを所望のローラ長に成形体の両端面を切断突切して、その後成形体ローラの外径を公知のNC円筒研削盤などによりクラウン、ストレート形状など所望のローラの外径形状に研磨して仕上げる。
両端部の芯金突出部にかける荷重が大きいと芯金が撓むため、ローラの外径形状は両端部の外径より中央部の外径を大きくしたクラウン形状になっているローラが多く、そのクラウン量は円筒研削盤よる外径精度または金型形状精度で制御している。
一方、端部と端部以外においては研磨応力からの逃げ量の違いから端部ハネ上がりが発生し、ローラの硬度が低硬度であればあるほどローラ本体の両端部のハネが大きくなりやすい。
次に弾性体ローラの外周面への表面処理方法であり本発明の一例を示す表面処理方法を図1の模式図を用いて説明する。
弾性体ローラの搬送構成を説明する。
31は弾性体ローラのローラ本体であり、芯金32の突出部の両端は芯金外径に勘合するインロー部を配置した取付け部1a、1bにより両側から位置決めされている。
取付け部1a、1bはそれぞれ搬送チェーン2上に固定した搬送台3a、3bに取付けられている。搬送チェーン2をA方向に移動させると弾性体ローラが同方向に移動する。
取付け部1aは搬送台3bに配置してある図示されてない軸受けを介して回転自在であり、また芯金32の突出部のスラスト方向に稼動し図示されてないバネのバネ圧で芯金32の突出部をクランプする。
取付け部1bは搬送台3bに配置してある図示されてない軸受けを介して回転自在であり、更に取付け部1bと略同軸にスプロケット4が取付けてある。
スプロケット4は駆動チェーン5に連結してあり、スプロケット4の回転駆動は駆動チェーン5の移動スピードと搬送チェーン2の移動スピードの差から与える。
スプロケット4がB方向に回転駆動すると弾性体ローラに同様にB方向に回転が与えられ同時に搬送チェーン2の移動により弾性体ローラが回転しながらA方向に移動する。
次に照射源の構成を説明する。6は照射源である紫外線光源である。紫外線照射の光源の波長としては100〜450nmが良い。
光源としては前記波長範囲の紫外線を照射できるものであれば特に限定されない。
ランプ出力は10〜100W/cmから適宜選ばれる。
紫外線光源6は弾性体ローラに対して略直交に配置してローラ本体の端部からもう一方の端部まで図示されてない駆動モータによりC方向に速度を変えながら移動する。
次に一連の動作を説明すると取付け部1aと1bにより弾性体ローラを固定して搬送チェーン2と駆動チェーン5により弾性体ローラを回転させながら紫外線光源6下にA方向に移動し弾性体ローラを回転させながらA方向の移動を停止した。紫外線光源の有効長さにより弾性体ローラの投入数が適宜決められる。
紫外線光源6とローラ本体外周面との照射距離が一定になるように設定されていて、照射距離は光源の照射効率から5〜40mmの間から適宜選ばれる。
紫外線光源6は予め設定された速度でローラ本体の端部からもう一方の端部までC方向に移動して回転するローラ本体の外周面に紫外線を照射する。
照射時間は1〜20分程度行えば良い。
改質処理前の弾性体ローラの外周面に
照射する紫外線光源6の移動速度を変えることにより回転する弾性体ローラの外周面のスラスト方向での紫外線照射量が変わり、弾性体ローラのスラスト方向での改質処理レベルを変える。
つまり紫外線の照射量を変えることにより弾性体ローラの外周面であるゴム表面が酸化および硬化の変化が起こって外周面の非粘着化度がスラスト方向で変わる。
本発明は電子線照射においても同様に適用できる。
電子線の照射には、例えば加速電圧150kV・電子電流最大40mAの電子線照射装置(岩崎電気株式会社製)を用いて弾性体ローラの外周面のスラスト方向での電子線の線量を変えることにより改質処理レベルを変えることができる。電子線の線量(kGy)は、[装置定数×電子電流(mA)]/処理スピード(m/min)で定義される。装置定数はあらかじめ線量フィルムを用いてある電子電流・処理スピードでの線量を測定し装置定数を算出することができる。弾性体ローラのスラスト方向へ電子線の照射源を移動する速度を変えることにより処理スピードが変わり、弾性体ローラのスラスト方向での改質処理レベルを変えることができる。または処理スピードを固定して電子電流を変えることにより同様に改質処理レベルを得ることができる。電子線の線量は50〜2000kGyからの間から適宜選ばれる。
また、照射時には窒素ガスパージして行うことが望ましい。
次に導電性弾性体ローラの外周面への表面処理方法であり本発明の別例を示す表面処理方法を図2の模式図を用いて説明する。
31は改質処理前の導電性弾性体ローラのローラ本体であり、21は導電性弾性体ローラに当接して回転する金属ローラである。金属ローラ21は中空形状で中空部に金属ローラ21を加熱するハロゲンヒータ22を内蔵し、また金属ローラに回転駆動を伝達するギヤ23が取付けてある。
導電性弾性体ローラの芯金32の一部である突出部の両端に図示されてない錘により荷重Fを掛けてローラ本体31は回転駆動する金属ローラ21に圧接する。圧接されたローラ本体31は加熱された金属ローラの回転に連れ周り回転しながらニップを形成し、ローラ本体31の形成ニップ面から加熱された金属ローラ21の熱が移動してやがてローラ本体31の外周全面は金属ローラ21から加熱される。
導電性弾性体ローラと対向、圧接して導電性弾性体ローラにニップが形成される回転体としては感光体、2次転写対向ローラ(転写ベルト駆動ローラ)、中間転写ドラムが挙げられ、導電性弾性体ローラと対向、圧接して使用される対向ローラの外径近傍が金属ローラの外径として選定される。金属ローラの外径は対向ローラの外径の±10%以内が良い。また導電性弾性体ローラと対向ローラが対向、圧接して使用される荷重の近傍が荷重Fとして選定される。
対向、圧接して使用される対向ローラの外径と本発明の表面処理方法で用いられる金属ローラの外径が近傍で、圧接して使用される荷重と本発明の表面処理方法で用いられる荷重Fが近傍であるため、実機で形成されるニップとほぼ同様なニップが本発明の表面処理方法で形成されて導電性弾性体ローラの外周面の加熱処理することにより、圧接時に部分的な圧力分布違いが生じていても圧力が高い部分はニップ幅が広がり、圧力が高い部分に金属ローラ21からの加熱処理量が多くなりローラ外周面のスラスト方向で改質処理レベルを変えることができる。
(実施例1、比較例1)
次に導電性弾性ローラの外周面に表面処理を施す方法として電子写真方式の複写機・プリンターなどで使用され対向、圧接する対向回転体が外径φ30mmの感光体でバイアス電圧を印加して転写材(転写紙)の表面を帯電させる転写ローラを例にとって本発明の製造法を詳細に説明する。
表面処理を施す前の導電性発泡体弾性ローラは以下のように調製した。
未加硫の原料組成物は、ポリマー原料としてNBR 100質量部、発泡剤としてADCA(アゾジカルボンアミド)系発泡剤8質量部、OBSH(オキシビスベンゼンスルフェニルヒドラジド)系発泡剤8質量部、発泡助剤として尿素樹脂4質量部、加硫剤として硫黄1.5質量部、加硫促進剤としてメルカプトベンゾチアゾール(2−スルファニルベンゾチアゾール)1質量部、テトラエチルチウラムジスルフィド2質量部、充填剤としてカーボンブラック20質量部、炭酸カルシウム40質量部、加硫促進助剤として亜鉛華(酸化亜鉛)5質量部、ステアリン酸1質量部、軟化剤として液状NBR 20部を含み、これらを慣用の混練方法であるニーダーを用いて均一に練り込み、ロールでシーティングした。この混練りされた原料組成物を、押出し成形機により円筒状の(未加硫の)成形体とし、その後、切断機により切断して全長寸法を出した。
調製される円筒状の未加硫成形体の寸法は、内径φ5.0mm、外径φ14.5mm、長さ310mmとした。この円筒状の未加硫成形体を、加硫缶で165℃、20分の条件で加硫・発泡させ、熱風炉で180℃、30分の条件で2次加硫を行い、円筒状の導電性発泡体とした。
得られた円筒状発泡体の筒孔に、その表面に導電性の接着剤を塗布した、外径がφ8.0mmの芯金を圧入した。この芯金を圧入した円筒状発泡体を、160℃、15分の加熱条件下で熱風炉を用いて加熱し、導電性接着剤による加熱接着を行った。次いで、芯金の圧入・接着を行った後、スキン層が付いた発泡体ローラの両端部を突切りし、また外径をNC円筒研削機で研磨をして、発泡体の中央部外径φ18.0mm、端部外径φ17.64mmで両端部から20mm位置に180μmテーパが入ったテーパ形状、発泡体長さ306mm、芯金突出部長さ15mmの転写ローラ用の導電性発泡体ローラに加工した。
研磨した後の発泡体ローラの硬度を測定したらアスカーCローラ硬度計(500g荷重(4.9N)時)で26度であった。
導電性発泡体ローラの外径をレーザ外径測長機で測定したところ、中央部外径はほぼφ18.0mmであったが、両端部から5mmの位置から逆に両端部までの外径が徐々に大きくなっていて端部外径はφ17.64mmからハネ量で0.06mmあった。
次に本発明で使用される表面処理方法を図1で詳細に説明すると紫外線光源はランプの波長185nmおよび245nmが主成分、照射エネルギー30mW/cm2(照射距離20mm時)である。導電性発泡体ローラは同時に15本処理し、導電性発泡体ローラのラジアル方向回転数は60rpmである。
実施例1では紫外線光源の送り速度は両端部から5mmの位置までは5mm/minで他の送り速度は30mm/minに一定にした。
比較例1では紫外線光源の送り速度は30mm/minに一定にし他、条件は実施例1と同一にして表面処理した。
実施例1、比較例1とも上述した表面処理を施す前の導電性発泡体ローラを用いた。
実施例1の転写ローラと比較例1の転写ローラを40℃、相対湿度95%の過酷条件の環境下で有機感光体(像担持体)と総圧1kg荷重(9.8N)で圧接し30日間放置したところ、実施例1の転写ローラでは有機感光体との固着等の弊害は発生しなかった。比較例1の転写ローラでは有機感光体と両端部から2mmの位置まで固着跡が発生した。
(実施例2、比較例2)
導電性弾性ローラの外周面に表面処理を施す方法として電子写真方式の複写機、プリンターなどでバイアス電圧を印加して外径φ30mmの感光体の表面を帯電させる帯電ローラを例にとって本発明の製造法を詳細に説明する。
表面処理を施す前の導電性弾性ローラは以下のように調製した。
未加硫の原料組成物は、エピクロルヒドリンゴム(ダイソー(株)製)100質量部、充填剤としての炭酸カルシウム45質量部、補強材としてのSRFカーボン2質量部、酸化亜鉛5質量部、可塑剤10質量部、ステアリン酸1質量部、過塩素酸4級アンモニウム塩2質量部及び酸化防止剤(テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートメタン])1質量部をオープンロールで20分間混練し、更に加硫促進剤(DM:dibenzothiazyl disulfide)1質量部、加硫促進剤(TS:Tetramethylthiuram monosulfide)0.5質量部及び加硫剤としてイオウ1質量部を加えて、更に15分間オープンロールで混練後シーティングした。この混練りされた原料組成物を、押出し成形機により円筒状の(未加硫の)成形体とし、その後、切断機により切断して全長寸法を出した。
調製される円筒状の未加硫成形体の寸法は、内径φ5.0mm、外径φ14.2mm、長さ240mmとした。この円筒状の未加硫成形体を、加硫缶で160℃、30分の条件で加硫させ、熱風炉で160℃、60分の条件で2次加硫を行い、円筒状の導電性弾性体とした。
得られた円筒状弾性体の筒孔に、その表面に導電性の接着剤を塗布した、外径がφ6.0mmの芯金を圧入した。この芯金を圧入した円筒状弾性体を、160℃、20分の加熱条件下で熱風炉を用いて加熱し、導電性接着剤による加熱接着を行った。次いで、芯金の圧入・接着を行った後、弾性体の両端部を突切りして、更にスキン層が付いた導電性弾性ローラの外径をNC円筒研削機で研磨をし、また、弾性体の両端部を突切りして、中央部外径φ12.4mm、端部外径φ12.14mmの130μmのクラウン形状で、長さ230mmの帯電ローラ用の導電性弾性ローラに調製した。研磨した後の導電性弾性体ローラの硬度を測定したらアスカーCローラ硬度計(1000g荷重(9.8N)時)で73度であった。
導電性弾性体ローラの外径をレーザ外径測長機で測定したところ、中央部外径はほぼφ12.4mmであったが、端部外径φ12.18mmの110μmのクラウン形状で両端部から5mmの位置から逆に両端部までの外径が徐々に大きくなっていて端部外径はφ12.18mmからハネ量で0.02mmあった。
次に図2を用いて本発明で使用される表面処理方法を更に詳細に説明すると芯金突出部に掛ける荷重Fは500g(4.9N)で金属ローラの外径はφ30mmにした。金属ローラの回転数は20rpmに設定し、転写ローラは従動回転にした。金属ローラの表面温度が190℃になるようにハロゲンランプの温度制御を行った。
前記条件設定した表面処理方法を用いて未処理の導電性発泡体ローラの改質処理を行うにあたり加工時間を4分に設定した。
実施例2では上述した表面処理を施す前の導電性弾性体ローラを用いて表面処理した。比較例2として比較例1で用いた均一表面処理法を用いて実施例2と同一の表面処理を施す前の導電性弾性体ローラをスラスト方向に均一に表面処理法した。
実施例2と比較例2の改質後のマイクロ硬度を測定すると実施例2は中央部の硬度に比べ両端部の硬度が高く、一方比較例2ではスラスト方向の硬度差がなかった。
実施例2は端部の改質が大きく、比較例2は均一であることが判る。
実施例2と比較例2の帯電ローラを40℃、相対湿度95%の過酷条件の環境下で、有機感光体(像担持体)と総圧1kg荷重(9.8N)で圧接した実施例2と比較例2を搭載したカートリッジ(キヤノン製、EP-L)を30日間放置したところ、実施例2の帯電ローラでは有機感光体との固着等の弊害は発生しなかった。比較例2は両端部に固着が発生した。
次に実施例2で作製した帯電ローラと比較例2で作製した帯電ローラをカートリッジ(キヤノン製、EP-L)に搭載し、各々のカートリッジをレーザビームプリンター(キヤノン製、レーザショットA404)に装着して目視により出力画像の画質を評価した。
耐久性を評価するためにL/L環境(温度10℃、相対湿度15%)下に、実機および実施例2と比較例2を搭載したカートリッジを24時間放置した。L/Lでの耐久性の評価は連続ハーフトーン画像を出力し500枚毎に画像を抜き取り評価し10000枚耐久を目標に画像を出力した。また1000枚毎に帯電ローラの汚れを目視により評価した。
5000枚まで出力したところ、比較例2の帯電ローラで両端部側の表面が白い汚れが目立ってきたが、画像には問題がなかった。実施例2では全体に薄っすら白い汚れがつき始めた。
実施例2、比較例2とも6000枚まで画像には問題がなかったが、7000枚通紙後に比較例2でハーフトーン画像の濃度むらが発生した。比較例2の帯電ローラでは両端部側の表面が白い汚れが5000枚出力の状態より濃く付着していた。実施例2では画像には問題がなかった。
実施例2では10000枚出力しても画像には問題がなくハーフトーン画像の濃度むらも見られなかった。実施例2では全体に薄っすら白い汚れが付いていたが画像には問題がなかった。
本発明の実施例1に適用される表面処理方法を説明する模式図である。 本発明の実施例2に適用される表面処理方法を説明する模式図である。 導電性弾性体ローラの構成を模式的に示す図である。
符号の説明
1a、1b 取付け部
2 搬送チェーン
4 スプロケット
5 駆動チェーン
6 紫外線光源
21 金属ローラ
22 ハロゲンランプ
31 ローラ本体
32 芯金

Claims (4)

  1. ローラの外周面に改質処理を施した導電性ローラにおいて、ローラ外周面のスラスト方向で異なる処理レベルで改質された表面を具備していることを特徴とする導電性ローラ。
  2. ローラの外周面の外径に応じてローラ外周面の硬度を変えることを特徴とする請求項1に記載の導電性ローラ。
  3. 紫外線照射処理及び電子線照射処理から選ばれた改質処理法で、ローラの外周面のスラスト方向において照射照度及び照射時間のうち少なくとも1つを変えてローラ外周面を改質することを特徴とする導電性ローラの製造方法。
  4. 回転体と対向、圧接してニップを形成する導電性弾性ローラにおいて、前記回転体の外径近傍の外径を有し、かつ加熱した金属ローラに、対向、圧接して使用される近傍荷重を相対的に前記導電性弾性ローラにかけた状態で、前記導電性弾ローラを回転してローラ外周面の熱処理をすることを特徴とする導電性ローラの製造方法。

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