JP2006119337A - 磁気光学式空間光変調器 - Google Patents

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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】 画素数が多く、画素間隔が狭い、高密度の空間光変調器を実現できるようにすること、効率よく画素の磁化方向を制御できるようにすること、発熱量を抑え、動作の安定性の向上を図ることなどである。
【解決手段】 磁気光学材料からなる磁性膜を具備し、ファラデー効果により偏光方向を回転させる画素14が、多数、互いに離間した状態でX方向及びY方向に2次元的に配列され、各画素に沿って配線したX側の駆動ライン40及びY側の駆動ライン42を流れる駆動電流によって発生する合成磁界により各画素の磁化方向が個別に制御される。X側及びY側の駆動ラインの全部もしくは一部が画素と画素の間隙部に配線され、その間隙部に配線された駆動ラインを隣接する画素で共用するように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ファラデー効果を利用する磁気光学式空間光変調器に関し、更に詳しく述べると、磁性膜の磁化方向を制御する駆動ラインの全部もしくは一部を画素と画素の間隙部に配線し、その間隙部に配線した駆動ラインを、隣接する画素で共用するようにした磁気光学式空間光変調器に関するものである。
磁気光学空間光変調器は、光の振幅、位相、偏光状態を、磁性膜のファラデー効果を利用して空間的に変調する磁気光学デバイスであり、磁性膜の磁化方向を独立に制御可能な多数の画素(画素)をX方向及びY方向に配列した構成となっている。このような2次元アレイ状の画素配列をもつ空間光変調器は、情報を高速で並列処理可能なことから、光学情報処理システム、光コンピューティング、プロジェクターTV、動画ホログラム記録、光体積記録などを実現するキーデバイスとして、近年、研究開発が進められている。
磁気光学空間光変調器の一例を図4に示す。空間光変調器10は、磁性膜(磁気光学材料)12からなり、ファラデー効果により偏光方向を回転させる画素14が、多数、互いに離間した状態でX方向(横方向)及びY方向(縦方向)に2次元的に配列され、各画素14に沿ってX側とY側の駆動ラインが配線されている構造である。X側の各駆動ラインにはX側駆動部16からX側駆動パルス電流が供給され、Y側の各駆動ラインにはY側駆動部18からY側駆動パルス電流が供給される。これらX側駆動部16とY側駆動部18の動作は、制御部20によって制御される。そして、選択されたX側駆動ラインとY側駆動ラインを流れる駆動パルス電流によって発生する磁界の合成磁界により、各画素の磁化方向が個別に制御される。
図5は基本動作の説明図である。図面を簡略化するため2個の画素のみ描いている。第1の偏光子22を透過して直線偏光となった入射光は、空間光変調器の各画素14に入射する。入射光は、透明基板24及び磁性膜12を透過し、金属膜28で反射され、再び磁性膜12及び透明基板24を透過して出射する。このとき、磁性膜12のファラデー効果によって、各画素14で反射する光の偏光方向は所定の角度だけ回転する。ここで、上段の画素に正方向の磁界(+H)が印加されたとき+θF (例えば+45度)のファラデー回転が生じるとすると、下段の画素に負方向の磁界(−H)が印加されたときには−θF (例えば−45度)のファラデー回転が生じる。これらの反射光は第2の偏光子30に達するが、その偏光透過面が+45度に設定されていると、+45度ファラデー回転した上段の光は透過(ON)するが、−45度ファラデー回転した下段の光は遮断(OFF)される。このようにして、各画素に印加される磁界の向きを制御することで、各画素による反射光のオン・オフを制御できる。
空間光変調器における各画素は、1個1個完全に独立した個別の素子ではなく、実際には、LPE法によって基板上の全面に磁性膜を育成し、その磁性膜を多数の画素に磁気的に区画した状態としたものである。これは、各画素を非常に小さく且つ正確に配列する必要があるためである。例えば、特許文献1には、磁性ガーネット材料上の画素に相当する領域にSi等の酸化可能な膜パターンを形成し、全体を熱処理することにより、Si膜直下の磁性ガーネット材料を還元して変質させ、画素単位で磁化反転が可能となる多数の画素を形成する技術が開示されている。このようにすると、ファラデー効果によって、各画素を通過する光の偏光方向を所定角度だけ回転させることができ、従って、各画素における磁化の方向を任意に選択することにより、空間的に変調された光を生成することができる。
各画素の磁化方向を独立に制御するには、各画素に沿って配線した駆動ラインを選択して駆動電流を流し、それによって発生する合成磁界を利用している。従来技術の一例を図6に示す。図6のAは駆動ラインを平面的に表しており、Bは断面を示している。X側及駆動ライン(横方向;点線で示す)32びY側の駆動ライン(縦方向;実線で示す)34は、各画素14上を、その周辺に沿ってそれぞれ3/4周するように、従って各画素はX側とY側とで合計6/4周回するように配線されている。なお、三角形の図形は端子を示している。選択されたX側及びY側の2本の駆動ラインを流れる駆動パルス電流のタイミングが一致したとき、駆動パルス電流により発生する磁界が合成され、その合成磁界によって当該画素の磁化方向が制御される。
このようなパターンの駆動ラインは、図6のCに示すように、画素14の中央部に磁束を集中させているため、画素14の中央部に大きな反転磁界が発生する(図6のCにおいて、磁界の方向を矢印で示す)。しかし、画素14の駆動ライン下部では、磁界が水平方向を向いてしまい磁化反転には寄与していない。また、画素の周辺では反転方向と逆方向の磁界成分が発生している。更に、このようなパターンの駆動ラインでは、画素と画素の間隙部に逆向きの磁界が発生してしまう。これらの逆方向の磁界は、画素の磁化反転を妨げる要因となっている。そのため、駆動ラインを流れる電流により発生する磁界が有効に利用されていない。
従って、画素の磁化反転のために電流値を大きくしなければならず、駆動ラインの抵抗によって大きな発熱が生じ、各画素と駆動ラインが高温になって動作の安定性が損なわれる問題が生じる。特に、画素及び画素間隔を狭くすると、必然的に駆動ラインの断面積が小さくなり、抵抗が増加して発熱量は更に大きくなる他、製造が困難になる。
更に、画素間隔の狭小化により駆動ラインの形状が制限され、発生する印加磁界の分布も制限されてしまう。そのため、ターゲット画素以外の画素への磁界漏洩やターゲット画素内部で発生してしまう印加磁界と逆方向の成分をもつ誘導磁界により、画素の磁化反転に適した印加磁界分布を作ることができず、駆動パルス電流の通電のみで(駆動時に磁化反転を補助するためのバイアス磁界を併用することなく)しかも誤動作無く駆動することは極めて難しい。
このような理由により、従来の駆動ライン構成では、例えば1万画素以上の、規模が大きく且つ画素間隔20μm以下の高密度の画素構成を実現することは非常に難しかった。因みに、画素間隔が大きいと情報の密度が低下してしまうため、大量の情報を高速で処理する用途には不適当なものとなってしまう。
米国特許第5,473,466号公報
本発明が解決しようとする課題は、画素数が多く、画素間隔が狭い、高密度の空間光変調器を実現できる駆動ラインの構成を提供すること、比較的小さな駆動パルス電流による磁界で、効率よくターゲット画素の磁化方向を制御できるようにすること、発熱量を抑えて動作の安定性の向上を図ること、などである。
本発明は、磁気光学材料からなる磁性膜を具備し、該磁性膜内に、ファラデー効果により偏光方向を回転させる画素が、多数、互いに離間した状態でX方向及びY方向に2次元的に配列され、各画素に沿って配線した駆動ラインを流れる駆動電流によって発生する合成磁界により各画素の磁化方向が個別に制御される磁気光学式空間光変調器において、駆動ラインの全部もしくは一部が画素と画素の間隙部に配線され、その間隙部に配線された駆動ラインを隣接する画素で共用するようにしたことを特徴とする磁気光学式空間光変調器である。
例えば、X側とY側の駆動ラインは、ともに直線状に延び、それらの全部が画素と画素の間隙部に配線されているようにする。その場合、隣り合うX側の駆動ライン及び/又は隣り合うY側の駆動ラインが、2ラインずつ一方の端部で短絡されてループを形成している構成が好ましい。
また、X側とY側の駆動ラインは、各画素を3/4周ずつ回るような蛇行状をなし、それらの一部もしくは全部が画素の間隙部に配線されているようにしてもよい。その場合、X側の駆動ラインは、X方向については各画素上もしくはその近傍を通り、Y方向については画素と画素の間隙部を通るように配線され、Y側の駆動ラインは、Y方向については各画素上もしくはその近傍を通り、X方向については画素と画素の間隙部を通るように配線されている構成が好ましい。
その他、X側とY側のいずれか一方の駆動ラインは、直線状に延び、全部が画素と画素の間隙部に配線され、2ラインずつ短絡されてループを形成しており、他方の駆動ラインは、各画素上もしくはその近傍を通り、往復で周回するように配線されている構成、あるいは一方の駆動ラインは、斜め45度に配列されている画素に対して往復で周回するように配線され、他方の駆動ラインは、斜め−45度に配列されている画素に対して往復で周回するように配線されている構成などでもよい。
これらにおいて、画素と画素の間隙部は、画素間を磁気的に分離するための溝構造になっており、該溝内に駆動ラインの全部もしくは一部が埋め込まれているのが好ましい。
本発明に係る磁気光学式空間光変調器は、駆動ラインの全部もしくは一部が画素と画素の間隙部に配線され、その間隙部に配線された駆動ラインを隣接する画素で共用するように構成しているので、駆動ラインの長さを大幅に短縮できる。また、駆動ラインの間隔が半分になるので駆動ラインの断面積を増加させることが容易となり、電気抵抗が減少し表面積が増加して放熱しやすくなり、駆動ライン1本当たりの温度上昇も抑制できる。そのため、全体の発熱量を低減でき、製造も容易となる。また、ターゲット画素に印加する反転磁界を増大することができるため、小型で画素数が多く信頼性の高い磁気光学式空間光変調器を実現できる。
磁気光学式空間光変調器は、磁性膜(例えば、磁性ガーネット単結晶膜)中に、それぞれ独立に磁化方向を設定できファラデー効果により入射光に対して磁化方向に応じた偏光方向の回転を与える多数の画素が、互いに離間した状態でX方向及びY方向に2次元的に配列されており、各画素に沿って配線した駆動ラインを流れる駆動電流によって発生する磁界の合成磁界により各画素の磁化方向を個別に制御する構造である。ここで、駆動ラインの全部もしくは一部が画素と画素の間隙部に配線され、その間隙部に配線された駆動ラインを隣接する画素で共用するように構成されており、その点に特徴がある。
駆動ライン構成の典型例を図1に示す。図1のA及びBは、駆動ラインの平面パターンを表している。図1のAに示す例では、X側の駆動ライン40(横方向;点線で示す)とY側の駆動ライン42(縦方向;実線で示す)は直線状に延び、それらの全部が画素14と画素14の間隙部に配線されている。各駆動ラインの端部は、独立に引き出されて端子44,46に接続されている。従って、各駆動ラインは完全に独立して駆動できる。これは、最も基本的なパターンである。重なり部分が少ないために、上側の駆動ラインの高さの低下、抵抗の減少などの効果が得られる。図1のBに示す例でも、X側の駆動ライン40(横方向;点線で示す)とY側の駆動ライン42(縦方向;実線で示す)は直線状に延び、それらの全部が画素14と画素14の間隙部に配線されている。隣り合うX側の駆動ライン40及び隣り合うY側の駆動ライン42が、2ラインずつ交互に一方の端部で短絡されてループが形成され、引き出されて端子44,46に接続されている。従って、各駆動ラインは、2本ずつペアで駆動される。隣り合う画素を同時に同方向に反転させることはできないが、端子数は半減できる。
画素間を磁気的に分離するために、画素と画素の間隙部を溝構造にすることがある。そのような溝構造の場合には、該溝内に駆動ラインの全部もしくは一部を埋め込むことができる。その様子を図1のCに示す。図1のCは、図1のBの駆動ライン構成についての駆動形態の一例を示している。X側駆動ライン40及びY側駆動ライン42を、一端で2本ずつ接続して通電している。通電により、X側駆動ライン40とY側駆動ライン42の交点に位置する画素(図1のBでは交差斜線で示すターゲット画素)が選択され、その画素の磁化方向がX側及びY側の駆動パルス電流による合成磁界によって磁気飽和し磁化方向が反転する(図1のCで白抜き矢印で示す)。但し、隣接する画素は、X側及びY側の駆動ラインによる通電のタイミングが合致しないので磁気飽和せず、磁化方向は元の状態を保ったままである。この構成では、4本の駆動ラインで1個の画素を取り囲んでおり、そのため画素に均一磁界が作用し、確実に磁化方向を制御できる。
駆動ラインの間隔があいているために、画素中心部での反転磁界は減少しているが、画素全体では反転磁界の磁界成分が増加しており、画素内部での体積当たり平均磁界は図6のにC示す従来構成の2倍以上になることが確認できた。
このように、本発明の駆動ライン構成では、従来構成に比べて効率よく反転磁界を印加することができ、駆動パルス電流値を低減することができる。消費電力は駆動電流の2乗に比例するため、発生熱量は大きく減少し、更に発熱を抑制することができる。また図1のA及びBからも分かるように、本発明の駆動ライン構成は従来構成に比べ、総じて駆動ラインの長さが短い。そのため、駆動ラインの抵抗は更に減少し、消費電力と温度上昇を抑えることができる。
更に本発明の駆動ライン構成では、発生する反転方向磁界は、画素内部で一様に平均的に発生するために、駆動ライン位置が適正な位置からずれた場合でも発生磁界成分の変動が少なくて済む。それに対して従来構成では、2本の駆動ラインは点対称になっていないため、反転方向磁界成分の最大位置は画素中央部からずれており、更に反転方向の磁界成分は最大位置付近に集中している。そのため、最大磁界の発生する位置が画素端部側へ移動する方向に駆動ライン位置がずれてしまい、最大磁界の発生する位置が画素端部を越えてしまうと画素内部に発生する反転方向の磁界成分は大幅に減少してしまう。また、最大位置より遠方では磁界は反転方向と逆向きに発生しているため、最大位置がずれた時の画素内部に発生する反転方向の磁界成分の合計は大きく変動してしまう。それに対して、本発明の駆動ライン構成は、従来構成に比べて駆動ライン設置における許容誤差が大きく、より容易に製造することが可能となる。
次に、従来の駆動ライン構成で現れる画素と画素の間隙部での逆方向磁界の抑制について説明する。従来の駆動ライン構成では、駆動ラインが各画素を跨ぐ部分で小さなコイルが形成され、そのため反転方向とは逆方向の磁界が発生する。この逆方向の磁界は、各画素の間隙に発生し、画素上部の左右両端面にあるような逆方向の磁界を強めてしまい、磁化反転を妨げている。それに対して本発明の駆動ライン構成では、駆動ラインを隣接する画素間で共有しているために反転方向と逆方向に磁束が集中する場所が少なく、磁化反転をより容易に行うことができる。即ち、駆動電流を低減することができ、温度上昇を抑えることができる。
更に本発明の駆動ライン構成では、駆動ラインの全てまたは一部が間隙部近傍に配置しているため、図1のCのように間隙部が溝となっている場合は、駆動ラインを溝内部に埋め込むことができる。駆動ラインを埋め込むと、最も強い磁界の発生する場所が画素内部に移動するので、画素に発生する反転磁界は更に増加する。磁場解析を用いて検証を行った結果、発生する反転磁界の平均は、画素中心と駆動ライン中心との平均距離にほぼ反比例することが分かった。この構造について磁場解析を行った結果を図1のDに示す。符号40は駆動ラインを示す。磁界が画素全体で反転方向に均一に発生するために効率よく反転磁界を発生することができ、従来構成の3倍を超える平均反転磁界が得られる。
以上説明したように、本発明の駆動ライン構成は従来構成に比べて駆動ライン本数を減少させることができるため、製造が容易で駆動時の温度上昇も少ない。しかも、反転磁界をより効率よく画素に印加できるために、優れた電流効率と動作の安定性も得られる。
図2は、磁気光学式空間光変調器の製造方法の一実施例を示している。磁性膜12は、例えばBi置換希土類鉄ガーネット膜であり、GGG基板上に液相エピタキシャル成長によって約3μm成膜したものである。ここではGGG基板については、図示するのを省略している。Aは工程を示し(a)〜(d)は以下の説明に対応しており、B〜Dは途中工程での平面状態を表している。
(a)磁性膜12の全面に、スパッタ法や蒸着法などによりAl膜50を形成する。その後、画素形成領域のみにレジスト層52を形成する。
(b)次に、レジスト層52をマスクとして、イオンミリングにより画素同士の間隙領域のAl膜を除去し、更にイオンミリングを進めて溝54を形成する。従って、溝54は、画素14の領域を除いて縦横に格子状に形成される(図2のB参照)。ここでは、外周もイオンミリングされて凹部となっている。画素14に対応する領域には、Al膜50が残り、光反射膜となる。
(c)SiO2 絶縁膜56を形成後、スパッタ法、蒸着法、あるいはメッキ法などによりCu膜を埋め込み、X側の駆動ライン40を配線する(図2のC参照)。駆動ラインは、Cuの他、AuやAlなどで作製してもよい。
(d)更に、同様に、SiO2 絶縁膜56を形成後、スパッタ法、蒸着法、あるいはメッキ法などによりCu膜を埋め込み、Y側の駆動ライン42を配線する(図2のD参照)。この駆動ラインも、Cuの他、AuやAlなどで作製してもよい。
このようにすると、X側の駆動ライン40及びY側の駆動ライン42が溝(凹部)54内に埋め込まれた磁気光学式空間光変調器が得られる。
図3は本発明に係る駆動ライン構成の他の例を示す説明図である。Aに示す例では、X側とY側の駆動ラインは、各画素を3/4周ずつ回るような蛇行状をなし、X方向については各画素上もしくはその近傍を通り、Y方向については画素と画素の間隙部を通るように配線され、Y側の駆動ラインは、Y方向については各画素上もしくはその近傍を通り、X方向については画素と画素の間隙部を通るように配線されている。この構成は、駆動ラインが上下で重なっている部分が少なく、そのため上側の駆動ラインの位置を下げることができる。発生磁界の対称性が崩れているが、画素と画素の間隙部での逆向きの磁界の発生はなく、1画素当たりの駆動ラインの周回数が6/4であるために強い発生磁界が得られる。
図3のBに示す例では、X側とY側の駆動ラインは、各画素を3/4周ずつ回るような蛇行状をなし、それらの全部が画素の間隙部に配線されている。この構成では、駆動ラインが上下で重なっている部分が多くなる。しかし、画素同士の間隙部を溝構造にすれば、この欠点は解消できる。
図3のCに示す例では、X側の駆動ラインは、直線状に延び、全部が画素と画素の間隙部に配線され、2ラインずつ短絡されてループを形成しており、Y側の駆動ラインは、各画素上もしくはその近傍を通り、往復で1周回するように配線されている。この構成は、上下の駆動ラインで異なるパターンを用いているが、1画素当たりの駆動ラインの周回数が6/4あるために強い発生磁界が得られる。このパターンは、駆動ラインの埋め込み化に適している。
図3のDに示す例では、一方の駆動ラインは、斜め45度に配列されている画素に対して往復で1周回するように配線され、他方の駆動ラインは、斜め−45度に配列されている画素に対して往復で1周回するように配線されている。この構成は、駆動ラインの長さが端子毎に異なり、また隣り合う画素を同時に同方向に反転させることはできないが、画素当たりの駆動ラインの周回数が更に多く(周回数:2)、発生磁界もほぼ均一になる。
以上の説明から分かるように、画素同士の磁気的な分離を溝構造で行い、その溝内に駆動ラインを収める構成は、いずれの駆動ラインのパターンにも対応できるため好ましい。しかし、図1のA及びB、図3のAに示す構成などでは、駆動ラインの上下の重なりが少ないので、溝構造でなく、例えば画素同士の磁気的な分離を、選択成長法により画素領域のみ単結晶化することで行うような構成でも十分対応できる。
本発明における駆動ラインと発生磁界の一例を示す説明図。 磁気光学式空間光変調器の製造方法の一実施例を示す工程説明図。 本発明における駆動ラインの他の例を示す説明図。 磁気光学空間光変調器の一例を示す説明図。 基本動作の説明図。 従来技術における駆動ラインと発生磁界の一例を示す説明図。
符号の説明
14 画素
40 X側の駆動ライン
42 Y側の駆動ライン
44,46 端子

Claims (8)

  1. 磁気光学材料からなる磁性膜を具備し、該磁性膜内に、ファラデー効果により偏光方向を回転させる画素が、多数、互いに離間した状態でX方向及びY方向に2次元的に配列され、各画素に沿って配線した駆動ラインを流れる駆動電流によって発生する合成磁界により各画素の磁化方向が個別に制御される磁気光学式空間光変調器において、
    駆動ラインの全部もしくは一部が画素と画素の間隙部に配線され、その間隙部に配線された駆動ラインを隣接する画素で共用するようにしたことを特徴とする磁気光学式空間光変調器。
  2. X側とY側の駆動ラインは、ともに直線状に延び、それらの全部が画素と画素の間隙部に配線されている請求項1記載の磁気光学式空間光変調器。
  3. 隣り合うX側の駆動ライン及び/又は隣り合うY側の駆動ラインが、2ラインずつ一方の端部で短絡されてループを形成している請求項2記載の磁気光学式空間光変調器。
  4. X側とY側の駆動ラインは、各画素を3/4周ずつ回るような蛇行状をなし、それらの一部もしくは全部が画素の間隙部に配線されている請求項1記載の磁気光学式空間光変調器。
  5. X方向については各画素上もしくはその近傍を通り、Y方向については画素と画素の間隙部を通るように配線され、Y側の駆動ラインは、Y方向については各画素上もしくはその近傍を通り、X方向については画素と画素の間隙部を通るように配線されている請求項4記載の磁気光学式空間光変調器。
  6. X側とY側のいずれか一方の駆動ラインは、直線状に延び、全部が画素と画素の間隙部に配線され、2ラインずつ短絡されてループを形成しており、他方の駆動ラインは、各画素上もしくはその近傍を通り、往復で周回するように配線されている請求項1記載の磁気光学式空間光変調器。
  7. 一方の駆動ラインは、斜め45度に配列されている画素に対して往復で周回するように配線され、他方の駆動ラインは、斜め−45度に配列されている画素に対して往復で周回するように配線されている請求項1記載の磁気光学式空間光変調器。
  8. 画素と画素の間隙部は、画素間を磁気的に分離するための溝構造になっており、該溝内に駆動ラインの全部もしくは一部が埋め込まれている請求項1乃至7のいずれかに記載の磁気光学式空間光変調器。
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