JP2006118862A - 応力腐食割れサンプルの作製方法および非破壊試験用試験片 - Google Patents

応力腐食割れサンプルの作製方法および非破壊試験用試験片 Download PDF

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孝和 鈴木
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元 中山
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Abstract

【課題】 低炭素ステンスレス鋼での応力腐食割れのメカニズムを解明した結果に基づき、実機に発生する応力腐食割れを再現性良く導入したサンプルを容易に作製することができる応力腐食割れサンプルの作製方法および非破壊試験用試験片を提供すること。
【解決手段】 低炭素ステンレス鋼やNi基合金の試験片に熱処理によりCrを含む析出物を析出させるようにした後、腐食液による腐食環境下で応力腐食割れを発生させるようにする。
これにより、低炭素ステンレス鋼やNi基合金であってもCrを含む析出物を析出させることで、粒界部分の耐食性を局部的に落とすことができ、応力腐食割れを発生させることができるようになる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、応力腐食割れサンプルの作製方法および非破壊試験用試験片に関し、応力腐食割れの割れを非破壊評価するためなどに必要な割れを導入したサンプルを作製するもので、低炭素ステンレス鋼での応力腐食割れのメカニズムを解明し、これに基づき再現性良くサンプルを作製できるようにしたものである。
ステンレス鋼の中には、使用条件により応力腐食割れを起こすものがあることが知られており、例えば高温高圧高純度水環境中で使用するオーステナイト系ステンレス鋼では、そのメカニズムとして、鋭敏化にともないCr炭化物の析出による粒界近傍のCr濃度の低下により腐食が進行することが知られている。
これを対策するため低炭素ステンレス鋼が開発されているが、この鋭敏化対策材であっても応力腐食割れが起こっており、鋭敏化条件を外した場合の応力腐食割れの発生のメカニズムは明らかになっていないのが現状である。
一方、応力腐食割れが生じる恐れのある環境下で使用する機器の監視技術や非破壊検査技術の向上や高精度化を図ろうとする場合には、実際の応力腐食割れを再現したサンプルが必要となる。
このような応力腐食による割れが入ったサンプルを作製する方法として、例えば特許文献1には、溶接継手の隅肉溶接部に応力腐食割れを導入したサンプルを作製する技術が開示されており、第1の金属材と第2の金属材との接合箇所の隅肉溶接部に、隅肉溶接を跨いだ状態の熱作動部材を一体に固定し、腐食環境における加熱時の熱膨張差により、隅肉溶接部に引っ張り残留応力を付与して応力腐食割れを発生させるようにしている。
また、特許文献2には、インコネルクラッド部に応力腐食割れを形成した試験体を作製する方法(インコネルはインコ社の登録商標)が開示されており、低合金鋼とステンレス鋼とを溶接継手により接続するとともに、低合金鋼の表面に端部が溶接継手の側部と接触するようインコネルクラッドをバタリングして試験体を作製し、この試験体のインコネルクラッドに曲げ応力を生じさせるためインコネルクラッドの表面が凸状の円弧面となるように試験体を曲折させ、かかる状態で試験体を所定の温度および圧力の熱水により煮ることでインコネルクラッドに応力腐食割れを形成するようにしている。
さらに、試験体に応力腐食割れを発生させることに関連する文献として特許文献3,4などがある。
特開平11−173958号公報 特開平11−192579号公報 特開2000−333397号公報 特開平10−227785号公報
ところが、従来の応力腐食割れを導入したサンプルを作製する方法では、いずれも低炭素ステンレス鋼については、応力腐食割れの発生メカニズムを解明し、そのメカニズムに基づく条件からサンプルに応力腐食割れを生じさせるようにするものでなく、実機での発生状況とこれまでの高炭素ステンレス鋼の応力腐食割れについての一般的な知見に基づいて条件を定めたり、発生の頻度の高い溶接継手に限ってサンプルを作製するようにしているに過ぎない。
このため、限られた条件や溶接継手に限ってサンプルを作製できるに過ぎないなどの問題がある。
この発明は、かかる従来技術の課題に鑑みてなされたもので、低炭素ステンスレス鋼での応力腐食割れのメカニズムを解明した結果に基づき、実機に発生する応力腐食割れを再現性良く導入したサンプルを容易に作製することができる応力腐食割れサンプルの作製方法および非破壊試験用試験片を提供しようとするものである。
上記従来技術が有する課題を解決するため、本願発明者らが低炭素ステンレス鋼における応力腐食割れのメカニズムについて鋭意研究を重ねた結果、次のようなメカニズムがあり、熱処理の条件で2つに分類することができることが分かった。
すなわち、通常のステンレス鋼の場合の500〜800℃での鋭敏化にともなう粒界近傍のCr濃度の低下により腐食が進行するのと同様に、低炭素ステンレス鋼についても、Crを含む析出物が析出する場合には、応力腐食割れが発生することが分かった。
特に低炭素ステンレス鋼では、Crを含む析出物としては、Cr炭化物は通常のステンレス鋼に比べて非常に少ないが、Cr炭化物のほか通常のステンレス鋼では問題とならなかったσ相、χ相、ラーベス相の析出によって粒界部分の耐食性が局部的に落ち、応力腐食割れが起こることが分かった。
これにより、低炭素ステンレス鋼では、500℃以上の温度で熱処理を行い、Cr炭化物のほかに、σ相、χ相、ラーベス相、G相といった金属間化合物相のCrを含む析出物を析出させるようにすることが応力腐食割れを起こさせるために必要となる。
また、粒界付近でのγ相以外の相(bcc系相)とγ相とが共存する場合には、応力腐食割れが誘起されることが分かった。
さらに、加工により導入されたひずみ(溶接による熱ひずみを含む)は短時間の応力腐食割れの発生を可能とすることが分かった。
これにより、250℃以上の温度で熱処理を行う場合には、熱処理前に特に変形により母相を双晶変形や粒界付近の母相を局所的に相変態させることや試験片内にひずみを蓄積させることで、粒界付近に熱力学的に不安定な状態を引き起こさせておき、粒界の耐食性を悪くする析出物の析出もしくはγ相以外の相の出現のための活性化エネルギを下げることができ、応力腐食割れを発生させるのに有効となることが分かった。
以上の2つに分類したメカニズムにより、通常耐食性が落ちない粒界付近の耐食性を容易に落とすことができ、このような試験片を腐食環境下におくことで、粒界腐食を起こさせ、応力腐食割れを模擬した割れを導入したサンプルを作製できることが分かり、この発明を完成したもので、その具体的な構成は以下の通りである。
すなわち、この発明の請求項1記載の応力腐食割れサンプルの作製方法は、C量が0.02wt%以下となる低炭素ステンレス鋼およびNi基合金の試験片に応力腐食割れを導入したサンプルを作製するに際し、前記試験片に熱処理によりCrを含む析出物を析出させるようにした後、腐食液による腐食環境下で応力腐食割れを発生させるようにしたことを特徴とするものである。
この応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、C量が0.02wt%以下となる低炭素ステンレス鋼およびNi基合金の試験片に応力腐食割れを導入したサンプルを作製するに際し、前記試験片に熱処理によりCrを含む析出物を析出させるようにした後、腐食液による腐食環境下で応力腐食割れを発生させるようにしており、低炭素ステンレス鋼やNi基合金であってもCrを含む析出物を析出させるようにすることで、粒界部分の耐食性を局部的に落とすことができ、応力腐食割れを発生させることができるようになる。
また、この発明の請求項2記載の応力腐食割れサンプルの作製方法は、請求項1記載の構成に加え、前記熱処理を500℃以上の温度で行うとともに、Crを含む析出物として少なくともCr炭化物、σ相、χ相、ラーベス相、G相といった金属間化合物相のいずれかを析出させるようにしたことを特徴とするものである。
この応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記熱処理を500℃以上の温度で行うとともに、Crを含む析出物として少なくともCr炭化物、σ相、χ相、ラーベス相、G相といった金属間化合物相のいずれかを析出させるようにしており、低炭素ステンレス鋼やNi基合金に対してCrを含む析出物として少なくともCr炭化物、σ相、χ相、ラーベス相、G相といった金属間化合物相のいずれかを析出させることで、粒界部分の耐食性を局部的に落とすことができ、応力腐食割れを発生させることができるようになる。
さらに、この発明の請求項3記載の応力腐食割れサンプルの作製方法は、C量が0.02wt%以下となる低炭素ステンレス鋼およびNi基合金の試験片に応力腐食割れを導入したサンプルを作製するに際し、前記試験片に加工による変形またはひずみを導入するとともに、熱処理により粒界付近にγ相以外の相とγ相とが共存するようにした後、腐食液による腐食環境下で応力腐食割れを発生させるようにしたことを特徴とするものである。
この応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、C量が0.02wt%以下となる低炭素ステンレス鋼およびNi基合金の試験片に応力腐食割れを導入したサンプルを作製するに際し、前記試験片に加工による変形またはひずみを導入するとともに、熱処理により粒界付近にγ相以外の相とγ相とが共存するようにした後、腐食液による腐食環境下で応力腐食割れを発生させるようにしており、粒界付近に熱力学的に不安定な状態を引き起こさせておき、粒界の耐食性を悪くする析出物の析出もしくはγ相以外の相の出現のための活性化エネルギを下げることができ、応力腐食割れを発生させることができるようになる。
また、この発明の請求項4記載の応力腐食割れサンプルの作製方法は、請求項3記載の構成に加え、前記加工による変形またはひずみの導入と熱処理とを、前記試験片の応力腐食割れを導入する部分に局所的なひずみを加え、次いでこの試験片に熱処理を施すことで行うようにしたことを特徴とするものである。
この応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記加工による変形またはひずみの導入と熱処理とを、前記試験片の応力腐食割れを導入する部分に局所的なひずみを加え、次いでこの試験片に熱処理を施すことで行うようにしており、局所的なひずみを加えた部分にのみ応力腐食割れを発生させることができるようになり、任意の場所に応力腐食割れを導入できるようになる。
さらに、この発明の請求項5記載の応力腐食割れサンプルの作製方法は、請求項3記載の構成に加え、前記加工による変形またはひずみの導入と熱処理とを、前記試験片にひずみを加え、次いでこの試験片の応力腐食割れを導入する部分に局所的な熱処理を施すことで行うようにしたことを特徴とするものである。
この応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記加工による変形またはひずみの導入と熱処理とを、前記試験片にひずみを加え、次いでこの試験片の応力腐食割れを導入する部分に局所的な熱処理を施すことで行うようにしており、局所的な熱処理を施した部分にのみ応力腐食割れを発生させることができるようになり、任意の場所に応力腐食割れを導入することができるようになる。
また、この発明の請求項6記載の応力腐食割れサンプルの作製方法は、請求項3〜5のいずれかに記載の構成に加え、前記熱処理を250℃以上の温度で行うとともに、この熱処理前に予め加工により母相の双晶変形、粒界付近の母相の局所的な相変態、ひずみの蓄積のいずれかを行うようにしたことを特徴とするものである。
この応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記熱処理を250℃以上の温度で行うとともに、この熱処理前に予め加工により母相の双晶変形、粒界付近の母相の局所的な相変態、ひずみの蓄積のいずれかを行うようにしており、熱処理前の加工などで粒界付近に熱力学的に不安定な状態を引き起こさせておき、粒界の耐食性を悪くする析出物の析出もしくはγ相以外の相の出現のための活性化エネルギを下げることができ、応力腐食割れを一層容易に発生させることができるようになる。
さらに、この発明の請求項7記載の応力腐食割れサンプルの作製方法は、請求項1〜6のいずれかに記載の構成に加え、前記腐食液による腐食環境下で前記試験片表面に引っ張り力を加えるようにしたことを特徴とするものである。
この応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記腐食液による腐食環境下で前記試験片表面に引っ張り力を加えるようにしており、引っ張り力により、一層応力腐食割れの進行を促進することができるようになる。
また、この発明の請求項8記載の応力腐食割れサンプルの作製方法は、請求項1〜7のいずれかに記載の構成に加え、前記加工による変形またはひずみの導入と熱処理とを、前記試験片を溶接することにより同時に行うようにしたことを特徴とするものである。
この応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記加工による変形またはひずみの導入と熱処理とを、前記試験片を溶接することにより同時に行うようにしており、溶接することで加工と熱処理を同時に行って応力腐食割れを導入したサンプルを作製できるようになる。
さらに、この発明の請求項9記載の応力腐食割れサンプルの作製方法は、請求項1〜8のいずれかに記載の構成に加え、前記腐食液を、ポリチオン酸、シュウ酸、硫酸含有の酸、塩酸含有の少なくともいずれかの溶液とするようにしたことを特徴とするものである。
この応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記腐食液を、ポリチオン酸、シュウ酸、硫酸含有の酸、塩酸含有の少なくともいずれかの溶液とするようにしており、これらの溶液で腐食環境を作り、応力腐食割れを発生させることができるようになる。
また、この発明の請求項10記載の非破壊試験用試験片は、前記請求項1〜9のいずれかに記載の応力腐食割れサンプルの作製方法により作製されたことを特徴とするものである。
この非破壊試験用試験片によれば、前記請求項1〜9のいずれかに記載の応力腐食割れサンプルの作製方法により試験片を作製することができ、応力腐食割れを模擬した割れを導入した試験片で非破壊試験を行うことができる。
この発明の請求項1記載の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、C量が0.02wt%以下となる低炭素ステンレス鋼およびNi基合金の試験片に応力腐食割れを導入したサンプルを作製するに際し、前記試験片に熱処理によりCrを含む析出物を析出させるようにした後、腐食液による腐食環境下で応力腐食割れを発生させるようにしたので、低炭素ステンレス鋼やNi基合金であってもCrを含む析出物を析出させることで、粒界部分の耐食性を局部的に落とすことができ、応力腐食割れを発生させることができる。
また、この発明の請求項2記載の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記熱処理を500℃以上の温度で行うとともに、Crを含む析出物として少なくともCr炭化物、σ相、χ相、ラーベス相、G相といった金属間化合物相のいずれかを析出させるようにしたので、低炭素ステンレス鋼やNi基合金に対してCrを含む析出物として少なくともCr炭化物、σ相、χ相、ラーベス相、G相といった金属間化合物相のいずれかを析出させることで、粒界部分の耐食性を局部的に落とすことができ、応力腐食割れを発生させることができる。
さらに、この発明の請求項3記載の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、C量が0.02wt%以下となる低炭素ステンレス鋼およびNi基合金の試験片に応力腐食割れを導入したサンプルを作製するに際し、前記試験片に加工による変形またはひずみを導入するとともに、熱処理により粒界付近にγ相以外の相とγ相とが共存するようにした後、腐食液による腐食環境下で応力腐食割れを発生させるようにしたので、粒界付近に熱力学的に不安定な状態を引き起こさせておき、粒界の耐食性を悪くする析出物の析出もしくはγ相以外の相の出現のための活性化エネルギを下げることができ、応力腐食割れを発生させることができる。
また、この発明の請求項4記載の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記加工による変形またはひずみの導入と熱処理とを、前記試験片の応力腐食割れを導入する部分に局所的なひずみを加え、次いでこの試験片に熱処理を施すことで行うようにしたので、局所的なひずみを加えた部分にのみ応力腐食割れを発生させることができ、任意の場所に応力腐食割れを導入することができる。
さらに、この発明の請求項5記載の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記加工による変形またはひずみの導入と熱処理とを、前記試験片にひずみを加え、次いでこの試験片の応力腐食割れを導入する部分に局所的な熱処理を施すことで行うようにしたので、局所的な熱処理を施した部分にのみ応力腐食割れを発生させることができ、任意の場所に応力腐食割れを導入することができる。
また、この発明の請求項6記載の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記熱処理を250℃以上の温度で行うとともに、この熱処理前に予め加工により母相の双晶変形、粒界付近の母相の局所的な相変態、ひずみの蓄積のいずれかを行うようにしたので、比較的低温の場合でも、熱処理前の加工などで粒界付近に熱力学的に不安定な状態を引き起こさせておき、粒界の耐食性を悪くする析出物の析出もしくはγ相以外の相の出現のための活性化エネルギを下げることができ、応力腐食割れを一層容易に発生させることができる。
さらに、この発明の請求項7記載の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記腐食液による腐食環境下で前記試験片表面に引っ張り力を加えるようにしたので、引っ張り力により、一層応力腐食割れの進行を促進することができる。
また、この発明の請求項8記載の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記加工による変形またはひずみの導入と熱処理とを、前記試験片を溶接することにより同時に行うようにしたので、溶接することで加工と熱処理を同時に行って応力腐食割れを導入したサンプルを作製することができる。
さらに、この発明の請求項9記載の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、前記腐食液を、ポリチオン酸、シュウ酸、硫酸含有の酸、塩酸含有の少なくともいずれかの溶液とするようにしたので、これらの溶液で腐食環境を作り、応力腐食割れを発生させることができる。
また、この発明の請求項10記載の非破壊試験用試験片によれば、前記請求項1〜9のいずれかに記載の応力腐食割れサンプルの作製方法により試験片を作製することができ、応力腐食割れを模擬した割れを導入した試験片で非破壊試験を行うことができる。
以下、この発明の一実施の形態について詳細に説明する。
この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法では、試験片として鋭敏化対策材であるSUS304やSUS316などの低炭素ステンレス鋼を用い、この試験片に応力腐食割れを導入して応力腐食割れサンプルとするものである。
このような低炭素ステンレス鋼に応力腐食割れを再現する場合には、大きく2つの工程が必要とされ、まず第1の工程は、試験片の粒界付近の耐食性を悪くして腐食を容易にするための工程であり、第2の工程は、耐食性を悪くした試験片を腐食環境下で腐食させて応力腐食割れを発生させる工程である。
このような2つの工程のうち、第1の工程は、通常のステンレス鋼では、500〜800℃での鋭敏化にともなう粒界付近のCr濃度の低下により腐食が進行することが知られているが、ここでの試験片として用いる低炭素ステンレス鋼では、このような応力腐食割れが起こるメカニズムは解明されていなかった。
そこで、低炭素ステンレス鋼について、加工熱処理を組み合わせた種々の組織を有する試験片について、応力腐食割れの感受性評価試験を行った。
この低炭素ステンレス鋼の応力腐食割れの感受性評価試験では、例えば、その一部として、供試材にSUS316を用い、均質化熱処理を行って偏析などの影響を排除した後、1050℃で30分溶体化処理を行い、圧下率を10%、あるいは20%で冷間圧延し、この試料に、例えば表1および表2に示すように、時効温度と熱処理時間を変えて熱処理を行い、得られた試験片をポリチオン酸溶液の腐食液で腐食した。
なお、ここでは、腐食時間を24時間、72時間、100時間とした。
各腐食時間で試料の割れを観察し、腐食時間にかかわらず割れの発生の有無の結果を表中に示した。表中の○は割れの発生が観察された場合を、△は30μm以下の微小なき裂が観察された場合を、×はき裂が観察されなかった場合をそれぞれ示す。
また、割れやき裂が発生した試料の代表的なものの顕微鏡写真を図1〜図3に示す。
図1は腐食時間が24時間の場合で、(a)は10%冷間加工、650℃100時間の熱処理を行ったもの、(b)は20%冷間加工、400℃100時間の熱処理を行ったものであり、図2は腐食時間が72時間の場合で、20%冷間加工、400℃100時間の熱処理を行ったもの(図1(b)の試料の腐食時間を72時間としたもの)で、いずれも割れが発生している。
また、図3は、腐食時間が100時間の場合で、(a)は10%冷間加工、400℃100時間の熱処理を行ったもの、(b)は20%冷間加工、400℃24時間の熱処理を行ったものであり、非常に小さい割れ(き裂)が生じている。
このような低炭素ステンレス鋼の応力腐食割れに対する感受性評価試験の結果の一部について説明したように、これら評価試験から次のことが分かった。
すなわち、低炭素ステンレス鋼についてもCr含有相(Cr炭化物、σ相、G相、χ相、ラーベス相)が析出する場合は応力腐食割れが起こること。
また、粒界付近でのγ相以外の相(bcc系相)とγ相の共存がする場合に応力腐食割れを誘起すること。
さらに、加工により導入されたひずみ(溶接による熱ひずみを含む)は短時間に応力腐食割れを起させること。
このような低炭素ステンレス鋼の応力腐食割れの発生メカニズムにそった試験片の第1の工程としては、熱処理により2つに分けることができる。
1) 500℃以上の温度で熱処理を行う場合には、Crを含む析出物(Cr炭化物、σ相、G相、χ相、ラーベス相)を析出させる必要がある。
これにより、粒界付近の耐食性を局部的に落とすことができる。
2) 250℃以上の温度で熱処理を行う場合には、熱処理前に、特に変形により母相を双晶変形や粒界付近の母相を局所的に相変態をさせることや試料内にひずみを蓄積させる必要がある。
これにより、粒界付近に熱力学的に不安定な状態を引き起こさせておき、粒界の耐食性を悪くする析出物の析出もしくはγ相以外の相出現のための活性化エネルギを下げることができる。
このような第1工程としての加工および熱処理では、試験片の一部分に局所的なひずみを導入し、試験片全体を熱処理するようにしたり、試験片全体にひずみを導入し、試験片の一部分に局所的な熱処理を加えることで、局所的なひずみを導入した部分のみ、あるいは局所的に熱処理を加えた部分のみの耐食性を落とすことができ、これにより、試験片の任意の場所に応力腐食割れを発生させることができる。
この第1工程の具体的な方法としては、次のような操作を挙げることができる。
1) 圧延を行い、その後熱処理を行う。
2) 溶接を行う(熱ひずみの導入と同時に、溶接時の加熱で熱処理を行う)。
3) 高周波による誘導加熱を加えるなど試験片に局所的な熱を加え、他の部分との温度差から熱ひずみを導入する(熱ひずみの導入と同時に、誘導加熱で熱処理を行う)。
4) 試験片に局所的な断面積を変える応力を付加して局所的な変形を起させた後、熱処理を行う。
5) 変形を加えた試験片に部分的な高周波による誘導加熱を加える。
6) 変形を加えた試験片に、部分的にコイルを用いる方法やバーナを用いる方法で加熱する。
この第1工程は、以上のほか、試験片に変形を加えるとともに、その後、あるいは同時に加熱することができれば、変形を加える方法や加熱の方法はどのようなものであっても良い。
このようにして第1工程で粒界の耐食性を落とした試験片を作製した後、第2工程での処理が行われる。
この第2工程では、試験片を腐食環境下で腐食させて応力腐食割れを発生させる工程であり、腐食液を用いた腐食環境下で応力腐食割れを発生させる。
すなわち、腐食液を接触させたり、腐食液中に浸漬して腐食させるほか、必用に応じてさらに表面に引っ張り力を加えるなどの変形を付与しながら腐食させる。
この第2工程に用いる腐食液としては、例えばポリチオン酸、シュウ酸、硫酸含有の酸、塩酸含有の溶液を調整したものを挙げることができ、これらの腐食液を試験片の表面に立てたロートに入れることで試験片表面に接触させるようにしたり、腐食液中に試験片を入れて浸漬するようにする。
この腐食液による腐食時間は、例えば図4に、20%冷間加工材、10%冷間加工材、溶接材をそれぞれ400℃100時間熱処理した試験片をポリチオン酸溶液に浸漬した場合の腐食時間と割れ深さの関係を示すように、腐食時間が長くなれば割れ深さが深くなることが分かる。
この結果から、腐食時間は試験片の厚さや導入する割れの深さによって変えれば良く、例えば試験片の厚さが0.1〜500mmである場合には、浸漬時間を10分〜1年とすることで、10μmのごく浅い割れから300mmの非常に深い割れまでを導入することが可能となる。
このような腐食液による腐食に加え、試験片の表面に引っ張り力を加えた状態で腐食させるようにしても良く、例えば4点曲げ試験機に試験片をセットすることで曲げ変形を加えるようにする。
また、4点曲げに替え、1軸変形を加えるようにしたり、曲げと1軸変形とを組み合せて引っ張り力と圧縮力の中立面の試験片表面からの位置を変えることで、割れの開口量を調整したり、割れの導入深さを調整するようにする。
さらに、管材のようにもともと曲率を持った試験片では、引き伸ばすように引っ張り、曲率内側表面に割れを導入するようにすることもできる。
以上、詳細に説明したように、この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、低炭素ステンレス鋼やNi基合金の試験片に熱処理によりCrを含む析出物を析出させるようにした後、腐食液による腐食環境下で応力腐食割れを発生させるようにすることで、低炭素ステンレス鋼やNi基合金であっても、粒界部分の耐食性を局部的に落とすことができ、応力腐食割れを発生させることができる。
また、この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、熱処理を500℃以上の温度で行うとともに、Crを含む析出物として少なくともCr炭化物、σ相、χ相、ラーベス相、G相といった金属間化合物相のいずれかを析出させるようにすることで、粒界部分の耐食性を局部的に落とすことができ、応力腐食割れを発生させることができる。
さらに、この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、低炭素ステンレス鋼やNi基合金の試験片に加工による変形またはひずみを導入するとともに、熱処理により粒界付近にγ相以外の相とγ相とが共存するようにした後、腐食液による腐食環境下で応力腐食割れを発生させるようにすることで、粒界付近に熱力学的に不安定な状態を引き起こさせておき、粒界の耐食性を悪くする析出物の析出もしくはγ相以外の相の出現のための活性化エネルギを下げることができ、応力腐食割れを発生させることができる。
また、この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、試験片の応力腐食割れを導入する部分に局所的なひずみを加え、次いでこの試験片に熱処理を施すことで、局所的なひずみを加えた部分にのみ応力腐食割れを発生させることができ、任意の場所に応力腐食割れを導入することができる。
さらに、この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、試験片にひずみを加え、次いでこの試験片の応力腐食割れを導入する部分に局所的な熱処理を施すことで、局所的な熱処理を施した部分にのみ応力腐食割れを発生させることができ、任意の場所に応力腐食割れを導入することができる。
また、この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、熱処理を250℃以上の温度で行うとともに、この熱処理前に予め加工により母相の双晶変形、粒界付近の母相の局所的な相変態、ひずみの蓄積のいずれかを行うことで、比較的低温の場合でも、熱処理前の加工などで粒界付近に熱力学的に不安定な状態を引き起こさせておき、粒界の耐食性を悪くする析出物の析出もしくはγ相以外の相の出現のための活性化エネルギを下げることができ、応力腐食割れを一層容易に発生させることができる。
さらに、この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、腐食液による腐食環境下で試験片表面に引っ張り力を加えるようにすることで、引っ張り力により、一層応力腐食割れの進行を促進することができる。
また、この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、試験片を溶接することで、加工と熱処理を同時に行って応力腐食割れを導入したサンプルを作製することができる。
さらに、この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法によれば、腐食液としてポリチオン酸、シュウ酸、硫酸含有の酸、塩酸含有の少なくともいずれかの溶液とすることで、これらの溶液で腐食環境を作り、応力腐食割れを発生させることができる。
また、この発明の非破壊試験用試験片によれば、上記のいずれかの応力腐食割れサンプルの作製方法で試験片を作製することができ、応力腐食割れを模擬した割れを導入した試験片で非破壊試験を行うことができる。
なお、上記実施の形態では、低炭素ステンレス鋼を主として説明したが、この低炭素ステンレス鋼はC量が0.02wt%以下のステンレス鋼であるとともに、Ni基合金にも同様に適用することができる。
次に、この発明の実施例について説明するが、この発明は、これら実施例になんら限定するものでない。
供試材としてSUS316を用い、1050℃で30分容体化処理を行い、圧下率20%で冷間圧延を行った。
この試料に、400℃、100時間の熱処理を行い、試験片を作製した。
得られた試験片をテトラチオン酸溶液(PH 2.0)の腐食液で48時間腐食した。
その結果、試験片の外面に腐食による割れが発生した(図5の変色部参照)。
供試材としてSUS304を用いた以外、実施例1と同一の条件で試験片の作製および腐食を実施した。
その結果、試験片の外面に腐食による割れが発生した(図5の変色部参照)。
実施例1と同一の条件で試験片を作製し、得られた試験片に曲げを加えながら腐食させる以外実施例1と同一の条件で腐食を実施した。
その結果、試験片の外面に腐食による割れが発生した(図6の変色部参照)。
供試材としてSUS316を用い、1050℃で30分容体化処理を行い、溶接して試料とした。
この試料に、400℃、100時間の熱処理を行い、試験片を作製した。
得られた試験片を曲げながら実施例1と同一の腐食を実施した。
その結果、試験片の外面に腐食による割れが発生した(図7の変色部参照)。
この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法の一実施の形態にかかる腐食時間が24時間の場合の顕微鏡写真で、 (a)は10%冷間加工、650℃100時間の熱処理を行ったもの、(b)は20%冷間加工、400℃100時間の熱処理を行ったものである。 この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法の一実施の形態にかかる腐食時間が72時間の場合の顕微鏡写真で、20%冷間加工、400℃100時間の熱処理を行ったものである。 この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法の一実施の形態にかかる腐食時間が100時間の場合の顕微鏡写真で、(a)は10%冷間加工、400℃100時間の熱処理を行ったもの、(b)は20%冷間加工、400℃24時間の熱処理を行ったものである。 この発明の応力腐食割れサンプルの作製方法の一実施の形態にかかる20%冷間加工材、10%冷間加工材、溶接材をそれぞれ400℃100時間熱処理した試験片をポリチオン酸溶液に浸漬した場合の腐食時間と割れ深さの関係を示すグラフである。 この発明の実施例1および2の試料外表面の説明図である。 この発明の実施例3の試料外表面の説明図である。 この発明の実施例4の試料外表面の説明図である。

Claims (10)

  1. C量が0.02wt%以下となる低炭素ステンレス鋼およびNi基合金の試験片に応力腐食割れを導入したサンプルを作製するに際し、
    前記試験片に熱処理によりCrを含む析出物を析出させるようにした後、
    腐食液による腐食環境下で応力腐食割れを発生させるようにしたことを特徴とする応力腐食割れサンプルの作製方法。
  2. 前記熱処理を500℃以上の温度で行うとともに、Crを含む析出物として少なくともCr炭化物の他に、σ相、χ相、ラーベス相、G相といった金属間化合物相のいずれかを析出させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の応力腐食割れサンプルの作製方法。
  3. C量が0.02wt%以下となる低炭素ステンレス鋼およびNi基合金の試験片に応力腐食割れを導入したサンプルを作製するに際し、
    前記試験片に加工による変形またはひずみを導入するとともに、熱処理により粒界付近にγ相以外の相とγ相とが共存するようにした後、
    腐食液による腐食環境下で応力腐食割れを発生させるようにしたことを特徴とする応力腐食割れサンプルの作製方法。
  4. 前記加工による変形またはひずみの導入と熱処理とを、前記試験片の応力腐食割れを導入する部分に局所的なひずみを加え、次いでこの試験片に熱処理を施すことで行うようにしたことを特徴とする請求項3記載の応力腐食割れサンプルの作製方法。
  5. 前記加工による変形またはひずみの導入と熱処理とを、前記試験片にひずみを加え、次いでこの試験片の応力腐食割れを導入する部分に局所的な熱処理を施すことで行うようにしたことを特徴とする請求項3記載の応力腐食割れサンプルの作製方法。
  6. 前記熱処理を250℃以上の温度で行うとともに、この熱処理前に予め加工により母相の双晶変形、粒界付近の母相の局所的な相変態、ひずみの蓄積のいずれかを行うようにしたことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の応力腐食割れサンプルの作製方法。
  7. 前記腐食液による腐食環境下で前記試験片表面に引っ張り力を加えるようにしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の応力腐食割れサンプルの作製方法。
  8. 前記加工による変形またはひずみの導入と熱処理とを、前記試験片を溶接することにより同時に行うようにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の応力腐食割れサンプルの作製方法。
  9. 前記腐食液を、ポリチオン酸、シュウ酸、硫酸含有の酸、塩酸含有の少なくともいずれかの溶液とするようにしたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の応力腐食割れサンプルの作製方法。
  10. 前記請求項1〜9のいずれかに記載の応力腐食割れサンプルの作製方法により作製されたことを特徴とする非破壊試験用試験片。

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