JP7279860B2 - Ni合金部品のクリープ寿命評価方法 - Google Patents
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Description
本開示は、Ni合金部品のクリープ寿命評価方法に係り、特に、火力発電プラント等の使用環境で熱曝露されるNi合金部品のクリープ寿命評価方法に関する。
近年、火力発電プラント、高速増殖炉、化学プラントの配管等には、高強度で耐熱性を有するNi合金部品が用いられている。これらのプラントの配管等では、高温高圧の蒸気に長時間熱曝露されるため、Ni合金部品のクリープ特性を把握することが重要である。このため、上記のような使用環境で熱曝露されるNi合金部品のクリープ寿命を評価することが行われている。
Ni合金部品のクリープ寿命評価は、一般的に、使用環境で熱曝露されたNi合金部品から金属組織を転写したレプリカフィルムを作製し、金属組織の組織変化を電子顕微鏡などで観察することにより行われている(特許文献1参照)。
ところで、上記のようなレプリカフィルムを作製してNi合金部品のクリープ寿命を評価する場合には、まず、Ni合金部品のレプリカを採取する面の調整が行われる。具体的には、レプリカを採取する面を研磨剤で段階的に研磨し、研磨後に腐食液で腐食する。腐食後に、レプリカを採取する面にレプリカフィルムを貼り、Ni合金部品の金属組織をレプリカフィルムに転写する。そして、レプリカフィルムに転写された金属組織を電子顕微鏡等により観察する。このようにレプリカフィルムを作製する場合には作業が煩雑となり、Ni合金部品のクリープ寿命評価に多大な労力を要する可能性がある。
そこで本開示の目的は、Ni合金部品のクリープ寿命を簡易に評価できるNi合金部品のクリープ寿命評価方法を提供することである。
本開示に係るNi合金部品のクリープ寿命評価方法は、クリープ寿命中期において前記Ni合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させる熱処理を、前記Ni合金部品に予め行う熱処理工程と、前記熱処理したNi合金部品を使用環境での熱曝露中に熱曝露を中断して冷却し、前記熱処理したNi合金部品の表面開口割れの有無を判別する割れ判別工程と、前記熱処理したNi合金部品の表面開口割れの有無に基づいて、前記熱処理したNi合金部品が前記クリープ寿命中期に至ったか否かを評価するクリープ寿命評価工程と、を備える。
本開示に係るNi合金部品のクリープ寿命評価方法において、前記熱処理工程は、前記Ni合金部品を焼鈍して熱処理してもよい。
本開示に係るNi合金部品のクリープ寿命評価方法において、前記熱処理工程は、前記Ni合金部品を850℃以上1000℃以下で熱処理してもよい。
本開示に係るNi合金部品のクリープ寿命評価方法において、前記割れ判別工程は、前記熱処理したNi合金部品の表面開口割れの有無を浸透探傷法で判別してもよい。
本開示に係るNi合金部品のクリープ寿命評価方法において、前記Ni合金部品の平均結晶粒径は、300μm以上としてもよい。
本開示に係るNi合金部品のクリープ寿命評価方法において、前記クリープ寿命中期は、クリープ寿命消費率が40%から60%としてもよい。
本開示に係るNi合金部品のクリープ寿命評価方法において、前記表面開口割れの大きさは、前記表面開口割れの深さが前記熱処理したNi合金部品の表面から0.01mmから0.2mmであり、前記表面開口割れの幅が0.001mmから0.15mmであってもよい。
本開示に係るNi合金部品のクリープ寿命評価方法において、前記Ni合金部品は、質量比で、0.10%以下のCと、1.0%以下のSiと、1.50%以下のMnと、21.5%以上24.5%以下のCrと、20.0%以上27.0%以下のFeと、6.0%以上8.0%以下のWと、0.05%以上0.20%以下のTiと、0.10%以上0.35%以下のNbと、0.0005%以上0.006%以下のBと、0.02%以下のNと、を含み、残部がNiと不可避的不純物とからなるNi合金で形成されていてもよい。
本開示に係るNi合金部品のクリープ寿命評価方法において、前記Ni合金部品は、ボイラ配管であってもよい。
上記構成におけるNi合金部品のクリープ寿命評価方法によれば、Ni合金部品のクリープ寿命を簡易に評価することができる。
以下に本開示の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、Ni合金部品のクリープ寿命評価方法の構成を示すフローチャートである。Ni合金部品のクリープ寿命評価方法は、熱処理工程(S10)と、割れ判別工程(S12)と、クリープ寿命評価工程(S14)と、を備えている。
熱処理工程(S10)は、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させる熱処理を、Ni合金部品に予め行う工程である。
Ni合金部品は、火力発電プラント(ボイラ等)、高速増殖炉、化学プラントの配管等の実機部品に適用されている。このような使用環境では、高温高圧の蒸気等の熱媒体により高温状態で負荷応力がNi合金部品に作用する。例えば、火力発電プラントのボイラ配管の使用環境は、使用温度が600℃から750℃であり、負荷応力が25MPaから70MPaである。Ni合金部品に用いられるNi合金は、特に限定されないが、HR6W(45Ni-23Cr-7W、質量比)、HR35(50Ni-30Cr-4W-Ti、質量比)、Alloy617(Ni-22Cr-12Co-9Mo-Ti-Al、質量比)等を適用可能である。なお、Ni合金は、例えば、主成分がNi(ニッケル)で構成されている合金である。Ni合金の主成分とは、Ni合金に含まれている合金成分の中で最も含有率が高い合金成分のことである。
HR6Wの合金組成は、質量比で、0.10%以下のC(炭素)と、1.0%以下のSi(珪素)と、1.50%以下のMn(マンガン)と、21.5%以上24.5%以下のCr(クロム)と、20.0%以上27.0%以下のFe(鉄)と、6.0%以上8.0%以下のW(タングステン)と、0.05%以上0.20%以下のTi(チタン)と、0.10%以上0.35%以下のNb(ニオブ)と、0.0005%以上0.006%以下のB(ホウ素)と、0.02%以下のN(窒素)と、を含み、残部がNi(ニッケル)と不可避的不純物とにより構成されている。
Alloy617の合金組成は、質量比で、20.0%以上24.0%以下のCr(クロム)と、10.0%以上15.0%のCo(コバルト)と、8.0%以上10.0%のMo(モリブデン)と、0.8%以上1.5%のAl(アルミニウム)と、0.05%以上0.15%のC(炭素)と、3.0%以下のFe(鉄)と、1.0%以下のMn(マンガン)と、1.0%以下のSi(珪素)と、0.015%のS(硫黄)と、0.6%以下のTi(チタン)と、0.5%以下のCu(銅)と、0.006%以下のB(ホウ素)と、を含み、残部がNi(ニッケル)と不可避的不純物とにより構成されている。
Ni合金部品は、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させる熱処理が予め行われる。すなわちNi合金部品は、クリープ寿命初期では表面開口割れが発生せず、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させる熱処理が予め行われる。この熱処理は、Ni合金部品が使用環境で熱曝露される前に行われる。この熱処理をNi合金部品に行うことにより、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れが発生するので、Ni合金部品がクリープ寿命中期に至っていることを容易に評価することができる。なお、表面開口割れは、Ni合金部品の表面に開口したクラックのことである。また、Ni合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させるのは、Ni合金部品の表面側のみだけでなく、Ni合金部品の内部まで表面開口割れを進展させるとクリープ強度が低下する可能性があるからである。
クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させるためには、クリープ強度に影響しない程度にNi合金部品を焼鈍する熱処理を行えばよい。Ni合金部品には、通常、機械加工等により加工硬化が生じている。加工硬化した状態でNi合金部品を使用環境で熱曝露した場合には、内部歪みを多く含んでいるので圧縮応力が作用し、Ni合金部品に表面開口割れを発生させることが難しくなる。つまり、Ni合金部品に内部歪みが多く含まれていると、クリープ寿命中期においてNi合金部品に表面開口割れを発生させることが難しくなる。これに対してNi合金部品を焼鈍して熱処理し、クリープ強度に影響しない程度に内部歪みを低減して応力除去することにより、Ni合金部品に表面開口割れを発生させることができる。
すなわちクリープ強度に影響しない程度にNi合金部品から内部歪みを低減して応力除去することにより、クリープ寿命中期においてNi合金部品に表面開口割れを発生させることが可能となる。なお、クリープ強度に影響しない程度にNi合金部品から内部歪みを低減して応力除去した場合でも、クリープ寿命初期ではクリープ歪みがクリープ寿命中期よりも小さいので、クリープ寿命初期においてNi合金部品に表面開口割れが発生することがない。
クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させるためには、Ni合金部品を850℃以上1000℃以下で熱処理することが可能である。熱処理温度は、850℃以上950℃以下であるとよい。また、熱処理温度は、850℃以上900℃以下としてもよい。熱処理時間は、Ni合金部品の厚みにもよるが、1時間以上とするとよい。熱処理時間は、例えば、1時間以上3時間以下とすることができる。熱処理雰囲気は、大気雰囲気、真空雰囲気、アルゴンガス等の不活性雰囲気等とすることができる。熱処理装置には、一般的な金属材料の熱処理に用いられる電気炉やコイルヒータ等を使用することが可能である。
次に、表面開口割れが、Ni合金部品の表面側のみに発生する理由について説明する。Ni合金部品の定期点検等により、使用環境での熱曝露中に熱曝露を中断してNi合金部品を冷却するときに、Ni合金部品の表面側の結晶粒は、外側から拘束されていないので冷却時の収縮により結晶粒界から割れが発生する。一方、Ni合金部品の内部の結晶粒は、周囲の結晶粒により拘束されているので、冷却時の収縮による割れの発生が抑制されている。このことからNi合金部品の表面側で発生した表面開口割れは、Ni合金部品の表面側で止められており、Ni合金部品の内部への進展が抑制されている。このような理由から、Ni合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させることができる。勿論、使用環境での熱曝露前に予め上記の熱処理を行っていないNi合金部品の場合には、Ni合金部品の表面側の結晶粒においても内部歪みを多く含んでいるので、使用環境温度からの冷却時に結晶粒界からの割れが抑制されている。
表面開口割れは、Ni合金部品の表面側のみに発生し、Ni合金部品の内部には達しない。このことからNi合金部品の表面開口割れに起因するクリープ強度の低下が抑制されている。表面開口割れの深さは、後述する割れ判別工程(S12)において、浸透探傷法等により検出可能な深さであればよい。表面開口割れの深さは、例えば、Ni合金部品の表面から約0.2mm以下の深さとすることができる。
より詳細には、表面開口割れの大きさは、表面開口割れの深さが熱処理したNi合金部品の表面から0.01mmから0.2mmであり、表面開口割れの幅が0.001mmから0.15mmであるとよい。
表面開口割れの深さが熱処理したNi合金部品の表面から0.01mmより小さい場合や、表面開口割れの幅が0.001mmより小さい場合には、浸透探傷法等の非破壊検査で表面開口割れを検出し難くなるからである。例えば、浸透探傷法により表面開口割れを検出する場合には、このように表面開口割れの深さや幅が小さいと、表面開口割れに浸透液が浸透し難くなり、表面開口割れを検出し難くなるからである。
表面開口割れの深さが熱処理したNi合金部品の表面から0.2mmである場合や、表面開口割れの幅が0.15mmである場合には、浸透探傷法等の非破壊検査で表面開口割れを十分検出可能であるからである。また、表面開口割れの深さが熱処理したNi合金部品の表面から0.2mmより大きい場合や、表面開口割れの幅が0.15mmより大きい場合には、Ni合金部品のクリープ強度が低下する可能性があるからである。
表面開口割れの大きさは、表面開口割れの深さが熱処理したNi合金部品の表面から0.1mmから0.2mmであり、表面開口割れの幅が0.05mmから0.15mmであるとよい。表面開口割れの大きさをこのような範囲とすることにより、浸透探傷法等の非破壊検査で表面開口割れをより検出し易くすることができる。
表面開口割れの大きさは、表面開口割れの深さが熱処理したNi合金部品の表面から0.1mmから0.15mmであり、表面開口割れの幅が0.05mmから0.1mmであるとよい。表面開口割れの大きさをこのような範囲とすることにより、浸透探傷法等の非破壊検査で表面開口割れをより検出し易くすることができると共に、クリープ強度の低下を更に抑制することができる。
また、Ni合金部品は、一般的に、オーステナイト系の金属組織を有している。このためNi合金部品の結晶粒径は、比較的大きくなるので、Ni合金部品の表面側のみに表面開口割れを厚み方向に直線状に発生させやすくなる。これにより後述する割れ判別工程(S12)において、浸透探傷法等により表面開口割れを検出し易くすることができる。Ni合金部品の平均結晶粒径は、300μm以上であるとよい。Ni合金部品の平均結晶粒径が300μm以上であると、Ni合金部品の表面側のみに表面開口割れをより発生させ易くなる。Ni合金部品の平均結晶粒径は、例えば、300μm以上400μm以下であるとよい。Ni合金部品の平均結晶粒径は、例えば、一般的な金属顕微鏡を用いた金属組織観察により求めることが可能である。
クリープ寿命中期は、例えば、クリープ寿命消費率が40%から60%とすることができる。クリープ寿命中期は、例えば、定常クリープ領域(2次クリープ領域)としてもよい。定常クリープ領域とは、クリープ歪み速度が略一定となる領域である。クリープ寿命消費率A(%)は、クリープ破断時間Tとし、クリープ時間Taとしたとき、A=Ta/T×100により算出される。クリープ寿命中期において表面開口割れを発生させるのは、クリープ寿命初期(例えば、クリープ寿命消費率が40%より小さい場合や遷移クリープ領域(1次クリープ領域))では、Ni合金部品が十分に使用可能であるので、クリープ寿命を評価する必要がないからである。また、Ni合金部品は、クリープ寿命中期を超えると殆どが交換になるので、クリープ寿命後期(例えば、クリープ寿命消費率が60%より大きい場合や加速クリープ領域(3次クリープ領域))のクリープ寿命を評価する必要がないからである。
また、予め、Ni合金部品に用いられるNi合金について上記の熱処理を行って、クリープデータを取得しておくとよい。Ni合金部品がHR6Wで形成されている場合には、HR6Wについてクリープ試験を行って予めクリープデータを取得しておくとよい。クリープ試験については、使用環境と同じ温度及び同じ負荷応力で試験を行うとよい。例えば、Ni合金部品が火力発電ボイラのボイラ配管である場合には、試験温度600℃から750℃、負荷応力25MPaから70MPaでクリープ試験を行うとよい。例えば、熱処理温度850℃以上1000℃以下で予め熱処理したHR6W製のNi合金部品の場合には、クリープ寿命消費率が40%から60%でNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させることができる。
より詳細には、例えば、熱処理温度850℃以上1000℃以下で予め熱処理したHR6W製のNi合金部品の場合には、クリープ寿命消費率が約55%でNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させることができる。このようにNi合金部品に用いられるNi合金と同じNi合金について、例えば、熱処理温度850℃以上1000℃以下で予め熱処理してクリープデータを取得しておくことにより、クリープ寿命中期に至ったか否かを推定するだけでなく、クリープ寿命中期の中での表面開口割れが発生する所定のクリープ寿命消費率に至ったか否かを推定することができる。これによりNi合金部品のクリープ寿命評価の精度を向上させることが可能となる。例えば、HR6W製のNi合金部品の場合には、Ni合金部品の表面側のみに表面開口割れが発生したときに、クリープ寿命中期に至ったと推定するだけでなく、クリープ寿命消費率55%に至ったと推定することができる。
同様に、Ni合金部品がHR35やAlloy617等の他のNi合金で形成されている場合においても、HR35やAlloy617等の他のNi合金について、例えば、熱処理温度850℃以上1000℃以下で予め熱処理を行ってクリープデータを取得しておくとよい。これらの他のNi合金で形成されるNi合金部品について、クリープ寿命中期に至ったか否かを推定するだけでなく、クリープ寿命中期の中での表面開口割れが発生する所定のクリープ寿命消費率に至ったか否かを推定することができる。なお、クリープデータを取得するためのクリープ試験は、Ni合金部品の使用環境条件で行われるとよいが、クリープ試験時間を短縮するために加速試験を行ってもよい。
割れ判別工程(S12)は、熱処理したNi合金部品を使用環境での熱曝露中に熱曝露を中断して冷却し、熱処理したNi合金部品の表面開口割れの有無を判別する工程である。
熱処理したNi合金部品を使用環境で熱曝露中に熱曝露を中断して冷却し、熱処理したNi合金部品の表面開口割れの有無を判別する。例えば、熱処理したNi合金部品は、熱曝露を中断して室温まで冷却される。割れ判別工程(S12)は、例えば、実機の定期点検時等に行うとよい。
割れ判別工程(S12)では、熱処理したNi合金部品の表面開口割れの有無を判別する。表面開口割れが少なくとも1つ発生していれば、表面開口割れが有りと判別される。表面開口割れが発生していない場合には、表面開口割れが無しと判別される。このように表面開口割れの大きさや個数は考慮する必要がなく、表面開口割れが発生しているか否かで判別される。
表面開口割れの判別方法は、例えば、浸透探傷法、磁粉探傷法、超音波探傷法、渦流探傷法、目視法等により行うことが可能である。表面開口割れは、Ni合金部品の表面に開口しているので、これらの検査方法で容易に検出することができる。これらの検査方法には、一般的な金属材料の非破壊検査等に用いられる検査装置等を使用することができる。
表面開口割れの判別方法は、後述するように、浸透探傷法により行われるとよい。浸透探傷法によれば、Ni合金部品が磁性体や非磁性体の場合でも、表面開口割れを検出することができる。例えば、磁粉探傷法で表面開口割れを検出する場合には、Ni合金部品が磁性体であれば検出可能であるが、Ni合金部品が非磁性体では検出が難しい。浸透探傷法によれば、Ni合金部品が非磁性体の場合でも、表面開口割れを検出することができる。
また、浸透探傷法によれば、表面開口割れの形状を直接観察することができる。例えば、超音波探傷法や渦流探傷法の場合には、表面開口割れを直接観察することは難しい。更に、浸透探傷法によれば、目視法では検出が難しい微小な表面開口割れを検出することができる。
表面開口割れの判別方法は、浸透探傷法で行われるとよい。浸透探傷法によれば、表面開口割れを効率よく検出することができる。次に、浸透探傷法による表面開口割れの検出方法について説明する。まず、使用環境での熱曝露中に熱曝露を中断して冷却した後に、熱処理したNi合金部品の表面を洗浄して、油脂類や埃等を除去する。熱処理したNi合金部品の表面に、浸透液を塗布する。浸透液には、染色浸透液や蛍光浸透液等を用いることが可能である。表面開口割れに浸透した浸透液を残し、余剰の浸透液を除去する。熱処理したNi合金部品の表面に現像剤を適用し、表面開口割れに浸透した浸透液を吸い出す。これにより表面開口割れを容易に検出することができる。浸透液や現像剤には、一般的な金属材料の浸透探傷法で用いられている試薬を適用可能である。
クリープ寿命評価工程(S14)は、熱処理したNi合金部品の表面開口割れの有無に基づいて、熱処理したNi合金部品がクリープ寿命中期に至ったか否かを評価する工程である。
熱処理したNi合金部品に表面開口割れが発生した場合には、クリープ寿命中期に至ったと評価される。表面開口割れの大きさや個数に関係なく、少なくとも1つの表面開口割れが有る場合には、クリープ寿命中期に至ったと評価される。クリープ寿命中期が、例えば、クリープ寿命消費率40%から60%の領域である場合には、熱処理したNi合金部品は、クリープ寿命消費率40%から60%の領域に至ったと評価される。クリープ寿命中期に至ったと評価された場合には、例えば、Ni合金部品の交換準備等を行うとよい。
熱処理したNi合金部品に表面開口割れが発生していない場合には、クリープ寿命中期に至っていないと評価される。クリープ寿命中期が、例えば、クリープ寿命消費率40%から60%の領域である場合には、熱処理したNi合金部品は、クリープ寿命消費率40%から60%の領域に至っていないと評価される。クリープ寿命中期に至っていないと評価された場合には、Ni合金部品を更に継続して使用することが可能である。
以上、上記構成によれば、Ni合金部品の表面開口割れの有無を判別して、クリープ寿命中期に至ったか否かを評価すればよいので、レプリカフィルム作製時における研磨作業や腐食作業が不要となる。これによりNi合金部品のクリープ寿命評価を簡易に行うことができる。
また、上記構成によれば、レプリカフィルム作製時における研磨作業等が不要になるので、クリープ寿命評価の作業コストを低減することができる。更に、上記構成によれば、Ni合金部品の表面開口割れの有無を判別してクリープ寿命を評価するので、作業者によるクリープ寿命評価のばらつきを抑制することができる。
上記構成によれば、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させる熱処理を、使用環境での熱曝露前にNi合金部品に予め行うことにより、Ni合金部品のクリープ寿命初期では表面開口割れを発生させず、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させることができる。これによりNi合金部品のクリープ強度の低下を抑制した状態でNi合金部品に表面開口割れを発生させることが可能となるので、Ni合金部品がクリープ寿命中期に至ったか否かのクリープ寿命評価を行うことができる。
また、上記構成によれば、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させる熱処理を、使用環境での熱曝露前にNi合金部品に予め行うことにより、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに、浸透探傷法等の非破壊検査で検出可能な表面開口割れを発生させることができる。これによりNi合金部品の表面開口割れを浸透探傷法等の非破壊検査で検出して、Ni合金部品がクリープ寿命中期に至ったか否かのクリープ寿命評価を行うことができる。
(実施例)
Ni合金部品のクリープ寿命評価試験を行った。クリープ試験片は、HR6WからなるNi合金で作製した。HR6Wは、上述したHR6Wの合金組成と同じものを使用した。クリープ試験片の形状は、矩形状とした。評定部は、長さ80mm、幅20mm、厚み40mmとした。
Ni合金部品のクリープ寿命評価試験を行った。クリープ試験片は、HR6WからなるNi合金で作製した。HR6Wは、上述したHR6Wの合金組成と同じものを使用した。クリープ試験片の形状は、矩形状とした。評定部は、長さ80mm、幅20mm、厚み40mmとした。
クリープ試験片は、クリープ試験前に、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させるための熱処理を行ったものと、この熱処理を行わないものとの2種類を用意した。この熱処理は、熱処理温度が850℃以上1000℃以下、熱処理時間が1時間以上3時間以下で行った。熱処理雰囲気は、大気雰囲気とした。
クリープ試験は、JIS Z2271に準拠して行った。クリープ試験条件は、試験温度が600℃から750℃、負荷応力が25MPaから70MPaで行った。クリープ試験中は、クリープ試験を適宜中断して冷却し、クリープ試験片の評定部の表面開口割れの有無を判別した。評定部の表面開口割れは、浸透探傷法により検査した。
まず、熱処理していないクリープ試験片の試験結果について説明する。図2は、熱処理していないクリープ試験片の評定部の表面のマクロ観察結果を示す写真であり、図2(a)は、クリープ寿命消費率0%(クリープ試験前)のときの写真であり、図2(b)は、クリープ寿命消費率42%のときの写真であり、図2(c)は、クリープ寿命消費率100%(クリープ破断時)のときの写真である。図2(b)に示すように、熱処理していないクリープ試験片では、クリープ寿命中期においても、評定部に表面開口割れが認められなかった。なお、クリープ寿命消費率42%のときの浸透探傷法による検査においても、クリープ試験片の評定部に表面開口割れが検出されなかった。
次に、熱処理したクリープ試験片の試験結果について説明する。図3は、熱処理したクリープ試験片の評定部の表面のマクロ観察結果を示す写真であり、図3(a)は、クリープ寿命消費率0%(クリープ試験前)のときの写真であり、図3(b)は、クリープ寿命消費率55%のときの写真であり、図3(c)は、クリープ寿命消費率100%(クリープ破断時)のときの写真である。図3(b)に示すように、熱処理したクリープ試験片では、クリープ寿命中期において、評定部に表面開口割れが認められた。なお、クリープ寿命消費率55%のときの浸透探傷法による検査においても、クリープ試験片の評定部に表面開口割れが検出された。
図4は、クリープ寿命消費率55%のときの熱処理したクリープ試験片の評定部の断面観察結果である。表面開口割れは、評定部の表面側のみで発生しており、評定部の内部までは達していなかった。表面開口割れの深さは、評定部の表面から約0.2mm以下の深さであった。より詳細には、表面開口割れの深さは、クリープ試験片の評定部の表面から0.1mmから0.2mmであった。また、表面開口割れの幅は、約0.1mmであった。
この試験結果から、上記の熱処理を行った場合には、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させることができることがわかった。また、熱処理していないクリープ試験片と、熱処理したクリープ試験片とは、クリープ強度が略同じであった。このことからクリープ寿命中期において熱処理したNi合金部品の表面側のみに表面開口割れが発生しても、Ni合金部品のクリープ強度には、殆ど影響しないことがわかった。
(参考例)
次に、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させるための熱処理をしていないクリープ試験片を用いてクリープ試験を行った。すなわちクリープ試験前に熱処理温度850℃以上1000℃以下の熱処理をしていないクリープ試験片を用いてクリープ試験を行った。そして所定のクリープ寿命消費率のときにクリープ試験を中断して室温まで冷却し、浸透探傷法によりクリープ試験片の表面開口割れの有無を評価した。
次に、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させるための熱処理をしていないクリープ試験片を用いてクリープ試験を行った。すなわちクリープ試験前に熱処理温度850℃以上1000℃以下の熱処理をしていないクリープ試験片を用いてクリープ試験を行った。そして所定のクリープ寿命消費率のときにクリープ試験を中断して室温まで冷却し、浸透探傷法によりクリープ試験片の表面開口割れの有無を評価した。
クリープ試験片の材質及び形状は、上記の実施例と同じとした。また、クリープ試験方法とクリープ試験条件とについても、上記の実施例と同じとした。クリープ試験片の表面開口割れの有無を評価するクリープ寿命消費率は、20%、40%、60%、80%とした。
各クリープ寿命消費率で中断したクリープ試験の評定部について浸透探傷法による検査を行ったところ、全てのクリープ寿命消費率のクリープ試験片について表面開口割れは検出されなかった。この結果から、クリープ寿命中期においてNi合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させるための熱処理をしていないクリープ試験片の場合には、クリープ寿命消費率20%から80%で表面開口割れが発生しないことがわかった。すなわち上記の熱処理をしていないクリープ試験片の場合には、クリープ寿命初期やクリープ寿命中期だけでなく、クリープ寿命後期においても表面開口割れが発生しないことがわかった。
本開示のNi合金部品のクリープ寿命評価方法によれば、Ni合金部品のクリープ寿命を簡易に評価できるので、火力発電プラント(ボイラ等)、高速増殖炉、化学プラントの配管等の実機部品に適用することができる。
Claims (9)
- Ni合金部品のクリープ寿命評価方法であって、
クリープ寿命中期において前記Ni合金部品の表面側のみに表面開口割れを発生させる熱処理を、前記Ni合金部品に予め行う熱処理工程と、
前記熱処理したNi合金部品を使用環境での熱曝露中に熱曝露を中断して冷却し、前記熱処理したNi合金部品の表面開口割れの有無を判別する割れ判別工程と、
前記熱処理したNi合金部品の表面開口割れの有無に基づいて、前記熱処理したNi合金部品が前記クリープ寿命中期に至ったか否かを評価するクリープ寿命評価工程と、
を備える、Ni合金部品のクリープ寿命評価方法。 - 請求項1に記載のNi合金部品のクリープ寿命評価方法であって、
前記熱処理工程は、前記Ni合金部品を焼鈍して熱処理する、Ni合金部品のクリープ寿命評価方法。 - 請求項1または2に記載のNi合金部品のクリープ寿命評価方法であって、
前記熱処理工程は、前記Ni合金部品を850℃以上1000℃以下で熱処理する、Ni合金部品のクリープ寿命評価方法。 - 請求項1から3のいずれか1つに記載のNi合金部品のクリープ寿命評価方法であって、
前記割れ判別工程は、前記熱処理したNi合金部品の表面開口割れの有無を浸透探傷法で判別する、Ni合金部品のクリープ寿命評価方法。 - 請求項1から4のいずれか1つに記載のNi合金部品のクリープ寿命評価方法であって、
前記Ni合金部品の平均結晶粒径は、300μm以上である、Ni合金部品のクリープ寿命評価方法。 - 請求項1から5のいずれか1つに記載のNi合金部品のクリープ寿命評価方法であって、
前記クリープ寿命中期は、クリープ寿命消費率が40%から60%である、Ni合金部品のクリープ寿命評価方法。 - 請求項1から6のいずれか1つに記載のNi合金部品のクリープ寿命評価方法であって、
前記表面開口割れの大きさは、前記表面開口割れの深さが前記熱処理したNi合金部品の表面から0.01mmから0.2mmであり、前記表面開口割れの幅が0.001mmから0.15mmである、Ni合金部品のクリープ寿命評価方法。 - 請求項1から7のいずれか1つに記載のNi合金部品のクリープ寿命評価方法であって、
前記Ni合金部品は、質量比で、0.10%以下のCと、1.0%以下のSiと、1.50%以下のMnと、21.5%以上24.5%以下のCrと、20.0%以上27.0%以下のFeと、6.0%以上8.0%以下のWと、0.05%以上0.20%以下のTiと、0.10%以上0.35%以下のNbと、0.0005%以上0.006%以下のBと、0.02%以下のNと、を含み、残部がNiと不可避的不純物とからなるNi合金で形成されている、Ni合金部品のクリープ寿命評価方法。 - 請求項1から8のいずれか1つに記載のNi合金部品のクリープ寿命評価方法であって、
前記Ni合金部品は、ボイラ配管である、Ni合金部品のクリープ寿命評価方法。
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