JP2006118695A - 真空断熱材および真空断熱材を使用した断熱箱体 - Google Patents

真空断熱材および真空断熱材を使用した断熱箱体 Download PDF

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一夫 橋本
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Abstract

【課題】外被材として必要な耐傷付き性や耐突き刺し性を向上した上で、シール部から徐々に浸入するガスを抑制する。
【解決手段】気体の圧力を利用して、芯材13形状に沿うように外被材12が熱溶着された真空断熱材11を作製する。これによって、従来熱溶着していない非シール部も熱溶着されることにより、熱溶着の範囲を広くすることができシール性をより向上させることができる。また、熱溶着層14には熱溶着に適した材料を用い、表面保護層には表面保護に適した材料を用いることにより、耐傷付性や耐突き刺し性を向上させ、ピンホール等の発生を抑制し、長期信頼性を有する真空断熱材11を提供でき、さらに、この真空断熱材11を使用した省エネルギーの断熱箱体を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、真空断熱材、および真空断熱材を使用した冷蔵庫等の断熱箱体に関するものである。
近年、地球環境保護が大きく叫ばれるなか、家電製品の省エネルギー化は緊急に取り組むべき重要な課題となってきている。この解決方法の一つとして、無駄な熱の伝熱を防ぐ目的での真空断熱材の適用がある。
真空断熱材は、発泡樹脂や繊維材等を芯材として外被材内に入れた断熱材で、断熱材内部を真空に保つことにより気体の熱伝導率を著しく低下させたものであり、その断熱性能を長期に渡って維持するためには、断熱材内部を真空に保ち続ける必要がある。しかし、長期的に見ると、外被材端辺部分にある熱溶着した樹脂層を透過して真空断熱材の内部に、外部から空気や水蒸気などのガスが徐々に侵入し、真空度が低下して断熱性能が悪化してしまうという課題がある。
そこで、外部からのガスや水分の透過侵入による真空度の低下を抑制するための真空断熱材の製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
図9は、従来の真空断熱材の断面図である。図9に示すように、真空断熱材1は、芯材2を上部包装材3aと、端部において上部包装材3aよりはみ出す大きさの下部包装材3bとからなる袋状包装材3で包装し、袋状包装材3の内部を真空状態に保持し、接着層を利用して端辺シール部4と折り重ね部5で袋状包装材3をシールしており、折り重ね部5は上部包装材3aからはみ出た下部包装材3bを折り返してシール層を2層としている。
図10は、従来の真空断熱材の包装材の断面図である。図10に示すように、上部包装材3aと下部包装材3bは、ガスバリヤー性を有するアルミ箔層6を中心にして上部融着層7と下部融着層8から構成されている。ここで、上部融着層7と下部融着層8は高密度ポリエチレンである。上部包装材3aの下部融着層8と上部融着層7とが下部包装材3bにより挟まれた折り重ね部5が形成され、折り重ね部5をヒートシールして内側シール層9と外側シール層10が形成されている。
このようにして内側に形成されるシール層を外部に露出しないようにすることにより、包装材内部の真空度低下が抑制され、真空断熱材の断熱性能を維持することができるというものである。
また、特許文献2には、熱溶着層を有するガスバリア性の外被材の前記熱溶着層同士を対向させた間に板状の芯材を配置し、減圧下で、前記外被材の間に前記芯材がある部分を含めて弾性体で構成された熱板で加熱加圧して、対向する前記熱溶着層同士を芯材形状に沿うように熱溶着する真空断熱材の製造方法が開示されている。
この特許文献2に開示された真空断熱材の製造方法によれば、芯材の周囲の熱溶着の幅を大きくできるので、外被材内部の真空度低下が抑制され、真空断熱材の断熱性能を維持することができる。
特開2000−104889号公報 特開2004−197935号公報
しかしながら、上記従来の構成のように、折り重ね部5をヒートシールして内側シール層9と外側シール層10を形成してシール層を2重に形成することは、ヒートシールが製造上難しくなり、シワの発生やシール不良が発生するという課題を有していた。
また、上部融着層7と下部融着層8が内側シール層9と外側シール層10でシールするために、上部融着層7と下部融着層8はいずれも熱溶着に適した材料に制約され、表面保護に適した材料に設定できないという課題を有していた。例えば、高密度ポリエチレンは、熱溶着には適した材料であるが、表面保護には強度が弱いために、耐傷付き性や耐突き刺し性が著しく劣り、真空断熱材製造後の取り扱いでピンホールが発生する可能性が非常に高くなる。
また、特許文献2に開示されたものは、外被材の間に芯材がある部分を含めて弾性体で構成された熱板で加熱加圧することにより、外被材を熱溶着するので、熱板で加熱加圧している時に、外被材の間に芯材のない部分は、外被材の間に芯材のある部分に較べて圧力が掛かりにくく、そのため、使用可能な芯材が圧縮時に数ミリ以下の厚みになる芯材に限られ、比較的厚みのある芯材を使用した場合は、外被材の間に芯材のない部分に加圧不足が生じて熱溶着不良が生じる可能性があり、また、外被材の間に芯材のない部分に加圧不足が生じないように熱板の荷重を大きくすると、芯材の圧縮が大きくなって芯材部分の固体熱伝導が大きくなり、真空断熱材の断熱性能が悪くなる可能性があった。また、外被材の間に芯材のない部分に掛かる圧力の大きさは、熱板の柔軟性および弾性と芯材の形状や厚みに依存しやすいので、外被材の間に芯材のない部分(熱溶着すべき部分)に掛かる圧力の制御が困難であった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、シワの発生やシール不良を低減し、耐傷付き性や耐突き刺し性を向上させ、ピンホール等の発生を抑制する真空断熱材を提供し、更にこの真空断熱材を使用した省エネルギーの冷蔵庫等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、外被材全体を熱溶着層が溶融する温度に加熱し、且つ、前記外被材全体に均等に前記外被材の外側から内側への圧力を加えて、対向する前記熱溶着層同士を熱溶着したのである。
これによって、比較的厚みのある芯材を使用した場合であっても、芯材の際まで熱溶着によるシールの幅が大きくなり、熱溶着によるシール時には熱溶着層を2重に折り重ねる必要がなく、通常の周知の熱溶着によるシールと変わらず容易にでき、シワの発生やシール不良が発生しない。
本発明の真空断熱材は、比較的厚みのある芯材を使用した場合であっても、芯材の際まで熱溶着の範囲が広がりシール性をより向上させることができる。
また、熱溶着層には熱溶着に適した材料を用い、表面保護層には表面保護に適した材料を用いることにより、耐傷付性や耐突き刺し性を向上させ、ピンホール等の発生を抑制し、長期信頼性を有する真空断熱材を提供でき、さらに、この真空断熱材を使用した省エネルギーの冷蔵庫を提供することができる。
請求項1に記載の真空断熱材の発明は、熱溶着層同士が対向するガスバリア性の外被材で芯材が覆われ、前記外被材全体が前記熱溶着層が溶融する温度に加熱され、且つ、前記外被材全体に均等に前記外被材の外側から内側への圧力が加えられて、対向する前記熱溶着層同士が熱溶着されたものである。
本発明の真空断熱材は、外被材全体が熱溶着層が溶融する温度に加熱され、且つ、前記外被材全体に均等に前記外被材の外側から内側への圧力が加えられて、対向する前記熱溶着層同士が熱溶着されているので、10ミリを超えるような比較的厚みのある芯材を使用した場合であっても、芯材を必要以上に圧縮することなく、外被材の間に芯材のない部分(熱溶着すべき部分)に所定の圧力が加えられて確実に熱溶着されている。
したがって、比較的厚みのある芯材を使用した場合であっても、芯材の近傍において、シワの発生を抑えて、大気圧で外被材同士が密着する部分の全てが確実に熱溶着された真空断熱材を得ることができ、芯材の際まで熱溶着の範囲が広がりシール性をより向上させることができ、対向する熱溶着層同士が熱溶着された熱溶着部の品質、信頼性を均一にすることができ、長期信頼性を有する真空断熱材を提供することができる。
請求項2に記載の真空断熱材の発明は、熱溶着層同士が対向するガスバリア性の外被材の間に芯材が減圧密封されて成り、前記外被材全体が前記熱溶着層が溶融する温度に加熱され、且つ、前記外被材全体に均等に前記外被材の外側から内側への圧力が加えられて、対向する前記熱溶着層同士が熱溶着されているものである。
本発明の真空断熱材は、外被材全体が熱溶着層が溶融する温度に加熱され、且つ、前記外被材全体に均等に前記外被材の外側から内側への圧力が加えられて、対向する前記熱溶着層同士が熱溶着されているので、10ミリを超えるような比較的厚みのある芯材を使用した場合であっても、芯材を必要以上に圧縮することなく、外被材の間に芯材のない部分(熱溶着すべき部分)に所定の圧力が加えられて確実に熱溶着されている。
したがって、比較的厚みのある芯材を使用した場合であっても、芯材の近傍において、シワの発生を抑えて、大気圧で外被材同士が密着する部分の全てが確実に熱溶着された真空断熱材を得ることができ、芯材の際まで熱溶着の範囲が広がりシール性をより向上させることができ、対向する熱溶着層同士が熱溶着された熱溶着部の品質、信頼性を均一にすることができ、長期信頼性を有する真空断熱材を提供することができる。
請求項3に記載の真空断熱材の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明における前記圧力が、流体により加えられる圧力であるものであり、流体を使うことにより、外被材全体に均等に圧力をかけることが容易に行える。
請求項4に記載の真空断熱材の発明は、請求項3記載の発明における前記圧力が、流体により直接的に加えられるものであり、外被材にストレスをかけたり傷を付けたりすることがなく、ピンホール等の発生が抑制された真空断熱材を提供することができる。
請求項5に記載の真空断熱材の発明は、請求項3又は請求項4記載の発明における前記流体が、気体であるものであり、流体に液体を使用するものに較べて、簡単で、外被材に付着した液体を取り除くなどの後処理がいらず、外被材に悪影響を及ぼす可能性が少ない。
請求項6に記載の真空断熱材の発明は、請求項5記載の発明における圧力を大気圧とするものであり、真空に近い減圧空間内で、芯材を外被材で覆った後、前記減圧空間を常圧に戻すだけで、外被材全体に均等に外被材の外側から内側へ大気圧を加えることができ、また、大気圧は熱溶着に充分な加圧となるので、加圧装置を設ける必要がなく、容易に真空断熱材を提供することができる。
請求項7に記載の真空断熱材の発明は、芯材をガスバリア層と熱溶着層とを有する外被材で覆い、前記外被材の内部を減圧して、前記外被材の外周を熱溶着でシールした真空断熱材において、前記シール部の内周側の前記外被材同士が密着している部分が全て熱溶着されているものである。
これにより、通常の周知の熱溶着によるシールと変わらず容易にでき、シワの発生やシール不良が発生しない上に、従来、外被材が密着しているだけで溶着していなかった部分も熱溶着するので、熱溶着の範囲が広がりシール性をより向上させることができ、長期信頼性を有する真空断熱材を提供することができる。
請求項8に記載の真空断熱材の発明は、請求項7記載の発明において、前記シール部の内周側の熱溶着されている部分に加熱部材が加圧した跡が残っていないものであり、外被材に折り目などのストレスをかけたり傷を付けたりすることがなく、ピンホール等の発生が抑制された真空断熱材を提供することができる。
請求項9に記載の真空断熱材の発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項記載の発明において、前記熱溶着層がポリエチレンであるものであり、ポリエチレンは比較的低い温度で溶着できるので、追加加熱による溶着が容易で、より低コストで真空断熱材を提供することができる。
請求項10に記載の真空断熱材の発明は、請求項1から請求項9のいずれか一項記載の発明において、前記外被材が最外層に保護層を有し、前記保護層がポリエチレンテレフタレートであるものであり、最外層には表面保護を目的とした材料を配設することで、より確実な耐傷付き性や耐突き刺し性を発揮させてピンホール等の発生を抑制する作用を有し、長期信頼性を有する真空断熱材を提供することができる。その中でポリエチレンテレフタレートは安価な材料であり、より低コストで本発明の真空断熱材を提供することができる。
請求項11に記載の真空断熱材の製造方法の発明は、芯材をガスバリア層と熱溶着層とを有する外被材で覆い、前記外被材の内部を減圧して、前記外被材の外周を熱溶着してシールした後、前記外被材同士が密着しているだけで熱溶着していない非シール部に熱溶着層が溶融するのに必要な熱を加えて熱溶着するものであり、通常の確立された製造方法に加えて、それで熱溶着されなかった外被材の非シール部まで熱溶着することにより、熱溶着層同士が密着する部分のすべての外被材が熱溶着された真空断熱材を提供することができる。
請求項12に記載の真空断熱材の製造方法の発明は、請求項11記載の発明において、前記熱を、非接触で加えるものであり、芯材の形状に合わせた加熱板等を必要とせずに加熱できるとともに、外被材に折り目などのストレスをかけたり傷を付けたりすることがなく、ピンホール等の発生を抑制することができる。
請求項13に記載の真空断熱材の製造方法の発明は、請求項12記載の発明において、前記熱を、加熱装置の輻射熱により加えるものであり、非接触で加熱することができるとともに、減圧空間中でも外被材を加熱することができる。
請求項14に記載の真空断熱材の製造方法の発明は、減圧空間で、芯材をガスバリア層と熱溶着層を有する外被材で覆い、前記減圧空間を前記熱溶着層の融点を上回る温度に保持して前記熱溶着層を所定の溶融状態とし、前記外被材の外周を押圧しながら前記減圧空間を常圧に戻して、前記外被材の非押圧部を含めて密着させて熱溶着するものであり、通常の外被材を加熱押圧する熱溶着と、大気圧による外被材の密着を利用した熱溶着とを同時に行うことで、真空断熱材をより短時間で製造することができる。
請求項15に記載の断熱箱体の発明は、外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱によって形成される空間に充填された発泡断熱材と、前記外箱と前記内箱との間で少なくとも一部が発泡断熱材に埋没するように設けられた真空断熱材とを備えた断熱箱体であって、前記真空断熱材は、請求項1から請求項10のうちいずれか一項記載の真空断熱材または請求項11から請求項14のうちいずれか一項記載の真空断熱材の製造方法により製造された真空断熱材であることを特徴とするものであり、長期信頼性を有する真空断熱材を使用することができるため、長期間保温性能が低下しない。たとえば、この断熱箱体を冷蔵庫に適用すれば、長期間省エネルギーを保つ冷蔵庫を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図、図2は同実施の形態の真空断熱材の製造装置の概略断面図である。
図1において、真空断熱材11は、2枚の外被材12で芯材13を覆ってなり、外被材12の内部を真空に保っている。
外被材12は熱溶着層14を有し、熱溶着層14は芯材13に沿って熱溶着されており、芯材13の際まで上下の外被材12の熱溶着層14が一体化している。なお熱溶着層14の厚みは一定に保たれている。
真空断熱材11は図2における製造装置15で作製される。製造装置15はチャンバー16内に上下2枚の熱板17を有し、上下から真空排気および真空開放が行えるように配管18a,18bが接続された構造となっている。
製造装置15に外被材12a,12bと芯材13が配置され、チャンバー16内は外被材12aにより2つの空間16a,16bに区切られる。そして上下の熱板17により外被材12を加熱すると共に、配管18a,18bを通じてチャンバー16内の真空排気を行う。チャンバー16内が所定の真空度に到達したとき、配管18aより真空開放を行う。
このとき、上部のチャンバー16a内の圧力が下部のチャンバー16b内の圧力より大きくなり、上部のチャンバー16a内の圧力と下部のチャンバー16b内の圧力の差圧により、外被材12aが外被材12bへ向けて接触していき、芯材13に沿って熱溶着がされる。
なお、外被材12aは外被材12bより大きく、外被材12aの外周端は、チャンバー16によって保持されることにより、外被材12bと熱溶着できないため、熱溶着後に、外被材12aと外被材12bとが熱溶着されていない外周端部は、切除する。
以上のように、真空断熱材11はチャンバー16内の差圧に起因する気体の圧力を利用して対向する熱溶着層14同士が芯材13形状に沿うように熱溶着されるものであり、外被材12の全面にわたり均等に加圧されることになり、シワの発生やシール不良が発生せずに芯材13形状に沿った熱溶着が可能となるので、熱溶着の範囲が広がりシール性をより向上させることができ、長期信頼性を有する真空断熱材を提供することができる。
また、上記工程が1つのチャンバー内で完了するために効率良く真空断熱材を作製することが可能となる。
また、本実施の形態の真空断熱材11は、対向する熱溶着層14同士が熱溶着された熱溶着部の外被材12の熱溶着層14の厚みが一様であり、真空断熱材11のシール性を一定に保つことができる。また表面も平滑にすることができ、外観をきれいに保つことができる。
本実施の形態の真空断熱材11は、熱溶着層14同士が対向するガスバリア性の外被材12で芯材13が覆われ、外被材12全体が熱溶着層14が溶融する温度に加熱され、且つ、外被材12全体に均等に外被材12の外側から内側への圧力が加えられて、対向する熱溶着層14同士が熱溶着されたものである。
また、本実施の形態の真空断熱材11は、熱溶着層14同士が対向するガスバリア性の外被材12の間に芯材13が減圧密封されて成り、外被材12全体が熱溶着層14が溶融する温度に加熱され、且つ、外被材12全体に均等に外被材12の外側から内側への圧力が加えられて、対向する熱溶着層14同士が熱溶着されているものである。
上記のように構成された本実施の形態の真空断熱材11は、外被材12全体が熱溶着層14が溶融する温度に加熱され、且つ、外被材12全体に均等に外被材12の外側から内側への圧力が加えられて、対向する熱溶着層14同士が熱溶着されているので、10ミリを超えるような比較的厚みのある芯材13を使用した場合であっても、芯材13を必要以上に圧縮することなく、外被材12の間に芯材13のない部分(熱溶着すべき部分)に所定の圧力が加えられて確実に熱溶着されている。
したがって、比較的厚みのある芯材13を使用した場合であっても、芯材13の近傍において、シワの発生を抑えて、大気圧で外被材12同士が密着する部分の全てが確実に熱溶着された真空断熱材11を得ることができ、芯材13の際まで熱溶着の範囲が広がりシール性をより向上させることができ、対向する熱溶着層14同士が熱溶着された熱溶着部の品質、信頼性を均一にすることができ、長期信頼性を有する真空断熱材11を提供することができる。
また、本実施の形態では、熱溶着時の圧力を、流体により加えられる圧力としており、流体を使うことにより、外被材12全体に均等に圧力をかけることが容易に行える。
また、本実施の形態では、熱溶着時の圧力が、流体により直接的に加えられるものであり、外被材12にストレスをかけたり傷を付けたりすることがなく、ピンホール等の発生が抑制された真空断熱材11を提供することができる。
また、本実施の形態では、流体に気体を使用している。そのため、流体に液体を使用するものに較べて、簡単で、外被材12に付着した液体を取り除くなどの後処理がいらず、外被材12に悪影響を及ぼす可能性が少ない。
また、本実施の形態では、気体により加えられる圧力を大気圧としている。そのため、真空に近い減圧空間内で、芯材13を外被材12で覆った後、減圧空間を常圧に戻すだけで、外被材12全体に均等に外被材12の外側から内側へ大気圧を加えることができ、また、大気圧は熱溶着に充分な加圧となるので、加圧装置を設ける必要がなく、容易に真空断熱材11を提供することができる。
なお、熱溶着層14にポリエチレンを用いると、ポリエチレンは比較的低い温度で溶着できるので、追加加熱による溶着が容易で、より低コストで真空断熱材11を提供することができる。
また、外被材12の最外層にポリエチレンテレフタレートからなる保護層を設けてもよい。このように外被材12の最外層に表面保護を目的とした材料を配設することで、より確実な耐傷付き性や耐突き刺し性を発揮させてピンホール等の発生を抑制する作用を有し、長期信頼性を有する真空断熱材11を提供することができる。その中でポリエチレンテレフタレートは安価な材料であり、より低コストで真空断熱材11を提供することができる。
また、熱溶着時の加熱を、非接触で外被材12に加える場合は、芯材13の形状に合わせた加熱板等を必要とせずに加熱できるとともに、外被材12に折り目などのストレスをかけたり傷を付けたりすることがなく、ピンホール等の発生を抑制することができる。
また、熱溶着時の加熱を、熱板17の輻射熱により加える場合は、非接触で加熱することができるとともに、減圧空間中でも外被材12を加熱することができる。
なお、本実施の形態の真空断熱材11は、吸着剤を備えていないが、吸着剤を備えても良い。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における真空断熱材の断面図、図4は同実施の形態の真空断熱材の製造装置の概略断面図である。
図3において、真空断熱材19は、2枚の外被材12で芯材13を覆ってなり、外被材12の内部を真空に保っている。
外被材12は熱溶着層14a,14bを有し、熱溶着層14aは芯材13に沿って熱溶着されており、上下の外被材12の熱溶着層14a,14bが一体化している。なお熱溶着層14aと熱溶着層14bの厚みは異なる厚みとなっており、熱溶着層14bにより外被材12の外周部がシールされている。
真空断熱材19は図4における製造装置20で作製される。製造装置20はチャンバー16内に上下2枚の熱板17と外被材12の外周部を熱溶着するための枠シールヒーター21を有し、上下から真空排気および真空開放が行えるように配管18a,18bが接続された構造となっている。
製造装置20に外被材12a,12bと芯材13が配置され、チャンバー16内は外被材12aにより2つの空間16a,16bに区切られる。そして上下の熱板17により外被材12を加熱すると共に、配管18a,18bを通じてチャンバー16内の真空排気を行う。チャンバー16内が所定の真空度に到達したとき、まず、枠シールヒーター21により外被材12の外周部がシールされ、配管18aより真空開放を行う。このとき真空断熱材19の内外で差圧が発生し、外被材12aと外被材12bが互いに接触していき、芯材13に沿って熱溶着がされる。
以上のように、真空断熱材19は外被材12の外周とその内周側とで表面の状態が異なり、気体の圧力が真空断熱材19の内外に発生する差圧によるものであり、外圧は大気圧であり加圧装置を設ける必要がなく、容易に真空断熱材19を提供することができる。
本実施の形態の真空断熱材19は、熱溶着層14a,14b同士が対向するガスバリア性の外被材12で芯材13が覆われ、外被材12全体が熱溶着層14a,14bが溶融する温度に加熱され、且つ、枠シールヒーター21により外被材12の外周部の熱溶着層14b同士が熱溶着され、さらに、外被材12全体に均等に外被材12の外側から内側への圧力が加えられて、対向する熱溶着層14a同士が熱溶着されたものである。
また、本実施の形態の真空断熱材19は、熱溶着層14a,14b同士が対向するガスバリア性の外被材12の間に芯材13が減圧密封されて成り、外被材12全体が熱溶着層14a,14bが溶融する温度に加熱され、且つ、枠シールヒーター21により外被材12の外周部の熱溶着層14b同士が熱溶着され、さらに、外被材12全体に均等に外被材12の外側から内側への圧力が加えられて、対向する熱溶着層14a同士が熱溶着されているものである。
上記のように構成された本実施の形態の真空断熱材19は、外被材12全体が熱溶着層14a,14bが溶融する温度に加熱され、且つ、枠シールヒーター21により外被材12の外周部の熱溶着層14b同士が熱溶着され、さらに、外被材12全体に均等に外被材12の外側から内側への圧力が加えられて、対向する熱溶着層14a同士が熱溶着されているので、10ミリを超えるような比較的厚みのある芯材13を使用した場合であっても、芯材13を必要以上に圧縮することなく、外被材12の間に芯材13のない部分(熱溶着すべき部分)に所定の圧力が加えられて確実に熱溶着されている。
したがって、比較的厚みのある芯材13を使用した場合であっても、芯材13の近傍において、シワの発生を抑えて、大気圧で外被材12同士が密着する部分の全てが確実に熱溶着された真空断熱材19を得ることができ、芯材13の際まで熱溶着の範囲が広がりシール性をより向上させることができ、対向する熱溶着層14a同士が熱溶着された熱溶着部の品質、信頼性を均一にすることができ、長期信頼性を有する真空断熱材19を提供することができる。
また、本実施の形態では、熱溶着層14aの熱溶着時の圧力を、流体により加えられる圧力としており、流体を使うことにより、外被材12全体に均等に圧力をかけることが容易に行える。
また、本実施の形態では、熱溶着層14aの熱溶着時の圧力が、流体により直接的に加えられるものであり、外被材12にストレスをかけたり傷を付けたりすることがなく、ピンホール等の発生が抑制された真空断熱材19を提供することができる。
また、本実施の形態では、流体に気体を使用している。そのため、流体に液体を使用するものに較べて、簡単で、外被材12に付着した液体を取り除くなどの後処理がいらず、外被材12に悪影響を及ぼす可能性が少ない。
また、本実施の形態では、気体により加えられる圧力を大気圧としている。そのため、真空に近い減圧空間内で、芯材13を外被材12で覆った後、減圧空間を常圧に戻すだけで、外被材12全体に均等に外被材12の外側から内側へ大気圧を加えることができ、また、大気圧は熱溶着に充分な加圧となるので、加圧装置を設ける必要がなく、容易に真空断熱材11を提供することができる。
なお、熱溶着層14a,14bにポリエチレンを用いると、ポリエチレンは比較的低い温度で溶着できるので、追加加熱による溶着が容易で、より低コストで真空断熱材19を提供することができる。
また、外被材12の最外層にポリエチレンテレフタレートからなる保護層を設けてもよい。このように外被材12の最外層に表面保護を目的とした材料を配設することで、より確実な耐傷付き性や耐突き刺し性を発揮させてピンホール等の発生を抑制する作用を有し、長期信頼性を有する真空断熱材19を提供することができる。その中でポリエチレンテレフタレートは安価な材料であり、より低コストで真空断熱材19を提供することができる。
また、熱溶着層14aの熱溶着時の加熱を、非接触で外被材12に加える場合は、芯材13の形状に合わせた加熱板等を必要とせずに加熱できるとともに、外被材12に折り目などのストレスをかけたり傷を付けたりすることがなく、ピンホール等の発生を抑制することができる。
また、熱溶着層14aの熱溶着時の加熱を、熱板17の輻射熱により加える場合は、非接触で加熱することができるとともに、減圧空間中でも外被材12を加熱することができる。
なお、本実施の形態の真空断熱材19は、吸着剤を備えていないが、吸着剤を備えても良い。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3における真空断熱材の断面図、図6は同実施の形態の真空断熱材の要部断面図である。
図5において、真空断熱材22は、2枚の外被材23で芯材24を覆ってなり、外被材23の内部を真空に保っている。
真空断熱材22の外周ヒレ部25は、外被材23が通常に熱溶着されたシール部26と、あとからの加熱で熱溶着された密着シール部27とからなる。
図6において、外被材23は外側から第1の保護層28と、第2の保護層29と、ガスバリア層30と、熱溶着層31とを有するラミネートフィルムであり、2枚のラミネートフィルムを向かい合わせている。第1の保護層28はポリエチレンテレフタレートフィルム、第2の保護層29はナイロンフィルム、ガスバリア層30はアルミニウム箔、熱溶着層31は超低密度ポリエチレン(VLDPE)フィルムを用いて、その厚さは、ポリエチレンテレフタレートフィルムは12μm、ナイロンフィルムは15μm、アルミニウム箔は6μm、超低密度ポリエチレン(VLDPE)フィルムは50μmである。
次に、真空断熱材22の製造方法を図5と図6に基づき説明する。
芯材24は、密度275kg/m3のグラスウールボードで、140℃の乾燥炉で1時間乾燥させる。外被材23は、予め3方をシールして袋状にしておく。次に真空近く(例えば10Pa)まで減圧した空間内で芯材24を袋状の外被材23に挿入し、外被材23の開口部を加熱板で押さえて溶着し、シール部26を形成したのち減圧空間から取り出して通常の真空断熱材22を得る。このとき、外周ヒレ部25は大気圧で密着し、シール部26とまだ溶着されていない密着シール部27とよりなる。
次に、真空断熱材22の追加加熱として、上下にヒーターが設置された間を密着シール部27の熱溶着層が溶融する温度になるように通過させる。このとき外被材23は、ヒーターの輻射熱と周囲の温度によって加熱される。そして、大気圧下のまま直ちに冷却して密着シール部27を含めて外被材すべてを熱溶着した真空断熱材22を作製する。
以上のように、真空断熱材22は、外被材全体を加熱して外被材23の外周ヒレ部25のシール部26を熱溶着した後、シール部26とは別の密着シール部27も熱溶着したことにより、シール幅が拡大してシール性が向上するとともに、シワの発生やシール不良が発生せず、外部からのガスバリア性が向上し、長期信頼性を有する真空断熱材を提供することができる。
追加の加熱における温度や時間は、真空断熱材の使用材料や形状や加熱装置の仕様によって最適条件を任意に決定すればよい。また、大気圧がかかっているため問題はないが、初めに熱溶着したシール部26を保護するために適度に押圧しておくことは望ましい。
本実施の形態の真空断熱材22は、芯材24をガスバリア層30と熱溶着層31とを有する外被材23で覆い、外被材23の内部を減圧して、外被材23の外周を熱溶着でシールしシール部26を形成した真空断熱材22において、シール部26の内周側の外被材23同士が密着している部分が全て熱溶着されているものである。
これにより、通常の周知の熱溶着によるシールと変わらず容易にでき、シワの発生やシール不良が発生しない上に、従来、外被材23が密着しているだけで溶着していなかった部分(密着シール部27)も熱溶着するので、熱溶着の範囲が広がりシール性をより向上させることができ、長期信頼性を有する真空断熱材22を提供することができる。
また、シール部26の内周側の熱溶着されている部分(密着シール部27)に加熱部材が加圧した跡が残っていない。そのため、外被材23に折り目などのストレスをかけたり傷を付けたりすることがなく、ピンホール等の発生が抑制された真空断熱材22を提供することができる。
また、本実施の形態では熱溶着層31はポリエチレンからなる。ポリエチレンは比較的低い温度で溶着できるので、追加加熱による溶着が容易で、より低コストで真空断熱材22を提供することができる。
また、本実施の形態では、外被材23が最外層にポリエチレンテレフタレートからなる第1の保護層28を有する。最外層には表面保護を目的とした材料を配設することで、より確実な耐傷付き性や耐突き刺し性を発揮させてピンホール等の発生を抑制する作用を有し、長期信頼性を有する真空断熱材22を提供することができる。その中でポリエチレンテレフタレートは安価な材料であり、より低コストで本実施の形態の真空断熱材22を提供することができる。
本実施の形態の真空断熱材22の製造方法は、芯材24をガスバリア層30と熱溶着層31とを有する外被材23で覆い、外被材23の内部を減圧して、外被材23の外周を熱溶着してシールした後、外被材23同士が密着しているだけで熱溶着していない非シール部に熱溶着層31が溶融するのに必要な熱を加えて熱溶着するものであり、通常の確立された製造方法に加えて、それで熱溶着されなかった外被材23の非シール部まで熱溶着することにより、熱溶着層31同士が密着する部分のすべての外被材23が熱溶着された真空断熱材22を提供することができる。
本実施の形態の真空断熱材22の製造方法は、密着シール部27の熱溶着時の熱を、非接触で加えるものであり、芯材24の形状に合わせた加熱板等を必要とせずに加熱できるとともに、外被材23に折り目などのストレスをかけたり傷を付けたりすることがなく、ピンホール等の発生を抑制することができる。
(実施の形態4)
実施の形態4における製造方法を図7に基づいて説明する。真空断熱材22の材料は、実施の形態3に示したものと同一である。
図7は、実施の形態4における真空断熱材の製造装置の概略断面図である。真空断熱材22は図5に示した実施の形態3のものと同一である。
減圧空間32内で芯材24の上下を外被材23で覆い、上下の外被材23がずれないように周囲を仮固定しておく。外被材23の更に上下には面状ヒーター33を備えている。減圧状態を保ちながら、面状ヒーター33を加熱して、外被材23の表面を140℃〜170℃で30秒〜10秒間保持して外被材23の熱溶着層を溶融する。このとき外被材23は、面状ヒーター33の輻射熱によって加熱される。
続いて、外周全体を押圧板34で押さえて密着させてシール部26を形成したのち、減圧空間を常温常圧に戻す。これによって、真空断熱材22の密着シール部27は大気圧により押圧されると同時に溶着され、外周ヒレ部25全体が熱溶着される。すなわち、外周ヒレ部25は全てが熱溶着され、熱溶着されていない外被材の密着部分は存在しないことになる。
以上のように、実施の形態4においては、真空断熱材22は、外被材全体を加熱して外被材23の外周ヒレ部25のシール部26を熱溶着した後、またはほぼ同時にシール部26とは別の密着シール部27も熱溶着したことにより、シワの発生やシール不良が発生せず、シール性が向上し、外部からのガスバリア性が向上し、長期信頼性を有する真空断熱材を提供することができる。また、一つの空間内でこれらのシール部をほぼ同時に熱溶着することで、真空断熱材22の製造時間を短縮することができる。
なお、熱溶着層31に使用する材料を超低密度ポリエチレンにすることにより、低温で熱溶着できるため工数を小さくできる。また、熱溶着層31に使用する材料を高密度ポリエチレンにすることにより、真空断熱材22の適用温度範囲をさらに高くでき、また、ガスバリア性をさらに向上させることができる。
本実施の形態の真空断熱材22の製造方法は、減圧空間32で、芯材24をガスバリア層30と熱溶着層31を有する外被材23で覆い、減圧空間32を熱溶着層31の融点を上回る温度に保持して熱溶着層31を所定の溶融状態とし、外被材23の外周を押圧しながら減圧空間32を常圧に戻して、外被材23の非押圧部を含めて密着させて熱溶着するものであり、通常の外被材23を加熱押圧する熱溶着と、大気圧による外被材23の密着を利用した熱溶着とを同時に行うことで、真空断熱材22をより短時間で製造することができる。
(実施の形態5)
図8は、本発明の実施の形態5における冷蔵庫本体の概略断面図である。
冷蔵庫本体(断熱箱体)35は、鋼板からなる外箱36と、ABS樹脂からなる内箱37とで構成される空間の片面に真空断熱材22を配設し、真空断熱材22以外の空間を硬質ウレタンフォームの発泡断熱材38で発泡充填している。冷蔵庫本体35の庫内は冷蔵室39と冷凍室40からなり、圧縮機41は機械室42に設置されている。
本実施の形態によって、ガスバリア性を向上させ、耐傷付性や耐突き刺し性を向上させ、ピンホール等の発生を抑制し、長期信頼性を有する真空断熱材22を装着することができるため、長期間省エネルギーを保つ冷蔵庫を提供することができる。従って、冷蔵庫の消費電力量を測定したところ、真空断熱材22を装着しない冷蔵庫よりもおよそ20%消費電力の削減を維持できた。
なお、実施の形態1における真空断熱材11や実施の形態2における真空断熱材19を配設しても同様の効果が得られる。
以上のように本発明にかかる真空断熱材は、ガスバリア性を向上させ、耐傷付き性や耐突き刺し性を向上させ、ピンホール等の発生を抑制することができるために、真空断熱材に深い溝を付けたり、真空断熱材に外部から衝撃が加わる環境下においても使用することができ、冷蔵庫などの冷温機器に適用できる。
本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図 同実施の形態の真空断熱材の製造装置の概略断面図 本発明の実施の形態2における真空断熱材の断面図 同実施の形態の真空断熱材の製造装置の概略断面図 本発明の実施の形態3における真空断熱材の断面図 同実施の形態の真空断熱材の端部を示す要部拡大断面図 本発明の実施の形態4における真空断熱材の製造装置の概略断面図 本発明の実施の形態5における冷蔵庫本体の概略断面図 従来の真空断熱材の断面図 従来の真空断熱材の包装材の拡大断面図
符号の説明
11,19,22 真空断熱材
12,12a,12b,23 外被材
13,24 芯材
26 シール部
28 第1の保護層
30 ガスバリア層
31 熱溶着層
32 減圧空間
35 冷蔵庫本体(断熱箱体)
36 外箱
37 内箱
38 発泡断熱材

Claims (15)

  1. 熱溶着層同士が対向するガスバリア性の外被材で芯材が覆われ、前記外被材全体が前記熱溶着層が溶融する温度に加熱され、且つ、前記外被材全体に均等に前記外被材の外側から内側への圧力が加えられて、対向する前記熱溶着層同士が熱溶着された真空断熱材。
  2. 熱溶着層同士が対向するガスバリア性の外被材の間に芯材が減圧密封されて成り、前記外被材全体が前記熱溶着層が溶融する温度に加熱され、且つ、前記外被材全体に均等に前記外被材の外側から内側への圧力が加えられて、対向する前記熱溶着層同士が熱溶着されている真空断熱材。
  3. 前記圧力は、流体により加えられる圧力である請求項1又は請求項2記載の真空断熱材。
  4. 前記圧力は、流体により直接的に加えられる請求項3記載の真空断熱材。
  5. 前記流体は、気体である請求項3又は請求項4記載の真空断熱材。
  6. 前記圧力は、大気圧である請求項5記載の真空断熱材。
  7. 芯材をガスバリア層と熱溶着層とを有する外被材で覆い、前記外被材の内部を減圧して、前記外被材の外周を熱溶着でシールした真空断熱材において、前記シール部の内周側の前記外被材同士が密着している部分が全て熱溶着されていることを特徴とする真空断熱材。
  8. 前記シール部の内周側の熱溶着されている部分に加熱部材が加圧した跡が残っていないことを特徴とする請求項7記載の真空断熱材。
  9. 前記熱溶着層がポリエチレンであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項記載の真空断熱材。
  10. 前記外被材が最外層に保護層を有し、前記保護層がポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項記載の真空断熱材。
  11. 芯材をガスバリア層と熱溶着層とを有する外被材で覆い、前記外被材の内部を減圧して、前記外被材の外周を熱溶着してシールした後、前記外被材同士が密着しているだけで熱溶着していない非シール部に熱溶着層が溶融するのに必要な熱を加えて熱溶着することを特徴とする真空断熱材の製造方法。
  12. 前記熱を、非接触で加えることを特徴とする請求項11記載の真空断熱材の製造方法。
  13. 前記熱を、加熱装置の輻射熱により加えることを特徴とする請求項12記載の真空断熱材の製造方法。
  14. 減圧空間で、芯材をガスバリア層と熱溶着層を有する外被材で覆い、前記減圧空間を前記熱溶着層の融点を上回る温度に保持して前記熱溶着層を所定の溶融状態とし、前記外被材の外周を押圧しながら前記減圧空間を常圧に戻して、前記外被材の非押圧部を含めて密着させて熱溶着することを特徴とする真空断熱材の製造方法。
  15. 外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱によって形成される空間に充填された発泡断熱材と、前記外箱と前記内箱との間で少なくとも一部が発泡断熱材に埋没するように設けられた真空断熱材とを備えた断熱箱体であって、前記真空断熱材は、請求項1から請求項10のうちいずれか一項記載の真空断熱材または請求項11から請求項14のうちいずれか一項記載の真空断熱材の製造方法により製造された真空断熱材であることを特徴とする断熱箱体。
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