JP2006118438A - ロータリ式膨張機 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱ロスを抑制し、冷凍サイクルの効率低下を緩和する。
【解決手段】圧縮機構(50)と膨張機構(60)とがシャフト(40)によって連結されている。膨張機構(60)は、第1流体室(65a)と、該第1流体室(65a)より押しのけ容積が大きい第2流体室(65b)とを備えている。この膨張機構(60)では、第1流体室(65a)へ導入された高圧冷媒が第2流体室(65b)へ流入して膨張し、第2流体室(65b)より吐出される。そして、膨張機構(60)は、圧縮機構(50)側から第1流体室(65a)および第2流体室(65b)の順に配列されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ロータリ式膨張機に関し、特に、圧縮機と膨張機とが1つのケーシング内に収納されたロータリ式膨張機における熱ロスの抑制対策に係るものである。
従来より、高圧流体の膨張によって動力を発生させるロータリ式膨張機が知られている。この種の膨張機は、例えば蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷凍装置に設けられている(例えば、特許文献1参照)。
この冷凍装置は、圧縮機と冷却器と膨張機と蒸発器とが配管接続されて蒸気圧縮機式冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えている。上記膨張機と圧縮機とは、間に電動機を存して回転軸によって連結された状態でケーシング内に収納されている。上記膨張機は、ロータリピストンが収納されたシリンダを2組備えている。各シリンダは、流入ポートおよび流出ポートがそれぞれ設けられている。そして、各ロータリピストンは、位相が180°ずれて配置され、回転角180°毎に各シリンダへ交互に高圧冷媒が導入されて膨張する。この膨張の際の内部エネルギが圧縮機の回転動力として変換される。
特開2004−190578号公報
ところで、上記膨張機構において、押しのけ容積が異なる2つのシリンダを設けて高圧冷媒を膨張させることも考えられる。つまり、前段側である押しのけ容積の小さいシリンダに導入した高圧冷媒は、後段側である押しのけ容積の大きいシリンダへ流入する際に膨張し、押しのけ容積の大きいシリンダから吐出される。
しかしながら、上述した従来の膨張機では、圧縮機や電動機の周囲が高温となり、その高熱が膨張機構に侵入して熱ロスが生じる。そこで、上述した膨張機構において、押しのけ容積が異なる2つのシリンダを単に配列するだけでは、膨張機構で生じる熱ロスが大きくなってしまうという問題があった。その結果、冷凍サイクルにおける大幅な効率低下を招くという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、互いに押しのけ容積が異なる複数のシリンダを備え、冷媒が各シリンダを押しのけ容積が小さい順に流れて次第に膨張する膨張機構と圧縮機構とがケーシング内に収納されてロータリ式膨張機において、複数のシリンダの配列構成を工夫することにより、膨張機構における熱ロスを抑制することである。
具体的に、第1の発明は、冷媒の圧縮機構(50)と、冷媒の膨張機構(60)とが回転軸(40)によって連結されてケーシング(31)内に収納され、冷媒回路(20)に接続されるロータリ式膨張機を前提としている。そして、上記膨張機構(60)は、互いに押しのけ容積が異なる複数のロータリ式の流体室(65a,65b)を備え、冷媒が押しのけ容積の小さい流体室(65a)から押しのけ容積の大きい流体室(65b)へ順に流れて膨張するように構成されている。一方、上記複数の流体室(65a,65b)は、圧縮機構(50)側から押しのけ容積の小さい順に配置されている。
上記の発明では、膨張機構(60)の複数の流体室(65a,65b)が押しのけ容積の小さい順に圧縮機構(50)側から配列される。ここでは、図2に示すように、押しのけ容積が異なる流体室(65a,65b)を2つ備えた場合について説明する。
先ず、上記圧縮機構(50)にて冷媒が圧縮されて高温高圧となる。したがって、上記圧縮機構(50)の周囲も高温となる。一方、上記膨張機構(60)では、冷媒が前段側である押しのけ容積の小さい流体室(65a)へ流入し、後段側である押しのけ容積の大きい流体室(65b)へ流入し、その押しのけ容積差によって膨張する。この膨張した冷媒は、前段の流体室(65a)へ流入した冷媒より低温低圧となって後段の流体室(65b)より吐出される。したがって、前段側より後段側の流体室(65a,65b)やそのシリンダが低温になっている。
上記前段側の流体室(65a)は、後段側の流体室(65b)より圧縮機構(50)に近いため、該圧縮機構(50)の周囲から高温の熱が侵入する。これにより、前段側の流体室(65a)の冷媒が加熱され、冷媒の冷熱量が減少する。つまり、上記膨張機構(60)において、いわゆる熱ロスが生じる。
ここで、2つの流体室(65a,65b)を本発明とは逆の配置にした場合を考える。つまり、後段側である押しのけ容積の大きい流体室(65b)が圧縮機構(50)側に配置される。この場合、後段の流体室(65b)が圧縮機構(50)の周囲からの熱侵入によって加熱される。ところが、後段の流体室(65b)と圧縮機構(50)の周囲との温度差が上述した場合における前段の流体室(65a)と圧縮機構(50)の周囲との温度差より大きいため、その分後段の流体室(65b)への熱侵入が増大することになる。したがって、上記膨張機構(60)において生じる熱ロスが大きくなる。このように、本発明の配置構成により、膨張機構(60)における熱ロスが抑制される。
また、第2の発明は、上記第1の発明において、上記膨張機構(60)が、押しのけ容積が最小の流体室(65a)へ冷媒を導入する流入通路(34)を備えている。そして、上記流入通路(34)は、上記押しのけ容積が最小の流体室(65a)のシリンダ(63a)の端面を閉塞する閉塞部材(61)に形成されている。
上記の発明では、図2に示すように、流入通路(34)が前段側の流体室(65a)のシリンダ(63a)の閉塞部材(61)である例えばフロントヘッドに形成される。したがって、流入通路(34)を前段側のシリンダ(63a)に形成することによる該シリンダ(63a)の強度低下を招く心配がない。つまり、この前段側のシリンダ(63a)は、押しのけ容積を小さくするために長手方向の厚みが小さくなる傾向にあるので、流入通路(34)を形成するだけのスペースおよび強度を確保しづらい。これに対し、閉塞部材(61)であるフロントヘッドなどはシリンダ(63a)と比べて厚肉に形成され、流入通路(34)の形成スペースが十分に確保される。したがって、上記膨張機構(60)に必要流量の冷媒が流れるので、冷凍能力が十分に発揮される。
また、第3の発明は、上記第1の発明において、上記回転軸(40)に圧縮機構(50)を駆動する電動機(45)が連結されている。そして、該電動機(45)は、膨張機構(60)の押しのけ容積が最小の流体室(65a)のシリンダ(63a)より圧縮機構(50)側へ位置している。
上記の発明では、図2に示すように、電動機(45)が例えば膨張機構(60)と圧縮機構(50)との間に連結される。この場合、電動機(45)が発熱するため、圧縮機構(50)の周囲温度が一層高くなるが、その分の膨張機構(60)にて生じる熱ロスが確実に抑制される。
また、第4の発明は、上記第1の発明において、上記冷媒が二酸化炭素である。
上記の発明では、冷媒回路(20)を循環する冷媒に二酸化炭素を用いているので、地球環境に優しい機器および装置を提供することができる。特に、二酸化炭素の場合、臨界圧状態まで圧縮するので、それだけ圧縮機構(50)の周囲温度が高くなるが、その分の膨張機構(60)にて生じる熱ロスが確実に抑制される。
したがって、第1の発明によれば、冷媒が複数の流体室(65a,65b)を押しのけ容積の小さい順に流れて膨張する膨張機構(60)において、複数の流体室(65a,65b)を圧縮機構(50)側から押しのけ容積の小さい順に配列するようにしたので、膨張機構(60)と圧縮機構(50)との間の温度差を低くすることができ、圧縮機構(50)側から膨張機構(60)側への熱侵入を抑制することができる。したがって、膨張機構(60)における熱ロスを低減することができ、冷凍サイクルにおける大幅な効率低下を抑制することができる。
また、第2の発明によれば、押しのけ容積が最小の流体室(65a)へ冷媒を導入する流入通路(34)を、そのシリンダ(63a)の閉塞部材(61)に形成するようにしたので、シリンダ(63a)の強度低下を防止できると共に、必要寸法径の流入ポート(34)を確実に形成することができる。したがって、膨張機構(60)へ必要流量の冷媒を確実に導入させることができる。この結果、冷凍能力を十分に発揮させることができる。
また、第3の発明によれば、電動機(45)を押しのけ容積が最小の流体室(65a)のシリンダ(63a)よりも圧縮機構(50)側に連結させたので、電動機(45)の発熱により圧縮機構(50)の周囲温度が更に高くなるが、この周囲温度の上昇によって生じる膨張機構(60)の熱ロスを確実に抑制することができる。
また、第4の発明によれば、冷媒回路(20)を循環する冷媒に二酸化炭素を用いたため、地球環境に優しい機器および装置を提供することができる。特に、二酸化炭素の場合、臨界圧状態まで圧縮するので、それだけ圧縮機構(50)の周囲温度が高くなるが、この周囲温度の上昇によって生じる膨張機構(60)の熱ロスを確実に抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態》
本実施形態の空調機(10)は、本発明に係る容積型膨張機を備えている。
〈空調機の全体構成〉
図1に示すように、上記空調機(10)は、いわゆるセパレート型のものであって、室外機(11)と室内機(13)とを備えている。上記室外機(11)には、室外ファン(12)、室外熱交換器(23)、第1四路切換弁(21)、第2四路切換弁(22)および圧縮膨張ユニット(30)が収納されている。一方、上記室内機(13)には、室内ファン(14)および室内熱交換器(24)が収納されている。上記室外機(11)は屋外に設置され、室内機(13)は屋内に設置されている。また、上記室外機(11)と室内機(13)とは、一対の連絡配管(15,16)で接続されている。尚、上記圧縮膨張ユニット(30)の詳細は後述する。
上記空調機(10)には、冷媒回路(20)が設けられている。この冷媒回路(20)は、圧縮膨張ユニット(30)や室内熱交換器(24)などが接続された閉回路である。また、この冷媒回路(20)は、冷媒として二酸化炭素(CO2)が充填され、この冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行うように構成されている。
上記室外熱交換器(23)と室内熱交換器(24)とは、何れもクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。上記室外熱交換器(23)では、冷媒回路(20)を循環する冷媒が室外ファン(12)によって取り込まれた室外空気と熱交換する。上記室内熱交換器(24)では、冷媒回路(20)を循環する冷媒が室内ファン(14)によって取り込まれた室内空気と熱交換する。
上記第1四路切換弁(21)は、4つのポートを備えている。この第1四路切換弁(21)は、その第1ポートが圧縮膨張ユニット(30)の吐出管(36)に、第2ポートが連絡配管(15)を介して室内熱交換器(24)の一端であるガス側端部に、第3ポートが室外熱交換器(23)の一端であるガス側端部に、第4ポートが圧縮膨張ユニット(30)の吸入ポート(32)にそれぞれ接続されている。そして、上記第1四路切換弁(21)は、第1ポートと第2ポートとが連通し且つ第3ポートと第4ポートとが連通する状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポートと第3ポートとが連通し且つ第2ポートと第4ポートとが連通する状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。
上記第2四路切換弁(22)は、4つのポートを備えている。この第2四路切換弁(22)は、その第1ポートが圧縮膨張ユニット(30)の流出ポート(35)に、第2ポートが室外熱交換器(23)の他端である液側端部に、第3ポートが連絡配管(16)を介して室内熱交換器(24)の他端である液側端部に、第4ポートが圧縮膨張ユニット(30)の流入ポート(34)にそれぞれ接続されている。そして、上記第2四路切換弁(22)は、第1ポートと第2ポートとが連通し且つ第3ポートと第4ポートとが連通する状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポートと第3ポートとが連通し且つ第2ポートと第4ポートとが連通する状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。
〈圧縮膨張ユニットの構成〉
図2および図3に示すように、上記圧縮膨張ユニット(30)は、縦長で円筒形の密閉容器であるケーシング(31)を備えている。このケーシング(31)の内部には、下から上に向かって順に、圧縮機構(50)、電動機(45)および膨張機構(60)が配置され、これらが回転軸であるシャフト(40)によって連結されている。
上記ケーシング(31)には、吐出管(36)が取り付けられている。この吐出管(36)は、電動機(45)と膨張機構(60)との間に配置され、ケーシング(31)の内部空間(S)に連通している。
上記電動機(45)は、圧縮機構(50)を駆動するためのものであり、ケーシング(31)の長手方向の中央部に配置されている。この電動機(45)は、ステータ(46)とロータ(47)とにより構成されている。上記ステータ(46)は、ケーシング(31)の内面に固定されている。上記ロータ(47)は、ステータ(46)の内側に配置され、同軸にシャフト(40)の主軸部(44)が貫通している。上記シャフト(40)は、下端側に2つの下側偏心部(58,59)が形成され、上端側に2つの大径偏心部(41a,41b)が形成されている。
上記2つの下側偏心部(58,59)は、主軸部(44)よりも大径に且つ主軸部(44)の軸心よりも偏心して形成されており、下側のものが第1下側偏心部(58)を、上側のものが第2下側偏心部(59)をそれぞれ構成している。そして、上記第1下側偏心部(58)と第2下側偏心部(59)とでは、主軸部(44)の軸心に対する偏心方向が逆になっている。一方、上記2つの大径偏心部(41a,41b)は、主軸部(44)よりも大径に形成され、下側のものが第1大径偏心部(41a)を、上側のものが第2大径偏心部(41b)をそれぞれ構成している。この第1大径偏心部(41a)および第2大径偏心部(41b)は、何れも主軸部(44)の軸心に対して同じ方向へ偏心している。そして、この偏心量は、第2大径偏心部(41b)の方が第1大径偏心部(41a)よりも大きくなっている。また、上記第2大径偏心部(41b)の外径は、第1大径偏心部(41a)の外径よりも大きくなっている。
上記圧縮機構(50)は、冷媒を圧縮するためのものであり、揺動ピストン型のロータリ式圧縮機を構成している。この圧縮機構(50)は、シリンダ(51,52)とロータリピストン(57)とを2つずつ備えている。上記圧縮機構(50)では、下から上へ向かって順に、リアヘッド(55)と、第1シリンダ(51)と、中間プレート(56)と、第2シリンダ(52)と、フロントヘッド(54)とが積層された状態となっている。
上記第1シリンダ(51)および第2シリンダ(52)の内部には、円筒状のロータリピストン(57)が1つずつ配置されている。このロータリピストン(57)は、図示しないが、側面に平板状のブレードが突設されており、このブレードが揺動ブッシュを介してシリンダ(51,52)に支持されている。上記第1シリンダ(51)内のロータリピストン(57)は、シャフト(40)の第1下側偏心部(58)と係合している。一方、上記第2シリンダ(52)内のロータリピストン(57)は、シャフト(40)の第2下側偏心部(59)と係合している。上記各ロータリピストン(57,57)は、内周面が下側偏心部(58,59)の外周面と摺接し、外周面がシリンダ(51,52)の内周面と摺接する。そして、各ロータリピストン(57,57)の外周面とシリンダ(51,52)の内周面との間に圧縮室(53)が形成される。
上記第1シリンダ(51)および第2シリンダ(52)には、それぞれ吸入ポート(32)が1つずつ形成されている。この各吸入ポート(32)は、シリンダ(51,52)を半径方向に貫通し、終端がシリンダ(51,52)内に開口している。また、上記各吸入ポート(32)は、配管によってケーシング(31)の外部へ延長されている。
上記フロントヘッド(54)およびリアヘッド(55)には、それぞれ吐出ポート(図示せず)が1つずつ形成されている。上記フロントヘッド(54)の吐出ポートは、第2シリンダ(52)内の圧縮室(53)とケーシング(31)の内部空間(S)とを連通させる。上記リアヘッド(55)の吐出ポートは、第1シリンダ(51)内の圧縮室(53)とケーシング(31)の内部空間(S)とを連通させる。また、上記各吐出ポートは、終端にリード弁からなる吐出弁(図示せず)が設けられており、この吐出弁によって開閉される。そして、上記圧縮機構(50)からケーシング(31)の内部空間(S)へ吐出された高圧のガス冷媒は、吐出管(36)を通って圧縮膨張ユニット(30)から送り出される。
上記ケーシング(31)内の底部には、潤滑油が貯留される油溜りが形成されている。上記シャフト(40)の下端部には、油溜りに浸漬された遠心式の油ポンプ(48)が設けられている。該油ポンプ(48)は、シャフト(40)の回転により油溜りの潤滑油を汲み上げるように構成されている。そして、上記シャフト(40)の内部には、下端から上端に亘って給油溝(49)が形成されている。この給油溝(49)は、油ポンプ(48)によって汲み上げられた潤滑油が圧縮機構(50)や膨張機構(60)の各摺動部に供給されるように形成されている。
上記膨張機構(60)は、揺動ピストン型の流体機械であって、本発明のロータリ式膨張機を構成している。この膨張機構(60)は、2つのシリンダ(63a,63b)と、フロントヘッド(61)と、リアヘッド(62)と、中間プレート(101)とを備えている。上記膨張機構(60)では、下から上へ向かって順に、フロントヘッド(61)、第1シリンダ(63a)、中間プレート(101)、第2シリンダ(63b)およびリアヘッド(62)が積層された状態となっている。
上記第1シリンダ(63a)は、下側端面がフロントヘッド(61)により、上側端面が中間プレート(101)によりそれぞれ閉塞されている。上記第2シリンダ(63b)は、下側端面が中間プレート(101)により、上側端面がリアヘッド(62)によりそれぞれ閉塞されている。つまり、上記フロントヘッド(61)および中間プレート(101)が第1シリンダ(63a)の閉塞部材を構成し、上記中間プレート(101)およびリアヘッド(62)が第2シリンダ(63b)の閉塞部材を構成している。
上記シャフト(40)は、積層された状態のフロントヘッド(61)、第1シリンダ(63a)、中間プレート(101)、第2シリンダ(63b)およびリアヘッド(62)を貫通している。また、上記シャフト(40)の第1大径偏心部(41a)は第1シリンダ(63a)内に位置し、第2大径偏心部(41b)は第2シリンダ(63b)内に位置している。
上記各シリンダ(63a,63b)には、ロータリピストン(67a,67b)が収納されている。つまり、上記第1シリンダ(63a)の内部には第1ロータリピストン(67a)が、第2シリンダ(63b)の内部には第2ロータリピストン(67b)がそれぞれ配置されている。この2つのロータリピストン(67a,67b)は、何れも円環状あるいは円筒状に形成されている。そして、上記第1ロータリピストン(67a)には第1大径偏心部(41a)が、第2ロータリピストン(67b)には第2大径偏心部(41b)がそれぞれ回転自在に嵌合されている。
上記第1ロータリピストン(67a)は、外周面が第1シリンダ(63a)の内周面に摺接すると共に、下端面がフロントヘッド(61)に、上端面が中間プレート(101)にそれぞれ摺接している。そして、上記第1シリンダ(63a)内は、内周面と第1ロータリピストン(67a)の外周面との間に第1流体室(65a)が形成される。一方、上記第2ロータリピストン(67b)は、外周面が第2シリンダ(63b)の内周面に摺接すると共に、下端面が中間プレート(101)に、上端面がリアヘッド(62)にそれぞれ摺接している。そして、上記第2シリンダ(63b)内は、内周面と第2ロータリピストン(67b)の外周面との間に第2流体室(65b)が形成される。
上記各ロータリピストン(67a,67b)には、ブレード(6a,6b)が1つずつ一体に設けられている。このブレード(6a,6b)は、ロータリピストン(67a,67b)の半径方向へ延びる板状に形成されており、ロータリピストン(67a,67b)の外周面から外側へ突出している。そして、上記第1シリンダ(63a)内の第1流体室(65a)は、上記第1ブレード(6a)によって高圧側の第1高圧室(103a)と低圧側の第1低圧室(104a)とに仕切られている。一方、上記第2シリンダ(63b)内の第2流体室(65b)は、上記第2ブレード(6b)によって高圧側の第2高圧室(103b)と低圧側の第2低圧室(104b)とに仕切られている。
また、上記各シリンダ(63a,63b)には、一対のブッシュ(68a,68b)が一組ずつ設けられている。この各ブッシュ(68a,68b)は、内側面が平面となって外側面が円弧面となる略半月状に形成され、ブレード(6a,6b)を挟み込んだ状態で装着されている。このブッシュ(68a,68b)は、内側面がブレード(6a,6b)と、外側面がシリンダ(63a,63b)とそれぞれ摺動する。そして、上記ブレード(6a,6b)は、ブッシュ(68a,68b)を介してシリンダ(63a,63b)に支持され、該シリンダ(63a,63b)に対して回動自在に且つ進退自在に構成されている。
上記第1シリンダ(63a)と第2シリンダ(63b)とは、それぞれの周方向におけるブッシュ(68a,68b)の位置が一致するように配置されている。すなわち、上記第2シリンダ(63b)の第1シリンダ(63a)に対する配置角度が0°となっている。ここで、第1大径偏心部(41a)と第2大径偏心部(41b)とが主軸部(44)の軸心に対して同じ方向へ偏心しているため、第1ブレード(6a)が第1シリンダ(63a)の外側へ最も退いた状態になるのと同時に、第2ブレード(6b)が第2シリンダ(63b)の外側へ最も退いた状態となる。つまり、上記2つのシリンダ(63a,63b)のロータリピストン(67a,67b)は、回転周期が同期している。
また、上記第2シリンダ(63b)における第2流体室(65b)の押しのけ容積は、第1シリンダ(63a)における第1流体室(65a)の押しのけ容積より大きく形成されている。具体的に、上記第2シリンダ(63b)は、内径が第1シリンダ(63a)のものより大きくなっており、且つ、上下方向の厚みが第1シリンダ(63a)のものより大きくなっている。また、上記第2ロータリピストン(67b)は、外径が第1ロータリピストン(67a)のものより大きくなっている。
つまり、上記膨張機構(60)では、本発明の特徴として、2つの流体室(65a,65b)が圧縮機構(50)側から押しのけ容積の小さい順に配置されている。要するに、押しのけ容積の大きい第2流体室(65b)を有する第2シリンダ(63b)は、押しのけ容積の小さい第1流体室(65a)を有する第1シリンダ(63a)よりも電動機(45)および圧縮機構(50)から離れた位置にある。
上記中間プレート(101)は、上下の厚さ方向に対して斜めに貫通する連絡通路(102)が形成されている。この連絡通路(102)は、入口側である一端が第1シリンダ(63a)内における第1ブレード(6a)の右側の位置に開口し、出口側である他端が第2シリンダ(63b)内における第2ブレード(6b)の左側の位置に開口している。つまり、上記連絡通路(102)は、第1流体室(65a)の第1低圧室(104a)と第2流体室(65b)の第2高圧室(103b)とを連通させ、第1低圧室(104a)と連絡通路(102)と第2高圧室(103b)とが1つの閉空間を構成している。
この膨張機構(60)では、上記閉空間の容積がシャフト(40)の回転に伴って増大するので、冷媒が第1低圧室(104a)から第2高圧室(103b)へ膨張しながら流入するようになっている。つまり、上記第1低圧室(104a)の容積が減少していく過程と、第2高圧室(103b)の容積が増大していく過程とは同期するが、両シリンダ(63a,63b)の押しのけ容積の差の分だけ、第2高圧室(103b)の容積増大量が第1低圧室(104a)の容積減少量より大きいため、結果として両室(104a,103b)の総容積が増大する。したがって、上記第2シリンダ(63b)には、第1シリンダ(63a)より低温低圧の冷媒が流入することになる。すなわち、2つのシリンダ(63a,63b)のうち低温の冷媒が流れる方の第2シリンダ(63b)を圧縮機構(50)等から遠ざけて配置することにより、その低温の第2シリンダ(63b)が圧縮機構(50)および電動機(45)の高温の影響を殆ど受けないようにしている。
上記膨張機構(60)は、流入ポート(34)と流出ポート(35)を備えている。上記流入ポート(34)は、フロントヘッド(61)を径方向内方へ延び、終端がフロントヘッド(61)の内側面のうち図3におけるブッシュ(68a)のやや左側の位置に開口している。つまり、上記流入ポート(34)は、第1高圧室(103a)と連通している。一方、上記流出ポート(35)は、第2シリンダ(63b)を半径方向に貫通し、始端が第2シリンダ(63b)内の第2低圧室(104b)に開口している。そして、上記流入ポート(34)は、冷媒を第1シリンダ(63a)内へ導入する流入通路を構成し、上記流出ポート(35)は、第2シリンダ(63b)から冷媒が吐出される流出通路を構成している。
このように、押しのけ容積を小さくするために上下方向の厚みを薄くした第1シリンダ(63a)に流入ポート(34)を形成しなくてもよいので、第1シリンダ(63a)の強度低下を招くことはない。一方、上記フロントヘッド(61)は、径方向の厚みおよび上下方向の厚みが第1シリンダ(63a)と比べて大きく形成されるので、強度低下を招くことなく必要ポート径を備えた流入ポート(34)を形成することができる。これにより、膨張機構(60)において必要流通量の冷媒を流すことができる。
−運転動作−
次に、上記空調機(10)の運転動作について説明する。ここでは、空調機(10)の冷房運転時および暖房運転時の動作について説明し、続いて膨張機構(60)の動作について説明する。
〈冷房運転〉
この冷房運転時には、第1四路切換弁(21)および第2四路切換弁(22)が図1に破線で示す状態に切り換えられる。この状態で圧縮膨張ユニット(30)の電動機(45)に通電すると、冷媒回路(20)で冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。
上記圧縮機構(50)で圧縮された高温高圧の冷媒は、吐出管(36)を通って圧縮膨張ユニット(30)から吐出される。この状態で、冷媒の圧力は、その臨界圧力よりも高くなっている。この吐出冷媒は、第1四路切換弁(21)を通って室外熱交換器(23)へ送られる。この室外熱交換器(23)では、流入した冷媒が室外空気へ放熱して冷却される。
上記室外熱交換器(23)で冷却された高圧冷媒は、第2四路切換弁(22)を通り、流入ポート(34)から圧縮膨張ユニット(30)の膨張機構(60)へ流入する。この膨張機構(60)では、高圧冷媒が膨張し、その内部エネルギがシャフト(40)の回転動力に変換されて圧縮機構(50)に伝達される。これにより、電動機(45)の動力負荷が低減される。そして、膨張後の低温低圧の冷媒は、流出ポート(35)を通って圧縮膨張ユニット(30)から流出し、第2四路切換弁(22)を通って室内熱交換器(24)へ送られる。
上記室内熱交換器(24)では、流入した冷媒が室内空気から吸熱して蒸発し、室内空気が冷却される。上記室内熱交換器(24)から出た低温低圧のガス冷媒は、第1四路切換弁(21)を通り、吸入ポート(32)から圧縮膨張ユニット(30)の圧縮機構(50)へ吸入される。そして、この圧縮機構(50)は、吸入した冷媒を再び圧縮して吐出する。
〈暖房運転〉
この暖房運転時には、第1四路切換弁(21)および第2四路切換弁(22)が図1に実線で示す状態に切り換えられる。この状態で圧縮膨張ユニット(30)の電動機(45)に通電すると、冷媒回路(20)で冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。
上記圧縮機構(50)で圧縮された高温高圧の冷媒は、吐出管(36)を通って圧縮膨張ユニット(30)から吐出される。この状態で、冷媒の圧力は、その臨界圧力よりも高くなっている。この吐出冷媒は、第1四路切換弁(21)を通って室内熱交換器(24)へ送られる。この室内熱交換器(24)では、流入した冷媒が室内空気へ放熱して冷却され、室内空気が加熱される。
上記室内熱交換器(24)で冷却された高圧冷媒は、第2四路切換弁(22)を通り、流入ポート(34)から圧縮膨張ユニット(30)の膨張機構(60)へ流入する。この膨張機構(60)では、高圧冷媒が膨張し、その内部エネルギがシャフト(40)の回転動力に変換されて圧縮機構(50)へ伝達される。これにより、電動機(45)の動力負荷が低減される。そして、膨張後の低温低圧の冷媒は、流出ポート(35)を通って圧縮膨張ユニット(30)から流出し、第2四路切換弁(22)を通って室外熱交換器(23)へ送られる。
上記室外熱交換器(23)では、流入した冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。上記室外熱交換器(23)から出た低温低圧のガス冷媒は、第1四路切換弁(21)を通り、吸入ポート(32)から圧縮膨張ユニット(30)の圧縮機構(50)へ吸入される。そして、この圧縮機構(50)は、吸入した冷媒を再び圧縮して吐出する。
〈膨張機構の動作〉
上記膨張機構(60)の動作について図4を参照しながら説明する。この膨張機構(60)へ超臨界状態の高圧冷媒が流入すると、シャフト(40)が図4の各図における反時計方向へ回転する。なお、この図4は、シャフト(40)の回転角90°毎に示したものである。
先ず、上記第1シリンダ(63a)の第1高圧室(103a)へ高圧冷媒が流入する過程について説明する。上記シャフト(40)の回転角が0°の状態からシャフト(40)が僅かに回転すると、第1ロータリピストン(67a)と第1シリンダ(63a)との接触位置が流入ポート(34)を通過し、流入ポート(34)から第1高圧室(103a)へ高圧冷媒が流入し始める。その後、シャフト(40)の回転角が90°、180°、270°と大きくなるにつれて第1高圧室(103a)の容積が次第に増大し、高圧冷媒が流入し続ける。この第1高圧室(103a)への高圧冷媒の流入は、シャフト(40)の回転角が360°に達するまで続く。
その際、第1高圧室(103a)へ流入する高圧冷媒の流速は、シャフト(40)の回転角が0°から180°に至るまでは次第に増大してゆき、回転角が180°から360°に至るまでは次第に減少してゆく。そして、上記シャフト(40)の回転角が360°に達して高圧冷媒の流速変化割合がゼロになった時点で、第1高圧室(103a)への高圧冷媒の流入が終了する。
次に、上記膨張機構(60)において冷媒が膨張する過程について説明する。上記シャフト(40)の回転角が0°の状態からシャフト(40)が僅かに回転すると、第1低圧室(104a)と第2高圧室(103b)とが連絡通路(102)を通じて連通状態となり、第1低圧室(104a)から第2高圧室(103b)へと冷媒が流入し始める。その後、シャフト(40)の回転角が90°、180°、270°と大きくなるにつれて、第1低圧室(104a)の容積が次第に減少すると同時に第2高圧室(103b)の容積が次第に増大する。その結果、第1低圧室(104a)と第2高圧室(103b)とを合わせた容積が次第に増大する。この両室(104a,103b)の総容積の増大は、シャフト(40)の回転角が360°に達する直前まで続く。そして、上記両室(104a,103b)の総容積が増大する過程でその両室(104a,103b)内の冷媒が膨張し、この冷媒の膨張によってシャフト(40)が回転駆動される。つまり、上記第1低圧室(104a)内の冷媒は、連絡通路(102)を通って第2高圧室(103b)へ膨張しながら流入する。
続いて、上記第2シリンダ(63b)の第2低圧室(104b)から冷媒が吐出される過程について説明する。上記第2低圧室(104b)は、シャフト(40)の回転角が0°の時点から流出ポート(35)に連通し始める。つまり、この第2低圧室(104b)から流出ポート(35)への冷媒の吐出が開始される。その後、シャフト(40)の回転角が360°に達するまでの間に亘って、第2低圧室(104b)から膨張後の低温低圧冷媒が吐出される。
ここで、第1シリンダ(63a)へ流入する高圧冷媒はやや高温(例えば、約30℃)となっており、第1シリンダ(63a)から第2シリンダ(63b)へ膨張して流入する低圧冷媒は低温(例えば、約0℃)となっている。一方、上記圧縮機構(50)や電動機(45)の周囲は、自己の発熱に加えて圧縮機構(50)の吐出冷媒によって高温(例えば、約80℃)となっている。したがって、上記第1シリンダ(63a)は、第2シリンダ(63b)よりも圧縮機構(50)や電動機(45)に近いため、フロントヘッド(61)を通じて高熱が侵入する。これにより、第1シリンダ(63a)内の冷媒が加熱され、該冷媒の冷熱量が減少することになる。つまり、上記膨張機構(60)において、いわゆる熱ロスが生じることになる。
ところが、上述した熱ロスは、第1シリンダ(63a)と第2シリンダ(63b)との配置を入れ替えた場合と比べて低減される。この場合、第1シリンダ(63a)と圧縮機構(50)等の周囲との温度差よりも第2シリンダ(63b)と圧縮機構(50)等の周囲との温度差が大きいので、第2シリンダ(63b)に対する入熱量が大きくなる。すなわち、本実施形態の場合と比べて、膨張機構(60)と圧縮機構(50)等の周囲との熱交換量が大きくなる。したがって、上記膨張機構(60)における熱ロスが大きくなる。このように、本実施形態の場合、膨張機構(60)における熱ロスを抑制できるので、冷凍サイクルにおける効率低下を抑制することができる。
−実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態によれば、押しのけ容積が異なる2つの流体室(65a,65b)のシリンダ(63a,63b)を圧縮機構(50)側から押しのけ容積の小さい順に配置するようにしたので、その配置を逆にした場合と比べて膨張機構(60)と圧縮機構(50)や電動機(45)の周囲との熱交換量を低減することができる。つまり、上記押しのけ容積の小さい第1シリンダ(63a)と圧縮機構(50)等の周囲との温度差は、押しのけ容積の大きい第2シリンダ(63b)と圧縮機構(50)等の周囲との温度差より小さいため、第1シリンダ(63a)に対する入熱量が少なくなる。したがって、上記膨張機構(60)における熱ロスを抑制することができる。この結果、冷凍サイクルにおける大幅な効率低下を抑制することができる。
また、上記膨張機構(60)において、流入ポート(34)を厚さの薄い第1シリンダ(63a)ではなく、その第1シリンダ(63a)の閉塞部材であるフロントヘッド(61)に形成するようにしたので、第1シリンダ(63a)の強度低下を防止することができる。したがって、機器の信頼性を向上させることができる。
さらに、上記第1シリンダ(63a)の強度低下を考慮することなく、流入ポート(34)径を必要量確保することができる。これにより、膨張機構(60)における冷媒の必要流量を確保することができる。この結果、冷暖房の能力を十分に発揮させることができる。
また、冷媒回路(20)の冷媒に二酸化炭素を用いているので、地球環境に優しい機器および装置を提供することができる。特に、二酸化炭素の場合、臨界圧状態まで圧縮するので、それだけ圧縮機構(50)等の周囲温度が高くなるが、その周囲温度による膨張機構(60)における熱ロスを確実に抑制することができる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記各実施形態について、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態では、膨張機構(60)をいわゆる揺動ピストン型のロータリ式膨張機に構成したが、本発明は、膨張機構(60)をブレードがロータリピストンに常時付勢されて摺接するいわゆる回転ピストン型のものに構成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、膨張機構(60)が2つのシリンダ(63a,63b)を備えるようにしたが、これに限らず、互いに押しのけ容積が異なる3つ以上のシリンダを備えるようにしてもよい。すなわち、本発明は、押しのけ容積が異なる複数のシリンダを圧縮機構(50)側から押しのけ容積の小さい順に配置すればよい。
また、本発明は、圧縮機構(50)が、いわゆる回転ピストン型のロータリ式圧縮機であってもよいし、スクロール式圧縮機であってもよい。つまり、上記圧縮機構(50)は、回転式の圧縮機であればよい。
また、上記実施形態では、膨張機構(60)の流入ポート(34)をフロントヘッド(61)に形成するようにしたが、これに代えて、中間プレート(101)に形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、電動機(45)を膨張機構(60)と圧縮機構(50)との間に配置したが、圧縮機構(50)の下方に配置するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明は、押しのけ容積が異なる複数のシリンダを有する膨張機と圧縮機とが1つのケーシング内に収納されたロータリ式膨張機として有用である。
実施形態に係る空調機を示す配管系統図である。 実施形態に係る圧縮膨張ユニットを示す縦断面図である。 実施形態に係る膨張機構の要部を示す横断面図である。 実施形態に係る膨張機構の動作状態を示す横断面図である。
符号の説明
20 冷媒回路
31 ケーシング
34 流入ポート(流入通路)
40 シャフト(回転軸)
45 電動機
50 ロータリ式圧縮機(圧縮機構)
60 ロータリ式膨張機(膨張機構)
61 フロントヘッド(閉塞部材)
63a,63b 第1,第2シリンダ
65a,65b 第1,第2流体室

Claims (4)

  1. 冷媒の圧縮機構(50)と、冷媒の膨張機構(60)とが回転軸(40)によって連結されてケーシング(31)内に収納され、冷媒回路(20)に接続されるロータリ式膨張機であって、
    上記膨張機構(60)は、互いに押しのけ容積が異なる複数のロータリ式の流体室(65a,65b)を備え、
    冷媒が押しのけ容積の小さい流体室(65a)から押しのけ容積の大きい流体室(65b)へ順に流れて膨張するように構成される一方、
    上記複数の流体室(65a,65b)は、圧縮機構(50)側から押しのけ容積の小さい順に配置されている
    ことを特徴とするロータリ式膨張機。
  2. 請求項1において、
    上記膨張機構(60)は、押しのけ容積が最小の流体室(65a)へ冷媒を導入する流入通路(34)を備え、
    上記流入通路(34)は、上記押しのけ容積が最小の流体室(65a)のシリンダ(63a)の端面を閉塞する閉塞部材(61)に形成されている
    ことを特徴とするロータリ式膨張機。
  3. 請求項1において、
    上記回転軸(40)には、圧縮機構(50)を駆動する電動機(45)が連結され、
    該電動機(45)は、膨張機構(60)の押しのけ容積が最小の流体室(65a)のシリンダ(63a)より圧縮機構(50)側へ位置している
    ことを特徴とするロータリ式膨張機。
  4. 請求項1において、
    上記冷媒は、二酸化炭素である
    ことを特徴とするロータリ式膨張機。
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