JP2006117691A - グラム陰性感染に対する細胞防御を促進するためのリポキシンアナログの使用 - Google Patents

グラム陰性感染に対する細胞防御を促進するためのリポキシンアナログの使用 Download PDF

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Abstract

【課題】被験体の組織における殺菌浸透性増加タンパク質(BPI)を刺激するための方法を提供すること。
【解決手段】被験体の組織における殺菌浸透性増加タンパク質(BPI)を刺激するための方法であって、リポキシンまたはリポキシンアナログの治療的有効量を投与する工程を包含し、その結果、該被験体の組織が、BPIの増大されたレベルを発現し、感染を処置する、方法。本発明は、ヒト上皮細胞により発現される抗微生物ペプチド(BPI(以前は好中球と関連づけられた抗微生物および内毒素中和分子)を含む)が、本発明の化合物の存在下で刺激され得かつその生成が増大され得ることを提供する。
【選択図】なし

Description

(背景)
急性炎症性プロセスおよび慢性炎症性プロセスの両方の間に、上皮細胞は、粘膜応答を感染に整合させる。この理由が原因で、つい最近では、粘膜上皮細胞により利用される生来の抗炎症性経路を理解することに注意が払われている。特に興味深いことは、リポキシンといわれる脂質メディエーターの群である(1)。リポキシンは、5−リポキシゲナーゼ(LO)および12−LOまたは15−LOの複合した作用により、膜アラキドン酸から誘導される生体活性分子である(2)。最近の多くのインビトロ研究およびインビボ研究により、リポキシン、特にリポキシンA(LXA)は、生来の「停止シグナル」として機能し、局所的な炎症性プロセスを制御するために働くことが明らかになった(3)。合成リポキシンアナログは、不活性化合物に対する減少した代謝に起因して、ネイティブな化合物より、これらの作用についてより高い効力を示す(4)。
微生物とヒト組織および細胞との最初の遭遇は、粘膜組織のレベルで生じる。上皮細胞株(全て粘膜器官)、従って上皮は、微生物相互作用の重要な界面である。重要なことに、粘膜表面と相互作用する微生物は、有益(例えば、正常な微生物叢)であり得るか、または病原性(例えば、感染因子)であり得、結果として、上皮細胞は、侵入する微生物を選択的に殺傷または不活性化するために適合した機構を有する。この蓄積の結果として、上皮細胞は、抗微生物ペプチドを発現し、その主な機能は、進入する微生物の殺傷を含む。関連しないペプチドのこのファミリーとしては、ペルオキシダーゼ、ラクトフェリン、リゾチーム、ホスホリパーゼA2、分泌性ロイコプロテアーゼインヒビター(SLPI)、およびディフェンシン(1A)が挙げられる。ヒトの生来の抗炎症性および/または抗感染性防御分子の中には、殺菌性/透過性増加タンパク質(BPI)、好中球アズール顆粒において、好中球細胞表面上に、およびより低い程度には、好塩基球の特定の顆粒において見いだされる55〜60kDaのタンパク質がある(7〜9)。BPIは、グラム陰性細菌に対して複数の抗細菌作用(細菌内膜/外膜に対する損傷による細胞毒性、細菌リポポリサッカリド(内毒素)の中和、ならびに好中球によるグラム陰性細菌の食作用のためのオプソニンとしての作用を含む)を選択的に発揮する(8,10)。BPIの構造的特徴付けは、抗細菌および内毒素中和のためのカチオン性N末端領域、ならびに細菌性オプソニン作用のために必要なC末端モチーフを含む対称性二連分子を明らかにする(11)。
従って、例えば、細菌の侵入および/または感染と戦うことを補助するために、身体組織からのBPIの刺激、生成、および/または放出が必要である。
(要旨)
本発明によって、以下が提供される。
(項目1) 被験体の組織における殺菌浸透性増加タンパク質(BPI)の刺激のための方法であって、該方法は、リポキシンまたはリポキシンアナログの治療的有効量を投与する工程を包含し、その結果、該被験体の組織が、BPIの増大されたレベルを発現し、感染を処置する、方法。
(項目2) 項目1に記載の方法であって、前記リポキシンアナログが、式:
Figure 2006117691
を有し、ここでRは、存在する場合、
Figure 2006117691
Figure 2006117691
であり得、そしてRは、存在する場合、
Figure 2006117691
Figure 2006117691
Figure 2006117691
であり得、ここでXが、R、OR、またはSRであり;
ここでRが、
(i)水素原子;
(ii)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)アルキルであって、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(iii)3〜10個の炭素原子(3個と10個を含む)のシクロアルキル;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキル;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよい;
(vii)検出可能な標識分子;または
(viii)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)の直鎖アルケニルまたは分枝鎖アルケニル;
であり、
ここでQが、(C=O)、SOまたは(CN)であり;
ここでQが、O、SまたはNHであり;
ここでRおよびRのうちの1つが、水素原子であり、そして他の1つが、
(a)水素原子;
(b)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(c)3〜6個の炭素原子(3個と6個を含む)のシクロアルキル;
(d)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)のアルケニルであって、直鎖でも分枝鎖でもよい、アルケニル;または
(e)R
であり、
ここでQは、−O−または−S−であり;
ここでRは、0〜6個の炭素原子(0と6個を含む)のアルキレンであり、直鎖でも分枝鎖でもよく;およびRが、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよい;
ここでRが、
(a)水素原子;
(b)1〜6個の炭素原子(1個と6個を含む)のアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
であり、
ここでYまたはYが、−OH、メチル、または−SHであり、そして他の1つが、
(a)水素原子
(b)CH
ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3;そして
各々のZが、独立して、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である;
(c)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルであって、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
または
(d)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシ;
であるか、あるいはYおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;もしくは
(b)=O;
であり、
ここでRは、
(a)1〜9個の炭素原子のアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよい、アルキル;
(b)−(CH−Ri
ここでn=0〜4そしてRは、
(i)3〜10個の炭素原子(3個と10個を含む)のシクロアルキル;
(ii)フェニル;もしくは
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(c)R
ここでQは、OまたはSである;
ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンであり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
ここでRは、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよい、アルキル;
(d)−C(Riii)(Riv)−R
ここでRiiiおよびRivは、各々、独立して:
(i)水素原子;
(ii)CH、ここでa+b=3、a=0〜3、b=0+3、そしてここで各々のZが、独立して、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である;
(e)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)および1〜6個のハロゲン原子(1個と6個を含む)のハロアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよい、ハロアルキル
ここでRは、
(a)水素原子
(b)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルキルであって、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(c)ハロゲン;
であり、
ここでR3a、およびR3bが、各々独立して:
(a)水素原子;
(b)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(c)3〜6個の炭素原子(3個と6個を含む)のシクロアルキル;
(d)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)のアルケニルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルケニル;または
(e)R
であり、
ここでQは、−O−または−S−であり;
ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキルであって、直鎖でも分枝鎖でもよく;そしてRは、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよく;
ここでYまたはYは、−OH、メチル、水素、または−SHであり、そして
ここで他の1つは、
(a)水素原子;
(b)CH
ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3、そしてここで各々のZは、独立して、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である;
(c)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルであって、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(d)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルコキシ;
またはYおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;もしくは
(b)=O;
であり、
ここでYまたはYは、−OH、メチル、水素、または−SHであり、そして
ここで他の1つは、
(a)水素原子
(b)CH
ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3
ここで各々のZが、独立して、シアノ、ニトロ、もしくはハロゲン原子;
(c)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(d)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルコキシ;
であるか、またはYまたはYは、一緒になって、
(a)=NH;もしくは
(b)=O
であり、ここでRは、
(a)水素原子;もしくは
(b)1〜8個の炭素原子のアルキル;
であり、
ここでRは、
(a)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(b)置換フェノキシ
Figure 2006117691
ここでZ〜Zは、上のように定義されるか;または
Figure 2006117691
ここでZ〜Zは、上のように定義され、
ここでRおよびRは、各々独立して:
(a)水素原子
(b)ヒドロキシル、もしくはチオール;
(c)メチルもしくはハロメチル;
(d)ハロゲン
(e)1〜3個の炭素原子のアルコキシ;
であり
ここでRおよびRは、各々独立して:
(a)水素原子
(b)ヒドロキシル、もしくはチオール;
(c)メチルもしくはハロメチル;
(d)ハロゲン
(e)1〜3個の炭素原子のアルコキシ;または
(f)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルもしくはハロアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキルまたはハロアルキル、である方法。
(項目3) 項目1に記載の方法であって、ここで前記リポキシンアナログが、次の式:
Figure 2006117691
およびその薬学的に受容可能な塩を有し、
ここで、Xは、R、OR、またはSRであり;
ここでRは、
(i)水素原子;
(ii)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(iii)3〜10個の炭素原子のシクロアルキル;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキル;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり直鎖でも分枝鎖でもよく;
(vii)検出可能標識分子;または
(viii)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)の直鎖アルケニルまたは分枝鎖アルケニル;
であり、
ここでQが、(C=O)、SOまたは(CN)でありただし、QがCNである場合、Xは、存在しない;
およびQは、各々独立してO、SまたはNHである;
ここでRおよびRの1つは、水素原子であり、他の1つは、
(a)H;
(b)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよい;
(c)3〜6個の炭素原子(3個と6個を含む)のシクロアルキル;
(d)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)のアルケニルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルケニル;または
(e)R、ここでQは、−O−または−S−;ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンで、直鎖でも分枝鎖でもよく、ここでRは、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよく、ただしR=0の場合、Rは、水素原子である;
であり、
ここでRは、
(a)H;
(b)1〜6個の炭素原子(1個と6個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
であり、
ここでRは、
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルまたは置換されたもしくは無置換の、分枝のあるもしくは分枝のないアルキル基から各々独立して選択され、ここでRは1〜8の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
ここでYが、−OH、メチル、−SH、直鎖でも分枝鎖でもよい2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルで、1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシ、またはCH(ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3;そしてZが、シアノ、ニトロ、またはハロゲンである)であり;
ここでRは、
(a)H;
(b)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
であり、
ここでTは、OまたはSである、方法。
(項目4) 項目1に記載の方法であって、ここで前記リポキシンアナログが以下の式:
Figure 2006117691
を有する、方法。
(項目5) 粘膜細胞中の殺菌浸透性増加タンパク質(BPI)の刺激についての方法であって、リポキシンまたはリポキシンアナログの治療有効量を投与する工程を包含し、その結果、該粘膜細胞が、感染を処理するBPIの増加したレベルを発現する、方法。
(項目6) 項目5に記載の方法であって、ここで前記粘膜細胞が、上皮細胞である、方法。
(項目7) 項目5に記載の方法であって、ここで、前記粘膜細胞が、口の上皮細胞である、方法。
(項目8) 項目5に記載の方法であって、ここで、前記上皮細胞が、腸の細胞である、方法。
(項目9) 項目5に記載の方法であって、ここで、前記リポキシンアナログが、以下の式:
Figure 2006117691
を有し、
ここでRは、存在する場合、
Figure 2006117691
Figure 2006117691
であり得、ここでRは、存在する場合、
Figure 2006117691
Figure 2006117691
であり得、ここでXは、R、OR、またはSRであり;
ここでRは、
(i)水素原子;
(ii)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(iii)3〜10個の炭素原子(3個と10個を含む)のシクロアルキル;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキル;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)の直鎖でも分枝鎖でもよい;
(vii)検出可能標識分子;または
(viii)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)の直鎖アルケニルまたは分枝鎖アルケニル;
であり、
ここでQは、(C=O)、SOまたは(CN)であり;
ここでQは、O、SまたはNHであり;
ここでRおよびRの1つは、水素原子であり、他の1つは、
(a)水素原子;
(b)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(c)3〜6個の炭素原子(3個と6個を含む)のシクロアルキル;
(d)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)のアルケニルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;または
(e)R
であり、
ここでQは、−O−または−S−であり;
ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンで、直鎖でも分枝鎖でもよく;そしてここでRは、0〜8の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよく;
ここでRは、
(a)水素原子;
(b)1〜6個の炭素原子(1個と6個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
であり、
ここでYまたはYは、−OH、メチル、または−SHであり、そしてここで他の1つは、
(a)水素原子
(b)CH
ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3;そして
各々のZは、独立して、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である;
(c)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
あるいは
(d)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシ;
であるが、またはYおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;もしくは
(b)=O;
であり
ここでRは、
(a)1〜9個の炭素原子のアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよい、アルキル;
(b)−(CH−Ri
ここでn=0〜4そしてRは、
(i)3〜10個の炭素原子(3個と10個を含む)のシクロアルキル;
(ii)フェニル;もしくは
(iii)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(c)R
ここでQは、OまたはSである;
ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンであり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
ここでRは、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(d)−C(Riii)(Riv)−R
ここでRiiiおよびRivは、各々、独立して:
(i)水素原子;
(ii)CH、ここでa+b=3、a=0〜3、b=0+3、そしてここで各々のZが、独立して、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である;
(e)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)、および1〜6個のハロゲン原子(1個と6個を含む)のハロアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよい、ハロアルキル;
であり、そして
ここでRは、
(a)水素原子;
(b)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(c)ハロゲン;
ここでR3a、およびR3bが、各々独立して:
(a)水素原子;
(b)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよい
アルキル;
(c)3〜6個の炭素原子(3個と6個を含む)のシクロアルキル;
(d)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)のアルケニルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルケニル;または
(e)R
であり、
ここでQは、−O−または−S−であり;
ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンで、直鎖でも分枝鎖でもよい;そしてここでRは、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよい;
ここでYまたはYは、−OH、メチル、水素、または−SHであり、そして
ここで他の1つは、
(a)水素原子;
(b)CH
ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3、
そしてここで各々のZは、独立して、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である;
(c)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(d)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルコキシ;
であるか、
またはYおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;もしくは
(b)=O;
であり、
ここでYまたはYは、−OH、メチル、水素、または−SHであり、そして
ここで他の1つは、
(a)水素原子;
(b)CH
ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3
ここで各々のZが、独立して、シアノ、ニトロ、もしくはハロゲン原子である;
(c)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(d)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルコキシ;
であるか、またはYおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;もしくは
(b)=O
であり、
ここでRは、
(a)水素原子;もしくは
(b)1〜8個の炭素原子のアルキル;
であり、
ここでRは、
(a)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(b)置換フェノキシ
Figure 2006117691
ここでZ〜Zは、上のように定義される;または
Figure 2006117691
ここでZ〜Zは、上のように定義される。
ここでRおよびRは、各々独立して:
(a)水素原子
(b)ヒドロキシル、もしくはチオール;
(c)メチルもしくはハロメチル;
(d)ハロゲン
(e)1〜3個の炭素原子のアルコキシ;
であり、
ここでRおよびRは、各々独立して:
(a)水素原子;
(b)ヒドロキシル、もしくはチオール;
(c)メチルもしくはハロメチル;
(d)ハロゲン;
(e)1〜3個の炭素原子のアルコキシ;または
(f)2〜4の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルもしくはハロアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよい、アルキルまたはハロアルキルである、方法。
(項目10) 項目5に記載の方法であって、ここで前記リポキシンアナログが、次の式:
Figure 2006117691
およびその薬学的に受容可能な塩を有し、
ここで、Xは、R、OR、またはSRであり;
ここでRは、
(i)水素原子;
(ii)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよい;
(iii)3〜10個の炭素原子のシクロアルキル;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキル;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(vii)検出可能標識分子;または
(viii)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)の直鎖アルケニルまたは分枝鎖アルケニル;
であり、ここでQが、(C=O)、SOまたは(CN)であり、ただし、QがCNである場合、Xは、存在しない;
およびQは、各々独立してO、SまたはNHである;
ここでRおよびRの1つは、水素原子であり、他の1つは、
(a)H;
(b)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(c)3〜6個の炭素原子(3個と6個を含む)のシクロアルキルであり;
(d)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)のアルケニルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルケニル;または
(e)R、ここでQは、−O−または−S−であり;ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンで、直鎖でも分枝鎖でもよく、そしてここでRは、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよく、ただしRは0である場合、Rは、水素原子である;
であり
ここでRは、
(a)H;
(b)1〜6個の炭素原子(1個と6個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
であり、
ここでRは、
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルまたは置換されたもしくは無置換の、分枝のあるもしくは分枝のないアルキル基から各々独立して選択され、ここでRは、1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
ここでYが、−OH、メチル、−SH、直鎖でも分枝鎖でもよい2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキル、1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシ、またはCH(ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3、そしてZが、シアノ、ニトロ、またはハロゲンである)であり、;
ここでRは、
(a)H;
(b)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
であり、ここでTは、OまたはSである、方法。
(項目11) 項目5に記載の方法であって、ここで前記リポキシンアナログが以下の式:
Figure 2006117691
を有する、方法。
(項目12) 被験体中の細菌による感染の抑制または予防のための方法であって、該被験体中の粘膜細胞にBPIの増加したレベルを発現させるのに適切な該被験体に対してリポキシンまたはリポキシンアナログの治療的有効量を投与する工程を包含し、その結果、該被験体中の細菌による感染が、予防され、または抑制される、方法。
(項目13) 項目12に記載の方法であって、ここで前記粘膜細胞が、上皮細胞である、方法。
(項目14) 項目12に記載の方法であって、ここで、前記粘膜細胞が、口の上皮細胞である、方法。
(項目15) 項目12に記載の方法であって、ここで、前記上皮細胞が、腸の細胞である、方法。
(項目16) 項目12に記載の方法であって、ここで、前記リポキシンアナログが、以下の式:
Figure 2006117691
を有する。
ここでRは、存在する場合、
Figure 2006117691
Figure 2006117691
であり得、ここでR(この場合)は、
Figure 2006117691
Figure 2006117691
であり得、ここでXは、R、OR、またはSRであり;
ここでRは、
(i)水素原子;
(ii)1〜8個の炭素原子、(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(iii)3〜10個の炭素原子、(3個と10個を含む)のシクロアルキル;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキル;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子、(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(vii)検出可能標識分子;または
(viii)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)の直鎖アルケニルまたは分枝鎖アルケニル;
であり、
ここでQは、(C=O)、SOまたは(CN)であり;
ここでQは、O、SまたはNHであり;
ここでRおよびRの1つは、水素原子であり、他の1つは、
(a)水素原子;
(b)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(c)3〜6個の炭素原子(3個と6個を含む)のシクロアルキル;
(d)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)のアルケニルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルケニル;または
(e)R
であり、
ここでQは、−O−または−S−であり;
ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンで、直鎖でも分枝鎖でもよく;そしてここでRは、0〜8の炭素原子、(0個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよく;
ここでRは、
(a)水素原子;
(b)1〜6個の炭素原子(1個と6個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
ここでYまたはYは、−OH、メチル、または−SHであり、そしてここで他の1つは、
(a)水素原子
(b)CH
ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3;そして
各々のZは、独立して、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である;
(c)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
あるいは
(d)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシ;
であるか、またはYおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;もしくは
(b)=O;
であり、ここでRは、
(a)1〜9個の炭素原子のアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(b)−(CH−Ri
であり、ここでn=0〜4そしてRは、
(i)3〜10個の炭素原子(3個と10個を含む)のシクロアルキル;
(ii)フェニル;もしくは
(iii)置換フェニル
Figure 2006117691
であり、ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(c)R
ここでQは、OまたはSである;
ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンであり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
ここでRは、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(d)−C(Riii)(Riv)−R
ここでRiiiおよびRivは、各々、独立して:
(i)水素原子;
(ii)CH、ここでa+b=3、a=0〜3、b=0+3、そしてここで各々のZが、独立して、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である;
(e)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)および1〜6個のハロゲン原子(1個と6個を含む)のハロアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよい、ハロアルキル、
であり、そして、ここでRは、
(a)水素原子;
(b)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(c)ハロゲン;
であり、
ここでR3a、およびR3bが、各々独立して:
(a)水素原子;
(b)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(c)3〜6個の炭素原子(3個と6個を含む)のシクロアルキル;
(d)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)のアルケニルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルケニル;または
(e)R
であり、
ここでQは、−O−または−S−であり;
ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンで、直鎖でも分枝鎖でもよい;そしてここでRは、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)アルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよい;
ここでYまたはYは、−OH、メチル、水素、または−SHであり、そして
ここで他の1つは、
(a)水素原子;
(b)CH
ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3、
そしてここで各々のZは、独立して、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である;
(c)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(d)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルコキシ;
であるか、またはYおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;もしくは
(b)=O;
であり、ここでYまたはYは、−OH、メチル、水素、または−SHであり、そしてここで他の1つは、
(a)水素原子;
(b)CH
ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3
ここで各々のZが、独立して、シアノ、ニトロ、もしくはハロゲン原子である;
(c)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(d)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルコキシ;
であるか、またはYおよびYは、一緒になって
(a)=NH;もしくは
(b)=O;
であり、ここでRは、
(a)水素原子;もしくは
(b)1〜8個の炭素原子のアルキル;
ここでRは、
(a)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり直鎖でも分枝鎖でもよく;
(b)置換フェノキシ
Figure 2006117691
ここでZ〜Zは、上のように定義される;または
Figure 2006117691
ここでZ〜Zは、上のように定義される。
ここでRおよびRは、各々独立して:
(a)水素原子;
(b)ヒドロキシル、もしくはチオール;
(c)メチルもしくはハロメチル;
(d)ハロゲン;
(e)1〜3個の炭素原子のアルコキシ;
であり、ここでRおよびRは、各々独立して:
(a)水素原子;
(b)ヒドロキシル、もしくはチオール;
(c)メチルもしくはハロメチル;
(d)ハロゲン;
(e)1〜3個の炭素原子のアルコキシ;または
(f)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルもしくはハロアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよい、アルキルまたはハロアルキルである、方法。
(項目17) 項目12に記載の方法であって、前記リポキサンアナログが、以下の式:
Figure 2006117691
およびその薬学的に受容可能な塩を有し、
ここでXが、R、OR、またはSRであり;
ここでRが、
(i)水素原子;
(ii)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(iii)3〜10個の炭素原子のシクロアルキル;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキル;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり直鎖でも分枝鎖でもよく;
(vii)検出可能な標識分子;または
(viii)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)の直鎖アルケニルまたは分枝鎖アルケニル;
であり、ここでQが、(C=O)、SOまたは(CN)であり、ただし、QがCNである場合、Xは、存在しない;
ここでQおよびQが各々独立して、O、SまたはNHであり;
ここでRおよびRの1つが、水素原子であり、そして他の1つが、
(a)H;
(b)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよい、アルキル;
(c)3〜6個の炭素原子(3個と6個を含む)のシクロアルキル;
(d)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)のアルケニルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルケニル;または
(e)Rであって、ここでQは、−O−または−S−;ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンで、直鎖でも分枝鎖でもよく、そしてここでRが、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよく、ただしRが0である場合、Rは、水素原子である、R
ここでRが、
(a)H;
(b)1〜6個の炭素原子(1個と6個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
ここでRが、
Figure 2006117691
であり、ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルまたは置換されたもしくは無置換の、分枝のあるもしくは分枝のないアルキル基から各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
ここでYが、−OH、メチル、−SH、直鎖でも分枝鎖でもよい2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキル、1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシ、またはCH(ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3;そしてZが、シアノ、ニトロ、またはハロゲンである)であり;
ここでRは、
(a)H;
(b)1〜4の炭素原子(1個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
であり、
ここでTは、OまたはSである、方法。
(項目18) 項目12に記載の方法であって、ここで前記リポキシンアナログが以下の式:
Figure 2006117691
を有する、方法。
(項目19) 被験体中での細菌による侵入の抑制または予防のための方法であって、該被験体中の粘膜細胞に、BPIの増加したレベルを発現させるのに適切な、該被験体にリポキシンまたはリポキシンアナログの治療有効量を投与する工程を包含し、その結果、該被験体中の細菌による侵入が、予防また抑制される、方法。
(項目20) 項目19に記載の方法であって、ここで前記粘膜細胞が、上皮細胞である、方法。
(項目21) 項目19に記載の方法であって、ここで、前記粘膜細胞が、口の上皮細胞である、方法。
(項目22) 項目19に記載の方法であって、ここで、前記上皮細胞が、腸の細胞である、方法。
(項目23) 項目19に記載の方法であって、ここで、前記リポキシンアナログが、以下の式:
Figure 2006117691
を有し、
ここでRは、存在する場合、
Figure 2006117691
Figure 2006117691
であり得、Rは、存在する場合、
Figure 2006117691
Figure 2006117691
であり得、ここでXは、R、OR、またはSRであり;
ここでRは、
(i)水素原子;
(ii)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(iii)3〜10個の炭素原子(3個と10個を含む)シクロアルキル;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキル;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(vii)検出可能標識分子;または
(viii)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)の直鎖アルケニルまたは分枝鎖アルケニル;
ここでQは、(C=O)、SOまたは(CN)であり;
ここでQは、O、SまたはNHであり;
ここでRおよびRの1つは、水素原子であり、他の1つは、
(a)水素原子;
(b)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(c)3〜6個の炭素原子(3個と6個を含む)のシクロアルキル;
(d)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)のアルケニルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルケニル;または
(e)R
であり、ここでQは、−O−または−S−であり;
ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンで、直鎖でも分枝鎖でもよく;そしてここでRは、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよく;
ここでRは、
(a)水素原子;
(b)1〜6個の炭素原子(1個と6個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
であり、
ここでYまたはYは、−OH、メチル、または−SHであり、そしてここで他の1つは、
(a)水素原子
(b)CH
ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3;そして
各々のZは、独立して、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である;
(c)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
または
(d)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)アルコキシ;
であるか、あるいはYおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;もしくは
(b)=O;
であり、ここでRは、
(a)1〜9個の炭素原子のアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(b)−(CH−R
であり、ここでn=0〜4そしてRは、
(i)3〜10個の炭素原子(3個と10個を含む)のシクロアルキル;
(ii)フェニル;もしくは
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
であり、ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(c)R
ここでQは、OまたはSである;
ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンであり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
ここでRは、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(d)−C(Riii)(Riv)−R
ここでRiiiおよびRivは、各々、独立して:
(i)水素原子;
(ii)CH、ここでa+b=3、a=0〜3、b=0+3、そしてここで各々のZが、独立して、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である;
(e)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)の、および1〜6個のハロゲン原子(1個と6個を含む)のハロアルキルであり、直鎖でも分枝鎖でもよい、ハロアルキルであり、そして、
ここでRは、
(a)水素原子;
(b)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(c)ハロゲン;
であり、
ここでR3a、およびR3bが、各々独立して:
(a)水素原子;
(b)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(c)3〜6個の炭素原子(3個と6個を含む)のシクロアルキル;
(d)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)のアルケニルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルケニル;または
(e)R
であり
ここでQは、−O−または−S−であり;
ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンで、直鎖でも分枝鎖でもよく;そしてここでRは、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよい;
ここでYまたはYは、−OH、メチル、水素、または−SHであり、そして
ここで他の1つは、
(a)水素原子;
(b)CH
ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3、
そしてここで各々のZは、独立して、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である;
(c)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(d)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルコキシ;
またはYおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;もしくは
(b)=O;
であり、ここでYまたはYは、−OH、メチル、水素、または−SHであり、そしてここで他の1つは、
(a)水素原子;
(b)CH
ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3
ここで各々のZが、独立して、シアノ、ニトロ、もしくはハロゲン原子である;
(c)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(d)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルコキシ;
であるか、またはYおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;もしくは
(b)=O
であり、ここでRは、
(a)水素原子;もしくは
(b)1〜8個の炭素原子のアルキル;
であり、ここでRは、
(a)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(b)置換フェノキシ
Figure 2006117691
ここでZ〜Zは、上のように定義される;または
Figure 2006117691
ここでZ〜Zは、上のように定義され、
ここでRおよびRは、各々独立して:
(a)水素原子;
(b)ヒドロキシル、もしくはチオール;
(c)メチルもしくはハロメチル;
(d)ハロゲン;
(e)1〜3個の炭素原子のアルコキシ;
でありここでRおよびRは、各々独立して:
(a)水素原子;
(b)ヒドロキシル、もしくはチオール;
(c)メチルもしくはハロメチル;
(d)ハロゲン;
(e)1〜3個の炭素原子のアルコキシ;または
(f)2〜4個の炭素原子(2個と4個を含む)のアルキルもしくはハロアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよい、アルキルである、方法。
(項目24) 項目19に記載の方法であって、ここで前記リポキシンアナログが、次の式:
Figure 2006117691
を有し、
ここで、Xは、R、OR、またはSRであり;
ここでRは、
(i)水素原子;
(ii)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(iii)3〜10個の炭素原子のシクロアルキル;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキル;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルから各々独立して選択され、ここでRは1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
(vii)検出可能標識分子;または
(viii)2〜8個の炭素原子(2個と8個を含む)の直鎖アルケニルまたは分枝鎖アルケニル;
ここでQが、(C=O)、SOまたは(CN)であり、ただし、QがCNである場合、Xは、存在しない;
およびQは、各々独立してO、SまたはNHである;
ここでRおよびRの1つは、水素原子であり、他の1つは、
(a)H;
(b)1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
(c)3〜6個の炭素原子(3個と6個を含む)のシクロアルキル;
(d)2〜8個の炭素原子、(2個と8個を含む)のアルケニルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルケニル;または
(e)RここでQは、−O−または−S−であり;ここでRは、0〜6個の炭素原子(0個と6個を含む)のアルキレンで、直鎖でも分枝鎖でもよく、そしてここでRは、0〜8個の炭素原子(0個と8個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよく、ただしRは0であると場合、Rは、水素原子である、R
であり、ここでRは、
(a)H;
(b)1〜6個の炭素原子(1個と6個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
であり、ここでRは、
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZが、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−ORおよびヒドロキシルまたは置換されたもしくは無置換の、分枝のあるもしくは分枝のないアルキル基から各々独立して選択され、ここでRは、1〜8個の炭素原子(1個と8個を含む)であり、直鎖でも分枝鎖でもよく;
ここでYが、−OH、メチル、−SH、直鎖でも分枝鎖でもよい2〜4個の炭素原子(2個と8個を含む)のアルキルで、1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルコキシ、またはCH(ここでa+b=3、a=0〜3、b=0〜3;そしてZが、シアノ、ニトロ、またはハロゲンである)であり;
ここでRは、
(a)H;
(b)1〜4個の炭素原子(1個と4個を含む)のアルキルで、直鎖でも分枝鎖でもよいアルキル;
であり、ここでTは、OまたはSである、方法。
(項目25) 項目19に記載の方法であって、ここで前記リポキシンアナログが以下の式:
Figure 2006117691
を有する、方法。
粘膜表面の内側を覆う上皮細胞は、細菌の侵入および感染に対する防御の第一線である。最近の研究はまた、上皮細胞が、継続する炎症性プロセスの調和的統合に大きく寄与することを示した。本発明は、ヒト上皮細胞により発現される抗微生物ペプチド(BPI(以前は好中球と関連づけられた抗微生物および内毒素中和分子)を含む)が、以下で議論される、本発明の化合物の存在下で刺激され得かつその生成が増大され得ることを提供する。さらに、上皮細胞は、抗微生物ペプチドを発現し、その主な機能としては、侵入する微生物の殺傷が挙げられる。関連しないペプチドのこのファミリーとしては、ペルオキシダーゼ、ラクトフェリン、リゾチーム、ホスホリパーゼA2、分泌性ロイコプロテアーゼンヒビター(SLPI)、およびディフェンシン(1A)が挙げられる。本発明は、ペルオキシダーゼ、ラクトフェリン、リゾチーム、ホスホリパーゼA2、分泌性ロイコプロテアーゼンヒビター(SLPI)、およびディフェンシン(1A)との相互作用について本明細書中に示される化合物(BPIを含む)の使用を含むことが意図される。
さらに、本発明は、上皮抗微生物ペプチド(例えば、BPI)が、内因的に存在する抗炎症性分子(アスピリン誘導性リポキシン(ATLa))のアナログにより転写により調節されることを提供する。マイクロアレイ分析を確証する初期の研究により、広範な起源の上皮細胞(口内粘膜および腸粘膜)がBPIを発現し、各々が、同様にATLaにより調節されることが明らかになった。BPIの位置決めを目的とした研究により、このような発現が、培養上皮細胞株の細胞表面上で生じ、ヒト粘膜組織において上皮に優性に局在することが明らかになった。BPI中和抗血清を使用する機能研究により、表面BPIが、上皮において内毒素媒介性シグナル伝達をブロックし、Salmonella typhimuriumを殺傷することが明らかになった。これらの研究は、グラム陰性細菌およびそれらの内毒素に対する粘膜表面の防御について以前に認められていなかった「分子遮蔽」を同定する。
粘膜表面上の新たな抗炎症性分子を同定することを目的とした実験により、上皮細胞が表面BPIを発現し;その発現が、アスピリン誘導性リポキシンの安定なアナログに上皮を曝すことにより調節されることを明らかになった。上皮BPIは、細菌殺傷を促進し、上皮の内毒素活性化を減少することを見いだした。これらの結果は、新たな経路を同定し、この経路によって、抗炎症性分子が、以前は単に食作用と関連していたBPIの転写活性によって抗微生物活性および内毒素中和活性を増強する。
驚くべきことに、以下に議論される本発明のリポキシン(LX)、すなわち、リポキシンアナログ、およびアスピリン誘導性リポキシン(ATLa)は、被験体における細菌の感染および/または侵入と戦うために、種々の組織(すなわち、粘膜細胞、上皮細胞)に由来する殺菌性透過性増加タンパク質(BPI)の刺激および増大した分泌のために利用され得ることが、発見された。例えば、COX−2アセチル化を介して、アスピリンの存在下で、インビボで生成された15−epi−LXA4(ネイティブリポキシン)に対してモデリングした合成アナログ[例えば、15−epi−16−(パラフルオロ)−フェノキシ−LXA4(ATLa)(5)](6)は、一部、アスピリンの抗炎症性作用に寄与する。結論として、本明細書中で開示される化合物は、被験体における細菌による感染の処置および予防に有用である。
本発明の一局面に従って、本発明の1つ以上の化合物により刺激される被験体の組織によるBPIタンパク質の増大した生成または放出は、内毒素媒介性効果と関連した疾患の状態(state)または状態(condition)の緩和を提供する。例えば、このような内毒素媒介性効果としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:循環する腫瘍壊死因子(TNF)、可溶性TNFレセプターp55およびp75(sTNFγ(p55)およびsTNFγ(p75))、インターロイキン6(IL−6)、インターロイキン8(IL−8)、インターロイキン10(IL−10)の増加、ならびに増大した循環するラクトフェリンおよび/またはエラスターゼ/α1アンチトリプシン複合体(EAA)により特徴づけられる増大した好中球脱顆粒;循環する組織プラスミノゲン活性化因子抗原(tPA Ag)、組織プラスミノゲン活性化因子(tPA act)の活性、およびα2−プラスミンインヒビター−プラスミン(PAP)複合体、プラスミノゲン活性化因子、プラスミノゲン活性化因子インヒビター抗原(PAI Ag)およびウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(uPA)の増加;リンパ球の減少;トロンビン/アンチトロンビンIII(TAT)複合体の増加;ならびに全身的血管抵抗指数(SVRI)の減少および心臓指数(CI)の増大。
BPIは、強力かつ特異的な殺菌化合物である。疾患標的としては、例えば、敗血症および感染性疾患が挙げられ、グラム陰性細菌によって引き起こされる感染性疾患と戦うための非抗生物質的機構を提供する。従って、被験体によるBPIの生成を刺激する本発明の治療化合物の使用は、このような疾患の処置、緩和または予防を補助する。
本発明の別の局面に従って、本発明の1つ以上のBPI誘導薬剤により刺激される被験体の組織によるBPIタンパク質の増大した生成または放出は、細菌内毒素に曝されたヒトの処置のための医薬品の製造におけるBPIタンパク質誘導薬剤の使用を提供する。本発明のこの局面は、腫瘍壊死因子およびインターロイキン6中の内毒素を軽減するために治療的に有効な量において;循環するインターロイキン8中のおよび循環するラクトフェリンおよび/またはエラスターゼ/α1アンチトリプシン複合体の増加により特徴づけられる好中球脱顆粒中の内毒素媒介性増加を軽減するために有効な量において;循環するリンパ球の数の内毒素媒介性変化を軽減するために有効な量において;循環する組織プラスミノゲン活性化因子および組織プラスミノゲン活性化因子活性における内毒素媒介性増加を軽減するために有効な量において;全身的血管耐性指数の内毒素媒介性減少を軽減するために有効な量において;敗血症を処置するために有効な量において;ならびに細菌感染に有効な量において、このような医薬品の製造における少なくとも1つのBPIタンパク質誘導剤の使用を企図する。本発明のこの局面は、このような医薬品の製造において細菌抗生物質と組み合わせた、BPIタンパク質誘導剤の使用をさらに企図する。
別の局面において、本発明は、被験体における本明細書中に記載される活性または状態を処置するための包装された薬学的組成物に関する。この包装された薬学的組成物は、以下に記載される式および構造のうちの1つを有する、本発明の少なくとも1つの治療化合物(すなわち、BPI誘導剤)の治療的に有効な量を保持する容器、および被験体における活性または状態を処置するための治療化合物を使用するための指示書を含む。
(詳細な説明)
本発明の特徴および他の詳細は、ここでより具体的に記載され、特許請求の範囲において指摘される。本発明の特定の実施形態は、例示によって示されるのであって、本発明の限定として示されるのではないことが理解される。本発明の原理的特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の実施形態において使用され得る。
本出願全体を通して使用される略語は、以下を含み、便宜上、本明細書中に含まれる。ATL、アスピリン誘導性15−epi−LX、15R−LX;COX、シクロオキシゲナーゼI、II(アイソマー);EC、内皮細胞;LC/MS/MS、液体クロマトグラフィー直列質量分析法;LO、リポキシゲナーゼ;LT、ロイコトリエン;LX、リポキシン;PG、プロスタグランジン;PMN、多形核白血球;HETE、ヒドロキシエイコサテトラエン酸;LXA、5S,6R,15S−トリヒドロキシ−7,9,13−trans−11−cis−エイコサテトラエン酸;15−epi−LXA、5S,6R,15R−トリヒドロキシ−7,9,13−trans−11−cis−エイコサテトラエン酸;およびC20:4(アラキドン酸、AA、ω−6脂肪酸)。
驚くべきことに、以下に議論される本発明のリポキシン(LX)およびアスピリン誘導性リポキシン(ATLa)は、被験体における細菌の感染および/または侵入と戦うために、種々の組織(すなわち、粘膜細胞、上皮細胞)由来の殺菌性透過性増加タンパク質(BPI)の刺激、放出および増大した分泌のために利用され得ることを発見した。結論として、本明細書中に開示される化合物は、被験体における感染の処置および予防に有用である。
本発明の一局面に従って、本発明の化合物の1つ以上により刺激される、被験体組織によるBPIタンパク質の生成または放出の増加は、内毒素媒介性効果と関連する多くの疾患状態(state)または状態(condition)の緩和を提供する。例えば、このような内毒素媒介性効果としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:循環する腫瘍壊死因子(TNF)、可溶性TNFレセプターp55およびp75(sTNFγ(p55)およびsTNFγ(p75))、インターロイキン6(IL−6)、インターロイキン8(IL−8)、インターロイキン10(IL−10)の増加ならびに循環するラクトフェリンおよび/またはエラスターゼ/α1アンチトリプシン複合体(EAA)の増加により特徴づけられる好中球脱顆粒の増加;循環する組織プラスミノゲン活性化因子抗原(tPA Ag)、組織プラスミノゲン活性化因子活性(tPA act)、およびα2−プラスミンインヒビター−プラスミン(PAP)複合体、プラスミノゲン活性化因子インヒビター抗原(PAI Ag)およびウロキナーゼ型プラスミノゲン活性化因子(uPA)の増加;リンパ球の減少;トロンビン/アンチトロンビンIII(TAT)複合体の増加;ならびに全身的血管耐性指数(SVRI)の減少および心臓指数(CI)の増加。
BPIは、強力かつ特異的な殺菌性化合物である。疾患標的としては、例えば、敗血症および感染性疾患が挙げられる。本発明は、グラム陰性細菌によって引き起こされる感染性疾患と戦うための非抗生物質的機構を提供する。従って、被験体によるBPIの生成を刺激する本発明の治療化合物の使用は、このような疾患の処置、緩和または予防を補助する。
本発明の別の局面に従って、本発明の1つ以上の化合物により刺激される、被験体の組織によるBPIタンパク質の生成または放出の増加は、細菌内毒素に曝されたヒトの処置のための医薬品の製造のためのBPIタンパク質誘導剤(すなわち、本発明の化合物)に使用を提供する。本発明のこの局面は、腫瘍壊死因子およびインターロイキン6中の内毒素を緩和するに有効な量において;循環するインターロイキン8中の、および循環するラクトフェリンおよび/またはエラスターゼ/α1アンチトリプシン複合体の増加により特徴づけられる好中球脱顆粒中の内毒素媒介性増加を緩和するに有効な量において;循環するリンパ球の数の内毒素媒介性変化を軽減するために有効な量において;循環する組織プラスミノゲン活性化因子および組織プラスミノゲン活性化因子活性における内毒素媒介性増加を軽減するために有効な量において;および全身的血管耐性指数の内毒素媒介性減少を軽減するために有効な量において、このような医薬品の製造における少なくとも1つのBPIタンパク質誘導剤の使用を企図する。本発明のこの局面は、このような医薬品の製造において細菌抗生物質と組み合わせた、BPIタンパク質誘導剤の使用をさらに企図する。
句「BPI誘導剤」は、BPIを組織から放出させるか、BPIの生成を被験体の生理の通常の状態に対して増加させるかまたはBPIの生成を刺激するか、またはそれらの組み合わせを引き起こす、化合物を含むことが意図される。一般に、これらの化合物は、リポキシンおよびリポキシンアナログならびにアスピリン誘導性リポキシンおよびアナログを含む。これらの誘導剤は、BPIを、疾患プロセスから生じる疾患または感染と戦うために、被験体内でより容易に利用可能にする。従って、本発明の化合物は、BPIの増大した生成および/または放出を刺激することによってその疾患プロセスに対して直接作用し、続いて、その疾患を予防的または治療的に処置する。上記のように、その疾患プロセスは、細菌に関連し得る。従って、この化合物は、その疾患の状態(state)または状態(condition)と関連した生理学的効果が、阻害、減少、または根絶されるように、これらの状態の処置のために有用である。
(リポキシン)
1局面において、本明細書全体を通して記載される疾患の処置におけるBPI誘導剤として有用なリポキシンおよびリポキシンアナログは、米国特許第4,560,514号、同第5,441,951号、同第5,648,512号、同第5,650,435号および同第6,048,897(これらの内容は、その全体が本明細書中に参考として援用される)により包含される式を有する。例えば、本発明により包含されるリポキシンアナログは、以下の特徴を有するリポキシンアナログを包含する。
「活性領域」および「代謝変換領域」を含む本発明のリポキシンは、両方の用語として、本明細書中で規定され、一般に以下の構造であり:
ここでRは、
Figure 2006117691
であり得、
ここでRは、
Figure 2006117691
Figure 2006117691
であり得、Rは、
Figure 2006117691
Figure 2006117691
であり得る。
1つの実施形態において、本発明のリポキシンアナログは、以下の構造式Iを有する:
Figure 2006117691
ここで、Xは、R、OR.またはSRであり;
ここで、Rは、
(i)水素原子であるか;
(ii)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子のアルキルであるか;
(iii)3〜10個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキルであるか;
(v)フェニルであるか
(vi)置換フェニルであって、
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、直鎖または分枝鎖であり得る1〜8個の炭素原子である)、およびヒドロキシルから各々独立して選択される、置換フェニルであるか;
(vii)検出可能標識分子であるか;あるいは
(viii)2〜8個の炭素原子の直鎖または分枝鎖アルケニルであり;
ここで、Qは、(C=O)、SOまたは(CN)であり;
ここで、Qは、O、SまたはNHであり;
ここで、RおよびRの1つは、水素原子であり、そして他方は、
(a)水素原子であるか;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子のアルキルであるか;
(c)3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(d)直鎖または分枝鎖であり得る、2〜8個の炭素原子のアルケニルであるか;あるいは、
(e)Rであって、
ここで、Qは、−O−、または−S−であり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る0〜6個の炭素原子のアルキレンであり;そして、ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜8個の炭素原子のアルキルである、Rであり;
ここで、Rは、
(a)水素原子であるか;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜6個の炭素原子のアルキルであり;
ここで、YまたはYは、−OH、メチルまたは−SHであって、そして他方は
(a)水素原子であるか;
(b)CHであって;
ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0〜3であって;かつ
各Zが、独立してシアノ、ニトロまたはハロゲン原子である、CHであるか;
(c)直鎖または分枝鎖の、2〜4個の炭素原子のアルキルであるか;あるいは
(d)1〜4個の炭素原子のアルコキシであるか;
あるいは、YおよびYは、一緒になって、
(a)NH;または
(b)=Oであり;
ここで、Rは、
(a)直鎖または分枝鎖であり得る1〜9個の炭素原子のアルキルであるか;
(b)−(CH−Rであって、
ここで、n=0〜4であり、そしてRは、
(i)3〜10個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(ii)フェニルであるか;または
(iii)置換フェニルであって、
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子である)、およびヒドロキシルから各々独立して選択される、−(CH−Rであるか;
(c)Rであって、
ここで、Qは、OまたはSであり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜6個の炭素原子のアルキレンであり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜8個の炭素原子のアルキルである、Rであるか;
(d)−C(Riii)(Riv)−Rであって、
ここで、RiiiおよびRivは各々独立して、以下:
(i)水素原子;
(ii)CHであって、ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0+3であり、かつ、各Zが、独立してシアノ、ニトロまたはハロゲン原子である、CH、である、−C(Riii)(Riv)−Rであるか;
(e)直鎖または分枝鎖である、1〜8個の炭素原子および1〜6個のハロゲンのハロアルキルであって;そして
ここで、Rは、
(a)水素原子であるか;
(b)直鎖または分枝鎖である1〜4個の炭素原子のアルキルであるか;
(c)ハロゲンである。
本発明の1つの実施形態において、リポキシンアナログは、以下の構造式IIを有する:
Figure 2006117691
ここで、Xは、R、ORまたはSRであり;ここで、Rは、
(i)水素原子であるか;
(ii)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子のアルキルであるか;
(iii)3〜10個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキルであるか;
(v)フェニルであるか
(vi)置換フェニルであって、
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、直鎖または分枝鎖であり得る1〜8個の炭素原子)、およびヒドロキシルから各々独立して選択されるか;
(vii)検出可能標識分子(例えば、蛍光標識であるが、これに限定されない)である、置換フェニルであるか;あるいは
(viii)直鎖または分枝鎖である2〜8個の炭素原子のアルケニルであり;
ここで、Qは、(C=O)、SOまたは(C=N)であり;
ここで、Qは、O、SまたはNHであり;
ここで、RおよびRの1つは、水素であり、そして他方は、
(a)水素原子であるか;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子のアルキルであるか;
(c)3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(d)直鎖または分枝鎖であり得る、2〜8個の炭素原子のアルケニルであるか;あるいは、
(e)Rであって、
ここで、Qは、−O−、または−S−であり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る0〜6個の炭素原子のアルキレンであり;ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜8個の炭素原子のアルキルであり;ここで、Rは、
(a)水素原子であるか;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜6個の炭素原子のアルキルであり;
ここで、YまたはYは、−OH、メチル、−Hまたは−SHであって、そして他方は(a)水素原子であるか;
(b)CHであって;
ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0〜3であって;
ここで、各Zが、独立してシアノ、ニトロまたはハロゲン原子である、CHであるか;
(c)直鎖または分枝鎖の、2〜4個の炭素原子のアルキルであるか;あるいは
(d)1〜4個の炭素原子のアルコキシであるか;あるいは、YおよびYは、一緒になって、
(a)NH;または
(b)=Oであり;
ここで、Rは、
(a)直鎖または分枝鎖であり得る1〜9個の炭素原子のアルキルであるか;
(b)−(CH−Rであるか
ここで、n=0〜4であり、そしてRは、
(i)3〜10の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(ii)フェニルであるか;あるいは
(iii)置換フェニルであって、
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子である)、およびヒドロキシルから各々独立して選択されるか;
(c)−Rであって、
ここで、Qは、−O−または−S−であり;そして
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜6個の炭素原子のアルキレンであり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜8個の炭素原子のアルキルであり;(d)−C(Riii)(Riv)−Rであって、
ここで、RiiiおよびRivは各々独立して:
(i)水素原子であるか;または、
(ii)CHであって;ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0+3であって;ここで、各Zは、独立してシアノ、ニトロまたはハロゲン原子である、−C(Riii)(Riv)−Rであるか、;
(e)直鎖または分枝鎖である、1〜8個の炭素原子および1〜6個のハロゲン原子のハロアルキルである。
本発明の1つの好ましい実施形態において、リポキシンアナログは、以下の構造式IIIを有する:
Figure 2006117691
ここで、Xは、R、ORまたはSRであり;ここで、Rは、
(i)水素原子であるか;
(ii)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子のアルキルであるか;
(iii)3〜10個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキルであるか;
(v)フェニルであるか
(vi)置換フェニルであって、
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、直鎖または分枝鎖であり得る1〜8個の炭素原子である)、およびヒドロキシルから各々独立して選択される、置換フェニル;
(vii)検出可能標識分子であるか;あるいは
(viii)直鎖または分枝鎖である、2〜8個の炭素原子のアルケニルであり;
ここで、Qは、(C=O)、SOまたは(C=N)であり;
ここで、Qは、O、SまたはNHであり;
ここで、RおよびRの1方は、水素原子であり、そして他方は、
(a)水素原子であるか;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子のアルキルであるか;
(c)3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(d)直鎖または分枝鎖であり得る、2〜8個の炭素原子のアルケニルであるか;あるいは、
(e)Rであって、
ここで、Qは、−O−、または−S−であり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜6個の炭素原子のアルキレンであり;ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜8個の炭素原子のアルキルであり;
ここで、Rは、
(a)水素原子であるか;または、
(b)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜6個の炭素原子のアルキルであり;
ここで、YまたはYは、ヒドロキシル、メチル、水素またはチオールであって、そして、
ここで他方は
(a)水素原子であるか;
(b)CHであって;
ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0〜3であって;
ここで、各Zは、独立してシアノ、ニトロまたはハロゲン原子であるか;
(c)直鎖または分枝鎖の、2〜4個の炭素原子のアルキルである、CHでるか;あるいは
(d)1〜4個の炭素原子のアルコキシであるか;あるいは、YおよびYは、一緒になって、
(a)=NHであるか;または
(b)=Oであり;
ここで、Rは、
(a)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜9個の炭素原子のアルキルであるか;
(b)−(CH−Rであって、
ここで、n=0〜4であり、そしてRは、
(i)3〜10個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(ii)フェニルであるか;
(iii)置換フェニルであって、
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子である)、およびヒドロキシルから各々独立して選択される、置換フェニルであるか;
(c)Rであって、
ここで、Qは、−O−または−S−であり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜6個の炭素原子のアルキレンであり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜8個の炭素原子のアルキルである、Rであるか;
(d)−C(Riii)(Riv)−Rであって、
ここで、RiiiおよびRivは各々独立して:
(i)水素原子であるか;または、
(ii)CHであって、ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0+3であって、ここで、各Zが、独立してシアノ、ニトロまたはハロゲン原子である、RiiiおよびRivであるか;
(e)直鎖または分枝鎖である、1〜8個の炭素原子および1〜6個のハロゲン元素のハロアルキルである。
本発明の別の実施形態において、リポキシンアナログは、以下の構造式IVを有する:
Figure 2006117691
ここで、Xは、R、ORまたはSRであって;ここで、Rは、
(i)水素原子であるか;
(ii)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子のアルキルであるか;
(iii)3〜10個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキルであるか;
(v)フェニルであるか
(vi)置換フェニルであって、
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、直鎖または分枝鎖であり得る1〜8個の炭素原子である)、およびヒドロキシルから各々独立して選択される、置換フェニルであるか;
(vii)検出可能標識分子であるか;あるいは
(viii)直鎖または分枝鎖の、2〜8個の炭素原子のアルケニルであり;
ここで、Qは、(C=O)、SOまたは(CN)であり;
ここで、Qは、O、SまたはNHであり;
ここで、RおよびRの1つは、水素原子であり、そして他方は、
(a)水素原子であるか;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子のアルキルであるか;
(c)3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(d)直鎖または分枝鎖であり得る、2〜8個の炭素原子のアルケニルであるか;あるいは、
(e)Rであって、
ここで、Qは、−O−、または−S−であり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜6個の炭素原子のアルキレンであり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜8個の炭素原子のアルキルであり;ここで、Rは、
(a)水素原子であるか;あるいは、
(b)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜6個の炭素原子のアルキルであり;
ここで、YまたはYは、−OH、メチルまたは−SHであって、そして他方は
(a)水素原子であるか;
(b)CHであって、ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0〜3であって、ここで、各Zが、独立してシアノ、ニトロまたはハロゲン原子であるか、または;
(c)直鎖または分枝鎖の、2〜4個の炭素原子のアルキルであるか;
(d)1〜4個の炭素原子のアルコキシであるか;
あるいは、YおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;または
(b)=Oであり;
ここで、Rは、
(a)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜9個の炭素原子のアルキルであるか;
(b)−(CH−Rであって、
ここで、n=0〜4であり、そしてRは、
(i)3〜10個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(ii)フェニルであるか;あるいは
(iii)置換フェニルであって、
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子である)、およびヒドロキシルから各々独立して選択される、置換フェニルであるか;
(c)Rであって、
ここで、Qは、−O−または−S−であり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜6個の炭素原子のアルキレンであり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜8個の炭素原子のアルキルであり;(d)−C(Riii)(Riv)−Rであって、
ここで、RiiiおよびRivは各々独立して:
(i)水素原子であるか;または、
(ii)CHであって;ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0+3であり、かつ
各Zが、独立してシアノ、ニトロまたはハロゲン原子である、−C(Riii)(Riv)−Rであるか;あるいは、
(e)直鎖または分枝鎖である、1〜8個の炭素原子および1〜6個のハロゲン原子のハロアルキルであって;そして、
ここで、Rは、
(a)水素原子であるか;
(b)直鎖または分枝鎖の1〜4個の炭素原子のアルキルであるか;または
(c)ハロゲン原子である。
本発明の別の実施形態において、リポキシンアナログは、以下の構造式Vを有し、
Figure 2006117691
ここで、Rは、
(i)水素原子であるか;
(ii)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子のアルキルであるか;
(iii)3〜10個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキルであるか;
(v)フェニルであるか
(vi)置換フェニルであって、
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、直鎖または分枝鎖であり得る1〜8個の炭素原子である)、およびヒドロキシルから各々独立して選択される、置換フェニルであるか;
(vii)検出可能標識分子であるか;あるいは
(viii)直鎖または分枝鎖の、2〜8個の炭素原子のアルケニルであり;
ここで、n=1〜10であり;
ここで、R、R3aおよびR3bは、それぞれ独立して:
(a)水素原子であるか;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る1〜8個の炭素原子のアルキルであるか;
(c)3〜6個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(d)直鎖または分枝鎖であり得る、2〜8個の炭素原子のアルケニルであるか;
(e)Rであって、
ここで、Qは、−O−、または−S−であり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る0〜6個の炭素原子のアルキレンであり;そして、Rは、直鎖または分枝鎖の、0〜8個の炭素原子のアルキルであり;
ここで、YまたはYは、−OH、メチル、水素または−SHであって、そして
ここで、他方は
(a)水素原子であるか;
(b)CHであって、
ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0〜3であって、
ここで、各Zが、独立してシアノ、ニトロまたはハロゲン原子であるか;
(c)直鎖または分枝鎖の、2〜4個の炭素原子のアルキルであるか;
(d)直鎖または分枝鎖の、1〜4個の炭素原子のアルコキシであるか;
あるいは、YおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;または
(b)=Oであり;
ここで、YまたはYは、−OH、メチル、水素または−SHであって、そして
ここで、他方は
(a)水素原子であるか;
(b)CHであって、
ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0〜3であって、
ここで、各Zが、独立してシアノ、ニトロまたはハロゲン原子であるか;
(c)直鎖または分枝鎖の、2〜4個の炭素原子のアルキルであるか;
(d)直鎖または分枝鎖の、1〜4個の炭素原子のアルコキシであるか;
あるいは、YおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;または
(b)=Oであり;
ここで、YまたはYは、−OH、メチル、水素または−SHであって、そして
ここで、他方は
(a)水素原子であるか;
(b)CHであって、
ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0〜3であって、
ここで、各Zが、独立してシアノ、ニトロまたはハロゲン原子であるか;
(c)直鎖または分枝鎖の、2〜4個の炭素原子のアルキルであるか;
(d)直鎖または分枝鎖の、1〜4個の炭素原子のアルコキシであるか;
あるいは、YおよびYは、一緒になって、
(a)=NH;または
(b)=Oであり;
ここで、Rは、
(a)直鎖または分枝鎖であり得る1〜9個の炭素原子のアルキルであるか;
(b)−(CH−Rであって、
ここで、n=0〜4であり、かつRは、
(i)3〜10個の炭素原子のシクロアルキルであるか;
(ii)フェニルであるか;あるいは
(iii)置換フェニルであって、
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子である)、およびヒドロキシルから各々独立して選択される、置換フェニルであるか;
(c)Rであって、
ここで、Qは、−O−または−S−であり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、0〜6個の炭素原子のアルキレンであり;
ここで、Rは、直鎖もしくは分枝鎖であり得る、0〜8個の炭素原子のアルキルであるかまたは置換フェニルであるかのいずれかである、Rであるか;
(d)−C(Riii)(Riv)−Rであって、
ここで、RiiiおよびRivは各々独立して:
(i)水素原子であるか;または、
(ii)CHであって、ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0+3であってかつ
各Zが、独立してシアノ、ニトロまたはハロゲン原子である、−C(Riii)(Riv)−Rであるか;
(e)直鎖または分枝鎖である、1〜8個の炭素原子および1〜6個のハロゲン原子のハロアルキルである。
本発明の別の実施形態において、リポキシンアナログは、以下の構造式VIを有する:
Figure 2006117691
ここで、Rは、
(a)水素原子であるか;あるいは、
(b)1〜8個の炭素原子のアルキルであって;
ここで、Rは、
(a)置換フェニルであって、
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8個の炭素原子である)、およびヒドロキシルから各々独立して選択される、置換フェニルであるか;
(b)置換フェノキシ
Figure 2006117691
ここで、Z〜Zは、上に定義されるとおりであるか、または、
Figure 2006117691
ここで、Z〜Zは、上で定義されるとおりである。
本発明の別の好ましい実施形態において、リポキシンアナログは、以下の構造式VIIを有する:
Figure 2006117691
ここで、Rは、
(a)水素原子であるか;または、
(b)1〜8個の炭素原子のアルキルであって;
ここで、RおよびRは、各々独立して:
(a)水素原子であるか;
(b)ヒドロキシルまたはチオールであるか;
(c)メチルまたはハロメチルであるか;
(d)ハロゲンであるか;
(e)1〜3個の炭素原子のアルコキルであって;
ここで、RおよびRは、各々独立して:
(a)水素原子であるか;
(b)ヒドロキシルまたはチオールであるか;
(c)メチルまたはハロメチルであるか;
(d)ハロゲンであるか;
(e)1〜3個の炭素原子のアルコキルであるか;または、
(f)直鎖または分枝鎖であり得る、2〜4個の炭素原子のアルキルまたはハロアルキルである。
本発明の別の好ましい実施形態において、リポキシンアナログは、構造式VIIIを有する:
Figure 2006117691
ここで、Rは、
(a)水素原子であるか;あるいは、
(b)1〜8個の炭素原子のアルキルであって;
ここで、RおよびRは、各々独立して:
(a)水素原子であるか;
(b)ヒドロキシルまたはチオールであるか;
(c)ハロメチルであるか;
(d)ハロゲンであるか;
(e)直鎖または分枝鎖の、1〜3個の炭素原子のアルコキルであるか;
(f)1〜3個の炭素原子のアルコキシであって;
ここで、RおよびRは、各々独立して:
(a)水素原子であるか;
(b)ヒドロキシルまたはチオールであるか;
(c)メチルまたはハロメチルであるか;
(d)ハロゲンであるか;
(e)1〜3個の炭素原子のアルコキルであるか;あるいは、
(f)直鎖または分枝鎖であり得る、2〜4個の炭素原子のアルキルまたはハロアルキルである。
本発明の別の実施形態において、リポキシンアナログは、構造式IX:
Figure 2006117691
を有し、ここで、Rは、以下:
(a)水素原子;または
(b)1〜8の炭素原子のアルキル;
であり、ここで、RおよびRは、それぞれ独立的に以下:
(a)水素原子;
(b)ヒドロキシまたはチオール;
(c)ハロメチル;
(d)ハロゲン;
(e)直鎖または分枝鎖の、1〜3の炭素原子のアルキル(1と3を含む);
(f)1〜3の炭素原子のアルコキシ(1と3を含む);
であり、そして、ここで、Rは、以下:
(a)直鎖または分枝鎖であり得る1〜9の炭素原子のアルキル;
(b)−(CH、−R
であり、ここで、n=0〜4であり、そしてRは、以下、
(i)3〜10の炭素原子のシクロアルキル(3と10を含む);
(ii)フェニル;または
(iii)置換フェニル
Figure 2006117691
であり、ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR、およびヒドロキシルからそれぞれ独立的に選択され、ここで、Rは、1〜8の炭素原子(1と8を含む)であり、そして直鎖または分枝鎖であり得る、−(CH、−R
(c)R
であり、ここで、Qは、−O−または−S−であり;
ここで、Rは、0〜6の炭素原子のアルキレン(0と6を含む)であり、そして直鎖または分枝鎖であり得;
ここで、Rは、0〜8の炭素原子のアルキル(0と8を含む)であり、そして直鎖または分枝鎖あるいは置換フェニルのいずれかであり得;
(d)−C(Riii)(Riv)−R
であり、ここで、RiiiおよびRivは、それぞれ、独立的に:
(i)水素原子;または
(ii)CH(ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0+3)
であり、ここで、各Zは、独立的に、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である、−C(Riii)(Riv)−R;または
(e)直鎖または分枝鎖の1〜8の炭素原子(1と8を含む)および1〜6ハロゲン原子(1と6を含む)のハロアルキル、
である。
別の好ましい実施形態において、化合物は、構造式X:
Figure 2006117691
を有し、ここで、Rは、以下:
(a)水素原子;または
(b)直鎖または分枝鎖の1〜8の炭素原子のアルキル(1と8を含む);
であり、そして、ここで、RおよびRは、それぞれ、独立的に、以下:
(a)水素原子;
(b)ヒドロキシルまたはチオール;
(c)ハロメチル;
(d)ハロゲン;
(e)直鎖または分枝鎖の1〜3の炭素原子のアルキル(1と3を含む);
(f)1〜3の炭素原子のアルコキシ(1と3を含む)
である。
別の好ましい実施形態において、化合物は、構造式XI:
Figure 2006117691
を有し、ここで、Rは、
(i)水素原子;
(ii)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8の炭素原子のアルキル(1と8を含む);または
(iii)検出可能な標識分子;
であり、ここで、n=1〜10(1と10を含む);
ここで、Y、Ra、およびRbは、それぞれ、独立的に以下:
(a)水素原子;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8の炭素原子(1と8を含む)のアルキル;
(c)3〜6の炭素原子のシクロアルキル(3と6を含む);
(d)直鎖または分枝鎖であり得る、2〜8の炭素原子のアルケニル(2と8を含む);または
(e)R
であり、ここで、Qは、−O−または−S−であり;
ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る0〜6の炭素原子(0と6を含む)のアルキレンであり;そして、ここで、Rは、0〜8の炭素原子(0と8を含む)のアルキルであり、そして直鎖または分枝鎖であり得;
ここで、Yは、−OH、メチル、または−SHであり;
ここで、Yは、以下、
(a)水素原子;
(b)CH(ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0〜3)
であり、ここで、各Zは、独立的に、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子;または
(c)直鎖または分枝鎖の2〜4の炭素原子(2と4を含む)のアルキル;
であり、ここで、YおよびYは、それぞれ独立的に、以下:
(a)水素原子;
(b)CH
であり、ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0〜3であり、そして、ここで、各Zは、独立的に、シアノ、ニトロ、またはハロゲン原子である、CH;または
(c)直鎖または分枝鎖の2〜4の炭素原子(2と4を含む)のアルキル;
であり、ここで、YおよびYは、それぞれ、独立的に
(a)水素原子;
(b)直鎖または分枝鎖の2〜4の炭素原子(2と4を含む)のアルキル;
(c)直鎖または分枝鎖の1〜4の炭素原子(1と4を含む)のアルコキシ;または
(d)ヒドロキシルまたはチオール;
であり、そして、ここで、Rは、以下、
(a)直鎖または分枝鎖であり得る、1〜9の炭素原子のアルキル;
(b)−(CH−R
であり、ここで、n=0〜3であり、そしてRは、
(i)3〜10の炭素原子(3と10を含む)のシクロアルキル;
(ii)フェニル;または
(iii)置換フェニル
Figure 2006117691
であり、ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR、およびヒドロキシルからそれぞれ独立的に選択され、ここで、Rは、1〜8の炭素原子(1と8を含む)であり、そして直鎖または分枝鎖であり得る、−(CH−R
(c)−R
ここで、Qは、−O−または−S−であり;
ここで、Rは、0〜6の炭素原子(0と6を含む)のアルキレンであり、そして直鎖または分枝鎖であり得;
ここで、Rは、以下、
(a)置換フェニル
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR、およびヒドロキシルからそれぞれ独立的に選択され、ここで、Rは、1〜8の炭素原子(1と8を含む)であり、そして直鎖または分枝鎖であり得る、置換フェニル;
(b)置換フェノキシ
Figure 2006117691
ここで、Z〜Zは、上記に規定されるのと同じであり;または
Figure 2006117691
ここで、Z〜Zは、上記に規定されるのと同じである、置換フェノキシである、−R
(d)直鎖または分枝鎖の1〜8の炭素原子(1と8を含む)、および1〜6ハロゲン原子(1と6を含む)のハロアルキル、
である。
本発明の特定の実施形態において、本発明の化合物は、以下の構造:
Figure 2006117691
Figure 2006117691
Figure 2006117691
Figure 2006117691
を有し、ここで、R’は、HまたはCHであり;そして、C位の置換基は、R立体配置である。
本発明の他の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、以下の構造式:
Figure 2006117691
Figure 2006117691
Figure 2006117691
Figure 2006117691
を有し、ここで、C位の置換基は、R立体配置である。
本発明のカルボン酸およびエステルは、必要な場合、薬学的に受容可能な塩に転換され得ることは、理解されるべきである。
(フェノキシ置換基またはチオフェノキシ置換基を有するリポキシン)
別の局面において、本明細書中に記載されている疾患、疾病状態または状況の処置において、BPIを含む薬剤として有用なリポキシンおよびリポキシンアナログは、式:
Figure 2006117691
、および薬学的に受容可能なそれらの塩を有し、ここで、Xは、R、ORまたはSRであり;
ここで、Rは、以下、
(i)水素原子;
(ii)直鎖または分枝鎖であり得る1〜8の炭素原子(1と8を含む)のアルキル;
(iii)3〜10の炭素原子のシクロアルキル;
(iv)7〜12の炭素原子のアラルキル;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
であって、ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR、およびヒドロキシルからそれぞれ独立的に選択され、ここで、Rは、直鎖または分枝鎖、1〜8の炭素原子(1と8を含む)であり得る、置換フェニル;
(vii)検出可能標識分子;または
(viii)2〜8の炭素原子(2と8とを含む)の直鎖または分枝鎖アルケニルであり;
ここで、Qは、(C=O)、SOまたは(CN)であり、ただし、Qが、CNである場合、Xは、非存在であり;
ここで、QおよびQは、それぞれ独立的にO、SまたはNHである;
ここで、RおよびRの一つは、水素原子であり、そして他方は、以下、
(a)H;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る1〜8の炭素原子(1と8を含む)のアルキル;
(c)3〜6の炭素原子(3と6を含む)のシクロアルキル;
(d)直鎖または分枝鎖であり得る2〜8の炭素原子(2と8を含む)のアルケニル;
(e)Rであって、ここで、Qは、−O−または−S−であり;ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る0〜6の炭素原子(0と6を含む)のアルキレンであり、そして、ここで、Rは、0〜8の炭素原子(0と8を含む)のアルキルであり、そして直鎖または分枝鎖であり得、ただし、Rが、0である場合、Rは、水素原子である、R
であり、
ここで、Rは、以下、
(a)H;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る1〜6の炭素原子(1と6を含む)のアルキルであり;
ここで、Rは、
Figure 2006117691
であり、ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR、およびヒドロキシル基または置換もしくは無置換の分枝鎖アルキル基もしくは非分枝鎖アルキル基からそれぞれ独立的に選択され、ここで、Rは、直鎖または枝分かれした、1〜8の炭素原子(1と8を含む)であり;
ここで、Yは、−OH、メチル、−SH、直鎖または分枝鎖、2〜4の炭素原子(2と4を含む)のアルキル、1〜4の炭素原子(1と4を含む)のアルコキシ、またはCH(ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0〜3、そしてZは、シアノ、ニトロまたはハロゲンである)であり;
ここで、Rは、
(a)H;
(b)直鎖または分枝鎖、1〜4の炭素原子(1と4を含む)のアルキルであり;
ここで、Tは、OまたはSである。
もう一つの別の局面において、本明細書中に記載されている疾患、疾病状態または状況の処置において、BPIを含む薬剤として有用なリポキシンおよびリポキシンアナログは、式:
Figure 2006117691
、および薬学的に受容可能なそれらの塩を有し、ここで、Xは、R、OR、またはSRであり;
ここで、Rは、以下、
(i)水素原子;
(ii)直鎖または分枝鎖であり得る1〜8の炭素原子(1と8を含む)のアルキル;
(iii)3〜10の炭素原子のシクロアルキル;
(iv)7〜12の炭素原子のアラルキル;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
であり、ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR、およびヒドロキシルからそれぞれ独立的に選択され、ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8の炭素原子(1と8を含む)である、置換フェニル;
(vii)検出可能な標識分子;または
(viii)2〜8の炭素原子(2と8を含む)の直鎖または分枝鎖アルケニルであり;
ここで、Qは、(C=O)、SOまたは(CN)であり、ただし、Qが、CNである場合、Xは、非存在であり;
ここで、RおよびRの一つは、水素原子であり、そして他方は、以下、
(a)H;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る1〜8の炭素原子(1と8を含む)のアルキル;
(c)3〜6の炭素原子(3と6を含む)のシクロアルキル;
(d)直鎖または分枝鎖であり得る2〜8の炭素原子(2と8を含む)のアルケニル;
(e)Rであって、ここで、Qは、−O−または−S−であり;ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る0〜6の炭素原子(0と6を含む)のアルキレンであり、そして、ここで、Rは、0〜8の炭素原子(0と8を含む)のアルキルであり、そして直鎖または分枝鎖であり得、ただし、Rが、0である場合、Rは、水素原子である;
であり、R
ここで、Rは、以下、
(a)H;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る1〜6の炭素原子(1と6を含む)のアルキルであり;
ここで、Rは、
Figure 2006117691
であり、ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR、およびヒドロキシル基または置換もしくは無置換の分枝鎖アルキル基もしくは非分枝鎖アルキル基からそれぞれ独立的に選択され、ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8の炭素原子(1と8を含む)であり;
ここで、Yは、−OH、メチル、−SH、直鎖または分枝鎖、2〜4の炭素原子(2と4を含む)のアルキル、1〜4の炭素原子(1と4を含む)のアルコキシ、またはCH(ここで、a+b=3、a=0〜3、b=0〜3であり、そしてZは、シアノ、ニトロまたはハロゲンである)であり;
ここで、Rは、
(a)H;
(b)直鎖または分枝鎖、1〜4の炭素原子(1と4を含む)のアルキルであり;
ここで、Tは、OまたはSである。
もう一つの別の局面において、本明細書中に記載されている疾患、疾病状態または状況の処置においてBPIを含む薬剤として有用なリポキシンおよびリポキシンアナログは、式:
Figure 2006117691
、および薬学的に受容可能なそれらの塩を有し、ここで、Xは、R、OR、またはSRであり;
ここで、Rは、以下、
(i)水素原子;
(ii)直鎖または分枝鎖であり得る1〜8の炭素原子(1と8を含む)のアルキル;
(iii)3〜10の炭素原子のシクロアルキル;
(iv)7〜12の炭素原子のアラルキル;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル
Figure 2006117691
であって、ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR、およびヒドロキシルからそれぞれ独立的に選択され、ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8の炭素原子(1と8を含む)である、置換フェニル;
(vii)検出可能な標識分子;または
(viii)2〜8の炭素原子(2と8を含む)の直鎖または分枝鎖アルケニルであり;
ここで、Qは、(C=O)、SOまたは(CN)であり、ただし、Qが、CNである場合、Xは、非存在であり;
ここで、RおよびRの一つは、水素原子であり、そして他方は、以下、
(a)H;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る1〜8の炭素原子(1と8を含む)のアルキル;
(c)3〜6の炭素原子(3と6を含む)のシクロアルキル;
(d)直鎖または分枝鎖であり得る2〜8の炭素原子(2と8を含む)のアルケニル;
(e)R、ここで、Qは、−O−または−S−であり;ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る0〜6の炭素原子(0と6を含む)のアルキレンであり、そして、ここで、Rは、0〜8の炭素原子(0と8を含む)のアルキルであり、そして直鎖または分枝鎖であり得、ただし、Rが、0である場合に、Rは、水素原子である、R
であり、
ここで、Rは、以下、
(a)H;
(b)直鎖または分枝鎖であり得る1〜6の炭素原子(1と6を含む)のアルキル;
ここで、Rは、
Figure 2006117691
であり、ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、−NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR、およびヒドロキシル基または置換もしくは無置換の分枝鎖アルキル基もしくは非分枝鎖アルキル基からそれぞれ独立的に選択され、ここで、Rは、直鎖または分枝鎖であり得る、1〜8の炭素原子(1と8を含む)であり;
ここで、Rは、
(a)H;
(b)直鎖または分枝鎖の、1〜4の炭素原子(1と4を含む)のアルキルであり;
ここで、Tは、OまたはSである。
さらに別の局面において、本明細書全体にわたって記載される疾病、疾患状態、または状態の処置においてBPI誘導剤として有用な、リポキシンおよびリポキシンアナログは、疾患またはその薬学的に受容可能な塩は以下の式を有する:
Figure 2006117691
ここでXは、R、ORまたはSRであり;
ここでRは以下;
(i)水素原子;
(ii)1〜8個(1および8を含む)の炭素原子のアルキル(直鎖または分子鎖であり得る);
(iii)3〜10この炭素原子のシクロアルキル;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキル;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル:
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、各々独立してNO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここで、Rは、1〜8こ(1および8を含む)の炭素原子であり(直鎖または分枝鎖であり得る)、およびヒドロキシルから選択される;
(vii)検出可能な標識分子;または
(viii)2〜8個(2および8を含む)の炭素原子の直鎖または分枝鎖アルキル、
であり;
ここで、Qは、(C=O)、SOまたは(CN)であり、ただしQがCNである場合、Xは、存在せず;
ここでRは、以下であり:
(a)H;
(b)1〜6個(1および6を含む)の炭素原子のアルキル(直鎖または分枝鎖であり得);
ここでRは以下であり:
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZは、各々独立的してNO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、1〜8個(1および8を含む)の炭素原子であり、直鎖または分枝鎖であり得る)、およびヒドロキシルもしくは置換の分枝鎖または非分枝鎖アルキル基から選択され;
ここでRは以下であり:
(a)H;
(b)1〜4個(1および4を含む)の炭素原子の直鎖または分枝鎖のアルキル、
であり;
ここでTは、OまたはSである。
一局面において、本明細書全体にわたって記載される疾病、疾患状態または状態の処置においてBPI誘導剤として有用な、リポキシンおよびリポキシンアナログは、以下の式またはその薬学的に受容可能な塩を有する:
Figure 2006117691
ここでXは、R、ORまたはSRであり、
ここでRは、
(i)水素原子;
(ii)1〜8個(1および8を含む)の炭素原子のアルキル(直鎖または分枝鎖であり得る);
(iii)3〜10個(3および10を含む)の炭素原子のシクロアルキル;
(iv)7〜12個の炭素原子のアラルキル、
であり;
(v)フェニル;
(vi)置換フェニル:
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、各々独立してNO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここで、Rは、1〜8個(1および8を含む)の炭素原子であり、それは直鎖または分枝鎖であり得る)、およびヒドロキシルから選択される;
(vii)検出可能な標識分子;または
(viii)2〜8(2および8を含む)の炭素原子の直鎖または側鎖アルキル、
であり;
ここでRは、
(a)H;
(b)1〜6個(1および6を含む)の炭素原子のアルキル(直鎖または分枝鎖であり得る);
ここでRは以下であり:
Figure 2006117691
ここでZ、Zii、Ziii、ZivおよびZは、各々独立してNO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、1〜8個(1および8を含む)の炭素原子であり、直鎖または分枝鎖であり得る、およびヒドロキシルまたは置換もしくは非置換の分子鎖もしくは非分枝鎖アルキル基から選択される。
好ましい実施形態において、Xは、ORであり、ここでRは、水素原子、1〜4個の炭素原子のアルキル基またはその薬剤的に受容可能な塩であり、Qは、C=Oであり、RおよびRは、存在する場合、水素原子であり、Rは、水素原子またはメチル、QおよびQは、存在する場合、両方ともOであり、Rは、存在する場合、水素原子であり、Yは、存在する場合、OHであり、TはOであり、そしてRは、置換フェニル、例えば以下であり:
Figure 2006117691
ここで、Z、Zii、Ziii、ZivおよびZは、各々独立して、NO、−CN、−C(=O)−R、−SOH、水素原子、ハロゲン、メチル、−OR(ここでRは、1〜8個(1および8を含む)の炭素原子であり、直鎖または分枝鎖であり得る)およびヒドロキシルから選択される。Rに関するある実施形態において、パラ−フルオロフェニルおよび/または非置換のフェニルが好ましい(例えば、15−エピ−16−(パラ−フルオロ)−フェノキシ−LXA、16−(パラ−フルオロ)−フェノキシ−LXA、15−エピ−16−フェノキシ−LXAまたは16−フェノキシ−LXA)。
さらに別の局面において、本発明は、本明細書全体にわたって記載された式を有する化合物および薬剤的に受容可能なキャリアーを含む薬剤的組成物に関する。一実施形態において、好ましい化合物は、以下である:
Figure 2006117691
一実施形態において、Qは、カルボニルであり、Xはヒドロキシルまたは−ORであり、ここでRはアルキル基すなわち、メチル基またはエチル基)であり、そしてRは、水素原子である。
別の実施形態において、Yは、ヒドロキシルであり、このヒドロキシルを有する炭素は、R配置またはS配置を有し得る。最も好ましい実施形態において、ヒドロキシル基を有するキラル炭素(例えば、Y)は、当該分野で公知のように、15−エピ−リポキシンと称される。
ある実施形態において、R、R、QおよびQ基を有する炭素のキラリティーは、各々独立してRまたはSであり得る。好ましい実施形態において、QおよびQは、上記で参照の構造で、示されるキラリティーを有する。
好ましい実施形態において、Rは、水素である。他の好ましい実施形態において、Rは、水素である。
さらに、Rは、置換または非置換の、分枝鎖または非分枝鎖の、1個と約6個との間の炭素原子、好ましくは、1個と4個との間の炭素原子、もっとも好ましくは、1個と3個との間の炭素原子そして好ましくは、1個または2個の炭素原子を有するアルキル基であり得る。炭素原子は、置換基を有し得、これはハロゲン原子、ヒドロキシル基、またはエーテル基を含む。
本発明において有用な化合物は、以下の合成スキームに従って調製され得:
Figure 2006117691
ここで、X、Q、Q、Q、R、R、R、R、R、YおよびTは、上記の定義通りである。当該分野において公知の適切な方法は、各々のフラグメントを生成するために使用され得る。例えば、アセチレンフラグメントが、Nicolaou,K.Cら、(1991)Angew.Chem.Int.Ed.Engl.30:1100;Nicolaou,K.Cら、(1989)J.Org.Chem.54:5527;Webber,S.Eら(1988)Adv.Exp.Med.Biol.229:61;および米国特許第5,441,951号に記載の方法によって調製され得る。この第二のフラグメントは、Raduchel,BおよびVorbruggen,H(1985)Adv.Prostaglandin Thromboxane Leukotriene Res.14:263の方法によって調製され得る。結果として、このアセチレン型中間体はまた、本発明によって、本明細書中に記載される種々の疾病の処置に有効であるように、包含される。
「リポキシンアナログ」は、「天然のリポキシン」の活性領域のように機能する「活性領域」を有するが、天然のリポキシンと異なる「代謝変換領域」を有する化合物を意味するべきである。リポキシンアナログは、天然のリポキシンと構造的に類似の化合物、同じレセプター認識部位を共有する化合物、リポキシンとして同じまたは類似のリポキシン代謝変換領域を共有する化合物、および、当該分野でリポキシンのアナログであることが認識される化合物含を含む。リポキシンアナログは、リポキシンアナログ代謝物を含む。本明細書中に開示される化合物は、1つ以上の不斉中心を含み得る。不斉炭素原子が存在する場合、1をこえる立体異性体が可能であり、そして可能な全ての異性体形態は、示される構造図の内に含まれることが意図される。光学活性の(R)および(S)異性体は、当業者に公知の従来の技術を使用して分解される。本発明は、可能なジアステレオマー、ならびに光学的に分離された異性体を含むことを意図する。
用語「対応するリポキシン」および「天然のリポキシン」とは、天然に存在するリポキシンまたはリポキシン代謝物を言う。アナログが、リポキシン特異的レセプターに対する活性を有する場合、対応するかまたは天然のリポキシンは、そのレセプターに対して通常のリガンドである。例えばアナログが、分化したHL−60細胞上のLXA特異的レセプターである場合、対応するリポキシンは、LXAである。アナログが、別の化合物(例えば、ロイコトリエンC4および/またはロイコトリエンD4)に対するアンタゴニストとしての活性を有する場合、これは、天然に存在するリポキシンによって拮抗され、その天然のリポキシンは、対応するリポキシンである。
「活性領域」は、天然のリポキシンまたはリポキシンアナログの領域を意味するべきであり、これは、インビボの細胞相互作用に関連する。この活性領域は、細胞のリポキシンレセプターまたは巨大分子もしくは巨大分子(酵素およびその補助因子を含む)の複合体の「認識部位」を結合し得る。例えば、リポキシンAアナログは、天然のリポキシンAのC〜C15を含む活性領域を有する。同様に、例えば、リポキシンBアナログは、天然のリポキシンB4のC〜C14を含む活性領域を有する。
用語「認識部位」またはレセプターは、当該分野で認識され、そして一般に特定の細胞メッセンジャーの群(例えば、ホルモン、ロイコトリエン、またはリポキシン)が、これらのメッセンジャーに対する生物化学的および生理学的応答が開始される前に、最初に相互作用しなければならない機能的高分子または高分子複合体をいう。本願で用いられるように、レセプターは、インタクトな細胞もしくは浸透性細胞、または器官を含む組織内で単離され得る。レセプターは、生きた被験体由来であり得るかまたは被験体に存在し得るか、あるいはクローン化され得る。レセプターは、通常存在し得るか、あるいは疾患状態により、傷害により、または人工的手段により導入され得る。本発明の化合物は、認識部位の天然の基質に関して可逆的に、非可逆的に、競合的に、非競合的に(noncompetitively)または非競合的に(noncompetitively)結合し得る。
用語「代謝変換領域」は、一般に、酵素または酵素およびその補因子が、酵素または酵素および補因子が通常リポキシン上で変換する1つ以上の代謝変換を実施するよう試みる、リポキシン、リポキシン代謝産物、またはリポキシンアナログ代謝産物を含むリポキシンアナログの部分をいう。代謝変換領域が、変換に感受性であり得るか、あり得ない。リポキシンの代謝変換領域の非限定的な例は、C−13、14二重結合もしくはC−15ヒドロキシル基、またはその両方を含むLXAの一部である。
用語「検出可能標識分子」は、検出可能標識分子が結合する、化合物またはレセプター認識部位を、追跡し、探知し、または同定するのに用いられる蛍光、燐光、および放射線標識された分子を含むことを意味する。標識分子は、当該分野で公知のいくつかの方法のいずれかで検出され得る。
用語「標識アナログ」は、放射活性アイソトープ(例えば、三重水素(H)、重水素(H)、炭素(14C)または他の標識されたもの(例えば、蛍光で))標識された化合物を含むとさらに理解される。本発明の化合物は、例えば、動力学的結合実験のために、代謝経路および酵素機構をさらに解明するために、または分析化学の分野で公知の方法によって特徴付けするために標識され得、誘導され得る。
用語「代謝を抑制する」は、天然の分子を代謝させる酵素活性の阻害または減衰を意味する。阻害または減衰は、非可逆的結合によって、非可逆的結合の実際的効果を有する可逆的結合によって、または酵素が、リポキシンアナログ代謝物、リポキシン、またはリポキシン代謝物を含む別のリポキシンアナログでの通常の様式における活動を防ぐ任意の他の手段によって、生じ得る。
用語「代謝を阻止する」は、リポキシンを代謝する酵素の少なくとも1つによって1つ以上の代謝の分解的な変換を経ないことを含むことを意味する。代謝を阻止するLXAアナログの2つの非限定的な例は、1)15オキソ形態に酸化され得ない構造、および2)15オキソ形態に酸化され得るが、13,14−ジヒドロ形態への酵素による還元には感受性でない構造である。
用語「代謝をより遅く起こる」は、より遅い反応動力学を有すること、またはリポキシンもしくはリポキシンアナログを代謝させる1つ以上の酵素によって一連の代謝変換の完了のためのより多くの時間が必要であることを意味する。代謝をより遅く起こすLXAアナログの非限定的な例は、アナログがC−16で立体的に妨害されるので、LXAよりも、C−15脱水素化についてより高い遷移状態エネルギーを有する構造である。
用語「組織」は、インタクトな細胞、血液、血液調製物(例えば、血漿および血清、骨、関節、筋肉、平滑筋ならびに器官)を含むことが意図される。
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素、またはフルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを含むよう意味する。
用語「被験体」は、一般に開示された様な、状態または疾患を引き起こすかまたは寄与する、細菌および病原体に感受性の生きている生物を含むよう意図されるが、本明細書中に限定されない。被験体の例としては、ヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、およびマウスが挙げられる。用語被験体は、さらに、トランスジェニック種を含むよう意図される。
本発明の化合物が、ヒトおよび哺乳動物に対する薬剤として投与される場合、この化合物は、それ自体で、または、薬剤として受容可能なキャリアと組み合わされ、例えば、0.1%〜99.5%(より好ましくは、0.5%〜90%)の活性成分、すなわち、少なくとも1つのBPI誘導剤を含む薬学的組成物として、与えられ得る。
本明細書中で用いられるような句「薬学的に受容可能なキャリア」は、被験体内で、または被検体に対して本発明の化合物を運ぶ工程、または輸送する工程に関与し、その結果、その意図された機能を実施し得る、薬学的に受容可能な物質、組成物またはビヒクル(例えば、液体もしくは固体フィラー、希釈剤、賦形剤、溶媒または封入物質)を意味する。代表的に、このような化合物は、体の1つの器官、または一部から、体の別の器官、または一部に運ばれ、または輸送される。各々のキャリアは、この処方物の他の成分と適合性であり、患者に対して有害でないという意味で、「受容可能」でなければならない。薬学的に受容可能なキャリアとして供給され得る物質のいくつかの例としては、糖(例えば、ラクトース、グルコースおよびスクロース);デンプン(例えば、トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプン);セルロースおよびその誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース);粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤(例えば、ココアバターおよび座薬ワックス;オイル(例えば、ピーナッツオイル、綿花オイル、紅花オイル、ゴマオイル、オリーブオイルおよび大豆オイル);グリコール(例えば、プロピレングリコール);ポリオール(例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール);エステル(例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル);寒天;緩衝剤(例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム);アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張生理食塩水;リンガー溶液;エチルアルコール;リン酸緩衝溶液;および他の薬学的処方に利用される無毒適合性物質が挙げられる。
特定の実施形態において、本発明の化合物は、1つ以上の酸性官能基を含み得、従って、薬学的に受容可能な塩基を用いて薬学的に受容可能な塩を形成し得る。本明細書中で使用される用語「薬学的に受容可能な塩、エステル、アミド、およびプロドラッグ」は、本発明の化合物のカルボキシレート塩、アミノ酸付加塩、エステル、アミド、およびプロドラッグをいい、これらは、正常な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などなく患者の皮膚に接触して使用するのに適切で、理に適った利益/危険比が釣り合い、本発明の化合物の意図された使用について効果的である。用語「塩」は、本発明の化合物の比較的無毒な、無機酸および有機酸付加塩をいう。これらの塩は、化合物の最後の単離および精製の間インサイチュで、またはフリーな塩基形態における精製された化合物を適切な有機酸または無機酸と別々に反応させ、このように形成された塩を単離することによって、調製され得る。これらは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属(例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)ならびに非毒性アンモニウム、四級アンモニウム、およびアミンカチオン(アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどを含むが、これらに限定されない)に基づくカチオンを含み得る。(例えば、本明細書中で参考として援用されるBerge S.M.ら,「Pharmaceutical Salts,」J.Pharm.Sci.,1977;66:1−19を参照のこと)。
用語「薬学的に受容可能なエステル」は、本発明の化合物の比較的無毒の、エステル化産物をいう。これらのエステルは、化合物の最後の単離および精製の間インサイチュで、または遊離酸形態またはヒドロキシルの精製化合物と適切なエステル化剤とを別々に反応させることによって、調製され得る。カルボン酸は、触媒の存在下でアルコールとの処理を介してエステルに変換され得る。この用語はさらに、生理学的条件下で溶媒和し得るより低級の炭化水素基(例えば、アルキルエステル、メチルエステル、エチルエステルおよびプロピルエステル)を含むよう意図される。
湿潤剤、乳化剤および潤滑剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム)ならびに彩色剤、放出剤、被膜剤、甘味料、香味剤および芳香剤、保存料および抗酸化剤がまた、組成物中に存在し得る。
薬学的に受容可能な抗酸化剤の例としては;水溶性抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなど);油溶性抗酸化剤(例えば、ビルパルミチン酸アスコル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α−トコフェロールなど);および金属キレート剤(例えば、クエン酸、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸など)が挙げられる。
本発明の処方物は、静脈内、経口、鼻、局所的、経皮、頬、舌下、直腸、膣および/または非経口投与に適切な処方物を含む。これらの処方物は、単位投薬形態で簡便に表され得、薬学の分野で周知の任意の方法によって調製され得る。キャリア物質と結合されて単一の投薬形態を作製し得る活性成分の量は、一般に治療的効果を作り出す化合物の量である。一般に、100%の中で、この量は、約1%〜約99%の活性成分にわたり、好ましくは約5%〜約70%にわたり、最も好ましくは10%〜30%にわたる。
これらの処方物または組成物を調製する方法は、本発明の化合物をキャリアおよび、必要に応じて、1つ以上の補助成分と結合させる工程を包含する。一般に、処方物は、本発明の化合物を、液体キャリア、もしくは細かく分割された固体キャリア、またはその両方と均等にかつ密接に結合させ、必要な場合、その生成物を成形することによって、調製される。
経口投与に適切な本発明の処方物は、カプセル、カシェ剤、ピル、錠剤、(風味のある主成分、通常スクロースおよびアカシアまたはトラガカントを用いる)トローチ剤、粉末散剤、顆粒の形態で、または水溶液もしくは非水溶性液体中の溶液もしくは懸濁液の形態でか、または水中油型もしくは油中水型エマルジョンとして、またはエリキシルもしくはシロップとして、または(不活性な基剤(例えば、ゼラチンおよびグリシン、またはスクロースおよびアカシア)を用いる)香錠として、ならびに/または口内洗浄剤などとしてであり得、各々が、活性成分として本発明の化合物の所定の量を含む。本発明の化合物はまた、巨丸剤、舐剤またはペーストとして投与され得る。
経口投与のための本発明の固体投薬形態(カプセル、錠剤、ピル、糖剤、散剤、顆粒など)において、活性成分が、1つ以上の薬学的に受容可能なキャリア(例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウム)および/または以下に挙げるいずれかと混合される:フィラーまたは増量剤(例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよび/または珪酸);結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアカシア);湿潤剤(例えば、グリセロール);崩壊剤(例えば、寒天、カルシウムカーボネート、ジャガイモまたはタピオカの澱粉、アルギン酸、特定の珪酸、および炭酸ナトリウム);溶液阻止剤(例えば、パラフィン);吸収加速剤(例えば、四級アンモニウム化合物);湿潤剤(例えば、セチルアルコールおよび一ステアリン酸グリセロール);吸収剤(例えば、カオリンおよびベントナイトクレイ);潤滑剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物);ならびに彩色剤。カプセル、錠剤およびピルの場合、薬学的組成物は、緩衝剤を含み得る。類似の型の固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖、ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどのような賦形剤を用いて柔らかくおよび堅く満たされたゼラチンカプセルにおいて、フィラーとして利用され得る。
錠剤は、必要に応じて1つ以上の補助成分と共に、圧縮または成形加工により、作製され得る。圧縮された錠剤は、バインダー(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存料、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋したカルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤または分散剤を用いて調製され得る。成形加工された錠剤は、適切な機械において不活性な液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を成形加工することによって作られ得る。
本発明の薬学的組成物の錠剤および他の固体投薬形態(例えば、糖剤、カプセル、ピルおよび顆粒)が、必要に応じてコ−ティングおよびシェル(例えば、腸溶性のコーティングおよび薬学的な処方の分野で周知の他のコーティング)でしるしをつけられ得るか、または調製され得る。これらはまた、例えば、所望の放出プロフィール、他のポリマーマトリックス、リポソームおよび/または微小球を提供するために、変動する割合でヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いて、本発明の活性成分の遅いまたは制御された放出を提供するように処方され得る。これらは例えば、細菌保持フィルターを介して濾過することによって、または使用の直前に滅菌した水もしくはいくらかの他の滅菌した注射可能な媒体に溶解し得る、滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を取り込むことによって滅菌され得る。これらの組成物はまた、必要に応じて、不透明剤を含み得、そして活性な成分のみまたは活性成分を優先的に、胃腸管の特定の部分に、必要に応じて、延長された様式で放出する組成物であり得る。用いられ得る組成物を包埋する例としては、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。活性な成分がまた、適切な場合、1つ以上の上記の賦形剤を含む、微小封入された形態であり得る。1つの局面において、BPI誘導剤の溶液は、耳炎を処置する耳の滴剤として投与され得る。
本発明の化合物の経口投与のための液体投薬形態としては、薬学的に受容可能なエマルジョン、ミクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシルが挙げられる。活性成分に加えて、液体投薬形態は、当該分野において共通して使用される不活性希釈剤(例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤(例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(特に、綿実油、アメリカホドイモ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリル(tetrahydrofuryl)アルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物)が挙げられ得る。
不活性希釈剤の他に、経口組成物はまた、アジュバント(例えば、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤)甘味料、矯味矯臭剤、着色料、香料および保存剤)を含有し得る。
活性化合物に加えて、懸濁液は、懸濁剤(例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微晶質セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天およびトラガカント、ならびにこれらの混合物)を含有し得る。
直腸投与および膣投与のための本発明の薬学的組成物の処方物は、坐剤として与えられ得、これは、本発明の化合物の1つ以上を、1つ以上の適切な非刺激性の賦形剤またはキャリアと混合することによって調製され得、この賦形剤またはキャリアとしては、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、坐剤蝋またはサリチレートが挙げられ、この坐剤は、室温では固体であるが、体温では液体であり、従って、直腸または膣腔において溶解し、活性化合物を放出する。
膣投与に適切な本発明の処方物としてはまた、適切であることが当該分野において公知であるようなキャリアを含む、ペッサリー処方物、タンポン処方物、クリーム処方物、ゲル処方物、ペースト処方物、泡処方物またはスプレー処方物が挙げられる。
本発明の化合物の局所投与または経皮投与のための投薬形態としては、散剤、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ、および吸入剤が挙げられる。活性化合物は、滅菌条件下で、薬学的に受容可能なキャリアおよび必要とされ得る任意の保存剤、緩衝液、または推進剤と混合される。
軟膏、ペースト、クリームおよびゲルは、本発明の活性化合物に加えて、賦形剤(例えば、動物性脂肪および植物性脂肪、油、蝋、パラフィン、デンプン、トラガカントゴム、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、珪酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはこれらの混合物)を含み得る。
散剤およびスプレーは、本発明の化合物に加えて、賦形剤(例えば、ラクトース、タルク、珪酸、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物を含み得る。スプレーは、通例の推進剤(例えば、クロロフルオロ炭化水素および揮発性非置換炭化水素(例えば、ブタンおよびプロパン))をさらに含み得る。
経皮パッチは、本発明の化合物の人体への制御された送達を提供するという付加された利点を有する。このような投薬形態は、化合物を適切な培地中に溶解するかまたは分散することによって作製され得る。吸収促進剤はまた、皮膚を通り抜ける化合物のフラックスを増加するために使用され得る。このようなフラックスの速度は、速度制御性膜を提供するか、または活性化合物をポリマーマトリクスまたはゲル中に分散することによって制御され得る。
眼科処方物、眼軟膏剤、散剤、液剤などはまた、本発明の範囲内にあるものとして企図される。このような溶液は、結膜炎の処置に有用である。
非経口投与に適切な本発明の薬学的組成物は、1つ以上の本発明の化合物を、1つ以上の薬学的に受容可能な滅菌等張水溶液または滅菌等張非水溶液、分散剤、懸濁剤またはエマルジョン、あるいは使用の直前に滅菌注射可能な溶液または分散液に再構成され得る滅菌散剤と組み合わせて含有し、これは、抗酸化剤、緩衝液、静菌薬、意図されるレシピエントの血液を用いて処方物を等張にする溶質か、または懸濁剤もしくは増粘剤を含有し得る。
本発明の薬学的組成物中で使用され得る適切な水性キャリアおよび非水性キャリアの例としては、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、およびこれらの適切な混合物、植物性油(例えば、オリーブ油)、および注射可能な有機エステル(例えば、オレイン酸エチル)が挙げられる。適切な流動度は、例えば、コーティング材料(例えばレクチン)の使用によって、分散剤の場合において、必要とされる粒子径の維持によって、そして界面活性剤の使用によって、維持され得る。
これらの組成物はまた、アジュバント(例えば、保存剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤)を含有し得る。微生物の作用の防止は、種々の抗菌剤および抗真菌剤(例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸など)の含有によって保証され得る。等張剤(例えば、糖類、塩化ナトリウムなど)を組成物中に含むこともまた所望され得る。さらに、注射可能な薬学的形態の長期の吸収は、吸収を遅らせる薬剤(例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチン)の含有によってもたらされ得る。
いくつかの場合、薬物の効果を長期化するために、皮下注射または筋内注射からの薬物の吸収を遅らせることが所望される。これは、水溶性が乏しい結晶質物質または非晶質物質の液体懸濁物の使用によって達成され得る。次いで、薬物の吸収速度は、その解離速度に依存し、これは、次いで、結晶のサイズおよび結晶性形態に依存し得る。あるいは、非経口投与された薬物形態の遅くされた吸収は、油性ビヒクル中に薬物を溶解するかまたは懸濁するかによって達成される。
注射可能な貯蔵形態は、生体分解性ポリマー(例えば、ポリラクチド−ポリグリコリド)中の本発明の化合物の微小カプセル化マトリクスを形成することによって作製される。薬物のポリマーに対する比および使用される特定のポリマーの性質に依存して、薬物放出速度が、制御され得る。他の生体分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(アンヒドリド(anhydride))が挙げられる。貯蔵注射可能な処方物はまた、体組織と適合性のリポソームまたはミクロエマルジョン中に薬物を閉じ込めることによって調製される。
本発明の調製物は、経口的に、非経口的に、局所的に、または直腸的に与えられ得る。もちろん、これらは、各投与経路に適切な形態によって与えられる。例えば、これらは、錠剤形態またはカプセル形態で、注射、吸入、眼ローション、軟膏、坐剤などによって、注射、灌流または吸入による投与;ローションまたは軟膏によって局所的に;そして坐剤によって直腸的に投与され得る。静脈内注射の投与が好ましい。
句「非経口的投与」および「非経口的に投与される」は、本明細書中で使用される場合、経腸的投与および局所投与以外の投与の様式を意味し、通常、注射により、これとしては、静脈内的、筋内的、動脈内的、髄腔内的、嚢内的、眼窩内的、心臓内的、皮内的、腹腔内的、経気管的、皮下的、表皮下的、関節内的、被膜下的、クモ膜下的、脊椎内的、および胸骨下的な、注射および注入が挙げられるがこれらに限定されない。
句「全身投与」、「全身的に投与された」、「末梢投与」および「末梢的に投与された」は、本明細書中で使用される場合、化合物、薬物または他の物質が患者の全身に入り、従って、それが、代謝および他の類似のプロセスに供されるような、中枢神経系への直接投与以外の化合物、薬物または他の物質の投与(例えば、皮下投与)である。
これらの化合物は、任意の適切な投与経路による治療のために、ヒトおよび他の動物に投与され得、この投与経路としては、経口的、経鼻的(例えば、スプレーとして)、直腸的、膣内的、非経口的、槽内的、および局所的(散剤、軟膏またはドロップによって(頬的および舌下的を含む))が挙げられる。
選択された投与経路に関わらず、適切な水和形態で使用され得る本発明の化合物、および/または本発明の薬学的組成物は、当業者に公知の従来の方法によって、薬学的に受容可能な投薬形態に処方され得る。
本発明の薬学的組成物中の活性成分の実際の投薬レベルは、一定量の活性成分を得るように変化し得、この量は、患者に対して毒性を有することなく、特定の患者、組成物、および投与の様式に対する所望の治療応答を達成するために有効である。
選択された投薬レベルは、本発明の使用される特定の化合物またはそのエステル、塩もしくはアミドの活性、投与経路、投与時間、使用される特定の化合物の排出速度、処置の持続時間、使用される特定の化合物と組み合わせて使用される他の薬物、化合物および/もしくは物質、処置される患者の年齢、性別、体重、条件、一般的健康状態および以前の薬物履歴、ならびに同様の医療分野で周知の因子を含む種々の因子に依存する。
当該分野で通常の技術を有する医師または獣医師は、必要とされる薬学的組成物の有効量を容易に決定し得、処方し得る。例えば、医師または獣医師は、所望の治療効果を達成するために、必要とされるレベルより低いレベルで、薬学的組成物中で使用される本発明の化合物の投薬を開始し得、所望の効果が達成されるまで、徐々に投薬量を増加し得る。
一般的に、本発明の化合物の安定な一日用量は、治療効果を生じるのに有効な最小の用量である化合物の量である、このような有効用量は、一般的に、上記される因子に依存する。一般的に、本発明の化合物の患者に対する静脈内用量および皮下用量は、示される鎮痛薬効果のために使用する場合、一日当たり体重1kg当たり約0.0001〜約100mgであり、より好ましくは、一日当たり体重1kg当たり約0.01〜約50mgであり、なおより好ましくは、一日当たり体重1kg当たり約0.1〜約40mgである。例えば、約0.01μgと20μgとの間、約20μgと100μgとの間、および約10μgと200μgとの間の本発明の化合物は、被験体体重の20g当たりで投与される。
所望される場合、活性化合物の有効一日用量は、一日中適切な間隔で、別々に投与される2回部分用量、3回部分用量、4回部分用量、5回部分用量、6回部分用量、それ以上の部分用量として、必要に応じて、単一投薬形態で投与され得る。
本発明の薬学的組成物は、「治療有効量」または「予防有効量」の本発明の薬剤を含む1つ以上のBPIを含む。「治療有効量」は、必要な投薬量および期間で、所望の治療結果(例えば、種々の疾患状態または条件と関連する影響の減少または予防)を達成するために有効な量をいう。薬剤を含むBPIの治療有効量は、個体の疾患状態、年齢、性別、および体重ならびに個体において所望の応答を誘発する治療化合物の能力のような因子に従って変化し得る。治療有効量はまた、治療剤の任意の毒性効果または有害な効果が、治療に有益な効果によって重要である量である。「予防有効量」は、必要な投薬量および期間で、所望の予防結果を達成するために有効な量をいう。代表的には、予防用量は、疾患の前の段階または疾患の初期の段階で被験体において使用されるので、予防有効量は、治療有効量未満である。
用量レジメンは、最適な所望される応答(例えば、治療応答または予防応答)を提供するように調節され得る。例えば、単一のボーラスは、投与され得、いくつかの分割用量は、経時的に投与されるか、または用量は、治療状況の緊急性によって指示されるように、比例的に低下され得るか増加され得る。各投与の容易さおよび投薬量の均一性のために、単回投薬形態で非経口組成物を処方することが、特に有利である。本明細書中で使用される場合、単回投薬形態は、処置される哺乳動物被験体に対する単回投薬量として適切な物理的に別々の単位をいい、各単位は、必要とされる薬学的キャリアに関連する所望される治療効果を生じるために計算される活性化合物の所定の量を含有する。本発明の単回投薬形態のための仕様は、これは、(a)BPI誘導薬剤の特有の特徴および達成されるべき特定の治療効果または予防効果、ならびに(b)個体中における治療の感度のためにこのような活性化合物を混合する、当該分野における固有の制限によって示され、そしてそれに直接依存する。
本発明のBPI誘導薬剤の治療有効量または予防有効量に対する例示的な非限定的な範囲は、0.1〜20mg/kgであり、より好ましくは、1〜10mg/kgである。投薬量値は、緩和されるべき状態の型および重篤度と共に変化し得ることに留意すべきである。任意の特定の被験体について、特定の用量レジメンは、個体の必要性および投与するヒトの専門的判断および組成物の投与の指示に従って、経時的に調節されるべきであること、ならびに本明細書中に示される投薬量範囲が、例示のみであり、特許請求される組成物の範囲または実施を制限することを意図しないことがさらに理解されるべきである。
本発明のBPI誘導薬剤の吸入による肺への送達は、本明細書中にわたって示される種々の呼吸状態(気道炎症)を処置する重要な方法であり、この呼吸状態としては、気管支喘息および慢性閉塞性肺疾患のような共通の局所条件が挙げられる。BPI誘導剤は、呼吸可能なサイズ(直径約10μm未満)のエアロゾル粒子の形態で肺に送達され得る。エアロゾル処方物は、液体または乾燥粉末として存在し得る。懸濁物として液体エアロゾルの適当な粒子径を保証するために、粒子は、呼吸可能なサイズで調製され得、次いで、推進剤を含む懸濁処方物に組込まれ得る。あるいは、処方物は、この処方物中の適当な粒子のサイズについての心配を避けるために溶液形態で調製され得る。溶液処方物は、呼吸可能なサイズの粒子またはドロープを生成する様式で分配されるべきである。
一旦、エアロゾルが調製されると、処方物は、調節された用量バルブを備えるエアロゾルキャニスターに充填される。処方物は、バルブから被験体へと用量を指向するように適合されたアクチュエーターによって分配される。
本発明の処方物は、(i)複数の治療有効量を提供するのに十分な量の少なくともBPI誘導薬剤;(ii)各処方物を安定化するのに有効な量で水の添加;(iii)エアロゾルキャニスターからの複数の用量を推進するのに十分な量の推進剤;および(iv)任意のさらなる必要に応じた成分(例えば、エタノール(共溶媒として));および成分を分配すること、を組み合わせることによって調製され得る。成分は、振盪または超音波エネルギーによって、従来のミキサーまたはホモジナイザーを使用して分散され得る。バルク処方物は、バルブからバルブへの移動法、圧力充填または従来の冷充填法を使用することによってより小さな個々のエアロゾルバイアルに移され得る。懸濁エアロゾル処方物において使用される安定剤が、推進剤中で可溶性であることは必要とされない。十分に可溶性ではい安定化剤は、適切な量で薬物粒子状にコーティングされ得、次いで、コーティングされた粒子は、上記されるように処方物中に組込まれ得る。
従来のバルブ(好ましくは、調節された用量バルブ)を備えるエアロゾルキャニスターは、本発明の処方物を送達するために使用され得る。従来のCFC処方物を送達するための調節された用量バルブにおいて使用される従来のネオプレインバルブゴムおよびブナバルブゴムは、HFC−134aまたはHFC−227を含む処方物と共に使用される。他の適切な材料としては、ニトリルゴム(例えば、DB−218(American Gasket and Rubber,Schiller Park,I11.))またはEPDMゴム(例えば、VistalonTM(Exxon)、RoyalenTM(UniRoyal)、ブナEP(Bayer))が挙げられる。熱可塑性エラストマー材料(例えば、FLEXOMERTM GRES 1085 NTポリオレフィン(Union
Carbide))からの、押出し成形、射出成形または圧縮成形によって形成されたダイアフラムもまた、適切である。
本発明の処方物は、コートされたまたはコートされない、アノード化されたまたはアノード化されない、従来のエアロゾルキャニスター(例えば、アルミニウムガラス、ステンレス鋼、ポリエチレンテレフタレート)に含まれ得る。
本発明の処方物は、本明細書全体にわたって記載されるように、経口吸入によって呼吸管および/または肺に送達され、気管支拡張に変化をもたらすか、または吸入による処置に感受性の状態(例えば、喘息、慢性閉塞性肺疾患など)を処置する。
本発明の処方物はまた、当該分野で公知の鼻吸入によって送達され、本明細書中にわたって記載される呼吸状態を処置するかまたは予防し得る。
本発明の化合物が単独で投与されることが可能であるのに対して、本化合物は、薬学的組成物として投与されることが好ましい。
本発明は、パッケージ材料およびパッケージング材料内に含まれるBPI誘導処方物を含む製品を特徴とする。処方物は、少なくとも1つのBPI誘導薬剤を含み、パッケージング材料は、処方物が、本明細書中で記載される1つ以上の状態を処置するかまたは予防するのに有効な、量で、頻度で、そして持続時間の間、患者に投与され、このような状態を処置し得ることを示す標識またはパッケージング挿入物を含む。このような状態は、本明細書中にわたって言及され、これらは、参考として本明細書中に援用される。適切なBPI誘導薬剤としては、例えば、本明細書中で記載されるリポキシンアナログが挙げられる。
より具体的には、本発明は、パッケージング材料およびパッケージング材料内に含まれる少なくとも1つのBPI誘導薬剤を含む製品を特徴とする。パッケージング材料は、標識またはパッケージ挿入物を含み、このことは、この処方物が、本明細書中にわたって議論されるような疾患状態(state or condition)に関連する症状を処置または予防するのに有効な、量で、頻度で、そして持続時間で、喘息の被験体に投与され得ることを示す。
(方法)
(内皮細胞培地)
T84およびCaco2腸管内皮細胞を、以前に詳述された(12)ように、コラーゲンコート浸透性支持体上にコンフルエントな単層として増殖させ、そして維持し、プレートの6〜12日後に使用した。経口内皮株(KB細胞)を、以前に記載された(13)ように増殖した。経口粘膜起源の不死化されたケラチノサイトは、テロメラーゼ(hTERT)の触媒サブユニットの異所発現によって生成し、以前に記載される(14、15)ようにプレートし、培養した。
(転写分析)
LXAアナログ(1μMの15−エピ−16−(パラ−フルオロ)−フェノキシ−LXA,ATLaに対する0、4時間または8時間の曝露)に曝露された内皮細胞(KB細胞)の転写プロフィールを、定量的遺伝子チップマイクロアレイを使用してRNAで評価した(Affymetrix,Inc.)(16)。mRNAレベルのRT−PCR分析を、以前に記載される(17)ようにDNAse処置全RNAを使用して実施した。簡潔には、一本鎖cDNAを、1μgのRNAから合成した(DNA Polymerase High Fidelity PCR System,Gibco Life Technologies,Grand Island,N.Y.)。ヒトBPIに対するPCR反応物は、総用量50μl中に各1μMのセンスプライマー(5’−GCA CCT
GTT CCT GAT GGG−3’(配列番号1))およびアンチセンスプライマー(5’−AGC ACA AAT GGA AAT TTC TTG−3’(配列番号2))を含み、255bpのフラグメントを生じた。ヒトICAM−1に対するPCR反応物は、総用量50μl中に各1μMのセンスプライマー(5’−CAC AGT CAC CTA TGG CAA CG−3’(配列番号3))およびアンチセンスプライマー(5’−TTC TTG ATC TTC CGC TGG C−3’(配列番号4))を含み、750bpのフラグメントを生じた。次いで、PCR反応に対する生成物を、5μg/mlのエチジウムブロマイドを含む1%アガロースゲル上で可視化した。ヒトβ−アクチン発現を、内部コントロール[センスプライマー(5’−TGA CGG GGT CAC CCA CAC TGT GCC CAT CTA−3’(配列番号5))およびアンチセンスプライマー(5’−CTA GAA GCA TTT GCG GTG GAC GAT GGA GGG−3’(配列番号6))]として同一の条件下で試験し、661bpの増幅フラグメントを示した。
(共焦点レーザー走査顕微鏡法)
OKF6細胞またはCaco2細胞を、酸で洗浄された12mmのカバーガラス上でコンフルエンスまで増殖した。単層を、指示された実験条件に曝露し、リン酸緩衝化生理食塩水で一旦洗浄し、カコジル酸緩衝液(0.1Mカコジル酸ナトリウム;pH7.4、0.72%スクロース)中1%パラホルムアルデヒド中で、室温で10分間固定した。PBSでの2回の洗浄後、細胞を、ウサギポリクローナルBPI抗血清(1:300希釈)またはコントロール血清(Pierce Chemical Co.,Rockford,
IL製のシアノーゲンブロミドカップリングキットによってrBPIに共有結合されたセファロースビーズでの3回連続吸着によって、特定の抗体を除去された等価な希釈液)と共に1時間インキュベートした。洗浄後、単層を、ヤギ抗ウサギOregon Green(1μg/ml,Molecular Probes,Eugene,OR)と共にインキュベートした。細胞を、BioRad MRC−600共焦点蛍光顕微鏡上で画像化した。
(免疫沈澱およびウェスタンブロッティング)
内皮細胞を、示されるように、45cm浸透性支持体上でコンフルエントまで増殖し、ALTaまたはビヒクル(0.01% EtOH)に曝露した。細胞を、HBSS中で徹底的に洗浄し、4℃まで冷却し、そして細胞内タンパク質を、以前(18)に記載されるようにビオチン化した(HBSS中の1mM NHS−ビオチン(Pierce Chemical Co.,Rockford,IL))。形質膜を、以前(18)に記載されるように窒素キャビテーション(200psi、8分、4℃)を使用して単離した。組換えヒトBPI(100ng/ml)を、直接ビオチン化し、過剰のビオチンを、5kDカットオフメンブレンフィルター(Amicon,Beverly MA)上で複数回の洗浄によって除去した。画分を、50μlの前もって平衡化されたプロテインGセファロース(Pharmacia,Uppsala Sweden)で前もって清浄化した。BPIの免疫沈降を、ヤギポリクローナル抗BPIを用いて実施し、続いて、50μlの前もって平衡化されたプロテインGセファロースを添加し、一晩インキュベーションした。洗浄された免疫沈殿物を、非還元サンプル緩衝液(2.5% SDS、0.38M Tris pH6.8、20%グリセロール、および0.1%ブロモフェノールブルー)中でボイルし、非還元SDS−PAGE(18%ポリアクリルアミドゲル)によって分離し、ニトロセルロースに移動し、そしてブロッキング緩衝液上で一晩ブロックした。ビオチン化タンパク質を、ストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ(Pierce Chemical Co.,Rockford,IL)で標識し、そして増強化学蛍光(ECL;Amersham,Arlington Heights,IL)によって視覚化した。
(細胞表面の免疫アッセイ)
ICAM−1細胞表面の発現を、前述の細胞表面ELISA(19)を用いて定量化した。5%の非働化された正常ヒト血清存在下で、上皮細胞を増殖し、そして指示された濃度のLPS(Salmonella minnesota Re595,List Biological Laboratories,Inc,Cambell,CA.製)に曝した後、抗体結合について分析した。このような曝露の後、細胞をHBSS(Sigma,St.Louis,Mo.)で洗浄し、培地を用いて4℃で30分間ブロックした。抗ICAM−1 mAb(Developmental Studies Hybridoma Bank,Iowa City,IAから入手され、細胞培養上清の原液として使用される、クローンP2A4(20))を、添加し、そして4℃で2時間インキュベートした。HBSSで洗浄後、ペルオキシダーゼ結合ヒツジ抗マウス2次抗体(Cappel,West Chester,PA)を添加した。2次抗体(1:1000最終希釈)を、10%のウシ胎児血清を含む培置中で希釈した。洗浄後、プレートをペルオキシダーゼ基質[2,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンズチアゾリン−6−スルホン酸),1mMの最終濃度,Sigma]の添加により発色させ、そしてマイクロタイタープレート分光光度計により、405nm(Molecular Devices)で読み取った。コントロールは、培地のみおよび2次抗体のみからなる。実験の一部分において、示されたBPI中和活性を有するポリクローナル抗BPI抗血清(21)(ヤギ抗ヒト抗血清、HBSS中で1:300で使用される)または正常ヤギ血清(Invitrogen,Carlsbad,CA、HBSS中で1:300)を、示されるように、添加し、その後内毒素とインキュベーションした。データを405nmの吸光度(OD)で、平均値±標準誤差として示す(バックグラウンド減算法)。
(細菌殺傷アッセイ(Bacterial Killing Assays))
Salmonella typhimurium(American Type Culture Collection,Rockville,MD由来の14028株)を、以前に示されるようにLuriaブロス中で培養および増殖した(22)。実験の一部において、Enterococcus faecalis(American Type
Culture Collection,Rockville,MD由来のPCI1326株)を、以前に示されるように培養した(23)。Caco2上皮細胞を60mmペトリ皿のコンフルーエンスにまで増殖し、そして示した培養条件に曝した。細胞を、HBSSで一回洗浄し、そして洗浄した細菌を、接着性上皮細胞あたり細菌50の割合で、上皮単層に添加した。インキュベーションを90分間あるいは回転台上で示されるように進行させた。上皮細胞を除いた平行サンプルをコントロールとして用いた。インキュベーション後、上清を回収し、そして上皮細胞を1mlの氷冷水で低張的に溶解した。細菌をペレットにし、ペレットと上清の両方の希釈液をプレートに添加し、37℃で一晩インキュベートし、そしてコロニー計数を実施した。実験の一部において、抗BPI抗血清(HBSS中1:300)またはrBPIに吸着前の抗BPI抗血清(HBSS中1:300)は、示されるように、細菌とのインキュベーションの30分前に添加した。データを、平均±標準誤差(CFU)として示す。
(ヒト組織におけるBPIの局在)
正常ヒト食道試料または正常ヒト結腸試料を、適切なヒト治験審査委員会プロトコール下で得た。切片を、10%緩衝化ホルマリン中で固定し、パラフィン包埋し、そして標準的な方法を用いて切断した。抗原回復を、製造業者の薦めに従って、圧力鍋中で、EDTA Decloaker溶液 pH8.0(Zymed Labs,San Francisco,CA.)を用いて行った。切片をウサギポリクローナルBPI抗血清(1:100)およびペルオキシダーゼ結合2次抗体(1μg/ml,Zymed Labs,San Francisco,CA.)で染色し、そして製造業者の薦めに従って、ペルオキシダーゼ法により可視化した(Vectastain,Vector Laboratories,Burlingame,CA.)。コントロール切片を、示されるように、BPI吸着前Ab(1:100希釈)とともにインキュベートした。切片を、200の倍率で、Nikon E600顕微鏡を用いて、可視化した。
(データ解析)
BPI生物活性の結果を、適切な場合、2つの因子分析の分散(ANOVA)またはステューデントのt試験により比較した。値を、平均値および少なくとも3つの別々の実験からのn単層のS.E.Mとして表す。
(結果)
(上皮細胞は、BPIを発現し、そしてこのような発現はリポキシンにより制御される)
リポキシンは、粘膜の炎症に対する強力な抗炎症性の特性を有する(3)。別種の起源の上皮細胞は、リポキシンの機能的レセプターを発現するが、リポキシンレセプターの連結により誘発される下流の転写経路に関しては、ほとんど知られていない。従って、転写プロファイリングアプローチ(16)を、モデル上皮(KB細胞)において、可能性のあるリポキシン制御遺伝子発現を同定するために使用した。この分析は、スクリーニングされた7129個の遺伝子のうち97個の遺伝子(1.4%)が、ATLaにより3倍を越えて誘導され、そしてスクリーニングされた7129個の遺伝子のうち36個の遺伝子(0.5%)が、ATLaに曝されることにより減少したことを明らかにした。この分析は、上皮細胞におけるATLaによるBPIの発現およびアップレギュレーションを同定し、これによりこの分子が上皮に対する抗感染性性質を提供し得る興味深い可能性を提供した。実際に、BPI mRNAの基礎発現は、グリセルアルデヒドリン酸デヒドロゲナーゼおよびATLaによるBPIの優性誘導と匹敵する(4時間および8時間でのATLaへの曝露で、それぞれコントロールより3.2倍および2.9倍の増加、図1A)。RT−PCR分析を使用し、これらのマイクロアレイがRNAレベルに帰着することを確かめた。図1Bに示されるように、半定量的なRT−PCRは、βアクチンに関して、ATLa(1μM曝露、8時間)が、ビヒクルコントロールと比較して、BPIの顕著な誘導を引き起こすことを示した(濃度測定により4.3倍増の最大増加)。用量反応分析は、おおよそ50nMのEC50を示した(図1C)。同じ濃度の15−デオキシ−LXA(明らかな生物活性を欠くリポキシンアナログ(4))への上皮曝露は、mRNAレベルでBPIの誘導を起こさなかった(データ示さず)。
図1D〜Fに示されるように、KB細胞以外の上皮細胞(OKF6細胞、T84細胞およびCaco2細胞)に由来するRNAを用いた同様の分析(26サイクルのPCR)は、ATLa(1μM)による、βアクチンに比例した顕著なパターンの時間依存BPI誘導を示した。重要なことに、検出可能なBPI転写が、ヒト皮膚微小血管内皮細胞に由来したRNAにおける35サイクルほどのPCRで明らかではないので(データ示さず)、このような結果はすべての細胞型に普遍的ではなく、このことは、これらの発見が比較的上皮に特異的であり得ることを示唆した。さらに、これまでの研究と一致することによって、リポキシンシグナル伝達がGタンパク質共役現象であることが示され(24)、百日咳毒素(1μM、30分)に曝露前のCaco2は、ATLa(1μM、18時間、データ示さず)によるBPI誘導において65%の減少を生じた。まとめると、これらの発見は、ATLaによるBPIの特異的転写活性化を示す。
(上皮細胞表面へのBPIタンパク質の局在)
これまでの研究は、BPIが、好中球に顆粒結合タンパク質として、または表面結合タンパク質として存在し得ることを示した(25)。好中球から顆粒結合BPIを放出すると公知の硫酸抽出法を用いた可溶性BPIを検出するための最初の試み(26)(可溶性上皮上清のELISAおよびウエスタンブロット)は、検出可能ではないレベルのBPIを示した(感度<100pg/ml、データ示さず)。従って、上皮発現BPIの局在化発現パターンに対する試みにおいて、非透過性上皮に対して共焦点顕微鏡を用いた。図2Aに示されるように、BPIはOKF−6細胞およびCaco2細胞の両方において表面結合形態で発現された。発現パターンは、OKF6細胞中点状模様のいくつかの徴候を有する、側方膜表面において顕著であった。
これらの観察の生物学的検証として、およびATLa(1μM)がタンパク質レベルでBPIを誘導するか否かを試験するために、ビオチン標識の血漿膜タンパク質の免疫沈降に続いて、アビジンブロットを利用した。このアプローチは、インタクトな上皮細胞に由来する表面膜タンパク質の検出を可能にする(27)。図2Bに示されたように、ATLa(1μM)曝露の時間経過が行われ、約55kDaの表面タンパク質の優勢誘導(濃度測定法により36時間で最大12.5倍増)がBPI(ビオチン化組換えBPIが、比較の目的で示される)と一致することを示した。可溶性上皮細胞(ケモカインIL−8)に対して指向されたポリクローナル抗体を組込むコントロールは、このレベルで検出可能なタンパク質が存在しないことを示した。このような分析は、BPIが、膜結合タンパク質として上皮細胞の表面上に優先的に存在し、そしてこのような発現はATLaにより制御される可能性を示す。
図3Aに示されるように、BPIは、表面結合形態で、Caco2細胞上で、ATLa曝露(1μM、24時間、図3A参照のこと)に関連した発現の増加に伴い、発現された。特異性のコントロールとして、ATLaに曝露した平行サンプル(1μM、24時間)は、BPI前吸着抗血清とインキュベートされ、そして表面染色のほぼ完全な損失を示した。
(上皮性BPIによる内毒素中和)
本発明者らは次に、これらの研究を拡大し、上皮表面におけるBPIの機能活性を試験した。これまでの研究は、BPIは、殺菌性を有するだけではなく、内毒素中和活性も有することを示した(7)。上皮細胞は、血清中に存在する内毒素に対し転写的応答することが以前に示されたので(28)、内毒素がICAM−1を誘導し得るか否かを最初に決定した。このICAM−1は、KB細胞に由来するRNA中で、白血球接着分子(29)として機能する内毒素応答性マーカーである。図4Aに示されるように、5%の非働化された正常ヒト血清の存在中のKB細胞への内毒素の添加は、ICAM−1 mRNAの濃度異存誘導を引き起こし、公知のICAM−1アゴニスト(インターロイキン−1、10ng/ml)に匹敵した。
上皮細胞は内毒素に応答することを示し、次に基礎的に発現されたBPIの抑制(すなわち、LXAの非存在下で)が、ICAM−1表面タンパク質の内毒素媒介誘導を高めるために機能し得るか否かを決定した。このように、上皮細胞を抗BPIまたはコントロールNGSに前曝露させ、続いて内毒素の組み合わせ(濃度範囲0〜1ng/ml)で、5%の正常ヒト血清存在下で活性化した。内毒素に応答するICAM−1の転写分析を、図4Bに示す。抗BPI血清の添加は、内毒素誘導ICAM−1転写を有意に増加させ(2.3±0.45倍、n=3、NGSに比較してp<0.01)、このことはBPIが、上皮細胞に内毒素中和機能を提供することを示した。同様の結果が、Caco2細胞を用いて見出された(抗BPIを用いてNGSに比べて、2.0±0.61倍増、p<0.05)。さらに、図4Cに示されるように、抗BPIはICAM−1誘導に対する内毒素用量応答曲線を、コントロールのNGSと比べて左側(0.1ng/mlおよび1ng/mlで明らかな有意差(ANOVAにより、ともにp<0.025)を有する)に動かした。より高い濃度の内毒素が使用された場合、抗BPIの影響はより明らかではなくなる(データ示さず)。このようなデータは、表面発現BPIは普通、上皮内毒素応答を弱めるために機能し得ることを示す。
(細菌殺傷における表面BPIの役割)
次に、インタクトで接着性の上皮細胞が、BPI感受性細菌を殺傷するか否かを決定した。コンフルーエントなCaco2上皮細胞を、S.typhimuriumに曝露し、そして接着性の上皮細胞を用いて標準コロニー形成単位(CFU)分析において細菌殺傷について試験した。図5Aに示されるように、このような分析は、CFUにおいて、90分間の期間にわたって、ほぼ1logオーダーの減少を示した(83±11%殺傷、ANOVAよりp<0.025)。このような環境におけるBPIの役割を規定にするため、接着性の上皮細胞あるいは抗BPIに曝露前の可溶性上清およびコントロールのNGSに対して同様の実験を行った。図5Bに示されるように、接着性上皮への抗BPI曝露は、コントロールNGSと比較して細菌殺傷を有意に抑制した(p<0.01)が、可溶性上清は阻害しなかった。BPIに感受性ではないグラム陽性細菌(Enterococcus faecalis)の上皮殺傷を評価する平行実験は、同様の程度の殺傷(CFU中でm90分間にわたって、0.3±0.05logオーダーの減少)を示したが、このような殺傷に関する抗BPIの影響は示さなかった(殺傷において5.5±2.1%減、p=有意ではない)。
これらの研究を拡大し、ATLaによるBPI誘導が機能的にBPI感受性細菌の殺傷を高め得るか否かを決定した。図6Aに示されるように、ATLaに曝露前の上皮は、濃度依存様式において、1μM ATLaで60%近く増加で、細菌殺傷を増加させた(ANOVAによりp<0.025)。BPIのこのような活性に対する相対的な寄与を決定するため、Caco2細胞を表面BPIを誘導する条件(1μM ATLa、24時間)に曝露し、そして上記の細菌性の活性を分析した。図6Bに示されるように、抗BPIの存在が、このような細菌殺傷を抑制する(コントロールのNGSと比較して、p<0.01)ので、増加した細菌殺傷のこの要素はBPIの誘導に起因した。このような観察は、表面BPI細菌殺傷において機能し、そしてこのような応答は、抗炎症性脂質媒介物(すなわち、ATLa)により、有意に制御されることを示す。
図7Bに示されるように、抗BPIの添加は、このような細菌殺傷を抑制したので(rBPIに吸着された抗BPIと比較してp<0.01)、増加した細菌殺傷の有意な成分は、BPIの誘導に起因した。これらの結果は、ATLaまたは抗BPIのいずれかによる細菌活性または非特異的凝集(ATLaまたは抗BPIと細菌の直接インキュベーションおよびコロニー計数に基づく、データ示さず)では説明されない。BPIに対して感受性ではないグラム陽性細菌(Enterococcus faecalis)の上皮殺傷を評価する平行実験は、同じ程度の殺傷(CFUにおいて、90分間、0.3±0.05
logオーダー減少)を示したが、このような殺傷に対する抗BPIの影響は示さなかった(殺傷が5.5±2.1%減少、p=有意ではない)。このようなデータは、BPIが上皮細胞による細菌殺傷に寄与することを示し、そしてATLa誘導BPIがこの機能的応答を高めることを示す。
(天然粘膜組織におけるBPIの局在)
さらなる実験は、天然組織がBPIを発現するか否かおよびこのような発現が上皮に局在化するか否かを調べた。上記の発見(図1)は、両方の円柱上皮(例えば、T84細胞およびCaco2細胞)および鱗状上皮(例えば、KB細胞およびOKF6細胞)がBPIを発現することを示唆するので、鱗状上皮および円柱上皮を有する組織(それぞれ食道および結腸)を調べた。図9に示されるように、正常ヒト食道(パネルA)切片および正常ヒト結腸(パネルC)切片の分析は、上皮に対するBPIの優勢な局在を示した。食道組織の場合、BPIが、上皮と粘膜固有層との間の移行域で最も強く発現され、表面上皮に向かって徐々に変化する発現の減少を有した。結腸において、BPIは陰窩上皮および絨毛上皮において優先的に発現され、陰窩−絨毛軸に沿ってはほとんど発現を有さなかった。食道および結腸の両方において、吸着前抗BPIとの局在化は、特異的なシグナルがないことを示した(それぞれ、パネルBおよびD)。天然ヒト組織におけるこれらの発見は、BPIがインビボで発現されていることを示す。
(考察)
粘膜上皮細胞は、細菌性侵入および細菌性感染に対する防御の最初の境界を提供する。白血球による細菌排除の先天性機構に関してはよく知られているが、上皮細胞もまた類似の能力において機能し得ることがごく最近認められた(8,30)。これらの研究において、ATLaによる上皮遺伝子の幅広い制御が調査され、そしてこれらの実験の経過において、以前に認められていない発現である機能的上皮BPIが同定された。このような発現は、細胞株においておよび多様な粘膜組織においてインサイチュで膜表面に局在化され、そしてデータは、上皮結合BPIが内毒素シグナル伝達の阻害および細菌感染を弱める経路の提供の両方に役立つということを提供する。
粘膜上皮細胞は、微生物のコロニー形成に対する生化学的障壁を形成する多くの抗微生物因子を含む(8,30,31)。多くの研究が、これらの抗微生物因子が粘膜表面での宿主−微生物の恒常性の維持のために重要であることを示す(8,30)。本発明の研究は、上皮細胞においてBPI mRNAの発現を同定し、そしてこれらの発見の拡大は、多様な起源の上皮での幅広い発現を示した。例外なしに、BPI発現は、骨髄系統の細胞のみで記載されていた(8)。2つの概念的な点は、粘膜上皮におけるBPI発現の潜在的な重要性を例示する。第1に、上皮は、宿主−微生物相互作用の開始点を提供する。微生物叢が宿主に対して必要かつ有益であるが、ある程度の選択性がまた恒常性に必須である。上皮発現BPIは、このような役割を提供し得る。BPIはグラム陰性細菌種に対するその強力な(ナノモル)生物活性および選択的な生物活性に関して顕著である(9)。さらに、機能的BPIが上皮表面で発現し、可溶性環境においては発現しないという発見は、侵入/宿主と相互作用する病原体に関する、さらなる程度の選択性を提供し得る。第2に、多くの粘膜表面の基本的特徴は、高濃度の内毒素が存在することである。以前の研究は、適切な条件下で、上皮細胞が内毒素に応答し得ること(28)を示し、そして現在の研究は、上皮表面のLPSレセプター(例えば、CD14およびTLR4)の存在をはっきりと規定した(32)。この後者は、選択的な粘膜疾患において差次的に制御され得る(33)。こういう理由で、内毒素機構は、上皮細胞の異常な活性を減少するためにおそらく存在する。本発明は、上皮細胞株および天然上皮におけるBPI発現が、内毒素に対し、内毒素の結合に効果的に競合し、従って内毒素がこのようなプロ炎症レセプターに結合することを防ぐことによって先天的に弱められるということを提供する。実際、上皮の内毒素活性化(すなわち、ICAM−1の誘導)は、機能的に阻害性の抗BPI血清の添加により顕著に高められ、これは粘膜性内毒素の恒常性においてBPIの保護的な役割を示唆した。注目すべきは、より高濃度の内毒素(例えば、>50ng/ml)で、上皮発現BPIの影響はより明らかではなく、これはBPIの相対的濃度および/またはBPIのLPS親和性は、LPSレセプター(CD14/Toll様レセプター)と比較して、高いLPS濃度で活性化に遊離であることを示唆する。まとめると、上皮BPIは、粘膜表面に特有の先天性生化学的障壁に寄与し、効果的な宿主応答に必要なある程度の選択性もまた提供する。
リポキシンは、多くの抗炎症経路に関係している。ここで、本発明は、アスピリン誘因リポキシンの安定なアナログである、ATLa(5)が、強力にBPIの転写活性化を誘導することを示す。BPI誘導の転写経路については、ほとんど知られておらず、今までのところ、BPIプロモーターは、特徴付けられていない。リポキシンは、抗炎症因子として広く研究され、そして内皮と上皮の両方を越えるPMN遊出を抑制すること(4、24)、微小循環内のPMN漏出のブロックをすること(34)が証明され、そして進行中の炎症の消散期を開始し得る(35)。注目すべきは、リポキシンが、マウスエアーポーチモデルにおいて細菌誘導性炎症の強力なインヒビターであるという発見である(36)。このモデルにおいて、リポキシンはCOX−2(内毒素刺激遺伝子産物)の発現を阻害した(37)。従って、リポキシンは、細菌の過増殖を制御することにより炎症プロセスを弱め得、そして/またはBPIの転写誘導により内毒素の活性化を阻害得る。
本発明は、多くの粘膜疾患プロセスに対する関与を提供する。感染因子は、歯周病(38)から炎症性腸疾患までわたる疾患における重要な病原因論的因子として関与する(39)。個々の疾患が1つの特定の細菌株のためだとする試みが失敗し、従って注目は細菌−宿主相互作用を理解することに変わった。BPIは、多くの疾患の重要な発現マーカーとなる。例えば、高レベルの好中球結合BPIは、潰瘍性結腸炎を罹患する患者の結腸粘膜において見出され(40、41)、そしてBPIに対して指向された自己抗体は、炎症性腸疾患に対する血清マーカーを示す(42)。さらに、BPIの同種は、疾患の新規治療法として、現在評価されている。この疾患において、内毒素が何らかの役割を果すと考えられ(43)、この疾患としてはクローン病が挙げられる(44)。本発明は、胃腸管においてBPIが重要な抗感染性の役割(特に内毒素の炎症性の作用を弱める分子障壁として)を果たすという概念のさらなる支持を提供する。
要約すれば、これらの結果は粘膜防御機構の現在の知識に寄与し、そして以前に認識されなかった、消化管上皮(口腔、食道および腸に由来する上皮を含む)の表面におけるBPIの発現を規定する。さらに、ATLaにより制御されたBPIの発現は、これらの抗炎症性因子の強力な性質に対するさらなる手がかりを提供し、そして粘膜感染の処置におけるBPIの可能な治療誘導を提供する。
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当業者は、上記の実施形態に基づいた本発明のさらなる特徴および利点を理解する。従って、本発明は、添付された特許請求の範囲に示される場合を除いて特に示されたものおよび特に記載されたものにより制限されない。本明細書中に引用された全ての出版物および参考文献は、背景の部分も含め、その全体が参考として本明細書中に明確に援用される。
本発明は、添付の図面とともに考慮される以下の詳細な説明からより十分に理解される。
図1は、ATLaによるBPI誘導を示す。コンフルエントな上皮単層を、ATLa(1μM)の示された濃度または期間に曝した。パネルAは、示された条件に曝された上皮細胞におけるBPIについての定量的マイクロアレイデータを示す。パネルBにおいて、総RNAを、ATLaに曝したKB細胞(1μM、8時間)から単離し、半定量的RT−PCR(漸増数のPCRサイクル)によりBPI転写物について試験した。βアクチン転写物を、内部標準として類似の条件下で試験した。パネルCにおいて、KB細胞を、8時間の間ATLaの示された濃度に曝し、28サイクルのPCRを使用してBPI転写物について試験した。パネルD〜Fにおいて、示された上皮細胞株を、ATLaの示された期間にわたって曝し、BPI転写物を、26サイクルのRT−PCRにより決定した。βアクチン転写物を、内部標準として使用した。 図2は、細胞表面へのBPIの局在化を示す。パネルAにおいて、BPIを、示されるように、非透過化OKF6またはCaco2細胞における共焦点顕微鏡により位置決めした。図2において、中間ゾーン(上皮単層の接合部下の一部)を通る共焦点切片が示される。一次Abを省略したコントロール切片もまた示す。n=2からの代表的な実験。パネルBにおいて、T84細胞を、示された期間にわたりATLa(1μM)に予め曝した。細胞表面タンパク質を、ビオチンで非特異的に標識し、細胞溶解物からBPIを免疫沈降させ、SDS−PAGEおよびウェスタンブロットにより分離し、アビジンペルオキシダーゼでプローブした。免疫沈降コントロール(一次抗体の省略)およびビオチン化BPI標準もまた示す。n=3からの代表的な実験。 図3はまた、細胞表面へのBPIの位置決めを示す。パネルAにおいて、BPIを、ビヒクル(上部パネル)またはATLa(1μM、24時間、中央パネルおよび下部パネル)に曝した非透過化Caco2細胞における共焦点顕微鏡により位置決めした。下部パネルにおいて、抗血清によって吸着したBPIを、コントロールとして使用した。中間ゾーン(上皮単層の接合部下部分)による共焦点切片を図2において示す。n=2からの代表的な実験。パネルBにおいて、T84細胞を、示された期間にわたりATLa(1μM)に曝した。細胞表面タンパク質を、ビオチンで非特異的に標識し、BPIを、細胞溶解物から免疫沈降させ、SDS−PAGEおよびウェスタンブロットにより分離し、アビジンペルオキシダーゼでプローブした。免疫沈降コントロール(一次抗体の省略)ならびにビオチン化BPI標準もまた示す。n=3からの代表的実験。 図4は、上皮内毒素応答を機能的に調節するBPIを示す。パネルAにおいて、ICAM−1の転写的誘導を、NHS(5% v/v)またはIL−1(10ng/ml)の存在下で、8時間にわたり、内毒素(LPS)の示された濃度に応答したKB細胞において試験した。総RNAを単離し、RT−PCRによりICAM−1転写物を評価するために使用した。βアクチン転写物を、内部標準として使用した。パネルBにおいて、内毒素誘導性ICAM−1発現を、ポリクローナル抗BPI(+)の存在下で、またはNGS(−)の存在下で試験した。βアクチン転写物を、内部標準として使用した。パネルCにおいて、KB細胞を、ATLa(1μM、8時間)に予め曝し、細胞表面ELISAを、抗BPIまたはコントロールNGSの存在下での内毒素/5% NHS(さらに24時間)によるICAM−1タンパク質誘導をスクリーニングするために使用した。1つのアスタリスク(*)は、NGSとは有意に異なることを示す(p<0.025)。 図5は、細菌殺傷における上皮BPIの役割を示す。パネルAにおいて、接着性Caco2細胞を、S.typhimuriumとともに、1上皮細胞につき50個の細菌の比でインキュベートし、材料および方法において記載されるように、90分にわたり殺傷について試験した。図4において、3回の実験からのプールされた結果を示す。パネルBにおいて、60分にわたるS.typhimuriumのCaco2殺傷におけるBPIの役割を、抗BPIまたはNGSを用いて、細胞(Cell Assoc.)または上清のインキュベーションにより評価した。上皮細胞を省略した細菌コントロールもまた示す。2つのアスタリスク(**)は、抗BPIとは有意に異なることを示す(p<0.01)。 図6は、ATLaが、BPI依存性細菌殺傷を増強することを示す。接着性Caco2細胞を、ビヒクルまたは示された濃度のATLa(24時間)とともにインキュベートし、60分にわたるS.typhiymuriumのCaco2殺傷におけるBPIの役割を評価した。パネルAは、ATLaに予め曝した細菌の殺傷における濃度依存性増加を示す。パネルBにおいて、BPIの相対的寄与を、抗BPIまたはNGSとのインキュベーションにより試験した。上皮細胞を省略した細菌コントロールもまた示す。3回の実験からのプールした結果をここに示す。1つのアスタリスク(*)は、ビヒクルと比較して有意に増大した殺傷を示し(p<0.025)、2つのアスタリスク(**)は、NGSコントロールとは有意に異なることを示す(p<0.01)。 図7はまた、ATLaが、BPI依存性細菌殺傷を増強することを示す。接着性Caco2細胞を、ビヒクルまたは示された濃度のATLaとともに(24時間)インキュベートし、60分にわたるS.typhimuriumのCaco2殺傷におけるBPIの役割を評価した。パネルAは、予めATLaに曝した細菌殺傷における濃度依存性増加を示す。パネルAの挿入図は、ATLaの非存在下での殺傷曲線を示す。パネルBにおいて、BPIの相対的寄与を、抗BPIまたはrBPIで予め吸着したコントロール抗血清とのインキュベーションにより試験した。3回の実験からのプールされた結果をここで示す。2つのアスタリスク(**)は、コントロール条件とは有意に異なることを示す(p<0.01)。 図8は、BPIについての正常ヒト腸組織(パネルA)および正常ヒト食道組織(パネルB)の染色を示す。矢印は、優勢な上皮染色を示す。 図9は、ヒト粘膜組織における上皮BPIの局在を示す。正常ヒト食道組織標本(パネルAおよびパネルB)または結腸標本(パネルCおよびD)を得、10% 緩衝化ホルマリン中で固定し、パラフィン包埋し、切片化した。抗原検索の後に、切片を、ウサギポリクローナルBPI抗血清で(パネルAおよびC)またはコントロール血清(BPIで予め吸着したAb、パネルBおよびD)で染色し、その後、ペルオキシダーゼカップリング二次抗体で染色し、次いで、ペルオキシダーゼ法により可視化した。切片を、200×倍率で可視化した。矢印は、優勢なBPI局在の領域を示す。

Claims (1)

  1. 被験体の組織における殺菌浸透性増加タンパク質(BPI)の刺激のための方法であって、該方法は、リポキシンまたはリポキシンアナログの治療的有効量を投与する工程を包含し、その結果、該被験体の組織が、BPIの増大されたレベルを発現し、感染を処置する、方法。
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