JP2006117559A - トリメチルシランの精製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体製造における成膜原料として有用なトリメチルシランの精製方法を提供する。
【解決手段】 少なくとも酸化銅(II)および酸化亜鉛を混合固化させた活性炭を用いてトリメチルシラン中のシラン、メチルシラン、ジメチルシランを吸着除去する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体製造における成膜原料として有用なトリメチルシランの精製方法に関するものである。
トリメチルシラン((CHSiH)は、近年では半導体分野における層間絶縁膜として成膜原料としてもその用途が拡大している。
トリメチルシランの製造法としては、トリメチルクロロシラン((CHSiCl)を適当な水素化剤を用いて還元する方法が一般的である。
例えば、トリメチルクロロシランと水素化アルミニウムリチウム(LiAlH)とをジメトキシエタン(DME)の溶媒中で反応させることにより合成する方法が開示されている(非特許文献1)。また、水素化剤として水素化リチウム(LiH)を用いる方法(特許文献1)やジエチルアルミニウムハドライド((CAlH)を用いる方法(特許文献2)が開示されている。
これらの合成法において共通の原料であるトリメチルクロロシラン中には、通常、数十〜数千ppmのメチルトリクロロシラン(CHSiCl)、ジメチルジクロロシラン((CHSiCl)、四塩化ケイ素(SiCl)等が不純物として混入しており、これらの不純物が水素化剤と反応することで対応するシラン類、すなわちメチルシラン(CHSiH)、ジメチルシラン((CHSiH)、シラン(SiH)が生成する。また、これらのクロロシラン系の不純物を全く含まない場合においても、水素化剤と反応させる過程において、不均化反応が生じてこれらのシラン類がトリメチルシラン中に不純物として混入する。
昨今、半導体製造における成膜原料には、非常に高純度なものが必要とされており、合成したトリメチルシランを半導体用途に供するには、これらの不純物を低減することは必要不可欠である。
これらのシラン類を除去する方法としては、通常、蒸留操作による精製が一般的である。しかしながら、トリメチルシランと比較的沸点が近いジメチルシランを完全に除去するためには高段数の蒸留塔が必要であり、経済的ではない。また、蒸留により沸点の似通った微量の不純物を完全に除去するためには、製品のロスが多くなり、収率低下にもつながる。
特開平2−221110号公報 特開2004−115388号公報 J.Amer.Chem.Soc.,83,1916(1961)
本発明は、半導体用途に供するトリメチルシラン製造において、トリメチルシラン中の不純物であるシラン、メチルシラン、ジメチルシランを簡便に高収率でかつ完全に除去することを目的としている。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、活性炭中に酸化銅(II)および酸化亜鉛を含有させることにより、これら3つのシラン類を完全に除去できることを見出し、本発明に到ったものである。
すなわち、本発明は、少なくとも酸化銅(II)および酸化亜鉛を混合固化させた活性炭を用いてトリメチルシラン中のシラン、メチルシラン、ジメチルシランを吸着除去することを特徴とするトリメチルシランの精製方法を提供するものである。
本発明の方法によれば、装置が簡便で安価な吸着塔を用いてトリメチルシラン中のシラン、メチルシラン、ジメチルシランを完全に除去でき、収率もほぼ100%でトリメチルシランを回収できる。
以下、本発明を更に詳述する。
本発明において、使用する活性炭は、酸化銅(II)および酸化亜鉛を含むものであれば、粉末状、粒状、シート状、破砕状、顆粒状、繊維状等のいずれの形状も使用できる。通常、充填塔形式で使用する場合には、粒状、破砕状、顆粒状等のものが好ましく使用できる。
活性炭に酸化銅(II)および酸化亜鉛を混合固定化させる方法としては、例えば、活性炭の製造時における炭化前に破砕した原料と酸化銅(II)および酸化亜鉛の粉末とを混合し、炭化、賦活する方法、既製の活性炭に表面電位を利用して添着させる方法、粉末炭と酸化銅(II)および酸化亜鉛とを適当なバインダー存在下混練し、造粒後、熱処理を施して固定化する方法等がある。
活性炭に対する酸化銅(II)および酸化亜鉛の混合割合は、それぞれ1〜10wt%が好ましく、酸化銅(II)および酸化亜鉛の比率は特に制限されない。酸化銅(II)および酸化亜鉛の混合割合がそれぞれ1wt%以下の場合には、シラン、メチルシラン、ジメチルシランの除去能力が低下し、完全な除去ができなくなる。また、酸化銅(II)および酸化亜鉛の混合割合がそれぞれ10wt%以上の場合においては、比表面積の低下に伴い活性炭自体の吸着能力が著しく低下するため好ましくない。
活性炭を使用する前には、前処理をすることが好ましく、通常100〜300℃で加熱して、真空脱気あるいは不活性ガス流通により、吸着している水分等を十分に除去する必要がある。前処理を行わない場合には、トリメチルシランの分解が生じて収率低下を引き起こすため好ましくない。
トリメチルシランと活性炭との接触方法としては、ガス状で接触させる方法および液体で接触する方法があるが、通常、拡散係数が大きなガス状で接触させる方法が効率的である。また、バッチ式、流通式のいずれを用いても良いが、完全に不純物を除去するためには、流通式でしかも多段のものが優れており好ましい。
トリメチルシランと活性炭とを接触させる場合の温度としては、できるだけ低い温度が良いが、トリメチルシランの沸点が6.7℃であるため、通常、大気圧下、ガス状で接触させる場合には室温付近(10〜40℃)が好ましい。100℃以上の温度で接触させる場合には、トリメチルシランの不均化反応が生じ、テトラメチルシラン((CHSi)が副生するため好ましくない。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
実施例1
和光純薬製の酸化亜鉛 (〜5μm)5gと酸化銅(II)5gとを水200mlに分散懸濁させ、pH9に調整して和光純薬製の活性炭(顆粒状)を100g混入し、活性炭に酸化亜鉛、酸化銅を添着した。ろ過後の活性炭を400℃で熱処理し、酸化亜鉛と酸化銅を活性炭に固定化した。酸化亜鉛および酸化銅(II)の固形分割合は、ICP発光分光分析より求めたところ、それぞれ5wt%であった。
外径1インチ、長さ600mmのステンレス鋼製チューブ中央に、調製した活性炭を60g充填し(充填長300mm)、250℃で1時間真空脱気した後、更に2時間窒素パージした。充填塔を室温に戻し、メチルシラン59volppm、ジメチルシラン251volppmを含むトリメチルシランを大気圧下、100sccmで流通させた。
充填塔出口のガスをガスクロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフ質量分析装置により分析した。その結果、メチルシランおよびジメチルシランは、ともに1volppm以下であった。
実施例2
充填塔に流通させるガスとしてシラン10volppm、メチルシラン65volppm、ジメチルシラン320volppm含有するトリメチルシランを用いる以外は実施例1と同様の方法で流通させた。充填塔出口のガス中のシラン、メチルシラン、ジメチルシランの濃度は、いずれも1volppm以下であった。
実施例3
実施例1で使用した充填塔を用いて、メチルシラン328volppm、ジメチルシラン1090volppmを含むトリメチルシランを大気圧下、100sccmで8時間流通させた。
流通後のガスは、液体窒素で冷却されたステンレス鋼製捕集器で捕集し、室温に戻した後、捕集器内部のガスをガスクロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフ質量分析装置により分析した。その結果、メチルシランおよびジメチルシランは、ともに1volppm以下であった。また、流通量159.2gに対し捕集量は157.9gであり、回収率は99.2%であった。
比較例1
酸化銅(II)、酸化亜鉛を含有しない活性炭を用いる以外は実施例1と同様の方法で充填塔を作製し、メチルシラン288volppm、ジメチルシラン860volppmを含むトリメチルシランを大気圧下、100sccmで流通させた。充填塔出口のガス中のメチルシラン濃度は、238volppm、ジメチルシラン濃度は81volppmであった。

Claims (1)

  1. 少なくとも酸化銅(II)および酸化亜鉛を混合固定化させた活性炭を用いてトリメチルシラン中のシラン、メチルシラン、ジメチルシランを吸着除去することを特徴とするトリメチルシランの精製方法。
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