JP2006115930A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信状態に起因して無駄な異常状態対応処理が行なわれないようにすることが可能な遊技機を提供することである。
【解決手段】 遊技制御マイクロコンピュータにより払出動作中信号が入力された後、所定期間を経過しても払出動作中信号が停止しないとき(S277Y)に、満タン検出状態または球切れ検出状態による払出が停止状態でないことを条件に(S278aN)、払出制御マイクロコンピュータに異常状態が生じたと判定する(S278b)。さらに、遊技制御マイクロコンピュータと演出制御マイクロコンピュータとの間で通信される信号を遊技制御マイクロコンピュータから演出制御マイクロコンピュータへの一方向通信に規制する通信規制回路を有する中継基板を設ける。
【選択図】 図33
【解決手段】 遊技制御マイクロコンピュータにより払出動作中信号が入力された後、所定期間を経過しても払出動作中信号が停止しないとき(S277Y)に、満タン検出状態または球切れ検出状態による払出が停止状態でないことを条件に(S278aN)、払出制御マイクロコンピュータに異常状態が生じたと判定する(S278b)。さらに、遊技制御マイクロコンピュータと演出制御マイクロコンピュータとの間で通信される信号を遊技制御マイクロコンピュータから演出制御マイクロコンピュータへの一方向通信に規制する通信規制回路を有する中継基板を設ける。
【選択図】 図33
Description
本発明は、たとえば、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシン等で代表される遊技機に関する。詳しくは、遊技媒体を用いて遊技が可能であり、遊技により払出条件が成立したことに基づいて景品として景品遊技媒体を払出す遊技機に関する。
この種の遊技機において、従来から一般的に知られているものに、たとえば、マイクロコンピュータ等からなる遊技制御マイクロコンピュータにより遊技の進行が制御されるとともに、パチンコ玉等の景品遊技媒体を払出す制御を行なうマイクロコンピュータ等からなる払出制御マイクロコンピュータが備えられ、打玉の入賞等の所定の払出条件が成立したことに基づいて払出制御マイクロコンピュータが払出手段を制御して景品としての景品遊技媒体を払出すように構成されたものがあった。
そして、この種の従来の遊技機においては、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとが双方向通信を行なうことにより次のような制御が行なわれるものがあった(特許文献1)。払出条件の成立に基づいて払出される景品遊技媒体の数を特定可能な情報を遊技制御マイクロコンピュータ側が記憶しておく。そして、その記憶されている払出数に基づいて払出制御マイクロコンピュータに対し所定数の景品遊技媒体の払出数を指定する払出指令信号が出力され、払出制御マイクロコンピュータが、その出力されてきた払出指令信号により指定された払出数の景品遊技媒体を払出手段を制御して払出させる払出処理を実行する。
また、この従来の遊技機においては、遊技制御マイクロコンピュータからの払出指令信号が払出制御マイクロコンピュータに入力されると、その入力をしたことに基づいて入力確認信号(払出BUSY信号)が払出制御マイクロコンピュータから遊技制御マイクロコンピュータへ出力される。この入力確認信号は、払出制御マイクロコンピュータが、払出指令信号が入力されたことおよび払出指令信号に応じた払出動作が実行中であることを示すことが可能な信号である。遊技制御マイクロコンピュータは、このような入力確認信号が出力されているときに、前述のように記憶した払出すべき払出数から払出指令信号で指定した払出数を減算する減算処理を行なう。また、遊技制御マイクロコンピュータでは、払出処理中信号が異常に長い時間にわたり継続して出力された通信異常状態が生じたときに、払出制御マイクロコンピュータの異常状態であると判定し、異常状態に対応する異常状態対応処理(所定のエラー処理)を実行する。
特開2004−73515号公報(段落番号0164,0165、図32)
しかし、前述のような従来の遊技機においては、次のような問題があった。たとえば、景品遊技媒体貯留皿が満タンになって景品遊技媒体の払出しが停止されられている状態のように、前述のような通信異常状態ではあるが、払出動作自体に明らかに問題がない状態であっても、払出制御マイクロコンピュータの異常状態であると判定され、異常状態対応処理が行なわれてしまう。このため、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信状態に起因して無駄な異常状態対応処理が行なわれるおそれがあった。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信状態に起因して無駄な異常状態対応処理が行なわれないようにすることが可能な遊技機を提供することである。
(1) 遊技媒体(パチンコ玉、コイン)を用いて遊技が可能であり、遊技により払出条件(打玉の入賞)が成立したことに基づいて景品として景品遊技媒体(賞球、景品玉、景品コイン)を払出す遊技機(パチンコ遊技機1、コイン遊技機、スロットマシン)であって、
遊技の進行を制御するとともに、前記景品遊技媒体の払出数を指定して景品遊技媒体の払出を指令する払出指令信号(払出個数信号、賞球REQ信号)を出力する遊技制御マイクロコンピュータ(CPU56よりなる遊技制御用マイクロコンピュータ)と、
前記払出指令信号を入力し、入力した払出指令信号により指定された払出数の前記景品遊技媒体の払出を行なう払出手段(球払出装置97)を制御する払出制御マイクロコンピュータ(払出制御用CPU371よりなる払出制御用マイクロコンピュータ)と、
前記遊技制御マイクロコンピュータから出力される制御信号に応じて、遊技演出を行なうための演出装置を制御する演出制御マイクロコンピュータ(演出制御用CPU101よりなる演出制御用マイクロコンピュータ)とを備え、
前記遊技制御マイクロコンピュータは、
前記遊技機への電力供給が停止したときに、前記遊技制御マイクロコンピュータによる制御状態を特定するデータを一定期間バックアップ記憶するバックアップ記憶手段(電力供給停止時にもその内容を保持可能なバックアップRAM55)と、
前記遊技機への電力供給が復旧したときに、前記遊技制御マイクロコンピュータによる制御状態を、前記バックアップ記憶手段に記憶されたデータに基づいて復旧する制御状態復旧手段(S81〜S84)と、
前記バックアップ記憶手段に含まれ、前記払出条件の成立に基づいて払出される景品遊技媒体の数を特定可能な情報を記憶する払出数記憶手段(RAM55における総賞球数格納バッファ:S219)と、
該払出数記憶手段に記憶されている払出数に基づいて前記払出制御マイクロコンピュータに対し前記払出指令信号を出力する払出指令信号出力手段(S232に従って動作するCPU56,出力回路67)と、
前記払出数記憶手段に記憶されている払出数から前記払出指令信号で指定した払出数を減算する減算処理を行なう払出記憶数減算手段(第1例の場合はS298,第2例の場合はS315aに従って動作するCPU56)とを含み、
前記払出制御マイクロコンピュータは、
前記払出制御マイクロコンピュータによる制御状態を特定するデータを記憶する手段であって、前記遊技機への電力供給が停止したときに、当該データをバックアップ記憶しない払出制御記憶手段(RAM371a)と、
前記払出手段を制御して、前記払出指令信号により指定された払出数の景品遊技媒体を払出させる払出処理を実行する景品遊技媒体払出制御手段(S551c、S756のプログラムに従って動作する払出制御用CPU371)と、
前記払出指令信号を入力したことに基づいて入力確認信号(受信確認信号,払出動作中信号の両方を含む)を前記遊技制御マイクロコンピュータへ出力する入力確認信号出力手段(S531,S546に従って動作する払出制御用CPU371,出力回路373b)と、
前記払出処理の実行中であるときに、前記払出処理の実行中であることを示す払出処理中信号(払出動作中信号)を前記遊技制御マイクロコンピュータへ出力する払出処理中信号出力手段と(S532a,S551dに従って動作する払出制御用CPU371,出力回路373b)とを含み、
前記払出記憶数減算手段は、前記遊技制御マイクロコンピュータが前記払出処理中信号を入力したことに基づいて前記減算処理(第1実施形態第2例のS315aによる減算処理)を行ない、
前記遊技制御マイクロコンピュータは、
前記払出処理中信号を入力した後、所定期間を経過しても前記払出処理中信号が停止しないときに、前記払出手段による払出が停止状態(たとえば、満タンスイッチ48または球切れスイッチ187がオンしているとき等)でないことを条件に、異常状態が生じたと判定する異常判定手段(第1実施形態第2例のS271,S277,S278a,S278b)と、
該異常判定手段により異常状態が生じたと判定されたときに、前記演出制御マイクロコンピュータに、前記異常状態が生じた旨を報知させるための異常報知制御信号(第1実施形態第2例の異常報知コマンド2)を出力する異常報知制御信号出力手段(第1実施形態第2例のS278bに従って動作するCPU56,出力回路67)とをさらに含み、
前記遊技制御マイクロコンピュータと前記演出制御マイクロコンピュータとの間で通信される信号(演出制御コマンド、異常報知コマンド)を中継する中継基板(中継基板90)をさらに含む。
遊技の進行を制御するとともに、前記景品遊技媒体の払出数を指定して景品遊技媒体の払出を指令する払出指令信号(払出個数信号、賞球REQ信号)を出力する遊技制御マイクロコンピュータ(CPU56よりなる遊技制御用マイクロコンピュータ)と、
前記払出指令信号を入力し、入力した払出指令信号により指定された払出数の前記景品遊技媒体の払出を行なう払出手段(球払出装置97)を制御する払出制御マイクロコンピュータ(払出制御用CPU371よりなる払出制御用マイクロコンピュータ)と、
前記遊技制御マイクロコンピュータから出力される制御信号に応じて、遊技演出を行なうための演出装置を制御する演出制御マイクロコンピュータ(演出制御用CPU101よりなる演出制御用マイクロコンピュータ)とを備え、
前記遊技制御マイクロコンピュータは、
前記遊技機への電力供給が停止したときに、前記遊技制御マイクロコンピュータによる制御状態を特定するデータを一定期間バックアップ記憶するバックアップ記憶手段(電力供給停止時にもその内容を保持可能なバックアップRAM55)と、
前記遊技機への電力供給が復旧したときに、前記遊技制御マイクロコンピュータによる制御状態を、前記バックアップ記憶手段に記憶されたデータに基づいて復旧する制御状態復旧手段(S81〜S84)と、
前記バックアップ記憶手段に含まれ、前記払出条件の成立に基づいて払出される景品遊技媒体の数を特定可能な情報を記憶する払出数記憶手段(RAM55における総賞球数格納バッファ:S219)と、
該払出数記憶手段に記憶されている払出数に基づいて前記払出制御マイクロコンピュータに対し前記払出指令信号を出力する払出指令信号出力手段(S232に従って動作するCPU56,出力回路67)と、
前記払出数記憶手段に記憶されている払出数から前記払出指令信号で指定した払出数を減算する減算処理を行なう払出記憶数減算手段(第1例の場合はS298,第2例の場合はS315aに従って動作するCPU56)とを含み、
前記払出制御マイクロコンピュータは、
前記払出制御マイクロコンピュータによる制御状態を特定するデータを記憶する手段であって、前記遊技機への電力供給が停止したときに、当該データをバックアップ記憶しない払出制御記憶手段(RAM371a)と、
前記払出手段を制御して、前記払出指令信号により指定された払出数の景品遊技媒体を払出させる払出処理を実行する景品遊技媒体払出制御手段(S551c、S756のプログラムに従って動作する払出制御用CPU371)と、
前記払出指令信号を入力したことに基づいて入力確認信号(受信確認信号,払出動作中信号の両方を含む)を前記遊技制御マイクロコンピュータへ出力する入力確認信号出力手段(S531,S546に従って動作する払出制御用CPU371,出力回路373b)と、
前記払出処理の実行中であるときに、前記払出処理の実行中であることを示す払出処理中信号(払出動作中信号)を前記遊技制御マイクロコンピュータへ出力する払出処理中信号出力手段と(S532a,S551dに従って動作する払出制御用CPU371,出力回路373b)とを含み、
前記払出記憶数減算手段は、前記遊技制御マイクロコンピュータが前記払出処理中信号を入力したことに基づいて前記減算処理(第1実施形態第2例のS315aによる減算処理)を行ない、
前記遊技制御マイクロコンピュータは、
前記払出処理中信号を入力した後、所定期間を経過しても前記払出処理中信号が停止しないときに、前記払出手段による払出が停止状態(たとえば、満タンスイッチ48または球切れスイッチ187がオンしているとき等)でないことを条件に、異常状態が生じたと判定する異常判定手段(第1実施形態第2例のS271,S277,S278a,S278b)と、
該異常判定手段により異常状態が生じたと判定されたときに、前記演出制御マイクロコンピュータに、前記異常状態が生じた旨を報知させるための異常報知制御信号(第1実施形態第2例の異常報知コマンド2)を出力する異常報知制御信号出力手段(第1実施形態第2例のS278bに従って動作するCPU56,出力回路67)とをさらに含み、
前記遊技制御マイクロコンピュータと前記演出制御マイクロコンピュータとの間で通信される信号(演出制御コマンド、異常報知コマンド)を中継する中継基板(中継基板90)をさらに含む。
このような構成によれば、払出制御マイクロコンピュータにより入力確認信号が遊技制御マイクロコンピュータに入力された後、所定期間を経過しても払出処理中信号が停止しないときに、払出手段による払出が停止状態でないことを条件に、異常状態が生じた旨が判定される。このため、払出処理中信号が異常に長い期間にわたり継続して出力されたときであっても、払出手段による払出が停止状態であると言うような払出動作自体に明らかに問題がない状態であるときに、遊技制御マイクロコンピュータにより払出制御マイクロコンピュータの異常状態であると判定されない。このため、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信状態に起因して無駄な異常状態対応処理が行なわれないようにすることができる。特に、払出処理中信号については、払出手段による払出が停止状態になることが、払出指令信号に応じた払出しの完了を遅延させることとなるので、所定期間を経過しても払出処理中信号が停止しない状況の発生に直接的に繋がる。このため、払出処理中信号に基づいて異常状態が生じた旨を判定するときに、払出手段による払出が停止状態でないことを条件にするのは、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信状態に起因して無駄な異常状態対応処理が行なわれないようにすることについて極めて有効である。
(2) 前記遊技制御マイクロコンピュータは、
前記払出指令信号が出力された後、前記入力確認信号出力手段から出力される前記入力確認信号を入力していない期間を計測する期間計測手段(第1実施形態第2例において引用する第1例のS286〜S288により受信確認信号オン監視時間を計測する賞球管理タイマ)と、
前記期間計測手段により計測された期間が所定期間を経過したときに、前記期間計測手段により計測された期間を初期化(S288で賞球管理タイマが0になる)するとともに、前記払出指令信号の出力状態を初期化した後、前記払出指令信号を再出力する払出指令信号再出力手段(第1実施形態第2例において引用する第1例のS289,S290,S254,S255)とをさらに含む。
前記払出指令信号が出力された後、前記入力確認信号出力手段から出力される前記入力確認信号を入力していない期間を計測する期間計測手段(第1実施形態第2例において引用する第1例のS286〜S288により受信確認信号オン監視時間を計測する賞球管理タイマ)と、
前記期間計測手段により計測された期間が所定期間を経過したときに、前記期間計測手段により計測された期間を初期化(S288で賞球管理タイマが0になる)するとともに、前記払出指令信号の出力状態を初期化した後、前記払出指令信号を再出力する払出指令信号再出力手段(第1実施形態第2例において引用する第1例のS289,S290,S254,S255)とをさらに含む。
このような構成によれば、払出指令信号に基づいて出力される入力確認信号を入力していない期間が所定期間を経過したときに、払出指令信号が再出力されるので、払出指令信号に応じた払出処理が確実に行なわれるようにすることができる。
(3) 前記遊技制御マイクロコンピュータは、
前記異常判定手段により前記異常状態が生じたと判定されたときに、前記払出制御マイクロコンピュータを初期化することを指示するための初期化指示信号(払出初期化信号)を出力する初期化指示信号出力手段(第1実施形態第2例のS278bに従って動作するCPU56,出力回路67)をさらに含み、
前記払出制御マイクロコンピュータは、前記初期化指示信号を入力したときに前記払出制御マイクロコンピュータを初期化(たとえば、賞球払出制御に関する信号およびフラグ等のデータをクリアし、主制御通信処理で用いられる主制御通信コードの値を0にして主制御通信処理を主制御通信通常処理から新たに実行可能にするというようなソフトウェア的に制御状態を初期化すること、または、システムリセットによる電源投入時状態からの初期化)する初期化手段(第1実施形態第2例において引用する第1例のS684b,S684c)をさらに含む。
前記異常判定手段により前記異常状態が生じたと判定されたときに、前記払出制御マイクロコンピュータを初期化することを指示するための初期化指示信号(払出初期化信号)を出力する初期化指示信号出力手段(第1実施形態第2例のS278bに従って動作するCPU56,出力回路67)をさらに含み、
前記払出制御マイクロコンピュータは、前記初期化指示信号を入力したときに前記払出制御マイクロコンピュータを初期化(たとえば、賞球払出制御に関する信号およびフラグ等のデータをクリアし、主制御通信処理で用いられる主制御通信コードの値を0にして主制御通信処理を主制御通信通常処理から新たに実行可能にするというようなソフトウェア的に制御状態を初期化すること、または、システムリセットによる電源投入時状態からの初期化)する初期化手段(第1実施形態第2例において引用する第1例のS684b,S684c)をさらに含む。
このような構成によれば、異常判定手段により異常状態が生じたと判定されたときに、払出制御マイクロコンピュータを初期化することを指示するための初期化指示信号が払出制御マイクロコンピュータに出力され、払出制御マイクロコンピュータが初期化されることに基づいて、通信異常状態を自動的に復旧させることができ、払出制御を円滑に実行させることができる。
(4) 前記中継基板は、該中継基板の裏面が視認可能となる態様で遊技機に取付けられる(図7参照)。
このような構成によれば、中継基板が、中継基板の裏面が視認可能となる態様で遊技機に取付けられるので、中継基板の裏面を容易に視認することができるため、中継基板から遊技制御マイクロコンピュータへ不正に信号を入力させるようにする不正行為が行なわれたことを容易に発見することができる。
(5) 前記演出制御マイクロコンピュータは、異なる演出装置を制御する複数の演出制御マイクロコンピュータ(表示制御マイクロコンピュータ810、音制御マイクロコンピュータ820、ランプ制御マイクロコンピュータ830)を含み、
前記中継基板は、前記遊技制御マイクロコンピュータと、前記複数の演出制御マイクロコンピュータとの間に1つだけ設けられる(図66参照)。
前記中継基板は、前記遊技制御マイクロコンピュータと、前記複数の演出制御マイクロコンピュータとの間に1つだけ設けられる(図66参照)。
このような構成によれば、演出制御マイクロコンピュータが異なる演出装置を制御する複数の演出制御マイクロコンピュータを含むときであっても、中継基板が、遊技制御マイクロコンピュータと、当該複数の演出制御マイクロコンピュータとの間に1つだけ設けられる。このため、演出制御マイクロコンピュータが複数の演出制御マイクロコンピュータよりなるときでも、中継基板から遊技制御マイクロコンピュータへ不正に信号を入力させるようにする不正行為が行なわれる対象となる中継基板が1つだけに限られるので、不正行為対象物の増加を防ぐことができるとともに、不正行為の発見を容易化することができる。
(6) 前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記遊技機への電力供給の開始に伴い、前記払出制御マイクロコンピュータと接続されていることを示す遊技制御接続確認信号(電源確認信号A)を前記払出制御マイクロコンピュータへ出力する遊技制御接続確認信号出力手段(第1実施形態第2例で引用するS82,S12,S33)をさらに含み、
前記払出制御マイクロコンピュータは、前記遊技制御接続確認信号を入力していないとき(第1実施形態第2例で引用するS544でNOと判断されたとき)に、前記払出処理の実行を禁止する(第1実施形態第2例で引用する図47の主制御通信通常処理においてS544からそのままリターンする)払出処理禁止手段(S544)をさらに含む。
前記払出制御マイクロコンピュータは、前記遊技制御接続確認信号を入力していないとき(第1実施形態第2例で引用するS544でNOと判断されたとき)に、前記払出処理の実行を禁止する(第1実施形態第2例で引用する図47の主制御通信通常処理においてS544からそのままリターンする)払出処理禁止手段(S544)をさらに含む。
このような構成によれば、払出制御マイクロコンピュータが遊技制御接続確認信号を入力していないとき、すなわち、遊技制御マイクロコンピュータが払出制御マイクロコンピュータに接続されていないときには、遊技制御マイクロコンピュータ側で、払出制御マイクロコンピュータ側との通信により入力確認信号の入力に応じた払出数の減算処理が正常に行なえるか否かが不明な状態になっている可能性がある。このようなときには、払出処理の実行が禁止されるので、払出数記憶手段での景品遊技媒体の数の記憶情報に誤りが生じないようにすることができ、これにより、景品遊技媒体の過剰な払出しを防ぐことができる。
(7) 前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記払出指令信号を出力していない状態において前記入力確認信号を入力したときに(第1実施形態第2例で引用するS241Y)、前記遊技制御接続確認信号出力手段による前記遊技制御接続確認信号の出力を禁止する遊技制御接続確認信号禁止手段(第1実施形態第2例で引用するS249)をさらに含む。
このような構成によれば、遊技制御マイクロコンピュータは、払出指令信号を出力していない状態において入力確認信号を入力したとき、すなわち、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信異常状態であるときには、遊技制御マイクロコンピュータ側で、払出制御マイクロコンピュータ側との通信により入力確認信号の入力に応じた払出数の減算処理が正常に行なえるか否かが不明な状態になっている可能性がある。このようなときには、遊技制御マイクロコンピュータ側で、遊技制御接続確認信号出力手段による遊技制御接続確認信号の出力が禁止されるので、払出制御マイクロコンピュータ側で払出処理が禁止されることとなるため、払出数記憶手段での景品遊技媒体の数の記憶情報に誤りが生じないようにすることができ、これにより、景品遊技媒体の過剰な払出しを防ぐことができる。
(8) 前記払出制御マイクロコンピュータは、前記遊技機への電力供給の開始に伴い、前記遊技制御マイクロコンピュータと接続されていることを示す払出制御接続確認信号(電源確認信号B)を前記遊技制御マイクロコンピュータへ出力する払出制御接続確認信号出力手段(第1実施形態第2例で引用するS711a,S760)をさらに含み、
前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記払出制御接続確認信号を入力していないときに、前記払出指令信号出力手段による前記払出指令信号の出力を禁止する(第1実施形態第2例で引用する図31の賞球送信処理においてS250からそのままリターンし、S254,S255に進まない)払出指令信号出力禁止手段(S250)をさらに含む。
前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記払出制御接続確認信号を入力していないときに、前記払出指令信号出力手段による前記払出指令信号の出力を禁止する(第1実施形態第2例で引用する図31の賞球送信処理においてS250からそのままリターンし、S254,S255に進まない)払出指令信号出力禁止手段(S250)をさらに含む。
このような構成によれば、遊技制御マイクロコンピュータが払出制御接続確認信号を入力していないとき、すなわち、払出制御マイクロコンピュータが遊技制御マイクロコンピュータに接続されていないときには、遊技制御マイクロコンピュータ側で、払出制御マイクロコンピュータ側との通信により入力確認信号の入力に応じた払出数の減算処理が正常に行なえるか否かが不明な状態になっている可能性がある。このようなときには、遊技制御マイクロコンピュータ側で、払出指令信号出力手段による払出指令信号の出力が禁止されるので、払出数記憶手段での景品遊技媒体の数の記憶情報に誤りが生じないようにすることができ、これにより、景品遊技媒体の過剰な払出しを防ぐことができる。
(9) 前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記入力確認信号を入力したとき(第1実施形態第2例で引用するS293Y)に、前記払出指令信号の出力を停止する(第1実施形態第2例で引用するS299)。
このような構成によれば、入力確認信号を入力したとき、すなわち、払出指令信号が入力されたことが確認された時点で直ちに払出指令信号が停止されるので、払出制御マイクロコンピュータでの制御状態が不安定なとき等において、払出制御マイクロコンピュータが、入力確認信号が入力した後、複数回払出指令信号が入力したとして、景品遊技媒体の過剰な払出しを実行してしまうことを防ぐことができる。
(10) 前記払出指令信号出力手段は、前記払出指令信号を出力する手段として、前記遊技媒体の払出数を指定する払出数信号(払出個数信号)を出力する払出数信号出力手段(第1実施形態第2例で引用するS254)と、該払出数信号の取込みを要求する取込要求信号(賞球REQ信号)を出力する取込要求信号出力手段(第1実施形態第2例で引用するS255)とを含み(第1実施形態第2例で引用する図31)、
前記払出制御マイクロコンピュータは、前記取込要求信号を入力したことにより前記払出数信号を取込む処理を行ない(第1実施形態第2例で引用するS545a,S551c)、
前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記取込要求信号の出力を停止する(第1実施形態第2例で引用するS299)ことにより前記払出指令信号の出力を停止する(第1実施形態第2例で引用する図38)。
前記払出制御マイクロコンピュータは、前記取込要求信号を入力したことにより前記払出数信号を取込む処理を行ない(第1実施形態第2例で引用するS545a,S551c)、
前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記取込要求信号の出力を停止する(第1実施形態第2例で引用するS299)ことにより前記払出指令信号の出力を停止する(第1実施形態第2例で引用する図38)。
このような構成によれば、取込要求信号を入力したことにより払出制御マイクロコンピュータが払出数信号を取込む処理を行ない、遊技制御マイクロコンピュータが払出数信号を出力した状態で取込要求信号の出力を停止することにより払出指令信号の出力が停止される。このため、払出制御マイクロコンピュータ側において、払出指令信号が停止されているかどうかを確認するときに、取込要求信号の出力の有無を確認するだけで済み、遊技媒体の払出数を指定する払出数信号がどのような値になっているかまで詳細に確認する必要がなくなるので、払出制御マイクロコンピュータの処理負担を軽減することができる。
(11) 前記払出制御マイクロコンピュータは、前記入力確認信号出力手段により前記入力確認信号を出力した(第1実施形態第2例で引用するS546)後、前記払出指令信号出力手段による前記払出指令信号の出力が所定期間を経過しても停止しないとき(第1実施形態第2例で引用するS551bY)に、異常状態が生じた旨を報知するための制御を実行する払出指令信号異常報知手段(第1実施形態第2例で引用するS552,S759、エラー表示用LED374)をさらに含む。
このような構成によれば、払出指令信号に応答した入力確認信号を出力した後、当該払出指令信号の出力が所定期間を経過しても停止しないときに、異常状態が生じた旨を報知するための制御が実行されるので、そのような異常状態が生じたことを認識することができ、景品遊技媒体の過剰な払出しを防ぐことができる。
(12) 前記払出数信号出力手段は、前記遊技制御マイクロコンピュータへの前記払出処理中信号の出力が停止したときに(S273Y)払出数信号の出力を停止し(S244)、
前記払出制御マイクロコンピュータは、前記払出処理中信号出力手段により前記払出処理中信号の出力が停止(第1実施形態第2例で引用するS554)した後、前記払出数信号出力手段による前記払出数信号の出力が所定期間を経過しても停止しないとき(第1実施形態第2例で引用するS563Y)に、異常状態が生じた旨を報知するための制御を実行する払出数信号異常報知手段(第1実施形態第2例で引用するS564,S759、エラー表示用LED374)をさらに含む。
前記払出制御マイクロコンピュータは、前記払出処理中信号出力手段により前記払出処理中信号の出力が停止(第1実施形態第2例で引用するS554)した後、前記払出数信号出力手段による前記払出数信号の出力が所定期間を経過しても停止しないとき(第1実施形態第2例で引用するS563Y)に、異常状態が生じた旨を報知するための制御を実行する払出数信号異常報知手段(第1実施形態第2例で引用するS564,S759、エラー表示用LED374)をさらに含む。
このような構成によれば、払出処理中信号の出力が停止した後、払出数信号の出力が所定期間を経過しても停止しないときに、異常状態が生じた旨を報知するための制御が実行されるので、そのような異常状態が生じたことを外部から認識することができ、景品遊技媒体の過剰な払出しを防ぐことができる。
(13) 前記払出制御マイクロコンピュータは、前記払出指令信号出力手段による前記払出指令信号の出力が停止したこと(第1実施形態第2例で引用するS551でY)に基づいて、前記払出手段を制御して前記払出処理の実行を開始させる(第1実施形態第2例で引用するS551d)。
このような構成によれば、払出指令信号が、払出処理の開始前であって、払出処理中信号が出力される前に停止されるため、払出制御マイクロコンピュータでの制御状態が不安定なとき等において、払出制御マイクロコンピュータが、入力確認信号が入力した後、複数回払出指令信号が入力したとして、景品遊技媒体の過剰な払出しを実行してしまうことを防ぐことができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機およびスロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、遊技媒体を用いて遊技が可能であり、遊技により払出条件が成立したことに基づいて景品として景品遊技媒体を払出す遊技機であればどのような遊技機にも適用可能である。
第1実施形態
第1実施形態としては、以下に第1例と、第2例とを説明する。
〔第1実施形態の第1例〕
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行なうが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
第1実施形態としては、以下に第1例と、第2例とを説明する。
〔第1実施形態の第1例〕
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行なうが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と、遊技媒体としての遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5とが設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を変動表示(以下、可変表示という)する複数の変動表示部(以下、可変表示部という)を含む変動表示装置(以下、可変表示装置(特別図柄表示装置)という)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。また、可変表示装置9には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、表示色が変化する(例えば青色表示から赤色表示に変化)始動記憶表示エリアを1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始動記憶数表示エリアを1減らす(すなわち表示色をもとに戻す)。この例では、図柄表示エリアと始動記憶表示エリアとが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動記憶数が表示された状態にすることができる。なお、始動記憶表示エリアを図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよい。また、可変表示中は始動記憶数の表示を中断するようにしてもよい。また、この例では、始動記憶表示エリアが可変表示装置9に設けられているが、始動記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設けてもよい。
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域:特別領域)に入った入賞球はVカウントスイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はすべてカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
ゲート32に遊技球が進入しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行なわれ、例えば、可変表示の終了時に右側のランプが点灯すれば当たりとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32に進入した遊技球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への進入がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口として、左落とし入賞口29,右落とし入賞口30,左入賞口33,右入賞口39が設けられ、遊技球の各入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ左落とし入賞口スイッチ29a,右落とし入賞口スイッチ30a,左入賞口スイッチ33a,右入賞口スイッチ39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LED25は、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。上記のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1には、発光体としてのランプやLEDが各所に設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、カードユニットという。)50も示されている。
カードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠156が設けられている。
打球発射装置99から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組合せが大当り図柄(特定表示結果)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しVカウントスイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組合せが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組合せである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
遊技球がゲート32に入賞すると、普通図柄表示器10において普通図柄が可変表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図3および図4を参照して説明する。図3は、遊技機を裏面から見た背面図である。図4は、各種部材が取り付けられた機構板を遊技機背面側から見た背面図である。
図3に示すように、遊技機裏面側では、可変表示装置9を制御する演出制御マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80を含む可変表示制御ユニット49、遊技制御マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置されている。また、球払出制御を行なう払出制御マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置されている。なお、演出制御マイクロコンピュータは、可変表示装置9を制御する他に、遊技盤6に設けられている各種装飾LED、普通図柄始動記憶表示器41、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cを点灯制御するとともに、スピーカ27からの音発生を制御する。
主基板31と演出制御基板80との間には、主基板31に搭載された遊技制御マイクロコンピュータから演出制御基板80に搭載された演出制御マイクロコンピュータに送信される演出制御コマンド等の制御信号を中継する機能を有する中継基板90が設けられている。この中継基板90は、遊技制御マイクロコンピュータと演出制御マイクロコンピュータとの間で通信される信号を遊技制御マイクロコンピュータから演出制御マイクロコンピュータへの一方向通信に規制する通信規制回路が設けられている。このため、遊技制御マイクロコンピュータと演出制御マイクロコンピュータとの間での通信は、遊技制御マイクロコンピュータから演出制御マイクロコンピュータへの一方向通信に限定される。
遊技盤6に設けられている各種装飾LED、普通図柄始動記憶表示器41、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cを駆動するための駆動回路は、演出制御基板80と電気的に接続されているランプドライバ基板35に搭載されている。また、スピーカ27を駆動する駆動回路等は、演出制御基板80と電気的に接続されている音声出力基板70に搭載されている。
さらに、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電源基板910やタッチセンサ基板91が設けられている。電源基板910は、大部分が主基板31と重なっているが、主基板31に重なることなく外部から視認可能に露出した露出部分がある。この露出部分には、遊技機1の各電気部品制御基板(主基板31、演出制御基板80、払出制御基板37)や遊技機に設けられている各電気部品への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチ(ここでは図示を省略し、図11等において電源スイッチ914として示す)、主基板31に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電力供給停止時にもその内容を保持可能なバックアップRAM)に記憶されたバックアップデータをクリアするための操作手段としてのクリアスイッチ(ここでは図示を省略し、図8,図12等においてクリアスイッチ921として示す)とが設けられている。
遊技機裏面において、上方には、各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチ167の出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球情報(賞球個数信号)を外部出力するための賞球用端子および球貸し情報(球貸し個数信号)を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)34が設置されている。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レール39を通り、図4に示されるように、カーブ樋186を経て払出ケース40Aで覆われた球払出装置97(図3参照)に至る。球払出装置97の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置97の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レール39における上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球の補給が行なわれる。
入賞に基づく景品としての遊技球(景品遊技媒体としての賞球)や球貸し要求に基づく遊技球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口45に到達した後さらに遊技球が払出されると、遊技球は、余剰球通路46を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバー47が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ48を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチ48がオンする。その状態では、球払出装置97内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置99の駆動も停止する。
図4に示すように、球払出装置97の側方には、カーブ樋186から遊技機下部の排出口192に至る球抜き通路191が形成されている。球抜き通路191の上部には球抜きレバー193が設けられ、球抜きレバー193が遊技店員等によって操作されると、誘導レール39から球抜き通路191への遊技球通路が形成され、貯留タンク38内に貯留されている遊技球は、排出口192から遊技機外に排出される。
図5は、払出ケース40Aで覆われた球払出装置97を示す正面図(図5(A))および断面図(図5(B))である。図4に示すように、球払出装置97は、球切れスイッチ187の下方に設置されている通路体184の下部に固定されている。通路体184は、カーブ樋186によって流下方向が左右方向に変換された2列の遊技球を流下させる球通路188a,188bを有する。球通路188a,188bの上流側には、球切れスイッチ187が設置されている。なお、実際には、それぞれの球通路188a,188bに球切れスイッチが設置されている。球切れスイッチ187は、球通路188a,188b内の遊技球の有無を検出するものであって、球切れスイッチ187が遊技球を検出しなくなると球払出装置97における払出モータ(図5において図示せず)の回転を停止して遊技球の払出が不動化される。
また、球切れスイッチ187は、球通路188a,188bに27〜28個の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止片によって係止されている。
球払出装置97において、ステッピングモータによる払出モータ(図示せず)が例えばカムを回転させることによって、賞球または球貸し要求に基づく遊技球を1個ずつ払出す。また、球払出装置97の下方には、例えば近接スイッチによる払出カウントスイッチ301が設けられている。球払出装置97から1個の遊技球が落下する毎に、払出カウントスイッチ301がオンする。すなわち、払出カウントスイッチ301は、球払出装置97から実際に払出された遊技球を検出する。従って、払出制御手段は、払出カウントスイッチ301の検出信号によって、実際に払出された遊技球の数を計数することができる。
図6は、球払出装置97の構成例を示す分解斜視図である。この例では、払出ケース40Aとしての3つのケース141,142,143の内部に球払出装置97が形成されている。ケース141,142の上部には、球切れスイッチ187の下部の球通路188a,188bと連通する穴170,171が設けられ、遊技球は、穴170,171から球払出装置97に流入する。
球払出装置97は駆動源となる払出モータ(例えばステッピングモータ)289を含む。払出モータ289の回転力は、払出モータ289の回転軸に嵌合しているギア290に伝えられ、さらに、ギア290と噛み合うギア291に伝えられる。ギア291の中心軸には、球載置部を有するカム292が嵌合している。穴170,171から流入した遊技球は、カム292の球載置部によって、カム292の下方の球通路293に1個ずつ落下させられる。
また、球払出装置97において、発光素子(LED)と受光素子とによる払出モータ位置センサ295が設けられている。払出モータ位置センサ295は、払出モータ289の回転位置を検出するためのセンサであり、遊技球が詰まったこと、すなわちいわゆる球噛みを検出するために用いられる。
なお、この実施の形態では、球払出装置97は、賞球払出と球貸しとを共に行なうように構成されている。すなわち、景品遊技媒体および貸し遊技媒体の両者を共に払出す兼用タイプの球払出装置である。なお、賞球払出を行なう球払出装置と球貸しを行なう球払出装置が別個に設けられていてもよい。別個に設けられている場合には、賞球払出を行なう球払出装置と球貸しを行なう球払出装置とで払出手段が構成される。さらに、例えば、カムまたはスプロケットの回転方向を変えて賞球払出と球貸しとを分けるように構成されていてもよいし、本実施の形態において例示する球払出装置97(モータによってカムを回転させる構成)以外のどのような構造の球払出装置を用いても、本発明を適用することができる。
図7は、図3に示された中継基板90の構成を示す斜視図である。中継基板90の表面側には、主基板31と接続される配線および演出制御基板80と接続される配線が接続されるコネクタ901,901、ならびに、一方向通信規制用のダイオード(図示省略)等の電子部品が装着されている。また、中継基板90の裏面側には、前述の通信規制回路を含む信号中継回路を構成するためのプリント配線が形成されている。このような中継基板90は、遊技機1の裏面側において、蝶番93を用いて取付けられている。中継基板90は、蝶番93が上部に取付けられることにより、人が図中の破線矢印で示すように上方へ捲ることができ、人が容易に裏面側を視認することができる。これにより、遊技制御マイクロコンピュータへ不正な信号を送るための不正な電子部品を取付ける行為等の不正改造行為を容易に発見することが可能となる。中継基板90の取付け態様は、図7に示された上方へ捲る構成に限らず、蝶番93を中継基板90の側部に取付けることにより横方向へ捲るような構成としてもよい。つまり、中継基板90は、裏面が視認可能となる態様で遊技機に取付けられる構成であれば、どのような構成で取付けられてもよい。
図8は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図8には、払出制御基板37および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、左落とし入賞口スイッチ29a、右落とし入賞口スイッチ30a、左入賞口スイッチ33a、右入賞口スイッチ39a、およびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、左落とし入賞口スイッチ29a、右落とし入賞口スイッチ30a、左入賞口スイッチ33a、右入賞口スイッチ39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行なう始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および左落とし入賞口スイッチ29a、右落とし入賞口スイッチ30a、左入賞口スイッチ33a、右入賞口スイッチ39aの各スイッチは、入賞検出手段でもある。なお、入賞検出手段は、複数の入賞口に別個に入賞したそれぞれの遊技球をまとめて検出するものであってもよい。また、ゲートスイッチ32aのような通過ゲートであっても、賞球の払出しが行なわれるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。さらに、この実施の形態では、V入賞領域に入賞した遊技球はVカウントスイッチ22で検出されるとともにカウントスイッチ23でも検出されるが、Vカウントスイッチ22のみで検出されるようにしてもよい。V入賞領域に入賞した遊技球がVカウントスイッチ22のみで検出される場合には、大入賞口に入賞した遊技球数は、Vカウントスイッチ22による検出数とカウントスイッチ23による検出数との和になる。
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。このように、CPU56は、遊技制御マイクロコンピュータを構成する。なお、ROM54,RAM55がCPU56に内蔵されていない場合には、ROM54、RAM55、および、CPU56を含む基本回路53により、遊技制御マイクロコンピュータが構成される。
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御マイクロコンピュータの制御状態に応じたデータ等の遊技制御の制御状態を特定するデータと、未払出賞球数を示すデータおよび払出制御に関する出力信号の出力状態を示すデータ等の払出制御の制御状態を特定するデータとが、バックアップRAMに保存(バックアップ記憶)される。なお、制御状態を特定するデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、遊技制御の制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、払出制御の制御状態を特定するデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、払出指令信号等の各種出力信号の出力状態を含み、払出制御の制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。たとえば、バックアップ記憶される払出制御の制御状態を特定するデータのうち、払出指令信号等の各種出力信号の出力状態を特定するデータは各出力ポートの出力状態を示すデータである。このような各出力ポートの出力状態を示すデータは、停電等が発生したときに、払出制御の制御状態を特定するデータとして、その他の制御データとともにバックアップ記憶され、停電後の復旧時においては、このようにバックアップ記憶された各出力ポートの出力状態を示すデータに基づいて、各種信号の出力状態が復旧される。
遊技球を打撃して発射する打球発射装置99は払出制御基板37上の回路によって制御される発射モータ94を含み、発射モータ94が回転することによって遊技球を遊技領域7に向けて発射する。発射モータ94を駆動するための駆動信号は、タッチセンサ基板91を介して発射モータ94に伝達される。そして、遊技者が操作ノブ(打球ハンドル)5に触れていることはタッチセンサで検出され、タッチセンサからの信号がタッチセンサ基板91を介して払出制御基板37に伝達される。払出制御基板37上の回路は、タッチセンサからの信号がオフ状態を示している場合には、発射モータ94の駆動を停止する。
演出制御基板80に搭載されている演出制御マイクロコンピュータが、遊技盤6に設けられている普通図柄始動記憶表示器41および装飾ランプ25の表示制御を行なうとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの表示制御を行なう。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御マイクロコンピュータは、特別図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御も行なう。このような演出制御マイクロコンピュータによる制御は、遊技制御マイクロコンピュータから受信する演出制御コマンド等の制御信号に基づいて実行される。このような制御信号は、主基板31から中継基板80を介して演出制御基板80へ伝送される。
図9は、払出制御基板37および球払出装置97などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図9に示すように、払出制御基板37には、払出制御用CPU371が搭載されている。この実施の形態では、払出制御用CPU371は、1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRAM371aが内蔵されている。また、RAM371aは、主基板31におけるRAM55とは異なり、電源バックアップされていない。払出制御用CPU371、RAM371a、払出制御用プログラムを格納したROM(図示せず)およびI/Oポート等は、払出制御マイクロコンピュータを構成する。なお、ROM,RAM371aがCPU371に内蔵されていない場合には、ROM,RAM371aを含む回路により、払出制御マイクロコンピュータが構成される。
満タンスイッチ48および払出カウントスイッチ301からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372fに入力される。また、球切れスイッチ187および払出モータ位置センサ295からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372eに入力される。払出制御基板37の払出制御用CPU371は、球切れスイッチ187からの検出信号が球切れ状態を示していたり、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状態を示していると、球払出処理を停止する。さらに、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状態を示していると、打球発射装置99からの球発射を停止させる。
入賞があると、主基板31の出力回路67から、払出指令信号(払出制御信号)として、賞球の払出要求を行なうための賞球REQ信号(賞球リクエスト信号)および払出すべき賞球個数を示す払出個数信号が出力される。払出個数信号は、4ビットのデータ(2進4桁のデータ)によって構成され、4本の信号線によって出力される。払出個数信号は、入力回路373Aを介してI/Oポート372eに入力される。この賞球REQ信号は、払出制御マイクロコンピュータに払出個数信号を取込むことを要求する取込み要求信号でもある。払出制御用CPU371は、I/Oポート372eを介して賞球REQ信号および払出個数信号が入力すると、払出個数信号が示す個数の遊技球を払出すために球払出装置97を駆動する制御を行なう。主基板31から払出制御基板37には、主基板31が電源に接続されていることを示す信号であるとともに、主基板31(遊技制御マイクロコンピュータ)が払出制御基板37(払出制御マイクロコンピュータ)に接続されていることを示す信号である電源確認信号(接続確認信号)Aが送信される。電源確認信号Aは、出力回路67を介して払出制御基板37に出力される。さらに、払出制御基板37から主基板31には、払出制御基板37が電源に接続されていることを示す信号であるとともに、払出制御基板37(払出制御マイクロコンピュータ)が主基板31(遊技制御マイクロコンピュータ)に接続されていることを示す信号である電源確認信号(接続確認信号)Bが送信される。電源確認信号Bは、出力回路373bを介して主基板31に出力される。電源確認信号Aは、パチンコ遊技機1の電源が投入されて主基板31に電力が供給されると出力が開始され、その後、パチンコ遊技機1の電源が切断されて主基板31への電力の供給が断たれると、出力が停止される。また、電源確認信号Bは、パチンコ遊技機1の電源が投入されて払出制御基板37に電力が供給されると出力が開始され、その後、パチンコ遊技機1の電源が切断されて払出制御基板37への電力の供給が断たれると、出力が停止される。また、賞球REQ信号および払出個数信号は、払出数を指定する払出指令信号に相当する。
また、払出制御マイクロコンピュータが払出指令信号を受信したときには、主基板31に対して受信したことを示す受信確認信号を送信する。この受信確認信号は、払出制御マイクロコンピュータに払出指令信号が入力されたことに基づいて出力される信号である。つまり、受信確認信号は、払出制御マイクロコンピュータに払出指令信号が入力されたことに基づいて出力される入力確認信号としての機能を有する。受信確認信号は、払出制御基板37の出力ポート372bおよび出力回路373Bを介して主基板31に送信される。そして、主基板31において、入力回路68およびI/Oポート57を介してCPU56に入力される。さらに、払出制御マイクロコンピュータが賞球の払出処理を実行しているときには、払出制御マイクロコンピュータは、出力ポート372bおよび出力回路373Bを介して払出処理(払出動作)中であることを示す払出処理中信号としての払出動作中信号(賞球払出中信号)を送信する。この払出動作中信号は、払出制御マイクロコンピュータに払出指令信号が入力されたことに基づいて出力される信号である。つまり、払出動作中信号は、払出制御マイクロコンピュータに払出指令信号が入力されたことに基づいて出力される入力確認信号としての機能をも有する。
払出制御用CPU371は、出力ポート372bを介して、賞球払出数を示す賞球情報信号および貸し球数を示す球貸し個数信号をターミナル基板(枠用外部端子基板と盤用外部端子基板とを含む)160に出力する。なお、出力ポート372bの外側に、ドライバ回路が設置されているが、図9では記載が省略されている。また、ターミナル基板160(枠用外部端子基板)には、ドア開放スイッチ161A,161Bが接続されている。
また、払出制御用CPU371は、出力ポート372cを介して、7セグメントLEDによるエラー表示用LED374にエラー信号を出力する。さらに、出力ポート372bを介して、点灯/消灯を指示するための信号を賞球LED51および球切れLED52に出力する。なお、払出制御基板37の入力ポート372fには、エラー状態を解除するためのエラー解除スイッチ375からの検出信号が入力される。エラー解除スイッチ375は、ソフトウェアリセットによってエラー状態を解除するために用いられる。
さらに、払出制御基板37からの払出モータ289への駆動信号は、出力ポート372aおよび中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分における払出モータ289に伝えられる。なお、出力ポート372aの外側に、ドライバ回路(モータ駆動回路)が設置されているが、図9では記載省略されている。また、払出制御基板37からの発射モータ94への駆動信号は、出力ポート372aおよびタッチセンサ基板91を介して発射モータ94に伝えられる。
カードユニット50には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット50には、使用可表示ランプ151、連結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154およびカード挿入口155が設けられている(図1参照)。インタフェース基板(中継基板)66には、打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LED60、球貸し可LED61、球貸しスイッチ62および返却スイッチ63が接続される。
インタフェース基板66からカードユニット50には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ62が操作されたことを示す球貸しスイッチ信号および返却スイッチ63が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット50からインタフェース基板66には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート372fおよび出力ポート372dを介して送受信される。カードユニット50と払出制御基板37の間には、インタフェース基板66が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図9に示すように、インタフェース基板66を介してカードユニット50と払出制御基板37の間で送受信されることになる。
接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)のそれぞれの伝送経路には、フォトカプラ(電気信号を一旦光に変換した後再度電気信号に変換する素子)が設けられている。つまり、これらの信号のそれぞれは、フォトカプラを介してカードユニット50と払出制御基板37との間を伝送される。フォトカプラを介して信号が伝送されることにより、カードユニット50と払出制御基板37とのいずれか一方が故障したとき等に、異常なレベルの信号が伝送されないようにすることができる。これらの信号のうち、接続信号(VL信号)の伝送路については、単なる信号線としての機能を有する他の信号の伝送路と比べて、電源線(他の信号の伝送経路のフォトカプラの電源としても使用される)としての機能を有するため、電源を安定化させる必要があり、フォトカプラに加えて電源安定化用のコンデンサが設けられている。
本実施の形態では、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)のそれぞれの伝送路についてはフォトカプラがインタフェース基板66上に設けられている(搭載されている)。一方、接続信号(VL信号)の伝送路については、前述のフォトカプラおよびコンデンサがインタフェース基板66上ではなく、払出制御基板37上に設けられている(搭載されている)。これにより、インタフェース基板66上では、フォトカプラが設けられているが、コンデンサが設けられていない。コンデンサは、各種の不正行為が行なわれるときに不正な電子部品として正規の基板上または不正な基板上に設けられることが多い。これに対し、本実施の形態の場合には、インタフェース基板66上にコンデンサが設けられていないので、インタフェース基板66上への不正な電子部品の取付け、および、インタフェース基板66を不正な基板と交換することのような不正行為が行なわれたときに、基板上にコンデンサがあるか否かを視認することにより、不正行為が行なわれたか否かを容易に判断することができるようになる。
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、電源が投入されると、VL信号を出力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状態によってカードユニット50の接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッチが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力する。
そして、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50に対するEXS信号を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払出す。そして、払出が完了したら、払出制御用CPU371は、カードユニット50に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニット50からのBRDY信号がオン状態でないことを条件に、遊技制御マイクロコンピュータから払出指令信号を受けると賞球払出制御を実行する。なお、カードユニット50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板37から供給される。
カードユニット50に対する電源基板910からの電力供給は、払出制御基板37およびインタフェース基板66を介して行なわれる。この例では、インタフェース基板66内に配されているカードユニット50に対するAC24Vの電力供給ラインに、カードユニット50を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット50に所定電圧以上の電圧が供給されることが防止される。
なお、この実施の形態では、カードユニット50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置されている場合を例にするが、カードユニット50は遊技機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じてその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合でも本発明を適用できる。
図10は、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、ROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、出力ポート104およびLCD駆動回路106を介してLCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行なうとともに、出力ポート104およびランプ駆動回路107を介して普通図柄表示器10の表示制御を行なう。このような演出制御コマンドおよびストローブ信号は、中継基板90を介して演出制御基板80に送信される。中継基板90には、中継する信号の通信方向を主基板31から演出制御基板80への一方向に規制するために、基板31から演出制御基板80に向けての一方向にのみ制御信号を出力するための複数のダイオード900を含む通信規制回路901が設けられている。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート104および出力ドライバ110を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。また、演出制御用CPU101に入出力するバス(アドレスバス、データバス、および書込/読出信号等の制御信号ラインを含む)はバスドライバ105を介してランプドライバ基板35まで延長されている。
ランプドライバ基板35において、演出制御用CPU101に接続されるバスは、バスレシーバ351を介して出力ポート352および拡張ポート353に接続される。出力ポート352から出力される各ランプを駆動する信号は、ランプドライバ354で増幅され各ランプ28a,28b,28c,25(天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28、装飾ランプ25等)に供給される。また、出力ポート352から出力される各LEDを駆動する信号は、LED駆動回路355で増幅され各LED41(普通図柄始動記憶表示器41等)に供給される。そして、演出用の可動部材等の演出用駆動手段61を駆動する信号は、駆動回路356で増幅され演出用駆動手段61に供給される。ただし、この実施の形態の場合は、演出用駆動手段61は実際には設けられておらず、後述するようにランプドライバ基板35に汎用性を持たせることを目的として、駆動回路356が設けられている。
この実施の形態では、遊技機に設けられているランプ・LED28a,28b,28c,25,41および演出用駆動手段61は、演出制御基板80に搭載されている演出用CPU101を含む演出制御マイクロコンピュータによって制御される。また、可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御するためのデータがROMに格納されている。演出用CPU101は、ROMに格納されているデータに基づいて可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御する。そして、ランプドライバ基板35に搭載されている出力ポート352および各駆動回路を介して、ランプ・LEDおよび演出用駆動手段が駆動される。従って、機種変更を行なう場合に、演出制御基板80を新たな機種のものに交換すれば、ランプドライバ基板35を交換せずに機種変更を実現することができる。
なお、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70は独立した基板であるが、それらは、例えば、遊技機裏面において、1つのボックスに収容された状態で設置される。また、拡張ポート353は、機種変更を行なう場合に、ランプ・LED等の数が増加した場合を考慮して設置されるが、設置されていなくてもよい。演出用の可動部材等の演出用駆動手段が存在しない場合には駆動回路356は設けられなくてもよいが、機種変更を行なう場合に、演出用の可動部材等が設置された場合を考慮すると、演出用の可動部材等が存在しない場合にも設けられていることが好ましい。
音声出力基板70において、演出制御基板80からの音番号データは、入力ドライバ702を介して、例えばデジタルシグナルプロセッサによる音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
音声データROM704に格納されている音番号データに応じたデータは、所定期間(例えば特別図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。音声合成用IC703は、音番号データを入力すると、音声データROM704内の対応するデータに従って音出力制御を行なう。対応するデータに従った音出力制御は、次の音番号データを入力するまで継続される。そして、音声合成用IC703は、次の音番号データを入力すると、新た入力した音番号データに対応した音声データROM704内のデータに従って音出力制御を行なう。
この実施の形態では、スピーカ27から出力される音声や効果音は演出制御用CPU101を含む演出制御マイクロコンピュータによって制御されるのであるが、演出制御マイクロコンピュータは、音声出力基板70に音番号データを出力する。音声出力基板70において、音声データROM704には、遊技の進行に伴って出現しうる音声や効果音を実現するための多数のデータが格納され、それらのデータは音番号データに対応付けられている。従って、演出制御マイクロコンピュータは、音番号データを出力するだけで音出力制御を実現することができる。なお、音番号データは例えば1バイトデータであり、シリアル信号線またはパラレル信号線によって音声出力基板70に転送される。
次に、電源基板910の構成を図11および図12のブロック図を参照して説明する。図11は、電源基板910における直流電圧作成部分を示すブロック図である。電源基板910には、遊技機内の各電気部品制御基板や機構部品への電力供給を実行または遮断するための電源スイッチ914が設けられている。なお、電源スイッチ914は、遊技機において、電源基板910の外に設けられていてもよい。電源スイッチ914が閉状態(オン状態)では、交流電源(AC24V)がトランス911の入力側(一次側)に印加される。トランス911は、交流電源(AC24V)と電源基板910の内部とを電気的に絶縁するためのものであるが、その出力電圧もAC24Vである。また、トランス911の入力側には、過電圧保護回路としてのバリスタ918が設置されている。なお、トランス911は、電源基板910上ではなく、外部電源基板910の外部に設けられてもよい。
電源基板910は、電気部品制御基板(主基板31、払出制御基板37および演出制御基板80)と独立して設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機構部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24V、VSL(DC+30V)、VLP(DC+24V)、VDD(DC+12V)およびVCC(DC+5V)を生成する。また、バックアップ電源(VBB)すなわちバックアップRAMに記憶内容を保持させるための記憶保持手段となるコンデンサ916は、DC+5V(VCC)すなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラインから充電される。また、+5Vラインとバックアップ+5V(VBB)ラインとの間に、逆流防止用のダイオード917が挿入される。なお、VSLは、整流平滑回路914において、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによって生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源となる。また、VLPは、ランプ点灯用の電圧であって、整流回路912において、整流素子でAC24Vを整流することによって生成される。
電源電圧生成手段としてのDC−DCコンバータ913は、1つまたは複数のレギュレータIC(図11では2つのレギュレータIC924A,924Bを示す。)を有し、VSLに基づいてVDDおよびVCCを生成する。レギュレータIC(スイッチングレギュレータ)924A,924Bの入力側には、比較的大容量のコンデンサ923A,923Bが接続されている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給が停止したときに、VSL、VDD、VCC等の直流電圧は、比較的緩やかに低下する。
図12に示すように、トランス911から出力されたAC24Vは、そのままコネクタ922Aに供給される。また、VLPは、過電流の供給を防止する過電流防止手段としてのヒューズF01を介してコネクタ922Bに供給される。また、ヒューズF01のコネクタ922B側とグラウンド(接地電位)との間には、LED(LD01)と抵抗(R01)の直列体が接続されている。
VSLは、ヒューズF02を介してコネクタ922Aに供給される。ヒューズF02のコネクタ922A側とグラウンドとの間には、LED(LD02)と抵抗(R02)の直列体が接続されている。また、VSLは、ヒューズF03を介してコネクタ922Bに供給される。ヒューズF03のコネクタ922B側とグラウンドとの間には、LED(LD03)と抵抗(R03)の直列体が接続されている。さらに、VSLは、ヒューズF04を介してコネクタ922Cに供給される。ヒューズF04のコネクタ922C側とグラウンドとの間には、LED(LD04)と抵抗(R04)の直列体が接続されている。
VDDは、ヒューズF05を介してコネクタ922Aに供給される。ヒューズF05のコネクタ922A側とグラウンドとの間には、LED(LD05)と抵抗(R05)の直列体が接続されている。また、VDDは、ヒューズF06を介してコネクタ922Bに供給される。ヒューズF06のコネクタ922B側とグラウンドとの間には、LED(LD06)と抵抗(R06)の直列体が接続されている。さらに、VDDは、ヒューズF07を介してコネクタ922Cに供給される。ヒューズF07のコネクタ922C側とグラウンドとの間には、LED(LD07)と抵抗(R07)の直列体が接続されている。
VCCは、ヒューズF08を介してコネクタ922Aに供給される。ヒューズF08のコネクタ922A側とグラウンドとの間には、LED(LD08)と抵抗(R08)の直列体が接続されている。また、VCCは、ヒューズF09を介してコネクタ922Bに供給される。ヒューズF09のコネクタ922B側とグラウンドとの間には、LED(LD09)と抵抗(R09)の直列体が接続されている。さらに、VCCは、ヒューズF10を介してコネクタ922Cに供給される。ヒューズF10のコネクタ922C側とグラウンドとの間には、LED(LD10)と抵抗(R10)の直列体が接続されている。
なお、コネクタ922Aに接続されるケーブルは、払出制御基板37に接続される。また、コネクタ922Bに接続されるケーブルは、演出制御基板80に接続される。そして、コネクタ922Cに接続されるケーブルは、主基板31に接続される。従って、コネクタ922Cには、VBBも供給されている。
また、電源基板910には、押しボタン構造のクリアスイッチ921が搭載されている。クリアスイッチ921が押下されるとローレベル(オン状態)のクリアスイッチ信号が出力され、コネクタ922Cを介して主基板31に送信される。また、クリアスイッチ921が押下されていなければハイレベル(オフ状態)の信号が出力される。なお、クリアスイッチ921は、押しボタン構造以外の他の構成であってもよい。また、クリアスイッチ921は、遊技機において、電源基板910以外に設けられていてもよい。
また、ヒューズF01〜F10は、取り外しが可能(交換可能)なタイプのものではなく、電源基板910に固定されているタイプのものである。すなわち、交換不能に基板(この例では電源基板910)に設置されている。ヒューズF01〜F10が交換可能なタイプのものである場合には、電源基板910や電気部品制御基板において短絡故障等のような不具合が発生したときにヒューズ交換がなされ、真の不具合原因が不明なまま遊技機が稼働状態に戻されてしまうおそれがある。その場合、不具合が直ぐに再発することが予想される。しかし、ヒューズF01〜F10を交換不可能なタイプのものにしておけば、電源基板910において不具合が発生したときに、真の不具合原因を探す行為に誘導される。
電源基板910において、図12に示されたようなLED(LD01〜LD10)が設けられている場合、電源基板910および各電気部品制御基板において短絡故障等のような不具合が発生していなければ、各LED(LD01〜LD10)は点灯状態である。換言すれば、各LED(LD01〜LD10)が点灯状態であれば、電源基板910および各電気部品制御基板において短絡故障等のような不具合が発生していないことがわかる。
図13は、主基板31におけるCPU56、リセット回路および電源監視回路を示すブロック図である。図13に示すように、電源監視回路(電源監視手段)920からの電源断信号すなわち電源監視手段からの検出信号が、反転回路943および入力ポート572を介してCPU56に入力される。従って、CPU56は、入力ポート572の入力信号を監視することによって遊技機への電力供給の停止の発生を確認することができる。
このような構成によれば、遊技制御マイクロコンピュータのセントラルプロセッシングユニット(CPU56)が多重割込み状態となることが防止できる。つまり、たとえば、電源監視手段からの検出信号がセントラルプロセッシングユニットのノンマスカブルインタラプト端子に入力された場合には、たとえば不正に電源のオン,オフを何度も繰返すことにより、既に割込み状態のセントラルプロセッシングユニットにさらにノンマスカブルインタラプト信号が入力されて多重割込み状態となり、セントラルプロセッシングユニットが暴走状態となるが、電源監視手段からの検出信号が入力ポートに入力されてその入力ポートに検出信号が入力されていることをセントラルプロセッシングユニットが判別したときに電力供給停止時処理に移行するために、たとえ電源のオン,オフを何度も繰返したとしてもセントラルプロセッシングユニットが多重割込み状態となることを防止することができる。
その結果、セントラルプロセッシングユニットが暴走して初期化されてしまうことが防止でき、初期化された場合に特定遊技状態(大当り状態)が遊技者に狙われやすくなるという不都合が防止できる。具体的に説明すると、セントラルプロセッシングユニットが初期化されると、その時点から当り外れ決定用のランダムカウンタを初期値(たとえば「0」)からカウントアップ開始するために、遊技者が初期値(たとえば「0」)からのカウントアップ開始時点を把握することができ、そこから大当りに相当する値がカウントアップされるまでの時間を考慮して打玉を始動入賞させて始動入賞信号を発生させることにより、ちょうど大当りに相当する値がカウントアップされた瞬間始動入賞に伴うカウント値の抽出がなされる。しかし、本発明では、セントラルプロセッシングユニットの多重割込みを防止してセントラルプロセッシングユニットの初期化を回避することができるために、このような不都合を防止することができる。
電源監視回路920は主基板31に搭載されているので、電源断信号が入力されるCPU56の近くに電源監視手段を設置することができ、電力供給の停止を遊技制御マイクロコンピュータに確実に認識させることができるようになる。
電源監視回路920は電源監視用IC902を含む。電源監視用IC902は、VSL電圧を導入し、VSL電圧を監視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検出する。具体的には、VSL電圧が所定値(この例では+22V)以下になったら、電力供給の停止が生ずるとして電源断信号を出力する。なお、監視対象の電源電圧は、各電気部品制御基板に搭載されている回路素子の電源電圧(この例では+5V)よりも高い電圧であることが好ましい。この例では、交流から直流に変換された直後の電圧であるVSLが用いられている。
電源監視用IC902が電力供給の停止を検知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、CPU56が暫くの間、動作しうる程度の電圧である。また、電源監視用IC902が、CPU56等の回路素子を駆動するための電圧(この例では+5V)よりも高いので、CPUが必要とする電圧に対して監視範囲を広げることができる。従って、より精密な監視を行なうことができる。さらに、監視電圧としてVSL(+30V)を用いる場合には、遊技機の各種スイッチに供給される電圧が+12Vであることから、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防止も期待できる。すなわち、+30V電源の電圧を監視すると、+30V作成の以降に作られる+12Vが落ち始める以前の段階でそれの低下を検出できる。
+12V電源の電圧が低下するとスイッチ出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより早く低下する+30V電源電圧を監視して電力供給の停止を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電力供給回復待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しない状態となることができる。
リセット回路65はリセットIC651を含む。リセットIC651は、電源投入時に、外付けのコンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力をローレベルとし、所定時間が経過すると出力をハイレベルにする。すなわち、リセット信号(システムリセット信号)をハイレベルに立ち上げてCPU56を動作可能状態にする。なお、リセット信号は、反転回路942,941を介してCPU56のリセット端子に入力される。
また、リセットIC651は、電源監視回路920が監視する電源電圧と等しい電源電圧であるVSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値(電源監視回路が電源断信号を出力する電源電圧値よりも低い値)以下になると出力をローレベルにする。従って、CPU56は、電源監視回路920からの電源断信号に応じて所定の電力供給停止時処理を行なった後、システムリセットされる。すなわち、完全に動作を止める状態になる。従って、リセット回路65は、電源監視手段が検出信号を出力するタイミングよりも遅いタイミングで検出信号を出力する第2の電源監視手段に相当する。この例では、第2の電源監視手段が検出信号を出力する状態は、リセット信号をローレベルにする状態である。
この実施の形態で用いられているCPU56は、マスク不能割込(NMI)を発生させるために使用されるマスク不能割込端子(NMI端子)と、CPU56の外部から割込(外部割込;マスク可能割込)を発生させるために使用される割込端子(INT端子)とを有する。NMI端子に入力される信号がローレベルに立ち下がると、マスク不能割込が発生する。すなわち、CPU56のプログラムカウンタが、マスク不能割込処理の開始アドレスに変更され、CPU56は、マスク不能割込処理の開始アドレスに設定されている命令を実行する状態になる。
また、INT端子に入力される信号がローレベルに立ち下がると、外部割込が発生する。すなわち、CPU56のプログラムカウンタが、外部割込処理の開始アドレスに変更され、CPU56は、外部割込処理の開始アドレスに設定されている命令を実行する状態になる。
この実施の形態では、マスク不能割込および外部割込を使用しない。そこで、NMI端子およびINT端子を、抵抗を介してVcc(+5V)にプルアップしておく。従って、NMI端子およびINT端子の入力レベルは常にハイレベルになり、端子オープン状態に場合に比べて、ノイズ等によってNMI端子およびINT端子の入力レベルが立ち下がって割込発生状態になる可能性が低減する。
図14および図15は、遊技制御マイクロコンピュータにおける出力ポートの割り当ての例を示す説明図である。図14に示すように、出力ポート0は払出制御基板37に送信される払出指令信号(払出個数信号、賞球REQ信号)、電源確認信号A、および、演出制御基板80に送信される演出制御コマンドについての演出制御INT信号(ストローブ信号)の出力ポートである。また、演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの8ビットのデータは出力ポート1から出力される。演出制御INT信号は、演出制御コマンドの8ビットのデータを取り込むことを演出制御マイクロコンピュータに指令するための信号である。
また、出力ポート2から、大入賞口の開閉板2を開閉するためのソレノイド(大入賞口扉ソレノイド)21、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド(大入賞口内誘導板ソレノイド)21Aおよび可変入賞球装置15を開閉するためのソレノイド(普通電動役物ソレノイド)16に対する駆動信号が出力される。そして、出力ポート3から、情報出力回路64を介して情報端子板34やターミナル基板160に至る各種情報出力用信号すなわち制御に関わる情報の出力データが出力される。
図16は、遊技制御マイクロコンピュータにおける入力ポートのビット割り当ての例を示す説明図である。図16に示すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞれ、左落とし入賞口スイッチ29a、右落とし入賞口スイッチ30a、左入賞口スイッチ33a、右入賞口スイッチ39a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、Vカウントスイッチ22、ゲートスイッチ32aの検出信号が入力される。また、入力ポート1のビット0〜6には、それぞれ、電源監視回路920からの電源断信号、払出制御基板37からの受信確認信号、電源基板910からのクリアスイッチ921の検出信号、払出制御基板37からの電源確認信号B、払出制御基板37からの払出動作中信号、払出制御基板37からの満タン検出信号(満タンスイッチ48の検出状態を示す信号)、払出制御基板37からの球切れ検出信号(球切れスイッチ187の検出状態を示す信号)が入力される。なお、各スイッチからの検出信号は、スイッチ回路58において論理反転されている。
次に遊技機の動作について説明する。図17は、主基板31における遊技制御マイクロコンピュータ(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行なう(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行なった後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
この実施の形態で用いられるCPU56は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
この実施の形態で用いられているCPU56には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
割込モード0:割込要求を行なった内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よって、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行なう必要がある。
割込モード1:割込が受け付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
割込モード2:CPU56の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行なうときに割込ベクタを送出する機能を有している。
よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のステップS2において、CPU56は割込モード2に設定される。
次いで、CPU56は、入力ポート1を介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS15)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下されている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力されている。なお、入力ポート1では、クリアスイッチ信号のオン状態はハイレベルである。また、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ921をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行なうことができる。
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような保護処理が行なわれていたことを確認した場合には、CPU56はバックアップありと判定する。そのような保護処理が行なわれていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。例えば、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありと判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行なう(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムとする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S15の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御マイクロコンピュータの内部状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS81)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS82)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS81およびS82の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)や未払出賞球数を示すデータが設定されている部分である。これにより、RAM55内の作業領域で電源バックアップされていたデータが、遊技状態復旧時の制御データとして用いられることとなり、この制御データに基づいて、遊技状態復旧時に電力供給停止前の状態から制御が開始される。前述したようにこのようにバックアップされていた制御データには、払出指令信号等の各種出力信号の出力状態を特定するデータとして、各出力ポートの出力状態を示すデータが含まれている。このため、遊技状態復旧時には、このような各出力ポートの出力状態を示すデータに基づいて、各出力ポートの出力状態が復旧されることにより、各種信号の出力状態が復旧される。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS83)、その内容に従ってサブ基板(払出制御基板37および演出制御基板80)に、電力供給が復旧した旨を示す制御コマンドが送信されるように制御する(ステップS84)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行なう(ステップS10)。なお、RAMの全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。例えば、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータをそのままにした場合には、不正な手段によって初期化処理が実行される状態になったとしても、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値が大当り判定値に一致するタイミングを狙うことは困難である。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、ステップS15において、CPU56は、例えば2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。CPU56は、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(ステップS19)。なお、表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数や初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図18に示すステップS20〜S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および左落とし入賞口スイッチ29a、右落とし入賞口スイッチ30a、左入賞口スイッチ33a、右入賞口スイッチ39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(ステップS22)。CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(ステップS23,S24)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(ステップS25)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行なう(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行なう(特別図柄コマンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行なう(普通図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行なう(ステップS29)。
また、CPU56は、左落とし入賞口スイッチ29a、右落とし入賞口スイッチ30a、左入賞口スイッチ33a、右入賞口スイッチ39aの検出信号に基づく賞球個数の設定などを行なう賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、各入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出個数信号等の払出指令信号を出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出個数信号等の払出指令信号に応じて球払出装置97を駆動する。
そして、CPU56は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS31)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。また、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられ、CPU56は、そのRAM領域の内容を出力ポートに出力する(ステップS33:出力処理)。なお、出力ポートバッファの内容は、ステップS25〜S30,S31の処理で更新される。その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2ms毎)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図19および図20は、ステップS20の電源断検出処理の一例を示すフローチャートである。電源断検出処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されているか否か(オン状態になっているか否か)確認する(ステップS450)。オン状態であれば、ステップS452以降の電力供給停止時処理を実行する。すなわち、遊技の進行を制御する状態から遊技状態を保存させるための電力供給停止時処理を実行する状態に移行する。
電力供給停止時処理において、CPU56は、バックアップあり指定値(この例では「55H」)をバックアップフラグにストアする(ステップS452)。バックアップフラグはバックアップRAM領域に形成されている。次いで、パリティデータを作成する(ステップS453〜S461)。すなわち、まず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし(ステップS453)、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする(ステップS454)。また、チェックサム算出回数をセットする(ステップS455)。
次いで、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する(ステップS456)。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに(ステップS457)、ポインタの値を1増やし(ステップS458)、チェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS459)。そして、ステップS456〜S459の処理を、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返す(ステップS460)。
チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転する(ステップS461)。そして、反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアする(ステップS462)。このデータが、電源投入時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップS471)。以後、内蔵RAM55のアクセスができなくなる。
さらに、CPU56は、ROM54に格納されているポートクリア設定テーブルの先頭アドレスをポインタにセットする(ステップS472)。ポートクリア設定テーブルにおいて、先頭アドレスには処理数(クリアすべき出力ポートの数)が設定され、次いで、出力ポートのアドレスおよび出力値データ(クリアデータ:出力ポートの各ビットのオフ状態の値)が、処理数分の出力ポートについて順次設定されている。
CPU56は、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち処理数)をロードする(ステップS473)。また、ポインタの値を1増やし(ステップS474)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力ポートのアドレス)をロードする(ステップS475)。さらに、ポインタの値を1増やし(ステップS476)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力値データ)をロードする(ステップS477)。そして、出力値データを出力ポートに出力する(ステップS478)。その後、処理数を1減らし(ステップS479)、処理数が0でなければステップS474に戻る。処理数が0であれば、すなわち、クリアすべき出力ポートを全てクリアしたら、タイマ割込を停止し(ステップS481)、ループ処理に入る。
ループ処理では、電源断信号がオフ状態になったか否かを監視する(ステップS482)。電源断信号がオフ状態になった場合には復帰アドレスとして、電源投入時実行アドレス(ステップS1のアドレス)を設定してリターン命令を実行する(ステップS483)。
以上の処理によって、電力供給が停止する場合には、ステップS452〜S481の電力供給停止時処理が実行されて、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータ(バックアップあり指定値およびチェックサム)がバックアップRAMへストアされ、RAMアクセスが禁止状態にされ、出力ポートがクリアされ、かつ、遊技制御処理を実行するためのタイマ割込が禁止状態に設定される。
また、電源断信号がオフ状態になった場合には、ステップS1に戻る。その場合、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータが設定されているので、ステップS81〜S84の遊技状態復旧処理が実行され、RAM55で電源バックアップされていた制御データが、遊技状態復旧時の制御データとして用いられることとなり、この制御データに基づいて、遊技状態復旧時に電力供給停止前の信号の出力状態等の制御状態から制御が実行される。よって、電力供給停止時処理を実行した後に電源監視手段からの検出信号がオフ状態になったときには、遊技の進行を制御する状態に戻る。従って、電源瞬断等が生じても、遊技制御処理が停止してしまうようなことはなく、自動的に、遊技制御処理が続行される。
なお、払出制御基板37に対して送信される電源確認信号Aは、出力ポートをクリアする処理によってオフ状態に設定される。また、ステップS82およびS12の作業領域の設定では、電源確認信号Aに対応した出力ポートバッファの内容が、電源確認信号Aのオン状態に対応した値に設定される。そして、ステップS33の出力処理が実行されると、出力ポートバッファの内容が出力ポートに出力されるので、払出制御基板37への電源確認信号Aがオン状態になる。従って、電源確認信号Aは、主基板31の立ち上がり時に出力される(オン状態になる)ことになる。なお、電源瞬断等から復帰した場合も、電源確認信号Aが出力される。
次に、メイン処理におけるスイッチ処理(ステップS21)の具体例を説明する。この実施の形態では、各スイッチの検出信号のオン状態が所定時間継続すると、確かにスイッチがオンしたと判定されスイッチオンに対応した処理が開始される。所定時間を計測するために、スイッチタイマが用いられる。スイッチタイマは、バックアップRAM領域に形成された1バイトのカウンタであり、検出信号がオン状態を示している場合に2ms毎に+1される。図21に示すように、スイッチタイマは検出信号の数nだけ設けられている。また、RAM55において、各スイッチタイマのアドレスは、入力ポートのビット配列順と同じ順序で並んでいる。
図22は、遊技制御処理におけるステップS21のスイッチ処理の処理例を示すフローチャートである。スイッチ処理において、CPU56は、まず、入力ポート0に入力されているデータを入力する(ステップS101)。次いで、処理数として「8」を設定し(ステップS102)、左入賞口スイッチ33aのためのスイッチタイマのアドレスをポインタにセットする(ステップS103)。そして、スイッチチェック処理サブルーチンをコールする(ステップS104)。
図23は、スイッチチェック処理サブルーチンを示すフローチャートである。スイッチチェック処理サブルーチンにおいて、CPU56は、ポート入力データ、この場合には入力ポート0からの入力データを「比較値」として設定する(ステップS121)。また、クリアデータ(00)をセットする(ステップS122)。そして、ポインタ(スイッチタイマのアドレスが設定されている)が指すスイッチタイマをロードするとともに(ステップS123)、比較値を右(上位ビットから下位ビットへの方向)にシフトする(ステップS124)。比較値には入力ポート0のデータ設定されている。そして、この場合には、左入賞口スイッチ33aの検出信号がキャリーフラグに押し出される。
キャリーフラグの値が「1」であれば(ステップS125)、すなわち左入賞口スイッチ33aの検出信号がオン状態であれば、スイッチタイマの値を1加算する(ステップS127)。加算後の値が0でなければ加算値をスイッチタイマに戻す(ステップS128,S129)。加算後の値が0になった場合には加算値をスイッチタイマに戻さない。すなわち、スイッチタイマの値が既に最大値(255)に達している場合には、それよりも値を増やさない。
キャリーフラグの値が「0」であれば、すなわち左入賞口スイッチ33aの検出信号がオフ状態であれば、スイッチタイマにクリアデータをセットする(ステップS126)。すなわち、スイッチがオフ状態であれば、スイッチタイマの値が0に戻る。
その後、CPU56は、ポインタ(スイッチタイマのアドレス)を1加算するとともに(ステップS130)、処理数を1減算する(ステップS131)。処理数が0になっていなければステップS122に戻る。そして、ステップS122〜S132の処理が繰り返される。
ステップS122〜S132の処理は、処理数分すなわち8回繰り返され、その間に、入力ポート0の8ビットに入力されるスイッチの検出信号について、順次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が行なわれ、オン状態であれば、対応するスイッチタイマの値が1増やされる。
なお、この実施の形態では、遊技制御処理が2ms毎に起動されるので、スイッチ処理も2msに1回実行される。従って、スイッチタイマは、2ms毎に+1される。
次に、主基板31と払出制御基板37との間で送受される払出制御用の信号について説明する。図24は、遊技制御マイクロコンピュータから払出制御マイクロコンピュータに対して出力される制御信号および遊技制御マイクロコンピュータに払出制御マイクロコンピュータから入力される制御信号の内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、払出制御等に関する各種の制御を行なうために、主基板31と払出制御基板37との間で複数種類の制御信号がやりとりされる。図24に示すように、電源確認信号Aは、主基板31の立ち上がり時に出力され、払出制御基板37に対して主基板31が立ち上がったことを通知するための信号(主基板31の接続確認信号)である。また、上述したように、電源確認信号Aは、電源断検出時にオフ状態にされ、払出制御基板37に対して主基板31で電源断検出がなされたことを通知するための信号としても用いられる。電源確認信号Bは、払出制御基板37の立ち上がり時に出力され、主基板31に対して払出制御基板37が立ち上がったことを通知するための信号(払出制御基板37の接続確認信号)である。また、電源確認信号Bは、電源断時にオフ状態にされ、主基板31で払出制御基板37に対して電源断となったことを通知するための信号でもある。
賞球REQ信号は、賞球の払出要求時にローレベル(出力状態=オン状態)になり、払出要求の終了時にハイレベル(停止状態=オフ状態)になる信号(すなわち賞球払出要求のトリガ信号)である。また、賞球REQ信号は、賞球の払出しを強制的に停止させるときにハイレベル(停止状態)になり、賞球払出の強制停止指示を行なう強制停止信号としても用いられる。払出個数信号は、払出要求を行なう遊技球の個数(1〜15個)を指定するために出力される信号である。また、賞球REQ信号は、払出制御基板37(払出制御マイクロコンピュータ)に対して払出個数信号の受信を要求する信号であるとも言える。
受信確認信号は、払出制御基板37(払出制御マイクロコンピュータ)が主基板31(遊技制御マイクロコンピュータ)に対して賞球REQ信号および払出個数信号、すなわち、払出指令信号を受信したことを示す信号であり、そのような払出指令信号が払出制御基板37で受信されたことを主基板31側で確認するために用いられる。受信確認信号は、払出指令信号を受信したときに、ハイレベル(オン状態)になる。払出動作中信号は、払出制御基板37(払出制御マイクロコンピュータ)が主基板31(遊技制御マイクロコンピュータ)に対して受信確認信号の出力後に賞球の払出処理(払出動作)の実行中であることを通知する(示す)ための信号である。また、払出動作中信号は、払出制御基板37が主基板31に対して賞球の払出処理(払出動作)が完了したことを通知する(示す)ための信号でもある。払出動作中信号は、払出処理の実行中にハイレベル(オン状態)になり、その払出処理の完了時にローレベル(オフ状態)となる。
満タン検出信号は、払出制御基板37(払出制御マイクロコンピュータ)が主基板31(遊技制御マイクロコンピュータ)に対して、満タンスイッチ48により余剰球受皿4の満タン状態が検出されたことを示す信号であり、満タン状態検出時にハイレベル(オン状態)になる。球切れ検出信号は、払出制御基板37(払出制御マイクロコンピュータ)が主基板31(遊技制御マイクロコンピュータ)に対して、球切れスイッチ187により球切れ状態(補給球の不足状態)が検出されたことを示す信号であり、球切れ検出時にハイレベル(オン状態)になる。
なお、以上に説明した各制御信号は、出力状態またはオン状態と停止状態またはオフ状態とが識別可能に構成されていればよく、上記の論理の正負が逆であってもよい。つまり、各制御信号の出力状態の論理は、信号がハイレベルのときに出力状態またはオン状態となり、信号がローレベルのときに停止状態またはオフ状態となる正論理方式(ハイアクティブ方式)と、信号がハイレベルのときに停止状態またはオフ状態となり、信号がローレベルのときに出力状態またはオン状態となる負論理方式(ローアクティブ方式)とのどちらを採用してもよい。このような制御信号の論理は、以上に説明した制御信号を含み、本実施の形態で説明するすべての制御信号に適用可能である。
図25は、図24に示す各制御信号の送受信に用いられる信号線等を示すブロック図である。図25に示すように、電源確認信号A、賞球REQ信号、および払出個数信号は、CPU56によって出力回路67を介して出力され、入力回路373Aを介して払出制御用CPU371に入力される。また、受信確認信号、払出動作中信号、電源確認信号B、満タン検出信号、および、球切れ検出信号は、払出制御用CPU371によって出力回路373Bを介して出力され、入力回路68を介してCPU56に入力される。電源確認信号A、電源確認信号B、賞球REQ信号、受信確認信号、および払出動作中信号は、それぞれ1ビットのデータであり、1本の信号線によって送信される。払出個数信号は、1個〜15個を指定するので、4ビットのデータで構成され4本の信号線によって送信される。本実施の形態の場合は、受信確認信号と払出動作中信号とが別々の信号として、別の信号経路で出力される。
なお、満タン検出信号、および、球切れ検出信号は、払出制御用CPU371の処理によって出力される他の例として、払出制御基板に入力される満タンスイッチ48および球切れスイッチ187のそれぞれの検出信号を払出制御基板37内で主基板31への入力用に分岐させ、その分岐した信号を払出制御用CPU371の処理を受けることなく主基板31へ出力するようにしてもよい。また、満タンスイッチ48および球切れスイッチ187のそれぞれの検出信号は、前述のように払出制御基板37から主基板31に送らず、各スイッチから直接主基板31に入力させるようにしてもよい。
図26は、ステップS30の賞球処理の一例を示すフローチャートである。賞球処理において、CPU56は、賞球個数加算処理(ステップS201)と賞球制御処理(ステップS202)とを実行する。
賞球個数加算処理では、図27に示す賞球個数テーブルが使用される。賞球個数テーブルは、ROM54に設定されている。賞球個数テーブルの先頭アドレスには処理数(この例では「6」)が設定され、その後に、入賞により賞球を払出すことになる入賞口の各スイッチについてのスイッチタイマ(図27参照)の下位アドレスと賞球数とが対で順次設定されている。
図28は、賞球個数加算処理を示すフローチャートである。賞球個数加算処理において、CPU56は、賞球個数テーブルの先頭アドレスをポインタにセットする(ステップS211)。そして、ポインタが指すアドレスのデータ(この場合には処理数)をロードする(ステップS212)。次に、スイッチタイマの上位アドレス(8ビット)をチェックポインタにセットする(ステップS213)。なお、全てのスイッチタイマの上位アドレスは同じである。
そして、ポインタの値を1増やし(ステップS214)、チェックポインタにセットされているデータとポインタが指すアドレスのデータ(スイッチタイマの下位アドレス)とに基づいてスイッチタイマのアドレスを得て、そのアドレスからスイッチタイマの値をロードする(ステップS215)。なお、最初にロードされる値は、左入賞口スイッチ33aに対応したスイッチタイマの値である(図27参照)。また、ここで、ポインタの値を+1しておく(ステップS216)。
次に、CPU56は、ロードしたスイッチタイマの値とオン判定値(例えば「2」)とを比較し(ステップS217)、一致していればステップS218に移行し、一致していなければステップS222に移行する。スイッチタイマの値は、ステップS21のスイッチ処理でスイッチがオンしていることが確認されたら+1されている。スイッチ処理は2ms毎に起動されるので、結局、スイッチが4ms継続してオンしていたら、スイッチタイマの値が「2」になる。すなわち、オン判定値が「2」である場合には、スイッチが4ms継続してオンしていたら、スイッチタイマの値がオン判定値に一致する。
ステップS218では、ポインタが指すアドレスのデータ(この場合には賞球数)をロードし、ロードした値を賞球加算値に設定する。また、賞球加算値を、16ビットのRAM領域である総賞球数格納バッファの内容に加算する(ステップS219)。なお、総賞球数格納バッファは、バックアップRAMに形成されている。加算の結果、桁上げが発生した場合には、総賞球数格納バッファの内容を65535(=FFFF(H))に設定する(ステップS220,221)。
ステップS223では処理数を1減らし、処理数が0であれば処理を終了し、処理数が0でなければステップS214に戻る(ステップS223)。
図29は、ステップS201の賞球制御処理を示すフローチャートである。賞球制御処理では、CPU56は、賞球プロセスコードの値に応じて、ステップS231〜S234のいずれかの処理を実行する。
図30は、賞球プロセスコードの値が0の場合に実行される賞球待ち処理1(ステップS231)を示すフローチャートである。CPU56は、賞球待ち処理1において、受信確認信号または払出動作中信号がオン状態になっているか否か確認する(ステップS241)。この段階では受信確認信号または払出動作中信号はオン状態になっていないはずであるから、受信確認信号または払出動作中信号がオン状態になっている場合には、異常状態コードを出力し(ステップS242)、電源確認信号Aをオフ状態にして(ステップS249)処理を終了する。なお、異常状態コードはRAM55に形成される内部フラグである。また、電源確認信号Aがオフ状態になると、図47を用いて後述するように、払出制御用CPU371による払出処理が禁止される。図31に示す賞球送信処理が実行されていないことにより、払出指令信号が出力されていない状態、すなわち、賞球待ち処理1が実行されている状態において、S241Yにより受信確認信号または払出動作中信号を受信したときは、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間に通信異常状態が生じている。このときには受信確認信号の受信に応じた払出数の減算処理が正常に行なえない状態になっている。このため、図30の賞球待ち処理1においては、受信確認信号または払出動作中信号を受信したときには、S241からS242およびS249を経てリターンし、図31の賞球送信処理および図32の賞球待ち処理2に進まないことにより、CPU56側で、払出数の減算処理が禁止される。
受信確認信号または払出動作中信号がオン状態でなければ、払出個数信号の出力を0クリアする(ステップS244)。また、賞球タイマが0であるか否か確認する(ステップS245)。賞球タイマが0でなければ、賞球タイマの値を1減らして(ステップS246)、処理を終了する。賞球タイマは賞球処理において必要となる時間を計測するためのタイマであるが、この段階で賞球タイマの値が0でないということは、前回の払出処理が完了した後、次に賞球REQ信号をオン状態にするまでの待ち時間(連続して賞球払出が実行される場合に、複数の賞球REQ信号のオン期間の間に間隔を設けるための時間であり、S275によりセットされる)が終了していないことを意味する。
賞球タイマの値が0であれば、CPU56は、総賞球数格納バッファの内容を確認する(ステップS247)。その値が0であれば処理を終了し、0でなければ、賞球プロセスコードの値を1にした後(ステップS248)、処理を終了する。
図31は、賞球プロセスコードの値が1の場合に実行される賞球送信処理(ステップS232)を示すフローチャートである。CPU56は、賞球送信処理において、まず、接続確認信号Bがオン状態であるか否かが判断される(ステップS250)。オン状態でない場合には、この賞球送信処理が終了し、リターンする。一方、オン状態である場合には、総賞球数格納バッファの内容が賞球コマンド最大値(この例では「15」)よりも小さいか否か確認する(ステップS251)。総賞球数格納バッファの内容が賞球コマンド最大値以上であれば、賞球コマンド最大値を賞球個数バッファに設定する(ステップS252)。また、総賞球数格納バッファの内容が賞球コマンド最大値よりも小さい場合には、総賞球数格納バッファの内容を賞球個数バッファに設定する(ステップS253)。
その後、賞球個数バッファに設定された数の払出数を指定する払出個数信号を出力し(ステップS254)、賞球REQをオン状態にし(ステップS255)、賞球プロセスコードの値を2にして(ステップS256)、処理を終了する。
この実施の形態では、賞球コマンド最大値は「15」である。従って、最大で「15」の払出数を指定する払出個数信号が払出制御基板37に送信される。賞球送信処理においては、このように、遊技出制御用マイクロコンピュータが電源確認信号Bを受信していないとき、すなわち、払出制御マイクロコンピュータが遊技制御マイクロコンピュータに接続されていないときには、CPU56側で、受信確認信号の受信に応じた払出数の減算処理が行なえない状態である。このようなときには、S250からそのままリターンすることによりS254,S255に進まないので、遊技制御マイクロコンピュータ側で、払出指令信号の出力が禁止される。
図32、図33、および、図34は、賞球プロセスコードの値が2の場合に実行される賞球待ち処理2(ステップS233)を示すフローチャートである。CPU56は、賞球待ち処理2において、受信確認フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS281)。ここで、受信確認フラグとは、払出指令信号が払出制御マイクロコンピュータで受信されたことを確認したことを示すフラグであり、受信確認信号を受信したときに、後述するS297によりセットされる。
受信確認フラグがセットされているときは、後述する図33のステップS301に進む。一方、受信確認フラグがセットされていないときは、払出動作待ちフラグがセットされているか否かを判断する(ステップS282)。ここで、払出動作待ちフラグとは、受信確認信号を受信した後に、払出動作中信号の受信を待っている状態であることを示すフラグであり、受信確認信号がオフしたときに、後述する図33のステップS306によりセットされる。払出動作待ちフラグがセットされているときは、後述する図34のステップS313に進む。一方、払出動作待ちフラグがセットされていないときは、受信確認信号がオンしているか否かを判断する(ステップS283)。CPU56は、受信確認信号がオンしていないときには、受信確認判定フラグがセットされていれば受信確認判定フラグをリセットする(ステップS284)。ここで、受信確認判定フラグは、受信確認信号が確かに出力された(オンした)と判定できる受信確認信号のオン状態の継続時間としての受信確認信号オン判定時間値の計時を行なっていることを示すフラグであり、後述するステップS292によりセットされる。ステップS284において受信確認判定フラグをリセットするのは、受信確認判定フラグがセットされて受信確認信号オン判定時間値の計時を行なっている状態において受信確認信号オン判定時間値に達せずに受信確認信号がオフ状態になったときにはその信号がノイズであると判断でき、受信確認信号オン判定時間値の計時状態を解除する必要があるからである。
次に、CPU56は、受信確認監視フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS285)。ここで、受信確認監視フラグは異常に長い時間にわたりオン状態とならないか(オフ状態となっているか)どうかの監視を行なっていることを示すフラグであり、後述するステップS286によりセットされる。
CPU56は、受信確認監視フラグがセットされていないときには、受信確認監視フラグをセットするとともに、受信確認信号オン監視時間値を賞球管理タイマにセットし(ステップS286)、リターンする。ここで、賞球管理タイマは、賞球タイマとは別に設けられたタイマである。受信確認信号オン監視時間値は、受信確認信号が異常に長い時間にわたりオン状態とならないか(オフ状態となっているか)どうかを監視するために用いられる値である。受信確認信号オン監視時間値は、払出指令信号が送信されてから受信確認信号がオン状態になるまでの標準時間を基準とし、その標準時間よりも長時間であって、受信確認信号の通信状態に明らかに異常が生じたと判断できる値(所定期間)に予め定められている。したがって、払出指令信号が送信されてから受信確認信号についてオフ状態が継続してオン状態にならない時間が受信確認信号オン監視時間値に達すると、受信確認信号の通信状態に異常が生じたと判断される。このように、受信確認信号オン監視時間値が賞球管理タイマにセットされることにより、賞球管理タイマによる受信確認信号オン監視時間の計時が可能となる。
一方、CPU56は、受信確認監視フラグがセットされているときには、賞球管理タイマの値を確認し(ステップS287)、その値が0でなければ賞球管理タイマの値を1減らして(ステップS288)、リターンする。一方、賞球管理タイマの値が0になったら、CPU56は、受信確認信号が異常に長い時間にわたりオフ状態となっていると判断し、賞球REQ信号、払出個数信号、および、受信確認監視フラグ等の賞球制御に関する信号、タイマ、フラグ等のデータをそれぞれクリア(リセット)し(ステップS289)、賞球プロセスコードの値を0にした後(ステップS290)、リターンする。これにより、受信確認信号が異常に長い時間にわたりオフ状態となっていると判断されたときには、賞球プロセスコードの値が0になることにしたがって、次に図30の賞球待ち処理1が実行されることとなり、賞球制御処理が初期化される。これにより、賞球制御処理が再度実行されていくことによって払出指令信号が再送信されることとなる。
また、CPU56は、前述のステップS283により受信確認信号がオンしていると判断されたときには、前述の受信確認判定フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS291)。受信確認判定フラグがセットされていないと判断されたときには、CPU56は、受信確認判定フラグをセットするとともに、受信確認信号オン判定時間値を賞球タイマにセットし(ステップS292)、前述のステップS285に進む。これにより、賞球タイマによる受信確認信号オン判定時間の計時が可能となる。一方、受信確認判定フラグがセットされていると判断されたときには、CPU56は、賞球タイマの値を確認し(ステップS293)、その値が0でなければ賞球タイマの値を1減らして(ステップS294)、前述のステップS285に進む。
なお、ここでは、S292またはS294が実行された後S285に進むことにより、S293により賞球タイマの値が0になったと判断されるまでの間、賞球待ち処理2が実行されるごとに、毎回S288により賞球管理タイマの減算が行なわれる例を説明した。しかし、これに限らず、S283により受信確認信号がオン状態であると判断されたときには、S292またはS294を実行した後リターンするような処理を実行してもよい。
賞球タイマの値が0になったら、確かに受信確認信号がオンしたと判断して次のような処理を実行する。受信確認監視フラグおよび受信確認判定フラグをリセットする(ステップS295)。そして、CPU56は、受信確認信号オフ監視時間値を賞球管理タイマにセットする(ステップS296)。ここで、受信確認信号オフ監視時間値は、受信確認信号が異常に長い時間にわたりオフ状態とならないか(オン状態となっているか)どうかを監視するために用いられる値である。受信確認信号オフ監視時間値は、受信確認信号がオン状態になってからオフ状態になるまでの標準時間を基準とし、その標準時間よりも長時間であって、受信確認信号の通信状態に明らかに異常が生じたと判断できる値(所定期間)に予め定められている。したがって、払出指令信号が送信されてから受信確認信号についてオン状態が継続してオフ状態にならない時間が受信確認信号オフ監視時間値に達すると、受信確認信号の通信状態に異常が生じたと判断される。このように、受信確認信号オフ監視時間値が賞球管理タイマにセットされることにより、賞球管理タイマによる受信確認信号オフ監視時間の計時が可能となる。
次に、受信確認フラグをセットし(ステップS297)、総賞球数格納バッファの内容(総賞球数格納バッファの内容)から、賞球個数バッファの内容(払出制御マイクロコンピュータに指令した賞球払出個数)を減算する(ステップS298)。このS298は、総賞球数格納バッファに記憶している賞球個数から、出力した払出指令信号に含まれる払出個数信号により指定した賞球払出個数を減算する処理であり、以下、減算処理という。
そして、CPU56は、賞球REQ信号をオフ状態とし(S299)、受信確認信号がオフしたか否かを判定するための受信確認信号オン判定時間値を賞球タイマにセットして(S300)、リターンする。ここで、受信確認信号オフ判定時間値は、遊技制御マイクロコンピュータが、その値が示す時間だけ受信確認信号のオフ状態が継続したら、確かに受信確認信号の出力が停止した(オフした)と判定するための値である。
受信確認信号の受信に応じてS297により受信確認フラグがセットされると、S281で受信確認フラグがセットされていると判断されて、図33のS301に進み、CPU56は、受信確認信号がオフしているか否かを判断する(ステップS301)。受信確認信号がオフしていないときには、CPU56は、賞球管理タイマの値を確認し(ステップS308)、その値が0でなければ賞球管理タイマの値を1減らして(ステップS309)、リターンする。一方、賞球管理タイマの値が0になったら、CPU56は、受信確認信号が異常に長い時間にわたりオン状態となっていると判断し、満タン検出信号および球切れ検出信号の状態に基づいて、満タンスイッチ48または球切れスイッチ187がオン状態になっているか否かを判断する(ステップS310)。
満タンスイッチ48または球切れスイッチ187がオン状態になっているときには、たとえば、満タンまたは球切れによって賞球の払出しが不能動化(停止)されたことに起因して賞球の払出しが停止されている状態であり、通信異常状態ではあるが、払出動作自体に明らかに問題がない状態であるので、払出制御マイクロコンピュータに異常が生じたエラー状態とは判断せずに、リターンする。一方、満タンスイッチ48または球切れスイッチ187がオン状態になっていないときには、払出動作自体に明らかに問題がないかどうかが不明な通信異常状態であるので、払出制御マイクロコンピュータに異常が生じたと判断し、異常報知コマンド0と払出初期化信号とをセットする(ステップS311)。これにより、異常報知コマンド0が演出制御基板80へ出力されるとともに、払出初期化信号が払出制御マイクロコンピュータへ出力されることとなる。
この異常報知コマンド0を受信した演出制御基板80の演出制御用CPU101は、可変表示装置9での画像表示、および、スピーカ27からの異常報知音の発生等の受信確認信号に関する異常状態を特定可能な異常報知演出をする制御を行なう。これにより、このような異常状態が生じたことが容易に把握できるようになる。なお、異常報知演出としては、前述のような画像表示および音の発生に限らず、所定のランプを発光制御するようにしてもよく、また、表示、音発生、および、発光のうち、いずれか1つ、いずれか2つの組合せ、または、すべての組合せにより行なうようにしてもよい。
また、払出初期化信号は、払出制御マイクロコンピュータにおける異常状態を解除するための制御信号であり、S311でセットされることにより、払出制御基板37へ送信される。
そして、新たに賞球指令信号としての払出個数信号および賞球REQ信号を送信するために、賞球制御に関する信号、タイマ、および、フラグ等のデータをクリアし(ステップS312)、賞球プロセスコードの値を0にした後(ステップS313a)、リターンする。これにより、払出動作自体に明らかに問題がないかどうかが不明な通信異常状態において受信確認信号が異常に長い時間にわたりオン状態となっていると判断されたときには、賞球プロセスコードの値が0になることにしたがって、次回の賞球制御処理において図30の賞球待ち処理1が実行されることとなり、賞球制御処理が初期化されることとなる。これにより、賞球制御処理が新たに賞球待ち処理1から実行されていくことによって払出指令信号が新たに送信され、新たに賞球制御が行なわれていくこととなる。なお、ここでは、払出動作自体に明らかに問題がないかどうかが不明な通信異常状態であると判断されたときに、賞球送信処理が最初から実行されるので、新たに払出指令信号を送信することにより前述の減算処理が行なわれることとなるが、これに限らず、払出動作自体に明らかに問題がないかどうかが不明な通信異常状態であると判断されたときに新たな払出指令信号を送信するときには前述の減算処理が行なわれないように制御してもよい。たとえば、S313aにより賞球プロセスコードが0にされるときに所定のフラグをセットするステップ、そのフラグがセットされているときにS289の実行をバイパスするステップ、および、S289の実行をバイパスしたときに前述の所定のフラグをリセットするステップを設ければよい。また、払出動作自体に明らかに問題がないかどうかが不明な通信異常状態であると判断されたときに新たな払出指令信号を送信するときには、S289により一旦減算された賞球払出個数を元に戻す(たとえば、一旦減算された個数を総賞球数格納バッファに記憶している賞球個数に加算する)ことにより、新たに減算処理を行なうように制御してもよい。
また、前述のステップS301で受信確認信号がオフしていると判断されたときには、CPU56は、賞球タイマの値を確認し(ステップS302)、その値が0でなければ賞球タイマの値を1減らして(ステップS303)、前述のS308に進む。
なお、ここでは、受信確認信号が受信された後の処理において、S303が実行された後S308に進むことにより、S302により賞球タイマの値が0になったと判断されるまでの間、賞球待ち処理2が実行されるごとに、毎回S309により賞球管理タイマの減算が行なわれる例を説明した。しかし、これに限らず、S301により受信確認信号がオフ状態であると判断されたときには、S303を実行した後リターンするような処理を実行してもよい。
賞球タイマの値が0になったら、CPU56は、確かに受信確認信号がオフしたとして、ステップS304に進む。CPU56は、払出動作中信号オン監視時間値を賞球管理タイマにセットする(ステップS304)。払出動作中信号オン監視時間値は、払出動作中信号が異常に長い時間にわたりオン状態とならないか(オフ状態となっているか)どうかを監視するために用いられる値である。払出動作中信号オン監視時間値は、賞球REQ信号がオフ状態になってから払出動作中信号がオン状態になるまでの標準時間を基準とし、その標準時間よりも長時間であって、払出動作中信号の通信状態に明らかに異常が生じたと判断できる値(所定期間)に予め定められている。したがって、賞球REQ信号がオフ状態になってから払出動作中信号についてオフ状態が継続してオン状態にならない時間が払出動作中信号オン監視時間値に達すると、払出動作中信号の通信状態に異常が生じたと判断される。このように、払出動作中信号オン監視時間値が賞球管理タイマにセットされることにより、賞球管理タイマによる払出動作中信号オン監視時間の計時が可能となる。
次に、CPU56は、受信確認フラグをリセットし(ステップS305)、前述の払出動作待ちフラグをセットする(ステップS306)。これにより、払出動作中信号の受信待ち状態となる。そして、CPU56は、払出動作中信号オン判定時間値を賞球タイマにセット(ステップS307)し、リターンする。ここで、払出動作中信号オン判定時間値は、CPU56が、その値が示す時間だけ払出動作中信号のオン状態が継続したら、確かに払出動作中信号が出力された(オンした)と判定するための値である。これにより、賞球タイマによる払出動作中信号オン判定時間の計時が可能となる。
受信確認信号の停止に応じてステップS306により払出動作待ちフラグがセットされると、ステップS282で払出動作待ちフラグがセットされていると判断されて図34のステップS313に進み、CPU56は、払出動作中信号がオンしているか否かを判断する。払出動作中信号がオンしているときには、後述するステップS314に進む。一方、払出動作中信号がオンしていないときには、前述のS304によりセットされた賞球管理タイマの値を確認し(ステップS318)、その値が0でなければ賞球管理タイマの値を1減らして(ステップS319)、リターンする。賞球管理タイマの値が0になったら、CPU56は、払出動作中信号が異常に長い時間にわたりオフ状態となっていると判断し、払出個数信号、および、払出動作待ちフラグ等の賞球制御に関する信号、タイマ、フラグ等のデータをそれぞれクリア(リセット)し(ステップS320)、賞球プロセスコードの値を0にした後(ステップS321)、リターンする。これにより、受信確認信号が異常に長い時間にわたりオフ状態となっていると判断されたときには、賞球プロセスコードの値が0になることにしたがって、次に図30の賞球待ち処理1が実行されることとなり、賞球制御処理が初期化される。これにより、賞球制御処理が再度実行されていくことによって払出指令信号が再送信されることとなる。
CPU56は、ステップS313で払出動作中信号がオンしていると判断すると、賞球タイマの値を確認し(ステップS314)、その値が0でなければ賞球タイマの値を1減らして(ステップS315)、前述のS318に進む。賞球タイマの値が0になったら、CPU56は、払出動作中信号オフ監視時間値を賞球管理タイマにセットする(ステップS316)。ここで、払出動作中信号オフ監視時間値は、払出動作中信号が異常に長い時間にわたりオフ状態とならないかどうかを監視するために用いられる値であり、払出動作中信号がオン状態になってから賞球の払出動作が完了するまでの標準時間を基準とし、その標準時間よりも長時間であって、払出動作中信号の通信状態に明らかに異常が生じたと判断できる値に予め定められている。したがって、払出動作中信号がオン状態になってからオン状態が継続してオフ状態とならない時間が払出動作中信号オフ監視時間値に達すると、払出動作中信号の通信状態に異常が生じたと判断される。このように払出動作中信号オフ監視時間値が賞球管理タイマにセットされることにより、賞球管理タイマによる払出動作中信号オフ監視時間の計時が可能となる。次に、賞球タイマに払出動作中信号オフ判定時間値をセットする(ステップS316a)。払出動作中信号オフ判定時間値は、遊技制御マイクロコンピュータが、その値が示す時間だけ払出動作中信号のオフ状態が継続したら、確かに払出動作中信号が出力されなくなった(オフした)と確認するための値である。そして、賞球プロセスコードの値を3にして(ステップS317)、処理を終了する。
図35は、賞球プロセスコードの値が3の場合に実行される賞球待ち処理3(ステップS234)を示すフローチャートである。CPU56は、賞球待ち処理3において、払出動作中信号がオフ状態になったか否か確認する(ステップS271)。オフ状態にならないときには、前述の賞球管理タイマの値が0となったか否かを判断する(ステップS277)。賞球管理タイマの値が0でなければ賞球管理タイマの値を1減らして(ステップS278)、処理を終了する。一方、賞球管理タイマの値が0になると、払出動作中信号オフ監視時間が経過したので、前述した払出動作中信号の通信状態に明らかに異常が生じたと判断し、電源確認信号Aをオフ状態とする(ステップS279)とともに、このような通信異常が生じたことを報知することを指令する演出制御コマンドである異常報知コマンド2をセットし(ステップS280)、処理を終了する。なお、図面には示されていないが、S279による電源確認信号Aのオフ状態、および、S280による異常報知コマンド2がセットされた状態は、所定の条件(たとえば、払出動作中信号がその後オフになったこと)が成立したときに解除される。り設定された状態は、このような異常報知コマンド2がセットされると、演出制御コマンドとして異常報知コマンド2が演出制御基板80へ送信される。このような異常報知コマンド2を受信した演出制御基板80の演出制御用CPU101は、可変表示装置9での画像表示、および、スピーカ27からの異常報知音の発生等の異常状態を特定可能な異常報知演出をする制御を行なう。これにより、このような異常状態が生じたことが容易に把握できるようになる。なお、異常報知演出としては、前述のような画像表示および音の発生に限らず、所定のランプを発光制御するようにしてもよく、また、表示、音発生、および、発光のうち、いずれか1つ、いずれか2つの組合せ、または、すべての組合せにより行なうようにしてもよい。
CPU56は、払出動作中信号がオフ状態になったら賞球タイマの値を確認し(ステップS273)、その値が0でなければ賞球タイマの値を1減らして(ステップS274)、処理を終了する。賞球タイマの値が0になったら、確かに払出動作中信号がオフしたとして、賞球REQ待ち時間を賞球タイマにセットする(ステップS275)。そして、賞球プロセスコードの値を0にして(ステップS276)、処理を終了する。上述したように、賞球REQ待ち時間は、次に賞球REQ信号をオン状態にするまでの待ち時間(連続して賞球払出が実行される場合に、複数の賞球REQ信号のオン期間の間に間隔を設けるための時間)である。
以上の処理によって、遊技制御マイクロコンピュータは、払出条件の成立に基づいて払出される賞球としての遊技球の総数を特定可能に総賞球数格納バッファに記憶する。総賞球数格納バッファは、遊技機への電力供給が停止した場合に変動データ保存手段としてのバックアップ電源により記憶内容を少なくとも所定期間保存する景品遊技媒体数記憶手段に相当する。また、遊技制御マイクロコンピュータは、総賞球数格納バッファに記憶されている賞球数に基づいて払出制御マイクロコンピュータに対して所定数の賞球の払出数を指定する払出指令信号を送信する。ここで、所定数は、総賞球数格納バッファに記憶されている賞球数が15個以上であれば15であり、15個未満であれば、総賞球数格納バッファに記憶されている賞球数である。そして、受信確認信号がオン状態になるという所定の条件が成立すると総賞球数格納バッファに記憶されている賞球数から払出指令信号で指定した払出数を減算する減算処理を行なう。
次に、図18のS24により実行される特別図柄コマンド制御処理について説明する。図36は、特別図柄コマンド制御処理を示すフローチャートである。特別図柄コマンド制御処理において、CPU56は、前述のS311またはS280等により異常報知コマンドがセットされたことに基づく異常報知コマンドの送信要求があるか否かを判断する(ステップS720)。送信要求があると判断されたときに、CPU56は、演出制御基板80に対して、送信要求があった異常報知コマンド(たとえば、前述の異常報知コマンド0、異常報知コマンド2等のコマンド)を送信するための処理を行ない(ステップS721)、リターンする。
一方、送信要求がないと判断されたときに、CPU56は、たとえば、特別図柄の可変表示用の制御コマンドのような異常報知コマンド以外の制御コマンドがセットされたことに基づく制御コマンドの送信要求があるか否かを判断する(ステップS722)。送信要求があると判断されたときに、CPU56は、演出制御基板80に対して、送信要求があった異常報知コマンド以外の制御コマンド(たとえば、特別図柄の可変表示用の制御コマンド等のコマンド)を送信するための処理を行ない(ステップS723)、リターンする。このような処理が行なわれることにより、前述のようにセットされたコマンドが主基板31から演出制御基板80へ送信される。
次に、演出制御基板80における演出制御マイクロコンピュータ(演出制御用CPU101およびROM,RAM等の周辺回路)が実行する制御例を説明する。演出制御マイクロコンピュータにおいては、前述の遊技制御マイクロコンピュータと同様に、メイン処理とタイマ割込とが実行されることにより、各種の演出制御が実行される。ここでは、前述の異常報知コマンドを受信したことに応じて演出制御マイクロコンピュータが実行するエラー報知処理について説明する。このエラー報知処理は、タイマ割込処理のサブルーチンの一つとして実行される処理である。
図37は、エラー報知処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、まず、異常報知コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS900)。異常報知コマンドを受信していないと判断されたときには、リターンする。一方、異常報知コマンドを受信したと判断されたときには、受信したコマンドの内容に応じて、可変表示装置9での画像表示、および、スピーカ27からの異常報知音の発生等の異常状態を特定可能な異常報知演出を実行し(ステップS901)、リターンする。このような異常報知演出としては、たとえば、異常報知コマンド0を受信したときには、異常報知コマンド0が示す受信確認信号に異常状態が生じた旨が報知され、異常報知コマンド2を受信したときには、異常報知コマンド2が示す払出動作中信号に異常状態が生じた旨が報知される。
この実施の形態では、減算処理を実行するための所定の条件は、払出制御マイクロコンピュータから受信確認信号を受信したときである。なお、受信確認信号がオンしたときには、払出制御マイクロコンピュータは、払出指令信号で指令された個数の賞球払出をまだ行なっていない。賞球払出が完了したときに総賞球数格納バッファの減算処理を行なうように構成すると、賞球払出中に不正に遊技機の電力供給を停止させた後に電力供給を復旧させるような不正行為によって、不正に多数の賞球払出が行なわれてしまう。例えば、払出指令信号で15個の賞球払出が指令された場合に、10個の賞球払出がなされた時点で、不正に遊技機の電力供給を停止させた後に電力供給を復旧させると、総賞球数格納バッファの内容はなんら減算されていないので、実際には10個の賞球払出はなされているにも関わらず、その10個の賞球払出はなされていないものとして、賞球制御を続行してしまう。
しかし、この実施の形態では、受信確認信号がオンしたときに、すなわち、払出制御マイクロコンピュータが払出指令信号を受け付けて受信確認信号を送信したときに総賞球数格納バッファの減算処理が実行されるので、上記の不正行為を防止することができる。
なお、この実施の形態では、払出条件の成立に基づいて払出される景品遊技媒体の総数を特定可能に記憶する景品遊技媒体数記憶手段として、総数そのものを記憶する総賞球数格納バッファが例示されたが、景品遊技媒体の総数を特定可能に記憶する景品遊技媒体数記憶手段は、各入賞領域への入賞数を記憶したり、賞球数が同じである入賞領域毎の入賞数(例えば6個の賞球数に対応した入賞口14、10個の賞球数に対応した左落とし入賞口29、右落とし入賞口30、左入賞口33、右入賞口39、15個の賞球数に対応した大入賞口への入賞数であって、未だ賞球払出が終了していない入賞数)を記憶するものであってもよい。
図38は、払出制御用の信号の出力の状態の例を示すタイミング図である。ここでは、入賞を検出するスイッチ(例えば、左落とし入賞口スイッチ29a、右落とし入賞口スイッチ30a、左入賞口スイッチ33a、右入賞口スイッチ39a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23)で、6個の入賞が検出されたあと15個の入賞が検出された場合について説明する。上述したように、入賞が検出されると、賞球個数加算処理において、総賞球数格納バッファに入賞に応じた賞球数が加算される。
図38に示すように、6個の入賞が検出されると、CPU56は、総賞球数格納バッファの内容が0でなくなり、かつ、電源確認信号Bがオン状態であることに基づき、賞球REQ信号を出力状態(オン状態:ローレベル)にするとともに、6個を示す払出個数信号を出力状態にすること(ステップS254,S255参照)により、払出指令信号を出力状態とする。つまり、賞球REQ信号と払出個数信号とが同時に出力状態となることにより、払出指令信号が出力状態となる。そして、払出制御マイクロコンピュータは、賞球REQ信号が出力されることにより払出個数信号を受信する。
払出制御用CPU371は、賞球REQ信号を受信すると、払出指令信号を受信したことを示す受信確認信号を出力(オン状態にする)した後、所定時間後に受信確認信号の出力を停止(オフ状態にする)する。そして、受信確認信号の出力の停止時に、球の払出処理中(払出動作中)であることを示す払出動作中信号をオン状態に立ち上げ(オフ状態からオン状態に変化する)、払出モータ289を駆動して払出個数信号が示す6個の賞球の払出処理を実行する。そして、CPU56は、受信確認信号がオン状態となったことに応じて、賞球個数バッファの内容を減算する(ステップS298)とともに、賞球REQ信号を停止状態(オフ状態:ハイレベル)にする(ステップS299)。賞球REQ信号を停止状態にすることにより、払出指令信号が停止状態となる。
払出動作中信号がオン状態を継続しているときには、払出処理(払出動作)の実行中であることが示されていることになる。6個分の賞球の払出処理を終了すると、払出制御用CPU371は、払出動作中信号をオフ状態にする。払出動作中信号の立ち下がり(オン状態からオフ状態への変化)は、払出処理(払出動作)の実行が終了したことを示す払出完了信号が出力された(オンした)ことになる。
CPU56は、払出動作中信号がオフ状態になったことによる払出完了信号に基づいて6個分の賞球が払出されたことを確認すると、払出個数信号の出力を停止状態にする(ステップS271,S243,S244参照)。6個の入賞に基づく払出処理を終了すると、CPU56は、総賞球数格納バッファの内容が0でないことに基づいて、賞球REQ信号を出力状態にするとともに、15個を示す払出個数信号を出力状態にする。このように、払出動作中信号がオフ状態になるまでは、払出指令信号の出力が禁止されることとなる。つまり、図30のS241で払出動作中信号がオフであると確認され、かつ、S245で賞球REQ待ち時間が経過したことが確認されなければ、次の賞球送信処理が実行されず、払出個数信号および賞球REQ信号が出力されないので、払出動作中信号がオフ状態になるまでは、払出指令信号の出力が禁止されるのである。言い換えると、CPU56は、受信確認信号に応じて賞球払出個数を減算する減算処理を行なう(S298)とともに、賞球REQ信号の出力を停止させることにより払出指令信号の出力を停止した(S299)後、減算処理後に記憶されている払出数に残数があるときであっても、払出動作中信号のオン状態の出力が停止し(S241N)、賞球REQ待ち時間が経過するまで(S245Y)次の払出指令信号の出力を禁止する。
この実施の形態では、図38に示すように、後に発生した15個の入賞に基づく払出処理は、6個の入賞に基づく払出処理が終了するまで待たされる。すなわち、連続して複数の入賞が発生した場合には、CPU56は、先の入賞に基づく賞球の払出しが払出完了信号によって確認され、賞球REQ待ち時間が経過するまで、後の入賞に基づく賞球の払出要求の送出を待つ。換言すれば、遊技制御マイクロコンピュータにおける払出指令信号送信手段は、景品遊技媒体数記憶数減算手段による減算処理の後に景品遊技媒体数記憶手段(この例では総賞球数格納バッファ)に未払出の景品遊技媒体数が記憶されていたときには、払出指令信号で指定した払出数の景品遊技媒体の払出処理が終了し、所定の待ち時間が経過したことを条件に、後に次の払出指令信号を出力する。
次に、払出制御マイクロコンピュータ(払出制御用CPU371およびROM,RAM371a等の周辺回路)の動作を説明する。図39は、払出制御マイクロコンピュータにおける出力ポートの割り当ての例を示す説明図である。図39に示すように、出力ポート0は、ステッピングモータによる発射モータ94に供給される各相の信号と、ステッピングモータによる払出モータ289に供給される各相の信号とを出力するための出力ポートである。また、出力ポート1は、払出動作中信号、球切れLED52、賞球LED51、受信確認信号、遊技機外部に出力される賞球情報、球貸し情報、遊技機エラー情報、および、電源確認信号Bを出力するための出力ポートである。
出力ポート2は、7セグメントLEDによるエラー表示LED374の各セグメント出力の出力ポートである。出力ポート3は、カードユニット50へのEXS信号およびPRDY信号に加えて、主基板31への満タン検出信号および球切れ検出信号を出力するための出力ポートである。
図40は、払出制御マイクロコンピュータにおける入力ポートのビット割り当ての例を示す説明図である。図40に示すように、入力ポート0のビット0〜3には、4ビットの払出個数信号が入力され、ビット4〜7には、それぞれ、電源監視回路920からの電源確認信号(電源断信号)A、主基板31からの賞球REQ信号、球切れスイッチ187の検出信号、払出モータ位置センサ295の検出信号が入力される。また、入力ポート1のビット0〜4には、それぞれ、払出カウントスイッチ301の検出信号、エラー解除スイッチ375からの操作信号、単発発射スイッチからの信号、タッチセンサからのタッチセンサ信号、満タンスイッチ48の検出信号が入力される。入力ポート1のビット5〜7には、それぞれ、カードユニット50からのVL信号、BRDY信号、BRQ信号が入力される。また、入力ポート2のビット0は、主基板31からの払出初期化信号が入力される。
図41は、遊技機の払出制御マイクロコンピュータとカードユニット50との間の通信を説明するためのタイミング図である。払出制御マイクロコンピュータは、遊技機への電力供給が開始され、払出動作が可能なときにはPRDY信号をオン状態にする。カードユニット50は、電力供給が開始されると、接続信号としてのVL信号をオン状態にする。カードユニット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッチが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カードユニット50は、払出制御マイクロコンピュータにBRDY信号を出力する。すなわち、BRDY信号をオン状態にする。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット50は、払出制御マイクロコンピュータにBRQ信号を出力する。すなわち、BRQ信号をオン状態にする。
そして、払出制御マイクロコンピュータは、カードユニット50に対するEXS信号をオン状態にし、カードユニット50からのBRQ信号の立ち下がり(オフ)を検出すると、払出モータ289を駆動し、所定個(例えば25個)の貸し球を遊技者に払出す。そして、払出が完了したら、払出制御マイクロコンピュータは、カードユニット50に対するEXS信号を立ち下げる。すなわちEXS信号をオフ状態にする。
次に、払出制御マイクロコンピュータの動作について説明する。図42は、払出制御マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、払出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行なう。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS703)。また、払出制御用CPU371は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行ない(ステップS704)、CTCおよびPIOの初期化(ステップS705)を行なった後に、RAM371aをアクセス可能状態に設定する(ステップS706)。
この実施の形態では、内蔵CTCのうちの一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理およびステップS705の処理において、使用するチャネルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定が行なわれる。そして、そのチャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タイマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
なお、タイマモードに設定されたチャネル(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベクタは、タイマ割込処理の先頭アドレスに相当するものである。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとでタイマ割込処理の先頭アドレスが特定される。タイマ割込処理では、払出制御処理が実行される。
この実施の形態では、払出制御用CPU371でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CTCのカウントアップに基づく割込処理を使用することができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた割込処理開始アドレスを設定することができる。
CTCのチャネル3(CH3)のカウントアップに基づく割込は、CPUの内部クロック(システムクロック)をカウントダウンしてレジスタ値が「0」になったら発生する割込であり、タイマ割込として用いられる。具体的には、CPU371の動作クロックを分周したクロックがCTCに与えられ、クロックの入力によってレジスタの値が減算され、レジスタの値が0になるとタイマ割込が発生する。例えば、CH3のレジスタ値はシステムクロックの1/256周期で減算される。分周したクロックに基づいて減算が行なわれるので、レジスタの初期値は大きくならない。
次いで、払出制御用CPU371は、通常の初期化処理を実行する(ステップS711〜ステップS713)。初期化処理では、払出制御用CPU371は、まず、RAMクリア処理を行なう(ステップS711)。また、RAM371aの作業領域のフラグやカウンタなどに初期値を設定する(ステップS711a)。そして、定期的にタイマ割込がかかるように払出制御用CPU371に設けられているCTCのレジスタの設定が行なわれる(ステップS712)。すなわち、初期値としてタイマ割込発生間隔に相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理のステップS701において割込禁止とされているので、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS713)。その後、ループ処理に入る。
上記のように、この実施の形態では、払出制御用CPU371の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定される。そして、タイマ割込が発生すると、タイマ割込処理において払出制御処理(図43のステップS750〜S760)が実行される。
払出制御処理において、払出制御用CPU371は、まず、発射モータ94に対する励磁パターンの出力処理(発射モータφ1〜φ4のパターンの出力ポート0への出力)を行なう(ステップS750)。なお、ステップS752の発射モータ制御処理において、励磁パターンがRAM領域である励磁パターンバッファに格納され、ステップS750では、払出制御用CPU371は、励磁パターンバッファの内容を出力ポート0の下位4ビットに出力する処理を行なう。
次に、払出制御用CPU371は、スイッチ処理を実行する(ステップS751)。スイッチ処理は、遊技制御マイクロコンピュータにおけるスイッチ処理と同様の処理であり、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、払出制御用CPU371は、発射モータ制御処理を実行する(ステップS752)。発射モータ制御処理では、発射モータφ1〜φ4のパターンを励磁パターンバッファに格納する。また、発射モータ94を不能動化すべきときには、発射モータ94を回転させない発射モータφ1〜φ4のパターンを励磁パターンバッファに格納する。また、払出制御用CPU371は、払出モータ制御処理を実行する(ステップS753)。払出モータ制御処理では、払出モータ289を駆動すべきときには、払出モータφ1〜φ4のパターンを出力ポート0に出力するための処理が行なわれる。そして、カードユニット50と通信を行なうプリペイドカードユニット制御処理を実行する(ステップS754)。
次いで、払出制御用CPU371は、主基板31の遊技制御マイクロコンピュータと通信を行なう主制御通信処理を実行する(ステップS755)。さらに、カードユニット50からの球貸し要求に応じて貸し球を払出す制御を行ない、また、主基板からの払出個数信号が示す個数の賞球を払出す制御を行なう払出制御処理を実行する(ステップS756)。
そして、払出制御用CPU371は、各種のエラーを検出するエラー処理を実行する(ステップS757)。また、遊技機外部に出力される賞球情報や球貸し情報を出力するための情報出力処理を実行する(ステップS758)。また、エラー処理の結果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行なうとともに、賞球LED51および球切れLED52を点灯するための表示制御処理を実行する(ステップS759)。なお、払出制御用CPU371は、表示制御処理において、賞球REQ信号がオン状態であるときに、賞球LED51を点灯するための制御を行なう。また、賞球REQ信号がオフ状態になったら、賞球LED51を消灯するための制御を行なう。
また、遊技制御マイクロコンピュータの場合と同様に、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられ、払出制御用CPU371は、出力ポートバッファの内容を出力ポートに出力する。(ステップS760:出力処理)。ただし、出力ポート0の下位4ビット(発射モータφ1〜φ4)については、ステップS750で実行されているので、出力処理においては、出力ポート0の下位4ビットについての出力を行なわない。出力ポートバッファは、払出モータ制御処理(ステップS753)、プリペイドカード制御処理(ステップS754)、主制御通信処理(ステップS755)、情報出力処理(ステップS758)および表示制御処理(ステップS759)で更新される。
なお、主基板31に対して送信される電源確認信号Bは、払出制御基板37への電力の供給が停止したときにオフ状態になる。また、前述のステップS711aの作業領域の設定では、電源確認信号Bに対応した出力ポートバッファの内容が、電源確認信号Bのオン状態に対応した値に設定される。そして、ステップS760の出力処理が実行されると、出力ポートバッファの内容が出力ポートに出力されるので、主基板31への電源確認信号Bがオン状態になる。従って、電源確認信号Bは、払出制御基板37の立ち上がり時に出力される(オン状態になる)ことになる。なお、電源瞬断等から復帰した場合も、電源確認信号Bが出力される。
図44は、ステップS752の発射モータ制御処理を示すフローチャートである。発射モータ制御処理において、払出制御用CPU371は、カードユニット50からのVL信号がオフ状態である場合(プリペイドカード未接続)、主基板31からの電源確認信号Aがオフ状態である場合(主制御未接続)、または満タンスイッチ48がオン状態である場合(下皿満タン)には、ステップS518に移行する(ステップS511,S512,S513)。プリペイドカード未接続でなく、主制御未接続でなく、下皿満タンでもない場合にはステップS514に移行する。ステップS514では、払出制御用CPU371は、タッチセンサ信号がオン状態になっているか否か確認する。オン状態になっていればステップS515に移行し、オン状態になっていなければステップS518に移行する。
ステップS515では、払出制御用CPU371は、発射モータ励磁パターンカウンタを+1する。そして、ROMに格納されている発射モータ励磁パターンテーブルから、励磁パターンカウンタの値に応じたデータを読み出す(ステップS516)。さらに、読み出したデータを、発射モータ励磁パターンバッファにセットする(ステップS517)。上述したように、発射モータ励磁パターンバッファの内容は、ステップS750において出力ポートに出力される。なお、発射モータ励磁パターンテーブルには、発射モータ94を回転させるための各ステップの励磁パターン(発射モータφ1〜φ4)のデータが順次設定されている。
ステップS518では、未回転データ(発射モータ94を回転させないための励磁パターン)を発射モータ励磁パターンバッファにセットする。
図45は、ステップS753の払出モータ制御処理を示すフローチャートである。払出モータ制御処理において、払出制御用CPU371は、払出モータ制御コードの値に応じて、ステップS521〜S526のいずれかの処理を実行する。
払出モータ制御コードの値が0の場合に実行される払出モータ通常処理(ステップS521)では、払出制御用CPU371は、ポインタを、ROMに格納されているテーブルの先頭アドレスにセットする。払出モータ通常処理設定テーブルには、球払出時の払出モータ289を回転させるための各ステップの励磁パターン(払出モータφ1〜φ4)のデータが順次設定されている払出モータ励磁パターンテーブルが格納されている。
払出モータ制御コードの値が1の場合に実行される払出モータ起動準備処理(ステップS522)では、払出制御用CPU371は、出力ポート0の出力状態に対応した出力ポートバッファのビット0〜3に励磁パターンの初期値を設定する等の処理を行なう。
払出モータ制御コードの値が2の場合に実行される払出モータスローアップ処理(ステップS523)では、払出制御用CPU371は、払出モータ289を滑らかに回転開始させるために、定速処理の場合よりも長い間隔で、かつ、徐々に定速処理の場合の時間間隔に近づくような時間間隔で、払出モータ励磁パターンテーブルの内容を読み出して出力ポート0の出力状態に対応した出力ポートバッファのビット0〜3に設定する。読み出しに際して、ポインタが指すアドレスの払出モータ励磁パターンテーブルの内容を読み出すとともに、ポインタの値を+1する。
払出モータ制御コードの値が3の場合に実行される払出モータ定速処理(ステップS524)では、払出制御用CPU371は、定期的に払出モータ励磁パターンテーブルの内容を読み出して出力ポート0の出力状態に対応した出力ポートバッファのビット0〜3に設定する。
払出モータ制御コードの値が4の場合に実行される払出モータブレーキ処理(ステップS525)では、払出制御用CPU371は、払出モータ289を滑らかに停止させるために、定速処理の場合よりも長い間隔で、かつ、徐々に定速処理の場合の時間間隔から遠ざかるような時間間隔で、払出モータ励磁パターンテーブルの内容を読み出して出力ポート0の出力状態に対応した出力ポートバッファのビット0〜3に設定する。
払出モータ制御コードの値が5の場合に実行される球噛み時払出モータブレーキ処理(ステップS526)では、払出制御用CPU371は、球噛みを解除するための回転の場合に、払出モータ289を滑らかに停止させるために、球噛みを解除するための払出モータ289の回転の場合よりも長い間隔で、かつ、徐々に定速処理の場合の時間間隔から遠ざかるような時間間隔で、払出モータ励磁パターンテーブルの内容を読み出して出力ポート0の出力状態に対応した出力ポートバッファのビット0〜3に設定する。
図46は、ステップS755の主制御通信処理を示すフローチャートである。主制御通信処理では、払出制御用CPU371は、主制御通信制御コードの値に応じて、ステップS531、S532a、S532b、S532c、S533のいずれかの処理を実行する。
図47は、主制御通信制御コードの値が0の場合に実行される主制御通信通常処理(ステップS531)を示すフローチャートである。主制御通信通常処理において、払出制御用CPU371は、エラービットがオンしている場合には、以降の処理を実行せずに処理を終了する(ステップS541)。エラービットとは、各種のエラーが発生したことが検出されたときにセットされるエラーフラグにおけるビットである。ステップS541では、エラーフラグ中のビットが1つでもセットされていたら、エラービットがセットされていると判断する。このようにエラービットがセットされると、後述するようにエラービットの種類に応じて、異常状態としてのエラー状態が発生したことが報知される。
また、払出制御用CPU371は、BRDY信号がオン状態であれば、以降の処理を実行せずに処理を終了する(ステップS542)。BRDY信号がオン状態であるということは、カードユニット50から球貸し要求が発生していることを意味する。すなわち、球貸し要求が発生しているときには、主基板31の遊技制御マイクロコンピュータとの通信(賞球払出に関する通信)が進行しない。さらに、球払出動作中である場合すなわち後述する球貸し動作中フラグがセットされている場合にも、以降の処理を実行せずに処理を終了する(ステップS543)。従って、球払出動作中である場合にも、主基板31の遊技制御マイクロコンピュータとの通信(賞球払出に関する通信)が進行しない。また、主基板31からの電源確認信号Aがオフ状態である場合には、賞球REQ信号以降の処理を実行せずに処理を終了する(ステップS544)。
このように、払出制御マイクロコンピュータが電源確認信号Aを受信していないとき、すなわち、遊技制御マイクロコンピュータが払出制御マイクロコンピュータに接続されていないときには、CPU56側で、受信確認信号の受信に応じた払出数の減算処理が行なえない状態である。このようなときには、S544からそのままリターンすることにより払出制御用CPU371による払出処理が禁止される。
ステップS541〜S543の条件が成立せず、電源確認信号Aがオン状態である場合には、払出制御用CPU371は、オン状態となった賞球REQ信号を受信したか否かを判断する(ステップS545a)。賞球REQ信号がオン状態ではないときは、リターンする。一方、払出制御用CPU371は、賞球REQ信号がオン状態であるときに、満タンスイッチ48および球切れスイッチ187の検出信号を確認することにより、満タン検出状態または球切れ検出状態であるか否かを判断する(S545b)。なお、満タン検出状態または球切れ検出状態であるか否かは、後述する満タンエラービットおよび球切れエラービットがセットされているかどうかを確認することにより判断してもよい。満タン検出状態または球切れ検出状態でないときは、払出個数信号を取り込むことを決定し(実際の取込みは後述するS551cで実行される)、受信確認信号をオン状態とすることにより出力する(ステップS546)。具体的には、出力ポート1の出力状態に対応した出力ポートバッファにおける受信確認信号に対応したビットをオン状態に設定する。一方、満タン検出状態または球切れ検出状態であるときは、リターンする。これにより、満タン検出状態または球切れ検出状態というような払出停止状態においては、球の払出しが困難な状況であるため、受信確認信号が出力されない。
そして、受信確認信号をオン状態としたときは、賞球REQ信号監視時間値を主制御通信制御タイマ1にセットする(ステップS547a)。ここで、主制御通信制御タイマ1は、主基板31の遊技制御マイクロコンピュータとの通信に関わる時間の監視等に使用される主制御通信制御タイマのうちの1つである。賞球REQ信号監視時間値は、賞球REQ信号が異常に長い時間にわたりオン状態となっているかどうかを監視するために用いられる値である。賞球REQ信号監視時間値は、賞球REQ信号がオン状態になってからオフ状態になるまでの標準時間を基準とし、その標準時間よりも長時間であって、賞球REQ信号の通信状態に明らかに異常が生じたと判断できる値に予め定められている。したがって、賞球REQ信号がオン状態になってからオン状態が継続している時間が賞球REQ信号監視時間値に達すると、賞球REQ信号の通信状態に異常が生じたと判断される。このように、賞球REQ信号監視時間値が主制御通信制御タイマ1にセットされることにより、賞球REQ信号監視の計時が可能となる。
次に、受信確認信号出力時間値を主制御通信制御タイマ2にセットする(ステップS547b)。ここで、主制御通信制御タイマ2は、主制御通信制御タイマのうちの1つである。受信確認信号出力時間値は、オン状態にした受信確認信号を監視して所定時間後にオフ状態にする時間の値である。受信確認信号出力時間値は、受信確認信号がオン状態になってから、賞球REQ信号のオフに基づいて後述するS551cにより賞球未払出個数カウンタに賞球の払出個数がセットされた後、後述するS551dで払出動作中信号がオンするときまでの時間に予め定められている。このように、受信確認信号出力時間値が主制御通信制御タイマ2にセットされることにより、受信確認信号を払出動作中信号のオン状態への変化と同期させてオフ状態にするための計時が可能となる。そして、主制御通信制御コードの値を1にして(ステップS548)、処理を終了する。
図48は、主制御通信制御コードの値が1の場合に実行される第1主制御通信中処理(ステップS532a)および主制御通信制御コードの値が2の場合に実行される第2主制御通信中処理(ステップS532b)を示すフローチャートである。図48では、(a)に第1主制御通信中処理が示され、(b)に第2主制御通信中処理が示される。(a)の第1主制御通信中処理において、払出制御用CPU371は、受信確認信号がオン状態となっているか否かを判断(たとえば、主制御通信制御タイマの数値データが計時中のデータとなっているときに受信確認信号がオン状態となっていると判断する)し(ステップS550a)、オフ状態になったらステップS551に移行する。一方、オン状態になっている場合には、主制御通信制御タイマ2の値を1減算する(ステップS550b)。そして、払出制御用CPU371は、主制御通信制御タイマ2の値が0になっているかどうかを判断する(ステップS550c)。主制御通信制御タイマ2の値が0になっていなければ、ステップS551に移行する。一方、主制御通信制御タイマ2の値が0になったら、受信確認信号をオフ状態にし(ステップS550d)、主制御通信制御コードの値を1にして(ステップS550e)、処理を終了する。
次に、(b)の第2主制御通信中処理において、払出制御用CPU371は、賞球REQ信号がオフ状態になったか否かを確認する(ステップS551)。オフ状態になったら、払出個数信号が示す賞球数を、払出指令信号により指定された賞球数のうちの未払出数を計数記憶する手段としての未払出個数カウンタにセットする(ステップS551c)。このように未払出個数カウンタに賞球数がセットされると、後述する図52の払出開始待ち処理のS632で、賞球を払出す動作の実行中であることを示すフラグである賞球動作中フラグがセットされることとなる。なお、未払出個数カウンタは、揮発性(電源バックアップされない)のRAM領域に形成されている。そして、払出制御用CPU371は、払出動作中信号をオン状態にした後(ステップS551d)、主制御通信制御コードの値を3にして(ステップS556)、処理を終了する。
また、ステップS551において賞球REQ信号がオフ状態になっていない場合には、主制御通信制御タイマ1の値を1減算する(ステップS551a)。そして、主制御通信制御タイマ1の値が0になっていたら(ステップS551b)、賞球REQ信号がオフする必要があるにもかかわらずオフしなかったとして、エラーフラグのうち賞球REQ信号エラービットをセットし(ステップS552)、処理を終了する。このように、賞球REQ信号がオン状態になってからオン状態が継続している時間が前述のS547aでセットされた賞球REQ信号監視時間に達すると、賞球REQ信号エラービットがセットされることにより、賞球REQ信号の通信状態に異常が生じたことが報知される。
図49、主制御通信制御コードの値が3の場合に実行される第3主制御通信中処理(ステップS532b)を示すフローチャートである。第3主制御通信中処理のステップS553において、払出制御用CPU371は、賞球を払出す動作の実行中であることを示すフラグである賞球動作中フラグ(後述するS632によりセットされる)がセットされているか否か判断し(ステップS553)、セットされていない場合すなわち賞球動作の実行中でない場合には、払出動作中信号をオフ状態にするための処理を行なう(ステップS554)。具体的には、出力ポート1の出力状態に対応した出力ポートバッファにおける払出動作中信号に対応したビットをオフ状態に設定する。また、主制御通信制御タイマ3に払出個数信号がオフするのを監視するための払出個数信号オフ監視時間をセットする(ステップS555)。ここで、主制御通信制御タイマ3は、主制御通信制御タイマのうちの1つである。払出個数信号オフ監視時間は、払出動作中信号がオフ状態になってから払出個数信号がオフ状態になるまでの標準時間を基準とし、その標準時間よりも長時間であって、払出個数信号の通信状態に明らかに異常が生じたと判断できる値に予め定められている。したがって、払出動作中信号がオフ状態になってから払出個数信号がオフ状態にならない時間が払出個数信号オフ監視時間に達すると、払出個数信号の通信状態に異常が生じたと判断される。そして、主制御通信制御コードの値を4にして(ステップS556)、処理を終了する。
図50は、主制御通信制御コードの値が4の場合に実行される主制御通信終了処理(ステップS533)を示すフローチャートである。主制御通信中処理において、払出制御用CPU371は、払出個数信号がオフ状態になったか否かを確認する(ステップS561)。オフ状態になったらステップS565に移行する。オフ状態になっていない場合には、主制御通信制御タイマ3の値を1減算する(ステップS562)。そして、主制御通信制御タイマの値が0になっていたら(ステップS563)、払出個数信号がオフしなかったとして、エラーフラグのうち払出個数信号エラービットをセットし(ステップS564)、ステップS565に移行する。このように、払出動作中信号がオフ状態になってから払出個数信号がオフ状態にならない時間が払出個数信号オフ監視時間に達すると、払出個数信号エラービットがセットされることにより、払出個数信号の通信状態に異常が生じたことが報知される。ステップS565では、主制御通信制御コードの値を0にして(ステップS565)、処理を終了する。
図51は、ステップS756の払出制御処理を示すフローチャートである。払出制御処理において、払出制御用CPU371は、払出カウントスイッチ301の検出信号がオン状態になったことを確認したら、未払出個数カウンタの値を1減らす。その後、払出制御コードの値に応じてステップS610〜S612のいずれかの処理を実行する。
図52は、払出制御コードが0の場合に実行される払出開始待ち処理(ステップS610)を示すフローチャートである。払出開始待ち処理において、払出制御用CPU371は、エラービットがセットされていたら、以降の処理を実行しない(ステップS621)。また、BRDY信号がオン状態でなければ、ステップS631以降の賞球払出のための処理を実行する。BRDY信号がオン状態であって、さらに、球貸し要求信号であるBRQ信号がオン状態になっていたら球貸し動作中フラグをセットする(ステップS623,S624)。そして、未払出個数カウンタに「25」をセットし(ステップS625)、払出モータ回転回数バッファに未払出個数カウンタに「25」をセットする(ステップS626)。
払出モータ回転回数バッファは、払出モータ制御処理(ステップS753)において参照される。すなわち、払出モータ制御処理では、払出モータ回転回数バッファにセットされた値に対応した回転数分だけ払出モータ289を回転させる制御が実行される。
その後、払出制御用CPU371は、払出モータ制御処理で実行される処理を選択するための払出モータ制御コードに、払出モータ起動準備処理(ステップS522)に応じた値(具体的は「1」)をセットし(ステップS634)、払出制御コードの値を1にして(ステップS635)、処理を終了する。
ステップS631では、払出制御用CPU371は、未払出個数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS631)。0であれば処理を終了する。未払出個数カウンタには、主制御通信中処理におけるステップS551cにおいて、すなわち、主基板31の遊技制御マイクロコンピュータから賞球REQ信号を受けた後、賞球REQ信号がオフになったときに、0でない値(払出個数信号が示す数)がセットされている。従って、未払出個数カウンタの値が0でない場合には、賞球動作中フラグをセットし(ステップS632)、払出モータ回転回数バッファに未払出個数カウンタの値をセットする(ステップS633)。そして、ステップS634に移行する。
図53は、払出制御コードが1の場合に実行される払出モータ停止待ち処理(ステップS611)を示すフローチャートである。払出モータ停止待ち処理において、払出制御用CPU371は、払出動作が終了したか否か確認する(ステップS641)。払出制御用CPU371は、例えば、払出モータ制御処理における払出モータブレーキ処理(ステップS525)が終了するときにその旨のフラグをセットし、ステップS641においてそのフラグを確認することによって払出動作が終了したか否かを確認することができる。
払出動作が終了した場合には、払出制御用CPU371は、払出制御監視タイマに払出通過監視時間をセットする(ステップS642)。払出通過監視時間は、最後の払出球が払出モータ289によって払出されてから払出カウントスイッチ301を通過するまでの時間に、余裕を持たせた時間である。そして、払出制御コードの値を2にして(ステップS643)、処理を終了する。
図54は、払出制御コードの値が2の場合に実行される払出通過待ち処理(ステップS612)を示すフローチャートである。払出通過待ち処理において、払出制御用CPU371は、まず、払出制御タイマの値を−1する(ステップS651)。そして、払出制御タイマの値を確認し、その値が0になっていなければ、すなわち払出制御タイマがタイムアウトしていなければ処理を終了する。
払出制御タイマがタイムアウトしていれば、未払出個数カウンタの値を確認する(ステップS653)。払出動作が正常に実行されれば、払出制御タイマがタイムアウトする前に、払出モータ289によって払出された遊技球は全て払出カウントスイッチ301を通過し、ステップS601,S602の処理によって未払出個数カウンタの値は0になっている。未払出個数カウンタの値が正の値を示している場合には、実際に払出された遊技球が払出予定数よりも少ない(払出不足)ことを意味する。また、未払出個数カウンタの値が負の値を示している場合には、実際に払出された遊技球が払出予定数よりも多い(払出過多)ことを意味する。
払出制御用CPU371は、未払出個数カウンタの値が正の値になっていない場合(払出不足でない場合)には、払出処理中であることを示す内部状態を、そうでない状態に変更する。具体的には、球貸し動作を実行中であったときには、すなわち、球貸し動作中フラグがセットされている場合には、球貸し動作中フラグをリセットする(ステップS654,S655)。また、賞球動作を実行中であったときには、すなわち、賞球動作中フラグがセットされている場合には、賞球動作中フラグをリセットする(ステップS654,S656)。その後、再払出動作カウンタをクリアし(ステップS657)、払出制御コードの値を0にして(ステップS658)、処理を終了する。なお、払出動作が正常に実行された場合にはステップS657の処理は不要であるが、後述する補正払出処理が実行された後にはステップS657の処理が必要になる。また、この実施の形態では、払出過多の場合にも払出処理が正常に終了したとみなすが、払出過多の場合には、エラーが生じたとしてその旨を報知するようにしてもよい。
ステップS653で未払出個数カウンタの値が正の値になっていることを確認すると、払出制御用CPU371は、ステップS661〜ステップS666の補正払出処理のための制御を行なう。ここでは、払出予定数分の遊技球が払出されるまで、最大2回の再払出動作を行なう。2回の再払出動作を行なっても払出予定数分の遊技球が払出されない場合には、エラービットをセットする。
払出制御用CPU371は、ステップS661において、再払出動作カウンタの値が2になっているか否か確認する。2になっていなければ、払出モータ回転回数バッファに未払出個数カウンタの値をセットし(ステップS662)、払出モータ制御コードに払出モータ起動準備処理に応じた値(「1」)をセットする(ステップS663)。また、再払出動作カウンタの値を+1し(ステップS664)、払出制御コードの値を1にして(ステップS665)、処理を終了する。なお、ステップS662,S663,S665の処理は、払出モータ回転回数バッファにセットされる値が異なるものの、払出開始待ち処理におけるステップS633〜S635の処理と同じである。
ステップS661において、再払出動作カウンタの値が2になっていることを確認したら、払出制御用CPU371は、エラーフラグのうち、払出カウントスイッチ未通過エラービット(払出ケースエラービット)をセットして(ステップS666)、処理を終了する。
従って、この実施の形態では、払出制御マイクロコンピュータにおける景品遊技媒体払出制御手段は、払出検出手段としての払出カウントスイッチ301からの検出信号に基づいて、揮発性記憶手段(この例では未払出個数カウンタ)に記憶された払出数に満たない景品遊技媒体の払出しが行なわれたことを検出したときに、あらかじめ決められた所定回(この例では2回)を限度として、払出手段に不足分の景品遊技媒体の払出しを行なわせる。
図55は、払出モータ制御処理(ステップS753)において実行される球噛み検出処理を説明するためのタイミング図である。払出モータ制御処理における払出モータ定速処理(ステップS524)では、払出制御用CPU371は、払出モータ位置センサ295の検出信号を監視している。払出モータ位置センサ295の検出信号は、例えば、カム292が1回転する毎に2回オン状態になる。カム292が1回転する毎に検出信号が2回出力されるようにするために、カム292において、払出モータ位置センサ295における発光部からの光を受ける部分における2箇所(軸に対して対称な位置)に反射体が設けられている。そして、払出モータ位置センサ295における受光部の出力を検出信号とする。
従って、払出制御用CPU371は、払出モータ289に対して1/2回転以上のステップ数の励磁パターンを与えたにもかかわらず、払出モータ位置センサ295の検出信号がオン状態にならない場合には、実際には、カム292の部分にごみなどの異物が付着して遊技球が詰まった(球噛みが生じた)こと等に起因して払出モータ289が回転せず、その結果、カム292が回転していないと判断することができる。
この実施の形態では、払出モータ289は、16ステップ分の励磁パターンを受けると1回転する。そして、払出制御用CPU371は、例えば、図55に示すように、払出制御用CPU371は、払出モータ289に対して8ステップ分の励磁パターンを与える毎に払出モータ位置センサ295の検出信号を確認して、払出モータ289が回転しているか否か判定する。そして、5回連続して同一状態(払出モータ位置センサ295の検出信号がオフ状態が5回連続、またはオン状態が5回連続)であったら、球噛みが生じたとして、払出モータ制御処理において球噛み解除処理を実行する。
払出制御用CPU371は、球噛み解除処理において、図56に示すように、払出モータ289を高速回転させる処理と中速回転させる処理とを所定回(例えば9回)繰り返す。そして、払出モータ289に対して8ステップ分の励磁パターンを与える毎に払出モータ位置センサ295の検出信号を確認して、払出モータ289が回転しているか否か判定する。検出信号によって払出モータ289の回転が復旧したと判断される場合には、球噛み解除処理を終了して、通常の球払出処理に戻る。
高速回転させる処理と中速回転させる処理とを所定回実行しても払出モータ位置センサ295の検出信号に変化が生じなかった場合には、エラーフラグのうち、球噛みエラービット(払出ケースエラービット)をセットする。なお、払出ケースエラービットがセットされている場合には、払出制御用CPU371は、払出モータ289を駆動しない。
このように、払出制御マイクロコンピュータは、払出手段の動作状態を監視する駆動状態監視手段と、駆動状態監視手段が払出手段の動作不良を検出したときに払出手段の駆動を停止させる駆動停止手段とを含む。
次に、エラー処理について説明する。図57は、エラーの種類とエラー表示用LED374の表示との関係等を示す説明図である。図57に示すように、主基板31からの電源確認信号Aがオフ状態になった場合(たとえば、信号線の断線時、および、図35に示す払出動作中信号の通信状態の異常時等)には、払出制御用CPU371は、主制御未接続エラーとして、エラー表示用LED374に「1」を表示する制御を行なう。なお図35に示す払出動作中信号の通信状態の異常(遊技制御マイクロコンピュータ側で受信した払出動作中信号が、オン状態になってから所定時間以上経過してもオフ状態とならない異常状態)については、電源確認信号Aの信号を用いずに、個別に異常状態を示す信号を送信する信号線を設けて、払出制御用CPU371側で異常状態の種類を認識可能となるようにしてもよい。払出カウントスイッチ301の断線または払出カウントスイッチ301の部分において球詰まりが発生した場合には、払出スイッチ異常検知エラー1として、エラー表示用LED374に「2」を表示する制御を行なう。なお、払出カウントスイッチ301の断線または払出カウントスイッチ301の部分において球詰まりが発生したことは、払出カウントスイッチ301の検出信号がオフ状態にならなかったことによって判定される。
遊技球の払出動作中でないにも関わらず払出カウントスイッチ301の検出信号がオン状態になった場合には、払出スイッチ異常検知エラー2として、エラー表示用LED374に「3」を表示する制御を行なう。払出モータ289の回転異常または遊技球が払出されたにも関わらず払出カウントスイッチ301の検出信号がオン状態にならない場合には、払出ケースエラーとして、エラー表示用LED374に「4」を表示する制御を行なう。不正なタイミングで賞球REQ信号がオン状態になった場合には、賞球REQ信号エラーとして、エラー表示用LED374に「5」を表示する制御を行なう。
また、下皿満タン状態すなわち満タンスイッチ48がオン状態になった場合には、満タンエラーとして、エラー表示用LED374に「6」を表示する制御を行なう。補給球の不足状態すなわち球切れスイッチ187がオン状態になった場合には、球切れエラーとして、エラー表示用LED374に「7」を表示する制御を行なう。
さらに、カードユニット50からのVL信号がオフ状態になった場合には、プリペイドカードユニット未接続エラーとして、エラー表示用LED374に「8」を表示する制御を行なう。不正なタイミングでカードユニット50と通信がなされた場合には、プリペイドカードユニット通信エラーとして、エラー表示用LED374に「9」を表示する制御を行なう。なお、プリペイドカードユニット通信エラーは、プリペイドカードユニット制御処理(ステップS754)において検出される。不正なタイミングで払出個数信号がオン状態になった場合には、払出個数信号エラーとして、エラー表示用LED374に「0」を表示する制御を行なう。
以上のエラーのうち、主制御未接続エラー、払出スイッチ異常検知エラー2、払出ケースエラー、賞球REQ信号エラー、または、払出個数信号エラーが発生した後、エラー解除スイッチ375が操作され、エラー解除スイッチ375から操作信号が出力されたら(オン状態になったら)、払出制御マイクロコンピュータは、エラーが発生する前の状態に復帰する。
図58、図59は、ステップS757のエラー処理を示すフローチャートである。エラー処理において、払出制御用CPU371は、エラーフラグをチェックし、そのうちのセットされているビットが、主制御未接続エラー、払出スイッチ異常検知エラー2、払出ケースエラー、賞球REQ信号エラーおよび払出個数信号エラーのみ(3つのうちのいずれかのビットのみ、もしくは3つのうちの2ビットのみ、またはそれら3ビットのみ)であるか否か確認する(ステップS671)。セットされているビットがそれらのみである場合には、エラー解除スイッチ375から操作信号がオン状態になったか否か確認する(ステップS672)。操作信号がオン状態になったら、エラー復帰時間をエラー復帰前タイマにセットする(ステップS673)。エラー復帰時間は、エラー解除スイッチ375が操作されてから、実際にエラー状態から通常状態に復帰するまでの時間である。
エラー解除スイッチ375から操作信号がオン状態でない場合には、エラー復帰前タイマの値を確認する(ステップS674)。エラー復帰前タイマの値が0であれば、すなわち、エラー復帰前タイマがセットされていなければ、ステップS678に移行する。エラー復帰前タイマがセットされていれば、エラー復帰前タイマの値を−1し(ステップS675)、エラー復帰前タイマの値が0になったら(ステップS676)、エラーフラグのうちの、主制御未接続エラー、払出スイッチ異常検知エラー2、払出ケースエラー、賞球REQ信号エラーおよび払出個数信号エラーのビットをリセットする(ステップS677)。
このように、エラー解除スイッチ375が操作されたことに基づいてエラー状態(図52のステップS621に示すように払出禁止状態である)が解除されるので、速やかに払出禁止状態を解除して払出処理を能動化させることができる。
ステップS678では、払出制御用CPU371は、満タンスイッチ48の検出信号を確認する。満タンスイッチ48の検出信号が出力されていれば(オン状態であれば)、エラーフラグのうちの満タンエラービットをセットする(ステップS679)。さらに、主基板31へ出力する満タン検出信号をオン状態にする(ステップS679a)。満タンスイッチ48の検出信号がオフ状態であれば、満タンエラービットをリセットする(ステップS680)。さらに、主基板31へ出力する満タン検出信号をオフ状態にする(ステップS680a)。
また、払出制御用CPU371は、球切れスイッチ187の検出信号を確認する(ステップS681)。球切れスイッチ187の検出信号が出力されていれば(オン状態であれば)、エラーフラグのうちの球切れエラービットをセットする(ステップS682)。さらに、主基板31へ出力する球切れ検出信号をオン状態にする(ステップS682a)。球切れスイッチ187の検出信号がオフ状態であれば、球切れエラービットをリセットする(ステップS683)。さらに、主基板31へ出力する球切れ検出信号をオフ状態にする(ステップS683a)。なお、球切れエラービットをセットされているときには、ステップS759の表示制御処理において、出力ポートバッファにおける球切れLED52に対応したビットを点灯状態に対応した値にする。
そして、払出制御用CPU371は、前述の払出初期化信号がオン状態になっているか否かを判断する(ステップS684a)。払出初期化信号がオン状態になっていなければ、後述するステップS685に進む。一方、払出初期化信号がオン状態になっていれば、払出制御用CPU371は、現在の賞球払出制御状態を初期化するために、賞球払出制御に関する信号およびフラグ等のデータをクリアする(ステップS684b)。そして、払出制御用CPU371は、賞球払出制御を新たに実行可能とするために、図46の主制御通信処理で用いられる主制御通信コードの値を0にする(ステップS684c)。これにより、前述の払出初期化信号がオン状態となったときには、主制御通信処理が主制御通信通常処理から新たに実行可能といったソフトウェア的に払出制御状態が初期化される。このような初期化が行なわれると、たとえば、受信確認信号、払出動作中信号のように払出制御基板37から出力する信号の通信状態に異常が生じたときに、通信状態を自動的に復旧することが可能となる。
さらに、払出制御用CPU371は、主基板31からの電源確認信号Aの状態を確認し(ステップS685)、電源確認信号Aが出力されていなければ(オフ状態であれば)、主制御未接続エラービットをセットする(ステップS686)。
また、払出制御用CPU371は、各スイッチの検出信号の状態が設定される各スイッチタイマのうち払出カウントスイッチ301に対応したスイッチタイマの値を確認し、その値がスイッチオン最大時間(例えば「240」)を越えていたら(ステップS688)、エラーフラグのうち払出スイッチ異常検知エラー1のビットをセットする(ステップS689)。また、払出カウントスイッチ301に対応したスイッチタイマの値がスイッチオン最大時間以下であれば、払出スイッチ異常検知エラー1のビットをリセットする(ステップS690)。なお、各スイッチタイマの値は、ステップS751のスイッチ処理において、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がスイッチオン状態であれば+1され、オフ状態であれば0クリアされる。従って、払出カウントスイッチ301に対応したスイッチタイマの値がスイッチオン最大時間を越えていたということは、スイッチオン最大時間を越えて払出カウントスイッチ301がオン状態になっていることを意味し、払出カウントスイッチ301の断線または払出カウントスイッチ301の部分で遊技球が詰まっていると判断される。
また、払出制御用CPU371は、払出カウントスイッチ301に対応したスイッチタイマの値がスイッチオン判定値(例えば「2」)になった場合に、球貸し動作中フラグおよび賞球動作中フラグがともにリセット状態であれば、払出動作中でないのに払出カウントスイッチ301を遊技球が通過したとして、エラーフラグのうち払出スイッチ異常検知エラー2のビットをセットする(ステップS693)。また、球貸し動作中フラグまたは賞球動作中フラグがセットされていれば、払出スイッチ異常検知エラー2のビットをリセットする(ステップS694)。
さらに、払出制御用CPU371は、カードユニット50からのVL信号の入力状態を確認し(ステップS695)、VL信号が入力されていなければ(オフ状態であれば)、エラーフラグのうちプリペイドカードユニット未接続エラービットをセットする(ステップS696)。また、VL信号が入力されていれば(オン状態であれば)、プリペイドカードユニット未接続エラービットをリセットする(ステップS697)。
さらに、払出制御用CPU371は、カードユニット50からのVL信号の入力状態を確認し(ステップS695)、VL信号が入力されていなければ(オフ状態であれば)、エラーフラグのうちプリペイドカードユニット未接続エラービットをセットする(ステップS696)。また、VL信号が入力されていれば(オン状態であれば)、プリペイドカードユニット未接続エラービットをリセットする(ステップS697)。
なお、ステップS759の表示制御処理では、エラーフラグ中のエラービットに応じた表示(数値表示)による報知をエラー表示用LED374によって行なう。この実施の形態では、主基板31に搭載された遊技制御マイクロコンピュータと払出制御基板37に搭載された払出制御マイクロコンピュータとが賞球払出に関して双方向通信を行なうのであるが、通信エラーをエラー表示用LED374によって報知することができる。なお、通信エラーとして、主基板31からの電源確認信号Aがオフしたことによる主制御未接続エラーと、不正なタイミングで賞球REQ信号がオンした賞球REQ信号エラー(ステップS551〜S552参照)と、不正なタイミングで賞球個数信号がオンした賞球個数信号エラー(ステップS561〜S564参照)とがあるが、主制御未接続エラーの通信エラーが発生した場合には、発射モータ94が不能動化される。すなわち、遊技球の遊技領域7への発射ができない状態になる。従って、主制御未接続エラーの通信エラーが発生しているにも関わらず遊技が進行してしまうことはない。
また、通信エラーのうち、払出動作中信号の通信状態の異常を除く主制御未接続エラー、賞球REQ信号エラーおよび賞球個数信号エラーは、払出制御マイクロコンピュータの側で検出されるので、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとが賞球払出に関して双方向通信を行なうようにしても、遊技制御マイクロコンピュータの負担を増すことなく通信エラーを検出できる。
なお、この実施の形態では、主制御未接続エラーは、エラー解除スイッチ375の操作を条件にエラー状態が解消されるが(ステップS677参照)、電源確認信号Aがオン状態になると自動的に解消されるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、通信エラーが、カードユニット50との間の通信エラー(プリペイドカードユニット未接続エラーおよびプリペイドカードユニット通信エラー)やその他のエラーと区別して報知される(図57参照)。従って、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信エラーが容易に特定される。
次に、図43のタイマ割込処理における表示制御処理(S759)を説明する。図60は、図43のタイマ割込処理における表示制御処理(S759)を示すフローチャートである。
表示制御処理において、払出制御用CPU371は、RAM371aに形成されている1バイトの点滅タイマの値を1加算する(ステップS771)。後述するように、点滅タイマのビット7が「1」であれば賞球LED51が点灯され、点滅タイマのビット7が「1」でなければ出力ポート1バッファにおける賞球LED51が消灯される。すなわち、点滅タイマは、賞球LED51の点滅の周期を決定するためのタイマである。そして、エラーフラグのうち球切れエラービットがセットされていたら(ステップS772)、出力ポート1バッファにおける球切れLED出力ビットをセットする(ステップS773)。球切れエラービットがセットされていなかったら、出力ポート1バッファにおける球切れLED出力ビットをリセットする(ステップS774)。なお、出力ポート1バッファの内容は、ステップS760の出力処理において出力ポート1に出力される。
また、払出制御用CPU371は、賞球払出中(払出制御状態フラグにおける賞球動作中フラグがセット)であれば(ステップS776)、出力ポート1バッファにおける賞球LED出力ビットをセットする(ステップS777)。賞球払出中でなければ、出力ポート1バッファにおける賞球LED出力ビットをリセットする(ステップS778)。
さらに、払出制御用CPU371は、エラーフラグにおいて、エラーフラグにおけるすべてのビットが0であれば(ステップS779)、ステップS785に移行する。エラーフラグにおけるいずれか1つ以上のビットが1であれば、主制御未接続エラー、払出スイッチ異常検知エラー2、払出ケースエラー、受信確認信号エラー、払出動作中信号エラー、賞球REQ信号エラーおよび払出個数信号エラー(エラー解除スイッチ375によって解除可能なエラー)の各ビット以外のビットがセットされている場合には、ステップS785に移行する。エラーフラグにおいてセットされているビットが主制御未接続エラー、払出スイッチ異常検知エラー2、払出ケースエラー、受信確認信号エラー、払出動作中信号エラー、賞球REQ信号エラーおよび払出個数信号エラーのうちのいずれかまたは複数である場合に、点滅タイマのビット7が「1」であれば(ステップS780)、出力ポート1バッファにおける賞球LED出力ビットをリセットする(ステップS781)。
点滅タイマのビット7が「1」でなければ出力ポート1バッファにおける賞球LED出力ビットをリセットする(ステップS782)。ステップS779〜S781の処理によって人為的な操作によってエラー解除可能なエラーが発生しているときには、その旨が遊技者等から視認可能に報知される。この実施の形態では、賞球LED51の点滅によって報知される。したがって、遊技者や遊技店員は、人為的な操作によってエラーを解除して遊技機を通常の状態に戻せるようなエラーが発生していることを容易に認識できる。
また、払出制御用CPU371は、エラーフラグをロードし(ステップS785)、エラーフラグにおけるエラービットに応じたエラーコード(7SEG表示コード)を決定し(ステップS786)、決定したエラーコードを、出力ポート2出力バッファにセットする(ステップS787)。
次に、この実施の形態において、払出モータ289による賞球の払出動作の実行途中状態で停電等によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときの制御動作について、従来例と比較して説明する。図38を参照して、たとえば、6個または15個分の払出動作途中に電力供給が停止したときを仮定すると、図38に示されるように、払出指令信号については、CPU56により、受信確認信号の立ち上がりに応じて賞球払出個数を減算する減算処理が行なれるとき(S298)に、賞球REQ信号の出力を停止させる(S299)ことにより払出指令信号を停止させる制御が行なわれる。このため、払出モータ289による賞球の払出動作が実行されている時点では既に払出指令信号が停止されているので、電力供給が停止した時点では既に払出指令信号が停止されている。
そして、前述したように、停電等によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときは、主基板31側では払出指令信号の出力状態を含む制御状態を特定するデータがバックアップ記憶され、払出制御基板37側では制御状態を特定するデータがバックアップ記憶されない。このため、前述したような電力供給が停止した後に電力供給が復旧したときには、主基板31側でバックアップ記憶された制御状態のみが有効となるが、前述のように払出個数の減算処理に伴って賞球REQ信号が停止することにより、払出指令信号に関しバックアップ記憶されたデータは、払出個数信号が出力状態であり、かつ、賞球REQ信号が停止状態であるという払出指令信号の停止状態を特定するデータとなっている。図47のS545a〜S548等に示すように、払出制御CPU371では、賞球REQ信号が出力されていなければ払出制御を進行させないので、前述のような賞球REQ信号が停止状態であるという払出指令信号の停止状態を特定するバックアップデータに基づいて制御状態が復旧されても、払出動作が再度最初から実行されることがなくなる。つまり、これにより、賞球の払出動作の実行途中状態で停電等によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにおいて、バックアップデータに基づく賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。
このような本実施の形態に対して、従来のパチンコ遊技機における払出制御を実行した場合には、以下に説明するように、賞球の払出動作の実行途中状態で停電等によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにおいて、バックアップデータに基づく賞球の過剰な払出しを防ぐことができない。図62は、従来のパチンコ遊技機における払出制御用の信号の出力状態の例を示すタイミング図である。
図62では、図38と同様の制御状況での払出制御用の信号の出力状態例が示されている。従来の場合、遊技制御マイクロコンピュータは、電源確認信号は、遊技制御マイクロコンピュータから払出制御マイクロコンピュータへ送信される信号のみである。また、従来の場合は、オン状態に立ち上がるときに受信確認信号として機能し、その後、払出動作中信号として機能する単一の信号である払出BUSY信号が、オン状態に立ち上がったときに、記憶している払出数を減算する減算処理を行なう。
しかし、従来の場合は、賞球REQ信号の出力状態(オン状態)が、払出動作が完了して払出BUSY信号がオフ状態になるまで維持される。つまり、払出指令信号の出力状態(オン状態)は、払出動作が完了して払出BUSY信号がオフ状態になるまで維持される。このため、減算処理が行なわれて払出指令信号の出力状態がまだ維持されている状態、すなわち、払出制御の実行途中状態で停電等により遊技機への電力供給が停止したときには、減算処理後に払出指令信号の出力状態が維持されている状態が遊技制御マイクロコンピュータ側でバックアップ記憶されてしまう。これにより、電力供給が復旧したときには、減算処理後も出力状態が維持されている払出指令信号に基づいて払出処理が再度最初から実行されるため、景品遊技媒体が過剰に払出されてしまう。このような従来例と比較して、本実施の形態の場合は、図38に示したように、受信確認信号の立ち上がりに応じて減算処理が行なれるときに、賞球REQ信号の出力を停止させることにより払出指令信号を停止させる制御が行なわれるので、賞球の払出動作の実行途中状態で停電等によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにおいて、払出動作が再度最初から実行されることがなくなり、バックアップデータに基づく賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。
図61は、払出制御基板37からの試験信号の出力の一例を示すブロック図である。図61には、試験端子基板200と試験装置210も示されている。図61に示すように、払出制御基板37において、払出カウントスイッチ301からの検出信号と、主基板31に出力される払出動作中信号とがそれぞれ分岐され、分岐されたそれぞれの信号が論理積回路(AND回路)376に入力される。従って、AND回路376は、払出動作中信号の出力中に払出カウントスイッチ301が遊技球の払出しを検出した場合に、賞球の払出しを検出したことを示す賞球カウント信号を出力することができる。
払出制御基板37において、賞球カウント信号は、払出制御基板37に設けられているコネクタ377に出力される。なお、コネクタ377には、賞球カウント信号以外の他の試験用の信号も出力される。また、コネクタ377は、試験に用いられる遊技機にのみ搭載される。すなわち、試験に用いられない遊技機は、配線パターンやスルーホールなどの試験信号出力用の経路を有しているが、コネクタ377は搭載されていない。よって、全ての払出制御基板37にコネクタ377を設ける必要がなく、遊技機の試験のために費やされるコストが低減される。また、全ての払出制御基板37に対してコネクタを半田付けなどによって取り付ける必要がないので、遊技機の試験を行なうための作業効率が向上する。さらに、試験信号出力用の配線パターンやスルーホールは全ての遊技機に設けられているので、遊技店に設置されていたあとに検査を行なう場合に、コネクタ377を取り付けて試験端子基板200を接続することは容易である。よって、本実施態様においては、コネクタ377がないものであってもよい。つまり、AND回路376からの賞球カウント信号を外部出力するための配線パターン等のなんらかの手段があればよく、コネクタ377はあってもなくてもよい。さらに、賞球カウント信号を主基板31の方から外部出力するようにしてもよい。つまり、AND回路376を主基板31の方に設け、払出カウントスイッチ301からの検出信号をそのAND回路376の一方入力端子に入力するとともに払出動作中信号をAND回路376の他方入力端子に入力し、そのAND回路376からの出力信号(賞球カウント信号)を主基板31の配線パターンを介して外部出力する。
試験端子基板200は、払出制御基板37に搭載されているコネクタ377からの試験信号を入力するためのコネクタ202と、試験信号出力回路203と、試験装置210と接続するためのコネクタ204とを備えている。試験信号出力回路203は、コネクタ204に設けられている複数の試験端子から信号出力に用いる試験端子を選択するためのICやバッファ回路などを備えている。
試験装置210は、各種試験信号を収集する。試験時には、試験装置210に、例えばパーソナルコンピュータ等が接続される。従って、試験装置210に入力された各種試験用信号によるデータをパーソナルコンピュータで収集し、払出された賞球の数などの試験に用いるための情報をパーソナルコンピュータの表示部に表示させたり、各種のデータの演算等を行なうことができる。
球払出装置97は賞球払出と貸し球払出の双方を行なうように構成され、払出カウントスイッチ301は、賞球払出による遊技球と貸し球払出による遊技球の双方を検出するのであるが、図61に示されたように、賞球動作中に出力される払出動作中信号がオン状態であるときに払出カウントスイッチ301の検出信号を通過させるAND回路376を設置することによって、払出制御用CPU371が関与することなく、試験信号としての賞球カウント信号を作成することができる。
〔第1実施形態の第2例〕
次に、第1実施形態の第2例を説明する。この第2例においては、遊技制御マイクロコンピュータにおいて実行される前述の減算処理(第1例における図32のS298)を、前述の払出動作中信号を受信したときに実行するように構成した場合の制御例を説明する。以下に示す第2例については、前述した第1例と重複した説明を避けるために、第1例と異なる点を主として説明する。
〔第1実施形態の第2例〕
次に、第1実施形態の第2例を説明する。この第2例においては、遊技制御マイクロコンピュータにおいて実行される前述の減算処理(第1例における図32のS298)を、前述の払出動作中信号を受信したときに実行するように構成した場合の制御例を説明する。以下に示す第2例については、前述した第1例と重複した説明を避けるために、第1例と異なる点を主として説明する。
図63は、第1実施形態の第2例による賞球待ち処理2(ステップS233)の一部分(第1例の図32に相当する部分)を示すフローチャートである。この図63は、前述の第1例の図32と置換えられる図面である。図63において図32と同様の機能を有するステップについては、図32と同一の参照番号を付し、可能な限り重複した説明を繰返さない。図63が図32と異なるのは、図32に示す減算処理のステップ(S298)が設けられていない点である。つまり、第2例の場合は、S297により受信確認フラグをセットした後に、減算処理を行なわずに、S299により賞球REQ信号をオフする。
図64は、第1実施形態の第2例による賞球待ち処理2(ステップS233)の他の一部分(第1例の図34に相当する部分)を示すフローチャートである。この図64は、前述の第1例の図34と置換えられる図面である。図64において図34と同様の機能を有するステップについては、図34と同一の参照番号を付し、可能な限り重複した説明を繰返さない。図64が図34と異なるのは、図32に示すS298と同様の処理を行なう減算処理のステップがS314とS316との間に設けられている点である。
第2例の場合は、S314で賞球タイマの値が0になったと確認したとき、すなわち、払出動作中信号が確かにオンしたと判断したときに、ステップS315aにより、総賞球数格納バッファの内容(総賞球数格納バッファの内容)から、賞球個数バッファの内容(払出制御マイクロコンピュータに指令した賞球払出個数)を減算する減算処理が行なわれる。その後、前述したS316以下の処理が行なわれる。このように、第2例の場合は、遊技制御マイクロコンピュータにおいて、払出制御マイクロコンピュータから出力された払出動作中信号の入力があったとき(受信したとき)に、減算処理が行なわれるのである。
図65は、第1実施形態の第2例による賞球待ち処理3(ステップS234)を示すフローチャートである。この図65は、前述の第1例の図35と置換えられる図面である。図65において図35と同様の機能を有するステップについては、図35と同一の参照番号を付し、可能な限り重複した説明を繰返さない。図65が図35と異なるのは、図35に示すS279,S280の代わりに、図33のS310〜S312,S313aと同様の処理を行なうS278a〜S278dが設けられている点である。
第2例の場合は、S277で賞球管理タイマの値が0になったと確認したとき、すなわち、払出動作中信号が異常に長い時間にわたりオン状態となっているときに、満タン検出信号および球切れ検出信号の状態に基づいて、満タンスイッチ48または球切れスイッチ187がオン状態になっているか否かを判断する(ステップS278a)。
満タンスイッチ48または球切れスイッチ187がオン状態になっているときは、たとえば、満タンまたは球切れによって賞球の払出しが不能動化(停止)されたことに起因して賞球の払出しが停止されている状態であり、通信異常状態ではあるが、払出動作自体に明らかに問題がない状態であるので、払出制御マイクロコンピュータに異常が生じたエラー状態とは判断せずに、リターンする。一方、満タンスイッチ48または球切れスイッチ187がオン状態になっていないときには、払出動作自体に明らかに問題がないかどうかが不明な通信異常状態であるので、払出制御マイクロコンピュータに異常が生じたと判断し、S278bにより異常報知コマンド2と払出初期化信号とをセットする。これにより、異常報知コマンド2が演出制御基板80へ出力されるとともに、払出初期化信号が払出制御マイクロコンピュータへ出力されることとなる。
この異常報知コマンド2を受信した演出制御基板80の演出制御用CPU101は、可変表示装置9での画像表示、および、スピーカ27からの異常報知音の発生等の払出動作信号に関する異常状態を特定可能な異常報知演出をする制御を行なう。これにより、このような異常状態が生じたことが容易に把握できるようになる。なお、異常報知演出としては、前述のような画像表示および音の発生に限らず、所定のランプを発光制御するようにしてもよく、また、表示、音発生、および、発光のうち、いずれか1つ、いずれか2つの組合せ、または、すべての組合せにより行なうようにしてもよい。
また、払出初期化信号は、払出制御マイクロコンピュータにおける異常状態を解除するための制御信号であり、S278bでセットされることにより、払出制御基板37へ送信される。
そして、新たに賞球指令信号としての払出個数信号および賞球REQ信号を送信するために、ステップS278cにより賞球制御に関する信号、タイマ、および、フラグ等のデータをクリアし、ステップS278dにより賞球プロセスコードの値を0にした後、リターンする。これにより、払出動作自体に明らかに問題がないかどうかが不明な通信異常状態において払出動作中信号が異常に長い時間にわたりオン状態となっていると判断されたときには、賞球プロセスコードの値が0になることにしたがって、次回の賞球制御処理において図31の賞球送信処理が実行されることとなる。これにより、賞球制御処理が賞球待ち処理1から実行されていくことによって払出指令信号が新たに送信され、新たに賞球制御が行なわれていくこととなる。なお、ここでは、払出動作自体に明らかに問題がないかどうかが不明な通信異常状態であると判断されたときに、賞球待ち処理1が新たに実行されるので、新たに払出指令信号を送信することにより前述の減算処理が行なわれることとなるが、これに限らず、払出動作自体に明らかに問題がないかどうかが不明な通信異常状態であると判断されたときに新たな払出指令信号を送信するときには前述の減算処理が行なわれないように制御してもよい。たとえば、S278dにより賞球プロセスコードが0にされるときに所定のフラグをセットするステップ、そのフラグがセットされているときにS315aの実行をバイパスするステップ、および、S315aの実行をバイパスしたときに前述の所定のフラグをリセットするステップを設ければよい。また、払出動作自体に明らかに問題がないかどうかが不明な通信異常状態であると判断されたときに新たな払出指令信号を送信するときには、S289により一旦減算された賞球払出個数を元に戻す(たとえば、一旦減算された個数を総賞球数格納バッファに記憶している賞球個数に加算する)ことにより、新たに減算処理を行なうように制御してもよい。
なお、前述した実施の形態の第2例では、遊技制御マイクロコンピュータが、受信確認信号を受信したときに賞球REQ信号の出力を停止させる例を説明した。しかし、これに限らず、遊技制御マイクロコンピュータは、払出動作中信号を受信したときに賞球REQ信号の出力を停止させる制御を行なうようにしてもよい。たとえば、遊技制御マイクロコンピュータは、図64のS314により払出動作中信号のオン状態が確認されたときに、たとえばS315aが実行された後に賞球REQ信号をオフにするステップを実行する。その場合、払出制御マイクロコンピュータでは、図48のS550dにより受信確認信号をオフさせた後、図48のS551を実行せずに、S551c〜S551eを実行することにより、賞球未払出個数カウンタのセット、および、払出動作中信号の出力を行なう。このような構成を採用すれば、払出動作中信号が入力された時点で直ちに払出指令信号(賞球REQ信号)が停止されるので、前述した払出BUSY信号がオフになったときに払出指令信号を停止する従来技術の場合と比べて払出指令信号が早期に停止されるため、たとえば電源電圧が不安定となることに起因して払出制御マイクロコンピュータでの制御状態が不安定なとき等において、払出制御マイクロコンピュータが、受信確認信号が入力した後、複数回払出指令信号が入力したとして景品遊技媒体の過剰な払出しを実行してしまうことを防ぐことができる。さらに、この実施の形態のように信号の出力状態が記憶される場合には、払出制御の実行途中状態で停電等により遊技機への電力供給が停止するときに、払出指令信号が出力されている状態がバックアップ記憶されにくくなり、電力供給が復旧したときのバックアップ記憶に基づく賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。
このように遊技制御マイクロコンピュータが払出動中作信号を受信したときに賞球REQ信号の出力を停止させる制御を行なうときには、図47のS547aによる賞球REQ信号監視時間値の主制御通信制御タイマ1へのセットは、前述のように払出動作中信号を出力した後に実行する。そして、図48のS551を実行せずに、S551a〜S552と同様の処理を行うことにより、賞球REQ信号エラーを監視する。このような構成を採用すれば、払出指令信号に応答した払出動作中信号を出力した後、当該払出指令信号(賞球REQ信号)の出力が所定期間を経過しても停止しないときに、異常状態が生じた旨を報知するための制御が実行されるので、そのような異常状態が生じたことを認識することができ、賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。
第2実施形態
次に第2実施形態を説明する。この第2実施形態では、演出制御マイクロコンピュータが、表示制御、音制御、ランプ制御等の制御機能別に分けられた複数のマイクロコンピュータからなるときに、前述の中継基板90をどのように設けるかについて説明する。
次に第2実施形態を説明する。この第2実施形態では、演出制御マイクロコンピュータが、表示制御、音制御、ランプ制御等の制御機能別に分けられた複数のマイクロコンピュータからなるときに、前述の中継基板90をどのように設けるかについて説明する。
図66は、第2実施形態による中継基板90の基板間における接続態様を示すブロック図である。パチンコ遊技機1においては、演出制御マイクロコンピュータが、表示制御、音制御、ランプ制御等の複数の制御機能別に分けて設けられる場合がある。たとえば、図66のように、演出制御マイクロコンピュータが、表示制御マイクロコンピュータ810、音制御マイクロコンピュータ820、および、ランプ制御マイクロコンピュータ830のような複数のマイクロコンピュータにより構成される。
表示制御マイクロコンピュータ810は、前述の可変表示装置9および普通図柄表示器10を制御対象とし、演出制御のうちの可変表示制御を行なうものであり、表示制御基板81に搭載される。音制御マイクロコンピュータ820は、前述のスピーカ27を制御対象とし、演出制御のうちの音制御を行なうものであり、音制御基板82に搭載される。ランプ制御マイクロコンピュータ830は、前述の装飾ランプ等の各種発光体を制御対象とし、演出制御のうちのランプ制御(各種発光体の制御)を行なうものであり、ランプ制御基板833に搭載される。このように、これらの制御マイクロコンピュータ810,820,830は、異なる演出装置(可変表示装置9等、スピーカ27、各種発光体)を制御する。
主基板31に搭載された遊技制御マイクロコンピュータは、実行させる演出に応じて、表示制御マイクロコンピュータ810に表示制御を指示する表示制御コマンド、音制御マイクロコンピュータ820に音制御を指示する音制御コマンド、ランプ制御マイクロコンピュータ830にランプ制御を指示するランプ制御コマンドをそれぞれ送信する。そして、表示制御マイクロコンピュータ810、音制御マイクロコンピュータ820、および、ランプ制御マイクロコンピュータ830が、それぞれ、受信した制御コマンドに応じて制御を行なうことにより、第1実施形態で説明した制御と同様の制御(各種発光体の制御)を行なうことができる。
中継基板90は、遊技制御マイクロコンピュータから表示制御マイクロコンピュータ810に送信される表示制御コマンド等の表示制御用の制御信号を中継する第1の信号中継回路と、遊技制御マイクロコンピュータから音制御マイクロコンピュータ820に送信される音制御コマンド等の音制御用の制御信号を中継する第2の信号中継回路と、遊技制御マイクロコンピュータからランプ制御マイクロコンピュータ830に送信されるランプ制御コマンド等のランプ制御用の制御信号を中継する第3の信号中継回路とが設けられている。これら各信号中継回路には、第1実施形態で説明したような通信規制回路が含まれており、遊技機制御マイクロコンピュータから各制御マイクロコンピュータへの一方向通信が担保される。
このように、制御対象が異なる複数の制御マイクロコンピュータにより演出制御マイクロコンピュータが構成される場合において、中継基板90は、遊技制御マイクロコンピュータと複数の演出制御用のマイクロコンピュータとの間に1つだけ設けられる。こうすることで、中継基板90から遊技制御マイクロコンピュータへ不正に信号を入力させるようにする不正行為が行なわれる対象となる中継基板が1つだけに限られるので、不正行為対象物の増加を防ぐことができるとともに、不正行為の発見を容易化することができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 第1実施形態の第1例において、S301,S308,S310,S311に示されるように、払出制御マイクロコンピュータにより受信確認信号が遊技制御マイクロコンピュータに入力された後、所定期間を経過しても受信確認信号が停止しないときに、満タン検出または球切れ検出がされたことに基づいて球払出装置97による払出が停止状態でないことを条件に、異常状態が生じた旨が判定される。このため、受信確認信号が異常に長い期間にわたり継続して出力されたときであっても、球払出装置97が停止状態であると言うような払出動作自体に明らかに問題がない状態であるときに、遊技制御マイクロコンピュータにより払出制御マイクロコンピュータの異常状態であると判定されない。このため、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信状態に起因して無駄なエラー処理(異常状態対応処理)が行なわれないようにすることができる。また、第1実施形態の第2例において、S271,S277,S278a,S278bに示されるように、払出制御マイクロコンピュータにより払出動作中信号が遊技制御マイクロコンピュータに入力された後、所定期間を経過しても払出動作中信号が停止しないときに、満タン検出または球切れ検出がされたことに基づいて球払出装置97による払出が停止状態でないことを条件に、異常状態が生じた旨が判定される。このため、払出動作中信号が異常に長い期間にわたり継続して出力されたときであっても、球払出装置97が停止状態であると言うような払出動作自体に明らかに問題がない状態であるときに、遊技制御マイクロコンピュータにより払出制御マイクロコンピュータの異常状態であると判定されない。このため、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信状態に起因して無駄なエラー処理(異常状態対応処理)が行なわれないようにすることができる。また、図10に示すように、遊技制御マイクロコンピュータと演出制御マイクロコンピュータとの間で通信される信号を遊技制御マイクロコンピュータから演出制御マイクロコンピュータへの一方向通信に規制する通信規制回路901を有する中継基板90が設けられることにより、少なくとも当該中継基板が正常な状態であれば、演出制御マイクロコンピュータから遊技制御マイクロコンピュータへ不正な信号が入力されることが防がれる。これにより、遊技制御マイクロコンピュータと演出制御マイクロコンピュータとの間の通信経路を利用して遊技制御マイクロコンピュータに対して行なう不正行為を防ぐことができる。また、払出動作中信号については、球払出装置97による払出が停止状態になることが、払出指令信号に応じた払出しの完了を遅延させることとなるので、所定期間を経過しても払出動作中信号が停止しない状況の発生に直接的に繋がる。このため、払出動作中信号に基づいて異常状態が生じた旨を判定するときに、球払出装置97による払出が停止状態でないことを条件にするのは、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信状態に起因して無駄な異常状態対応処理が行なわれないようにすることについて極めて有効である。
(2) 第1実施形態の第1例において、S289,S290,S254,S255に示されるように、遊技制御マイクロコンピュータで、払出指令信号に基づいて出力される受信確認信号が入力されていない期間が所定期間を経過したときに、払出指令信号が再出力されるので、払出指令信号に応じた払出処理が確実に行なわれるようにすることができる。同様に、第1実施形態の第2例において、S320,S321,S254,S255に示されるように、遊技制御マイクロコンピュータで、払出指令信号に基づいて出力される払出動作中信号が入力されていない期間が所定期間を経過したときに、払出指令信号が再出力されるので、払出指令信号に応じた払出処理が確実に行なわれるようにすることができる。
(3) 第1実施形態の第1例において、S311に示すように、前述のような所定期間を経過しても受信確認信号が停止しない異常状態が発生したと判定されたときに、払出制御マイクロコンピュータを初期化することを指示するための初期化指示信号が遊技制御マイクロコンピュータから払出制御マイクロコンピュータに出力される。また、第1実施形態の第2例において、S278bに示すように、前述のような所定期間を経過しても払出動作中信号が停止しない異常状態と判定されたときに、払出制御マイクロコンピュータを初期化することを指示するための初期化指示信号が遊技制御マイクロコンピュータから払出制御マイクロコンピュータに出力される。そして、たとえば、払出制御マイクロコンピュータ側では、第1実施形態の第1例および第2例ともに、S684a,S684bに示すように、賞球払出制御に関する信号およびフラグ等のデータをクリアし、主制御通信処理で用いられる主制御通信コードの値を0にして主制御通信処理を主制御通信通常処理から新たに実行可能にするというようなソフトウェア的に制御状態を初期化する。このため、初期化指示信号に応じて払出制御マイクロコンピュータが初期化されることに基づいて、通信異常状態を自動的に復旧させることができ、払出制御を円滑に実行させることができる。
(4) 第1実施形態において、図7に示すように、中継基板90が、中継基板90の裏面が視認可能となる態様でパチンコ遊技機1に取付けられているので、中継基板90の裏面を容易に視認することができるため、中継基板90から遊技制御マイクロコンピュータへ不正に信号を入力させるようにする不正行為が行なわれたことを容易に発見することができる。
(5) 第2実施形態において、図66に示すように、演出制御マイクロコンピュータが異なる演出装置(可変表示装置9等、スピーカ27、各種発光体)を制御する複数の演出制御マイクロコンピュータ810,820,830よりなるときであっても、中継基板90が、遊技制御マイクロコンピュータと、当該複数の演出制御マイクロコンピュータとの間に1つだけ設けられる。このため、演出制御マイクロコンピュータが複数の演出制御マイクロコンピュータ810,820,830よりなるときでも、中継基板90から遊技制御マイクロコンピュータへ不正に信号を入力させるようにする不正行為が行なわれる対象となる中継基板90が1つだけに限られるので、不正行為対象物の増加を防ぐことができるとともに、不正行為の発見を容易化することができる。
(6) 第1実施形態において、払出制御マイクロコンピュータが電源確認信号Aを受信していないとき、すなわち、遊技制御マイクロコンピュータが払出制御マイクロコンピュータに接続されていないときには、遊技制御マイクロコンピュータ側で、払出制御マイクロコンピュータとの通信により受信確認信号の受信に応じた払出数の減算処理が正常に行なえるか否かが不明な状態になっている可能性がある。このようなときには、図47の主制御通信処理においてS544からそのままリターンすることにより払出制御用CPU371による払出処理が禁止されるので、総賞球数格納バッファでの賞球数の記憶情報に誤りが生じないようにすることができ、これにより、賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。
(7) 第1実施形態において、図30〜図32に示すように、CPU56は、払出指令信号を出力していない状態である賞球送信処理が実行されていない状態において、S241Yにより受信確認信号または払出動作中信号を受信したとき、すなわち、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信異常状態であるときには、遊技制御マイクロコンピュータ側で、払出制御マイクロコンピュータ側での通信により受信確認信号の入力に応じた払出数の減算処理が正常に行なえるか否かが不明な状態になっている可能性がある。このようなときには、図30のS249に示すように、遊技制御マイクロコンピュータ側で、電源確認信号Aが、オフ状態にされることにより出力が禁止されることにより、図47の主制御通信処理においてS544からそのままリターンすることにより払出制御マイクロコンピュータ側で払出処理が禁止されることとなるため、総賞球数格納バッファでの賞球数の記憶情報に誤りが生じないようにすることができ、これにより、賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。
(8) 第1実施形態において、CPU56は、電源確認信号Bを受信していないとき、すなわち、払出制御マイクロコンピュータが遊技制御マイクロコンピュータに接続されていないときには、払出制御用CPU371で、受信確認信号の受信に応じた払出数の減算処理が行なえない状態になっている可能性がある。このようなときには、図31の賞球送信処理においてS250からそのままリターンし、S254,S255に進まないので、払出制御マイクロコンピュータ側で、払出指令信号の出力が禁止されるため、総賞球数格納バッファでの賞球数の記憶情報に誤りが生じないようにすることができ、これにより、賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。
(9) 第1実施形態の第1例において、S299に示すように、遊技制御マイクロコンピュータで、受信確認信号が入力されたときに、直ちに払出指令信号(賞球REQ信号)が停止される。また、第1実施形態の第2例において前述したように、遊技制御マイクロコンピュータで、払出動作中信号が入力されたときに、直ちに払出指令信号(賞球REQ信号)が停止される。これにより、たとえば、電源電圧が不安定なこと(たとえば、停電処理の影響)に起因して払出制御マイクロコンピュータだけが動作不安定な状態であるとき、または、払出制御マイクロコンピュータが暴走状態となったときのように、払出制御マイクロコンピュータでの制御状態が不安定なときにおいて、払出制御マイクロコンピュータが、入力確認信号が入力した後、複数回払出指令信号が入力したとして、景品遊技媒体の過剰な払出しを実行してしまうことを防ぐことができる。前述した実施の形態のように信号の出力状態が記憶される場合には、払出制御の実行途中状態で停電等により遊技機への電力供給が停止するときに、払出指令信号が出力されている状態がバックアップ記憶されにくくなり、電力供給が復旧したときのバックアップ記憶に基づく景品遊技媒体の過剰な払出しを防ぐことができる。
(10) 第1実施形態において、図38に示すように、賞球REQ信号が出力されることにより払出個数信号を払出制御マイクロコンピュータが受信し、遊技制御マイクロコンピュータが払出個数信号を出力した状態で賞球REQ信号の出力を停止することにより払出指令信号の出力が停止させられる。このため、払出制御マイクロコンピュータ側において、払出指令信号が停止されているかどうかを確認するときに、払出指令信号のすべてのビットの状態を確認しなくても、賞球REQ信号の出力の有無を確認するだけで済み、払出個数信号がどのような値になっているかまで詳細に確認する必要がなくなるので、払出制御用CPU371の処理負担を軽減することができる。
(11) 第1実施形態の第1例において、図43、図47および図48に示すように、払出指令信号に応答した受信確認信号を出力した(S546)後、当該払出指令信号の出力、すなわち、賞球REQ信号の出力が所定期間を経過しても停止しないとき(S551bY)に、異常状態が生じた旨を報知するための制御が実行される(S552,S759)。また、第1実施形態の第2例において、前述したように、払出指令信号に応答した払出動作中信号を出力した後、当該払出指令信号(賞球REQ信号)の出力が所定期間を経過しても停止しないときに、異常状態が生じた旨を報知するための制御が実行される。これにより、このような異常状態が生じたことを認識することができ、賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。
(12) 第1実施形態において、図30〜図32に示すように、CPU56は、払出指令信号を出力していない状態である賞球送信処理が実行されていない状態において、S241Yにより受信確認信号または払出動作中信号を受信したとき、すなわち、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信異常状態であるときには、払出制御マイクロコンピュータ側との通信により受信確認信号または払出動作中信号の受信に応じた払出数の減算処理が正常に行なえるか否かが不明な状態になっている可能性がある。このようなときには、図30の賞球待ち処理1においてS241からS242およびS249を経てリターンし、図31の賞球送信処理および図32の賞球待ち処理2に進まないことにより、CPU56側で、払出数の減算処理が禁止されるので、総賞球数格納バッファでの賞球数の記憶情報に誤りが生じないようにすることができ、これにより、賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。
(13) 第1実施形態の第2例において説明したように、払出制御マイクロコンピュータは、図49のS554に示すように払出動作中信号がオフ状態となった後、所定期間を経過しても払出個数信号がオフ状態になっていないと図50のS563で判断されたときに、賞球個数信号エラービットがセットされて異常状態が生じた旨を報知するための制御が実行される。これにより、このような異常状態が生じたことを遊技場の係員がパチンコ遊技機の外部において認識することができ、賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。これにより、不正行為により賞球の過剰な払出しが行なわれるときに、その不正行為を遊技場の係員が容易に発見することができる。
(14) 第1実施形態の第2例において、図48のS551,S551c,S551dに示すように、払出制御マイクロコンピュータは、賞球REQ信号の出力が停止したことに基づいて、賞球未払出個数カウンタに払出個数信号が示す個数をセットすることにより賞球の払出動作を開始させる準備をし、払出動作中信号をオン状態にすることにより出力する。これにより、払出指令信号が、賞球の払出動作の開始前であって、払出動作中信号が出力されるまえに停止されるため、払出制御の実行途中状態で停電等により遊技機への電力供給が停止するときに、払出指令信号が出力されている状態がバックアップ記憶されにくくなり、電力供給が復旧したときのバックアップ記憶に基づく賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。
(15) 第1実施形態の第1例において、図35に示すように、遊技制御マイクロコンピュータは、払出動作中信号の出力が所定期間を経過しても停止しないとき、すなわち、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の通信異常状態であるときには、遊技制御マイクロコンピュータ側で、払出制御マイクロコンピュータ側での通信により受信確認信号の入力に応じた払出数の減算処理が正常に行なえるか否かが不明な状態になっている可能性がある。このようなときには、図35のS277,S279,S280に示すように、そのような異常状態が生じた旨を報知するための制御が実行されるので、その異常状態が生じたことを遊技場の係員がパチンコ遊技機の外部において認識することができる。これにより、不正行為により賞球の過剰な払出しが行なわれるときに、その不正行為を遊技場の係員が容易に発見することができる。
(16) また、特開2004−65676号公報等に開示された従来の遊技機においては、次のような問題があった。停電等により遊技機への電力供給が停止したときに、遊技制御マイクロコンピュータによる制御状態を特定するデータが一定期間バックアップ記憶され、その後、電力供給が復旧したときに、遊技制御マイクロコンピュータによる制御状態を、バックアップ記憶されたデータに基づいて復旧する制御が行なわれる。ただし、払出制御マイクロコンピュータについては、不正行為の防止等の観点から、そのようなバックアップ記憶が行なわれないように構成されていた。遊技制御マイクロコンピュータは、受信確認信号を受けたときに、記憶している払出数を減算する減算処理を行なうが、払出指令信号の出力状態はその後も維持される。このため、減算処理が行なわれて払出指令信号の出力状態がまだ維持されている状態、すなわち、払出制御の実行途中状態で停電等により遊技機への電力供給が停止したときには、遊技制御マイクロコンピュータ側では制御状態がバックアップ記憶され、払出制御マイクロコンピュータ側では制御状態がバックアップ記憶されない。これにより、電力供給が復旧したときには、遊技制御マイクロコンピュータ側でバックアップ記憶された制御状態のみが有効となってしまうので、減算処理後も出力状態が維持されている払出指令信号に基づいて払出処理が再度最初から実行されるため、景品遊技媒体が過剰に払出されてしまうおそれがあった。さらに、このような制御が行なわれる構成では、たとえば、遊技機の電力供給ラインに不正にスイッチを仕込む等の不正改造をし、電力の停止および供給の切換えを繰返して過剰に景品遊技媒体を払出させるというような不正行為が行なわれる可能性が高かった。
これに対し、第1実施形態の第1例において、CPU56では、図30のS241、図32のS298,S299、図38に示すように、受信確認信号のオン状態への立ち上がりを受信したとき(S293Y)に、総賞球数格納バッファに記憶している賞球個数から、払出指令信号に含まれる払出個数信号により指定した賞球払出個数を減算する減算処理を行なう(S298)とともに、賞球REQ信号の出力を停止させることにより払出指令信号の出力を停止した(S299)後、減算処理後に記憶されている払出数に残数があるときであっても、払出処理中信号としての払出動作中信号のオン状態の出力が停止し(S241N)、賞球REQ待ち時間が経過する(S245Y)まで次の払出指令信号の出力が禁止される。また、第1実施形態の第2例において、CPU56では、図63のS293,S297に示すように、受信確認信号のオン状態への立ち上がりを受信したとき(S293Y)に、賞球REQ信号の出力を停止させることにより払出指令信号の出力を停止し(S299)、図64のS314,S315aに示すように、払出動作中信号のオン状態への立ち上がりを受信したとき(S314Y)に、総賞球数格納バッファに記憶している賞球個数から、払出指令信号に含まれる払出個数信号により指定した賞球払出個数を減算する減算処理を行なう(S315a)。そして、減算処理後に記憶されている払出数に残数があるときであっても、払出処理中信号としての払出動作中信号のオン状態の出力が停止し(S241N)、賞球REQ待ち時間が経過する(S245Y)まで次の払出指令信号の出力が禁止される。
払出制御の実行途中状態で停電等により遊技機への電力供給が停止したときには、前述したように、主基板31側では払出指令信号の出力状態を含む制御状態を特定するデータがバックアップ記憶され、払出制御基板37側では制御状態を特定するデータがバックアップ記憶されない。このため、その後、電力供給が復旧したときには、主基板31側でバックアップ記憶された制御状態のみが有効となる。また、払出個数の減算処理後は払出個数の減算処理に伴って賞球REQ信号が停止することにより払出指令信号の出力を停止した後は、図30のS241で払出動作中信号がオフであると確認されなければ、賞球送信処理が実行されず、払出個数信号および賞球REQ信号が出力されないことにより、払出動作中信号がオフ状態にならなければ払出指令信号の出力が禁止される。このため、払出制御の実行途中状態で停電等により遊技機への電力供給が停止したときには減算処理に伴って払出指令信号の出力が停止した状態がバックアップ記憶されることとなる。これにより、電力供給が復旧したときには、払出制御用CPU371により払出処理が再度最初から実行されることがなくなる。これにより、賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。
一方、主基板31側および払出制御基板37側の両方で制御状態を特定するデータをバックアップ記憶することも考えられるが、これら両方でバックアップ記憶をする構成とする場合には、一方でバックアップ記憶をする構成と比べて、バックアップ電源を供給するための回路、データをバックアップするための処理を行なうプログラム、および、メモリ(RAM)の記憶領域(記憶容量)をそれぞれ増やさなければならないという問題が生じる。このように主基板31側および払出制御基板37側の両方で制御状態を特定するデータをバックアップ記憶する構成とすると、遊技機の製造コストが増加するとともに、メモリ(RAM)の記憶領域が圧迫される等、各種の不都合が生じる。また、パチンコ遊技機およびスロットマシンは、制御用のプログラムが不正に書換えられたことを容易に発見可能とするために、メモリ(RAM)の記憶領域(記憶容量)のサイズが制限されるという状況下にあり、メモリ(RAM)の記憶領域(記憶容量)を従来よりも増やすことは実質的に不可能である。そこで、この実施の形態においては、主基板31側のみで制御状態をバックアップ記憶する構成が考えられたのである。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態においては、主基板31側のバックアップRAMとして、遊技制御マイクロコンピュータに含まれるRAM55を一例として説明した。しかし、これに限らず、このようなバックアップRAMとしては、遊技制御マイクロコンピュータに外部から接続されたRAM等の記憶手段であってもよい。
(2) 前述した実施の形態においては、受信確認信号のオン状態が受信確認信号オフ監視値に達したとき、または、払出動作中信号のオン状態が払出動作中信号オフ監視値に達したときに、払出初期化信号として、払出制御マイクロコンピュータの制御状態をソフトウェア的にリセットさせる制御信号が払出制御マイクロコンピュータに対して出力される例を示した。しかし、これに限らず、このような払出初期化信号としては、払出制御マイクロコンピュータをシステムリセットさせるシステムリセット信号が払出制御マイクロコンピュータに対して出力されるようにしてもよい。このような構成を採用した場合には、受信確認信号のオン状態が受信確認信号オフ監視値に達したとき、または、払出動作中信号のオン状態が払出動作中信号オフ監視値に達したときには、払出制御マイクロコンピュータがシステムリセットされて、電源投入時の状態から払出制御が開始される。
(3) 受信確認信号のオン状態が受信確認信号オフ監視値に達したとき、または、払出動作中信号のオン状態が払出動作中信号オフ監視値に達したときにおける遊技制御マイクロコンピュータでの払出初期化信号の出力方法としては、まず、払出制御マイクロコンピュータの制御状態をソフトウェア的にリセットさせる制御信号を出力し(第1回目出力)、その出力に応じた制御状態のリセットによっても受信確認信号のオン状態または払出動作中信号のオン状態が解消されないときに、払出制御マイクロコンピュータをシステムリセットさせるシステムリセット信号を出力する(第2回目出力)という複数段階の信号出力方法を採用してもよい。このようにすれば、受信確認信号の異常状態に対して、状況に応じた段階的な対処を行なうことができる。
(4) 前述した実施の形態では、受信確認信号のオフ状態が受信確認信号オン監視値に達したときにおける遊技制御マイクロコンピュータでの制御方法として、払出指令信号の出力状態を初期化した後、払出指令信号を再出力する方法を説明した。このような再出力をするときには、所定回数(2回または3回等の複数回)だけ再出力を繰返しても受信確認信号のオフ状態が解消できなけば前述した払出初期化信号を払出制御マイクロコンピュータへ出力する等、所定のエラー処理を行なうようにしてもよい。このようにすれば、長期間にわたり払出指令信号の再出力が繰返されることが防がれる。
(5) 前述した実施の形態においては、払出制御マイクロコンピュータにおいて、賞球の払出中に電源確認信号Aのオン状態出力が途絶えたときに、賞球の払出動作を停止させる制御を行なうようにしてもよい。たとえば、図51の払出制御処理において、電源確認信号Aのオン状態出力が途絶えたか否かを判定し、途絶えたと判定したときに払出モータ289を停止させる処理を実行するステップを付加すればよい。
(6) 払出制御マイクロコンピュータは、次のような手段を含んでいる。 前記払出指令信号を受信したことに応答して、前記払出指令信号を受信したことを示す受信確認信号(受信確認信号)を前記遊技制御マイクロコンピュータへ出力する受信確認信号出力手段(S546に従って動作する払出制御用CPU371,出力回路373b)、および、前記受信確認信号の出力後に前記払出処理の実行中であることを示す払出処理中信号(払出動作中信号)を前記受信確認信号とは別の信号経路で出力される信号として前記遊技制御マイクロコンピュータへ出力する払出処理中信号出力手段(S532a,S551dに従って動作する払出制御用CPU371,出力回路373b)。
(7) 前述した実施の形態では、受信確認信号と払出動作中信号とを別の別の信号経路から出力する例を示した。しかし、これに限らず、受信確認信号と払出動作中信号とを同じ信号経路から出力するようにしてもよい。受信確認信号と払出動作中信号とは、前述した払出BUSY信号のように、1つの信号により構成されてもよい。
(8) 前述した実施の形態では、払出制御の制御状態を特定するデータとして、払出制御に関する出力信号の出力状態を示すデータが、バックアップ記憶される構成例を示したが、払出制御に関する出力信号は、バックアップ記憶されない構成であってもよい。
(9) 前述したバックアップ記憶手段は、前記遊技機への電力供給が停止したときに、前記遊技制御マイクロコンピュータによる制御状態を特定するデータを一定期間バックアップ記憶するものである。前述の実施の形態で示したように、このバックアップ記憶手段がバックアップ記憶する制御状態は、前記払出指令信号の出力状態を含む。このような構成において、前記遊技制御マイクロコンピュータが、前記入力確認信号(受信確認信号)を入力したとき(S293Y)に、前記払出指令信号の出力を停止する(S299)制御が行なわれると、次のような効果を奏する。前記入力確認信号を入力したとき、すなわち、払出指令信号が入力されたことが確認された時点で直ちに払出指令信号(賞球REQ信号)が停止されることにより、払出制御の実行途中状態で停電等により遊技機への電力供給が停止するときに、払出指令信号が出力されている状態がバックアップ記憶されにくくなり、電力供給が復旧したときのバックアップ記憶に基づく景品遊技媒体の過剰な払出しを防ぐことができる。
(10) 前述した中継基板(中継基板90)は、前記遊技制御マイクロコンピュータと前記演出制御マイクロコンピュータとの間で通信される信号を中継する基板である。前述の実施の形態で示したように、前記中継基板は、当該信号を前記遊技制御マイクロコンピュータから前記演出制御マイクロコンピュータへの一方向通信に規制する通信規制手段(ダイオード900を含む通信規制回路901)を有する。このように、中継基板に通信規制手段を設けた理由は、次のとおりです。前述したような従来の遊技機においては、前述の払出処理中信号(払出動作中信号)が異常に長い時間にわたり継続して出力された通信異常状態が生じたことが判定されたときに、異常状態が生じた旨を可変表示装置等の演出手段によって報知することを目的として、当該演出手段を制御する演出制御マイクロコンピュータに対し、異常状態を報知することを指示するコマンド等の制御信号を遊技制御マイクロコンピュータが出力する制御が行なわれる場合がある。このような従来の遊技機においては、たとえば、前述のような通信異常状態が生じたことが判定されたときに、演出制御マイクロコンピュータに対し、異常状態を報知することを指示するコマンド等の制御信号を遊技制御マイクロコンピュータが出力する制御が行なわれるが、このような制御信号の通信経路を介して演出制御マイクロコンピュータから遊技制御マイクロコンピュータに対して、不正な制御動作をさせるための不正な信号が入力されてしまうおそれがあった。このため、従来においては、遊技制御マイクロコンピュータと演出制御マイクロコンピュータとの間の通信経路を利用して遊技制御マイクロコンピュータに対して行なう不正行為を防ぐことも課題の一つであった。そして、前述の実施の形態によれば、遊技制御マイクロコンピュータと演出制御マイクロコンピュータとの間で通信される信号を遊技制御マイクロコンピュータから演出制御マイクロコンピュータへの一方向通信に規制する通信規制手段を有する中継基板が設けられることにより、少なくとも当該中継基板が正常な状態であれば、演出制御マイクロコンピュータから遊技制御マイクロコンピュータへ不正な信号が入力されることが防がれる。これにより、遊技制御マイクロコンピュータと演出制御マイクロコンピュータとの間の通信経路を利用して遊技制御マイクロコンピュータに対して行なう不正行為を防ぐことができる。
(11) 第1実施形態第2例のなお書きに示されるように、遊技制御マイクロコンピュータが、払出動作中信号(払出動作中信号)を受信したときに払出指令信号(賞球REQ信号)の出力を停止させる制御を行なう構成において、前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記払出処理中信号を入力したときに、前記払出指令信号(賞球REQ信号)の出力を停止する(図64のS314により払出動作中信号のオン状態が確認されたときに、たとえばS315aが実行された後に賞球REQ信号をオフにするステップを実行する)。このような構成を採用すれば、払出処理中信号が入力された時点で直ちに払出指令信号が停止されるので、たとえば電源電圧が不安定となることに起因して払出制御マイクロコンピュータでの制御状態が不安定なとき等において、払出制御マイクロコンピュータが、払出動作中信号が入力した後、複数回払出指令信号が入力したとして景品遊技媒体の過剰な払出しを実行してしまうことを防ぐことができる。
(12) S532a,S551dに従って動作する払出制御用CPU371,出力回路373bにより、前記払出処理の実行中であるときに、前記払出処理の実行中であることを示す払出処理中信号(払出動作中信号)を前記遊技制御マイクロコンピュータへ出力する払出処理中信号出力手段が構成されている。第1実施形態第2例のなお書きに示されるように、遊技制御マイクロコンピュータが、払出動作中信号(払出動作中信号)を受信したときに払出指令信号(賞球REQ信号)の出力を停止させる制御を行なう構成において、前記払出制御マイクロコンピュータは、前記払出処理中信号出力手段により前記払出処理中信号を出力した(第1実施形態第2例のなお書きに記載された、図48のS551を実行せずにS551c〜S551eを実行することにより、S551dで払出動作中信号の出力を行なうこと)後、前記払出指令信号出力手段による前記払出指令信号の出力が所定期間を経過しても停止しないときに、異常状態が生じた旨を報知するための制御を実行する払出指令信号異常報知手段(第1実施形態第2例のなお書きに記載された(第1実施形態第2例のなお書きに記載された、図48のS551を実行せずにS551a〜S552と同様の処理を行うことにより賞球REQ信号を監視し賞球REQ信号エラービットをセットする処理、および、S759、エラー表示用LED374)をさらに含む。このような構成によれば、払出指令信号に応答した払出動作中信号を出力した後、当該払出指令信号の出力が所定期間を経過しても停止しないときに、異常状態が生じた旨を報知するための制御が実行されるので、そのような異常状態が生じたことを認識することができ、賞球の過剰な払出しを防ぐことができる。
(13) 前述した実施の形態において、主基板31から払出制御基板37へ出力される複数の信号(払出初期化信号、電源確認信号A、賞球REQ信号、個数指定信号)の信号線のコネクタは、個別に抜き差し可能な個別型のコネクタであってもよく、まとめて抜き差し可能な一体型のコネクタであってもよい。また、払出制御基板37から主基板31へ出力される複数の信号(受信確認信号、払出動作中信号、電源確認信号B、満タン検出信号、球切れ検出信号)の信号線のコネクタは、個別に抜き差し可能な個別型のコネクタであってもよく、まとめて抜き差し可能な一体型のコネクタであってもよい。このようなコネクタのうち、一体型のコネクタを用いる場合、特定の信号(たとえば、電源確認信号A,B等の信号)の信号レベルが正常であるか否かを監視し、正常でないときには、一体型のコネクタの弛み等のコネクタの接続不良に起因して遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間の各信号の通信状態に異常が生じていると判断することができる。
(14) 前述した第1実施形態の第2例においては、遊技制御マイクロコンピュータから払出指令信号が出力された後に、払出指令信号の入力に応じて払出制御マイクロコンピュータから入力確認信号(受信確認信号)が出力され(S546)、その後、入力確認信号の入力に応じて遊技制御マイクロコンピュータからの払出指令信号(賞球REQ信号)が停止(S299)され、その払出指令信号の停止に応じて払出制御マイクロコンピュータから払出動作中信号が出力され(S551d)、その払出動作中信号の入力に応じて払出数記憶手段(総賞球数格納バッファ)に記憶されている払出数の減算処理が行なわれる(S315a)ことを説明した。したがって、第1実施形態の第2例の場合には、このような順序での信号のやりとりが遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間で行なわれたことが前記減算処理の実行条件となっている。これにより、遊技制御マイクロコンピュータと払出制御マイクロコンピュータとの間で通信異常が生じたときには、払出数記憶手段に記憶されている払出数の減算処理が誤って(通信異常に起因する誤動作)行なわれにくくなる。
(15) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機、31 遊技制御基板(主基板)、97 球払出装置、37 払出制御基板、55 RAM、56 CPU、67 出力回路、374 エラー表示用LED、9 可変表示装置。
Claims (13)
- 遊技媒体を用いて遊技が可能であり、遊技により払出条件が成立したことに基づいて景品として景品遊技媒体を払出す遊技機であって、
遊技の進行を制御するとともに、前記景品遊技媒体の払出数を指定して景品遊技媒体の払出を指令する払出指令信号を出力する遊技制御マイクロコンピュータと、
前記払出指令信号を入力し、入力した払出指令信号により指定された払出数の前記景品遊技媒体の払出を行なう払出手段を制御する払出制御マイクロコンピュータと、
前記遊技制御マイクロコンピュータから出力される制御信号に応じて、遊技演出を行なうための演出装置を制御する演出制御マイクロコンピュータとを備え、
前記遊技制御マイクロコンピュータは、
前記遊技機への電力供給が停止したときに、前記遊技制御マイクロコンピュータによる制御状態を特定するデータを一定期間バックアップ記憶するバックアップ記憶手段と、
前記遊技機への電力供給が復旧したときに、前記遊技制御マイクロコンピュータによる制御状態を、前記バックアップ記憶手段に記憶されたデータに基づいて復旧する制御状態復旧手段と、
前記バックアップ記憶手段に含まれ、前記払出条件の成立に基づいて払出される景品遊技媒体の数を特定可能な情報を記憶する払出数記憶手段と、
該払出数記憶手段に記憶されている払出数に基づいて前記払出制御マイクロコンピュータに対し前記払出指令信号を出力する払出指令信号出力手段と、
前記払出数記憶手段に記憶されている払出数から前記払出指令信号で指定した払出数を減算する減算処理を行なう払出記憶数減算手段とを含み、
前記払出制御マイクロコンピュータは、
前記払出制御マイクロコンピュータによる制御状態を特定するデータを記憶する手段であって、前記遊技機への電力供給が停止したときに、当該データをバックアップ記憶しない払出制御記憶手段と、
前記払出手段を制御して、前記払出指令信号により指定された払出数の景品遊技媒体を払出させる払出処理を実行する景品遊技媒体払出制御手段と、
前記払出指令信号を入力したことに基づいて入力確認信号を前記遊技制御マイクロコンピュータへ出力する入力確認信号出力手段と、
前記払出処理の実行中であるときに、前記払出処理の実行中であることを示す払出処理中信号を前記遊技制御マイクロコンピュータへ出力する払出処理中信号出力手段とを含み、
前記払出記憶数減算手段は、前記遊技制御マイクロコンピュータが前記払出処理中信号を入力したことに基づいて前記減算処理を行ない、
前記遊技制御マイクロコンピュータは、
前記払出処理中信号を入力した後、所定期間を経過しても前記払出処理中信号が停止しないときに、前記払出手段による払出が停止状態でないことを条件に、異常状態が生じたと判定する異常判定手段と、
該異常判定手段により異常状態が生じたと判定されたときに、前記演出制御マイクロコンピュータに、前記異常状態が生じた旨を報知させるための異常報知制御信号を出力する異常報知制御信号出力手段とをさらに含み、
前記遊技制御マイクロコンピュータと前記演出制御マイクロコンピュータとの間で通信される信号を中継する中継基板をさらに含むことを特徴とする、遊技機。 - 前記遊技制御マイクロコンピュータは、
前記払出指令信号が出力された後、前記入力確認信号出力手段から出力される前記入力確認信号を入力していない期間を計測する期間計測手段と、
前記期間計測手段により計測された期間が所定期間を経過したときに、前記期間計測手段により計測された期間を初期化するとともに、前記払出指令信号の出力状態を初期化した後、前記払出指令信号を再出力する払出指令信号再出力手段とをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。 - 前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記異常判定手段により前記異常状態が生じたと判定されたときに、前記払出制御マイクロコンピュータを初期化することを指示するための初期化指示信号を出力する初期化指示信号出力手段をさらに含み、
前記払出制御マイクロコンピュータは、前記初期化指示信号を入力したときに前記払出制御マイクロコンピュータを初期化する初期化手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の遊技機。 - 前記中継基板は、該中継基板の裏面が視認可能となる態様で遊技機に取付けられることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
- 前記演出制御マイクロコンピュータは、異なる演出装置を制御する複数の演出制御マイクロコンピュータを含み、
前記中継基板は、前記遊技制御マイクロコンピュータと、前記複数の演出制御マイクロコンピュータとの間に1つだけ設けられることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の遊技機。 - 前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記遊技機への電力供給の開始に伴い、前記払出制御マイクロコンピュータと接続されていることを示す遊技制御接続確認信号を前記払出制御マイクロコンピュータへ出力する遊技制御接続確認信号出力手段をさらに含み、
前記払出制御マイクロコンピュータは、前記遊技制御接続確認信号を入力していないときに、前記払出処理の実行を禁止する払出処理禁止手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の遊技機。 - 前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記払出指令信号を出力していない状態において前記入力確認信号を入力したときに、前記遊技制御接続確認信号出力手段による前記遊技制御接続確認信号の出力を禁止する遊技制御接続確認信号禁止手段をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の遊技機。
- 前記払出制御マイクロコンピュータは、前記遊技機への電力供給の開始に伴い、前記遊技制御マイクロコンピュータと接続されていることを示す払出制御接続確認信号を前記遊技制御マイクロコンピュータへ出力する払出制御接続確認信号出力手段をさらに含み、
前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記払出制御接続確認信号を入力していないときに、前記払出指令信号出力手段による前記払出指令信号の出力を禁止する払出指令信号出力禁止手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の遊技機。 - 前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記入力確認信号を入力したときに、前記払出指令信号の出力を停止することを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の遊技機。
- 前記払出指令信号出力手段は、前記払出指令信号を出力する手段として、前記遊技媒体の払出数を指定する払出数信号を出力する払出数信号出力手段と、該払出数信号の取込みを要求する取込要求信号を出力する取込要求信号出力手段とを含み、
前記払出制御マイクロコンピュータは、前記取込要求信号を入力したことにより前記払出数信号を取込む処理を行ない、
前記遊技制御マイクロコンピュータは、前記取込要求信号の出力を停止することにより前記払出指令信号の出力を停止することを特徴とする、請求項9に記載の遊技機。 - 前記払出制御マイクロコンピュータは、前記入力確認信号出力手段により前記入力確認信号を出力した後、前記払出指令信号出力手段による前記払出指令信号の出力が所定期間を経過しても停止しないときに、異常状態が生じた旨を報知するための制御を実行する払出指令信号異常報知手段をさらに含むことを特徴とする、請求項9または10に記載の遊技機。
- 前記払出数信号出力手段は、前記遊技制御マイクロコンピュータへの前記払出処理中信号の出力が停止したときに払出数信号の出力を停止し、
前記払出制御マイクロコンピュータは、前記払出処理中信号出力手段による前記払出処理中信号の出力が停止した後、前記払出数信号出力手段による前記払出数信号の出力が所定期間を経過しても停止しないときに、異常状態が生じた旨を報知するための制御を実行する払出数信号異常報知手段をさらに含むことを特徴とする、請求項10または11に記載の遊技機。 - 前記払出制御マイクロコンピュータは、前記払出指令信号出力手段による前記払出指令信号の出力が停止したことに基づいて、前記払出手段を制御して前記払出処理の実行を開始させることを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の遊技機。
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