JP2006114993A - 画像読み取り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 部材の増設などによる構成の煩雑化やコスト上昇を招くことなく画像情報を保存するためのメモリー不足の解消および原稿の載置状態に関係なく既存構成を増設することなく利用するだけで画像読み取りが行える構成を備えた画像読み取り装置を提供する。
【解決手段】 原稿載置部上方に画像読み取り用の撮像部を備え、該原稿載置部上にて画像面が上向きとされている原稿の頁を順次めくりながら各頁毎の画像を読み取り可能な構成を備えた画像読み取り装置であって、前記撮像部には原稿の見開き頁毎との間の距離を測定可能な測距手段100,101および前記原稿からの読み取り光を読み取り手段25に合焦させるための合焦機構が設けられ、前記測距手段100,101からの情報に基づき頁のめくり方向および原稿の載置状態を検知して前記合焦機構の動作を制御する制御部が備えられていることを特徴とする。
【選択図】 図4
【解決手段】 原稿載置部上方に画像読み取り用の撮像部を備え、該原稿載置部上にて画像面が上向きとされている原稿の頁を順次めくりながら各頁毎の画像を読み取り可能な構成を備えた画像読み取り装置であって、前記撮像部には原稿の見開き頁毎との間の距離を測定可能な測距手段100,101および前記原稿からの読み取り光を読み取り手段25に合焦させるための合焦機構が設けられ、前記測距手段100,101からの情報に基づき頁のめくり方向および原稿の載置状態を検知して前記合焦機構の動作を制御する制御部が備えられていることを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
本発明は、画像読み取り装置に関し、さらに詳しくは、シート状原稿およびブック原稿のいずれをも対象とする画像読み取り装置に関する。
画像情報入力装置の一つとして、スキャナと称される画像読み取り装置がある。
画像読み取り装置は、平坦面を有する原稿載置部、いわゆる、原稿載置台に対向して配置されている撮像系を備え、原稿載置台上の原稿を下向きにすることなくめくることでめくられた頁の画像を読み取ることができる構成を備えたものがある(例えば、特許文献3)。
画像読み取り装置は、平坦面を有する原稿載置部、いわゆる、原稿載置台に対向して配置されている撮像系を備え、原稿載置台上の原稿を下向きにすることなくめくることでめくられた頁の画像を読み取ることができる構成を備えたものがある(例えば、特許文献3)。
画像読み取り装置において画像の読み取りを行われる原稿は、表面が一様な平坦面をなすシート状原稿だけでなく、製本形態による表面が凹凸面をなすブック原稿を対象とする場合があり、シート状原稿およびブック原稿のいずれにおいても、積層された頁を順次めくりながら画像読み取りが行われる。
従来、頁めくりが行われる原稿を読み取る構成として、通帳などの各頁に付された頁情報を読み取ることで頁めくりの適否を判別する構成(例えば、特許文献1)、順次頁を読み取り、読み取った頁の順番付けを行い、その中から選択された頁を対象として画像読み取りおよび読み取り情報を記憶した上でプリントアウトする構成(例えば、特許文献2)、測距センサを用いて頁表面との高さの変化に基づき頁のめくり方向を判別する構成(例えば、特許文献3)、頁表面を摺擦しながら頁をめくることができる頁めくり装置にブック原稿がセットされた状態を判別して画像読み取りを行う構成(例えば、特許文献4)がある。
頁めくりが行われる原稿を対象として画像読み取りを行う際には、実際にめくられて新たな頁が撮像系に対面することが必要であるが、誤って同じ頁を繰り返し読み取ることもあり、この場合の対策はいずれの特許文献にもない。つまり、一旦めくった頁が何らかの理由によって元の位置に戻ってしまうような場合があると、これを判断することができず、同じ頁を対象とした読みと情報を目盛りに保存することになる。このため、画像情報を保存するメモリーの容量が不足してしまう虞がある。
一方、読み取り対象となる原稿は、例えば、ブック原稿でいうと、原稿載置台の長手方向に対してこれと平行させて長手方向を位置決めする縦置き状態だけでなく互いの長手方向が直交する横置き状態もある。このため、原稿の載置状態に対応させるには、各設置状態の判別が行えるように測距センサーなどの検知素子をそれぞれの設置状態に対応させて設けることが考えられる。しかし、この構成では、構成の煩雑化やコスト上昇を招く虞がある。
本発明の目的は、上記従来の画像読み取り装置における問題に鑑み、部材の増設などによる構成の煩雑化やコスト上昇を招くことなく画像情報を保存するためのメモリー不足の解消および原稿の載置状態に関係なく既存構成を増設することなく利用するだけで画像読み取りが行える構成を備えた画像読み取り装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、原稿載置部上方に画像読み取り用の撮像部を備え、該原稿載置台上にて画像面が上向きとされている原稿の頁を順次めくりながら各頁毎の画像を読み取り可能な構成を備えた画像読み取り装置であって、前記撮像部には原稿の見開き頁毎との間の距離を測定可能な測距手段および前記原稿からの読み取り光を読み取り手段に合焦させるための合焦機構が設けられ、前記測距手段からの情報に基づき頁のめくり方向および原稿の載置状態を検知して前記合焦機構の動作を制御する制御部が備えられていることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像読み取り装置において、前記頁のめくり方向は、順方向へのめくりおよび順方向にめくられた頁の戻りのいずれかが対象とされていることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の画像読み取り装置において、前記原稿の設置状態は、原稿載置台上での原稿の縦置きおよび横置きが対象とされていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のうちの一つに記載の画像読み取り装置において、前記制御部は、読み込まれた画像データを保存するメモリーを備えるとともに、入力側に前記測距手段、原稿選択手段、原稿サイズ選択手段が接続され、出力側に前記合焦機構がそれぞれ接続され、各選択手段からの選択内容および前記測距手段からの情報に応じて前記合焦機構の合焦位置を規定したうえで、前記頁のめくり方向を判別することを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の画像読み取り装置において、前記制御部は、前記測距手段の駆動部を備えており、原稿の載置状態により前記測距手段の初期位置からの情報が得られない場合には前記原稿サイズ選択手段の選択に応じて該測距手段の位置を変更することを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項4記載の画像読み取り装置において、前記測距手段は第1および第2の測距センサーを備え、前記制御部は、前記測距手段における第1,第2の測距センサーの合焦位置と前記メモリーに保存されている合焦位置との整合状態に基づいて前記頁のめくり方向を判別することを特徴としている。
本発明によれば、部材の増設などによる構成の煩雑化やコスト上昇を招くことなく、めくり後の頁戻りも含めた頁のめくり方向の判別が行えることにより画像情報を保存するためのメモリー不足の解消を防止することが可能となると共に、原稿の載置状態に関係なく既存構成を増設することなく利用するだけで画像読み取りが可能となる。
以下、実施例により本発明の実施のための最適な形態を説明する。
図1は、本実施例による画像読み取り装置1000の概略外観図であり、同図において画像読み取り装置1000は、机上での使用や携行が可能なように厚さの薄い筐体1で構成されている。
筐体1は、正面および背面をそれぞれ構成する壁面2と、壁面3と直交する方向の壁面からなる両側面3と、これら壁面2および側面3の上下に位置する上面4および底面5とを備えており、底面が原稿を載置される面、いわゆる、載置面に置かれた状態で壁面2が載置面に対して垂直に位置し、この壁面2に対して原稿の端部が位置決めできるようになっている。
本実施例における筐体1の壁面2および両側面3のうち、後述する撮像部が原稿の読み取り対象面に対向する位置にある壁面2は、原稿に対して平行させる必要があるが、これ以外の壁面(背面)や両側面3は必ずしも原稿載置面に対して垂直でなくても良く、デザインを変更することも可能である。
筐体1は、正面および背面をそれぞれ構成する壁面2と、壁面3と直交する方向の壁面からなる両側面3と、これら壁面2および側面3の上下に位置する上面4および底面5とを備えており、底面が原稿を載置される面、いわゆる、載置面に置かれた状態で壁面2が載置面に対して垂直に位置し、この壁面2に対して原稿の端部が位置決めできるようになっている。
本実施例における筐体1の壁面2および両側面3のうち、後述する撮像部が原稿の読み取り対象面に対向する位置にある壁面2は、原稿に対して平行させる必要があるが、これ以外の壁面(背面)や両側面3は必ずしも原稿載置面に対して垂直でなくても良く、デザインを変更することも可能である。
壁面2の奥行き方向の長さ、いわゆる幅は対象となる原稿サイズに応じて設定されるが、本実施例では、A4版サイズ横置きの原稿または書籍あるいはA3版縦置きの原稿または書籍を対象とすることができる寸法とされ、書籍に場合には壁面2と平行させて綴じ込み部の方向が設定されて壁面2に頁の端部が対向するようにされている。
壁面2における原稿と対向する側の壁面には上面近傍に開口部6が設けられている。
開口部6は、原稿を読み取るための読み取り光が出射されると共に原稿Sからの反射光が入射する窓部として原稿に対する出入光が充分に行き届きかつ入り込むことができる大きさを持たせてあり、筐体1の内部に埃が侵入するのを防止するためおよび内部に収納されている光学機器を保護するためにガラスなどの透明部材で覆われている。開口部6は、その大きさの条件として、原稿の読み取り対象面に対して斜め上方から読取光を照射し、その読取光を走査することができることが条件とされている。
開口部6は、原稿を読み取るための読み取り光が出射されると共に原稿Sからの反射光が入射する窓部として原稿に対する出入光が充分に行き届きかつ入り込むことができる大きさを持たせてあり、筐体1の内部に埃が侵入するのを防止するためおよび内部に収納されている光学機器を保護するためにガラスなどの透明部材で覆われている。開口部6は、その大きさの条件として、原稿の読み取り対象面に対して斜め上方から読取光を照射し、その読取光を走査することができることが条件とされている。
開口部6の周囲には、測距手段からの測定光が出射および入射するための窓部7が側部近傍に、そして原稿の読み取り面の明るさを検知する露出光を検知するAEセンサ用の窓部8が上部近傍にそれぞれ形成されている。
筐体1における側面3には、図示しないヒンジ機構を介して起倒可能に支持されている液晶パネルが用いられた画像表示部9が設けられ、さらに操作者が操作を行う操作部10が設けられている。
画像表示部9は、不使用時に倒されることで壁面2の一部を構成し、起立された際に読み取った画像をモニタするために設けられている。
操作部10は、後述するが、原稿の種別選択、原稿サイズ選択および合焦機構に装備されている非球面ミラーを読み取り開始位置にセットする初期設定のための操作ボタンが備えられている。
この場合の原稿の種別とは、一様な平坦面からなるシート原稿および凹凸面を有する書籍のいずれかを選択することを意味する。なお、画像読み取り装置1000は、筐体1の内部に装備されている制御部および合焦機構の駆動電源を商用電源で賄うようになっており、このため、筐体1からは電源コード11が延設されている。
画像表示部9は、不使用時に倒されることで壁面2の一部を構成し、起立された際に読み取った画像をモニタするために設けられている。
操作部10は、後述するが、原稿の種別選択、原稿サイズ選択および合焦機構に装備されている非球面ミラーを読み取り開始位置にセットする初期設定のための操作ボタンが備えられている。
この場合の原稿の種別とは、一様な平坦面からなるシート原稿および凹凸面を有する書籍のいずれかを選択することを意味する。なお、画像読み取り装置1000は、筐体1の内部に装備されている制御部および合焦機構の駆動電源を商用電源で賄うようになっており、このため、筐体1からは電源コード11が延設されている。
図2は、筐体1の内部に設けられて画像読み取り部を構成する撮像部の構成を示す図であり、同図において撮像部には、上方位置から読取光源20,回転ミラー21,非球面ミラー22,反射ミラー23,レンズ24,1次元固体撮像素子25の順に並置されている。これら部材のうちで非球面レンズ22をはじめとして、このレンズ22から1次元固体撮像素子25に至る光路中に配置されているレンズおよびミラーは、1次元固体撮像素子25に対する合焦機構を構成している。
読取光源20は、例えば、発光素子がライン状に配列され集光レンズを介して壁面2の幅方向に細長の読取光を斜上方向から出射するとともに、筐体1の側面3上部において読取対象面に対して水平に設けられた回転軸20aに軸支されている。したがって、開口部6から原稿の画像読取対象面に向けて読取対象面の幅方向に細長い読取光を照射する一方、回転軸20aの回転に伴って照射された細長い読取光で読取面を線順次に隈なく走査することができる。
ここで、原稿が書籍の場合には、書籍の綴じ込み部分と、筐体1の壁面2とが平行になるように、筐体1を配置することにより、読取対象面の幅方向に読取光を同じ条件で照射することができる。
ここで、原稿が書籍の場合には、書籍の綴じ込み部分と、筐体1の壁面2とが平行になるように、筐体1を配置することにより、読取対象面の幅方向に読取光を同じ条件で照射することができる。
回転ミラー21は、平面状の反射ミラーで、読取光源20の回転軸20aより下部側で、その回転軸20aと平行に設けられた図示しない回転軸によって、筐体1の両側面に軸支されている。
回転ミラー21は、読取光源20が回転するのに合わせて回転するように構成されているので、読取光により読取対象面が走査されたとき、その走査された読取対象面の各位置で乱反射し、開口部6から回転ミラー21に所定の角度で入射する読取光の向きを壁面2の下方向に変えることができる。したがって、読取光の走査によって読取対象面の各位置で記録された画像に応じて反射した反射光を1次元撮像素子25で捉えることができる。
回転ミラー21は、読取光源20が回転するのに合わせて回転するように構成されているので、読取光により読取対象面が走査されたとき、その走査された読取対象面の各位置で乱反射し、開口部6から回転ミラー21に所定の角度で入射する読取光の向きを壁面2の下方向に変えることができる。したがって、読取光の走査によって読取対象面の各位置で記録された画像に応じて反射した反射光を1次元撮像素子25で捉えることができる。
非球面ミラー22は、読取対象面の各位置で反射した読取光が回転ミラー21で反射するまでの距離の違いにより画像歪が生じるのを光学的に回避する役割を持っている。
本実施例における読取光源20は、読取対象面に対して斜め方向から光を照射するとともに、その照射される光を走査するように構成されている。したがって、図3(a)に示すように、矩形の原稿面ABの斜め方向から読取光110を照射し、原稿面ABで反射した読取光120を、読取光の出射位置近傍に配置された回転ミラー21で反射した後、非球面ミラー22を経てレンズ24で合焦させ、1次元撮像素子25で捉えた光像は、原稿面の手前側Bとこれとは反対側の手先側Aとでは撮影距離が異なっている。このため、筐体1の壁面2に近接する側である原稿面の手前側Bとこれと反対側の手先側Aとでは画像倍率が相違し、図3(b)に示す、実線で表わす矩形の原稿面ABは、図3中、破線で示すように、歪んだ状態で捉えられる。すなわち、撮影距離が長い場合には縮小された画像として1次元撮像素子25に捉えられる。
本実施例における読取光源20は、読取対象面に対して斜め方向から光を照射するとともに、その照射される光を走査するように構成されている。したがって、図3(a)に示すように、矩形の原稿面ABの斜め方向から読取光110を照射し、原稿面ABで反射した読取光120を、読取光の出射位置近傍に配置された回転ミラー21で反射した後、非球面ミラー22を経てレンズ24で合焦させ、1次元撮像素子25で捉えた光像は、原稿面の手前側Bとこれとは反対側の手先側Aとでは撮影距離が異なっている。このため、筐体1の壁面2に近接する側である原稿面の手前側Bとこれと反対側の手先側Aとでは画像倍率が相違し、図3(b)に示す、実線で表わす矩形の原稿面ABは、図3中、破線で示すように、歪んだ状態で捉えられる。すなわち、撮影距離が長い場合には縮小された画像として1次元撮像素子25に捉えられる。
そこで、本実施例における非球面ミラー22は、筐体1の壁面2に上下動自在に設置されるとともに、上下方向の反射特性が変化するように設計されている。
すなわち、撮影距離が長い場合には拡大する必要があるので、凹面が用いられ、撮影距離が短い場合には、その逆に凸面が用いられるようになっている。
すなわち、撮影距離が長い場合には拡大する必要があるので、凹面が用いられ、撮影距離が短い場合には、その逆に凸面が用いられるようになっている。
回転ミラー21で反射し、非球面ミラー22に入射する読取光の反射位置が、その読取光の読取対象面における反射位置に応じて移動し、画像歪が矯正されるように、非球面ミラー22は、回転ミラー21の回転に合わせて上下移動するように構成されている。なお、回転ミラー21と非球面ミラー22とを連動させる機構については後述する。ここでは、上下動する非球面ミラー22を1つ用いているが、非球面ミラー22は、1つである必要はなく複数用いてもよい。また、非球面ミラー22は、画像倍率の補正用に限定する必要はなく、その他の要因による歪の補正に用いてもよい。
レンズ24は、非球面ミラー22で反射した読取光による光像を1次元固体撮像素子25の受光面に結像させる部材である。
本実施例でのレンズ24は、通常、回転ミラー21、非球面ミラー22と連動してレンズ位置が自動調節されて、いわゆるオートフォーカス機能により合焦するようにプログラムされている。そして、読取対象面に凹凸がある書籍を上向きで読み取る場合には、原稿の読み取りに先駆けて行われる測距処理、つまり、測定部による読取対象面各位置の高さ測定処理によって得られた測定結果に基づいて、自動調節されるレンズ24の位置が修正を施される。また、レンズ24は、焦点距離が可変なズームレンズにより構成することが可能であり、ズーム倍率を複数段階に設定することもできる。ただし、ズーム倍率を段階的に設定する場合において、レンズの焦点距離が所定の範囲から外れた場合には、非球面ミラー22のみでは画像歪みが矯正しきれないので、1次元固体撮像素子で撮像して取得した電気信号に、後述する画像処理回路で所定のディストーション補正を施す必要がある。
本実施例でのレンズ24は、通常、回転ミラー21、非球面ミラー22と連動してレンズ位置が自動調節されて、いわゆるオートフォーカス機能により合焦するようにプログラムされている。そして、読取対象面に凹凸がある書籍を上向きで読み取る場合には、原稿の読み取りに先駆けて行われる測距処理、つまり、測定部による読取対象面各位置の高さ測定処理によって得られた測定結果に基づいて、自動調節されるレンズ24の位置が修正を施される。また、レンズ24は、焦点距離が可変なズームレンズにより構成することが可能であり、ズーム倍率を複数段階に設定することもできる。ただし、ズーム倍率を段階的に設定する場合において、レンズの焦点距離が所定の範囲から外れた場合には、非球面ミラー22のみでは画像歪みが矯正しきれないので、1次元固体撮像素子で撮像して取得した電気信号に、後述する画像処理回路で所定のディストーション補正を施す必要がある。
1次元固体撮像素子(以下、便宜上、1次元CCD素子という)25は、レンズ24により結像された、読取面に記録された画像による光像(光量分布)に応じて電気信号を出力する部材である。
ここで、1次元CCD素子25は、例えば感光部と転送部とを1列に並べたリニアCCD、あるいはラインセンサを用いることができる。これにより、エリアセンサを用いる場合よりも高解像度を得ることができる。
ここで、1次元CCD素子25は、例えば感光部と転送部とを1列に並べたリニアCCD、あるいはラインセンサを用いることができる。これにより、エリアセンサを用いる場合よりも高解像度を得ることができる。
以上のような撮像部での構成において、読み取り対象面が一様な平坦面(フラット)を有する原稿の場合および凹凸を有する書籍などの原稿の場合それぞれにおいて非球面レンズ22およびレンズ24の位置修正および電気信号のディストーション補正が行われることにより各原稿を対象とした画像読み取り態位が設定される。つまり、フラットな読取面を有する原稿を読み取るのか、読取面に凹凸がある原稿を読み取るかの選択は操作部10に設けられている選択ボタンにより行い、フラットな読取対象面を有する原稿の場合には、原稿のサイズと、読取光の照射位置とに応じ予め決められたレンズ位置に合焦するようにプログラムされている。
一方、読取対象面に凹凸がある原稿を読み取る場合には、予め読取対象面各位置の基準面からの高さを測定し、その測定結果に基づいてプログラムされたレンズ位置に修正が施される。また、斜光を走査することによる一般的な画像歪みは、位置に応じて異なる反射特性を有する非球面ミラーを、斜光の走査に合わせて移動させることにより矯正し、読取面に凹凸がある原稿を読み取る場合には、測定された高さに応じて、読み取られた電気信号にディストーション補正が施されることになる。
一方、読取対象面に凹凸がある原稿を読み取る場合には、予め読取対象面各位置の基準面からの高さを測定し、その測定結果に基づいてプログラムされたレンズ位置に修正が施される。また、斜光を走査することによる一般的な画像歪みは、位置に応じて異なる反射特性を有する非球面ミラーを、斜光の走査に合わせて移動させることにより矯正し、読取面に凹凸がある原稿を読み取る場合には、測定された高さに応じて、読み取られた電気信号にディストーション補正が施されることになる。
上述した原稿毎での読み取り態位の設定は図4に示す制御部によって実行される。
図4は、請求項1,4,5に記載の発明の実施例における要部をなす制御部の構成を説明するためのブロック図であり、同図において制御部にはメインコントローラーとして用いられるCPU50が備えられている。
CPU50は、後述するように入出力部に接続されている各回路、機構の制御を行う部分であり、読み込まれた画像データに基づき画像処理を行うとともに画像データの読み込みに際して原稿の設置状態に応じた合焦機構の動作制御を行うことで原稿の頁めくりに対応するようになっている。
図4は、請求項1,4,5に記載の発明の実施例における要部をなす制御部の構成を説明するためのブロック図であり、同図において制御部にはメインコントローラーとして用いられるCPU50が備えられている。
CPU50は、後述するように入出力部に接続されている各回路、機構の制御を行う部分であり、読み込まれた画像データに基づき画像処理を行うとともに画像データの読み込みに際して原稿の設置状態に応じた合焦機構の動作制御を行うことで原稿の頁めくりに対応するようになっている。
図4においてCPU50は、非球面レンズ22の位置を検知する位置検出センサ28と、読み取り面での照射光の明るさを検知する測光部材としてのAE受光センサ40と、操作部10を構成する操作パネル41が入力側に接続されている。位置検出センサ28は、非球面レンズ22の移動に応じて回動するカムとこのカムに当接するポテンションメータなどが用いられ、非球面レンズ22の初期位置からの移動量を検知できるようになっている。
操作パネル40には、読み取り対象となる原稿の種別、つまり、フラットな読み取り面を有する原稿と読み取り面に凹凸を有する書籍、いわゆる、ブック原稿とを選択するための原稿選択ボタン10aと、原稿サイズを指定する原稿サイズボタン10bと、非球面ミラー22を読み取り開始位置に位置決めするための初期設定ボタン10cとが備えられている。
操作パネル40には、読み取り対象となる原稿の種別、つまり、フラットな読み取り面を有する原稿と読み取り面に凹凸を有する書籍、いわゆる、ブック原稿とを選択するための原稿選択ボタン10aと、原稿サイズを指定する原稿サイズボタン10bと、非球面ミラー22を読み取り開始位置に位置決めするための初期設定ボタン10cとが備えられている。
CPU50の出力側には、回転ミラー21及び非球面ミラー22を連動させ回転又は上下移動させるミラー駆動機構30、ミラー駆動機構30を駆動するための駆動部を構成するモータ31、モータ31の回転を制御するモータ駆動回路32、非球面ミラー22の位置を検出してモータ駆動回路32に伝達する位置検出センサ28、読取光源20、読取光源20を回転させるランプ駆動回路33、合法機構に用いられるレンズ位置を自在に変えるためのレンズ機構34、レンズ機構34をモータの駆動によりズームレンズを移動させたり、プログラムにしたがって合焦させたりするためのズーム・AFモータ駆動回路35、レンズにより結像された光像に基づく電荷を蓄積する1次元固体撮像素子として用いられる1次元CCD素子25、1次元CCD素子に所定の信号を送り駆動するCCD駆動回路36、1次元CCD素子25に蓄積された電荷を読み出した電気信号をデジタル化するとともに、所定のゲインコントロールを行う画像処理回路37、画像処理回路37で処理されたデジタル信号及び読取面のサイズ毎の結像レンズの合焦位置を記憶するメモリ38、読取面各位置の基準面からの高さを測定するために用いられるオートフォーカス装置の一構成部材であるAF投光ランプ39、メモリ38に記憶されたデジタル信号をモニタ画面に表示する画像表示部9、外部装置とデジタル信号の送受を行うインタフェース42がそれぞれ接続されて制御されるようになっている。
読取光源20は、AE受光素子40による測定結果に基づいて、読取光の強度を調整して出射することができる。また、読取面における走査方向の各位置に応じて、1次元CCD素子25で撮像する際の平均的な明るさが均一になるように、例えばAF投光ランプ39を点灯させて読取面の高さ測定を行った際の1次元CCD素子25で取得された電気信号に基づいて、出射する読取光の強度を調整することや、読取光の走査速度を調整することもできる。
画像処理回路37は、レンズ機構34におけるズームレンズのズーム倍率と補正定数との対応表を有し、ズーム倍率の設定如何により焦点距離が所定の範囲から外れたときは、1次元CCD素子25で撮像して取得した電気信号に、その対応表を用いてディストーション補正を施すことができる。また、測定部により測定された高さに基づいて、1次元CCD素子25で撮像して取得した電気信号に補正を施す。
制御部ではCPU50において、操作パネル41における原稿選択ボタン10aが操作されるのに対応して原稿からの読み取り光の合焦作業が実行される。
つまり、原稿選択ボタン10aが操作されて非平面状態が選択されたときには、AF投光ランプ39を点灯して読取対象面の高さを測定した後、読取光源を点灯させ、モータ31を回転駆動して回転ミラー20を回転させ、非球面ミラー22を移動させる制御を行う。また、測定された読取対象面各位置の高さに応じてオートフォーカス装置に用いられるズーム・AFモータ駆動回路35に対して、予めプログラムされている、レンズ機構34のレンズ位置に修正を施すことができる。
つまり、原稿選択ボタン10aが操作されて非平面状態が選択されたときには、AF投光ランプ39を点灯して読取対象面の高さを測定した後、読取光源を点灯させ、モータ31を回転駆動して回転ミラー20を回転させ、非球面ミラー22を移動させる制御を行う。また、測定された読取対象面各位置の高さに応じてオートフォーカス装置に用いられるズーム・AFモータ駆動回路35に対して、予めプログラムされている、レンズ機構34のレンズ位置に修正を施すことができる。
ランプ駆動回路33により読取光源20が点灯されると、AE受光素子40は、読取面全体の平均的な明るさを測定する。そして、その測定結果に応じてランプ駆動回路33は、読取光が読取面に照射されたときに、その照射された読取面が適切な明るさとなり、1次元CCD25に結像される光像により適正な電気信号が得られるように、読取光源20に印加される電圧又は電流を調整する。また、ランプ駆動回路33の調整結果に応じて、読取光源20により読取面が走査され、読取面に記録された画像を読み取る速度が設定される。
操作パネル41の原稿選択ボタン10aには、フラットなシートを選択するボタンと、綴じ込み部分を有し、読取対象面に凹凸がある書籍を選択するボタンとがあるので、読み取る原稿の種別に応じて何れかを選択する。
書籍を選択する選択ボタンが操作された場合には、オートフォーカス装置において距離を測定する測定光源(AF投光ランプ)39が点灯し、回転ミラー21、非球面ミラー22、結像レンズ24が所定の動作を行われ、測定光源(AF投光ランプ)39による読取面各位置(凹凸が生じている)の反射光が受光され、基準面(読取面がフラットである場合のその読取面)における基準位置(例えば、原稿面までの高さを測定する測距のための測定光が読取面を斜めに横断する筋状の光が基準面に照射される位置)からのずれが検出され、そのずれから、凹凸のある読取面各位置の高さが求められる。
操作パネル41の原稿選択ボタン10aには、フラットなシートを選択するボタンと、綴じ込み部分を有し、読取対象面に凹凸がある書籍を選択するボタンとがあるので、読み取る原稿の種別に応じて何れかを選択する。
書籍を選択する選択ボタンが操作された場合には、オートフォーカス装置において距離を測定する測定光源(AF投光ランプ)39が点灯し、回転ミラー21、非球面ミラー22、結像レンズ24が所定の動作を行われ、測定光源(AF投光ランプ)39による読取面各位置(凹凸が生じている)の反射光が受光され、基準面(読取面がフラットである場合のその読取面)における基準位置(例えば、原稿面までの高さを測定する測距のための測定光が読取面を斜めに横断する筋状の光が基準面に照射される位置)からのずれが検出され、そのずれから、凹凸のある読取面各位置の高さが求められる。
この場合、モータ駆動回路32は所定の回転速度となるようモータを駆動し、ミラー駆動機構30を駆動する。
非球面ミラー22の位置は位置検出センサ28で検出され、検出結果に応じて回転ミラー21が駆動される。また、AFモータ駆動回路35は、予めプログラムされた通りにレンズ24の合焦機構を駆動する。
非球面ミラー22の位置は位置検出センサ28で検出され、検出結果に応じて回転ミラー21が駆動される。また、AFモータ駆動回路35は、予めプログラムされた通りにレンズ24の合焦機構を駆動する。
一方、CCD駆動回路36は、ミラー駆動機構30の駆動速度にあわせて1次元CCD素子25を駆動する。画像処理回路37は、1次元CCD素子25から電荷を読み出して電気信号を得ると共に、デジタル化してメモリに蓄積する。
上述した手順により検出された凹凸のある読取面各位置の高さに基づいて、CPU50は、予め原稿のサイズに合わせてプログラムされているレンズの合焦位置を修正する。そして、CPU50で修正されたレンズの合焦位置に基づいて、読取光源20から照射され、走査された読取光による電荷が1次元CCD素子25に蓄積される。蓄積された電荷は、読み出され、取得された電気信号は、画像処理回路37でデジタル化されてメモリ38に記憶される。
画像処理回路37は、AF投光ランプ39を点灯させて測定した読取面核位置の高さに基づいて、メモリ38に記憶されたデジタルデータに所定の補正を施す。
画像処理回路37は、AF投光ランプ39を点灯させて測定した読取面核位置の高さに基づいて、メモリ38に記憶されたデジタルデータに所定の補正を施す。
以上のような読み取り部およびこれの制御を行う制御部に用いられるCPU50を備えた本実施例の特徴について以下に説明する。
本実施例は、読み取り面となる頁のめくり方向判別に加えて、原稿の載置状態に対応させて合焦機構を制御することにより、頁のめくり判別に用いる構成のみを用いて原稿の載置状態に関係なく読み取り作業が行える点に特徴がある。
本実施例は、読み取り面となる頁のめくり方向判別に加えて、原稿の載置状態に対応させて合焦機構を制御することにより、頁のめくり判別に用いる構成のみを用いて原稿の載置状態に関係なく読み取り作業が行える点に特徴がある。
図4において、CPU50には、原稿面との高さを測定する測距センサーが書籍などの見開き頁を対象とできるように見開きの各頁に対応させて2個、つまり第1,第2の測距センサが設けられている(図4では、便宜上、測距センサ1,2と表示し、符号100,101で示す)。
本実施例では、測距センサーとしてオートフォーカス装置に装備されているものが用いられており、筐体1の内部における設置位置は、図3(b)において、C/2(読み取り面の中心線)から左側にDだけ離れた地点、(B−A)/2からA方向にDだけ離れた地点を合焦位置とするように測距センサー1が設置され、また、図3(b)において、C/2(読み取り面の中心線)から右側にDだけ離れた地点、(B−A)/2からB方向にDだけ離れた地点を合焦位置とするように測距センサー2が設置されている。
各測距センサー1,2は、専用のモータ駆動回路1,2を介して駆動されるスライドモータ1,2および回転モータ1,2によって設置位置を変更できるようになっている。
各測距センサー1,2は、専用のモータ駆動回路1,2を介して駆動されるスライドモータ1,2および回転モータ1,2によって設置位置を変更できるようになっている。
測距センサー1,2を用いて読み取り対象面である頁のめくり方向の判別について説明する。
図5は、請求項2記載の発明の実施例を説明するために、頁めくりの遷移状態を示す図であり、同図において書籍が指定された位置にセットされた状態で開かれると、上述したAE受光センサ40およびAF投光ランプ39を用いて合焦制御が行われる。
このとき、測距センサ1,2により合焦位置を記憶してメモリー38に保存する。
次頁または他の頁を読み込むために頁がめくられることになるが、左から右へページめくりを行う場合、ページをめくりはじめると、測距センサー1は、取り込んだ読み取り画面の合焦位置と異なる値になる。このときの測距センサー2は、画面読み込み時と同じ、合焦位置となっている(図5(b))。
図5は、請求項2記載の発明の実施例を説明するために、頁めくりの遷移状態を示す図であり、同図において書籍が指定された位置にセットされた状態で開かれると、上述したAE受光センサ40およびAF投光ランプ39を用いて合焦制御が行われる。
このとき、測距センサ1,2により合焦位置を記憶してメモリー38に保存する。
次頁または他の頁を読み込むために頁がめくられることになるが、左から右へページめくりを行う場合、ページをめくりはじめると、測距センサー1は、取り込んだ読み取り画面の合焦位置と異なる値になる。このときの測距センサー2は、画面読み込み時と同じ、合焦位置となっている(図5(b))。
めくり動作の途中で頁が書籍の真ん中付近まで進みと測距センサー1は、次頁の読み取り面が合焦位置となるため、メモリーにとりこんだ合焦位置と一致する。(図5(c))。
さらにめくり動作が進み、めくられた頁が書籍の真ん中より右側になると右側の読み取り面がめくられている紙によりさえぎられるため、測距センサー2の合焦位置はメモリーに記憶している合焦位置と一致しなくなる。(図5(d))。
頁のめくり動作が終了すると測距センサー2の合焦位置は、メモリーに取り込まれている合焦位置と一致する(図5(e))。
さらにめくり動作が進み、めくられた頁が書籍の真ん中より右側になると右側の読み取り面がめくられている紙によりさえぎられるため、測距センサー2の合焦位置はメモリーに記憶している合焦位置と一致しなくなる。(図5(d))。
頁のめくり動作が終了すると測距センサー2の合焦位置は、メモリーに取り込まれている合焦位置と一致する(図5(e))。
図6は、頁のめくり動作において測距センサー1,2の合焦位置とメモリー38に取り込まれている合焦位置との整合状態を説明するための図であり、同図において、測距センサー1,2の合焦点位置とメモリー38に取り込まれた合焦位置とが一致する場合を「0」で示し、一致しない場合を「1」で示し、めくり動作の状態が示されている。メモリー38では、図6に示した状態遷移パターンを記憶しておき、CPU50においてこのパターンと一致した場合に頁のめくり動作が行われたことを判別するようになっている。
頁が上述した方向とは逆に、左から右にめくられる書籍の場合には、状態遷移パターンが図6(b)のようになる。
上記の頁めくり検出の方法で、一旦、めくり動作を行ったのち、めくられた頁が元に戻った場合、たとえば、人為的動作で左から右にめくり動作がなされた後、自然に頁が元に戻った場合には、左から右への頁めくり動作が検出された後、右から左への頁めくり動作が検出されるため、頁が元に戻された状態、または、意志とは逆側に頁がめくれられた状態であることを認識することが可能となる。
さらに、ページをめくりかけて、途中で元に戻した場合、図6のパターンにはならず、一方の測距センサーのみが論理値1を出力する、または、ページめくり動作が終了し、所定の時間以内に逆方向のページめくり動作が検出される。
さらに、ページをめくりかけて、途中で元に戻した場合、図6のパターンにはならず、一方の測距センサーのみが論理値1を出力する、または、ページめくり動作が終了し、所定の時間以内に逆方向のページめくり動作が検出される。
このような実施例においては、上記状態遷移パターンとの比較判別により、一旦めくられた頁が戻ってしまったような場合に再度同じ頁の画像読み取りが行われるのを防止することもでき、この場合には、メモリー38内に画像の読み取りデータが重複して保存されてしまうようなことをなくすことが可能となる。
本実施例によれば、測距手段として用いられる第1,第2の測距センサーという既存構成からの情報に基づき順方向への頁めくりおよび順方向にめくられた頁の戻りの各状態を判別できるので、測距手段の数を増加させることなく、合焦処理さらには戻り頁の再登録が生じた場合のメモリーの無駄な消費が起こるのを防止することが可能となる。
一方、頁のめくり方向の判別はセットされる原稿の載置状態によって誤検知をなくすことが必要となる。そこで、本実施例では、原稿の縦置きおよび横置きのいずれにおいても頁めくりの判別ができる構成を備えている。
図7は、請求項4記載の発明の実施例を説明するための図であり、同図においては、読み取り対象となる頁が見開き状態とされる書籍を縦置き、つまり、画像読み取り装置1000の筐体1における壁面2に対して頁のめくられる側の端部(図7中、符号Hで示す)が平行した状態で載置されている場合を示しており、図8は、読み取り対象となる頁が見開き状態とされる書籍を横置き、つまり、頁のめくられる側の端部(図8中、符号H’で示す)が壁面2と直角な方向に位置した状態で載置されている場合を示している。なお、図7,8において一点鎖線は、駆動源と測距センサ1,2との間に設けられてモータからの動力を介して測距センサ1,2を変位させるアクチュエータを模式的に示している。
図7は、請求項4記載の発明の実施例を説明するための図であり、同図においては、読み取り対象となる頁が見開き状態とされる書籍を縦置き、つまり、画像読み取り装置1000の筐体1における壁面2に対して頁のめくられる側の端部(図7中、符号Hで示す)が平行した状態で載置されている場合を示しており、図8は、読み取り対象となる頁が見開き状態とされる書籍を横置き、つまり、頁のめくられる側の端部(図8中、符号H’で示す)が壁面2と直角な方向に位置した状態で載置されている場合を示している。なお、図7,8において一点鎖線は、駆動源と測距センサ1,2との間に設けられてモータからの動力を介して測距センサ1,2を変位させるアクチュエータを模式的に示している。
図7(a)は、縦置きを対象としたデフォルト状態での測距センサ1,2の位置を示しており、同図において書籍サイズが小さく、図7(b)に示すように、読み取り対象面となる書籍面に測距センサー1,2が対応していない場合には、CPU50において操作パネル40の原稿サイズボタン10bが操作されるのに対応してモータ駆動回路により回転モータ1,2を駆動させて選択された原稿サイズの読み取り面に測距センサが位置決めされる(図7(c)参照)。この場合の原稿サイズボタン10bは、原稿の縦置きおよび横置きの種別と各載置状態での原稿サイズのそれぞれが選択できる内容とされている。
一方、図8(a)は、横置きを対象としたデフォルト状態での測距センサ1,2の位置を示しており、横置き状態で書籍サイズが小さく読み取り面に対して測距センサ1,2が対向していない場合(図8(b)参照)には、図7に示した場合と同様に、操作パネル40の原稿サイズボタン10bが操作されるのに応じてモータ駆動回路を介してスライドモータが駆動され、測距センサ1,2を原稿となる書籍の読み取り面に位置決めすることができる(図8(c)参照)。
このように、本実施例によれば、原稿となる書籍の載置状態、つまり縦置きあるいは横置きに関係なく測距センサ1,2を書籍の読み取り面に位置決めして頁めくりの状態判別が行えるようになるので、原稿の載置状態を制約してしまうようなことがなく、ユーザーにとって使い勝手のよいものとすることができ、また、ユーザーの意志に反した載置状態であってもそのままの状態で頁めくりの判別を行わせることことが可能となる。
本実施例は以上のような構成であるから、制御部での処理内容を図9に示すフローチャートに基づき説明すると次の通りである。なお、図9に示すフローチャートにおいて、フラット原稿を対象とした場合は、フラットな面を有する原稿が複数枚重畳されたものを読み取ることを前提としており、一枚のみの場合には重畳された原稿の場合と違って、頁めくり判別処理は行われないことを前置きしておく。
図9には、画像読み取り装置1000の筐体1における壁面2に沿って原稿が定置された状態から原稿の読み取りを行う場合の処理が示されている。
原稿読み取り装置1000では、電源が投入されると初期化処理が実行される(ST1)。
初期化処理は、操作パネル40に設けてある、非球面ミラー22の初期設定ボタン10cが操作されることにより実行され、非球面ミラー22の初期位置復帰動作やメモリー38の初期化などが行われる。
図9には、画像読み取り装置1000の筐体1における壁面2に沿って原稿が定置された状態から原稿の読み取りを行う場合の処理が示されている。
原稿読み取り装置1000では、電源が投入されると初期化処理が実行される(ST1)。
初期化処理は、操作パネル40に設けてある、非球面ミラー22の初期設定ボタン10cが操作されることにより実行され、非球面ミラー22の初期位置復帰動作やメモリー38の初期化などが行われる。
初期化処理に続いて操作パネル40の原稿選択ボタン10aの操作に基づき合焦作業が実行される(ST2)。
合焦作業においては、前述したように、原稿選択ボタン10aにより非平面を有する書籍などの原稿が選択されると、AF投光ランプ39を点灯して読み取り対象面までの高さが測定された後、読取光源20を点灯させて回転ミラー21の回転および非球面ミラー22の移動制御が行われ、さらに測定された読み取り対象面各位置の高さに応じてズーム・AFモータ駆動回路35に対して予めプログラムされているレンズ機構34のレンズ位置を修正する。また、この作業においては、照明光源20の明るさ調整も行われる。
合焦作業においては、前述したように、原稿選択ボタン10aにより非平面を有する書籍などの原稿が選択されると、AF投光ランプ39を点灯して読み取り対象面までの高さが測定された後、読取光源20を点灯させて回転ミラー21の回転および非球面ミラー22の移動制御が行われ、さらに測定された読み取り対象面各位置の高さに応じてズーム・AFモータ駆動回路35に対して予めプログラムされているレンズ機構34のレンズ位置を修正する。また、この作業においては、照明光源20の明るさ調整も行われる。
原稿選択ボタン10aの操作により非平面状態の原稿面を有する書籍などの原稿が選択されると、操作パネル40において原稿サイズボタン10bからの指令の有無が判別される(ST3)。
原稿サイズ選択指定には、原稿の載置状態、つまり縦置きあるいは横置きのいずれかに加えてその載置状態での原稿のサイズが内容として選択できるようになっており、載置状態のいずれかに対応した(図9では、縦置きが選択されている場合(ST4)が示されている)測距センサと原稿の読み取り面との対面状態、つまり測距センサが定位置にあるかどうかが判別される(ST5,ST5’)。
ステップST4において縦置き状態が選択されていないと判断された場合には、横置きでの測距センサと原稿の読み取り面との対面状態が判別され(ST5,ST5’)、定位置にない場合には指定されたサイズ情報に基づき、回転モータあるいはスライドモータを駆動して原稿の読み取り対象面に測距センサを位置決めする(ST6,ST6’)。なお、図9において、ステップST3の判別で原稿サイズ指定が行われていると判断した場合には、原稿の載置状態のいずれかにおいて測距センサの位置判別が行われる関係上、縦置きおよび横置きに関する両方のフローに処理が移行しているが、実際には、選択された載置状態に対応して処理が実行される。
測距センサが原稿の読み取り対象面に位置決めされると頁めくりの判別処理が実行され(ST7)、めくられた各頁を対象とした画像読み取りおよび画像処理が行われ(ST8,ST9)、画像データがメモリー38に保存されたりあるいは必要に応じて外部機器への出力が行われる(ST10,ST11)。
ステップST8〜ST11までの処理は、図4に示した構成に用いられる部材の説明で挙げた機能が用いられる。
ステップST8〜ST11までの処理は、図4に示した構成に用いられる部材の説明で挙げた機能が用いられる。
1 筐体
2 壁面
10 操作ボタン
10a 原稿選択ボタン
10b 原稿サイズボタン
20 読取光源
21 回転ミラー
22 非球面ミラー
24 レンズ
25 1次元固体撮像素子
37 画像処理部
38 メモリー
50 制御部に用いられるCPU
40 操作パネル
100 測距センサ1
101 測距センサ2
S 原稿
2 壁面
10 操作ボタン
10a 原稿選択ボタン
10b 原稿サイズボタン
20 読取光源
21 回転ミラー
22 非球面ミラー
24 レンズ
25 1次元固体撮像素子
37 画像処理部
38 メモリー
50 制御部に用いられるCPU
40 操作パネル
100 測距センサ1
101 測距センサ2
S 原稿
Claims (6)
- 原稿載置部上方に画像読み取り用の撮像部を備え、該原稿載置部上にて画像面が上向きとされている原稿の頁を順次めくりながら各頁毎の画像を読み取り可能な構成を備えた画像読み取り装置であって、
前記撮像部には原稿の見開き頁毎との間の距離を測定可能な測距手段および前記原稿からの読み取り光を読み取り手段に合焦させるための合焦機構が設けられ、
前記測距手段からの情報に基づき頁のめくり方向および原稿の載置状態を検知して前記合焦機構の動作を制御する制御部が備えられていることを特徴とする画像読み取り装置。 - 請求項1記載の画像読み取り装置において、
前記頁のめくり方向は、順方向へのめくりおよび順方向にめくられた頁の戻りのいずれかが対象とされていることを特徴とする画像読み取り装置。 - 請求項1または2記載の画像読み取り装置において、
前記原稿の設置状態は、原稿載置部上での原稿の縦置きおよび横置きが対象とされていることを特徴とする画像読み取り装置。 - 請求項1乃至3のうちの一つに記載の画像読み取り装置において、
前記制御部は、読み込まれた画像データを保存するメモリーを備えるとともに、入力側に前記測距手段、原稿選択手段、原稿サイズ選択手段が接続され、出力側に前記合焦機構がそれぞれ接続され、各選択手段からの選択内容および前記測距手段からの情報に応じて前記合焦機構の合焦位置を規定したうえで、前記頁のめくり方向を判別することを特徴とする画像読み取り装置。 - 請求項4記載の画像読み取り装置において、
前記制御部は、前記測距手段の駆動部を備えており、原稿の載置状態により前記測距手段の初期位置からの情報が得られない場合には前記原稿サイズ選択手段の選択に応じて該測距手段の位置を変更することを特徴とする画像読み取り装置。 - 請求項4記載の画像読み取り装置において、
前記測距手段は第1および第2の測距センサーを備え、
前記制御部は、前記測距手段における第1,第2の測距センサーの合焦位置と前記メモリーに保存されている合焦位置との整合状態に基づいて前記頁のめくり方向を判別することを特徴とする画像読み取り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004297897A JP2006114993A (ja) | 2004-10-12 | 2004-10-12 | 画像読み取り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004297897A JP2006114993A (ja) | 2004-10-12 | 2004-10-12 | 画像読み取り装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006114993A true JP2006114993A (ja) | 2006-04-27 |
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ID=36383172
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JP2004297897A Pending JP2006114993A (ja) | 2004-10-12 | 2004-10-12 | 画像読み取り装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006114993A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009077182A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | E-Pin Optical Industry Co Ltd | リニアcmosイメージ光学走査モジュール |
JP2012253721A (ja) * | 2011-06-07 | 2012-12-20 | Univ Of Tokyo | 書籍読み取りシステム及び書籍読み取り方法 |
US9019572B2 (en) | 2012-12-21 | 2015-04-28 | Casio Computer Co., Ltd. | Image-reading device, image-reading method and computer readable storage medium |
US9485389B2 (en) | 2014-09-12 | 2016-11-01 | Casio Computer Co., Ltd. | Page image correction device, and recording medium |
-
2004
- 2004-10-12 JP JP2004297897A patent/JP2006114993A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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