JP2006113552A - 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被走査面上でのスポットを良好にし、高精細で高画質な画像を形成することのできる光走査装置及びそれを用いた画像形成装置を得ること。
【解決手段】 光源手段1から出射した光束を光偏向器6に、該光偏向器の偏向面7の主走査方向の幅より広い状態で入射させる入射光学系5と、該光偏向器で偏向された光束を被走査面10上に導光する結像光学系8と、を有する光走査装置において、該被走査面上の軸外像高に入射する光束に対する、該入射光学系で発生する収差と該結像光学系で発生する収差とが、どちらもその光束中心にその方向が逆になるように双方の光学系を構成していること。
【選択図】 図1

Description

本発明は光走査装置及びそれを用いた画像形成装置に関し、特に光源手段から出射した光束を光偏向器としてのポリゴンミラーにより偏向させた後、fθ特性を有する結像光学系を介して被走査面上を光走査して画像情報を記録するようにした。
例えば電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタやデジタル複写機、マルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
従来より光走査装置においては、画像信号に応じて光源手段から光変調され出射した光束(光ビーム)を、例えばポリゴンミラー(回転多面鏡)から成る光偏向器により周期的に偏向させている。
そして、ポリゴンミラー(回転多面鏡)で反射した光束をfθ特性を有する結像光学系によって感光性の記録媒体面上にスポット状に集光させ、その面上を光走査して画像記録を行っている。
近年、レーザービームプリンタやデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ等の装置の高速化及び小型化に伴い、結像光学系として用いられる結像光学系をより高速化、かつコンパクトに構成することが望まれている。
高速化する方法の1つとしては、例えば、オーバーフィルド(Overfilled)光学系が用いられている。
このオーバーフィルド光学系(以下「OFS」とも称す。)は、光偏向器の偏向面(反射面)が入射光束の幅の中で実質的に偏向走査するのに必要な光束幅と同じ幅を備えていれば良い。
このため光偏向器は小径で面数を増やすことが可能になり、高速化に適しているという特徴を有している。
しかしながら上記OFSにおいては以下に示す課題を有する。
OFSでは光偏向器の偏向面の主走査方向の幅より広い状態で光束を入射させ、該光偏向器への入射光束の一部を該偏向面で切り取るようにして光束を偏向し、被走査面に導いている。
よって被走査面上の像高に応じて、光偏向器に入射する光束幅の異なる部分を使用することになる。
例えば被走査面上の中央部に導かれる光束は光偏向器への入射光束の中央部分が使用され、周辺部(軸外像高)に導かれる光束は光偏向器への入射光束の光束幅の周辺部分が使用される。
このため光偏向器への入射光束に球面収差のように光束の中央部と周辺部に波面の差異がある場合、被走査面上の周辺部(軸外像高)に導かれる光束の波面は主走査方向に対して左右非対称な波面になってしまう。
ここでOFS系の光偏向器に入射する光束の主走査方向に対する波面収差の一例を図11に示す。
次にOFS系の軸外像高において、光偏向器によって切り取られた偏向光束の波面収差(入射光学系で発生する波面収差)を図12(a)に示す。
従来のOFS系において、結像光学系で発生している光束内の波面収差を図12(b)に示す。図12(b)に示すように従来のOFS系では、結像光学系で波面収差を補正しており、波面収差を発生させていない。
このため軸外像高では全系で発生している主走査方向に対する波面収差は図12(c)に示すように非対称な波面収差となる。
すなわち従来のOFS系では、入射光学系の球面収差などにより、軸外像高では全系でコマ収差が発生してしまうという問題点がある。
また結像光学系を製造に有利な1枚のレンズや少なくとも1面を主走査方向に円弧形状で構成する場合には、全像高において結像光学系で発生するコマ収差を抑えきることが困難である。
そのような場合、従来のOFS系では入射光学系と結像光学系の光束内で発生する収差の方向が同じであるために全系でコマ収差が発生してしまうという問題点がある。
ここで説明例として従来のOFS系で結像光学系をレンズ一枚のみで構成した場合の軸外像高における、入射光学系、結像光学系、全系で発生する主走査方向に対する波面収差をそれぞれ図13(a)、図13(b)、図13(c)に示す。
軸外像高では図13(a)、(b)より入射光学系の球面収差などで発生したコマ収差と、結像光学系で抑えきれなかったコマ収差が同じ方向であることが判る。
このとき軸外像高では入射光学系と結像光学系の波面収差が足し合わされてしまうために、軸外像高における全系の波面収差は図13(c)のようにコマ収差が発生していることがわかる。
図12(c)、図13(c)に示すようなコマ収差がある場合には、被走査面上のスポットにサイドローブが発生しやすい傾向がある。
図14は従来のOFS系の軸外像高でのスポットプロファイルを示した説明図である。図14から主走査方向にサイドローブが発生していることが分かる。
また図12(c)、図13(c)から従来のOFS系の軸外像高での波面収差が湾曲していることが判る。
このように波面収差が湾曲している場合の結像位置は、波面収差が平面の場合の結像位置に対し、波面収差の湾曲量に応じてずれる。
従来のOFS系においては波面収差の湾曲量が像高に応じて変化するため、被走査面上では像高に応じて結像位置に差異が生じる、いわゆる像面湾曲が発生し、ビームスポット径が肥大してしまうという問題点がある。
スポットプロファイルのサイドローブやビームスポット径の肥大化の問題は被走査面上に書き込まれた画像に対して解像力の低下や細線の太り等の悪影響を及ぼすという問題点となる。
上記の問題点を解決するための光走査装置が従来より種々と提案されている(特許文献1、2参照)。
特開2001−59946号公報(対応外国なし) USP5757535号公報(特開平9−304720号公報)
特許文献1は、光源手段からの光束を平行光束に変換するコリメータレンズ部を複数のレンズで構成する、あるいは非球面レンズで構成することにより、該コリメータレンズ部の球面収差そのものの発生を抑えることで像面湾曲を良好に補正している。
しかしながら特許文献1では、コリメータレンズ部での球面収差の発生を抑える為にコリメータレンズ部のレンズ枚数を増やさなければならない。
あるいは、非球面レンズの面形状の精度とレンズの取り付け精度を高くしなければならないため入射光学系が複雑化する(コストアップする)傾向にある。
特に走査速度を高速化するために結像光学系の入射側の主走査方向のFナンバー(Fno)を明るくしてカップリング効率を稼ぐ場合は、発生する球面収差が大きい。
よって、それを抑える為に必要なレンズ枚数が増加して入射光学系が複雑化する(コストアップにつながる)傾向にあった。
また結像光学系をコンパクトにするために光偏向器の偏向面に入射する光束と、該偏向面で偏向される光束とが共に結像光学系を構成する少なくも一部のレンズを通過する光学系をダブルパスと呼ぶ。
ダブルパス構成においては、ダブルパスするレンズの往路で通過する際にも収差が発生してしまう。
特に、結像光学系の光路長を短縮する為に結像光学系(fθレンズ)の主走査方向の母線を非円弧形状にすると発生する波面収差が大きくなる傾向にある。
このためダブルパス構成の場合、入射光学系で発生する主走査方向の波面収差を完全に補正することは困難であり、良好なるスポットを得るのが難しいという傾向にある。
また、特許文献1では、結像光学系を製造面で有利なためfθレンズを一枚で構成している。この場合に結像光学系自体で収差を抑えるのが難しく、例えば、発生するコマ収差について考慮されていない。
よって、そのような場合、入射光学系の球面収差を完全に抑えても、結像光学系自体で抑えきれないコマ収差によって、全系でのコマ収差が発生してしまうため、良好なるスポットが得られないという傾向にある。
特許文献2は、軸外像高において光偏向器の偏向面によって切り取られた偏向光束の光強度分布が主走査方向に対して左右非対称であるために発生するサイドローブの低減を目的としている。
そして、特許文献2は、出射波面が光軸から離れるほど平面から外れた形状とされた非球面の光学部品をコリメータレンズに変わって配置することでサイドローブを低減している。
しかしながら、特許文献2では、入射光学系の球面収差などに起因する、被走査面上の軸外像高(周辺部)に導かれる光束の波面収差の非対称性を考慮していない。
よって、図12(a)に示したような左右非対称な波面収差が入射光学系で発生した場合、サイドローブを少なくするのが難しい。
このときのスポットプロファイルを図14に示す。図14に示すようにサイドローブが低減されず、良好なるスポットを得ることができないという問題点がある。
また、特許文献2では、結像光学系自体で抑えきれずに発生する該結像光学系のコマ収差を考慮していない為、全系でコマ収差が発生し、サイドローブが低減されず良好なるスポットを得られないという問題点がある。
また、特許文献2では、軸外像高によって波面収差の湾曲量が異なることに起因する像面湾曲を考慮していない為、像面湾曲を抑えきれず、軸外像高によってスポット径が異なってしまうという問題点がある。
本発明は、被走査面上でのスポットを良好にし、高速、高精細で高画質な画像を形成することのできる光走査装置及びそれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
そこで、本発明では、光源手段と、該光源手段から出射した光束が入射する光偏向器と、該光偏向器に入射する光束の主走査方向の幅が該光偏向器の偏向面の主走査方向の幅より広い状態で入射させる入射光学系と、該光偏向器で偏向された光束を被走査面上に導光する結像光学系と、を有する光走査装置において、
前記被走査面上の最大像高に入射する光束が該入射光学系を通過する際に発生する該光束のマージナル光線と該光束の主光線との主走査方向の波面収差の位相差の方向を第一方向とし、
該被走査面上の最大像高に入射する光束が該結像光学系を通過する際に発生する該光束のマージナル光線と該光束の主光線との主走査方向の波面収差の位相差の方向を第二方向とした場合、
該第一方向と該第二方向とが逆方向となるように、前記入射光学系及び前記結像光学系のうち少なくとも1つの光学系内に主走査断面内において少なくとも1面が非円弧形状の光学面を設ける構成をとっている。
本発明によれば、被走査面上の軸外像高において、入射光学系で発生する収差と結像光学系で発生する収差が、どちらも光束中心に非対称であり、かつその方向が逆になるように双方の光学系を構成している。
よって、被走査面上での結像スポットを良好にすることができ、これにより高速、高精細で高画質な画像を得ることができる光走査装置及びそれを用いた画像形成装置を達成することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の実施例1の光走査装置の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)、図2は図1の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。
ここで、主走査方向とは光偏向器の回転軸及び走査光学素子の光軸に垂直な方向(光偏向器で光束が反射偏向(偏向走査)される方向)を示し、副走査方向とは光偏向器の回転軸と平行な方向を示す。
また主走査断面とは主走査方向に平行で結像光学系の光軸を含む平面を示す。また副走査断面とは主走査断面と垂直な断面を示す。
図中、1は光源手段であり、2つの発光部(発光点)を有する、例えばモノリシックなマルチビーム半導体レーザより成っている。
尚、本実施例では光源手段1を2つの発光部より構成したが、これに限らず、単一の発光部もしくは3つ以上の発光部を有する光源手段から構成しても良い。
2は、アナモフィックな光学素子としてのシリンドリカルレンズ(シリンダーレンズ)であり、副走査断面内のみに所定のパワー(屈折力)を有しており、光源手段1より出射された2本の発散光束を副走査断面内において平行光束にしている。
3は、アパーチャー(開口絞り)であり、シリンドリカルレンズ(シリンダーレンズ)2から射出した平行光束を所望の最適なビーム形状に形成している。
4は、集光光学系としてのコリメータレンズであり、主走査断面内に所定のパワーを有しており、光源手段1から出射した2本の発散光束を主走査断面内において平行光束(または収束光束または発散光束)に変換している。
副走査方向にのみパワーを有するシリンドリカルレンズ(シリンダーレンズ)2から出射した光束を後述する光偏向器6の偏向面7上で主走査方向に長手の線像として結像させている。
尚、副走査方向にのみパワーを有するシリンドリカルレンズ(シリンダーレンズ)2、アパーチャー3、コリメータレンズ4、そして後述するfθレンズ8aの各要素は入射光学系5の一要素を構成している。
6は偏向手段としての光偏向器であり、例えばポリゴンミラー(回転多面鏡)より成り、モータなどの駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度で回転している。
光偏向器6の偏向面7は入射光学系5の主走査方向の絞りに相当している。
8はfθ特性を有する結像光学系であり、主走査断面内にのみ正のパワーを有するプラスチック製のfθレンズ(G1レンズ)8aと、副走査断面内にのみ所定のパワーを有する長尺のプラスチック製のトーリックレンズ(G2レンズ)8bとを有している。
結像光学系8は、ポリゴンミラー6によって偏向反射された画像情報に基づく2本の光束を主走査断面内において被走査面としての感光ドラム面10上に結像させている。
かつ、結像光学系8は、副走査断面内においてポリゴンミラー6の偏向面7と感光ドラム面10との間を光学的に共役関係にすることにより、倒れ補正機能を有している。
光偏向器6の偏向面7は結像光学系8の主走査方向の絞りに相当している。
本実施例におけるfθレンズ8a及びトーリックレンズ8bは後述する表2に示す如く共に主走査断面内において両レンズ面が非円弧な形状で形成されている。
本実施例ではポリゴンミラー6に入射する光束(入射光束)がfθレンズ8aを通過し、該ポリゴンミラー6で偏向された光束(走査光束)が再度fθレンズ8aに入射するダブルパス構成を採用している。
9は反射部材としての折り返しミラーであり、結像光学系8を通過した2本の光束の光路を感光ドラム面10側へ折り返している。10は被走査面としての感光ドラム面(記録媒体面)である。
本実施例においてマルチビーム半導体レーザ1から光変調され出射した2本の光束は副走査シリンドリカルレンズ2に入射する。
この副走査方向にのみパワーを有するシリンドリカルレンズ2に入射した光束のうち副走査断面内における光束は平行光束に変換され、開口絞り3、コリメータレンズ4、そしてfθレンズ8aを介してポリゴンミラー6の偏向面7に入射している。
そして、fθレンズ8aに出射した光束は、該偏向面7又はその近傍に線像(主走査方向に長手の線像)として結像している。
このとき偏向面7に入射する光束はポリゴンミラー6の偏向面7に対し斜め方向から所定の斜入射角で入射している(斜入射光学系)。
また主走査断面内における光束は発散された状態で開口絞り3、コリメータレンズ4、そしてfθレンズ8aを介することによって平行光束に変換され、ポリゴンミラー6の偏向角の中央、もしくは中央から偏向面7に入射している(正面入射)。
このときの偏向面7に入射する主走査断面内において平行光束の光束幅は、主走査方向においてポリゴンミラー6の偏向面7のファセット幅(反射幅)に対し十分広くなるように設定している(OFS)。
そしてポリゴンミラー6で反射された2本の光束は結像光学系8、折り返しミラー9を介して感光ドラム面10上に各々導光される。
ポリゴンミラー6を図中矢印A方向に回転させることによって、ポリゴンミラー6で反射された2本の光束を感光ドラム面10上を矢印B方向(主走査方向)に光走査している。これにより記録媒体としての感光ドラム面10上に画像記録を行なっている。
本実施例において結像光学系8の入射側の主走査方向のFナンバー(Fno)は14、入射側の副走査方向のFナンバーは3.4であり、主走査方向のFナンバーより副走査方向のFナンバーの方が明るい。
このような関係から本実施例では光路長を短くするために入射光学系5を光源手段1側から副走査方向にのみパワーを有するシリンドリカルレンズ(シリンダーレンズ)2、コリメータレンズ4の順で配置している。
尚、入射光学系5の配置は、これに限らず、コリメータレンズ4、副走査方向にのみパワーを有するシリンドリカルレンズ(シリンダーレンズ)2の順で配置してもよい。
本実施例においてはfθレンズ8aを小さくしてコストを下げるためにポリゴンミラー6近傍に配置しており、上記の如く入射光束と走査光束とが通過するダブルパス構成を採用している。
また装置全体をコンパクトにするため(ポリゴンミラー6から被走査面10までの光路長を短くするために)fθレンズ8aの主走査断面内の両レンズ面を非円弧な形状とすることによりポリゴンミラー6の走査角を±20.25度と広画角に設定している。
OFS系において、このようにダブルパス構成、特にダブルパスするfθレンズ8aのレンズ面が非円弧な形状の場合は、入射光学系5で生じる収差が大きいため、コマ収差及び像面湾曲が発生しやすい。
そこで、本実施例では被走査面10上の軸外像高に入射する光束に対する結像光学系8で発生する収差(波面収差)と入射光学系5で発生する収差(波面収差)が、どちらもその光束中心に非対称と成るようにしている。
かつ、被走査面10上の軸外像高に入射する光束に対する結像光学系8で発生する収差(波面収差)と入射光学系5で発生する収差(波面収差)の方向が逆になるように入射光学系5と該結像光学系8を構成することによって、コマ収差と像面湾曲収差を小さく抑えている。
尚、本実施例では有効走査領域内全域(画像形成領域全域)の各々の像高において収差(波面収差)の方向が逆になるように構成したが、これに限らず、像高の一部であっても良い。
また軸外の全像高において収差の発生方向が逆である必要はなく、軸外像高の限られた像高において収差の発生方向が逆となるように構成しても良い。
光走査装置において、最大の像高において、波面収差によるコマ収差と像面湾曲収差が一番問題となる。
以下に本実施例の最大像高(Y=−107mm)における主走査方向の波面収差を例にコマ収差の補正について説明する。
図3(a)、(b)、(c)は各々本実施例の最大像高(Y=−107)における、入射光学系5、結像光学系8で発生する主走査方向に対する光束内の波面収差と、全系(双方の合成した光学系)の光束内の波面収差を示した図である。
図3(a)に示すように入射光学系5で主走査方向に非対称な波面収差が発生している。プラス像高側の波面収差がマイナス像高側の波面収差より位相が進んでいる。
これを打ち消すために図3(b)に示すように入射光学系5で発生する波面収差と反対方向の波面収差が結像光学系8で発生するように構成している。
結像光学系8でマイナス像高側の波面収差の位相がプラス像高側の波面収差の位相に追いつくようにする。このように構成することで、全系での波面収差は図3(c)に示すようにコマ収差の無い良好なる波面収差に補正している。
本実施例の最大像高Y=−107mmでのスポット形状を図4に示す。図4よりサイドローブが無い良好なるスポット形状であることが分かる。
尚、ここでは説明例として最大像高(Y=−107mm)での波面収差を用いたが、その他の全像高においても同様に全系でコマ収差の無い良好なる波面収差となるように入射光学系5と結像光学系8を構成することによって、全像高で良好なるスポットを得ている。
また、図3(a)、(b)、(c)から分かるように最大像高Y=−107mmにおいて、結像光学系8で発生する波面収差の湾曲方向を入射光学系5と逆方向にすることで、波面収差の湾曲を打ち消し、全系で発生する波面収差の湾曲を十分に小さく抑えている。
全像高においても最大像高Y=−107mmと同様にして波面収差の湾曲を打ち消し、全系で発生する波面収差の湾曲を十分に小さくしている。
このため全像高において波面収差の湾曲による結像位置のずれは十分小さくなり、被走査面10上での像高による結像位置の差異を問題ないレベルに抑えられる。
即ち、波面収差の湾曲に起因する被走査面10上での像面湾曲を問題ないレベルに抑えている。
図5に本実施例の主走査断面内と副走査断面内での像面湾曲特性を示す。図5から分かるように主走査断面内と副走査断面内の像面湾曲は良好に補正されている。このように本実施例では像面湾曲を補正し、ビームスポット径の肥大を問題ないレベルに抑えている。
本実施例の結像光学系8は、コマ収差及び像面湾曲をスポットに影響が無いレベルに抑える為に必要な収差を発生させるために、fθレンズ8aと長尺のトーリックレンズ8bの全てのレンズ面を主走査断面内において非円弧な形状に形成している。
また、fθレンズ8aと長尺のトーリックレンズ8bの材料を前記の如く共にプラスチックで成形している。
また、入射光学系5で生じる収差を結像光学系8で打ち消す場合を以下に考える。
最大の像高において、入射光学系5で収差を生じている面での主走査方向の光束幅に対して、結像光学系8のfθレンズ8a、8bの主走査断面内で非円弧形状のレンズ面での主走査方向の光束幅が広い必要がある。
そうしないと、主走査断面内において、光束内における収差の左右非対称性を補正する為に必要なレンズ面形状が複雑になり、fθレンズ8a、8bの主走査断面内で非円弧形状の面の成型難易度が高くなってしまう傾向がある。
そこで、本実施例1においては、最大の像高において、fθレンズ8a、8bの主走査断面内で非円弧形状のレンズ面を通過する光束の主走査方向の幅を、入射光学系5の主走査断面内で円弧形状のレンズ面を通過する光束幅に比べ、1.8倍以上に設定している。
つまり、W2/W1≧1.8としている。
よって、fθレンズ8a、8bの主走査断面内で非円弧形状のレンズ面の成型難易度を上げることなく、収差を良好に補正している。
ここで、本実施例における具体的な数値について記載する。
最大の像高に到達する光束のコリメータレンズの第2面上(出射面)での主走査方向の光束幅をW1(最大の像高に導かれる光束が通過している領域であり、OFS系においては、各像高毎にその領域が異なる)とする。
ここで、最大の像高に到達する光束とは、本実施例はOFS系なので、結像光学系8のfθレンズ8aの第1面上(入射面)、fθレンズ8aの第2面上(出射面)、fθレンズ8bの第1面上(入射面)、fθレンズ8bの第2面上(出射面)での主走査方向の光束幅をそれぞれW2−1、W2−2、W2−3、W2−4とする。
そして、W2−1〜W2−4の中で最も大きい値をW2とすると、本実施例においては、最大の像高(−107mm)に導かれる光束幅は、W1=1.47mm、W2−1=2.80mm、W2−2=2.53mm、W2−3=2.93mm、W2−4=2.75mm、W2=W2−3=2.93mmとなる。
W2/W1=1.99倍と結像光学系8の主走査断面内で非円弧形状の面での光束幅を入射光学系5の円弧面での光束幅よりも広く設定する事により、収差を良好に補正している。
本実施例においては、入射光学系5に含まれる主走査断面内で円弧形状の面はコリメータレンズの第2面(出射面)のみであった。
しかし、入射光学系5に含まれる主走査断面内で円弧形状のレンズ面が複数面ある場合は、各レンズ面上での光束幅の内で最も大きい値をW1とし、W2/W1の比が1.8倍以上と成るように設定すれば同様の効果が得られる。
入射光学系5で発生するコマ収差は最大像高で最も大きくなるため、最大像高に到達する光束において、W2/W1の比が1.8倍以上と成るように設定していれば、中間像高においても最大像高と同様に良好に収差を補正することができる。
図15(a)、図15(b)は、媒質1(屈折率n≠1)との媒質2(屈折率n’=1)との境界面である光学系の光学面を波面収差の位相形状が光束の主光線を中心として対称形状である平行光束が通過した際に、任意の方向の断面において、光学面(レンズ面)の面形状から受ける左右非対称成分についての説明図である。
図15(a)の光学面は、任意の方向の断面において、光束の主光線に対して左右対称な面形状である。
このとき、光束の主光線通過位置での面に対する、Upper光線(光学面の端部側のマージナル光線)、Lower光線(光学面の光軸側のマージナル光線)の通過位置での面の傾斜量を、それぞれθU、θLとする。
光束のUpper光線、Lower光線の通過位置での光軸に対する面の傾斜の差分を△θとすると、
△θ=|θU|−|θL| ・・・・(4)
△θ=0 となる。
このとき、光束のUpper光線、Lower光線は光軸に対して左右対称な屈折力を受ける。
よって、光学面を通過後の光束は、波面収差の位相形状が光束の主光線を中心として対称形状に保たれたままの収束光束となり、Upper光線と主光線の交差する位置とLower光線と主光線の交差する位置は略一致する。
図15(b)の光学面は、任意の方向の断面において、光束の主光線に対して左右非対称な面形状である。
このとき、光束の主光線通過位置での面に対する、光束のUpper光線(光学面の端部側のマージナル光線)、Lower光線(光学面の光軸側のマージナル光線)の通過位置での面の傾斜量を、それぞれθU、θLとする。
光束のUpper光線、Lower光線の通過位置での光軸に対する面の傾斜の差分を△θとすると、
△θ=|θU|−|θL|
△θ≠0 となる。
△θの量が大きければ大きいほど、光束のUpper光線の受ける屈折力は、Lower光線の受ける屈折力に対して大きくなってしまう。
そのため、平行光束は光学面(レンズ面)によって光軸に対し左右非対称な屈折力を受ける。
よって、光学面を通過後の光束は、波面収差の位相形状が光束の主光線を中心として非対称形状な収束光束となり、Upper光線と主光線の交差する位置とLower光線と主光線の交差する位置がずれてしまう。
すなわち、主光線通過位置に対して、Upper光線、Lower光線通過位置でのそれぞれのレンズ面の傾斜量の差分:△θが大きければ大きい程、光束が光学面を通過するときに生じる波面収差の位相形状の非対称成分(主光線を中心軸とする)が大きくなってしまう。
このとき、媒質1(屈折率=n≠1)との媒質2(屈折率n’=1)との境界面である光学面を波面収差の位相形状が光束の主光線を中心として対称形状である平行光束が通過した際に、光学面の面形状から受ける左右非対称成分をHとすると、以下の式で表現できる。
H=(n−1)×△θ ・・・(5)
光学面を複数有する光学系においては、各光学面で生じる主光線を中心軸とする波面収差の位相形状の非対称成分の総和が、光学系全系で生じる主光線を中心軸とする波面収差の位相形状の非対称成分となる。
ここで、光学系全系で生じる主光線を中心軸とする波面収差の位相形状の非対称成分をH’とすると、以下の式で表現できる。
Figure 2006113552
Ui:前記光学面が透過面の場合、該光学面が入射面の場合、Ui=−1、該光学面が出射面の場合、Ui=+1となり、該光学面が反射面の場合、Ui=+1とする
ni:前記光学面が透過面の場合、niは硝材の屈折率となり、該光学面が反射面の場合、ni=2とする
次に、式(6)を、光走査装置の光学系(結像光学系又は入射光学系)の主走査断面における、任意の像高に到達する光束の場合に置き換える。
ai:主走査断面において、最大像高に到達する光束の該光学面の端部側のマージナル光線が第i面を通過する位置での光学面の光軸に対する面の傾きdX/dY
bi:主走査断面において、最大像高に到達する光束の主光線が第i面を通過する位置での光学面の光軸に対する面の傾きdX/dY
ci:主走査断面において、最大像高に到達する光束の該光学面の光軸側のマージナル光線が第i面を通過する位置での光学面の光軸に対する面の傾きdX/dYとし、
|θU|、|θL|をai、bi、ciを用いて表すと
|θU|=|ai−bi|
|θL|=|bi−ci| となる
これらを(4)に代入し
△θ=|θU|−|θL|=|ai−bi|−|bi−ci| ・・・・(7)
(7)を(6)に代入して
Figure 2006113552
が導出される。
式(8)の説明を以下に行う。
光走査装置の光学系(結像光学系又は入射光学系)の主走査断面において、任意の像高に到達する光束が光走査装置の光学系全系を通過した際に受ける光束の主光線を中心軸とする波面収差の位相形状の非対称成分H’と、面形状との相関を表した表現式である。
画像形成装置に用いる光走査装置の光学系において、H’が大きいと被走査面上で結像される結像スポットの形状は左右非対称となってしまい、良好な画像が得られないという問題がある。
そこで、本実施形態においては、波面収差の位相形状の非対称成分H’を低減し、良好な結像スポットのスポット形状を得る為に、以下の条件式を満たすように各値を設定している。
前記入射光学系はm個(m≧1)の光学面を有しており、前記結像光学系はp個(p≧1)の光学面を有しており、該入射光学系内に設けられた光学面を前記光源手段側から順に第1面から第m面とする。
該結像光学系に設けられた光学面を前記光偏向器側から順に第m+1面から第p+m+1面とする場合、
B/A<0 ・・・(9)
Figure 2006113552
A:主走査断面において、最大像高に到達する光束が入射光学系の各光学面上を通過する領域を波面収差の位相形状が光束の主光線を中心として対称形状である光束が通過したときに受ける波面収差の位相形状の左右非対称成分の総和
B:主走査断面において、最大像高に到達する光束が結像光学系の各光学面上を通過する領域を波面収差の位相形状が光束の主光線を中心として対称形状である光束が通過したときに受ける波面収差の位相形状の左右非対称成分の総和
Ui:前記光学面が透過面の場合、該光学面が入射面の場合、Ui=−1、該光学面が出射面の場合、Ui=+1となり、該光学面が反射面の場合、Ui=+1となる係数
ni:前記光学面が透過面の場合、niは硝材の屈折率となり、該光学面が反射面の場合、ni=2となる係数
ai:主走査断面において、最大像高に到達する光束の該光学面の端部側のマージナル光線が第i面を通過する位置での光学面の光軸に対する面の傾きdX/dY
bi:主走査断面において、最大像高に到達する光束の主光線が第i面を通過する位置での光学面の光軸に対する面の傾きdX/dY
ci:主走査断面において、最大像高に到達する光束の該光学面の光軸側のマージナル光線が第i面を通過する位置での光学面の光軸に対する面の傾きdX/dY
f:前記結像光学系の焦点距離(mm)
ρm:前記被走査面上での結像スポットの主走査方向のスポット径(mm)
ここで、条件式(9)〜(12)について説明する。
A、Bはそれぞれ、主走査断面において最大像高に到達する光束が入射光学系、結像光学系を通過したときに生じる波面収差の位相形状が光束の主光線を中心軸とする左右非対称成分の総和である。
本実施形態においては、条件式(9)のように入射光学系、結像光学系のそれぞれで生じる波面収差の位相形状が光束の主光線を中心軸とする左右非対称成分が逆方向になるように各レンズの面形状を設定している。よって、
光走査装置の光学系全系で生じる波面収差の位相形状が光束の主光線を中心軸とする左右非対称成分H’(=A+B)を低減している。
また、条件式(10)の左辺は、主走査断面において、被走査面上での最大像高に到達する光束の主光線とLower光線の交差する位置と、光束の主光線とUpper光線の交差する位置とのずれ量△Yを、光走査装置の光学系全系で生じる波面収差の位相形状が光束の主光線を中心軸とする左右非対称成分と結像光学系の焦点距離によって近似したものである。
条件式(10)はこのずれ量が主走査方向の結像スポットのスポット径の2倍の幅によりも小さいことを意味する。この条件式(10)を満たしていれば、被走査面上での結像スポットのスポット形状の非対称性が十分に小さく抑えられ、良好な画像を得ることができる。
さらに、最近ではより高画質な画像が求められている為、以下の条件式(10’)を満たすことがより好ましい。
Figure 2006113552
条件式(10’)を満たせば、主走査断面において、被走査面上での最大像高に到達する光束の主光線とLower光線の交差する位置と、光束の主光線とUpper光線の交差する位置とのずれ量が、被走査面上での結像スポットの主走査方向のスポット径の幅よりも小さいため、十分に良好なスポット形状が得られ、より高画質な画像が得ることができる。
光走査装置の光学系の主走査断面において、入射光学系、及び結像光学系で発生するコマ収差は最大像高で最も大きくなる傾向がある。
よって、最大像高において上記の条件式(9)〜(12)を満たしていれば、全像高においても十分にコマ収差を低減でき、良好なスポット形状を得ることができる。
ここで、本実施形態において、最大像高Y=−107に到達する光束が通過する各面の領域での上記の条件式(9)〜(12)の各値について表4に示す。
本実施形態において、ai、bi、ciは、後述する母線の形状表現式(1)の一階微分値dX/dYとなる。
表4に示すように、本実施形態においてA=−1.8E−4、B=2.4E−4となり、B/A=−1.38<0と、条件式(9)を満たす。Aは正の値で、Bは負の値となる。
また、ρm=0.06mm、f=151mmより、
f×|A+B|=0.010<ρm=0.060(mm)となり、条件式(10’)を満たすようにレンズの面形状を設定している。
本実施例では前述の如く入射光学系5で発生する収差に起因するコマ収差及び像面湾曲が打ち消されるように結像光学系8を構成している。
よって、該入射光学系5に球面収差を補正する為の非球面形状のレンズや複数枚のレンズを必要としない。
入射光学系5をコリメータレンズ(入射面が平面と出射面が凸球面)4、副走査方向にのみパワーを有するシリンドリカルレンズ(入射面が平面で、出射面が副走査方向にパワーのある凸面)2の2枚のみで構成できる。
よって、製造の面で有利である。また、入射側の主走査方向のFナンバーを明るく設定できるため発光効率を稼げるので高速化に有利である(本実施例の入射側の主走査方向のFナンバーは上記の如く14、入射側の副走査方向のFナンバーは3.4である。)。
尚、本実施例ではfθレンズ8aをダブルパス構成にしたが、シングルパス構成の場合でも、入射側の主走査方向のFナンバーが明るいので球面収差が大きく、十分な効果が得られる。
次に本実施例における結像光学系8の構成を表1に示す。また本実施例における結像光学系8の諸元(R、D、N)を表2に示す。また本実施例における非球面形状を表3に示す。
Figure 2006113552
Figure 2006113552
Figure 2006113552
Figure 2006113552
但し、非球面形状は以下の表現式で定義する。
レンズの曲面と光軸との交点を原点とし、光軸方向をX軸、主走査面内において光軸と直交する軸をY軸、副走査断面内において光軸と直交する軸をz軸としている。
そして、X−Y平面と曲面の切断線を母線、それに直交する方向のX−Z平面と曲面の切断面を子線としたとき、母線の形状は表現式(1)で表す。
Figure 2006113552
(但し、Rは曲率半径、K、B、B、B、B10は母線の非球面係数)子線の形状は表現式(2)で表す。
Figure 2006113552
ここで、Yの値により変化する子線の曲率半径r’は式(3)で表す。
Figure 2006113552
(但し、rは光軸上の子線曲率半径、D、D、D、D、D10は係数)
図6は本発明の実施例2の光走査装置の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)、図7は図6の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。図6、図7において図1、図2に示した要素と同一要素には同符番を付している。
本実施例において前述の実施例1と異なる点は入射光学系5を光源手段1側からコリメータレンズ4、副走査方向にパワーを有するシリンドリカルレンズ(シリンダーレンズ)2の順で配置している。
かつ、入射光学系5内に補正レンズ64を設けた点、結像光学系8を1枚のトーリックレンズで構成した点である。
トーリックレンズ8の主走査断面内の形状は、入射面が平面で、正のパワーを有する出射面が非円弧形状である。また、トーリックレンズ8の副走査断面内の形状は、入射面が負のパワーを有する円弧形状で、出射面が正のパワーを有する円弧形状である。
更に、結像光学系8をシングルパス(ポリゴンミラー6の偏向面で反射する光束のみがトーリックレンズ8内を通過する。言い方を換えれば、ポリゴンミラー6の偏向面に入射する光束はトーリックレンズ8内を通過しない)構成とした点である。
その他の構成及び光学的作用は実施例1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
つまり、単一のトーリックレンズ8で主走査方向の像面湾曲、fθ特性を良好とすると共に、副走査方向の像面湾曲、面倒れ補正(偏向面7と感光ドラム面10を共役関係とする)を実現している。
即ち、図6において64は補正レンズである。
補正レンズ64は、出射面が主走査断面内におけるレンズ面が非円弧形状、副走査断面内におけるレンズ面が平面形状で形成されており、全像高において結像光学系8で発生するコマ収差と逆方向の波面収差を発生させるように構成している。
本実施例では結像光学系8をトーリックレンズ一枚のみで構成しているために全像高において、該結像光学系8で発生するコマ収差を結像光学系自身で抑えきることが困難である。
そこで本実施例では入射光学系5に補正レンズ64を設けることによって、光束内において結像光学系8で発生する波面収差と逆方向の波面収差を該入射光学系5で発生させている。これより本実施例ではコマ収差と像面湾曲収差を小さく抑えている。
ここで説明例として本実施例の最大像高Y=−107mmにおいて、入射光学系5で発生する光束内の波面収差を図8(a)、結像光学系8で発生する光束内の波面収差を図8(b)、全系で発生する光束内の波面収差を図8(c)に示す。
図8(a)、(b)、(c)より、入射光学系5で発生する波面収差が、結像光学系8で発生する波面収差と逆方向であり、それらが打ち消しあうことで、全系で発生する波面収差が良好に補正されていることが分かる。
すなわち本実施例では入射光学系5に非球面を有する補正レンズ(非球面レンズ)64を配置することによって、全像高において結像光学系8で発生するコマ収差を打ち消す収差を該入射光学系5で発生させることにより、良好なるスポットを得ている。
また図8(a)、(b)、(c)から分かるように最大像高Y=−107mmにおいて、入射光学系5で発生する波面収差の湾曲方向を結像光学系8と逆方向になるように補正レンズ64を構成している。
そして、逆方向にすることで、波面収差の湾曲を打ち消し、全系で発生する波面収差の湾曲を十分に小さく抑えている。
全像高においても、最大像高Y=−107mmと同様にして、波面収差の湾曲を打ち消し、全系で発生する波面収差の湾曲を十分に小さくしている。
このため全像高において、波面収差の湾曲による結像位置のずれは十分小さくなり、波面収差の湾曲に起因する被走査面上での像面湾曲を問題ないレベルに抑えている。
また、結像光学系8で生じるコマ収差を入射光学系5で打ち消す場合、主走査断面内において、最大像高(Y=−107mm)に到達する光束が結像光学系8でコマ収差を生じているレンズ面上を通過するA領域(主走査方向の光束幅)より最大像高(Y=−107mm)に到達する光束が入射光学系5内の補正レンズ64の主走査断面内で非円弧な形状のレンズ面上を通過するB領域(主走査方向の光束幅)が広い必要がある。
B領域(主走査方向の光束幅)が広くないと、コマ収差を補正する為に必要な面形状が複雑になり、主走査断面内で非円弧な形状のレンズ面上の成型難易度が高くなってしまう問題起こる。
そこで、本実施例2においては、主走査断面内において、最大像高(Y=−107mm)に到達する光束が入射光学系5に配設された補正レンズ64の主走査断面内で非円弧な形状のレンズ面上を通過する領域(主走査方向の光束幅W3)が、結像光学系8のコマ収差を生じているレンズ面上を通過する領域(主走査方向の光束幅W4)に比べて、1.8倍以上に設定している。
よって、補正レンズ64の主走査断面内で非円弧な形状のレンズ面の成型難易度を上げることなく、波面収差を良好に補正している。
ここで本実施例における具体的な数値について記載する。
主走査断面内において、最大像高(Y=−107mm)に到達する光束が補正レンズ64の第2面(出射面)上を通過する領域をW3とし、最大像高(Y=−107mm)に到達する光束が結像光学系のトーリックレンズ8の第2面(出射面)上を通過する領域をW4とする。
その場合、本実施例2においては、各面上における最大像高(Y=−107mm)に導かれる光束の通過する領域は、W3=2.63mm、W4=1.30mmとなる。
よって、W3/W4=2.02倍となり、補正レンズ64の主走査断面内で非円弧な形状のレンズ面上での光束幅を結像光学系8のコマ収差を生じているレンズ面での光束幅よりも広く設定する事により、コマ収差を良好に補正している。
本実施例2においては、主走査断面内において、補正レンズ64の主走査断面内で非円弧な形状のレンズ面を第2面(出射面)のみとした。
しかし、補正レンズ64の第2面(出射面)に加えて第1面(入射面)も主走査断面内で非円弧な形状のレンズ面に設定した場合は、各レンズ面上での光束通過領域の中で最も大きい値をW3とする。
同様に、W3/W4の比が1.8倍以上と成るように設定すれば同様の効果が得られ、十分良好に収差を補正でき、良好なスポットを得ることができる。
また、本実施例においては、主走査断面内において、結像光学系8においてコマ収差を発生している面はトーリックレンズ8の第2面(出射面)のみとした。
しかし、結像光学系8においてコマ収差を発生しているレンズ面が複数面ある場合は、主走査断面内において、各レンズ面上での光束通過領域の中で最も大きい値をW4とし、W3/W4の比が1.8倍以上と成るように設定すれば同様の効果が得られる。
そして、コマ収差を低減でき、十分良好に収差を補正でき、良好なスポットを得ることができる。
結像光学系8で発生するコマ収差は最大像高で最も大きくなる傾向がある。このため、最大像高に到達する光束において、W3/W4の比が1.8倍以上と成るように設定していれば、中間像高においても最大像高と同様に良好に収差を補正することができる。
本実施例において補正レンズ64を主走査断面内において非円弧形状の非球面レンズで構成したが、これに限らず、例えば補正レンズ64を複数枚の非球面形状の非球面レンズで構成してもよい。
また本実施例2では結像光学系8をシングルパス構成にしたが、これに限らず、例えばダブルパス構成でもよい。
また本実施例では結像光学系8を1枚のトーリックレンズで構成したが、これに限らず、例えば結像光学系8で収差が発生していれば十分な効果が期待できるため、該結像光学系8を複数枚のレンズで構成してもよい。
尚、各実施例1、2においては、主走査断面内においてポリゴンミラーに対して対面入射(正面入射)より構成しているが、これに限らず斜入射でもよい。
また各実施例1、2においては、結像光学系8を主走査断面内において非円弧形状のトーリックレンズで構成したが、あるいは入射光学系5に主走査断面内において非円弧形状の補正レンズ64を配置した。
(実施形態3)
図16は本発明の実施形態3の光走査装置の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)、図17は図16の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。ただし、図17において、図16のポリゴンミラ−6へ光束を入射させる折り返しミラー15は不図示である。図16、図17において図1、図2に示した要素と同一要素には同符番を付している。
本実施形態において前述の実施形態1と異なる点は、入射光学系5においては、主走査方向の入射側Fナンバーを7と実施形態1よりも明るく設定している点である。
本実施形態において前述の実施形態1と異なる点では、主走査断面において、結像光学系のトーリックレンズ8の肉厚を薄くするためにポリゴンミラ−6から反射偏向される光束を弱収束光に設定している点である。
また、本実施形態において前述の実施形態1と異なる点は、結像光学系8を1枚のトーリックレンズで構成した点である。
トーリックレンズ8の主走査断面内の形状は、入射面、出射面ともに非円弧形状である。また、トーリックレンズ8の副走査断面内の形状は、入射面が負のパワーを有する円弧形状で、出射面が正のパワーを有する円弧形状である。
更に、結像光学系8をシングルパス(ポリゴンミラー6の偏向面で反射する光束のみがトーリックレンズ8内を通過する。言い方を換えれば、ポリゴンミラー6の偏向面に入射する光束はトーリックレンズ8内を通過しない)構成とした点である。
その他の構成及び光学的作用は実施形態1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
次に本実施例における結像光学系8の構成を表5に示す。本実施形態における光走査光学系8の諸元(R、D、N)を表6に示す。また本実施形態における非球面形状を表7に示す。
ここで本実施形態において、最大像高Y=−107mmに到達する光束が通過する各面の領域での上記の条件式(9)〜(12)の各値について表7に示す。
表8に示すように、本実施形態においてA=2.3E−4、B=−3.6E−4となり、B/A=−1.55<0と、条件式(9)を満たす。
また、ρm=0.06mm、f=151.4mmより、
f×|A+B|=0.019<ρm=0.060(mm)となり、条件式(10’)を満たすようにレンズの面形状を設定している。
前述の実施形態1ではAが負、Bが正の値となるように設定しているのに対して、本実施形態においては、Aが正、Bが負の値となるように設定している。
しかし、前述の条件式(9)〜(12)を満たすようにレンズの形状を設定している。
そのため、実施形態1と同様に、本実施形態2では、光走査装置の光学系全系(入射光学系5、結像光学系8)で生じる波面収差の位相形状が光束の主光線を中心軸とする左右非対称成分の総和H’(=A+B)を低減できている。
よって、本実施形態2では、良好な結像スポットのスポット形状を得ている。
Figure 2006113552
Figure 2006113552
Figure 2006113552
Figure 2006113552
[画像形成装置]
図9は、本発明の画像形成装置の実施例を示す副走査方向の要部断面図である。図において、符号104は画像形成装置を示す。
この画像形成装置104には、パーソナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDcが入力する。
このコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。
この画像データDiは、実施例1又は2のいずれかに示した構成を有する光走査ユニット100に入力される。
そして、この光走査ユニット100からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が出射され、この光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。
そして、この回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。
感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が表面に当接するように設けられている。
そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の表面に、前記光走査ユニット100によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
先に説明したように、光ビーム103は、画像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム103を照射することによって感光ドラム101の表面に静電潜像を形成せしめる。
この静電潜像は、上記光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって被転写材たる用紙112上に転写される。
用紙112は感光ドラム101の前方(図9において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。
用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112を搬送路へ送り込む。
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙112はさらに感光ドラム101後方(図9において左側)の定着器へと搬送される。
定着器は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113とこの定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成されている。
転写部から搬送されてきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。
更に定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置の外に排出せしめる。
図9においては図示していないが、プリントコントローラ111は、先に説明したデータの変換だけでなく、モータ115を始め画像形成装置内の各部や、後述する光走査ユニット内のポリゴンモータなどの制御を行う。
本発明で使用される画像形成装置の記録密度は、特に限定されない。しかし、記録密度が高くなればなるほど、高画質が求められることを考えると、1200dpi以上の画像形成装置において本発明の実施例1、2の構成はより効果を発揮する。
[カラー画像形成装置]
図10は本発明の実施例のカラー画像形成装置の要部概略図である。本実施例は、光走査装置を4個並べ各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。
図10において、60はカラー画像形成装置、11,12,13,14は各々実施例1又は2に示したいずれかの構成を有する光走査装置、21,22,23,24は各々像担持体としての感光ドラム、31,32,33,34は各々現像器、51は搬送ベルトである。
図10において、カラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。
これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ53によって、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ光走査装置11,12,13,14に入力される。
そして、これらの光走査装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41,42,43,44が出射され、これらの光ビームによって感光ドラム21,22,23,24の感光面が主走査方向に走査される。
本実施例におけるカラー画像形成装置は光走査装置(11,12,13,14)を4個並べ、各々がC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各色に対応している。
各々平行して感光ドラム21,22,23,24面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
本実施例におけるカラー画像形成装置は上述の如く4つの光走査装置11,12,13,14により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム21,22,23,24面上に形成している。
その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
前記外部機器52としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。
本発明の実施例1の主走査断面図 本発明の実施例1の副走査断面図 本発明の実施例1の主走査方向に対する波面収差(像高Y=−107)(a)入射光学系で発生している波面収差(b)結像光学系で発生している波面収差(c)全系で発生している波面収差 本発明の実施例1の像高Y=−107でのスポット形状を示す図 本発明の実施例1の像面湾曲 本発明の実施例2の主走査断面図 本発明の実施例2の副走査断面図 本発明の実施例2の主走査方向に対する波面収差(像高Y=−107)(a)入射光学系で発生している波面収差(b)結像光学系で発生している波面収差(c)全系で発生している波面収差 本発明の画像形成装置の実施例を示す副走査断面図 本発明の実施例のカラー画像形成装置の要部概略図 光偏向器へ入射光束の主走査方向に対する波面収差 従来のOFS系で軸外像高における主走査方向に対する波面収差(a)入射光学系で発生している波面収差(b)結像光学系で発生している波面収差(c)全系で発生している波面収差 従来のOFS系(走査系一枚レンズ)で軸外像高における主走査方向に対する波面収差(a)入射光学系で発生している波面収差(b)結像光学系で発生している波面収差(c)全系で発生している波面収差 従来のOFS系の軸外像高でのスポット形状を示す図 波面収差の位相形状が光束の主光線を中心として対称形状である平行光束が光学面を通過した際に、光学面の面形状から受ける波面の位相形状の左右非対称成分についての説明図(a)光束の主光線を中心軸として光学面の形状が左右対称の場合、(b)光束の主光線を中心軸として光学面の形状が左右非対称の場合 本発明の実施形態3の主走査断面図 本発明の実施形態3の副走査断面図
符号の説明
1 光源手段(モノリシックなマルチビームレーザ)
2 副走査方向のみパワーを有するシリンドリカルレンズ
3 アパーチャー(開口絞り)
4 結像光学系(コリメータレンズ)
5 入射光学系
6 偏向手段(ポリゴンミラー)
7 偏向面
8 結像光学系
8a fθレンズ
8b トーリックレンズ
9 折り返しミラー
10 被走査面(感光ドラム面)
15 折り返しミラー
64 補正レンズ
11、12、13、14 光走査装置
21、22、23、24 像担持体(感光ドラム)
31、32、33、34 現像器
41、42、43、44 光ビーム
51 搬送ベルト
52 外部機器
53 プリンタコントローラ
60 カラー画像形成装置
100 光走査装置
101 感光ドラム
102 帯電ローラ
103 光ビーム
104 画像形成装置
107 現像装置
108 転写ローラ
109 用紙カセット
110 給紙ローラ
111 プリンタコントローラ
112 転写材(用紙)
113 定着ローラ
114 加圧ローラ
115 モータ
116 排紙ローラ
117 外部機器

Claims (10)

  1. 光源手段と、該光源手段から出射した光束が入射する光偏向器と、該光偏向器に入射する光束の主走査方向の幅が該光偏向器の偏向面の主走査方向の幅より広い状態で入射させる入射光学系と、該光偏向器で偏向された光束を被走査面上に導光する結像光学系と、を有する光走査装置において、
    前記被走査面上の最大像高に入射する光束が該入射光学系を通過する際に発生する該光束のマージナル光線と該光束の主光線との主走査方向の波面収差の位相差の方向を第一方向とし、
    該被走査面上の最大像高に入射する光束が該結像光学系を通過する際に発生する該光束のマージナル光線と該光束の主光線との主走査方向の波面収差の位相差の方向を第二方向とした場合、
    該第一方向と該第二方向とが逆方向となるように、前記入射光学系及び前記結像光学系のうち少なくとも1つの光学系内に主走査断面内において少なくとも1面が非円弧形状の光学面を設けたことを特徴とする光走査装置。
  2. 前記被走査面上の最大像高に入射する光束が該入射光学系を通過する際に発生する該光束内の主走査方向の波面収差の位相形状は該光束の主光線を中心として非対称形状であることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記被走査面上の最大像高に入射する光束が該結像光学系を通過する際に発生する該光束内の主走査方向の波面収差の位相形状は該光束の主光線を中心として非対称形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光走査装置。
  4. 前記結像光学系に主走査断面内において少なくとも1面が非円弧形状の光学面を設けられており、
    前記最大の像高に到達する光束が通過する前記入射光学系に設けられた主走査断面内で円弧形状の光学面のうち該円弧形状の光学面上で最も主走査方向の光束幅が広い値をW1、該最大の像高に到達する光束が通過する該結像光学系に設けられた主走査断面内で非円弧形状の光学面のうち該非円弧形状の光学面上で最も主走査方向の光束幅が広い値をW2、とするとき、
    W2/W1≧1.8
    を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光走査装置。
  5. 前記入射光学系に主走査断面内において少なくとも1面が非円弧形状の光学面を設けられており、
    前記最大の像高に到達する光束が通過する前記入射光学系に設けられた主走査断面内で非円弧形状の光学面のうち該非円弧形状の光学面上で最も主走査方向の光束幅が広い値をW3、該最大の像高に到達する光束が通過する該結像光学系に設けられた光学面のうち該光学面上で最も主走査方向の光束幅が広い値をW4、とするとき、
    W3/W4≧1.8
    を満たすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光走査装置。
  6. 前記入射光学系はm個(m≧1)の光学面を有しており、前記結像光学系はp個(p≧1)の光学面を有しており、該入射光学系内に設けられた光学面を前記光源手段側から順に第1面から第m面とし、該結像光学系に設けられた光学面を前記光偏向器側から順に第m+1面から第p+m+1面とする場合、
    以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
    Figure 2006113552
    但し、
    B/A<0
    Ui:前記光学面が透過面の場合、該光学面が入射面の場合、Ui=−1、該光学面が出射面の場合、Ui=+1となり、該光学面が反射面の場合、Ui=+1となる係数
    ni:前記光学面が透過面の場合、niは硝材の屈折率となり、該光学面が反射面の場合、ni=2となる係数
    ai:主走査断面において、最大像高に到達する光束の該光学面の端部側のマージナル光線が第i面を通過する位置での光学面の光軸に対する面の傾きdX/dY
    bi:主走査断面において、最大像高に到達する光束の主光線が第i面を通過する位置での光学面の光軸に対する面の傾きdX/dY
    ci:主走査断面において、最大像高に到達する光束の該光学面の光軸側のマージナル光線が第i面を通過する位置での光学面の光軸に対する面の傾きdX/dY
    f:前記結像光学系の焦点距離(mm)
    ρm:前記被走査面上での結像スポットの主走査方向のスポット径(mm)
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の光走査装置と、前記被走査面に配置された感光体と、前記光走査装置で走査された光ビームによって前記感光体上に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の光走査装置と、外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記光走査装置に入力せしめるプリンタコントローラとを有していることを特徴とする画像形成装置。
  9. 各々が請求項1乃至6の何れか1項に記載の光走査装置の被走査面に配置され、互いに異なった色の画像を形成する複数の像担持体とを有することを特徴とするカラー画像形成装置。
  10. 外部機器から入力した色信号を異なった色の画像データに変換して各々の光走査装置に入力せしめるプリンタコントローラを有していることを特徴とする請求項9に記載のカラー画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013080048A (ja) * 2011-10-03 2013-05-02 Konica Minolta Business Technologies Inc レーザ走査光学装置

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