JP2006113217A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中間転写体を備えた画像形成装置において、転写材が二次転写位置へ遅延するタイミングが生じた場合に、大量の現像剤が中間転写体に付着しても、中間転写体上の残留画像を確実にクリーニングし、裏汚れ等の画像欠陥を防止することができ、更に、生産性の低下を抑えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像比率算出手段210により算出される画像比率から判断される中間転写体10上の現像剤量に応じて、中間転写体10上の現像剤像領域に対する中間転写体クリーニング装置40(40a、40b)への通過回数を制御する制御手段200を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般には、電子写真方式或いは静電記録方式などの静電プロセスを採用した複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、特に、像担持体に形成された画像を重ね転写して多色画像を形成する中間転写体をクリーニングするための中間転写体クリーニング装置を備えたカラー画像形成装置に関するものである。
従来、静電記録方式又は電子写真方式等の静電プロセスを採用した画像形成装置には、所望の画像を読み込み、像担持体上に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像して現像剤像(トナー像)とした後、このトナー像を転写工程において直接像担持体から転写材に転写する直接転写方式の画像形成装置がある。
近年、この直接転写方式に対して、多種多様な転写材への高画質な画像を求めるニーズから、像担持体から画像を中間転写体に一次転写し、そこから転写材に二次転写する中間転写方式が広く採用されるようになってきた。
特に、中間転写体として、中間転写ドラムのような剛体のシリンダを用いる場合と比較して、画像形成装置内部に配置する際の自由度が増して、スペースの有効利用による装置本体の小型化やコストダウンを行うことが出来るベルト状の中間転写体(中間転写ベルト)が広く用いられている。中間転写ベルトとしては、一般的にポリイミド等に代表される樹脂ベルトが高品位画質、長寿命、高安定的な特性からも広く用いられている。
また、次の画像形成に備えるために、中間転写体から、二次転写後に残留した現像剤(トナー)を除去するための中間転写ベルトクリーニング装置としては、樹脂ベルトの表面性等を考慮して、クリーニング能力が高い、特許文献1で開示されているようなブレード方式が広く用いられている。
一方、最近では、更なる高画質化、及び、ブレード方式によるクリーニング能力の安定化などから、現像剤(トナー)は、小粒径化及びトナー形状の非球形化へと変化してきている。
ところが、樹脂からなる中間転写ベルトでは、トナーの変化に伴って転写の際に生じる、中抜け現象が問題となってきている。中抜け現象とは、画像が転写される際、画像に大きな圧力が加わることで、トナーが応力変形し、トナー同士の凝集力が増大し、画像の一部分が転写されずに像担持体上に残留してしまう現象で、特に文字やライン画像などで顕著に現れる。樹脂ベルトの場合、転写時の画像への圧力が大きいために、特にこの中抜けは問題となっている。
そこで、この中抜けを解消するために、最近では、樹脂を用いた中間転写ベルトに代わって、表層に弾性層を用いた弾性中間転写ベルトが主流となってきている。
弾性中間転写ベルトは、表層が弾性のため柔らかく、転写位置でのトナーに作用する圧力が低減できることから、中抜けに効果があることが知られている。また、二次転写位置において紙との密着性がよいことから、一般的な紙に対しての転写効率の向上のみならず、厚紙に対する転写性や、凹凸を有する紙への転写性にも効果があることが知られている。
しかし、弾性中間転写ベルトをクリーニングする場合、上記ブレード方式を用いると、表層が弾性のため、弾性中間転写ベルトに対するクリーニングブレードの接触負荷が大きくなる。そして、クリーニングブレードのエッジ先端が、ベルト表層に喰い込んでしまい、クリーニングブレードのエッジ先端の挙動が不安定になる。その結果、クリーニング不良を引き起こしたり、ベルトとクリーニングブレード間での摩擦力が増大することに伴う、クリーニングブレードのめくれ、びびり、鳴き等の問題や、弾性ベルト表層での傷、トナーの融着等の発生等、様々な弊害が起こり、画質を乱してしまう恐れがあった。
そこで、上記の弊害を避けるために、弾性中間転写ベルトとの接触負荷の少ない、静電ファーブラシ方式が弾性中間転写ベルトクリーニング方式として一般的になってきている。
静電ファーブラシ方式としては特許文献2に記載するように、導電性の繊維を芯金に巻き付けた円筒状部材を、バイアスを印加した状態で当接させ、トナーの極性と逆極性のバイアスを印加することによって、静電的にファーブラシに吸着させ、像担持体からトナーを除去する方法がある。
静電的にトナーを吸着しベルト上からトナーを除去するファーブラシ方式は機械的にトナーを除去するブレード方式に比べて、クリーニング可能なトナー量、及びトナー極性に制約があることが知られている。静電ファーブラシ方式は、静電気的にトナーをファーブラシに吸着した後に、フリッカー或いはバイアス印加ローラー等でトナーをファーブラシからさらに転移させないと、ファーブラシの本来の効果を得ることができないため、ファーブラシのトナー吸着量が増えてくると、クリーニング性能が低下し、一般的にクリーニング可能量としては、ブレード方式よりも劣る。
また、ファーブラシ方式は前述の通り、トナーをファーブラシに吸着させてクリーニングする方式であるため、ファーブラシに印加するバイアスと逆極性のトナーのみがクリーニングされる。
ところが、中間転写ベルト上のトナー像を紙に転写した後に残留する、転写残トナーは、転写時に加えられたバイアスの値によっては、トナーの極性が反転(プラスからマイナスへ、或いは、マイナスからプラスへ)する場合がある。この極性が反転した転写残トナーは、ファーブラシの印加バイアスと同極性のために、ファーブラシでは吸着されず、通過してしまう。ファーブラシを通過したトナーは、次の画像と重なってしまうために画像欠陥を引き起こす恐れがある。このため、特許文献3で開示されているように、ファーブラシを2つ用いて、それぞれに極性の異なるバイアスを印加することで、二次転写位置でのバイアスや、使用環境や、トナー劣化等によって、プラスマイナスどちらの極性に帯電していても確実にファーブラシにトナーを吸着し、除去することができる。
つまり、上記ファーブラシ方式の特性から考えると、異なる極性を持った転写残トナーをクリーニングするためには、ファーブラシを2つ以上配置して、それぞれ異なるバイアスを印加すれば可能であるが、静電ファーブラシ方式でのクリーニング可能量がブレード方式に比べて少ない点で、次に説明するような課題がある。
中間転写方式では、通常画像形成時には、中間転写ベルト周長の半周以上もの画像が、中間転写ベルト上に形成される。又、中間転写ベルト方式はカラーの画像形成装置に用いられているために、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の少なくとも1色以上のトナーが1つの画像領域に積層形成される。
更には、近年の高生産性画像形成装置の大型化に伴い、中間転写ベルト周長が長くなればなるほど、特に連続画像形成中では、中間転写ベルト上に大量のトナー像が常時存在していることになる。
特に、給紙カセットを切り換える給紙カセット変更時などのように、転写材が二次転写位置へ遅延するタイミングが生じた場合には、中間転写ベルト上に残留した未転写トナー像は、それぞれの画像領域に積層されているトナー量が多いほど、それらのクリーニングが非常に困難になる。
ブレード方式を用いている場合、クリーニングブレードが中間転写ベルトに当接していることで、中間転写ベルト上の残留画像をクリーニングするのに有利であるが、それでも未転写トナー像の積層されているトナー量が多ければ、それらのクリーニングは困難となる。
ここで、静電ファーブラシ方式の場合は、上記の通り、クリーニング能力は、ブレード方式に比べて劣るために、未転写トナー像の積層されているトナー量が多ければ、それらすべてを吸着し、回収することはブレード方式よりも更に困難となる。
そこで、転写材が二次転写位置へ遅延するタイミングが発生した場合には、未転写トナー像領域に対して、ベルトを複数回回転させて、ファーブラシクリーニング装置によってクリーニングされる位置を通過させる回数(クリーニング回数)を増やして、未転写トナー像をファーブラシに回収させる必要性がある。
特開2001−305878号公報 特許第3236442号公報 特開2002−207403号公報
しかしながら、上記画像形成装置では、画像情報に応じて、中間転写体表面に残留する現像剤の状態が異なる。そのため、中間転写体表面に残留する現像剤の除去が良好に行えない課題が生じた。
そこで、本発明の目的は、画像情報に応じて、中間転写体表面に残留する現像剤の状態が異なった場合であっても、現像剤の除去を良好に行うことが可能な画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明の第1の態様によると、画像情報に基づき静電像が形成される像担持体と、前記像担持体の静電像を現像し現像剤像とする現像手段と、前記像担持体と対向して移動し、前記像担持体から前記現像剤像が一次転写位置にて一次転写される中間転写体と、前記中間転写体表面に一次転写された前記現像剤像を二次転写位置にて転写材に二次転写する二次転写手段と、前記中間転写体表面の現像剤を除去する中間転写体クリーニング装置と、を有する画像形成装置において、
連続画像形成中に、前記中間転写体上に転写された前記現像剤像が前記二次転写位置にて前記転写材に二次転写されるタイミングにおいて前記二次転写位置に前記転写材がない場合、前記画像情報に基づいて、前記中間転写体上の前記現像剤像領域に残留する前記現像剤が、前記中間転写体クリーニング装置により除去される際の条件を制御する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明の第2の態様によると、画像情報に基づき静電像が形成される複数の像担持体と、前記像担持体の静電潜を現像し現像剤像とする現像手段と、前記複数の像担持体と対向して移動し、前記像担持体から前記現像剤像が一次転写位置にて一次転写される中間転写体と、前記中間転写体表面に一次転写された前記現像剤像を二次転写位置にて転写材に二次転写する二次転写手段と、前記中間転写体表面の現像剤を除去する中間転写体クリーニング装置と、を有する画像形成装置において、
前記現像剤像が1つの現像手段によって形成された単色現像剤像であるか、複数の現像手段によって形成された複数の現像剤像を重ねて形成された複数色現像剤像であるかを判断する画像判断手段と、
連続画像形成中に、前記中間転写体上に転写された前記現像剤像が前記二次転写位置にて前記転写材に二次転写されるタイミングにおいて前記二次転写位置に前記転写材がない場合、前記画像判断手段の前記判断結果に応じて、前記中間転写体上の前記現像剤像領域に対する前記中間転写体クリーニング装置の通過回数が、前記単色現像剤像領域に対する通過回数よりも、前記複数色現像剤像領域に対する通過回数が多くなるように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明の画像形成装置は、転写剤が二次転写位置へ遅延するタイミングが発生した場合であっても、画像情報に基づいて、中間転写体上の現像剤領域に残留する現像剤が、中間転写体クリーニング装置により除去される際の条件を制御することにより、良好に現像剤の除去を行うことができる。
また、現像剤像が1つの現像手段によって形成された単色現像剤像であるか、複数の現像手段によって形成された複数の現像剤像を重ねて形成された複数色現像剤像であるかを判断する手段の判断結果に応じ、中間転写体クリーニング装置により除去される際の条件を制御することにより、良好に現像剤の除去を行うことができる。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
図1に、本発明に係る画像形成装置の一実施例であるタンデム方式の多色画像形成装置の概略構成を示す。
本実施例にて、画像形成装置100は、装置本体100A内に周長Lからなり、速度Vmm/秒で矢印X方向に走行する中間転写体としての無端状(ベルト状)の弾性中間転写体、即ち、弾性中間転写ベルト10が配設されている。弾性中間転写ベルト10は、支持体として駆動ローラ11、テンションローラ12、及びバックアップローラ13に巻回されている。弾性中間転写ベルト10の水平部に沿って、4つの画像形成部P(Pa、Pb、Pc、Pd)が直列状に配置されている。これらの画像形成部P(Pa、Pb、Pc、Pd)は、ほぼ同様の構成をしており、それぞれイエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、ブラック(K)色のトナー像を形成する点が異なる。
先ず、画像形成部Paについて説明すると、画像形成部Paは、回転可能に配置された像担持体であるドラム状の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)1aを備えている。感光ドラム1aの周囲には、一次帯電手段としての一次帯電器2a、露光手段としての露光装置3a、現像手段としての現像器4a、一次転写手段としての転写装置5a、及びクリーニング手段としてのクリーニング装置6a等のプロセス機器が配置されている。
他の画像形成部Pb、Pc、Pdは、画像形成部Paと同様の構成を備えており、それぞれ感光ドラム1b、1c、1d、一次帯電器2b、2c、2d、露光装置3b、3c、3d、現像器4b、4c、4d、転写ローラ5b、5c、5d、及び、クリーニング装置6b、6c、6dを備えている。
これら画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、それぞれがイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する点で異なり、各画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdに配置した現像器4a、4b、4c、4dにはそれぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー及びブラックトナーが収納されている。
次に、上記構成の画像形成装置の画像形成動作について説明する。
感光ドラム1aは一次帯電器2aによって一様に帯電され、露光装置3aから原稿のイエロー成分色による画像信号がポリゴンミラー等を介して感光ドラム1a上に投射されて静電潜像が形成される。次いで、現像器4aからイエロートナーが供給されて静電潜像が現像剤像、即ち、イエロートナー像として現像される。
このイエロートナー像は、感光ドラム1aの回転に伴って、感光ドラム1aと弾性中間転写ベルト10とが当接する一次転写位置T1に到来する。一次転写位置T1には、本実施例では、一次転写装置として転写ローラ5aが配置されており、第1の転写バイアスが印加されている。従って、感光ドラム1a上のイエロートナー像が中間転写ベルト10へ転写される。
イエロートナー像を担持した弾性中間転写ベルト10は、次の画像形成部Pbに搬送されると、このときまでに、画像形成部Pbにおいて、上記と同様の方法で感光ドラム1b上に形成された現像剤像、即ち、マゼンタトナー像が転写ローラ5bが配置された一次転写位置T1において、イエロートナー像上へ転写される。同様に、弾性中間転写ベルト10が矢印方向に沿って画像形成部Pc、Pdに進行するにつれて、それぞれ転写ローラ5c、5dが配置された一次転写位置T1において、現像剤像であるシアントナー像、ブラックトナー像が前述のトナー像に重畳転写される。
このときまでに、給紙カセット20(20a、20b、20c)から、給紙ローラ21(21a、21b、21c)、及び、その他の搬送ローラ22(22a、22b、22c)、23(23a、23b、23c)、24、25により送り出された記録材、即ち、転写材Sが二次転写位置T2に達する。二次転写位置T2には、バックアップローラ13と対向して、弾性中間転写ベルト10を挟持する態様にで二次転写手段としての二次転写装置、本実施例では、転写ローラ14が配置されており、転写ローラ14に転写バイアスが印加されている。これによって、上述の4色のトナー像は転写材S上に転写される。
トナー像が転写された転写材Sは定着部30に搬送される。定着部30では熱と圧力によってトナー像を転写材S上に固着させる。
一次転写位置T1にて転写しきれなかった感光ドラム1(1a、1b、1c、1d)上の転写残トナーは、それぞれクリーニング装置6(6a、6b、6c、6d)によってクリーニングされる。
また、二次転写位置T2によって転写しきれなかった中間転写ベルト10上の転写残トナーは、中間転写体クリーニング手段40にてクリーニングされ、つぎの画像形成に供される。本実施例にて、中間転写体クリーニング手段40は、第一クリーニング装置40aと第二クリーニング装置40bによって構成される。
次に、各部の構成について順次説明する。
像担持体としての感光ドラム1(1a、1b、1c、1d)は、直径80mmのアルミニウム製シリンダの外周面に有機光導電体層(OPC)を塗布して構成したものである。感光ドラム1は、その両端部をフランジによって回転自在に支持されており、一方の端部に不図示の駆動モータから駆動力を伝達することにより、図の反時計回り方向に回転駆動される。
一次帯電器2(2a、2b、2c、2d)は、ローラー状に形成された導電性ローラで、このローラ2を感光ドラム1表面に当接させるとともに、不図示の電源によって帯電バイアス電圧を印加することにより、感光ドラム1表面を一様に負極性に帯電させる。
露光装置3(3a、3b、3c、3d)は、本実施例では、不図示のポリゴンミラーを先端に装着したLEDアレイよりなり、不図示の駆動回路により画像信号に応じて点灯制御される。
現像器4(4a、4b、4c、4d)は、それぞれ、負帯電特性のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーを収納したトナー収納部7(7a、7b、7c、7d)と、感光体ドラム1表面に隣接し不図示の駆動部により回転駆動されると共に、図示しない現像バイアス電源により現像バイアス電圧を印加することにより現像を行う現像ローラ8(8a、8b、8c、8d)とを有している。本実施例では、上述のように、前記トナー収納部7には転写材Sの搬送方向上流側から順にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナーが収納されている。
中間転写ベルト10は、周長(L)が2400mmとされ、速度Vは、一秒間に300mmとされる。
中間転写ベルト10の内側に、各感光ドラム1a、1b、1c、1dと対向して配置され中間転写ベルト10に当接する転写ローラ5(5a、5b、5c、5d)には、不図示の転写バイアス用電源が接続されており、正極性の電圧が印加される。この電界により、感光ドラム1に接触中の中間転写ベルト10に、感光ドラム1上の負極性の各色トナー像が順次転写され、カラー画像が形成される。
中間転写ベルト10は、本実施例では、無端状の弾性中間転写ベルトとされ、図2に、弾性中間転写ベルト10の一実施例を断面で示す。
本実施例にて、弾性中間転写ベルト10は、樹脂層10a、弾性層10b、表層10cの3層構造の弾性ベルトである。
上記樹脂層10aを構成する樹脂材料としては、ポリカーボネート,フッ素系樹脂(ETFE、PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂、変性ポリカーボネート等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではない。
また、上記弾性層10bを構成する弾性材料(弾性材ゴム、エラストマー)としては、ブチルゴム,フッ素系ゴム,アクリルゴム,EPDM,NBR,アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア,ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
また、上記表層10cの材料は特に制限は無いが、中間転写ベルト10表面へのトナーの付着力を小さくして二次転写性を高めるものが要求される。例えば、ポリウレタン,ポリエステル,エポキシ樹脂等の1種類の樹脂材料か、弾性材料(弾性材ゴム、エラストマー)、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴムの弾性材料のうち、2種類以上を使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、例えばフッ素樹脂、フッ素化合物、フッ化炭素、2酸化チタン、シリコンカーバイト等の粉体、粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径を異ならしたものを分散させ使用することができる。
上記樹脂層10aや弾性層10bには、抵抗値調節用導電剤が添加される。この抵抗値調節用導電剤は特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。上記導電剤に限定されるものではない。
上記中間転写ベルト10の製造方法としては、例えば、回転する円筒形の型に材料を流し込みベルトを形成する遠心成型法、表層の薄い膜を形成させるスプレイ塗工法、円筒形の型を材料の溶液の中に浸けて引き上げるディッピング法、内型,外型の中に注入する注型法、円筒形の型にコンパウンドを巻き付け加硫研磨を行う方法があるがこれに限定されるものではなく複数の製法を組み合わせてベルトを製造することができる。
一次転写位置T1で中間転写ベルト10に転写されたカラー画像は、二次転写手段である二次転写ローラ14が中間転写ベルト10に当接する二次転写位置T2にて、転写材Sにさらに転写される。二次転写ローラ14は、不図示の転写バイアス用電源に接続されており、転写ローラ14から正極性の電圧が印加され、この電界により、中間転写ベルト10に接触中の転写材Sに、中間転写ベルト10上の負極性のトナー像が順次転写され、カラー画像が形成される。
次に、図3を参照して、二次転写後に中間転写ベルト10上に残留する転写残トナーをクリーニングするための中間転写体クリーニング装置40の一実施例について説明する。
本実施例にて、中間転写体クリーニング装置40は、静電式ブラシクリーニング装置とされる、第一クリーニング部を構成する第一クリーニング装置40aと第二クリーニング部を構成する第二クリーニング装置40bと、を有する。
第一クリーニング装置40a及び第二クリーニング装置40bは、同様の構成とされ、中間転写ベルト10の近傍に配置された装置ハウジング41内に配置され、導電性ファーブラシローラ42(42a、42b)と、導電性ファーブラシローラ42(42a、42b)に当接配置された金属ローラ43(43a、43b)と、金属ローラ43(43a、43b)に当接配置されたクリーニングブレード44(44a、44b)と、を有する。
導電性ファーブラシローラ42(42a、42b)は、抵抗値10MΩ、繊維太さ6デニールのカーボン分散型ナイロン繊維45(45a、45b)をその植毛密度50万本/inch2の割合で、例えばステンレスなどで作製された金属ローラ46(46a、46b)上に植毛して構成される。
導電性ファーブラシローラ42(42a、42b)に当接配置された金属ローラ43(43a、43b)は、表面が硬質アルマイト処理の施されたアルミニウム製金属ローラとされ、又、この金属ローラ43(43a、43b)に当接配置されたクリーニングブレード44(44a、44b)は、ウレタンゴムで作製される。
上記導電性ファーブラシ42(42a、42b)は、中間転写ベルト10に対し約1.0mmの侵入量(e1)を保って摺接配置され、図示していない駆動モータにより、50mm/秒の速度でもつて矢印Y方向へ回動する。金属ローラ43(43a、43b)は、導電性ファーブラシ42(42a、42b)に対して約1.0mmの侵入量(e2)を保って配置され、導電性ファーブラシ42(42a、42b)と同等の速度で矢印Z方向へ回転される。
金属ローラ43(43a、43b)に当接するクリーニングブレード44(44a、44b)は、金属ローラ43に対するに侵入量(e3)が1.0mmとされる。
中間転写ベルト10の回転方向(X方向)に対して上流側に位置する第一クリーニング装置40aの金属ローラ43aには、直流電源51により−500V(対接地、以下同様)の直流電圧が印加される。一方、中間転写ベルト10の回転方向(X方向)に対して下流側に位置する第二クリーニング装置40bの金属ローラ43bには、直流電源52により+500Vの直流電圧が印加される。
金属ローラ43aに電圧を印加することより、導電性ファーブラシ42aとの間に電位差が生じ、中間転写ベルト10上の転写残トナー中の(+)トナーを導電性ファーブラシ42a側に吸着、転移する。吸着、除去したトナーをさらに電位差により導電性ファーブラシ42aから金属ローラ43aに転移し、クリーニングブレード44aにより掻き落とす。
第一クリーニング装置40aで中間転写ベルト10上の転写残トナーをクリーニングしても中間転写ベルト10上には極性を持たないものや、(−)の極性を持ったトナーが残っている。それらのトナーは、ファーブラシ42aに印加される(−)のバイアスにより、極性を持たないものは(−)に、また、(−)の極性を持っていたトナーは、更に(−)に帯電される。これは、電荷注入または放電により帯電されるものと考えられる。
そして、下流側に配置されている第二クリーニング装置42bに(+)のバイアスを印加してクリーニングを行うことにより、極性を持たないトナーや、(−)の極性を持ったトナーを除去することができる。除去したトナーは、電位差によりファーブラシ42bから金属ローラ43bに転移し、クリーニングブレード44bにより掻き落とされる。
上記構成によって、中間転写ベルト10上に残留した転写残トナーをすべて除去することができる。
上記に説明したように、本実施例の画像形成装置は、弾性中間転写ベルト10をクリーニングするために、静電ファーブラシクリーニング方式のクリーニング装置を2個、即ち、クリーニング装置40(40a、40b)を設けた構成をとる。
又、本画像形成装置は、図1に示すように、転写材である紙Sが取り出される転写材収容部である給紙カセット20は、第一カセット20a、第二カセット20b、第三カセット20cを備え、第一カセット20a内の紙Sが切れると、自動的に第二及び第三カセット20b又は20cから給紙されるように、カセットの変更、即ち、切り換えが行われる。このカセット切り換え方法については既知の方法で行われる。
このとき、カセット20(20a、20b、20c)の切り換えが行われている最中の時間帯にも、中間転写ベルト10にトナー像が形成されており、このトナー像が二次転写位置T2に到来したタイミングにおいて、未だ紙Sが到来してないこともある。この場合には、中間転写ベルト10に転写されたトナー像は、紙Sに転写されずに、そのまま、クリーニング装置40(40a、40b)にて除去される。そして、改めて、画像形成が行われ、カセットが切り替わり、給紙された紙Sが二次転写位置T2に到来した時に、中間転写ベルト10上のトナー像が紙Sに二次転写される。この時の給紙制御や、画像形成制御は、装置の制御手段であるコントローラ部200(図4参照)にて行われる。
このように、画像形成装置において、連続画像形成中の給紙カセット切り換え時等により、二次転写位置T2への紙Sの遅延が起こった場合には、変更後の給紙カセット20から送られる紙Sが二次転写位置T2へ到達するまでには、中間転写ベルト10上に、A4の紙幅で4枚もの未転写トナー像が残留することになる。従って、クリーニング装置40(40a、40b)による中間転写ベルト10のクリーニングを実行するために、中間転写ベルト10を多数回、回転させる必要がある。
本実施例は、この未転写トナー像を、確実にクリーニングし、且つ生産性の低下を抑えるための制御として、画像形成装置の制御手段を構成する画像処理部204(図4参照)からの画像情報をもとに、コントローラ部200が有する画像比率算出手段210により、未転写トナー像の画像比率を算出し、その画像比率から判断される中間転写ベルト10上の残留トナー量に応じて、それぞれの未転写トナー像領域に対するファーブラシクリーニング装置40(40a、40b)への通過回数を決定した。
コントローラ部200の制御手段を図4にブロック図にて示す。
コントローラ部200は、画像形成動作を制御するCPU201によって基本制御を行う。CPU201には、画像形成動作の制御プログラムが書き込まれたROM202、それを実行するワークRAM203、図1を用いて上記に説明した各画像形成手段の駆動を制御するプリンタ制御部205、及び、原稿から画像情報を読み取り、信号処理する画像処理部204が接続されている。そして、CPU201は、ROM202に記憶された制御プログラムの内容に従って、画像処理部204からの画像信号を受け、プリンタ制御部205を制御し、画像形成動作を実行する。
つまり、画像処理部204にて画像情報が信号化され、画像信号として画像形成を実施するプリンタ制御部205に発信される。画像比率算出手段210は、この画像信号から画像比率を算出する。つまり、画像処理部204における、読み取られた画像信号の処理において、一画像分の画像信号の数、つまり一画像領域に占める画像部の量がカウントされ、画像比率算出手段210により、中間転写ベルト30上に形成されたトナー像の画像比率が求められる。
本実施例における、給紙カセット変更時などのように、紙Sが二次転写位置T2へ遅延するタイミングが生じた場合において、上記の方法で求められた画像比率に対する、中間転写ベルト10を回転させることによる中間転写ベルト10表面に形成されるトナー像領域のファーブラシクリーニング装置40(40a、40b)への通過回数、つまり中間転写ベルト10の回転数(以下、「クリーニング回数」と称す。)を表1に示す。
以下の説明では、一画像における1色分のベタトナー像の画像比率を100%とし、200%、300%とは、それぞれ一画像における2色、3色分のベタトナー像が重ね合わされたトナー像に相当する量のトナーが中間転写ベルト10に転写されていると考える。
Figure 2006113217
本実施例では、表1に示すように、画像比率が100%増える毎に中間転写ベルト10におけるトナー像領域のクリーニング回数が1回多くなるように制御する。
又、表2は、本実施例において、A4の紙幅で4枚分のトナー像を形成した場合における3つのパターンを例1、例2及び例3として上げ、それら各々の未転写トナー像の画像比率が、ばらついた例を示している。
本実施例にて、例1は、4枚がそれぞれ異なる領域の画像比率、即ち、300%以上、200〜300%、100〜200%、100%以下、のトナー像を有している。例2は、4枚のうち3枚が画像比率100%〜200%のトナー像を有し、残りの1枚には画像比率100%以下のトナー像が形成されている。又、例3は、4枚全部が画像比率100%以下のトナー像を有している場合である。
Figure 2006113217
表2のように、画像比率のばらついた未転写トナー像領域が中間転写ベルト10上に残留した場合の、中間転写ベルト10のクリーニング回数を変更する制御の有無による生産性への影響を、表3を用いて以下に説明する。
表3は、画像形成速度300mm/s、中間転写ベルト10の周長2400mmにおいて、5000枚の連続画像形成を実行中に給紙カセット20の変更がなされた場合を示す。つまり、給紙カセット20のそれぞれのカセット20a、20b、20cに、1000枚ずつか、又は500枚ずつか、又は285枚ずつの紙Sを入れ、紙Sが二次転写位置T2へ遅延するタイミングが生じた場合の、上記制御の有無による5000枚通紙時間の変化、及び、例えば第一カセット20aに5000枚以上の紙Sをセットして給紙カセット切り換えが無い場合に対する、上記制御の有無による生産性の低下率を示している。
尚、「制御を入れない(制御無し)条件」とは、4枚の未転写トナー像領域に対して、それぞれの画像比率が300%以上であると想定し、クリーニング回数を設定した場合であり、それらの未転写トナー像領域以外の中間転写ベルト10上には随時画像形成がされている状態をいう。
又、生産性の低下率とは、それぞれの例における5000枚通紙時間の、給紙カセット切り換えがない場合の5000枚通紙時間に対する比較から読み取られる。
つまり、本実施例では、「{(各例の5000枚通紙時間−カセット切り換え無し時の5000枚通紙時間)}/カセット切り換え無し時の5000枚通紙時間×100」を、生産性の低下率(%)と定義する。
Figure 2006113217
表3に示すように、カセット切り換えを1000枚毎、500枚毎、及び285枚毎に行う場合において、未転写トナー像領域の画像比率に応じて中間転写ベルト10のクリーニング回数を適切にコントロールすることにより、表2に示す例1、例2、及び例3の条件においては、給紙カセット切り換え時の生産性の低下を、1.5(2.4−0.9)〜5.8(7.1−1.3)%に抑えることができた。
上記制御の効果を、生産性の観点から詳しく説明する。図5、図6、図7、図8は、500枚毎に給紙カセット20(20a、20b、20c)が切り換えられ、表1に示す例1〜例3の未転写トナー像が中間転写ベルト10上に残留した時の、生産性の復帰を示している。縦軸は、生産性、即ち、1分間当たりの画像形成枚数(PPM)(枚/分)を示し、横軸は時間(s)を示す。
図5にて示されるように、上記の制御をしない時は、全ての未転写トナー像の画像比率を300%以上であると想定しなければならないため、4枚全ての未転写画像域に対するファーブラシクリーニング装置40(40a、40b)への通過回数を4回とする必要がある。本実施例では、クリーニング準備時間3.4sに加え、一画像につき中間転写ベルト10が4回転する時間、本実施例では、32sの時間がかかる。又、この時間帯での画像形成動作はできない。従って、通常は70PPMの生産性が40PPMに低下する。
それに対し、上記の本発明に従った制御を採用することにより、画像比率の低い未転写画像域の生産性は確保されるため、生産性の低下率を抑えることができる。
即ち、4枚がそれぞれ異なる画像比率である例1に関しては、中間転写ベルト10上のトナー像がクリーニング装置40(40a、40b)を通過する回数を4回転としなければならないのは4枚のうち1枚であり、他の3枚はそれよりも低い通過回数で良く、画像比率が100%以下のものに関しては、PPMは通常画像形成時と同じとすることができる。従って、例2の場合は、クリーニング準備時間3.4sに加え、中間転写ベルト10は4回転されるものの、生産性は、図6に示すように、クリーニング時間帯であっても40、47、55、62、70PPMへと増大することができる。カセット切り換え時における生産性の回復が速くなる。
例2に関しては、4枚のうち3枚の画像比率が100%〜200%であり、1枚が画像比率100%未満のトナー像である。従って、図7に示すように、生産性は、40、47から70PPMへと増大する。
全部が画像比率100%以下の例3に関しては、図8に示すように、生産性は、通常70PPMとすることができ、制御準備時間の3.4秒の分だけ生産性が40PPMとなるに過ぎない。
又、上記「制御を入れない条件」とは、未転写画像領域をそれぞれ4回クリーニングしながらも、未転写トナー像領域以外の中間転写ベルト10上には随時画像形成がされている状態である。それ以外に、カセット切り換え時になると、所謂クリーニングモードを開始する制御を有する画像形成装置がある。クリーニングモードでは、画像形成を一度完全に停止して、中間転写ベルト10上に残留したトナー像をクリーニング装置40(40a、40b)にて除去する動作のみを実施し、それが終了した後に、元の画像形成の続きを再開する。クリーニングモード実行時は、給紙カセット切り換え時の未転写トナー像領域以外の中間転写ベルト10上にも画像形成がされない。こうした制御では、一度完全に画像形成を中断してしまうため、上記の制御無しの条件よりも更に生産性が低く、こうした制御を行っている場合と比較すると、本実施例の制御では、表2の条件において、給紙カセット切り換え時の生産性の低下を3.2〜13.0%抑えることができた。また、クリーニングを確実に行うことができるために、紙Sの裏汚れなどの画像欠陥を防止することができた。
本実施例では、上記制御の有無での5000枚通紙時間により、生産性の低下率を比較しているが、表3の結果から、本制御は、中間転写ベルト10上の残留トナー像数が多く、給紙カセット切り換え回数が多く、画像比率が低く、通紙枚数が増加するほど、生産性の低下率を抑える効果が大きくなるといえる。
実施例2
本実施例では、給紙カセット切り換え時等により二次転写位置T2への紙Sの遅延が起こった場合の中間転写ベルト10上に残留した未転写トナー像のクリーニングにおいて、実施例1にて図4に示すコントローラにおいて、画像処理部805による画像情報をもとに、画像比率を算出する画像比率算出手段210(図4)により、未転写トナー像が、1つの現像器4、ここではブラック現像器4dのみで形成する単色現像剤像(モノクロ画像)か、2つ以上の現像器4を使用し、2色以上のトナー像を重ねて形成する複数色現像剤像(カラー画像)かを判別し、モノクロ画像、カラー画像それぞれの未転写トナー像領域に対するクリーニング回数を決定した。
本実施例でも、図1に示す実施例1と同様の構成の画像形成装置を使用した。
本実施例にて、連続画像形成中の給紙カセット切り換え時等により、二次転写位置T2への紙Sの遅延が起こった場合、変更後の給紙カセット20(20a、20b、20c)から送られる紙Sが二次転写位置T2へ到達するまでに、中間転写ベルト10上に残留した未転写トナー像を、確実にクリーニングし、且つ生産性の低下を抑える。
本実施例における未転写トナー像領域のモノクロ画像、カラー画像に対するファーブラシクリーニング装置40(40a、40b)への通過回数(クリーニング回数)を表4に示す。
Figure 2006113217
カラー画像では、複数色のトナー像が中間転写ベルト10に重なるためより多くのトナーが残留すると考えられるので、表4に示すように、ブラックの1色のトナー像のみで形成されるモノクロ画像よりも、クリーニング回数を多く設定する。
又、A4の紙幅で4枚のトナー像を形成した場合におけるパターンを例4として挙げ、4枚分の未転写トナー像において、モノクロ画像とカラー画像が混在し、それぞれのトナー像毎にばらついた例を表5に示す。例4では、4枚のうち2枚がカラー画像、後の2枚がモノクロ画像とされる。
Figure 2006113217
表5に示すような状況で、未転写トナー像領域が中間転写ベルト10上に残留した場合の、中間転写ベルト10のクリーニング回数を変更する制御の有無による生産性への影響を表6を用いて以下に説明する。
表6は、画像形成速度300mm/s、中間転写ベルト10周長2400mmにおいて、5000枚の連続画像形成を実行中に給紙カセット20の変更がなされた場合、つまり給紙カセット20のそれぞれのカセット20a、20b、20cに、1000枚ずつか、又は500枚ずつか、又は285枚ずつの紙Sを入れ、紙Sが二次転写位置T2へ遅延するタイミングが生じた場合の、上記制御の有無による5000枚通紙時間の変化、及び、例えば第一カセット20aに5000枚以上の紙Sをセットし、給紙カセット切り換えが無い場合に対する、上記制御の有無による生産性の低下率を示している。
本実施例にて「制御を入れない(制御無し)条件」とは、4枚の未転写トナー像が、すべてカラー画像であると想定し、クリーニング回数を設定した場合であり、それらの未転写トナー像領域以外の中間転写ベルト10上には随時画像形成がされている状態をいう。又、生産性の低下率とは、実施例1の表3の場合と同様に定義される。
Figure 2006113217
表6に示すように、カセット切り換えを1000枚毎、500枚毎、及び285枚毎に行う場合において、未転写トナー像領域が、モノクロ画像かカラー画像かに応じて中間転写ベルト10のクリーニング回数を適切にコントロールすることにより、表5に示す例4の条件においては給紙カセット切り換え時の生産性の低下を、1.1(2.0−0.9)〜2.5(5.8−3.3)%に抑えることができた。
上記制御の効果を、生産性の観点から詳しく説明する。図9、図10は、500枚毎に給紙カセット20が切り換えられ、表5に示す例4の条件で作成された未転写トナー像が中間転写ベルト10上に残留した場合の、生産性の復帰を示している。縦軸は、生産性、即ち、1分間当たりの画像形成枚数(PPM)を示し、横軸は時間(s)を示す。
図9にて示されるように、上記の制御をしない時は、全ての未転写トナー像がカラー画像であると想定しなければならないため、4枚全ての未転写画像域に対するファーブラシクリーニング装置40(40a、40b)への通過回数を3回とする必要がある。よって、クリーニング準備時間3.4sに加え、1枚につき中間転写ベルト10が3回転する。生産性は40PPMである。
それに対し、上記の制御を採用することにより、モノクロ画像の未転写画像域の生産性は確保されるため、クリーニング時間帯ではあっても生産性の低下率を抑えることができる。
即ち、4枚分のトナー像においてモノクロ画像とカラー画像とが混在している、表5に示す例4に関しては、中間転写ベルト10のクリーニング回数を3回としなければならないのは4枚のうち半分の2枚であり、他の2枚は1回で良い。従って、図10に示すように、カセット切り換え時においても制御準備時間の3.4s以外は、PPMが55までの低下ですむ。このように、カセット切り換え時における生産性の回復が速い。
又、上記制御を入れない条件とは、未転写画像領域をそれぞれ3回クリーニングしながらも、未転写トナー像領域以外の中間転写ベルト10上には随時画像形成がされている状態であるが、実施例1に説明したような所謂クリーニングモードを実施する場合と比較すると、表5に示す条件において、給紙カセット切り換え時の生産性の低下を2.3〜5.6%抑えることができた。
本実施例では、上記制御の有無での5000枚通紙時間により、生産性の低下率を比較しているが、表6に示す結果から、本制御は、中間転写ベルト10上の残留トナー像数が多く、給紙カセット切り換え回数が多く、モノクロ画像数が多く、通紙枚数が増加するほど、生産性の低下率を抑える効果が大きくなるといえる。
実施例1及び2に説明したように、弾性中間転写ベルトのファーブラシクリーニングにおいては、中間転写ベルト上に残留したトナー像の条件によって、クリーニング回数、つまりファーブラシクリーニング装置を中間転写ベルトのトナー像転写面が通過する回数を制御することで、生産性を下げずに、完全に残留トナーを中間転写ベルトから除去することができる。従って、紙Sの裏汚れなどの画像欠陥をも防止することができる。
尚、実施例1及び2に示した、中間転写ベルト上に残留するトナー像の数や、それに応じたクリーニング回数等が、これに限らず、状況に応じて調整可能であることはいうまでもない。又、画像形成装置の構成においても、複数色で画像形成を実行する中間転写方式の画像形成装置であれば特に限定されず、回転現像装置等を使用したものでも良いし、静電記録方式のものでも良い。
又、本発明は、特に、給紙カセットの切り換えの際に、二次転写位置への転写材の到来の遅延によって、中間転写ベルト上に残留したトナー像のクリーニングに好適に適用できるが、二次転写位置に転写材の到来が遅れる理由に関しては、紙搬送の過程で給紙を失敗した際に発生する再給紙のための遅延などがあり、この場合においても本発明を適用できる。
その他、以上に説明した画像形成装置の構成部品の寸法、材質、形状、及びその相対位置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
本発明に係る画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。 本発明に係る中間転写体の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る中間転写体クリーニング装置の一実施例を示す概略構成図である。 制御機構の一実施例を示すブロック図である。 本発明に従った制御を実施した場合の生産性の復帰を示すグラフである。 本発明に従った制御を実施した場合の生産性の復帰を示すグラフである。 本発明に従った制御を実施した場合の生産性の復帰を示すグラフである。 本発明に従った制御を実施した場合の生産性の復帰を示すグラフである。 本発明に従った制御を実施した場合の生産性の復帰を示すグラフである。 本発明に従った制御を実施した場合の生産性の復帰を示すグラフである。
符号の説明
1(1a〜1d) 感光ドラム(像担持体)
2(2a〜2d) 一次帯電器(帯電手段)
3(3a〜3d) 露光装置(露光手段)
4(4a〜4d) 現像器(現像手段)
5(5a〜5d) 一次転写ローラ(一次転写装置)
10 中間転写ベルト(中間転写体)
14 二次転写ローラ(二次転写装置)
20(20a、20b、20c) 給紙カセット
40(40a、40b) 中間転写体クリーニング装置
100 画像形成装置
100A 画像形成装置本体
200 制御手段
210 画像比率算出手段

Claims (8)

  1. 画像情報に基づき静電像が形成される像担持体と、前記像担持体の静電像を現像し現像剤像とする現像手段と、前記像担持体と対向して移動し、前記像担持体から前記現像剤像が一次転写位置にて一次転写される中間転写体と、前記中間転写体表面に一次転写された前記現像剤像を二次転写位置にて転写材に二次転写する二次転写手段と、前記中間転写体表面の現像剤を除去する中間転写体クリーニング装置と、を有する画像形成装置において、
    連続画像形成中に、前記中間転写体上に転写された前記現像剤像が前記二次転写位置にて前記転写材に二次転写されるタイミングにおいて前記二次転写位置に前記転写材がない場合、前記画像情報に基づいて、前記中間転写体上の前記現像剤像領域に残留する前記現像剤が、前記中間転写体クリーニング装置により除去される際の条件を制御する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記中間転写体クリーニング装置により除去される際の条件とは、前記中間転写体上の前記現像剤領域が、前記中間転写体クリーニング装置を通過する回数であることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記現像剤像の画像比率が多いほど、前記中間転写体上の前記現像剤像領域が前記中間転写体クリーニング装置を通過する回数を増加させることを特徴とする請求項2の画像形成装置。
  4. 画像情報に基づき静電潜が形成される複数の像担持体と、前記像担持体の静電像を現像し現像剤像とする現像手段と、前記複数の像担持体と対向して移動し、前記像担持体から前記現像剤像が一次転写位置にて一次転写される中間転写体と、前記中間転写体表面に一次転写された前記現像剤像を二次転写位置にて転写材に二次転写する二次転写手段と、前記中間転写体表面の現像剤を除去する中間転写体クリーニング装置と、を有する画像形成装置において、
    前記現像剤像が1つの現像手段によって形成された単色現像剤像であるか、複数の現像手段によって形成された複数の現像剤像を重ねて形成された複数色現像剤像であるかを判断する画像判断手段と、
    連続画像形成中に、前記中間転写体上に転写された前記現像剤像が前記二次転写位置にて前記転写材に二次転写されるタイミングにおいて前記二次転写位置に前記転写材がない場合、前記画像判断手段の前記判断結果に応じて、前記中間転写体上の前記現像剤像領域に対する前記中間転写体クリーニング装置の通過回数が、前記単色現像剤像領域に対する通過回数よりも、前記複数色現像剤像領域に対する通過回数が多くなるように制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記中間転写体上に転写された前記現像剤像が前記転写材に二次転写されるタイミングにおいて前記二次転写位置に前記転写材がない場合とは、前記転写材が取り出される転写材収容部を切り換える際に生じる前記転写材の前記二次転写位置への遅延であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  6. 前記中間転写体は、表面に弾性層を設けた無端ベルト状の弾性中間転写ベルトであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  7. 前記中間転写体クリーニング装置は、導電性の繊維を芯金に設けた円筒状部材であるファーブラシを有した静電式ブラシクリーニング装置であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  8. 前記中間転写体クリーニング装置は、第一クリーニング装置と第二クリーニング装置とを有し、前記第一及び第二クリーニング装置はそれぞれ極性の異なるバイアスが印加されることを特徴とする請求項7の画像形成装置。
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