JP2006112817A - 放射性物質除去フィルターユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】
従来の粒状活性炭を用いたトレイ型ユニットと同等程度の圧力損失を維持し、かつ重量による取扱性を向上させ、かつ燃焼の可能なトレイ型ユニットを提供する。
【解決手段】
活性炭素繊維を主材料としたシートを用いてひだ折されたフィルターを介して流入口と反対の方向にガスが流出する構造を有し、ひだ折されたフィルターの山側および谷側が気体の流入口側および流出側に向いて構成され、山高さはトレイ型ユニットが設置される奥行きより短く、流出側の上下の枠体の少なくとも一方の面に、ユニット装置流入部の開口面積に比べて大きい貫通する孔が存在するフィルターユニットをトレイ型装置に組み込んで使用する。また、フィルターユニットの枠体は燃焼可能な材料で構成されているためユニットのまま焼却処分することが可能である。
【選択図】 図2a
従来の粒状活性炭を用いたトレイ型ユニットと同等程度の圧力損失を維持し、かつ重量による取扱性を向上させ、かつ燃焼の可能なトレイ型ユニットを提供する。
【解決手段】
活性炭素繊維を主材料としたシートを用いてひだ折されたフィルターを介して流入口と反対の方向にガスが流出する構造を有し、ひだ折されたフィルターの山側および谷側が気体の流入口側および流出側に向いて構成され、山高さはトレイ型ユニットが設置される奥行きより短く、流出側の上下の枠体の少なくとも一方の面に、ユニット装置流入部の開口面積に比べて大きい貫通する孔が存在するフィルターユニットをトレイ型装置に組み込んで使用する。また、フィルターユニットの枠体は燃焼可能な材料で構成されているためユニットのまま焼却処分することが可能である。
【選択図】 図2a
Description
本発明は、医療施設や原子力施設などで発生したガス状の放射性物質を捕集除去する放射性物質除去フィルターユニットに関するものである。
従来、医療施設や原子力施設などにおいては、放射性ヨウ素などのガス状の放射性物質が排出されるため、空調施設の気体処理経路中に空気浄化装置を設置し、発生した放射性気体分の濃度を法律に規制された基準値以下に低下させた後、施設外に排出している。
近年は、原子力技術の利用の高まりから、大学の研究施設や医療施設あるいは原子力発電所などにおいて排出される放射性気体量も増加する傾向にあり、また、環境面への配慮からも、大気中に排出される放射性気体の濃度の規制が一段と厳しく設定されてきている。
このため、設置されている空気浄化装置の見直しが図られてきているが、放射性気体濃度の規制の厳格化が図られると、既設の空気浄化装置を取り替えたり改変したりしなければならないという事態が生じる。現在一般的に用いられているフィルターユニットは「トレイ型」と呼ばれる、側面の一方向の流入口から気体が流入し、流入された気体がチャコール層を介して垂直方向に流れる構造をとっている。図1にトレイ型フィルターユニットを使用した装置を掲げる。図1の装置では、施設内の放射性同位元素を含んだ気体はプレフィルター1、HEPAフィルター2を通じて上下に各々約5cm厚に調製された粒状活性炭固定床の側面の所定の開口面積を有する流入口3より流入し、固定床4を通じて放射性同位元素を吸着して上下に排気される。トレイ型ユニットは上下2層からなる活性炭固定床4を有し、これが装置のレール状のジャケット5に置かれて固定される。上下の固定床の間は約3cmの空間を有しており、側面の流入口から流入したガスはこの空間を通じて上下の活性炭固定床に通じる。
こうしたトレイ型フィルターユニットとしては、例えば鋼板またはSUS板からなる箱形フレーム内にガスケットを介して上下に各2枚の平行なパンチング板を設け、そのパンチング板の間に粒状活性炭を充填したものが知られている(特許文献1参照)。このようなトレイ型ユニットに用いられる粒状活性炭は、使用後においては集荷した後、次の要領で解体し、焼却処理がなされている。即ち、側面に設けられた取出口の蓋のビスを外して取り外し、トレイ型ユニットを専用の装置で傾けながら内部の活性炭を回収容器内に回収する。また新しい活性炭はこれと逆の操作で投入される。回収された活性炭は焼却炉へ定量投入して炉内で旋回しながら焼却すると共に、フレーム等は圧縮処理装置で圧縮してドラム缶に封入している。前記従来のトレイ型フィルターユニットは、充填時の重量が50kg以上あるため取り扱いにくく、また活性炭を回収容器内に移し変える際に粉塵が発生して作業環境が悪くなり、更にはフレームが鋼板またはSUS板からなるために焼却できず、解体作業が面倒であるばかりでなく、解体後に圧縮しても減容率が小さく、貯蔵するドラム缶の数量が多くなり、廃棄物貯蔵施設が手狭になるという不都合を有していた。
そのため、シート化されたチャコールフィルターを内蔵し、該シート状チャコールフィルターへの通過による放射性気体成分の捕集除去を行うことが提案されている(特許文献2参照)。また、ここではチャコールフィルターは織布状、不織布状の活性炭素繊維が用いられている。
しかしながら、ここで用いられている活性炭素繊維を用いたフィルターユニットは前述のトレイ型に対応するものでないため、これをそのまま用いることができない。
特公昭62−44239号公報
特開2003−66191号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、繊維状活性炭のトレイ型ユニットへの適用を可能にして、従来のトレイ型ユニットと同等程度の圧力損失を維持し、かつ従来の問題である重量による取扱性を向上させ、かつ燃焼の可能なトレイ型ユニットを提供することを技術的な課題とするものである。
本発明はかかる課題を達成するために鋭意検討した結果、得られたものである。
即ち、本発明は側面の一方向の流入口から気体が流入し、流入された気体がフィルターを介して垂直方向に相対する上下面の少なくとも一方の流出口から流出するトレイ型の放射線物質除去フィルターユニットにおいて、側面の流入口から流入した気体がひだ折されたフィルターを介して流入口と反対側の方向へ流出することを特徴とする放射線物質除去フィルターユニットである。
本発明の放射性物質除去フィルターの好ましい態様では、ひだ折されたフィルターの山側および谷側がそれぞれ気体の流入口側および流出側に向いて構成され、ひだ折されたフィルターの山高さはトレイ型ユニットが設置される奥行きより短くされ、フィルターユニットの枠体の流出側の上下面の少なくとも一方に貫通する孔が存在し、貫通する孔の開口面積が少なくともフィルターユニット流入口の開口面積に比べて大きく、フィルターが活性炭素繊維を主材料とするシート状のものであり、フィルターユニットの枠体が燃焼可能な材料で構成されている。
即ち、本発明は側面の一方向の流入口から気体が流入し、流入された気体がフィルターを介して垂直方向に相対する上下面の少なくとも一方の流出口から流出するトレイ型の放射線物質除去フィルターユニットにおいて、側面の流入口から流入した気体がひだ折されたフィルターを介して流入口と反対側の方向へ流出することを特徴とする放射線物質除去フィルターユニットである。
本発明の放射性物質除去フィルターの好ましい態様では、ひだ折されたフィルターの山側および谷側がそれぞれ気体の流入口側および流出側に向いて構成され、ひだ折されたフィルターの山高さはトレイ型ユニットが設置される奥行きより短くされ、フィルターユニットの枠体の流出側の上下面の少なくとも一方に貫通する孔が存在し、貫通する孔の開口面積が少なくともフィルターユニット流入口の開口面積に比べて大きく、フィルターが活性炭素繊維を主材料とするシート状のものであり、フィルターユニットの枠体が燃焼可能な材料で構成されている。
本発明によれば、従来のトレイ型ユニットと同等程度の圧力損失を維持し、かつ問題である重量による取扱性を向上させ、かつ燃焼の可能なトレイ型ユニットを提供することが可能となる。
以下、本発明の放射性物質除去フィルターユニットを以下に詳細に説明する。
図2a及び図2bは本発明のフィルターユニット例の全体概略図であり、それぞれフィルターの山の頂部が水平方向及び垂直方向になるようにフィルターが取り付けられた例を示す。図2a及び図2bからわかるようにフィルターユニットはひだ折されたフィルター6とセパレーター7、これらを囲う枠体8、流出ガスを排出する孔9から構成される。図3は図2aのフィルターユニットが取り付けられたトレイ型フィルターユニット装置の断面図の一部を示す。図3に示すようにフィルターユニットは枠体8の孔9の側を取り付け口側にするようにレール状のジャケットに取り付ける。気体は流入口3から、ひだ折され、かつセパレーターにより一定の間隔を有したシート状のフィルターを通過してろ過される。本発明のフィルターユニットでは、フィルターを通過した気体は流入側の反対側の方向へ流出して、さらに上下に設けられた孔9から排出される。フィルターがひだ折されておらず気体が流入側の反対側に流れないような構造を有している場合、気体の流通が乱れ、圧力損失が高くなる可能性があるほか効率良い除去を行うことができない。さらに、本発明のフィルターユニットでは、ひだ折されたフィルターの山側、谷側はそれぞれ気体の流入口および相対する流出側に向いていることが好ましい。これによって気体がセパレーターに沿って効率良くフィルターの隅々まで運ばれ放射性物質を効率良く除去することができる。
図2a及び図2bは本発明のフィルターユニット例の全体概略図であり、それぞれフィルターの山の頂部が水平方向及び垂直方向になるようにフィルターが取り付けられた例を示す。図2a及び図2bからわかるようにフィルターユニットはひだ折されたフィルター6とセパレーター7、これらを囲う枠体8、流出ガスを排出する孔9から構成される。図3は図2aのフィルターユニットが取り付けられたトレイ型フィルターユニット装置の断面図の一部を示す。図3に示すようにフィルターユニットは枠体8の孔9の側を取り付け口側にするようにレール状のジャケットに取り付ける。気体は流入口3から、ひだ折され、かつセパレーターにより一定の間隔を有したシート状のフィルターを通過してろ過される。本発明のフィルターユニットでは、フィルターを通過した気体は流入側の反対側の方向へ流出して、さらに上下に設けられた孔9から排出される。フィルターがひだ折されておらず気体が流入側の反対側に流れないような構造を有している場合、気体の流通が乱れ、圧力損失が高くなる可能性があるほか効率良い除去を行うことができない。さらに、本発明のフィルターユニットでは、ひだ折されたフィルターの山側、谷側はそれぞれ気体の流入口および相対する流出側に向いていることが好ましい。これによって気体がセパレーターに沿って効率良くフィルターの隅々まで運ばれ放射性物質を効率良く除去することができる。
さらに、本発明のフィルターユニットでは、図3に示すようにひだ折されたシート状フィルターの山高さ(Df)はトレイ型ユニットが設置される奥行き(D)より短くされ、かつフィルターユニットの枠体8の流出側の上下面の少なくとも一方に貫通する孔9が存在することが好ましい。ひだ折されたシート状ユニットの山高さは除去する物質や風速によって適宜設計されるが、大きい方がよい。しかしながら、あまり山高さを大きくすると出口側の孔のスペースが小さくなり、圧力損失が増加する。本発明のフィルターユニットでは、少なくとも気体の出口側の孔9の開口面積は流入口の開口面積より大きいことが好ましい。出口側の孔の開口面積が流入口の開口面積に比べて小さい場合、フィルターを通過する圧力損失が大きくなる可能性があり好ましくない。
流入口からフィルターまでの距離(Da)はユニット内の空気の流れの均一性を考慮した場合長い方が望ましいが、少なくとも流入口の開口幅以上の長さをとった方がよい。また場合によってはユニット内に整流機構を設けて気流を分散させることで対応してもよい。
本発明のフィルターは活性炭素繊維を主材料とするシート状のものであることが望ましい。ここで使用される活性炭素繊維は公知の方法で製造されたものであり、例えばBET法による比表面積が700m2/g以上を有し、かつBJH(Barrett−Joyner−Halenda)法、マイクロポア孔についてはHK(Horvath−Kawazoe)法により求められた細孔分布から算出された細孔直径3〜30nmの細孔容積0.15cc/g以下、細孔直径3nm未満の細孔容積0.50cc/g以上の細孔特性を有するものが有機系ヨウ素化合物の脱離および加熱による脱着が生じないため好ましく使用される。形態としては不織布、織布、編地、紙状物でシートであれば特に限定されない。また、除去特性を向上させるために所定のシートを何層にも積層したり、製造時の取扱性向上のため他の素材からなるシートを積層して用いてもよい。しかしながら、あまり充填密度の高いシートを用いた場合、圧力損失が高くなるため、シートの透過速度係数が0.02〜0.2cm/s/Paであることが望まれる。透過速度係数とはある一定の圧力損失がある場合の気体の風速を示すものであるが、望ましくは0.03〜0.19cm/s/Pa、さらには0.04〜0.18cm/s/Paであることが特に望ましい。本来はこうした透過速度係数は大きいほど望ましいが、0.2cm/s/Paより大きい場合、有効な除去効率と寿命を確保することが困難となり、また0.02cm/s/Paより小さい場合は気体が流通しにくくなっているため本来の使用条件の風速に対応することが困難になり、好ましくない。シートは厚みが2〜20mmであり、重量が200〜2000g/m2であることがひだ折時のハンドリングにおいて望ましいが、設定風量などが適宜勘案されるため特に限定されるものではない。
また、特にフィルターの有機ヨウ素の除去特性を向上させるために活性炭素繊維に1種類以上の薬品を添着してもよい。かかる薬品としては、1,4−ジアザ−2,2,2−ピシクロオクタン(トリエチレンジアミン)、N,N’−ビス−(3−アミノプロピル)−ピペラジン、N,N−ジメチル−アミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、1,5−ジアザビシクロウンデセン、ポリ−3級−ブチルアミノエチルメタクリレート、ポリエチレンイミン、1,5−ジアザピシクロ〔4,3,0〕ノン−5−エン、1,5−ジアザピシクロ〔5,4,0〕ウンデ7−5−エン、2−メチル−1,4−ジアザピシクロ〔2,2,2〕オクタン、フェニルヒドラジン、2−シアノピリジン、ジイソプロピルアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン、メチルポリエチレンイミン、ポリアルキルポリアミン等のアミン類の他、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化錫などの金属ヨウ化物が好適に用いられる。
さらに、本発明のフィルターユニットは枠体が燃焼可能な材料で構成されていることが好ましい。このことにより従来のように重量のある鋼板製のトレイ型ユニットを活性炭の交換時に専用の装置を用いて取り扱うことなく、ユニット全体の交換で済むため作業者の負担が軽減される他、燃焼可能な材料と活性炭素繊維のフィルターを一緒に焼却できるため燃焼効率が良くなり、廃棄業者の負担も軽減される。燃焼可能な材料としては木材の他プラスチック類、ダンボールのような紙類、繊維成形物などが挙げられるが、空気中で燃焼するものであればこれに限定されない。
次に実施例、比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、測定方法は下記の方法に準拠した。
(1)透過速度係数
フィルターサンプルを7cmφに打ち抜き、風速8cm/secの空気を流してそのときの圧力損失を計測する。さらに風速をそのときの圧力損失で除して透過速度係数とした。
(2)細孔特性
島津製作所製ASAP2010を使用し液体窒素温度における窒素吸着等温線より以下の各項目を算出した。
比表面積:BET法による(相対圧0.02〜0.2)
細孔容積:メソポア孔についてはBJH(Barrett−Joyner−Halenda)法により、マイクロポア孔についてはHK(Horvath−Kawazoe)法により求められた細孔分布から算出した。
(1)透過速度係数
フィルターサンプルを7cmφに打ち抜き、風速8cm/secの空気を流してそのときの圧力損失を計測する。さらに風速をそのときの圧力損失で除して透過速度係数とした。
(2)細孔特性
島津製作所製ASAP2010を使用し液体窒素温度における窒素吸着等温線より以下の各項目を算出した。
比表面積:BET法による(相対圧0.02〜0.2)
細孔容積:メソポア孔についてはBJH(Barrett−Joyner−Halenda)法により、マイクロポア孔についてはHK(Horvath−Kawazoe)法により求められた細孔分布から算出した。
実施例
公知の方法で得られた比表面積が1490m2/g、細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.01cc/g、細孔直径3nm未満の細孔容積が0.83cc/g、重量が200g/m2、厚みが2.5mmの活性炭素繊維不織布3枚とその両面に重量100g/m2のポリプロピレン繊維からなる不織布をニードルパンチにより積層した。この積層フィルターの厚みは9mm、重量は1100g/m2、透過速度係数は0.16cm/s/Paであった。
このフィルターを幅591mm、山高さ500mm、山数4.5山でひだ折加工し、外寸奥行700mm、幅615mm、高さ161mm、厚み12mmの合板製枠体に装着し、ひだとひだの間に波幅7mm幅の波型セパレーターをひだ折された各層に挿入して、ひだ折された山と谷がそれぞれ流入口、流出口に向くように水平にして設置した。枠体とフィルターが接触する部分には接着剤をあらかじめ塗布してフィルターと枠体を接着した。このとき、流入口からフィルターまでの距離(Da)は50mmになるように設置した。さらに流出口の上下の枠体には各々90mm×580mmの貫通孔を空け、トレイ型ユニットとした。このときのユニット当たりの活性炭素繊維含有量は1340gで、全体の重量は11kgであった。このユニットを開口部の寸法が580mm×50mmのトレイ型ユニット装置に装着した。このときのユニットの圧力損失は風速9.4m3/分で299Paであった。
公知の方法で得られた比表面積が1490m2/g、細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.01cc/g、細孔直径3nm未満の細孔容積が0.83cc/g、重量が200g/m2、厚みが2.5mmの活性炭素繊維不織布3枚とその両面に重量100g/m2のポリプロピレン繊維からなる不織布をニードルパンチにより積層した。この積層フィルターの厚みは9mm、重量は1100g/m2、透過速度係数は0.16cm/s/Paであった。
このフィルターを幅591mm、山高さ500mm、山数4.5山でひだ折加工し、外寸奥行700mm、幅615mm、高さ161mm、厚み12mmの合板製枠体に装着し、ひだとひだの間に波幅7mm幅の波型セパレーターをひだ折された各層に挿入して、ひだ折された山と谷がそれぞれ流入口、流出口に向くように水平にして設置した。枠体とフィルターが接触する部分には接着剤をあらかじめ塗布してフィルターと枠体を接着した。このとき、流入口からフィルターまでの距離(Da)は50mmになるように設置した。さらに流出口の上下の枠体には各々90mm×580mmの貫通孔を空け、トレイ型ユニットとした。このときのユニット当たりの活性炭素繊維含有量は1340gで、全体の重量は11kgであった。このユニットを開口部の寸法が580mm×50mmのトレイ型ユニット装置に装着した。このときのユニットの圧力損失は風速9.4m3/分で299Paであった。
比較例
実施例で使用した活性炭素繊維不織布を676mm×591mmの寸法で14枚分用意した。外寸700mm×615mm×50mm、厚み12mmの木枠を2つ作り、各々木枠の底にプラスチック製のネットを張った。木枠の中に先の用意した活性炭素繊維不織布を7枚ずつ入れ、活性炭素繊維と木枠の部分に接着剤を塗布して接着した。
さらに700mm長×60mm幅、厚み12mmの合板2枚、および615mm長×60mm幅、厚み12mmの合板1枚をコの字型に組み、それを活性炭素繊維の充填された木枠のひとつの上に寸法を合わせて乗せ、さらにその上にもうひとつの活性炭素繊維の充填された木枠を寸法を合わせて乗せた。こうして外寸奥行700mm、幅615mm、高さ160mmで側面が開口しているひだ折されていないフィルターユニットを作成した。このユニットの活性炭素繊維含有量は1230gであり、全体重量は9kgであった。
このユニットの開口部分を開口部の寸法が580mm×50mmである流入口に向けてトレイ型ユニット装置に装着した。このときのユニットの圧力損失は風速9.4m3/分で1509Paであった。
実施例で使用した活性炭素繊維不織布を676mm×591mmの寸法で14枚分用意した。外寸700mm×615mm×50mm、厚み12mmの木枠を2つ作り、各々木枠の底にプラスチック製のネットを張った。木枠の中に先の用意した活性炭素繊維不織布を7枚ずつ入れ、活性炭素繊維と木枠の部分に接着剤を塗布して接着した。
さらに700mm長×60mm幅、厚み12mmの合板2枚、および615mm長×60mm幅、厚み12mmの合板1枚をコの字型に組み、それを活性炭素繊維の充填された木枠のひとつの上に寸法を合わせて乗せ、さらにその上にもうひとつの活性炭素繊維の充填された木枠を寸法を合わせて乗せた。こうして外寸奥行700mm、幅615mm、高さ160mmで側面が開口しているひだ折されていないフィルターユニットを作成した。このユニットの活性炭素繊維含有量は1230gであり、全体重量は9kgであった。
このユニットの開口部分を開口部の寸法が580mm×50mmである流入口に向けてトレイ型ユニット装置に装着した。このときのユニットの圧力損失は風速9.4m3/分で1509Paであった。
1 : プレフィルター
2 : HEPAフィルター
3 : 流入口
4 : 活性炭固定床
5 : レール状ジャケット
6 : フィルター
7 : セパレーター
8 : 枠体
9 : 孔
2 : HEPAフィルター
3 : 流入口
4 : 活性炭固定床
5 : レール状ジャケット
6 : フィルター
7 : セパレーター
8 : 枠体
9 : 孔
Claims (6)
- 側面の一方向の流入口から気体が流入し、流入された気体がフィルターを介して垂直方向に相対する上下面の少なくとも一方の流出口から流出するトレイ型の放射線物質除去フィルターユニットにおいて、側面の流入口から流入した気体がひだ折されたフィルターを介して流入口と反対側の方向へ流出することを特徴とする放射線物質除去フィルターユニット。
- ひだ折されたフィルターの山側および谷側がそれぞれ気体の流入口側および流出側に向いて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の放射性物質除去フィルターユニット。
- ひだ折されたフィルターの山高さはトレイ型ユニットが設置される奥行きより短いこと、及びフィルターユニットの枠体の流出側の上下面の少なくとも一方に貫通する孔が存在することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射性物質除去フィルターユニット。
- 貫通する孔の開口面積が少なくともフィルターユニット流入口の開口面積に比べて大きいことを特徴とする請求項3に記載の放射性物質除去フィルターユニット。
- フィルターが活性炭素繊維を主材料とするシート状のものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の放射性物質除去フィルターユニット。
- フィルターユニットの枠体が燃焼可能な材料で構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の放射性物質除去フィルターユニット。
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