JP2004205490A - 放射性物質除去フィルター - Google Patents
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Abstract
【課題】原子力施設等において放出される排ガス中に含有される放射性ガス中に含有される有機沃素化合物の脱離および加熱脱着を抑制した放射性物質除去フィルターを提供する。
【解決手段】細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.15cc/g以下であって、細孔直径3nm以下の細孔容積が0.50cc/g以上、さらに平均細孔直径が2nm以下からなる活性炭にアミンを添着したものが、化学吸着と物理吸着との相乗作用で有機系沃素化合物の脱離しにくく、さらにフィルター枠に入れる事で、取り扱い性を劇的に向上させた。
【解決手段】細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.15cc/g以下であって、細孔直径3nm以下の細孔容積が0.50cc/g以上、さらに平均細孔直径が2nm以下からなる活性炭にアミンを添着したものが、化学吸着と物理吸着との相乗作用で有機系沃素化合物の脱離しにくく、さらにフィルター枠に入れる事で、取り扱い性を劇的に向上させた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射性同位元素、または放射線発生装置を使用している事業所、例えば原子力関連施設や医療機関のRI使用室等の排気系に使用され、排気中に存在する放射性物質、特に放射性の沃素や沃化メチルを捕集除去するのに好適な放射性物質除去フィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エネルギー消費量が急激に増加し、それに伴って原子力発電所が多く建設されている。これらの原子力施設等では、原子燃料の核分裂によってガス状放射性廃棄物が生じるが、ガス状放射性廃棄物は安全性の面から直接施設外に排出することができず、除去用フィルターを通し、完全に処理して施設外に排出するようになっている。また、ラジオアイソトープが大学、各種の研究機関、医療施設等多くの場所で使用されるようになり、その排気処理が重要となっている。放出される排ガス中に含有される放射性沃素の捕集材としては主に活性炭が使用されている。しかし、活性炭は沃素単体に対しては捕集性能を有するが、有機系の沃素化合物特に沃化アルキルに変化した場合などでは活性炭ではあまり有効でない。そこで有機系沃素化合物の捕集用としては、沃化カリウム等の有機系沃素化合物と同位体反応が期待される物質を添着した活性炭や特公昭62−44239号公報のように有機系沃素化合物と直接反応する物質を添着した活性炭を使用している。しかしながら、上記のような従来の捕集材では、有機系の沃素化合物が吸着した後、多量に脱離および加熱脱着を生じてしまうという問題を抱えていた。
【0003】
また、従来この種の活性炭フィルタとしては、例えば鋼板またはSUS板から成る箱形フレーム内にガスケットを介してW型に折り曲げられた2枚の平行なパンチング板を設け、そのパンチング板の間に粒状活性炭を充填したものが知られている。このような活性炭フィルタは、使用後においては集荷した後、次の要領で解体し、焼却処理が成されている。即ち、活性炭フィルターのフレームの上蓋のビスを外して上蓋を取り外し、活性炭フィルターを専用の装置で傾けながら内の活性炭を回収容器内に移し、活性炭は焼却炉へ定量投入して炉内で旋回しながら焼却すると共に、フレーム等は圧縮処理装置で圧縮してドラム缶に封入している。前記従来の活性炭フィルタは、重くて取り扱いにくく、また活性炭を回収容器内に移し変える際に粉塵が発生して作業環境が悪くなり、更にはフレームが鋼板またはSUS板から成るために焼却出来ず、解体作業が面倒であるばかりでなく、解体後に圧縮しても減容率が小さく、貯蔵するドラム缶の数量が多くなり廃棄物貯蔵施設が手狭になるという不都合を有していた。
【0004】
【特許文献1】
特公昭62−44239号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の問題を解決し、放射性ガス中に含有される有機沃素化合物の脱離および加熱脱着を抑制した放射性物質除去フィルターを提供することを技術的な課題とするものである。さらには、フィルターの取り扱い性の向上や交換作業の簡便化を課題とする。
【0006】
【問題を解決するための手段】
本発明はかかる問題点に鑑み、鋭意検討した結果得られたものである。すなわちアミンを添着した活性炭を含有するシート材料からなる放射性物質除去フィルターであって、該活性炭の沃化メチルの脱離率が50%以下で、かつ沃化メチルの加熱脱着率が50%以下であるという特性を有するものが、化学吸着と物理吸着との相乗作用が有効に働き放射性物質除去に好適である事を見出し本発明に至ったのである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、アミンを添着した活性炭を含有するシート材料からなる放射性物質除去フィルターであって、アミンの添着量が活性炭重量に対し3〜40%であり、該アミン添着活性炭の沃化メチルの脱離率が50%以下で、かつ沃化メチルの加熱脱着率が50%以下という特性を有することにより、有機系沃素化合物の脱離および加熱による脱着が生じにくくなることを可能とした放射性物質除去フィルターである。
【0008】
本発明における沃化メチルの脱離率とは、平衡吸着に達したガス捕集材に乾燥窒素ガスを通気した後における脱離した沃化メチル重量の沃化メチル平衡吸着重量に対する割合で、この値が小さい程脱離が抑制されていることを意味する。即ち、JIS K 1477の5.7に規定された装置を用い、平衡吸着に達した試料に乾燥窒素ガスを30分間通気し、通気前後の重量から下記の計算式により求める。
脱離率=(A−B)/A×100
A:試料の沃化メチル平衡吸着重量
B:試料の通気後沃化メチル保持重量
【0009】
沃化メチルの脱離率が50%を超えると、沃化メチルが多量に脱離し試料の沃化メチル保持量が少なくなってしまうため、放射性物質除去フィルターとして好ましくない。
【0010】
また、沃化メチルの加熱脱着率とは、平衡吸着に達したガス捕集材の加熱後における脱着した沃化メチル重量の沃化メチル平衡吸着重量に対する割合で、この値が小さい程加熱脱着が抑制されていることを意味する。即ち、加熱脱着率は平衡吸着に達した試料を160Lの恒温器内において100℃で3時間加熱し、加熱前後の試料の重量から下記の計算式により求められる。
加熱脱着率=(A−C)/A×100
A:試料の沃化メチル平衡吸着重量
B:試料の加熱後沃化メチル保持重量
【0011】
沃化メチルの加熱脱着率が50%を超えると、沃化メチルが温度上昇により多量に脱着し、試料の沃化メチル保持量が少なくなってしまうため、放射性物質除去フィルターとして好ましくない。
【0012】
本発明に用いるアミンは次の一般式によって表される。
【化1】
式中R1、R2およびR3は水素および置換された又は置換されないアルキル、アリール、アルカリール、アラルキル、脂環式、複素環式および式−NR’R’’はR1、R2、R3と同一の群から選択されるがR1、R2およびR3のすべてを水素およびメチルから選ぶことはできずR1とR2の二つのいずれかと窒素と一緒になって複素環式基を表すことが可能で、又はR1、R2とR3のいずれかの二つと一緒になって式=CR’’’R’’’’(R’’’とR’’’’はR1、R2およびR3から選択される)の基からなる群より選択される。R1、R2およびR3中に含まれるのはまた不飽和の、重合体状の置換された又は置換されない脂肪族の、又は芳香族の基である。
【0013】
具体的には、1,4−ジアザ−2,2,2−ピシクロオクタン(トリエチレンジアミン)、N,N’−ビス−(3−アミノプロピル)−ピペラジン、N,N−ジメチル−アミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、1,5−ジアザビシクロウンデセン、ポリ−3級−ブチルアミノエチルメタクリレート、ポリエチレンイミン、1,5−ジアザピシクロ〔4,3,0〕ノン−5−エン、1,5−ジアザピシクロ〔5,4,0〕ウンデ7−5−エン、2−メチル−1,4−ジアザピシクロ〔2,2,2〕オクタン、フェニルヒドラジン、2−シアノピリジン、ジイソプロピルアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン、メチルポリエチレンイミン、ポリアルキルポリアミン等があげられる。特に、1,4−ジアザ−2,2,2−ピシクロオクタン(トリエチレンジアミン)が添着量、取り扱いの点で効果が優れる。
【0014】
アミンの添着量としては3〜40重量%、特に5〜30重量%が好ましい。3重量%未満では脱離および加熱による脱着を生じにくいという効果が小さく、40重量%を超えると添着剤が必要以上に細孔を充填してしまい吸着性能が落ちるので好ましくない。アミンの添着方法は、アミンの溶液に活性炭を含有するシート材料を浸漬、乾燥する方法、あるいはアミン溶液を噴霧して溶液を添着させた後乾燥する方法、あるいは前記方法により事前にアミンを添着した活性炭を用いてシート材料を作製してもよい。
【0015】
本発明に用いる活性炭は、放射性物質除去性能と圧力損失のバランスの観点から、繊維状活性炭あるいは平均粒子径100〜600μmの粒状活性炭が好適に用いられる。繊維状活性炭においては繊維径について特に限定するものではないが、粒状活性炭においては、平均粒子径が100μm未満では一定の除去性能を得るのに圧力損失が大きくなりすぎ、平均粒子径が600μmを越える場合には、除去性能が極端に悪くなるとともに、プリーツ加工時の加工性が悪くなってしまう。なお、該粒状活性炭は、通常の分級機を使用して所定の粒度調整を行うことによって得られる。
【0016】
本発明では、細孔直径3〜30nmの細孔容積を0.15cc/g以下、細孔直径3nm以下の細孔容積を0.50cc/g以上(のぞましくは 0.60〜1.5cc/g)、さらに平均細孔直径を2nm以下の繊維状活性炭にアミンを添着することにより、有機系沃素化合物の脱離および加熱による脱着が生じにくく、特に好適に用いられる。ここでいう平均細孔直径とは、例えば高速比表面積・細孔分布測定装置(島津製作所製ASAP2010)を用いて測定され、活性炭の細孔形状を円柱状と仮定し、BET法により求めた比表面積と細孔容積より算出する。さらに細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.15cc/g以下でかつ細孔直径3nm以下細孔容積が0.50cc/g以上からなることにより、脱離および加熱による脱着が生じにくくなる。細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.15cc/g以上もしくは、細孔直径3nm以下細孔容積が0.50cc/g以下であれば効果はほぼ一定となる。ここでいう細孔容積とは、例えば高速比表面積・細孔分布測定装置(島津製作所製ASAP2010)を用いて測定され、メソポア孔についてはBJH(Barrett−Joyner−Halenda)法、マイクロポア孔についてはHK(Horvath−Kawazoe)法により求められた細孔分布から算出する。
【0017】
本発明に使用される活性炭の材料は特に限定されるものではないが、繊維状活性炭であれば綿、麻といった天然セルロース繊維の他、レーヨン、ポリノジック、溶融紡糸法によるといった再生セルロース繊維、さらにはポリビニルアルコール繊維、アクリル系繊維に、芳香族ポリアミド繊維、架橋ホルムアルデヒド繊維、リグニン繊維、フェノール系繊維、石油ピッチ繊維等の合成繊維があげられ、好ましくは得られる繊維状活性炭の物性(強度等)の高いこと、優れた吸着性能が得られることから再生セルロース繊維、フェノール系繊維、アクリル系繊維を用い、公知の方法によって繊維状活性炭が製造できる。一方、粒状活性炭であれば、例えばヤシガラ系、木質系、石炭系、ピッチ系等が好適に用いられる。形状的には破砕炭、造粒炭、ビーズ炭等が好適に用いられる。
【0018】
該繊維状活性炭をシート化する際の形態としては、織物状、編物状、不織布状、フェルト状等いずれの形態でもよく、繊維状活性炭と他の繊維材料とを混抄した紙状のものも使用可能である。粒状活性炭を用いたシート化の方法としては、前記繊維状活性炭同様、繊維材料とを混抄し紙状とする方法のほか、粒状活性炭と粉末状あるいは粒状の熱可塑性樹脂を略均一に混合したのち、合成繊維不織布上に所定の活性炭充填量となるように散布し、もう一層の合成繊維不織布を上から重ね合わせ、粒状活性炭と熱可塑性樹脂の混合物(吸着層となる)を二層の合成繊維不織布でサンドイッチした状態で加熱しながら圧着する方法で製造できる。
【0019】
シート材料中に含有される活性炭の量としては、30〜1000g/m2が好ましく、50〜700g/m2が特に好ましい。30g/m2未満では、放射性物質を捕集する能力が低くなるのみならずシート強度が極端に低下し取り扱い上も好ましくない。一方1000g/m2を超えると通気性を損なうとともにシート剛性が高くなりすぎたり、シート厚が大きくなりすぎたりして、取り扱い性の低下を招くため好ましくない。
【0020】
本発明において使用する活性炭が繊維状の場合、繊維状活性炭シートは少なくとも一方を保護シートで積層されていることが望ましい。保護シートを積層していないとシートの強度が弱いため取り扱いが困難となったり、繊維状活性炭が脱落し下流側に飛散してしまう恐れがあるため好ましくない。保護シートの形態としては織物状、編物状、不織布状、紙状等適宜なものを用いることができ、特に限定はない。保護シートの目付は20〜150g/m2が好ましい。20g/m2未満では繊維状活性炭からなるシートを保護するという効果が小さく、150g/m2を超えると通気性が悪くなり、繊維状活性炭からなるシートへ効率よくガスを通気させることが困難となるため好ましくない。
【0021】
さらに、保護シートおよび粒状活性炭含有シートに用いる合成繊維不織布は、エレクトレット繊維シートであることが好ましい。エレクトレット繊維シートとは、全体がエレクトレット繊維シートである場合や、エレクトレット化された繊維と他の繊維を混合してシートを形成させる場合がある。エレクトレット繊維シートを用いることで、ガスのみでなく粉塵も捕集することができ、放射性物質除去フィルターとしてはより好ましい態様となる。この際、エレクトレット繊維シートの平均繊維径は0.5〜100μm、特に1〜40μmが好ましい。平均繊維径が0.5μm未満では粉塵の目詰まりが速く、100μmを超えると粉塵を捕集する効率が悪くなるため好ましくない。
【0022】
本発明において、繊維状活性炭からなるシート同士あるいは繊維状活性炭からなるシートと保護シートを積層する方法としては、積層するシートの間に熱可塑性の接着シートを挟み加熱されたロール間に挿入し加圧する方法や、熱可塑性樹脂からなるパウダー状の接着剤を散布後加熱されたロール間に挿入し加圧する方法、あるいは熱可塑性樹脂を溶融させた状態でスプレーノズルを用いて散布しロール間に挿入し加圧する方法、またはニードルパンチ法等、既知の技術を任意に用いることが出来る。
【0023】
このようにして得られた濾材は、必要に応じ、例えば濾材をプリーツ加工し、波型に成型されたセパレータを介しジグザグに折りたたんで収める方法や、櫛型のセパレータをプリーツ間に挿入してジグザグに折りたたんで収める方法、熱可塑性樹脂をプリーツの稜線と垂直な方向にビード状に塗布しスペーサーとした上でジグザグに折りたたんで収める方法などによりフィルター枠内に充填されて使用されるが、プリーツの必要のない場合には平板状で使用することや、フィルター枠に充填せずにシート単体として使用することも可能である。また剛性の高い保護シートが積層される場合にはセパレータやスペーサーなしでジグザグに折りたたんでフィルター枠内に収めることも可能である。フィルター枠内に充填する場合には一般的に濾材とフィルター枠を固定するのに接着剤が用いられる。また、濾材を収めたカセットをフィルター枠内にジグザグに配置する方法なども好適に用いられる。この場合カセットに収められる濾材の形態は、平板状やプリーツされた状態で用いられる。フィルター枠やセパレータ、スペーサー、フィルター枠と濾材を固定する接着剤、カセット等の材質は既知のものが任意に適用されるが、可燃性のものであれば使用後に焼却処理が可能であり非常に好適である。
【0024】
本発明において、活性炭を含有するシート材料がフィルター枠内に充填された形で使用される場合には、使用後にフィルター枠内に収められた濾材のみを取り外して交換できる構造であることが好ましい。例えば、前記カセットを使用するタイプのフィルターにおいては、使用後にカセットを取り出し、カセット内に収められた濾材を取り出し新品の濾材と交換するという手順がなされるが、従来のような例えば鋼板またはSUS板から成る箱形フレーム内にガスケットを介してW型に折り曲げられた2枚の平行なパンチング板を設け、そのパンチング板の間に粒状活性炭を充填したものに比べ、交換作業が簡便で、しかも活性炭を含有するシートを濾材として用いているため、より一層効率的な作業となる。
【0025】
以下実施例によって本発明を更に詳述するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て本発明の技術範囲に包含される。
【0026】
測定方法は下記の方法に準拠した。
平均細孔直径:島津製作所製ASAP2010を使用し、BET法による比表面積と細孔容積から細孔形状を円柱状と仮定し算出した。
細孔容積:島津製作所製ASAP2010を使用し、メソポア孔についてはBJH(Barrett−Joyner−Halenda)法により、マイクロポア孔についてはHK(Horvath−Kawazoe)法により求められた細孔分布から算出した。
アミン添着量:アミン水溶液に添着する前の活性炭重量と、添着後100℃で1時間乾燥した後の活性炭重量の差より計算して求めた。
脱離率:JIS K 1477の5.7に規定された装置を用い、沃化メチル蒸気を含む25℃の窒素気流を2L/minの割合で1時間通気した後、25℃の乾燥窒素ガスを1.8L/minで30分間通気した後のガス捕集材重量減少分より求めた。
加熱脱着率:JIS K 1477の5.7に規定された装置を用い、沃化メチル蒸気を含む25℃の窒素気流を2L/minの割合で1時間通気した後、160Lの恒温器内において100℃で3時間加熱した後のガス捕集材の重量減少分より求めた。
【0027】
【実施例】
(実施例1)
細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.01cc/g、細孔直径3nm以下の細孔容積が0.73cc/g、さらに平均細孔直径が1.80nmの繊維状活性炭からなる編物状シートを1,4−ジアザ−2,2,2−ピシクロオクタン(トリエチレンジアミン)の1.0%の水溶液に2時間浸漬して、乾燥、アミン添着量が16.1重量%の添着繊維状活性炭からなるシートを得た。該繊維状活性炭からなるシートの片側に目付20g/m2のポリプロピレンエレクトレット不織布を、もう片側に目付60g/m2のポリエステルスパンボンド不織布を、それぞれ目付20g/m2の熱溶融性接着シートによって90℃で積層接着したものを濾材とし、該濾材にプリーツ加工を施し、波状に成型したポリエステルフィルムからなるセパレータを介し、ジグザクに折りたたんで合板からなるフィルター枠に収めウレタン系接着剤を用いて固定し実施例1を得た。
【0028】
(比較例1)
細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.01cc/g、細孔直径3nm以下の細孔容積が0.73cc/g、さらに平均細孔直径が1.80Åの繊維状活性炭からなる編物状シートの片側に目付20g/m2のポリプロピレンエレクトレット不織布を、もう片側に目付60g/m2のポリエステルスパンボンド不織布を、それぞれ目付20g/m2の熱溶融性接着シートによって90℃で積層接着したものを濾材とし、実施例1と同じ方法でフィルターを作成、比較例1を得た。
【0029】
実施例1、比較例1に使用している濾材それぞれに25℃の1/10飽和度沃化メチル蒸気を含む窒素を2L/minの割合で1時間通気した後、25℃の乾燥窒素ガスを1.8L/minの割合で30分間通気し得た脱離率、および25℃の1/10飽和度沃化メチル蒸気を含む窒素を2L/minの割合で1時間通気した後、160Lの恒温器内において100℃で3時間加熱して得た加熱脱着率を表1に記した。
【表1】
【0030】
(実施例2)
平均粒子径300μmの石炭系粒状活性炭を1,4−ジアザ−2,2,2−ピシクロオクタン(トリエチレンジアミン)の2.0%の水溶液に2時間浸漬して、乾燥、アミン添着量が18.5重量%の添着粒状活性炭を得、これに平均粒子径12μmの粉末状ポリエチレン系接着剤を粒状活性炭重量に対し20%加え、略均一になるまで撹拌混合したものを、平均繊維径17μmのPET長繊維からなる、目付40g/m2のスパンボンド不織布と、ポリアミド系繊維からなる接着シートを重ねたものの上に、粒状活性炭充填量が500g/m2(粉末状ポリエチレン系接着剤充填量は100g/m2)となるように散布したのち、前記接着シート及びスパンボンド不織布と同じものを重ね合わせサンドイッチした状態で、温度140℃、圧力5N/cm2の条件で30秒間加熱・圧着し作製した粒状活性炭含有シートを濾材とし、該濾材にプリーツ加工を施し、波状に成型したポリエステルフィルムからなるセパレータを介し、ジグザクに折りたたんで合板からなるフィルター枠に収めウレタン系接着剤を用いて固定し実施例2を得た。
【0031】
(比較例2)
平均粒子径300μmの石炭系粒状活性炭に平均粒子径12μmの粉末状ポリエチレン系接着剤を粒状活性炭重量に対し20%加え、略均一になるまで撹拌混合したものを、平均繊維径17μmのPET長繊維からなる、目付40g/m2のスパンボンド不織布と、ポリアミド系繊維からなる接着シートを重ねたものの上に、粒状活性炭充填量が500g/m2(粉末状ポリエチレン系接着剤充填量は100g/m2)となるように散布したのち、前記接着シート及びスパンボンド不織布と同じものを重ね合わせサンドイッチした状態で、温度140℃、圧力5N/cm2の条件で30秒間加熱・圧着し作製した粒状活性炭含有シートを濾材とし、実施例2と同じ方法でフィルターを作成、比較例2を得た。
【0032】
実施例2、比較例2に使用している濾材それぞれに25℃の1/10飽和度沃化メチル蒸気を含む窒素を2L/minの割合で1時間通気した後、25℃の乾燥窒素ガスを1.8L/minの割合で30分間通気し得た脱離率、および25℃の1/10飽和度沃化メチル蒸気を含む窒素を2L/minの割合で1時間通気した後、160Lの恒温器内において100℃で3時間加熱して得た加熱脱着率を表2に記した。
【表2】
【0033】
表1、2に明らかなように、実施例1及び実施例2に用いた濾材は、放射性物質を除去するフィルターの濾材として、沃化メチルの脱離率および加熱脱着率がそれぞれ比較例1、比較例2に用いた濾材に比べ極めて低く、沃化メチルの脱離および加熱による脱着が生じにくく、優れた放射性物質除去フィルター用の濾材といえる。また実施例1、実施例2、比較例1、比較例2ともにフィルターの取り扱い性は良好であり、取り付け交換作業を容易ならしめるものであった。
【0034】
【発明の効果】
本発明によると、放射性同位元素、または放射線発生装置を使用している事業所において、当該事業所から排気される放射性ガス中に含有される有機沃素化合物の捕集能力に優れ、特に脱離および加熱脱着を抑制し放射性の沃素や沃化メチルを捕集除去するのに好適な放射性物質除去フィルターを得ることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射性同位元素、または放射線発生装置を使用している事業所、例えば原子力関連施設や医療機関のRI使用室等の排気系に使用され、排気中に存在する放射性物質、特に放射性の沃素や沃化メチルを捕集除去するのに好適な放射性物質除去フィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エネルギー消費量が急激に増加し、それに伴って原子力発電所が多く建設されている。これらの原子力施設等では、原子燃料の核分裂によってガス状放射性廃棄物が生じるが、ガス状放射性廃棄物は安全性の面から直接施設外に排出することができず、除去用フィルターを通し、完全に処理して施設外に排出するようになっている。また、ラジオアイソトープが大学、各種の研究機関、医療施設等多くの場所で使用されるようになり、その排気処理が重要となっている。放出される排ガス中に含有される放射性沃素の捕集材としては主に活性炭が使用されている。しかし、活性炭は沃素単体に対しては捕集性能を有するが、有機系の沃素化合物特に沃化アルキルに変化した場合などでは活性炭ではあまり有効でない。そこで有機系沃素化合物の捕集用としては、沃化カリウム等の有機系沃素化合物と同位体反応が期待される物質を添着した活性炭や特公昭62−44239号公報のように有機系沃素化合物と直接反応する物質を添着した活性炭を使用している。しかしながら、上記のような従来の捕集材では、有機系の沃素化合物が吸着した後、多量に脱離および加熱脱着を生じてしまうという問題を抱えていた。
【0003】
また、従来この種の活性炭フィルタとしては、例えば鋼板またはSUS板から成る箱形フレーム内にガスケットを介してW型に折り曲げられた2枚の平行なパンチング板を設け、そのパンチング板の間に粒状活性炭を充填したものが知られている。このような活性炭フィルタは、使用後においては集荷した後、次の要領で解体し、焼却処理が成されている。即ち、活性炭フィルターのフレームの上蓋のビスを外して上蓋を取り外し、活性炭フィルターを専用の装置で傾けながら内の活性炭を回収容器内に移し、活性炭は焼却炉へ定量投入して炉内で旋回しながら焼却すると共に、フレーム等は圧縮処理装置で圧縮してドラム缶に封入している。前記従来の活性炭フィルタは、重くて取り扱いにくく、また活性炭を回収容器内に移し変える際に粉塵が発生して作業環境が悪くなり、更にはフレームが鋼板またはSUS板から成るために焼却出来ず、解体作業が面倒であるばかりでなく、解体後に圧縮しても減容率が小さく、貯蔵するドラム缶の数量が多くなり廃棄物貯蔵施設が手狭になるという不都合を有していた。
【0004】
【特許文献1】
特公昭62−44239号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の問題を解決し、放射性ガス中に含有される有機沃素化合物の脱離および加熱脱着を抑制した放射性物質除去フィルターを提供することを技術的な課題とするものである。さらには、フィルターの取り扱い性の向上や交換作業の簡便化を課題とする。
【0006】
【問題を解決するための手段】
本発明はかかる問題点に鑑み、鋭意検討した結果得られたものである。すなわちアミンを添着した活性炭を含有するシート材料からなる放射性物質除去フィルターであって、該活性炭の沃化メチルの脱離率が50%以下で、かつ沃化メチルの加熱脱着率が50%以下であるという特性を有するものが、化学吸着と物理吸着との相乗作用が有効に働き放射性物質除去に好適である事を見出し本発明に至ったのである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、アミンを添着した活性炭を含有するシート材料からなる放射性物質除去フィルターであって、アミンの添着量が活性炭重量に対し3〜40%であり、該アミン添着活性炭の沃化メチルの脱離率が50%以下で、かつ沃化メチルの加熱脱着率が50%以下という特性を有することにより、有機系沃素化合物の脱離および加熱による脱着が生じにくくなることを可能とした放射性物質除去フィルターである。
【0008】
本発明における沃化メチルの脱離率とは、平衡吸着に達したガス捕集材に乾燥窒素ガスを通気した後における脱離した沃化メチル重量の沃化メチル平衡吸着重量に対する割合で、この値が小さい程脱離が抑制されていることを意味する。即ち、JIS K 1477の5.7に規定された装置を用い、平衡吸着に達した試料に乾燥窒素ガスを30分間通気し、通気前後の重量から下記の計算式により求める。
脱離率=(A−B)/A×100
A:試料の沃化メチル平衡吸着重量
B:試料の通気後沃化メチル保持重量
【0009】
沃化メチルの脱離率が50%を超えると、沃化メチルが多量に脱離し試料の沃化メチル保持量が少なくなってしまうため、放射性物質除去フィルターとして好ましくない。
【0010】
また、沃化メチルの加熱脱着率とは、平衡吸着に達したガス捕集材の加熱後における脱着した沃化メチル重量の沃化メチル平衡吸着重量に対する割合で、この値が小さい程加熱脱着が抑制されていることを意味する。即ち、加熱脱着率は平衡吸着に達した試料を160Lの恒温器内において100℃で3時間加熱し、加熱前後の試料の重量から下記の計算式により求められる。
加熱脱着率=(A−C)/A×100
A:試料の沃化メチル平衡吸着重量
B:試料の加熱後沃化メチル保持重量
【0011】
沃化メチルの加熱脱着率が50%を超えると、沃化メチルが温度上昇により多量に脱着し、試料の沃化メチル保持量が少なくなってしまうため、放射性物質除去フィルターとして好ましくない。
【0012】
本発明に用いるアミンは次の一般式によって表される。
【化1】
式中R1、R2およびR3は水素および置換された又は置換されないアルキル、アリール、アルカリール、アラルキル、脂環式、複素環式および式−NR’R’’はR1、R2、R3と同一の群から選択されるがR1、R2およびR3のすべてを水素およびメチルから選ぶことはできずR1とR2の二つのいずれかと窒素と一緒になって複素環式基を表すことが可能で、又はR1、R2とR3のいずれかの二つと一緒になって式=CR’’’R’’’’(R’’’とR’’’’はR1、R2およびR3から選択される)の基からなる群より選択される。R1、R2およびR3中に含まれるのはまた不飽和の、重合体状の置換された又は置換されない脂肪族の、又は芳香族の基である。
【0013】
具体的には、1,4−ジアザ−2,2,2−ピシクロオクタン(トリエチレンジアミン)、N,N’−ビス−(3−アミノプロピル)−ピペラジン、N,N−ジメチル−アミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、1,5−ジアザビシクロウンデセン、ポリ−3級−ブチルアミノエチルメタクリレート、ポリエチレンイミン、1,5−ジアザピシクロ〔4,3,0〕ノン−5−エン、1,5−ジアザピシクロ〔5,4,0〕ウンデ7−5−エン、2−メチル−1,4−ジアザピシクロ〔2,2,2〕オクタン、フェニルヒドラジン、2−シアノピリジン、ジイソプロピルアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン、メチルポリエチレンイミン、ポリアルキルポリアミン等があげられる。特に、1,4−ジアザ−2,2,2−ピシクロオクタン(トリエチレンジアミン)が添着量、取り扱いの点で効果が優れる。
【0014】
アミンの添着量としては3〜40重量%、特に5〜30重量%が好ましい。3重量%未満では脱離および加熱による脱着を生じにくいという効果が小さく、40重量%を超えると添着剤が必要以上に細孔を充填してしまい吸着性能が落ちるので好ましくない。アミンの添着方法は、アミンの溶液に活性炭を含有するシート材料を浸漬、乾燥する方法、あるいはアミン溶液を噴霧して溶液を添着させた後乾燥する方法、あるいは前記方法により事前にアミンを添着した活性炭を用いてシート材料を作製してもよい。
【0015】
本発明に用いる活性炭は、放射性物質除去性能と圧力損失のバランスの観点から、繊維状活性炭あるいは平均粒子径100〜600μmの粒状活性炭が好適に用いられる。繊維状活性炭においては繊維径について特に限定するものではないが、粒状活性炭においては、平均粒子径が100μm未満では一定の除去性能を得るのに圧力損失が大きくなりすぎ、平均粒子径が600μmを越える場合には、除去性能が極端に悪くなるとともに、プリーツ加工時の加工性が悪くなってしまう。なお、該粒状活性炭は、通常の分級機を使用して所定の粒度調整を行うことによって得られる。
【0016】
本発明では、細孔直径3〜30nmの細孔容積を0.15cc/g以下、細孔直径3nm以下の細孔容積を0.50cc/g以上(のぞましくは 0.60〜1.5cc/g)、さらに平均細孔直径を2nm以下の繊維状活性炭にアミンを添着することにより、有機系沃素化合物の脱離および加熱による脱着が生じにくく、特に好適に用いられる。ここでいう平均細孔直径とは、例えば高速比表面積・細孔分布測定装置(島津製作所製ASAP2010)を用いて測定され、活性炭の細孔形状を円柱状と仮定し、BET法により求めた比表面積と細孔容積より算出する。さらに細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.15cc/g以下でかつ細孔直径3nm以下細孔容積が0.50cc/g以上からなることにより、脱離および加熱による脱着が生じにくくなる。細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.15cc/g以上もしくは、細孔直径3nm以下細孔容積が0.50cc/g以下であれば効果はほぼ一定となる。ここでいう細孔容積とは、例えば高速比表面積・細孔分布測定装置(島津製作所製ASAP2010)を用いて測定され、メソポア孔についてはBJH(Barrett−Joyner−Halenda)法、マイクロポア孔についてはHK(Horvath−Kawazoe)法により求められた細孔分布から算出する。
【0017】
本発明に使用される活性炭の材料は特に限定されるものではないが、繊維状活性炭であれば綿、麻といった天然セルロース繊維の他、レーヨン、ポリノジック、溶融紡糸法によるといった再生セルロース繊維、さらにはポリビニルアルコール繊維、アクリル系繊維に、芳香族ポリアミド繊維、架橋ホルムアルデヒド繊維、リグニン繊維、フェノール系繊維、石油ピッチ繊維等の合成繊維があげられ、好ましくは得られる繊維状活性炭の物性(強度等)の高いこと、優れた吸着性能が得られることから再生セルロース繊維、フェノール系繊維、アクリル系繊維を用い、公知の方法によって繊維状活性炭が製造できる。一方、粒状活性炭であれば、例えばヤシガラ系、木質系、石炭系、ピッチ系等が好適に用いられる。形状的には破砕炭、造粒炭、ビーズ炭等が好適に用いられる。
【0018】
該繊維状活性炭をシート化する際の形態としては、織物状、編物状、不織布状、フェルト状等いずれの形態でもよく、繊維状活性炭と他の繊維材料とを混抄した紙状のものも使用可能である。粒状活性炭を用いたシート化の方法としては、前記繊維状活性炭同様、繊維材料とを混抄し紙状とする方法のほか、粒状活性炭と粉末状あるいは粒状の熱可塑性樹脂を略均一に混合したのち、合成繊維不織布上に所定の活性炭充填量となるように散布し、もう一層の合成繊維不織布を上から重ね合わせ、粒状活性炭と熱可塑性樹脂の混合物(吸着層となる)を二層の合成繊維不織布でサンドイッチした状態で加熱しながら圧着する方法で製造できる。
【0019】
シート材料中に含有される活性炭の量としては、30〜1000g/m2が好ましく、50〜700g/m2が特に好ましい。30g/m2未満では、放射性物質を捕集する能力が低くなるのみならずシート強度が極端に低下し取り扱い上も好ましくない。一方1000g/m2を超えると通気性を損なうとともにシート剛性が高くなりすぎたり、シート厚が大きくなりすぎたりして、取り扱い性の低下を招くため好ましくない。
【0020】
本発明において使用する活性炭が繊維状の場合、繊維状活性炭シートは少なくとも一方を保護シートで積層されていることが望ましい。保護シートを積層していないとシートの強度が弱いため取り扱いが困難となったり、繊維状活性炭が脱落し下流側に飛散してしまう恐れがあるため好ましくない。保護シートの形態としては織物状、編物状、不織布状、紙状等適宜なものを用いることができ、特に限定はない。保護シートの目付は20〜150g/m2が好ましい。20g/m2未満では繊維状活性炭からなるシートを保護するという効果が小さく、150g/m2を超えると通気性が悪くなり、繊維状活性炭からなるシートへ効率よくガスを通気させることが困難となるため好ましくない。
【0021】
さらに、保護シートおよび粒状活性炭含有シートに用いる合成繊維不織布は、エレクトレット繊維シートであることが好ましい。エレクトレット繊維シートとは、全体がエレクトレット繊維シートである場合や、エレクトレット化された繊維と他の繊維を混合してシートを形成させる場合がある。エレクトレット繊維シートを用いることで、ガスのみでなく粉塵も捕集することができ、放射性物質除去フィルターとしてはより好ましい態様となる。この際、エレクトレット繊維シートの平均繊維径は0.5〜100μm、特に1〜40μmが好ましい。平均繊維径が0.5μm未満では粉塵の目詰まりが速く、100μmを超えると粉塵を捕集する効率が悪くなるため好ましくない。
【0022】
本発明において、繊維状活性炭からなるシート同士あるいは繊維状活性炭からなるシートと保護シートを積層する方法としては、積層するシートの間に熱可塑性の接着シートを挟み加熱されたロール間に挿入し加圧する方法や、熱可塑性樹脂からなるパウダー状の接着剤を散布後加熱されたロール間に挿入し加圧する方法、あるいは熱可塑性樹脂を溶融させた状態でスプレーノズルを用いて散布しロール間に挿入し加圧する方法、またはニードルパンチ法等、既知の技術を任意に用いることが出来る。
【0023】
このようにして得られた濾材は、必要に応じ、例えば濾材をプリーツ加工し、波型に成型されたセパレータを介しジグザグに折りたたんで収める方法や、櫛型のセパレータをプリーツ間に挿入してジグザグに折りたたんで収める方法、熱可塑性樹脂をプリーツの稜線と垂直な方向にビード状に塗布しスペーサーとした上でジグザグに折りたたんで収める方法などによりフィルター枠内に充填されて使用されるが、プリーツの必要のない場合には平板状で使用することや、フィルター枠に充填せずにシート単体として使用することも可能である。また剛性の高い保護シートが積層される場合にはセパレータやスペーサーなしでジグザグに折りたたんでフィルター枠内に収めることも可能である。フィルター枠内に充填する場合には一般的に濾材とフィルター枠を固定するのに接着剤が用いられる。また、濾材を収めたカセットをフィルター枠内にジグザグに配置する方法なども好適に用いられる。この場合カセットに収められる濾材の形態は、平板状やプリーツされた状態で用いられる。フィルター枠やセパレータ、スペーサー、フィルター枠と濾材を固定する接着剤、カセット等の材質は既知のものが任意に適用されるが、可燃性のものであれば使用後に焼却処理が可能であり非常に好適である。
【0024】
本発明において、活性炭を含有するシート材料がフィルター枠内に充填された形で使用される場合には、使用後にフィルター枠内に収められた濾材のみを取り外して交換できる構造であることが好ましい。例えば、前記カセットを使用するタイプのフィルターにおいては、使用後にカセットを取り出し、カセット内に収められた濾材を取り出し新品の濾材と交換するという手順がなされるが、従来のような例えば鋼板またはSUS板から成る箱形フレーム内にガスケットを介してW型に折り曲げられた2枚の平行なパンチング板を設け、そのパンチング板の間に粒状活性炭を充填したものに比べ、交換作業が簡便で、しかも活性炭を含有するシートを濾材として用いているため、より一層効率的な作業となる。
【0025】
以下実施例によって本発明を更に詳述するが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは全て本発明の技術範囲に包含される。
【0026】
測定方法は下記の方法に準拠した。
平均細孔直径:島津製作所製ASAP2010を使用し、BET法による比表面積と細孔容積から細孔形状を円柱状と仮定し算出した。
細孔容積:島津製作所製ASAP2010を使用し、メソポア孔についてはBJH(Barrett−Joyner−Halenda)法により、マイクロポア孔についてはHK(Horvath−Kawazoe)法により求められた細孔分布から算出した。
アミン添着量:アミン水溶液に添着する前の活性炭重量と、添着後100℃で1時間乾燥した後の活性炭重量の差より計算して求めた。
脱離率:JIS K 1477の5.7に規定された装置を用い、沃化メチル蒸気を含む25℃の窒素気流を2L/minの割合で1時間通気した後、25℃の乾燥窒素ガスを1.8L/minで30分間通気した後のガス捕集材重量減少分より求めた。
加熱脱着率:JIS K 1477の5.7に規定された装置を用い、沃化メチル蒸気を含む25℃の窒素気流を2L/minの割合で1時間通気した後、160Lの恒温器内において100℃で3時間加熱した後のガス捕集材の重量減少分より求めた。
【0027】
【実施例】
(実施例1)
細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.01cc/g、細孔直径3nm以下の細孔容積が0.73cc/g、さらに平均細孔直径が1.80nmの繊維状活性炭からなる編物状シートを1,4−ジアザ−2,2,2−ピシクロオクタン(トリエチレンジアミン)の1.0%の水溶液に2時間浸漬して、乾燥、アミン添着量が16.1重量%の添着繊維状活性炭からなるシートを得た。該繊維状活性炭からなるシートの片側に目付20g/m2のポリプロピレンエレクトレット不織布を、もう片側に目付60g/m2のポリエステルスパンボンド不織布を、それぞれ目付20g/m2の熱溶融性接着シートによって90℃で積層接着したものを濾材とし、該濾材にプリーツ加工を施し、波状に成型したポリエステルフィルムからなるセパレータを介し、ジグザクに折りたたんで合板からなるフィルター枠に収めウレタン系接着剤を用いて固定し実施例1を得た。
【0028】
(比較例1)
細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.01cc/g、細孔直径3nm以下の細孔容積が0.73cc/g、さらに平均細孔直径が1.80Åの繊維状活性炭からなる編物状シートの片側に目付20g/m2のポリプロピレンエレクトレット不織布を、もう片側に目付60g/m2のポリエステルスパンボンド不織布を、それぞれ目付20g/m2の熱溶融性接着シートによって90℃で積層接着したものを濾材とし、実施例1と同じ方法でフィルターを作成、比較例1を得た。
【0029】
実施例1、比較例1に使用している濾材それぞれに25℃の1/10飽和度沃化メチル蒸気を含む窒素を2L/minの割合で1時間通気した後、25℃の乾燥窒素ガスを1.8L/minの割合で30分間通気し得た脱離率、および25℃の1/10飽和度沃化メチル蒸気を含む窒素を2L/minの割合で1時間通気した後、160Lの恒温器内において100℃で3時間加熱して得た加熱脱着率を表1に記した。
【表1】
【0030】
(実施例2)
平均粒子径300μmの石炭系粒状活性炭を1,4−ジアザ−2,2,2−ピシクロオクタン(トリエチレンジアミン)の2.0%の水溶液に2時間浸漬して、乾燥、アミン添着量が18.5重量%の添着粒状活性炭を得、これに平均粒子径12μmの粉末状ポリエチレン系接着剤を粒状活性炭重量に対し20%加え、略均一になるまで撹拌混合したものを、平均繊維径17μmのPET長繊維からなる、目付40g/m2のスパンボンド不織布と、ポリアミド系繊維からなる接着シートを重ねたものの上に、粒状活性炭充填量が500g/m2(粉末状ポリエチレン系接着剤充填量は100g/m2)となるように散布したのち、前記接着シート及びスパンボンド不織布と同じものを重ね合わせサンドイッチした状態で、温度140℃、圧力5N/cm2の条件で30秒間加熱・圧着し作製した粒状活性炭含有シートを濾材とし、該濾材にプリーツ加工を施し、波状に成型したポリエステルフィルムからなるセパレータを介し、ジグザクに折りたたんで合板からなるフィルター枠に収めウレタン系接着剤を用いて固定し実施例2を得た。
【0031】
(比較例2)
平均粒子径300μmの石炭系粒状活性炭に平均粒子径12μmの粉末状ポリエチレン系接着剤を粒状活性炭重量に対し20%加え、略均一になるまで撹拌混合したものを、平均繊維径17μmのPET長繊維からなる、目付40g/m2のスパンボンド不織布と、ポリアミド系繊維からなる接着シートを重ねたものの上に、粒状活性炭充填量が500g/m2(粉末状ポリエチレン系接着剤充填量は100g/m2)となるように散布したのち、前記接着シート及びスパンボンド不織布と同じものを重ね合わせサンドイッチした状態で、温度140℃、圧力5N/cm2の条件で30秒間加熱・圧着し作製した粒状活性炭含有シートを濾材とし、実施例2と同じ方法でフィルターを作成、比較例2を得た。
【0032】
実施例2、比較例2に使用している濾材それぞれに25℃の1/10飽和度沃化メチル蒸気を含む窒素を2L/minの割合で1時間通気した後、25℃の乾燥窒素ガスを1.8L/minの割合で30分間通気し得た脱離率、および25℃の1/10飽和度沃化メチル蒸気を含む窒素を2L/minの割合で1時間通気した後、160Lの恒温器内において100℃で3時間加熱して得た加熱脱着率を表2に記した。
【表2】
【0033】
表1、2に明らかなように、実施例1及び実施例2に用いた濾材は、放射性物質を除去するフィルターの濾材として、沃化メチルの脱離率および加熱脱着率がそれぞれ比較例1、比較例2に用いた濾材に比べ極めて低く、沃化メチルの脱離および加熱による脱着が生じにくく、優れた放射性物質除去フィルター用の濾材といえる。また実施例1、実施例2、比較例1、比較例2ともにフィルターの取り扱い性は良好であり、取り付け交換作業を容易ならしめるものであった。
【0034】
【発明の効果】
本発明によると、放射性同位元素、または放射線発生装置を使用している事業所において、当該事業所から排気される放射性ガス中に含有される有機沃素化合物の捕集能力に優れ、特に脱離および加熱脱着を抑制し放射性の沃素や沃化メチルを捕集除去するのに好適な放射性物質除去フィルターを得ることができる。
Claims (10)
- 細孔直径3〜30nmの細孔容積が0.15cc/g以下であって、細孔直径3nm以下の細孔容積が0.50cc/g以上の活性炭からなるシートにアミンを添着しており、該活性炭からなるシートの少なくとも一方に保護シートを積層してなる濾材を有することを特徴とする、放射性物質除去フィルター。
- 活性炭の平均細孔直径が2nm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の放射性物質除去フィルター。
- アミンの添着量が活性炭の3〜40重量%であることを特徴とする、請求項1乃至2のいずれかに記載の放射性物質除去フィルター。
- 沃化メチルの脱離率が50%以下で、かつ沃化メチルの加熱脱着率が50%以下であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の放射性物質除去フィルター。
- 活性炭が繊維状活性炭である請求項1乃至4いずれかに記載の放射性物質除去フィルター。
- 活性炭が、平均粒子径100〜600μmの粒状活性炭であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の放射性物質除去フィルター。
- シート材料中の活性炭含有量が30〜1000g/m2であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の放射性物質除去フィルター。
- 保護シートがエレクトレット繊維シートであることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の放射性物質除去フィルター。
- 濾材が、フィルター枠内に収められてなることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の放射性物質除去フィルター。
- 放射性物質除去フィルターが、濾材交換型であることを特徴とする、請求項9に記載の放射性物質除去フィルター。
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