JP2006112276A - 電動気体圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 大型化を招くことなくかつ構成の複雑化を招くことなく、しかも分解を容易とする電動気体圧縮機を提供する。
【解決手段】 気体圧縮機構14および該気体圧縮機構を駆動する電動モータ15を気密的に収容する分割可能のハウジング12が設けられた気体圧縮機10。ハウジング12には電動モータ15の筒状ステータ15bを覆って配置される筒状部16aが設けられ、該筒状部には電動モータ15の電力を取り入れるべく筒状部16aの径方向外方へ立ち上がり先端が気密的に封止された筒状の電気コネクタ部分17が形成される。ハウジング12には、コネクタ部分17の内周壁17aから電動モータ15のステータ15bの外周へ向けて筒状部16aの内周壁を貫通すべく傾斜して配置されかつ先端がステータ15bの周面に係合する位置決め用の係止ピン34が取り外し可能に設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】 気体圧縮機構14および該気体圧縮機構を駆動する電動モータ15を気密的に収容する分割可能のハウジング12が設けられた気体圧縮機10。ハウジング12には電動モータ15の筒状ステータ15bを覆って配置される筒状部16aが設けられ、該筒状部には電動モータ15の電力を取り入れるべく筒状部16aの径方向外方へ立ち上がり先端が気密的に封止された筒状の電気コネクタ部分17が形成される。ハウジング12には、コネクタ部分17の内周壁17aから電動モータ15のステータ15bの外周へ向けて筒状部16aの内周壁を貫通すべく傾斜して配置されかつ先端がステータ15bの周面に係合する位置決め用の係止ピン34が取り外し可能に設けられている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、冷凍機や空気調和装置に冷媒圧縮機として組み込むのに好適な気体圧縮機に関し、特に圧縮機構の駆動源として電動モータが組み込まれた電動気体圧縮機に関する。
電動気体圧縮機では、駆動源となる電動モータが気体圧縮機構と共にハウジング内に収容されている。その電動モータは、ロータと、該ロータを電磁作用力により回転させるためにこれを取り巻いて配置される筒状のステータとを備え、ステータはハウジングに固定されている。このステータの固定手段には、一般的に、ハウジングへの焼き嵌めや圧入のようなしまり嵌め、かしめあるいは接着剤等が用いられている(例えば、特許文献1および2参照。)。
しかしながら、このような固定手段を用いて、一旦、電動モータのステータをハウジングに固定すると、このステータをハウジングから容易に取り出すことはできない。そのため、このような固定手段を用いて電動モータのステータをハウジングに固定することは、故障による部品の取り替えや資源のリサイクルを目的とする分別処理のための分解に不利である。
容易な分解を可能とするために、参考例として図2に示すようなボルト1aおよび係止部材1bからなる取り外し可能な固定手段1を用いることが考えられる。図2に示す構成では、気体圧縮機構2および該気体圧縮機構に同軸3で結合された電動モータ4を収容するハウジング5には、電動モータ4のための筒状部5aが形成される。電動モータ4のロータ4aを取り巻くステータ4bは、筒状のヨーク4a−1および該ヨークに巻かれた界磁コイル4a−2を有し、ステータ4bは、そのヨーク4a−1の一端が筒状部5aの一端に形成された段差部5bに当接するように、筒状部5aに挿入される。筒状部5aの他端に形成された増径部5cで規定される段部5dには、ボルト1aで係止部材1bが取り外し可能に固定されており、ヨーク4a−1の他端が係止部材1bに係合することにより、該係止部材と段差部5bとの間でヨーク4a−1が挟持され、これにより、ヨーク4a−1の筒状部5aからの抜け出しが防止され、また、ヨーク4a−1と筒状部5aとの間に配置された回り止めキー6によりヨーク4a−1の回転が阻止される。
前記した固定手段1によれば、ボルト1aの回転操作によって係止部材1bを取り外すことができ、この係止部材1bの取り外しによって、ヨーク4a−1をハウジング5の筒状部5aから引き出すことが可能となり、これにより容易な分解が可能となる。
また、この固定手段1に代えて、図示しないが、ハウジング5の外部からその筒状部5aを貫通してこれに螺合するねじ部材を用い、該ねじ部材により、ヨーク4a−1を周方向外方から締め付けることが考えられる。
特開2001−268824号公報(段落番号0007、図1)
特開2003−254244号公報(段落番号0023、図3)
しかしながら、図2に示す参考例の構成では、ハウジング5に形成された増径部5cの空間にボルト1aおよび係止部材1bを配置する必要が生じることから、ハウジング5内にこれら両部材1a、1bを配置するための空間を確保する必要がある。そのために、ハウジング5の径方向の寸法の増大およびその軸線方向の寸法の増大を招き、ハウジング5の大型化を招く結果となる。
また、固定手段1に代えて、前記したようにハウジング5の外部からその筒状部5aを貫通するねじ部材を用いて、ヨーク4a−1を周方向外方から締め付ける場合、ハウジング5と、該ハウジングを貫通する前記ねじ部材との間の気密性を維持するためのシール機構が不可欠となり、構成の複雑化を招く。
そこで、本発明の目的は、大型化を招くことなくかつ構成の複雑化を招くことなく、しかも分解を容易とする電動気体圧縮機を提供することにある。
本発明は、電動気体圧縮機では、その電動モータのステータへの給電のための電気コネクタ部がハウジングのステータを受け入れる筒状部の近傍に設けられることに着目し、この電気コネクタ部に関連して、ハウジング内をステータへ向けて該ステータの周面に係合可能に伸長する係止ピンを取り外し可能に設け、該係止ピンによりステータをハウジングの所定箇所に位置決めると言う基本構想に立脚する。
ために、本発明に係る電動気体圧縮機は、気体を圧縮する気体圧縮機構および該気体圧縮機構を駆動する電動モータを気密的に収容する分割可能のハウジングが設けられた気体圧縮機であって、前記ハウジングには前記電動モータの筒状ステータを覆って配置される筒状部が設けられ、該筒状部には前記電動モータの電力を取り入れるべく前記筒状部の径方向外方へ立ち上がり先端が気密的に封止された筒状の電気コネクタ部分が形成され、また、前記ハウジングには、前記コネクタ部分の内周壁から電動モータのステータの外周へ向けて前記筒状部の内周壁を貫通すべく傾斜して配置されかつ先端がステータの周面に係合する位置決め用の係止ピンが取り外し可能に設けられていることを特徴とする。
本発明に係る前記電動気体圧縮機では、前記係止ピンが、気密的に封止された電気コネクタ部分からハウジングの内部であるその肉厚部をステータに向けて伸長し、該ステータの周面に先端部を係合させることにより、前記ステータをハウジング内の所定箇所に固定する。この係止ピンは取り外し可能であることから、例えば電気コネクタ部分からの工具の操作によって係止ピンとステータとの係合を解除することができるので、部品の損傷を招くことなくハウジングからステータを抜き出すことが可能となる。
しかも、係止ピンはその傾斜配置により、ハウジング内、すなわち、ハウジングの厚肉部に配置することができ、また図2に示したような係止部材が不要となることから、図2に示した固定手段1によるハウジング内の空所の増大を招くことなく、従って、ハウジングの大型化を招くことはない。また、係止ピンは、その傾斜配置により、気密的な電気コネクタ部分からハウジングの円筒部に収容されたステータの周面に伸び、ハウジングの外部に伸長しないので、係止ピンのための格別な封止機構が不要となり、このような封止機構による構成の複雑化を招くことはない。
前記ハウジングの電気コネクタ部分に、前記電動モータの回転軸に関して角度的に伸び前記筒状部の内周壁に開放するねじ穴を形成し、前記係止ピンをこのねじ穴に螺合する雄ねじ部材で構成することができる。
このような雄ねじ部材には、従来よく知られた穴付き止めねじまたはすり割り付き止めねじを用いることができる。これら止めねじは、頭付きボルトのような雄ねじ部材に比較して小型であり、その配置スペースの削減を図ることができるので、ハウジング内での傾斜配置に有利である。しかも、小型ドライバや六角レンチのような回転操作工具により、取付けおよび取り外し作業を容易に行うことができる。
前記ステータに、前記モータの前記回転軸に平行に伸びる凹溝を形成し、前記雄ねじ部材の先端を前記凹溝に係合させることができ、この凹溝に係合する雄ねじ部材により、格別な回り止めのキーを組み込むことなく、ステータの軸線に沿った移動に加えて、該軸線の回りの回転移動をも規制することができる。
本発明によれば、前記したように、電動気体圧縮機のハウジングに形成された電気コネクタ部に関連して、ハウジングの筒状部に収容されたステータへ向けて該ステータの周面に係合可能に伸長する取り外し可能の係止ピンを設け、該係止ピンによりステータをハウジングの所定箇所に固定することにより、大型化を招くことなくかつ構成の複雑化を招くことなく、しかも分解を容易とする電動気体圧縮機を提供することができる。
本発明を図示の実施例に沿って以下に詳細に説明する。
本発明に係る電動気体圧縮機は、例えば自動車に搭載される空気調和装置に適用され、空気調和装置の構成要素である従来よく知られた凝縮器、膨張弁及び蒸発器等と共に、冷却サイクルのための冷媒循環経路を構成する。
本発明に係る電動気体圧縮機10は、図1に示す例では、前記蒸発器(図示せず)に接続される吸入ポート11が形成された一端開放の筒状のフロントハウジング部材12aと、前記凝縮器(図示せず)に接続される吐出ポート13が形成され、ハウジング本体であるフロントハウジング部材12aの開放端を閉鎖するリアハウジング部材12bとから成るハウジング12を備える。両ハウジング部材12a、12bは環状シール部材12cを介して気密的に接合され、図示しない締結ボルトにより相互に結合されることにより、全体に円筒状に組み付けられて2分割式ハウジング12が構成されている。このハウジング12の内部に気体圧縮機構14および該気体圧縮機構を駆動するための電動モータ15が気密的に収容されている。
電動モータ15は、フロントハウジング部材12aの筒状部16aに収容されており、該筒状部には、径方向外方へ立ち上がり、先端が開放する筒状の電気コネクタ部分17が形成されている。電気コネクタ部分17の開放端には、電動モータ15への給電のための接続端子18を有する電気プラグ19が気密的に嵌合する。
電動モータ15は、フロントハウジング部材12aの閉鎖端部16bに設けられた軸受20に一端を支持された回転軸21に設けられるロータ15aと、該ロータを取り巻いて配置され、筒状部16aに収容された筒状のステータ15bとを備える。電動モータ15は、図示の例では、従来よく知られた多相ブラシレス直流モータであり、そのロータ15aは、図示しないが例えば周方向に異磁極面が交互に配列された従来よく知られた回転子からなり、回転軸21と一体的に回転可能である。ステータ15bは、例えば珪素鋼板の積層体からなる全体に筒状のヨーク22と、該ヨークに巻かれた界磁コイル23とからなり、ステータ15bは、後述する位置決め機構24により、筒状部16aに取り外し可能に固定される。
ステータ15bの界磁コイル23は、電気プラグ19の接続端子18を経て多相パルス電流の供給を受けることにより、界磁を生じ、この界磁とロータ15aの磁極との間の磁気作用によりロータ15aが回転すると、ロータ15aの回転と一体で回転軸21が回転する。従って、回転軸21は、電動モータ15の出力軸として機能する。
電動モータ15の出力軸すなわち回転軸21は、フロントハウジング部材12aの開放端に向けて伸長し、このフロントハウジング部材12aの開放端を横切って配置された支持部材25を貫通する。回転軸21の支持部材25を貫通する先端部には、気体圧縮機構14が設けられている。
気体圧縮機構14は、図示の例では、従来よく知られたベーンロータリ式気体圧縮機構である。ベーンロータリ式気体圧縮機構14は、シリンダ室を規定するシリンダ14aと、回転軸21に固定され、前記シリンダ室内に回転可能に配置されたロータ14bとを備える。シリンダ14aは、図示の例では、横断面が楕円形の中空部を規定する円筒状のシリンダ部材26aと、該シリンダ部材の両端を閉鎖する一対のサイドブロックであるフロントサイドブロック26bおよびリアサイドブロック26cとから成り、シリンダ14aは、図示しないが従来よく知られた横断面が楕円状のシリンダ室を規定する。
シリンダ14aは支持部材25の一側に形成された凹所25a内に受け入れられており、これにより、気体圧縮機構14は、フロントハウジング部材12aの開放端の側で保持されている。支持部材25の他側には吸入ポート11に連通する吸入室27が形成されていおり、支持部材25には吸入室27と前記シリンダ室とを連通する吸入路28が形成されている。
気体圧縮機構14のロータ14bには、従来よく知られているように、前記シリンダ室の周壁を摺動可能のベーン14cが進退可能に保持されている。各ベーン14cは、前記シリンダ室を周方向に区画することにより該シリンダ室に圧縮室(図示せず)を規定する。電動モータ15の出力軸である回転軸21の駆動回転によって気体圧縮機構14のロータ14bが回転すると、該ロータの回転に伴って各ベーン14cが前記シリンダ周壁を摺動する。この各ベーン14cの摺動に伴って、従来よく知られているように、各ベーン14cで区画された前記圧縮室の容積がそれぞれ増減する。
前記圧縮室の容積が増大する吸入行程では、前記蒸発器から該蒸発器に接続された吸入ポート11、吸入室27および吸入路28を経て、例えば炭酸ガスのような冷媒が前記シリンダ室に吸入される。また前記圧縮室の容積が減少する吐出行程では、前記シリンダ室からリアハウジング部材12bの内方に形成された高圧室29、吐出ポート13を経て該吐出ポートに接続された前記凝縮器に圧縮を受けた冷媒ガスが送出される。
高圧室29には、気体圧縮機構14から高圧室29に吐出される冷媒ガス中に含まれる潤滑油を冷媒ガスから分離するための油分離器30が設けられ、高圧室29の下部には油分離器30により分離された潤滑油を保留するための油貯め31が設けられている。また、リアハウジング部材12bの内壁には、油貯め31の潤滑油が吐出ポート13へ向かう冷媒ガス流に連行されることを抑制するための庇部32が形成されている。油貯め31内の潤滑油は、図面の簡素化のために省略されている潤滑油案内路を経て、従来よく知られているように、気体圧縮機構14の回転軸21を受ける各軸受部14d、14eに摩擦低減のために供給され、あるいはベーン14cの背圧として利用するためロータ14bに供給される。
本発明に係る電動気体圧縮機10の気体圧縮機構14および電動モータ15のハウジング12への組み付けでは、ハウジング本体であるフロントハウジング部材12aへのリアハウジング部材12bの結合に先立って、電動モータ15のステータ15bがフロントハウジング部材12aの筒状部16a内に挿入される。この挿入で従来のような圧入を用いることなく人手による円滑な挿入を許すために、ステータ15bの外径すなわちヨーク22の外径は、筒状部16aのヨーク22を受け入れる所定箇所での内径よりも僅かに小さく設定されており、このステータ15bの挿入により、ヨーク22の一端が筒状部16aの内壁に形成された段部16cに当接する。
ヨーク22が段部16cに当接する所定位置でステータ15bをフロントハウジング部材12aに固定するために、筒状部16aの電気コネクタ部分17とステータ15bとの間に、本発明に係る位置決め機構24が設けられている。
位置決め機構24は、電気コネクタ部分17の内周壁17aから筒状部16aの内周壁16dに向けて該筒状部を貫通する貫通孔33と、該貫通孔に取り外し可能に結合される係止ピン34とを備える。
貫通孔33は、内周にねじ溝が形成されたねじ穴からなり、係止ピン34は穴付き止めねじあるいはすり割り付き止めねじのような雄ねじ部材からなる。ねじ穴33は、回転軸21に関して鋭角的に内周壁16dに向けて伸長し、該ねじ穴33に螺合する雄ねじ部材34のねじ穴33から突出する先端とステータ15bのヨーク22の外周面との係合を許す。図示の例では、ヨーク22の外周面には、雄ねじ部材34の先端を受ける凹溝22aが回転軸21と平行に形成されており、この凹溝22aで雄ねじ部材34の先端がステータ15bに係合する。凹溝22aはヨーク22の両端に達する。
雄ねじ部材34は、電気プラグ19の装着前に、例えば六角レンチあるいはマイナスドライバのような回転工具を用いて、電気コネクタ部分17の内方より雄ねじ部材34の先端が凹溝22aの溝面を押圧するように、ステータ15bの外周面に締め付けることができる。この雄ねじ部材34の締め付けにより、ヨーク22すなわちステータ15bはフロントハウジング部材12aに対する回転軸21の軸線方向に沿った移動および回転軸21の回りの移動が阻止されることから、ステータ15bがフロントハウジング部材12aの所定箇所に固定される。
ステータ15bの固定後、電気プラグ19が電気コネクタ部分17に装着され、また回転軸21に気体圧縮機構14、支持部材25および電動モータ15のロータ15aが組み付けられた状態で、回転軸21の先端がフロントハウジング部材12aの軸受20に支持されるように該軸受に組み付けられる。この回転軸21の組み付けにより、電動モータ15のロータ15aがそのステータ15bの内方に位置するように配置され、これにより気体圧縮機構14および電動モータ15のフロントハウジング部材12aへの組み込みが完了し、その後リアハウジング部材12bが前記した締結ボルトによりフロントハウジング部材12aに結合される。
油分離器30は必要に応じて予め気体圧縮機構14に組み付けておくことができ、また回転軸21の組み付け後、気体圧縮機構14に組み付けることができる。
本発明に係る電動気体圧縮機10の分解作業では、前記した組み付け工程と逆の順序で電動モータ15のロータ15aを比較的容易にフロントハウジング部材12aから取り出すことができる。
すなわち、分解作業では、ハウジング12のリアハウジング部材12bがフロントハウジング部材12aから取り外され、回転軸21が該回転軸に組み付けられた気体圧縮機構14、支持部材25および電動モータ15のロータ15aと共に、フロントハウジング部材12aから引き出される。その後、電気プラグ19をフロントハウジング部材12aの電気コネクタ部分17から取り外した状態で、前記回転工具の先端を電気コネクタ部分17を経て雄ねじ部材34に係合させ、この回転工具の回転操作によって雄ねじ部材34の先端とヨーク22に設けられた凹溝22aとの係合が解除される。
ロータ15aのヨーク22は、従来のような圧入、かしめ、あるいは接着手段によって筒状部16aに固定されていないことから、前記した雄ねじ部材34の回転操作によって雄ねじ部材34とロータ15aとの係合を解除することにより、ヨーク22および界磁コイル23からなるロータ15aをフロントハウジング部材12aから容易に引き出すことができる。
また、雄ねじ部材34を受け入れるねじ穴33の開放端は、ハウジング12の径方向外方に開放することなく、電気プラグ19によって封止される電気コネクタ部分17の内方に開放することから、このねじ穴33と雄ねじ部材34との間に格別な封止機構を用いることなく吸入室27の気密性を保持することができる。
また、雄ねじ部材34の先端をステータ15bのヨーク22に形成された凹溝22aに係合させることにより、図2に示したような係止部材1bを用いる必要はなく、吸入室27および該吸入室27に連通する電気コネクタ部分17の内方の空間の係止部材1bによる容量の増大を招くことはない。
雄ねじ部材34として、頭付きのボルトを用いることができるが、スペースの増大を防止する点で、図示のとおり長手方向の軸径が一様な止めねじのような雄ねじ部材34を用いることが望ましい。また、雄ねじ部材34に代えて、ねじ部を有しない係止ピンと、該係止ピンを取り外し可能に凹溝22aに押圧するクランプ機構のような係止機構とで位置決め機構24を構成することができる。しかしながら、構成の簡素化および製造コストの増大を防止する上で、図示のような止めねじの構成を採用することが望ましい。
雄ねじ部材34の先端を受けるステータ15bのヨーク22に形成された凹溝22aを不要とすることができるが、ステータ15bの回転を一層確実に防止する上で、凹溝22aを設け、該凹溝に雄ねじ部材34の先端を係合させることが望ましい。
本発明に係る気体圧縮機10によれば、前記したように、格別なシール機構を用いることなく、また単一の雄ねじ部材34とステータ15bの係合によって該ステータ15bの軸線方向の移動および回転移動を防止することができることから、大型化を招くことなく、また構成の複雑化を招くことなく電動モータ15のステータ15bをハウジング12から取り外し可能に固定することができる。
前記したところでは、気体圧縮機構14としてベーンロータリ式気体圧縮機構の例を示したが、気体圧縮機構としてスクロール式及びその他の圧縮機構を採用することができる。また、電動モータ15についても、前記した多相ブラシレス直流モータの他、種々の電動モータを採用することができる。さらに、冷媒としてR134aのような非炭酸ガス系の冷媒を用いることができる。
10 電動気体圧縮機
12 ハウジング
14 気体圧縮機構
15 電動モータ
15a 電動モータのロータ
15b 電動モータのステータ
16a ハウジングの筒状部
16d 筒状部の内周壁
17 電気コネクタ部分
17a 電気コネクタ部分の内周壁
21 回転軸
22a 凹溝
33 (貫通孔)ねじ穴
34 (係止ピン、雄ねじ部材)止めねじ
12 ハウジング
14 気体圧縮機構
15 電動モータ
15a 電動モータのロータ
15b 電動モータのステータ
16a ハウジングの筒状部
16d 筒状部の内周壁
17 電気コネクタ部分
17a 電気コネクタ部分の内周壁
21 回転軸
22a 凹溝
33 (貫通孔)ねじ穴
34 (係止ピン、雄ねじ部材)止めねじ
Claims (4)
- 気体を圧縮する気体圧縮機構および該気体圧縮機構を駆動する電動モータを気密的に収容する分割可能のハウジングが設けられた気体圧縮機であって、前記ハウジングには前記電動モータの筒状ステータを覆って配置される筒状部が設けられ、該筒状部には前記電動モータの電力を取り入れるべく前記筒状部の径方向外方へ立ち上がり先端が気密的に封止された筒状の電気コネクタ部分が形成され、また、前記ハウジングには、前記コネクタ部分の内周壁から電動モータのステータの外周へ向けて前記筒状部の内周壁を貫通すべく傾斜して配置されかつ先端がステータの周面に係合する位置決め用の係止ピンが取り外し可能に設けられていることを特徴とする電動気体圧縮機。
- 前記ハウジングの電気コネクタ部分には、前記電動モータの回転軸に関して角度的に伸び前記筒状部の内周壁に開放するねじ穴が形成され、前記係止ピンは前記ねじ穴に螺合する雄ねじ部材から成る請求項1に記載の電動気体圧縮機。
- 前記雄ねじ部材は、穴付き止めねじまたはすり割り付き止めねじである請求項2に記載の電動気体圧縮機。
- 前記ステータには、前記モータの前記回転軸に平行に伸びる凹溝が形成され、前記雄ねじ部材の先端が前記凹溝に係合する請求項2に記載の電動気体圧縮機。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (2)
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CN102619755A (zh) * | 2011-01-27 | 2012-08-01 | 东芝开利株式会社 | 压缩机及制冷循环装置 |
JP2014043793A (ja) * | 2012-08-24 | 2014-03-13 | Valeo Japan Co Ltd | 電動圧縮機 |
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2004
- 2004-10-13 JP JP2004298973A patent/JP2006112276A/ja active Pending
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