JP2006111939A - 耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、高炭素含有のパーライト組織の鋼レールにおいて、微量なCoを添加することにより、パーライト組織の耐摩耗性を向上させ、レールの使用寿命を向上させることができる技術の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明は、C:0.65〜1.40%、Co:0.003〜0.10%未満を含有する鋼レールにおいて、該鋼レールの頭表部の少なくとも一部がパーライト組織であることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、重荷重鉄道のレール頭部に要求される耐摩耗性を向上させ、レールの使用寿命を向上させることを目的としたパーライト系鋼レールに関するものである。
海外の重荷重鉄道では、鉄道輸送の高効率化を図るため、貨物の高積載化を進めており、特に急曲線のレールでは、G.C.部(ゲージコーナー部)や頭側部の耐摩耗性が十分確保できず、摩耗によるレール使用寿命の低下が問題となってきている。このような背景から、現用の共析炭素鋼含有の高強度レール以上の耐摩耗性を有するレールの開発が求められるようになってきた。従来、これらの問題を解決するため、本発明者らは下記に示すようなレールを開発している。
(1)過共析鋼(C:0.85超〜1.20%)を用いて、パーライト組織中のラメラ中のセメンタイト体積比率を増加させた耐摩耗性に優れたレール(特許文献1参照)。
(2)過共析鋼(C:0.85超〜1.20%)を用いて、パーライト組織中のラメラ中のセメンタイト体積比率を増加させ、同時に、硬さを制御した耐摩耗性に優れたレール(特許文献2参照)。
これらの特許出願により得られるレールの特徴は、鋼の炭素量を増加し、パーライトラメラ中のセメタイト相の体積比率を増加させ、さらに、硬さを制御することにより、レール頭部のパーライト組織の耐摩耗性を向上させるものであった。
特開平8−144016号公報 特開平8−246100号公報
上記の(1) (2) に示されたこれらの発明に係るレールでは、パーライトラメラ中のセメタイト相の体積比率を増加させる、すなわち、鋼の炭素量を増加させることにより、ある一定レベルの耐摩耗性の向上を図ることができる。しかし、近年、海外の重荷重鉄道では、鉄道輸送のさらなる高効率化を図るため、貨物のより一層の高積載化を進めており、上記(1) (2) に示されたレールでは、レール頭部の耐摩耗性の確保が困難となり、レール使用寿命の低下が大きく低下するといった問題があった。
また、この問題を解決するため、鋼の炭素量をさらに増加させると、パーライト組織の延性や靭性が著しく低下し、頭部の欠陥等からレール折損が発生しやすくなるいという問題点があった。さらに、レールの延性や靭性に有害な初析セメンタイト組織が生成しやすくなり、レール折損が発生しやすくなるいという問題点があった。
このような背景から、高炭素含有のパーライト鋼レールにおいて、鋼の炭素量を大きく増加させずに、耐摩耗性をより一層向上させたレールの提供が望まれるようになってきている。
即ち、本発明は、近年の重荷重鉄道のレール頭部に要求される耐摩耗性を向上させ、レールの使用寿命を向上させることを目的としたものである。
本発明は上記目的を達成するものであって、その要旨とするところは次の通りである。
(1)本発明は質量%で、C:0.65〜1.40%、Co:0.003〜0.10%未満を含有する鋼レールであって、該鋼レールの頭表部の少なくとも一部がパーライト組織であることを特徴とする。
(2)本発明は質量%で、C:0.65〜1.40%、Co:0.003〜0.10%未満、Si:0.10〜2.00%、Mn:0.10〜2.00%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼レールであって、該鋼レールの頭表部の少なくとも一部がパーライト組織であることを特徴とする。
(3)上記(1)〜(2)に記載した本発明に係る鋼レールには、質量%でさらに、下記1)〜9) に記載の成分を選択的に含有させることができる。即ち、
1) Cr:0.05〜2.00%、Mo:0.01〜0.50%の1種または2種、
2) V:0.005〜0.50%、Nb:0.002〜0.050%の1種または2種、
3) B:0.0001〜0.0050%、
4) Cu:0.05〜1.00%、
5) Ni:0.01〜1.00%、
6) Ti:0.0050〜0.0500%、Mg:0.0005〜0.0200%、Ca:0.0005〜0.0150%の1種または2種以上、
7) Al:0.0100〜1.00%の1種、
8) Zr:0.0001〜0.2000%の1種、
9) N:0.0060〜0.0200%の1種、
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を選択することができる。
(4)上記(1)〜(3)に記載した本発明に係る各鋼レールにおいて、頭部コーナー部および頭頂部表面を起点として、少なくとも深さ20mmの範囲がパーライト組織であり、かつ、その硬さがHv300〜500の範囲であることを特徴とする構成でも良い。
本発明によれば、重荷重鉄道で使用されるパーライト組織の鋼レールにおいて、微量のCoを添加することにより、レール頭部の耐摩耗性を向上させ、レールの使用寿命の改善を図ることができる。
以下に本発明について最良の形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明者らはレール鋼の摩耗特性を支配している因子を明らかにするため、長期間にわたり実軌道で使用され、車輪との接触により十分に摩耗したレール頭部の摩耗面の微視組織を観察した。その結果、レール頭部の摩耗面では、使用する前のレールのパーライト組織は全く存在せず、微細に破砕された硬質のセメンタイト相と微細なフェライト組織からなる組織形態であることを確認することができた。
さらに、本発明者らはこの微細フェライト組織とレールの摩耗の関係を調査した結果、レール頭部の摩耗面のフェライト粒径と摩耗量には直線的な相関があり、摩耗面のフェライト粒径の小さいレールは摩耗量が少なく、レールの耐摩耗性は、摩耗面のフェライト粒径の微細化によって向上することを見出した。
これまで本発明者らが実験室において検討した結果から、摩耗面のフェライト粒径を微細化するには、硬質なセメンタイト相の体積比率の増加が有効なことが確認されている。しかし、セメンタイト相の体積比率の増加、すなわち、鋼の炭素量の増加は、上記のような諸問題が発生する。
そこで本発明者らは、鋼の炭素量を増加させずに摩耗面のフェライト粒径を微細化する方法を検討した結果、微量なCoを添加することにより、摩耗面のフェライト粒径の微細化が促進され、パーライト鋼の耐摩耗性がより一層向上することを見出した。
そこで、本発明者らは、ころがり面でのフェライト粒の微細化を促進するのに必要なCoの添加量について検討した。その結果、Co添加量をある一定以上の範囲内に制御することにより、パーライト組織の耐摩耗性が安定的に向上することを確認した。
すなわち、本発明は、高炭素含有の鋼レールにおいて、微量なCoを添加することにより、パーライト組織の耐摩耗性を向上させ、鋼レールの使用寿命を向上させることを目的としたパーライト系鋼レールに関するものである。
次に、本発明の限定理由について詳細に説明する。
(1)鋼レールの化学成分の限定理由
まず、レール鋼の化学成分を上記請求範囲に記載した如く限定した理由について詳細に説明する。
Cは、レール鋼の金属組織においてパーライト変態を促進させると同時に、耐摩耗性を確保するために有効な元素である。C量が0.65%未満では、レール頭部のパーライト組織の耐摩耗性が確保できず、さらに、耐摩耗性に有害な初析フェライト組織が生成し、レールの使用寿命が低下する。また、C量が1.40%を超えると、パーライト組織中に延性や靭性に有害な初析セメンタイト組織が生成することやパーライト組織中のセメンタイト相の密度が増加し、パーライト組織の延性が低下し、レール頭部の耐表面損傷性が大きく低下する。このため、C量を0.65〜1.40%に限定した。なお、レール頭部の耐摩耗性をより一層向上させ、Co添加による十分な耐摩耗性の向上を図るためには、C量を0.85%超とすることが望ましい。
Coは、レール鋼のパーライト組織中のフェライト相に固溶し、レール頭部の摩耗面において、車輪との接触により形成させる微細なフェライト組織をより一層微細化し、耐摩耗性を向上させる元素である。Co量が0.003%未満では、フェライト組織の微細化が図れず、耐摩耗性の向上効果が期待できない。また、Co量を0.10%以上添加しても、上記の効果が飽和し、添加量に応じたフェライト組織の微細化が図れない。また、合金添加コストの増大により鋼レールとしての経済性が低下する。このため、Co量を0.003〜0.10%未満に限定することが好ましい。
また、上記の成分組成で製造される鋼レールは、パーライト組織の硬度(強化)の向上、パーライト組織の延性の向上、溶接熱影響部の軟化の防止、レール頭部内部の断面硬度分布の制御を図る目的で、Si、Mn、Cr、Mo、V、Nb、B、Cu、Ni、Ti、Mg、Ca、Al、Zr、Nの元素のうち、1種または2種以上を必要に応じて添加することができる。
ここで、Siはフェライト相への固溶強化によりレール頭部の硬度(強度)を上昇させ、初析セメンタイト組織の生成を抑制し、硬度と延性を確保する元素である。Mnは焼き入れ性を高め、パーライトラメラ間隔を微細化することにより、パーライト組織の硬度を確保する元素である。Cr、Moは、パーライトの平衡変態点を上昇させ、主に、パーライトラメラ間隔を微細化することによりパーライト組織の硬度を確保する。V、Nbは、熱間圧延後の冷却課程で生成した炭化物や窒化物による析出硬化により、パーライト組織の硬度を向上させる。また、再加熱時に炭化物や窒化物を安定的に生成させ、溶接継ぎ手熱影響部の軟化を防止する。Bは、初析セメンタイト組織の生成を微細化し、同時に、パーライト変態温度の冷却速度依存性を低減させ、レールの延性を向上させ、さらに、レール頭部の硬度分布を均一にする。
Cuは、パーライト組織中のフェライトに固溶し、パーライト組織の硬度を高める。Niは、Cu添加による熱間圧延時の脆化を防止し、同時に、パーライト鋼の硬度を向上させ、さらに、溶接継ぎ手熱影響部の軟化を防止する。Tiは、熱影響部の組織の微細化を図り、溶接継ぎ手部の脆化を防止する。Mg、Caは、レール圧延時においてオーステナイト粒の微細化を図り、同時に、パーライト変態を促進し、パーライト組織の延性を向上させる。Alは、共析変態温度を高温側へ移動させ、パーライト組織を強化し、レールの耐摩耗性の向上させる。さらに、共析炭素量を高炭素側へ移動させ、初析セメンタイト組織の生成を抑制する。Zrは、ZrO介在物が高炭素レール鋼の凝固核となり、凝固組織の等軸晶化率を高めることにより、鋳片中心部の偏析帯の形成を抑制し、初析セメンタイト組織の厚さを微細化し、レールの延性低下を防止する。Nはオーステナイト粒界からのパーライト変態を促進させ、パーライト組織を微細にすることより、延性を向上させることが主な添加目的である。
これらの成分の限定理由について、以下に詳細に説明する。
Siは、製鋼時の脱酸剤として必須の成分である。また、パーライト組織中のフェライト相への固溶強化によりレール頭部の硬度(強度)を上昇させる元素である。さらに、過共析鋼において、初析セメンタイト組織の生成を抑制し、延性の低下を抑制する元素である。
しかし、Si量が0.10%未満では、これらの効果が十分に期待できない。また、Si量が2.00%を超えると、熱間圧延時に表面疵が多く生成することや、酸化物の生成により溶接性が低下する。さらに、焼入性が著しく増加し、レール頭部の耐摩耗性に有害なマルテンサイト組織が生成する。このため、Si量を0.10〜2.00%に限定することが好ましい。
Mnは、焼き入れ性を高め、パーライトラメラ間隔を微細化することにより、パーライト組織の硬度を確保し、耐摩耗性を向上させる元素である。しかし、Mn量が0.10%未満では、その効果が小さく、レールに必要とされる耐摩耗性の確保が困難となる。また、Mn量が2.00%を超えると、焼入性が著しく増加し、レール頭部の耐摩耗性に有害なマルテンサイト組織が生成し易くなる。このため、Mn量を0.10〜2.00%に限定することが好ましい。
Crは、パーライトの平衡変態点を上昇させ、結果としてパーライト組織を微細にして高硬度(強度)化に寄与すると同時に、セメンタイト相を強化して、パーライト組織の硬度(強度)を向上させることにより耐摩耗性を向上させる元素であるが、Cr量が0.05%未満では、その効果は小さい。また、Cr量が2.00%を超えると、焼入性が著しく増加し、マルテンサイト組織が多量に生成し、レール頭部の耐摩耗性が低下する。このため、Cr量を0.05〜2.00%に限定することが好ましい。
Moは、Cr同様パーライトの平衡変態点を上昇させ、結果としてパーライト組織を微細にすることにより高硬度(強度)化に寄与し、パーライト組織の硬度(強度)を向上させる元素であるが、Mo量が0.01%未満では、その効果が小さく、レール鋼の硬度を向上させる効果が全く見られなくなる。また、Mo量が0.50%を超えると、パーライト組織の変態速度が著しく低下し、レール頭部の耐摩耗性に有害なマルテンサイト組織が生成しやすくなる。このため、Mo添加量を0.01〜0.50%に限定することが好ましい。
Vは、熱間圧延後の冷却課程で生成したV炭化物、V窒化物による析出硬化により、パーライト組織の硬度(強度)を高めるのに有効な元素である。また、Ac1点以下の温度域に再加熱された熱影響部において、比較的高温度域でV炭化物やV窒化物を生成させ、溶接継ぎ手熱影響部の軟化を防止するのに有効な元素である。しかし、V量が0.005%未満では、その効果が十分に期待できず、パーライト組織の硬度の向上や延性の改善は認められない。また、V量が0.50%を超えると、疲労き裂の起点となる粗大なVの炭化物やVの窒化物が生成し、レール頭部の耐内部疲労損傷性が低下する。このため、V量を0.005〜0.50%に限定することが好ましい。
Nbは、熱間圧延後の冷却課程で生成したNb炭化物、Nb窒化物による析出硬化により、パーライト組織の硬度(強度)を高めるのに有効な元素である。また、Ac1点以下の温度域に再加熱された熱影響部において、低温度域から高温度域までNbの炭化物やNb窒化物を安定的に生成させ、溶接継ぎ手熱影響部の軟化を防止するのに有効な元素である。しかし、その効果は、Nb量が0.002%未満では、その効果は期待できず、パーライト組織の硬度の向上や延性の改善は認められない。また、Nb量が0.050%を超えると、疲労き裂の起点となる粗大なNbの炭化物やNbの窒化物が生成し、レール頭部の耐内部疲労損傷性が低下する。このため、Nb量を0.002〜0.050%に限定することが好ましい。
Bは、旧オーステナイト粒界に鉄炭ほう化物を形成し、初析セメンタイト組織の生成を微細化し、同時に、パーライト変態温度の冷却速度依存性を低減させ、頭部の硬度分布を均一化することにより、レールの延性低下を防止し、高寿命化を図る元素である。B量が0.0001%未満では、その効果は十分でなく、初析セメンタイト組織の生成やレール頭部の硬度分布には改善が認められない。また、B量が0.0050%を超えると、旧オーステナイト粒界に、疲労き裂の起点となる粗大な鉄の炭ほう化物が生成し、レール頭部の耐内部疲労損傷性が大きく低下することから、B量を0.0001〜0.0050%に限定することが好ましい。
Cuは、パーライト組織中のフェライトに固溶し、固溶強化によりパーライト組織の硬度(強度)を向上させる元素である。Cu量0.05%未満では、その効果が期待できない。また、Cu量が1.00%を超えると、著しい焼入れ性向上により、レール頭部の耐摩耗性に有害なマルテンサイト組織が生成しやすくなる。さらに、パーライト組織中のフェライト相の延性が著しく低下し、レール頭部の耐表面損傷性が低下する。このため、Cu量を0.05〜1.00%に限定することが好ましい。
Niは、Cu添加による熱間圧延時の脆化を防止し、同時に、フェライトへの固溶強化によりパーライト鋼の高硬度(強度)化を図る元素である。さらに、溶接熱影響部においては、Tiと複合でNiTiの金属間化合物が微細に析出し、析出強化により軟化を抑制する元素である。Ni量が0.01%未満では、その効果が著しく小さい。また、Ni量が1.00%を超えると、パーライト組織中のフェライト相の延性が著しく低下し、レール頭部の耐表面損傷性が低下する。このため、Ni量を0.01〜1.00%に限定することが好ましい。
Tiは、溶接時の再加熱において析出したTiの炭化物、Tiの窒化物が溶解しないことを利用して、オーステナイト域まで加熱される熱影響部の組織の微細化を図り、溶接継ぎ手部の脆化を防止するのに有効な成分である。しかし、Ti量が0.0050%未満では、その効果は少ない。また、Ti量が0.0500%を超えると、疲労き裂の起点となる粗大なTiの炭化物、Tiの窒化物が生成して、レール頭部の耐内部疲労損傷性が大きく低下することから、Ti量を0.0050〜0.0500%に限定することが好ましい。
Mgは、O、または、SやAl等と結合して微細な酸化物を形成し、レール圧延時の再加熱において、結晶粒の粒成長を抑制し、オーステナイト粒の微細化を図り、パーライト組織の延性を向上させるのに有効な元素である。さらに、MgO、MgSがMnSを微細に分散させ、MnSの周囲にMnの希薄帯を形成し、パーライト変態の生成に寄与し、その結果、パーライトブロックサイズを微細化することにより、パーライト組織の延性を向上させるのに有効な元素である。しかし、Mg量が0.0005%未満では、その効果は弱い。また、Mg量が0.0200%を超えると、疲労き裂の起点となるMgの粗大酸化物が生成し、レール頭部の耐内部疲労損傷性を低下させるため、Mg量を0.0005〜0.0200%に限定することが好ましい。
Caは、Sとの結合力が強く、CaSとして硫化物を形成し、さらに、CaSがMnSを微細に分散させ、MnSの周囲にMnの希薄帯を形成し、パーライト変態の生成に寄与し、その結果、パーライトブロックサイズを微細化することにより、パーライト組織の延性を向上させるのに有効な元素である。しかし、Ca量が0.0005%未満では、その効果は弱い。しかし、Ca量が0.0150%を超えると、疲労き裂の起点となるCaの粗大酸化物が生成し、レール頭部の耐内部疲労損傷性を低下させるため、Ca量を0.0005〜0.0150%に限定することが好ましい。
Alは、製鋼時の脱酸剤として必須の成分である。また、共析変態温度を高温側へ、共析炭素量を高炭素側へ移動させる元素であり、パーライト組織の高強度化と初析セメンタイト組織の生成抑制に有効な元素である。しかし、Al量が0.0100%以下では、その効果は弱い。また、Al量が1.00%を超えると、鋼中に固溶させることが困難となり、疲労き裂の起点となる粗大なアルミナ系介在物が生成し、レール頭部の耐内部疲労損傷性が低下する。また、溶接時に酸化物が生成し、溶接性が著しく低下するため、Al量を0.0100〜1.00%に限定することが好ましい。
Zrは、ZrO介在物がγ−Feとの格子整合性が良いため、γ−Feが凝固初晶である高炭素レール鋼の凝固核となり、凝固組織の等軸晶化率を高めることにより、鋳片中心部の偏析帯の形成を抑制し、レール偏析部に生成する初析セメンタイト組織の生成を抑制する元素である。しかし、Zr量が0.0001%以下では、ZrO系介在物の数が少なく、凝固核として十分な作用を示さない。その結果、偏析部に初析セメンタイト組織が生成し、レールの延性を低下させる。また、Zr量が0.2000%を超えると、疲労き裂の起点となる粗大Zr系介在物が多量に生成し、レール頭部の耐内部疲労損傷性が低下する。このため、Zr量を0.0001〜0.2000%に限定することが好ましい。
Nは、オーステナイト粒界に偏析することにより、オーステナイト粒界からのパーライト変態を促進させ、パーライトブロックサイズを微細化することにより、パーライト組織の延性を向上させるのに有効な元素である。しかし、N量が0.0060%未満では、その効果が弱い。N量が0.0200%を超えると、鋼中に固溶させることが困難となり、疲労損傷の起点となる気泡が生成し、レール頭部の耐内部疲労損傷性が低下する。このため、N量を0.0060〜0.0200%に限定することが好ましい。
なお、レール鋼においては、Nは不純物として最大0.0050%程度含まれる。したがって、上記の効果を得るためには、Nは少なくとも0.0060%以上の添加が必要である。
上記のような成分組成で構成されるレール鋼は、転炉、電気炉などの通常使用される溶解炉で溶製を行い、この溶鋼を造塊・分塊あるいは連続鋳造し、さらに熱間圧延を経て目的の形状の鋼レールとして製造される。次に、この熱間圧延した高温度の熱を保有する鋼レール、あるいは熱処理する目的で高温に再加熱されたレール頭部に加速冷却を施すことにより、レール頭部において、高硬度なパーライト組織を安定的に生成させることが可能となる。
(2)レール頭部のパーライト組織の硬さとその範囲の限定理由
次に、鋼レールの頭部コーナー部および頭頂部表面を起点として、少なくとも深さ20mmの範囲を、硬さHv300〜500の範囲のパーライト組織に限定することが好ましい理由について以下に説明する。
まず、硬さHv300〜500の範囲のパーライト組織の範囲を頭部コーナー部および頭頂部表面を起点として、少なくとも深さ20mmの範囲に限定することが好ましい理由について説明する。
硬さHv300〜500のパーライト組織の存在する範囲が、頭部コーナー部および頭頂部の該頭部表面を起点として深さ20mm未満では、重荷重鉄道のレールにおいて、耐摩耗性を維持するには小さく、十分なレール使用寿命の向上が図れない。また、硬さHv300〜500のパーライト組織の存在する範囲が、頭部コーナー部および頭頂部の該頭部表面を起点として深さ30mm以上であれば、さらにレール使用寿命が向上し、より望ましい。
次に、頭部コーナー部および頭頂部の該頭部表面を起点として深さ20mmの範囲のパーライト組織の硬さをHv300〜500の範囲に限定することが好ましい理由について説明する。
本発明に係るレール鋼の成分系では、パーライト組織の硬さがHv300未満になると、レール頭部の耐摩耗性の確保が困難となり、レールの使用寿命が低下する。また、鋼レールにおいて車両の車輪と接するころがり面に、塑性変形起因のフレーキング損傷が発生し、レール頭部の耐表面損傷性が大きく低下する。また、パーライト組織の硬さがHv500を超えると、パーライト損傷の延性が著しく低下し、ころがり面のスポーリング損傷が発生し、レール頭部の耐表面損傷性が低下する。このためパーライト組織の硬さをHv300〜500の範囲に限定することが好ましい。
ここで、図1に本発明の耐摩耗性に優れた高炭素パーライト系鋼レールの第1実施形態における、頭部断面表面位置での呼称、および、硬さHv300〜500のパーライト組織が必要な領域を示す。
本実施形態の鋼レールAはレール頭部Bと脚柱部Cと脚部Dとからなり、前記レール頭部Bにおいて、1は頭頂部、2は該頭頂部1の両側に形成されている頭部コーナー部であり、頭部コーナー部2の一方は車輪と主に接触するゲージコーナー(G.C.)部である。
本願明細書で規定したレール頭表部(請求項1、2において規定)とは、前記頭部コーナー部2、頭頂部1の表面を起点として深さ5mmまでの範囲を示し、少なくともこの部位に上記の成分範囲のパーライト組織が配置されていれば、鋼レールAにおいて耐摩耗性の向上が図れる。
また、本願明細書で限定した硬さHv300〜500のパーライト組織(請求項12において規定)は、頭部コーナー部2、頭頂部1の表面を起点として深さ20mmまでの範囲、すなわち、少なくとも図1中の斜線で示す範囲内に配置されていれば、鋼レールAとしての耐摩耗性がより一層確保され、鋼レールAの使用寿命の向上が図れる。
したがって、硬さHv300〜500のパーライト組織は、車輪と鋼レールAが主に接するレール頭部表面近傍に配置することが望ましく、それ以外の部分はパーライト組織以外の金属組織であってもよく、特に限定されるものではない。
なお、レール頭部Bにおいて、硬さHv300〜500のパーライト組織を得る方法としては、圧延後、または、再加熱後のオーステナイト領域のある高温のレール頭部に加速冷却を行うことが望ましい。加速冷却の方法としては、特開平8−246100号公報、特開平9−111352号公報等に記載されているような方法で熱処理を行うことにより、所定の組織と硬さを得ることができる。
例えば、特開平8−246100号公報に記載されている方法の一例として、高温に加熱された鋼レールAの頭部をオーステナイト域温度から冷却停止温度700〜500℃までの間を1〜10℃/secで加速冷却する条件を選択することにより、粗大で、かつ、硬さの低いパーライト組織および靭性・耐摩耗性に有害なマルテンサイト組織を生成しないようにして、低温度域で硬さの高いパーライト組織を生成させるという条件を選択することができる。
また、本発明に係るレール頭部の金属組織は、上記限定のようなパーライト組織であることが望ましい。しかし、レールの成分系や熱処理製造方法によっては、パーライト組織中に、微量な初析フェライト組織、初析セメンタイト組織、ベイナイト組織やマルテンサイト組織が混入することがある。しかし、これらの組織が混入しても、レール頭部の耐摩耗性には大きな悪影響を及ぼさないため、本願の耐摩耗性に優れたパーライト系レールの組織としては、若干の初析フェライト組織、初析セメンタイト組織、ベイナイト組織、マルテンサイト組織の混在も含んでいるものとする。
次に、本発明の実施例について説明する。
表1に本発明に係る各レール鋼の化学成分、レール頭部のミクロ組織(頭表面下2mm、20mm)、レール頭部の硬さ(頭表面下2mm、20mm)を示す。また、表1には図2に示す強制冷却条件下における西原式摩耗試験での70万回繰り返し後のレール頭部材料の摩耗量も併記した。なお、図2において、3はレール試験片、4は相手材(車輪材)、5は圧搾空気などの冷媒を噴出可能な冷却用ノズルである。
図3は表1と表2に示す摩耗試験に用いた試験片をレール頭部Bから採取した位置を図示したものである。
表2に比較例としての各レール鋼の化学成分、レール頭部のミクロ組織(頭表面下2mm、20mm)、レール頭部の硬さ(頭表面下2mm、20mm)を示す。また、表2には図2に示す強制冷却条件下における西原式摩耗試験での70万回繰り返し後のレール頭部材料の摩耗量も併記した。
Figure 2006111939
Figure 2006111939
なお、表1、2に示す試験結果を得るために適用した各レール鋼の構成は以下のとおりである。
○本発明レール鋼(14本)。表1に符号A〜Nで示す。
上記成分範囲内で、レール頭表部の少なくとも一部がパーライト組織であることを特徴とする耐摩耗性および延性に優れたパーライト系鋼レール。
○比較レール鋼(12本)。表2に符号O〜Zで示す。
符号O〜Q:C、SiおよびMnの添加量が上記請求範囲外の比較レール鋼(3本)。
符号R〜Z:Coの添加量が上記請求範囲外の比較レール鋼(9本)。
図4は表1に示す本発明レール鋼(符号:A〜N)と表2に示す比較レール鋼(符号:R〜Z)の摩耗試験結果における炭素量と摩耗量の関係を示したものである。
各種試験は次のとおりとした。
○摩耗試験
試験機:西原式摩耗試験機(図2参照)
試験片形状:円盤状試験片(外径:30mm、厚さ:8mm)
試験片採取位置:レール頭部表面下2mm(図3参照)
試験荷重:686N(接触面圧640MPa)
すべり率:20%
相手材:パーライト鋼(Hv380)
雰囲気:大気中
冷却:圧搾空気による強制冷却(流量:100Nl/min)
繰返し回数:70万回
表1、表2に示すように、本発明に係るレール鋼(符号:A〜N)では、比較レール鋼(符号:O〜Q)と比べて、C、Si、Mnの添加量をある一定範囲内に納めることにより、レールの耐摩耗性や延性に悪影響を与える初析セメンタイト組織やマルテンサイト組織などを生成させず、耐摩耗性に優れたパーライト組織とすることができた。
また、表1、表2に示すように、本発明レール鋼(符号:A〜N)は、比較レール鋼(符号:R〜Z)と比べて、Co量をある一定範囲内に納めることにより、パーライト組織を呈するレールの耐摩耗性をより一層向上させることが可能となった。
以上の摩耗試験の結果を鋼の炭素量との相関でまとめると、図4に示すように、同一炭素量では、Co添加量が0.003%未満のレール鋼と比較して、微量のCoを添加(0.003〜0.10mass%)したレール鋼は、摩耗量が少なく、耐摩耗性が顕著に向上していることを確認できた。
なお、図4に示す関係は、表1に示す各試料の炭素量並びに摩耗量と表2に示す各試料の炭素量並びに摩耗量に着目してプロットしたものである。
また、表1と表2に示す各試料の元素の含有量と試験結果について説明すると、表2の試料OはCを好ましい範囲(0.65〜1.40%)よりも多く含有した試料であるが、初析セメンタイトが析出して硬さが上昇し、試料PはSiを好ましい範囲(0.10〜2.00%)よりも多くした試料であるが、マルテンサイトが析出して硬さが上昇し、摩耗量が大幅に上昇し、試料QはMnを好ましい範囲(0.10〜2.00%)よりも多くした試料であるが硬さが上昇し、摩耗量も多かった。
また、試料R〜ZはCo含有量を好ましい範囲(0.003〜0.10%未満)よりも低くしてC量を好ましい範囲内で増減し、Si、Mn量についても好ましい範囲とした試料であるが、いずれの試料においても摩耗量は高めとなる結果となった。
これらに対しCとCoとSiとMnについて本発明の好ましい範囲を満足させた表1に示す試料はいずれもパーライトを主体とする組織であるか、若干の初析フェライトあるいは初析セメンタイトを有する組織であるが、いずれも目的のパーライトを主体とする組織となっている。
図1は本発明に係る耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レールの一実施形態における頭部断面表面位置での呼称、および、同鋼レールにおいて高硬度のパーライト組織が必要とされる領域を示す図である。 図2は西原式摩耗試験機の概略構成を示す説明図である。 図3は表1と表2に示す実施例並びに比較例の摩耗試験に用いた試験片の鋼レールに対する採取位置を示す図。 図4は表1に示す本発明に係る鋼レール試験片(符号:A〜N)と表2に示す比較例の鋼レール試験片(符号:R〜Z)の個々の摩耗試験結果における炭素量と摩耗量の関係を示す図である。
符号の説明
A:鋼レール、
B:レール頭部、
C:脚柱部、
D:脚部、
1:頭頂部、
2:頭部コーナー部、
3:レール試験片、
4:相手材、
5:冷却用ノズル、

Claims (12)

  1. 質量%で、
    C:0.65〜1.40%、Co:0.003〜0.10%未満
    を含有する鋼レールであって、該鋼レールの頭表部の少なくとも一部がパーライト組織であることを特徴とする耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール。
  2. 質量%で、
    C:0.65〜1.40%、Co:0.003〜0.10%未満、Si:0.10〜2.00%、Mn:0.10〜2.00%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼レールであって、該鋼レールの頭表部の少なくとも一部がパーライト組織であることを特徴とする耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール。
  3. 質量%で、さらに、
    Cr:0.05〜2.00%、Mo:0.01〜0.50%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール。
  4. 質量%で、さらに、
    V:0.005〜0.50%、Nb:0.002〜0.050%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール。
  5. 質量%で、さらに、
    B:0.0001〜0.0050%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール。
  6. 質量%で、さらに、Cu:0.05〜1.00%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール。
  7. 質量%で、さらに、Ni:0.01〜1.00%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール。
  8. 質量%で、さらに、Ti:0.0050〜0.0500%、Mg:0.0005〜0.0200%、Ca:0.0005〜0.0150%の1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール。
  9. 質量%で、さらに、Al:0.0100〜1.00%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール。
  10. 質量%で、さらに、
    Zr:0.0001〜0.2000%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール。
  11. 質量%で、さらに、N:0.0060〜0.0200%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール。
  12. 請求項1〜11に記載の鋼レールにおいて、頭部コーナー部および頭頂部表面を起点として、少なくとも深さ20mmの範囲がパーライト組織であり、かつ、その硬さがHv300〜500の範囲であることを特徴とする耐摩耗性に優れたパーライト系鋼レール。

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