JP2006110432A - 磁気分離回収装置 - Google Patents

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和夫 中津
Kazunao Okamoto
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Abstract

【課題】 簡易な機構により、磁気を用いて流体中に含まれる切屑等の磁性体を流体中から積極的に分離回収するとともに、装置構成と磁力との関係からより効果的に磁性体を流体中から分離回収することを可能とする磁気分離回収装置を提供する。
【解決手段】 永久磁石203の表面と筒状管210の内面との距離(W)を43mmに設定することにより、永久磁石203に対向する筒状管210の内面領域の磁力を2×10-2テスラ(T)以上にし、切屑含有切削油1に含まれる切屑1Bを確実に捕獲する。
【選択図】 図6

Description

この発明は、回転機器の切削油、研削クーラント、切削クーラント、洗浄油、シール水、単なる水、流動性を有する粉体等の流体中に含まれる切屑、鉄粉等の磁性体を、流体中から分離回収するための、磁気分離回収装置に関する。
金属切削加工機の切削時において、回転機器の潤滑油、クーラント、切削クーラント等に用いられる油、水溶性油等の液体(以下、単に油等と称する)は、循環させて用いられる。この油には切屑、鉄粉等(以下、単に切屑等と称する。)が含まれているため、工作機械に戻す前に、油の中から切屑を除去する必要がある。そこで、この目的を達成するための装置が、下記特許文献1および特許文献2に記載されている。
これらの特許文献に開示される装置は、磁気を用いて油等の中に含まれた切屑等を油等中から分離回収する構成が開示されている。しかし、いずれの構成においても、磁気部材に吸着された切屑等を、この磁気部材から分離させるために、へら状部材を用いて強制的に磁気部材から剥ぎ取っている。また、剥ぎ取られた磁気部材を回収するために、電動機等による駆動装置を用いた大掛かりな搬送機構を採用している。そのため、装置の複雑化、大型化を招き、また、搬送機構の採用による駆動動力が必要となる。
特開平07−303810号公報 特開平11−114326号公報
この発明は、磁気分離回収装置において、簡易な機構により、磁気を用いて流体中に含まれる切屑等の磁性体を流体中から積極的に分離回収するとともに、装置構成と磁力との関係からより効果的に磁性体を流体中から分離回収することを可能とする磁気分離回収装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明に基づいた磁気分離回収装置においては、流体中に含まれる磁性体を、磁力を用いて上記流体中から分離回収するための、磁気分離回収装置であって、上記流体中に磁性体が含まれる磁性体含有流体を流すための流路の一部を規定する筒状管と、上記筒状管の内部に収容され、上記筒状管との隙間領域に上記磁性体含有流体を所定方向に流動させることにより、上記磁性体含有流体中から上記磁性体を分離するための分離手段と、上記磁性体含有流体から分離された上記磁性体を回収するため、上記分離手段の回転方向の先端側に設けられる磁性体回収領域とを備えている。
また、上記分離手段は、上記磁性体含有流体に磁力を及ぼすため螺旋状に配置される螺旋磁気部材と、上記螺旋磁気部材を筒状に包むように覆い、上記螺旋磁気部材からの磁力に基づきその表面に上記磁性体含有流体に含まれる磁性体を磁着させるとともに、上記螺旋磁気部材に対して軸周りに相対的に回転可能なマグネットカバーとを有し、上記螺旋磁気部材に対向する上記筒状管の内面領域の磁力が2×10-2テスラ(T)以上であることを特徴としている。
また、上記発明において他の形態として、上記螺旋磁気部材は、固定筒の外表面に螺旋状に配列された複数のネオジム磁石を有し、上記ネオジム磁石に対向するマグネットカバーの外表面での磁力が0.2テスラ(T)以上であり、上記磁石の表面と上記筒状管の内面との距離が、略43mm以下となるように設けられている。
この発明に基づいた磁気分離回収装置によれば、簡易な機構により、磁気を用いて流体中に含まれる切屑等の磁性体を流体中から積極的に分離回収するとともに、装置構成と磁力との関係を最適化することで効果的に磁性体を流体中から分離回収することを可能とする。
以下、本発明に基づいた各実施の形態について、図を参照しながら説明する。なお、各実施の形態において、同一または相当部分については、同一の参照番号を付し、特に必要がない限り、重複する説明は繰り返さないこととする。なお、以下に示す各実施の形態においては、磁気分離装置として、切削機器の切削液内に含まれる切屑等を分離して、切削液を戻す場合について述べているが、他の利用形態として、回転機器の潤滑油に含まれる鉄粉の分離、製薬会社および食品会社などにおいて、流体原料に含まれる磁性体粒子(Cr鋼等)を分離するために用いることも可能である。さらに、流動性のある粉体に含まれる磁性体粒子を分離するために用いることも可能である。
また、以下の各実施の形態においては、磁性体含有流体の自然落下による位置エネルギを回転エネルギに変換する場合について述べているが、磁性体含有流体を移動させる方法として、自然落下だけでなく、吐出圧力を用いた磁性体含有流体の噴出、モータ、ポンプ等を用いた磁性体含有流体の噴出、補助的に駆動装置を用いて磁性体含有流体を噴出させ、磁性体含有流体が有する運動エネルギを回転エネルギに変換させることも可能である。
(実施の形態1)
(磁気分離回収装置100の全体構成)
まず、図1から図3を参照して、実施の形態1における磁気分離回収装置100の全体構成について説明する。なお、図1から図3は、本実施の形態における磁気分離回収装置100の構成を示す正面図、平面図、および、左側面図である。この磁気分離回収装置100は、各構成機器を配設するため、一方向に延びる箱型のフレーム部材101を有している。フレーム部材101の上面側には、両側部には、軸受102,102が取り付けられ、この軸受102,102によって、後述する分離手段を構成する螺旋マグネット部材200の一構成要素である回転軸201を回転可能に軸支持している。この回転軸201の一方端側は、軸受102から突出するように設けられ、端部にはプーリ103が取り付けられている。
フレーム部材101の一方寄り(図1においては右側寄り)の領域の回転軸201には、螺旋マグネット部材200が設けられている。なお、この螺旋マグネット部材200の具体的構成については後述する。さらに、この螺旋マグネット部材200を取囲むように、筒状管210が配設されている。この筒状管210の一方側には、切屑含有切削油1を内部に導入するための切削油導入管211が連通され、また、筒状管210の他方側には、螺旋マグネット部材200により切屑1Bが分離された切削油1Aを排出するための切削油出口210dが設けられている。
筒状管210の下流側に位置する切削油出口210d側には、筒状管210から露出するように他方端側に延びる螺旋マグネット部材200を覆うようにガイドボックス110が設けられている。このガイドボックス110はその下方において、筒状管210の切削油出口210dから排出された切削油1Aを受けるとともに、後述の変換手段としての回転ドラム300に切削油1Aを案内するための切削油出口110aを有し、この切削油出口110aには、切削油導入管301aが連結されている。
回転ドラム300は、箱型の受槽301と、この受槽301内に収容され、放射状に配設される複数枚の水受羽根303を有する回転軸302とを有している。回転軸302は受槽301に対してシールを施された状態で外部に突出し、フレーム101に設けられた3箇所の軸受105において回転可能に軸支持されている。また、この回転軸302の一方端側は、回転軸受105から突出するように設けられ、端部にはプーリ106が取り付けられている。プーリ103とプーリ106との間にはプーリベルト104が巻き掛けられ、回転軸302の回転が、プーリ106、プーリベルト104、および、プーリ103を介して、回転軸201に伝達する回転伝達機構を構成している。なお、プーリ103の径は約100mm、プーリ106の径は約50mm、プーリの中心間距離は約250mmである。受槽301の下面は、切削油1Aの外部への排出を促すように傾斜面が設けられ、この傾斜面の下端側には、切削油排出口301bが設けられている。
螺旋マグネット部材200の他方端側には、磁性体回収領域として、螺旋マグネット部材200の表面に着磁し、この他方端側にまで搬送されてきた切屑1Bを掻き落とすためのスクレーパ120と、このスクレーパ120によって掻き落とされた切屑1Bを回収するための切屑回収ボックス130が配設されている。なお、本実施の形態における磁気分離回収装置100の外形寸法は、最大幅約900mm、最大高さ約610mm、最大奥行き約320mm程度である。
(切屑分離)
上記構成からなる磁気分離回収装置100を用いて切屑含有切削油1から、切屑1Bを分離する場合には、まず、貯油タンク400に蓄積された切屑含有切削油1を、配管401およびポンプ402を用いて汲み上げ、筒状管210に設けられた切削油導入管211に導入する。筒状管210内に導入された切屑含有切削油1は、筒状管210の内面と螺旋マグネット部材200の外周面との間によって規定される流路を下流側に向かって流れる。切屑含有切削油1から螺旋マグネット部材200によって分離された切屑1Bは、螺旋マグネット部材200によってその他方端側にまで搬送され、スクレーパ120によって掻き落とされて、切屑回収ボックス130に回収される。
また、切屑1Bが分離された切削油1Aは、筒状管210に設けられた切削油排出口210aから回転ドラム300内に流出し、切削油1Aの自然落下により、水受羽根303が移動し、回転軸302を回転させることとなる。つまり、切削油1Aの有するエネルギが、回転エネルギに変換され、回転軸302に回転運動を与えることを可能としている。さらに、回転軸302が回転することにより、回転軸302の回転が、プーリ106、プーリベルト104、および、プーリ103を介して、回転軸201に伝達し、筒状管210内の螺旋マグネット部材200が回転することとなる。
(螺旋マグネット部材200の詳細構造)
次に、図4および図5を参照して、螺旋マグネット部材200の詳細構造について説明する。なお、図4は、螺旋マグネット部材200の全体構成を示す図であり、一部内部構造を明確にするために破断して図示している。また、図5は、永久磁石203の形状を示す図である。両図を参照して、この螺旋マグネット部材200は、回転軸201と、この回転軸201に固定されるマグネット固定筒202とを有している。このマグネット固定筒202には鋼管が用いられ、外径(L2)は約70mm程度である。マグネット固定筒202の外表面には、ブロック型の永久磁石203が、全体として螺旋形状となるように所定のピッチで配置されている。
永久磁石203の形状は、図5の(a)正面図、(b)左側面図に示すように、断面が扇型の形状を有し、底面203aは平面であり、表面203bは上方に吐出する湾曲形状を有し、長さ(P)は約50mm、高さは約15mm、幅は約30mmである。また、表面203bの曲率半径は、約48.5mmである。永久磁石203の材質としては、比較的強力な磁力を発生させることが要求されるため、希土類(Nd、Fe、B)磁石を用いることが好ましい。本実施の形態においては、ネオジム製の永久磁石を用いている。永久磁石203の配置は、図4に示すように、永久磁石203の長さ(P)の半分のピッチである25mm(P/2)のピッチで、永久磁石203の表面の磁性が交互に反対となるように配置されている(N極→S極→N極→S極・・・)。
さらに、螺旋状に配置された永久磁石203の外表面には、永久磁石203が取り付けられたマグネット固定筒202に対して、軸周りに相対的に回転可能な筒状のマグネットカバー204が設けられている。本実施の形態においては、マグネットカバー204には、ステンレス製のパイプが用いられ、外径は約105mmであり、マグネットカバー204の内周面と永久磁石203の表面とのクリアランスは約1mm〜2mm程度である。本実施の形態においては、マグネット固定筒202を回転軸201に連結させていることから、マグネットカバー204は、フレーム101に固定的に設けられている。なお、マグネットカバー204を回転軸201に連結させ、マグネット固定筒202をフレーム101に固定的に設ける構成の採用も可能である。
上記構成からなる螺旋マグネット部材200において、図6に示すように、マグネットカバー204と筒状管210との間において切屑含有切削油1を流すための流路が形成され、切屑含有切削油1に含まれる切屑1Bが、永久磁石203の磁力に基づき、マグネットカバー204の表面に着磁することになる。さらに、永久磁石203は螺旋状に配置されて軸周りに回転していることから(本実施の形態の場合、図6の右側から見て、マグネット固定筒202を反時計回転方向に回転)、見かけ上マグネットカバー204の表面に生じる磁界Mは、図7に示すように、右側から左側に向かって移動することとなり、切屑含有切削油1を流す方向と同じ方向に切屑1Bを搬送することが可能となる。
ここで、切屑1Bを吸引するための永久磁石203の磁力について説明する。図8は、永久磁石203と切屑1Bとの距離の関係を示す図であり、切屑含有切削油1に最も含まれる含有確の高い、大きさが約0.5mm〜1.0mmを切屑1Bとして配置した。様々な磁力を有する永久磁石203を用いて実験した結果、永久磁石203と切屑1Bとの距離Wに関係なく、切屑1Bに及ぶ磁力が200ガウス(2×10-2テスラ(T))以上であれば、切屑1Bを永久磁石203により磁着できることが分かった。
そこで、図9(a)に示すように、本実施の形態における螺旋マグネット部材200において、まず、表面磁力が、約5600ガウス(×10-4テスラ(T))の範囲ある各永久磁石203(磁石A〜Iと標記)において、各永久磁石203の表面中心位置から半径方向に遠ざかった各距離位置(3mm位置(マグネットカバー204の外表面位置)から、5mm間隔で53mmまで)での磁力を測定した。測定結果を表に表わしたものが図9(b)であり、縦軸にガウス(10-2テスラ(T))、横軸に永久磁石203の表面からの距離をとって、グラフに表わしたものが、図9(c)である。永久磁石203からの磁力が200ガウス(2×10-2テスラ(T))以上となるのは、図9(b)から、少なくと43mm以下であれば良いことが分かる。
本実施の形態においては、再び図6を参照して、永久磁石203の表面と筒状管210の内面との距離(W)を43mmに設定している。これにより、永久磁石203に対向する筒状管210の内面領域の磁力を2×10-2テスラ(T)以上にすることができ、切屑含有切削油1に含まれる切屑1Bを確実に捕獲することが可能となる。なお、永久磁石203の表面と筒状管210の内面との距離(W)は43mmに限定されず、43mm以下で、切屑含有切削油1の流れに悪影響を与えない範囲で設定されるものである。
なお、他の形態として、マグネット固定筒202の外表面に配置した永久磁石(ネオジム磁石)203の表面での磁力が0.56テスラ(T)、永久磁石203の表面とマグネットカバー204の内表面との間の距離が7.5mmの場合であっても、永久磁石203に対向する筒状管210の内面領域の磁力を2×10-2テスラ(T)以上にすることができることが分かった。なお、この場合のマグネットカバー204の外表面での磁力は、約0.2テスラ(T)である。
(水受羽根303の詳細形状)
次に、回転ドラム300内に設けられる水受羽根303の詳細形状について、図10および図11を参照して説明する。この水受羽根303においては、切削油1Aの有するエネルギを回転エネルギに効率良く変換する観点から、羽根部303aの先端部分に、回転方向に向かって凹む溝状の凹部領域303bが設けられている。また、回転軸302よりも上方に位置する羽根部303aの外周部と受槽301の内壁との間は、水密性(シール性)を確保する処理が施されている。なお、本実施の形態における水受羽根303の長さは約125mm、幅約300mmである。このように、水受羽根303に凹部領域303bを設けることで、切削油1Aが一旦この凹部領域303bに蓄えられるため、凹部領域303bに蓄えられた切削油1Aの位置エネルギを、回転軸302を回転させるための回転エネルギに効率良く変換することができる。
以上、本実施の形態における磁気分離回収装置100によれば、永久磁石203の回転運動に基づき、永久磁石203の磁力を用いて切屑含有切削油1中に含まれる切屑1Bを所定方向に移動させることにより切屑1Bを回収して、切屑含有切削油1中から切屑1Bを分離するための螺旋マグネット部材200を備えるが、この回転運動は、切屑含有切削油1の移動によるエネルギを回転エネルギに変換する変換手段により得ることを可能とする構成を備えることにより、従来のような、電動機等による駆動装置を不要としている。その結果、搬送機構および装置の複雑化、並びに、装置の大型化を回避することが可能となる。また、永久磁石203に対向する筒状管210の内面領域の磁力を2×10-2テスラ(T)以上であるように磁力の最適化を図ることで、効果的に切屑1Bを切屑含有切削油1中から分離回収することができる。
(実施の形態2)
次に、図12を参照して、実施の形態2における磁気分離回収装置100Aの構造について説明する。この実施の形態2における磁気分離回収装置100Aの構造的特長は、筒状管の形状、および、切屑1Bの搬出方向に対する切屑含有切削油1の流れ方向にある。まず、本実施の形態における切屑含有切削油1の流れ方向は、実施の形態1とは異なり、切屑1Bの搬出方向とは反対方向に流れるように設けられている。したがって、切削油導入管211は、筒状管210のガイドボックス110側に設けられ、また、切削油1Aを排出するための切削油出口210dは、プーリ103側に設けられ、切削油出口210dと切削油導入管301aとを連結するための流路が形成されることになる。
次に、筒状管の形状について説明する。本実施の形態における筒状管210Aは、切屑含有切削油1の流れの最も下流側(最もプーリ103側)に、永久磁石203の表面からの距離(W1)が43mmに設定される第1内径領域210aと、この第1内径領域210aよりも上流側において、第1内径領域210aよりも内径が大きい第2内径領域210b(W2>W1)と、さらに、この第2内径領域210bよりも上流側において、第2内径領域210bよりも内径が大きい第3内径領域210c(W3>W2)とを備えている。
このように、第3内径領域210c側から切屑含有切削油1を流すことにより、第1内径領域210aを通過しないような大きな径の切屑1Bが流れてきた場合には、切屑含有切削油1の流れの早い段階である上流側で切屑1Bを永久磁石203の磁力により着磁させることが可能となる。ここで、切屑1Bの大きさが大きい程、切屑1Bに及ぶ磁力の吸引力は大きくなることが知られている。よって、永久磁石203の表面から43mm以上の距離であっても、外径が1.0mm以上であれば、この領域または、次の第2内径領域210bにおいて、切屑1Bを着磁させることができる。その後、外径が1.0mm以下の切屑1Bの切屑1Bは、第3内径領域210cにおいて切屑1Bを着磁させることができる。このようにして、実施の形態1の場合、全ての領域が43mmに設けられることで、大きな切屑の固まりが流れてきた場合、流路の一部を塞ぎ、これにより切屑含有切削油1の流れ抵抗が大きくなることが考えられたが、本実施の形態においては、段階的に流路の内径を小さくし、最も小さい内径部分を、実施の形態1の場合と同様にし、切屑含有切削油1の流れ方向を、切屑1Bの搬送方向とは逆方向にすることで、切屑1Bによる流路の一部閉塞を未然に防止することを可能としている。
(実施の形態3)
次に、図13および図14を参照して、実施の形態3における磁気分離回収装置100Bの構造について説明する。この実施の形態3における磁気分離回収装置100Bの構造的特長は、磁気分離回収装置200に用いられるマグネットカバーの形状に特徴を有している。本実施の形態におけるマグネットカバー204Aにおいては、永久磁石203の螺旋配置に沿って、螺旋状のガイド立壁220が設けられている。このようにマグネットカバー204Aの表面にガイド立壁220を設けることにより、ガイド立壁220の沿って切屑1Bを搬送させることが可能となり、切屑1Bの搬出効率を向上させることが可能となる。
なお、上記各実施の形態において、マグネットカバー204の外表面での磁力は約0.2Tとなるように設定しているが、永久磁石203の表面とマグネットカバー204の内表面との距離が小さいと、マグネットカバー204の外表面での磁力は大きくなり、マグネットカバー204の外表面での磁性体の搬送速度は遅くなる。一方、永久磁石203の表面とマグネットカバー204の内表面との距離を大きくすると、マグネットカバー204の外表面での磁力は小さくなり、マグネットカバー204の外表面での磁性体の搬送速度は早くなる。したがって、磁気分離回収装置の規模、回収能力に応じて、永久磁石203の表面とマグネットカバー204の内表面との距離が設定される。
また、上記各実施の形態において、永久磁石203に対向する筒状管210の内面領域の磁力を2×10-2テスラ(T)以上であるように磁力の最適化を図っているが、この磁力の最適化に関しては、本実施の形態の装置に示す構成に限定されず、螺旋マグネット部材200の回転軸201の回転に、駆動モータ等を用いる構成であっても構わない。
したがって、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるのではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
この発明に基づいた実施の形態1における磁気分離回収装置の構成を示す正面図である。 この発明に基づいた実施の形態1における磁気分離回収装置の構成を示す平面図である。 この発明に基づいた実施の形態1における磁気分離回収装置の構成を示す左側面である。 この発明に基づいた実施の形態1における螺旋マグネット部材の詳細構を示す図であり、(a)は正面図、(b)は左側面図である。 この発明に基づいた実施の形態1におけるマグネットの形状を示す図であり、(a)は正面図、(b)は左側面図である。 この発明に基づいた実施の形態1におけるマグネットカバーと筒状管との間の関係を模式的に示す断面図である。 この発明に基づいた実施の形態1におけるマグネットカバーと筒状管との間の磁力関係を模式的に示す断面図である。 この発明に基づいた実施の形態1における永久磁石と切屑との距離の関係を示す模式図である。 (a)は、この発明に基づいた実施の形態1における各永久磁石の磁力測定位置を示す図であり、(b)は、各永久磁石の磁力測定結果を表に表わしたものであり、(c)は、各永久磁石の磁力測定結果をグラフに表わしたものである。 この発明に基づいた実施の形態1における回転ドラム内に設けられる水受羽根の詳細形状を示す部分斜視図である。 図3中XI−XI線矢視断面図である。 この発明に基づいた実施の形態2における磁気分離回収装置に採用される筒状管の形状を示す部分拡大断面図である。 この発明に基づいた実施の形態3における磁気分離回収装置に採用されるマグネットカバーの形状を示す部分拡大断面図である。 この発明に基づいた実施の形態3における磁気分離回収装置に採用されるマグネットカバーの形状を示す拡大斜視図である。
符号の説明
1 切屑含有切削油、1A 切削油、1B 切屑、100,100A,100B 磁気分離回収装置、101 フレーム部材、102 回転軸受、103 プーリ、104 プーリベルト、105 軸受、106 プーリ、110 ガイドボックス、110a 切削油出口、120 スクレーパ、130 切屑回収ボックス、200 螺旋マグネット部材、201 回転軸、202 マグネット固定筒、203 永久磁石、203a 底面、203b 表面、204,204A マグネットカバー、210 筒状管、210A 筒状管、210a 第1内径領域、210b 第2内径領域、210c 第3内径領域、210d 切削油出口、211 切削油導入管、220 ガイド立壁、300 回転ドラム、301a 切削油導入管、301b 切削油排出口、301 受槽、302 回転軸、303 水受羽根、303b 凹部領域、400 貯油タンク、401 配管、402 ポンプ。

Claims (2)

  1. 流体中に含まれる磁性体を、磁力を用いて前記流体中から分離回収するための、磁気分離回収装置であって、
    前記流体中に磁性体が含まれる磁性体含有流体を流すための流路の一部を規定する筒状管と、
    前記筒状管の内部に収容され、前記筒状管との隙間領域に前記磁性体含有流体を所定方向に流動させることにより、前記磁性体含有流体中から前記磁性体を分離するための分離手段と、
    前記磁性体含有流体から分離された前記磁性体を回収するため、前記分離手段の回転方向の先端側に設けられる磁性体回収領域と、
    を備え、
    前記分離手段は、
    前記磁性体含有流体に磁力を及ぼすため螺旋状に配置される螺旋磁気部材と、
    前記螺旋磁気部材を筒状に包むように覆い、前記螺旋磁気部材からの磁力に基づきその表面に前記磁性体含有液体に含まれる磁性体を磁着させるとともに、前記螺旋磁気部材に対して軸周りに相対的に回転可能なマグネットカバーと、を有し、
    前記螺旋磁気部材に対向する前記筒状管の内面領域の磁力が2×10-2テスラ(T)以上であることを特徴とする、磁気分離回収装置。
  2. 前記螺旋磁気部材は、固定筒の外表面に螺旋状に固定された複数のネオジム磁石を有し、
    前記ネオジム磁石に対向するマグネットカバーの外表面での磁力が約0.2テスラ(T)以上であり、
    前記ネオジム磁石の表面と前記筒状管の内面との距離が、略43mm以下となるように設けられる、請求項1に記載の磁気分離回収装置。
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