JP2006108937A - 送信装置及び歪補償方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 演算量を抑えて精度良く歪みを補償すること。
【解決手段】 畳み込み演算部104、ベクトル調整部105によりプリディストーション用信号を生成し、選択部106においてプリディストーション用信号を逆フーリエ変換される帯域内に制限し、送信信号に予め重畳しておく。増幅部113では非線形性による歪信号が発生するが、増幅部113の入力信号にはプリディストーション用信号が重畳されているため、逆フーリエ変換される帯域内にでは歪信号は打ち消される。また、信号帯域幅より大きく逆フーリエ変換される帯域幅より小さい通過帯域を有する帯域制限フィルタ114を通すことにより、逆フーリエ変換される帯域幅を超える範囲外の歪信号が除去される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マルチキャリア無線通信においてプリディストーション歪補償を行う送信装置及び歪補償方法に関する。
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)のように多数のサブキャリアを周波数軸上に等間隔に配置して送受信する通信方式では、ミキサや増幅器における入出力特性の奇数次成分(3次、5次など)に起因する非線形歪(相互変調歪)が発生し、この歪みにより品質の劣化が生じる。
この問題を解決する方法としてあらかじめ歪の逆特性を信号に加えておき、歪発生時に打ち消されるようにするプリディストーション歪補償が提案されている。以下、2つの例を示す。
特許文献1では、OFDM変調器のIFFT入力信号(サブキャリア情報)を用いたプリディストータであり、2信号の相互変調歪の周波数がその2信号の周波数関係によって決定することを利用して、各サブキャリアから2個選択する組合せをすべて計算し、それぞれのサブキャリアの位相を合成してマルチキャリアの3次の相互変調歪を計算する。3信号からも同様に3次歪が発生するので、同様に3個選択する組合せをすべて計算し、3次の相互変調歪を計算する。そして、得られた相互変調歪を振幅・位相調整し、元のサブキャリア情報に加算して、IFFTを行う。
特許文献2では、ディジタル信号処理にてベースバンド信号(時間領域信号)の奇数乗を計算し、係数を乗じることで、奇数次の非線形歪を生成する。あるいは、増幅器の入出力逆特性を用いて歪信号を生成する。そして、生成された歪信号を元の信号に加えることでプリディストーションを行う。
特開2000−49745号公報 国際公開第00/74232号パンフレット
しかしながら、上記特許文献1では、サブキャリア数をnとして3次歪を計算する2信号の組合せはnC2=n(n-1)/2、3信号の組合せはnC3=n(n-1)(n-2)/6 であり、多大な演算量(nのオーダ)が必要となってしまう。また、3次歪をすべてIFFTするためにはサブキャリア数の3倍の点数を持つIFFTが必要となってしまう。
また、上記特許文献2では、時間信号を単純に3乗した場合、周波数成分として信号帯域幅の3倍の周波数に及ぶ信号となる。一方で、サンプリング周波数は一般に信号帯域幅の高々2倍程度とするのが一般的かつ現実的であり、3倍の帯域幅の歪が生じた場合は、サンプリング定理に起因する折り返し成分を生じて、正しく歪が表現されない。さらに、高次の(5次以上)奇数次の非線形歪が存在した場合においては、さらに5倍以上の帯域幅に広がるため、さらに高次の歪を正しく実現するためには非常に高速なクロックが必要となる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、演算量を抑えて精度良く歪みを補償することができる送信装置および歪補償方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、本発明の送信装置は、複数のサブキャリア情報からなる送信信号に対して畳み込み演算を行う畳み込み演算手段と、前記畳み込み演算によって得られた信号の振幅・位相を調整してプリディストーション用信号を得るベクトル調整手段と、前記送信信号と前記プリディストーション用信号を合成して合成信号を得る合成手段と、前記合成信号を逆フーリエ変換するIFFT手段と、前記逆フーリエ変換によって得られた信号を増幅する増幅手段と、を具備する構成を採る。
本発明の送信装置は、前記プリディストーション用信号のサブキャリアのうち、逆フーリエ変換される帯域内のサブキャリアを選択する選択手段を具備し、前記合成手段は、前記選択手段にて選択されたサブキャリアのプリディストーション用信号を前記送信信号と合成する構成を採る。
本発明の送信装置は、前記送信信号の帯域幅より大きく前記逆フーリエ変換される帯域幅より小さい通過帯域を有する帯域制限フィルタを具備し、前記帯域制限フィルタに前記増幅手段にて増幅された信号を通す構成を採る。
本発明の歪補償方法は、複数のサブキャリア情報からなる送信信号に対して畳み込み演算を行う畳み込み演算工程と、前記畳み込み演算によって得られた信号の振幅・位相を調整してプリディストーション用信号を得るベクトル調整工程と、前記送信信号と前記プリディストーション用信号を合成して合成信号を得る合成工程と、前記合成信号を逆フーリエ変換するIFFT工程と、前記逆フーリエ変換によって得られた信号を増幅する増幅工程と、を具備する方法を採る。
本発明の歪補償方法は、前記プリディストーション用信号のサブキャリアのうち、逆フーリエ変換される帯域内のサブキャリアを選択する選択工程を具備し、前記合成工程は、前記選択工程にて選択されたサブキャリアのプリディストーション用信号を前記送信信号と合成する方法を採る。
本発明の歪補償方法は、前記送信信号の帯域幅より大きく前記逆フーリエ変換される帯域幅より小さい通過帯域を有する帯域制限フィルタを生成し、前記帯域制限フィルタに前記増幅工程にて増幅された信号を通す方法を採る。
本発明によれば、増幅器にて生じる歪信号に対して、逆フーリエ変換される帯域内のものについてはこれを打ち消す信号を逆フーリエ変換前に送信信号に重畳することにより除去し、逆フーリエ変換される帯域外のものについては帯域制限フィルタを通すことにより除去する。これにより、演算量を抑えて精度良く歪みを補償することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、サブキャリア数をN、歪信号を周波数領域で表現したときの点数をM、IFFTの点数をPとする。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る送信装置の構成を示すブロック図である。図1に示す送信装置は、S/P変換部101と、ゼロ付加部102と、遅延部103と、畳み込み演算部104と、ベクトル調整部105と、選択部106と、合成部107と、IFFT部108と、P/S変換部109と、GI付加部110と、DA変換部111と、周波数変換部112と、増幅部113と、帯域制限フィルタ114と、アンテナ115とから主に構成される。
S/P変換部101は、シリアルな送信データを、N個のサブキャリア情報からなる信号S(n) (n=1, 2, …, N)に変換する。信号S(n)は2つに分岐され、一方はゼロ付加部102に入力され、他方は畳み込み演算部104に入力される。以下、信号S(n)の帯域を「信号帯域」という。
ゼロ付加部102は、サンプリング周波数と等しい帯域であって逆フーリエ変換(IFFT)される帯域(以下、「IFFT帯域」という)内において、信号S(n)に零点を挿入してIFFT点数Pと一致させた信号S’(n) (n=1, 2, …, P)を生成し、遅延部103に出力する。図2は、信号S(n)及び信号S’(n)を示す。なお、図2の横軸は周波数、縦軸は電力であり、fsはサンプリング周波数を示す。IFFT帯域は、-fs/2からfs/2までの帯域である。
遅延部103は、畳み込み演算部104、ベクトル調整部105、選択部106の処理に要するクロック分だけ信号S’(n)を遅延させる。
畳み込み演算部104は、信号S(n)に対して畳み込み演算を行い、演算によって得られた信号U(n)(n=1, 2, …, M) (M>N)を生成し、ベクトル調整部105に出力する。信号U(n)は、3次歪を打ち消す信号の元となる信号である。図3は、信号U(n)を示す。なお、畳み込み演算部104の詳細な内部構成については後述する。
ベクトル調整部105は、増幅部113で発生する歪信号を打ち消すように信号U(n)の振幅・位相を調整し、調整後の信号(以下、「プリディストーション用信号」という)を選択部106に出力する。振幅調整方法の例として、増幅部113へ入力される信号のサブキャリア1個あたりの電力に対応する3次の相互変調歪の大きさと、サブキャリア1個あたりの電力との比の平方根を、S(n)の2乗平均値の平方根に乗じた値とする方法が挙げられる。この方法の場合、歪の大きさを合わせ込んだ後、ベクトル調整部105は、位相変化量を調整する。なお、この方法以外にも、トレーニング信号を用いて、送信増幅器出力の歪がなくなるようにベクトル調整量を調整する方法を用いても良い。
選択部106は、プリディストーション用信号U(n)の1〜Mの周波数成分のうち、IFFT帯域内のP個を選択し、選択後の信号V(n) (n=1, 2, …, P)を合成部107に出力する。信号V(n)は、IFFT帯域内において歪信号を打ち消すための信号である。図4は、信号V(n)を示す。
合成部107は、信号S’(n)と信号V(n)を合成し、合成後の信号S’’(n)をIFFT部108に出力する。
IFFT部108は、信号S’’(n)に対して逆フーリエ変換を行う。P/S変換部109は、IFFT部108の出力信号をシリアルデータに変換する。GI付加部110は、P/S変換部109の出力信号に対してガードインターバルを付加する。DA変換部111は、ディジタル信号であるGI付加部110の出力信号をアナログ信号に変換する。周波数変換部112は、ベースバンド周波数であるDA変換部111の周波数を無線周波数に変換する。
増幅部113は、周波数変換部112の出力信号を増幅する。帯域制限フィルタ114は、増幅部113の出力信号の帯域を制限する。帯域制限フィルタ114の出力信号は、アンテナ115から無線送信される。
ここで、増幅部113では非線形性による歪信号(図5)がIFFT帯域幅を超える範囲で発生するが、図6に示すように、増幅部113の入力信号には、信号V(n)が重畳されているため、IFFT帯域内の歪信号は打ち消される(図7)。また、図8に示すように、信号帯域幅より大きくIFFT帯域幅より小さい通過帯域を有する帯域制限フィルタ114を通すことにより、IFFT帯域外の歪信号が除去される(図9)。なお、図5〜図9において、fcは、無線周波数の中心周波数を示す。
このように、本実施の形態では、増幅部113にて生じる歪信号に対して、IFFT帯域内のものについてはこれを打ち消す信号をIFFT前に送信信号に重畳することにより増幅部113において除去し、IFFT帯域外のものについては帯域制限フィルタ114を通すことにより除去する。これにより、演算量を抑えて精度良く歪みを補償することができる。
次に、上記の内容について、他の観点から説明する。
ベースバンド信号およびRF(無線周波数)信号を時間領域で、それぞれsBB(t)、sRF(t)と表すと、両者は以下の式(1)の関係にある。sRF(t)を図示すると、図10(a)となる。
Figure 2006108937
ここで、{ }は複素共役を表す。なお、実部を取り出す式としては、以下の式(2)を用いた。
Figure 2006108937
このRF信号の3乗を計算すると以下の式(3)となる。なお、図10(b)はRF信号の2乗を図示したものであり、図10(c)はRF信号の3乗を図示したものである。
Figure 2006108937
このうち、3次相互変調歪IM3(3rd order Inter Modulation distortion)としてRF信号帯域に落ち込んでくる成分sIM3_RF(t)は、以下の式(4)となる。
Figure 2006108937
したがって、歪成分をベースバンド信号sIM3_BB(t)として表現すると、以下の式(5)となる。なお、式(5)において比例係数は省略する。
Figure 2006108937
時間領域での乗算は周波数領域での畳み込みであり、複素共役のフーリエ変換は周波数軸で反転した上で複素共役を取ればよいから、これをフーリエ変換して周波数領域で表現すると、以下の式(6)となる。ここで、sBB(t)とsIM3_BB(t)のフーリエ変換を、それぞれSBB(f)とSIM3_BB(f)とする。
Figure 2006108937
すなわち、畳み込み演算部104にて、ベースバンド信号の周波数特性を1個だけ周波数軸上で反転かつ複素共役を取って3個畳み込み積分を行うとRF帯で3乗の演算を行って同じRF帯に落ち込んでくる3次歪成分(信号U(n))を作り出すことが可能となる。
そして、ベクトル調整部105にて、信号U(n)の振幅・位相を調整することにより増幅器やミキサで生じる歪を打ち消す信号とすることができ、プリディストーションを実現することが可能となる。なお、上記の各式では連続関数のフーリエ変換で表現したが、時間的離散信号として処理することもできる。その場合は、以下の式(7)のように畳み込み和を計算することになる。なお、式(7)においてkは周波数軸のインデックスを示す。
Figure 2006108937
畳み込み演算で得られた歪信号の振幅調整レベルは、サブキャリア当たりの無線平均電力に対する2信号IM3の大きさの比の平方根とSBB(k)の2乗平均の平方根を乗じた値とする。
ここで、以下の式(8)で示されるサブキャリア2個で構成されるOFDM信号sBB(t)を考える。
Figure 2006108937
この信号の周波数領域表現すなわちサブキャリア配置S(k)は、DC成分を考慮すると、以下の式(9)で表される。
Figure 2006108937
このS(k)に対して畳み込み演算を行えば、以下の式(10)となり、送信信号、3次歪(重み係数a)及び送信信号と3次歪を合成した信号を図示すると図11のようになる。なお、図11(a)は送信信号、図11(b)は3次歪、図11(c)は送信信号と3次歪を合成した信号を示す。
Figure 2006108937
一方、2信号を増幅器に入力したときの相互変調歪をスペクトラムアナライザで測定すると図12のようになる。図11と図12は同じ現象を表しており、このことから上式で求めた歪のスケーリング係数として、スペクトラムアナライザで求めた3次相互変調歪の大きさを利用することができる。
従って、あらかじめ増幅器の3次相互変調歪特性を求めておき、次いで、サブキャリア1個あたりの電力に対する3次相互変調歪を求め、これを、畳み込み演算で得られた歪信号に掛け合わせることにより増幅器で発生する歪と同じ大きさの歪を作ることができ、効果的に歪補償を行うことが可能になる。
すなわち、入出力特性の多項式近似による近似式を敢えて求める必要はなく、従来の相互変調歪を求める方法(2信号による測定、例えば図12)により電力増幅器の歪特性を求めておけば、増幅器で発生する歪を打ち消すための信号のレベルを決定することができる。
その演算量は、1回目の畳み込みがN×N=N、2回目の畳み込みが(2N−1)×N=2N−Nであり、合計でもNのオーダであり、従来に比べて演算量の改善を図ることができる。また、畳み込み演算は技術的に成熟した演算手法であり、従来の高速化手法を用いることで処理の高速化を期待することができる。なお、上記演算はディジタル信号処理で実現できるため、経年劣化の影響はない。
ただし、図13に示すように、IFFT帯域が信号帯域幅の3倍に満たない場合、送信信号とプリディストーション用信号とをそのまま合成してIFFTを行うと、サンプリング定理によりIFFT帯域の外の帯域部分(図13のA部分)が折り返してIFFT帯域内に入り込んでしまう。この結果、図13のB部分はRF帯で発生する歪と異なるものとなり、プリディストーションの効果が低減する。
そこで、選択部106にてプリディストーション用信号のIFFT帯域内の成分のみを選択する。これにより、IFFT帯域内で最大限の歪抑圧効果を得ることができる。
また、帯域制限フィルタ114を用いて帯域制限を行うことにより、増幅部113にてキャンセルされなかったIFFT帯域外の不要な歪成分を除去することができる。
ここで、一般には、OFDMにおけるIFFTではすべての点を用いるわけではなく、ナイキスト周波数(fs、-fs)に近い部分の周波数成分は用いられない。
したがって、帯域制限フィルタ114は信号帯域からIFFT帯域にかけて通過域から減衰域へ遷移すればよいので、帯域制限フィルタ114のカットオフ特性は急峻なものである必要はない。
なお、本実施の形態において、帯域制限フィルタ114の中心周波数をチューナブルとして可変にすることにより、送信信号の帯域を複数切り替える場合に対応することができる。
また、IFFT帯域幅が信号帯域幅の3倍以上あれば、3次歪を打ち消すための信号すべてを表現することができるため、増幅器でキャンセルされない3次歪はなくなる。この場合、選択部106、帯域制限フィルタ114が不要となる。
次に、畳み込み演算部104の詳細な内部構成について、図14を用いて説明する。
S/P変換部101から出力され信号S(n) (n=1, 2, …, N) は、分配部201にて分配され、メモリ202、メモリ203及び逆順並び替え部206に入力される。
畳み込み演算器204は、以下の式(11)に示すように、メモリ202に格納された配列とメモリ203に格納された配列との畳み込み演算を行い、演算結果S2(k) (k=1, 2, …, 2N-1)をメモリ205に出力する。なお、メモリ202とメモリ203は全く同等の内容なので実機においてはどちらか一方を省略することができる。
S2(k) = S(k)*S(k) ・・・(11)
逆順並び替え部206は、Srev(k)=S(N-n+1) のようにサブキャリアの周波数の高低の順番を逆にする。複素共役部207は、Srev(k)の複素共役{ Srev(k)}*をとり、これをメモリ208に出力する。
畳み込み演算器209は、以下の式(12)に示すように、メモリ205に格納された配列S2(k)とメモリ208に格納された配列{Srev(k)}* との畳み込み演算を行う。この演算によって得られた信号S3(k)は、畳み込み演算部104の出力となり、ベクトル調整部105に入力される。
S3(k) = S(k)*{Srev(k)}* = S(k)*S(k)*{Srev(k)}* ・・・(12)
なお、図14では、3次歪に対するプリディストーション用信号を生成する場合について説明したが、畳み込み演算部104は、メモリ、畳み込み演算器を追加することにより2n+1次(nは2以上の自然数)のプリディストーション用信号を生成することができる。この場合、振幅・位相差の調整のため、それぞれのプリディストーション用信号はベクトル調整され合成される。
(実施の形態2)
実施の形態2は、上記実施の形態1に対して、歪抑圧量をフィードバックにより決定する機能を追加したものである。
図15は、本実施の形態に係る送信装置の構成を示すブロック図である。なお、図15に示す送信装置において、図1に示した送信装置と共通する構成部分には、図1と同一符号を付してその詳しい説明を省略する。図15に示す送信装置は、図1に示した送信装置と比較して、カプラ301、周波数変換部302、AD変換部303、S/P変換部304、FFT部305及び歪検出部306を追加した構成を採る。
カプラ301は、帯域制限フィルタ114の出力信号を2つに分岐させ、一方をアンテナ115に出力し、他方を周波数変換部302に出力する。周波数変換部302は、無線周波数であるカプラ301の出力信号の周波数をベースバンド周波数に変換する。AD変換部303は、アナログ信号である周波数変換部302の出力信号をディジタル信号に変換する。S/P変換部304は、AD変換部303の出力信号をパラレルデータに変換する。FFT部305は、S/P変換部304の出力信号に対してフーリエ変換を行う。
歪検出部306は、FFT部305の出力信号の信号帯域内電力と信号帯域外電力との比に基づいてベクトル調整部105における振幅値・位相値を計算し、信号帯域外電力が最小となる位相を計算する。
このように、本実施の形態によれば、温度変化等の要因による増幅器やミキサなどの非線形特性の変動に対しても歪補償効果を低下させることなく適応的に最大限の歪補償効果を得ることができる。
なお、本発明は、各サブキャリアのシンボルとして符号分割多重されたOFCDMにおいてもサブキャリア当たりの平均電力および畳み込み演算が利用可能であるので、OFDMの場合と同等の歪除去効果を得ることができる。
本発明は、マルチキャリア無線通信においてプリディストーション歪補償を行う送信装置に用いるに好適である。
本発明の実施の形態1に係る送信装置の構成を示すブロック図 上記実施の形態に係る送信装置のS/P変換部及びゼロ付加部の出力信号を示す図 上記実施の形態に係る送信装置の畳み込み演算部の出力信号を示す図 上記実施の形態に係る送信装置の選択部の出力信号を示す図 上記実施の形態に係る送信装置の増幅部にて発生する歪信号を示す図 上記実施の形態に係る送信装置の増幅部の入力信号を示す図 上記実施の形態に係る送信装置の増幅部の出力信号を示す図 上記実施の形態に係る送信装置の帯域制限フィルタの通過域を示す図 上記実施の形態に係る送信装置の帯域制限フィルタの出力信号を示す図 RF信号、RF信号の2乗、RF信号の3乗を示す図 送信信号と3次歪(重み係数a)を合成した信号を示す図 2信号を増幅器に入力したときの相互変調歪をスペクトラムアナライザで測定した結果を示す図 送信信号とプリディストーション用信号とをそのまま合成してIFFTを行った場合の信号を示す図 上記実施の形態に係る送信装置の畳み込み演算部の内部構成を示す図 本発明の実施の形態2に係る送信装置の構成を示すブロック図
符号の説明
101 S/P変換部
102 ゼロ付加部
103 遅延部
104 畳み込み演算部
105 ベクトル調整部
106 選択部
107 合成部
108 IFFT部
109 P/S変換部
110 GI付加部
111 DA変換部
112 周波数変換部
113 増幅部
114 帯域制限フィルタ
115 アンテナ
301 カプラ
302 周波数変換部
303 AD変換部
304 S/P変換部
305 FFT部
306 歪検出部

Claims (6)

  1. 複数のサブキャリア情報からなる送信信号に対して畳み込み演算を行う畳み込み演算手段と、前記畳み込み演算によって得られた信号の振幅・位相を調整してプリディストーション用信号を得るベクトル調整手段と、前記送信信号と前記プリディストーション用信号を合成して合成信号を得る合成手段と、前記合成信号を逆フーリエ変換するIFFT手段と、前記逆フーリエ変換によって得られた信号を増幅する増幅手段と、を具備することを特徴とする送信装置。
  2. 前記プリディストーション用信号のサブキャリアのうち、逆フーリエ変換される帯域内のサブキャリアを選択する選択手段を具備し、前記合成手段は、前記選択手段にて選択されたサブキャリアのプリディストーション用信号を前記送信信号と合成することを特徴とする請求項1記載の送信装置。
  3. 前記送信信号の帯域幅より大きく前記逆フーリエ変換される帯域幅より小さい通過帯域を有する帯域制限フィルタを具備し、前記帯域制限フィルタに前記増幅手段にて増幅された信号を通すことを特徴とする請求項2記載の送信装置。
  4. 複数のサブキャリア情報からなる送信信号に対して畳み込み演算を行う畳み込み演算工程と、前記畳み込み演算によって得られた信号の振幅・位相を調整してプリディストーション用信号を得るベクトル調整工程と、前記送信信号と前記プリディストーション用信号を合成して合成信号を得る合成工程と、前記合成信号を逆フーリエ変換するIFFT工程と、前記逆フーリエ変換によって得られた信号を増幅する増幅工程と、を具備することを特徴とする歪補償方法。
  5. 前記プリディストーション用信号のサブキャリアのうち、逆フーリエ変換される帯域内のサブキャリアを選択する選択工程を具備し、前記合成工程は、前記選択工程にて選択されたサブキャリアのプリディストーション用信号を前記送信信号と合成することを特徴とする請求項4記載の歪補償方法。
  6. 前記送信信号の帯域幅より大きく前記逆フーリエ変換される帯域幅より小さい通過帯域を有する帯域制限フィルタを生成し、前記帯域制限フィルタに前記増幅工程にて増幅された信号を通すことを特徴とする請求項5記載の歪補償方法。
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