JP2006108805A - 色変換テーブル作成方法、色変換テーブル作成プログラム、印刷制御方法、印刷制御装置、印刷制御プログラムおよび色変換テーブル - Google Patents

色変換テーブル作成方法、色変換テーブル作成プログラム、印刷制御方法、印刷制御装置、印刷制御プログラムおよび色変換テーブル Download PDF

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Abstract

【課題】いわゆるインク発生点周辺の色を表現する場合に、ドットの粒状感が目立っていた。
【解決手段】印刷装置で使用する各インクのインク記録量を表すインクデータと他の画像機器にて使用する第一カラー画像データとの変換関係を所定の色空間における複数の格子点毎に規定する色変換テーブルを作成する際に、インク発生点特定工程では、周囲の格子点との比較において所定のインクについてのインクデータを発生させる格子点を特定し、格子位置変移工程では、上記特定した格子点周辺の各格子点の間隔が密になるように各格子点位置を変移させ、同変移後の各格子点において上記変換関係を構築する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、色変換テーブル作成方法、色変換テーブル作成プログラム、印刷制御方法、印刷制御装置、印刷制御プログラムおよび色変換テーブルに関する。
スキャナやデジタルカメラなどの入力機器で使用される色空間における入力画像データ(例えば、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3成分で表現されるカラー画像データ)に基づく画像を印刷装置で出力する場合、同入力画像データを、印刷装置で使用する色空間における画像データ(例えば、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)系統の色を使用したCMY系色空間(lc:ライトシアン,lm:ライトマゼンタ,K:ブラック等を含む))に変換する処理が行われる。当該変換は、一般に、第一の画像機器で使用するカラー画像データと第二の画像機器で使用するカラー画像データとの対応関係を色空間上の複数の格子点について規定した色変換ルックアップテーブル(LUT)を用いて行われる。
ここで、色変換LUTを用いた変換として、ある座標点における変換元の画像データを所定の規則に従って周囲の何れかの格子点に強制的に割振り(以後、プレ変換とも言う)、同割振られた格子点に格納された第二の画像機器で使用するカラー画像データを、変換後の画像データとする手法が知られている。
また、本出願人は、色変換LUTを参照してRGBデータからCMYKデータへ色変換する際にはエンコード係数を用いてハイライト領域において変換後の階調値が大きめの値となるように変換し、同色変換後のCMYKデータを各色毎に大ドット、小ドットのドット量データに変換する際には、入力階調値に対して小さめの値が出力されるようにする画像処理装置を開示している(例えば、特許文献1参照。)。
国際公開番号WO2002/032113
上記プレ変換を用いた変換処理では、周囲の格子点のいずれかに割振るだけで変換がなされるため、いわゆる四面体補間などの周囲の格子点データを読み出して補間演算を行う変換処理より処理時間を大幅に短縮できる一方、上記補間演算を用いた場合と比較すると変換元の色を忠実に表すという変換精度では劣りがちで、印刷出力においてもドットの粒状感が目立ち(粒状性が悪い)やすい傾向がある。印刷装置においては、上記変換後の画像データによって各色のインク記録量が決まるが、同画像データを変化させていった場合にあるインクが使用され始めるインク発生点というものが存在する。インク発生点は、それまで使用されていなかった種類のインクが印刷媒体上に付着され始めるため、同インク発生点周辺の画像データに基づく印刷画像においては粒状感が目立つことがあり、特に、上記プレ変換を用いた場合には当該インク発生点周辺での粒状性の悪化が問題となっていた。
また、上記問題を解決するには、色変換LUTにおける格子点を大幅に増やしたり、変換処理として上記補間演算を用いた処理を採用するなどが考えられるが、かかる手法では色変換LUTの作成時および変換処理時の演算量の増加、さらにはメモリ資源の大幅消費という問題を招く。
さらに、上記文献は小ドットを活用して細かな階調変化を表現する場合において有効であるが、上記インク発生点周辺での粒状性の悪化を解消するものではなかった。
本願発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、粒状性の良好な画像を表現可能な画像データの取得を、少ない演算処理量と少ないメモリ資源とによって実現する色変換テーブル作成方法、色変換テーブル作成プログラム、印刷制御方法、印刷制御装置、印刷制御プログラムおよび色変換テーブルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の色変換テーブル作成方法は、印刷装置で使用する各インクのインク記録量を表すインクデータと他の画像機器にて使用する第一カラー画像データとの変換関係を所定の色空間における複数の格子点毎に規定する色変換テーブルを作成する。ここで、インク発生点特定工程では、周囲の格子点との比較において所定のインクについてのインクデータを発生させる格子点(インク発生点)を特定する。そして、格子点位置変移工程では、当該特定された格子点周辺の各格子点の間隔が密になるように、各格子点位置を変移させ、かつ、同変移後の各格子点において第一カラー画像データとインクデータとの変換関係を構築する。
つまり、本発明によれば、色変換テーブルの所定数の各格子点をインク発生点の周囲において密になる様に配置するため、インク発生点周辺において上記インクデータの変化も細かなものとなる。その結果、インク発生点周辺の画像データに基づく印刷画像において生じやすい粒状性の悪化を防ぐことができる。また、格子点の数は基本的に維持されるため、テーブル作成時の計算処理量およびテーブルを保存するための記憶容量も少なくて済む。
ここで、第一カラー画像データをインクデータに変換するテーブルを生成する場合、先ず、第一カラー画像データと、各インクの色数より少ない数の色成分によって構成される低次元色空間における第二カラー画像データとの対応関係を規定し、その後、第二カラー画像データについて所定の分版処理を施すことにより各インクのインクデータを取得する手法が多く採られる。
そこで、インク発生点特定工程では、複数の格子点毎に上記各インクの色数より少ない数の色成分によって構成される第二カラー画像データと上記インクデータとの分版規則を予め規定した分版規則定義データを参照することにより、第一カラー画像データと第二カラー画像データとの対応関係を複数の格子点について規定した仮想変換テーブルから上記インク発生点を特定する。
分版規則定義データには、各第二画像データに対応して各インクのインク記録量の様々な値の組み合わせが記録されているため、同定義データを参照することで、仮想変換テーブルにおける各格子点から、分版処理の結果として上記所定のインクのインクデータを発生させる格子点を特定できる。上記のように格子点を特定したら、格子点位置変移工程が、当該特定された格子点周辺の各格子点の間隔が密になるように各格子点位置を変移させ、同変移後の各格子点において第一カラー画像データとインクデータとの変換関係を構築する。その結果、インク発生点の周囲において密に格子点が配置された色変換テーブルが生成される。
ここで、上記インク発生点特定工程は、分版規則定義データに記録された各格子点のうち第二カラー画像データが所定の規則に従って変化する複数の格子点を抽出し、同抽出した格子点における分版規則に基づいて、上記仮想変換テーブルの格子点の特定処理を行うとしてもよい。分版規則定義データに記録された各格子点のうち、第二カラー画像データが所定の規則に従って変化する一群の格子点は、分版結果としてのインクデータもある規則に従って変化していると考えられる。よって、上記のように複数の格子点を抽出すれば、仮想変換テーブルにおけるインク発生点を特定しやすい。
この場合の具体的構成の一例として、上記インク発生点特定工程は、分版規則定義データに記録された各格子点のうち所定の有彩色の濃度を変化させる関係にある格子点を抽出するとともに、分版処理の結果として同有彩色を表現する濃インクのインクデータを最初に発生させる第二カラー画像データを特定することによって上記仮想変換テーブルの格子点の特定処理を行うとしてもよい。上記定義データに記録された各第二カラー画像データを参照すれば、所定の有彩色の濃度を変化させる関係にある各格子点を抽出でき、同抽出した格子点におけるインクデータを調べていけば、分版結果として同有彩色を表現する濃インクのインクデータを最初に発生させる格子点を特定できる。その結果、仮想変換テーブルにおいても、同有彩色を表現する濃インクのインクデータを最初に発生させる格子点を特定できる。
具体的構成のさらなる一例として、上記インク発生点特定工程は、分版規則定義データに記録された各格子点のうち無彩色についての濃度を変化させる関係にある格子点を抽出するとともに、分版処理の結果として所定の無彩色インク(墨色系インクともいう)のインクデータを最初に発生させる第二カラー画像データを特定することによって上記仮想変換テーブルの格子点の特定処理を行うことしてもよい。上記定義データに記録された各第二カラー画像データを参照すれば、無彩色についての濃度を変化させる関係にある各格子点を抽出でき、同抽出した格子点におけるインクデータを調べていけば、分版結果として同無彩色インクのインクデータを最初に発生させる格子点を特定できる。その結果、仮想変換テーブルにおいても、同無彩色インクのインクデータを最初に発生させる格子点を特定できる。
これまでは、本願にかかる技術的思想を方法の発明として説明したが、同技術的思想を実現する手順をコンピュータに実行させても良い。よって本発明は、色変換テーブル作成プログラムとしても適用可能であり、請求項8にかかる発明においても、基本的には上記と同様の作用、効果となる。
上記のように生成した色変換テーブルは、実際の印刷制御処理において利用されるとことによってもその価値を発揮する。そこで、上述したいずれかの色変換テーブル作成方法によって作成された色変換テーブルを利用する印刷制御方法の発明を把握できる。この場合、所定の画像を表現する第一カラー画像データを入力する画像データ入力工程と、同入力した第一カラー画像データを、上記作成された色変換テーブルを参照することによって所定のインクデータに変換する色変換工程と、同変換して得られたインクデータに基づく印刷処理を実行する印刷制御工程とを備える構成とする。その結果、インク発生点周辺の画像データに基づく印刷画像において生じやすい粒状性の悪化を防いだ、上質な印刷結果を提供できる。
このような印刷制御方法に存在する技術的思想は、これを実現する装置や、これをコンピュータに実行させるプログラムとしても把握できる。すなわち、上述したいずれかの色変換テーブル作成方法によって作成された色変換テーブルを有する印刷制御装置の発明や、上記色変換テーブル作成プログラムによってコンピュータが作成した色変換テーブルを利用する印刷制御プログラムの発明をも把握できる。
請求項1にかかる色変換テーブル作成方法の構成は、印刷制御のための処理の中に組み込むことも可能である。そこで、請求項10の発明は、印刷装置で使用する各インクのインク記録量を表すインクデータと他の画像機器にて使用する第一カラー画像データとの変換関係を所定の色空間における複数の格子点毎に規定する色変換テーブルを参照して所定の変換処理を実行する印刷制御方法としている。この場合、画像データ入力工程は、所定の画像を表現する第一カラー画像データを入力する。次に、色変換工程では、周囲の格子点との比較において所定のインクについてのインクデータを発生させる格子点を特定し、同特定した格子点周辺の各格子点の間隔が密になるように各格子点位置を変移させ、同変移後の各格子点において上記変換関係を規定して色変換テーブルを構築するとともに、上記入力した第一カラー画像データを、同構築した色変換テーブルを参照することによって所定のインクデータに変換する。そして、印刷制御工程では、同変換して得られたインクデータに基づく印刷処理を実行する。
つまり、任意の第一カラー画像データに基づく印刷処理を行う際に、色変換テーブルの各格子点をインク発生点の周囲において密になる様に再配置し、同再配置され状態の色変換テーブルを用いて色変換処理を行うようにしてもよい。この結果、インク発生点周辺の画像データに基づく印刷画像において生じやすい粒状性の悪化を防いだ、上質な印刷結果を提供できる。
上記色変換工程は、複数の格子点について予め上記変換関係を規定している基準色変換テーブルの各格子点データを参照することにより、格子点の特定処理を行うとしてもよい。つまり、既に上記基準色変換テーブルが存在する場合、同テーブルの格子点には各インクのインク記録量の様々な値の組み合わせが格子点データとして記録されているため、かかる格子点データを参照することで上記インク発生点を容易に特定できる。
また、上記色変換工程は、基準色変換テーブルを構成する各格子点のうち座標値が所定の規則に従って変化する複数の格子点を抽出し、同抽出した格子点の中から上記所定のインクのインクデータを発生させる格子点を特定するとしてもよい。
色空間上の各格子点のうち、座標値が所定の規則に従って変化する一群の格子点は、そこに格納するインクデータもある規則に従って変化していると考えられる。よって、上記のように複数の格子点を抽出すればインク発生点を特定しやすい。
上記色変換工程は、上記色空間において所定の方向に連続する各格子点を抽出し、同抽出した格子点のうち最初に上記所定のインクのインクデータを発生させる格子点を特定するとしてもよい。つまり、色空間における一つの方向に連続する各格子点であれば、その座標を変化させていくに連れて所定の色成分値を変化させていくと考えられるため、上記インク発生点を特定しやすい。
具体的構成の一例として、上記色変換工程は、上記色空間において所定の有彩色の濃度を変化させる方向に連続する各格子点を抽出するとともに、同有彩色を表現する濃インクのインクデータを最初に発生させる格子点を特定するとしてもよい。
ある有彩色を、淡インクや濃インクなど色相が略同一であって濃度の異なる複数のインクを使用して表現する場合がある。この場合、濃インクのインクデータを最初に発生させる格子点を上記インク発生点と捉えることができ、上記のように、色空間において同有彩色の濃度を変化させる方向に注目して各格子点のインクデータを調べていけば、同インク発生点を確実に特定できる。
具体的構成のさらなる一例として、上記色変換工程は、上記色空間におけるグレー軸方向に連続する各格子点を抽出するとともに、所定の無彩色インクのインクデータを最初に発生させる格子点を特定するとしてもよい。最高濃度の黒色へと変化していくグレー軸上の所定位置には、所定の無彩色インクのインクデータを最初に発生させる格子点が存在すると考えられ、同格子点をインク発生点と捉えることができる。そこで、上記のように、グレー軸方向に注目して各格子点のインクデータを調べていけば、同インク発生点を確実に特定できる。
請求項10の印刷制御方法の構成は、装置の発明やプログラムの発明にも適用可能であることは言うまでもない。従って、請求項15にかかる印刷制御装置の発明においても、基本的には請求項10の発明と同様の作用、効果となる。また、本発明の手順をコンピュータに実行させても良い。よって本発明は、そのプログラムとしても適用可能であり、請求項16にかかる印刷制御プログラムの発明においても、基本的には請求項10の発明と同様の作用、効果となる。
さらに、印刷結果におけるドットの粒状性の悪化を効果的に防止することが可能なインクデータに変換可能であるという点で、上記各発明によって作成された色変換テーブル自体も高い価値を有する。そこで、印刷装置で使用する各インクのインク記録量を表すインクデータと他の画像機器にて使用する第一カラー画像データとの変換関係を所定の色空間における複数の格子点毎に規定する色変換テーブルであって、周囲の格子点との比較において所定のインクについてのインクデータを発生させる格子点を特定するインク発生点特定工程と、上記特定した格子点周辺の各格子点の間隔が密になるように各格子点位置を変移させ、同変移後の各格子点において上記変換関係を構築する格子位置変移工程とを行うことにより作成される色変換テーブルの発明をも把握することができる。
下記の順序に従って本発明の実施形態について説明する。
(1)印刷処理の概略
(2)第一の実施形態
(3)第二の実施形態
(1)印刷処理の概略
図1は、本発明にかかる色変換テーブル作成方法を実行可能なコンピュータ等の概略構成を示している。コンピュータ10は演算処理の中枢をなす図示しないCPUや記憶媒体としてのROMやRAM等を備えており、ハードディスクドライブ(HDD)15等の周辺機器を利用しながら所定のプログラムを実行する。コンピュータ10にはシリアル通信用I/O19aを介してキーボード31やマウス32等の操作用入力機器が接続されており、図示しないビデオボードを介して表示用のディスプレイ18も接続されている。さらに、プリンタ40とはUSB用I/O19bを介して接続されている。つまり、コンピュータ10は、プリンタ40と組み合わせることで印刷制御装置としても捉えられ、以下では先ず、印刷制御装置としての概略的な処理内容を説明する。
プリンタ40は複数色のインクを充填するインクカートリッジを色毎に着脱可能な機構を備えており、本実施形態ではCMYKlclmの各色インクのカートリッジを搭載する。プリンタ40は、これらのインクを組合せて多数の色を形成可能であり、これにより印刷媒体上にカラー画像を形成する。プリンタ40はインクジェット方式のプリンタであるが、インクジェット方式の他にもレーザー方式等、種々のプリンタに対して本発明を適用可能である。
コンピュータ10では、プリンタドライバ(PRTDRV)21と入力機器ドライバ(DRV)22とディスプレイドライバ(DRV)23とLUT作成モジュール24とがOS20に組み込まれている。ディスプレイDRV23はディスプレイ18における印刷対象画像やプリンタ40のプロパティ画面等の表示を制御するドライバであり、入力機器DRV22はシリアル通信用I/O19aを介して入力されるキーボード31やマウス32からのコード信号を受信して所定の入力操作を受け付けるドライバである。
PRTDRV21では図示しないアプリケーションプログラムから印刷指示が行われた画像について所定の画像処理を行って印刷を実行可能である。PRTDRV21は、印刷を実行するために画像データ取得モジュール21aと色変換モジュール21bとハーフトーン処理モジュール21cと印刷データ生成モジュール21dとを備えている。
上述の印刷指示がなされるとPRTDRV21が駆動され、同PRTDRV21はディスプレイDRV23にデータを送出し、印刷に使用する印刷媒体や印刷速度などの印刷条件を示す情報等を入力させるユーザインターフェース(UI)画面を表示する。上記キーボード31やマウス32等を操作して、ユーザがUI画面にて適宜必要な印刷条件を入力すると、PRTDRV21の各モジュールが起動され、各モジュールによって入力画像データ15a(特許請求の範囲における第一カラー画像データに対応)の各画素値に対する処理が実施され、印刷データが作成される。作成された印刷データはUSB用I/O19bを介してプリンタ40に出力され、プリンタ40は当該印刷データに基づいて印刷を実行する。
より具体的には、上記画像データ取得モジュール21aが上記印刷指示がなされた画像を示す入力画像データ15aをHDD15から取得する。このとき、必要があれば入力画像データ15aに対して所定の解像度変換処理を行う。入力画像データ15aはRGBの各要素色を多階調表現して各画素の色を規定したドットマトリクス状のデータであり、sRGB規格に従った表色系を採用している。むろん、YCbCr表色系を採用したJPEG画像データやCMYK表色系を採用した画像データ等、種々のデータも採用可能である。
色変換モジュール21bは各画素の色を示す表色系を変換するモジュールである。HDD15に記録された色変換LUT15bを参照して、入力画像データ15a(RGBデータ)を、各画素毎にCMYKlclm毎の階調値で表現されるインクデータに色変換する。インクデータは各インクのインク記録量に対応する。RGBとCMYKlclmはいずれも0〜255の256階調で表現されることを前提に説明するが、1024階調等とすることも可能である。本実施形態では、色変換モジュール21bはプレ変換を用いて色変換を実行する。
色変換モジュール21bによって色変換がなされてインクデータが得られると、ハーフトーン処理モジュール21cは、誤差拡散法やディザ法など公知の手法により、同インクデータを、各画素におけるCMYKlclm各インクの吐出/非吐出を特定したハーフトーンデータに変換する。すなわち、プリンタ40における各画素についてインク滴の吐出/非吐出を決定する。印刷データ生成モジュール21dはかかるハーフトーンデータを受け取って、プリンタ40で使用される順番に並べ替え、一回の主走査にて使用されるデータを単位にして逐次プリンタ40に出力する。すなわち、プリンタ40においてはインク吐出デバイスとして吐出ノズル列が搭載されており、当該ノズル列では副走査方向に複数の吐出ノズルが並設されるため、副走査方向に数ドット分離れたデータが同時に使用される。そこで、主走査方向に並ぶデータのうち同時に使用されるべきものがプリンタ40にて同時にバッファリングされるように順番に並べ替えて印刷データを生成し、上記USB用I/O19bを介してプリンタ40に出力する。プリンタ40にて画像を形成するために必要なすべてのデータが転送されると、プリンタ40にて印刷媒体上に画像が形成される。
上述したように本実施形態ではプレ変換を用いた色変換(以下、単にプレ変換処理)を行う。ここで、プレ変換処理について説明する。
図2は、色変換LUT15bを示している。色変換LUT15bは、RGB毎の階調値とCMYKlclm毎の階調値との色対応関係を複数の格子点Pについて規定した情報テーブルである。すなわち、色変換LUT15bでは、入力画像データ15aの各要素色に対応した座標軸から構成されるRGB色空間を格子状に分割することによって、RGBの座標値によって特定される多数の格子点P(R,G,B)が設定されている。各格子点PにはCMYKlclm毎の階調値が格子点データとして格納されている。色変換LUT15bの格子点数は、例えば、RGBの各軸上に17個の略等間隔の格子点を与えることで、173箇所とすることができる。
色変換モジュール21bは、色変換LUT15bを参照してプレ変換処理を行う場合、入力画像データ15aとしての任意の座標点Qを所定の規則に従って、同座標点Qを囲む8個の格子点P1〜P8の何れかに割振る。同図右方の、一つの立体格子にかかる拡大表示を参照して説明する。先ず、座標点Qの座標値(RGB毎の階調値)が格子点P1〜P8のいずれかの座標値と一致する場合は、座標点Qの座標値をそのままとする。座標点Qの座標値が格子点P1〜P8のいずれにも一致しない場合は、RGB色空間内における座標点Qの座標値を(Rq,Gq,Bq)、各8個の格子点P1〜P8の座標値を(R1,G1,B1)〜(R8,G8,B8)とし、座標点Qと各格子点P1〜P8との間の各距離dn={(Rn-Rq)2+(Gn-Gq)2+(Bn-Bq)21/2をそれぞれ求める。そして、座標点Qの座標値を、夫々に求めた距離の逆比(1/dn)に応じた確率で、何れかの格子点P1〜P8の座標値に置き換える。すなわち、座標点Qは、各格子点P1〜P8のうち、同座標点Qとの距離が近い格子点Pにほど高確率で割振られるとともに、距離が遠い格子点Pにも低確率で割振られる。
置き換え後の座標値は色変換LUT15bに規定されているので、色変換LUT15bから同置き換え後の座標値に対応するCMYKlclm毎の階調値を読み出す。その結果、入力画像データ15aのインクデータへの色変換が実行される。
このように、プレ変換処理は、座標点Qを周囲の格子点Pの何れかに強制的に割振るだけで変換先の階調値を得られるため、いわゆる四面体補間などの線形補間を用いて色変換を行う場合と比較して処理時間を飛躍的に短縮することができる。
その一方で、入力画像データ15aが表現する色とは必ずしも一致しない色を格子点データとして持つ格子点Pに割振られることがあり、かつ割振られる先の格子点数にも限りがあるため、線形補間等を用いた色変換と比較すると色変換の精度は低くならざるをえない。そして、当該プレ変換処理の特徴は、印刷画像上においてドットの粒状感が目立ちやすいという結果に結びつく傾向がある。
ここで、上記ドットの粒状性の悪化が問題となるのは、いわゆるインク発生点においてである。プリンタ40ではCMYKlclmの各インクを組み合わせて多数の色を表現するが、ある色を表現する際に常に全種類のインクを使用しているわけではない。そのため、ある画像を表現する画像データの変化の過程においては、それまで使用されていなかった種類のインクの階調値が登場するインク発生点が存在する。同インク発生点では、ある種類のインクが印刷媒体上に付着されるようになる分、同インクのドットが目立ちやすく、一般的に色変換の精度が低い上記プレ変換処理を用いる場合には、同インク発生点周辺に対応する画像データによって表現される画像上でのドットの粒状感の悪化が特に問題となっていた。また、プレ変換処理においては、用いる色変換LUT15bの格子点間隔が密であるほど色変換の精度も上がるため、印刷結果においてドットの粒状感が目立たなくなり、逆に、同格子点間隔が疎であるほど印刷結果においてドットの粒状感が目立つという関係が成り立つ。
そこで、本発明では、以下に述べるように格子点位置が最適化された色変換LUTを構築することで、ドットの粒状性の悪化を防いでいる。
(2)第一の実施形態
本実施形態では、LUT作成モジュール24が上記インク発生点の位置を特定し、同インク発生点の周辺において格子点間隔が密になる様に各格子点を配置させた色変換LUT15b1を生成する。また、RGBデータとCMYKlclmとは一般的に、機器依存色であるから、色変換LUTを作成する場合には、機器非依存色空間においてRGBデータとCMYKlclmデータとによる色を対応付けて、色変換LUTを生成する。
図3は、LUT作成モジュール24が中心となってコンピュータ10が実行する処理をフローチャートにより示している。LUT作成モジュール24は、図示しないアプリケーションプログラムからLUT作成指示が行われた際に起動し、以下の処理を実行する。
ステップ(以下、ステップの記載を省略)S200では、LUT作成モジュール24は、仮想低次元LUT15dをHDD15から取得する。
図4は、仮想低次元LUT15dを示している。仮想低次元LUT15dは、RGB空間中に均等に配置された各格子点においてRGBとCMYとの対応関係を規定したテーブルであり、特許請求の範囲における仮想変換テーブルに対応する。RGBの各色とCMYの各色とは補色関係にあるため、各色について256階調で表現した場合、色の厳密な一致を考慮しなければ、C=255−R、M=255−G、Y=255−Bと考えることができる。よって、仮想低次元LUT15dの各格子点では、格子点位置(R,G,B)、格子点データ(C=255−R,M=255−G,Y=255−B)という関係が成り立っている。ただし、上記変換関係を用いれば、RGB空間とCMY空間とは実質的に等価であるため、格子点位置(C,M,Y)、格子点データ(R=255−C,G=255−M,B=255−Y)としても捉えられる。仮想低次元LUT15dの格子点数は任意である。
S210では、分版LUT15cを参照することによって、仮想低次元LUT15dにおける所定のインク発生点を特定する。本実施形態においては、色変換LUT15b1を作成するために、予め、分版LUT15cを用意しておく。
図5は、分版LUT15cを示している。分版LUT15cは、3次元のCMYデータを特定の規則(分版規則)に従って6次元のCMYKlclmデータに変換し、得られた結果を対応付けて作成されるLUTであり、CMY空間中に均等に配置された複数の参照点(格子点)においてCMY毎の階調値とCMYKlclm毎の階調値との対応関係を定義している。
すなわち、CMYKlclmの6色を組み合わせれば同じ色を異なるCMYKlclm値の組み合わせで表現可能であり、あるCMYデータが示す色に対応するCMYKlclmデータを一義的に決定するのは煩雑であるので、特定の規則に従うこととしてCMYデータとCMYKlclmデータとの対応関係を定義したものである。上記特定の規則としては種々の規則を採用可能である。例えば、CMYデータにおいてCMYの各階調値から等量の値xを減じるとともにx(x=C=M=Y)をKの階調値yで代替させ、CおよびMの残りについて一定の比率でlcおよびlmで代替させることとする規則など、CMYの各階調値について等価と思われるCMYKlclm階調値で代替させる規則を採用する。さらに、CMYKlclmの各階調値は各色インクの使用量を特定するので、インクの使用制限、すなわち単位面積当たりに記録するインク重量を特定の重量以下に制限する条件等を加味してCMYKlclmの各階調値を決定してもよい。
かかる分版LUT15cを参照して仮想低次元LUT15dにおけるインク発生点を特定する処理について、具体的に説明する。
インク発生点といっても様々なポイントが存在するので、LUT作成モジュール24は、あるインク発生点を特定するために、所定の条件に合致する複数の参照点を分版LUT15cから抽出し、同抽出した参照点からインク発生点を特定する。インク発生点の一例として、シアンの単色の濃度を徐々に変化させてく場合にそれまで淡インクであるlcインクを使用していたところに濃インクであるCインクを使用し始める点(濃インク発生点)というものが存在する。
上記濃インク発生点を特定するためには、分版前のC成分を単独で変化させた場合の分版後におけるlc成分値とC成分値との変化を知ることができればよい。
分版LUT15cからこのような変化を取得するには、分版LUT15cに記録した各参照点のうち、分版前のCMY成分が、M,Yは階調値0であってCのみが0〜255階調値の間で変化するという条件に合う各点を抽出する。このようにして抽出した各参照点は、図4の仮想低次元LUT15dにおいては、W(ホワイト)点(R=G=B=255)からC点(R=0,G=255,B=255)へと向かう稜線上に並ぶことになる。
図6は、分版前のC成分の変化に対応した分版結果としてのlcインクおよびCインクのインクデータの変化の一例をグラフにより示している。つまり、同図は、横軸方向に、上記のように分版LUT15cから抽出した各参照点における分版前のC成分の階調値変化を示し、縦軸方向に、同抽出した各参照点における分版後のCインクあるいはlcインクのインクデータの階調値変化をプロットし線分で繋いでいる。
インクデータの変化はインク記録率の変化に対応しており、本実施形態では最も簡単に、インクデータの0〜255の階調変化をインク記録率0〜100%の変化に均等に割当てている。インク記録率とは、印刷媒体上の所定面積における全画素数に対する形成ドット数の比であって、インク記録量の一種である。
同図では、破線に示すように濃インクのみでの階調値0〜255がインク記録率0〜100%に相当すると考え、高明度(低階調)域では、一点鎖線で示すように、濃インクを記録した場合と同等の色剤量となるように濃インクを淡インクで代替させている。ここでは、単位インク滴あたりの色剤量が濃インクと淡インクとで2:1である場合について示しており、濃インク1に対して淡インク2を記録した場合に媒体上に記録される色剤量が等価であるとして代替を行う例を示している。
同図に示すように、分版前のC成分を階調値0から高階調域へ変化させていった際に濃インクを発生させる点pが存在する。つまり、階調値0〜p間で変化するC成分については、濃インクのみでインクを記録した場合のインクのすべてを淡インクで代替させており、点p以上の階調域で濃インクを使用する。
上記S210では、分版LUT15cから上記所定の条件に従って抽出した参照点の中から、分版前のC成分を0から255階調へと変化させていった際に、最初にCインクのインクデータを発生させる(階調値が0でなくなる)参照点を特定する。なお、分版LUT15cにおける参照点の取り方によっては、上記点pの階調値を分版前のC成分として持つ参照点が無い場合もあるが、この場合には、上記抽出した参照点のうちで最初にCインクのインクデータを発生させる点の前後の参照点に基づいて補間演算をして、点pの階調値を分版前のC成分として持つ参照点を正確に求めるとしてもよい。
上記のように分版LUT15cから一つの参照点を特定したら、仮想低次元LUT15d内において濃インク発生点を特定する。つまり、同特定した参照点のCMYデータを持つ格子点を仮想低次元LUT15d内で一つ特定し、これを濃インク発生点とする。この場合特定された濃インク発生点は、図4のW点からC点へと向かう稜線上の何れかの位置となるため、例えばその位置は点Pcのように表される。
また、M成分についも、Mの単色の濃度を徐々に変化させてく場合に淡インクであるlmインクを使用していたところに濃インクであるMインクを使用し始める濃インク発生点が存在するため、同濃インク発生点を特定するとしてもよい。この場合、分版LUT15cに記録した各参照点のうち、分版前のCMY成分が、C,Yは階調値0であってMのみが0〜255階調値の間で変化する条件に合う各点を抽出し、同抽出した参照点から、分版前のM成分を0から255階調へと変化させていった際に、最初にMインクのインクデータを発生させる参照点を特定する。なお、M成分についての分版規則は、図6に示したC成分の分版規則と同じでも良いし、Mインクのインクデータを発生させる点の位置を変えるなど異なる分版規則を採用してもよい。
分版LUT15cから一つの参照点を特定したら、同参照点のCMYデータに基づいて、仮想低次元LUT15d内における濃インク発生点を特定する。この場合特定された濃インク発生点は、図4のW点からM点(R=255,G=0,B=255)へと向かう稜線上の何れかの位置となるため、例えばその位置は点Pmのように表される。
分版LUT15cを参照して仮想低次元LUT15dにおけるインク発生点を特定したら、S220では、LUT作成モジュール24は、特定したインク発生点を中心として、周囲の格子点間隔が密になるように、仮想低次元LUT15dの各格子点位置を変移させる。
図7は、インク発生点周辺の格子点間隔を密にした後の仮想低次元LUT15dの一部を概略的に示している。同図では、インク発生点として、Cインク発生点に対応する点PcとMインク発生点に対応する点Pmの両方を採用した場合を示しており、C‐M平面上の点Pc,Pmの交点Pcmを中心に、C軸方向(R軸方向)とM軸方向(G軸方向)とにおいて夫々に格子点間隔を狭めている。同図では省略しているが、Y軸方向に連続するC‐M平面と平行な各平面においても、上記交点Pcmを通りC‐M平面に対して垂直な軸との交点を中心に、同様にC軸方向(R軸方向)とM軸方向(G軸方向)とにおいて夫々に格子点間隔を狭めている。
なお、インク発生点を中心とした格子点間隔の狭め方は様々であり、0〜255階調の間に存在する全格子点の位置を変移させることを前提にインク発生点に近い格子点ほどインク発生点へ向けて移動する距離を長くしたり、インク発生点周辺の所定範囲内の格子点だけを対象としてインク発生点の側へ距離を狭めさせるとしてもよい。
S230,240では、格子点位置を変移させた後の仮想低次元LUT15dにおける各格子点データに基づいて、パッチの印刷処理を実行させる。具体的には、上記変移後の仮想低次元LUT15dを構成する各格子点の座標値は、そのまま3次元のCMYデータによって表されるため、LUT作成モジュール24は、同CMYデータに対して上記分版LUT15cを参照した分版処理を施し、6次元のCMYKlclmデータに変換する(S230)。このとき、変換対象となる各格子点のCMY階調値が、分版LUT15cに記録された何れの参照点とも一致しない場合は、他の参照点に対応して記録されたCMYKlclmデータを用いた補間演算によって、変換値としてのCMYKlclmデータを取得すればよい。
この結果、CMYKlclm毎に256階調で表現したインクデータを、上記変移後の仮想低次元LUT15dの格子点毎に得られるので、コンピュータ10は、当該インクデータが示す色のパッチを印刷させる(S240)。つまり、LUT作成モジュール24が当該インクデータをハーフトーン処理モジュール21cに送信することで所定のハーフトーン処理がなされ、さらに印刷データ生成モジュール21dにおいて印刷データの生成処理が実行され、その結果、プリンタ40によって印刷媒体上に仮想低次元LUT15dの格子点に対応する数のカラーパッチが印刷される。
次に、S250では、測色機50で測色されて得られた各パッチ毎の色成分量を、LUT作成モジュール24は、同測色機50から取得する。
図1に示した測色機50は、図示を省略したUSB用インターフェイス等を介してコンピュータ10と接続している。測色機50は、測色対象に色検出部を向けることにより、国際照明委員会(CIE)で規定されたL***表色系(以下、「*」を省略。)に基づく複数の色成分量L,a,bを測色値として取得可能であり、同取得した色成分量LabをLUT作成モジュール24に対して出力可能である。ここで、Lab色空間は、複数の色成分L,a,bを色成分量とする機器非依存色空間である。むろん、測色する色空間は、XYZ色空間、Luv色空間等であってもよい。
以上の処理によって、インク発生点を中心にその格子点位置を変移させた仮想低次元LUT15dの各格子点に対応するCMYKlclmデータについて、機器非依存色である色成分量Lab(L111)が得られる。
S260では、RGBデータに対応するLab空間内の座標値を取得する処理を行う。なお、当該処理はS200以前に実行してもよい。S260では、LUT作成モジュール24が、仮想低次元LUT15dの各格子点の座標値に対応するRGBデータを、所定の変換式によってLab色空間内の座標値(L000)に変換する。つまり、sRGB規格に準拠した画像データは公知の変換式によりLab空間の座標値に変換できる。当該Lab値への変換処理をS250の後に行う場合は、Lab値の算出対象となるRGBデータは、S220において格子点位置を変移させた後の各格子点位置にかかるデータであってもよいし、同変移前の各格子点位置にかかるデータであってもよい。
CMYKlclmデータに対応する座標値L111と、RGBデータに対応する座標値L000とを特定できたので、LUT作成モジュール24は、かかる座標値を参照して、色変換LUT15b1を生成する処理を行う。ここで、座標値L111と、座標値L000とは同じ色を示しているわけではないが、Lab色空間において夫々に上記格子点数の座標値が存在するので、座標値L111から補間演算によって任意のCMYKlclmデータを算出可能であり、座標値L000から補間演算によって任意のRGBデータを算出することができる。
そこで、LUT作成モジュール24は、一組のCMYKlclmデータに対応するL111と同じ色成分量Labを持つRGBデータを各座標値L000に基づいて補間して求める(S270)。かかるRGBデータを求める補間演算は、各組のCMYKlclmデータについて夫々実行する。そして、LUT作成モジュール24は、上記求めたRGBデータとCMYKlclmデータとを対応付け、この対応関係を示すテーブルデータ(色変換LUT15b1)を生成し、HDD15に保存する(S280)。
この結果、RGB色空間に配置する複数の格子点であって所定のインク発生点を中心にその間隔が密になるように配置された各格子点毎に、RGBデータとCMYKlclmデータとの対応関係を規定した色変換LUT15b1が完成する。
上記生成された色変換LUT15b1は、以後、PRTDRV21が任意の画像についての印刷制御処理を行う際に色変換モジュール21bが実行する色変換処理において参照される。つまり、色変換モジュール21bは、色変換LUT15b1を用いてプレ変換処理を行う。その結果、上記インク発生点周辺の色を表す入力画像データ15aを入力した場合には、同入力画像データ15aが表す色と変換後のインクデータが表す色との差が殆ど無くなるとともに、各画素間でのインクデータの変化も滑らかなものとなる。従って、同インク発生点周辺の色を表す画像データによって印刷処理を行った際に顕著であったドットの粒状性の悪化を的確に抑制することができる。
このように本発明は、色変換LUTを構成する限られた格子点を、インク発生点という特定の階調値近辺において重点的に密になるように配置することで、格子点数の増加を伴うことなく、印刷結果におけるドット粒状性の悪化を防ぐために最適な色変換LUTを提供できる。よって、上記悪化を防ぐために格子点数を大幅に増加させたLUTを用意する場合と比較して、LUTを生成する際の計算量も少なくて済み、かつ、LUTのデータサイズも小さいため、LUTを保存する記憶領域の消費も少なくて済む。当該効果は、後述の第二の実施形態においても共通する。
ここで、格子点位置を寄せる中心となるインク発生点は、上述したものに限られない。図7では、Cインク発生点およびMインク発生点のC‐M平面上での交点を中心に格子点位置を変移させるとしたが、いずれか一方のインク発生点だけを中心に格子点位置を変移させるとしても良い。Cインク発生点Pcのみとした場合は、同発生点Pcを中心として、少なくともC軸方向(R軸方向)においてに格子点間隔を狭める。一方、Mインク発生点Pmのみとした場合は、同発生点Pmを中心として、少なくともM軸方向(G軸方向)においてに格子点間隔を狭める。
インク発生点の一例として、Kインク発生点というものが存在する。Kインク発生点は、例えば、白と黒との間で墨色(無彩色)の濃度を変化させていく場合にKインクを使用し始める点として捉えることができる。LUT作成モジュール24は、当該Kインク発生点を仮想低次元LUT15dにおいて特定する場合も、まず分版LUT15cを参照する。無彩色の濃度変化なので、分版LUT15cからは、参照点のうち分版前のCMY成分がC=M=Yである各点を抽出すればよい。このように抽出した各参照点は、仮想低次元LUT15dにおいては、W点とK点(R=G=B=0)とを結ぶグレー軸T上において連続することになる。
図8は、分版前のCMY成分の変化に対応した分版結果としてのCMYKlclm各インクのインクデータの変化をグラフにより示している。同図横軸は、分版LUT15cから抽出した各参照点における分版前のCMY成分の階調値変化を示している。この場合、CMY成分は互いに等値のまま0〜255階調値まで変化していくため、横軸は無彩色の最高明度(白)から最低明度(黒)までの変化を示しているとも言える。縦軸は、同抽出した各参照点における分版後のCMYKlclm各インクのインクデータの変化を示している。
同図に示すように、分版前のCMY成分を階調値0から変化させていった場合、低階調領域では、Y,lc,lmインクによって無彩色を表現しており、階調値を上げる(明度を下げる)に連れて徐々にlc,lmインクと入替わるようにC,Mインクのインクデータを発生させている。そして、さらに階調値を上げていく過程で、Kインクのインクデータを初めて発生させる点pkに到達する。つまり、分版LUT15cにおいては、高明度〜中明度の無彩色については、lc,lmインクやC,M,Yインクを組み合わせて表現しており、ある程度低い明度になったところでKインクを使用して濃い墨色や黒を表現する分版規則を採用している。
従って、インク発生点として上記Kインク発生点を特定する場合には、S210では、分版前のCMY成分がC=M=Yであるという条件に従って分版LUT15cから抽出した参照点に基づいて、分版前のCMY成分を同時に0から255階調へと変化させていった際に、分版後のデータとして最初にKインクのインクデータを発生させる参照点を特定する。参照点を特定したら、同参照点のCMYデータを持つ格子点を仮想低次元LUT15d内で一つ特定し、これをKインク発生点とする。同特定したインク発生点は、図4に示すように、例えばグレー軸上の点Pkのように表される。
Kインク発生点Pkを特定したら、S220では、Kインク発生点Pkを中心として、周囲の格子点間隔が密になるように仮想低次元LUT15dの各格子点位置を変移させる。この場合、点Pkを中心に、RGB各軸方向において夫々に格子点間隔を狭めることになる。
Kインクのドットは他のインクと比べても発色性が強く目立ちやすいため、上記Kインク発生点周辺の格子点間隔を密にすれば、印刷結果におけるドットの粒状性の悪化を効果的に防ぐことがで、上質の印刷画像を出力できる。
さらに、上記Kインク発生点は、グレー軸T上において特定する場合に限られない。例えば、Rの単色から徐々に色をKに変化させていった場合にも、Kインクのインクデータを発生させる点が存在する。この場合、LUT作成モジュール24は、RGBとCMYが補色の関係にあることから、分版LUT15cから、分版前のCMY成分がM=Y=255であって、Cのみが0〜255階調値の間で変化する各参照点を抽出する。同抽出した各参照点は、仮想低次元LUT15dにおいては、R点(R=255,G=B=0)とK点とを結ぶ稜線上に連続することになる。そして、同抽出した各参照点に基づいて、分版前のC成分を0から255階調へと変化させていった際に分版後のデータとして最初にKインクのインクデータを発生させる参照点を特定する。同特定した参照点は、仮想低次元LUT15dにおいては、図4に示すように、同稜線上の点Pkrのように表される。S220では、Kインク発生点Pkrを中心として、周囲の格子点間隔が密になるように仮想低次元LUT15dの各格子点位置を変移させる。この場合、点Pkrを中心に、少なくともR軸方向(C軸方向)において格子点間隔を密にする。
Kインク発生点はRの単色から色をKに変化させていった場合だけでなく、他のG,B,C,M,Yの各単色から色をKに変化させていった場合にも存在するため、上記Kインク発生点Pkまたは、点Pkr以外のKインク発生点の周辺において格子点密度を上げるようにしても良い。
ただしここで、特に、上記Kインク発生点Pkrの周辺において格子点密度を上げることの重要性について説明する。
R,G,B,C,M,Y各単色のうち、C,M,Y(一次色とも言う)のいずれかの単色から画像の色をKへと変化させていく場合(図4に示す色空間上を、C点,M点,Y点のいずれかからK点へと移動する場合)のインクデータは、一般的に、当初はその一次色に該当するインクのインクデータのみが発生している状態から、徐々にKインク以外の他のインクデータが発生し、ある程度Kに近くなった状態でKインクのインクデータが発生するという変化態様をとる。一方、R,G,B(二次色とも言う)のいずれかの単色から画像の色をKへと変化させていく場合(図4に示す色空間上を、R点,G点,B点のいずれかからK点へと移動する場合)のインクデータは、上記一次色からKに変化させていく場合と比較すると、概ね早い段階からKインクのインクデータを発生させるという変化態様をとる。
これは、上述したインクの使用制限、いわゆるインクデューティ制限に関係する。すなわち一次色は、その色に該当するインクのインクデータのみで表現されるために全体としてのインク使用量が少なく、Kに色を変化させていく過程でKインク以外の他のインクを使用する余裕がある。そのため、最も発色性のつよいKインクのインクデータの発生も、Kにかなり近付くまで(充分に、黒らしさが濃くなるまで)抑制でき、それまでは他のインクの使用によって所望の色を表現できる。一方、二次色は、始めから2種類以上のインクで成り立っているため、色を徐々にKに変化させていく過程でKインク以外の他のインクを使用する余裕が少なく、そのため、Kインクのインクデータを発生させるタイミングも早くなりがちである。すなわち、二次色の単色から色をKに変化させていく場合には、色としてまだ同二次色に近い段階からKインクが使用されるため、それだけKインクのドットが目立ってしまう。
このような二次色の中にあって、特に、RからKへと色を変化させていった場合のKインク発生点付近でのKインクドットは目立ちやすい。さらに、Rの単色からKに色を変化させていった際に存在するKインク発生点は、写真画像などにおいて特に重要視される肌色の濃淡を表現する際のKインクの発生にも大きな影響を与える。そこで、上述したように、仮想低次元LUT15d中の複数箇所に存在するKインク発生点のうち、特に、Kインク発生点Pkrを中心として格子点間隔が密になるように格子点位置を変移させて色変換LUT15b1を生成すれば、赤や肌色などの画像領域におけるKインクのドット粒状性の目立ちを効果的に抑制でき、上質な画像を提供できる。
上述したように、インク発生点は種々考えられる。よって、特定すべきインク発生点の種類をプログラム上で予め指定しておき、同指定に基づいてLUT作成モジュール24が特定するようにしてもよい。或いは、LUT作成モジュール24に特定させるインク発生点を、ユーザが所定の入力操作によって選択できるとしても良い。
(3)第二の実施形態
上記では、所定のインク発生点周辺において格子点を密に配置した色変換LUT15b1を生成する場合について説明したが、当該第二の実施形態では、PRTDRV21が任意の入力画像データ15aに基づく印刷制御処理を実行する過程において色変換LUT15bを再構築する場合について説明する。
図9は、色変換LUT15bの再構築処理をフローチャートにより示している。同処理は、色変換モジュール21bが画像データ取得モジュール21aから入力画像データ15aを受け渡された際に実行する。
先ず、色変換モジュール21bは、HDD15から色変換LUT15bを取得する(S300)。本実施形態では、図2に示した色変換LUT15bが既に用意されている。ただし、用意されている色変換LUT15bは、その格子点配置が略等間隔であり、インク発生点の位置を考慮した配置となっていない。すなわち、第一の実施形態におけるS210,220の処理を経ない、通常のLUT作成処理によって作成された色変換LUTがHDD15に保存されている。本実施形態では、同色変換LUT15bを基礎として色変換LUTの再構築を行う。この意味で、色変換LUT15bは、特許請求の範囲における基準色変換テーブルに該当する。
S310では、色変換モジュール21bは、色変換LUT15bを参照することによって、RGB空間における所定のインク発生点を特定する。かかるインク発生点の特定処理も、第一の実施形態で分版LUT15cを参照した場合と同様に、所定の条件に合致する複数の格子点を色変換LUT15bから抽出し、同抽出した格子点からインク発生点を特定する。色変換LUT15bに各RGBデータに対応して規定されているCMYKlclmのインクデータは、上述した分版処理によってその階調値を決定したものだからである。ここで、上記Cインク発生点に対応する格子点を特定する場合には、RGBとCMYが補色関係にあることを利用し、先ず、各格子点のうち、G=B=255であってRのみが0〜255の間で変化する条件に合致する点を抽出する。そして、同抽出した格子点のうち、R成分を255階調から0まで変化させた際に、最初にCインクのインクデータを発生させる格子点を特定し、インク発生点とする。
また、上記Mインク発生点に対応する格子点を特定する場合には、色変換LUT15bの各格子点のうち、R=B=255であってGのみが0〜255の間で変化する条件に合致する点を抽出し、同抽出した格子点のうち、G成分を255階調から0まで変化させた際に最初にMインクのインクデータを発生させる格子点を特定する。
あるいは、グレー軸上におけるKインク発生点を特定するには、色変換LUT15bの各格子点のうち、R=G=Bとなる格子点のみ抽出し、同抽出した格子点の各成分を255階調値から0へと変化させた際に最初にKインクのインクデータを発生させる格子点を特定する。
あるいは、画像の色をRの単色からKに変化させていった場合に存在するKインク発生点を特定する場合には、色変換LUT15bの各格子点のうち、G=B=0であってRのみが0〜255の間で変化する格子点のみ抽出し、同抽出した格子点のうちR成分を255階調値から0へと変化させた際に最初にKインクのインクデータを発生させる格子点を特定する。ここでも、色変換モジュール21bが特定可能なインク発生点は様々であるため、特定すべきインク発生点の種類をプログラム上で予め設定しておいてもよいし、印刷処理時にユーザが所定の入力操作によって選択できるとしても良い。
S320では、色変換モジュール21bは、上記特定したインク発生点を中心として、周囲の格子点間隔が密になるように、RGB空間における色変換LUT15bの各格子点位置を変移させる。格子点位置の変移のさせ方は、様々なバリエーションがあるが、基本的には第一の実施形態に示した変移の態様を適用できる。
S330では、色変換モジュール21bは、上記変移後の各格子点位置(R,G,B)に対応したCMYKlclmデータを補間演算により求める。つまり、上記変移前の各RGBデータに対応して記録されていたCMYKlclmデータを参照して、線形補間などによって、変移後の各RGBデータに対応するCMYKlclmデータを取得する。
S340では、上記変移後の格子点位置を示すRGBデータと、S330の補間処理によって求めたCMYKlclmデータとを夫々に対応付けて記録する。この結果、色変換LUT15bの再構築処理が完了する。
色変換モジュール21bは、上記再構築された色変換LUT15bを利用して、上述したプレ変換処理を実行し、入力画像データ15aをCMYKlclm毎に256階調で表されるインクデータに変換する。以後、PRTDRV21は、当該インクデータに対してハーフトーン処理を施すとともにハーフトーンデータから印刷データを生成し、プリンタ40が同印刷データに基づいた印刷処理を実行する。
このように、コンピュータ10が、RGBデータとCMYKlclmデータとを対応付けたテーブルデータを既に保有している場合でも、同テーブルを起源として、所定のインク発生点周辺領域の格子点間隔が他の領域よりも密になるように格子点を再配置した色変換LUT15bを構築できる。そして、再構築後の色変換LUT15bを利用したプレ変換処理を行うことで、インク発生点周辺の色を表す画像データに基づく印刷処理を行った際に顕著であったドットの粒状感の目立ちを的確に抑制することができる。
色変換テーブル作成方法等を実行するコンピュータ等の構成を示すブロック図。 色変換LUTを示す説明図。 色変換LUTの生成処理を示したフローチャート。 仮想低次元LUTを示す説明図。 分版LUTを示す説明図。 分版規則の一例を示す図。 格子点位置を変移させた後の仮想低次元LUTの一部を示す説明図。 分版規則の一例を示す図。 色変換LUTの再構築処理を示したフローチャート。
符号の説明
10…コンピュータ、15…HDD、15a…入力画像データ、15b,15b1…色変換LUT、15c…分版LUT、15d…仮想低次元LUT、18…ディスプレイ、21…PRTDRV、21a…画像データ取得モジュール、21b…色変換モジュール、21c…ハーフトーン処理モジュール、21d…印刷データ生成モジュール、22…入力機器DRV、23…ディスプレイDRV、24…LUT作成モジュール、31…キーボード、32…マウス、40…プリンタ、50…測色機

Claims (17)

  1. 印刷装置で使用する各インクのインク記録量を表すインクデータと他の画像機器にて使用する第一カラー画像データとの変換関係を所定の色空間における複数の格子点毎に規定する色変換テーブルを作成する色変換テーブル作成方法であって、
    周囲の格子点との比較において所定のインクについてのインクデータを発生させる格子点を特定するインク発生点特定工程と、
    上記特定した格子点周辺の各格子点の間隔が密になるように各格子点位置を変移させ、同変移後の各格子点において上記変換関係を構築する格子位置変移工程とを備えることを特徴とする色変換テーブル作成方法。
  2. 請求項1に記載の色変換テーブル作成方法において、
    上記インク発生点特定工程は、複数の格子点毎に上記各インクの色数より少ない数の色成分によって構成される第二カラー画像データと上記インクデータとの分版規則を予め規定した分版規則定義データを参照することにより、第一カラー画像データと第二カラー画像データとの対応関係を複数の格子点について規定した仮想変換テーブルにおける各格子点のうち、分版処理の結果として上記所定のインクのインクデータを発生させる格子点を特定することを特徴とする色変換テーブル作成方法。
  3. 請求項2に記載の色変換テーブル作成方法において、上記インク発生点特定工程は、分版規則定義データに記録された各格子点のうち第二カラー画像データが所定の規則に従って変化する複数の格子点を抽出し、同抽出した格子点における分版規則に基づいて、上記仮想変換テーブルの格子点の特定処理を行うことを特徴とする色変換テーブル作成方法。
  4. 請求項3に記載の色変換テーブル作成方法において、上記インク発生点特定工程は、分版規則定義データに記録された各格子点のうち所定の有彩色の濃度を変化させる関係にある格子点を抽出するとともに、分版処理の結果として同有彩色を表現する濃インクのインクデータを最初に発生させる第二カラー画像データを特定することによって上記仮想変換テーブルの格子点の特定処理を行うことを特徴とする色変換テーブル作成方法。
  5. 請求項3に記載の色変換テーブル作成方法において、上記インク発生点特定工程は、分版規則定義データに記録された各格子点のうち無彩色についての濃度を変化させる関係にある格子点を抽出するとともに、分版処理の結果として所定の無彩色インクのインクデータを最初に発生させる第二カラー画像データを特定することによって上記仮想変換テーブルの格子点の特定処理を行うことを特徴とする色変換テーブル作成方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の色変換テーブル作成方法によって作成された色変換テーブルを利用する印刷制御方法であって、
    所定の画像を表現する第一カラー画像データを入力する画像データ入力工程と、
    同入力した第一カラー画像データを、上記作成された色変換テーブルを参照することによって所定のインクデータに変換する色変換工程と、
    同変換して得られたインクデータに基づく印刷処理を実行する印刷制御工程とを備えることを特徴とする印刷制御方法。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の色変換テーブル作成方法によって作成された色変換テーブルを有する印刷制御装置であって、
    所定の画像を表現する第一カラー画像データを入力する画像データ入力手段と、
    同入力した第一カラー画像データを、上記作成された色変換テーブルを参照することによって所定のインクデータに変換する色変換手段と、
    同変換して得られたインクデータに基づく印刷処理を実行する印刷制御手段とを備えることを特徴とする印刷制御装置。
  8. 印刷装置で使用する各インクのインク記録量を表すインクデータと他の画像機器にて使用する第一カラー画像データとの変換関係を所定の色空間における複数の格子点毎に規定する色変換テーブルを作成する処理をコンピュータに実行させる色変換テーブル作成プログラムであって、
    周囲の格子点との比較において所定のインクについてのインクデータを発生させる格子点を特定し、特定した格子点周辺の各格子点の間隔が密になるように各格子点位置を変移させ、同変移後の各格子点において上記変換関係を構築する処理を実行させることを特徴とする色変換テーブル作成プログラム。
  9. 請求項8に記載の色変換テーブル作成プログラムによってコンピュータが作成した色変換テーブルを利用する印刷制御プログラムであって、
    所定の画像を表現する第一カラー画像データを入力し、同入力した第一カラー画像データを、上記作成された色変換テーブルを参照することによって所定のインクデータに変換し、同変換して得られたインクデータに基づく印刷処理を行う処理をコンピュータに実行させることを特徴とする印刷制御プログラム。
  10. 印刷装置で使用する各インクのインク記録量を表すインクデータと他の画像機器にて使用する第一カラー画像データとの変換関係を所定の色空間における複数の格子点毎に規定する色変換テーブルを参照して所定の変換処理を実行する印刷制御方法であって、
    所定の画像を表現する第一カラー画像データを入力する画像データ入力工程と、
    周囲の格子点との比較において所定のインクについてのインクデータを発生させる格子点を特定し、同特定した格子点周辺の各格子点の間隔が密になるように各格子点位置を変移させ、同変移後の各格子点において上記変換関係を規定して色変換テーブルを構築するとともに、上記入力した第一カラー画像データを、同構築した色変換テーブルを参照することによって所定のインクデータに変換する色変換工程と、
    同変換して得られたインクデータに基づく印刷処理を実行する印刷制御工程とを備えることを特徴とする印刷制御方法。
  11. 請求項10に記載の印刷制御方法において、上記色変換工程は、複数の格子点について予め上記変換関係を規定している基準色変換テーブルの各格子点データを参照することにより、格子点の特定処理を行うことを特徴とする印刷制御方法。
  12. 請求項11に記載の印刷制御方法において、上記色変換工程は、基準色変換テーブルを構成する各格子点のうち座標値が所定の規則に従って変化する複数の格子点を抽出し、同抽出した格子点の中から上記所定のインクのインクデータを発生させる格子点を特定することを特徴とする印刷制御方法。
  13. 請求項12に記載の印刷制御方法において、上記色変換工程は、上記色空間において所定の有彩色の濃度を変化させる方向に連続する各格子点を抽出するとともに、同有彩色を表現する濃インクのインクデータを最初に発生させる格子点を特定することを特徴とする印刷制御方法。
  14. 請求項12に記載の印刷制御方法において、上記色変換工程は、上記色空間におけるグレー軸方向に連続する各格子点を抽出するとともに、所定の無彩色インクのインクデータを最初に発生させる格子点を特定することを特徴とする印刷制御方法。
  15. 印刷装置で使用する各インクのインク記録量を表すインクデータと他の画像機器にて使用する第一カラー画像データとの変換関係を所定の色空間における複数の格子点毎に規定する色変換テーブルを参照して所定の変換処理を実行する印刷制御装置であって、
    所定の画像を表現する第一カラー画像データを入力する画像データ入力手段と、
    周囲の格子点との比較において所定のインクについてのインクデータを発生させる格子点を特定し、同特定した格子点周辺の各格子点の間隔が密になるように各格子点位置を変移させ、同変移後の各格子点において上記変換関係を規定して色変換テーブルを構築するとともに、上記入力した第一カラー画像データを、同構築した色変換テーブルを参照することによって所定のインクデータに変換する色変換手段と、
    同変換して得られたインクデータに基づく印刷処理を実行する印刷制御手段とを備えることを特徴とする印刷制御装置。
  16. 印刷装置で使用する各インクのインク記録量を表すインクデータと他の画像機器にて使用する第一カラー画像データとの変換関係を所定の色空間における複数の格子点毎に規定する色変換テーブルを参照して所定の変換処理を行う機能をコンピュータに実行させる印刷制御プログラムであって、
    所定の画像を表現する第一カラー画像データを入力し、周囲の格子点との比較において所定のインクについてのインクデータを発生させる格子点を特定し、同特定した格子点周辺の各格子点の間隔が密になるように各格子点位置を変移させ、同変移後の各格子点において上記変換関係を規定して色変換テーブルを構築するとともに、上記入力した第一カラー画像データを、同構築した色変換テーブルを参照することによって所定のインクデータに変換し、同変換して得られたインクデータに基づく印刷処理を行う機能を実行させることを特徴とする印刷制御プログラム。
  17. 印刷装置で使用する各インクのインク記録量を表すインクデータと他の画像機器にて使用する第一カラー画像データとの変換関係を所定の色空間における複数の格子点毎に規定する色変換テーブルであって、
    周囲の格子点との比較において所定のインクについてのインクデータを発生させる格子点を特定するインク発生点特定工程と、
    上記特定した格子点周辺の各格子点の間隔が密になるように各格子点位置を変移させ、同変移後の各格子点において上記変換関係を構築する格子位置変移工程とを行うことにより作成されることを特徴とする色変換テーブル。
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