JP2006106448A - 光学フィルターおよびこれを用いた有機elディスプレイ - Google Patents

光学フィルターおよびこれを用いた有機elディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】 光学フィルターへの水蒸気の吸着および吸水を低減した光学フィルターを提供し、バリア層を設けることなく有機EL素子の劣化を防ぎ、ダークエリア等の欠陥のない良好な画像表示を可能とする有機ELディスプレイを提供する。
【解決手段】 透明基板1上に、各画素毎の入射光を色補正するカラーフィルター層2が少なくとも積層された光学フィルター5であり、前記カラーフィルター層2を形成するバインダーとなる樹脂が飽和吸水率1.0%以下の低吸水性であることを特徴とする光学フィルター5であり、該光学フィルター5の観察側とは反対側に、各画素ごとに発光する発光層を備えた有機EL素子が配置されていることを特徴とする有機ELディスプレイ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイをはじめとして、種々のディスプレイに用いられる光学フィルター上の有機層からの水分の発生を低減した、改良された光学フィルター、及びこれを用いて構成された有機ELディスプレイに関する。
有機EL素子は、原理的には、陽極と陰極との間に有機EL発光層をはさんだ構造を有するものであるが、実際に、有機EL素子を用いてカラー表示の可能な有機ELディスプレイとするには、(1)三原色の各色をそれぞれ発光する有機EL素子どうしを配列する方式、(2)白色光に発光する有機EL素子を三原色のカラーフィルター層と組み合わせる方式、並びに(3)青色発光する有機EL素子と、青→緑、及び青→赤にそれぞれ色変換する色変換層(CCM層)とを組み合わせるCCM方式等がある。
中でも、(2)の白色有機EL+カラーフィルター方式および(3)のCCM方式では、同じ色に発光する有機EL素子を一種類使用すればよいので、上記(1)の方式の有機ELディスプレイにおけるように、各色の有機EL素子の特性を揃える必要が無く、製造コスト面でも工程数および材料の削減等が可能となり、注目を集めているフルカラー化方式である。
ところで、光学フィルター上に形成した有機層に、有機EL素子を直接積層した場合、有機層等から発生する水分や酸素等のガスにより有機発光層が劣化し、発光を維持することが困難になる。そこで、従来、有機層と有機EL素子との間に透明バリア層を設けることにより、有機層成分の有機EL素子への拡散を防止している(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、バリア層にピンホールが存在すると、有機層から発生した水分やガスがバリア層を通過して有機EL素子層に到達し、部分的に有機EL素子を劣化させることになる。このような有機ELの劣化は、発光不良箇所(ダークエリア)を生じ、画像品質を低下させる因子となる。このことから、ピンホールの発生を防止するため、バリア膜を同一材料や異なった材料からなる多層構造膜とする必要があり、複数回の成膜による工程数や材料の増加等、製造コストの点で好ましくない。
特許第3247388号公報
上記の問題点に鑑み、本発明においては、光学フィルターへの水蒸気の吸着および吸水を低減した光学フィルターを提供し、バリア層を設けることなく有機EL素子の劣化を防ぎ、ダークエリア等の欠陥のない良好な画像表示を可能とする有機ELディスプレイを提供することを課題とするものである。
本発明者の検討の結果、光学フィルター基板のカラーフィルター層、ブラックマトリクス層および/または保護層の樹脂として、吸水性の低い材料を用いることにより、光学フィルターの有機層に含まれる水分量を低減し、光学フィルターからの脱ガス量を抑えることが可能となり、有機EL素子の劣化を防ぎ、ダークエリア等の欠陥のない良好な画像を表示できる有機ELディスプレイを提供することが可能となり、上記の課題を解決できることがわかった。
第1の発明は、透明基板上に、各画素毎の入射光を色補正するカラーフィルター層が少なくとも積層された光学フィルターであり、前記カラーフィルター層を形成するバインダーとなる樹脂が飽和吸水率1.0%以下の低吸水性であることを特徴とする光学フィルターに関する。
第2の発明は、透明基板上に、ブラックマトリクス層が積層され、さらに請求項1に記載のカラーフィルター層が少なくとも積層された光学フィルターであることを特徴とする光学フィルターに関する。
第3の発明は、前記ブラックマトリクス層が黒色顔料もしくは染料を含む樹脂で形成され、該樹脂が飽和吸水率1.0%以下の低吸水性であることを特徴とする請求項2に記載の光学フィルターに関する。
第4の発明は、前記光学フィルターの前記カラーフィルター層上に、少なくとも一層の透明な保護層が積層されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の光学フィルターに関する。
第5の発明は、前記保護層が樹脂により形成され、該樹脂が飽和吸水率1.0%以下の低吸水性であることを特徴とする請求項4に記載の光学フィルターに間する。
第6の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の、飽和吸水率1.0%以下の低吸水性の樹脂が、アクリル系樹脂またはエポキシ系樹脂のいずれかの樹脂であることを特徴とする光学フィルターに関する。
第7の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の、飽和吸水率1.0%以下の低吸水性の樹脂が、環状ポリオレフィン系樹脂またはノルボルネン系樹脂のいずれかの樹脂であることを特徴とする光学フィルターに関する。
第8の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の、飽和吸水率1.0%以下の低吸水性の樹脂が、シリコーン樹脂、またはポリシロキサンオリゴマーからなるゾルゲル樹脂、またはポリシロキサンオリゴマーと有機ポリマーの有機−無機ハイブリッド材料からなる樹脂のいずれかから選ばれた樹脂であることを特徴とする光学フィルターに関する。
第9の発明は、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の光学フィルターの前記カラーフィルター層側に、各画素ごとに発光する発光層を備えた有機EL素子が配置されていることを特徴とする有機ELディスプレイに関する。
本発明によると、光学フィルターおよび光学フィルターに隣接する有機層等から発生する水分や水蒸気の発生を低減し、光学フィルターに含有する水分量を低減した光学フィルターが得られる。また、上記の光学フィルターを用いることにより、画像素子の劣化が防止され、ダークエリア等の画像欠陥を生じない高品質の有機ELディスプレイ等のディスプレイが得られる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の光学フィルターの断面構造を示す模式図であり、図2は本発明の光学フィルターを用いた有機ELディスプレイの構造を示す断面模式図である。図1および図2を引用して説明する以下の例では、有機EL発光層は、その層全域に渡って同じ色を発光するものであり、有機ELディスプレイは、光の三原色を利用したフルカラー表示を行うものとする。
(透明基板)
本発明において、透明基板1は、本発明において光学フィルターを支える支持体であるとともに、その上に形成した光学フィルター等を保護する機能を有し、透明で表面平滑なガラス基板やプラスチック基板が用いられる。有機ELディスプレイを構成した際には、その観察側にあって、しばしば、有機ELディスプレイ全体を支える支持体でもある。必要に応じて、さらに、観察側には、擦傷防止のためのハードコート層、帯電防止層、汚染防止層、反射防止層、防眩層等が直接積層されていてもよく、あるいは、タッチパネルのような機能が付加されていてもよい。
(カラーフィルター層)
本発明において、カラーフィルター層2は、通常は、青色用、緑色用、及び赤色用の三種類が規則的に配列したものであり、各色の顔料もしくは染料とバインダーとなる樹脂(以下、バインダー樹脂と記す。)で構成されている。カラーフィルター層2の各色の部分は、ブラックマトリクス3がある場合、その開孔部毎に設けたものであってもよいが、便宜的には、図1における手前側から奥側の方向に帯状に設けたものであってよい。
カラーフィルター層2を形成するには、顔料もしくは染料等の着色剤、好ましくは顔料の配合により着色した感光性樹脂組成物の層をフォトリソグラフィ法によってパターン化するか、もしくは、所定の色に着色したインキ組成物を調製して、各色毎に所定の位置に印刷することによって行う。カラーフィルター層2の厚みは、1μm〜3μm程度である。
赤色カラーフィルター層形成用の顔料としては、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、もしくはイソインドリン系顔料等から選択された顔料の1種若しくは2種以上、緑色カラーフィルター層形成用の顔料としては、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料若しくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、若しくはイソインドリノン系の顔料の1種若しくは2種以上、また、青色カラーフィルター層形成用の顔料としては、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、若しくはジオキサジン系顔料の1種もしくは2種以上を挙げることが好ましい。
本発明において、上記の着色剤を配合するバインダー樹脂としては、飽和吸水率が1.0%以下の性質を示すもので、好ましくは、透明な、可視光透過率が50%以上である樹脂を使用する。
〔飽和吸水率〕
本発明において、飽和吸水率の測定は、カールフィッシャー法により、JIS K7209に基づき飽和吸水率を求めたものである。すなわち、測定対称を一辺50mmの正方形の試料片とし、50℃に保った恒温槽中で24時間乾燥し、デシケーター中で放冷後、23℃の温度に保った純水中に24時間放置後、試料片を水から取り出した。その後、平衡状態に到達した後の試料の重量W1を測定し、その後、この試料を乾燥した窒素気流下で200℃に加熱し、これによって放出された水分量W2をカールフィッシャー法によって定量し、次式によって飽和吸水率を算出した。
飽和吸水率=100×W2/(W1−W2)(%)
上記の着色剤を配合するカラーフィルター層のバインダー樹脂として、具体的には、ポリカーボネート樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂、4−メチルペンテン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等が挙げられる。もしくは、エポキシ系樹脂、シリコーン樹脂等を主骨格として、吸水性を低減するような設計をなされたものを用いることができる。すなわち、バインダー樹脂の繰り返し単位あたりに含まれる極性基の数が多すぎると吸水性が大きくなりすぎ、光学フィルターに含有される水分量が多くなり、ディスプレイ素子の性能低下の原因となる。したがって、本発明においては、バインダー樹脂の23℃における飽和吸水率が1.0%以下となるように、極性基やその他置換基の種類や数の設計をなされたものを用いるものである。上記のようなバインダー樹脂中に、上記の着色剤を、形成されるカラーフィルター層中に5〜50%含有されるように配合して、着色した塗布用の組成物を調製する。このとき、分散剤を顔料100重量部に対して30〜100重量部の範囲で含有させることができる。
さらに、顔料を含有する感光性樹脂を用いフォトリソグラフィ法によりパターン化する場合は、通常、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する電離放射線硬化性樹脂、特に電子線硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂を使用することができる。紫外線硬化性樹脂を使用する場合には、バインダー樹脂に光重合開始剤が単独または複数組み合わせて使用される。
なお、紫外線硬化性樹脂を用いる場合には、必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を含有してもよい。
(ブラックマトリクス層)
本発明において、ブラックマトリクス層3は、各画素毎に発光する区域を区画すると共に、発光する区域どうしの境界における外光の反射を防止し、画像、映像のコントラストを高めるためのもので、必ずしも設けなくてよいが、コントラストを向上させる以外に、カラーフィルター層2をはじめ、有機ELディスプレイを構成するブラックマトリックス層3以降の各層を、ブラックマトリクス層3の開孔部に対応させて作製する上で、形成することが好ましい。ブラックマトリクス層3は、通常は、黒色の細線で構成された、縦横の格子状等、もしくは一方向のみの格子状等の、開孔部を有するパターン状に形成されたものである。有機EL素子の発光による光は、このブラックマトリクス層3の開孔部を経由し、観察側に到達する。
ブラックマトリクス層3は、クロム等の金属の、蒸着、イオンプレーティング、もしくはスパッタリング等により形成した薄膜の表面に、フォトレジストを塗布し、パターンマスクで被覆して露光、現像、エッチング、及び洗浄等の各工程を経て形成することができ、あるいは無電界メッキ法で形成し、あるいはカーボンブラック等の黒色の顔料もしくは染料を含む感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法で形成したり、もしくは黒色のインキ組成物を用いた印刷法等を利用しても形成することができる。ブラックマトリクス層3の厚みは、薄膜で形成する場合には、0.2μm〜0.4μm程度であり、黒色の顔料もしくは染料を含む感光性樹脂を用いたフォトリソグラフィ法あるいは印刷法によるときは0.5μm〜2μm程度である。
本発明において、ブラックマトリクス層3を黒色の感光性樹脂を用いたフォトリソグラフィ法あるいは印刷法により形成する場合、ブラックマトリクス層3を構成する樹脂としては、飽和吸水率が1.0%以下の材料を選択することが好ましい。具体的には、カラーフィルター層2を形成する際に用いた前述のバインダー樹脂と同様の樹脂材料が挙げられる。顔料を含有する感光性樹脂を用いる場合は、通常、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する電離放射線硬化性樹脂、特に電子線硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂を使用することができる。
(保護層)
本発明において、保護層4は、下層を保護する役割を有すると共に、下層の厚みが一定しない場合には、それらの表面をならして平坦化した面とし、上層を形成する工程での影響を低減する目的で設けられる。したがって、本発明における保護層4は、平坦化層をも含めるものである。保護層4としては、樹脂膜、あるいは有機−無機ハイブリッド材料による膜が用いられる。
保護層4として樹脂を用いる場合には、カラーフィルター層2を構成するためのバインダー樹脂として前記したものと同様な、飽和吸水率が1.0%以下の、透明な樹脂を用いて構成されることが好ましい。具体的には、カラーフィルター層2を構成するための樹脂として前記したもの、および、ポリアクリレート樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、もしくはマレイン酸樹脂等の透明樹脂を例示することができる。または、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する電離放射線硬化性樹脂、特に電子線硬化性樹脂もしくは紫外線硬化性樹脂を使用することができる。さらには、ポリシロキサンオリゴマー等からなるゾルゲル樹脂もしくはポリシロキサンオリゴマー等と有機ポリマー等とからなる有機−無機ハイブリッド材料からなる樹脂を使用することもできる。また、保護層4の厚みとしては、下層の凹凸状態にもよるが1μm〜5μmであることが好ましく、表面の平滑性が高くなるように形成することが好ましい。
上記の樹脂の中で、飽和吸水率1.0%以下のアクリル系樹脂またはエポキシ系樹脂は、汎用溶剤への溶解性が高く、電離放射線硬化性樹脂等へのレジスト化が容易であり、透明性の高い膜を形成することができ、ディスプレイ部材として十分な透明性を得ることが可能なので、カラーフィルタ層2、樹脂によるブラックマトリクス層3、保護層4を形成する樹脂として、より好ましい。
また、上記の樹脂の中で、飽和吸水率1.0%以下の環状ポリオレフィン系樹脂、ノルボルネン系樹脂は、耐熱性が高く、かつ光学フィルターの作製工程における水分の吸収が低いので、結果的にダークエリアの低減につながり、カラーフィルタ層2、樹脂によるブラックマトリックス層3、保護層4を形成する樹脂として、より好ましい。
また、上記の樹脂の中で、飽和吸水率1.0%以下のシリコーン樹脂、またはポリシロキサンオリゴマーからなるゾルゲル材料、またはポリシロキサンオリゴマーと有機ポリマーとからなる有機−無機ハイブリッド材料からなる樹脂のいずれかから選ばれた樹脂は、耐熱性が高く、光学フィルターの作製工程における加熱工程での耐性が高く、分解物および揮発物の発生が低くなるため、結果的にダークエリアの低減につながり、カラーフィルタ層2、樹脂によるブラックマトリックス層3、保護層4を形成する樹脂として、より好ましい。
上記の樹脂は、それぞれの樹脂に適した塗布溶媒を用いて塗布する。ウェット塗布法としては、スピンコート、ダイコート、スリットコート、スロットコート、バーコート、スクリーンコート、ビードコート、グラビアコート等の方法が用いられる。
(有機EL素子)
図2の有機EL素子6は、図中には示はしていないが、各画素に対応して、第1電極層(透明電極層)、有機EL発光層、及び第2電極層(背面電極層)とが積層されたものから基本的に構成され、駆動方式としては、パッシブマトリクス、もしくはアクティブマトリクスのいずれのものであってもよい。必要に応じて、さらに封止材が積層され得る。
有機EL素子6において、第1電極層は、第2電極層との間にはさんだ有機EL発光層に電圧をかけ、所定の位置で発光を起こさせるためのものである。第1電極層は、例えば、ブラックマトリクス層3の開孔部の幅に相当する幅の帯状の形状を有する各電極が図2で言えば、図の左右方向に配置され、図の手前から奥に向かう方向に、間隔をあけて配列したもので、配列のピッチはブラックマトリクス層3の開孔部の配列ピッチと同じである。
第1電極層は、透明性及び導電性を有する金属酸化物の薄膜で構成され、例えば、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、酸化亜鉛、もしくは酸化第二錫等を素材として構成され、これらの素材の一様な薄膜を蒸着法もしくはスパッタリング法等によって形成した後に、フォトリソグラフィ法により不要部を除去することにより形成することが好ましい。
上記において、有機EL発光層としては、その層全域に渡って同じ色を発光する場合を例に説明しているが、本発明は、有機EL発光層として、(1)三原色を配列する方式においては、赤色発光用、緑色発光用、及び青色発光用の各色発光用の有機EL発光層を並べたもの、(2)白色光に発光する有機EL素子を三原色のカラーフィルター層と組み合わせる方式においては、白色発光用の有機EL発光層であるもの、また、(3)CCM方式においては、青色発光用、もしくは青色及び緑色発光用の有機EL発光層であるもののいずれにも適用可能である。
有機EL発光層は、代表的には、(1)有機EL発光層単独から構成されたもの、(2)有機EL発光層の透明電極層側に正孔注入層を設けたもの、(3)有機EL発光層の背面電極層側に電子注入層を設けたもの、もしくは(4)有機EL発光層の透明電極層側に正孔注入層を設け、背面電極層側に電子注入層を設けたもの、等種々の構造のものがあり得る。
有機EL発光層は、例えば、色素系、金属錯体系、若しくは高分子系の有機蛍光体で構成され得る。
色素系のものとしては、シクロペンダミン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾ−ル誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、オキサジアゾールダイマー、もしくはピラゾリンダイマー等を挙げることができる。
金属錯体系のものとしては、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体等、中心金属に、Al、Zn、Be等又は、Tb、Eu、Dy等の希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、もしくはキノリン構造等を有する金属錯体等を挙げることができる。
高分子系のものとしては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体等、ポリフルオレン誘導体、もしくはポリビニルカルバゾール誘導体、又は前記の色素系のもの、もしくは金属錯体系のものを高分子化したもの等を挙げることができる。
上記した有機蛍光体には、発光効率の向上、もしくは発光波長を変化させる目的でドーピングを行うことができる。このドーピング材料としては例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィレン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾン等を挙げることができる。
以上のような材料からなる、もしくは含有する有機EL発光層の厚みとしては、特に制限はないが、例えば、5nm〜5μm程度とすることができる。
正孔注入層を構成する材料としては、従来、非伝導材料の正孔注入材料として使用されているものや、有機EL素子の正孔注入層に使用されている公知の物の中から任意に選択して使用することができ、正孔の注入、もしくは電子の障壁性のいずれかを有するものであって、有機物、もしくは無機物のいずれであってもよい。
具体的に正孔注入層を構成する材料としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、ポリシラン系、アニリン系共重合体、もしくはチオフェンオリゴマー等の導電性高分子オリゴマー等を例示することができる。さらに正孔注入層の材料としては、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、もしくはスチリルアミン化合物等を例示することができる。
具体的には、ポルフィリン化合物としては、ポルフィン、1,10,15,20−テトラフェニル−21H,23H−ポルフィン銅(II)、アルミニウムフタロシアニンクロリド、若しくは銅オクタメチルフタロシアニン等、芳香族第三級アミン化合物としては、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4’−[4(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]スチルベン、3−メトキシ−4’−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル、もしくは4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン等、を例示することができる。
以上に例示したような材料からなる正孔注入層の厚みとしては、特に制限はないが、例えば、5nm〜5μm程度とすることができる。
電子注入層を構成する材料としては、ニトロ置換フルオレン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、若しくはオキサジアゾール誘導体のオキサジアゾール環の酸素原子をイオウ原子に置換したチアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有したキノキサリン誘導体、トリス(8−キノリノール)アルミニウム等の8−キノリノール誘導体の金属錯体、フタロシアニン、金属フタロシアニン、もしくはジスチリルピラジン誘導体等を例示することができる。
以上に例示したような材料からなる電子注入層の厚みとしては、特に制限はないが、例えば、5nm〜5μm程度とすることができる。
第2電極層は、有機EL発光層を発光させるための他方の電極をなすものである。第2電極層は、仕事関数が4eV以下程度と小さい金属、合金、もしくはそれらの混合物から構成される。具体的には、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、もしくはリチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等を例示することができ、より好ましくは、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、若しくはリチウム/アルミニウム混合物を挙げることができる。これらの素材からなる第2電極層は、これらの素材の一様な薄膜を蒸着法若しくはスパッタリング法等によって形成した後に、フォトリソグラフィ法により不要部を除去することにより形成することが好ましい。
本発明の有機ELディスプレイは、上記の有機EL素子を用いることにより得られる。
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例において、飽和吸水率は前記のJISに基づく測定方法により測定したものである。
(実施例1)
(ブラックマトリクス層の形成)
透明基板として、370mm×470mm、厚み0.7mmの低膨張ガラス(コーニング社製)を準備した。洗浄した上記の透明基板上に、スパッタリングにより酸化窒化複合クロムの薄膜(厚み0.2μm)を形成した。この複合クロム薄膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、及び複合クロム薄膜のエッチングを順次行って、80μm×280μmの長方形状の開口部が、短辺方向に100μmのピッチ、長辺方向に300μmのピッチでマトリックス状に配列したブラックマトリクス層を形成した。
(カラーフィルター層の形成)
赤色、緑色、及び青色の各色カラーフィルター層形成用の感光性樹脂組成物を調整した。赤色着色剤としては縮合アゾ系顔料(チバガイギー社製、クロモフタルレッドBRN)、緑色着色剤としてはフタロシアニン系緑色顔料(東洋インキ製造社製、リオノールグリーン2Y−301)、及び青色着色剤としてはアンスラキノン系顔料(チバガイギー社製、クロモフタルブルーA3R)をそれぞれ用いた。バインダー樹脂としては、飽和吸水率1.0%(JIS K7209による測定)のアクリル系UV硬化樹脂(JSR(株)製、品名:「JNPC−80」)を用い、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAと記す。)10部に対し、各着色剤を1部(部数はいずれも質量基準。)の割合で配合して、十分に混合分散させ、各色カラーフィルター層形成用の感光性樹脂組成物を得た。
上記の各色カラーフィルター層形成用の感光性樹脂組成物を順次用いて各色のカラーフィルター層を形成した。すなわち、ブラックマトリクス層が形成された上記の透明基板上に、赤色のカラーフィルター層形成用の感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、120℃の温度で2分間のプリベークを行った。その後、フォトマスクを用いて露光(積算露光量300mJ/cm2 )し、現像液(0.05%KOH水溶液)にて現像を行った。次いで、230℃の温度で60分間のポストベークを行い、ブラックマトリクス層のパターンに同調させ、幅85μm、厚み1.5μmの帯状の赤色パターンを、その幅方向がブラックマトリクス層の開口部の短辺方向になるよう形成した。以降、緑色のカラーフィルター層形成用の感光性樹脂組成物、及び青色のカラーフィルター層形成用の感光性樹脂組成物を順次用い、緑色のパターン、及び青色のパターンを形成し、三色の各パターンが幅方向に繰り返し配列したカラーフィルター層を形成した。
(保護層の形成)
次いで、色変換層が形成された上に、飽和吸水率1.0%以下のエポキシ系熱硬化性樹脂(新日鐵化学(株)製、品名:「V−259EH/210X6」)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈した透明層形成用塗布液を調整し、スピンコート法により塗布し、温度120℃で5分間のプリベイクを行った後、温度200℃で60分間のポストベークを行って、透明基板上の全体を覆う透明層を形成した。
上記の結果、透明基板上に、カラーフィルター層、色変換層、保護層の順に積層された光学フィルターが得られた。
(第1電極層の形成)
次いで、上記の光学フィルターの透明層上にイオンプレーティング法により膜厚150nmの酸化インジウムスズ(ITO)電極膜を形成し、このITO電極膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、ITO電極膜のエッチングを行って、第1電極層第1電極層(透明電極層)を形成した。
(補助電極の形成)
次に、上記の透明電極層を覆うように透明バリア層上の全面にスパッタリング法によりクロム薄膜(厚み0.2μm)を形成し、このクロム薄膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、クロム薄膜のエッチングを行って、補助電極を形成した。この補助電極は、透明基板上から色変換蛍光体層上に乗り上げるように透明電極層上に形成されたストライプ上のパターンであった。
(絶縁層と隔壁部の形成)
平均分子量が約100000であるノルボルネン系樹脂(JSR社製:ARTON)をトルエンで希釈した透明保護層用塗布液を使用し、スピンコート法により透明電極層を覆うように透明バリア層上に塗布した後、プリベーク(100℃、30分)を行って絶縁膜(厚み1μm)を形成した。次に、この絶縁膜上に感光性レジストを塗布し、マスク露光、現像、絶縁膜のエッチングを行って絶縁層を形成した。この絶縁層は、透明電極層と直角に交差するストライプ状(幅20μm)のパターンであり、ブラックマトリクス層の遮光部上に位置するものとした。
次に、隔壁部用塗料(日本ゼオン社製フォトレジスト:ZPN1100)をスピンコート法により絶縁層を覆うように全面に塗布し、プリベーク(70℃、30分間)を行った。その後、所定の隔壁部用フォトマスクを用いて露光し、現像液(日本ゼオン社製:ZTMA−100)にて現像を行い、次いで、ポストベーク(100℃、30分間)を行った。これにより、絶縁層上に隔壁部を形成した。この隔壁部は、高さ10μm、下部(絶縁層側)の幅15μm、上部の幅26μmである形状を有するものであった。
(青色有機発光層の形成)
次いで、上記の隔壁部をマスクとして、真空蒸着法により正孔注入層、発光層、電子注入層からなる青色有機発光層を形成した。
すなわち、まず4,4’,4”―トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミンを、画像表示領域に相当する開口部を備えたフォトマスクを介して200nmまで蒸着して成膜し、その後4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルを20nm厚まで蒸着して成膜することによって、隔壁部がマスクパターンとなり、各隔壁部間のみを正孔注入層材料が通過して透明電極層上に正孔注入層が形成された。同様にして、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニルを50nmまで蒸着して成膜することにより発光層とした。その後、トリス(8−キノリノール)アルミニウムを20nm厚まで蒸着して成膜することにより電子注入層とした。このようにして形成された青色有機発光層は、幅280μmの帯状パターンとして各隔壁部間に存在するものであり、隔壁部の上部表面にも同様の層構成でダミーの青色有機発光層が形成された。
(第2電極層の形成)
次に、画像表示領域よりも広い所定の開口部を備えたフォトマスクを介して、上記の隔壁部が形成されている領域に、真空蒸着法によりマグネシウムと銀を同時に蒸着(マグネシウムの蒸着速度=1.3〜1.4nm/秒、銀の蒸着速度=0.1nm/秒)して成膜した。これにより、隔壁部がマスクとなって、マグネシウム/銀化合物からなる厚み200nmの第2電極層(背面電極層)を青色有機EL素子層上に形成した。この背面電極層は、幅280μmの帯状パターンとして青色有機発光層上に存在するものであり、隔壁部の上部表面にもダミーの背面電極層が形成された。以上の方法により、有機EL素子を得た。
(有機ELディスプレイ)
上記の有機EL素子を封止し、有機ELディスプレイを得た。この有機ELディスプレイの透明電極層と背面電極層に直流8.5Vの電圧を10mA/cm2 の一定電流密度で印加して連続駆動させることにより、透明電極層と背面電極層とが交差する所望の部位の青色有機発光層を発光させた。
発光部の任意の5mm×5mm領域を光学顕微鏡にて観察したところ、10μm以上の非発光部は観察されず、ダークエリアによる不良発生がない、高品質の三原色画像表示が可能な有機ELディスプレイが得られた。
(実施例2)
飽和吸水率1.0%以下のアクリル系UV樹脂(新日鐵化学(株)製、品名:「V−259PA/PH5」)をバインダー樹脂として用い、黒色顔料としてカーボンブラック顔料(キャボット製Reagal 250R)を用い、PGMEAに溶解させて感光性の樹脂ブラックマトリクス溶液を作製した。上記の溶液を実施例1と同様の透明基板上にスピンコート法で厚差1.0μmに塗布し、120℃、3分間プリベークした。
次に、ブラックマトリクスのパターンをフォトマスク露光し、0.05%KOH水溶液で現像し、230℃、1時間ポストベークして硬化樹脂よりなるブラックマトリクス層を形成した。
次に、実施例1と同様にして、カラーフィルター層、色変換層、保護層の順に積層された光学フィルターを得た。
この光学フィルターを用い、実施例1と同様に、有機ELディスプレイを作製して発光させたところ、ダークエリアによる不良が生じない高品質の画像表示が得られた。
(比較例)
カラーフィルター層形成用のバインダー樹脂および保護層の樹脂として飽和吸水率1.5のポリアミド樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にして、透明基板上に、カラーフィルター層、色変換層、保護層の順に積層した光学フィルターを得た。
次に、この光学フィルターを用い、実施例1と同様にして、有機ELディスプレイを作製して発光させたところ、ダークエリアによる不良が発生した。
本発明のカラーフィルター層、ブラックマトリクス層および保護層を有する光学フィルターの構造を示す断面模式図である。 本発明のカラーフィルター層、ブラックマトリクス層および保護層を有する光学フィルターを用いた有機ELディスプレイの構造を示す断面模式図である。
符号の説明
1 透明基板
2 カラーフィルター層
3 ブラックマトリクス層
4 保護層
5 光学フィルター
6 有機EL素子
7 有機ELディスプレイ















































Claims (9)

  1. 透明基板上に、各画素毎の入射光を色補正するカラーフィルター層が少なくとも積層された光学フィルターであり、前記カラーフィルター層を形成するバインダーとなる樹脂が飽和吸水率1.0%以下の低吸水性であることを特徴とする光学フィルター。
  2. 透明基板上に、ブラックマトリクス層が積層され、さらに請求項1に記載のカラーフィルター層が少なくとも積層された光学フィルターであることを特徴とする光学フィルター。
  3. 前記ブラックマトリクス層が黒色顔料もしくは染料を含む樹脂で形成され、該樹脂が飽和吸水率1.0%以下の低吸水性であることを特徴とする請求項2に記載の光学フィルター。
  4. 前記カラーフィルター層上に、少なくとも一層の透明な保護層が積層されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の光学フィルター。
  5. 前記保護層が樹脂により形成され、該樹脂が飽和吸水率1.0%以下の低吸水性であることを特徴とする請求項4に記載の光学フィルター。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の、飽和吸水率1.0%以下の低吸水性の樹脂が、アクリル系樹脂またはエポキシ系樹脂のいずれかの樹脂であることを特徴とする光学フィルター。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の、飽和吸水率1.0%以下の低吸水性の樹脂が、環状ポリオレフィン系樹脂またはノルボルネン系樹脂のいずれかの樹脂であることを特徴とする光学フィルター。
  8. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の、飽和吸水率1.0%以下の低吸水性の樹脂が、シリコーン樹脂、またはポリシロキサンオリゴマーからなるゾルゲル樹脂、またはポリシロキサンオリゴマーと有機ポリマーの有機−無機ハイブリッド材料からなる樹脂のいずれかから選ばれた樹脂であることを特徴とする光学フィルター。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の光学フィルターの前記カラーフィルター層側に、各画素ごとに発光する発光層を備えた有機EL素子が配置されていることを特徴とする有機ELディスプレイ。

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