JP2006106386A - 光学用応力緩和フィルム - Google Patents

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Abstract


【課題】本発明は、本発明の目的は、耐環境性において液晶表示素子としての画質品位を損なわないように制御する機能を有する光学用応力緩和フィルムを提供することにある。
【解決手段】位相差フィルムと組み合わせて用いる光学用応力緩和フィルムであって、該フィルムにおける物性として引張降伏応力が20MPa以下の特性を有する光学フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は光学フィルムに関するものであり、さらに詳しくは耐薬品性、耐環境性等の耐久性に優れ、且つ、液晶表示素子としての画質品位を損なわないように応力緩和することにより制御する機能を有する光学フィルムに関する。
従来、位相差フィルムとしては、ポリカーボネート系樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、トリアセテートセルロース系樹脂フィルム等が用いられてきているが、近年様々な用途、多様な環境で偏光板が使用されるようになり、従来にない過酷な使用状況にも耐えるような機能を持った位相差フィルムが期待されている。しかし、位相差フィルムは通常、粘着剤を用いて偏光板や液晶セルとの貼合せを行うが、耐環境試験を行った場合、それらの材料と位相差フィルムとの熱膨張係数が異なるため、どうしても積層界面には応力が発生し、位相差フィルムの光学特性を損ねてしまう。そのために、とりわけ温度変化の大きくなる環境下での液晶セルの実用においては液晶表示素子の表示品質を良好に保つことが極めて困難である。
例えば特許文献1には以下について記載されている。
粘着型光学フィルムは液晶パネルメーカーにおいて液晶表示装置に装着されるが、その際に粘着型光学フィルムは各工程で加熱条件下におかれる。しかし、光学フィルムはその材料特性から寸法安定性に乏しく、特に加熱条件下では収縮による寸法変化が大きい。光学フィルムに寸法変化が生じると、粘着剤による応力緩和 性が低い場合、光学フィルムに応力ムラが発生し、その結果、表示ムラが生じ視認性を低下させるという問題があった。
前記表示ムラを防止すべく、従来の粘着剤では引張り弾性率を低下させた比較的柔らかい粘着剤組成を用いて応力を緩和させることにより上記の問題を解決してきた。柔らかい粘着剤組成とする方法の1つの方法として、たとえば架橋度を低下、すなわち架橋点を減少させる方法がある。しかし、架橋点を減少させると、それとともに一般的に低分子量ポリマーの含有量が増加する。低分子量ポリマーが多くなると凝集力が不十分となるため粘着層において発泡、剥がれ等の不具合を生じ易くなるという問題があった。
特開2002−341141号公報
液晶表示素子に用いられる光学補償フィルムとして位相差フィルムを用いた場合、粘着剤を用いて偏光板や液晶セルとの貼合せを行うが、耐環境試験を行った場合、それらの材料と位相差フィルムとの熱膨張係数が異なるため、どうしても積層界面には応力が発生し、位相差フィルムの光学特性を損ねてしまう。そのために、とりわけ温度変化の大きくなる環境下での液晶セルの実用においては液晶表示素子の表示品質を良好に保つことができない。
本発明の目的は、液晶表示素子に用いられる光学補償フィルムとその隣接するフィルム、層、基板との熱膨張により生じる寸法変化のミスマッチから生じる応力を吸収緩和する役割を果たし、耐環境性において液晶表示素子としての画質品位を損なわないように制御する機能を有する光学用応力緩和フィルムともいうべき光学フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために光学フィルムを鋭意検討し、フィルムの特性値である引張降伏応力に着目した。そして、光学フィルムの引張降伏応力を低くしたフィルム等の層を位相差フィルムの片側、または両側に挿入することで温度変化が生じた際で熱膨張により生じる寸法変化のミスマッチから生じる応力を吸収緩和できることを見出し、光学用応力緩和フィルムを提供することに成功したものである。
すなわち本発明は、下記の[1]〜[10]のより達成することが出来た。
[1] 位相差フィルムと組み合わせて用いる光学フィルムであって、引張降伏応力が20MPa以下の特性を有する光学フィルム。
(但し、引張降伏応力(:Tensile stress (strength) at yield)の測定は、ASTM(American Society For Testing and Materials、米国材料試験協会規格)D−638の測定方法に準ずるものとする。)
[2] エラストマーからなることを特徴とする上記の光学フィルム。
[3] 位相差フィルムの光弾性定数の絶対値が10ブリュースタ以上である上記の光学フィルム。
[4] 引張降伏応力が20MPa以下の特性を有する光学フィルムと光弾性定数の絶対値が10ブリュースタ以上である位相差フィルムとの積層体からなる積層光学補償フィルム。
(但し、引張降伏応力(:Tensile stress (strength) at yield)の測定は、ASTM(American Society For Testing and Materials、米国材料試験協会規格)D−638の測定方法に準ずるものとする。)
[5] 光学フィルムがエラストマーからなることを特徴とする上記の積層光学補償フィルム。
[6] 前記位相差フィルムがポリカーボネート系樹脂からなることを特徴とする上記の積層光学補償フィルム。
[7] 前記ポリカーボネート系樹脂が、フルオレン骨格を有するポリカーボネートであることを特徴とする上記の積層光学補償フィルム。
[8] フルオレン成分の割合が、ポリカーボネートを構成する全繰り返し単位の5〜95mol%を占めることを特徴とする上記の積層光学補償フィルム。
[9] 光学フィルムと位相差フィルムが貼り合わされてなる上記の積層光学補償フィルム。
[10]上記の積層光学補償フィルムと偏光板とを任意の角度により貼合せてなる光学補償機能を有する積層偏光板。
本発明の光学フィルムは、例えば位相差フィルムと偏光フィルム等との間に用いることにより、熱膨張により生じる体積変化のミスマッチから生じる応力を吸収緩和する役割を果たす。したがって、耐環境性に対して、特に温度変化に対して、画質品位を安定的に保つことが出来る液晶表示素子を提供するという効果を有する。
〔光学フィルム〕
本発明の光学フィルムは、引張降伏応力が20MPa以下の特性を有する。ここで、引張降伏応力(:Tensile stress (strength) at yield)とは、ASTM(American Society For Testing and Materials、米国材料試験協会規格)D−638の測定方法に準ずるものとする。引張降伏応力とは、荷重−伸び曲線上で、加重の増加なしに伸びの増加が認められる最初の点における引張応力であり、すなわち、材料試験における静的試験による測定方法で求めることが可能であり、具体的には、試験片(寸法 外形150x20mm(全長x全巾)、試験部4x10x80mm(厚さx巾x長さ))を、試験速度50mm/minで引張ることで、伸びと加重の曲線の関係を計測して測定する。引張降伏応力(強さ)が20MPa以下であることにより、例えば位相差フィルムと貼り合わせるなどして組み合わせて、積層光学補償フィルムとして用いたり、あるいは該積層光学補償フィルムと偏光板とを任意の角度により貼合せてなることにより得られる光学補償機能を有する積層偏光板として用いるが、それらを液晶セルと粘着剤を用いて貼合せて液晶光学素子として使用する。このとき、該位相差フィルムと該偏光板、或いは該位相差フィルムと該液晶セルのお互いの熱膨張により生じる体積変化のミスマッチから生じる応力を吸収緩和する役割を果たす。したがって、耐環境性、特に温度変化に対して、画質品位を安定的に保つことが出来る液晶表示素子を提供することができる。
このように、本発明の光学フィルムは、位相差フィルムと組み合わせて用いるものであり、位相差フィルムの片側、又は両側に設けることで、位相差フィルムの光学特性を耐環境性、特に温度変化に対して、均一に保ち、表示特性を高品位に保つことが出来る。
本発明の光学フィルムを構成する素材としては、引張降伏応力(強さ)が20MPa以下のものであれば特に制限はないが、例えば、ゴムやエラストマーなど、弾性率が小さいものが好適である。かかるゴムとしては、例えば天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプロピレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリルゴム、ヒドリンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ウレタンゴムが挙げられる。また、かかるエラストマーとしては、例えば、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニル系、オレフィン系、ジオレフィン系、スチレン系、フッ素系などを挙げることができ、また、このエラストマーが熱可塑性エラストマーであって、高温になることで塑性変形が可能となるものも含まれる。しかし、光学フィルムとして用いるために、フィルム加工を行った際に、光学透明であり、耐候性、耐熱性、耐薬品性が良好で、且つハンドリングも良好であることが望ましい。そのためにタック性の無いものが好都合である。よって、この中でも、エラストマーが好適に用いることができ、特にポリエステル系エラストマー、オレフィン系エラストマー、フッ素系エラストマーが好ましく、さらにこの中でもポリエステル系エラストマーが良好な材料として適している。
本発明の光学フィルムの加工、製造においては、既存の様々な方法を用いても良く、フィルムの生産性や表面の平滑性からは、押し出し法によるフィルム、溶液キャスト法によるフィルム、カレンダー法によるフィルム成膜方法が好ましい。
得られたフィルムにおいては、通常偏光板と位相差フィルムの間に挟んで使用するため、光学等方フィルムであることが特に望ましく、面内の位相差が20nm以下、好ましくは10nm以下、更に好ましくは5nm以下であることが望まれる。
本発明の光学フィルムの厚さとしては、1〜200μmが好ましいが、フィルムの膜厚が薄すぎると貼合せ等の加工が困難になり、また逆に厚すぎると積層フィルム全体の膜厚がかさむため、5〜100μmがより好ましく、10〜50μmがさらに好ましい。
〔位相差フィルム〕
本発明の光学フィルムは、光弾性定数の絶対値が10ブリュースタ以上である位相差フィルムと接着剤、粘着剤等により貼り合せて積層させて積層光学補償フィルムとして用いることができる。ここで、光弾性定数という特性は、外部応力が発生した場合、外部応力に対して同一方向、或いは垂直方向に位相差を発生する程度を表す指標であるので、位相差フィルムにおいては光弾性定数が小さい方がより好ましい。しかし、光学透明であり、且つ耐候性、耐熱性、耐薬品性を兼ね備えた位相差フィルムを求めると、一般にバルキーな分子骨格や芳香族環をポリマー鎖に組み込むことになり、これにより光弾性定数は大きな値となる。ここで、光弾性定数10ブリュースタ以上の位相差フィルムを偏光板や液晶セルと粘着剤を用いて積層させた場合には、耐候性において、特に耐熱性において、位相差フィルムと偏光板と液晶セルの体積膨張率が、位相差フィルムと同一でないために、どうしても体積変化に応じた応力が発生して、その発生した力の大きさに応じて位相差を発生して、その部分の液晶表示素子としての表示特性を損なう現象が顕著に現れることとなると考えられる。しかし、本発明の光学フィルムを、位相差フィルムの片面、又は両面に用いることで、体積変化により生じる応力を吸収緩和させることが可能となるので、光弾性定数という要因にとらわれない位相差フィルムを改良することができる。とりわけ、本発明の光学フィルムの効果が観察される位相差フィルムとしては、光弾性定数の絶対値が10ブリュースタ以上のものであり、光学フィルムの効果がより大きい位相差フィルムは光弾性定数の絶対値が15ブリュースタ以上のもの、さらに顕著に効果が見られる位相差フィルムは光弾性定数の絶対値が20ブリュースタ以上のものである。
本発明に用いる位相差フィルムは、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などに優れるものが好ましい。位相差フィルムを与える材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーなどが挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、または、前記ポリマーのブレンド物なども前記偏光板保護フィルムを形成するポリマーの例として挙げられる。このとき偏光板保護フィルムとしては、薄膜且つ十分な強度を有することが必要とされ、この点において適した材料としては、ポリカーボネート系ポリマー、ノルボルネン系樹脂ポリマー、ノルボルネン系ポリマー、ポリアリレート系ポリマー、ポリスルホン系ポリマーなどが好ましいものとして挙げられ、特にポリカーボネート系ポリマーからなる位相差フィルムが好ましい。
特に、本発明に好適に用いられる位相差フィルムとしてのポリカーボネート系ポリマーとは、炭酸とグリコール又は2価フェノールとのポリエステルであり、通常炭酸と2、2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(通称ビスフェノール−A)とを構造単位とする芳香族ポリカーボネートが多様されているが、本発明ではこれに限定されるわけではなく、例えば1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、1,1−ビス(3−置換−4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、1、1−ビス(3,5−置換−4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン類からなる群から選択される少なくとも1種の2価フェノールをモノマー成分とする共重合ポリカーボネート、ホモポリマー、フェノール−Aをモノマー成分とするポリカーボネートとの混合物、上記2価フェノールとビスフェノール−Aとをモノマー成分とする共重合ポリカーボネートが挙げられる。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカンの具体例としては、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5,5−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロペンタン等が挙げられる。
1,1−ビス(3−置換−4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカンとしては、炭素数1〜12のアルキル基、ハロゲン基で置換された1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、例えば、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5,5−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−4−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロペンタン等が挙げられる。
1、1−ビス(3,5−置換−4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカンとしては、炭素数1〜12のアルキル基、ハロゲン基で置換された1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、例えば、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−エチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロペンタン等が挙げられる。
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン類としては、例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等が挙げられる。
さらに、他のビスフェノール成分として、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノール−A)、4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、3,3’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘブタン、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)2,5−ジメチルヘブタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチルフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)4−フルオロフェニルメタン、2,2’−ビス(3−フルオロー4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4ヒドロキシフェニル)メタン、2,2’−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
上記ポリカーボネートは、上記ビスフェノール成分の他に、酸成分のコモノマーとして少量の脂肪族、芳香族ジカルボン酸を用いたポリエステルカーボネートを含む。芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、p−キシレングリコール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、1、1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ブタン、2、2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ブタン、等を挙げることができる。この中で、テレフタル酸、イソフタル酸が好ましい。
用いられるポリカーボネートの分子量は、2000〜100000の粘度平均分子量を有するものであることが好ましく、より好ましくは、5000〜70000、さらに好ましくは7000〜50000の粘度平均分子量が良い。これは、濃度0.7g/dlの塩化メチレン溶液にして20℃で測定した比粘度で表して0.07〜2.70、好ましくは、0.15〜1.80、さらに好ましくは、0.20〜1.30のものである。粘度平均分子量が2000未満のものでは得られるフィルムが脆くなるので適当でなく、100000以上のものでは、フィルムへの加工性が困難になるために好ましくない。
本発明に用いるポリカーボネートとしては、フルオレン骨格を有するものを挙げることができる。特にフルオレン骨格を有するポリカーボネート、具体的には、下記式(I)
Figure 2006106386
で表される繰り返し単位及び下記式(II)
Figure 2006106386
で表される繰り返し単位を含むポリカーボネートが好ましい。このポリカーボネートは2種類以上の混合物であっても、共重合体であってもよい。
上記式(I)において、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。かかる炭化水素基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。Xは下記式
Figure 2006106386
であり、RおよびR10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜3の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。かかる炭化水素基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。
上記式(II)において、R11〜R18はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。かかる炭化水素基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。Yは下記式群
Figure 2006106386
から選ばれる少なくとも1種の基である。ここでR19〜R21、R23及びR24はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であり、R22及びR25は炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。炭素数1〜22の炭化水素基及び炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。
また、Ar〜Arはそれぞれ独立に炭素数6〜10のアリール基から選ばれる少なくとも1種の基である。かかるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
上記式(I)及び(II)で表される繰り返し単位からなるポリカーボネートにおいては、(I)の含有量が繰り返し単位全体の5〜95モル%であることが好ましい。このポリカーボネートにおいて、(I)の含有量が5モル%未満となる場合、ポリマーフィルムの複屈折が大きくなるために、面内均一な位相差フィルムを得ることが困難となる。一方、(I)の含有量が全体の95モル%を超えると、フィルムが割れ易く、脆い性質となり、位相差を有するフィルムとして適さない。より効果的には(I)の含有量が20〜80モル%、さらに効果的には(I)の含有量が30〜70モル%であることが好ましい。とりわけ、位相差値が短波長ほど大きい特性が要求される用途では、(I)の含有量が30〜55モル%であることが適しており、位相差値が短波長ほど小さい特性が要求される用途では、(I)の含有量が55〜70モル%であることが適している。
この中でも、上記式(II)において、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2、2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールAとも言う)が好適に用いられ、さらに、上記式(I)において9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(ビスクレゾールフルオレンとも言う)からなる共重合ポリカーボネートが耐熱性、寸法安定性、透明性において優れている。
また、本発明に用いる位相差フィルムにおいては、耐熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、透明核剤、永久帯電防止剤、蛍光増白剤等のポリマー改質剤が同時にフィルム中に存在しても良い。
本発明における位相差フィルムは透明性が良好であり、へーズ値は5%以下、全光線透過率は85%以上であることが好ましい。
位相差フィルムのガラス転移点温度は、通常160〜260℃、好ましくは170〜250℃、特に好ましくは、180〜240℃が良く、それ以下の温度では、寸法安定性が悪く、また、それ以上の温度では、延伸工程の温度制御が非常に困難になるために製造が困難となる。
本発明の位相差フィルムは、位相差を有する複屈折フィルムであるが、その光学特性である複屈折はレターデーション値で表され、特に、面内レターデーション(R値)と厚み方向のレターデーション(K値)に分けられる。これらR値とK値は、それぞれ下記式(a)と(b)で定義される。
R=Δn・d=(n−n)・d (a)
K=((n+n)/2−n)・d (b)
である。R値、K値の単位は、nmである。n、n、nは、ここでは以下のように定義される。
:フィルム面内における最大屈折率
:フィルム面内における最大屈折率を示す方向に直交する方位の屈折率
:フィルム法線方向の屈折率
(主延伸方向とは一軸延伸の場合には延伸方向、二軸延伸の場合には配向度が上がるように延伸した方向を意味しており、化学構造的には高分子主鎖の配向方向を指す。)
本発明における位相差フィルムは位相差を有する光学的一軸または二軸性フィルムであっても構わない。
本発明の光学(用応力緩和)フィルムと組み合わせて用いる位相差フィルムの製造方法は特に限定されるものではなく、既知のあらゆるフィルム作成方法を用いて作成されたフィルムを用いることが可能である。例えば、押し出し法によるフィルム、溶液キャスト法によるフィルム、カレンダー法によるフィルムなどのいずれを使用してもよい。本発明においては、1軸延伸フィルム、あるいは2軸延伸フィルムを使用してもよいが、表面精度が優れ光学等方性、異方性が小さいものが好ましいので、溶液キャスト法により得られたフィルムを好適に用いることができる。
位相差フィルムの厚さは、一般には200μm以下であり、1〜150μm以下が好ましく、特に5〜100μmとするのが好ましい。
〔積層光学補償フィルム、及び積層偏光板の利用分野〕
本発明の積層光学補償フィルムは、偏光板と貼りあわせることにより、光学補償機能を具備した積層偏光板として利用され、広い視野角を有し、コントラスト等の表示品位に優れる液晶表示装置を形成しうるものであり、ツイストネマチックモード、垂直配向モード、OCB(Optically Compensated Bend)配向モード、インプレインスイッチングモード等のTFT液晶表示装置などのいずれかの液晶モードを用いたものに用いることができる。その実用に際しては、偏光板として用いられるすべての用とに利用することが可能であり、例えば、液晶表示装置であれば、照明システムにバックライトあるいは反射板や半透過型反射板を用いてなる透過型や反射型、あるいは半透過反射型などが形成することができる。その他の偏光板を用いる表示装置等としては、液晶プロジェクター、強誘電性液晶、反強誘電性液晶を用いたもの、有機EL表示装置等が挙げられるが、本発明で製造された偏光板をそれらに使用しても良い。
本発明の積層偏光板においては、粘着層を用いて液晶パネルとの貼合を行うが、偏光板に粘着層を備えた形で、その粘着層露出面においては、汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされる形態をとる。
粘着層は、例えば天然物や合成物の樹脂類、特に粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤、酸化防止剤などの粘着層に添加されることの添加剤を含有してもよい。また、微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層などであってもよい。偏光板への粘着層の付設は、適宜な方法で行うことが出来る。その例としては、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独物又は混合物からなる溶媒にベースポリマーまたはその組成物を溶解または分散させた10〜40重量%程度の粘着剤溶液を調整し、それを流延方法や塗工方式等の適宜な展開方法で偏光板上または光学フィルム上に粘着層を形成してそれを偏光板上または光学フィルム上に移着する方式などが挙げられる。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜決定でき、一般には1〜500μmであり、2〜200μmが好ましく、特に10〜100μmが好ましい。
また、偏光板のディスプレイの表示側にあたる面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであっても良い。
ハードコート処理は偏光板の傷つき防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度やすべり特性等に優れる硬化皮膜を透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達することができる。また、スティッキング防止処理は隣接層との密着性防止を目的に施される。
また、アンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて透明保護フィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。前記表面微細凹凸構造の形成に含有させる微粒子としては、例えば平均粒径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる導電性のこともある無機系微粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などの透明微粒子が用いられる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は、表面微細凹凸構造を形成する透明樹脂100重量部に対して一般的に2〜50重量部程度であり、5〜25重量部が好ましい。アンチグレア層は、偏光透過光を拡散して視野角などを拡大するための拡散層(視野角拡大機能など)を兼ねるものであってもよい。
偏光板には、接着する前に表面処理を施すことが好ましい。表面処理としては、コロナ放電処理、紫外線照射処理などが挙げられ、好ましくはフィルム面の水滴の接触角で65度以下、さらに好ましくは60度以下の表面状態にするのが好ましい。
本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。
本明細書中に記載の材料特性値等は以下の評価法によって得られたものである。
〔R値、K値の測定〕
複屈折Δnと膜厚dの積である位相差R値、面内に対して垂直方向な位相差K値は、王子計測機器社製の商品名『KOBRA21−ADH』により測定した。R値は入射光線とフィルムの表面が垂直する状態で測定しており、R=Δn・d=(n−n)・d、K=((n+n)/2−n)・dである。R値、K値の単位は、nmである。n、n、nは、ここでは以下のように定義される。
:フィルム面内における最大屈折率
:フィルム面内における最大屈折率を示す方向に直交する方位の屈折率
:フィルム法線方向の屈折率
〔偏光板の作成方法〕
1、厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムをヨウ素1部、ヨウ化カリウム2部、ホウ酸4部を含む水溶液に浸漬し50℃で4倍に延伸し偏光膜を得た。
2、長手方向30cm、巾手方向18cmに切り取ったトリアセチルセルロースフィルムをガラス板上に配置する。
3、トリアセチルセルロースフィルムと同サイズの上記偏光膜を固形分2wt%のポリビニルアルコール接着剤層中に1〜2秒間浸漬する。
4、上記3の偏光膜に付着した過剰の接着剤を軽く取り除き、上記2のトリアセチルセルロースフィルム試料上にのせて、さらに同一サイズに切り取ったトリアセチルセルロースフィルムと接着剤とが接するように積層し配置する。
5、ハンドローラで上記4で積層された偏光膜とトリアセチルセルロースフィルムとの積層物の端部から過剰の接着剤及び気泡を取り除き貼り合せる。ハンドローラの圧力は約2〜3kg/cm、ローラスピードは約2m/minとした。
6、80℃の乾燥機中に5で得た試料を2分間放置して、偏光板を得た。
[実施例1]
攪拌機、温度計及び還流冷却機を備えた反応装置に水酸化ナトリウム水溶液及びイオン交換水を仕込み、ビスフェノールAとビスクレゾールフルオレンを、50:50(mol%)の比率で溶解させ、少量のハイドロサルファイドを加えた。次に、これに塩化メチレンを加え、20℃でホスゲンを約60分かけて吹き込んだ。さらに、p-tert-ブチルフェノールを加えて乳化させ、トリエチルアミンを加えて30℃で約3時間攪拌して反応を終了させた。反応終了後有機相分取して、塩化メチレンを蒸発させ共重合ポリカーボネートを得た。得られた共重合ポリカーボネートの組成比はモノマー仕込み量とほぼ同等であった。また、この樹脂のガラス転移点温度は、236℃であった。
この共重合ポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させて18wt%のドープ溶液を作成した。このドープ溶液をスチールドラム上に流延し、それを連続的に剥ぎ取って乾燥させ、これをロール延伸機にて230℃で縦方向1.8倍の一軸延伸加工を行った。得られた一軸延伸フィルムの膜厚は115μmであり、残留溶媒量は、1.3重量%であった。この位相差フィルムをテンターにて、240℃で横方向に2.1倍の横延伸工程を行った。この逐次二軸延伸により得られた延伸フィルムは、位相差値が、R=52nm、K=273nmである位相差フィルムとなった。このとき、位相差フィルムの光弾性定数は45ブリュースタであった。
次に、エラストマー樹脂としてECDEL9966(イーストマン・ケミカル社、ポリエステルエラストマー)を使用し、光学フィルムを作製した。まず、このエラストマー樹脂を、塩化メチレンに溶解させて18wt%のドープ溶液を作成した。このドープ溶液を、ガラス基板上に流延し、30℃5分乾燥させた後剥ぎ取り、A4サイズのフィルムを得た。さらにこのフィルムを200℃まで順次昇温を行い乾燥させ、残留溶媒が0.5%以下になるように調整し、30μmの厚みの無配向キャストフィルムからなる光学用応力緩和フィルムを得た。このフィルムのガラス転移点温度は−3℃、引張降伏応力は14MPaであった。
上記位相差フィルム1枚と光学フィルム1枚、さらに偏光板2枚(液晶セルを挟んでクロスニコルに配置)、液晶セル(50mmX70mm)を用いて、次の順番(偏光板/光学フィルム/位相差フィルム/液晶セル/偏光板)と成るように粘着剤を介して順次積層させて、ノーマリーブラック(電圧無印加状態で黒表示)となる液晶パネルを作成した。
このとき、この液晶パネルを暗室内において、フジカラーライトボックス5000インバータでバックライトを点燈させ、液晶パネル面内における黒輝度の均一性を評価した。これでは、面内において均一な黒表示となっており液晶表示特性の均質性を確認した。
次に、この液晶パネルを80度DRY設定のオーブンの中に30分保持して、取り出し直後1分以内で液晶パネルを同等の評価方法において観察した。これにおいても、面内において均一な黒表示となっており液晶表示特性の均質性を確認し、広い温度範囲において問題なく均質な表示特性が得られることを確認した。
[比較例1]
実施例1と同様に、ビスフェノールAとビスクレゾールフルオレンを、50:50(mol%)の比率で得られた共重合ポリカーボネートを使用した位相差値が、R=51nm、K=273nmとなる位相差フィルムを得た。このとき、位相差フィルムの光弾性定数は45ブリュースタであった。
本発明で得た位相差フィルム1枚、偏光板2枚(液晶セルを挟んでクロスニコルに配置)、液晶セル(50mmX70mm)を用いて、次の順番(偏光板/位相差フィルム/液晶セル/偏光板)と成るように粘着剤を介して順次積層させて、ノーマリーブラック(電圧無印加状態で黒表示)となる液晶パネルを作成した。
このとき、この液晶パネルを暗室内において、フジカラーライトボックス5000インバータでバックライトを点燈させ、液晶パネル面内における黒輝度の均一性を評価した。これでは、面内において均一な黒表示となっており液晶表示特性の均質性を確認した。
次に、この液晶パネルを80度DRY設定のオーブンの中に30分保持して、取り出し直後1分以内で液晶パネルを同等の評価方法において観察した。これでは、面内において4隅に楕円状の白い光り抜けとなる部分を確認し、液晶パネルにおいて面内の均一表示を行うことができなかった。
本発明の光学フィルムを用いることで、耐薬品性、耐環境性等の耐久性に優れ、且つ、液晶表示素子に用いられる光学補償フィルムとその隣接するフィルム、層、基板との熱膨張により生じる体積変化のミスマッチから生じる応力を吸収緩和する役割を果たし、耐環境性に対して、特に温度変化に対して、液晶表示素子としての画質品位を安定的に保つことが出来るという効果を有し、光学補償機能を具備した偏光板として利用され、広い視野角を有し、コントラスト等の表示品位に優れる液晶表示装置を形成しうるものであり、ツイストネマチックモード、垂直配向モード、OCB(Optically Compensated Bend)配向モード、インプレインスイッチングモード等のTFT液晶表示装置などのいずれかの液晶モードを用いたものに用いることができる。その実用に際しては、偏光板として用いられるすべての用途に利用することが可能であり、例えば、液晶表示装置であれば、照明システムにバックライトあるいは反射板や半透過型反射板を用いてなる透過型や反射型、あるいは半透過反射型などが形成することができる。その他の偏光板を用いる表示装置等としては、液晶プロジェクター、強誘電性液晶、反強誘電性液晶を用いたもの、有機EL表示装置等が挙げられる。

Claims (10)

  1. 位相差フィルムと組み合わせて用いる光学フィルムであって、引張降伏応力が20MPa以下の特性を有する光学フィルム。
    (但し、引張降伏応力(:Tensile stress (strength) at yield)の測定は、ASTM(American Society For Testing and Materials、米国材料試験協会規格)D−638の測定方法に準ずるものとする。)
  2. エラストマーからなることを特徴とする請求項1記載の光学フィルム。
  3. 位相差フィルムの光弾性定数の絶対値が10ブリュースタ以上である請求項1または2記載の光学フィルム。
  4. 引張降伏応力が20MPa以下の特性を有する光学フィルムと光弾性定数の絶対値が10ブリュースタ以上である位相差フィルムとの積層体からなる積層光学補償フィルム。
    (但し、引張降伏応力(:Tensile stress (strength) at yield)の測定は、ASTM(American Society For Testing and Materials、米国材料試験協会規格)D−638の測定方法に準ずるものとする。)
  5. 光学フィルムがエラストマーからなることを特徴とする請求項4記載の積層光学補償フィルム。
  6. 前記位相差フィルムがポリカーボネート系樹脂からなることを特徴とする請求項4または5記載の積層光学補償フィルム。
  7. 前記ポリカーボネート系樹脂が、フルオレン骨格を有するポリカーボネートであることを特徴とする請求項6に記載の積層光学補償フィルム。
  8. フルオレン成分の割合が、ポリカーボネートを構成する全繰り返し単位の5〜95mol%を占めることを特徴とする請求項7に記載の積層光学補償フィルム。
  9. 光学フィルムと位相差フィルムが貼り合わされてなる請求項4〜8のいずれかに記載の積層光学補償フィルム。
  10. 請求項4〜9のいずれかに記載の積層光学補償フィルムと偏光板とを任意の角度により貼合せてなる光学補償機能を有する積層偏光板。
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