JP2006105853A - 圧力センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 大気導入通路を介してセンサ素子へ大気を導入するようになっている圧力センサにおいて、大気導入通路から虫が侵入するのを適切に防止する。
【解決手段】 圧力検出を行うセンサ素子20と、大気とセンサ素子20とを連通しセンサ素子20へ大気を導入する大気導入通路40とを備える圧力センサ1において、大気導入通路40を、互いに対向する通路内壁に設けられた櫛歯状の壁11a、12a同士がかみ合うことにより形成された折り返し形状の通路とすることにより、大気導入通路40内の虫の進行を阻害するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 圧力検出を行うセンサ素子20と、大気とセンサ素子20とを連通しセンサ素子20へ大気を導入する大気導入通路40とを備える圧力センサ1において、大気導入通路40を、互いに対向する通路内壁に設けられた櫛歯状の壁11a、12a同士がかみ合うことにより形成された折り返し形状の通路とすることにより、大気導入通路40内の虫の進行を阻害するようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、大気導入口からセンシング部へ大気が導入されるようになっている圧力センサに関する。
この種の圧力センサは、圧力検出を行うセンシング部と、大気とセンシング部とを連通しセンシング部へ大気を導入する大気導入通路とを備えて構成されている。
たとえば、このような圧力センサは相対圧センサとして構成されており、センシング部には、圧力導入孔から被測定圧力が導入されるとともに、大気導入通路の大気導入口(つまり、大気開放穴)から大気が導入される。そして、両方の圧力の差圧等に基づいて被測定圧力が検出される。
このような圧力センサは、マイコンガスメータにおけるガス漏れ検知用の圧力センサや、ガス自動呂給湯器の水位センサなどに用いられる。
そして、このような機器は、一般に野外に設置されるために、蟻やノミ、蛾などの虫が、センサの大気導入通路へ侵入し、センシング部のワイヤボンド部や電子回路などを破損させる恐れがある。
一方、従来では、機器側の大気開放口や圧力センサの大気開放口にフィルタを設けて異物の侵入を防止するようにしたり(たとえば、特許文献1参照)、機器の大気開放口の穴を大気方向に拡径させ内壁に虫が営巣するのを防止するようにしたもの(たとえば、特許文献2参照)が提案されている。
特開平9−43085号公報
特開平11−101659号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されているような大気開放口にフィルタを設ける構成のものでは、大気導入通路への虫の侵入を防止できるものの、フィルタの部品費や組み付け工数が増大し、コストアップの要因となる。
また、大気開放口の穴を大気方向に拡径させる構成のものでは、大気導入通路の内壁に虫が営巣するのを防止できるものの、虫の侵入まで防止することは困難である。
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、大気導入通路を介してセンシング部へ大気を導入するようになっている圧力センサにおいて、大気導入通路から虫が侵入するのを適切に防止できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、圧力検出を行うセンシング部(20)と、大気とセンシング部(20)とを連通し、センシング部(20)へ大気を導入する大気導入通路(40)とを備える圧力センサにおいて、大気導入通路(40)は、曲がった形状の通路となっていることを特徴としている。
それによれば、大気導入通路(40)を曲がり形状とすることにより、従来の真っ直ぐな形状に比べて、虫がセンサ内部へ侵入しにくくなる。また、大気導入通路(40)の形状変更で済むので、大気導入通路にフィルタを設ける場合に比べて、簡単で安価な構成とすることができる。
よって、本発明によれば、大気導入通路(40)を介してセンシング部(20)へ大気を導入するようになっている圧力センサにおいて、大気導入通路(40)から虫が侵入するのを適切に防止することができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の圧力センサにおいて、前記曲がった形状の通路とは、折り返し形状の通路であることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の圧力センサにおいて、前記折り返し形状の通路とは、互いに対向する通路内壁に設けられた櫛歯状の壁(11a、12a)同士がかみ合うことにより形成されたものであることを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の圧力センサにおいて、前記曲がった形状の通路とは、螺旋状の通路であることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4に記載の圧力センサにおいて、大気導入通路(40)の途中部には、粘着性を有する粘着性部材(60)が設けられていることを特徴としている。
さらに、大気導入通路(40)の途中部に、粘着性を有する粘着性部材(60)を設ければ、そこに虫が貼り付いて捕獲されるため、虫の侵入をより確実に防止することができる。
請求項6に記載の発明では、圧力検出を行うセンシング部(20)と、大気とセンシング部(20)とを連通し、センシング部(20)へ大気を導入する大気導入通路(40)とを備える圧力センサにおいて、大気導入通路(40)の途中部には、粘着性を有する粘着性部材(60)が設けられていることを特徴としている。
それによれば、大気導入通路(40)の途中部に、粘着性を有する粘着性部材(60)を設けるだけで、そこに虫が貼り付いて捕獲されるため、虫がセンサ内部へ侵入しにくくなる。また、大気導入通路(40)への粘着性部材(60)の設置は、フィルタの設置に比べて、簡単で安価に実現可能である。
よって、本発明によれば、大気導入通路(40)を介してセンシング部(20)へ大気を導入するようになっている圧力センサにおいて、大気導入通路(40)から虫が侵入するのを適切に防止することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
以下の実施形態では、本発明の圧力センサを半導体ダイアフラム式のセンサ素子を用いた相対圧タイプの圧力センサに具体化したものとして説明する。
また、以下の実施形態の圧力センサは、その用途を限定するものではないが、たとえば、浴槽の給湯器における湯(または水)の流路に取り付けられ、当該流路内の圧力によって浴槽の水位を検出する水位センサや、ガスメータに取り付けられてガス漏れを検出する圧力センサなどに適用可能である。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体ダイアフラム式の圧力センサ1の概略断面構成を示す図である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体ダイアフラム式の圧力センサ1の概略断面構成を示す図である。
本圧力センサ1は、大きくは、ケース10と、ケース10内に設けられたセンシング部としてのセンサ素子20と、ケース10に設けられセンサ素子20へ被測定圧力を導入するための圧力導入ポート30と、ケース10に設けられセンサ素子20へ大気圧を導入するための大気導入通路40とを備えて構成されている。
ケース10は、本体ケース部11とこの本体ケース部11の開口部を閉塞する蓋部12とから構成されている。
本体ケース部11および蓋部12は、たとえば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)やPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂材料、または、金属、セラミック等を成型や切削等により加工してなるものである。
本体ケース部11と蓋部12とは、接着、溶接、溶着、ロウ付けなど種々の接合方法により一体的に接合され固定されている。そして、これら一体化された本体ケース部11と蓋部12との間に、ケース10の内部空間が形成され、この内部空間にセンサ素子20が収納されている。
センサ素子20は、圧力印加により歪み変形可能なダイアフラム21と、このダイアフラムを支持するガラスなどからなる台座22とからなる。ダイアフラム21は、台座22に陽極接合などにより接合され、この台座22を介して、ケース10における本体ケース部11に接着などにより固定されている。
このダイアフラム21は、半導体基板に対してエッチングなどを施すことで薄肉部としてのダイアフラムを形成してなる圧力センサ素子、すなわち半導体ダイアフラム式の圧力センサ素子として構成されるものである。
具体的には、図示しないが、ピエゾ抵抗効果を有した半導体材料(たとえば単結晶シリコン)よりなるものであって、たとえばダイアフラム21上には複数個の拡散抵抗が形成され、これら複数個の拡散抵抗をブリッジ接続してなるブリッジ回路を有する構成となっている。
そして、このダイアフラム21の変形に応じた拡散抵抗の抵抗値変化を上記ブリッジ回路から電気信号として取り出すようになっている。このように、ダイアフラム21は測定圧力に応じたレベルの電気信号を出力するものである。
また、台座22には、台座21の表面からダイアフラム21の裏面へ到達する貫通穴23が設けられている。また、ケース10の本体ケース部11には、ケース10の外部とセンサ素子20の台座22の貫通穴23とを連通する貫通穴としての圧力導入ポート30が設けられている。
ここで、ケース10は、たとえば上記給湯器の配管やガスメータなどの被検出体に取り付けられ、圧力導入ポート30から、被測定圧力が導入されるものである。そして、圧力導入ポート30から導入される被測定圧力は、台座22の貫通孔23を経て、ダイアフラム21の裏面側へに印加されるようになっている。
また、ケース10には、センサ素子20と外部とを電気的に接続するための図示しない配線が形成されており、この配線とセンサ素子20とが電気的に接続されることにより、センサ素子20の信号が外部に取り出し可能となっている。
たとえば、そのようなケース10の配線としては、ケース10にインサート成形されたリードフレームとしたり、ケース10をセラミック積層基板とした場合には、当該配線はそのセラミック積層基板に導体ペーストなどを用いて形成された導体部としたりすることができる。
そして、このようなケース10の配線と、センサ素子20のダイアフラム21上の図示しない電極とが、Au(金)やAl(アルミニウム)などからなるボンディングワイヤ50により結線され、電気的に接続されている。このようにして、ケース10とセンサ素子20とが電気接続されている。
また、図1に示されるように、ケース10における蓋12には、大気とケース10の内部とを連通する貫通穴としての大気開放口41が形成されている。この大気開放口41は、ケース10内部に設けられている大気導入通路40における大気側の開口部として構成されている。
つまり、大気導入通路40は、ケース10外部の大気とケース10内部のセンシング部であるセンサ素子20とを連通し、センサ素子20へ大気を導入するための通路である。ここでは、大気は大気導入通路40を介してセンサ素子20のダイアフラム21における表面に導入される。
こうして、本実施形態の圧力センサ1においては、センサ素子20におけるダイアフラム21を境として、ダイアフラム21の表面に大気圧が印加され、ダイアフラム21の裏面に被測定圧力が印加されるようになっている。
さらに、本実施形態の圧力センサ1においては、独自の構成として、大気導入通路40を曲がった形状の通路としている。
本例では、ケース10における大気導入通路40は、本体ケース部11の内壁から突出する櫛歯状の壁11aとこれに対向する蓋部12の内壁から突出する櫛歯状の壁12aとがかみ合うことにより、その櫛歯状の壁11a、12aの隙間として形成されており、折り返し形状の通路となっている。
なお、このような櫛歯状の壁11a、12aや大気開放口41、圧力導入ポート30を有する本体ケース部11や蓋部12は、上述したように、成型加工や切削加工などにより作製することができる。
このような構成を有する圧力センサ1は、たとえば、次のような工程により製造することができる。
ケース10における本体ケース部11に、台座22に接合されたダイアフラム21すなわちセンサ素子20を接着などにより取り付ける。次に、ダイアフラム21とケース10における上記配線との間で、ワイヤボンディングを行い、ボンディングワイヤ50による結線を行う。
その後、接着などによりケース10における蓋部12を本体ケース部11に取り付け、本体ケース部11と蓋部12とが一体化したケース10を形成する。それにより、上記図1に示される圧力センサ1を製造することができる。
この圧力センサ1の検出動作は、次の通りである。この圧力センサ1は、特に、野外において、浴槽の給湯器における湯(または水)の流路を構成する配管やガスメータなどの被検出体に取り付けられる。
そして、この被検出体に取り付けられた状態で、圧力導入ポート30から、被測定圧力がダイアフラム21の裏面側へ導入されるとともに、大気導入通路40の大気開放口41から大気が導入され大気導入通路40を通ることにより、ダイアフラム21の表面側に大気が導入される。
それにより、ダイアフラム21は変形するが、たとえば、このダイアフラム21の変形に応じた拡散抵抗の抵抗値変化を上記ブリッジ回路から電気信号として取り出し、この電気信号は、ボンディングワイヤ50を介して、ケース10の上記配線から外部へ出力される。
これにより、ダイアフラム21の表面側の大気圧と裏面側の圧力との相対圧を検出することができ、被検出体における被測定圧力を検出できるようになっている。つまり、本実施形態の圧力センサ1は、相対圧タイプの半導体ダイアフラム式圧力センサとして構成されている。
ところで、本実施形態によれば、圧力検出を行うセンシング部としてのセンサ素子20と、大気とセンサ素子20とを連通しセンサ素子20へ大気を導入する大気導入通路40とを備える圧力センサ1において、大気導入通路40は、曲がった形状の通路とすることにより、大気導入通路40内の虫の進行を阻害するようにしたことを特徴とする圧力センサ1が提供される。
それによれば、大気導入通路40を曲がり形状とすることにより、従来の真っ直ぐな形状に比べて、虫がセンサ内部へ侵入しにくくなる。
また、大気導入通路40の形状変更で済むので、部品点数の増加、組付け工数の増加もなく、従来のように大気導入通路にフィルタを設ける場合に比べて、簡単で安価な構成とすることができる。
よって、本実施形態によれば、大気導入通路40を介してセンシング部としてのセンサ素子20へ大気を導入するようになっている圧力センサ1において、大気導入通路40から虫が侵入するのを適切に防止することができる。
そのため、虫の侵入によるセンサ素子20の破損やボンディングワイヤ50の断線などの不具合を極力防止することができ、圧力センサ1における信頼性、耐久性の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、大気導入通路40における曲がった形状の通路とは、折り返し形状の通路であることも特徴点である。そして、図1に示される例では、この折り返し形状の通路とは、互いに対向する通路内壁に設けられた櫛歯状の壁11a、12a同士がかみ合うことにより形成されたものであることも特徴の一つである。
たとえば、図1に示される大気導入通路40において、隣り合う本体ケース部11の櫛歯状の壁11aと蓋部12の櫛歯状の壁12aとの両側面間の距離d1は、0.5mm程度である。以下、この距離d1を櫛歯の側面間隔d1ということにする。
また、図1に示される大気導入通路40において、本体ケース部11の櫛歯状の壁11aの突出先端部とこれに対向する蓋部12の内壁との距離d2、および、蓋部12の櫛歯状の壁12aの突出先端部とこれに対向する本体ケース部11の内壁との距離d2は、たとえば、0.2mm程度である。以下、この距離d2を櫛歯の先端間隔d2ということにする。
このように、大気導入通路40を、複数個の櫛歯状の壁11a、12aを利用して複数個の折り返し部を持つ長い折り返し形状の通路とし、また、その大気導入通路40におけるの櫛歯の側面間隔d1および櫛歯の先端間隔d2を狭いものにすることにより、虫の侵入をしづらくしている。
なお、大気導入通路40における上記櫛歯の各間隔d1、d2は、通路全域において一定寸法でなくてもよく、たとえば、ケース10の内部へ行くにつれて次第に狭くなるようにしてもよい。
[変形例]
上記図1に示される例では、折り返し形状の大気導入通路40を、互いに対向する通路内壁に設けられた櫛歯状の壁11a、12a同士をかみ合わせることにより形成したが、たとえば、折り返し形状の大気導入通路40は、図2に示されるような構成により形成してもよい。
上記図1に示される例では、折り返し形状の大気導入通路40を、互いに対向する通路内壁に設けられた櫛歯状の壁11a、12a同士をかみ合わせることにより形成したが、たとえば、折り返し形状の大気導入通路40は、図2に示されるような構成により形成してもよい。
図2は、本実施形態の変形例としてのケース10構成を示す分解斜視図であり、本体ケース部11と蓋部12とを分解して示してある。
この図2に示される例では、蓋部12の内壁は平面であり、上記図1に示されるような櫛歯状の壁は蓋部12には設けられていない。一方、本体ケース部11には、櫛歯状の壁部11bが設けられ、それによりこの壁部11bにより仕切られた折り返し形状の通路が形成されている。
このようなケース10の各部の構成とすることにより、本変形例においても、蓋部12と本体ケース部11とが一体化した状態で、折り返し形状をなす大気導入通路40が形成されそれによって、大気導入通路40内の虫の進行を阻害するようにできることは明らかである。
そして、本変形例を用いた圧力センサ1によっても、大気導入通路40から虫が侵入するのを適切に防止することができ、そのため、虫の侵入によるセンサ素子20の破損やボンディングワイヤ50の断線などの不具合を極力防止することができ、圧力センサ1における信頼性、耐久性の向上を図ることができる。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係る半導体ダイアフラム式の圧力センサ2の構成を示す図であり、(a)は概略平面構成を示す図であって蓋12を省略した構成として示してあり、また、(b)は概略断面構成を示す図である。ここでは、上記第1実施形態との相違点を中心に述べることにする。
図3は、本発明の第2実施形態に係る半導体ダイアフラム式の圧力センサ2の構成を示す図であり、(a)は概略平面構成を示す図であって蓋12を省略した構成として示してあり、また、(b)は概略断面構成を示す図である。ここでは、上記第1実施形態との相違点を中心に述べることにする。
図3に示されるように、本実施形態の圧力センサ2においても、大気導入通路40は曲がった形状の通路となっている。しかし、本実施形態では、上記実施形態とは異なり、螺旋形状の通路となっている。
この螺旋形状の大気導入通路40は、たとえば、ケース10における本体ケース部11に螺旋状の壁11cを形成すれば、この螺旋状の壁11cにより仕切られた通路として容易に形成することができる。
このように、本実施形態によっても、圧力検出を行うセンシング部としてのセンサ素子20と、大気とセンサ素子20とを連通しセンサ素子20へ大気を導入する大気導入通路40とを備える圧力センサ2において、大気導入通路40を曲がった形状の通路とすることにより大気導入通路40内の虫の進行を阻害するようにしたことを特徴とする圧力センサ2が提供される。
特に、本実施形態では、図3(a)に示されるように、大気導入通路40における曲がった形状の通路が、螺旋状の通路であることも特徴点の一つである。
それによれば、上記第1実施形態に述べたのと同様の理由から、従来の真っ直ぐな形状に比べて、虫がセンサ内部へ侵入しにくくなるとともに、簡単で安価な構成とすることができる。
よって、本実施形態によっても、大気導入通路40を介してセンシング部としてのセンサ素子20へ大気を導入するようになっている圧力センサ2において、大気導入通路40から虫が侵入するのを適切に防止することができる。
そのため、虫の侵入によるセンサ素子20の破損やボンディングワイヤ50の断線などの不具合を極力防止することができ、圧力センサ2における信頼性、耐久性の向上を図ることができる。
(第3実施形態)
図4は、本発明の第3実施形態に係る半導体ダイアフラム式の圧力センサ3の概略断面構成を示す図である。本実施形態においては、上記第1実施形態との相違点を中心に述べることにする。
図4は、本発明の第3実施形態に係る半導体ダイアフラム式の圧力センサ3の概略断面構成を示す図である。本実施形態においては、上記第1実施形態との相違点を中心に述べることにする。
図4に示されるように、本実施形態の圧力センサ3においても、大気導入通路40は曲がった形状の通路となっており、特に、櫛歯11a、12aを用いた折り返し形状となっている。
ここで、本実施形態では、上記実施形態に加えて、大気導入通路40の途中部に、粘着性を有する粘着性部材60が設けられている。この粘着性部材60としては、たとえばシリコーンゲルなどの粘着性のあるゲル状物質や、粘着性の樹脂、セラミック、粘着性テープの粘着面などを用いることができる。
このように、本実施形態によれば、圧力検出を行うセンシング部としてのセンサ素子20と、大気とセンサ素子20とを連通しセンサ素子20へ大気を導入する大気導入通路40とを備える圧力センサ3において、大気導入通路40を曲がった形状の通路としており、さらに、大気導入通路40の途中部に粘着性を有する粘着性部材60を設けることにより、大気導入通路内の虫の進行を阻害するようにしたことを特徴とする圧力センサ3が提供される。
それによれば、上記実施形態と同様に、大気導入通路40を曲がり形状とすることにより、簡単で安価な構成にて、虫がセンサ内部へ侵入しにくくなる。さらに、大気導入通路40の途中部に、粘着性部材60を設けており、侵入してくる虫がこの粘着性部材60に貼り付いて捕獲されるため、虫の侵入をより確実に防止することができる。
よって、本実施形態によっても、大気導入通路40を介してセンシング部としてのセンサ素子20へ大気を導入するようになっている圧力センサ3において、大気導入通路40から虫が侵入するのを適切に防止することができる。
そのため、虫の侵入によるセンサ素子20の破損やボンディングワイヤ50の断線などの不具合を極力防止することができ、圧力センサ3における信頼性、耐久性の向上を図ることができる。
また、本実施形態の圧力センサ3においては、圧力導入通路40は曲がり形状ではなく、従来の一般的なもののように真っ直ぐな通路であってもよい。たとえば、図4に示される圧力センサ3において、大気導入通路40が大気開放口41からセンサ素子20まで真っ直ぐに延びるものであってもよい。
その場合には、圧力検出を行うセンシング部としてのセンサ素子20と、大気とセンサ素子20とを連通しセンサ素子20へ大気を導入する大気導入通路40とを備える圧力センサ3において、大気導入通路40の途中部に、粘着性を有する粘着性部材60を設けることにより大気導入通路40内の虫の進行を阻害するようにしたことを特徴とする圧力センサ3が提供される。
それによれば、大気導入通路40の途中部に、粘着性部材60を設けるだけで、そこに虫が貼り付いて捕獲されるため、虫がセンサ内部へ侵入しにくくなる。また、大気導入通路40への粘着性部材60の設置は、その粘着性を活かして貼り付けるだけでよく、フィルタの設置に比べて、簡単で安価に実現可能である。
たとえば、粘着性部材60がゲル状の物質である場合には、たとえば、本体ケース部11における大気導入通路40となる部位に、粘着性部材60を塗布するだけで粘着性部材60の配設が、容易に実現できる。
そして、このような特徴点を有する圧力センサS3によっても、大気導入通路40を介してセンシング部としてのセンサ素子20へ大気を導入するようになっている圧力センサ3において、大気導入通路40から虫が侵入するのを適切に防止することができる。
(第4実施形態)
図5は、本発明の第4実施形態に係る半導体ダイアフラム式の圧力センサ4の概略断面構成を示す図である。
図5は、本発明の第4実施形態に係る半導体ダイアフラム式の圧力センサ4の概略断面構成を示す図である。
本実施形態は、上記図1に示されるような大気導入通路40を複数個の櫛歯状の壁11a、12aを利用して複数個の折り返し部を持つ長い折り返し形状の通路とした圧力センサに対して、上記第3実施形態の粘着性部材60を設置したものである。
つまり、本実施形態においては、センサ素子20と大気導入通路40とを備える圧力センサ4において、大気導入通路40は曲がった形状の通路とし、大気導入通路40の途中部に粘着性部材60を設けることにより、大気導入通路40内の虫の進行を阻害するようにしたことを特徴とする圧力センサ4が提供される。
そして、このような特徴点を有する本実施形態の圧力センサ4によっても、大気導入通路40を曲がり形状としたこと、および大気導入通路40の途中部に粘着性部材60を設けたことにより、簡単で安価な構成にて、大気導入通路40から虫が侵入するのを適切に防止することができる。
そのため、虫の侵入によるセンサ素子20の破損やボンディングワイヤ50の断線などの不具合を極力防止することができ、圧力センサ4における信頼性、耐久性の向上を図ることができる。
また、本実施形態の圧力センサ4においても、さらに、大気導入通路40の上記櫛歯の側面間隔d1および上記櫛歯の先端間隔d2(d1、d2は図1参照)を狭いものにすることにより、より虫の侵入をしづらくしてもよい。
(第5実施形態)
図6は、本発明の第5実施形態に係る半導体ダイアフラム式の圧力センサ5の概略断面構成を示す図である。
図6は、本発明の第5実施形態に係る半導体ダイアフラム式の圧力センサ5の概略断面構成を示す図である。
本実施形態は、上記図5に示される第4実施形態の圧力センサを変形したものである。上記第4実施形態では、粘着性部材60は、大気導入通路40の途中部の1箇所に設けられていたが、本実施形態の圧力センサ5では、図6に示されるように、大気導入通路40の途中部の複数箇所に、粘着性部材60が設けられている。
図6に示される例では、折り返し形状をなす大気導入通路40における各々の折り返し部(Uターン部)に、粘着性部材60が設けられている。
つまり、本実施形態においては、センサ素子20と大気導入通路40とを備える圧力センサ5において、大気導入通路40を曲がった形状の通路とし、大気導入通路40の途中部に粘着性部材60を複数箇所設けたことにより、大気導入通路40内の虫の進行を阻害するようにしたことを特徴とする圧力センサ5が提供される。
そして、このような特徴点を有する本実施形態の圧力センサ5によっても、上記第4実施形態と同様の効果を奏する圧力センサを提供することができる。特に、本実施形態では、複数箇所に粘着性部材60を設けることにより、粘着性部材60による虫の捕獲効果を何倍にも向上させることができる。
なお、本実施形態において、このように大気導入通路40の途中部に粘着性部材60を複数箇所設ける構成は、圧力導入通路40が曲がり形状ではなく真っ直ぐな通路である圧力センサに対しても、採用してよいことは、言うまでもない。
それにより、簡単で安価な構成にて、大気導入通路40から虫が侵入するのを適切に防止することができ、虫の侵入によるセンサ内部の破壊を極力防止することができ、信頼性、耐久性の向上を図ることができる。
また、本実施形態の圧力センサ5においても、さらに、大気導入通路40の上記櫛歯の側面間隔d1および上記櫛歯の先端間隔d2(d1、d2は図1参照)を狭いものにすることにより、より虫の侵入をしづらくしてもよい。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、圧力センサは半導体ダイアフラム式のものであったが、これに限定されない。つまり、本発明の圧力センサにおけるセンシング部は、ダイアフラムの歪みを有するものでなくてもよく、大気圧を導入することで圧力検出を行うものであればかまわない。
なお、上記実施形態では、圧力センサは半導体ダイアフラム式のものであったが、これに限定されない。つまり、本発明の圧力センサにおけるセンシング部は、ダイアフラムの歪みを有するものでなくてもよく、大気圧を導入することで圧力検出を行うものであればかまわない。
また、大気導入通路の曲がり形状は、上述した図に示されるような折り返し形状、螺旋状に限定されるものではない。たとえば、円周形状や四角形、三角形などの多角形に曲がった形状やいろいろな迷路形状を採用したりすることができる。
また、上記圧力センサは、大気圧と被測定圧力との差圧に基づいて圧力検出を行う相対圧型の圧力センサであったが、たとえば、センシング部が基準圧力室を有し、被測定圧力として大気圧そのものを測定する絶対圧型の圧力センサであっても、本発明を適用することができる。
要するに、本発明は、圧力検出を行うセンシング部と、大気とセンシング部とを連通し、センシング部へ大気を導入する大気導入通路とを備える圧力センサに対して適用が可能なものであり、このような圧力センサにおいて、大気導入通路を曲がった形状の通路としたこと、あるいは、大気導入通路の途中部に粘着性部材を設け、大気導入通路内の虫の進行を阻害するようにしたことを要部とするものであり、その他の細部については適宜設計変更が可能である。
11a…本体ケース部の櫛歯状の壁、12a…蓋部の櫛歯状の壁、
20…センシング部としてのセンサ素子、40…大気導入通路、
60…粘着性部材。
20…センシング部としてのセンサ素子、40…大気導入通路、
60…粘着性部材。
Claims (6)
- 圧力検出を行うセンシング部(20)と、
大気と前記センシング部(20)とを連通し、前記センシング部(20)へ大気を導入する大気導入通路(40)とを備える圧力センサにおいて、
前記大気導入通路(40)は、曲がった形状の通路となっていることを特徴とする圧力センサ。 - 前記曲がった形状の通路とは、折り返し形状の通路であることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
- 前記折り返し形状の通路とは、互いに対向する通路内壁に設けられた櫛歯状の壁(11a、12a)同士がかみ合うことにより形成されたものであることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
- 前記曲がった形状の通路とは、螺旋状の通路であることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
- 前記大気導入通路(40)の途中部には、粘着性を有する粘着性部材(60)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の圧力センサ。
- 圧力検出を行うセンシング部(20)と、
大気と前記センシング部(20)とを連通し、前記センシング部(20)へ大気を導入する大気導入通路(40)とを備える圧力センサにおいて、
前記大気導入通路(40)の途中部には、粘着性を有する粘着性部材(60)が設けられていることを特徴とする圧力センサ。
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