JP2006105190A - 緩衝器取付具 - Google Patents

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貴史 杉本
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Abstract

【課題】 ダンパー本体のみを交換することができるとともに、任意の部材にワンタッチで作業性よく取り付けることのできる緩衝器取付具を提供する。
【解決手段】 ダンパー本体51を抱持する緩衝器抱持有底筒状部11と、この緩衝器抱持有底筒状部11の外側に設けられた、挿通孔24を有する取付片21と、この取付片21の下側に挿通孔24に対応させて設けられた、複数の係合突条33を有する係合脚31と、挿通孔24へ軸部43を挿入することにより、係合脚31を撓ませて係合突条33を任意の部材に係合させる係止ピン41とで構成され、軸部43が当接する係合脚31の部分にテーパー突条部34を設け、挿通孔24内に弾性仮止め係止爪26を設け、軸部43に弾性仮止め係止爪26が係合する仮止め係合段部45を設ける。
【選択図】 図6

Description

この発明は、例えば、回動する扉(移動体)が閉まるときの回動速度(移動速度)を制動して扉が吊り戸棚本体(任意の部材)に衝突する衝突音を小さくしたり、衝突音を出させないようにするダンパー本体(緩衝器)を、吊り戸棚本体に取り付けるための緩衝器取付具に関するものである。
従来のダンパーは、例えば、特許文献1または特許文献2に開示されているように、ダンパー本体と、このダンパー本体を任意の部材に取り付けるための取付片とが一体的に設けられていた。
そして、ダンパーは、取付片に設けられた挿通孔に挿通される、枢軸、タッピングスクリュー、取付ビスなどで任意の部材に取り付けられていた。
特許第2696208号明細書 特公平4−34015号公報
従来のダンパーは、ダンパー本体を交換する場合、ダンパー本体に取付片が一体的に設けられているので、交換しなくてもよい取付片までも、すなわち、全体を交換しなければならなかった。
また、枢軸、タッピングスクリュー、取付ビスなどで任意の部材にダンパーを取り付けていたので、ダンパーの取付に手間と労力を要していた。
この発明は、上記したような不都合を解消するためになされたもので、ダンパー本体のみを交換することができるとともに、任意の部材にワンタッチで作業性よく取り付けることのできる緩衝器取付具を提供するものである。
この発明は、以下のような発明である。
(1)緩衝器を任意の部材に取り付ける緩衝器取付具であって、前記緩衝器を抱持する緩衝器抱持有底筒状部と、この緩衝器抱持有底筒状部の外側に設けられた、挿通孔を有する取付片と、この取付片の下側に前記挿通孔に対応させて設けられた係合脚と、前記挿通孔へ軸部を挿入することにより、前記係合脚を撓ませて前記任意の部材に係合させる係止ピンとで構成されていることを特徴とする。
(2)緩衝器を任意の部材に取り付ける緩衝器取付具であって、前記緩衝器を抱持する緩衝器抱持有底筒状部と、この緩衝器抱持有底筒状部の外側に設けられた、挿通孔を有する取付片と、この取付片の下側に前記挿通孔に対応させて設けられた、外面に複数の係合部を有する係合脚と、前記挿通孔へ軸部を挿入することにより、前記係合脚を撓ませて前記係合部を前記任意の部材に係合させる係止ピンとで構成されていることを特徴とする。
(3)緩衝器を任意の部材に取り付ける緩衝器取付具であって、前記緩衝器を抱持する緩衝器抱持有底筒状部と、この緩衝器抱持有底筒状部の外側に設けられた、半円形状の挿通孔を有する取付片と、この取付片の下側に前記挿通孔に対応させて設けられた、外面に複数の係合部を有する係合脚と、前記挿通孔へ軸部を挿入することにより、前記係合脚を撓ませて前記係合部を前記任意の部材に係合させる係止ピンとで構成されていることを特徴とする。
(4)(1)から(3)のいずれか1つに記載の緩衝器取付具において、前記軸部が当接する前記係合脚の部分に、下側へ順次厚くなるテーパー部を設けたことを特徴とする。
(5)(1)から(4)のいずれか1つに記載の緩衝器取付具において、前記挿通孔内または前記係合脚の前記軸部が当接する面の上側に、仮止め係止部を設け、前記軸部に、その軸部を前記挿通孔内へ挿入すると、前記仮止め係止部が係合する仮止め係合段部を設けたことを特徴とする。
この発明によれば、緩衝器を緩衝器抱持有底筒状部に抱持させたので、緩衝器のみを交換することができる。
また、係止ピンの軸部を取付片の挿通孔へ挿入することにより、係合脚を撓ませて任意の部材に係合脚を係合させることができるので、任意の部材に緩衝器取付具をワンタッチで作業性よく取り付けることができる。
そして、係合脚の外面に複数の係合部を設けたので、複数の係合部を任意の部材に係合させることにより、任意の部材に強固に取り付けることができる。
さらに、取付片の挿通孔を半円形状としたので、挿通孔と係止ピンとに方向性を持たせ、係止ピンを回らないように取り付けることができるため、係合脚の任意の部材との係合状態を維持させることができる。
そして、軸部が当接する係合脚の部分に、下側へ順次厚くなるテーパー部を設けたので、係合脚を確実に撓ませて任意の部材に強固に係合させることができる。
さらに、取付片の挿通孔内または係合脚の、係止ピンの軸部が当接する面の上側に、仮止め係止部を設け、係止ピンの軸部に、その軸部を挿通孔内へ挿入すると、仮止め係止部が係合する仮止め係合段部を設けたので、係止ピンを取付片に仮止め状態に取り付けてセット状態にすることにより、部品管理が行い易くなり、部品の紛失を防止できるとともに、取扱易くなり、また、取付作業も作業性よく行うことができる。
以下、この発明の実施例を図に基づいて説明する。
図1はこの発明の一実施例である緩衝器取付具の分解斜視図、図2は図1に示した緩衝器抱持有底筒状部に設けられている係止突起部分を示すために緩衝器抱持有底筒状部を破断した部分拡大斜視図、図3は図1に示した緩衝器抱持有底筒状部および取付片の拡大平面図、図4は図1に示した取付片の下側に設けられている一方の係合脚を示す拡大部分斜視図、図5は図1に示した係止ピンの拡大底面図、図6および図7は係止ピンを取付片に仮止めする説明図である。
図1において、Aは緩衝器取付具を示し、ダンパー本体51を抱持する合成樹脂製の緩衝器抱持有底筒状部11と、この緩衝器抱持有底筒状部11の軸と直交する両外側に一体的に設けられた取付片21と、この各取付片21に設けられている挿通孔24の下側に位置させて各取付片21に一体的に設けられた係合脚31と、取付片21の各挿通孔24へ軸部43を挿入することにより、各係合脚31を撓ませる合成樹脂製の係止ピン41とで構成されている。
上記した緩衝器抱持有底筒状部11は、一端が閉塞された円筒状とされている。
そして、緩衝器抱持有底筒状部11には、図2に示すように、先端(底側、後端側)が自由端とされている弾性片13と、この弾性片13の先端に設けられ、緩衝器抱持有底筒状部11内へ突出する係止突起14とからなる弾性係止突起12が一体的に設けられている。
上記した各取付片21には、図1に示すように、緩衝器抱持有底筒状部11の前端上側に、緩衝器抱持有底筒状部11の前端側から緩衝器抱持有底筒状部11の後端側へ上昇する傾斜面22が設けられるとともに、この傾斜面22に一部が重なり、上側へ開放する平面視円形の凹部23と、この凹部23の中心に位置する半円形状(Dカット状)の挿通孔24と、この挿通孔24内に形成された弾性仮止め係止部としての弾性仮止め係止爪26とが設けられている。
なお、弾性仮止め係止爪26は、図3および図4に示すように、挿通孔24の残りの半円形部分に上側へ開放させて設けた肉抜き凹部25によって形成された弾性片27と、この弾性片27に一体的に設けられ、挿通孔24へ僅かに突出するとともに、突出した上端部分が弾性片27から離れるにつれて下降する傾斜面(ガイド面)とされた仮止め係止部としての仮止め係止爪28とで構成されている。
そして、弾性仮止め係止爪26は、抜け止め係止部としての抜け止め係止爪も兼ねている。
上記した係合脚31は、図4に示すように、取付片21の肉抜き凹部25の下側に連設され、挿通孔24と円を形成する平面視半円形状で、外側(外周)面が下側へ窄むように内側へ傾斜した係合脚本体32と、この係合脚本体32の外周に、円弧状に設けられた係合部としての複数の係合突条33と、係合脚本体32の、係止ピン41の軸部43が当接する部分に設けられた、下側へ順次厚くなるテーパー部としてのテーパー突条部34とで構成されている。
上記した係止ピン41は、図1および図6に示すように、取付片21の凹部23よりも僅かに小さな平面視円形で、下側の周縁が上側へ拡がる傾斜面とされた頭部42と、この頭部42の中心に下側へ向けて連設された、取付片21の挿通孔24内へ挿入される半円形状(Dカット状)の軸部43とで構成されている。
そして、軸部43の上下に延びる平面部分には、下側部分に凹部44を設けることによって取付片21の仮止め係止爪28が係合する仮止め係合段部45が設けられている。
上記した緩衝器としてのダンパー本体51は、緩衝器抱持有底筒状部11内へ挿入される円筒状のハウジング(シリンダ)52と、このハウジング52内に収容され、ハウジング52の軸方向へ移動するピストンと、このピストンに連結され、ハウジング52の一端からハウジング52の軸方向へ突出するロッド55と、このロッド55をハウジング52から突出させるようにピストンを付勢する付勢部材、例えば、コイルスプリングと、ハウジング52内に収容された粘性流体、例えば、シリコーンオイルとで構成されている。
そして、ハウジング52の外周には、軸方向へ所定長の周回溝53を設けることにより、緩衝器抱持有底筒状部11の係止突起14が係合する周回した係合段部54が設けられている。
なお、ピストンには、オリフィスが設けられている。
次に、係止ピン41の取付片21への仮止めについて説明する。
まず、図6に示すように、取付片21の挿通孔24の形状に係止ピン41の軸部43の形状を対応させた後、軸部43を下端側から挿通孔24内へ頭部42を押して挿入すると、軸部43が仮止め係止爪28に衝合して弾性片27を撓ませることにより、軸部43を挿通孔24内へ挿入することができる。
そして、軸部43を挿通孔24内へ所定長挿入すると、図7に示すように、仮止め係止爪28が凹部44と対向することにより、弾性片27が自身の弾性で元の状態へ復帰するので、仮止め係止爪28が仮止め係合段部45と対向し、軸部43が挿通孔24から抜けなくなり、係止ピン41の取付片21への仮止めが完了する。
このように、係止ピン41を取付片21に仮止め状態に取り付けてセット状態にすることにより、部品管理が行い易くなり、部品の紛失を防止できるとともに、取扱易くなる。
図8はこの発明の一実施例である緩衝器取付具を用いてダンパー本体を吊り戸棚に取り付けた状態の斜視図、図9および図10はこの発明の一実施例である緩衝器取付具を吊り戸棚に取り付ける説明図、図11はこの発明の一実施例である緩衝器取付具にダンパー本体を抱持させる説明図である。
これらの図において、Cは吊り戸棚を示し、吊り戸棚本体(任意の部材)Bと、この吊り戸棚本体Bの前面に左端または右端の上下を、例えば、ヒンジ部材Hで回動可能に取り付けられた扉Dとで構成されている。
なお、ヒンジ部材Hは、扉Dが吊り戸棚本体Bを閉塞した状態と、例えば、扉Dが吊り戸棚本体Bに対して直角に開放した状態との2位置で、その状態を所定のトルクで維持するように構成されている。
そして、緩衝器取付具Aは、吊り戸棚本体Bを構成する天板uに、2つの挿通孔24に対応させて設けられた取付孔hを利用して取り付けられている。
次に、緩衝器取付具Aの吊り戸棚Cへの取付について説明する。
まず、図7に示すように、係止ピン41を取付片21に仮止め状態に取り付けてセット状態にした緩衝器取付具Aの各係合脚31を、図9に示すように、吊り戸棚本体Bの天板uに設けられている取付孔hへ挿入する。
次に、頭部42を押して挿通孔24へ軸部43を挿入すると、軸部43が仮止め係止爪28を押して弾性片27を撓ませることにより、仮止め係止爪28は弾性片27の付勢力で軸部43に圧接し、軸部43がテーパー突状部34を押して係合脚31を撓ませる。
そして、図10に示すように、頭部42を取付片21に当接させて凹部23に収容させる状態まで押して挿通孔24へ軸部43を挿入すると、係合脚31は最大に撓んで係合突条33が天板u(取付孔hの内周、縁)に係合することにより、係合脚31が取付孔hから抜けなくなり、緩衝器取付具Aの吊り戸棚Cへの取付が完了する。
なお、緩衝器取付具Aを吊り戸棚Cから取り外す場合は、図10の状態において、頭部42と取付片21との間に、傾斜面22および頭部42の下面をガイド面として、例えば、マイナスドライバーの先端を挿入して頭部42を浮き上がらせ、図9の状態まで係止ピン41を後退させることにより、緩衝器取付具Aを吊り戸棚Cから取り外すことができる。
このように、係止ピン41を取付片21に仮止め状態に取り付けてセット状態にしておくことにより、軸部43を挿通孔24へ挿入して係合脚31を撓ませて天板uに係合脚31を係合させることができるので、天板uに緩衝器取付具Aをワンタッチで作業性よく取り付けることができる。
そして、係合脚31の外面に複数の係合突条33を設けたので、複数の係合突条33を天板uに係合させることにより、天板uに強固に取り付けることができる。
さらに、取付片21の挿通孔24を半円形状としたので、挿通孔24と係止ピン41とに方向性を持たせ、係止ピン41を回らないように取り付けることができるため、係合脚31の天板uとの係合状態を維持させることができる。
また、軸部43が当接する係合脚31の部分にテーパー突条部34を設けたので、係合脚31を確実に撓ませて複数の係合突条33を天板uに強固に係合させることができる。
次に、ダンパー本体51の緩衝器取付具Aへの取付について説明する。
まず、図11に示すように、緩衝器抱持有底筒状部11内へロッド55側からダンパー本体51を挿入すると、ハウジング52が係止突起14に衝合して弾性片13を撓ませることにより、ダンパー本体51を緩衝器抱持有底筒状部11内へ挿入することができる。
そして、ダンパー本体51を緩衝器抱持有底筒状部11内へ所定長挿入し、僅かにロッド55をハウジング52内へ押し込むと、係止突起14が周回溝53と対向することにより、弾性片13が自身の弾性で元の状態へ復帰するので、ダンパー本体51の押し込み力を解除すると、ロッド55がスプリングの付勢力によって緩衝器抱持有底筒状部11の底を押すことにより、係止突起14が係合段部54に係合し、ダンパー本体51が緩衝器抱持有底筒状部11から抜けでなくなり、ダンパー本体51の緩衝器取付具Aへの取付が完了する。
なお、ダンパー本体51を緩衝器取付具Aから取り出す場合は、緩衝器抱持有底筒状部11から突出してハウジング52を摘んで引き抜けば、ダンパー本体51を緩衝器取付具Aから取り出すことができる。
そして、ダンパー本体51を緩衝器抱持有底筒状部11に抱持させるのは、緩衝器取付具Aを吊り戸棚Bへ取り付ける前でも、取り付けた後であってもよい。
このように、ダンパー本体51を緩衝器抱持有底筒状部11に抱持させたので、ダンパー本体51のみを交換することができる。
図12および図13はこの発明の一実施例である緩衝器取付具を用いて取り付けたダンパー本体の動作説明図である。
次に、動作について説明する。
まず、図12に示すように、開放させた状態の扉Dを閉じる方向へ回動させると、吊り戸棚本体Bから突出しているハウジング52に扉Dが衝合することにより、扉Dはダンパー本体51を緩衝器抱持有底筒状部11内へ押し込みながら閉まる回動(移動)速度がダンパー本体51によって制動される。
そして、図13に示すように、扉Dは吊り戸棚本体Bの前面に当接し、吊り戸棚本体Bの前面を覆い隠す。
このようにして扉Dが回動するとき、扉Dが閉まるときの回動速度はダンパー本体51によって制動されるので、扉Dが吊り戸棚本体Bに衝突する衝突音が小さく、または、衝突音を出させなくすることができる。
なお、図13の状態から図12の状態へ扉Dを開放させると、ロッド55がスプリングの付勢力によって緩衝器抱持有底筒状部11の底を押すので、ダンパー本体51は図12の状態へ復帰する。
上述したように、この発明の一実施例によれば、ダンパー本体51を緩衝器抱持有底筒状部11に抱持させたので、ダンパー本体51のみを交換することができる。
また、係止ピン41の軸部43を取付片21の挿通孔24へ挿入することにより、係合脚31を撓ませて吊り戸棚Bの天板uに係合脚31を係合させることができるので、吊り戸棚Bの天板uに緩衝器取付具Aをワンタッチで作業性よく取り付けることができる。
そして、係合脚31の外面に複数の係合突条33を設けたので、複数の係合突条33を吊り戸棚Bの天板uに係合させることにより、吊り戸棚Bの天板uに強固に取り付けることができる。
さらに、取付片21の挿通孔24を半円形状としたので、挿通孔24と係止ピン41とに方向性を持たせ、係止ピン41を回らないように取り付けることができるため、係合脚31の吊り戸棚Bの天板uとの係合状態を維持させることができる。
そして、軸部43が当接する係合脚31の部分にテーパー突条部34を設けたので、係合脚31を確実に撓ませて複数の係合突条33を吊り戸棚Bの天板uに強固に係合させることができる。
さらに、取付片21の挿通孔24内に仮止め係止爪28を設け、係止ピン41の軸部43に仮止め係合段部45を設けたので、係止ピン41を取付片21に仮止め状態に取り付けてセット状態にすることにより、部品管理が行い易くなり、部品の紛失を防止できるとともに、取扱易くなり、また、取付作業も作業性よく行うことができる。
図14はこの発明の他の実施例である緩衝器取付具の緩衝器抱持有底筒状部に設けられている係止突起部分を示すために緩衝器抱持有底筒状部を破断した部分拡大斜視図であり、図1〜図13と同一または相当部分に同一符号を付し、その説明を省略する。
図14において、14Aは緩衝器抱持有底筒状部11の内周に一体的に設けられた係止突起を示し、ダンパー本体のハウジングに設けられている係合段部に係合することにより、緩衝器抱持有底筒状部11からダンパー本体を抜け出さないようにするものである。
なお、この実施例における他の部分は、先の一実施例と同様に構成されている。
この実施例においても、先の一実施例と同様な効果を得ることができる。
そして、係止突起14Aは緩衝器抱持有底筒状部11の内側に設けられ、溝やスリットなどが外側にないので、外観が見栄えのするものとなる。
図15および図16はこの発明のさらに他の実施例である緩衝器取付具を吊り戸棚に取り付ける説明図であり、図1〜図14と同一または相当部分に同一符号を付し、その説明を省略する。
図15および図16において、軸部43の上下に延びる平面部分には、下側部分に凹部44を設けることによって取付片21の仮止め係止爪28が係合する仮止め係合段部45が設けられ、上端部分に凹部46を設けることによって取付片21の仮止め係止爪28が係合する抜け止め係合段部47が設けられている。
なお、この実施例における他の部分は、先の一実施例と同様に構成されている。
この実施例における、係止ピン41の取付片21への仮止め、および、ダンパー本体の緩衝器取付具Aへの取付についての説明は、先の一実施例と同様になるので、その説明を省略し、緩衝器取付具Aの吊り戸棚Cへの取付について説明する。
まず、図7に示すように、係止ピン41を取付片21に仮止め状態に取り付けてセット状態にした緩衝器取付具Aの各係合脚31を、図15に示すように、吊り戸棚本体Bの天板uに設けられている取付孔hへ挿入する。
次に、頭部42を押して挿通孔24へ軸部43を挿入すると、軸部43が仮止め係止爪28を押して弾性片27を撓ませることにより、仮止め係止爪28は弾性片27の付勢力で軸部43に圧接し、軸部43がテーパー突状部34を押して係合脚31を撓ませる。
そして、図16に示すように、頭部42を取付片21に当接させて凹部23に収容させる状態まで押して挿通孔24へ軸部43を挿入すると、係合脚31は最大に撓んで係合突条33が天板u(取付孔hの内周、縁)に係合する一方、仮止め係止爪28が凹部46と対向することにより、弾性片27が自身の弾性で元の状態へ復帰するので、仮止め係止爪28が抜け止め係合段部47と対向する。
したがって、係合脚31が取付孔hから抜けなくなるとともに、軸部43が挿通孔24から抜けなくなり、緩衝器取付具Aの吊り戸棚Cへの取付が完了する。
なお、緩衝器取付具Aを吊り戸棚Cから取り外す場合は、図16の状態において、頭部42と取付片21との間に、傾斜面22および頭部42の下面をガイド面として、例えば、マイナスドライバーの先端を挿入して頭部42を浮き上がらせ、図15の状態まで係止ピン41を後退させることにより、緩衝器取付具Aを吊り戸棚Cから取り外すことができる。
この実施例においても、先の一実施例と同様な効果を得ることができる。
そして、取付片21の挿通孔24内に仮止め係止爪28を設け、係止ピン41の軸部43に、その軸部43を挿通孔24内へ挿入すると、仮止め係止爪28が係合する抜け止め係合段部47を設けたので、係止ピン41を取付孔24から抜けでないように確実に取り付けることができる。
上記した実施例では、仮止め係止爪28を挿通孔24内に設けた例を示したが、仮止め係止爪(仮止め係止部)は、係合脚31の軸部43が当接する面の上側に設けてもよい。
そして、仮止め係止爪28に抜け止め係止爪(抜け止め係止部)を兼ねさせ、この仮止め係止爪28に係合する仮止め係合段部45と抜け止め係合段部47とを軸部43に設けた例を示したが、仮止め係止爪28と別に、仮止め係止爪28の下側に抜け止め係止爪(抜け止め係止部)を設け、この仮止め係止爪28と抜け止め係止爪(抜け止め係止部)とに係合する、仮止め係合段部と抜け止め係合段部とを兼ねる1つの係合段部を軸部43に設けても、同様に機能させることができるとともに、同様な効果を得ることができる。
また、仮止め係止爪28に抜け止め係止爪(抜け止め係止部)を兼ねさせ、この仮止め係止爪28に係合する仮止め係合段部45と抜け止め係合段部47とを軸部43に設けた例を示したが、仮止め係止爪28と別に抜け止め係止爪(抜け止め係止部)を設けるとともに、この抜け止め係止爪(抜け止め係止部)に係合する抜け止め係合段部を軸部43に設けても、同様に機能させることができるとともに、同様な効果を得ることができる。
次に、係合脚31に、係合部として係合突条33を設けた例を示し他が、係合部は突起であってもよい。
また、任意の部材を吊り戸棚本体Bとし、移動体を扉Dとした例を示したが、任意の部材を他の部材とし、この部材に対して移動体が直線的に接近したり、遠ざかるものにも適用することができる。
さらに、緩衝器をダンパー本体51とした例を示したが、同様に機能する他の緩衝器、例えば、ショックアブソーバーなどであってもよい。
この発明の一実施例である緩衝器取付具の分解斜視図である。 図1に示した緩衝器抱持有底筒状部に設けられている係止突起部分を示すために緩衝器抱持有底筒状部を破断した部分拡大斜視図である。 図1に示した緩衝器抱持有底筒状部および取付片の拡大平面図である。 図1に示した取付片の下側に設けられている一方の係合脚を示す拡大部分斜視図である。 図1に示した係止ピンの拡大底面図である。 係止ピンを取付片に仮止めする説明図である。 係止ピンを取付片に仮止めする説明図である。 この発明の一実施例である緩衝器取付具を用いてダンパー本体を吊り戸棚に取り付けた状態の斜視図である。 この発明の一実施例である緩衝器取付具を吊り戸棚に取り付ける説明図である。 この発明の一実施例である緩衝器取付具を吊り戸棚に取り付ける説明図である。 この発明の一実施例である緩衝器取付具にダンパー本体を抱持させる説明図である。 この発明の一実施例である緩衝器取付具を用いて取り付けたダンパー本体の動作説明図である。 この発明の一実施例である緩衝器取付具を用いて取り付けたダンパー本体の動作説明図である。 この発明の他の実施例である緩衝器取付具の緩衝器抱持有底筒状部に設けられている係止突起部分を示すために緩衝器抱持有底筒状部を破断した部分拡大斜視図である。 この発明のさらに他の実施例である緩衝器取付具を吊り戸棚に取り付ける説明図である。 この発明のさらに他の実施例である緩衝器取付具を吊り戸棚に取り付ける説明図である。
符号の説明
A 緩衝器取付具
11 緩衝器抱持有底筒状部
12 弾性係止突起
13 弾性片
14 係止突起
14A 係止突起
21 取付片
22 傾斜面
23 凹部
24 挿通孔
25 肉抜き凹部
26 弾性仮止め係止爪(弾性仮止め係止部)
27 弾性片
28 仮止め係止爪(仮止め係止部)
31 係合脚
32 係合脚本体
33 係合突条(係合部)
34 テーパー突条部(テーパー部)
41 係止ピン
42 頭部
43 軸部
44 凹部
45 仮止め係合段部
46 凹部
47 抜け止め係合段部
51 ダンパー本体(緩衝器)
52 ハウジング
53 周回溝
54 係合段部
55 ロッド
C 吊り戸棚
B 吊り戸棚本体(任意の部材)
u 天板
h 取付孔
H ヒンジ部材
D 扉(移動体)

Claims (5)

  1. 緩衝器を任意の部材に取り付ける緩衝器取付具であって、
    前記緩衝器を抱持する緩衝器抱持有底筒状部と、
    この緩衝器抱持有底筒状部の外側に設けられた、挿通孔を有する取付片と、
    この取付片の下側に前記挿通孔に対応させて設けられた係合脚と、
    前記挿通孔へ軸部を挿入することにより、前記係合脚を撓ませて前記任意の部材に係合させる係止ピンとで構成されている、
    ことを特徴とする緩衝器取付具。
  2. 緩衝器を任意の部材に取り付ける緩衝器取付具であって、
    前記緩衝器を抱持する緩衝器抱持有底筒状部と、
    この緩衝器抱持有底筒状部の外側に設けられた、挿通孔を有する取付片と、
    この取付片の下側に前記挿通孔に対応させて設けられた、外面に複数の係合部を有する係合脚と、
    前記挿通孔へ軸部を挿入することにより、前記係合脚を撓ませて前記係合部を前記任意の部材に係合させる係止ピンとで構成されている、
    ことを特徴とする緩衝器取付具。
  3. 緩衝器を任意の部材に取り付ける緩衝器取付具であって、
    前記緩衝器を抱持する緩衝器抱持有底筒状部と、
    この緩衝器抱持有底筒状部の外側に設けられた、半円形状の挿通孔を有する取付片と、
    この取付片の下側に前記挿通孔に対応させて設けられた、外面に複数の係合部を有する係合脚と、
    前記挿通孔へ軸部を挿入することにより、前記係合脚を撓ませて前記係合部を前記任意の部材に係合させる係止ピンとで構成されている、
    ことを特徴とする緩衝器取付具。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の緩衝器取付具において、
    前記軸部が当接する前記係合脚の部分に、下側へ順次厚くなるテーパー部を設けた、
    ことを特徴とする緩衝器取付具。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の緩衝器取付具において、
    前記挿通孔内または前記係合脚の前記軸部が当接する面の上側に、仮止め係止部を設け、
    前記軸部に、その軸部を前記挿通孔内へ挿入すると、前記仮止め係止部が係合する仮止め係合段部を設けた、
    ことを特徴とする緩衝器取付具。
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