JP2006104834A - 既存建物の制震改修方法および制震改修構造 - Google Patents

既存建物の制震改修方法および制震改修構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 大規模地震に対しても、増設した制震装置による高い制震効果を発揮させることができ、よって優れた耐震性能の向上効果を得ることができる既存建物の制震改修方法および制震改修構造を提供する。
【解決手段】 既存建物の躯体を構成する壁3に、両側の柱1に達する水平方向のスリット4を形成することにより壁3を上下3a、3bに分割し、次いで、このスリット4内であって、かつ壁3の面内に、上方の壁3aに固定される板状部材6a、6cと、下方の壁3bに固定される板状部材6b、6dとが積層状に配設されるとともに、これら板状部材6a〜6d間に粘弾性体7が介装された制震装置5を取り付けることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、既存建物に制震装置を増設することにより、当該建物の耐震性能を向上させる既存建物の制震改修方法および制震改修構造に関するものである。
近年、各種の既存の建物において、地震時における安全性を確保するために、柱と梁とによって構成された架構に、ブレースを対角方向やV字状、逆V字状等に増設して当該架構の剛性を高める耐震補強が行われている。
ところが、上記既存建物に対する耐震補強においては、ブレースの軸方向強度によって、架構の耐震性を高めることはできるものの、建物自体の重量が増大するという欠点を有する。加えて、地震時等に建物に発生する振動に対する減衰効果を有していないために、制震効果を期待することはできない。
そこで、従来より、制震効果を利用した耐震改修を行う場合には、既存建物の架構に、オイルダンパ、粘性ダンパ、粘弾性ダンパまたは極低降伏点鋼を用いた弾塑性ダンパ等の制震部材を組み込んだブレースや壁を設けることにより、既存建物に作用する応答振動を抑制しようとする構造が採用されている。
しかしながら、既存建物に制震部材を組み込んだブレース等を増設する制震改修方法およびこれによって構成される制震改修構造にあっては、上記制震部材における制震効果が、もっぱら地震時に既存建物の架構に生じる相対変位の量に依存するために、当該既存建物の架構自他の変形能が小さい場合には、所望の制震効果を得ることができないという問題点があった。
かかる問題点を踏まえて、下記特許文献1に見られるような既存建築物の耐震改修方法が提案されている。
この耐震改修方法は、先ず既存建物の耐震壁に鉛直方向に延在するスリットを形成することにより、上記耐震壁を水平方向に隣接する複数の壁体に分割し、これら壁体の両壁面に、両壁体間に跨るように極軟鋼からなるダンパー構成材を配置し、次いで、壁体の両壁面に位置するダンパー構成部材を、壁体を貫通するボルトおよびナットによって相互に結合して壁体と一体化することにより、壁体同士を連結したものである。
上記構成からなる耐震改修方法によれば、鉛直方向のスリットを形成して耐震壁を分割しているので、壁の変形性能を向上させることができるとともに、極軟鋼からなるダンパー構成材によって地震エネルギーを吸収することができるという利点がある。
特開平11−62268号公報
しかしながら、地震発生時に、建物には水平方向に大きな層間変位が生じるのに対して、上記従来の耐震改修方法にあっては、鉛直方向にスリットを形成している結果、依然として柱が壁によって拘束されているために、その変形性能を高めることができない。このため、架構全体としての変形性能を十分に向上させることができないという問題点がある。
また、ダンパー構成材として、極軟鋼からなる板状部材を用い、これを両壁体間に架け渡しているので、当該ダンパー構成体による弾塑性変形量にも限度があり、しかもダンパー構成体には水平力が軸力として作用してしまう。このため、大きな水平方向の変位量に対しては、これに追従してエネルギー吸収効果を発揮することができず、よって期待される制震効果にも限度がある。加えて面外方向の水平変位に対しては、機能しないと言う欠点もある。
この発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、大規模地震に対しても、増設した制震装置による高い制震効果を発揮させることができ、よって優れた耐震性能の向上効果を得ることができる既存建物の制震改修方法および制震改修構造を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、既存建物の躯体を構成する壁に、水平方向のスリットを形成することにより当該壁を上下に分割し、次いで、このスリット内のスペースに、上方の上記壁に固定される板状部材と、下方の上記壁に固定される板状部材と、これら板状部材間に介装された粘弾性体とが積層状に配設された制震装置を取り付けることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、既存建物の躯体を構成する梁と壁との間に、水平方向のスリットを形成し、次いで、このスリット内のスペースに、上方の上記梁または壁に固定される板状部材と、下方の上記壁または梁に固定される板状部材と、これら板状部材間に介装された粘弾性体とが積層状に配設された制震装置を取り付けることを特徴とするもものである。
次いで、請求項3に記載の発明は、既存建物の地震や風による応答を低減する制震改修構造であって、躯体を構成する壁または当該壁と梁との間に水平方向のスリットが形成され、このスリット内のスペースに、上方に位置する上記壁または梁に固定された板状部材と、下方の上記壁または梁に固定された板状部材と、当該板状部材間に介装された粘弾性体とを備え、上記板状部材が相対移動可能な状態で積層された制震装置が設置されていることを特徴とするものである。
ここで、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の板状部材が、その板面をほぼ水平に配置されていることを特徴とするものであり、他方請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の板状部材が、その板面をほぼ垂直に配置されていることを特徴とするものである。請求項3または4に記載の発明において、ほぼ水平またはほぼ垂直とは、下記作用効果を奏する限りにおいて、施工誤差等に起因する厳密な水平または垂直からの逸脱を許容する意である。
また、請求項6に記載の発明は、請求項3〜5のいずれかに記載の発明において、上記スリットに臨む柱に、当該部分の断面を減少させる切欠部が形成されていることを特徴とするものである。
さらに、請求項7に記載の発明は、請求項3〜6のいずれかに記載の発明において、上記スリットに臨む柱に、当該部分の靭性を高めるための横補強が施されていることを特徴とするものである。
請求項1または2に記載の既存建物の制震改修方法およびこれによって得られた請求項3に記載の制震改修構造によれば、既存建物の躯体を構成する壁または壁と梁との間に、水平方向のスリットを形成して上下に分割しているので、地震時等における柱の変形性能が高まり、この結果架構の水平方向の層間変位量を増大させることができるとともに、これによる躯体重量の増加も少なく抑えることができる。
そして、上記スリット内に、制震装置として大きな相対変位に対して効果的な制震性能を発揮し得る粘弾性ダンパーを設置したことに加えて、当該粘弾性ダンパーの長さ寸法を、ほぼ柱間の内法スパンまで長く設定することが可能になるために、極めて高い耐震性能の向上効果を得ることが可能になる。
ここで、上記制震装置を、上記スリット内のスペースであって、かつ壁の面内に納まるように取り付ければ、改修後に上記壁の両面から突出するものが無く、よって室内の使用勝手に制限を生じることがないために一層好適である。また、スリットの上下方向の幅寸法が小さい場合には、所望の柱の変形性能が得られるように、当該スリットを両側の柱まで達するように形成することが好ましい。
さらに、上記制震装置の取り付け構造として、請求項4に記載の発明のように、その板状部材を水平に配置した場合には、水平方向の全方向に有効な制震性能を発揮さえることができる。
他方、請求項5に記載の発明のように、上記板状部材を垂直に配置した場合には、上記スリットの上下方向の幅寸法を大きく設定することにより、大きな振動減衰効果を発揮させることが可能になる。
また、請求項6に記載の発明によれば、上記スリットに臨む上記柱に、当該部分の断面を減少させる切欠部を形成することにより、地震時における柱の変形性能をより高めて、制震装置による振動減衰効果を一層向上させることができる。
なお、上記スリットを両側の柱まで達するように形成した場合には、当該スリットの上下方向の幅寸法が大きいと、上記柱の変形性能は向上するものの、逆に地震時における耐力が低下して、早期に塑性破壊を招く恐れがある。
このような場合には、請求項7に記載の発明のように、上記スリットに臨む柱に、当該部分の靭性を高めるための横補強を施行することが好ましい。この横補強としては、鋼管巻き補強、カーボン,アラミド等の繊維を巻いて樹脂で固めた補強等が適用可能である。
(実施の形態1)
図1、図2および図5は、本発明に係る既存建物の制震改修方法およびこれによって得られた制震改修構造の第1実施形態を示すものである。
この制震改修方法においては、先ず図5に示すように、既存建物の柱1および梁2からなる架構内に、躯体の一部を構成するように設けられた壁3を、図中点線で示すように切断する。これにより、壁3を、上部壁体3aと下部壁体3bとに分割するとともに、これら上下部壁体3a、3b間に、両側の柱1に達する水平方向のスリット4を形成する。
次いで、上部壁体3aの下面および下部壁体3bの上面に、複数本のアンカー9aをそれぞれ上記下面または上面から突出するように埋設しておく。
そして、スリット4内に、粘弾性ダンパー(制震装置)5を設置する。この粘弾性ダンパーは、板面を水平にして上下方向に積層状に配された4枚の板状部材6a〜6bと、これら板状部材6a〜6d間に設けられた粘弾性体7とから構成されたもので、その幅寸法がスリット4内において壁3の面内に納まるように形成されている。
ここで、最上部の板状部材6aは、壁3の厚さ寸法と等しい幅寸法に形成されるとともに、その上面にコ字状の形鋼8のウエブが接合されている。他方、最下部の板状部材6dも、壁3の厚さ寸法と等しい幅寸法に形成されるとともに、その下面にコ字状の形鋼8のウエブが接合されている。そして、これらウエブには、多数本のアンカー9bが立設されている。
また、上から3段目の板状部材6cは、一端部において最上部の板状部材6aとコ字状に一体化されるとともに、2段目の板状部材6bは、他端部において最下部の板状部材6dとコ字状に一体化されている。そして、これら板状部材6a〜6d間に設けられた粘弾性体7は、その両面が対向する板状部材6a〜6bに貼着されている。
上記構成からなる粘弾性ダンパー5をスリット4内に設置するには、上下の形鋼8を、内部に上記アンカー9aを位置させて上部壁体3aおよび下部壁体3bに沿って臨ませ、形鋼8内にそれぞれグラウト10を注入して固化させる。この結果、板状部材6a、6cが上部壁体3a側に一体的に固定されるとともに、板状部材6b、6dが下部壁体3b側に一体的に固定される。このようにして粘弾性ダンパー5をスリット4内に設置することにより、上記制震改修方法が完了する。
(実施の形態2)
図3〜図5は、本発明に係る既存建物の制震改修方法およびこれによって得られた制震改修構造の第2実施形態を示すものであり、この制震改修方法においては、先ず図5に示すように、既存建物の柱1および梁2からなる架構内に、躯体の一部を構成するように設けられた壁11を、図中点線で示すように、第1実施形態の壁3の場合よりも、大きな上下方向の幅寸法で切断する。
これにより、壁11を、上部壁体11aと下部壁体11bとに分割するとともに、これら上下部壁体11a、11b間に、両側の柱1に達する水平方向のスリット12を形成する。
次いで、上部壁体11aの下面および下部壁体11bの上面に、それぞれ複数本のアンカー19aをそれぞれ上記下面または上面から突出するように埋設しておく。そして、このスリット12内に、粘弾性ダンパー(制震装置)13を設置する。
この粘弾性ダンパー13は、板面を垂直にして並行に配設された3枚の下部板状部材14と、これら下部板状部材14間に間隙をもって挿入されることにより、水平方向に積層状に配設された2枚の上部板状部材15と、これら上下部板状部材14、15間に設けられた粘弾性体16とから概略構成されたものである。ここで、上下部板状部材14、15間に設けられた粘弾性体16は、その両面がそれぞれ対向する上下部板状部材14、15に貼着されている。
そして、下部板状部材14は、下部取付板17上に一体的に立設されている。この下部取付板17は、幅寸法が壁11の厚さ寸法とほぼ等しく形成された平板であり、その下面にコ字状の形鋼20のウエブが接合されている。他方、上部板状部材15の上端部は、上部取付板18に接合されている。この上部取付板18は、同様に幅寸法が壁11の厚さ寸法とほぼ等しく形成された平板であり、その上面にコ字状の形鋼20のウエブが接合されている。そして、上記形鋼20のウエブには、それぞれ多数本のアンカー19bが立設されている。
このような粘弾性ダンパー13をスリット12内に設置するには、第1の実施形態と同様に、上下の形鋼20を、内部にアンカー19aを位置させて上部壁体11aおよび下部壁体11bに沿って臨ませ、形鋼20内にそれぞれグラウト21を注入して固化させる。これにより、上部板状部材15は、上部壁体11aに一体的に固定され、下部板状部材14は、下部壁体11bに一体的に固定される。
なお、図中符号22は、下部板状部材14間の間隔を保持するためのスペーサであり、図中符号23は、上部板状部材15間の間隔を保持するためのスペーサである。
さらに、この制震改修方法においては、上記構成からなる粘弾性ダンパー13をスリット12内に設置するとともに、さらにスリット12に臨む両側の柱1の上下部に、それぞれ当該部分の断面を減少させる切欠部24を形成することにより、当該制震改修方法が完了する。
なお、壁11を切断した結果、柱1のスリット12に臨む部分1aにおける靭性が不足する場合には、さらに図中点線で示す範囲に、鋼管巻き補強、カーボン,アラミド等の繊維を巻いて樹脂で固めた補強等の横補強25を施す。また、下部板状部材14または上部板状部材15の少なくとも一方を、下部取付板17または上部取付板18にヒンジ等を介して面外方向に揺動自在に設けてもよい。
上記第1および第2実施形態に示した既存建物の制震改修方法およびこれによって得られた制震改修構造によれば、既存建物の躯体を構成する壁3、11に、両側の柱1に達する水平方向のスリット4、12を形成して上部壁体3a、11aおよび下部壁体3b、11bに分割しているので、地震時における柱1の変形性能を高めることができ、この結果柱1および梁2からなる架構の水平方向の層間変位量が大きくなる。
そして、地震時に梁2間に大きな水平方向の相対変位が生じると、これが板状部材6a、6cと板状部材6b、6dとの間の粘弾性体7、または板状部材14、15間の粘弾性体16にせん断力として伝達されて変形するとともに、この変形時に粘弾性体7、16が発揮する速度に比例した粘性抵抗力によって、上記架構に作用する振動を減衰させる。
この際に、スリット4、12内に、大きな水平方向の変位量に対しても効果的な制震性能を有し得る粘弾性ダンパー5、13を、ほぼ柱1間の全長にわたって設けているために、極めて高い耐震性能の向上効果を得ることができる。
しかも、粘弾性ダンパー5、13を、スリット4、12内であって、かつ壁3、11の面内に納まるように取り付けているので、改修後に壁3、11の両面から突出するものが無く、よって室内の使用勝手に制限を生じることがない。
また、下部板状部材14または上部板状部材15の少なくとも一方を、下部取付板17または上部取付板18にヒンジ等を介して面外方向に揺動自在に設ければ、面外方向の水平力が作用した場合においても、両板状部材14、15間の円滑な相対変位を確保することが可能になる。
さらに、第1実施形態においては、粘弾性ダンパー5の板状部材6a〜6dを、板面を水平に配置して取り付けているので、地震時に発生する水平方向の全方向の振動に対して有効な制震性能を発揮さえることができる。
他方、第2実施形態においては、粘弾性ダンパー13の上下部板状部材14、15を、それぞれの板面を垂直に配置して取り付けているので、スリット12の上下方向の幅寸法を大きく設定することにより、大きな振動減衰効果を発揮させることができる。
さらに、第2実施形態においては、スリット12に臨む柱1の上下部に、それぞれ当該部分の断面を減少させる切欠部24を形成しているので、地震時における柱1の変形性能をより高めて、粘弾性ダンパー13による振動減衰効果を一層向上させることができる。
この際に、スリット12の上下方向の幅寸法が大きい結果、柱1の変形性能は向上するものの、逆に地震時における耐力が低下して、早期に塑性破壊を招く恐れがある場合には、当該部分1aの靭性を高めるための横補強25を施行することにより、柱1の弾性強度を向上させて上記塑性破壊を抑えることが可能になる。
なお、上記第1および第2の実施形態においては、いずれも壁3、11を切断することによりスリット4、12を形成した場合についてのみ説明したが、本発明はこれに限るものではなく、上記壁3、11と上方または下方の梁2との間に当該スリットを形成し、このスリット内に上記粘弾性ダンパー5、13を取り付けても、同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第1実施形態において制震改修後の状態を示す正面図である。 図1の縦断面図である。 本発明の第2実施形態において制震改修後の状態を示す正面図である。 図3の縦断面図である。 第1および第2実施形態において壁を切断する位置を示す正面図である。
符号の説明
1 柱
2 梁
3、11 壁
3a、11a 上部壁体
3b、11b 下部壁体
4、12 スリット
5、13 粘弾性ダンパー(制震装置)
6a〜6d、14、15 板状部材
7、16 粘弾性体
24 切欠部
25 横補強

Claims (7)

  1. 既存建物の躯体を構成する壁に、水平方向のスリットを形成することにより当該壁を上下に分割し、次いで、このスリット内のスペースに、上方の上記壁に固定される板状部材と、下方の上記壁に固定される板状部材と、これら板状部材間に介装された粘弾性体とが積層状に配設された制震装置を取り付けることを特徴とする既存建物の制震改修方法。
  2. 既存建物の躯体を構成する梁と壁との間に、水平方向のスリットを形成し、次いで、このスリット内のスペースに、上方の上記梁または壁に固定される板状部材と、下方の上記壁または梁に固定される板状部材と、これら板状部材間に介装された粘弾性体とが積層状に配設された制震装置を取り付けることを特徴とする既存建物の制震改修方法。
  3. 既存建物の地震や風による応答を低減する制震改修構造であって、
    躯体を構成する壁または当該壁と梁との間に水平方向のスリットが形成され、このスリット内のスペースに、上方に位置する上記壁または梁に固定された板状部材と、下方の上記壁または梁に固定された板状部材と、当該板状部材間に介装された粘弾性体とを備え、上記板状部材が相対移動可能な状態で積層された制震装置が設置されていることを特徴とする既存建物の制震改修構造。
  4. 上記板状部材は、その板面がほぼ水平に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の既存建物の制震改修構造。
  5. 上記板状部材は、その板面がほぼ垂直に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の既存建物の制震改修構造。
  6. 上記スリットに臨む柱に、当該部分の断面を減少させる切欠部が形成されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の既存建物の制震改修構造。
  7. 上記スリットに臨む柱に、当該部分の靭性を高めるための横補強が施されていることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の既存建物の制震改修構造。
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