JP2006104125A - 水中防汚材 - Google Patents

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Tamio Ueno
民夫 上野
Yoshio Katsuta
純郎 勝田
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Abstract

【課題】人畜毒性ならびに魚介類に対する毒性が低く、しかも高い防藻・防貝効果を示す水中防汚材の提供。
【課題の解決手段】シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを有効成分として含有する水中防汚材、例えば、シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを0.02〜2.0重量%と樹脂を含有する防汚塗料や、シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを樹脂に0.02〜1.0重量%混練させこれを用いて製した防汚網もしくは防汚シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、水中防汚材に関するものである。
従来から、船底、海水又は淡水中に設置される漁業設備あるいは養殖資材、海洋ケーブル、各種工業プラントの配管や取水管ブイ、係留ロープなどに、藻類、フジツボ、ムラサキイ貝などの水棲生物が付着して問題を生じており、これらの弊害を取り除くために、防藻・防貝塗料等の、いわゆる水中防汚材を当該設備や資材に塗布することが知られている。
従来、水中防汚材として最も一般的に使用されてきたのは、トリブチルティンオキサイド(TBTO)を含む塗料であるが、有効成分である有機錫化合物は、毒性のみならず、魚が変形するなど、生物に対して悪影響を及ぼすことが明らかとなり、日本では1980年代から自主規制に入り、1997年にほぼ全廃となった。日本以外では、依然として錫タイプが使用されるも、1999年、IMO(国際海事機構)により2003年1月1日から有機錫タイプ塗料の塗装禁止、2008年1月1日から有機錫タイプ塗料で塗装された船舶の運航禁止が決定された。これに替わって最近、亜酸化銅を使用したものなどが使用されているが、亜酸化銅も毒性が決して低いわけではなく環境対応型の水中防汚材の開発が急がれている。
この目的のため、例えば、テトラメチルチウラムジサルファイド、ピリジントリフェニルボラン[米国特許第3211679号]、2,3−ジクロロ−N−(2',6'−ジアルキルフェニル)マレイミドを含有させたもの[特開昭63−33304号公報]、2−メチルチオ−4−tert−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−S−トリアジンと安息香酸及びp−クロロ−m−キシレノールを組み合わせた塗料[特開平4−321608号公報]などが提案されている。これらの化合物は、金属を含まない点で前記亜酸化銅と異なるが、農薬の殺菌剤に由来したものが多く、その安全性や防藻・防貝効果は必ずしも十分ではない。すなわち、全ての点で満足のいく防汚成分は未だ開発されていない。
米国特許第3211679号 特開昭63−33304号公報 特開平4−321608号公報
本発明は、人畜毒性ならびに魚介類に対する毒性が低く、しかも水中で安定な有効成分を使用し、かつ高い防藻・防貝効果を示す水中防汚材を提供することを目的とする。
本発明者らは、水中防汚材の有効成分としてシラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを配合することによって、上記課題を解決しえることを知見し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次のような構成を採用する。
(1)シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを有効成分として含有する水中防汚材。
(2)シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを0.02〜2.0重量%と、樹脂を含有する防汚塗料である前記(1)記載の水中防汚材。
(3)シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを樹脂に0.02〜1.0重量%混練させ、これを用いて製した防汚網もしくは防汚シートである前記(1)記載の水中防汚材。
本発明の水中防汚材は、有効成分として、人畜ならびに魚介類に対して低毒性でしかも水中で安定なシラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを使用しているため、環境にやさしく低公害性であり、かつ優れた防藻・防貝効果を示すのでその実用性は極めて高い。
本発明で用いるシラフルオフェンやエトフェンプロックスは、従来のピレスロイド化合物が酸成分とアルコール成分からなるエステル化合物であるのに対し、そのエステル結合部をアルカン結合もしくはエーテル結合に置き換えて得られた化合物である。シラフルオフェンは、特開昭61−87687号公報に記載されているように、1984年に勝田らによって発明され、(1)高い殺虫効力と(2)低毒性に加え、(3)低魚毒性と(4)化学的安定性[光、土壌、水中(特にアルカリ領域)、他]を具備するアルカン型の有機ケイ素系殺虫成分で、一方、エトフェンプロックスは、1982年に発表されたエーテル型の化合物である。
農薬の魚毒性は、例えばコイに対するLC50値から、Aランク(>10ppm)、Bランク(0.5〜10ppm)、Cランク(<0.5ppm)に区分されるが、ピレスロイド系化合物については、シラフルオフェンがAランクで、エトフェンプロックス及びシクロプロトリンがBランクに属する以外は全てCランクに該当し、魚毒性は高い。このため、水系やその付近、例えば水田や養魚地、その周辺では、ピレスロイド系化合物の使用は大きく制限される。これに対し、魚毒性の低いシラフルオフェンやエトフェンプロックス、特にシラフルオフェンは、日本において水稲用農薬として需要が伸びている殺虫成分である。
シラフルオフェンやエトフェンプロックスは、広い殺虫スペクトラムを有し、農薬(主に水稲用)、防蟻剤、各種害虫防除用途などで広く実用化されているものの、殺菌効果が認められず、これまで防藻・防貝材への適用にはほとんど関心が向けられていなかった。
本発明者らは、低魚毒性と水中における化学的安定性を具備するシラフルオフェンが防藻・防貝材用途に有用であることを見出し、先願発明として既に特許を出願している(特願2003−315528)。しかしながら、先願発明においては、エトフェンプロックスについて何ら記載されておらず、また実用的な製剤化の面で必ずしも十分な開示がなされていなかったので、今回先願発明の選択発明として出願するものである。
本発明の水中防汚材としては、防汚塗料、防汚網や防汚シート等が代表的である。防汚塗料において、有効成分のシラフルオフェンとともに配合される樹脂としては、加水分解型樹脂(例えば、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、乳酸・リンゴ酸等由来の生分解性樹脂等)、非加水分解型樹脂(例えば、ブチラール系樹脂、ビニール系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂等)があげられる。
シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを含む防汚塗料の製造に際しては、シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを使用目的、使用場所等に応じて0.02〜2.0重量%程度となるように、通常船底塗料に使用される樹脂と、適宜溶剤を用いて通常の調製方法を採用すればよい。塗料に使用される溶剤としては、アルコール類、グリコールエーテル類、エステル類、ケトン類、エーテル類、芳香族又は脂肪族炭化水素などの溶剤を使用することができる。すなわち、本発明の防汚塗料は、海水、淡水に長時間浸漬しても安定な処方であれば使用でき、また、本発明の趣旨を逸脱しない限り、防汚効果を増強させるために、チウラム系、ボラン系、トリアジン系あるいはイソチアゾリン系化合物や、銀系あるいは銅系抗菌剤を添加してもよい。更に、必要に応じて種々の界面活性剤、分散剤、安定剤、顔料などの補助剤を配合しても構わない。
本発明の水中防汚材には、シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを樹脂に0.02〜1.0重量%混練させて得られた防汚網や防汚シートも含まれる。樹脂としては、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテートコポリマーなどがあげられ、通常公知の方法によって製造し得る。
こうして得られた本発明の水中防汚材は、防汚塗料については、船、海水又は淡水中に設置される設備あるいは資材、例えば、船底、スクリュウ、取水管、ブイ、鎖、いかだ、アンカー、魚網、魚礁、養殖いけす用網、係留ロープ、海中建造物、護岸材、浮き岸壁、固定岸壁、海洋ケーブル、送電線、各種工業プラントの海水取水管や送水管、水族館(水槽のガラスに透明塗料を塗るなど)、ろ過砂、泡用の管などに、刷毛やスプレー、もしくは含浸等の手段を用いて塗布すればよい。また、シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを混練して製した防汚網や防汚シートについては、そのまま使用し、いずれも、藻類、フジツボ、ムラサキイ貝などの水棲生物の付着を防止するものである。
次に、具体的実施例に基づいて、本発明の水中防汚材を更に詳細に説明するが、本発明はもちろんこれらに限定されるものではない。
シラフルオフェンを0.8重量%、アクリル系樹脂を30重量%、キシレンを25重量%、メチルイソブチルケトン10重量%、エチレングリコールモノブチルエーテルを20重量%、n−ブタノールを10.2重量%、及び顔料としての酸化亜鉛を4.0重量%配合して、防汚塗料形態の本発明の水中防汚材を得た。
これを、通常の施用手順に従って漁業用小型船舶の船底に塗布した。藻や貝類が付着しやすい4月から11月までの間海で使用したところ、藻やムラサキイ貝を含む貝類の付着はほとんど認められなかった。なお、比較のために、シラフルオフェン未配合の塗料を同様に船底に塗布したが、同期間内で大量の藻や貝類の付着が観察された。
実施例1に準じて表1に示す防汚成分に塗料用樹脂、溶剤等を混合して各種防汚塗料を調製した。サンドプラスト処理鋼板に予め通常の防錆塗料を塗布しておき、その乾燥した塗膜の上から各種防汚塗料を2回刷毛塗りして防汚塗料の乾燥塗料膜厚が約100μmになるようにした試験板(100mm×300mm)を作製した。このようにして得た試験板を海水中に3ケ月間(5月から8月)浸漬し、水棲生物の付着状況を観察した。付着程度は以下の評価で示した。
−;付着なし、+;僅かに付着あり、++;やや付着あり、+++;付着甚大。
Figure 2006104125



*ピリジントリフェニルボラン:米国特許第3211679号に記載の防汚化合物。
試験の結果、本発明の防汚塗料は、藻類、フジツボ、ムラサキイ貝のいずれの水棲生物に対しても優れた防汚効果を示し高い実用性が認められた。
これに対し、防汚成分として亜酸化銅(比較例2)やピリジントリフェニルボラン(比較例3)を用いた塗料は、配合量が多いにもかかわらず、特にイ貝に対する付着防止効果は十分と言えなかった。
ポリアミド系樹脂にシラフルオフェンを0.5重量%混練し、これを用いて防汚網形態の本発明の水中防汚材を得た。これを、ハマチの養殖池で使用したところ、6ケ月間、藻や貝の付着はほとんど見られず、またハマチへの影響はなかった。
なお、シラフルオフェンの替わりにペルメトリン(水中安定性の良好なピレスロイド系化合物の一種)を用いた場合は、ある程度の防藻・防貝効果が認められたものの、魚毒性が高いためにハマチへの影響が懸念された。
本発明の水中防汚材は、船、海水又は淡水中に設置される設備あるいは資材に付与されることにより、藻類、フジツボ、ムラサキイ貝などの水棲生物の付着を防止する効果を有するので、世界的な産業上の利用価値が大きい。また、シラフルオフェンやエトフェンプロックスは太陽光に対する安定性にもすぐれるので、本発明の防汚塗料は、建築物の屋外防藻塗料などにも利用できる可能性がある。






Claims (3)

  1. シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを有効成分として含有することを特徴とする水中防汚材。
  2. シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを0.02〜2.0重量%と、樹脂を含有する防汚塗料であることを特徴とする請求項1記載の水中防汚材。
  3. シラフルオフェン及び/又はエトフェンプロックスを樹脂に0.02〜1.0重量%混練させ、これを用いて製した防汚網もしくは防汚シートであることを特徴とする請求項1記載の水中防汚材。






































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