JP2006103568A - 乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段及びこれを備えた乗員保護装置 - Google Patents

乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段及びこれを備えた乗員保護装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
車両が横転した際に生じる横転角速度を検出する横転角速度検出手段のゼロ点ドリフトが生じていても、乗員保護具の誤作動を防止することができる乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段を提供する。
【解決手段】
車両の横転時に作動して乗員を保護する乗員保護装置1に備えられて横転角速度を検出する横転角速度センサ(横転角速度検出手段)10のゼロ点ドリフトを検出する乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段であって、車両の上下方向の加速度を検出する縦Gセンサ11と、車両の左右方向の加速度を検出する横Gセンサ12とがともに加速度を検出せず、且つ、横転角速度センサ10が横転角速度を検出し、この横転角速度を基に車両の横転角度が積分演算されたとき、横転角度をキャンセルする横転角度補正部41を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両が横転(ロールオーバー)した際に、乗員保護具を作動させて衝撃から乗員を保護する乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段及びこれを備えた乗員保護装置に関する発明である。
従来から、車両が横転した際に生じる横転角速度及びこの横転角速度から求められた横転角度が、それぞれあらかじめ定義された閾値条件を満たすか否かによって車両の横転判断を行い、車両が横転したと判断された場合にカーテンエアバッグやシートベルトプリテンショナ、アクティブロールオーバー等の乗員保護具を作動させる乗員保護装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2004−42846号公報
ところで、上述の乗員保護装置では、車両の横転角速度をこの車両に設けられた角速度センサによって検出すると共に、この角速度センサによって検出された横転角速度を積分演算することによって車両の横転角度を求めている。
しかしながら、角速度センサの初期値を設定する際に、この初期設定値に誤差(ゼロ点ドリフト)が生じていた場合、車両の横転角速度が定常的に検出されてしまい、常に横転角速度が積分演算されて横転角度が積算されてしまうということがあった。
そしてこのとき、定常的に検出される車両の横転角速度が、角速度センサの初期設定値を設定した際に生じた誤差によって検出されたものであるのか、車両の横転によって検出されたものであるのかが判断できないという問題が生じていた。
さらに、積算された横転角度が閾値条件を満たし、角速度センサの初期設定値を設定する際に誤差が生じていたにもかかわらず車両の横転が生じたと判断され、乗員保護具が誤作動するおそれがあった。
そこで、この発明は、車両が横転した際に生じる横転角速度を検出する横転角速度検出手段のゼロ点ドリフトが生じていても、乗員保護具の誤作動を防止することができる乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両の横転時に作動して乗員を保護する乗員保護装置に備えられて横転角速度を検出する横転角速度検出手段のゼロ点ドリフトを検出する乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段であって、前記車両の上下方向の加速度を検出する縦Gセンサと、前記車両の左右方向の加速度を検出する横Gセンサとがともに加速度を検出せず、且つ、前記横転角速度検出手段が横転角速度を検出し、この横転角速度を基に前記車両の横転角度が積分演算されたとき、前記横転角度をキャンセルする横転角度補正部を備えていることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、縦Gセンサと横Gセンサとがともに加速度を検出せず、且つ、横転角速度検出手段が横転角速度を検出して横転角度が積分演算されたとき、この横転角度の値をキャンセルする横転角度補正部を備えているので、横転角度の積分演算値が大きくなってもその値をキャンセルすることができる。そのため、この横転角速度検出手段のゼロ点ドリフトが生じていても、横転角度が閾値条件を満たすことがなくなり、乗員保護装置の誤作動を防止することが可能となる。
また、横転角速度検出手段のゼロ点ドリフトが生じていても、この横転角速度検出手段の初期設定値を修正することなく横転角速度検出手段を使用し続けることが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段において、前記横転角度補正部は、キャンセルされる前に積分演算された横転角度の値を用いて、前記横転角速度検出手段の初期設定値を補正することを特徴としている。
請求項2の発明によれば、横転角度補正部がキャンセルされる前の横転角度の値を用いて横転角速度検出手段の初期設定値を補正するので、ゼロ点ドリフトを的確に補正することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段において、キャンセルされる前に積分演算された横転角度の値があらかじめ設定された値よりも大きい場合には、この横転角速度検出手段のゼロ点ドリフトが生じていると判断する角速度センサ誤差判断手段を備えていることを特徴としている。
請求項3の発明によれば、キャンセルされる前に積分演算された横転角度の値があらかじめ設定された値よりも大きい場合に、横転角速度検出手段のゼロ点ドリフトが生じていると判断する角速度センサ誤差判断部を備えているので、横転角速度検出手段の異常を使用者(乗員)に知らせることができ、乗員保護装置の信頼性を向上することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段において、前記横転角度補正部は、キャンセルされた横転角度の値を記憶する角度記憶手段を備え、該角度記憶手段に記憶された横転角度を、前記横転角速度検出手段の初期設定値を補正する補正値として用いることを特徴としている。
請求項4の発明によれば、横転角度補正部が角度記憶手段に記憶された横転角度を、横転角速度検出手段の初期設定値を補正する補正値として用いるので、ゼロ点ドリフトを的確に補正することが可能となる。
請求項5に記載の発明は、車両の横転時における横転角速度を検出する横転角速度検出手段と、前記車両の上下方向の加速度を検出する縦Gセンサと、前記車両の左右方向の加速度を検出する横Gセンサと、前記横転角速度検出手段により検出された横転角速度及びこの横転角速度から求められた横転角度に基づいて前記車両の横転判断を行う横転判断手段と、該横転判断手段の判断結果に応じて作動して乗員を保護する乗員保護具と、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段とを備えたことを特徴としている。
請求項5の発明によれば、車両が横転した際に生じる横転角速度を検出する横転角速度検出手段のゼロ点ドリフトが生じていても、乗員保護具の誤作動を防止することができる乗員保護装置を提供することができる。
この発明によれば、車両が横転した際に生じる横転角速度を検出する横転角速度検出手段のゼロ点ドリフトが生じていても、乗員保護具の誤作動を防止することができる乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段を提供することができる。
次に、本発明に関わる乗員保護装置及びゼロ点ドリフト検出手段の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明を適用した乗員保護装置の実施例1の全体構成を図1に示す。
この乗員保護装置1は、カーテンエアバッグ、シートベルトプリテンショナ、アクティブロールバー等の乗員保護具2を有すると共に、車両が横転(ロールオーバー)するか否かを判断し、横転すると判断した場合に上記乗員保護具2を適切に作動させて車両横転時に生じる衝撃から乗員の保護を図るものである。
そして、この乗員保護装置1は、図1に示すように、横転角速度センサ(横転角速度検出手段)10、縦Gセンサ11、横Gセンサ12、EEPROM13、横転判断モジュール14、車両衝撃ロール判断モジュール15、角速度センサ誤差判断部(角速度センサ誤差判断手段)40、乗員保護具作動部(保護具制御手段)17等を備えている。
横転角速度センサ10は、車両の重心を通りこの車両の前後方向に延びる軸線(X軸)を中心とした車両の横転(回転)の角速度(横転角速度)を検出するものである。この横転角速度センサ10からの出力信号である角速度信号は、高周波ノイズ除去フィルタ(LPF:Low Pass Filter)18でフィルタリングされた後、A/Dコンバータ19でAD変換されて横転判断モジュール14に入力されると共に、角速度センサ誤差判断部40に入力される。
縦Gセンサ11は、車両の上下方向の加速度(縦G)を検出するものである。この縦Gセンサ11からの出力信号である縦G信号は、高周波ノイズ除去フィルタ(LPF:Low Pass Filter)20でフィルタリングされた後、車両衝撃ロール判断モジュール15及び後述する縦G判断モジュール21に入力される。
横Gセンサ12は、車両の左右方向(車幅方向)の加速度(横G)を検出するものである。この横Gセンサ12からの出力信号である横G信号は、高周波ノイズ除去フィルタ(LPF:Low Pass Filter)22でフィルタリングされた後、車両衝撃ロール判断モジュール15及び後述する横G判断モジュール23に入力される。
EEPROM13は、車両の重心位置、車両の重心高、車輪接地面から重心位置までの距離、トレッド幅、車両重量、重力加速度(9.8m/sec2)等の車両構造パラメータをあらかじめ記憶しておくものである。そして、このEEPROM13に記憶された車両構造パラメータは横転判断モジュール14に入力される。
横転判断モジュール14は、横転角度算出部24、横転角速度算出部25、車両横転判断部26、横転角度補正部41を有している。
横転角度算出部24は、横転角速度センサ10から得られる角速度信号を積分して車両の横転角度を求めるものである。この横転角度算出部24からの出力信号である角度信号は横転角度補正部41及び角速度センサ誤差判断部40に入力される。
横転角度補正部41は、車両衝撃ロール判断モジュール15からの出力信号(後述する非横転信号)に基づいて横転角度算出部24によって積分演算された横転角度をキャンセルするものである。つまり、この横転角度補正部41は、後述するように、縦Gセンサ11の出力と横Gセンサ12の出力とがともにあらかじめ設定された所定閾値の範囲内であるときは、積分演算された横転角度をゼロ値にする。
なお、縦Gセンサ11と横Gセンサ12とのどちらか一方の出力が、あらかじめ設定された所定閾値の範囲外であるときには、積分演算された横転角度はキャンセルされない。
そして、この横転角度補正部41からの出力信号である補正済み角度信号は、車両横転判断部26に入力される。
横転角速度算出部25は、ノイズを除去するデジタルフィルタ27を介して入力された角速度信号に、あらかじめ設定されている初期設定値を加算して車両の横転角速度を求めるものである。この横転角速度算出部25からの出力信号である判断用角速度信号は車両横転判断部26に入力される。
車両横転判断部26は、車両の横転可能性の有無を判断するものであり、この車両横転判断部26からの出力信号である横転判断信号は後述するAND回路28に入力される。
この車両横転判断部26は、横転角度算出部24から得られる角速度信号と、横転角速度算出部25から得られる判断用角速度信号と、EEPROM13に記憶された車両構造パラメータとに基づいて横転閾値ラインTH/Lをあらかじめ設定する。
なお、この横転閾値ラインTH/Lの設定方法は周知であるので、ここでは説明を省略する。
そして、この車両横転判断部26は、横転閾値ラインTH/Lと実際の車両の横転角速度とを比較して、車両の横転可能性の有無を判断する。ここでは、実際の車両の横転角速度が横転閾値ラインTH/Lを超えたときに車両横転の可能性があると判断し(Caseα)、実際の車両の横転角速度が横転閾値ラインTH/Lを超えなかったときに車両横転の可能性がないと判断する(Caseβ、Caseγ)。
車両衝撃ロール判断モジュール15は、縦G信号または横G信号から車両への衝撃、ロール事象(車両の横転)が生じたか否かを判断するものであり、縦G閾値判断部29、横G閾値判断部30、OR回路31を有している。
縦G閾値判断部29は、縦Gセンサ11から得られる縦G信号があらかじめ設定された所定閾値の範囲内であるか否かを判断するものである。この縦G閾値判断部29は、ここでは縦G信号が所定閾値の範囲内である場合にON信号を出力する。
横G閾値判断部30は、横Gセンサ12から得られる横G信号があらかじめ設定された所定閾値の範囲内であるか否かを判断するものである。この横G閾値判断部30は、ここでは横G信号が所定閾値の範囲内である場合にON信号を出力する。
OR回路31は、縦G閾値判断部29または横G閾値判断部30のいずれか一方からON信号が入力された場合(縦G閾値判断部29と横G閾値判断部30とのOR条件が成立したとき)に、車両の横転及び車両への衝撃は生じていないと判断し、角速度センサ誤差判断部40及び横転角度補正部41に非横転信号を出力するものである。
角速度センサ誤差判断部40は、横転角度算出部24から入力された角度信号及び車両衝撃ロール判断モジュール15から入力された非横転信号に基づいて、横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトが生じているか否かを判断するものである。
そして、角速度センサ誤差判断部40からの出力信号である誤差有無信号は、後述するAND回路32を介して乗員保護作動部17に入力される。
さらに、縦G判断モジュール21は、縦G閾値判断部33とON/OFF制御部34とを有している。そして、縦Gセンサ11から得られる縦G信号とあらかじめ設定された所定閾値とを縦G閾値判断部33によって比較し、縦G信号が所定閾値の範囲内であればON/OFF制御部34からON信号を出力する。
また、横G判断モジュール23は、横G閾値判断部35とON/OFF制御部36とを有している。そして、横G閾値判断部35によって横Gセンサ12から得られる横G信号とあらかじめ設定された所定閾値とを比較し、横G信号が所定閾値の範囲内であればON/OFF制御部36からON信号を出力する。
ON/OFF制御部34、36から出力されたON信号は、OR回路37に入力されるようになっている。
OR回路37は、ON/OFF制御部34またはON/OFF制御部36のいずれか一方からON信号が入力された場合(ON/OFF制御部34とON/OFF制御部36とのOR条件が成立したとき)に車両の横転及び車両への衝撃が生じたと判断し、このOR回路37からの出力信号である横転発生信号をAND回路28に出力する。
AND回路28は、車両横転判断部26から車両の横転可能性ありを示す横転判断信号が入力されると共に、OR回路37から横転発生信号が入力された場合(車両横転判断部26とOR回路37とのAND条件が成立したとき)に、AND回路32に横転発生信号を出力する。
なお、このAND回路28は、車両横転判断部26から車両の横転可能性なしを示す横転判断信号が入力されるか、またはOR回路37から横転発生信号が入力されなかった場合にはAND回路32に横転発生信号を出力しない。
そして、AND回路32は、AND回路28から横転発生信号が入力されると共に、角速度センサ誤差判断部40から横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトありを示す誤差有無信号が入力された場合(AND回路28と角速度センサ誤差判断部40とのAND条件が成立したとき)には、乗員保護具作動部17に作動信号を出力しない。
また、このAND回路32は、AND回路28から横転発生信号が入力されると共に、角速度センサ誤差判断部40から横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトなしを示す誤差有無信号が入力された場合(AND回路28と角速度センサ誤差判断部40とのAND条件が成立しないとき)には、乗員保護具作動部17に作動信号を出力する。
なお、このAND回路32は、AND回路28から横転発生信号が入力されなかった場合には、誤差有無信号に関わらず乗員保護具作動部17に作動信号を出力しない。
乗員保護具作動部17は、AND回路32から入力された作動信号に基づいて、車両に配設された乗員保護具2のうち、適当な部位に配設されたものを作動させるものである。
次に、この発明の乗員保護装置1の作用について説明する。
この乗員保護装置1において、横転角速の積分演算値をキャンセルするには、まず、一定時間、たとえば数百ミリ秒間、横転角速度センサ10により車両の横転の角速度を検出し、縦Gセンサ11により車両の上下方向の加速度(縦G)を検出し、横Gセンサ12により車両の左右方向の加速度(横G)を検出する。
次に、縦Gセンサ11によって検出された縦G信号及び、横Gセンサ12によって検出された横G信号に基づいて、車両衝撃ロール判断モジュール15で車両の横転が生じたか否かを判断する。
このとき、車両衝撃ロール判断モジュール15はOR回路31を有しているので、縦G信号または横G信号のいずれか一方があらかじめ設定された所定閾値内であれば、車両の横転及び車両への衝撃が生じていないと判断して、非横転信号を出力する。
そして、車両衝撃ロール判断モジュール15からの非横転信号が横転角度補正部41に入力されると、この横転角度補正部41は、一定時間内に横転角度センサ10により検出された横転角速度を基に横転角度算出部24によって積分演算された横転角度をキャンセルする(ゼロ値にする)。
このように、横転角度の積分演算値が大きくなってもその値をキャンセルすることができる。そのため、この横転角速度検出手段のゼロ点ドリフトが生じていても、横転角度が閾値条件を満たすことがなくなり、乗員保護具2の誤作動を防止することが可能となる。
また、これにより、横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトが生じていても、この横転角速度センサ10の初期設定値を修正しない状態で使用し続けることが可能となる。
一方、横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトが生じていると判断するには、まず、角速度センサ誤差判断部40において、キャンセルされる前に積分演算された横転角度の値とあらかじめ設定された設定閾値とを比較する。
さらに、この角度センサ誤差判断部40は、車両衝撃ロール判断モジュール15から非横転信号が入力されたか否かを判断する。
そして、積分演算された横転角度の値があらかじめ設定された設定閾値よりも大きく、且つ、車両衝撃ロール判断モジュール15から非横転信号が入力された場合には、横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトが生じていると判断する。
また、この角速度センサ誤差判断部40は、積分演算された横転角度の値があらかじめ設定された設定閾値よりも小さいか、または、車両衝撃ロール判断モジュール15から非横転信号が入力されなかった場合に、横転角速度センサ10の初期設定値が正常であると判断する。
そしてこのように、車両の横転及び車両への衝撃が発生していない状態で、横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトが生じているか否かの判断を行うことができるため、横転角速度センサ10の誤差の有無の判断を精度良く検出することが可能となる。
また、角速度センサ誤差判断部40によって横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトがあると判断された場合には、AND回路32により乗員保護具作動部17から出力される作動信号が制御される。そのため、乗員保護具作動部17へ作動信号が入力されず、乗員保護具2の作動を停止するので、乗員保護装置2の誤動作の防止を図ることができる。
また、横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトがあることを、乗員保護装置1のシステム異常として乗員に知らせてもよい。これにより、乗員保護装置1のシステム異常がすぐに判明し、信頼性の向上を図ることができる。
さらに、横転角度補正部41によって、キャンセルされる前の横転角度の値を用いて横転角速度センサ10の初期設定値を補正してもよい。これにより、横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトを的確に補正することが可能となる。
以上説明したように、この発明の乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段は、車両の横転時に作動して乗員を保護する乗員保護装置1に備えられた横転角速度を検出する横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトを検出する乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段であって、車両の上下方向の加速度を検出する縦Gセンサ11と、車両の左右方向の加速度を検出する横Gセンサ12とがともに加速度を検出せず、且つ、横転角速度センサ10が横転角速度を検出し、この横転角速度を基に車両の横転角度が積分演算されたとき、横転角度をキャンセルする横転角度補正部41を備えている。
これにより、横転角度の積分演算値が大きくなってもその値をキャンセルすることができる。そのため、横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトが生じていても、横転角度が閾値条件を満たすことがなくなり、乗員保護具2の誤作動を防止することが可能となる。
また、横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトが生じていても、この横転角速度センサ10の初期設定値を修正することなく使用し続けることが可能となる。
さらに、この発明の乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段の横転角度補正部41は、キャンセルされる前に積分演算された横転角度の値を用いて、横転角度センサ10の初期設定値を補正してもよい。
これにより、横転角度センサ10のゼロ点ドリフトを的確に補正することが可能となる。
また、この発明の乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段は、キャンセルされる前に積分演算された横転角度の値があらかじめ設定された値よりも大きい場合には、この横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトが生じていると判断する角速度センサ誤差判断部40を備えている。
これにより、横転角速度センサ10の異常を使用者(乗員)に知らせることができ、乗員保護装置1の信頼性を向上することが可能となる。
なお、上述の乗員保護装置1では、車両衝撃ロール判断モジュール15がOR回路31を有しており、縦G閾値判断部29又は横G閾値判断部30のいずれか一方からON信号が入力され場合に車両の横転が生じていないと判断している。しかしながら、このOR回路31をAND回路(図示しない)としてもよい。
この場合、縦G閾値判断部29及び横G閾値判断部30の両方からON信号が入力された場合、つまり縦G信号及び横G信号のいずれも所定閾値の範囲内である場合に、車両の横転が生じていないと判断される。
そのため、車両の横転が生じているかの判断をする際に判断精度を高めることが可能となる。
本発明を適用した乗員保護装置の実施例2の全体構成を図2に示す。
なお、上述の実施例1と同等の部位については同一符号を使用し、詳細な説明を省略する。
この乗員保護装置1のゼロ点ドリフト検出手段は、図2に示すように、横転角度補正部41と、補正用EEPROM(角度記憶手段)42とを備えている。
この補正用EEPROM42は、横転角度補正部41によってキャンセルされた横転角度の値を記憶するものであり、横転角度補正部41から出力されたキャンセル値が入力されるようになっている。
そして、この補正用EEPROM42に記憶されたキャンセル値は、横転角度補正部41に再び入力され、この横転角度補正部41よって横転角速度センサ10の初期設定値を補正する際の補正値として用いられる。
このように、横転角度補正部41が補正用EEPROM42に記憶された横転角度のキャンセル値を、横転角速度センサ10の初期設定値を補正する際の補正値として用いるので、この横転角速度センサ10のゼロ点ドリフトを的確に補正することが可能となる。
この発明の実施例1の乗員保護装置の全体を示すブロック図である。 この発明の実施例2の乗員保護装置の全体を示すブロック図である。
符号の説明
1 乗員保護装置
10 横転角速度検出手段(横転角速度センサ)
11 縦Gセンサ
12 横Gセンサ
41 横転角度補正部

Claims (5)

  1. 車両の横転時に作動して乗員を保護する乗員保護装置に備えられて横転角速度を検出する横転角速度検出手段のゼロ点ドリフトを検出する乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段であって、
    前記車両の上下方向の加速度を検出する縦Gセンサと、前記車両の左右方向の加速度を検出する横Gセンサとがともに加速度を検出せず、且つ、前記横転角速度検出手段が横転角速度を検出し、この横転角速度を基に前記車両の横転角度が積分演算されたとき、
    前記横転角度をキャンセルする横転角度補正部を備えていることを特徴とする乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段。
  2. 請求項1に記載の乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段において、前記横転角度補正部は、キャンセルされる前に積分演算された横転角度の値を用いて、前記横転角速度検出手段の初期設定値を補正することを特徴とする乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段。
  3. 請求項1に記載の乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段において、キャンセルされる前に積分演算された横転角度の値があらかじめ設定された値よりも大きい場合には、この横転角速度検出手段のゼロ点ドリフトが生じていると判断する角速度センサ誤差判断手段を備えていることを特徴とする乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段において、前記横転角度補正部は、キャンセルされた横転角度の値を記憶する角度記憶手段を備え、該角度記憶手段に記憶された横転角度を、前記横転角速度検出手段の初期設定値を補正する補正値として用いることを特徴とする乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段。
  5. 車両の横転時における横転角速度を検出する横転角速度検出手段と、前記車両の上下方向の加速度を検出する縦Gセンサと、前記車両の左右方向の加速度を検出する横Gセンサと、前記横転角速度検出手段により検出された横転角速度及びこの横転角速度から求められた横転角度に基づいて前記車両の横転判断を行う横転判断手段と、該横転判断手段の判断結果に応じて作動して乗員を保護する乗員保護具と、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の乗員保護装置のゼロ点ドリフト検出手段とを備えたことを特徴とする乗員保護装置。
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